特許第6017791号(P6017791)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6017791
(24)【登録日】2016年10月7日
(45)【発行日】2016年11月2日
(54)【発明の名称】吸収性物品のパッケージ
(51)【国際特許分類】
   B65D 33/00 20060101AFI20161020BHJP
   B65D 77/22 20060101ALI20161020BHJP
   B65D 77/30 20060101ALI20161020BHJP
   B65D 85/16 20060101ALI20161020BHJP
【FI】
   B65D33/00 A
   B65D77/22
   B65D77/30 C
   B65D85/16
【請求項の数】8
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2012-22567(P2012-22567)
(22)【出願日】2012年2月3日
(65)【公開番号】特開2013-139294(P2013-139294A)
(43)【公開日】2013年7月18日
【審査請求日】2014年9月17日
(31)【優先権主張番号】特願2011-270740(P2011-270740)
(32)【優先日】2011年12月9日
(33)【優先権主張国】JP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001564
【氏名又は名称】フェリシテ特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】永井 昭弘
(72)【発明者】
【氏名】小峰 恵美子
(72)【発明者】
【氏名】杉本 直章
(72)【発明者】
【氏名】福井 祐子
(72)【発明者】
【氏名】吉村 加代子
(72)【発明者】
【氏名】宮澤 尚子
【審査官】 小川 悟史
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2009/0266733(US,A1)
【文献】 特開2002−278491(JP,A)
【文献】 特開2004−359322(JP,A)
【文献】 特表2000−513306(JP,A)
【文献】 特開2009−291254(JP,A)
【文献】 特開平10−152182(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 33/00
B65D 77/22
B65D 77/30
B65D 85/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸収性物品と、吸収性物品を包装するパッケージ袋とによって構成されている吸収性物品のパッケージであって、
パッケージ表面には、
前記吸収性物品の機能を表示する機能表示領域と、
前記吸収性物品の着用者を表す着用者画像と前記着用者の補助者を表す補助者画像とを含む人物表示領域と、
前記吸収性物品の商品名を表す名称領域と
が設けられており、
前記着用者画像の解像度は、前記補助者画像の解像度よりも高く、
前記パッケージは、前記吸収性物品を複数束ねた吸収性物品列を、パッケージの上下方向に3段以上に積み重ねた状態で包装され、
前記着用者画像は、上段の吸収性物品列と前記上段に対して下方に隣接する中段の吸収性物品列との境界部である第1境界部と、前記中段の吸収性物品列と前記中段に対して下方に隣接する下段の吸収性物品列との境界部である第2境界部との間に前記着用者の顔を示す顔画像が位置するように、前記第1境界部よりも下方の領域に配置され、
前記補助者画像は、前記補助者の顔を示す顔画像の少なくとも一部が前記第1境界部よりも上方の領域に位置するように配置され、
前記名称領域は、前記第1境界部よりも上方の領域において、前記補助者の顔画像と重なるように設けられ、前記着用者の顔画像と重ならないように設けられており、
前記補助者の前記顔画像は、前記名称領域が前記補助者の顔画像と重なることによって、分断されるようになっている
ことを特徴とする吸収性物品のパッケージ。
【請求項2】
前記パッケージは、複数段に積み重ねた前記吸収性物品列を包装することによって、六面体に形成されており、
前記パッケージ表面は、側面と、前記側面に隣接する他の面と、前記側面に隣接し、かつ把手部を有する頂部と、を含み、
前記補助者画像は、前記側面と、前記頂面とにわたって設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品のパッケージ。
【請求項3】
前記着用者画像は、前記パッケージの上下方向の中央を含む位置に配置されている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の吸収性物品のパッケージ。
【請求項4】
前記機能表示領域の下端は、前記パッケージの上下方向において、前記人物表示領域の下端よりも下側に配置されている
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の吸収性物品のパッケージ。
【請求項5】
