特許第6026311号(P6026311)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6026311
(24)【登録日】2016年10月21日
(45)【発行日】2016年11月16日
(54)【発明の名称】スピンナー洗浄装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20161107BHJP
【FI】
   H01L21/304 644B
   H01L21/304 644A
   H01L21/304 622Q
【請求項の数】1
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-26501(P2013-26501)
(22)【出願日】2013年2月14日
(65)【公開番号】特開2014-157851(P2014-157851A)
(43)【公開日】2014年8月28日
【審査請求日】2015年12月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】110001014
【氏名又は名称】特許業務法人東京アルパ特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100087099
【弁理士】
【氏名又は名称】川村 恭子
(74)【代理人】
【識別番号】100063174
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 功
(74)【代理人】
【識別番号】100124338
【弁理士】
【氏名又は名称】久保 健
(72)【発明者】
【氏名】服部 真人
【審査官】 堀江 義隆
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−260740(JP,A)
【文献】 特開2003−273055(JP,A)
【文献】 特開平8−141518(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L21/304
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
円形の板状ワークの下面における中央エリアを吸引保持するスピンナーテーブルと、該スピンナーテーブルに吸引保持される板状ワークの上面を洗浄する洗浄手段と、該洗浄手段を板状ワークの中央から外周までの径方向に往復移動させる移動手段と、該スピンナーテーブルに接触していない板状ワークの外周エリアを下方から支持するリング状のサポートテーブルと、該サポートテーブルを上下に昇降させる昇降手段と、該スピンナーテーブルを回転させる回転手段と、を少なくとも備えるスピンナー洗浄装置において、
該サポートテーブルは、その内周側に形成され該スピンナーテーブルの面方向に対して垂直な方向に該スピンナーテーブルを相対的に進退可能とするための開口部と、該スピンナーテーブルの外周側において板状ワークを支持する支持エリアと、上面から流体を流出させる流出口を有し該流出口から流体を流出し該サポートテーブルの上面と板状ワークの下面との間に流体の層を形成することによって板状ワークを支持する流体支持エリアとを備え、
該洗浄手段は、板状ワークのうち該スピンナーテーブルによって支持された部分及び該流体支持エリアによって支持された部分の上面を擦って洗浄するスクラビングブラシと、該スクラビングブラシを板状ワークに接触または板状ワークから該スクラビングブラシを離反させる押付け手段とを備え、
該スピンナー洗浄装置には、該スクラビングブラシが該スピンナーテーブルの上方を通過する時と該サポートテーブルの該流体支持エリアの上方を通過する時とを認識する認識部と、
該サポートテーブルの該流体支持エリアの上方を該スクラビングブラシが通過していると該認識部が認識している時に該スクラビングブラシによる板状ワークを押圧する押圧力に対応して所定の流量の流体を該流出口から流出させる制御部とを備えており、
該洗浄手段による板状ワークの洗浄時には、該スピンナーテーブルで板状ワークを吸引保持し、該サポートテーブルを該昇降手段によって上昇させ該スピンナーテーブルの上面より僅かに低い高さに該サポートテーブルの上面を位置付け、該スクラビングブラシによって板状ワークを押圧する押圧力に対応して該流出口からの流体の流量を該制御部で制御し調節することによって板状ワークを支持する支持力を調節できるスピンナー洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、板状ワークを洗浄するスピンナー洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
