(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
電気自動車の高圧バッテリを充電する充電装置においては、直流電圧を昇圧して負荷としての高圧バッテリに対して昇圧した直流電圧を供給するため、直列共振型DC/DCコンバータが用いられる。例えば、特許文献1には、直列共振型DC/DCコンバータの一例が開示されている。従来の直列共振型DC/DCコンバータでは、直列共振回路の共振周波数より高い周波数で高周波インバータを駆動し、且つ位相シフト制御方式によってゼロ電圧スイッチングを実現してスイッチング損失をなくす工夫がなされていた。
【0003】
図6は、従来の直列共振型DC/DCコンバータの構成を示す回路図である。また、
図7は、従来の直列共振型DC/DCコンバータの他の構成を示す回路図である。まず、従来の直列共振型DC/DCコンバータの問題点について説明するため、
図6を中心に、直列共振型DC/DCコンバータ90の回路構成、及び動作について説明する。
図6に示すように、直列共振型DC/DCコンバータ90は、DC電源1(直流電源)、フルブリッジ回路92、直列共振回路3、高周波トランスTR、ダイオード整流回路4、フィルタ回路5を含んで構成される。
【0004】
フルブリッジ回路92は、DC電源1の正極と負極との間に、直列接続された一組のスイッチング素子QA、及びスイッチング素子QBと、もう一組のスイッチング素子QC、及びスイッチング素子QDとから構成される。なお、
図6に示すダイオードDsa、ダイオードDsb、ダイオードDsc、及びダイオードDsdは、それぞれスイッチング素子QA〜スイッチング素子QDに対して逆並列に接続されたフライホイールダイオード(FWD)を示している。また、
図6に示すコンデンサCsa、コンデンサCsb、コンデンサCsc、及びコンデンサCsdは、それぞれスイッチング素子QA〜スイッチング素子QDの寄生容量を示している。
【0005】
スイッチング素子QA、及びスイッチング素子QBの直列接続における直列接続点と、スイッチング素子QC、及びスイッチング素子QDの直列接続点との間には、直列共振回路3の共振コンデンサCr、共振インダクタLr、高周波トランスTRの1次巻線が直列接続される。高周波トランスTRの2次巻線には、4個のダイオードD1、ダイオードD2、ダイオードD3、及びダイオードD4からなるダイオード整流回路4が接続される。このダイオード整流回路4の出力の両端には、コンデンサC1が設けられ、このコンデンサC1の両端において、直流電圧が生成される。さらに、ダイオード整流回路4には、コンデンサC2、及びインダクタLoからなるフィルタ回路5が接続される。フィルタ回路5は、コンデンサC1の両端において生成される直流電圧のリップル電圧を吸収する回路である。
【0006】
なお、
図7に示す直列共振型DC/DCコンバータ90aは、
図6に示す直列共振型DC/DCコンバータ90において、ダイオード整流回路4をダイオード整流回路4aに置き換えた直列共振型DC/DCコンバータである。
図7に示すダイオード整流回路4aは、高周波トランスTRの2次巻線にセンタータップを設け、2個のダイオードD1、及びダイオードD2で交流電圧を直流電圧に変換するダイオード整流回路である。以下、
図8を参照しつつ、
図6に示す直列共振型DC/DCコンバータ90の動作について説明する。
【0007】
図8は、直列共振型DC/DCコンバータ90の動作波形図である。
図8は、4つのスイッチング素子QA〜スイッチング信号各々を駆動するゲート信号VgA〜ゲート信号VgD、及び高周波トランスの一次電流波形I1を示す。
図8に示すように、ゲート信号VgAとゲート信号VgBとの間、及びゲート信号VgCとゲート信号VgDとの間には、それぞれ180°の位相差(半周期分)が設けられる。すなわち、スイッチング素子QAとスイッチング素子QB、スイッチング素子QCとスイッチング素子QDは、それぞれ180°の位相差でオン(導通)、オフ(非導通)する。
【0008】
スイッチング素子QAのオン期間とスイッチング素子QBのオン期間との間、及びスイッチング素子QCのオン期間とスイッチング素子QDのオン期間との間には、デッドタイムと呼ばれる両方のスイッチング素子がオフの期間(
図8中にtdで示す)が設けられる。このデッドタイムを設けることにより、DC電源1の正極と負極との間の短絡を防いでいる。
【0009】
また、スイッチング素子QCとスイッチング素子QDがオンする時刻は、スイッチング素子QAとスイッチング素子QBがオンする時刻に対して、それぞれ時間τだけ遅れている。直列接続されたスイッチング素子の組を、互いに時間τだけ遅らせて制御する方式を、一般に位相シフト方式と呼んでいる。この時間τからデッドタイムtdを除いた期間だけ、スイッチング素子QAとスイッチング素子QD、またはスイッチング素子QBとスイッチング素子QCが同時にオンしており、この同時にオンしている期間に高周波トランスTRの一次電流I1が立ち上っていく。