前記側面には、前記吸収性物品を取り出す取り出し部を形成する切り込みが、前記パッケージの上下方向に沿って形成されており、
前記切り込みは、前記パッケージの左右方向における中央よりも一方側に形成されており、
前記着用者の顔画像は、前記パッケージの左右方向における中央よりも他方側に設けられており、
前記補助者の顔画像は、前記パッケージの左右方向における中央よりも一方側に設けられている
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の吸収性物品のパッケージ。
【請求項6】
前記機能表示領域は、前記パッケージの左右方向における中央よりも他方側に設けられている
ことを特徴とする請求項5に記載の吸収性物品のパッケージ。
【請求項7】
前記着用者の顔画像における前記着用者の視線方向に沿った直線と、前記パッケージ表面に垂直な法線とのなす角度は、30度以下の範囲内であり、
前記視線方向に沿った直線は、前記着用者の眼球の中心座標と黒目画像の中心座標とを通る直線として定められる
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の吸収性物品のパッケージ。
【請求項8】
前記着用者の顔画像における前記着用者の顔方向に沿った直線と、前記顔画像における前記着用者の視線方向に沿った直線とは、前記パッケージ表面に対する法線に対し、互いに逆方向に傾斜する
ことを特徴とする請求項7に記載の吸収性物品のパッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性物品を包装する吸収性物品のパッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、子供用使い捨ておむつ等の吸収性物品を包装するパッケージにおいては、パッケージ表面に、商品(物品)名、吸収性物品(おむつ)の機能のほかに、着用者を表示することによって、吸収性物品が対象としている着用者の成長段階を表したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
かかるパッケージでは、その表面に着用者を表示することによって、吸収性物品が対象としている着用者の成長段階(例えば、新生児)を識別することが可能であるため、需要者(例えば、母親)に対して、求めているおむつを的確に識別させるという効果も見込まれている。
【0004】
また、パッケージ表面に、着用者のほかに、着用者を補助する補助者(例えば、母親)を表示することによって、着世者と補助者とによる特定の状態を示したものも提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0005】
図8には、非特許文献1に示される公知の子供用使い捨ておむつのパッケージの一例が示されている。このパッケージでは、パッケージ表面510に、商品名520と、おむつの各機能531乃至533と、当該おむつを着用する着用者541と、着用者の補助者542とが、それぞれ画像として表示されている。
【0006】
このようなパッケージでは、その表面に着用者と補助者とによる特定の状態(例えば、補助者が着用者を抱いている状態)を表示させることによって、需要者(例えば、母親)に特定のイメージ(例えば、優しいイメージ)を連想させて、購買意欲を向上させるという効果も見込まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特表2005−501975号公報
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】図8に示す公知のパッケージ
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、パッケージ表面を参照した需要者に対して、特定のイメージを連想させるために着用者と補助者とを表示すると、パッケージ表面を参照した需要者が、着用者よりも補助者を意識してしまう場合がある。
【0010】
このようなパッケージでは、需要者に特定のイメージを連想させられるものの、吸収性物品がどのような成長段階の着用者を対象としたものであるかという主要な点について直感的に認識しにくくなり、その結果、購入すべきおむつを誤って認識してしまう可能性もある。
【0011】
そこで、本発明は、着用者と補助者とを表示しつつ、吸収性物品が対象としている着用者を直感的に認識させることが可能な吸収性物品のパッケージを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の特徴は、吸収性物品(吸収性物品1)と、吸収性物品を包装するパッケージ袋とによって構成されているパッケージ(パッケージ5)であって、パッケージ表面(パッケージ表面10)には、前記吸収性物品の機能を表示する機能表示領域(機能表示領域30)と、前記吸収性物品の着用者を表す着用者画像(着用者画像41)と前記着用者の補助者を表す補助者画像(補助者画像42)とを含む人物表示領域(人物表示領域40)と、前記吸収性物品の商品名を表す名称領域(名称領域50)とが設けられており、前記着用者画像の解像度は、前記補助者画像の解像度よりも高く、前記パッケージは、前記吸収性物品を複数束ねた吸収性物品列を、パッケージの上下方向に3段以上に積み重ねた状態で包装され、前記着用者画像は、上段の吸収性物品列と前記上段に対して下方に隣接する中段の吸収性物品列との境界部である第1境界部と、前記中段の吸収性物品列と前記中段に対して下方に隣接する下段の吸収性物品列との境界部である第2境界部との間に前記着用者の顔を示す顔画像が位置するように、前記第1境界部よりも下方の領域に配置され、前記補助者画像は、前記補助者の顔を示す顔画像の少なくとも一部が前記第1境界部よりも上方の領域に位置するように配置され、前記名称領域は、前記第1境界部よりも上方の領域において、前記補助者の顔画像と重なるように設けられていることを要旨とするものである。