円形の板状ワークを洗浄するスピンナー洗浄装置は、板状ワークの中央部を吸引保持する保持面を有するスピンナーテーブルと、板状ワークの上面にむけて洗浄液を噴出するノズルと、板状ワークを洗浄する洗浄ブラシとを少なくとも備えている。研削等の加工が施された板状ワークを洗浄する際には、スピンナー洗浄装置は、板状ワークの下面の中央部分をスピンナーテーブルに吸引保持させるとともに該スピンナーテーブルを回転させ、板状ワークの上方からノズルによって洗浄液を板状ワークの上面に向けて噴出させながら該上面に洗浄ブラシを接触させることにより板状ワークを洗浄している(例えば、下記の特許文献1を参照)。
【0003】
また、洗浄後の板状ワークの下面を保持して搬送するために、板状ワークの外周部分がスピンナーテーブルの保持面で吸引保持されていない構造となっている場合は、洗浄中は板状ワークの外周部分を下方から支持する必要がある。そこで、板状ワークの上方から加えられる洗浄液の圧力や洗浄ブラシの接触圧力に対向するため、板状ワークの外周部分を下方から支持するサポートテーブルを備えるスピンナー洗浄装置を用いている(例えば、下記の特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−260740号公報
【特許文献2】特開2003−273055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、スピンナー洗浄装置において板状ワークを洗浄する際、上記したようなサポートテーブルによって板状ワークの外周部分を全体的にサポートしていては、ブラシ等で押圧されていないエリアもサポートすることとなるため、洗浄手段による圧力がかかっている部分と圧力がかかってない部分との間で板状ワークに歪みが生じてしまい、板状ワークに割れが発生するという問題がある。
【0006】
本発明は、上記の事情にかんがみてなされたものであり、板状ワークの洗浄時において板状ワークに加えられる洗浄手段の押圧力に対応して板状ワークをサポートできるようにすることに発明の解決すべき課題を有している。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、円形の板状ワークの下面における中央エリアを吸引保持するスピンナーテーブルと、該スピンナーテーブルに吸引保持される板状ワークの上面を洗浄する洗浄手段と、該洗浄手段を板状ワークの中央から外周までの径方向に往復移動させる移動手段と、該スピンナーテーブルに接触していない板状ワークの外周エリアを下方から支持するリング状のサポートテーブルと、該サポートテーブルを上下に昇降させる昇降手段と、該スピンナーテーブルを回転させる回転手段と、を少なくとも備えるスピンナー洗浄装置において、該サポートテーブルは、その内周側に形成され該スピンナーテーブルの面方向に対して垂直な方向に該スピンナーテーブルを相対的に進退可能とするための開口部と、該スピンナーテーブルの外周側において板状ワークを支持する支持エリアと、上面から流体を流出させる流出口を有し該流出口から流体を流出し該サポートテーブルの上面と板状ワークの下面との間に流体の層を形成することによって板状ワークを支持する流体支持エリアとを備え、該洗浄手段は、板状ワークのうち該スピンナーテーブルによって支持された部分及び該流体支持エリアによって支持された部分の上面を擦って洗浄するスクラビングブラシと、該スクラビングブラシを板状ワークに接触または板状ワークから該スクラビングブラシを離反させる押付け手段とを備え、該スピンナー洗浄装置には、該スクラビングブラシが該スピンナーテーブルの上方を通過する時と該サポートテーブルの該流体支持エリアの上方を通過する時とを認識する認識部と、該サポートテーブルの該流体支持エリアの上方を該スクラビングブラシが通過していると該認識部によって認識している時に該スクラビングブラシによる板状ワークを押圧する押圧力に対応して所定の流量の流体を該流出口から流出させる制御部とを備えており、該洗浄手段による板状ワークの洗浄時には、該スピンナーテーブルで板状ワークを吸引保持し、該サポートテーブルを該昇降手段によって上昇させ該スピンナーテーブルの上面より僅かに低い高さに該サポートテーブルの上面を位置付け、該スクラビングブラシによって板状ワークを押圧する押圧力に対応して該流出口からの流体の流量を該制御部で制御し調節することによって板状ワークを支持する支持力を調節できる。
【発明の効果】
【0008】
