【実施例】
【0179】
以下の例は例示的であり限定されるものでなく、本発明の具体的な実施形態を示す。
【0180】
1H核磁気共鳴(NMR)スペクトルは、以下の例の多くの化合物に示される。特徴的な化学シフト(δ)は、s(一重項)、d(二重項)、t(三重項)、q(四重項)、m(多重項)、spt(七重項)及びbr(ブロード)を含んで、メジャーピークを指定するために従来の略語を用いて、テトラメチルシランからppm低磁場の中で与えられる。質量スペクトル(m/z)は、エレクトロスプレー・イオン化(ESI)又は大気圧化学イオン化(APCI)のいずれかを用いて記録される。以下の略語は共通の溶媒のために用いられる:CDCl
3(ジューテロクロロホルム),DMSO−d
6(ジューテロジメチルスルホキシド)、CD
3OD(ジューテロメタノール)、及びTHF−d
8(ジューテロテトラヒドロフラン)。「アンモニア」とは、溶液比重0.88を有する水の中のアンモニアの濃縮溶液を指す。
【0181】
指定される場合、特定の調製物及び実施例の生成物は、マストリガー高速液体クロマトグラフィー(HPLC)(例えば、ポンプ:Waters(商標)2525;MS:ZQ(商標);ソフトウェア:MassLynx(商標))、フラッシュクロマトグラフィー又は分取薄層クロマトグラフィー(TLC)により精製される。分取HPLCは、酸性又は塩基性の条件のいずれかを用いて実施される。酸性の条件は、典型的には溶媒A(0.05%のTFAで水)及び溶媒B(0.035%のTFAでアセトニトリル)内の勾配であり;塩基性の条件は、典型的には溶媒A(水の中に10mMのNH
4HCO
3)及び溶媒B[水/アセトニトリル(20/80)(v/v)中に10mMのNH
4HCO
3]内の勾配にある。 前記分取HPLC条件では、塩基性と指示がない限り、酸性の条件を用いる。分取薄層クロマトグラフィー(TLC)では、典型的には、シリカゲル60F
254プレート上で行った. クロマトグラフィーによる単離後、前記溶媒を取り除き、及び遠心エバポレーター[例えばGeneVac(商標)]、ロータリーエバポレータ、真空フラスコ、凍結乾燥器などの中で乾燥させることにより、前記生成物を得る。不活性(例えば窒素)又は反応性(例えばH
2)雰囲気内の反応を、典型的には、約1気圧(14.7psi)以上の圧力で実施した。
【0182】
調製1:3−(ジフルオロメチル)−5−(トリブチルスタンニル)イソチアゾール
【0183】
【化17】
【0184】
工程A:イソチアゾール−3−イルメタノール
【0185】
【化18】
【0186】
THF(10mL)中のイソチアゾール−3−カルボン酸(500mg、3.87mmol)の撹拌懸濁液に、BH
3を添加した。THF(15.49mL、15.49mmol)を0℃で滴加した。反応混合物を70℃で1時間撹拌し、次いで0℃に冷却し、MeOHにより反応停止処理し、真空中で濃縮した。水を残渣に添加し、混合物をEtOAcで抽出した。抽出物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(商標)Flash60カラム)で精製し、ヘキサン/EtOAc(1:1)で溶出させ、表題化合物を黄色油状物として得た(149.9mg、33.6%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 2.45 − 2.76 (m, 1 H), 4.86 (s, 2 H), 7.22 (d, J=4.64 Hz, 1 H), 8.67 (d, J=4.64 Hz, 1 H).
【0187】
工程B:イソチアゾール−3−カルバルデヒド
【0188】
【化19】
【0189】
EtOAc(5.0mL)中のイソチアゾール−3−イルメタノール(140mg、1.23mmol)の撹拌懸濁液に、二酸化マンガン(700mg、8.05mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。続いて、混合物をセライトに通して濾過し、濾液を真空中で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage(商標)Flash60カラム)により精製し、ヘキサン/EtOAc(4:1)で溶出させ、表題化合物を無色油状物として得た(39.8mg、29%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 7.82 (d, J=4.64 Hz, 1 H), 8.74 (d, J=4.60 Hz, 1 H), 10.08 (s, 1 H).
【0190】
工程C:3−(ジフルオロメチル)イソチアゾール
【0191】
【化20】
【0192】
CH
2Cl
2(5.0mL)中のイソチアゾール−3−カルバルデヒド(77.6mg、0.686mmol)の撹拌溶液に、三フッ化N,N−ジエチルアミノ硫黄(0.272mL、2.06mmol)を0℃で滴加した。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、飽和水性NaHCO
3で反応停止処理し、EtOAcで抽出した。抽出物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、シリカゲルのショートパッドに導通させ(EtOAcで溶出)、真空中で蒸発させて表題化合物を得て、それをさらに精製することなく用いた。
【0193】
工程D:3−(ジフルオロメチル)−5−(トリブチルスタンニル)イソチアゾール
無水THF(2.0mL)中の3−(ジフルオロメチル)イソチアゾール(93mg、0.688mmol)の低温(−78℃)溶液に、n−ブチルリチウム(0.473mL、0.757mmol)を滴加した。反応混合物を−78℃で60分間撹拌した。無水THF(0.5mL)中のトリブチルクロロスタンナン(0.223mL、0.826mmol)の溶液を添加し、反応混合物を−78℃で30分間撹拌した。続いて、溶液を約1時間の時間にわたり室温に温めた。飽和水性NaHCO
3を添加し、水相をEtOAcで抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、シリカゲルのショートパッドに導通させ(EtOAcで溶出)、真空中で蒸発させて表題化合物を得て、それをさらに精製することなく用いた。
【0194】
調製2:5−(トリブチルスタンニル)−3−ビニルイソチアゾール
【0195】
【化21】
【0196】
工程A:3−ビニルイソチアゾール
【0197】
【化22】
【0198】
トルエン(2mL)中の3−ブロモイソチアゾール(100mg、0.610mmol)、トリブチル(ビニル)スタンナン(580mg、1.829mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(352mg、0.305mmol)の溶液を、マイクロ波照射を介して120℃に45分間加熱した。反応混合物を水中に注ぎ、EtOAcで抽出した。抽出物をNa
2SO上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Flash60カラム)により精製し、ヘキサン/EtOAc(19:1)で溶出させ、表題化合物を無色油状物として得た(26.3mg、39%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 5.54 (d, J=10.25 Hz, 1 H), 5.98 (d, J=18.55 Hz, 1 H), 6.86 − 6.95 (m, 1 H), 7.37 (d, J=4.88 Hz, 1 H), 8.59 (d, J=4.90 Hz, 1 H).
【0199】
工程B:5−(トリブチルスタンニル)−3−ビニルイソチアゾール
無水THF(6.0mL)中の3−ビニルイソチアゾール(300mg、2.70mmol)の低温(−78℃)溶液に、n−ブチルリチウム(1.855mL、2.97mmol)を滴加した。反応混合物を−78℃で60分間撹拌した後、無水THF(1.5mL)中のトリブチルクロロスタンナン(0.873mL、3.24mmol)の溶液を添加した。反応混合物を−78℃で30分間撹拌し、次いで1時間の時間にわたり室温に温めた。飽和水性重炭酸ナトリウムを添加し、水相をEtOAcで抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Flash60カラム)により精製し、ヘキサン/EtOAc(19:1)で溶出させ、表題化合物を薄黄色油状物として得た(472.8mg、44%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 0.90 (t, J=7.32 Hz, 9 H), 1.13 − 1.18 (m, 6 H), 1.34 (sextet, J=7.42 Hz, 6 H), 1.52 − 1.61 (m, 6 H), 5.50 (dd, J=11.23, 0.98 Hz, 1 H), 6.00 (dd, J=17.60, 0.98 Hz, 1 H), 6.96 (dd, J=17.57, 11.23 Hz, 1 H), 7.33 (s, 1 H).
【0200】
調製3:5−(トリブチルスタンニル)イソチアゾール
【0201】
【化23】
【0202】
無水THF(2.0mL)中のイソチアゾール(100mg、1.175mmol)の低温(−78℃)溶液に、n−ブチルリチウム(0.808mL、1.292mmol)を滴加した。反応混合物を−78℃で60分間撹拌した。無水THF(0.5mL)中のトリブチルクロロスタンナン(0.380mL、1.410mmol)の溶液を添加し、反応混合物を−78℃で30分間撹拌した。溶液を1時間の時間にわたり室温に温めた。飽和水性重炭酸ナトリウムを添加し、水相をEtOAcで抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Flash60カラム)により精製し、ヘキサン/EtOAc(19:1)で溶出させ、表題化合物を薄黄色油状物として得た(139.3mg,32%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 0.90 (t, J=7.32 Hz, 9 H), 1.14 − 1.20 (m, 6 H), 1.28 − 1.39 (m, 6 H), 1.51 − 1.62 (m, 6 H), 7.27 − 7.32 (m, 1 H), 8.66 (d, J=1.46 Hz, 1 H).
【0203】
調製4:3−シクロプロピル−5−(トリブチルスタンニル)イソチアゾール
【0204】
【化24】
工程A:3−シクロプロピル−5−ヨードイソチアゾール
【0205】
【化25】
【0206】
水(1.4mL)及び氷(5.0cc)懸濁液に、3−シクロプロピルイソチアゾール−5−アミン(500mg、3.57mmol)、続いて濃硫酸(1.4mL)を添加した。水(5.0mL)中の亜硝酸ナトリウム(258mg、3.74mmol)の溶液を0℃で滴加し、混合物を0℃で1時間撹拌した。次に、水(3.5mL)中のヨウ化カリウム(622mg、3.74mmol)の溶液を0℃で滴加し、混合物を80℃で1時間加熱した。酢酸エチルを0℃で添加し、混合物を炭酸カリウムで中和した。有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(Flash60カラム)により精製し、ヘキサン/EtOAc(19:1)で溶出させ、表題化合物を緑色油状物として得た(356.5mg、40%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 0.92 − 0.98 (m, 2 H), 0.98 − 1.04 (m, 2 H), 2.13 − 2.20 (m, 1 H), 7.06 (s, 1 H).
【0207】
工程B:3−シクロプロピル−5−(トリブチルスタンニル)イソチアゾール
無水THF(2.0mL)中の3−シクロプロピル−5−ヨードイソチアゾール(100mg、0.398mmol)の低温(−78℃)溶液に、n−ブチルリチウム(0.299mL、0.478mmol)を滴加した。反応混合物を−78℃で60分間撹拌した。無水THF(2.0mL)トリブチルクロロスタンナン(0.129mL、0.478mmol)の溶液を反応混合物に添加し、それを−78℃で30分間撹拌し、続いて1時間の時間にわたり周囲温度に温めた。飽和水性重炭酸ナトリウムを反応混合物に添加した。水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Flash60カラム)により精製し、ヘキサン/EtOAc(19:1)で溶出させ、表題化合物を無色油状物として得た(142.8 mg、87%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 0.85 − 0.93 (m, 9 H), 0.95 − 1.05 (m, 4 H), 1.09 − 1.17 (m, 6 H), 1.28 − 1.38 (m, 6 H), 1.47 − 1.61 (m, 6 H), 2.20 − 2.29 (m, 1 H), 6.93 (s, 1 H).
【0208】
調製5:3−メチル−5−(トリブチルスタンニル)イソチアゾール
【0209】
【化26】
【0210】
無水THF(2.0mL)中の3−メチルイソチアゾール(100mg、1.0mmol)の低温(−78℃)溶液に、n−ブチルリチウム(0.693mL、1.1mmol)を滴加した。−78℃で60分間撹拌した後、無水THF(0.5mL)中のトリブチルクロロスタンナン(0.326mL、1.210mmol)の溶液を反応混合物に添加した。反応混合物を−78℃で30分間撹拌し、次いで2〜3時間の時間にわたり室温に温めた。飽和水性NaHCO
3を添加し、水相をEtOAc(3x50mL)で抽出した。合わせた有機相を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Flash60カラム)により精製し、ヘキサン/EtOAc(9:1)で溶出させ、表題化合物を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 0.86 − 0.94 (m, 9 H), 1.05 − 1.21 (m, 6 H), 1.26 − 1.38 (m, 6 H), 1.44 − 1.65 (m, 6 H), 2.56 (s, 3 H), 6.97 − 7.04 (m, 1 H).
【0211】
調製6:3−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)イソチアゾール
【0212】
【化27】
【0213】
無水THF(300mL)中の5−ヨード−3−メチルイソチアゾール(59.5g、264mmol)及び2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(50.2g、270mmol)の低温(−25℃)溶液に、THF中の1.3Mイソプロピルマグネシウムリチウムクロリド(218mL、283mmol)を、−15℃〜−25℃の温度を維持する速度で滴加した。添加を完了させた後、反応混合物を−10℃で5分間撹拌した。HPLC分析は、出発物質が消費されたことを示した。THF(40mL)中の酢酸(16.19mL、283mmol)の溶液を反応溶液に0℃でゆっくりと添加した。続いて、ヘキサン(250mL)及びMTBE(150mL)を反応混合物に添加した。固体沈殿物を形成させ、それを、反応混合物をセライトのパッドに導通させることにより濾別した。濾液を回転蒸発で濃縮し、油状残渣を得て、それを激しい撹拌でMTBE(500mL)中で分散させた。さらなる沈殿物を形成させ、それをセライトのパッドを用いて濾別した。濾液を油状物に再度濃縮し、MTBE(200mL)を添加し、さらなる固体沈殿物を形成させ、それをセライトのパッドを用いて濾別した。このプロセスを、MTBEを油状残渣に添加したときに固体が形成されなくなるまで、さらに2回繰り返した。油状物をロータリーエバポレーター中で高真空下で20℃の浴温度で一晩乾燥させ、表題化合物を油状物として得た(49.55g、83%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 1.37 (s, 12H), 2.56 (s, 3H), 7.41 (s, 1H).
【0214】
調製7:チエノ[2,3−c]ピリジン−2−イルボロン酸
【0215】
【化28】
【0216】
無水THF(50mL)中のチエノ[2,3−c]ピリジン(2.040g、15.09mmol)の低温(−78℃)溶液に、n−ブチルリチウム(6.64mL、16.60mmol)を滴加した。反応混合物を−78℃で60分間撹拌した。トリイソプロピルボラート(4.16mL、18.11mmol)の溶液を添加し、反応混合物を−78℃で30分間撹拌した。溶液を2時間の時間にわたり室温に温めた。TLCは、反応が完了したことを示した。水性HCl(1N、1000mL)及びDCM(500mL)を反応混合物に添加した。水層及び有機層を分離した。水層を500mLの容量に濃縮し、固体沈殿物を濾過し、乾燥させて表題化合物を淡白色の針形状結晶として得た(2.4g、74%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 8.24 (s, 1 H), 8.41 (d, J=4.80 Hz, 1 H), 8.66 (d, J=6.32 Hz, 1 H), 9.10 (br s, 2 H), 9.72 (br s, 1 H).
【0217】
調製8:2−(トリブチルスタンニル)チエノ[2,3−c]ピリジン
【0218】
【化29】
【0219】
無水THF(50mL)中のチエノ[2,3−c]ピリジン(524mg、3.88mmol)の低温(−78℃)溶液に、n−ブチルリチウム(2.66mL、4.26mmol)を滴加した。混合物を−78℃で60分間撹拌した。無水THF(10mL)中のトリブチルクロロスタンナン(1.254mL、4.65mmol)の溶液を添加し、反応混合物を−78℃で30分間撹拌した。溶液を2〜3時間の時間にわたり室温に温めた。飽和水性重炭酸ナトリウムを添加した。水相をジエチルエーテル(3x200mL)で抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、10〜50%EtOAc及びヘキサンの勾配で60分間の時間にわたり溶出させた。所望の画分を回収して表題化合物を澄明油状物として得た(1.1g、67%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 0.86 (t, J=7.32 Hz, 9 H), 1.08 − 1.38 (m, 12 H), 1.45 − 1.71 (m, 6 H), 7.59 (s, 1 H), 7.76 − 7.93 (m, 1 H), 8.41 (s, 1 H), 9.23 (s, 1 H).
【0220】
調製9:2−(5−フルオロチオフェン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン
【0221】
【化30】
【0222】
−78℃のTHF(3.5mL)中のチオフェン(252mg、2.99mmol)の溶液に、n−ブチルリチウム(2.5M、1.3mL、3.2mmol)を、−70℃未満の温度を保持するように滴加した。溶液を−78℃で40分間撹拌した。THF(5mL)中のN−フルオロベンゼンスルホンイミド(987mg、3.1mmol)の溶液を、20分間の時間にわたり添加した。混合物の温度を−10℃に上昇させ、続いて−78℃に冷却した。混合物に、THF(2mL)中のn−ブチルリチウム(2.5M、1.3mL、3.2mmol)及び2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(580mg、3.1mmol)を添加した。反応を−78℃で30分間継続させ、次いで飽和水性塩化アンモニウム(10mL)で反応停止処理した。有機層を分離し、水相をEtOAc(3x15mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を除去した後、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=20:1)により精製し、表題化合物を得た(143mg、21%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 1.32 (s, 12 H), 6.55 (d, J=3.6 Hz, 1 H), 7.27 (d, J=3.6 Hz, 1H).
【0223】
調製10:2−(トリブチルスタンニル)チエノ[2,3−b]ピリジン
【0224】
【化31】
【0225】
無水THF(50mL)中のチエノ[2,3−b]ピリジン(2.000g、14.79mmol)の低温(−78℃)溶液に、n−ブチルリチウム(10.17mL、16.27mmol)を滴加した。反応混合物を−78℃で60分間撹拌した。無水THF(10mL)のトリブチルクロロスタンナン(4.79mL、17.75mmol)の溶液を添加し、反応混合物を−78℃で30分間撹拌した。溶液を2〜3時間の時間にわたり室温に温めた。飽和水性重炭酸ナトリウムを添加した。水相をエーテル(3x200mL)で抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、10〜50%EtOAc及びヘキサンの勾配で60分間の時間にわたり溶出させた。所望の画分を回収し、溶媒を真空中で除去し、表題化合物を得た(4.5g、72%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 0.87 (t, J=7.32 Hz, 9 H), 1.13 − 1.20 (m, 6 H), 1.32 (dq, J=14.64, 7.32 Hz, 6 H), 1.52 − 1.64 (m, 6 H), 7.34 − 7.42 (m, 1 H), 7.51 (s, 1 H), 8.25 (dd, J=7.81, 1.46 Hz, 1 H), 8.50 (dd, J=4.39, 1.46 Hz, 1 H).
【0226】
調製11:2−(トリブチルスタンニル)チエノ[3,2−c]ピリジン
【0227】
【化32】
【0228】
無水THF(50mL)中のチエノ[3,2−c]ピリジン(2.000g、14.79mmol)の低温(−78℃)溶液に、n−ブチルリチウム(10.17mL、16.27mmol)を滴加した。反応混合物を−78℃で60分間撹拌した。無水THF(10mL)中のトリブチルクロロスタンナン(4.79mL、17.75mmol)の溶液を添加した。反応混合物を−78℃で30分間撹拌し、溶液を2〜3時間の時間にわたり室温に温めた。飽和水性NaHCO
3を添加した。水相をエーテル(3x200mL)で抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させた。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、10〜50%EtOAc及びヘキサンの勾配で60分間の時間にわたり溶出させた。所望の画分を回収し、表題化合物を澄明油状物として得た(4.2g、67%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 0.79 − 0.94 (m, 9 H), 1.10 − 1.24 (m, 6 H), 1.32 (sextet, J=7.32 Hz, 6 H), 1.51 − 1.66 (m, 6 H), 7.63 − 7.70 (m, 1 H), 8.04 (d, J=5.37 Hz, 1 H), 8.35 (d, J=5.86 Hz, 1 H), 9.16 (d, J=0.98 Hz, 1 H).
