(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記フィルタ装置は、前記フィルタを挟んで濾過流路を構成する入口部及び出口部と、前記入口部との間で前記フィルタを通過しない迂回流路を構成する排出口部とを有し、
前記第2のステップでは、
前記入口部及び前記排出口部のうち一方から他方に向けて気体を流通させる第1のサブステップと、
前記入口部及び前記出口部のうち一方から他方に向けて気体を流通させる第2のサブステップと
により、前記フィルタ装置内から前記脱気処理済液を排出する、請求項2に記載のフィルタ処理方法。
フィルタを内部に有すると共に、前記フィルタを挟んで濾過流路を構成する入口部及び出口部と、前記入口部との間で前記フィルタを通過しない迂回流路を構成する排出口部とを有するフィルタ装置と、
有機溶剤を主溶媒とする薬液である有機系薬液が脱気処理された脱気処理済液を前記入口部に導入する第1の導入部と、
水を主溶媒とする薬液である水系薬液を前記入口部に導入する第2の導入部と、
前記フィルタ装置内を加圧する加圧部と、
前記第1の導入部、前記第2の導入部及び前記加圧部の動作を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、
前記第1の導入部を制御して、前記フィルタ装置に前記脱気処理済液を導入させる、第1の制御と、
前記第1の制御の後に、前記加圧部を制御して前記フィルタ装置内を加圧することにより、前記フィルタ内が前記脱気処理済液で濡れた状態を維持しつつ、前記フィルタ装置内に溜まった前記脱気処理済液を前記フィルタ装置内から排出させる、第2の制御と、
前記第2の制御の後で且つ前記フィルタ内が前記脱気処理済液で濡れたままで乾燥する前に、前記第2の導入部を制御して、前記水系薬液を前記フィルタ装置に供給する第3の制御とを行い、
前記第1の制御では、前記制御部が前記第1の導入部を制御して、前記フィルタ装置に前記脱気処理済液を第1の流量で且つ第1の時間が経過するまで導入させた後に、前記フィルタ装置に前記脱気処理済液を前記第1の流量よりも大きい第2の流量で且つ前記第1の時間よりも長い第2の時間が経過するまで導入させる、フィルタ処理システム。
フィルタを内部に有すると共に、前記フィルタを挟んで濾過流路を構成する入口部及び出口部と、前記入口部との間で前記フィルタを通過しない迂回流路を構成する排出口部とを有するフィルタ装置と、
有機溶剤を主溶媒とする薬液である有機系薬液が脱気処理された脱気処理済液を前記入口部に導入する第1の導入部と、
水を主溶媒とする薬液である水系薬液を前記入口部に導入する第2の導入部と、
前記フィルタ装置内を減圧する減圧部と、
前記第1の導入部、前記第2の導入部及び前記減圧部の動作を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、
前記第1の導入部を制御して、前記フィルタ装置に前記脱気処理済液を導入させる、第1の制御と、
前記第1の制御の後に、前記減圧部を制御して前記フィルタ装置内を減圧することにより、前記フィルタ内が前記脱気処理済液で濡れた状態を維持しつつ、前記フィルタ装置内に溜まった前記脱気処理済液を前記フィルタ装置内から排出させる、第2の制御と、
前記第2の制御の後で且つ前記フィルタ内が前記脱気処理済液で濡れたままで乾燥する前に、前記第2の導入部を制御して、前記水系薬液を前記フィルタ装置に供給する第3の制御とを行い、
前記第1の制御では、前記制御部が前記第1の導入部を制御して、前記フィルタ装置に前記脱気処理済液を第1の流量で且つ第1の時間が経過するまで導入させた後に、前記フィルタ装置に前記脱気処理済液を前記第1の流量よりも大きい第2の流量で且つ前記第1の時間よりも長い第2の時間が経過するまで導入させる、フィルタ処理システム。
フィルタを内部に有すると共に、前記フィルタを挟んで濾過流路を構成する入口部及び出口部と、前記入口部との間で前記フィルタを通過しない迂回流路を構成する排出口部とを有するフィルタ装置と、
有機溶剤を主溶媒とする薬液である有機系薬液が脱気処理された脱気処理済液を前記入口部に導入する第1の導入部と、
水を主溶媒とする薬液である水系薬液を前記入口部に導入する第2の導入部と、
前記フィルタ装置内を加圧する加圧部と、
前記第1の導入部、前記第2の導入部及び前記加圧部の動作を制御する制御部とを備えるフィルタ処理システムの前記制御部を制御するプログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記プログラムは、前記制御部に、
前記第1の導入部を制御して、前記フィルタ装置に前記脱気処理済液を導入させる、第1のステップと、
前記第1のステップの後に、前記加圧部を制御して前記フィルタ装置内を加圧することにより、前記フィルタ内が前記脱気処理済液で濡れた状態を維持しつつ、前記フィルタ装置内に溜まった前記脱気処理済液を前記フィルタ装置内から排出させる、第2のステップと、
前記第2のステップの後で且つ前記フィルタ内が前記脱気処理済液で濡れたままで乾燥する前に、前記第2の導入部を制御して、前記水系薬液を前記フィルタ装置に供給する第3のステップとを実行させ、
前記第1のステップでは、前記プログラムに基づいて前記制御部が前記第1の導入部を制御して、前記フィルタ装置に前記脱気処理済液を第1の流量で且つ第1の時間が経過するまで導入させた後に、前記フィルタ装置に前記脱気処理済液を前記第1の流量よりも大きい第2の流量で且つ前記第1の時間よりも長い第2の時間が経過するまで導入させる、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
フィルタを内部に有すると共に、前記フィルタを挟んで濾過流路を構成する入口部及び出口部と、前記入口部との間で前記フィルタを通過しない迂回流路を構成する排出口部とを有するフィルタ装置と、
有機溶剤を主溶媒とする薬液である有機系薬液が脱気処理された脱気処理済液を前記入口部に導入する第1の導入部と、
水を主溶媒とする薬液である水系薬液を前記入口部に導入する第2の導入部と、
前記フィルタ装置内を減圧する減圧部と、
前記第1の導入部、前記第2の導入部及び前記減圧部の動作を制御する制御部とを備えるフィルタ処理システムの前記制御部を制御するプログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記プログラムは、前記制御部に、
前記第1の導入部を制御して、前記フィルタ装置に前記脱気処理済液を導入させる、第1のステップと、
前記第1のステップの後に、前記減圧部を制御して前記フィルタ装置内を減圧することにより、前記フィルタ内が前記脱気処理済液で濡れた状態を維持しつつ、前記フィルタ装置内に溜まった前記脱気処理済液を前記フィルタ装置内から排出させる、第2のステップと、
前記第2のステップの後で且つ前記フィルタ内が前記脱気処理済液で濡れたままで乾燥する前に、前記第2の導入部を制御して、前記水系薬液を前記フィルタ装置に供給する第3のステップとを実行させ、
前記第1のステップでは、前記プログラムに基づいて前記制御部が前記第1の導入部を制御して、前記フィルタ装置に前記脱気処理済液を第1の流量で且つ第1の時間が経過するまで導入させた後に、前記フィルタ装置に前記脱気処理済液を前記第1の流量よりも大きい第2の流量で且つ前記第1の時間よりも長い第2の時間が経過するまで導入させる、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の実施形態について図面を参照して説明するが、以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
【0024】
(塗布・現像装置の構成)
まず、
図1〜
図3に示される塗布・現像装置1の構成の概要について説明する。塗布・現像装置1は、露光装置E1による露光処理の前に、ウエハ(基板)Wの表面にレジスト材料を塗布してレジスト膜を形成する処理を行う。塗布・現像装置1は、露光装置E1による露光処理の後に、ウエハWの表面に形成されたレジスト膜の現像処理を行う。本実施形態において、ウエハWは円板状を呈するが、円形の一部が切り欠かれていたり、多角形などの円形以外の形状を呈するウエハを用いてもよい。
【0025】
塗布・現像装置1は、
図1及び