本発明にかかるスピンナー洗浄装置に備えるリング状のサポートテーブルは、スピンナーテーブルの外周側において板状ワークを支持する支持エリアと、流体の層を形成することにより板状ワークを支持する流体支持エリアとを備えており、洗浄手段による板状ワークの洗浄時において、認識部によって洗浄手段を構成するスクラビングブラシがサポートテーブルの流体支持エリアの上方を通過していると認識されたら、制御部によって流体支持エリアにおける流出口から所定の供給量の流体を流出させ、板状ワークの下面と流体支持エリアとの間に流体層を形成させるとともに洗浄手段による押圧力がかかっている板状ワークの外周エリアのみを流体の層で下方からサポートすることができる。
したがって、板状ワークに加えられるスクラビングブラシの押圧力に対応しながらサポートテーブルの流体支持エリアに供給する流体の流量を調節できるため、板状ワークを下方から支持する支持力を調節でき、板状ワークに歪みが生じることがなくなり、洗浄後の板状ワークに割れが発生することを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】スピンナー洗浄装置を備える研削装置の構成を示す斜視図である。
図2】スピンナー洗浄装置の構成を示す斜視図である。
図3】洗浄手段がスピンナーテーブルの上方を通過する状態を示す断面図である。
図4】洗浄手段がサポートテーブルの流体支持エリアの上方を通過する状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1に示す研削装置1は、研削後の被加工物を洗浄するスピンナー洗浄装置10を備える加工装置の一例である。研削装置1は、Y軸方向にのびる基台2aを有しており、この基台2aのY軸方向前部には、研削前の被加工物を収容するカセット3a及び研削後の被加工物を収容するカセット3bが配設されている。カセット3a及びカセット3bの後部側には、研削前の被加工物をカセット3aから搬出するとともに研削後の被加工物をカセット3bへ搬入する搬送手段4が配設されている。搬送手段4の可動領域には、被加工物が仮置きされる仮置きテーブル5と、研削後の被加工物を洗浄するスピンナー洗浄装置10とが配設されている。
【0011】
基台2aの上面には、被加工物を保持し自転可能な保持テーブル8が配設されており、保持テーブル8はY軸方向に移動可能となっている。仮置きテーブル5の近傍には、研削前の被加工物を仮置きテーブル5から保持テーブル8に搬送する第1の搬送手段6が配設されており、第1の搬送手段6に隣接して研削後の被加工物を保持テーブル8からスピンナー洗浄装置10に搬送する第2の搬送手段7が配設されている。基台2のY軸方向後部には、Z軸方向にのびるコラム2bが立設されており、コラム2bの側方において被加工物に研削を行う研削手段9が配設されている。
【0012】
図2(a)に示すように、スピンナー洗浄装置10は、洗浄対象の被加工物より小径に形成され被加工物の下面における中央部分を吸引保持する保持面11aを有するスピンナーテーブル11と、スピンナーテーブル11を回転させる回転手段12と、スピンナーテーブル11の保持面11aにおいて吸引保持されていない被加工物の外周部分を下方から支持するリング状のサポートテーブル13と、サポートテーブル13を上下に昇降させる昇降手段14と、スピンナーテーブル11に吸引保持される被加工物の上面を洗浄する洗浄手段15と、洗浄手段15を被加工物の中央部分から外周部分までの径方向に往復移動させる移動手段16と、を少なくとも備えている。
【0013】
回転手段12は、鉛直方向の軸心を有する回転軸120と、モータ121と、を備えている。そして、モータ121が回転軸120を回転駆動し、スピンナーテーブル11を所定の回転速度で回転させることができる。
【0014】
図2(a)に示すように、サポートテーブル13は、その内周側に開口部130を備えている。開口部130は、スピンナーテーブル11の外径よりも大きく形成されている。昇降手段14は、ピストン140と、シリンダ141とにより構成されており、シリンダ141の内部をピストン140が上下方向に移動することにより、図2(a)及び図2(b)に示すように、サポートテーブル13を昇降させることにより、開口部130においてスピンナーテーブル11の面方向に対して垂直な方向にスピンナーテーブル11を相対的に進退可能としている。
【0015】
サポートテーブル13は、スピンナーテーブル11の外周側において被加工物を支持する支持エリア131と、流体の層を形成することにより被加工物を支持する流体支持エリア133とを備えている。サポートテーブル13の支持エリア131には、複数のブラシ132が配設されており、複数のブラシ132が被加工物の下面に接触することで被加工物を下方から支持することができる。なお、支持エリア131にブラシを備えず、平面状の板状部材が被加工物の下面を支持するようにしてもよい。