【発明の効果】
【0013】
着用者と補助者とを表示しつつ、吸収性物品が対象としている着用者を直感的に認識させることが可能な吸収性物品のパッケージを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本発明の実施形態における吸収性物品のパッケージの一例を示す斜視図である。
図2図2は、本発明の実施形態における吸収性物品のパッケージに取り出し部を形成した際の一例を示す斜視図である。
図3図3は、本発明の実施形態におけるパッケージ表面の平面図である。
図4図4は、パッケージ表面における着用者の顔画像の一部拡大図である。
図5図5(a)は、正面視した目画像の一例を示す拡大平面図である。図5(b)は、目画像に基づく眼球モデルの一例を示す左右方向に沿った拡大断面図である。図5(c)は、目画像に基づく眼球モデルの一例を示す上下方向に沿った拡大側面図である。
図6図6は、顔画像における視線方向に沿った直線ELと、パッケージ表面に垂直な法線NLとのなす角度を説明するための図である。
図7図7は、本発明の他の実施形態におけるパッケージ表面の平面図である。
図8図8は、従来技術に係るパッケージ表面の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明に係る実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
【0016】
[第1実施形態]
(パッケージの概要)
本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る吸収性物品1のパッケージ5を示す斜視図である。図2は、パッケージ5に吸収性物品1を取り出す取り出し部25を形成した際の斜視図である。本実施形態では、吸収性物品1として、使い捨ておむつを想定している。
【0017】
図1乃至2に示すように、パッケージ5は、吸収性物品1と吸収性物品1を包装するパッケージ袋とによって構成されている。なお、パッケージ袋は、ポリエチレンフィルムを素材として構成されている。具体的に、パッケージ5は、複数束ねた吸収性物品列2と、複数束ねた吸収性物品列2を、パッケージ5の上下方向に複数段に積み重ねた状態で包装するパッケージ袋とで構成されている。本実施形態に係るパッケージ5では、複数の吸収性物品1を折りたたんだ状態で束ねた吸収性物品列2が、パッケージ5の上下方向において、三段に重ねられた状態で包装されている。なお、吸収性物品列2を重ねる段数は、三段に限定されるものではない。
【0018】
ここで、本実施形態において、パッケージ5の上下方向は、図1乃至2に示すZ軸方向を示す。上方向は、Z軸方向のプラス(+)方向を示し、下方向は、Z軸方向のマイナス(−)方向を示す。また、パッケージ5の左右方向は、図1乃至2に示すX軸方向を示す。右方向は、X軸方向のプラス(+)方向を示し、左方向は、X軸方向のマイナス(−)方向を示す。パッケージ5の前後方向は、図1乃至2に示すY軸方向を示す。前方向は、Y軸方向のプラス(+)方向を示し、後方向は、Y軸方向のマイナス(−)方向を示す。
【0019】
パッケージ5は、このように折りたたんだ状態で束ねられた吸収性物品1を包装することによって、六面体に形成されている。パッケージ5は、第1側面11と、第2側面12と、第3側面13と、第4側面14と、頂面15と、底面16とを有する。第1側面11と第3側面13とは、互いに対向している。第2側面12と第4側面14とは、互いに対向している。頂面15と底面16とは、互いに対向している。頂面15には、把手部17が設けられている。頂面15は、把手部17を境として分けられる第1頂面15aと第2頂面15bとによって構成されている。
【0020】
本実施形態では、第1側面11と第2側面12とによって、角部Aが形成されている。
【0021】
また、第1側面11には、吸収性物品1を取り出す取り出し部25を形成する切り込み20が、パッケージ5の上下方向に沿って形成されている。具体的に、切り込み20は、角部Aから所定間隔を設けて、第1側面11と第2側面12とに形成されている。切り込み20は、上下方向に沿って、一定間隔毎に複数形成されている。
【0022】
また、吸収性物品1の需要者は、切り込み20の上方向の端部を指先でパッケージ5の内側に向かって押すことによって、パッケージ5の一部を破ることができる。また、図2に示すように、需要者が、破かれた一部を切り込み20に沿って、下方向に向かって引き下げることによって、吸収性物品1の取り出し部25が形成される。このように、取り出し部25は、角部Aにおいて、上方向の端部から下方向に向かって広げることができる。