図2に示されるように、キャリアブロックS1と、処理ブロックS2と、インターフェースブロックS3と、塗布・現像装置1の制御手段として機能する制御装置CUとを備える。本実施形態において、キャリアブロックS1、処理ブロックS2、インターフェースブロックS3及び露光装置E1は、この順に直列に並んでいる。
【0026】
キャリアブロックS1は、
図1及び
図3に示されるように、キャリアステーション12と、搬入・搬出部13とを有する。キャリアステーション12は、複数のキャリア11を支持する。キャリア11は、複数枚のウエハWを密封状態で収容する。キャリア11は、ウエハWを出し入れするための開閉扉(図示せず)を一側面11a側に有する。キャリア11は、側面11aが搬入・搬出部13側に面するように、キャリアステーション12上に着脱自在に設置される。
【0027】
搬入・搬出部13は、
図1〜
図3に示されるように、キャリアステーション12上の複数のキャリア11にそれぞれ対応する開閉扉13aを有する。側面11aの開閉扉と搬入・搬出部13の開閉扉13aとが同時に開放されると、キャリア11内と搬入・搬出部13内とが連通する。搬入・搬出部13は、
図2及び
図3に示されるように、受け渡しアームA1を内蔵している。受け渡しアームA1は、キャリア11からウエハWを取り出して処理ブロックS2に渡す。受け渡しアームA1は、処理ブロックS2からウエハWを受け取ってキャリア11内に戻す。
【0028】
処理ブロックS2は、
図1〜
図3に示されるように、キャリアブロックS1に隣接すると共に、キャリアブロックS1と接続されている。処理ブロックS2は、
図1及び
図2に示されるように、下層反射防止膜形成(BCT)ブロック14と、レジスト膜形成(COT)ブロック15と、上層反射防止膜形成(TCT)ブロック16と、現像処理(DEV)ブロック17とを有する。DEVブロック17、BCTブロック14、COTブロック15及びTCTブロック16は、底面側からこの順に並んで配置されている。
【0029】
BCTブロック14は、
図2に示されるように、塗布ユニット(図示せず)と、加熱・冷却ユニット(図示せず)と、これらのユニットにウエハWを搬送する搬送アームA2とを内蔵している。塗布ユニットは、反射防止膜形成用の処理液をウエハWの表面に塗布する。加熱・冷却ユニットは、例えば熱板によりウエハWを加熱し、その後例えば冷却板によりウエハWを冷却する。こうして、ウエハWの表面上に下層反射防止膜が形成される。
【0030】
COTブロック15は、
図2に示されるように、塗布ユニット(図示せず)と、加熱・冷却ユニット(図示せず)と、これらのユニットにウエハWを搬送する搬送アームA3とを内蔵している。塗布ユニットは、レジスト膜形成用の処理液(レジスト材料)を下層反射防止膜の上に塗布する。加熱・冷却ユニットは、例えば熱板によりウエハWを加熱し、その後例えば冷却板によりウエハWを冷却する。こうして、ウエハWの下層反射防止膜上にレジスト膜が形成される。レジスト材料は、ポジ型でもよいし、ネガ型でもよい。
【0031】
TCTブロック16は、
図2に示されるように、塗布ユニット(図示せず)と、加熱・冷却ユニット(図示せず)と、これらのユニットにウエハWを搬送する搬送アームA4とを内蔵している。塗布ユニットは、反射防止膜形成用の処理液をレジスト膜の上に塗布する。加熱・冷却ユニットは、例えば熱板によりウエハWを加熱し、その後例えば冷却板によりウエハWを冷却する。こうして、ウエハWのレジスト膜上に上層反射防止膜が形成される。
【0032】
DEVブロック17は、
図2及び
図3に示されるように、複数の現像処理ユニット(基板処理装置)U1と、複数の加熱・冷却ユニット(熱処理部)U2と、これらのユニットにウエハWを搬送する搬送アームA5と、これらのユニットを経ずに処理ブロックS2の前後間でウエハWを搬送する搬送アームA6とを内蔵している。
【0033】
現像処理ユニットU1は、後述するように、露光されたレジスト膜の現像処理を行う。加熱・冷却ユニットU2は、例えば熱板によるウエハWの加熱を通じて、ウエハW上のレジスト膜を加熱する。加熱・冷却ユニットU2は、加熱後のウエハWを例えば冷却板により冷却する。加熱・冷却ユニットU2は、ポストエクスポージャベーク(PEB)、ポストベーク(PB)等の加熱処理を行う。PEBは、現像処理前にレジスト膜を加熱する処理である。PBは、現像処理後にレジスト膜を加熱する処理である。
【0034】
図1〜
図3に示されるように、処理ブロックS2のうちキャリアブロックS1側には、棚ユニットU10が設けられている。棚ユニットU10は、複数のセルC30〜C38を有する。セルC30〜C38は、DEVブロック17とTCTブロック16との間において上下方向に並んで配置されている。棚ユニットU10の近傍には、昇降アームA7が設けられている。昇降アームA7は、セルC30〜C38の間でウエハWを搬送する。
【0035】
処理ブロックS2のうちインターフェースブロックS3側には、棚ユニットU11が設けられている。棚ユニットU11は、複数のセルC40〜C42を有する。セルC40〜C42は、DEVブロック17に隣接して、上下方向に並んで配置されている。
【0036】
インターフェースブロックS3は、
図1〜
図3に示されるように、処理ブロックS2及び露光装置E1の間に位置すると共に、処理ブロックS2及び露光装置E1のそれぞれに接続されている。インターフェースブロックS3は、
図2及び
図3に示されるように、受け渡しアームA8を内蔵している。受け渡しアームA8は、処理ブロックS2の棚ユニットU11から露光装置E1にウエハWを渡す。受け渡しアームA8は、露光装置E1からウエハWを受け取り、棚ユニットU11にウエハWを戻す。
【0037】
制御装置CUは、制御用のコンピュータであり、
図1に示されるように、記憶部CU1と、制御部CU2とを有する。記憶部CU1は、塗布・現像装置1の各部や露光装置E1の各部を動作させるためのプログラムを記憶している。記憶部CU1は、例えば半導体メモリ、光記録ディスク、磁気記録ディスク、光磁気記録ディスクである。当該プログラムは、記憶部CU1とは別体の外部記憶装置や、伝播信号などの無形の媒体にも含まれ得る。これらの他の媒体から記憶部CU1に当該プログラムをインストールして、記憶部CU1に当該プログラムを記憶させてもよい。制御部CU2は、記憶部CU1から読み出したプログラムに基づいて、塗布・現像装置1の各部や露光装置E1の各部の動作を制御する。なお、制御装置CUは、処理条件の設定画面を表示する表示部(図示せず)や、処理条件を作業者が入力可能な入力部(図示せず)をさらに有し、入力部を通じて入力された条件に従って塗布・現像装置1の各部や露光装置E1の各部を動作させてもよい。
【0038】
(塗布・現像装置の動作)
次に、塗布・現像装置1の動作の概要について説明する。まず、キャリア11がキャリアステーション12に設置される。このとき、キャリア11の一側面11aは、搬入・搬出部13の開閉扉13aに向けられる。続いて、キャリア11の開閉扉と、搬入・搬出部13の開閉扉13aとが共に開放され、受け渡しアームA1により、キャリア11内のウエハWが取り出され、処理ブロックS2の棚ユニットU10のうちいずれかのセルに順次搬送される。
【0039】
ウエハWが受け渡しアームA1により棚ユニットU10のいずれかのセルに搬送された後、ウエハWは、昇降アームA7により、BCTブロック14に対応するセルC33に順次搬送される。セルC33に搬送されたウエハWは、搬送アームA2によってBCTブロック14内の各ユニットに搬送される。搬送アームA2によってウエハWがBCTブロック14内を搬送される過程で、ウエハWの表面上に下層反射防止膜が形成される。
【0040】
下層反射防止膜が形成されたウエハWは、搬送アームA2によってセルC33の上のセルC34に搬送される。セルC34に搬送されたウエハWは、昇降アームA7によって、COTブロック15に対応するセルC35に搬送される。セルC35に搬送されたウエハWは、搬送アームA3によりCOTブロック15内の各ユニットに搬送される。搬送アームA3によってウエハWがCOTブロック15内を搬送される過程で、下層反射防止膜上にレジスト膜が形成される。
【0041】
レジスト膜が形成されたウエハWは、搬送アームA3によってセルC35の上のセルC36に搬送される。セルC36に搬送されたウエハWは、昇降アームA7によって、TCTブロック16に対応するセルC37に搬送される。セルC37に搬送されたウエハWは、搬送アームA4によってTCTブロック16内の各ユニットに搬送される。搬送アームA4によってウエハWがTCTブロック16内を搬送される過程で、レジスト膜上に上層反射防止膜が形成される。