【0010】
例えば、スイッチング素子QAとスイッチング素子QDとがオンする期間(1)では、ゲート信号VgAがハイレベル(Hレベル)となり、スイッチング素子QAがオンすると、次の電流経路(パス)で、高周波トランスTRの一次電流I1が立ち上っていく。すなわち、DC電源1の正極から、スイッチング素子QA、共振コンデンサCr、共振インダクタLr、高周波トランスTR、スイッチング素子QD、DC電源1の負極のパスで一次電流I1が立ち上る。
この時の電流I1は、ほぼ共振コンデンサCrと共振インダクタLrとによる共振電流になる。通常、この共振周波数は、スイッチング素子QA〜スイッチング素子QDのスイッチング周波数より低く設定される。
【0011】
次に、ゲート信号VgDがロウレベル(Lレベル)となりスイッチング素子QDがオフすると、
図8に示すように、期間(2)に入り、一次電流I1は流れ続ける。この一次電流I1により、スイッチング素子QCのコンデンサCscの放電とスイッチング素子QDのコンデンサCsdの充電とが同時に行なわれる。この充放電は短時間の間に行われ、この充放電が終わると、スイッチング素子QCの並列ダイオードDsc(
図8においてQC−dで示す)がオンして、次のパスで高周波トランスTRの一次電流I1が流れ続ける。すなわち、スイッチング素子QCの並列ダイオードDsc、スイッチング素子QA、共振コンデンサCr、共振インダクタLr、高周波トランスTRの1次側巻線、並列ダイオードDscのパスで一次電流I1が流れ続ける。
【0012】
この途中でスイッチング素子QCに素子をオンさせるゲート信号VgCが入力されるが、スイッチング素子QCはオンせず、並列ダイオードDscに一次電流I1が流れ続ける。この一次電流I1が、やがて
図8に示すように、正の値から0を切って負の値へと反転すると、ようやく並列ダイオードDscがオフし、スイッチング素子QCがオンし、且つスイッチング素子QAの並列ダイオードDsaがオンして期間(3)に入る。
この期間(3)において、ゲート信号VgAがLレベルとなりスイッチング素子QAもオフする。次にデットタイムtd後にゲート信号VgBがHレベルになることによりスイッチング素子QBがオンする。以降、期間(1)〜(3)と同じ動作が、極性だけが反転した状態で行われる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態である直列共振型DC/DCコンバータの構成を示す回路図である。なお、
図1において
図6と同一の部分については同一の符号を付している。
図1に示すように、直列共振型DC/DCコンバータ10は、DC電源1(直流電源)、フルブリッジ回路2、直列共振回路3、高周波トランスTR、ダイオード整流回路4、フィルタ回路5、及び制御回路6を含んで構成される。
【0023】
DC電源1は、例えば、交流をダイオード整流器などで整流して作られた直流電源である。もちろん、DC電源1は、その他の蓄電池等の直流電源であってもよい。
フルブリッジ回路2は、半導体スイッチであるスイッチング素子QA〜スイッチング素子QDから構成され、DC電源1の直流電力を高周波パルス電圧に変換する。なお、スイッチング素子QA〜スイッチング素子QDには、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor;IGBT)や電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor;FET)などが用いられる。本実施形態では、フルブリッジ回路2には、スイッチング素子としてIGBTが用いられている。フルブリッジ回路2の詳細な構成については後述する。
【0024】
直列共振回路3は、フルブリッジ回路2の出力に接続された共振コンデンサCrと、高周波トランスTRの1次側巻線に接続される共振インダクタLrとから構成される。ここで、共振インダクタLrを、高周波トランスTRの漏れインダクタンスに置き換えてもよい。
フルブリッジ回路2と、直列共振回路3とによりフルブリッジ型インバータ回路を構成し、DC電源1の直流出力を、高周波のほぼ正弦波交流に変換する。
高周波トランスTRは、フルブリッジ型インバータ回路の出力である交流電圧を、1次巻線と2次巻線との巻数の比(変圧比)に応じて変圧し、すなわち、負荷回路7にとって適した交流電圧に変換し、ダイオード整流回路4の2つの接続点に印加する。
【0025】
ダイオード整流回路4は、正極側と負極側との間に逆方向に直列接続されたダイオードD1、及びダイオードD2、同じく正極側と負極側との間に逆方向に直列接続されたダイオードD3、及びダイオードD4、正極側と負極側との間に接続されたコンデンサC1により構成される。ダイオードD1、及びダイオードD2の接続点には、高周波トランスTRの2次巻線の一端が、ダイオードD3、及びダイオードD4の接続点には、高周波トランスTRの2次巻線の他端が、それぞれ接続される。