【0023】
(パッケージ表面の構成)
本実施形態に係るパッケージ5は、パッケージ表面10を有する。ここで、本実施形態では、パッケージ表面10は、第1側面11である場合を例に挙げて説明する。以下に、図3を参照して、パッケージ表面10の構成について具体的に説明する。図3には、本実施形態に係るパッケージ表面10を構成する第1側面11の平面図が示されている。
【0024】
また、パッケージ表面10には、吸収性物品1の機能を表示する機能表示領域30と、人物表示領域40と、が設けられている。ここで、吸収性物品1の機能とは、パッケージ5に包装される吸収性物品1の特徴的機能、又は、対象とする着用者などを示す情報であり、本実施形態では、文字及び/又は図形によって表されている。
【0025】
機能表示領域30は、これらの文字及び/又は図を表す領域である。具体的に、本実施形態では、機能表示領域30として、「新生児90枚」と「お誕生〜5kg」とを表示する文字表示領域31と、「瞬間吸収でおしりサラサラ」とを表示する文字表示領域32と、「瞬間吸収」を象徴する図形を表示する図形表示領域33と、「通気性」を象徴する図形を表示する図形表示領域34と、「新生児」を象徴する横臥するキャラクター図形を表示する図形表示領域35とを含む。なお、機能表示領域30として示される文字及び/又は図は、上記に限定されず、他にも、様々なものを表示可能である。
【0026】
人物表示領域40は、吸収性物品1の着用者を表す着用者画像41と着用者の補助者を表す補助者画像42とを含む領域である。本実施形態において、パッケージ5に包装される吸収性物品1が対象とする着用者は、生後一定月齢内の新生児を想定している。すなわち、着用者画像41として、生後一定月齢内の新生児の写真画像が示されている。
【0027】
また、本実施形態において、補助者は、新生児の補助者として、母親を想定している。すなわち、補助者画像42として、母親の写真画像が示されている。なお、補助者画像42は、母親を連想させる画像であれば、どのような写真画像であってもよい。
【0028】
本実施形態に係る人物表示領域40には、着用者画像41と補助者画像42とによる特定の状態(例えば、補助者が着用者を抱いている状態)が表示されている。このような画像を表示することによって、吸収性物品1を求める需要者が、パッケージ5を視認した際に、特定のイメージ(例えば、優しいイメージ)を連想して、購買意欲を向上することを見込んでいる。
【0029】
また、本実施形態では、着用者画像41の画像品質は、補助者画像42の画像品質よりも高い。ここで、本実施形態において、画像品質とは、画像の鮮明度合いである。本実施形態では、補助者画像42にモザイク処理(ぼかし処理)が施されており、補助者画像42がぼやかして表示している。すなわち、補助者画像42をぼやかして表示することで、補助者画像42の画像品質を低くしている。なお、画像品質は、解像度とも言い換えることができる。解像度である場合には、解像度が高いほど画像品質が高いといえる。
【0030】
また、着用者画像41の画像品質を補助者画像42の画像品質よりも高める方法としては、着用者画像41をカラー表示し、補助者画像42をモノクロ表示するなど、他にも、画像の鮮明度合いを調整する様々な手法があることに留意すべきである。
【0031】
また、着用者画像41は、パッケージ5の上下方向の中央を含む位置に配置されている。ここで、パッケージ5の上下方向の中央を含む位置とは、パッケージ5の上下方向の高さHの中心線HCLを含む位置を示す。このように、着用者画像41が、パッケージ5の上下方向の中心線HCLの一部を含む位置に表示されることによって、吸収性物品1を求める需要者は、パッケージ5を視認した際に、着用者画像41を直感的に認識しやすくなる。
【0032】
また、パッケージ表面10には、吸収性物品1の商品名を表す名称領域50が更に設けられている。名称領域50の少なくとも一部は、補助者画像42に重複する。
【0033】
本実施形態に係る名称領域50には、商品名として「○○○○○」が文字によって示されている。なお、商品名の下側には、サブブランド名が文字によって示されている。
名称領域50の一部が、着用者画像41の一部と同じ位置に重ねて表示されることによって、補助者画像42が分断するように表示されている。このように名称領域50と補助者画像42とを表示することによって、吸収性物品1を求める需要者は、パッケージ5を視聴した際に、補助者画像42よりも、着用者画像41を視認しやすくなる。
【0034】
着用者画像41には、着用者の顔画像41aが含まれている。具体的に、着用者画像41には、顔画像41aと胴体画像41bとが含まれている。ここで、着用者の顔画像41aは、パッケージ5に包装されている吸収性物品1が対象としている着用者をより明確に表す情報である。すなわち、需要者が、吸収性物品1の対象となる着用者の成長度合いをより的確に認識できる情報といえる。
【0035】