【0042】
上層反射防止膜が形成されたウエハWは、搬送アームA4によってセルC37の上のセルC38に搬送される。セルC38に搬送されたウエハWは、昇降アームA7によってセルC32に搬送された後、搬送アームA6によって棚ユニットU11のセルC42に搬送される。セルC42に搬送されたウエハWは、インターフェースブロックS3の受け渡しアームA8により露光装置E1に渡され、露光装置E1においてレジスト膜の露光処理が行われる。露光処理が行われたウエハWは、受け渡しアームA8によりセルC42の下のセルC40,C41に搬送される。
【0043】
セルC40,C41に搬送されたウエハWは、搬送アームA5により、DEVブロック17内の各ユニットに搬送され、現像処理が行われる。これにより、ウエハWの表面上にレジストパターン(凹凸パターン)が形成される。レジストパターンが形成されたウエハWは、搬送アームA5によって棚ユニットU10のうちDEVブロック17に対応したセルC30,C31に搬送される。セルC30,C31に搬送されたウエハWは、昇降アームA7によって、受け渡しアームA1がアクセス可能なセルに搬送され、受け渡しアームA1によって、キャリア11内に戻される。
【0044】
なお、上述した塗布・現像装置1の構成及び動作は一例にすぎない。塗布・現像装置1は、塗布ユニットや現像処理ユニット等の液処理ユニットと、加熱・冷却ユニット等の前処理・後処理ユニットと、搬送装置とを備えていればよい。すなわち、これら各ユニットの個数、種類、レイアウト等は適宜変更可能である。
【0045】
(現像処理ユニットの構成)
次に、現像処理ユニット(基板処理装置)U1について、さらに詳しく説明する。現像処理ユニットU1は、
図4に示されるように、回転保持部20と、昇降装置22と、液供給部24とを備える。
【0046】
回転保持部20は、電動モータ等の動力源を内蔵した本体部20aと、本体部20aから鉛直上方に延びる回転軸20bと、回転軸20bの先端部に設けられたチャック20cとを有する。本体部20aは、動力源により回転軸20b及びチャック20cを回転させる。チャック20cは、ウエハWの中心部を支持し、例えば吸着によりウエハWを略水平に保持する。すなわち、回転保持部20は、ウエハWの姿勢が略水平の状態で、ウエハWの表面に対して垂直な中心軸(鉛直軸)周りでウエハWを回転させる。本実施形態では、
図4に示されるように、回転保持部20は、上方から見て逆時計回りにウエハWを回転させる。
【0047】
昇降装置22は、回転保持部20に取り付けられており、回転保持部20を昇降させる。具体的には、昇降装置22は、搬送アームA5とチャック20cとの間でウエハWの受け渡しを行うための上昇位置(受け渡し位置)と、現像処理を行うための下降位置(現像位置)との間で、回転保持部20(チャック20c)を昇降させる。
【0048】
回転保持部20の周囲には、カップ30が設けられている。ウエハWが回転すると、ウエハWの表面に供給された処理液が周囲に振り切られて落下するが、カップ30は、当該落下した処理液を受け止める収容器として機能する。カップ30は、回転保持部20を囲む円環形状の底板31と、底板31の外縁から鉛直上方に突出した円筒状の外壁32と、底板31の内縁から鉛直上方に突出した円筒状の内壁33とを有する。
【0049】
外壁32の全部分は、チャック20cに保持されたウエハWよりも外側に位置する。外壁32の上端32aは、下降位置にある回転保持部20に保持されたウエハWよりも上方に位置する。外壁32の上端32a側の部分は、上方に向かうにつれて内側に傾いた傾斜壁部32bとなっている。内壁33の全部分は、チャック20cに保持されたウエハWの外縁よりも内側に位置する。内壁33の上端33aは、下降位置にある回転保持部20に保持されたウエハWよりも下方に位置する。
【0050】
内壁33と外壁32との間には、底板31の上面から鉛直上方に突出した仕切壁34が設けられている。すなわち、仕切壁34は、内壁33を囲んでいる。底板31のうち、外壁32と仕切壁34との間の部分には、液体排出孔31aが形成されている。液体排出孔31aには、排液管35が接続されている。底板31のうち、仕切壁34と内壁33との間の部分には、気体排出孔31bが形成されている。気体排出孔31bには、排気管36が接続されている。
【0051】
内壁33の上には、仕切壁34よりも外側に張り出す傘状部37が設けられている。ウエハW上から外側に振り切られて落下した処理液は、外壁32と仕切壁34との間に導かれ、液体排出孔31aから排出される。仕切壁34と内壁33との間には、処理液から発生したガス等が進入し、当該ガスが気体排出孔31bから排出される。
【0052】
内壁33に囲まれる空間の上部は、仕切板38により閉塞されている。回転保持部20の本体部20aは仕切板38の下方に位置する。チャック20cは仕切板38の上方に位置する。回転軸20bは仕切板38の中心部に形成された貫通孔内に挿通されている。
【0053】
液供給部24は、
図4及び
図5に示されるように、各種液の供給システム24a(詳しくは後述する)と、処理液ヘッド24cと、移動体24dとを有する。処理液ヘッド24cは、供給管24bを介して供給システム24aに接続される。処理液ヘッド24cは、制御装置CUからの制御信号を受けて供給システム24aから供給された各種液を、ノズルNからウエハWの表面Waに吐出する。ノズルNは、ウエハWの表面Waに向けて下方に開口している。詳しくは後述するが、ノズルNの上流側にはフィルタ装置Fが設けられているので、ノズルNから吐出される液は、フィルタ装置Fによってパーティクルが除去されて比較的清浄である。そのため、ノズルNからは、ウエハWの表面Waを処理するために当該表面Waに向けて吐出される。なお、供給システム24aがノズルNに供給する各種液としては、例えば、有機系薬液や水系薬液が挙げられる。有機系薬液は、有機溶剤を主溶媒とする薬液であり、例えばシンナー液が挙げられる。水系薬液は、水を主溶媒とする薬液であり、例えば純水、現像液、リンス液、及び界面活性剤を含有するリンス液が挙げられる。
【0054】
移動体24dは、アーム24eを介して処理液ヘッド24cに接続されている。移動体24dは、制御装置CUからの制御信号を受けて、外壁32の外側において水平に延びるガイドレール40上を移動することで、処理液ヘッド24cを水平方向に移動させる。これにより、処理液ヘッド24cは、下降位置にあるウエハWの上方で且つウエハWの中心軸に直交する直線上を、ウエハWの径方向に沿って移動する。
【0055】
(供給システムの構成)
次に、供給システム(気泡除去装置又は脱気装置)24aについて詳しく説明する。
図5に示されるように、供給システム24aは、ポンプ装置Pと、フィルタ装置Fと、脱気モジュールDGと、配管D1〜D18と、バルブV1〜V19と、レギュレータR1〜R5と、エジェクタEと、流量計FM1,FM2と、圧力計M1〜M5とを備える。
【0056】
ポンプ装置Pは、有機系薬液を一時的に貯留して、その有機系薬液を処理液ヘッド24cに供給しノズルNから吐出させるためのものである。ポンプ装置Pは、
図6に示されるように、有底筒状を呈する筐体51と、筐体51の開放端側に配置された蓋体52と、筐体51内に配置されたベローズポンプ53と、マグネット54と、センサ55a〜55dとを有する。筐体51は、円筒状の側壁51aと、側壁51aの底部を閉塞する底壁51bとを有する。底壁51bには、接続口51cが底壁51bを貫通するように形成されている。接続口51cは、N
2ガスを導入及び排出するために、配管D2,D3を介してN
2ガス源に接続されている。
【0057】
蓋体52は、筐体51の開口側を閉塞し、筐体51と共にベローズポンプ53を収容する空間を構成する。蓋体52には、脱気ノズル52aと、排出口52bと、排液口52cとがそれぞれ蓋体52を貫通するように形成されている。
【0058】