ダイオード整流回路4は、高周波トランスTRの出力である交流電圧を、負荷回路7に与える所定の直流電圧に変換し、コンデンサC1の両端に直流電圧を生成する。なお、ダイオード整流回路4を、従来と同じく、
図7に示すダイオード整流回路4aに置き換えてもよい。
【0026】
フィルタ回路5は、コンデンサC2、及びインダクタLoから構成される。インダクタLoの一端はダイオード整流回路4の正極側に接続される。コンデンサC2の一端は、インダクタLoの他端、及び負荷回路7の正極側に接続され、コンデンサC2の他端は負荷回路7の負極側に接続される。フィルタ回路5は、コンデンサC1の両端に生成された直流電圧のリップル電圧を吸収して、負荷回路7の正極側と負極側との間に所定の直流電圧を供給する。なお、フィルタ回路5は、直列共振型DC/DCコンバータ10の必須の構成要件ではなく、省略することもできる。
【0027】
制御回路6は、負荷回路7に所定の直流電力が与えられるように、負荷電圧VL、負荷電流ILに応じて、フルブリッジ回路2を構成する各スイッチング素子QA〜スイッチング素子QD各々のオン(導通)またはオフ(非導通)を行なうゲート信号VgA〜ゲート信号VgDを生成する。なお、負荷電圧VL、及び負荷電流ILは、それぞれ、例えば負荷回路7とフィルタ回路5との間に設けられる電圧センサ(
図1において不図示)、電流センサにより測定することができる。
【0028】
以上が直列共振型DC/DCコンバータ10の構成である。制御回路6によるスイッチング素子のオンオフ制御については後述することとし、まず本願の特徴的部分であるフルブリッジ回路2の構成について説明する。
フルブリッジ回路2は、DC電源1の正極と負極との間に、直列接続された一組のスイッチング素子QA、及びスイッチング素子QB(第1スイッチ回路)と、もう一組のスイッチング素子QC、及びスイッチング素子QD(第2スイッチ回路)とから構成される。より具体的には、
図1に示すように、スイッチング素子QAにおいて、コレクタ端子はDC電源1の正極側に接続され、ゲート端子は制御回路6に接続され、エミッタ端子はスイッチング素子QBのコレクタ端子と接続される。また、スイッチング素子QBにおいて、コレクタ端子はスイッチング素子QAのエミッタ端子に接続され、ゲート端子は制御回路6に接続され、エミッタ端子はDC電源1の負極側に接続される。このスイッチング素子QAとスイッチング素子QBとの共通接続点が第1スイッチ回路の出力ノードとなり、共振コンデンサCrの一端に接続される。
【0029】
また、スイッチング素子QCにおいて、コレクタ端子はDC電源1の正極側に接続され、ゲート端子は制御回路6に接続され、エミッタ端子はスイッチング素子QDのコレクタ端子と接続される。また、スイッチング素子QDにおいて、コレクタ端子はスイッチング素子QCのエミッタ端子に接続され、ゲート端子は制御回路6に接続され、エミッタ端子はDC電源1の負極側に接続される。このスイッチング素子QCとスイッチング素子QDとの共通接続点が第2スイッチ回路の出力ノードとなり、高周波トランスTRの1次巻線の他端と接続される。なお、高周波トランスTRの一端は共振インダクタLrを介して共振コンデンサCrの他端に接続される。
制御回路6は、スイッチング素子QA〜スイッチング素子QDそれぞれのゲート端子に対して、ゲート信号VgA〜ゲート信号VgDを出力し、各スイッチング素子をオンまたはオフする制御を行なう。
【0030】
また、
図1に示すダイオードDsa、ダイオードDsb、ダイオードDsc、及びダイオードDsdは、それぞれスイッチング素子QA〜スイッチング素子QDが内蔵するフライホイールダイオード(FWD)を示している。各ダイオードは、対応するスイッチング素子に対して逆並列に、すなわち、アノード側がエミッタ端子に、カソード側がコレクタ端子に接続されている。
また、
図1において、
図6、及び
図7に示すスイッチング素子の寄生容量であるコンデンサCsa、コンデンサCsb、コンデンサCsc、及びコンデンサCsdは、省略しているが、それぞれの対応するスイッチング素子のコレクタ・エミッタ間に並列に接続されている。
【0031】
以上の様に構成されたフルブリッジ回路2は、従来の直列共振型DC/DCコンバータ90におけるフルブリッジ回路92と相違して、スイッチング素子QC、及びスイッチング素子QDの端子間に、並列コンデンサCc、並列コンデンサCdが接続される。この理由は、次の通りである。
すなわち、「発明が解決しようとする課題」の欄において記載したように、スイッチング素子QCまたはスイッチング素子QDがオフする時は、並列コンデンサの静電容量が小さいと、大きな電流で充電される。そのため、スイッチング素子QDを例にとると、スイッチング素子QDの端子間電圧が短時間で立ち上ってしまい(