本実施形態では、顔画像41aの画像品質が下げることなく表示されているとともに、顔画像41aに対して、機能表示領域30が重複しないように配置されている。
【0036】
また、切り込み20は、第1側面11の左右方向における中央よりも一方側に形成されており、顔画像41aは、第1側面11の左右方向における中央よりも他方側に設けられている。
【0037】
ここで、本実施形態において、第1側面11の左右方向における中央とは、第1側面11の左右方向の幅Wの中心線WCLを示す。
【0038】
具体的に、本実施形態では、切り込み20が、第1側面11の中心線WCLよりも右側に形成されており、顔画像41aは、第1側面11の中心線WCLよりも左側に形成されている。
【0039】
このように顔画像41aを配置することによって、切り込み20を切断して取り出し部25が形成されても、顔画像41aは、分断されることなく、元の状態を維持したまま表示することが可能になる。
【0040】
また、本実施形態では、機能表示領域30も、パッケージ5の左右方向における中央よりも他方側に設けられている。このように機能表示領域30を配置することによって、切り込み20を切断して取り出し部25が形成されても、機能表示領域30は、分断されることなく、元の状態を維持したまま表示することが可能になる。
【0041】
機能表示領域30の下端P30は、パッケージ5の上下方向において、人物表示領域40の下端P40よりも下側に形成されている。
【0042】
ここで、取り出し部25は、角部Aにおいて、上方向の端部から下方向に向かって形成される。よって、需要者が、パッケージ5の取り出し部25から吸収性物品1を取り出す場合、上段部分に位置する吸収性物品1から取り出されていく。つまり、吸収性物品1がパッケージ5から取り出されるに従って、パッケージ5は、上方向から順に押し潰れるように変形していく。
【0043】
本実施形態では、機能表示領域30の下端P30は、人物表示領域40の下端P40よりも下側に形成されているので、吸収性物品1が取り出されて、パッケージ5の形状が押し潰れても、機能表示領域30が変形しにくくなる。つまり、需要者は、吸収性物品1を利用する際に、より長期にわたって、吸収性物品1の機能表示領域30を視認することが可能になる。
【0044】
また、パッケージ5では、パッケージ5の上下方向に3段に積み重ねられた状態の吸収性物品列2を包装されている。また、図3に示すように、パッケージ5では、一の吸収性物品列2(例えば、2段目)と他の吸収性物品列2(例えば、1段目又は2段目)との境界部BL1乃至BL2が、パッケージ5の上下方向において、着用者画像41の顔画像41aよりも上側及び下側に位置する。すなわち、パッケージ5では、着用者画像41の顔画像41aが、パッケージ5の上下方向において、2段目の吸収性物品列2の範囲内に配置されている。
【0045】
また、本実施形態では、着用者の顔画像41aは、着用者の顔が笑った笑顔状態を表す画像である。なお、笑顔状態を判定する方法は、様々な方法を用いることが可能である。一例としては、笑顔状態の場合に最も特徴が現れる顔画像41a内の口画像及び目画像などの特徴点座標を抽出して、笑顔状態であるか否か判定する方法がある。
【0046】
ここで、図4を参照して、判定方法の一例を説明する。図4には、着用者の顔画像41aの一部拡大図が示されている。図4に示すように、口画像の輪郭部分の特徴点座標F1乃至F4と、鼻画像の頂点となる特徴点座標F5と、目画像の特徴点座標F6乃至F9を抽出する。これらの特徴点座標F1乃至F9と無表情状態の特徴点座標とを比較して、笑顔状態であるか否かを判定すればよい。例えば、笑顔状態の場合には、目尻の特徴点座標F6、F9に所定変化が検出されるので、検出された変化量に基づいて、笑顔状態であるか否かを判定すればよい。なお、上述した以外にも、様々な画像処理方法を用いて、笑顔状態を判定してもよいことは無論である。
【0047】
また、本実施形態では、顔画像41aにおける着用者の視線方向に沿った直線と、パッケージ表面10に垂直な法線とのなす角度θは、30度以下の範囲内である。なお、顔画像41aにおける着用者の視線方向を特定する方法は、様々な方法を用いることが可能である。一例としては、目画像に含まれる黒目画像Eの位置に基づいて、顔画像41aにおける着用者の視線方向を特定する方法がある。
【0048】
図5(a)乃至(c)を参照して、視線方向を算出する方法の一例を説明する。図5(a)には、正面視した目画像の拡大平面図の一例が示されており、図5(b)乃至(c)には、目画像に基づく眼球モデルの左右方向に沿った拡大断面図の一例が示されており、図5(c)には、目画像に基づく眼球モデルの上下方向に沿った拡大側面図の一例が示されている。具体的に、図5(a)に示すように、顔画像41a内の目画像から、黒目画像Eの中心座標Ep1を抽出するとともに、正面視時の黒目画像Eの中心座標Ep2を推定する。なお、正面視時の黒目画像Eの中心座標Ep2を推定する方法としては、例えば、白目画像と黒目画像とを含む眼球画像の両端部の中心を中心座標Ep2として推定する方法が挙げられる。
【0049】
