(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0028】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る駆動装置の概略構成を示す断面図である。
駆動装置ACTは、モータ1と、モータ軸(第1回転軸部材、モータ回転軸部材)2と、減速機(動力伝達部)3と、出力軸(第2回転軸部材、動力回転軸部材)4と、第1検出器(エンコーダ)EC1と、第2検出器(エンコーダ)EC2と、これらを収容するハウジング12とを備えている。
【0029】
駆動装置ACTは、モータ1の回転を負荷側に設けられた減速機3により減速させた回転速度で出力軸4を回転させる。モータ軸2及び出力軸4は、回転軸線(所定の軸線)C周りに回転するようになっている。
【0030】
以下、各図の説明においてはXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。モータ軸2及び出力軸4の回転軸線C方向をZ軸方向とし、Z軸方向に垂直な平面上の直交方向をそれぞれX軸方向及びY軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸周りの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
【0031】
モータ軸2は、中空かつ実質的円筒形状に形成され、モータ1の回転駆動により回転軸線C周りに回転するものであり、モータ1の動力を減速機3に伝達する。モータ軸2の+Z側の端部には、回転ハブ(第1ハブ部)21が一体的に設けられている。
【0032】
出力軸4は、クロスローラベアリング等の軸受部材10を介してハウジング12に支持されている。出力軸4は、第1軸部材4A、及び第2軸部材4Bを備えている。第1軸部材4A、及び第2軸部材4Bは、モータ軸2の中空部2aに、回転軸線Cと軸線を合致させた状態(同軸状態)で挿入される。第1軸部材4A及び第2軸部材4Bは、出力軸4の回転軸線Cに対する偏心を調整可能な調整部としてのカップリング部材30により一体的に連結されている。
【0033】
カップリング部材30は、実質的円筒形状を備えている。カップリング部材30において、−Z側の端部における締結部30aが第1軸部材4Aと締結固定され、+Z側の端部における締結部30bが第2軸部材4Bと締結固定されている。カップリング部材30における締結部30a、30bの間には、回転軸線C周りに形成された螺旋溝30cが設けられている。螺旋溝30cは、カップリング部材30の外周面側と内周面側とを貫通して形成されている。カップリング部材30は、螺旋溝30cの存在によって、第1軸部材4A及び第2軸部材4Bを、それらが回転軸線C周りに一体的に回転可能、且つ第1軸部材4Aの軸線と第2軸部材4Bの軸線とが相対的に変位可能となるように連結している。
【0034】
第2軸部材4Bは、−Z側端部においてカップリング部材30に固定され、中央部よりも+Z側において回転軸受(第1軸受部材)31を介して回転ハブ21に支持されている。第2軸部材4Bの+Z側の端部には、回転ハブ22が一体的に設けられている。
【0035】
第1検出器EC1は、モータ1の回転に関する情報を検出するものであって、回転軸線Cと直交する方向に延在して回転ハブ21に設けられた回転板(第1スケール、第1のエンコーダディスク、第1回転部材)41と、回転板41と対向して制御基板(基板、固定部材)Bに設けられた検出部(第1センサ部)42とを備えている。回転板41における、検出部42と対向する面には、周方向に沿って指標パターン(指標部、パターン、不図示)が設けられている。検出部42は、回転板41の指標パターンで反射した検知光を、例えばフォトダイオードなどの受光素子で受光することにより、回転板41の回転に関する情報、すなわちモータ軸2及びモータ1の回転に関する情報を検出する。
【0036】
第2検出器EC2は、減速機3の回転に関する情報を検出するものであって、回転軸線Cと直交する方向に延在し回転板41との間に隙間をあけて回転ハブ22に設けられた回転板(第2スケール、第2のエンコーダディスク、回転部材)51と、回転板51と対向して制御基板Bに設けられた検出部(第2センサ部)52とを備えている。回転板51における検出部52と対向する面には、周方向に沿って指標パターン(指標部、パターン、不図示)が設けられている。検出部52は、回転板51の指標パターンで反射した検知光を、例えばフォトダイオードなどの受光素子で受光することにより、回転板51の回転に関する情報、すなわち出力軸4及び減速機3の回転に関する情報を検出する。
【0037】
制御基板Bは、回転板41と回転板51との間の隙間に、当該回転板41及び回転板51と実質的平行に配置されて、ハウジング12に固定されている。
【0038】
次に、駆動装置ACTの動作について説明する。
モータ1の駆動によりモータ軸2が回転すると、減速機3を介して出力軸4が減速機3の減速比に応じた回転数で回転する。
【0039】
モータ軸2の回転により、回転ハブ21及び回転板41が回転する。検出部42が回転板41の回転に関する情報を検出することにより、モータ1の回転に関する情報を検出することができる。同様に、出力軸4の回転により回転ハブ22及び回転板51が回転する。検出部52が回転板51の回転に関する情報を検出することにより、減速機3の回転に関する情報を検出することができる。
【0040】
出力軸4の回転においては、第1軸部材4A及び第2軸部材4Bが一体的に回転する。回転板41、51が配置された+Z側の端部近傍において、回転板41が設けられた回転ハブ21に対して、第2軸部材4Bが回転軸受31を介して支持される。そのため、第2軸部材4Bが比較的長く直角度等の誤差で第2検出器EC2側の先端が回転軸線Cから変位する場合でも、軸振れ等が実質的に生じない。その結果、回転板41と回転板51とはほぼ偏心することなく、回転軸線Cに対して高い同心度及び同軸度で回転する。また、第2軸部材4Bは、カップリング部材30を介して第1軸部材4Aに連結されている。そのため、第1軸部材4Aが第2軸部材4Bに対して偏心している場合や、第1軸部材4Aの軸線が第2軸部材4Bの軸線に対して傾いている場合でも、カップリング部材30が弾性変形して偏心や傾きを調整(吸収)する。その結果、第2軸部材4Bは第1軸部材4Aの軸線の位置・傾きに悪影響を実質的に及ぼされることなく、回転軸線Cに対して高い同心度及び同軸度で回転することができる。
【0041】
このように、本実施形態では、回転板41と回転板51とが偏心を低減した、回転軸線Cを中心として高い同心度及び同軸度で回転する。そのため、モータ1等の回転に関する情報、及び減速機3の回転に関する情報を高精度に検出することができる。また、本実施形態では、検出部42、52が同一の制御基板Bに設けられているため、検出部42と検出部52とを個別の基板に設けた場合と比較して装置の小型化及び低価格化が実現される。
【0042】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、
図2を参照して説明する。
図2において、
図1に示す第1実施形態の構成要素と同一又は同等の要素については同一符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
【0043】
上記第1実施形態では、調整部としてのカップリング部材30で連結された第1軸部材4A及び第2軸部材4Bにより出力軸4が構成されている。本実施形態では、出力軸4が調整部を備える。
【0044】
図2に示すように、本実施形態において、駆動装置ACTにおける出力軸4は、回転軸線Cを中心軸線とする貫通孔4kを備える実質的円筒形状に形成されている。出力軸4において、Z方向で減速機3が配される位置の近傍に、調整部としてのスリット部Sが回転軸線C方向に間隔をあけて複数(
図2では4つ)設けられている。各スリット部Sは、出力軸4の外周面と内周面とを貫通するように、且つ全周ではなく周方向に隙間があくように(周方向で部分的に非スリット部が形成されるように)、回転軸線C周りに形成されている。また、複数のスリット部Sにおける上記の隙間(非スリット部)は、周方向で互いにずれた位置に形成されている。他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0045】
上記構成の駆動装置ACTでは、スリット部Sが弾性変形して偏心や傾きを調整(吸収)可能である。その調整は、例えば、出力軸4におけるスリット部Sよりも+Z側で回転板51が設けられた一端側と、スリット部Sよりも−Z側の他端側とが一体的に回転し、また、出力軸4の一端側に対して他端側が偏心している場合に生じる。あるいは、その調整は、例えば、出力軸4の一端側の軸線が他端側の軸線に対して傾いている場合に生じる。スその結果、出力軸4の一端側は他端側の軸線の位置・傾きに悪影響を及ぼされることなく、回転軸線Cに対して高い同心度及び同軸度で回転する。
【0046】
本実施形態でも、上記第1実施形態と同様の作用・効果が得られる。さらに、本実施形態では、出力軸4自体が調整部であるスリット部Sを備えている。そのため、カップリング部材を組み付ける等の作業が不要になる。その結果、作業効率の向上に寄与できるとともに、さらなる装置の小型化、低価格化を実現することができる。
【0047】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について、
図3を参照して説明する。
図3において、
図2に示す第2実施形態の構成要素と同一又は同等の要素については同一符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
【0048】
本実施形態において、駆動装置ACTは、第1検出器EC1と第2検出器EC2とを冷却するための冷却ファン(冷却部)60を備える。冷却ファン60は、回転ハブ21の外周面に回転軸線C周りに所定間隔で複数設けられている。他の構成は、上記第2実施形態と同様である。
【0049】
上記構成の駆動装置ACTでは、モータ1の駆動により、モータ軸2及び回転ハブ21が回転した際に、冷却ファン60も回転ハブ21とともに回転し、エアの流動が生じる。エアの流動により、第1、第2検出器EC1、EC2における回転板41、51や検出部41、42との間で熱交換が効率的に行われて、回転板41、51や検出部41、42が冷却される。
【0050】
本実施形態でも、上記第2実施形態と同様の作用・効果が得られる。さらに、本実施形態では、熱膨張等の熱による第1、第2検出器EC1、EC2の検出精度の低下を抑制でき、出力軸4の回転に関する情報をより高精度に検出することが可能になる。また、本実施形態では、冷却ファン60が回転ハブ21の回転に伴って作動するため、別途冷却ファン60の駆動源を設ける必要がなく、装置の小型化及び低価格化に一層寄与できる。
【0051】
なお、本実施形態では、回転ハブ21に冷却ファン60を設ける構成を例示したが、これに限定されるものではない。代替的及び/追加的に、スペースの制約等に応じて、回転ハブ22やモータ軸2、出力軸4等に設ける構成や、これら回転ハブ22やモータ軸2、出力軸4等の複数に亘って設ける構成を採用できる。この場合も、回転数が多く効果的な冷却が可能なモータ軸2や回転ハブ21に冷却ファン60を設けることができる。
【0052】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について、
図4及び
図5を参照して説明する。
図4及び
図5において、
図2に示した第2実施形態の構成要素と同一又は同等の要素については同一符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
【0053】
本実施形態において、駆動装置ACTの回転ハブ21がモータ軸2の回転軸線Cに対する偏心を調整可能な調整部を備えている。
図5に示すように、本実施形態の回転ハブ21は、モータ軸2の+Z側の端部が接続される端部21aと、回転板41が設けられる端部21bとの間に、出力軸4におけるスリット部Sと同様に、中心軸線21C周りに形成されたスリット21dを備えたスリット部(弾性部)21Sが設けられている。
【0054】
また、
図4に示すように、回転ハブ21は、回転軸受(第2軸受部材)11を介してハウジング12に支持されている。
他の構成は、上記第2実施形態と同様である。
【0055】
上記構成の駆動装置ACTでは、回転ハブ21の端部21bにおける軸線に対して、端部21aにおける軸線が偏心している場合や、傾いている場合でも、回転ハブ21が調整部としてスリット部21Sにおいて弾性変形して偏心や傾きを調整(吸収)するため、回転板41が設けられた端部21bは、出力軸4の偏心や中心軸線の傾きに悪影響を及ぼされることなく、回転軸線Cに対して高い同心度及び同軸度で回転することになる。さらに、回転ハブ21は、回転軸受11を介してハウジング12に支持されることから、回転ハブ21の振れによる偏心を抑制することができる。
【0056】