図9にVoffで示す)、オフ時に大きなスイッチング損失が発生するという問題が発生する。
【0032】
この問題が発生しないようにするため、スイッチング素子QC、及びスイッチング素子QDには、並列コンデンサを外部から接続する必要がある。これが
図6、及び
図7に示すフルブリッジ回路92との相違点である。すなわち、フルブリッジ回路2では、
図1に示すように、スイッチング素子QC、及びスイッチング素子QDに対して、外部から並列コンデンサが、すなわち寄生容量ではない並列コンデンサCc、及び並列コンデンサCdがそれぞれスイッチング素子の端子間に接続される。
この外部から接続された並列コンデンサに必要な静電容量は、次のように決めることができる。並列コンデンサCdに充電される電荷量qdは、qd=(Ip/2)×(tf/2)=Ip×(tf/4)となるので、立ち上り電圧Voffは、Voff=qd/Cd=Ip×tf/(Cd×4)となる。
この時に発生するスイッチング損失Eoffは、次の式(1)で表される。
【0034】
従ってこのスイッチング損失Eoffを抑えるためには、並列コンデンサCdの静電容量値を大きくする必要があることが判る。そのため、フルブリッジ回路2では、
図1に示すように、スイッチング素子QC、及びスイッチング素子QDに対して、外部から、寄生容量ではない並列コンデンサCc、及び並列コンデンサCdがそれぞれ接続されている。なお、並列コンデンサCc、並列コンデンサCdの静電容量値は、
図1において不図示の寄生容量によるコンデンサCsa〜コンデンサCsdの静電容量値が数百pF〜1500pFであるのに対して、この値より2桁大きい、すなわち100倍以上の値である。
また、フルブリッジ回路2の場合、
図9に示すtf後も並列コンデンサCd、並列コンデンサCcの充放電は、並列コンデンサCcの電荷が0になるまで続くが、この充放電は、通常、
図8に示すデッドタイムtd期間中に十分完了する。
【0035】
ところで、並列コンデンサを外付けすることによりスイッチング損失を抑える上述のような構成としても、スイッチング素子の駆動制御を従来の位相シフト方式により行なう場合、次に説明する問題がある。すなわち、外付けしたコンデンサの充放電電流が、過大になる場合があり、スイッチング素子の破損を招く場合があるという問題がある。コンデンサの充放電電流が、過大になる場合とは、(a)直列共振型DC/DCコンバータの運転スタート時、(b)無負荷運転時、(c)軽負荷運転時の場合である。以下、(a)〜(c)の各場合における現象について、
図2、及び
図3を用いて説明する。
【0036】
図2は、運転スタート時の並列コンデンサCcの充放電電流の電流経路を示す図である。また、
図3は、軽負荷運転時における過電流現象を説明するためのシミュレーション波形図である。
図2においては、
図1におけるDC電源1、フルブリッジ回路2、直列共振回路3、高周波トランスTRを抜き出して示している。また、
図2において、並列コンデンサCcと並列コンデンサCdとは、それぞれスイッチング素子QC、スイッチング素子QDの並列コンデンサである。
【0037】
まず、運転スタート時の現象について説明する。運転スタート時には、DC電源1はすでに立ち上がっており、出力電圧が確立して電圧レベルがEdの直流電圧になっている。そのため、並列コンデンサCcと並列コンデンサCdの両端には、それぞれEd/2ずつの電圧レベルの電圧が印加されている。
この時、運転スタート信号が制御回路6に入力され、例えばゲート信号VgCがHレベルとなってスイッチング素子QCがオンする。並列コンデンサCcは、スイッチング素子QCにより短絡されるので、放電電流(
図2においてIccで示す)が
図2に示すように流れる。また、同時に並列コンデンサCdへの充電電流(
図2においてIcdで示す)がDC電源1からスイッチング素子QCを通って流れる。
【0038】
放電電流Icc、充電電流Icdが流れるパスは、低インピーダンスである。そのため、放電電流Iccも充電電流Icdも過電流となり、スイッチング素子の過電流耐量を超えると、スイッチング素子破損を招く場合がある。なお、スイッチング素子QDが先にオンした場合も、スイッチング素子QCが先にオンした場合と同様の現象が生じるため、スイッチング素子の破損を招く場合がある。
【0039】
次に、無負荷時の現象について説明する。無負荷運転時には、高周波トランスTRがハイインピーダンス状態になるので、直列共振回路3の共振コンデンサCr、及び共振インダクタLr、高周波トランスTRの1次巻線からなる直列回路には殆ど電流が流れない。このため、上述した運転スタート時にスイッチング素子QC、スイッチング素子QDがオン、オフするときと同じ現象が発生し、過電流が流れてスイッチング素子の破損を招く場合がある。
【0040】