続いて、黒目画像Eの中心座標Ep1と、正面視時の黒目画像Eの中心座標Ep2と、眼球半径Erとに基づいて、着用者の眼球の中心座標Ecを推定する。なお、眼球半径Erは、成人であれば、12mm程度で概ね一定あり、出生時は8mm程度とされていので、着用者の年齢に応じて、適宜選定すればよい。
【0050】
このようにして、眼球の中心座標Ecと黒目画像Eの中心座標Ep1とを通る直線ELを、視線方向の直線ELとして算出することができる。
【0051】
ここで、図5(b)の例に示す視線方向の直線ELは、着用者の顔の左右方向に沿った左右角度成分を示しているが、視線方向の直線ELは、図5(c)に示すように、着用者の顔の上下方向に沿った上下角度成分も有している。つまり、視線方向の直線ELは、三次元座標上における角度成分を有していることに留意すべきである。
【0052】
なお、上述した視線方向の直線ELを算出する方法はあくまで一例である。例えば、黒目画像Eの輪郭上の座標を更に用いて、視線方向の直線ELを算出してもよい。また、例えば、左右両方の視線方向の直線を算出するとともに、両方の視線方向の平均値を視線方向の直線ELとして算出してもよい。また、上述した以外にも、様々な画像処理方法を用いて、視線方向の直線ELを算出してもよいことは無論である。
【0053】
また、図6に示すように、パッケージ表面10を平面とした場合、視線方向の直線ELと、パッケージ表面10に垂直な法線NLとのなす角度θは、30度以下の範囲内である。なお、角度θは、三次元座標上での角度であることに留意すべきである。例えば、左右方向(XY平面)だけでなく、上下方向(XZ平面)における角度も、30度以下の範囲内であることが好ましい。かかる角度θは、小さいほど好ましく、5度以下の範囲内であることがより好ましい。
【0054】
また、本実施形態では、顔画像41aにおける着用者の顔方向と、顔画像41aにおける着用者の視線方向とは、対象関係を有することが好ましい。かかる対称関係について、例を挙げて説明する。例えば、着用者の顔方向が、着用者の左右方向における右方向を向いていた場合には、着用者の視線方向は、着用者の左右方向の左方向を向いていることが好ましい。また、着用者の顔方向が、着用者の上下方向における下方向を向いていた場合には、着用者の視線方向は、着用者の上下方向の上方向を向いていることが好ましい。なお、上下方向と左右方向とを組み合わせた方向であってもよく、例えば、着用者の顔方向が、着用者の右上方向を向いていた場合には、着用者の視線方向は、着用者の左下方向を向いていることが好ましい。
【0055】
なお、顔画像41aにおける着用者の顔方向を特定する方法は、様々な方法を用いることが可能である。一例としては、図4に示すように、特徴点座標に基づいて、顔画像41aにおける着用者の顔方向を特定する方法がある。
【0056】
具体的に、図4に示すように、鼻画像の頂点となる特徴点座標F5と、目画像の特徴点座標F7及びF8を抽出する。このとき、抽出される特徴点座標は、顔の状態に応じて、変化が少ない部分の座標であることが好ましい。また、これらの特徴点座標F5、F7、F8によって特定される平面に垂直な法線が、顔方向に沿った直線となる。
【0057】
また、本実施形態では、上述の方法で特定された直線に基づいた場合、パッケージ平面10方向に垂直な法線に対して、着用者の顔方向に沿った直線の傾斜方向と、着用者の正面方向に垂直な法線に対して、視線方向に沿った直線の傾斜方向とが、逆方向に傾斜することが好ましい。
【0058】
(作用及び効果)
本実施形態に係る吸収性物品1のパッケージ5は、パッケージ表面10を構成する第1側面11を有する。このパッケージ表面10には、吸収性物品1の機能を表示する機能表示領域30と、着用者を表す着用者画像41と、補助者を表す補助者画像42とを含む人物表示領域40と、が設けられている。よって、需要者(例えば、母親)は、機能表示領域30に表示される機能によって、吸収性物品1の機能を認識できる。更に、パッケージ表面10には、着用者画像41と補助者画像42とによって、特定の状態(例えば、補助者が着用者を抱いている状態)を表示させることも可能であるため、需要者に特定のイメージ(例えば、優しいイメージ)を連想させて、購買意欲を向上させることも可能になる。
【0059】
また、パッケージ表面10において、着用者画像41の画像品質は、補助者画像42の画像品質よりも高いため、パッケージ表面10を視認した需要者は、補助者画像42よりも着用者画像41を視認し易くなる。よって、需要者は、着用者画像41を視認することによって、吸収性物品1の対象がどのような成長段階の着用者であるかという主要な点について、直感的に認識することが可能になる。すなわち、需要者は、吸収性物品1の対象としている着用者がどのような成長段階の着用者であるかを直感的に認識し易くなるので、購入すべきおむつを誤って認識することも防止できる。
【0060】
このように、吸収性物品1のパッケージ5によれば、着用者と補助者とを表示することによって、購買意欲を向上させつつ、需要者(例えば、母親)に対して、吸収性物品1が対象としている成長段階の着用者を直感的に認識させることができる。
【0061】
ここで、一般的なパッケージでは、複数の吸収性物品を束ねた吸収性物品列2を複数段に積み重ねた状態で包装されている。また、パッケージは、複数段に積み重ねられた状態の吸収性物品列を包装することで、一定の内圧が保たれており、パッケージ表面10が、変形しにくくなっている。