【0229】
調製12:5−シアノベンゾ[b]チオフェン−2−イルボロン酸
【0230】
【化33】
【0231】
無水THF(5mL)中のベンゾ[b]チオフェン−5−カルボニトリル(276mg、1.734mmol)の低温(−78℃)溶液に、n−ブチルリチウム(0.763mL、1.907mmol)を滴加した。反応混合物を−78℃で60分間撹拌した。次に、トリイソプロピルボラート(0.478mL、2.080mmol)の溶液を添加した。反応混合物を−78℃で30分間の撹拌で撹拌し、次いで2時間の時間にわたり室温に温めた。溶媒を除去し、表題化合物を得て、それをさらに精製も後処理もすることなく用いた。
【0232】
調製13:4−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イルボロン酸
【0233】
【化34】
【0234】
工程A:4−フルオロベンゾ[b]チオフェン
【0235】
【化35】
【0236】
DMA(1mL)中の4−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−カルボン酸(200mg、1.019mmol)及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(0.457mL、3.06mmol)の混合物を、200℃で1時間加熱した。反応混合物を放冷し、水(100mL)中に注いだ。生成物をヘキサン(2x20mL)で抽出し、1NHCl(100mL)及び1NNaOH(50mL)で洗浄した。有機層を合わせ、Na
2SO
4上で乾燥させ、溶媒を真空中で除去し、表題化合物を黄色油状物として得て、さらに精製することなく用いた。
【0237】
工程B:4−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イルボロン酸
無水THF(1mL)中の4−フルオロベンゾ[b]チオフェン(80.4mg、0.528mmol)の低温(−78℃)溶液に、n−ブチルリチウム(0.363mL、0.581mmol)を滴加した。反応混合物を−78℃で60分間撹拌した。トリイソプロピルボラート(0.146mL、0.634mmol)の溶液を添加した。反応混合物を−78℃で30分間撹拌し、次いで2時間の時間にわたり室温に温めた。TLCは反応の完了を示した。1NHCl(100mL)及びDCM(50mL)を反応混合物に添加した。水層及び有機層を分離した。水層を50mLに濃縮し、固体沈殿物を得て、それを濾過し、乾燥させ、表題化合物を淡白色の針形状結晶として得た。生成物をさらに精製することなく用いた。
【0238】
調製14:チエノ[3,2−b]ピリジン−2−イルボロン酸塩酸塩
【0239】
【化36】
【0240】
工程A:チエノ[3,2−b]ピリジン
【0241】
【化37】
【0242】
酢酸(5mL)中の7−クロロチエノ[3,2−b]ピリジン(500mg、2.95mmol)及び亜鉛(193mg、2.95mmol)の溶液を室温で3日間撹拌し、続いて50℃で5時間撹拌した。溶媒を真空中で除去し、残渣をDCM(200mL)中で溶解させ、1NNaOH(500mL)で抽出した。水層をDCM(2x200mL)で再度洗浄した。有機層を合わせ、Na
2SO
4上で乾燥させ、溶媒を真空中で除去し、表題化合物を黄色油状物として得て、それをさらに精製することなく用いた。ESI−MS m/z[M+H]
+C
7H
5NSにおける計算値136;実測値、136。
【0243】
工程B:チエノ[3,2−b]ピリジン−2−イルボロン酸塩酸塩
無水THF(1mL)中のチエノ[3,2−b]ピリジン(404mg、2.99mmol)の低温(−78℃)溶液に、n−ブチルリチウム(2.055mL、3.29mmol)を滴加した。反応混合物を−78℃で60分間撹拌し、その後、トリイソプロピルボラート(0.825mL、3.59mmol)の溶液を添加した。反応混合物を−78℃で30分間撹拌し、次いで2時間にわたり室温に温めた。UPLCは、反応の完了を示した。溶媒を除去し、DCM(50mL)及び水性1NHCl(50mL)を残渣に添加した。有機層を分離し、水層を回収し、濃縮し、表題化合物のHCl塩を黄色固体として得て、さらに精製することなく用いた。
【0244】
調製15:2−(4−フルオロチオフェン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン
【0245】
【化38】
【0246】
工程A:3−フルオロチオフェン
【0247】
【化39】
【0248】
キノリン(12mL)中に溶解させた3−フルオロチオフェン−2−カルボン酸(1.68g、11.50mmol)を含有する一口丸底フラスコに、亜クロム酸銅(1.789g、5.75mmol)を添加した。丸底フラスコを、温度計及び約0℃に維持された受けフラスコを付けた蒸留ユニットに接続した。反応混合物を最初に150℃で1時間加熱し、次いで185℃で加熱した。揮発物3−フルオロチオフェンは、受けフラスコ中に無色液体としてゆっくり蒸留し始めた。20分後、わずかな真空を適用し、3−フルオロチオフェンの完全な蒸留を確保した一方、キノリンを受けフラスコ中に蒸留させないことを確保するように留意した。蒸留を完了させたら、受けフラスコを密閉し、表題化合物を冷蔵庫中でそれを用いるまで貯蔵した(580mg、99%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 6.72 (dt, J=3.47, 1.29 Hz, 1 H), 6.81 − 6.92 (m, 1 H), 7.19 (dt, J=5.43, 3.35 Hz, 1 H).
【0249】
工程B:2−(4−フルオロチオフェン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン
【0250】
【化40】
【0251】
[Ir(μ−OMe(COD)](50mg、0.015mmol、3mol%)及び4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(1.292g、9.79mmol)の混合物に、n−ヘキサン(3mL)中の4,4’−ジ−tert−ブチル−2,2’−ビピリジン(0.039g、0.147mmol)の溶液を添加した。反応混合物を1分間撹拌し、次いでヘキサン(3mL)中で溶解させた3−フルオロチオフェン(0.5g、4.90mmol)を含有する容器に添加した。混合物を室温で1時間反応させた。続いて、混合物を蒸発させ、さらに後処理することなく用いた。
【0252】
調製16:1−メチル−5−(トリブチルスタンニル)−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール
【0253】
【化41】
【0254】
工程A:(E)−1−((3−ブロモチオフェン−2−イル)メチレン)−2−(ジフェニルメチレン)ヒドラジン
【0255】
【化42】
【0256】
3−ブロモチオフェン−2−カルバルデヒド(8.0g、41.9mmol)及び(ジフェニルメチレン)ヒドラジン(9.45g、48.2mmol)をエタノール(60mL)中で溶解させ、溶液を80℃で一晩加熱した。反応混合物からの揮発物を回転蒸発で除去し、粗生成物を順相シリカゲルクロマトグラフィー(ISCO−Combiflash)により精製し、0〜30%ヘキサン及びEtOAcの勾配で溶出させた。純粋な画分を合わせ、蒸発させ、表題化合物をシス/トランス異性体の混合物として得た(15.0g、97%)。ESI−MS m/z[M+H]
+C
18H
13BrN
2Sにおける計算値、370;実測値、370。
【0257】
工程B:(E)−1−(ジフェニルメチレン)−2−((3−(2−(ジフェニルメチレン)ヒドラジニル)チオフェン−2−イル)メチレン)ヒドラジン
【0258】
【化43】
【0259】
トルエン(125mL)中の(E)−1−((3−ブロモチオフェン−2−イル)メチレン)−2−(ジフェニルメチレン)ヒドラジン(15g、40.6mmol,そのZ異性体を含む)及び(ジフェニルメチレン)ヒドラジン(9.57g,48.7mmol)の混合物に、酢酸パラジウム(II)(0.120g、2.031mmol)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(2.252 g、4.06mmol)及びCs
2CO
3(26.5g、81mmol)を添加した。反応混合物を85℃で14時間撹拌し、続いてトルエン(25mL)で希釈し、濾過し、未溶解固体を除去した。濾液をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。純粋生成物画分を蒸発させ、表題化合物を得た(15.5g、79%)。ESI−MS m/z[M+H]
+C
31H
24N
4Sにおける計算値、485;実測値、485。
【0260】
工程C:1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール
【0261】
【化44】
【0262】
EtOH(125mL)中の(E)−1−(ジフェニルメチレン)−2−((3−(2−(ジフェニルメチレン)ヒドラジニル)チオフェン−2−イル)メチレン)ヒドラジン(15g、31.0mmol)の溶液に、濃HCl(50mL)を添加した。反応混合物を80℃で2時間加熱した。次いで、混合物を飽和水性NaHCO
3(20mL)及び固体NaHCO
3でpH8〜9に塩基性化し、水溶液をEtOAc(2x250mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させた。得られた混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、0〜20%ジクロロメタン及びメタノールの勾配で溶出させた。純粋生成物画分を合わせ、蒸発させ、表題化合物を得た(2.8g、73%)。ESI−MS m/z[M+H]
+C
5H
4N
2Sにおける計算値、125;実測値、125。
【0263】
工程D:(a)1−メチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール及び(b)2−メチル−2H−チエノ[3,2−c]ピラゾール
【0264】
【化45】
【0265】
1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール(2500mg、20.13mmol)をTHF(45mL)中で窒素下で溶解させ、氷浴中で0℃に冷却した。水素化ナトリウム(966mg、24.16mmol)をゆっくりと添加した。20分後、ヨードメタン(1.511mL、24.16mmol)を滴加し、混合物を室温で1時間反応させた。続いて、反応物を水(20mL)で反応停止処理し、EtOAc(2x60mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させた。得られたガム状液体をシリカゲルカラム(80g)クロマトグラフィーにより精製し、0〜100%ヘキサン及びEtOAcの勾配で溶出させ、2つの澄明な別個の生成物画分を得た。2つの生成物の一方に対応する画分を合わせ、溶媒を蒸発させ、表題化合物(a)を薄緑色液体として得た(1.45g,53%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 4.03 (s, 3 H), 6.90 (dd, J=5.31, 0.76 Hz, 1 H), 7.38 (d, J=5.31 Hz, 1 H), 7.65 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
6H
6N
2Sにおける計算値、139;実測値、139.2つの生成物の第2のものに対応する画分を合わせ、溶媒を蒸発させ、表題化合物(b)を薄緑色液体として得た(1.32g,47%)。ESI−MS m/z[M+H]
+C
6H
6N
2Sにおける計算値、139;実測値、139。
【0266】
工程E:1−メチル−5−(トリブチルスタンニル)−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール
THF(10mL)中の1−メチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール(200mg、1.447mmol)の低温(−78℃)混合物に、n−ブチルリチウム(0.637mL、1.592mmol)を窒素雰囲気下で滴加した。反応混合物を−78℃で60分間撹拌した。トリブチルクロロスタンナン(0.471mL、1.737mmol)を添加し、反応混合物を−78℃で60分間撹拌し、次いで2時間の時間にわたり室温に温めた。反応物をブライン(20mL)で反応停止処理し、酢酸エチル(2x30mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーを介して精製し、20%EtOAc及びヘキサンで溶出させ、表題化合物を澄明油状物として得た(420mg、68%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 0.76 − 0.99 (m, 9 H), 0.99 − 1.22 (m, 6 H), 1.22 − 1.51 (m, 6 H), 1.51 − 1.72 (m, 6 H), 4.02 (s, 3 H), 6.87 (d, J=0.51 Hz, 1 H), 7.58 (s, 1 H).
【0267】
調製17:(a)1,3−ジメチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール及び(b)2,3−ジメチル−2H−チエノ[3,2−c]ピラゾール
【0268】
【化46】
【0269】
工程A:(E)−1−(1−(3−ブロモチオフェン−2−イル)エチリデン)−2−(ジフェニルメチレン)ヒドラジン
【0270】
【化47】
【0271】
1−(3−ブロモチオフェン−2−イル)エタノン(8.0g、39.0mmol)及び(ジフェニルメチレン)ヒドラジン(8.42g、42.9mmol)を、エタノール(75mL)中で溶解させた。反応混合物を油浴中で80℃で16時間加熱した。反応後、揮発物を蒸発させ、凝縮混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、0〜100%ヘキサン及びEtOAcの勾配で溶出させた。純粋画分を合わせ、蒸発させ、表題化合物を黄色固体として得た(12.5g、84%)。ESI−MS m/z[M+H]
+C
19H
15BrN
2Sにおける計算値、384;実測値、384。
【0272】
工程B:(E)−1−(ジフェニルメチレン)−2−(1−(3−(2−(ジフェニルメチレン)ヒドラジニル)チオフェン−2−イル)エチリデン)ヒドラジン
【0273】
【化48】
【0274】
トルエン(25mL)中の(E)−1−(1−(3−ブロモチオフェン−2−イル)エチリデン)−2−(ジフェニルメチレン)ヒドラジン(12.5g、32.6mmol、そのZ異性体を含む)及び(ジフェニルメチレン)ヒドラジン(7.68g、39.1mmol)の混合物に、酢酸パラジウム(II)(0.385g、6.52mmol)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(1.808g、3.26mmol)及びCs
2CO
3(21.25g、65.2mmol)を添加した。反応混合物を、80℃で14時間加熱した。続いて、混合物をトルエン(25mL)で希釈し、濾過し、固体を除去した。濾液を蒸発させ、0〜100%ヘキサン及びEtOAcの勾配を用いてクロマトグラフィーにかけた。純粋生成物画分を合わせ、蒸発させ、表題化合物を得た(12.5g、77%)。ESI−MS m/z[M+H]
+C
32H
26N
4Sにおける計算値、499;実測値、499。
【0275】
工程C:3−メチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール
【0276】
【化49】
【0277】
EtOH(75mL)中の(E)−1−(ジフェニルメチレン)−2−(1−(3−(2−(ジフェニルメチレン)ヒドラジニル)チオフェン−2−イル)エチリデン)ヒドラジン(12.5g、25.07mmol)の混合物に、濃HCl(40mL)を添加した。反応混合物を80℃で2時間加熱し、次いで飽和水性NaHCO
3(50mL)及び固体NaHCO
3でpH8〜9に塩基性化した。反応混合物をEtOAc(2x250mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させた。得られた混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、0〜20%ジクロロメタン及びメタノールの勾配で溶出させた。純粋生成物画分を合わせ、蒸発させ、表題化合物を黄褐色固体として得た(2.6g、75%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 2.42 − 2.57 (m, 3 H), 6.97 (d, J=5.05 Hz, 1 H), 7.40 (d, J=5.31 Hz, 1 H), 9.04 (br s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
6H
6N
2Sにおける計算値、139;実測値、139.
【0278】
工程D:(a)1,3−ジメチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール及び(b)2,3−ジメチル−2H−チエノ[3,2−c]ピラゾール
3−メチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール(2g、14.47mmol)をTHF(45mL)中で窒素下で溶解させ、氷浴中で0℃に冷却した。水素化ナトリウム(695mg,17.37mmol)をゆっくりと添加した。20分後、ヨードメタン(1.086mL、17.37mmol)を滴加した。混合物を室温で1時間反応させた。反応混合物を水(20mL)で反応停止処理し、EtOAc(2x60mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させた。得られたガム状液体をシリカゲルカラム(80g)クロマトグラフィーにより精製し、0〜100%ヘキサン及びEtOAcの勾配で溶出させ、2つの澄明な別個の生成物画分を得た。2つの生成物の一方に対応する画分を合わせ、溶媒を蒸発させ、表題化合物(a)を黒色液体として得た(1.0g、45%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 2.43 (s, 3 H), 3.95 (s, 3 H), 6.84 (d, J=5.31 Hz, 1 H), 7.34 (d, J=5.31 Hz, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
7H
8N
2Sにおける計算値、153;実測値、153.2つの生成物の第2のものに対応する画分を合わせ、溶媒を蒸発させ、表題化合物(b)を黒色液体として得た(1.354g、62%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 2.48 (s, 3 H), 3.97 (s, 3 H), 7.03 (d, J=5.31 Hz, 1 H), 7.28 (d, J=5.31 Hz, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
7H
8N
2Sにおける計算値、153;実測値、153.
【0279】
調製18:1,3−ジメチル−5−(トリブチルスタンニル)−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール
【0280】
【化50】
【0281】
窒素雰囲気下の1,3−ジメチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール(400mg、2.63mmol)及びTHF(15mL)の低温(−78℃)混合物に、n−ブチルリチウム(1.156mL、2.89mmol)を滴加した。反応混合物を−78℃で60分間撹拌した。トリブチルクロロスタンナン(0.855mL、3.15mmol)を添加し、反応混合物を−78℃で60分間撹拌し、次いで1時間の時間にわたり撹拌しながら室温に温めた。反応混合物をブライン(15mL)で反応停止処理し、EtOAc(2x25mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させた。得られた残渣を順相シリカゲルカラム(80g)クロマトグラフィーにより精製し、0〜100%ヘキサン及びEtOAcの勾配で溶出させた。純粋生成物画分を合わせ、蒸発させ、表題化合物を澄明油状物として得た(1.060g、91%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 0.77 − 0.98 (m, 9 H), 1.04 − 1.20 (m, 6 H), 1.25 − 1.47 (m, 6 H), 1.49 − 1.70 (m, 6 H), 2.41 (s, 3 H), 3.94 (s, 3 H), 6.82 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
19H
34N
2SSnにおける計算値、443;実測値、443.
【0282】
調製19:2,3−ジメチル−5−(トリブチルスタンニル)−2H−チエノ[3,2−c]ピラゾール
【0283】
【化51】
【0284】
窒素雰囲気下の2,3−ジメチル−2H−チエノ[3,2−c]ピラゾール(400mg、2.63mmol)及びTHF(15mL)の低温(−78℃)混合物に、n−ブチルリチウム(1.156mL、2.89mmol)を滴加した。反応混合物を−78℃で60分間撹拌した。トリブチルクロロスタンナン(0.855mL、3.15mmol)を添加し、反応混合物を−78℃で60分間撹拌し、次いで1時間の時間にわたり撹拌しながら室温に温めた。反応混合物をブライン(15mL)で反応停止処理し、EtOAc(2x25mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させた。得られた残渣をシリカゲルカラム(80g)クロマトグラフィーにより精製し、0〜100%ヘキサン及びEtOAcの勾配で溶出させた。純粋生成物画分を合わせ、蒸発させ、表題化合物を灰色固体として得た(1.060g、2.402mmol、91%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 0.78 − 0.99 (m, 9 H), 1.06 − 1.22 (m, 6 H), 1.23 − 1.46 (m, 6 H), 1.48 − 1.70 (m, 6 H), 2.46 (s, 3 H), 3.96 (s, 3 H), 7.03 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
19H
34N
2SSnにおける計算値、443;実測値、443.
【0285】
調製20:7−(トリブチルスタンニル)−3,4−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]オキサジン
【0286】
【化52】
【0287】
工程A:4−ヨード−1H−ピロール−2−カルバルデヒド
【0288】
【化53】
【0289】
1H−ピロール−2−カルバルデヒド(7.0g、73.6mmol)及びTHF(50mL)の低温(−78℃)溶液に、1−ヨードピロリジン−2,5−ジオン(19.87g、88mmol)を20分間の時間にわたり分けて添加した。混合物の温度を−78℃に2時間維持した。続いて、反応物を水(20mL)及びヘキサン(100mL)で反応停止処理し、混合物を室温に温めた。有機層及び水層を分離した。水層をヘキサン(100mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させ、表題化合物を得た(14g、86%)。ESI−MS m/z[M+H]
+C
5H
4INOにおける計算値、221;実測値、221。
【0290】
工程B:1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヨード−1I−ピロール−2−カルバルデヒド
【0291】
【化54】
【0292】
4−ヨード−1H−ピロール−2−カルバルデヒド(5g、22.62mmol)及びジオキサン(25mL)の溶液に、KOH(3.81g、67.9mmol)、続いて2−ブロモエタノール(3.31mL、45.2mmol)を添加した。混合物を60℃で16時間反応させ、次いで室温に冷却した。pHを酢酸の添加により約6に調整した。次いで、反応混合物を真空中で濃縮し、残渣を得て、それを水及び酢酸エチル間で分配した。有機相を水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮し、残渣を得た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヘキサン及びEtOAcの0〜100%勾配で溶出させた。純粋生成物画分を合わせ、蒸発させ、表題化合物を得た(3.4g、57%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 3.84 − 3.96 (m, 2 H), 4.39 − 4.54 (m, 2 H), 6.99 − 7.15 (m, 2 H), 9.38 − 9.53 (m, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C7H8INO2における計算値、266;実測値、266.
【0293】
工程C:2−(2−ホルミル−4−ヨード−1H−ピロール−1−イル)エチル4−メチルベンゼンスルホナート
【0294】
【化55】
【0295】
1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヨード−1H−ピロール−2−カルバルデヒド(3.4g、12.83mmol)及びジクロロメタン(25mL)の冷却(0℃)溶液に、Et
3N(7.15mL、51.3mmol)を添加した。5分後、4−メチルベンゼン−1−スルホニルクロリド(2.81g、14.75mmol)を15分間の時間にわたり分けて添加し、反応混合物を室温に温めた。室温で一晩反応させた後、水を添加し、得られた層を分離した。水層をジクロロメタン(50mL)で抽出した。有機層を合わせ、飽和水性NaHCO
3及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させ、褐色残渣を得た。残渣を石油エーテルで精製して表題化合物を褐色固体として得て、それをさらに精製することなく用いた(3.8g、71%)。ESI−MS m/z[M+H]
+C
14H
14INO
4Sにおける計算値、420;実測値、420。
【0296】
工程D:2−(2−(ヒドロキシメチル)−4−ヨード−1H−ピロール−1−イル)エチル4−メチルベンゼンスルホナート
【0297】
【化56】
【0298】
2−(2−ホルミル−4−ヨード−1H−ピロール−1−イル)エチル4−メチルベンゼンスルホナート(3.5g、8.35mmol)及びEtOH(25mL)の冷却(0℃)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(0.164g、4.34mmol)をゆっくりと添加した。30分後、反応混合物を室温に温め、さらに1時間反応させた。反応混合物のpHを約6に調整した。溶媒を、ロータリーエバポレーターを使用して除去し、得られた残渣を水及びジクロロメタン間で分配した。有機相を水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をエーテル及びヘキサンの混合物中で懸濁させ、次いで濾過し、表題化合物を淡白色固体として得た(2.75g、78%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 2.42 (s, 3 H), 4.05 − 4.21 (m, 2 H), 4.21 − 4.36 (m, 4 H), 5.00 (t, J=5.18 Hz, 1 H), 6.00 (d, J=1.77 Hz, 1 H), 6.75 (d, J=1.77 Hz, 1 H), 7.43 (m, J=8.34 Hz, 2 H), 7.64 (m, J=8.34 Hz, 2 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
14H
16INO
4Sにおける計算値、422;実測値、404.