次に軽負荷運転時の現象について説明する。軽負荷運転時の場合、直列共振回路3の共振コンデンサCr、及び共振インダクタLr、高周波トランスTRの1次巻線からなる直列回路には小さな負荷電流(一時電流I1)が流れる。そのため、スイッチング素子の駆動制御を従来の位相シフト方式により行なう場合、次のように過電流が発生する。すなわち、スイッチング素子QC、スイッチング素子QDのデッドタイム期間中に、それぞれの並列コンデンサCc、並列コンデンサCdの充放電が完了できず、並列コンデンサの両端に電圧が残ったままスイッチング素子がオンしてしまう。そして、スイッチング素子がオンするその瞬間に残電圧の充放電が、
図2に示した場合と同じ経路で行われ、過電流が発生する。
【0041】
図3(a)には、シミュレーションによる軽負荷時の過電流現象を示してある。なお、
図3(b)は、
図3(a)において、スイッチング素子QCへの駆動信号がLレベルになってから、スイッチング素子QDへの駆動信号がHレベルとなるまでのデッドタイムにおける電圧、電流の変化の様子を拡大して示している。また、
図3に示す符号のうち、QC電圧、QD電圧とは、それぞれスイッチング素子QC、スイッチング素子QDのコレクタ・エミッタ間の端子間電圧、QC電流とは、コレクタ・エミッタ間に流れるオン時の電流を示す。また、Cc電流とは、並列コンデンサCcに流れる放電電流、Cd電流とは、並列コンデンサCdに流れる充電電流を示す。
図3(b)に示すように、スイッチング素子QDがオフすると、並列コンデンサの充放電が始まり、スイッチング素子QCの電圧が下がってくる。しかし、直列共振回路3の共振コンデンサCr、及び共振インダクタLr、高周波トランスTRの1次巻線からなる直列回路に流れる負荷電流が小さいので、並列コンデンサCcの放電が完了する前にスイッチング素子QCがオンしてCc電流、Cd電流による過電流が発生していることが判る。
【0042】
そこで、上記の各現象において説明した直列共振型DC/DCコンバータ10の並列コンデンサに過電流が流れてスイッチング素子の破損を招くことを防ぐため、本実施形態では以下に説明する制御方式により、制御回路6がスイッチング素子QA〜スイッチング素子QDを駆動する。制御回路6は、スイッチング素子QA〜スイッチング素子QDを駆動する制御信号(
図1に示すようにゲート信号VgA〜VgDとする)を、直列共振型DC/DCコンバータ10に接続される負荷(負荷回路7)の状態に応じて出力する。
【0043】
制御回路6は、直列共振型DC/DCコンバータ10の運転スタート時に、不図示の外部装置から運転スタート信号を受信すると、次に説明するようにゲート信号VgA〜VgDを出力し、フルブリッジ回路2を等価的にハーフブリッジ回路として動作させる制御を行なう。また、制御回路6は、
図1に示すように、負荷状態検出回路6aを有している。負荷状態検出回路6aは、直列共振型DC/DCコンバータ10の起動後に、負荷電圧VLと負荷電流ILとを検出して、その組合せ、例えば積算値が予め設定された所定電力以下にあるか否かを判定する。
【0044】
制御回路6は、負荷状態検出回路6aが予め設定された所定電力以下であると判定した場合、直列共振型DC/DCコンバータ10の負荷が無負荷であると判定して、次に説明するようにゲート信号VgA〜VgDを出力し、フルブリッジ回路2を制御する。この場合も、フルブリッジ回路2は、ハーフブリッジ回路として動作する。なお、
図1において、負荷状態検出回路6aの負荷電圧VLと負荷電流ILとの検出を、フィルタ回路5を通った後の直流電力を用いているが、ダイオード整流回路4を通った後の直流電力を用いてもよい。
【0045】
一方、負荷が無負荷でない場合(軽負荷を含む)、制御回路6は、後述するようにゲート信号VgA〜VgDを出力し、フルブリッジ回路2を制御する。この場合、フルブリッジ回路2は、本来のフルブリッジ回路として動作する。
なお、制御回路6は、
図1に示すように、過電流検出回路6bを有している。この過電流検出回路6bは、フルブリッジ回路2に流れる電流を測定する回路である。制御回路6が、過電流検出回路6bが検出する一次電流I1が過電流である場合、外部に対してフルブリッジ回路2が故障であることを表す報知信号を出力する構成としてもよい。
【0046】
図1に示すように、スイッチング素子QC、スイッチング素子QDには並列コンテンサが素子の端子間に並列に接続されている一方、スイッチング素子QA、スイッチング素子QBには並列コンデンサが接続されていない。スイッチング素子には、上述の通り素子が元々持っている寄生容量が存在し、この静電容量値は、数100〜1500pF程度の容量値である。
無負荷時と運転スタート時に並列コンデンサの充放電電流が過大になる原因は、以下の通りである。すなわち、直列共振回路3に電流が殆ど流れない状態で、スイッチング素子のオン-オフが行われるため、オフしていた素子がオンした瞬間にその並列コンデンサから放電電流が流れると同時にオフした素子の並列コンデンサへの充電電流が流れ込むことによる。
【0047】