【0062】
しかし、一の吸収性物品列2と他の吸収性物品列2との境界部BL1乃至BL2は、他の部分に比べて、パッケージ5の内圧が低くなる。従来は、かかる境界部BL1乃至BL2が、上下方向における着用者画像41の顔画像41a内の位置になる場合があり、このような場合、着用者画像41の顔画像41aが変形して、着用者画像41の顔画像41aが視認しにくくなる。つまり、従来技術に係るパッケージでは、吸収性物品1がどのような成長段階の着用者を対象としたものであるかという主要な点について直感的に認識しにくくなる場合があり、その結果、需要者は、購入すべきおむつを誤って認識してしまう可能性もあった。
【0063】
本実施形態に係るパッケージ5は、パッケージ5の上下方向に3段に積み重ねられた状態の吸収性物品列2を包装する。また、パッケージ5では、パッケージ5の上下方向において、吸収性物品列2の境界部BL1が、着用者画像41の顔画像41aよりも上側に位置し、境界部BL1が、着用者画像41の顔画像41aよりも下側に位置する。このように配置することによって、着用者画像41の顔画像41aが、パッケージ表面10の全面の内、内圧の低い吸収性物品列2の境界部BL1乃至BL2に配置されることを防止できる。すなわち、かかるパッケージ5によれば、吸収性物品列2の境界部BL1乃至BL2の変形によって、パッケージ表面10の一部が変形しても、着用者画像41の顔画像41aが変形してしまうことを防止できる。
【0064】
このように、かかるパッケージ5によれば、需要者(例えば、母親)に対して、吸収性物品1が対象としている着用者をより一層直感的に認識させることができる。
【0065】
また、一般的に、吸収性物品1は、着用者の成長度合いに合わせて、複数種類のサイズ(例えば、Sサイズ、Mサイズ、Lサイズ)のものがある。パッケージ5では、着用者の成長度合いに合わせて、吸収性物品1の対象とする着用者が識別できるように、人物表示領域40に表示される画像を変更することが好ましい。
【0066】
例えば、吸収性物品1が対象とする着用者が新生児の場合、着用者の新生児は、首周りの筋肉が発達していない(いわゆる、首が座っていない)。このような場合、着用者画像41は、着用者が抱かれている状態の画像とすることが好ましい。
【0067】
また、吸収性物品1が対象とする着用者が新生児よりも成長した子供で、首周りの筋肉が発達している(いわゆる、首が座っている)場合、着用者画像41は、着用者が座っている状態の画像、又は、両手両足を用いた四つばい状態の画像とすることが好ましい。さらに、吸収性物品1が対象とする着用者が自らの足で起立可能な子供の場合、着用者画像41は、着用者が起立している状態の画像とすることが好ましい。このように、パッケージ5では、吸収性物品1が対象とする着用者のサイズ識別できるように、人物表示領域40に表示される画像を変更することが好ましい。
【0068】
ここで、一般的に、人が特定の対象物を目視した場合、人は、特定の対象物の左側に意識を向けるため、特定の対象物の左側を認識し易い。本実施形態に係るパッケージ5によれば、着用者画像41の顔画像41aが、パッケージ5の左右方向において、中心線WCLよりも左側に配置されているため、需要者(例えば、母親)に対して、吸収性物品1が対象としている着用者をより一層直感的に認識させることができる。
【0069】
また、パッケージ5では、着用者の顔画像41aが、着用者の顔が笑った笑顔状態を表す画像である。かかるパッケージ5によれば、需要者に特定のイメージ(例えば、優しいイメージ)を連想させ易くするとともに、イメージを保持する効果も高い。その結果、パッケージ5を視認した需要者は、パッケージ5に包装された吸収性物品1を使いたいという欲求が高まる効果も高まると考えられている。このように、かかるパッケージ5によれば、吸収性物品1が対象としている着用者を直感的に認識させるだけでなく、購買意欲を向上させることも可能になる。
【0070】
また、本実施形態では、顔画像41aにおける着用者の視線方向に沿った直線NLと、パッケージ表面10に垂直な法線NLとのなす角度θは、30度以下の範囲内である。ここで、人は、人物の顔画像を視認した際、顔画像の視線方向が自身に向けられているほど、顔画像41aに対して注意を向けたり、或いは、顔画像41aを記憶させたりすると考えられている。
【0071】
また、需要者がパッケージ表面10の法線NLに沿った方向に距離Adだけ離れた位置、かつ、パッケージ表面10の法線NLに沿った方向を中心とした幅Awの範囲内であれば、パッケージ表面10の顔画像41aを視認可能であると考えられる。なお、距離Adは、例えば、1.7mであることが好ましく、幅Awは、1mが好ましい。
【0072】
このような点を考慮して、本実施形態では、着用者の視線方向に沿った直線ELは、パッケージ表面10の法線NLから角度θz(=tan-1(Aw/Ad))の関係を満たすように30度以下の範囲に設定されている。
【0073】