脱気ノズル52aは、処理液をベローズポンプ53内に導入するために、配管D1を介して有機系薬液源に接続されている。本実施形態では、脱気ノズル52aが蓋体52に形成されているが、脱気ノズル52aは有機系薬液源とポンプ装置P(後述の処理液室C1)との間に配置されていてもよい。脱気ノズル52aにおいて、ベローズポンプ53側(出口側)の流路面積は、処理液源側(入口側)の流路面積よりも小さくなるように構成されている。脱気ノズル52aの入口側から出口側へと流れる液にエネルギー保存の法則が適用できると考えると、脱気ノズル52aを一定流量の液が入口側から出口側に向けて流れる場合、連続の方程式に基づき、流路面積が小さな出口側を流れる液の流速は、流路面積が大きな入口側を流れる液の流速よりも大きくなる。すると、ベルヌーイの定理に基づき、脱気ノズル52aの出口側を流れる液の圧力が低下する。その結果、液内に溶存した気体が液内から脱気される。これにより、ベローズポンプ53内には、脱気ノズル52aにより脱気処理された有機系薬液である脱気処理済液と、脱気処理により当該有機系薬液から分離された気体とが導入される。なお、以下では、脱気処理済液を単に「有機系薬液」と称することもある。
【0059】
排出口52bは、処理液をベローズポンプ53外に排出してノズルNから吐出するために、配管D9,D13,D14を介してノズルNに接続されている。排液口52cは、脱気処理により処理液から分離された気体と共に一部の脱気処理済液をベローズポンプ53外に排出するために、配管D8を介して系外(システム外)に接続されている。
【0060】
ベローズポンプ53は、ピストン板53aと、ベローズ(蛇腹部材)53bとを有する。ピストン板53aは、側壁51aの内壁面に対応する形状を呈し、筐体51内において側壁51aの延びる方向に沿って往復移動可能である。ベローズ53bは、筐体51内において側壁51aの延びる方向に沿って伸縮可能である。ベローズ53bの一端側は、蓋体52のうち底壁51bに向かう側の面に取り付けられている。ベローズ53bの他端側は、ピストン板53aのうち蓋体52に向かう側の面に取り付けられている。従って、ベローズポンプ53の容積は、ピストン板53aの位置に応じて変化する。すなわち、ベローズポンプ53は、容積が可変のポンプである。
【0061】
蓋体52、ベローズ53b及びピストン板53aで囲まれた空間は、処理液を貯留可能な処理液室C1を構成している。すなわち、処理液室C1の大きさは、ベローズポンプ53の容積を意味する。筐体51とピストン板53aで囲まれた空間は、N
2ガスが導入及び排出されるガス室C2を構成している。
【0062】
マグネット54は、ピストン板53aの外周部に取り付けられている。センサ55a〜55dは、マグネット54の磁界を検出することにより、ピストン板53aの位置を検出する。センサ55a〜55dは、側壁51aを介してマグネット54と対向するように、側壁51aの外表面に配置されている。センサ55a〜55dは、蓋体52側から底壁51b側に向かうにつれてこの順で並ぶように配置されている。
【0063】
センサ55aは、最も蓋体52寄りに位置しており、ベローズポンプ53内(処理液室C1)が空(Empty)になったことを検知する。センサ55bは、センサ55aよりも底壁51b寄りで且つセンサ55cよりも蓋体52寄りに位置しており、ベローズポンプ53内(処理液室C1)がほぼ空(Pre Empty)になったことを検知する。センサ55cは、センサ55bよりも底壁51b寄りで且つセンサ55dよりも蓋体52寄りに位置しており、ベローズポンプ53内(処理液室C1)に処理液がほぼ充填(Pre Full)されたことを検知する。センサ55dは、最も底壁51b寄りに位置しており、ベローズポンプ53内(処理液室C1)に処理液が充填(Full)されたことを検知する。
【0064】
フィルタ装置Fは、処理液に含まれるパーティクルなどの異物を除去するためのものである。フィルタ装置Fは、
図7に示されるように、筒状を呈する筐体61と、フィルタ62とを有している。筐体61は、円筒状の側壁61aと、側壁61aの底部を閉塞する底壁61bと、側壁61aの頂部に配置された天壁61cと、側壁61a、底壁61b及び天壁61cで形成される空間内に配置されたフィルタ支持部61dとを有する。
【0065】
フィルタ62は、フィルタ容器63と、フィルタ本体64とを有する。フィルタ62は、フィルタ支持部61dに取り付けられている。そのため、フィルタ62は、筐体61内において保持される。
【0066】
フィルタ容器63は、円筒形状を呈する外側側壁63aと、円筒形状を呈する内側側壁63bと、外側側壁63a及び内側側壁63bの一端側に配置された天壁63cと、外側側壁63a及び内側側壁63bの他端側に配置された底壁63dとで構成されている。
【0067】
内側側壁63bは、外側側壁63aと略同軸となるように、外側側壁63aの内側に配置されている。外側側壁63a及び内側側壁63bには、多数の貫通孔が形成されており、フィルタ容器63の内外において処理液が通過可能とされている。フィルタ62がフィルタ支持部61dに取り付けられた状態において、外側側壁63aの貫通孔の少なくとも一部は、フィルタ支持部61dによって閉塞されず、側壁61aとフィルタ支持部61dとの間に形成される流路と流体的に接続される。
【0068】
天壁63cの中央部には貫通孔63eが形成されている。すなわち、天壁63cは円環状を呈している。天壁63cは、外側側壁63aと内側側壁63bとの間において、外側側壁63a及び内側側壁63bの一端側を閉塞している。底壁63dは、外側側壁63a及び内側側壁63bの他端側全体を閉塞している。
【0069】
フィルタ本体64は、円筒形状を呈している。フィルタ本体64は、外側側壁63a、内側側壁63b、天壁63c及び底壁63dで囲まれる空間内に配置されている。フィルタ本体64の材質は、例えば、ナイロンやポリエチレンが挙げられる。フィルタ本体64は、例えば0.05μm程度のパーティクルを除去可能な性能を有していてもよい。なお、新品のフィルタ本体64内には多数のパーティクルが含まれているため、新品のフィルタ62に交換した場合には、フィルタ62に処理液を予め流し、パーティクルをフィルタ本体64内から除去しておくことが好ましい。
【0070】
筐体61の天壁61cには、ポンプ装置Pからの有機系薬液が導入される導入口65aと、フィルタ62を通過した処理液が排出される排出口65bと、フィルタ62を通過しない有機系薬液が系外(システム外)に排出される排液口65cとが形成されている。排出口65bは、天壁63cの貫通孔63eと連通している。
【0071】
導入口65aから導入された有機系薬液は、排出口65b又は排液口65cからフィルタ装置F外へと排出される。有機系薬液が導入口65aから排出口65bへと流れる場合、有機系薬液は、側壁61a及び底壁61bとフィルタ支持部61dとの間に形成される流路(濾過流路)を流れた後に、外側側壁63aの貫通孔、フィルタ本体64、内側側壁63bの貫通孔、及び内側側壁63bの内部の順に流れ、天壁63cの貫通孔63e及び排出口65bを介してフィルタ装置F外へと排出される。一方、有機系薬液が導入口65aから排液口65cへと流れる場合、有機系薬液は、側壁61a及び底壁61bとフィルタ支持部61dとの間に形成される流路(迂回流路)を流れた後に、一部がフィルタ62内にも流れるものの、他の部分は引き続き当該流路を流れ、排液口65cを介してフィルタ装置F外へと排出される。
【0072】
脱気モジュールDGは、液に含まれる気泡を当該液から排出して脱気処理がなされた液を生成するための機器である。脱気モジュールDGは、
図8(a)に示されるように、気液分離管71と、外側管72と、排気管73と、排気ポンプ74とを備える。
【0073】
気液分離管71は、供給システム24aを構成する配管上(本実施形態では配管D5上)に設けられている。すなわち、気液分離管71の上流端及び下流端はそれぞれ、配管D5に接続されている。気液分離管71は、管状を呈する中空糸膜である。当該中空糸膜は、気液分離機能を有する材料(例えば、ポリ−4−メチルペンテン−1)で形成されうる。ここでいう気液分離機能とは、液体は通過せずに気体のみが通過しうる機能である。
【0074】
外側管72は、気液分離管71の外周を覆うと共に、気液分離管71の延在方向に沿って延びている。外側管72の側壁には貫通孔72aが形成されており、貫通孔72aに排気管73が接続されている。外側管72の内面と気液分離管71とで囲まれた空間C3は、密閉されている。排気管73上には、排気ポンプ74が設けられている。排気ポンプ74は、排気管73を通じて、空間C3内を減圧する。
【0075】
このような構成を有する脱気モジュールDGによれば、