このように、スイッチング素子QA、スイッチング素子QB側には外付けコンデンサがなく、スイッチング素子QC、スイッチング素子QD側にだけに外付けコンデンサを付けている。そのため、制御回路6により、スイッチング素子QA、スイッチング素子QBだけを交互にスイッチングすると、フルブリッジ回路2はハーフブリッジ回路として等価的に動作する。この時、スイッチング素子QCの並列コンデンサCc、スイッチング素子QDの並列コンデンサCdの充放電は、直列共振回路3と高周波トランスTRの1次側巻線を介して行われるので、過電流になることがない。また、運転スタート時も無負荷運転時も負荷電流は殆ど要求されないので並列コンデンサCc、並列コンデンサCdの容量が不足することはない。
【0048】
なお、運転スタート時も無負荷運転時から負荷が増えた動作に移行する場合、制御回路6によるフルブリッジ回路2の制御をフルブリッジ制御に切り替える。この切替後の制御回路6が出力するゲート信号は、後述する軽負荷時の動作におけるゲート信号と同様にVgC、VgDのデューティ(Duty)が可変となる信号となる(
図4参照)。これにより、スイッチング素子QCまたはスイッチング素子QD側のスイッチング素子がオンする時には、次に説明する軽負荷時と同様に、並列コンデンサが放電された後のタイミングになり、こうした場合にも過電流が発生することがない。
【0049】
次に、直列共振型DC/DCコンバータ10の軽負荷時における動作について説明する。
図4は、直列共振型DC/DCコンバータ10の動作波形図である。
本特許の提案する制御方式は、上述した位相シフト制御方式のように、スイッチング素子QC、スイッチング素子QDのオン信号(ゲート信号)を、スイッチング素子QA、スイッチング素子QBのオン信号に対して時間τだけ位相差を設けて出力する構成ではない(
図8参照)。本実施形態では、制御回路6が上述の位相シフト制御ではなく、
図4に示すように、スイッチング素子QA、及びスイッチング素子QD、またはスイッチング素子QB、及びスイッチング素子QCを同時にオンして、かつスイッチング素子QC、及びスイッチング素子QDだけをパルス幅変調(Pulse Width Modulation;PWM)制御する。
【0050】
このような制御によって、軽負荷時にデューティが小さくなった場合であっても、スイッチング素子QCのゲート信号VgAとスイッチング素子QDのゲート信号VgDとの問のデッドタイムが十分に大きく取れる。これにより、並列コンデンサCc、及び並列コンデンサCdの充放電をデッドタイムにおいて完全に行うことができる。しかも従来方式と定常動作における制御は、負荷に応じてゲート信号VgAのデューティとゲート信号VgDのデューティとが変わるだけであり、制御の方法は軽負荷時と何も変わらない。以下、
図4を参照しつつ、制御回路6が行うスイッチング素子をオンまたはオフするPWM制御動作について詳細に説明する。
【0051】
まず、期間(1)では、スイッチング素子QAとスイッチング素子QDとが同時にオンし、以下のパスで、直列共振回路3による共振電流(一次電流I1)が立ち上がる。すなわち、DC電源1、スイッチング素子QA、共振コンデンサCr、共振インダクタLr、高周波トランスTR、スイッチング素子QD、DC電源1のパスで、共振電流が立ち上る。この時、スイッチング素子QAは電流が0で立ち上るのでZCSとなり、スイッチング素子QDはこの時点での電圧がほぼ0なのでZVSとなり、いずれの素子にもスイッチング損失は発生しない。
【0052】
次に、期間(2)でスイッチング素子QDがオフすると、共振インダクタLrの作用により電流が流れ続け、スイッチング素子QCの並列コンデンサCcの放電とスイッチング素子QDの並列コンデンサCdの充電とが同時に行なわれる。この充放電は短時間の内に行われ、この充放電が終わると、スイッチング素子QCの並列ダイオードDscがオンして、以下の電流経路(パス)で、一次電流I1が減衰しながら流れる。すなわち、スイッチング素子QCの並列の並列ダイオードDsc、スイッチング素子QA、共振コンデンサCr、共振インダクタLr、高周波トランスTR、スイッチング素子QCの並列ダイオードDscのパスで、一次電流I1が減衰しながら流れ続ける。
【0053】
やがて一次電流I1が0になると、スイッチング素子QCのダイオードDscがオフの期間である期間(3)になる。この期間において、並列コンデンサCcの電圧(端子間電圧)は、ほぼ0で維持される。
次に、期間(4)に至ると、スイッチング素子QAがオフするが、一次電流I1が0なのでZCSとなってオフ時のスイッチング損失は発生しない。次にスイッチング素子QBとスイッチング素子QCとが同時にオンする。以降、期間(1)〜(4)と同じ動作が、スイッチング素子QAとスイッチング素子QDについて、極性だけが反転した状態で行われるが、いずれの素子にもスイッチング損失は発生しない。
【0054】