【0299】
工程E:7−ヨード−3,4−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]オキサジン
【0300】
【化57】
【0301】
水素化ナトリウム(0.261g、6.53mmol)及びTHF(10mL)の撹拌混合物に、2−(2−(ヒドロキシメチル)−4−ヨード−1H−ピロール−1−イル)エチル4−メチルベンゼンスルホナート(2.75g、6.53mmol)及びTHF(25mL)の溶液をゆっくりと添加した。反応混合物を室温で30時間撹拌し、次いで水(20mL)で希釈し、EtOAc(2x60mL)で抽出した。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させ、シリカゲルカラム(80g)クロマトグラフィーを用いて精製し、0〜100%ヘキサン及びEtOAcの勾配で溶出させた。純粋化合物画分を合わせ、蒸発させ、表題化合物を黄褐色固体として得て、それは静置時に緑色に変化した(1.02g、63%)。ESI−MS m/z[M+H]
+C
7H
8INOにおける計算値、250;実測値、250。
【0302】
工程F:7−(トリブチルスタンニル)−3,4−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]オキサジン
7−ヨード−3,4−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]オキサジン(300mg、1.205mmol)及びTHF(10mL)の低温(−78℃)混合物に、n−ブチルリチウム(0.530mL、1.325mmol)を窒素雰囲気下で滴加した。反応混合物を−78℃で60分間撹拌し、その後、トリブチルクロロスタンナン(0.392mL、1.445mmol)を添加した。反応混合物を−78℃で60分間撹拌し、次いで室温に温め、1時間撹拌した。反応物をブライン(10mL)で反応停止処理し、EtOAc(2x25mL)で抽出した。有機相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィーを介して精製し、表題化合物を油状物として得て、それをさらに精製することなく用いた(300mg、60%)。
【0303】
調製21:1,3−ジメチル−5−(トリブチルスタンニル)−1H−チエノ[2,3−c]ピラゾール
【0304】
【化58】
【0305】
工程A:1,3−ジメチル−1H−チエノ[2,3−c]ピラゾール
【0306】
【化59】
【0307】
1,3−ジメチル−1H−チエノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボン酸(2g、10.19mmol)、銅(1.943g、30.6mmol)及びキノリン(10mL、85mmol)の混合物を、Biotage Initiatorマイクロ波中で200℃に1時間加熱した。加熱に続き、混合物を酢酸エチル(3x100mL)及び3NHCl(200mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製し、10〜40%EtOAc及びヘキサンの勾配で溶出させ、表題化合物を澄明油状物として得た(1.07g、69%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 2.32 (s, 9H), 3.83 (s, 3H), 6.98 (d, J=5.40 Hz, 1H), 7.09 (d, J=4.90 Hz, 1H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
7H
8N
2Sにおける計算値、153;実測値、153.
【0308】
工程B:1,3−ジメチル−5−(トリブチルスタンニル)−1H−チエノ[2,3−c]ピラゾール
1,3−ジメチル−1H−チエノ[2,3−c]ピラゾール(1.0g、6.57mmol)及びTHF(50mL)の低温(−78℃)混合物に、n−ブチルリチウム(4.52mL、7.23mmol)を滴加し、窒素雰囲気下に置いた。反応混合物を−78℃で1時間撹拌した。この溶液に、トリブチルクロロスタンナン(2.13mL、7.88mmol)を添加し、混合物を−78℃で1時間撹拌し、次いで2時間の時間にわたり室温に温めた。反応物をブライン(100mL)で反応停止処理し、酢酸エチル(2x100mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製し、20%EtOAc及びヘキサンで溶出させて表題化合物を澄明油状物として得た(1.60g、55%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 0.86 (t, J=7.33 Hz, 9H), 1.02−1.06 (m, 6H), 1.30 (dq, J=7.29, 14.75 Hz, 6H), 1.44−1.64 (m, 6H), 2.31 (s, 3H), 3.80 (s, 3H), 6.94 (s, 1H).
【0309】
調製22:エチル2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)インドリジン−7−カルボキシラート
【0310】
【化60】
【0311】
工程A:エチル2−ブロモインドリジン−7−カルボキシラート
【0312】
【化61】
【0313】
DMF(20mL)中の4−ブロモ−1H−ピロール−2−カルバルデヒド(1.00g、5.75mmol)、(E)−エチル4−ブロモブト−2−エノアート(1.555mL、11.49mmol)、及び炭酸カリウム(1.74g、12.6mmol)の混合物を、窒素雰囲気下で室温で一晩撹拌した。反応に続き、溶液を酢酸エチル(2x100mL)及び水(100mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製し、10〜30%EtOAc及びヘキサンの勾配で溶出させ、溶媒の除去時、表題化合物を紫色固体として得た(350mg、23%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.32 (t, J=7.40 Hz, 3H), 4.31 (q, J=5.40 Hz, 2H), 6.92 (s, 1H), 7.02−7.03 (m, 1H), 7.93 (s, 1H), 8.13 (s, 1H), 8.28−8.29 (m, 1H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
11H
10BrNO
2における計算値、268;実測値、268.
【0314】
工程B:エチル2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)インドリジン−7−カルボキシラート
DMSO(3mL)中のエチル2−ブロモインドリジン−7−カルボキシラート(100mg、0.373mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(227mg、0.895mmol)、PdCl
2(dppf)(13.65mg、0.019mmol)、及び酢酸カリウム(110mg、1.12mmol)の混合物を、油浴中で80℃に一晩加熱した。溶液をジエチルエーテル(2x20mL)及び水(30mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濃縮し、表題化合物を得て、それをさらに精製することなく用いた(328mg)。ESI−MS m/z[M+H]
+C
17H
22BNO
4における計算値、316;実測値、316.
【0315】
調製23:6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロリジン−1−オン
【0316】
【化62】
【0317】
工程A:6−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−ピロリジン−1−オン
【0318】
【化63】
【0319】
THF(20mL)の2,3−ジヒドロ−1H−ピロリジン−1−オン(300mg、2.48mmol)の混合物を、ブライン浴中で−10℃に冷却した。THF(5mL)中のN−ブロモスクシンイミド(441mg、2.48mmol)を滴加し、反応混合物を−10℃で1時間撹拌した。続いて、反応物を水(100mL)で反応停止処理し、酢酸エチル(2x100mL)で抽出した。有機層を合わせ、乾燥させ、表題化合物を得て、それをさらに精製することなく用いた(520mg)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 3.02−3.05 (m, 2H), 4.17−4.20 (m, 2H), 6.58 (d, J=4.40 Hz, 1H), 6.67 (d, J=3.90 Hz, 1H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
7H
6BrNOにおける計算値、200;実測値、200.
【0320】
工程B:6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロリジン−1−オン
DMSO(12mL)中の6−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−ピロリジン−1−オン(520mg、2.60mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1584mg、6.24mmol)、PdCl
2(dppf)(95mg、0.130mmol)、及び酢酸カリウム(765mg、7.80mmol)の混合物を、油浴中で80℃に一晩加熱した。溶液をエーテル(2x20mL)及び水(30mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濃縮し、表題化合物を得て、それをさらに精製することなく用いた(1.56g)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.17 (s, 12H), 3.01−3.04 (m, 2H), 4.28−4.30 (m, 2H), 7.51 (s, 1H), 7.92 (s, 1H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
13H
18BNO
3における計算値、248;実測値、248.
【0321】
調製24:tert−ブチル(1S,2R)−2−アミノシクロヘキシルカルバマート、(S)−マンデル酸塩
【0322】
【化64】
【0323】
工程A:A.シス−N−(2−アミノシクロヘキシル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
【0324】
【化65】
【0325】
オーバーヘッドスターラー、J−KEM熱電対、及び添加漏斗を備えた12L4口円筒ジャケット容器に、EtOH(2.5L)中のシス−シクロヘキサン−1,2−ジアミン(500.0g、4.378モル)の溶液を窒素下で充填した。容器を−5℃に冷却した。エチルトリフルオロアセタート(521mL、1.00eq、Acrosロット#A0267844)を添加漏斗に充填し、1時間及び45分間の時間にわたり反応混合物に滴加し、EtOH中の表題化合物を得て、それを次の工程にそのまま用いた。
【0326】
工程B:シス−tert−ブチル2−(2,2,2−トリフルオロアセトアミド)シクロヘキシルカルバマート
【0327】
【化66】
【0328】
EtOH(500mL)中のジ−tert−ブチルジカルボナート(1.00kg、4.597モル、1.05eq、Oakwoodロット#D08E)の溶液を調製し、工程AからのEtOH中のシス−N−(2−アミノシクロヘキシル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミドの溶液に35分間の時間にわたり滴加した。添加の間、反応温度を<15℃に維持した。添加が完了したら、溶液は、1時間後にスラリーに変化し、それを4時間撹拌し、EtOH中の表題化合物を得て、それを次に工程にそのまま用いた。
【0329】
工程C:シス−tert−ブチル2−アミノシクロヘキシルカルバマート
【0330】
【化67】
【0331】
工程BからのEtOH中のシス−tert−ブチル2−(2,2,2−トリフルオロアセトアミド)シクロヘキシルカルバマートの混合物に水(1.0L)中のNaOH(500.0gの50重量%水中溶液、1.42eq)の溶液を15分間の時間にわたり分けて添加した一方、反応温度を<15℃に維持した。添加が完了したら、反応温度を室温に上昇させておき、反応混合物を室温で一晩(16時間)撹拌した。バッチ(6L)を減圧下(約200mBar)で約3.4Lの容量に蒸留した。水(2.0L)を添加し、混合物の容量が約4.0Lになるまで蒸留を継続し(約200mBarで)、溶液は外観が乳状に変化した。バッチを25℃に冷却し、IPAc(3.5L)で希釈し、10分間撹拌した。相分離に続き、水相をIPAc(1.5L)で抽出し、相を分離した。合わせた有機抽出物を水(1.5L)で洗浄し、次いでNaCl(5重量%、1.5L)の水溶液で洗浄した。有機相(5.8L)を、混合物の容量が約2.0Lになるまで減圧下(約200mBar)で蒸留した。これにより、表題化合物をIPAc中の粗ラセミ生成物として得て、それを次の工程にそのまま用いた。プロトンNMR分析は、EtOH(2.3モル%)の存在を示し、KF分析は、水(0.58%)の存在を示した。
【0332】
工程D:tert−ブチル(1S,2R)−2−アミノシクロヘキシルカルバマート、(S)−マンデル酸塩
工程CからのIPAc中のシス−tert−ブチル2−アミノシクロヘキシルカルバマートの混合物を80℃に加熱し、次いでIPAc(8.0L)中の(S)−マンデル酸(333.0g、2.189モル、0.5eq)の溶液を45分間の時間にわたり添加した一方、反応温度を70℃超に維持した。結晶化は最後の0.5Lのマンデル酸溶液の添加時に開始した(シードは添加しなかった)。添加が完了したら、バッチを82℃に加熱し、窒素下で13時間撹拌し、暗橙色上澄みを有するベージュ色スラリー(静置時に可視)を得た。バッチを25℃に冷却し、26cm直径のブフナー漏斗に通して真空下で2分未満の時間にわたり濾過した。ケーキ状濾過物を5分間調節し、次いでIPAc(1.5L)で洗浄し、それを用いて反応容器をすすいだ。さらに5分間調節した後、ケーキ状濾過物をIPAcすすぎ(1.5L)で再度洗浄した。ケーキ状濾過物を30分間調節し、次いでトレイを真空オーブン中で40〜50℃で5時間乾燥させ、表題化合物を得た(4工程にわたり550g、34%、4−メトキシベンジルクロリドでの誘導体化及び後処理後のキラルHPLC分析で99.1%ee)。
【0333】
調製25:tert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート
【0334】
【化68】
【0335】
工程A:tert−ブチル(1S,2R)−2−アミノシクロヘキシルカルバマート(遊離塩基)
【0336】
【化69】
【0337】
磁気スターラーを備えた10Lのcarboyに、tert−ブチル(1S,2R)−2−アミノシクロヘキシルカルバマート、(S)−マンデル酸塩(570.56g、1.5580mol、1.25eq)を充填した。水(2.8L)及びMTBE(2.28L)を添加し、撹拌を開始した。得られた白色スラリーに、2NNaOH溶液(1.25L)を添加した。混合物を室温で30分間撹拌した。相を22L分液漏斗中で分離した。水層をMTBE(2.28L)で抽出し、有機抽出物を合わせ、水(2L)及びブライン(2L)で洗浄し、減圧蒸留装置を備えた5L4口RBFに移した。混合物を減圧下(240〜245torr)で約2Lの容量に約5時間の時間にわたり濃縮した。混合物を室温で一晩貯蔵した。イソプロパノール(2L)を混合物に添加し、それを230〜234torrの真空下で75分間蒸留し、次いで123〜125torrの真空下で2時間40分蒸留し、約2Lの容量を得た。第2回分のIPA(2L)を添加し、混合物を室温で一晩貯蔵した。続いて、混合物を112〜115torrの圧力で5時間蒸留した。イソプロパノール(800mL)を添加し、混合物を114〜116torrの真空下で3時間蒸留した。残渣を室温で一晩貯蔵し、その後、蒸留を114〜116torrの真空下で約2Lの物質が残留するまで4時間継続した。残渣のNMR分析は、MTBEが検出不能であったことを示した。
【0338】
工程B:tert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート
tert−ブチル(1S,2R)−2−アミノシクロヘキシルカルバマート(工程A)を含有する5LのRBFに、tert−ブチル4,6−ジクロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(400.0g、1.246mol、1eq)を添加した。この混合物に、IPA(400mL)、DMSO(400mL)及びDIPEA(282mL、1.3eq)を添加した。得られた桃色スラリーを78℃まで加熱し、34時間撹拌した。次いで、混合物を室温に冷却し、週末にわたり撹拌した。HPLC分析は、1.6%の出発物質、4.63%のdes−Boc副生物、72.38%の所望生成物、及び11.23%の異性体の存在を示した。
1HNMR分析は、IPA/DMSOの5.49の比を示した。イソプロパノール(200mL)を混合物に添加し、比を6に調整した。スラリーを78℃まで加熱した。水(1.6L)を、混合物の温度を64℃超に保持する速度で1時間の時間にわたり添加した。次いで、混合物を室温に冷却し、一晩撹拌した。翌朝、スラリーをフリットガラス漏斗に通して濾過した。ケーキ状濾過物をIPA/水/DMSO(800mL、6:4:1)及びIPA/水(2x800mL、3:2)で洗浄し、表題化合物を得て、それを一定重量が得られるまで高真空下で40〜45℃で乾燥させた(299.27g、48%収率、96.6%純度)。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ ppm 1.80 - 1.30 (m, 26 H), 4.04 (m, 1 H), 4.21 (m, 1 H), 4.64 (d, J=0.9 Hz, 1 H), 4.85 (br, 1 H), 6.08 (br, 1 H).
【0339】
調製26:tert−ブチル4−クロロ−6,7−ジフルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート
【0340】
【化70】
【0341】
工程A:2−クロロ−5,6−ジフルオロニコチノニトリル
【0342】
【化71】
【0343】
2,6−ジクロロ−5−フルオロニコチノニトリル(50g、262mmol)に、噴霧乾燥フッ化カリウム(30g、516mmol)を添加し、直後に無水DMSO(125mL)を添加した。反応混合物を20℃で16〜20時間撹拌した。反応の進行をHPLCにより厳密にモニタリングした。生成物濃度が最大(約79%)に達したとき、反応物を直ちに後処理した。酢酸エチル(1000mL)を反応混合物に添加し、続いて氷(50g)を添加した。次いで、水(500mL)を冷却しながらゆっくりと添加し、温度が25℃を超過しないことを確保した。有機相及び水相を分離した。有機相を水(400mL)で洗浄した。活性炭(12g、Darco G−60、100メッシュ)を添加し、混合物を2時間撹拌した。混合物をセライトのパッドに通して濾過した。濾液を水(400mL)で洗浄し、回転蒸発により約120mLの容量に濃縮した。濃縮物をヘプタン(150mL)で希釈し、得られた溶液を約150mLの容量に濃縮し、固体生成物の沈殿を得た。混合物を室温で30分間撹拌し、濾過した。ケーキ状濾過物をヘプタン(100mL)で洗浄し、乾燥させ、表題化合物を得た(29.5g、65%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 7.92−7.96 (m, 1 H).
【0344】
工程B:2−クロロ−5,6−ジフルオロニコチンアミド
【0345】
【化72】
【0346】
2−クロロ−5,6−ジフルオロニコチノニトリル(89.66g、514mmol)、アセトアミド(66.8g、1130mmol)、THF(337.5mL)、及び水(113mL)の混合物に、塩化パラジウム(II)(1.822g、10.27mmol)を撹拌しながら添加した。反応混合物を60℃で窒素雰囲気下で18時間撹拌した。続いて、反応混合物を室温に冷却し、EtOAc(900mL)、ヘキサン(90mL)及び水(180mL)の撹拌混合物に添加した。相を分離し、水層を除去した。有機層を水(180mL)で洗浄し、ロータリーエバポレーター上で29℃で濃縮し、油状物を得て、それは凝固した。固体をヘキサン(270mL)中で懸濁させ、1時間後に濾過した。フラスコをヘキサン(50mL)ですすぎ、そのまま用いた。ケーキ状濾過物をさらなるヘキサン(20mL)で洗浄し、真空オーブン中で40℃で乾燥させ、表題化合物を薄黄褐色固体として得た(82.21g,83%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 7.93 (s br, 1H), 8.10 (s br, 1H), 8.32−8.37 (m 1H).
【0347】
工程C:4−クロロ−6,7−ジフルオロ−1−ヒドロキシ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0348】
【化73】
【0349】
磁気撹拌器を有する不活性250mLの3口丸底フラスコに、LiHMDS(THF中1M、57.3mL、57.3mmol)を添加した。溶液を氷/ブライン浴中で冷却して−4℃の内部温度を達成した。冷却したLiHMDS溶液に、2−メチルテトラヒドロフラン(22mL)及びN,N−ジメチルホルムアミド(8.87mL、115mmol)中に溶解させた2−クロロ−5,6−ジフルオロニコチンアミド(4.41g、22.9mmol)の溶液を滴加した一方、内部温度を+1℃〜−3℃に維持した。反応混合物を約0℃の温度で30分間撹拌した。反応物を、2M水性HCl(74.4mL、149mmol)及びIPAc(75mL)の冷却(0〜5℃)した撹拌混合物に滴加することにより反応停止処理した一方、内部温度を<10℃に維持した。移しが完了したら、二相溶液を分液漏斗に移し、下方水層を除去し、IPAc(75mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ロータリーエバポレーター上で濃縮した。得られた固体をヘプタン(20mL)中で懸濁させ、混合物を90分間撹拌し、濾過した。ケーキ状濾過物をヘプタン(20mL)で洗浄し、乾燥させ、表題化合物を淡白色固体として得た(4.442g、88%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 6.11−6.14 (m, 1H), 6.98 (d, J=8 Hz, 1H), 9.5 (s br, 1H).
【0350】
工程D:4−クロロ−6,7−ジフルオロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0351】
【化74】
【0352】
磁気撹拌器を有する不活性50mL丸底フラスコに、4−クロロ−6,7−ジフルオロ−1−ヒドロキシ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン(4.39g、19.90mmol)及びトリフルオロ酢酸(18.40mL、239mmol)を添加した。固体を撹拌しながら懸濁させ、トリエチルアミン(7.95mL、49.8mmol)を添加した。反応混合物を60℃に加熱し、その温度で30分間撹拌した。続いて、反応混合物を室温に冷却し、MTBE(88mL)に滴加して白色沈殿物を生成した。懸濁液を5℃に45分間冷却した。固体を濾過し、MTBE(20mL)で洗浄し、フィルター上で風乾させ、表題化合物を得た(3.336g、82%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 4.58 (s, 2H), 9.13 (s br, 1H).
【0353】
工程E:tert−ブチル4−クロロ−6,7−ジフルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート
磁気撹拌器を有する50mLの3口丸底フラスコに、4−クロロ−6,7−ジフルオロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン(3.25g、15.89mmol)及びDCM(23mL)を添加した。懸濁液を5℃に冷却し、Et
3N(4.43mL、31.8mmol)を添加し、続いてDMAP(0.019g、0.159mmol)を添加した。DCM(6.5mL)中のジ−tert−ブチルジカルボナート(4.16g、19.07mmol)の溶液を2分間の時間にわたり滴加し、その間、反応混合物は暗赤色に変化した。反応混合物を撹拌し、4時間の時間にわたり14℃にゆっくりと温め、その後、HPLC分析は、11%の出発物質が残留したことを示した。さらなるDMAP(0.019g、0.159mmol)を添加し、1時間以内に出発物質の完全な消費を提供した。次いで、反応懸濁液をIPA(65mL)に添加した。赤色懸濁液を5℃に5分間冷却してから、固体を濾過し、IPA(10mL)で洗浄し、真空オーブン中で45℃で一晩乾燥させ、表題化合物を赤色がかった固体として得た(3.87g、80%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.53 (s, 9H), 4.94 (s, 2H).
【0354】
調製27:tert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート
【0355】
【化75】
【0356】
tert−ブチル4−クロロ−6,7−ジフルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(42.5g、139mmol)及びtert−ブチル(3R,4R)−4−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イルカルバマート(36.2g、167mmol)の混合物に、IPA(425mL)を添加し、続いて4−メチルモルホリン(18.40mL、167mmol)を添加した。反応混合物を60℃で窒素雰囲気下で20時間撹拌した。HPLC分析は、反応が完了したことを示した。続いて、反応混合物を室温に冷却し、水(890mL)をゆっくりと添加した。懸濁液を氷/水浴中で6℃に冷却し、1時間撹拌した。固体を濾過により回収し、水(30mL)で洗浄し、それを用い、反応容器をすすいだ。ケーキ状濾過物ををさらなる水(350mL)で洗浄し、フィルター上で乾燥させた。続いて、ケーキ状濾過物を真空オーブン中で60℃で週末にわたり乾燥させて表題化合物を得た(64.78g、93%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.36 (s, 9 H), 1.50 (s, 9 H), 1.59−1.61 (m, 1 H), 1.97−1.99 (m, 1 H), 1.97−1.99 (m, 1 H), 3.46−3.49 (m, 2 H), 3.80−3.83 (m, 3 H), 4.31−4.33 (m, 1 H), 4.73 (s, 1 H), 6.59 (d, J=7.30 Hz, 1 H), 7.43 (d, J=7.30 Hz, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
22H
30ClFN
4O
6における計算値、501;実測値、501.