図8(b)に示されるように、液が気液分離管71を流れる際に、液に含まれる気泡のみが気液分離管71の壁面を通過して空間C3内に移動し、空間C3から排気管73を通じて系外(システム外)に排出される。そのため、液が気液分離管71を通過すると、当初の液に含まれていた気泡の多くが除去される。
【0076】
図5に戻って、配管D1の上流端は、有機系薬液源に接続されている。配管D1の下流端は、ポンプ装置P1の脱気ノズル52aに接続されている。配管D1上には、上流側から順に、バルブV1、レギュレータR1、圧力計M1及びバルブV2が設けられている。バルブV1,V2は、空気を利用して弁を開閉(オン/オフ)させるエアオペレートバルブである。レギュレータR1は、自身を流れる液に付与する圧力の大きさを調整し、それにより液の流量を制御する圧力制御弁である。レギュレータR1において設定される圧力の大きさは、例えば100kPaである。なお、本明細書では圧力をゲージ圧で示している。
【0077】
配管D2の上流端は、N
2ガス源に接続されている。配管D2の下流端は、ポンプ装置Pの接続口51cに接続されている。配管D2上には、上流側から順に、レギュレータR2、圧力計M2、バルブV3及びバルブV4が設けられている。レギュレータR2は、レギュレータR1と同様の圧力制御弁である。レギュレータR2において設定される圧力の大きさは、例えば200kPaである。バルブV3は、逆止弁であり、配管D2の上流側から下流側へ向かう流体を流すが、逆方向に向かおうとする流体を流さないように動作する。バルブV4は、バルブV1と同様のエアオペレートバルブである。
【0078】
配管D3は、配管D2から分岐して再び配管D2に合流している。配管D3の上流端は、レギュレータR2よりも上流側で配管D2に接続されている。配管D3の下流端は、バルブV4よりも下流側で配管D2に接続されている。配管D3上には、上流側から順に、レギュレータR3及びバルブV5が設けられている。レギュレータR3は、N
2ガスの圧力の大きさを任意に調整し、それによりN
2ガスの流量を制御する電空レギュレータである。電空レギュレータは、電気信号を空気圧力信号に変換する方式の圧力制御弁である。電空レギュレータは、N
2ガスに付与する圧力の大きさを予め複数設定しておくことにより、ポンプ装置Pの圧力を変化させて、有機系薬液を異なる大きさの流量でポンプ装置Pから流すことができる。レギュレータR3において設定される圧力の大きさは、例えば25kPa及び50kPaの2つである。レギュレータR3は、制御装置CUから受けた制御信号に応じて、圧力の大きさを第1の値(例えば25kPa)と第2の値(例えば50kPa)との間で切り替えることができる。
【0079】
配管D4は、空気源とエジェクタEとの間に配置されている。エジェクタEは、ノズルと、ディフューザと、ノズル及びディフューザを接続する接続部とで構成されている。配管D4の上流端は、空気源に接続されている。配管D4の下流端は、エジェクタEのノズルに接続されている。配管D4上には、上流側から順に、レギュレータR4、圧力計M3及びバルブV6が設けられている。レギュレータR4は、レギュレータR1と同様の圧力制御弁である。レギュレータR4は、ポンプ装置Pのガス室C2内の圧力が例えば−35kPa程度となるように調整される。バルブV6は、バルブV1と同様のエアオペレートバルブである。
【0080】
配管D5は、配管D4から分岐している。配管D5の上流端は、レギュレータR4の上流側で配管D4に接続されている。配管D5の下流端は、バルブV6とエジェクタEとの間で配管D4に接続されている。配管D5上には、上流側から順に、レギュレータR5、圧力計M4及びバルブV7が設けられている。レギュレータR5は、レギュレータR1と同様の圧力制御弁である。レギュレータR5は、ポンプ装置Pのガス室C2内の圧力が例えば−80kPa程度となるように調整される。バルブV7は、バルブV1と同様のエアオペレートバルブである。
【0081】
配管D6の上流端は、エジェクタEのディフューザに接続されている。配管D6を流れた気体は、配管D6の下流端から系外(システム外)に排出される。
【0082】
配管D7の一端は、エジェクタEの接続部に接続されている。配管D7の他端は、配管D2,D3の合流点とポンプ装置Pの接続口51cとの間において配管D2に接続されている。配管D7上には、バルブV8が設けられている。バルブV8は、バルブV1と同様のエアオペレートバルブである。空気源、配管D4〜D7、レギュレータR4,R5、バルブV6〜V8は、処理液源から脱気ノズル52aを介してポンプ装置P内に有機系薬液を供給させて、脱気処理済液をポンプ装置P内に貯留させるように構成された供給排出部の一部として機能する。
【0083】
配管D8の上流端は、ポンプ装置Pの排液口52cに接続されている。配管D8を流れた排液は、配管D8の下流端から系外(システム外)に排出される。配管D8上には、バルブV9が設けられている。バルブV9は、バルブV1と同様のエアオペレートバルブである。
【0084】
配管D9の上流端は、ポンプ装置Pの排出口52bに接続されている。配管D9の下流端は、配管D13の上流端に接続されている。配管D9上には、バルブV10が設けられている。バルブV10は、バルブV1と同様のエアオペレートバルブである。
【0085】
配管D10の上流端は、水系薬液源に接続されている。配管D10の下流端は、配管D13の上流端に接続されている。配管D10上には、上流側から順に、バルブV11、レギュレータR6、圧力計M5及び脱気モジュールDGが設けられている。バルブV11は、バルブV1と同様のエアオペレートバルブである。レギュレータR6は、レギュレータR1と同様の圧力制御弁である。
【0086】
配管D11の上流端は、N
2ガス源に接続されている。配管D11の下流端は、脱気モジュールDGの下流側において配管D10に接続されている。配管D11上には、バルブV12が設けられている。バルブV12は、バルブV1と同様のエアオペレートバルブである。
【0087】
配管D12の上流端は、配管D13の上流端に接続されている。配管D12を流れた排液は、配管D12の下流端から系外(システム外)に排出される。
【0088】
配管D13の下流端は、フィルタ装置Fの導入口65aに接続されている。配管D14の上流端は、フィルタ装置Fの排出口65bに接続されている。配管D14上には、上流側から順に、流量計FM1、バルブV14及びノズルNが設けられている。流量計FM1は、超音波を利用して配管D14を流れる処理液の流速を計測し、当該流速に基づいて流量を算出する、超音波流量計である。超音波流量計を用いると、配管内に計測器を設置せずに流量を検出することができるので、圧力損失の発生を抑制できる。バルブV14は、流量調節機能を有するエアオペレートバルブである。
【0089】
配管D15の上流端は、流量計FM1とバルブV14との間において配管D14から分岐している。配管D15上には、バルブV15が設けられている。バルブV15は、バルブV14と同様のエアオペレートバルブである。配管D15を流れた排液は、配管D15の下流端から系外(システム外)に排出される。
【0090】
配管D16の上流端は、N
2ガス源に接続されている。配管D16の下流端は、フィルタ装置Fと流量計FM1との間において配管D14に接続されている。配管D16上には、バルブV16が設けられている。バルブV16は、バルブV1と同様のエアオペレートバルブである。
【0091】
配管D17の上流端は、フィルタ装置Fの排液口65cに接続されている。配管D17上には、バルブV17が設けられている。バルブV17は、手動で開閉を行うマニュアルバルブである。配管D17を流れた液体は、配管D17の下流端から系外(システム外)に排出される。なお、新品のフィルタ本体64は乾燥しており多量の空気を含んでいるので、フィルタ62を新品に交換した際にマニュアルバルブを開放して、フィルタ本体64に含まれる空気を排出するようにしてもよい。
【0092】
配管D18は、配管D17から分岐して再び配管D17に合流している。配管D18上には、上流側から順に、バルブV18、流量計FM2及びバルブV19が設けられている。バルブV18は、バルブV1と同様のエアオペレートバルブである。流量計FM2は、テーパ管内に浮かぶフロートの位置により流量を読み取る面積式(フロート式)流量計である。バルブV19は、バルブV3と同様の逆止弁である。