従って、本実施形態では、上記第2実施形態と同様の作用・効果が得られることに加えて、回転板41を回転軸線C周りに高精度回転させることができ、モータ1の回転に関する情報も高精度に検出することが可能になる。
【0057】
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について、
図6及び
図7を参照して説明する。
これらの図において、
図2に示した第2実施形態の構成要素と同一又は同等の要素については同一符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
【0058】
本実施形態において、駆動装置ACTは、
図6及び
図7に示すように、制御基板Bが支持部材61に取り付けられており、支持部材61は回転軸受(第3軸受部材)62を介して出力軸4に支持されている(
図7では、理解を容易にするために、回転ハブ21、22の図示を省略している)。また、本実施形態における制御基板Bは、回転板41と回転板51との間で、回転板41と回転板51とに対して実質的平行に配置されている。
【0059】
上記構成の駆動装置ACTでは、制御基板Bが支持部材61及び回転軸受62を介して出力軸4に支持・位置決めされている。また、回転板41は、回転ハブ21、回転軸受31を介して出力軸4に支持・位置決めされている。そして、回転板51は、回転ハブ22を介して出力軸4に支持・位置決めされている。そのため、第1検出器EC1における回転板41及び検出部42と、第2検出器EC2における回転板51及び検出部52とは、いずれも出力軸4を基準として位置決めされている。
【0060】
従って、本実施形態では、上記第2実施形態と同様の作用・効果が得られることに加えて、各検出器EC1、EC2において回転板41、51の回転に関する情報を高精度に検出できるとともに、各検出器EC1、EC2で検出された回転に関する情報の相関関係も高精度で対応付けることが可能になり、モータ1及び減速機3の回転に関する情報についても高精度に検出することができる。また、本実施形態では、制御基板Bを位置決めするためにハウジング12において高精度の加工形状が不要になり、制御基板Bの組み込み性の容易化を図ることができる。
【0061】
(第6実施形態)
次に、第6実施形態について、
図8を参照して説明する。
この図において、
図2に示した第2実施形態の構成要素と同一又は同等の要素については同一符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
【0062】
本実施形態における駆動装置ACTは、回転板41と回転板51とが回転軸線C方向で実質的同一の位置に、制御基板Bと実質的平行に配置されている。また、検出部42及び検出部52は、それぞれ回転板41、51の+Z側の面と対向するように、制御基板Bにおける同一側である−Z側の面に配置されている。また、回転ハブ21は、回転軸受11を介してハウジング12に支持されている。また、本実施形態における回転板41及び回転板51は、制御基板Bに対向する位置に互いに実質的面一で配置されている。
【0063】
上記構成の駆動装置ACTでは、制御基板Bが回転ハブ21、22よりも+Z側に配置されることになるため、回転ハブ22を出力軸4から取り外すことなく、制御基板Bにアクセスしたり、制御基板Bを交換することが可能になる。
【0064】
そのため、本実施形態では、上記第2実施形態と同様の作用・効果が得られることに加えて、制御基板Bに対する作業を簡便に行うことが可能になり、作業効率を向上させることができる。
【0065】
なお、本実施形態においても、
図6及び
図7に示した第5実施形態と同様に、制御基板Bを支持部材61及び回転軸受62を介して出力軸4に支持させる構成とすることが、検出精度の向上のために好適である。
【0066】
図9は、検出処理にかかる制御系の一例を示すブロック図である。
図9において、検出部42及び検出部52の受光素子で検出される指標パターンは、アブソリュートパターン(以下、ABSパターンと称する)、及びインクリメンタルパターン(以下、INCパターンと称する)を含む。検出部42に関し、ABSパターンの検出信号は、例えばシフトレジスタ70に入力され、INCパターンの検出信号は、例えば保持回路71に入力される。検出部52に関し、ABSパターンの検出信号は、例えばシフトレジスタ7272に入力され、INCパターンの検出信号は、例えば保持回路73に入力される。シフトレジスタ70、72からの信号はともにスイッチング部75を経て変換回路80に入力される。保持回路71、73からの信号はともにスイッチング部76を経て内挿回路81に入力される。所定の演算処理により算出された位置情報がインターフェイス部85を介して適宜に入出力される。
図9に示す検出部42及び52において、例えば、変換回路80、内挿回路81、及インターフェイス部85が兼用される(兼用部)。制御基板B(
図1参照)は、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの半導体装置を含む。こうした処理部の少なくとも一部の兼用は、構成の簡素化、ダウンサイジング等に有利である。
【0067】
前述したように、本実施形態において、検出部42、52が同一の制御基板Bに設けられている。代替的に、他の実施形態において、検出部42と検出部52とを個別の並置された基板に別々に設けることができる。この場合にも、例えばASIC等を含む処理部の少なくとも一部を兼用することより、装置の小型化及び低価格化が図られる。
【0068】
なお、例えば、上記第1実施形態で示したカップリング部材30としてスリット形を例示したが、これに限定されるものではなく、回転軸線C方向の一端側と他端側とが相対的に弾性変形可能であれば、ディスク形のカップリング部材やベローズ形のカップリング部材を用いる構成としてもよい。
【0069】
また、上記第5実施形態では、制御基板Bを回転軸受62を介して出力軸4に支持させる構成を例示したが、これに限られず、制御基板Bの配置によっては回転軸受を介してモータ軸2に支持させる構成であってもよい。これは、第6実施形態についても同様である。
【0070】
なお、上記した実施形態における第1検出器EC1及び第2検出器EC2は、光学式の検出器で構成しているが、磁気式の検出器で構成してもよいし、第1検出器EC1を光学式で第2検出器EC2を磁気式で構成してもよいし、第1検出器EC1を磁気式で第2検出器EC2を光学式で構成してもよい。
【0071】
なお、本実施形態における検出器(エンコーダ)EC1、EC2は、反射型のエンコーダであるが、透過型のエンコーダであってもよい。
【0072】
(第7実施形態)
次に、第7実施形態について
図10から
図15を参照して説明する。
以降の説明において、上記の実施形態の構成要素と同一又は同等の要素については同一符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
【0073】
図10に示すように、本実施形態において、駆動装置ACTは、モータ1と、モータ軸(第1回転軸部材、モータ回転軸部材)2と、減速機(動力伝達部)3と、出力軸(第2回転軸部材、動力回転軸部材)4と、エンコーダ210とを備えている。
【0074】
本実施形態においても、モータ軸2は、中空かつ実質的円筒形状に形成され、モータ1の回転駆動により回転軸線C周りに回転するものであり、軸受205を介してケーシング211に回転自在に支持される。本実施形態において、モータ軸2の+Z側の端部には、XY平面と実質的平行にエンコーダディスク(第1のエンコーダディスク、第1スケール、第1回転部材)212が設けられている。エンコーダディスク212の詳細については後述する。
【0075】
出力軸4は、実質的円柱形状に形成され、モータ1の回転駆動により回転軸線C周りに回転する。また、出力軸4は、モータ軸2の中空部2aにモータ軸2と同軸(同軸状態)で挿通されている。出力軸4の+Z側の端部は、軸受206を介してモータ軸2に回転自在に支持される。出力軸4の+Z側の端部には、XY平面と実質的平行にエンコーダディスク(第2のエンコーダディスク、第2スケール、第2回転部材)213が設けられている。エンコーダディスク213の詳細については後述する。
【0076】
モータ軸2と出力軸4とは減速機3を介して連結されている。減速機3としては、例えば波動歯車減速機が用いられている。減速機3を介してモータ軸2の回転が出力軸4から減速回転として出力される。
【0077】
エンコーダ210は、エンコーダディスク212の+Z側の表面212aに設けられた第1指標部220と、エンコーダディスク213の+Z側の表面213aに設けられた第2指標部230と、検出信号制御基板B(固定部材)(以下、基板Bと称することもある)に第1、第2指標部220、230と対向して設けられた第1、第2検出部240、241とを備えている。本実施形態では、エンコーダディスク213は、エンコーダディスク212の+Z側に配置されている。換言すると、エンコーダディスク212の表面212aに対してエンコーダディスク213の表面213aが+Z側に突出した状態で配置されている。エンコーダディスク212の軸方向の位置が、エンコーダディスク213のそれと異なる。
【0078】
第1指標部220は、エンコーダディスク212の外周側に位置するインクリメンタルパターン221(以下、INCパターン221と称する)と、エンコーダディスク212の内周側(径方向内側、中央側)に位置するアブソリュートパターン222(以下、ABSパターン222と称する)とを備えている。同様に、第2指標部230は、エンコーダディスク213の外周側(径方向外側)に位置するインクリメンタルパターン231(以下、INCパターン231と称する)と、エンコーダディスク213の内周側(径方向内側、中央側)に位置するアブソリュートパターン232(以下、ABSパターン232と称する)とを備えている。
【0079】
ABSパターン222、232は各ディスク212、213における回転方向の絶対位置情報を表すものであり、例えば所定数のM系列符合で構成される。INCパターン221、231は、各ディスク212、213における回転方向の相対位置情報を表すものであり、例えばパルスのパターンで構成される。これらのパターンは、符合が1(H)となる光の反射部と、符合が0(L)となる光の吸収部とで形成されるものである。光の反射部は、例えば、金、アルミニウム、クロム、銅等の反射率が高い部材で形成され得る。光の吸収部は、例えば、黒色塗料が塗布された層、黒色アルマイト層、めっき層(例、ニッケルめっき層)、酸化クロム層等の光を吸収する層で形成され得る。
【0080】
図11は第1検出部240及び第2検出部241の概略構成を示す平面図である。
図11に示すように、第1検出部240は、LED等から構成されて第1指標部220に向けて光を照射する第1光源(第1の光源)242と、第1指標部220を介した第1光源242の反射光(第1の光)を受光する受光部(第1受光部)244と、信号処理部245と、を含む半導体部260と、半導体部260を保持する平面視実質的矩形状のベース基板BS1と、を有している。
【0081】
一方、第2検出部241は、LED等から構成されて第2指標部230に向けて光を照射する第2光源(第2の光源)243と、第2指標部230を介した第2光源243の反射光(第2の光)を受光する受光部(第2受光部)246と、信号処理部247と含む半導体部261と、半導体部261を保持する平面視実質的矩形状のベース基板BS2と、を有している。
【0082】
受光部244、246は、例えばフォトダイオード等の受光素子で構成されており、受光した光に基づく受光信号を信号処理部245、247にそれぞれ出力するようになっている。信号処理部245、247は、二値化部、フィルタ、A/D(アナログ−デジタル)変換部、演算処理部等を含む、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの半導体装置により構成されている。信号処理部245、247は、受光部244、246から入力した受光信号に対して所定の信号処理を施して各ディスク212、213の回転に関する情報、すなわちモータ軸2及び出力軸4の回転に関する情報を検出するものである。信号処理部245、247は、検出したモータ軸2及び出力軸4の回転に関する情報を制御部CONTに出力する。制御部CONTは、出力された各回転に関する情報に応じてモータ1の駆動を制御する。
【0083】
ところで、例えばモータ軸及び出力軸の回転を検出する検出部(本実施形態の第1検出部240及び第2検出部241に相当)を2つ備えた構成においては、該2つの検出部を保持する基板(本実施形態の基板Bに相当)上に大きなスペースが必要となることから、エンコーダ自体が大型化してしまうといった問題があった。これに対して、本実施形態に係るエンコーダ210は、基板Bにおける第1検出部240及び第2検出部241の配置スペースを小型化することで基板B自体を小さくし、基板Bを備えたエンコーダ210全体の小型化を図っている。
【0084】
例えば、本実施形態に係る基板Bは不連続部100を有している(