【0016】
サポートテーブル13の流体支持エリア133には、上面から流体を流出させる流出口134を複数有している。流体支持エリア133には、図3に示すように流体の流量を調節する絞りバルブ33を介して流出口134への流体供給源32が接続されている。
【0017】
図2に示すように、移動手段16は、鉛直方向の軸心を中心として回転可能な回転軸160と、回転軸160に連結されたアーム部161とにより構成されている。回転軸160が回転すると、アーム部161が旋回し、洗浄手段15をスピンナーテーブル11に吸引保持される被加工物の中央部分から外周部分までの間における径方向に往復移動させることができる。
【0018】
図2及び図3に示すように、洗浄手段15は、被加工物の上面を擦って洗浄するスクラビングブラシ150と、スクラビングブラシ150を被加工物に接触させまたは被加工物からスクラビングブラシ150を離反させる押付け手段151と、被加工物の上面に洗浄液を供給する供給ノズル152と、供給ノズル152に接続された洗浄液供給源153と、を備えている。なお、スクラビングブラシ150の構成としては、特に限定されるものでない。
【0019】
洗浄手段15には、被加工物に加える押圧力の変化に基づいて洗浄手段15の位置を認識できる認識部30が接続されている。この認識部30は、例えば回転軸160の回転角度に応じて、スピンナーテーブル11の上方を洗浄手段15が通過する時と、サポートテーブル13の流体支持エリア133の上方をスクラビングブラシ150が通過する時とをそれぞれ認識することが可能となっている。
【0020】
認識部30には、制御部31が接続されている。制御部31は、CPU及びメモリを少なくとも備えており、絞りバルブ33に接続されている。そして、制御部31は、認識部30に認識された情報に基づいて流出口134から流出させる流体の流量を調節するように絞りバルブ33を制御することができる。
【0021】
以下では、スピンナー洗浄装置10によって研削後の被加工物を洗浄する動作について説明する。図1に示す円形の板状ワークWは、被加工物の一例であって、研削が施され研削屑等が付着した面が洗浄すべき上面Waとなっており、上面Waと反対側にある面がスピンナーテーブル11とサポートテーブル13とに載置される下面Wbとなっている。また、板状ワークWは、スピンナーテーブル11に支持される中央部分が中央エリアW1となっており、サポートテーブル13に支持される外周部分が外周エリアW2となっている。このような板状ワークWは、研削手段9によって所定の厚みに研削された後、第2の搬送手段7によって保持テーブル8からスピンナー洗浄装置10に搬送される。次いで、スピンナーテーブル11の保持面11a(図2参照)において板状ワークWの中央エリアW1における下面Wbが吸引保持される。
【0022】
スピンナーテーブル11において板状ワークWが吸引保持された後、図3に示すように、モータ121が回転軸120を回転させ、スピンナーテーブル11を例えば矢印A方向に回転させる。次いで、昇降手段14が作動することによってサポートテーブル13を上昇させ、スピンナーテーブル11の保持面11aよりも僅かに低い高さにサポートテーブル13を移動させる。これにより、支持エリア131における複数のブラシ132が板状ワークWの下面Wbに接触し、支持エリア131の上方に位置している板状ワークWの外周エリアW2が下方から支持される。
【0023】
次に、押付け手段151によってスクラビングブラシ150を鉛直方向に下降させ、板状ワークWの中央エリアW1における上面Waに接触させる。図2に示した移動手段16によって洗浄手段15を二点鎖線に示すように板状ワークWの中央エリアW1から外周エリアW2に向けて径方向に移動させながら、スクラビングブラシ150によって、板状ワークWのうちスピンナーテーブル11によって支持された部分及び流体支持エリア133によって支持された部分の上面Waを擦って洗浄する。板状ワークWの洗浄中は、洗浄液供給源153が作動し、供給ノズル152から板状ワークWの上面Waに向けて洗浄液を供給する。
【0024】
このとき、認識部30は、スクラビングブラシ150がスピンナーテーブル11の上方を通過していると認識するとともに認識したその情報を制御部31に送る。なお、スクラビングブラシ150がスピンナーテーブル11の上方を通過しているときは、流体支持エリア133で板状ワークWの外周エリアW2を支持する必要がないため、制御部31は、例えば絞りバルブ33を閉じるように制御する。
【0025】