【0093】
バルブV1,V2,V4〜V16,V18は、制御装置CUから受けた制御信号に応じて、弁を開閉する。レギュレータR1〜R5は、制御装置CUから受けた制御信号に応じて、自身を流れる処理液に付与する圧力の大きさを調整する。レギュレータR1,R2,R4,R5において、自身を流れる処理液、N
2ガス又は空気に付与する圧力の大きさを人手で調整してもよい。レギュレータR3において、自身を流れるN
2ガスに付与する圧力の大きさを、所定のプログラムに従って動的に調整してもよい。
【0094】
(供給システムの動作)
続いて、
図9〜
図15を参照しながら、供給システム24aの動作について説明する。まず、
図9に基づいて、第1のステップについて説明する。全てのバルブが閉じられた初期状態から、制御装置CUはバルブV1,V2,V6に指示してこれらの弁を開放させる。これにより、空気源からの空気が配管D4、エジェクタE及び配管D6の順に流れ(
図9の矢印Ar1参照)、エジェクタEの接続部において負圧が発生する。そのため、エジェクタEの接続部に接続された配管D7を介して、ポンプ装置Pのガス室C2内が減圧され(
図9の矢印Ar2参照)、ピストン板53aが筐体51の底壁51b側に引き寄せされる。従って、ベローズポンプ53の容積が拡大され、脱気ノズル52aを介して有機系薬液源から有機系薬液がベローズポンプ53内に導入される(
図9の矢印Ar3参照)。このとき、有機系薬液は脱気ノズル52aを通過する際に脱気されるので、ベローズポンプ53内には、脱気処理済液(すなわち、有機系薬液に混在する気体が有機系薬液内からより多く脱気された高脱気液)と、脱気処理により有機系薬液から分離された気体とが導入される。
【0095】
次に、
図9に基づいて、第2のステップについて説明する。制御装置CUは、バルブV1,V2,V6に指示してこれらの弁を閉塞させると共に、バルブV9に指示してこれらの弁を開放させる。これにより、脱気処理により有機系薬液から分離された気体と共に一部の脱気処理済液が、ベローズポンプ53から配管D8を通じて系外(システム外)へと排出される(
図9の矢印Ar4参照)。
【0096】
次に、
図10に基づいて、第3のステップについて説明する。制御装置CUは、バルブV9に指示してこの弁を閉塞させ、バルブV5,V10,V18に指示してこれらの弁を開放させる。これにより、N
2ガス源からのN
2ガスが配管D3を流れ(
図10の矢印Ar5参照)、ポンプ装置Pのガス室C2内が加圧され、ピストン板53aが蓋体52側に押し出される。従って、ポンプ装置Pの排出口52bから排出された脱気処理済液は、配管D9,D13、フィルタ装置Fの迂回流路、配管D18,D17の順に流れて、系外(システム外)に排出される(
図10の矢印Ar6参照)。
【0097】
次に、
図11に基づいて、第4のステップについて説明する。制御装置CUは、バルブV18に指示してこの弁を閉塞させ、バルブV15に指示してこの弁を開放させる。従って、ポンプ装置Pの排出口52bから排出された脱気処理済液は、配管D9,D13、フィルタ装置Fの濾過流路、配管D13〜D15の順に流れて、系外(システム外)に排出される(
図11の矢印Ar7参照)。
【0098】
第3及び第4のステップにおいて、制御装置CUはレギュレータR3に指示して、自身を流れるN
2ガスに対して第1の値で圧力を付与させ、所定時間経過後に、第1の値よりも大きな第2の値で圧力を付与させてもよい。このような制御が行われると、フィルタ装置F内において、高脱気液が第1の流量(例えば60mL/min程度)で第1の時間(例えば200秒程度)流れた後、高脱気液が第2の流量(例えば75mL/min程度)で第2の時間(例えば640秒程度)流れる。この場合、フィルタ本体64に高脱気液が第1の流量で徐々に浸透した後に、第1の流量よりも大きな第2の流量で、フィルタ本体64のほぼ全体に高脱気液が浸透する。そのため、微小気泡を含む大小の気泡をフィルタ本体64外に排出することができる。
【0099】
次に、
図12に基づいて、第5のステップについて説明する。制御装置CUは、バルブV15に指示してこの弁を閉塞させ、バルブV12,V18に指示してこれらの弁を開放させる。これにより、N
2ガス源からのN
2ガスは、配管D11,D13、フィルタ装置Fの迂回流路、配管D18,D17の順に流れて、フィルタ装置F内を加圧する。そのため、N
2ガスは、フィルタ装置Fの迂回流路内に存在する高脱気液を系外(システム外)に排出させる(
図12の矢印Ar8参照)。
【0100】
次に、
図13に基づいて、第6のステップについて説明する。制御装置CUは、バルブV12,V18に指示してこれらの弁を閉塞させ、バルブV13,V16に指示してこれらの弁を開放させる。これにより、N
2ガス源からの加圧されたN
2ガスは、配管D16,D14、フィルタ装置Fの濾過流路、配管D13,D12の順に流れて、フィルタ装置F内を加圧する。そのため、N
2ガスは、フィルタ装置Fの濾過流路内に存在する高脱気液を系外(システム外)に排出させる(
図13の矢印Ar9参照)。すなわち、本実施形態の第6のステップにおいてN
2ガスが濾過流路を流れる向きは、第3及び第4のステップにおいて高脱気液が濾過流路を流れる向きと逆である。
【0101】
次に、
図14に基づいて、第7のステップについて説明する。制御装置CUは、バルブV13,V16に指示してこれらの弁を閉塞させ、バルブV11,V15に指示してこれらの弁を開放させる。これにより、水系薬液源からの水系薬液は、配管D10、脱気モジュールDG、配管D13、フィルタ装置Fの濾過流路、配管D14,D15の順に流れる(
図14の矢印Ar10参照)。第7のステップは、フィルタ本体64内に残存する高脱気液が、水系薬液によって置換され、フィルタ装置F内から高脱気液のほとんど又は全部が排出されるまで継続される。なお、第7のステップによる水系薬液のフィルタ本体64への通液は、第6のステップの後であって、フィルタ本体64が乾燥する前に行われる。
【0102】
次に、
図15に基づいて、第8のステップについて説明する。制御装置CUは、バルブV15に指示してこの弁を閉塞させ、バルブV14に指示してこの弁を開放させる。これにより、水系薬液源からの水系薬液は、配管D10、脱気モジュールDG、配管D13、フィルタ装置Fの濾過流路、配管D14、ノズルNの順に流れ(
図15の矢印Ar11参照)、ノズルNから水系薬液が吐出される。
【0103】
以上のような本実施形態では、第3及び第4のステップにおいて、脱気処理された有機系薬液である脱気処理済液(高脱気液)を、フィルタ本体64を内部に有するフィルタ装置Fに供給している。この脱気処理済液は、フィルタ本体64内に存在する大小の気泡を効果的に捕集する機能を発揮する。そのため、脱気処理済液をフィルタ本体64に通液させると、脱気処理済液がフィルタ本体64全体に満遍なく行き渡る。従って、脱気処理済液がフィルタ本体64の略全体に接する結果、フィルタ本体64内に含まれる有機物系のパーティクルを効果的に除去することができる。
【0104】
本実施形態では、第3及び第4のステップに続く第5及び第6のステップにおいて、フィルタ装置F内に溜まった脱気処理済液を、フィルタ装置F内から排出している。そのため、脱気処理済液により捕集された有機物系のパーティクルも系外へと排出される。また、フィルタ装置F内に脱気処理済液が残ったまま、続く第7及び第8のステップにおいて水系薬液をフィルタ本体64に通液させると、脱気処理済液により捕集されたパーティクルが析出してしまう虞があるが、第5及び第6のステップが実行されることにより、有機物系のパーティクルの析出を極めて抑制できる。
【0105】
本実施形態では、第5及び第6のステップに続く第7及び第8のステップにおいて、フィルタ本体64が乾燥する前に、水系薬液をフィルタ装置Fに供給している。そのため、フィルタ本体64が濡れた状態のまま水系薬液がフィルタ本体64に通液される。従って、水系薬液がフィルタ本体64に浸透しやすくなるので、無機物系のパーティクルを効果的に除去することができる。以上より、水系薬液のみをフィルタ本体64に通液させた場合と比較して、フィルタ本体64内に含まれる大部分のパーティクルを極めて早期に除去することができる。その結果、立ち上がり時間を短縮することが可能となる。
【0106】