このように、かかるパッケージ5によれば、視線方向に沿った直線ELと法線NLとのなす角度θが、30度以下の範囲内とすることで、需要者がパッケージ表面10の法線NLに沿った方向に距離Adだけ離れた位置、かつ、幅Awの範囲内の位置からパッケージ表面10を視認した際に、需要者に対して、顔画像41aに対する注意を向けさせる効果や、顔画像41aを記憶させる効果を高めることが可能になる。
【0074】
よって、かかるパッケージ5によれば、需要者に特定のイメージ(例えば、優しいイメージ)を連想させ易くするとともに、イメージを保持する効果も高めることができる。すなわち、かかるパッケージ5によれば、需要者に対して、吸収性物品1が対象としている着用者を直感的に認識させるだけでなく、購買意欲を向上させることも可能になる。
【0075】
また、本実施形態では、顔画像41aにおける着用者の顔方向と、顔画像41aにおける着用者の視線方向とは、対称関係を有していてもよい。このような構成においても、上述した視線方向に沿った直線と同様の効果を奏するため、需要者に対して、吸収性物品1が対象としている着用者を直感的に認識させるだけでなく、購買意欲を向上させることも可能になる。
【0076】
ここで、本実施形態に係るパッケージ5では、顔画像41aにおける着用者の顔方向と、視線方向との両方が、考慮されている点に留意すべきである。
【0077】
なお、顔方向と視線方向との一方のみを考慮してもよいが、両方を考慮することがより好ましい。これは、次の理由による。例えば、需要者に特定のイメージ(例えば、優しいイメージ)を連想させ易くする効果、注意を向けさせる効果、記憶させる効果、イメージを保持させる効果等は、顔方向と視線方向との両方が小さいほど効果を高くできると考えられている。すなわち、図7に示すように、顔画像41aにおける着用者の顔方向と視線方向との両方が、パッケージ平面10に垂直な方向に向いていることが好ましい。
【0078】
このように、本実施形態に係るパッケージ5によれば、顔方向と、視線方向との両方の関係を考慮することによって、需要者に対して、吸収性物品1が対象としている着用者を直感的に認識させるだけでなく、購買意欲を向上させることが可能になる。
【0079】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
【0080】
上述した実施形態では、パッケージ表面10は、第1側面11である場合を例に挙げて説明したが、パッケージ表面10は、第1側面11と、第1側面11に隣接する他の面とを含むように構成されていてもよい。具体的に、本実施形態では、パッケージ表面10は、第1側面11と第1頂面15aとを含む。
【0081】
また、本実施形態では、図1乃至2に示すように、着用者画像41は、第1側面11に設けられており、補助者画像42は、第1側面11と、他の面とにわたって設けられている。具体的に、補助者画像42は、第1側面11と第1頂面15aとにわたって配置されている。
【0082】
本実施形態に係るパッケージ5によれば、補助者画像42が、第1側面11と第1頂面15a、すなわち、互いに直交する二つの面にわたって配置されているので、補助者画像42を三次元的な表示が可能となる。また、補助者画像42が、二つの面にわたって配置されているので、補助者画像42の画像品質をより低くした場合であっても、補助者画像42が補助者であることを識別可能な程度に表示できる。
【0083】
[その他の実施形態]
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
【0084】
例えば、上述した実施形態では、吸収性物品1が、新生児を着用者の対象としたものである場合を例に挙げて説明したが、乳児、幼児などのように様々な着用者を対象としたものであってもよい。
【0085】
また、上述した実施形態では、パッケージ表面10が、第1側面11、或いは、第1側面11と第1頂面15aとによって構成されている場合を例に挙げて説明したが、パッケージ表面10は、第3側面13、或いは、第3側面13と第2頂面15bとによって構成されていてもよい。すなわち、パッケージ表面10は、六面体に形成されるパッケージ5における最も広い面を含むように構成されていればよい。
【0086】
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められる。
【符号の説明】
【0087】
1…吸収性物品、5…パッケージ、10…パッケージ表面、11…第1側面、12…第2側面、13…第3側面、14…第4側面、15…頂面、15a…第1頂面、15b…第2頂面、16…底面、17…把手部、25…取り出し部、30…機能表示領域、31乃至32…文字表示領域、33乃至35…図形表示領域、40…人物表示領域、41…着用者画像、41a…顔画像、41b…胴体画像、42…補助者画像、50…名称領域、510…パッケージ表面、520…商品名、531乃至534…機能表示領域、541…着用者画像、542…補助者画像、A…角部、HCL,WCL…中心線、P30…下端、P40…下端、F1乃至F9…特徴点座標、Ep1…中心座標、Ep2…中心座標、Ec…中心座標、E…黒目画像、EL…直線、NL…直線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8