図13参照)。本実施形態において、不連続部100(110)は、上記第1の光L1及び第2の光L2が入射する基板Bの少なくとも入射面の側に形成される。また、不連続部100(110)は、基板Bにおける連続する第1面Baにおいて不連続な部分及びこの周辺領域を含む。不連続部100(110)には、第1検出部240及び第2検出部241の少なくとも一方が配置される。例えば、本実施形態において、不連続部は、基板Bの第1面Baから第2面Bbまで貫通している孔部である後述の開口部K、又は、基板Bの第1面Baに形成される孔部である後述の凹部B3、を有する。
【0085】
本実施形態において、基板Bの第1面Ba側(−Z方向側の面、内側面)に第1検出部240が取り付けられており、基板Bの第2面Bb側(+Z方向側の面、外側面)に第2検出部241が取り付けられている。第2検出部241は、半導体部261をエンコーダディスク213側に向けるように検出信号制御基板Bに取り付けられている。検出信号制御基板Bには第2検出部241の機能面を臨ませる貫通孔からなる開口部Kが形成されている。このように本実施形態においては、基板Bを貫通するように形成された開口部Kは、第1の光L1及び第2の光L2が入射する入射面の側に少なくとも形成されている。その結果、基板Bの第1面Baに不連続な部分が生じ、上記不連続部100が構成される。
【0086】
なお、本実施形態では、エンコーダディスク212の表面212aに対してエンコーダディスク213の表面213aが突出した状態で配置されている。すなわち、第1指標部220及び第2指標部230のZ方向における位置がずれている。これに対応し、基板Bの厚みを上記第1指標部220及び第2指標部230における位置ズレ量と同じに設定している。これにより、基板Bの第1面Ba側に配置される第1検出部240における第1指標部220に対する距離と、基板Bの第2面Bb側に配置される第2検出部241における第2指標部230に対する距離とを一致させることができる。
【0087】
図12は第1検出部240及び第2検出部241が取り付けられた基板Bにおけるモータ1の回転駆動により回転軸線C方向における第1面Ba側(モータ軸2側)から視た平面構成を示す図である。
図12に示すように、基板Bは円板形状から構成される。第1検出部240及び第2検出部241が基板Bの径方向に沿って配置されている。
【0088】
また、第1検出部240及び第2検出部241は、基板Bの径方向(例、X方向)にて互いの一部分が重なるように配置されている。第1検出部240及び第2検出部241における重なり部分は、半導体部260及び半導体部261を除く部分である。本実施形態ではベース基板BS1、BS2の一部同士が平面的に重なるように基板Bに取り付けられている。
【0089】
図13は基板Bの第1検出部240及び第2検出部241及びその周辺部分を拡大する断面図である。
図13に示すように、基板Bには第1検出部240及び第2検出部241を所定の位置に位置決めした状態で固定するための締結部材P(例えば、ボルト)が挿通される貫通孔B1が形成されている。また、基板Bには締結部材Pが挿通される貫通孔B1が2個形成されている。上記締結部材Pは、第1検出部240及び第2検出部241に形成された取付孔240c、241c及び上記貫通孔B1に挿通される。これにより、第1検出部240及び第2検出部241は、同一の締結部材Pを介して基板Bに固定されたものとなっている。
【0090】
また、基板Bは固定部材101(例えば、ねじ)を介して締結されることで駆動装置ACTの筐体部ACT1に固定されている。基板Bには固定部材101を挿通させるための取付孔B2が2個形成されている。
【0091】
ここで、基板Bに第1検出部240及び第2検出部241を精度良く位置決めした状態で固定する方法について説明する。
図14A及び
図14Bは第1検出部240及び第2検出部241の取付方法の一例を示す説明図である。
【0092】
はじめに、
図14Aに示すように、開口部Kを形成した基板Bを用意し、開口部Kを基準として規定される所定領域に第1検出部240を取り付ける。続いて、
図14Bに示すように、第1検出部240の受光部244及び開口部Kを基準として上記貫通孔B1と取付孔B2とを同時に形成する。このとき、基板Bに貫通孔B1を形成するのと一緒に第1検出部240のベース基板BS1を貫通する取付孔240cを形成する。なお、例えば、取付孔240cは、ベース基板BS1が小さい場合等において、形成しなくてもよい(後述の
図15の場合も同様)。
【0093】
なお、取付孔B2は、上記貫通孔B1を形成するのと同時或いは前後するタイミングで形成される。これにより、取付孔B2を介して駆動装置ACTの筐体部ACT1に固定された基板Bは、開口部Kと筐体部ACT1内に組み込まれた出力軸4のエンコーダディスク213(第2指標部230)とが精度良く位置合わせされた状態とすることができる。
【0094】
次に、第2検出部241の受光部246及び開口部Kを基準にして第2検出部241のベース基板BS2を貫通する取付孔241cを形成する。これにより、第2検出部241は取付孔241cを介して基板Bに取り付けられると開口部Kに対して良好に位置合わせされた状態となる。
【0095】
続いて、基板Bの貫通孔B1、第1検出部240の取付孔240c、及び第2検出部241の取付孔241cに締結部材Pを挿通させることで基板Bの裏面(第2面Bb)に第2検出部241を取り付ける(
図12参照)。このようにして基板Bに取り付けられた第2検出部241は、開口部Kに対して良好に位置合わせされたものとなっている。そのため、半導体部260を開口部K内に臨ませることができ、第2指標部230による反射光(第2の光L2)を確実に受光することができる。
【0096】
最後に、第1検出部240及び第2検出部241が取り付けられた基板Bと筐体部ACT1のインロー部ACT1aを基準に固定したエンコーダ本体部210aとを位置合わせし、取付孔B2に固定部材101を挿通することで基板Bを筐体部ACT1に固定する(
図12参照)。これにより、基板Bに取り付けられた第1検出部240及び第2検出部241は、エンコーダディスク212、213の第1指標部220及び第2指標部230に対向する位置に精度良く位置決めした状態となる。なお、本実施形態では、インロー部ACT1aを基準に固定したエンコーダ本体部210aの凸状ピンを基板Bの取付孔B2に挿入させることで、第1検出部240及び第2検出部241をエンコーダディスク212、213の第1指標部220及び第2指標部230に対向する位置に精度良く位置決めした状態を形成してもよい。
【0097】
次に、エンコーダ210の動作について説明する。
まず、エンコーダ210に電源が投入された起動時において、第1光源242及び第2光源243が点灯して第1の光L1が第1検出部240に受光されるとともに第2の光L2が第2検出部241に受光される。
【0098】
信号処理部245は、第1の光L1のうちABSパターン222を介した光に基づく受光信号を増幅、二値化、ノイズ除去等を行って、論理信号で構成されるパターン情報を求める。また信号処理部245は、このパターン情報と対応するエンコーダディスク212、すなわちモータ軸2の一回転内の絶対位置情報P1を求める。同様に、信号処理部247は、第2の光L2のうちABSパターン232を介した光に基づく受光信号を二値化、ノイズ除去等を行って、論理信号で構成されるパターン情報を求める。また、信号処理部247は、このパターン情報と対応するエンコーダディスク213、すなわち出力軸4の一回転内の絶対位置情報P2を求める。
【0099】
続いて、起動時の絶対位置情報P1、P2を求めた後のエンコーダ10の通常動作について説明する。通常動作時において、制御部CONTは第1光源242及び第2光源243を常時点灯させる。第1検出部240は第1の光L1としてINCパターン221及びABSパターン222を介した光を受光し、受光信号を信号処理部245に出力する。信号処理部245は出力された受光信号に対して、増幅、二値化、ノイズ除去等を行ってモータ軸2における高分解能な位置情報を算出し、その位置情報をデータとして記憶する。信号処理部245は、上記起動時の絶対位置情報P1及び上記モータ軸2の位置情報に基づいて、モータ軸2の回転方向を検出することができる。また、信号処理部245は、上記情報に基づいてエンコーダディスク212、すなわちモータ軸2の回転方向における位置を求めることができる。信号処理部245は、モータ軸2の回転方向における位置情報を記憶する。なお、信号処理部245に記憶される位置情報は、モータ軸2の回転に伴って順次更新される。
【0100】
同様に、第2検出部241は第2の光L2としてINCパターン231及びABSパターン232を介した光を受光し、受光信号を信号処理部247に出力する。信号処理部247は出力された受光信号に対して、増幅、二値化、ノイズ除去等を行って出力軸4における高分解能な位置情報を算出し、該位置情報をデータとして記憶する。信号処理部247は、上記起動時の絶対位置情報P2及び上記出力軸4の位置情報に基づいて、出力軸4の回転方向を検出することができる。また、信号処理部247は、上記情報に基づいてエンコーダディスク213、すなわち出力軸4の回転方向における位置を求めることができる。なお、信号処理部247に記憶される位置情報は、出力軸4の回転に伴って順次更新される。
【0101】
以上のようにして、制御部CONTは信号処理部245、247内に順次更新されるモータ軸2及び出力軸4の回転方向における位置情報に基づき、駆動装置ACT又はモータ1の駆動を制御することができる。
【0102】
このように、本実施形態におけるエンコーダ210は、検出信号制御基板Bが不連続部100を構成する開口部Kを介して基板Bの第2面Bb側に配置された第2検出部241が第2の光L2を受光可能とされるとともに基板Bの第1面Ba側に配置される第1検出部240一部が第2検出部241の一部と平面的に重なるように配置される。そのため、基板B上における第1、第2検出部240,241の配置スペースが小型化されて該基板Bを備えたエンコーダ210の小型化及び低価格化を実現できる。従って、本実施形態のエンコーダ210を備える駆動装置ACTにおいても、装置の小型化及び低価格化を実現できる。
【0103】
(変形例)
なお、上記実施形態では、第1検出部240及び第2検出部241を基板Bの径方向において一部が重なるように配置している。代替的に、
図15に示すように、基板Bの周方向(例、モータ軸2の回転方向)において第1検出部240及び第2検出部241のベース基板BS1、BS2同士の一部が平面的に重なるように基板Bに取り付けられる構成にできる。
【0104】
一例として、
図15に示すように、第2検出部241は第1検出部240に対して基板B上において、Z軸周りに角度θだけずれた位置に配置されており、開口部Kを介して第2の光L2を受光可能となっている。このように、第2検出部241を基板Bの周方向に角度θだけ回転させた位置に配置すると、第2検出部241の半導体部261と第1検出部240の半導体部260とが平面的に重ならない。そのため、第1検出部240の配置位置を基板Bの中心方向(径方向)に近づけることができる。
【0105】
よって、第1検出部240を基板Bの中心側より(中央部)に配置することで基板Bを小型化することができる。従って、一実施形態である本変形例においては、基板B上における第1、第2検出部240,241のZ方向視における平面的な配置スペースが小型化される。そのため、該基板Bを備えたエンコーダ210の小型化及び低価格化を実現できる。さらに、本実施形態のエンコーダ210を備える駆動装置ACTにおいても、装置の小型化及び低価格化を実現できる。
【0106】
また、第2検出部241の半導体部261と第1検出部240の半導体部260とが平面的に重ならない関係を満たしていれば、基板Bの周方向において第1検出部240及び第2検出部241が平面的に重ならない位置に相対的にずらして配置されるのみでも構わない。この構成によれば、第1検出部240及び第2検出部241を基板Bの周方向に沿って配置する場合に比べ、第1検出部240を基板Bの中心方向に近づけて配置できる。そのため、基板Bを小型化することができる。
【0107】
また、基板Bの同一の周上におけるずれた位置に第1検出部240及び第2検出部241が配置されていても構わない。この場合、例えば、第1指標部220と対向しない位置に配置される第1検出部240の第1光源242が第1指標部220に光を照射可能なように第1光源242の発光面を第1指標部220側に向けて傾斜させ、該第1指標部220を介した反射光を第1検出部240の受光部244が該反射光を受光可能なように第1指標部220を該発光面側に傾斜させて構成すればよい。
【0108】
また、上記実施形態及び変形例では、第1検出部240及び第2検出部241を基板Bの両面に配置する場合を例に説明した。代替的に、
図16に示すように、基板の第1面Ba側に第1検出部240及び第2検出部241を配置する構成であっても構わない。
図17は
図16に示す基板Bの要部拡大断面図である。