ところで、水系薬液のみをフィルタ本体64に通液させてフィルタ本体64からパーティクルを除去しようとする場合を仮定する。フィルタ本体64には一般に有機物系のパーティクルが含まれているので、水系薬液では有機物系のパーティクルを十分に除去できず、有機物系のパーティクルが水系薬液内に突発的に混入してしまう場合があった。そのため、水系薬液のみをフィルタ本体64に通液させると、水系薬液内のパーティクルの量が突発的に増減することがあり、処理される基板に不意に欠陥が発生してしまうことがあった。しかしながら、本実施形態では、まず第3及び第4のステップにおいて脱気処理済液をフィルタ本体64に通液し、その後の第7及び第8のステップにおいて水系薬液をフィルタ本体64に通液している。そのため、第3及び第4のステップにおいて有機物系のパーティクルがフィルタから十分に除去される。従って、有機物系のパーティクルが水系薬液内に突発的に混入し難くなっている。その結果、突発的に発生する有機物系のパーティクルに起因して基板に欠陥が発生することを大幅に抑制することが可能となる。
【0107】
このように、本実施形態に係る供給システム24aは、フィルタ本体64内から有機物系及び無機物系のパーティクルを除去するためのフィルタ処理システムとしても機能する。
【0108】
本実施形態では、第5及び第6のステップでは、N
2ガスでフィルタ装置F内を加圧し、フィルタ装置F内から脱気処理済液を排出させている。より詳しくは、第5のステップにおいて、フィルタ装置Fの迂回流路内に存在する高脱気液がN
2ガスによって系外(システム外)に排出される。第6のステップにおいて、フィルタ装置Fの濾過流路内に存在する高脱気液がN
2ガスによって系外(システム外)に排出される。これにより、フィルタ装置F内からの脱気処理済液の排出促進が図られる。
【0109】
本実施形態では、第6のステップにおいて、脱気処理済液をフィルタ本体64に浸透させる場合に脱気処理済液が濾過流路を流れる向きと、N
2ガスをフィルタ本体64に通過させる場合にN
2ガスが濾過流路を流れる向きとが、逆になっている。このようにすると、フィルタ装置Fの排出口65b側におけるフィルタ本体64の孔径がフィルタ装置Fの導入口65a側におけるフィルタ本体64の孔径よりも小さいときに、フィルタ本体64の孔径が小さい側から大きい側へと高脱気液がN
2ガスにより押し出される。そのため、排出しようとする脱気処理済液が円滑にフィルタ本体64内を流通する。従って、フィルタ装置F内からの高脱気液の排出がより促進される。なお、フィルタ本体64の孔径が全体的に均一である場合には、脱気処理済液をフィルタ本体64に浸透させる場合に脱気処理済液が濾過流路を流れる向きと、N
2ガスをフィルタ本体64に通過させる場合にN
2ガスが濾過流路を流れる向きとが同じであってもよい。
【0110】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されるものではない。以下に、上記の本実施形態の第1変形例〜第4変形例について説明する。
【0111】
(第1変形例)
第1変形例では、上記の実施形態に係る供給システム24a(
図5参照)が備えるフィルタ処理機能を、フィルタ処理システム100Aとして独立させている。具体的には、
図16(a)に示されるように、第1変形例に係るフィルタ処理システム100Aは、ノズルN及びバルブV14が存在していない点と、配管D14の下流端が配管D15の上流端に直接接続されている点とで、
図5の供給システム24aと異なる。一方、
図16(b)に示されるように、第1変形例に係る供給システム100Bは、水系薬液をノズルNに供給する機能のみを有する。すなわち、第1変形例に係る供給システム100Bは、上流端が水系薬液源に接続されると共に下流端がノズルNに接続された配管D19上に、上流側から順に、バルブV11、レギュレータR6、圧力計M5、脱気モジュールDG、流量計FM1及びバルブV14が設けられて構成されている。
【0112】
第1変形例に係るフィルタ処理システム100A及び供給システム100Bの動作について説明する。まず、フィルタ処理システム100Aにおいて上記の実施形態の第1〜第7のステップが行われ、フィルタ本体64内から有機物系及び無機物系のパーティクルが除去される(パーティクルのパージ処理)。その後、パーティクルのパージ処理が行われたフィルタ装置Fを供給システム100Bの配管D19上に設置し、フィルタ装置Fを介して水系薬液をノズルNから吐出させる。
【0113】
(第2変形例)
第1変形例では高脱気液をポンプ装置P及びその周辺装置を用いて製造していたが、第2変形例では、脱気モジュールDGによって高脱気液を製造している点が、第1変形例と異なる。具体的には、第2変形例に係るフィルタ処理システム200Aにおいては、
図17(a)に示されるように、配管D1の下流端が配管D13の上流端に直接接続されている。配管D1上には、上流側から順に、バルブV1、レギュレータR1、圧力計M1及び脱気モジュールDGが設けられている。一方、
図17(b)に示されるように、供給システム200Bの構成は第1変形例の供給システム100Bと同じである。第2変形例に係るフィルタ処理システム200A及び供給システム200Bの動作は、第1変形例に係るフィルタ処理システム100A及び供給システム100Bの動作と同じである。
【0114】
(第3変形例)
図18に示されるように、第3変形例に係る供給システム24aでは、
図5に示される供給システム24aが配管D11,D12及びバルブV12,V13を備えていない点が異なる。すなわち、第3変形例に係る供給システム24aでは、上記の実施形態において第5及び第6のステップに相当する、フィルタ装置F内からの脱気処理済液の排出を、ポンプ装置Pによって実行している点が異なる。
【0115】
第3変形例に係る供給システム24aの動作について説明する。第1〜第4のステップについては、上記の本実施形態に係る供給システム24aの動作と同様である。すなわち、第1のステップでは、エジェクタEを用いて、有機系薬液が有機系薬液源から脱気ノズル52aを介してベローズポンプ53内に導入される(
図19の矢印Ar12〜Ar14参照)。次に、第1のステップに続く第2のステップでは、脱気処理により有機系薬液から分離された気体と共に一部の脱気処理済液が、ベローズポンプ53から配管D8を通じて系外(システム外)に排出される(
図19の矢印Ar15参照)。
【0116】
次に、第2のステップに続く第3のステップでは、脱気処理済液が、ポンプ装置Pの排出口52bから、配管D9,D13、フィルタ装置Fの迂回流路、配管D18,D17の順に流されて、系外(システム外)に排出される(
図20の矢印Ar16,Ar17参照)。次に、第3のステップに続く第4のステップでは、脱気処理済液が、ポンプ装置Pの排出口52bから、配管D9,D13、フィルタ装置Fの濾過流路、配管D13〜D15の順に流されて、系外(システム外)に排出される(
図21の矢印Ar18参照)。
【0117】
次に、
図22に基づいて、第4のステップに続く第4のステップに続く第9のステップについて説明する。制御装置CUは、バルブV5,V14に指示してこれらの弁を閉塞させ、バルブV6,V8,V16に指示してこれらの弁を開放させる。これにより、N
2ガス源がポンプ装置Pのベローズポンプ53と流体的に連通する。また、空気源からの空気が配管D4、エジェクタE及び配管D6の順に流れ(
図22の矢印Ar19参照)、エジェクタEの接続部において負圧が発生する。そのため、エジェクタEの接続部に接続された配管D7を介して、ポンプ装置Pのガス室C2内が減圧され(
図22の矢印Ar20参照)、ピストン板53aが筐体51の底壁51b側に引き寄せされる。従って、ベローズポンプ53の容積が拡大され、フィルタ装置F内が減圧される。その結果、フィルタ装置F及び排出口52bを介して、N
2ガス源からN
2ガスがベローズポンプ53内に導入される(
図22の矢印Ar21参照)。こうして、ポンプ装置PによってN
2ガスが強力に吸引され、N
2ガスがフィルタ装置F内を強制的に流れる。その結果、フィルタ装置Fの迂回流路内及び濾過流路内に存在する高脱気液がベローズポンプ53内に集められる(
図22の矢印Ar21参照)。
【0118】
次に、
図23に基づいて、第9のステップに続く第10のステップについて説明する。制御装置CUは、バルブV6,V8,V16に指示してこれらの弁を閉塞させ、バルブV4,V9に指示してこれらの弁を開放させる。これにより、N
2ガス源からのN