図4に示すように、スクラビングブラシ150が板状ワークWの中央エリアW1から外周エリアW2に移動してきたら、スクラビングブラシ150を二点鎖線に示すように外周エリアW2上をさらに径方向に移動させながら、スクラビングブラシ150によって板状ワークWの上面Waを擦って洗浄する。
【0026】
この際、スクラビングブラシ150より加えられる押圧力により板状ワークWの外周エリアW2が沈むことを防止するため、認識部30は、スクラビングブラシ150がサポートテーブル13の上方を通過していると認識するとともに認識したその情報を制御部31に送る。次いで、制御部31は、認識部30が認識した情報に基づいて絞りバルブ33を開く。そして、絞りバルブ33によって流体の流量が調節されながら、サポートテーブル13の流体支持エリア133に向けて流体が供給されると、流体層20が形成され、外周エリアW2が流体層20によって下方からサポートされる。なお、流体としては、例えば、水などの液体を使用することができるほか、空気などの気体を使用することもできる。
【0027】
図4に示す部分拡大図に示すように、流体が複数の流出口134から流出されて溜まると、板状ワークWの下面Wbと流体支持エリア133との間で流体層20が形成される。この流体層20によって、上方から押圧されている板状ワークWの外周エリアW2を下方からサポートすることができる。流体層20の厚みは、特に限定されるものではないが、例えば、0.5mmとなっている。
【0028】
このようにして、板状ワークWの外周エリアW2のうち、スクラビングブラシ150によって押圧される部分についてのみ流体支持エリア133において流体層20によって下方からサポートすることにより、板状ワークWのうち、洗浄している部分と洗浄していない部分との間で歪みが生じるのを防止することができる。
【0029】
その後、スクラビングブラシ150がスピンナーテーブル11の上方に戻ると、そのことを認識部30が認識するとともに認識したその情報を制御部31に送る。そうすると、流体支持エリア133において板状ワークWの外周エリアW2を支持する必要がないため、制御部31は、例えば絞りバルブ33を閉じるように制御し、流出口134からの流体の流出を停止するか、流体の流出量を少なくする。
【0030】
このようにしてスクラビングブラシ150がスピンナーテーブル11の上方と流体支持エリア133の上方との間を繰り返し往復することにより板状ワークWの上面Waの洗浄が完了したら、サポートテーブル13を降下させた後、図1に示す搬送手段4によって板状ワークWの下面が保持され、スピンナー洗浄装置10からカセット3bに洗浄後の板状ワークWが搬入される。
【0031】
以上のように、スピンナー洗浄装置10に備えるリング状のサポートテーブル13は、スピンナーテーブル11の外周側において板状ワークWを支持する支持エリア131と、流体の層を形成することにより板状ワークWを支持する流体支持エリア133とを備えており、スクラビングブラシ150による板状ワークWの洗浄時において、認識部30によってスクラビングブラシ150がサポートテーブル13の流体支持エリア133の上方を通過していると認識されたら、制御部31によって流体支持エリア133における流出口134から所定の流量の流体を流出させ、板状ワークWの下面Wbと流体支持エリア133との間に流体層20を形成させるとともにスクラビングブラシ150による押圧力がかかっている外周エリアW2のみを流体層20で下方からサポートすることができる。
したがって、板状ワークWに加えられるスクラビングブラシ150の押圧力に対応しながらサポートテーブル13の流体支持エリア133に供給する流体の流量を制御部31で制御し調節できるため、板状ワークWを下方から支持する支持力を調節でき、板状ワークWに歪みが生じることはなく、洗浄後の板状ワークWに割れが発生することがない。
【符号の説明】
【0032】
1:研削装置 2a:基台 2b:コラム 3a,3b:カセット 4:搬送手段
5:仮置きテーブル 6:第1の搬送手段 7:第2の搬送手段 8:保持テーブル
9:研削手段 10:スピンナー洗浄装置 11:スピンナーテーブル 11a:保持面
12:回転手段 120:回転軸 121:モータ
13:サポートテーブル 130:開口部 131:支持エリア 132:ブラシ
133:流体支持エリア 134:流出口
14:昇降手段 140:ピストン 141:シリンダ
15:洗浄手段 150:スクラビングブラシ 151:押付け手段
152:供給ノズル 153:洗浄液供給源 16:移動手段 160:回転軸
161:アーム部 20:流体層
30:認識部 31:制御部 32:流体供給源 33:絞りバルブ
W:板状ワーク Wa:上面 Wb:下面 W1:中央エリア W2:外周エリア
図1
図2
図3
図4