【0357】
調製28:tert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−7−フルオロ−4−(3−メチルイソチアゾール−5−イル)−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート
【0358】
【化76】
【0359】
方法A:トルエン(10mL)中のtert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(100mg,0.200mmol)、3−メチル−5−(トリブチルスタンニル)イソチアゾール(117mg、0.301mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(116mg、0.100mmol)の溶液を、マイクロ波照射を介して120℃に45分間加熱した。反応混合物を水中に注ぎ、EtOAcで抽出した。抽出物をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Flash60カラム)により精製し、ヘキサン/EtOAc(4:1)で溶出させ、表題化合物を黄色固体として得た(84.4mg、75%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 1.29 − 1.51 (m, 11 H), 1.53 − 1.70 (m, 11 H), 1.71 − 1.88 (m, 3 H), 2.03 − 2.17 (m, 1 H), 2.58 (s, 3 H), 4.07 − 4.21 (m, 2 H), 4.72 (s, 2 H), 4.89 (br s, 1 H), 6.36 (br s, 1 H), 8.74 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
27H
36FN
5O
5Sにおける計算値、562;実測値、562.
【0360】
方法B:DMA(110mL)中の3−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)イソチアゾール(24.39g、108mmol)の溶液に、フッ化セシウム(10.76g、70.1mmol)を添加した。CsF添加の間、反応混合物の温度は26℃に上昇した。反応混合物を22℃に冷却し、90分間撹拌した。反応混合物を、反応容器を連続的に排気及び窒素(3×)でパージすることにより脱気した。次いで、脱気したボロン酸塩溶液の一部(25mL)を、tert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(21.20g、42.5mmol)及びPd−118(Johnson−Matthey、1.448g、2.124mmol)の混合物に添加し、それをDMA(100mL)中で懸濁させ、窒素パージ(3×)により脱気した。反応混合物を80℃に15分間の時間にわたり加熱した。反応混合物の温度が約65℃に達したら、ボロン酸塩溶液の残部を60分間の時間にわたりゆっくりと添加した。次いで、反応混合物を77℃で14時間加熱し、続いて室温に冷却した。反応混合物をEtOAc(2x500mL)及び水(500mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮し、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製し、5〜20%EtOAc及びヘキサン/ジクロロメタン(1:1)の勾配で溶出させた。得られた褐色固体をEtOAc/ヘキサン(1:9、200mL)で粉砕し、真空濾過を介して回収して粗黄褐色固体として得た(約19g)。粗生成物を絶対エタノール(200mL)中で分散させた。混合物を60℃に1時間加熱し、室温に放冷した。混合物を氷浴中でさらに0℃に冷却した。沈殿物を回収し、乾燥させ、表題化合物を黄褐色固体として得た(13.86g、58%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) d ppm 1.06−1.08 (m, 2H), 1.34 (s, 9H), 1.34−1.36 (m, 2H), 1.53 (s, 9H), 1.55−1.57 (m, 2H), 1.61−1.63 (m, 2H), 2.49 (s, 3H), 3.93−3.94 (m, 1H), 4.10−4.11 (m, 1H), 4.79 (s, 2H), 6.70−6.71 (br s, 1H), 7.16−7.17 (br s, 1H), 8.52 (s, 1H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
27H
36FN
5O
5Sにおける計算値、562;実測値、562.
【0361】
調製29:4,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−ヒドロキシフロ[3,4−c]ピリジン−3(1H)−オン
【0362】
【化77】
【0363】
THF(800mL)中のジイソプロピルアミン(96g、0.94mol)の溶液に、n−ブチルリチウム(379mL、0.95mol、2.5M)を−78℃でゆっくりと添加した。混合物を同一温度で30分間撹拌した。混合物に、THF(500mL)中の2,6−ジクロロ−5−フルオロニコチン酸(90g、0.43mol)を添加した。溶液をさらに2時間撹拌した。混合物に、DMF(154mL、1.94mol)を滴加した。混合物を1時間撹拌し、その後、2NHCl(1.54L)(pH<1)を導入した。続いて、混合物をEtOAcで抽出し、有機層を水性NaHCO
3(pH>8)で塩基性化した。水層を分離し、2NHCl(1.2L)(pH<1)で酸性化し、EtOAcで抽出した。有機層を水及びブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、得られた残渣をDCMで洗浄し、表題化合物を赤色がかった固体として得た(81.6g、80%)。
1H NMR (DMSO−d
6, 400 MHz) δ ppm 6.85 (s, 1H), 8.83 (s, 1H). [M+H]C
7H
2Cl
2FNO
3における計算値、238;実測値、238.
【0364】
調製30:(E)−2,6−ジクロロ−4−(((2,4−ジメトキシベンジル)イミノ)メチル)−5−フルオロニコチン酸
【0365】
【化78】
【0366】
MeOH(250mL)中の(2,4−ジメトキシフェニル)メタンアミン(40.5g、242.0mmol)の溶液に、4,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−ヒドロキシフロ[3,4−c]ピリジン−3(1H)−オン(55.0g、231.0mmol)を添加した。混合物を0.5時間撹拌し、濾過し、石油エーテルで洗浄し、表題化合物を白色固体として得た(73.0g、82%)。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz) δ ppm 3.75 (s, 3H), 3.79 (s, 3H), 3.93 (s, 2H), 6.30 (s, 1H), 6.40−6.42 (m, 2H), 7.12 (d, J=8.4 Hz, 1H). [M+H]C
16H
13C
l2FN
2O
4における計算値、387;実測値、387.
【0367】
調製31:4,6−ジクロロ−2−(2,4−ジメトキシベンジル)−7−フルオロ−1−メチル−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0368】
【化79】
【0369】
THF(700mL)中の(E)−2,6−ジクロロ−4−(((2,4−ジメトキシベンジル)イミノ)メチル)−5−フルオロニコチン酸(72.0g、186.5mmol)の混合物に、メチルリチウム(933.0mL、933.0mmol)を−78℃で滴加した。添加が完了した後、溶液をさらに2時間撹拌した。次いで、反応混合物1NHClでpH6に酸性化し、50℃に7時間加熱し、続いてEtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させた。濃縮した粗製物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物を白色固体として得た(14g、15%)。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz) δ ppm 1.58 (d, J=6.8 Hz, 3H), 3.79 (s, 3H), 3.84 (s, 3H), 4.35 (d, J=14.4 Hz, 1H), 4.52 (q, J=6.8 Hz, 1H), 5.07 (d, J=14.4 Hz, 1H), 6.43−6.45 (m, 2H), 7.28 (d, J=9.2 Hz, 1H). [M+H]C
17H
15C
l2FN
2O
3における計算値、385;実測値、385.
【0370】
調製32:4,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−メチル−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−1N3(2H)−オン
【0371】
【化80】
【0372】
4,6−ジクロロ−2−(2,4−ジメトキシベンジル)−7−フルオロ−1−メチル−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン(14.0g、36.4mmol)を、TFA(70mL)及びトリエチルシラン(5.1g、43.7mmol)中で溶解させた。混合物を加熱還流し、さらなるトリエチルシラン(1.3g、10.9mmol)を赤色溶液が澄明になるまで添加した。TFA及びトリエチルシランを減圧下で除去した。混合物を水性NaHCO
3でpH7に塩基性化し、濾過し、表題化合物を得た(7.3g、85%)。
1H NMR (DMSO−d
6, 400 MHz) δ ppm 1.42 (d, J=6.8 Hz, 3H), 4.92 (q, J=6.8 Hz, 2H), 9.25 (s, 1H). [M+H]C
8H
5Cl
2FN
2Oにおける計算値、235;実測値、235.
【0373】
調製33:tert−ブチル4,6−ジクロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート
【0374】
【化81】
【0375】
アセトニトリル(50mL)中の4,6−ジクロロ−7−フルオロ−1−メチル−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン(7.3g、31.1mol)の混合物に、ジ−tert−ブチルジカルボナート(7.5g、34.2mol)を滴加した一方、混合物を氷浴中で撹拌した。添加が完了した後、混合物をさらに0.5時間撹拌した。得られた固体を濾過により回収し、アセトニトリル及び酢酸エチルで洗浄し、白色固体を得た(5.5g、53%)。
1H NMR (DMSO−d
6) δ ppm 1.53 (s, 9H), 1.61 (d, J=6.8 Hz, 3H), 5.30 (q, J=6.8 Hz, 2H). [M+H]C
12H
11Cl
2FN
2O
3における計算値、321;実測値、321.
【0376】
調製34:tert−ブチル6−(((1R,2S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−1−メチル−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート
【0377】
【化82】
【0378】
2−プロパノール(7mL)中のtert−ブチル4,6−ジクロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(1g、2.98mmol)の混合物を含有するフラスコに、DMSO(1.2mL)中に溶解させたtert−ブチル((1S,2R)−2−アミノシクロヘキシル)カルバマート(767mg、3.58mmol)を添加し、続いてDIPEA(0.677mL、3.88mmol)を添加した。フラスコに凝縮器及び窒素ブランケットを備え、90℃の油浴中に下げ、反応混合物を16時間撹拌した。続いて、混合物を分取HPLCで精製し、表題化合物を白色固体として得た(490mg、32%)。[M+H]C
19H
26ClFN
4O
3における計算値、413;実測値、413。
【0379】
調製35:tert−ブチル((3R,4R)−4−((4−クロロ−2−(2,4−ジメトキシベンジル)−7−フルオロ−1−メチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−6−イル)アミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)カルバマート
【0380】
【化83】
【0381】
密閉管に、4,6−ジクロロ−2−(2,4−ジメトキシベンジル)−7−フルオロ−1−メチル−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン(430mg、1.12mol)、tert−ブチル((3R,4R)−4−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)カルバマート(7.5g、34.2mol)、及びDIPEA(0.97mL、5.58mmol)を添加した。混合物を密閉管中で95℃で72時間加熱した。混合物を分取HPLCで精製し、表題化合物を黄色固体として得た(100mg、16%)。[M+H]C
27H
34ClFN
4O
6における計算値、565;実測値、565。
【0382】
実施例1
6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−(3−(ジフルオロメチル)イソチアゾール−5−イル)−7−フルオロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0383】
【化84】
【0384】
工程A:tert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−(3−(ジフルオロメチル)イソチアゾール−5−イル)−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート
【0385】
【化85】
【0386】
トルエン(2.0mL)中のtert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(50mg、0.100mmol)、3−(ジフルオロメチル)−5−(トリブチルスタンニル)イソチアゾール(296mg、0.699mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(57.7mg、0.050mmol)の溶液を、マイクロ波照射を介して120℃に45分間加熱した。反応混合物を水中に注ぎ、EtOAcで抽出した。抽出物をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Flash60カラム)により精製し、ヘキサン/EtOAc(1:1)で溶出させ、表題化合物を副生物との混合物として得た。粗生成物をさらに精製することなく用いた。
【0387】
工程B:6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−(3−(ジフルオロメチル)イソチアゾール−5−イル)−7−フルオロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
EtOAc(2.0mL)及びMeOH(10mL)中のtert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−(3−(ジフルオロメチル)イソチアゾール−5−イル)−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(59.8mg、0.100mmol)の撹拌溶液に、4NHCl/ジオキサン(10.0mL、40.0mmol)を添加した。反応混合物を60℃に1時間加熱し、次いで真空中で濃縮した。得られた粗物質をDMF中で再構成し、分取マストリガーLCMSで精製し、H
2O(0.05%TFA)中の15〜40%ACN(0.035%TFA)の勾配で溶出させた。回収した画分を合わせ、溶媒を回転蒸発で除去し、表題化合物をTFA塩として得た(0.5mg、1%)。
1H NMR (500 MHz, CD
3OD) δ ppm 1.89 − 1.96 (m, 1 H), 2.08 − 2.22 (m, 1 H), 3.68 − 3.78 (m, 1 H), 3.87 − 3.96 (m, 1 H), 4.03 − 4.17 (m, 3 H), 4.40 − 4.59 (m, 3 H), 6.65 − 6.95 (m, 1 H), 9.15 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
16H
16F
3N
5O
2Sにおける計算値、400;実測値、400.
【0388】
実施例2
6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−(3−エチルイソチアゾール−5−イル)−7−フルオロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0389】
【化86】
【0390】
工程A:tert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−7−フルオロ−3−オキソ−4−(3−ビニルイソチアゾール−5−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート
【0391】
【化87】
【0392】
トルエン(4.0mL)中のtert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(75mg、0.150mmol)、5−(トリブチルスタンニル)−3−ビニルイソチアゾール(90mg、0.225mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(87mg、0.075mmol)の溶液を、マイクロ波照射を介して120℃に45分間加熱した。反応混合物を水中に注ぎ、EtOAcで抽出した。抽出物をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Flash60カラム)により精製し、ヘキサン/EtOAc(1:1)で溶出させ、表題化合物を黄色固体として得た(59.2mg、69%)。ESI−MS m/z[M+H]
+C
27H
34FN
5O
6Sにおける計算値、576;実測値、576。
【0393】
工程B:tert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−(3−エチルイソチアゾール−5−イル)−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート
【0394】
【化88】
【0395】
MeOH(1.0mL)中のtert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−7−フルオロ−3−オキソ−4−(3−ビニルイソチアゾール−5−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(58mg、0.101mmol)の撹拌溶液に、Pd/C(30mg、0.282mmol)をN
2雰囲気下で添加した。混合物を室温でH
2雰囲気下で一晩撹拌した。固体を濾過により除去し、濾液を真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Flash60カラム)により精製し、ヘキサン/EtOAc(1:1)で溶出させ、表題化合物を黄色固体として得た(54.9mg、94%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ ppm 1.36 (t, J=7.57 Hz, 3 H), 1.48 (br s, 9 H), 1.61 (s, 9 H), 1.71 − 1.82 (m, 1 H), 2.20 − 2.33 (m, 1 H), 2.91 (q, J=7.60 Hz, 2 H), 3.64 (t, J=11.72 Hz, 1 H), 3.74 (d, J=11.72 Hz, 1 H), 3.91 − 3.99 (m, 1 H), 4.01 − 4.10 (m, 2 H), 4.23 − 4.34 (m, 1 H), 4.72 (s, 2 H), 5.37 (d, J=6.83 Hz, 1 H), 6.47 (br s, 1 H), 8.78 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
27H
36FN
5O
6Sにおける計算値、578;実測値、578.
【0396】
工程C:6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−(3−エチルイソチアゾール−5−イル)−7−フルオロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
MeOH(10mL)中のtert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−(3−エチルイソチアゾール−5−イル)−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(53mg、0.092mmol)の撹拌溶液に、4NHCl/ジオキサン(10.0mL、40.0mmol)を添加した。混合物を60℃に1時間加熱し、次いで真空中で濃縮した。残渣をEtOAcで粉砕し、濾過した。ケーキ状濾過物をEtOAcで洗浄し、黄色固体を得て、それをEtOH中に懸濁させた。混合物を80℃で30分間撹拌し、次いで室温に冷却した。得られた沈殿物を濾過により回収し、EtOHで洗浄し、表題化合物の塩酸塩を淡白色固体として得た(26.8mg,70%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.26 (t, J=7.57 Hz, 3 H), 1.74 − 1.83 (m, 1 H), 2.07 − 2.20 (m, 1 H), 2.81 (q, J=7.60 Hz, 2 H), 3.57 − 3.67 (m, 1 H), 3.73 − 3.84 (m, 2 H), 3.96 − 4.09 (m, 2 H), 4.28 − 4.36 (m, 1 H), 4.43 − 4.53 (m, 2 H), 7.46 (d, J=5.37 Hz, 1 H), 8.05 (br s, 3 H), 8.68 (s, 1 H), 8.80 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
17H
20FN
5O
2Sにおける計算値、378;実測値、378.
【0397】
実施例3
6−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(3−エチルイソチアゾール−5−イル)−7−フルオロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0398】
【化89】
【0399】
工程A:tert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−7−フルオロ−3−オキソ−4−(3−ビニルイソチアゾール−5−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート
【0400】
【化90】
【0401】
トルエン(4.0mL)中のtert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(80mg、0.160mmol)、5−(トリブチルスタンニル)−3−ビニルイソチアゾール(96mg、0.240mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(93mg、0.080mmol)の溶液を、マイクロ波照射を介して120℃に45分間加熱した。続いて、反応混合物を水中に注ぎ、EtOAcで抽出した。抽出物をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Flash60カラム)により精製し、ヘキサン/EtOAc(1:1)で溶出させ、表題化合物を黄色固体として得て、それをさらに精製することなく用いた(81.3mg、88%)。ESI−MS m/z[M+H]
+C
28H
36FN
5O
5Sにおける計算値、574;実測値、574。
【0402】
工程B:tert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−7−フルオロ−3−オキソ−4−(3−ビニルイソチアゾール−5−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート
【0403】
【化91】
【0404】
MeOH(1.0mL)中のtert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−7−フルオロ−3−オキソ−4−(3−ビニルイソチアゾール−5−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(80mg、0.139mmol)の撹拌溶液に、Pd/C(30mg、0.282mmol)をN
2雰囲気下で添加した。混合物を室温でH
2雰囲気下で一晩撹拌した。固体を濾過により回収し、濾液を真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Flash60カラム)により精製し、ヘキサン/EtOAc(1:1)で溶出させ、表題化合物を黄色固体として得た。ESI−MS m/z[M+H]
+C
28H
38FN
5O
5Sにおける計算値、576;実測値、576。
【0405】
工程C:6−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(3−エチルイソチアゾール−5−イル)−7−フルオロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
MeOH(1.0mL)中のtert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−4−(3−エチルイソチアゾール−5−イル)−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(80mg、0.139mmol)の撹拌溶液に、4NHCl/ジオキサン(1.0mL、4.00mmol)を添加した。混合物を60℃に1時間加熱し、続いて真空中で濃縮した。残渣をEtOAcで粉砕し、濾過した。ケーキ状濾過物をEtOAcで洗浄し、黄色固体を得て、それをEtOH中に懸濁させた。混合物を80℃で30分間撹拌し、次いで室温に冷却した。得られた沈殿物を濾過により回収し、EtOHで洗浄し、表題化合物の塩酸塩を淡白色固体として得た(20.6mg,36%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.26 (t, J=7.57 Hz, 3 H), 1.39 − 1.55 (m, 2 H), 1.56 − 1.83 (m, 4 H), 1.83 − 2.04 (m, 2 H), 2.81 (q, J=7.65 Hz, 2 H), 3.77 (br s, 1 H), 4.18 − 4.30 (m, 1 H), 4.41 − 4.53 (m, 2 H), 7.16 (d, J=5.86 Hz, 1 H), 7.82 (br s, 3 H), 8.66 (s, 1 H), 8.80 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
18H
22FN
5OSにおける計算値、376;実測値、376.
【0406】
実施例4
6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−7−フルオロ−4−(イソチアゾール−5−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0407】
【化92】
【0408】
工程A:tert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−7−フルオロ−4−(イソチアゾール−5−イル)−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート
【0409】
【化93】
【0410】
トルエン(2.0mL)中のtert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(60mg、0.120mmol)、5−(トリブチルスタンニル)イソチアゾール(67.2mg、0.180mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(69.2mg、0.060mmol)の溶液を、マイクロ波照射を介して120℃に45分間加熱した。続いて、反応混合物を水中に注ぎ、EtOAcで抽出した。抽出物をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Flash60カラム)により精製し、ヘキサン/EtOAc(1:1)で溶出させ、表題化合物を黄色固体として得た。ESI−MS m/z[M+H]
+C
25H
32FN
5O
6Sにおける計算値、550;実測値、550。
【0411】
工程B:6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−7−フルオロ−4−(イソチアゾール−5−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
MeOH(1.0mL)中のtert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−7−フルオロ−4−(イソチアゾール−5−イル)−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(65.8mg、0.120mmol)の撹拌溶液に、4NHCl/ジオキサン(1.0mL、4.00mmol)を添加した。反応混合物を60℃に1時間加熱し、続いて真空中で濃縮した。残渣をEtOAcで粉砕し、濾過した。ケーキ状濾過物をEtOAcで洗浄し、黄色固体を得て、それをEtOH中に懸濁させた。混合物を80℃において30分間撹拌し、室温に冷却した。得られた沈殿物を濾過により回収し、EtOHで洗浄し、表題化合物の塩酸塩を淡白色固体として得た(26.5mg,57%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.74 − 1.85 (m, 1 H), 2.08 − 2.23 (m, 1 H), 3.56 − 3.68 (m, 1 H), 3.80 (d, J=11.23 Hz, 2 H), 3.96 − 4.11 (m, 2 H), 4.29 − 4.39 (m, 1 H), 4.42 − 4.55 (m, 2 H), 7.49 (d, J=5.37 Hz, 1 H), 8.08 (br s, 3 H), 8.63 (s, 1 H), 8.71 (s, 1 H), 8.96 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
15H
16FN
5O
2Sにおける計算値、350;実測値、350.