【0109】
図16、17に示すように、第1の光L1と第2の光L2とが入射する入射面側の第1面Baには第2検出部241を保持するための凹部B3が形成されている。凹部B3の深さは第2検出部241の高さに対応している。凹部B3内に保持された第2検出部241の上面は基板Bの第1面Baとほぼ面一となっている。すなわち、基板Bの第1面Ba側には凹部B3によって凹凸構造が形成されている。なお、一実施形態である本変形例においては、第1検出部240及び第2検出部241のいずれもが基板Bの第1面Ba側に配置されているので、上記実施形態のように基板Bに開口部Kを形成する必要が無い。
【0110】
また、第2検出部241は基板Bの第1面Baであって、平面視した状態で基板Bの径方向において、それぞれのベース基板BS1、BS2が重なるように配置されている。第1検出部240及び第2検出部241は、同一の締結部材Pを介して基板Bに固定されている。すなわち、第2検出部241の少なくとも一部は第1検出部240上に積層された状態で配置されている。このように
図16、17に示した態様においては、基板Bの内面側に形成された凹部B3(凹凸構造)が第1面Baに不連続な部分を生じさせており、本発明における不連続部110を構成している。
【0111】
本変形例においても、
図16に示すようにエンコーダディスク213の表面212aに対してエンコーダディスク213の表面213aがZ方向に突出した状態で配置されている。そのため、第1指標部220及び第2指標部230のZ方向における位置がずれている。本変形例では、上記第1指標部220及び第2指標部230における位置ズレ量を第2検出部241の厚み、すなわち凹部B3の深さと同じ値に設定している。これにより、基板Bに第1面Baに配置される第1検出部240における第1指標部220に対する距離と、基板Bの凹部B3に配置される第2検出部241における第2指標部230に対する距離とが一致している。
【0112】
本変形例に係るエンコーダ210においても、第1検出部240が第1の光L1を受光可能とされるとともに第1検出部240に重なるように配置された第2検出部241が第2の光L2を受光可能とされる。その結果、基板B上における検出部240,241のZ方向視における平面的な配置スペースが小型化され、基板Bを備えたエンコーダ210の小型化及び低価格化を実現できる。従って、本実施形態のエンコーダ210を備える駆動装置ACTにおいても、装置の小型化及び低価格化を実現できる。
【0113】
なお、上記実施形態では、第1、第2指標部220、230のそれぞれに対応させて光源242、243を設ける構成としている。他の実施形態において、一つの光源で第1、第2指標部220、230の双方を照明する構成にできる。なお、本実施形態におけるエンコーダ210は、反射型のエンコーダであるが、透過型のエンコーダであってもよい。また、本実施形態におけるエンコーダ210は、表面212aとは異なるエンコーダディスク212の側面に所定のパターン(例、パターン221、222等)を形成し、表面213aとは異なるエンコーダディスク213の側面に所定のパターン(例、パターン231、232等)を形成するように構成してもよい。この場合、本実施形態におけるエンコーダ210の第1検出部240及び第2検出部241は、上記各側面に対向させて配置させる構成としてもよい。
【0114】
(第8実施形態)
次に、第8実施形態について
図18から
図20を参照して説明する。
以降の説明において、上記の実施形態の構成要素と同一又は同等の要素については同一符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
【0115】
図18は、第8実施形態に係る駆動装置の概略構成を示す断面図である。
図18に示すように、本実施形態において、駆動装置ACTは、モータ1と、モータ軸(第1回転軸部材、モータ回転軸部材)2と、減速機(動力伝達部)3と、出力軸(第2回転軸部材、動力回転軸部材)4と、エンコーダ310とを備えている。
【0116】
本実施形態においても、モータ軸2は、中空かつ実質的円筒形状に形成され、モータ1の回転駆動により回転軸線C周りに回転するものであり、軸受305を介してケーシング311に回転自在に支持される。本実施形態において、モータ軸2の+Z側の端部には、XY平面と実質的平行にエンコーダディスク(スケール、回転部材)312が設けられている。エンコーダディスク312の詳細については後述する。
【0117】
出力軸4は、実質的円柱形状に形成され、モータ1の回転駆動により回転軸線C周りに回転する。また、出力軸4は、モータ軸2の中空部2aにモータ軸2と同軸(同軸状態)で挿通されている。出力軸4の+Z側の端部は、軸受306を介してモータ軸2に回転自在に支持される。また、出力軸4の+Z側の端部には、XY平面と実質的平行にエンコーダディスク(スケール、回転部材)313が設けられている。エンコーダディスク313の詳細については後述する。
【0118】
モータ軸2と出力軸4とは減速機3を介して連結されている。減速機3としては、例えば波動歯車減速機が用いられている。減速機3を介してモータ軸2の回転が出力軸4から減速回転として出力される。
【0119】
エンコーダ310は、エンコーダディスク312の+Z側の表面312aに設けられた第1指標部320と、エンコーダディスク313の+Z側の表面313aに設けられた第2指標部330と、検出信号制御基板(固定部材)Bに第1、第2指標部320、330と対向して設けられた検出部340とを備えている。
【0120】
エンコーダディスク313は、エンコーダディスク312の+Z側に形成された凹部312bに、表面312a、313aが実質的面一となる高さで配置されている。
【0121】
第1指標部320は、外周側に位置するインクリメンタルパターン321(以下、INCパターン321と称する)と、内周側に位置するアブソリュートパターン322(以下、ABSパターン322と称する)とを備えている。同様に、第2指標部330は、外周側に位置するインクリメンタルパターン331(以下、INCパターン331と称する)と、内周側に位置するアブソリュートパターン332(以下、ABSパターン332と称する)とを備えている。
【0122】
ABSパターン322、332は各ディスク312、313における回転方向の絶対位置情報を表すものであり、例えば所定数のM系列符合で構成される。INCパターン321、331は、各ディスク312、313における回転方向の相対位置情報を表すものであり、例えばパルスのパターンで構成される。これらのパターンは、符合が1(H)となる光の反射部と、符合が0(L)となる光の吸収部とで形成されるものである。光の反射部は、例えば、金、アルミニウム、クロム、銅等の反射率が高い部材で形成され得る。光の吸収部は、例えば、黒色塗料が塗布された層、黒色アルマイト層、めっき層(例、ニッケルめっき層)、酸化クロム層等の光を吸収する層で形成され得る。
【0123】
検出部340は、第1指標部320と対向する位置に設けられたLED等から構成される第1光源341と、第2指標部330と対向する位置に設けられたLED等から構成される第2光源342と、第1指標部320を介した第1光源341の光及び第2指標部330を介した第2光源342の光を受光する受光部343と、信号処理部344とを備えている。
【0124】
図19は、検出部340の一例を示すブロック図である。
図19に示すように、受光部343には、第1指標部320を介した第1光源341の光を受光する第1受光領域351と、第2指標部330を介した第2光源342の光を受光する第2受光領域352とが一体的に備えられている。第1受光領域351は、第1指標部320におけるINCパターン321を介した光を受光するINC受光領域351Aと、第1指標部320におけるABSパターン322を介した光を受光するABS受光領域351Bとを備えている。同様に、第2受光領域352は、第2指標部330におけるINCパターン331を介した光を受光するINC受光領域352Aと、第2指標部330におけるABSパターン332を介した光を受光するABS受光領域352Bとを備えている。各受光領域351A、351B、352A、352Bは、例えばフォトダイオード等の受光素子で構成されており、受光信号を信号処理部344に出力する。なお、本実施形態における受光領域351A、351B、352A、352Bは、例えば、1つのフォトダイオードアレイを受光領域351A、351B、352A、352Bごとに受光領域を分割して構成している。代替的に、受光領域351A、351B、352A、352Bごとにフォトダイオードアレイを有するように構成してもよい。
【0125】
信号処理部344は、二値化部、フィルタ、A/D(アナログ−デジタル)変換部、演算処理部等を含む、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの半導体装置により構成されている。信号処理部344は、受光領域351A、351B、352A、352Bから入力した受光信号に対して所定の信号処理を施して各ディスク312、313の回転に関する情報、すなわちモータ軸2及び出力軸4の回転に関する情報を検出するものである。信号処理部344は、検出したモータ軸2及び出力軸4の回転に関する情報を制御部CONTに出力する。制御部CONTは、出力された各回転に関する情報に応じてモータ1の駆動を制御する。
【0126】
次に、本実施形態のエンコーダ310の動作について説明する。
まず、エンコーダ310の起動時の動作について説明する。
ここでは、ABSパターン322が、例えば11ビットで構成され、ABS受光領域351Bが冗長2ビットを追加した13ビットの範囲で検出を行うものとする。また、ABSパターン32が、例えば9ビットで構成され、ABS受光領域352Bが冗長2ビットを追加した11ビットの範囲で検出を行うものとする。
【0127】
エンコーダ310に電源が投入されると、例えばABS受光領域51Bが第1指標部320におけるABSパターン322を介した光を受光し、ABS受光領域352Bが第2指標部330におけるABSパターン332を介した光を受光し、受光信号を信号処理部344に出力する。
【0128】
信号処理部344は、ABS受光領域351Bの受光信号に対して、各ビット毎に受光信号を増幅、二値化、ノイズ除去等を行って、論理信号で構成されるパターン情報を求め、このパターン情報と対応するエンコーダディスク312、すなわちモータ軸2の一回転内の絶対位置情報P1を求める。同様に、信号処理部344は、ABS受光領域352Bの受光信号に対して、各ビット毎に受光信号を二値化、ノイズ除去等を行って、論理信号で構成されるパターン情報を求め、このパターン情報と対応するエンコーダディスク313、すなわち出力軸4の一回転内の絶対位置情報P2を求める。
【0129】
続いて、起動時の絶対位置情報P1、P2を求めた後のエンコーダ310の通常動作時における動作を説明する。
【0130】
通常動作時においては、INC受光領域351Aが第1指標部320におけるINCパターン321を介した光を受光し、INC受光領域352Aが第2指標部330におけるINCパターン331を介した光を受光し、受光信号を信号処理部344に出力する。
【0131】
信号処理部344は、INC受光領域351Aの受光信号に対して、増幅、二値化、ノイズ除去等を行って高分解能な相対位置情報θ1を算出するとともに、受光信号を遅延させて入力させ各受光信号に対応する相対位置情報に基づいてエンコーダディスク312、すなわちモータ軸2の回転方向を検出し、これらの情報と上記起動時の絶対位置情報P1とに基づいて、エンコーダディスク312、すなわちモータ軸2の回転方向における位置を求める。同様に、信号処理部344は、INC受光領域352Aの受光信号に対して、増幅、二値化、ノイズ除去等を行って高分解能な相対位置情報θ2を算出するとともに、受光信号を遅延させて入力させ各受光信号に対応する相対位置情報に基づいてエンコーダディスク313、すなわち出力軸4の回転方向を検出し、これらの情報と上記起動時の絶対位置情報P2とに基づいて、エンコーダディスク313、すなわち出力軸4の回転方向における位置を求める。
【0132】
一方、減速機3における減速比をN、モータ軸2の回転数をN’とすると、エンコーダディスク313の位置情報P2を減速比Nで除算した際の商をT、剰余をRとすると、信号処理部344は、エンコーダディスク312、すなわちモータ軸2の回転数N’を、
図20に示すように、位置情報P1における上位2ビットの符合及び剰余Rに基づいて設定する。例えば、エンコーダディスク312の位置情報P1における上位2ビットの符合がL、L(0,0)であった場合、0≦R≦360度/(4×N)であればN’=Tとする。また、上位2ビットの符合がL、L(0,0)で(3×360度)/(4×N)≦R<(4×360度)/(4×N)の場合はN’=T−1とする。上位2ビットの符合がL、H(0,1)及びH、L(1,0)の場合はN’=Tとする。そして、上位2ビットの符合がH、H(1,1)であった場合には、0≦R<(4×360度)/(4×N)であればN’=T+1とし、(3×360度)/(4×N)≦R<0度であればN’=Tとする。出力軸4の回転方向における位置は、位置P1+(第1受光領域51の分解能)×N’で示される式(1)により求められる。