2ガスが配管D2を流れ(
図23の矢印Ar22参照)、ポンプ装置Pのガス室C2内が加圧され、ピストン板53aが蓋体52側に押し出される。従って、ベローズポンプ53内に集められた高脱気液は、ポンプ装置Pの排液口52cから排出され、配管Dを介して系外(システム外)に排出される(
図23の矢印Ar23参照)。
【0119】
続くステップについては、上記の本実施形態に係る供給システム24aの第7及び第8のステップと同様である。すなわち、第10のステップに続く第7のステップでは、水系薬液源からの水系薬液が、配管D10、脱気モジュールDG、配管D13、フィルタ装置Fの濾過流路、配管D14,D15の順に流される(
図24の矢印Ar24参照)。次に、第7のステップに続く第8のステップでは、水系薬液源からの水系薬液が、配管D10、脱気モジュールDG、配管D13、フィルタ装置Fの濾過流路、配管D14、ノズルNの順に流され(
図25の矢印Ar25参照)、ノズルNから水系薬液が吐出される。
【0120】
(第4変形例)
第4変形例では、第3変形例に係る供給システム24aが備えるフィルタ処理機能を、フィルタ処理システム300Aとして独立させている。具体的には、
図26(a)に示されるように、第4変形例に係るフィルタ処理システム300Aは、ノズルN及びバルブV14が存在していない点と、配管D14の下流端が配管D15の上流端に直接接続されている点とで、第3変形例に係る供給システム24aと異なる。一方、
図26(b)に示されるように、第4変形例に係る供給システム300Bは、水系薬液をノズルNに供給する機能のみを有しており、第1変形例に係る供給システム100Bと同じ構成である。すなわち、第4変形例に係る供給システム300Bは、上流端が水系薬液源に接続されると共に下流端がノズルNに接続された配管D19上に、上流側から順に、バルブV11、レギュレータR6、圧力計M5、脱気モジュールDG、流量計FM1及びバルブV14が設けられて構成されている。
【0121】
第4変形例に係るフィルタ処理システム300A及び供給システム300Bの動作について説明する。まず、フィルタ処理システム300Aにおいて第3変形例の第1〜第4、第9、第10、第7、第8のステップがこの順に行われ、フィルタ本体64内から有機物系及び無機物系のパーティクルが除去される(パーティクルのパージ処理)。その後、パーティクルのパージ処理が行われたフィルタ装置Fを供給システム300Bの配管D19上に設置し、フィルタ装置Fを介して水系薬液をノズルNから吐出させる。
【0122】
以上の説明では、有機系薬液が脱気された脱気処理済液(高脱気液)をフィルタ装置F内に流通させた後、N
2ガスでフィルタ装置F内の脱気処理済液を押し出したり、ポンプ装置Pでフィルタ装置F内の脱気処理済液を吸引したりして、脱気処理済液をフィルタ装置F内から排出していた。しかしながら、フィルタ装置F内から脱気処理済液を排出する方法はこれに限られない。例えば、作業者や作業装置がフィルタ装置Fの上下をひっくり返すことによって、フィルタ装置F内から脱気処理済液を排出してもよい。
【0123】
上記の実施形態及び各変形例において、フィルタ装置Fに供給される前に、有機系薬液及び水系薬液の少なくとも一方が脱気処理されていてもよいし、双方とも脱気処理されていなくてもよい。すなわち、脱気処理されていない有機系薬液がフィルタ装置Fに供給されてもよいし、脱気処理されていない水系薬液がフィルタ装置Fに供給されてもよい。
【実施例】
【0124】
続いて、本発明に係るフィルタ処理装置を用いた場合にフィルタ装置の立ち上がり時間を短縮できることを確認するため、実施例1及び比較例1,2の実験を行った。比較例1では、新品のフィルタ装置に対する前処理として、新品のフィルタ装置の濾過流路に、5Lの純水を1000mL/minの流量で通液させた。比較例2では、新品のフィルタ装置に対する前処理として、新品のフィルタ装置の迂回流路に、脱気処理された純水を60mL/minの流量で200mL通液させ、さらに当該フィルタの濾過流路に、脱気処理された純水を75mL/minの流量で4800mL通液させた。これに対し、実施例1では、新品のフィルタ装置に対する前処理として、新品のフィルタ装置の迂回流路に、脱気処理されたシンナーを60mL/minの流量で200mL通液させ、さらに当該フィルタの濾過流路に、脱気処理されたシンナーを75mL/minの流量で4800mL通液させた。実施例1及び比較例1,2においていずれも、新品のフィルタ装置の前処理の後、フィルタ装置を介して純水をノズルから吐出させた。
【0125】
図27に、実施例1及び比較例1,2のそれぞれについて、フィルタ装置への純水通液量と、ノズルから吐出されたパーティクルの数との関係を、フィルタ装置を介して純水をノズルから吐出させてから測定した結果を示す。そして当該結果から、フィルタ装置の立ち上げに要する純水通液量を求めた。具体的には、まず、所定範囲の通液量ごとに群(グループ)を設定し、パーティクルの数の変動値(すなわち、平均値)を各群において算出した。次に、各群における当該変動値に基づいて一元配置の分散分析を行い、有意差の有無を判断した。その結果、有意差なしと判断された場合に、フィルタ装置の立ち上げが完了したと結論づけた。
【0126】
比較例1では、純水通液量が75L以降の場合に、隣り合う群間に有意差が生じなかった。そのため、フィルタ装置が立ち上がるまでに要する純水通液量は少なくとも75Lであり、フィルタ装置の立ち上げに長時間を要することが確認された。比較例2では、純水通液量が5L以降の場合に、隣り合う群間に有意差が生じなかった。そのため、フィルタ装置が立ち上がるまでに要する純水通液量は少なくとも5Lであり、フィルタ装置の立ち上げが極めて短時間であることが確認された。比較例2においてこのような短時間のフィルタ装置の立ち上げが可能となったのは、脱気処理された純水を用いたこと、及び、フィルタ装置の前処理時に、脱気処理された純水をフィルタ装置の迂回流路及び濾過流路のそれぞれに低流量で通液したことによるものと考えられる。しかしながら、
図28に示されるように、比較例1,2においては共に、高い割合で突発パーティクルが発生した。
【0127】
一方、実施例1では、純水通液量が25L以降の場合に、隣り合う群間に有意差が生じなかった。そのため、フィルタ装置が立ち上がるまでに要する純水通液量は少なくとも25Lであり、実施例1では、比較例2ほどではないものの、フィルタ装置の立ち上げが非常に短時間であることが確認された。実施例1においてこのような短時間のフィルタ装置の立ち上げが可能となったのは、比較例2と同様に、脱気処理されたシンナーを用いたこと、及び、フィルタ装置の前処理時に、脱気処理されたシンナーをフィルタ装置の迂回流路及び濾過流路のそれぞれに低流量で通液したことによるものと考えられる。さらに、実施例1では、純水通液量が60Lを超えて多くなった場合、ノズルから吐出されるパーティクルの数が30個を下回ることが確認された。特に、純水通液量が200Lの場合、パーティクルの数が10個程度となった。しかも、
図28に示されるように、実施例1では、突発パーティクルがほとんど発生しなかった。
【0128】
ここで、1条件につき2枚の基板を作成している場合について、突発パーティクルの例を
図29に示す。
図29に示される例では、純水通液量が10L、15Lのときには突発パーティクルが発生しなかったが(
図29(b),(c)参照)、純水通液量が5L、25L、50Lのときに突発パーティクルが発生した(
図29(a),(d),(e)参照)。加えて、純水通液量が5L、25L(
図29(a),(d)参照)の場合には2枚目の基板に突発パーティクルが発生したのに対し、純水通液量が50Lの場合には1枚目の基板に突発パーティクルが発生した(
図29(e)参照)。これらの結果から、突発パーティクルが、純水通液量が初期の段階でのみ発生しているわけではないことと、必ずしも1枚目の基板に発生しているわけではないこととが確認された。従って、[i]突発パーティクルは、ノズルの汚れ等に起因するものではないと推察される。また、[ii]突発パーティクルは、純水などの水系薬液をフィルタ装置に通液させたときに見られる現象であるが、シンナーなどの有機系薬液をフィルタ装置に通液させたときにはほとんど見られない現象であった。以上の[i],[ii]より、突発パーティクルの発生は、純水では除去しきれない有機物系のパーティクルが主要因であると推察される。