【0412】
実施例5
6−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−7−フルオロ−4−(イソチアゾール−5−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0413】
【化94】
【0414】
工程A:tert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−7−フルオロ−4−(イソチアゾール−5−イル)−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート
【0415】
【化95】
【0416】
トルエン(2.0mL)中のtert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(60mg、0.120mmol)、5−(トリブチルスタンニル)イソチアゾール(67.5mg、0.180mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(69.5mg、0.060mmol)の溶液を、マイクロ波照射を介して120℃に45分間加熱した。続いて、反応混合物を水中に注ぎ、EtOAcで抽出した。抽出物をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Flash60カラム)により精製し、ヘキサン/EtOAc(1:1)で溶出させ、表題化合物を黄色固体として得た。ESI−MS m/z M+H]
+C
26H
34FN
5O
5Sにおける計算値、548;実測値、548。
【0417】
工程B:6−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−7−フルオロ−4−(イソチアゾール−5−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
MeOH(1.0mL)中のtert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−7−フルオロ−4−(イソチアゾール−5−イル)−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(65.9mg、0.120mmol)の撹拌溶液に、4NHCl/ジオキサン(1.0mL、4.00mmol)を添加した。反応混合物を60℃に1時間加熱し、続いて真空中で濃縮した。残渣をEtOAcで粉砕し、濾過した。ケーキ状濾過物をEtOAcで洗浄し、黄色固体を得て、それをEtOH中に懸濁させた。混合物を80℃で30分間撹拌し、室温に冷却した。得られた沈殿物を濾過により回収し、EtOHで洗浄し、表題化合物の塩酸塩を淡白色固体として得た(18.6mg、40%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.36 − 1.55 (m, 2 H), 1.58 − 2.06 (m, 6 H), 3.77 (br s, 1 H), 4.17 − 4.33 (m, 1 H), 4.39 − 4.54 (m, 2 H), 7.19 (d, J=5.86 Hz, 1 H), 7.88 (br s, 3 H), 8.62 (d, J=1.95 Hz, 1 H), 8.69 (s, 1 H), 8.97 (d, J=1.95 Hz, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
16H
18FN
5OSにおける計算値、348;実測値、348.
【0418】
実施例6
6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−(3−シクロプロピルイソチアゾール−5−イル)−7−フルオロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0419】
【化96】
【0420】
工程A:tert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−(3−シクロプロピルイソチアゾール−5−イル)−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート
【0421】
【化97】
【0422】
トルエン(10mL)のtert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(50mg、0.100mmol)、3−シクロプロピル−5−(トリブチルスタンニル)イソチアゾール(62.0mg、0.150mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(34.6mg、0.030mmol)の溶液を、マイクロ波照射を介して120℃に45分間加熱した。反応混合物を水中に注ぎ、EtOAcで抽出した。抽出物をNa
2SO
4上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Flash60カラム)により精製し、ヘキサン/EtOAc(1:1)で溶出させ、表題化合物を黄色固体として得て、それをさらに精製することなく用いた(58.9mg、100%)。ESI−MS m/z[M+H]
+C
28H
36FN
5O
6Sにおける計算値、590;実測値、590。
【0423】
工程B:6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−(3−シクロプロピルイソチアゾール−5−イル)−7−フルオロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
MeOH(2.0mL)中のtert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−(3−シクロプロピルイソチアゾール−5−イル)−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(58.9mg,0.100mmol)の撹拌溶液に、4NHCl/ジオキサン(2.0mL、8.00mmol)を添加した。反応混合物を60℃に1時間加熱し、次いで真空中で濃縮した。残渣をEtOAcで粉砕し、濾過した。ケーキ状濾過物をEtOAcで洗浄して黄色固体を得て、それをEtOH中に懸濁させた。混合物を80℃で30分間撹拌し、次いで室温に冷却した。得られた沈殿物を濾過により回収し、EtOHで洗浄し、表題化合物の塩酸塩を淡白色固体として得た(26.5mg、62%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 0.82 − 0.92 (m, 2 H), 0.95 − 1.06 (m, 2 H), 1.70 − 1.85 (m, 1 H), 2.07 − 2.17 (m, 1 H), 2.18 − 2.26 (m, 1 H), 3.56 − 3.66 (m, 1 H), 3.72 − 3.84 (m, 2 H), 3.95 − 4.08 (m, 2 H), 4.26 − 4.36 (m, 1 H), 4.41 − 4.53 (m, 2 H), 7.46 (d, J=4.88 Hz, 1 H), 8.02 (br s, 3 H), 8.68 (s, 1 H), 8.72 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
18H
20FN
5O
2Sにおける計算値、390;実測値、390.
【0424】
実施例7
6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−7−フルオロ−4−(5−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0425】
【化98】
【0426】
トルエン(3mL)中のtert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(33mg、0.066mmol)、5−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イルボロン酸(12.91mg、0.066mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(76mg、0.066mmol)の溶液を、マイクロ波照射を介して120℃に30分間加熱した。反応混合物をEtOAc(50mL)及び飽和水性NaHCO
3(100mL)で希釈した。有機層を分離し、水層をEtOAc(50mL)で洗浄した。有機層を合わせ、Na
2SO
4上で乾燥させ、溶媒を真空中で除去し、中間体tert−ブチル6−(((3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−7−フルオロ−4−(5−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得た。中間体をTFA及びDCM(1:1,10mL)中で分散させた。混合物を室温で60分間撹拌し、次いで濃縮した。得られた粗物質をMeOH及びDCM(6.0mL)中で再構成し、分取HPLCを介して精製し、25〜30%ACN(0.035%TFA)及びH
2O(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。回収した画分を合わせ、溶媒を回転蒸発で除去して乾固し、表題化合物のTFA塩を得た(12mg、44%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.82 (d, J=9.76 Hz, 1 H), 2.15 (d, J=8.30 Hz, 1 H), 3.59 − 3.70 (m, 1 H), 3.82 (s, 1 H), 3.91 (br s, 1 H), 3.98 − 4.11 (m, 2 H), 4.38 (br s, 1 H), 4.43 − 4.55 (m, 2 H), 7.23 − 7.33 (m, 1 H), 7.42 (d, J=4.88 Hz, 1 H), 7.76 (dd, J=9.76, 2.44 Hz, 1 H), 7.93 − 8.03 (m, 3 H), 8.62 − 8.74 (m, 1 H), 9.41 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
20H
18F
2N
4O
2Sにおける計算値、417;実測値、417.
【0427】
実施例8
5−(6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−7−フルオロ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−4−イル)チオフェン−2−カルボニトリル
【0428】
【化99】
【0429】
ジオキサン(2mL)及びDMF(0.500mL)のtert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(30mg、0.060mmol)、5−シアノチオフェン−2−イルボロン酸(27.5mg、0.180mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(3.29mg、3.59μmol)及び2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル(1.259mg、3.59μmol)の溶液を、マイクロ波照射を介して160℃に60分間加熱した。反応混合物をEtOAc(50mL)及び飽和水性NaHCO
3(100mL)で希釈した。有機層を分離し、水層をEtOAc(50mL)で洗浄した。合わせた有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、溶媒を真空中で除去し、中間体tert−ブチル6−(((3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−4−(5−シアノチオフェン−2−イル)−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得た。中間体をTFA及びDCM(10mL)中で分散させた。混合物を室温で60分間撹拌し、次いで濃縮した。得られた粗物質をMeOH及びDCM(10.0mL)中で再構成し、分取HPLCで精製し、20〜25%ACN(0.035%TFA)及びH
2O(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。回収した画分を合わせ、溶媒を回転蒸発で除去して乾固し、表題化合物のTFA塩を得た(3.3mg、15%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.78 (d, J=14.16 Hz, 1 H), 2.04 − 2.21 (m, 1 H), 3.57 − 3.67 (m, 1 H), 3.73 − 3.88 (m, 2 H), 4.01 (d, J=10.74 Hz, 2 H), 4.36 (d, J=11.23 Hz, 1 H), 4.48 (br s, 2 H), 7.47 (br s, 1 H), 7.91 − 8.02 (m, 3 H), 8.73 (br s, 1 H), 9.13 (br s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
17H
16FN
5O
2Sにおける計算値、374;実測値、374.
【0430】
実施例9
6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−7−フルオロ−4−(チエノ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0431】
【化100】
【0432】
表題化合物のTFA塩を、5−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イルボロン酸の代わりにチエノ[2,3−c]ピリジン−2−イルボロン酸を用いて実施例7と同様の方法で調製した。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.74 − 1.91 (m, 1 H), 2.12 − 2.26 (m, 1 H), 3.59 − 3.69 (m, 1 H), 3.77 − 3.95 (m, 2 H), 4.00 − 4.13 (m, 2 H), 4.42 (d q, J=12.75, 4.37 Hz, 1 H), 4.53 (d, J=5.37 Hz, 2 H), 7.61 (br s, 1 H), 8.07 (br s, 2 H), 8.21 (br s, 1 H), 8.60 (d, J=5.86 Hz, 1 H), 8.82 (s, 1 H), 9.47 (br s, 1 H), 9.61 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
19H
18FN
5O
2Sにおける計算値、400;実測値、400.
【0433】
実施例10
6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−7−フルオロ−4−(チエノ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0434】
【化101】
【0435】
トルエン(3mL)中のtert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(53mg、0.106mmol)、2−(トリブチルスタンニル)チエノ[2,3−c]ピリジン(44.9mg、0.106mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(122mg,0.106mmol)の溶液を、マイクロ波中で120℃に60分間加熱した。反応混合物をEtOAc(50mL)及び飽和水性NaHCO
3(100mL)で希釈した。有機層を分離し、水層をEtOAc(50mL)で洗浄した。有機層を合わせ、Na
2SO
4上で乾燥させ、溶媒を真空中で除去して中間体tert−ブチル6−(((3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−7−フルオロ−3−オキソ−4−(チエノ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得た。中間体をTFA及びDCM(10mL)中で分散させた。混合物を室温で60分間撹拌し、次いで濃縮した。得られた粗物質をMeOH及びDCM(10.0mL)中で再構成し、分取HPLCで精製し、10〜25%ACN(0.035%TFA)及びH
2O(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。回収した画分を合わせ、EtOAc(50mL)及び飽和水性NaHCO
3(100mL)で希釈した。有機層を分離し、水層をEtOAc(50mL)で抽出した。有機層を合わせ、Na
2SO
4上で乾燥させ、溶媒を真空中で除去し、表題化合物を得た(5.8mg、14%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.83 (d, J=8.79 Hz, 1 H), 2.10 − 2.27 (m, 1 H), 3.81 − 3.92 (m, 2 H), 3.98 − 4.16 (m, 3 H), 4.34 − 4.48 (m, 1 H), 4.52 (br s, 2 H), 7.55 (d, J=5.37 Hz, 1 H), 7.97 − 8.08 (m, 3 H), 8.53 (br s, 1 H), 8.75 (s, 1 H), 9.34 (br s, 1 H), 9.53 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
19H
18FN
5O
2Sにおける計算値、400;実測値、400.
【0436】
実施例11
5−(6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−7−フルオロ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−4−イル)チオフェン−2−カルボニトリル
【0437】
【化102】
【0438】
5−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イルボロン酸の代わりに5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)チオフェン−3−カルボニトリルを用いて、実施例7と同様の方法で表題化合物のTFA塩を調製した。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.78 (d, J=12.69 Hz, 1 H), 2.03 − 2.22 (m, 2 H), 3.69 − 3.87 (m, 2 H), 4.01 (d, J=12.20 Hz, 2 H), 4.26 − 4.41 (m, 1 H), 4.43 − 4.53 (m, 2 H), 7.44 (d, J=5.37 Hz, 1 H), 7.96 (br s, 2 H), 8.63 − 8.68 (m, 1 H), 8.71 (s, 1 H), 9.29 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
17H
16FN
5O
2Sにおける計算値、374;実測値、374.
【0439】
実施例12
6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−7−フルオロ−4−(5−フルオロチオフェン−2−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0440】
【化103】
【0441】
5−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イルボロン酸の代わりに2−(5−フルオロチオフェン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランを用いて、実施例7と同様の方法で表題化合物のTFA塩を調製した。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.72 − 1.81 (m, 1 H), 3.56 − 3.66 (m, 1 H), 3.77 (d, J=11.72 Hz, 2 H), 3.94 − 4.14 (m, 3 H), 4.25 − 4.33 (m, 1 H), 4.38 − 4.52 (m, 2 H), 6.74 − 6.81 (m, 1 H), 7.32 (s, 1 H), 7.92 (br s, 2 H), 8.55 (s, 1 H), 8.80 (t, J=4.15 Hz, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
16H
16F
2N
4O
2Sにおける計算値、367;実測値、367.
【0442】
実施例13
6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−7−フルオロ−4−(チエノ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0443】
【化104】
【0444】
2−(トリブチルスタンニル)チエノ[2,3−c]ピリジンの代わりに2−(トリブチルスタンニル)チエノ[2,3−b]ピリジンを用いて、実施例10と同様の方法で表題化合物を調製した。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.82 (d, J=9.76 Hz, 1 H), 2.07 − 2.23 (m, 1 H), 3.62 − 3.70 (m, 1 H), 3.83 (d, J=11.23 Hz, 1 H), 3.92 (br s, 2 H), 4.00 − 4.10 (m, 2 H), 4.34 − 4.42 (m, 1 H), 4.49 (s, 2 H), 7.37 − 7.53 (m, 1 H), 7.99 (d, J=4.39 Hz, 2 H), 8.32 (dd, J=8.06, 1.71 Hz, 1 H), 8.51 − 8.61 (m, 1 H), 8.63 − 8.76 (m, 1 H), 9.43 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
19H
18FN
5O
2Sにおける計算値、400;実測値、400.
【0445】
実施例14
6−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−7−フルオロ−4−(チエノ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0446】
【化105】
【0447】
工程A:tert−ブチル6−(((1R,2S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)−7−フルオロ−3−オキソ−4−(チエノ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート
【0448】
【化106】
【0449】
トルエン(3mL)中のtert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(200mg、0.401mmol)、2−(トリブチルスタンニル)チエノ[2,3−b]ピリジン(340mg、0.802mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(463mg、0.401mmol)の溶液を、102℃に一晩加熱した。反応混合物をEtOAc(50mL)及び飽和水性NaHCO
3(100mL)で希釈した。有機層を分離し、水層をEtOAc(50mL)で洗浄した。有機層を合わせ、Na
2SO
4上で乾燥させ、溶媒を真空中で除去した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、5〜50%EtOAc及びヘキサンの勾配で120分間の時間にわたり溶出させた。画分を回収し、表題化合物を得た(85mg、35%)。ESI−MS m/z[M+H]
+C
30H
36FN
5O
5Sにおける計算値、598;実測値、598.
【0450】
工程B:6−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−7−フルオロ−4−(チエノ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
DCM(3mL)中のtert−ブチル6−(((1R,2S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)−7−フルオロ−3−オキソ−4−(チエノ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(85mg、142mmol)の溶液に、4MHCl(10mL)を添加した。反応混合物を60℃で1時間撹拌した。溶媒を除去した後、得られた粗物質をMeOH/DMF/DCM(10.0mL)中で再構成し、分取マストリガーLCMSで精製し、20〜25%ACN(0.035%TFA)及びH
2O(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。回収した画分を合わせ、溶媒を回転蒸発で除去して乾固し、表題化合物のTFA塩を得た(13mg、8%、2工程)。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.39 − 2.08 (m, 8 H), 3.88 (br s, 1 H), 4.31 (d, J=3.91 Hz, 1 H), 4.44 − 4.56 (m, 2 H), 7.11 − 7.22 (m, 1 H), 7.38 − 7.46 (m, 1 H), 7.79 (br s, 2 H), 8.32 (dd, J=8.05, 1.71 Hz, 1 H), 8.57 (dd, J=4.64, 1.71 Hz, 1 H), 8.68 (s, 1 H), 9.43 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
20H
20FN
5OSにおける計算値、398;実測値、398.
【0451】
実施例15
6−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−7−フルオロ−4−(チエノ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0452】
【化107】
【0453】
工程A:tert−ブチル6−(((1R,2S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)−7−フルオロ−3−オキソ−4−(チエノ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート
【0454】
【化108】
【0455】
トルエン(3mL)中のtert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(200mg、0.401mmol)、2−(トリブチルスタンニル)チエノ[2,3−c]ピリジン(510mg、1.202mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(463mg、0.401mmol)の溶液を、マイクロ波照射を介して120℃に30分間加熱した。反応混合物をEtOAc(50mL)及び飽和水性NaHCO
3(100mL)で希釈した。有機層を分離し、水層をEtOAc(50mL)で洗浄した。有機層を合わせ、Na
2SO
4上で乾燥させ、溶媒を真空中で除去した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、5〜50%EtOAc及びヘキサンの勾配で120分間の時間にわたり溶出させた。画分を回収し、表題化合物を得た(135mg、56%)。
【0456】
工程B:6−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−7−フルオロ−4−(チエノ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
DCM(3mL)中のtert−ブチル6−(((1R,2S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)−7−フルオロ−3−オキソ−4−(チエノ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(135mg、226mmol)の溶液に、DCM中のTFA(1:1、10mL)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を除去した後、得られた粗物質をMeOH/DMF/DCM(10.0mL)中で再構成し、分取マストリガーLCMSで精製し、10〜25%ACN(0.035%TFA)及びH
2O(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。回収した画分を合わせ、溶媒を回転蒸発で除去して乾固し、表題化合物のTFA塩を得た(76mg、48%、2工程)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.48 − 2.06 (m, 8 H), 3.83 (br s, 1 H), 4.34 (d, J=3.28 Hz, 1 H), 4.57 (s, 2 H), 7.35 (d, J=6.06 Hz, 1 H), 7.88 (br s, 2 H), 8.20 (d, J=5.81 Hz, 1 H), 8.58 (d, J=5.81 Hz, 1 H), 8.81 (s, 1 H), 9.47 (s, 1 H), 9.61 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
20H
20FN
5OSにおける計算値、398;実測値、398.
【0457】
実施例16
6−(((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシル)アミノ)−7−フルオロ−4−(5−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0458】
【化109】
【0459】
ジオキサン及び飽和水性NaHCO
3(1:1、5mL)中のtert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(300mg、0.601mmol)、5−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イルボロン酸(236mg、1.202mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(695mg、0.601mmol)の溶液を、マイクロ波照射を介して120℃に30分間加熱した。溶媒を除去した後、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、10〜50%EtOAc及びヘキサンの勾配で60分間の時間にわたり溶出させた。画分を回収し、中間体tert−ブチル6−(((1R,2S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)−7−フルオロ−4−(5−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得た。中間体を最初にDCM(3mL)中で溶解させ、次いでTFA/DCM(1:1、10mL)中で溶解させ、混合物を60℃で1時間撹拌した。溶媒を除去した後、得られた粗物質をMeOH/DMF/DCM(30.0mL)中で再構成し、分取マストリガーLCMSで精製し、30〜40ACN(0.035%TFA)及びH
2O(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。回収した画分を合わせ、ACNを回転蒸発で除去した。混合物を飽和水性NaHCO
3で中和し、EtOAc(2x300mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過した。有機相を回転蒸発で除去して乾固し、表題化合物を得た(77mg、31%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.36 − 2.09 (m, 8 H), 3.82 (br s, 1 H), 4.31 (d, J=1.95 Hz, 1 H), 4.42 − 4.53 (m, 2 H), 7.13 (d, J=5.86 Hz, 1 H), 7.27 (td, J=8.91, 2.69 Hz, 1 H), 7.56 − 7.82 (m, 3 H), 7.94 − 8.04 (m, 1 H), 8.64 (s, 1 H), 9.41 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
21H
20F
2N
4OSにおける計算値、415;実測値、415.
【0460】
実施例17
6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−7−フルオロ−4−(チエノ[3,2−c]ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0461】
【化110】
【0462】
2−(トリブチルスタンニル)チエノ[2,3−c]ピリジンの代わりに2−(トリブチルスタンニル)チエノ[3,2−c]ピリジンを用いて、実施例10と同様の方法で表題化合物を調製した。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.82 (d, J=9.35 Hz, 1 H), 2.09 − 2.27 (m, 1 H), 3.57 − 3.69 (m, 1 H), 3.80 − 3.93 (m, 2 H), 3.96 − 4.17 (m, 2 H), 4.40 (td, J=8.53, 4.42 Hz, 1 H), 4.52 (d, J=2.78 Hz, 2 H), 7.60 (d, J=5.31 Hz, 1 H), 8.09 (d, J=4.29 Hz, 2 H), 8.39 (d, J=5.31 Hz, 1 H), 8.58 (d, J=6.06 Hz, 1 H), 8.80 (s, 1 H), 9.46 (s, 1 H), 9.71 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
19H
18FN
5O
2Sにおける計算値、400;実測値、400.
【0463】
実施例18
6−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−7−フルオロ−4−(チエノ[3,2−c]ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0464】
【化111】
【0465】
トルエン(3mL)中のtert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(200mg、0.399mmol)、2−(トリブチルスタンニル)チエノ[3,2−c]ピリジン(339mg、0.798mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(461mg、0.399mmol)の溶液を、マイクロ波照射を介して120℃に30分間加熱した。溶媒を除去した後、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、10〜50%EtOAc及びヘキサンの勾配で60分間の時間にわたり溶出させた。画分を回収し、中間体tert−ブチル6−(((1R,2S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)−7−フルオロ−3−オキソ−4−(チエノ[3,2−c]ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得た。中間体を最初にDCM(3mL)中で溶解させ、次いでTFA/DCM(1:1、10mL)中で60℃で1時間溶解させた。溶媒を除去した後、得られた粗物質をMeOH/DMF/DCM(30.0mL)中で再構成し、分取マストリガーLCMSで精製し、30〜40%ACN(0.035%TFA)及びH
2O(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。回収した画分を合わせ、ACNを回転蒸発で除去した。混合物を飽和水性NaHCO
3で中和し、EtOAc(2x300mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過した。有機相を回転蒸発で除去して乾固し、表題化合物を得た(30mg、19%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.44 − 2.10 (m, 8 H), 3.82 (br s, 1 H), 4.33 (d, J=3.54 Hz, 1 H), 4.47 (s, 2 H), 7.30 (d, J=6.06 Hz, 1 H), 7.89 (br s, 2 H), 8.39 (d, J=5.05 Hz, 1 H), 8.57 (s, 1 H), 8.77 (s, 1 H), 9.44 (s, 1 H), 9.71 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
20H
20FN
5OSにおける計算値、398;実測値、398.