【0133】
制御部CONTは、信号処理部344から受光信号を処理した結果として出力されるモータ軸2及び出力軸4の回転方向における位置と、式(1)により求められた結果として出力される出力軸4の回転方向における位置との整合性を確認する。整合性に問題がなければ、モータ軸2及び出力軸4の回転方向における位置に応じてモータ1の駆動を制御する。
【0134】
このように、本実施形態におけるエンコーダ310は、検出部340の受光部343に第1、第2受光領域351、352の双方を備えている。そのため、モータ軸2及び出力軸4のそれぞれに検出部を設けた場合と比べて、装置の小型化及び低価格化を実現することが可能になる。従って、本実施形態のエンコーダ310を備える駆動装置ACTにおいても、装置の小型化及び低価格化を実現することが可能になる。また、本実施形態では、第1、第2受光領域351、352が同一側の面に設けられている。そのため、当該第1、第2受光領域351、352を同一工程で製造することが可能になる。その結果、エンコーダ310及び駆動装置ACTの製造に係る時間及びコストを低減することができ、生産性の向上に寄与できる。また、本実施形態におけるエンコーダ310及び駆動装置ACTは、エンコーダディスク312を介した光を受光する受光部とエンコーダディスク313を介した光を受光する受光部とを同一の素子アレイで構成しているため、装置の小型化及びコスト削減を図ることができる。
【0135】
なお、本実施形態におけるエンコーダ310は、信号処理部344が求めた絶対位置情報P1、P2を制御部CONTに出力し、制御部CONTがモータ軸2及び出力軸4の回転方向における位置をそれぞれ求める構成としてもよい。
【0136】
(第9実施形態)
次に、第9実施形態について
図21から
図24を参照して説明する。
以降の説明において、上記の実施形態の構成要素と同一又は同等の要素については同一符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
上記第8実施形態では、第1指標部320が設けられるエンコーダディスク312の表面312aと、第2指標部330が設けられるエンコーダディスク313の表面313aとが実質的面一であるとして説明したが、本実施形態では、表面312a、313aの間に段差が生じる場合について説明する。
【0137】
図18に示したように、出力軸4に設けられているエンコーダディスク313は、スラスト方向(Z方向)の外力が加わった場合でも十数μm程度しか位置変動が生じない。一方、モータ軸2に設けられたエンコーダディスク312は、モータ1のスラスト変動を許容するために100μm単位での変動を許容する必要がある。
【0138】
ここで、例えば、受光部343と光源341、342とは異なる製造工程で製造されるため、両者の間には段差が生じ、Z方向で互いに異なる位置に配置される場合がある。受光部343(第1受光領域351、第2受光領域352)と光源341、342とがZ方向で異なる位置にある場合には、受光部343に入射する第1指標部320のパターンで反射した光の位置(パターン像の位置)に変動が生じる可能性がある。
【0139】
図21は、光源341、342が受光部343よりも0.3mm、−Z側に突出した位置にある場合に、受光部343と光源341、342との間のZ方向のギャップ(横軸、以下単にギャップと称する)と、エンコーダディスク312の表面312aとエンコーダディスク313の表面33aとの許容ギャップ変動量(縦軸)との関係を示す図である。
図21には、受光部343に投影される各指標部320、330におけるパターンの回転軸線C周り方向のエッジ位置(又は受光位置)の許容変動量毎に複数のグラフG1〜G5が示されている。グラフG1は、各指標部320、330におけるパターンの1ピッチに対して5%の許容変動量を有する場合のグラフである。グラフG2〜G5は、それぞれ上記パターンの1ピッチに対して10%、15%、20%、25%の許容変動量を有する場合のグラフである。
【0140】
例えば、各指標部320、330におけるパターンの1ピッチに対して、25%の許容変動量(グラフG5)を有する場合には、ギャップが2mmであれば、許容ギャップ変動量は0.6mmとなる。そして、上述したモータ1のスラスト変動を0.3mm(300μm)とした場合には、エンコーダディスク312、313のZ方向の位置の差の許容値は0.3mmとなる。
図21に示されるように、ギャップを大きくすれば、許容ギャップ変動量も大きくなるが、受光部240における受光信号の強度が低下するため、ギャップは2〜3mmとすることが好適である。
【0141】
また、
図22は、光源341、342から発光された光がエンコーダディスク312、313で反射して受光領域351、352に入射するまでの光路を示す図であり、横軸は回転軸線C周り方向で各受光領域51、52の中央からの位置、縦軸は受光領域351、352と光源341、342との間のZ方向のギャップを示している。
図22における符合G11〜G14の光路は、回転軸線C周り方向で各受光領域351、352の中央から1番目のピッチ、3番目のピッチ、5番目のピッチ、6番目のピッチにそれぞれ位置するパターンに照射された光の光路を示している。また、
図22は、各ピッチの位置において5種類(
図5の場合、1.7mm、1.85mm、2mm、2.15mm、2.3mm)のギャップの変動がある場合の光路がそれぞれ示されている。
【0142】
図22に示されるように、各ピッチ位置での光路G11〜G14は、ギャップの変動が生じた場合に、受光領域351、352への受光位置が変動する。特に、各受光領域351、352における中央からの距離が大きいピッチ位置での受光位置の変動量が大きくなり、場合によっては上述した許容変動量を越える可能性もある。
【0143】
そこで、本実施形態では、
図23に示すように、ギャップの変動が生じた場合でも各受光領域351、352へ入射する光の受光位置を所定位置に導光する導光装置DKが設けられている。導光装置DKは、例えばガラス材で形成される長尺の光学素子360A、360Bを備えている。光学素子360A、360Bは、
図24の概略構成図に示されるように、第1、第2受光領域351、352上にそれぞれ接合して設けられている。光源341、342から発光された光がエンコーダディスク312、313(第1指標部320、第2指標部330)で反射して受光領域351、352に入射する光を、第1、第2指標部320、330の回転軸線C周り方向の位置に応じた所定位置に導光するものである。なお、
図24においては、Z方向の向きを
図18に対して逆方向で図示している。
【0144】
光源341から発光された光が第1指標部320で反射して受光領域351に入射する場合と、光源342から発光された光が第2指標部330で反射して受光領域352に入射する場合は同様である。以下では、光源341から発光された光が第1指標部320で反射して受光領域351に入射する場合についてのみ説明する。
【0145】
図24においては、第1指標部320が第1受光領域351に対して所定のギャップSで配置された位置320A、及びギャップ変動ΔSを含む位置320Bが示されており、また、各位置320A、320Bで反射する光の光路RA、RBが示されている。
【0146】
導光装置DKの光学素子360Aが配置されていない場合、破線で示されるように、位置320Aで反射する光路RAの光は受光位置A1で第1受光領域351に入射し、位置320Bで反射する光路RBの光は受光位置B1で第1受光領域351に入射する。
【0147】
一方、光学素子360Aが配置されている場合には、位置320Aで反射して光学素子360Aに入射した光、及び位置320Bで反射して光学素子360Aに入射した光は、光学素子360Aの屈折率に応じて屈折し、双方とも受光位置Kで第1受光領域351に入射する。
【0148】
例えば、第1指標部320において反射する位置が変動する場合、第1受光領域351から光源341までの距離H、ギャップS、ギャップ変動ΔSに応じて、光学素子360Aの屈折率及び/又はZ方向の厚さtを適宜設定することにより、
図23に示すように、所定の受光位置Kの近傍(
図23では位置K1〜K4)に光が第1受光領域351に入射するように導光することが可能になる。この場合、屈折率の変更は、光学素子360Aの材質変更を伴って手間が掛かることから、光学素子360Aの厚さを調整することにより第1受光領域351への光の受光位置を容易に調整することが好適である。
【0149】
例えば、ガラス材の光学素子360Aの屈折率=1.5、距離H=0.3mm、ギャップS=3.0mm、ギャップ変動ΔS=0.3mmのときには、光学素子360Aの厚さtを約0.86mmとすることで、第1指標部320で反射した光が所定の受光位置Kの近傍で第1受光領域51に入射するように導光することが可能になる。これは、光源342から発光された光が第2指標部330で反射して受光領域352に入射する場合についても同様である。
【0150】
このように、本実施形態では、上記第1実施形態と同様の作用・効果が得られることに加えて、モータ1のスラスト変動や任意の高さに光源341、342の位置を設定した場合でも第1、第2指標部320、330で反射した光の第1、第2受光領域351、352への受光位置を所定位置とすることが可能になる。そのため、本実施形態では、ギャップの許容変動量が小さい場合でも、確実にモータ軸2、出力軸4の回転に関する情報を検出することが可能になる。
【0151】
なお、光学素子360A及び360Bは同一材料で形成する必要はなく、互いに異なる材料で互いに異なる屈折率を備え、厚さについても光学素子360A及び360Bで互いに異なる厚さを備える構成であってもよい。
【0152】
(第10実施形態)
次に、第10実施形態について、
図25を参照して説明する。
以下の説明において、上記実施形態の構成要素と同一又は同等の要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
【0153】
上記第9実施形態では、第1指標部320がエンコーダディスク312の+Z側の表面312aに設けられ、第2指標部330がエンコーダディスク313の+Z側の表面313aに設けられる構成とした。本実施形態では、エンコーダディスク412、413の側面(周面)に指標部が設けられる場合について説明する。
【0154】
図25に示すように、本実施形態のエンコーダ310では、エンコーダディスク312における凹部312bの内周面312cには第1指標部320が設けられている。エンコーダディスク313の外周面313cには第2指標部330が設けられている。なお、
図25では、第1、第2指標部320、330を簡略化して図示している。
【0155】
上記内周面312cと外周面313cと間には、Z方向に延在する検出部340が、各指標部320、330との間に隙間をあけて+Z側から挿入されている。検出部340における第1指標部320と対向する面には、光源341及び第1受光領域351が設けられている。また、検出部340における第2指標部330と対向する面には、光源342及び第2受光領域352が設けられている。他の構成は、上記第9実施形態と同様である。
【0156】
本実施形態では、上記第9実施形態と同様の作用・効果が得られることに加えて、スペースの制約等によって、出力軸4の回転軸線C上に検出部340等を配置できない場合でも、容易にモータ軸2及び出力軸4の回転に関する情報を検出することが可能である。
【0157】
なお、上記実施形態では、信号処理部344が第1、第2受光領域351、352が受光した受光信号の双方について信号処理する構成としたが、これに限定されるものではない。代替的に、各受光領域351、352毎に信号処理部をそれぞれ設けてモータ軸2、出力軸4の回転に関する情報を個別に検出させる構成であってもよい。この場合には、例えば、一方の信号処理部で検出した絶対位置情報を他方の信号処理部に出力し、他方の信号処理部が両絶対位置情報に基づいてモータ軸2及び出力軸4の回転方向における位置をそれぞれ求める構成であってもよい。あるいは、各信号処理部で検出した絶対位置情報をそれぞれ制御部CONTに出力し、これらの絶対位置情報を用いて制御部CONTがモータ軸2及び出力軸4の回転方向における位置をそれぞれ求める構成としてもよい。
【0158】
また、上記実施形態では、第1、第2指標部320、330のそれぞれに対応させて光源341、342を設ける構成としたが、これに限られず、次に説明するように、一つの光源で第1、第2指標部320、330の双方を照明する構成としてもよい。
【0159】
(第11実施形態)
図26に示す第11実施形態において、エンコーダ310は、第1、第2指標320、330の双方を照明する一つの光源346と、受光部(センサ)347とを備える。他の構成は