従来の位相シフト制御方式では、期間(2)の途中においてスイッチング素子QCにゲート信号VgCが入力され、素子はオンするが実際にはスイッチング素子QCには電流(端子間電流)が流れず、スイッチング素子QCのダイオードDscがオンする。よって、本方式のように、ゲート信号VgCとゲート信号VgBとの立ち上がり(LレベルからHレベルへの変化)を揃えて、スイッチング素子QCのオンとスイッチング素子QBのオンとが同時になっても制御動作は従来とは何ら変わりがない。つまり、他の動作については従来の位相シフト制御方式と何ら変わることなく、スイッチング素子QCを駆動するゲート信号VgCとスイッチング素子QDを駆動するゲート信号VgDとの間のデッドタイムを実質的に長くできる。
【0055】
以上説明したように、本実施形態の直列共振型DC/DCコンバータ10では、制御回路6が、運転スタート時と無負荷運転時にはスイッチング素子QA、スイッチング素子QB側(フルブリッジ回路の第1スイッチ回路のスイッチング素子)だけをスイッチングする。これにより、フルブリッジ回路2は、等価的にハーフブリッジ回路として運転する。これにより、スイッチング素子QC、及びスイッチング素子QDの並列コンデンサCc、並列コンデンサCdを、負荷回路(直列共振回路3、高周波トランスTRの1次巻線からなる直列回路)を通して充放電することになり、並列コンデンサCc、及び並列コンデンサCdによる過電流の発生を防ぐことができる。
【0056】
また、制御回路6によるスイッチング素子の制御を、スイッチング素子QC、及びスイッチング素子QDのオン信号(ゲート信号)を、スイッチング素子QA、及びスイッチング素子QBのオン信号に対して時間τだけ遅らせる位相シフト制御ではなく、次の制御にした。すなわち、制御回路6は、スイッチング素子QA、及びスイッチング素子QD、またはスイッチング素子QB、及びスイッチング素子QCを同時にオンして、スイッチング素子QC、及びスイッチング素子QD側(フルブリッジ回路の第2スイッチ回路のスイッチング素子)だけをPWM制御する。
【0057】
そのため、軽負荷時にデューティが小さくなった場合にもスイッチング素子QCのゲート信号VgCとスイッチング素子QDのゲート信号VgDとの間のデッドタイムが十分に大きく取れることになる。従って、並列コンデンサCc、及び並列コンデンサCdの充放電の完了後に、スイッチング素子QCまたはスイッチング素子QDはオンすることになるので並列コンデンサCc、及び並列コンデンサCdの充放電による過電流がなくなる。また、スイッチング素子QCまたはスイッチング素子QDは、電圧0でスイッチングするZVSとなり、スイッチング素子QC、及びスイッチング素子QDのオン時のスイッチング損失もなくなる。なお、従来方式と定常動作(負荷に応じてデューティを変えるPWM制御による運転動作)は何も変わらない。
【0058】
図5は、軽負荷運転時における直列共振型DC/DCコンバータ10のシミュレーション波形図である。
図5では、本発明の制御方式を用いた場合のスイッチング素子QC、及びスイッチング素子QDのオン、オフ時のシミュレーション波形を示している。なお、
図5に示す符号のうち、QC電圧、QD電圧とは、それぞれスイッチング素子QC、スイッチング素子QDのコレクタ・エミッタ間の端子間電圧、QC電流とは、コレクタ・エミッタ間に流れるオン時の電流を示す。また、Cc電流とは、並列コンデンサCcに流れる放電電流、バス電流とは、並列コンデンサCdに流れる充電電流を示す。
図5では、軽負荷時なのでスイッチング素子QDのオン時間は短く、ゲート信号VgCが短時間入っている。つまり、制御回路6は、デューティの小さいゲート信号VgC、ゲート信号VgDを、それぞれスイッチング素子QC、及びスイッチング素子QDに出力している。
【0059】
図5に示すように、スイッチング素子QDがオフすると、スイッチング素子QCの電圧とスイッチング素子QDの電圧が反転し始める。やがて、スイッチング素子QCの電圧が0になり、その後十分な時間経過後スイッチング素子QCがオンする。
図5に示すように、直列共振型DC/DCコンバータ10では、
図3と異なりバス電流(過電流)が流れていないことが判る。すなわち、軽負荷時において、十分なデッドタイムが得られるので、並列コンデンサCc,及び並列コンデンサCdの充放電電が確実に行なわれ、スイッチング素子QCまたはスイッチング素子QDのオン時には、スイッチング素子はZVSとなって過電流が発生しなくなる。
【0060】