【0466】
実施例19
6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−7−フルオロ−4−(6−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0467】
【化112】
【0468】
5−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イルボロン酸の代わりに6−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イルボロン酸を用いて、実施例7と同様の方法で表題化合物のTFA塩を調製した。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.82 (d, J=9.28 Hz, 1 H), 2.15 (qd, J=12.86, 4.88 Hz, 1 H), 3.59 − 3.69 (m, 1 H), 3.78 − 3.94 (m, 2 H), 4.00 − 4.11 (m, 2 H), 4.34 − 4.42 (m, 1 H), 4.47 (s, 2 H), 7.20 − 7.30 (m, 1 H), 7.41 (d, J=4.88 Hz, 1 H), 7.81 − 7.90 (m, 1 H), 7.91 − 8.00 (m, 3 H), 8.62 − 8.69 (m, 1 H), 9.38 − 9.50 (m, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
20H
18F
2N
4O
2Sにおける計算値、417;実測値、417.
【0469】
実施例20
6−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−7−フルオロ−4−(6−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0470】
【化113】
【0471】
5−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イルボロン酸の代わりに6−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イルボロン酸を用いて、実施例16と同様の方法で表題化合物のTFA塩を調製した。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.42 − 2.07 (m, 8 H), 3.84 (br s, 1 H), 4.32 (d, J=3.42 Hz, 1 H), 4.48 (d, J=4.39 Hz, 2 H), 7.11 (br s, 1 H), 7.25 (td, J=9.03, 2.44 Hz, 1 H), 7.80 (br s, 2 H), 7.88 (dd, J=9.28, 2.44 Hz, 1 H), 7.94 (dd, J=8.79, 5.37 Hz, 1 H), 8.63 (s, 1 H), 9.43 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
21H
20F
2N
4OSにおける計算値、415;実測値、415.
【0472】
実施例21
2−(6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−7−フルオロ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−4−イル)ベンゾ[b]チオフェン−5−カルボニトリル
【0473】
【化114】
【0474】
ジオキサン及び飽和水性Na
2CO
3(3:5、6mL)中のtert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(100mg、0.200mmol)、5−シアノベンゾ[b]チオフェン−2−イルボロン酸(40.5mg、0.200mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(231mg、0.200mmol)の溶液を、マイクロ波中で120℃に30分間加熱した。反応混合物をEtOAc(50mL)及び飽和水性NaHCO
3(100mL)で希釈した。有機層を分離し、水層をEtOAc(50mL)で洗浄した。有機層を合わせ、Na
2SO
4上で乾燥させ、溶媒を真空中で除去し、中間体tert−ブチル6−(((3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−4−(5−シアノベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得た。中間体をTFA及びDCM(1:1、10mL)中で分散させ、混合物を室温で60分間撹拌した。混合物を濃縮し、MeOH及びDCM(10.0mL)中で再構成し、分取HPLCで精製し、10〜25%ACN(0.035%TFA)及びH
2O(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。回収した画分を合わせ、EtOAc(50mL)及び飽和水性NaHCO
3(100mL)で希釈した。有機層を分離し、水層をEtOAc(50mL)で洗浄した。有機層を合わせ、Na
2SO
4上で乾燥させ、溶媒を真空中で除去し、表題化合物を得た(26mg、31%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.78 (dd, J=13.42, 4.15 Hz, 1 H), 1.87 − 2.05 (m, 1 H), 3.17 − 3.25 (m, 1 H), 3.45 − 3.57 (m, 1 H), 3.67 (d, J=10.25 Hz, 1 H), 3.80 (br s, 1 H), 3.91 (d, J=11.23 Hz, 1 H), 4.26 (d, J=4.39 Hz, 1 H), 4.43 (s, 2 H), 7.00 (d, J=6.35 Hz, 1 H), 7.72 (dd, J=8.30, 1.46 Hz, 1 H), 8.20 (d, J=8.30 Hz, 1 H), 8.47 (d, J=1.46 Hz, 1 H), 8.61 (s, 1 H), 9.50 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
21H
18FN
5O
2Sにおける計算値、424;実測値、424.
【0475】
実施例22
2−(6−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−7−フルオロ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−4−イル)ベンゾ[b]チオフェン−5−カルボニトリル
【0476】
【化115】
【0477】
5−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イルボロン酸の代わりに5−シアノベンゾ[b]チオフェン−2−イルボロン酸を用いて、実施例16と同様の方法で表題化合物のTFA塩を調製した。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.38 − 2.07 (m, 8 H), 3.83 (br s, 1 H), 4.33 (d, J=3.42 Hz, 1 H), 4.47 − 4.56 (m, 2 H), 7.19 (d, J=5.86 Hz, 1 H), 7.72 − 7.77 (m, 1 H), 7.80 (d, J=4.39 Hz, 2 H), 8.21 (d, J=8.79 Hz, 1 H), 8.49 (d, J=0.98 Hz, 1 H), 8.69 (s, 1 H), 9.51 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
22H
20FN
5OSにおける計算値、422;実測値、422.
【0478】
実施例23
6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−7−フルオロ−4−(4−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0479】
【化116】
【0480】
5−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イルボロン酸の代わりに4−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イルボロン酸を用いて、実施例7と同様の方式で表題化合物のTFA塩を調製した。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.82 (d, J=9.76 Hz, 1 H), 2.08 − 2.24 (m, 1 H), 3.60 − 3.71 (m, 1 H), 3.81 − 3.88 (m, 1 H), 3.91 (br s, 1 H), 4.00 − 4.12 (m, 2 H), 4.34 − 4.43 (m, 1 H), 4.49 (s, 2 H), 7.17 − 7.26 (m, 1 H), 7.36 − 7.50 (m, 2 H), 7.80 (s, 1 H), 7.98 (br s, 2 H), 8.69 (s, 1 H), 9.52 − 9.63 (m, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
20H
18F
2N
4O
2Sにおける計算値、417;実測値、417.
【0481】
実施例24
6−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−7−フルオロ−4−(4−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0482】
【化117】
【0483】
ジオキサン及び飽和水性NaHCO
3(1:1、5mL)中のtert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(152mg、0.305mmol)、4−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イルボロン酸(149mg、0.762mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(352mg、0.305mmol)の溶液を、マイクロ波照射を介して120℃に30分間加熱した。反応混合物をEtOAc(50mL)及び飽和水性NaHCO
3(100mL)で希釈した。有機層を分離し、水層をEtOAc(50mL)で洗浄した。有機層を合わせ、Na
2SO
4上で乾燥させ、溶媒を真空中で除去し、中間体tert−ブチル6−(((1R,2S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)−7−フルオロ−4−(4−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得た。中間体をTFA及びDCM(1:1、10mL)中で分散させ、室温で60分間撹拌した。混合物を濃縮し、得られた粗物質をMeOH/DCM(10.0mL)中で再構成し、分取HPLCで精製し、30〜50%ACN(0.035%TFA)及びH
2O(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。合わせた画分を飽和水性NaHCO
3で中和し、EtOAc(2×200mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過した。有機相を回転蒸発で除去して乾固し、表題化合物を得た(83mg、66%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.31 − 1.48 (m, 2 H), 1.55 − 1.85 (m, 6 H), 3.17 (s, 2 H), 4.10 (dd, J=6.35, 2.93 Hz, 2 H), 4.45 (s, 2 H), 6.79 (d, J=6.35 Hz, 1 H), 7.19 (dd, J=10.25, 7.81 Hz, 1 H), 7.40 (td, J=8.05, 5.37 Hz, 1 H), 7.82 (d, J=8.30 Hz, 1 H), 8.56 (s, 1 H), 9.56 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
21H
20F
2N
4OSにおける計算値、415;実測値、415.
【0484】
実施例25
6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−7−フルオロ−4−(チエノ[3,2−b]ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0485】
【化118】
【0486】
5−シアノベンゾ[b]チオフェン−2−イルボロン酸の代わりにチエノ[3,2−b]ピリジン−2−イルボロン酸を用いて、実施例21と同様の方法で表題化合物を調製した。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.62 − 2.06 (m, 4 H), 3.09 (d, J=1.95 Hz, 1 H), 3.43 − 3.53 (m, 1 H), 3.63 (dd, J=11.72, 1.95 Hz, 1 H), 3.76 (dd, J=11.72, 2.44 Hz, 1 H), 3.89 (dt, J=11.35, 3.60 Hz, 1 H), 4.20 − 4.29 (m, 1 H), 4.47 (s, 2 H), 6.89 (d, J=6.83 Hz, 1 H), 7.36 (dd, J=8.05, 4.64 Hz, 1 H), 8.39 − 8.49 (m, 1 H), 8.55 − 8.71 (m, 2 H), 9.58 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
19H
18FN
5O
2Sにおける計算値、400;実測値、400.
【0487】
実施例26
6−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−7−フルオロ−4−(チエノ[3,2−b]ピリジン−2−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0488】
【化119】
【0489】
4−フルオロベンゾ[b]チオフェン−2−イルボロン酸の代わりにチエノ[3,2−b]ピリジン−2−イルボロン酸を用いて、実施例24と同様の方法で表題化合物を調製した。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.24 (s, 1 H), 1.40 (br s, 3 H), 1.55 − 1.87 (m, 7 H), 3.21 (d, J=2.93 Hz, 1 H), 4.08 (d, J=3.42 Hz, 1 H), 4.37 − 4.52 (m, 2 H), 6.75 (br s, 1 H), 7.25 − 7.38 (m, 1 H), 8.39 − 8.48 (m, 1 H), 8.58 (s, 1 H), 8.65 (dd, J=4.39, 1.46 Hz, 1 H), 9.54 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
20H
20FN
5OSにおける計算値、398;実測値、398.
【0490】
実施例27
6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−7−フルオロ−4−(4−フルオロチオフェン−2−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0491】
【化120】
【0492】
DME及び水(4:1)中で溶解させたtert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(200mg、0.399mmol)及び2−(4−フルオロチオフェン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(137mg、0.599mmol)を含有する30mLの密閉キャップガラス容器に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(105mg、0.399mmol)及び第三リン酸カリウム(212mg、1mmol)を添加した。キャップを密閉し、反応混合物を85℃で1時間加熱し、次いで室温に冷却した。混合物を水(10mL)で希釈し、EtOAc(2x25mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を回転蒸発で除去し、中間体tert−ブチル6−(((3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−7−フルオロ−4−(4−フルオロチオフェン−2−イル)−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得た。中間体をTFA(5mL)中で溶解させ、得られた混合物を室温で1時間撹拌し、粗生成物を得て、それを分取HPLCで精製し、15〜50%ACN(0.035%TFA)及びH
2O(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。純粋な画分を合わせ、最小容量に蒸発させ、凍結乾燥させ、表題化合物のTFA塩を得た(86mg、59%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.78 (d, J=9.60 Hz, 1 H), 2.03 − 2.18 (m, 1 H), 3.53 − 3.68 (m, 1 H), 3.75 (d, J=11.62 Hz, 1 H), 3.85 (br s, 1 H), 4.01 (d, J=12.38 Hz, 2 H), 4.32 (td, J=8.53, 4.17 Hz, 1 H), 4.45 (s, 2 H), 7.32 (t, J=1.64 Hz, 1 H), 7.40 (d, J=5.31 Hz, 1 H), 7.95 (br s, 3 H), 8.65 (s, 1 H), 8.98 (d, J=1.77 Hz, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
16H
16F
2N
4O
2Sにおける計算値、367;実測値、367.
【0493】
実施例28
6−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−7−フルオロ−4−(4−フルオロチオフェン−2−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0494】
【化121】
【0495】
DME及び水(4:1)中で溶解させたtert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(200mg、0.401mmol)及び2−(4−フルオロチオフェン−2−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(137mg、0.601mmol)を含有する30mLの密閉キャップガラス容器に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(105mg、0.401mmol)及び第三リン酸カリウム(212mg、1mmol)を添加した。キャップを密閉し、反応混合物を85℃で4時間加熱し、次いで室温に冷却した。混合物を水で希釈し、EtOAc(2×25mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させ、中間体tert−ブチル6−(((1R,2S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)−7−フルオロ−4−(4−フルオロチオフェン−2−イル)−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得た。中間体をTFA(5mL)中で溶解させ、室温で2時間撹拌した。混合物を蒸発させ、分取HPLCにより精製し、15〜50%ACN(0.035%TFA)及びH
2O(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。純粋な画分を合わせ、最小容量に蒸発させ、凍結させ、表題化合物のTFA塩を白色固体として得た(112mg、77%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.29 − 1.54 (m, 2 H), 1.60 (d, J=12.88 Hz, 2 H), 1.66 − 1.81 (m, 2 H), 1.83 − 1.99 (m, 2 H), 3.81 (br s, 1 H), 4.24 (br s, 1 H), 4.45 (d, J=2.27 Hz, 2 H), 7.14 (d, J=5.31 Hz, 1 H), 7.31 (t, J=1.39 Hz, 1 H), 7.79 (br s, 3 H), 8.62 (s, 1 H), 8.97 (d, J=1.77 Hz, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
17H
18F
2N
4OSにおける計算値、365;実測値、365.
【0496】
実施例29
6−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−7−フルオロ−4−(1−メチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール−5−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0497】
【化122】
【0498】
30mLの密閉キャップガラス容器中で、tert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(102mg、0.205mmol)、1−メチル−5−(トリブチルスタンニル)−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール(175mg、0.410mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(118mg、0.102mmol)を、トルエン(5mL)中で溶解させた。キャップを密閉し、反応混合物を油浴中で90℃で2時間加熱した。反応混合物を濃縮し、中間体tert−ブチル6−(((1R,2S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)−7−フルオロ−4−(1−メチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール−5−イル)−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得た。中間体をTFA(5mL)中で溶解させ、反応混合物を1時間撹拌した。混合物を濃縮し、DMSO(5mL)中で溶解させ、分取HPLCで精製し、15〜65%ACN(0.035%TFA)及びH
2O(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。純粋な画分を合わせ、最小容量に蒸発させ、凍結乾燥させ、表題化合物のTFA塩を白色固体として得た(75mg、91%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.28 − 1.55 (m, 2 H), 1.60 (d, J=14.15 Hz, 1 H), 1.67 − 1.93 (m, 3 H), 1.98 (dd, J=13.64, 4.29 Hz, 2 H), 3.85 (br s, 1 H), 3.99 (s, 2 H), 4.24 (d, J=3.54 Hz, 1 H), 4.38 - 4.54 (m, 2 H), 7.14 (d, J=5.81 Hz, 1 H), 7.62 − 7.88 (m, 3 H), 8.62 (s, 1 H), 9.27 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
19H
21FN
6OSにおける計算値、401;実測値、401.
【0499】
実施例30
6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−7−フルオロ−4−(1−メチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール−5−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0500】
【化123】
【0501】
30mLの密閉キャップガラス容器中で、tert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(119mg、0.238mmol)、1,3−ジメチル−5−(トリブチルスタンニル)−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール(210mg、0.476mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(137mg、0.119mmol)をトルエン(5mL)中で溶解させた。キャップを密閉し、反応混合物を油浴中で90℃で2時間加熱した。混合物を濃縮し、中間体tert−ブチル6−(((3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−7−フルオロ−4−(1−メチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール−5−イル)−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得た。中間体をTFA(5mL)中で溶解させ、反応混合物を1時間撹拌した。混合物を濃縮し、DMSO(5mL)中で溶解させ、分取HPLCで精製し、15〜50%ACN(0.035%TFA)及びH
2O(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。純粋な画分を合わせ、最小容量に蒸発させ、凍結乾燥させ、表題化合物のTFA塩を白色固体として得た(65mg、68%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.79 (d, J=10.86 Hz, 1 H), 2.04 − 2.26 (m, 1 H), 3.55 − 3.68 (m, 2 H), 3.80 (d, J=11.62 Hz, 1 H), 3.89 (br s, 1 H), 3.99 (s, 3 H), 4.02 − 4.06 (m, 1 H), 4.33 (td, J=8.27, 4.67 Hz, 1 H), 4.45 (s, 2 H), 7.40 (d, J=5.05 Hz, 1 H), 7.74 (d, J=0.76 Hz, 1 H), 7.96 (d, J=4.55 Hz, 2 H), 8.65 (s, 1 H), 9.28 (d, J=0.76 Hz, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
18H
19FN
6O
2Sにおける計算値、403;実測値、403.
【0502】
実施例31
6−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(1,3−ジメチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール−5−イル)−7−フルオロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0503】
【化124】
【0504】
30mLの密閉キャップガラス管中で、tert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(150mg、0.301mmol)、1,3−ジメチル−5−(トリブチルスタンニル)−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール(265mg、0.601mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(174mg、0.150mmol)をトルエン(5mL)中で溶解させた。キャップを密閉し、反応混合物を油浴中で90℃で2時間加熱した。混合物を濃縮し、中間体tert−ブチル6−(((1R,2S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)−4−(1,3−ジメチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール−5−イル)−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得た。中間体をTFA(5mL)中で溶解させ、反応混合物を2時間撹拌した。混合物を濃縮し、DMSO(5mL)中で溶解させ、分取HPLCで精製し、15〜65%ACN(0.035%TFA)及びH
2O(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。純粋な画分を合わせ、最小容量に蒸発させ、凍結乾燥させ、表題化合物のTFA塩を白色固体として得た(95mg、72%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.48 (br s, 2 H), 1.43 - 2.03 (m, 6 H), 2.33 (s, 3 H), 3.83 (br s, 1 H), 3.90 (s, 3 H), 4.28 (br s, 1 H), 4.39 − 4.51 (m, 2 H), 7.09 (d, J=5.81 Hz, 1 H), 7.79 (br s, 3 H), 8.61 (s, 1 H), 9.22 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
20H
23FN
6OSにおける計算値、415;実測値、415.
【0505】
実施例32
6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−(1,3−ジメチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール−5−イル)−7−フルオロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0506】
【化125】
【0507】
30mLの密閉キャップガラス管中で、tert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(119mg、0.238mmol)、1,3−ジメチル−5−(トリブチルスタンニル)−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール(210mg、0.476mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(137mg、0.119mmol)をトルエン(5mL)中で溶解させた。キャップを密閉し、反応混合物を油浴中で90℃で2時間加熱した。混合物を濃縮し、中間体tert−ブチル6−(((3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−4−(1,3−ジメチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール−5−イル)−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得た。中間体をTFA(5mL)中で溶解させ、反応混合物を2時間撹拌した。混合物を濃縮し、DMSO(5mL)中で溶解させ、分取HPLCで精製し、15〜65%ACN(0.035%TFA)及びH
2O(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。純粋な画分を合わせ、最小容量に蒸発させ、凍結乾燥させ、表題化合物のTFA塩を白色固体として得た(101mg、76%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.79 (d, J=9.60 Hz, 1 H), 2.02 − 2.22 (m, 1 H), 2.33 (br s, 3 H), 3.55 − 3.71 (m, 1 H), 3.82 (d, J=11.62 Hz, 1 H), 3.90 (br s, 3 H), 3.97 − 4.13 (m, 2 H), 4.27 − 4.40 (m, 1 H), 4.41 − 4.53 (m, 2 H), 7.24 − 7.44 (m, 1 H), 7.84 − 8.04 (m, 3 H), 8.63 (br s, 1 H), 9.22 (br s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
19H
21FN
6O
2Sにおける計算値、417;実測値、417.
【0508】
実施例33
6−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(2,3−ジメチル−2H−チエノ[3,2−c]ピラゾール−5−イル)−7−フルオロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0509】
【化126】
【0510】
30mLの密閉キャップガラス管中で、tert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(150mg、0.301mmol)、2,3−ジメチル−5−(トリブチルスタンニル)−2H−チエノ[3,2−c]ピラゾール(265mg、0.601mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(174mg、0.150mmol)をトルエン(5mL)中で溶解させた。キャップを密閉し、反応混合物を油浴中で90℃で2時間加熱した。混合物を濃縮し、中間体tert−ブチル6−(((1R,2S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)−4−(2,3−ジメチル−2H−チエノ[3,2−c]ピラゾール−5−イル)−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得た。中間体をTFA(5mL)中で溶解させ、反応混合物を90分間撹拌した。混合物を濃縮し、DMSO(5mL)中で溶解させ、分取HPLCで精製し、20〜30%ACN(0.035%TFA)及びH
2O(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。純粋な画分を合わせ、最小容量に蒸発させ、凍結乾燥させ、表題化合物のTFA塩を白色固体として得た(108mg、68.0%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) ppm 1.49 − 2.04 (m, 8 H), 2.45 (s, 3 H), 3.84 (br s, 1 H), 3.92 (s, 3 H), 4.27 (br s, 1 H), 4.35 − 4.51 (m, 2 H), 7.08 (d, J=6.06 Hz, 1 H), 7.78 (br s, 3 H), 8.60 (s, 1 H), 9.25 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
20H
23FN
6OSにおける計算値、415;実測値、415.