図18の構成と同様である。本実施形態において、光源346からの光がエンコーダディスク312及び313の各指標部320、330で反射し、それらの反射光が受光部347における所定の領域にそれぞれ入る。代替的及び/又は追加的に、
図26に示す構成は、他の実施形態にかかる構成と組み合わせ可能である。
【0160】
(第12実施形態)
次に、第12実施形態について説明する。
以降の説明において、上記の実施形態の構成要素と同一又は同等の要素については同一符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
【0161】
図27は、第12実施形態に係る駆動装置の概略構成を示す断面図である。
図27に示すように、本実施形態において、駆動装置ACTは、モータ1と、モータ軸(第1回転軸部材、モータ回転軸部材)2と、減速機(動力伝達部)3と、出力軸(第2回転軸部材、動力回転軸部材)4と、エンコーダ410とを備えている。
【0162】
本実施形態においても、モータ軸2は、中空かつ実質的円筒形状に形成され、モータ1の回転駆動により回転軸線C周りに回転するものであり、軸受405を介してケーシング311に回転自在に支持される。本実施形態において、モータ軸2の+Z側の端部には、XY平面と実質的平行にエンコーダディスク(第1のエンコーダディスク、第1スケール、第1回転部材)412が設けられている。エンコーダディスク412の詳細については後述する。
【0163】
出力軸4は、実質的円柱形状に形成され、モータ1の回転駆動により回転軸線C周りに回転する。また、出力軸4は、モータ軸2の中空部2aにモータ軸2と同軸(同軸状態)で挿通されている。出力軸4の+Z側の端部は、軸受406を介してモータ軸2に回転自在に支持される。また、出力軸4の+Z側の端部には、XY平面と実質的平行にエンコーダディスク(第2のエンコーダディスク、第2スケール、第2回転部材)413が設けられている。エンコーダディスク413の詳細については後述する。
【0164】
モータ軸2と出力軸4とは減速機3を介して連結されている。減速機3としては、例えば波動歯車減速機が用いられている。減速機3を介して、モータ軸2の回転が出力軸4から減速回転として出力される。
【0165】
エンコーダ410は、エンコーダディスク412の+Z側の表面412aに設けられた第1指標部420と、エンコーダディスク413の+Z側の表面413aに設けられた第2指標部430と、検出信号制御基板(固定部材)Bに第1、第2指標部420、430と対向して設けられた検出部440とを備えている。
【0166】
エンコーダディスク413は、エンコーダディスク412の+Z側に形成された凹部412bに、表面412a、413aが実質的面一となる高さで配置されている。
【0167】
第1指標部420は、外周側に位置するインクリメンタルパターン421(以下、INCパターン421と称する)と、内周側に位置するアブソリュートパターン422(以下、ABSパターン422と称する)とを備えている。同様に、第2指標部430は、外周側に位置するインクリメンタルパターン431(以下、INCパターン431と称する)と、内周側に位置するアブソリュートパターン432(以下、ABSパターン432と称する)とを備えている。
【0168】
図28は第1指標部420及び第2指標部430における構造を示す拡大図である。本実施形態においては、第1指標部420及び第2指標部430の各パターン421,422,431,432がそれぞれ実質的同一間隔の目盛り(符号)を有するようになっている。すなわち、各パターン421,422,431,432の目盛りピッチ(ピッチ)を互いに同一としている。
【0169】
ABSパターン422、432は各ディスク412、413における回転方向の絶対位置情報を表すものであり、例えば9次のM系列符合で構成される。INCパターン421、431は、各ディスク412、413における回転方向の相対位置情報を表すものであり、例えば9ビット、512パルスのパターンで構成される。これらのパターンは、符合が1(H)となる光の反射部と、符合が0(L)となる光の吸収部とで形成されるものである。光の反射部は、例えば、金、アルミニウム、クロム、銅等の反射率が高い部材で形成され得る。光の吸収部は、例えば、黒色塗料が塗布された層、黒色アルマイト層、めっき層(例、ニッケルめっき層)、酸化クロム層等の光を吸収する層で形成され得る。
【0170】
図29は検出部440の構成を示すブロック図である。検出部440は、
図27に示すように、第1指標部420と対向する位置(例えば、1〜3mmだけ離間した位置)に設けられたLED等から構成される第1光源(第1の光源)441と、第2指標部430と対向する位置に設けられたLED等から構成される第2光源(第2の光源)442と、第1指標部420を介した第1光源441の反射光(以下、第1の光と称す)L1及び第2指標部430を介した第2光源442の反射光(以下、第2の光と称す)L2を選択的に受光する受光部443と、信号処理部(処理部)444とを備えている。また、
図29に示すように、第1光源441及び第2光源442は、駆動装置ACTの各部材の駆動を制御する制御部CONTに電気的に接続されており、その点灯及び消灯のタイミングが制御されるようになっている。
【0171】
ここで、検出部440は、例えば時間的に第1の光L1及び第2の光L2を分離することで同一の受光部443で各々の光L1,L2を選択的に受光可能となっている。ここで、第1の光L1及び第2の光L2を時間的に分離するには、第1光源441及び第2光源442の互いの照射タイミングを相対的に異ならせればよい。これにより受光部443には第1の光L1及び第2の光L2が異なるタイミングで照射されることとなる。
【0172】
よって、検出部440は時間的に2つの光を分離することで1個の受光部443、すなわち同一の受光領域においてそれぞれの光を受光できるようになっている。本実施形態では、第1光源441及び第2光源442を異なるタイミングで点灯させるようにしている。すなわち、第1光源441の点灯時には第2光源442が消灯し、第2光源442の点灯時には第1光源441が消灯している。
【0173】
受光部443は、例えばフォトダイオードアレイ等の受光素子で構成されており、受光信号を信号処理部444に出力するようになっている。信号処理部444は、二値化部、フィルタ、A/D(アナログ−デジタル)変換部、演算処理部等を含む、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの半導体装置により構成されており、受光部443による第1の光L1の受光結果に基づく第1の処理(モータ軸2における位置情報の算出処理)を行うとともに、受光部443による第2の光L2の受光結果に基づく第2の処理(出力軸4における位置情報の算出処理)を行うものである。
【0174】
信号処理部444は、第1の光L1及び第2の光L2の受光信号に対して所定の信号処理を施して各ディスク412、413の回転に関する情報、すなわちモータ軸2及び出力軸4の回転に関する情報を検出するものである。信号処理部444は、検出したモータ軸2及び出力軸4の回転に関する情報を制御部CONTに出力する。制御部CONTは、出力された各回転に関する情報に応じてモータ1の駆動を制御する。
【0175】
ところで、上述のように第1指標部420及び第2指標部430の各パターン421,422,431,432のピッチが同一となっているため、360度を分割するパルス数(第1光源441の駆動信号のパルス数)は外側のエンコーダディスク412に形成される第1指標部420の方が多くなる。
【0176】
一例として、本実施形態では、制御部CONTが第1光源441の駆動信号のパルス数を減じるようにしている。パルス数を減じる方法としては、特許3175054号に開示される方法を採用することができる。これにより、上記信号処理部444(ASIC)が第1指標部420及び第2指標部430のパターンを生成する多項式を同じにすることができる。また、2つのエンコーダディスク412,413からの位置情報の検出がパルス数の違いによらず、同一の演算方法を用いることができる。
【0177】
次に、エンコーダ410の動作について説明する。
まず、エンコーダ410に電源が投入された起動時において、例えば第1光源441が点灯して第1の光L1が受光部443に受光される。続いて、第2光源442が点灯すると第2の光L2が受光部443に受光される。このとき、受光部443は、受光した光に基づく受光信号を信号処理部444に出力する。
【0178】
信号処理部444は、第1の光L1のうちABSパターン422による受光信号を増幅、二値化、ノイズ除去等を行って、論理信号で構成されるパターン情報を求める。また、信号処理部444は、このパターン情報と対応するエンコーダディスク412、すなわちモータ軸2の一回転内の絶対位置情報P1を求める。同様に、信号処理部444は、第2の光のうちABSパターン432による受光信号を二値化、ノイズ除去等を行って、論理信号で構成されるパターン情報を求める。また、信号処理部444は、このパターン情報と対応するエンコーダディスク413、すなわち出力軸4の一回転内の絶対位置情報P2を求める。
【0179】
次に、起動時の絶対位置情報P1、P2を求めた後のエンコーダ410の通常動作について
図29及び
図30を用いて説明する。
図30は、第1光源441及び第2光源442の照射タイミング、信号処理部444における信号処理のタイミングや位置情報の更新のタイミング、を示すタイミングチャートである。通常動作時において、制御部CONTは第1光源441及び第2光源442の照射タイミングをずらして交互に点灯させる。例えば
図30に示すように、まず第1光源441が点灯すると、受光部443は第1の光としてINCパターン421及びABSパターン422を介した光を受光し、受光信号を信号処理部444に出力する。信号処理部444は出力された受光信号に対して、増幅、二値化、ノイズ除去等を行ってモータ軸2における高分解能な位置情報を算出し、その位置情報をデータとして記憶する。信号処理部444は、上記起動時の絶対位置情報P1及び上記モータ軸2の位置情報に基づいて、モータ軸2の回転方向を検出することができる。また、信号処理部444は、上記情報に基づいてエンコーダディスク412、すなわちモータ軸2の回転方向における位置を求めることができる。信号処理部444は、モータ軸2の回転方向における位置情報を記憶する。
【0180】
続いて、第2光源441が点灯すると、受光部443は第2の光L2としてINCパターン431及びABSパターン432を介した光を受光し、受光信号を信号処理部444に出力する。信号処理部444は出力された受光信号に対して、増幅、二値化、ノイズ除去等を行って出力軸4における高分解能な位置情報を算出し、その位置情報をデータとして記憶する。信号処理部444は、上記起動時の絶対位置情報P2及び出力軸4の位置情報に基づいて、出力軸4の回転方向を検出することができる。また、信号処理部444は、上記情報に基づいてエンコーダディスク413、すなわち出力軸4の回転方向における位置を求めることができる。信号処理部444は、出力軸4の回転方向における位置情報を記憶する。
【0181】
このように、本実施形態においては、第1光源441及び第2光源442が交互に点灯することで算出されたモータ軸2及び出力軸4の回転方向における位置情報を信号処理部444に記憶するようにしている。なお、制御部CONTは、一方の光源441,442が点灯しているタイミングで、信号処理部444が他方の光源441,442の反射光の信号処理を行うようにしてもよい。これにより、信号処理部444がモータ軸2及び出力軸4の回転方向における位置情報を算出する信号処理時間を短縮することができる。また、本実施形態では、信号処理部444(ASIC)が第1指標部420及び第2指標部430のパターンを生成する多項式が同じとなっているので、モータ軸2及び出力軸4の位置情報を算出する演算速度を向上させることができる。
【0182】
上述のように制御部CONTは第1光源441及び第2光源442のタイミングをずらして交互に点灯させる。第1光源441が点灯すると受光部443はINCパターン421及びABSパターン422を介した第1の光L1を再度受光し、受光信号を信号処理部444に出力し、信号処理部444はモータ軸2の回転方向における位置を算出する。同様に、第2光源442が点灯すると受光部443はINCパターン431及びABSパターン432を介した第2の光L2を再度受光し、受光信号を信号処理部444に出力し、信号処理部444は出力軸44の回転方向における位置を算出する。
【0183】
ここで、例えば
図30に示すように、信号処理部444は、第1光源441及び第2光源442がそれぞれ点灯することで新しく算出されたモータ軸2及び出力軸4の回転方向における位置情報をまとめて順次更新するようにしている。これにより、信号処理部444には最新の位置情報が記憶されるようになっている。
【0184】