このように、本発明の直列共振型DC/DCコンバータ10は、直流電圧を供給するDC電源1(直流電源)を備える。また、直列共振型DC/DCコンバータ10は、それぞれにダイオードが逆並列に接続されたスイッチング素子QA(第1スイッチング素子)、及びスイッチング素子QB(第2スイッチング素子)を直列接続した第1スイッチ回路と、それぞれにダイオードが逆並列に接続されるとともにコンデンサが並列接続されたスイッチング素子QC(第3スイッチング素子)、及びスイッチング素子QD(第4スイッチング素子)を直列接続した第2スイッチ回路とを、DC電源1の正極と負極との間に並列接続して構成されるフルブリッジ回路2(フルブリッジ回路)を備える。また、直列共振型DC/DCコンバータ10は、フルブリッジ回路2の第1スイッチ回路の出力に接続される共振コンデンサCr(共振コンデンサ)、及び共振インダクタLr(共振インダクタ)からなる直列共振回路3(直列回路)を備える。また、直列共振型DC/DCコンバータ10は、1次側巻線及び2次側巻線を有し、1次側巻線の一端が直列共振回路3の共振インダクタLrに接続され、1次側巻線の他端がフルブリッジ回路2の第2スイッチ回路の出力に接続される高周波トランスTR(トランス)を備える。また、直列共振型DC/DCコンバータ10は、高周波トランスTRの2次側巻線に接続されて直流電圧を負荷に対して出力するダイオード整流回路4(整流回路)と、ダイオード整流回路4の出力電力に応じてフルブリッジ回路2のスイッチング素子を駆動する制御回路6(制御回路)と、を備える。
【0061】
本発明の直列共振型DC/DCコンバータ10は、スイッチング素子QC、及びスイッチング素子QD(第2スイッチ回路のスイッチング素子)に、それぞれ寄生コンデンサではないコンデンサ(並列コンデンサCc、並列コンデンサCd)を並列接続した。これにより、スイッチング素子の両端間電圧の立ち上がりを遅らせることが出来るので、スイッチング損失の少ない直列共振型DC/DCコンバータを提供することができる。
【0062】
また、本発明の直列共振型DC/DCコンバータ10において、制御回路6は、従来の位相シフト制御方式でなく、下記の制御方法によりスイッチング素子を駆動するゲート信号を出力する。
すなわち、制御回路6は、運転スタート時または無負荷運転時に、第2スイッチ回路のスイッチング素子(スイッチング素子QC、及びスイッチング素子QD)をオフし、第1スイッチ回路のスイッチング素子(スイッチング素子QA、及びスイッチング素子QB)を交互にオンまたはオフする。
【0063】
この構成により、運転スタート時または無負荷運転時において、制御回路6は、フルブリッジ回路2をハーフブリッジ回路として動作させる。そのため、並列コンデンサの充放電は直列共振回路3と高周波トランスTRの1次巻線を介して行なわれ、過電流が発生しない。これにより、スイッチング損失の少ない運転をできることに加えて、運転スタート時または無負荷運転時にスイッチング素子の破損が生じることがなく、故障発生の少ない直列共振型DC/DCコンバータを提供することができる。
【0064】
また、本発明の直列共振型DC/DCコンバータ10において、制御回路6は、従来の位相シフト制御方式でなく、下記の制御方法によりスイッチング素子を駆動するゲート信号を出力する。
すなわち、制御回路6は、第1スイッチ回路のスイッチング素子(スイッチング素子QA、及びスイッチング素子QB)を、デッドタイムを設けて交互にオンまたはオフする。また、制御回路6は、第2スイッチ回路のスイッチング素子(スイッチング素子QC、及びスイッチング素子QD)に対して、次の制御を行なう。すなわち、制御回路6は、スイッチング素子QC(第3スイッチング素子)に対しては、第1スイッチ回路のスイッチング素子QB(第2スイッチング素子)のゲート信号VgBの立ち上がりに同期させ、ゲート信号VgCのデューティを変化させる。一方、制御回路6は、スイッチング素子QD(第4スイッチング素子)に対しては、第1スイッチ回路のスイッチング素子QA(第1スイッチング素子)のゲート信号VgAの立ち上がりに同期させ、ゲート信号VgDのデューティを変化させる。
【0065】
この構成により、軽負荷運転時において、並列コンデンサCc、及び並列コンデンサCdの充放電が確実に行なわれるほどの、十分なデッドタイムをゲート信号VgCとゲート信号VgDとの間に設けることができる。なお、定常動作、すなわち軽負荷ではない場合、ゲート信号VgC、及びゲート信号VgDのデューティが、コンバータの負荷に応じて変化するだけで、制御回路6によるスイッチング素子の制御動作に、軽負荷時と定常動作時との間で変更はない。
【0066】
また、無負荷動作時、及びスタート開始時は、ゲート信号VgC、及びVgDのデューティが0%である場合である。そのため、制御回路6を用いた上述したスイッチング素子の制御方法により、接続される負荷回路7の状態にかかわらず、スイッチング損失を低減しつつ、過電流の発生、及び過電流の発生に伴うスイッチング素子の破損を防ぐことができる。これにより、負荷回路の状態にかかわらず、スイッチング損失を低減した運転をできるとともに、故障発生の少ない直列共振型DC/DCコンバータを提供することができる。
【0067】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の変更等も含まれる。