【0511】
実施例34
6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−(2,3−ジメチル−2H−チエノ[3,2−c]ピラゾール−5−イル)−7−フルオロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0512】
【化127】
【0513】
30mLの密閉キャップガラス管中で、tert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(100mg、0.200mmol)、2,3−ジメチル−5−(トリブチルスタンニル)−2H−チエノ[3,2−c]ピラゾール(176mg、0.399mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(115mg、0.100mmol)をトルエン(5mL)中で溶解させた。キャップを密閉し、反応混合物を油浴中で90℃で2時間加熱した。混合物を濃縮し、中間体tert−ブチル6−(((3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−4−(2,3−ジメチル−2H−チエノ[3,2−c]ピラゾール−5−イル)−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得た。中間体をTFA(5mL)中で溶解させ、反応混合物を2時間撹拌した。混合物を濃縮し、DMSO(5mL)中で溶解させ、分取HPLCで精製し、10〜60%ACN(0.035%TFA)及びH
2O(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。純粋な画分を合わせ、最小容量に蒸発させ、凍結乾燥させ、表題化合物のTFA塩を白色固体として得た(65mg、61%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.80 (d, J=12.38 Hz, 1 H), 1.96 − 2.25 (m, 1 H), 2.46 (s, 3 H), 3.55 − 3.71 (m, 1 H), 3.82 (d, J=11.87 Hz, 1 H), 3.92 (s, 3 H), 4.05 (d, J=11.12 Hz, 3 H), 4.28 − 4.38 (m, 1 H), 4.40 − 4.51 (m, 2 H), 7.37 (d, J=4.80 Hz, 1 H), 7.96 (d, J=4.80 Hz, 3 H), 8.63 (s, 1 H), 9.26 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
19H
21FN
6O
2Sにおける計算値、417;実測値、417.
【0514】
実施例35
6−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(3,4−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]オキサジン−7−イル)−7−フルオロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0515】
【化128】
【0516】
30mLの密閉キャップガラス管中で、tert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(150mg、0.301mmol)、7−(トリブチルスタンニル)−3,4−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]オキサジン(124mg、0.301mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(174mg、0.150mmol)をトルエン(5mL)中で溶解させた。キャップを密閉し、反応混合物を油浴中で90℃で2時間加熱した。後処理に続き、中間体tert−ブチル6−(((1R,2S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)−4−(3,4−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,1−c][1,4]オキサジン−7−イル)−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを分取HPLCにより精製し、55〜95%ACN(0.035%TFA)及びH
2O(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。純粋な画分を合わせ、溶媒を回転蒸発で除去し、固体中間体を得た。続いて、中間体をTFA(3mL)中で溶解させ、反応混合物を1時間撹拌した。混合物を濃縮し、DMSO(5mL)中で溶解させ、分取HPLCで精製し、20〜50%ACN(0.035%TFA)及びH
2O(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。純粋な画分を合わせ、最小容量に蒸発させ、凍結乾燥させ、表題化合物のTFA塩を薄黄色固体として得た(7.3mg、6.3%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.44 (d, J=7.33 Hz, 2 H), 1.59 (br s, 1 H), 1.63 − 1.92 (m, 4 H), 3.98 (d, J=1.77 Hz, 3 H), 4.26 − 4.46 (m, 3 H), 4.74 (s, 2 H), 6.54 − 6.71 (m, 2 H), 7.74 (br s, 3 H), 8.17 − 8.36 (m, 2 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
20H
24FN
5O
2における計算値、386;実測値、386.
【0517】
実施例36
6−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(1,3−ジメチル−1H−チエノ[2,3−c]ピラゾール−5−イル)−7−フルオロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0518】
【化129】
【0519】
トルエン(3mL)中のtert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(120mg、0.240mmol)、1,3−ジメチル−5−(トリブチルスタンニル)−1H−チエノ[2,3−c]ピラゾール(212mg、0.481mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(139mg、0.120mmol)の混合物を、Biotage Initiatorマイクロ波中で120℃に30分間加熱した。混合物を濃縮し、中間体tert−ブチル6−(((1R,2S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)−4−(1,3−ジメチル−1H−チエノ[2,3−c]ピラゾール−5−イル)−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得て、続いてそれをDCM(5mL)及びTFA(5mL)中で溶解させた。得られた溶液を室温で20分間撹拌し、濃縮し、分取HPLCにより精製し、10〜40%ACN(0.035%TFA)及び水(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。回収した画分を合わせ、乾燥させ、表題化合物のTFA塩を白色固体として得た(89mg、89%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.48−1.73 (m, 5H), 1.83−1.97 (m, 3H), 2.35 (s, 3H), 3.78−3.79 (m, 1H), 3.86 (s, 3H), 4.26−4.27 (m, 1H), 4.43 (d, J=4.88 Hz, 2H), 7.02−7.04 (m, 1H), 7.81−7.82 (m, 2H), 8.51 (s, 1H), 9.16 (s, 1H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
20H
23FN
6OSにおける計算値、415;実測値、415.
【0520】
実施例37
6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−(1,3−ジメチル−1H−チエノ[2,3−c]ピラゾール−5−イル)−7−フルオロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0521】
【化130】
【0522】
トルエン(3mL)中のtert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(200mg、0.399mmol)、1,3−ジメチル−5−(トリブチルスタンニル)−1H−チエノ[2,3−c]ピラゾール(352mg、0.798mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(231mg、0.200mmol)の混合物を、Biotage Initiatorマイクロ波中で120℃に30分間加熱した。混合物を濃縮し、中間体tert−ブチル6−(((3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−4−(1,3−ジメチル−1H−チエノ[2,3−c]ピラゾール−5−イル)−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得て、続いてそれをDCM(5mL)及びTFA(5mL)中で溶解させた。得られた溶液を室温で20分間撹拌し、濃縮し、分取HPLCにより精製し、10〜30%ACN(0.035%TFA)及び水(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。回収した画分を合わせ、乾燥させ、表題化合物のTFA塩を白色固体として得た(85mg、51%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.79−1.81 (m, 1H), 2.13−2.14 (m, 1H), 2.53 (s, 3H), 3.61−3.63 (m, 1H), 3.85−3.87 (m, 2H), 3.87 (s, 3H), 4.01−4.07 (m, 2H), 4.33−4.35 (m, 1H), 4.44 (d, J=7.80 Hz, 2H), 7.33−47.34 (m, 1H), 8.01−8.02 (m, 2H), 8.53 (s, 1H), 9.16 (s, 1H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
19H
21FN
6O
2Sにおける計算値、417;実測値、417.
【0523】
実施例38
6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0524】
【化131】
【0525】
ジオキサン(4mL)及び飽和水性NaHCO
3(1mL)中のビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムクロリド(14.01mg、0.020mmol)、tert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(200mg、0.399mmol)、及び1−エチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(177mg、0.798mmol)の混合物を、Biotage Initiatorマイクロ波中で100℃に1時間加熱した。混合物を濃縮し、中間体tert−ブチル6−(((3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−4−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得て、続いてそれをDCM(5mL)及びTFA(5mL)中で溶解させた。得られた溶液を室温で20分間撹拌し、濃縮し、分取HPLCにより精製し、10〜25%ACN(0.035%TFA)及び水(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。回収した画分を合わせ、乾燥させ、表題化合物のTFA塩を白色固体として得た(87mg、60%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.40 (t, J=7.3 Hz, 3H), 1.75−1.77 (m, 1H), 2.10−2.11 (m, 1H), 3.61−3.63 (m, 1H), 3.85−3.86 (m, 1H), 3.93−3.94 (m, 1H), 3.96−3.98 (m, 2H), 4.18 (q, J=7.32, 2H), 4.47−4.48 (m, 1H), 7.04−7.05 (m, 1H), 7.89−7.91 (m, 2H), 8.30 (s, 1H), 8.37 (s, 1H), 8.88 (s, 1H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
17H
21FN
6O
2における計算値、361;実測値、361.
【0526】
実施例39
エチル2−(6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−7−フルオロ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−4−イル)インドリジン−7−カルボキシラート
【0527】
【化132】
【0528】
ジオキサン(4mL)及び飽和水性NaHCO
3(1mL)中のビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムクロリド(13.09mg、0.019mmol)、tert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(187mg、0.373mmol)、及びエチル2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)インドリジン−7−カルボキシラート(118mg、0.373mmol)の混合物を、Biotage Initiatorマイクロ波中で100℃に1時間加熱した。混合物を濃縮し、中間体tert−ブチル6−(((3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−4−(7−(エトキシカルボニル)インドリジン−2−イル)−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得て、続いてそれをDCM(5mL)及びTFA(5mL)中で溶解させた。得られた溶液を室温で20分間撹拌し、濃縮し、分取HPLCにより精製し、10〜40%ACN(0.035%TFA)及び水(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。回収した画分を合わせ、乾燥させ、表題化合物のTFA塩を黄褐色固体として得た。(31mg、18%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.34 (t, J=6.80 Hz, 3H), 1.78−1.81 (m, 1H), 2.11−2.12 (m, 1H), 3.62−3.65 (m, 1H), 3.89−3.91 (m, 1H), 3.94−4.28 (m, 3H), 4.31 (q, J=6.83 Hz, 2H), 4.43 (d, J=8.3 Hz, 2H), 4.53−4.54 (m, 1H), 6.96 (dd, J=1.46, 7.32 Hz, 1H), 7.15 (d, J=4.88 Hz, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.92−7.93 (m, 2H), 8.21 (s, 1H), 8.36 (d, J=7.32 Hz, 1H), 8.48 (s, 1H), 9.03 (s, 1H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
23H
24FN
5O
4における計算値、454;実測値、454.
【0529】
実施例40
2−(6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−7−フルオロ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−4−イル)インドリジン−7−カルボン酸
【0530】
【化133】
【0531】
ジオキサン(3mL)及び1NNaOH(1mL)中のエチル2−(6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−7−フルオロ−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−4−イル)インドリジン−7−カルボキシラート(20mg、0.044mmol)の混合物を、Biotage Initiatorマイクロ波中で150℃に1時間加熱した。混合物を減圧下で濃縮し、分取HPLCにより精製し、10〜30%ACN(0.035%TFA)及び水(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。回収した画分を合わせ、乾燥させ、表題化合物のTFA塩を黄色固体として得た(8mg、43%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.79−1.81 (m, 1H), 2.11−2.12 (m, 1H), 3.65−3.67 (m, 1H), 3.93−4.04 (m, 4H), 4.43 (d, J=7.8 Hz, 2H), 4.52−4.53 (m, 1H), 6.95 (dd, J=1.46, 7.32 Hz, 1H), 7.14 (d, J=4.88 Hz, 1H), 7.67 (s, 1H), 7.92−7.93 (m, 2H), 8.16 (s, 1H), 8.34 (d, J=7.32 Hz, 1H), 8.47 (s, 1H), 9.00 (s, 1H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
21H
20FN
5O
4における計算値、426;実測値、426.
【0532】
実施例41
6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−7−フルオロ−4−(1−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピロリジン−6−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0533】
【化134】
【0534】
ジオキサン(4mL)及び飽和水性NaHCO
3(1mL)中のビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムクロリド(10.51mg、0.015mmol)、tert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(150mg、0.299mmol)、及び6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロリジン−1−オン(148mg、0.599mmol)の混合物を、Biotage Initiatorマイクロ波中で100℃に1時間加熱した。混合物を濃縮し、中間体tert−ブチル6−(((3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−7−フルオロ−3−オキソ−4−(1−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピロリジン−6−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得て、続いてそれをDCM(5mL)及びTFA(5mL)中で溶解させた。得られた溶液を室温で20分間撹拌し、濃縮し、分取HPLCにより精製し、10〜40%ACN(0.035%TFA)及び水(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。回収した画分を合わせ、乾燥させ、表題化合物のTFA塩を白色固体として得た(7mg、6%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.75−1.78 (m, 1H), 2.10−2.11 (m, 1H), 3.01−3.04 (m, 2H), 3.34−3.34 (m, 1H), 3.66−3.67 (m, 1H), 3.76−3.78 (m, 1H), 3.84−3.86 (m, 1H), 3.95−3.97 (m, 1H), 4.37−4.39 (m, 4H), 4.50−4.51 (m, 1H), 7.05 (d, J=6.35 Hz, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.90−7.92 (m, 2H), 8.43 (s, 1H), 8.56 (s, 1H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
19H
20FN
5O
3における計算値、386;実測値、386.
【0535】
実施例42
6−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−7−フルオロ−4−(3−メチルイソチアゾール−5−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0536】
【化135】
【0537】
MeOH(2.0mL)中のtert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−7−フルオロ−4−(3−メチルイソチアゾール−5−イル)−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(82mg、0.146mmol)の撹拌溶液に、4NHCl/ジオキサン(2.0mL、8.00mmol)を添加した。反応混合物を60℃に1時間加熱した。反応に続き、混合物を真空中で濃縮した。残渣をEtOAcで粉砕し、濾過した。ケーキ状濾過物をEtOAcで洗浄し、粗製の所望化合物を黄色固体として得た。粗生成物をMeOH−Et
2Oから再結晶させ、表題化合物の塩酸塩を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) d ppm 1.37 − 1.56 (m, 2 H), 1.58 − 1.83 (m, 4 H), 1.84 − 2.04 (m, 2 H), 2.46 (s, 3 H), 3.73 (br. s., 1 H), 4.17 − 4.29 (m, 1 H), 4.47 (s, 2 H), 7.17 (d, J=5.37 Hz, 1 H), 7.84 (br. s., 3 H), 8.66 (s, 1 H), 8.76 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
17H
20FN
5OSにおける計算値、362;実測値、362.
【0538】
実施例43
6−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−7−フルオロ−4−(フェニルエチニル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0539】
【化136】
【0540】
30mLのガラスバイアル中で、tert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(150mg、0.301mmol)、4,4,5,5−テトラメチル−2−(フェニルエチニル)−1,3,2−ジオキサボロラン(103mg、0.451mmol)及びPdCl
2(PPh
3)
2(105mg、0.150mmol)をジオキサン(5mL)中で溶解させた。反応混合物に、2N炭酸ナトリウム水溶液(2mL)を添加した。容器をキャップで密閉し、反応混合物を90℃で2時間加熱した。続いて、反応混合物を水(10mL)で希釈し、EtOAc(2x50mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させ、中間体tert−ブチル6−(((1R,2S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)−7−フルオロ−3−オキソ−4−(フェニルエチニル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得た。中間体をジクロロメタン(3mL)中で溶解させ、TFA(3mL)を添加し、混合物を1時間撹拌した。続いて、揮発物を蒸発させ、残渣物質をDMSO(5mL)中で溶解させ、分取HPLCにより精製し、15〜50%ACN(0.035%TFA)及び水(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。純粋生成物画分を合わせ、最小容量に蒸発させ、凍結乾燥させ、表題化合物のTFA塩を薄黄色固体として得た(32mg、29%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.43 (br s, 3 H), 1.66 − 1.91 (m, 5 H), 3.63 (br s, 1 H), 4.34 − 4.52 (m, 3 H), 6.87 (d, J=7.07 Hz, 1 H), 7.41 − 7.52 (m, 3 H), 7.56 − 7.65 (m, 2 H), 7.74 (br s, 3 H), 8.48 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
21H
21FN
4Oにおける計算値、365;実測値、365.
【0541】
実施例44
6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−7−フルオロ−4−(フェニルエチニル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0542】
【化137】
【0543】
30mLのガラスバイアル中で、tert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(150mg、0.299mmol)、4,4,5,5−テトラメチル−2−(フェニルエチニル)−1,3,2−ジオキサボロラン(75mg、0.329mmol)及びPdCl
2(PPh
3)
2(105mg、0.150mmol)をジオキサン(5mL)中で溶解させた。反応混合物に、2N炭酸ナトリウム水溶液(2mL)を添加した。容器をキャップで密閉し、反応混合物を油浴中で90℃で2時間加熱した。続いて、反応混合物を水(10mL)で希釈し、EtOAc(2x25mL)で抽出した。合わせた有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させ、中間体tert−ブチル6−(((3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−7−フルオロ−3−オキソ−4−(フェニルエチニル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得た。中間体をジクロロメタン(3mL)中で溶解させ、TFA(3mL)を添加し、混合物を1時間撹拌した。続いて、揮発物を蒸発させ、残渣物質をDMSO(5mL)中で溶解させ、分取HPLCにより精製し、15〜50%ACN(0.035%TFA)及び水(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。純粋生成物画分を合わせ、最小容量に蒸発させ、凍結乾燥させ、表題化合物のTFA塩を薄黄色固体として得た(14.5mg、13%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.72 (m, 1 H), 2.05−2.12 (m, 1 H), 3.49 − 3.66 (m, 2 H), 3.76 (d, J=11.62 Hz, 1 H), 3.84 − 4.04 (m, 2 H), 4.31 − 4.51 (m, 3 H), 7.16 − 7.29 (m, 1 H), 7.42 − 7.53 (m, 3 H), 7.53 − 7.67 (m, 2 H), 7.92 (br s, 3 H), 8.50 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
20H
19FN
4O
2における計算値、367;実測値、367.
【0544】
実施例45
6−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−7−フルオロ−4−(4−フルオロスチリル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0545】
【化138】
【0546】
30mLの密閉キャップガラスバイアル中で、tert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(150mg、0.301mmol)、(E)−4−フルオロスチリルボロン酸(49.9mg、0.301mmol)及びPdCl
2(PPh
3)
2(42.2mg、0.060mmol)をジオキサン(5mL)中で溶解させた。反応混合物に、2N炭酸ナトリウム水溶液(2mL)を添加した。キャップを密閉し、反応混合物を85℃で2時間加熱した。続いて、反応混合物を水(5mL)で希釈し、EtOAc(2x30mL)中に抽出した。合わせた有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させ、中間体tert−ブチル6−(((1R,2S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)−7−フルオロ−4−((E)−4−フルオロスチリル)−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得て、それをTFA(4mL)で1.5時間処理し、保護基を除去した。続いて、TFAを反応混合物から蒸発させた。残渣物質をDMSO(8mL)中で溶解させ、分取HPLCにより精製し、10〜30%ACN(0.035%TFA)及び水(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。純粋生成物画分を合わせ、最小容量に蒸発させ、凍結乾燥させ、表題化合物のTFA塩を黄褐色固体として得た(58mg、50%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.42 - 1.92 (m, 8 H), 3.74 (br s, 1 H), 4.40 (d, J=2.53 Hz, 2 H), 4.51 (br s, 1 H), 6.86 (d, J=6.57 Hz, 1 H), 7.27 (t, J=8.84 Hz, 1 H), 7.56 − 7.73 (m, 3 H), 7.82 (br s, 3 H), 8.14 (d, J=15.92 Hz, 1 H), 8.49 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
21H
22F
2N
4Oにおける計算値、385;実測値、385.
【0547】
実施例46
6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−7−フルオロ−4−(4−フルオロスチリル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0548】
【化139】
【0549】
30mLの密閉キャップガラスバイアル中で、tert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(150mg、0.299mmol)、(E)−4−フルオロスチリルボロン酸(49.7mg、0.299mmol)及びPdCl
2(PPh
3)
2(42.0mg、0.060mmol)をジオキサン(5mL)中で溶解させた。反応混合物に、2N炭酸ナトリウム水溶液(2.0mL)を添加した。キャップを密閉し、反応混合物を85℃で2時間加熱した。続いて、反応混合物を水(5mL)で希釈し、EtOAc(2x30mL)で抽出した。合わせた有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させ、中間体tert−ブチル6−(((3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−7−フルオロ−4−((E)−4−フルオロスチリル)−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得て、それをTFA(4mL)で室温で1時間処理し、保護基を除去した。続いて、TFAを反応混合物から蒸発させた。残渣物質をDMSO(8mL)中で溶解させ、分取HPLCにより精製し、20〜50%ACN(0.035%TFA)及び水(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。純粋生成物画分を合わせ、最小容量に蒸発させ、凍結乾燥させ、表題化合物のTFA塩を薄黄色固体として得た(32mg、28%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.77 (d, J=16.17 Hz, 1 H), 2.00 − 2.21 (m, 1 H), 3.55 − 3.71 (m, 2 H), 3.79 − 3.93 (m, 2 H), 3.93 − 4.10 (m, 1 H), 4.33 − 4.46 (m, 2 H), 4.54 (d, J=8.84 Hz, 1 H), 7.15 (d, J=5.05 Hz, 1 H), 7.28 (t, J=8.84 Hz, 1 H), 7.58 − 7.74 (m, 3 H), 7.93 (br s, 3 H), 8.15 (d, J=15.92 Hz, 1 H), 8.51 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
20H
20F
2N
4O
2における計算値、387;実測値、387.
【0550】
実施例47
6−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−7−フルオロ−4−フェネチル−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0551】
【化140】
【0552】
30mLの密閉キャップガラスバイアル中で、tert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(150mg、0.301mmol)、カリウムトリフルオロ(フェネチル)ボラート(76mg、0.361mmol)及びPdCl
2(PPh
3)
2(42.2mg、0.060mmol)をジオキサン(5mL)中で溶解させた。反応混合物に、2N炭酸ナトリウム水溶液(2mL)を添加した。キャップを密閉し、反応混合物を85℃で2時間加熱した。続いて、反応混合物を水(5mL)で希釈し、EtOAc(2×30mL)で抽出した。合わせた有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させ、中間体tert−ブチル6−(((1R,2S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)−7−フルオロ−3−オキソ−4−フェネチル−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得て、それをTFA(4mL)で室温で1時間処理し、保護基を除去した。続いて、TFAを反応混合物から蒸発させた。残渣物質をDMSO(8mL)中で溶解させ、分取HPLCにより精製し、25〜40%ACN(0.035%TFA)及び水(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。純粋生成物画分を合わせ、最小容量に蒸発させ、凍結乾燥させ、表題化合物のTFA塩を白色固体として得た(21mg、19%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.41 (br s, 2 H), 1.65 (br s, 2 H), 1.68 − 1.81 (m, 2 H), 1.84 (br s, 2 H), 2.83 − 3.04 (m, 2 H), 3.14 − 3.41 (m, 2 H), 4.22 − 4.43 (m, 3 H), 6.65 (d, J=6.82 Hz, 1 H), 7.08 − 7.33 (m, 4 H), 7.37 (br s, 1 H), 7.54 (br s, 1 H), 7.70 (br s, 3 H), 8.31 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
21H
25FN
4Oにおける計算値、369;実測値、369.