なお、第1光源441及び第2光源442の各々が点灯するタイミングで位置情報を更新する構成であっても構わない。すなわち、第1光源441が点灯したタイミングにて信号処理部444内のモータ軸2の回転方向における位置情報のみを更新し、第2光源442が点灯したタイミングにて信号処理部444内の出力軸4の回転方向における位置情報のみを更新するようにしても構わない。この構成によれば、制御部CONTは信号処理部444内に順次更新されるモータ軸2及び出力軸4の回転方向における位置情報に基づき、駆動装置ACT又はモータ1の駆動を制御することができる。
【0185】
このように、本実施形態におけるエンコーダ410は、検出部440の同一の受光領域(受光部443)において第1指標部420による反射光(第1の光)及び第2指標部430による反射光(第2の光)を選択的に受光可能であるので、モータ軸2及び出力軸4のそれぞれに検出部を設けた場合と比べて、装置の小型化及び低価格化を実現できる。従って、本実施形態のエンコーダ410を備える駆動装置ACTにおいても、装置の小型化及び低価格化を実現できる。
【0186】
(変形例)
なお、上記実施形態では、検出部440が時間的に第1の光及び第2の光を分離することで各々の光を1個の受光部443により選択的に受光する例について説明したが、例えば検出部440が光学的に第1の光及び第2の光を分離することで各々の光を同一の受光部443により選択的に受光する構成であっても構わない。ここで、第1の光及び第2の光を光学的に分離するには、第1光源441及び第2光源442の照射する光の波長を互いに異ならせればよく、これにより受光部443には波長の異なる第1の光及び第2の光が照射されることになる。
【0187】
一例として、第1光源441として630nmの赤色光を照射するものを用い、第2光源442として530nmの緑色光を照射するものを用いる。
【0188】
図31A及び
図31Bは波長分離した光を受光する受光部443の構成を示す図である。
図31Aは平面構成を示し、
図31Bは断面構成を示す図である。本構成では、
図31A及び31Bに示すように、受光部443として複数の画素Gを有するCCDからなる撮像素子543が用いられる。なお、各画素Gの大きさは、第1指標部420(INCパターン421及びABSパターン431)及び第2指標部430(INCパターン422及びABSパターン432)に比べて十分に小さく設定されている。
【0189】
撮像素子543の各画素Gには、上記第1光源441による第1指標部420からの反射光(第1の光L1)と、上記第2光源442による第2指標部430からの反射光(第2の光L2)とを選択して受光する波長選択フィルタFが設けられている。波長選択フィルタFは、
図31Bに示すように第1の光のみを透過させるとともに第2の光を反射する第1フィルタ部F1と、第2の光のみを透過させるとともに第1の光を反射する第2フィルタ部F2とを有している。
【0190】
第1フィルタ部F1及び第2フィルタ部F2は、
図31Aに示すように上記各画素Gに対して千鳥状に配置されている。これにより、第1の光及び第2の光がそれぞれ撮像素子543の撮像面の全体に亘って実質的均一に照射されるようになっている。従って、複数の画素Gは、第1フィルタ部F1が設けられることで第1の光のみを受光可能とする第1画素群(第1の受光素子群)G1と、第2フィルタ部F2が設けられることで第2の光のみを受光可能とする第2画素群(第2の受光素子群)G2とを構成している。
【0191】
このような構成に基づき、受光部443(撮像素子543)は第1画素群G1及び第2画素群G2によって波長の異なる第1の光及び第2の光を選択的に受光し、受光信号を信号処理部444に出力するようになっている。
【0192】
次に、本変形例に係るエンコーダ410の動作について説明する。
まず、エンコーダ410に電源が投入された起動時において、第1光源441及び第2光源442が同時に点灯する。このとき、第1の光L1は波長選択フィルタFの第1フィルタ部F1を透過することで撮像素子543の第1画素群G1に受光され、第2の光L2は波長選択フィルタFの第2フィルタ部F2を透過することで撮像素子543の第2画素群G2に受光される。このとき、受光部443は、受光した光に基づく受光信号を信号処理部444に出力する。
【0193】
信号処理部444は、第1の光L1のうちABSパターン422による受光信号を増幅、二値化、ノイズ除去等を行って、論理信号で構成されるパターン情報を求め、このパターン情報と対応するエンコーダディスク412、すなわちモータ軸2の一回転内の絶対位置情報P1を求める。同様に、信号処理部444は、第2の光L2のうちABSパターン432による受光信号を二値化、ノイズ除去等を行って、論理信号で構成されるパターン情報を求め、このパターン情報と対応するエンコーダディスク413、すなわち出力軸4の一回転内の絶対位置情報P2を求める。
【0194】
次に、起動時の絶対位置情報P1、P2を求めた後のエンコーダ410の通常動作について説明する。通常動作時において、制御部CONTは第1光源441及び第2光源442を同時に点灯させる。例えば、第1光源441及び第2光源442はモータ軸2の回転時において常時点灯した状態とされている。
【0195】
本実施形態では、第1光源441及び第2光源442がそれぞれ点灯して第1の光L1及び第2の光L2が受光部443の受光素子543に同時に照射される。受光素子543は、第1画素群G1及び第2画素群G2が第1の光L1及び第2の光L2を分離した状態で受光し、受光した光に基づく受光信号を信号処理部444に出力することができる。
【0196】
信号処理部444は出力された受光信号に対して、増幅、二値化、ノイズ除去等を行ってモータ軸2及び出力軸4における高分解能な位置情報を算出する。信号処理部444は、上記起動時の絶対位置情報P1,P2及び上記モータ軸2及び出力軸4の位置情報に基づいて、モータ軸2及び出力軸4の回転方向を検出することができる。信号処理部444は、モータ軸2及び出力軸4の回転方向における位置情報を記憶する。なお、上記説明ではモータ軸2及び出力軸4の位置情報を同時に算出する場合について説明したが、これらを時間的にずらして算出するようにしても構わない。このようにすれば、演算処理を行う回路部の構成を簡略化できる。
【0197】
以下、同様に制御部CONTは常時点灯する第1光源441及び第2光源442による第1の光L1及び第2の光L2に基づいて受光部443が受光した受光信号を信号処理部444に出力する。信号処理部444は新しく算出されたモータ軸2及び出力軸4の回転方向における位置情報を順次更新するようにしている。制御部CONTは信号処理部444内に順次更新されるモータ軸2及び出力軸4の回転方向における位置情報に基づき、駆動装置ACT又はモータ1の駆動を制御することができる。
【0198】
このように、本変形例によれば、検出部440の同一の受光領域(受光部543)において第1指標部420による反射光(第1の光L1)及び第2指標部430による反射光(第2の光L2)を波長選択フィルタFで光学的に分離することで選択的に受光可能である。よって、モータ軸2及び出力軸4のそれぞれに検出部を設けた場合と比べて、装置の小型化及び低価格化を実現できる。従って、本実施形態のエンコーダ410を備える駆動装置ACTにおいても、装置の小型化及び低価格化を実現できる。
【0199】
また、上記第1実施形態においては、エンコーダディスク412,413の互いの高さ(回転軸線Cの軸方向のギャップ)に差がないことを前提にして説明したが、これらエンコーダディスク412,413を完全に同一平面に配置することは困難である。また、上述のように第1指標部420及び第2指標部430の各パターン421,422,431,432のピッチを同じにすると、外側に配置される第1指標部420の方が、エンコーダディスク412のパターン421,422を360度で分割した際のパルス数が多くなる。すなわち、第1光源441を発光させる駆動パルスの方が第2光源442を発光させる駆動パルスよりもパルス数が多く必要となる。
【0200】
そこで、第1指標部420のパターン421,422のピッチを第2指標部430のパターン431,432のピッチよりも大きくするのが望ましい。このようなパターンを有する第1指標部420及び第2指標部430を同一の受光部443で撮像するためには受光部443上に投影される第1の光及び第2の光による像のピッチを実質的に一致させる必要がある。この場合、
図32に示すように、第1、第2指標部420、430に対する第1光源441及び第2光源442の各々の距離を調整することで受光部443に撮像される第1の光L1及び第2の光L2による反射像の倍率を同じにすることができる。
【0201】
なお、本実施形態における反射式のエンコーダ410は、光源とディスクとの距離と、受光部とディスクとの距離とを同一にすることで、回転軸線Cの軸方向のギャップが変動した場合であっても受光部における反射像の大きさを一定に保つことができるといった利点がある。これに対応し、
図32のような本実施形態のエンコーダ410におけるエンコーダディスク413は、減速機3に直結され、エンコーダディスク412よりも上記ギャップの変動(スラスト変動)が小さいため、本実施形態におけるエンコーダ410は受光部における反射像の大きさが変化することは少ない。
【0202】
ここで、第1、第2指標部420、430に対する第1光源441及び第2光源442の距離を設定する場合の一例について説明する。本説明では、エンコーダディスク412の半径を18mm、エンコーダディスク413の半径を15mmとする。このとき、エンコーダディスク412はディスク上で2×18×π/29=0.221mm、エンコーダディスク413のピッチは2×15×π/29=0.184mmとなる。エンコーダディスク412の受光部443上のピッチは0.221×2=0.442mmとなる。一方、エンコーダディスク413の受光部443上のピッチはエンコーダディスク412と同一であれば、0.368mmとなり、エンコーダディスク412の0.442mmとは異なる。そこで、エンコーダディスク413と第2光源442とのギャップを下式で求めた百分率をエンコーダディスク412のギャップを掛け合わせた値に減ずる。
【0203】
エンコーダディスク412の半径をr
1とし、エンコーダディスク413の半径をr
2とした場合に、r
2/(2r
1−r
2)×100%=76%となる。第1光源441と第1指標部420との距離(ギャップ;d1)を3mmとした場合、第2光源442と第2指標部430との距離(ギャップ;d2)は3×0.76=2.3に設定すると検出部440上のパターンピッチ(像のピッチ)が一致する。
【0204】
これにより、エンコーダディスク412,413の互いの高さに差が生じた状態であっても、検出部440上において第1の光及び第2の光による反射光のパターンピッチを一致させることができる。そんため、モータ軸2及び出力軸4の回転方向における位置を精度良く検出することができ、駆動装置ACT又はモータ1の駆動を良好に制御することができる。
【0205】
(第13実施形態)
次に、第13実施形態について説明する。
以降の説明において、上記の実施形態の構成要素と同一又は同等の要素については同一符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
【0206】
図33は、第13実施形態に係る駆動装置の概略構成を示す断面図である。
本実施形態において、
図33に示すように、エンコーダ410は、第1、第2指標420、430の双方を照明する一つの光源446と、受光部(センサ)447とを備える。また、本実施形態において、第1のエンコーダディスク(第1スケール、第1回転部材)412と第2のエンコーダディスク(第2スケール、第2回転部材)413とが間隙418を介して軸方向に沿って重ねて配置されている。
【0207】
本実施形態において、指標部420は、エンコーダディスク412における間隙418に近い面に設けられ、指標部430は、エンコーダディスク13における間隙418に近い面に設けられる。その結果、エンコーダディスク412上の指標部420のパターン421、422が、エンコーダディスク413に覆われる。また、エンコーダディスク413上の指標部430のパターン431、432が、エンコーダディスク412に覆われる。一実施形態において、間隙418の大きさは、エンコーディスク413又はエンコーダディスク412の厚みに比べて小さくできる。例えば、間隙418の大きさは、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1、又は0.05mm以下にできる。間隙418の内部に指標部420、430が配置されることにより、指標部420、430の各パターン421、422、431、432に不純物が付着するのが防止される。
【0208】
本実施形態において、エンコーダディスク412及びエンコーダディスク413の少なくとも一部が透過性部材からなる。透過性部材として、ガラスの他、様々な公知の材料を用いることができる。他の実施形態において、光源446に比較的近いエンコーダディスク413の少なくとも一部が透過性部材からなり、エンコーダディスク412が非透過性部材からなり得る。