【0553】
実施例48
6−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−7−フルオロ−4−フェネチル−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0554】
【化141】
【0555】
30mLの密閉キャップガラスバイアル中で、tert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(150mg、0.299mmol)、カリウムトリフルオロ(フェネチル)ボラート(76mg、0.359mmol)及びPdCl
2(PPh
3)
2(42.0mg、0.060mmol)を、ジオキサン(5mL)中で溶解させた。反応混合物に、2N炭酸ナトリウム水溶液(2.0mL)を添加した。キャップを密閉し、反応混合物を85℃で3時間加熱した。続いて、反応混合物を水(5mL)で希釈し、EtOAc(2x30mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させ、中間体tert−ブチル6−(((3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−7−フルオロ−3−オキソ−4−フェネチル−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得て、それをTFA(4mL)で室温で1時間処理し、保護基を除去した。続いて、TFAを反応混合物から蒸発させた。残渣物質をDMSO(8mL)中で溶解させ、分取HPLCにより精製し、20〜55%ACN(0.035%TFA)及び水(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。純粋生成物画分を合わせ、最小容量に蒸発させ、凍結乾燥させ、表題化合物のTFA塩を薄黄色固体として得た(42mg、38%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.58 − 1.75 (m, 1 H), 1.95 − 2.17 (m, 1 H), 2.83 − 3.04 (m, 2 H), 3.16 − 3.32 (m, 1 H), 3.32 − 3.46 (m, 1 H), 3.47 − 3.61 (m, 1 H), 3.66 (d, J=11.37 Hz, 1 H), 3.83 − 4.03 (m, 2 H), 4.22 − 4.39 (m, 3 H), 6.99 (d, J=5.05 Hz, 1 H), 7.09 − 7.33 (m, 5 H), 7.93 (br s, 2 H), 8.32 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
20H
23FN
4O
2における計算値、371;実測値、371.
【0556】
実施例49
6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−(4−クロロフェネチル)−7−フルオロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0557】
【化142】
【0558】
30mLの密閉キャップガラスバイアル中で、tert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(150mg、0.299mmol)、2−(4−クロロフェネチル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(88mg、0.329mmol)及びPdCl
2(PPh
3)
2(63.1mg、0.090mmol)をジオキサン(5mL)中で溶解させた。反応混合物に、2N炭酸ナトリウム水溶液(2mL)を添加した。キャップを密閉し、反応混合物を85℃で2時間加熱した。続いて、反応混合物を水(5mL)で希釈し、EtOAc(2x30mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させ、中間体tert−ブチル6−(((3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−4−(4−クロロフェネチル)−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得た。中間体をジクロロメタン(3mL)中で溶解させ、TFA(3mL)で室温で1時間処理し、保護基を除去した。続いて、揮発物を反応混合物から蒸発させ、残渣物質をDMSO(8mL)中で溶解させ、分取HPLCにより精製し、20〜65%ACN(0.035%TFA)及び水(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。純粋生成物画分を合わせ、最小容量に蒸発させ、凍結乾燥させ、表題化合物のTFA塩を白色固体として得た(43mg、36%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.68 (d, J=9.60 Hz, 1 H), 1.90 − 2.15 (m, 1 H), 2.86 − 3.02 (m, 2 H), 3.19 − 3.38 (m, 2 H), 3.47 − 3.61 (m, 1 H), 3.61 − 3.75 (m, 2 H), 3.81 − 4.03 (m, 2 H), 4.13 − 4.41 (m, 3 H), 6.99 (d, J=5.31 Hz, 1 H), 7.22 (m, J=8.34 Hz, 2 H), 7.32 (m, J=8.34 Hz, 2 H), 7.91 (br s, 3 H), 8.33 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
20H
22ClFN
4O
2における計算値、405;実測値、405.
【0559】
実施例50
6−((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシルアミノ)−4−(4−クロロスチリル)−7−フルオロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0560】
【化143】
【0561】
30mLの密閉キャップガラスバイアル中で、tert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(150mg、0.301mmol)、(E)−4−クロロスチリルボロン酸(54.8mg、0.301mmol)及びPdCl
2(PPh
3)
2(42.2mg、0.060mmol)をジオキサン(5mL)中で溶解させた。反応混合物に、2N炭酸ナトリウム水溶液(2.0mL)を添加した。キャップを密閉し、反応混合物を85℃で3時間加熱した。続いて、反応混合物を水(5mL)で希釈し、EtOAc(2x30mL)で抽出した。合わせた有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させ、中間体tert−ブチル6−(((1R,2S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)−4−(4−クロロフェネチル)−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得て、それをTFA(4mL)で室温で1時間処理し、保護基を除去した。続いて、TFAを反応物から蒸発させた。残渣物質をDMSO(8mL)中で溶解させ、分取HPLCにより精製し、10〜30%ACN(0.035%TFA)及び水(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。純粋生成物画分を合わせ、最小容量に蒸発させ、凍結乾燥させ、表題化合物のTFA塩を薄黄色固体として得た(31mg、26%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.48 (d, J=6.82 Hz, 2 H), 1.62 (d, J=7.58 Hz, 1 H), 1.66 − 1.80 (m, 3 H), 1.80 − 2.02 (m, 2 H), 3.74 (br s, 1 H), 4.41 (d, J=2.27 Hz, 1 H), 4.50 (br s, 1 H), 6.86 (d, J=5.56 Hz, 1 H), 7.50 (d, J=8.59 Hz, 1 H), 7.56 − 7.68 (m, 2 H), 7.69 (s, 1 H), 7.76 (br s, 3 H), 8.21 (d, J=15.92 Hz, 1 H), 8.51 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
21H
22ClFN
4Oにおける計算値、401;実測値、401.
【0562】
実施例51
6−((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−(4−クロロスチリル)−7−フルオロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0563】
【化144】
【0564】
30mLの密閉キャップガラスバイアル中で、tert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(150mg、0.299mmol)、(E)−4−クロロスチリルボロン酸(54.6mg、0.299mmol)及びPdCl
2(PPh
3)
2(42.0mg、0.060mmol)をジオキサン(5mL)中で溶解させた。反応混合物に、2N炭酸ナトリウム水溶液(2mL)を添加した。キャップを密閉し、反応混合物を85℃で2時間加熱した。続いて、反応混合物を水(5mL)で希釈し、EtOAc(2x30mL)で抽出した。合わせた有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させ、中間体tert−ブチル6−(((3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−4−((E)−4−クロロスチリル)−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラートを得た。中間体をジクロロメタン(3.0mL)で希釈し、TFA(3mL)で1.5時間処理し、保護基を除去した。続いて、揮発物を反応混合物から蒸発させ、残渣物質をDMSO(8mL)中で溶解させ、分取HPLCにより精製し、20〜60%ACN(0.035%TFA)及び水(0.05%TFA)で溶出させた。純粋生成物画分を合わせ、最小容量に蒸発させ、凍結乾燥させ、表題化合物のTFA塩を薄黄色固体として得た(42mg、35%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.77 (d, J=15.66 Hz, 1 H), 1.98 − 2.22 (m, 1 H), 3.50 − 3.73 (m, 2 H), 3.79 − 4.08 (m, 3 H), 4.32 − 4.51 (m, 2 H), 4.55 (br s, 1 H), 7.17 (d, J=5.05 Hz, 1 H), 7.50 (d, J=8.59 Hz, 2 H), 7.55 − 7.73 (m, 2 H), 7.92 (d, J=4.55 Hz, 3 H), 8.22 (d, J=16.17 Hz, 1 H), 8.53 (s, 1 H). ESI−MS m/z [M+H]
+C
20H
20ClFN
4O
2における計算値、403;実測値、403.
【0565】
実施例52
(R)−6−(((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシル)アミノ)−7−フルオロ−4−(5−フルオロピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0566】
【化145】
【0567】
実施例53
(S)−6−(((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシル)アミノ)−7−フルオロ−4−(5−フルオロピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)−1−メチル−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0568】
【化146】
【0569】
DMA(10mL)及び水(0.67mL)中のtert−ブチル6−(((1R,2S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−1−メチル−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(200mg、0.390mmol)、5−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン(153mg、0.585mmol)、炭酸カリウム(108mg、0.780mmol)、Pd−118(10mg、0.016mmol)の混合物を、80℃で20時間撹拌した。溶液を後処理し、TFA(3mL)及びDCM(6mL)で室温で1時間処理し、続いて分取HPLCで精製し、表題化合物のTFA塩を黄褐色固体(40mg、25%)及び白色固体(35mg、22%)としてそれぞれ得た。
【0570】
実施例52:
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.35 − 1.56 (m, 5 H), 1.67 − 1.80 (m, 2 H), 1.84 − 2.00 (m, 1 H), 3.74 (br s, 1H), 4.48 (br s, 1 H), 4.77 (q, J=6.65 Hz, 1 H), 6.87 (d, J=6.28 Hz, 1 H), 7.08 (td, J=7.31, 2.65 Hz, 1 H), 7.82 (br s, 2H), 8.06 (dd, J=9.92, 2.59 Hz, 1 H), 8.51 (s, 1 H), 8.88 (dd, J=7.44, 5.37 Hz, 1 H), 9.46 (s, 1 H). [M+H]C
21H
22F
2N
6Oにおける計算値、413;実測値、413.
【0571】
実施例53:
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.36 − 1.60 (m, 4 H), 1.60 − 1.83 (m, 3 H), 1.90 − 2.06 (m, 1 H), 3.73 (br s, 1H), 4.46 (br s, 1 H), 4.76 (q, J=6.39 Hz, 1 H), 6.93 (d, J=6.35 Hz, 1 H), 7.02 − 7.15 (m, 1 H), 7.90 − 8.14 (m, 3 H), 8.51 (s, 1 H), 8.88 (dd, J=7.29, 5.46 Hz, 1 H), 9.47 (s, 1 H). [M+H]C
21H
22F
2N
6Oにおける計算値、413;実測値、413.
【0572】
実施例54
(R)−6−(((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシル)アミノ)−7−フルオロ−1−メチル−4−(5−メチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0573】
【化147】
【0574】
実施例55
(S)−6−(((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシル)アミノ)−7−フルオロ−1−メチル−4−(5−メチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0575】
【化148】
【0576】
DMA(6mL)及び水(0.33mL)中のtert−ブチル6−(((1R,2S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−1−メチル−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(100mg、0.195mmol)、5−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン(75mg、0.292mmol)、炭酸カリウム(54mg、0.390mmol)、Pd−118(5mg、0.008mmol)の混合物を、80℃で20時間撹拌した。溶液を後処理し、TFA(3mL)及びDCM(6mL)で室温で1時間処理した。混合物を分取HPLCで精製し、表題化合物のTFA塩を白色固体として得た(24mg、30%及び18mg、23%、それぞれ)。
【0577】
実施例54:
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.34 − 1.53 (m, 5 H), 1.61 (d, J=12.39 Hz, 1 H), 1.66 − 1.84 (m, 3 H), 1.88 (d, J=9.58 Hz, 1 H), 1.96 (dd, J=13.64, 4.55 Hz, 1 H), 2.46 (s, 3 H), 3.76 (br s, 1 H), 4.16 − 4.29 (m, 1 H), 4.81 (q, J=6.39Hz, 1 H), 7.17 (d, J=5.74 Hz, 1 H), 7.81 (br s, 2 H), 8.71 − 8.80 (m, 2 H).[M+H]C
22H
25FN
6Oにおける計算値、409;実測値、409.
【0578】
実施例55:
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.17 − 1.32 (m, 3 H), 1.32 − 1.54 (m, 4 H), 1.61 − 1.82 (m, 3 H), 1.84 − 2.01 (m,1 H), 2.37 − 2.46 (m, 2 H), 3.67 − 3.82 (m, 1 H), 4.52 (br s, 1 H), 4.75 (q, J=6.61 Hz, 1 H), 6.80 (d, J=6.65 Hz, 1 H), 6.88 (dd, J=7.02, 1.77 Hz, 1 H), 7.68 − 7.85 (m, 2 H), 8.18 (s, 1 H), 8.46 (s, 1 H), 8.65 (d, J=7.02 Hz, 1 H), 9.30 (s, 1 H). [M+H]C
22H
25FN
6Oにおける計算値、409;実測値、409.
【0579】
実施例56
(R)−6−(((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−7−フルオロ−1−メチル−4−(3−メチルイソチアゾール−5−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0580】
【化149】
【0581】
実施例57
(S)−6−(((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−7−フルオロ−1−メチル−4−(3−メチルイソチアゾール−5−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0582】
【化150】
【0583】
トルエン(5mL)中のtert−ブチル((3R,4R)−4−((4−クロロ−2−(2,4−ジメトキシベンジル)−7−フルオロ−1−メチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−6−イル)アミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)カルバマート(75mg、0.133mmol)、3−メチル−5−(トリブチルスタンニル)イソチアゾール(77mg、0.199mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(31mg、0.027mmol)の混合物を、マイクロ波中で140℃で8時間加熱した。反応混合物をEtOAc(200mL)で希釈し、ブライン(200mL)で洗浄した。有機物を乾燥させ、濃縮した。得られた物質をTFA(5mL)中で溶解させ、60℃で3時間撹拌した。混合物を分取HPLCで精製し、表題化合物のTFA塩を得た(12mg、24%及び9mg、18%、それぞれ)。
【0584】
実施例56:
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 0.88 (t, J=5.62 Hz, 2 H), 1.43 (d, J=10.0 Hz, 3H), 2.36 (m, 1H), 2.52 (m, 3H), 2.64 (m, 1H), 3.29 (m, 1H), 3.62 (m, 1H), 3.78 (d, J=10 Hz, 1H), 4.00 (m, 1H), 4.43 (d, J=10.0 Hz, 1H), 6.52 (s, 1H), 5.62 (d, J=5.62 Hz, 1H), 8.75 (s, 1H), 8.78 (s, 1H). [M+H]C
17H
20FN
5O
2Sにおける計算値、378;実測値、378.
【0585】
実施例57:
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 0.88 (t, J=10.0 Hz, 2 H), 1.43 (d, J=10.0 Hz, 3H), 2.07 (m, 1H), 2.36 (m, 1H), 2.49 (m, 3H), 2.63 (m, 1H), 3.62 (m, 1H), 3.78 (m, 1H), 4.00 (m, 1H), 4.82 (d, J=10.0 Hz, 1H), 6.52 (s, 1H), 7.43 (d, J=5.0 Hz, 1H), 8.75 (s, 1H), 8.79 (s, 1H). [M+H]C
17H
20FN
5O
2Sにおける計算値、378;実測値、378.
【0586】
実施例58
6−(((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−7−フルオロ−4−(5−メチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0587】
【化151】
【0588】
工程A:tert−ブチル6−(((3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−7−フルオロ−4−(5−メチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート
【0589】
【化152】
【0590】
磁気撹拌バー及び温度計を備えた25mLの反応フラスコに、tert−ブチル6−((3R,4R)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(200mg、0.399mmol)及び5−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン(124mg、0.479mmol)を添加し、続いて炭酸カリウム(325メッシュ粉末)(110mg、0.798mmol)、DMA(10mL)、及び水(0.667mL)を添加した。混合物を室温で3分間撹拌してから真空及びN
2再充填(5x)で脱気した。得られた深紫色混合物に、Pd−118(10.89mg、0.016mmol)を添加した。反応混合物を真空及びN
2再充填(5x)で再度脱気した。フラスコをプラスチックフィルムで気密的にラップし、油浴中に置き、反応混合物を80℃で18時間撹拌した。固体N−アセチルシステイン(65.2mg、0.399mmol)を添加し、混合物を70℃で2時間撹拌した。続いて、混合物を水で希釈し、EtOAc(200mL)で抽出した。有機層を乾燥させ、濃縮し、残渣を得て、それを分取HPLCにより精製し、45〜70%ACN(0.035%TFA)及び水(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。画分を回収し、塩基性後処理時、表題化合物を薄黄色固体として得た(50mg、21%)。
【0591】
工程B:6−(((3R,4R)−3−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−7−フルオロ−4−(5−メチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0592】
65℃のイソプロパノール(5mL)中のtert−ブチル6−(((3R,4R)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−7−フルオロ−4−(5−メチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(45mg、0.075mmol)の溶液に、濃HCl(0.268mL、3.21mmol)を滴加した。反応混合物を65℃で一晩撹拌し、次いでゆっくりと冷却した。固体を濾過し、乾燥させ、表題化合物のHCl塩を薄黄色固体として得た(30mg、92%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.84 (d, J=9.88 Hz, 1 H), 2.08 − 2.22 (m, 1 H), 2.46 (s, 3 H), 3.55 − 3.67 (m, 2H), 3.94 − 4.09 (m, 2 H), 4.35 − 4.47 (m, 2 H), 6.88 (dd, J=7.08, 1.83 Hz, 1 H), 7.12 (d, J=5.98 Hz, 1 H), 8.03 (d, J=3.97Hz, 2 H), 8.15 (s, 1 H), 8.39 (s, 1 H), 8.66 (d, J=7.08 Hz, 1 H), 9.24 (s, 1 H). [M+H]C
20H
21FN
6O
2における計算値、397;実測値、397.
【0593】
実施例59
6−(((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシル)アミノ)−7−フルオロ−4−(5−メチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
【0594】
【化153】
【0595】
工程A:tert−ブチル6−(((1R,2S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)−7−フルオロ−4−(5−メチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート
【0596】
【化154】
【0597】
磁気撹拌バー及び温度計を備えた25mLの反応フラスコに、tert−ブチル6−((1R,2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ)−4−クロロ−7−フルオロ−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(200mg、0.401mmol)及び5−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン(124mg、0.481mmol)を添加し、続いて炭酸カリウム(325メッシュ粉末)(111mg、0.802mmol)、DMA(6mL)、及び水(0.400mL)を添加した。混合物を室温で3分間撹拌してから真空及びN
2再充填(5x)で脱気した。得られた深紫色混合物に、Pd−118(10.93mg、0.016mmol)を添加した。反応混合物を真空及びN
2再充填(5x)で再度脱気した。フラスコをプラスチックフィルムで気密的にラップし、油浴中に置き、反応混合物を80℃で18時間撹拌した。固体N−アセチルシステイン(65.4mg、0.401mmol)を添加し、混合物を70℃で2時間撹拌した。続いて、混合物を水で希釈し、EtOAc(200mL)で抽出した。有機層を乾燥させ、濃縮し、残渣を得て、それを分取HPLCにより精製し、55〜80%ACN(0.035%TFA)及び水(0.05%TFA)の勾配で溶出させた。画分を回収し、塩基性後処理時、表題化合物を薄黄色固体として得た(110mg、46%)。
【0598】
工程B:6−(((1R,2S)−2−アミノシクロヘキシル)アミノ)−7−フルオロ−4−(5−メチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−3(2H)−オン
65℃のイソプロパノール(10mL)中のtert−ブチル6−(((1R,2S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)−7−フルオロ−4−(5−メチルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−3−イル)−3−オキソ−1H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−2(3H)−カルボキシラート(110mg、0.185mmol)の溶液に、濃HCl(0.268mL、3.21mmol)を滴加した。反応混合物を65℃で一晩撹拌し、次いでゆっくりと冷却した。固体を濾過し、乾燥させ、表題化合物のHCl塩を薄黄色固体として得た(75mg、94%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO−d
6) δ ppm 1.49 (br s, 1 H) 1.61 − 1.82 (m, 1 H) 1.96 (d, J=8.79 Hz, 1 H) 2.44 (s, 3 H), 4.33 − 4.45 (m, 2 H) 6.81 (d, J=6.35 Hz, 1 H) 6.88 (dd, J=7.02, 1.83 Hz, 1 H) 7.90 (br s, 2 H) 8.20 (s, 1 H) 8.37 (s,1 H) 8.66 (d, J=7.02 Hz, 1 H) 9.33 (s, 1 H). [M+H] C
21H
23FN
6Oにおける計算値、395;実測値、395.
【0599】
以下の表1は、実施例39(実施例60〜67)、実施例24(実施例68〜76)、実施例41(実施例77)、実施例29(実施例78〜84)、及び実施例35(実施例85〜91)と同様の方法で作製することができる化合物を列記する。
【0600】
【表1】
【0601】
【表2】
【0602】
【表3】
【0603】
【表4】
【0604】
【表5】
【0605】
【表6】
【0606】
【表7】
【0607】
以下の表2は、実施例に記載された多くの化合物に対するSYK阻害データの表で、より大きいpIC
50値は、より高い効力を表す。化合物は、明細書の47頁に記載された測定法に従って試験された。
【0608】
【表8】
【0609】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用する「a」、「an」、及び「the」などの単数形の冠詞は、文脈が他に明確に示していない限り、単一の対象又は複数の対象を指すことがあることに留意すべきである。従って、例えば、「a compound」を含有する組成物への言及は、単一の化合物又は2種以上の化合物であることがある。上述は、例示的であり限定的ではないことが意図されていることを理解すべきである。上述を読むと、多くの実施形態が当業者には明らかであろう。従って、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照して決定されるべきであり、このような特許請求の範囲が権利を与えられることに相当する全範囲が含まれる。特許、特許出願及び刊行物を含む、全ての論文及び参考文献の開示は、全体として、及び全ての目的のために、参照により本明細書に組み込まれるものとする。