【0209】
図34は、光の進行の一例を説明するための拡大模式図である。
図34に示すように、本実施形態において、光源446からの光の一部がエンコーダディスク413を透過し、指標部430のパターン431、432で反射する。指標部430で反射した光は再びエンコーダディスク413を透過し、受光部447に入る。また、光源446からの光の別の一部がエンコーダディスク413を透過するとともに間隙418を介して指標部420のパターン421、422で反射する。指標部420で反射した光は間隙418及びエンコーダディスク413を介して受光部447に入る。
【0210】
本実施形態において、指標部430に入る光、指標部420に入る光の両方がエンコーダディスク413を通る。検出にかかる光学的な距離の均等化は、パターン設計の簡略化に有利である。
【0211】
代替的及び/又は追加的に、エンコーダディスク412及び/又はエンコーダディスク413の表面の少なくとも一部に光学的な機能膜を設けることができる。一実施形態において、光学的機能膜として反射防止膜を用いることができる。エンコーダディスク412、413の表面の反射特性等の光学的特性を適切に制御することは、検出精度の向上に有利である。
【0212】
別の一実施形態において、
図35、
図36に示すように、エンコーダディスク412及び/又はエンコーダディスク413の表面の少なくとも一部に波長フィルタを設けることができる。光の波長の適切な選択制御により、2つの指標部420、430を一光軸上に沿って重ねて配置可能である。これは、設計の簡略化や小型化に有利である。
【0213】
図35に示す一例において、指標部430と指標部420が同一光路上に配置される。一実施形態において、光源446に比較的近い指標部430のパターンが、赤外線に対する選択機能を有し、指標部420のパターンが可視光線に対する選択機能を有する。すなわち、指標部430のパターンは、赤外線を反射しかつ可視光線を透過する反射部と、赤外線を吸収しかつ可視光線を透過する吸収部とを有する。指標部420のパターンは、可視光線を反射する反射部と、可視光線を吸収する吸収部とを有する。指標部430のパターンで反射した赤外線が受光部447の所定領域に入る。赤外線を検出するための受光領域には、必要に応じて赤外線透過フィルタ461を配置することができる。一方、指標部420のパターンで反射した可視光線が受光部447の所定領域に入る。可視光線を検出するための受光領域には、必要に応じて赤外線遮断フィルタ432を配置することができる。
【0214】
図36に示す別の一例において、指標部430と指標部420が同一光路上に配置される。光源446に比較的近い指標部430のパターンが、可視光線に対する選択機能を有し、指標部420のパターンが赤外線に対する選択機能を有する。すなわち、指標部430のパターンは、可視光線を反射しかつ赤外線を透過する反射部と、可視光線を吸収しかつ赤外線を透過する吸収部とを有する。指標部420のパターンは、赤外線を反射する反射部と、赤外線を吸収する吸収部とを有する。指標部430のパターンで反射した可視光線が受光部447の所定領域に入る。可視光線を検出するための受光領域には、必要に応じて赤外線遮断フィルタ463を配置することができる。一方、指標部420のパターンで反射した赤外線が受光部447の所定領域に入る。赤外線を検出するための受光領域には、必要に応じて赤外線透過フィルタ464を配置することができる。
【0215】
波長選択フィルタを用いて同一光路上に複数の指標部420、430を配置する上記のような構成において、光源は1つ又は複数にできる。例えば、エンコーダ410は、ブロードな波長を有する光を射出可能な1つ又は複数の光源を有することができる。また、受光部(センサ)447は1つ又は複数にできる。例えば、受光部447は、実質的に区画された複数の受光領域を有することができる。あるいは、受光部447は、CCDなどのカラー画像センサを有することができる。
【0216】
図34に戻り、代替的及び/又は追加的に、エンコーダディスク412及び/又はエンコーダディスク413に追加的な光学機能を設けることができる。一実施形態において、エンコーダディスク413の少なくとも一部が曲率を有する形状を有することができる。例えば、光源446からの光の少なくとも一部がエンコーダディスク413を通りかつパターンに対して集光する。エンコーダディスク412、413の透過特性を適切に制御することは、検出精度の向上やパターンの高精細化に有利である。
【0217】
他の実施形態において、
図37に示すように、検出用の光の一部がエンコーダディスク413を実質的に透過しない構成にできる。
図37において、エンコーダディスク413は、指標部420に対応する位置に設けられた開口(貫通孔)470を有する。
図37において、光源446からの光の一部がエンコーダディスク413の開口470を通り、指標部420のパターンで反射する。指標部420で反射した光は再び開口470を通り、受光部447に入る。
【0218】
(第14実施形態)
次に、第14実施形態について説明する。
以降の説明において、上記の実施形態の構成要素と同一又は同等の要素については同一符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
【0219】
図38は、第14実施形態に係る駆動装置の概略構成を示す断面図である。
本実施形態において、
図38に示すように、固定側の部材(基板B)に第1指標部(第1スケール)420及び第2指標部(第2スケール)430が設けられ、回転側の部材(第1のエンコーダディスク412、第2のエンコーダディスク413)に検出部440(受光部492、受光部494)が設けられる。なお、上述の実施形態のように、モータ軸2は中空部2aを有する構成であってもよいし、出力軸4は中空部を有する構成であってもよい。
【0220】
図39は、固定側の基板Bに設けられた指標部420、430を示す模式平面図である。
図39に示すように、同一部材上に、第1指標部420(INCパターン421、ABSパターン422)を有する第1スケール491と、第2指標部430(INCパターン431、ABSパターン432)を有する第2スケール492とが設けられている。一実施形態において、各指標部420、430のパターンは、互いに同心状に配置される複数の環状領域に配置されている。
【0221】
図38に戻り、一実施形態において、第1のエンコーダディスク412上に第1の制御基板481が搭載され、第2のエンコーダディスク413上に第2の制御基板482が搭載される。制御基板481は、光源491と受光部492とを有する。光源491からの光の一部は、第1指標部420で反射される。第1指標部420からの反射光は、受光部492に入る。同様に、制御基板482は、光源493と受光部494とを有する。光源493からの光の一部は、第2指標部430で反射される。第2指標部430からの反射光は、受光部494に入る。受光部492からの第1信号及び受光部494からの第2信号は、信号処理部(不図示)に送られる。このような形態においても、信号処理部は、例えば
図9に示す検出部42及び52や上記の信号処理部344のように、第1信号に関する処理及び第2信号に関する処理に兼用される兼用部を含むことができる。例えば、信号処理部における兼用部は、第1の制御基板481と第2の制御基板482とのうち一方に実装される。兼用部を設けることにより、装置の小型化や低コスト化が図られる。
【0222】
なお、上記実施形態及び変形例では、検出部440が第1指標部420及び第2指標部430における第1光源441及び第2光源442の反射光をそれぞれ検出する場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1指標部420及び第2指標部430を透過した光を偏向させることで同一の検出部440に入射させる構成のような透過型のエンコーダについても適用可能である。なお、本実施形態におけるエンコーダ410は、表面412aとは異なるエンコーダディスク412の側面に所定のパターン(例、パターン421、422等)を形成し、表面413aとは異なるエンコーダディスク413の側面に所定のパターン(例、パターン431、432等)を形成するように構成してもよい。この場合、本実施形態におけるエンコーダ410の検出部440は、上記各側面に対向させて配置させる構成としてもよい。
【0223】
例えば、上記実施形態では、信号処理部444が第1の光及び第2の光による受光信号の双方について信号処理する構成としたが、これに限定されるものではなく、第1の光及び第2の光毎に信号処理部をそれぞれ設けてモータ軸2、出力軸4の回転に関する情報を個別に検出させる構成であってもよい。この場合には、例えば、一方の信号処理部で検出した絶対位置情報を他方の信号処理部に出力し、他方の信号処理部が両絶対位置情報に基づいてモータ軸2及び出力軸4の回転方向における位置をそれぞれ求める構成であってもよいし、各信号処理部で検出した絶対位置情報をそれぞれ制御部CONTに出力し、これらの絶対位置情報を用いて制御部CONTがモータ軸2及び出力軸4の回転方向における位置をそれぞれ求める構成としてもよい。
【0224】
また、例えば、上記の実施形態において、制御基板Bは、第1検出部及び第2検出部の双方が実装されるように構成されてもよいし、第1検出部が実装される第1制御基板と第2検出部が実装され該第1制御基板に並置した第2制御基板とで構成されてもよい。このような場合、第1制御基板と第2制御基板とは、互いに電気的に接続された状態で所定の方向(例、モータ軸2や出力軸4などの軸部材の径方向又は軸方向)に所定間隔で並んで配置されている。例えば、上記した本実施形態におけるエンコーダは、第1指標部を有し、所定の軸線周りに回転する第1回転軸部材と一体的に回転する第1スケールと、第2指標部を有し、前記第1回転軸部材と動力伝達部を介して連結される第2回転軸部材と一体的に回転する第2スケールと、前記第1指標部に基づく第1の信号を出力する第1検出部を有する第1制御基板と、前記第2指標部に基づく第2の信号を出力する第2検出部を有する第2制御基板と、前記第1制御基板と前記第2制御基板とのうち一方の基板に設けられ、前記第1の信号に基づいて前記第1スケールの回転に関する情報と前記第2の信号に基づいて前記第2スケールの回転に関する情報とを算出する信号処理部と、を備え、前記第1制御基板と前記第2制御基板とは、所定の方向(例、モータ軸2や出力軸4などの軸部材の径方向又は軸方向)に互いに並置されている。
【0225】
次に、上記実施形態のいずれかに記載の駆動装置ACTを備えるロボット装置について説明する。
図40は、上記実施形態のいずれかに記載の駆動装置ACTを備えるロボット装置RBTの一部(指部分の先端)の構成を示す図である。なお、上記実施形態に記載の駆動装置ACTは、ロボット装置RBTのアーム部を駆動する駆動部として用いてもよい。
【0226】
図40に示すように、ロボット装置RBTは、末節部1101、中節部1102及び関節部1103を有しており、末節部1101と中節部1102とが関節部1103を介して接続された構成になっている。関節部1103には軸支持部1103a及び軸部1103bが設けられている。軸支持部1103aは中節部1102に固定されている。軸部1103bは、軸支持部1103aによって固定された状態で支持されている。
【0227】
末節部1101は、接続部1101a及び歯車1101bを有している。接続部1101aには、関節部1103の軸部1103bが貫通した状態になっており、当該軸部1103bを回転軸として末節部1101が回転可能になっている。この歯車1101bは、接続部1101aに固定されたベベルギアである。接続部1101aは、歯車1101bと一体的に回転するようになっている。
【0228】
中節部1102は、筐体1102a及び駆動装置ACTを有している。駆動装置ACTは、上記実施形態に記載の駆動装置ACTを用いることができる。駆動装置ACTは、筐体1102a内に設けられている。駆動装置ACTには、回転軸部材1104aが取り付けられている。回転軸部材1104aの先端には、歯車1104bが設けられている。この歯車1104bは、回転軸部材1104aに固定されたベベルギアである。歯車1104bは、上記の歯車1101bとの間で噛み合った状態になっている。
【0229】
上記のように構成されたロボット装置RBTは、駆動装置ACTの駆動によって回転軸部材1104aが回転し、当該回転軸部材1104aと一体的に歯車1104bが回転する。歯車1104bの回転は、その歯車1104bと噛み合った歯車1101bに伝達され、歯車1101bが回転する。歯車1101bが回転することで接続部1101aも回転し、これにより末節部1101が軸部1103bを中心に回転する。
【0230】
このように、本実施形態によれば、駆動装置ACTを搭載することにより、例えば末節部1101を回転させることができる。
【0231】
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において種々変更可能である。