(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記バイタル情報は、前記視聴者の呼吸数、脈拍、血圧、および、体温の少なくともいずれかを示す情報であることを特徴とする請求項1または2に記載のコンテンツ作成方法。
前記バイタル情報は、前記視聴者の呼吸数、脈拍、血圧、および、体温の少なくともいずれかを示す情報であることを特徴とする請求項4または5に記載のコンテンツ作成装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に図面を参照して、この発明に係るコンテンツ作成方法、コンテンツ作成装置及びコンテンツ作成プログラムの実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0012】
[第一の実施形態]
以下の実施形態では、第一の実施形態の概要、第一の実施形態に係るコンテンツ再生装置、第一の実施形態に係るコンテンツ作成装置の構成及び各装置による処理の流れを順に説明し、最後に第一の実施形態による効果を説明する。
【0013】
[概要]
まず、
図1を参照しながら、第一の実施形態に係るシステムにおいて実行されるコンテンツ作成処理の概要を説明する。
【0014】
図1は、第一の実施形態に係るシステムにおいて実行されるコンテンツ作成処理の概要を説明する図である。
図1に示すように、第一の実施形態に係るシステムは、コンテンツ再生装置10と、コンテンツ作成装置20と、視聴者のバイタル情報(生体情報)を検出するバイタルセンサ30とを備える。なお、このコンテンツ再生装置10は、無線通信機能を備えたユーザ端末、例えば、携帯電話機や、スマートフォン、タブレット端末等である。
【0015】
また、バイタルセンサ30により検出されるバイタル情報は、例えば、視聴者の呼吸数、脈拍、血圧、体温等である。システムを構成するコンテンツ再生装置10、コンテンツ作成装置20、バイタルセンサ30それぞれの台数は、
図1に示す台数に限定されない。以下に、システムの処理の一例を説明する。なお、以下では、視聴者がコンサート会場で音楽を視聴した後に、バイタル情報をもとにCDを作成する場合を例に説明する。
【0016】
まず、バイタルセンサ30は、視聴者が会場でコンサートを視聴する視聴者の呼吸数や脈拍などのバイタル情報を記録する。そして、コンテンツ再生装置10は、バイタルセンサ30からバイタル情報を受信し、該バイタル情報から視聴者の興奮や、視聴者の急激な気持ちの変化を検出し、検出時の時刻情報をバイタル時刻リストに格納する。
【0017】
続いて、コンテンツ作成装置20は、バイタル時刻リストをコンテンツ再生装置10から受信し、該バイタル時刻リストに基づき、リスト項目の時刻部分に相当する曲等をコンサートプログラムから特定する。
【0018】
そして、コンテンツ作成装置20は、特定した曲のCDリリース版やビデオクリップを取得し、視聴者ごとにカスタマイズされたコンテンツとして作成し、該コンテンツをコンテンツ再生装置10に提供する。
【0019】
このようにすることで、コンテンツ作成装置20は、例えば、コンサートで視聴した感動した曲を視聴者のバイタル情報から特定することにより、視聴者好みにカスタマイズされたコンテンツを作成することができる。
【0020】
[コンテンツ再生装置の構成]
次に、
図2を用いて、コンテンツ再生装置の構成について説明する。
図2は、第一の実施形態に係るコンテンツ再生装置の構成の一例を示す図である。
図2に示すように、コンテンツ再生装置10は、通信処理部11、制御部12および記憶部13を有する。
【0021】
通信処理部11は、コンテンツ作成装置20およびバイタルセンサ30との間でやり取りする各種情報に関する通信を制御する。例えば、通信処理部11は、コンテンツ作成装置20に対してバイタル時刻リストを送信し、コンテンツ作成装置20から作成されたコンテンツを受信する。また、通信処理部11は、バイタルセンサ30からバイタル情報を受信する。なお、バイタル情報は、視聴者の呼吸数、脈拍、血圧、および、体温の少なくともいずれかを示す情報である。
【0022】
記憶部13は、
図2に示すように、バイタル情報記憶部13a、バイタルリスト記憶部13bおよび再生コンテンツ記憶部13cを有する。記憶部13は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置などである。
【0023】
バイタル情報記憶部13aは、バイタルセンサ30から受信したバイタル情報を記憶する。ここで、
図3を用いて、第一の実施形態に係るバイタル情報記憶部13aに記憶される情報の一例について説明する。なお、以下の例では、バイタル情報として、視聴者の脈拍を記憶する場合を例に説明する。
【0024】
図3は、第一の実施形態に係るバイタル情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。例えば、バイタル情報記憶部13aは、
図3に示すように、バイタル情報を一意に識別する「バイタルID」と、脈拍の値を示す「バイタル情報」と、バイタル情報が記録された時刻を示す「記録時刻」とを対応付けて記憶する。
【0025】
具体例を挙げて説明すると、
図3に例示するように、例えば、バイタル情報記憶部13aは、バイタルID「バイタル1」と、バイタル情報「100」と、記録時刻「2013/9/2 19:00」とを対応付けて記憶する。これは、バイタルIDが「バイタル1」のデータについて、視聴者の1分間における脈拍の値が「100」であり、そのバイタル情報がバイタルセンサ30によって記録された時刻が「2013/9/2 19:00」であることを意味する。
【0026】
バイタルリスト記憶部13bは、バイタル情報記憶部13aに記憶されたバイタル情報のうち、バイタル情報の値が所定値以上となったもの、または、バイタル情報の値の変化が所定値以上となったものをバイタル時刻リストとして記憶する。ここで、
図4を用いて、バイタルリスト記憶部13bに記憶される情報の一例について説明する。
【0027】
図4は、バイタルリスト記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。例えば、バイタルリスト記憶部13bは、
図4に示すように、「バイタルID」と、「記録時刻」とを対応付けて記憶する。ここで、具体例を挙げて説明すると、
図4に例示するように、例えば、バイタルリスト記憶部13bは、バイタルID「バイタル2」と、記録時刻「2013/9/2 19:01」とを対応付けて記憶する。バイタルリスト記憶部13bに記憶される情報は、後述する検出部12bによって検出されたバイタル情報の一覧が記録されたリストである。
【0028】
再生コンテンツ記憶部13cは、コンテンツ作成装置20によって作成されたコンテンツデータを記憶する。この再生コンテンツ記憶部13cに記憶されたコンテンツデータは、後述する再生部12dによって再生することが可能である。また、再生コンテンツ記憶部13cに記憶されたコンテンツデータは、コンテンツ再生装置10が有する既存の編集機能により、適宜編集可能である。
【0029】
図2に戻って、制御部12は、受信部12a、検出部12b、送信部12cおよび再生部12dを有する。ここで、制御部12は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などの電子回路やASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路である。
【0030】
受信部12aは、会場で実演を視聴している視聴者の一連のバイタル情報をバイタルセンサ30から受信する。例えば、受信部12aは、ユーザIDをバイタルセンサ30に送信し、該ユーザIDに対応するバイタル情報として、バイタルセンサ30が1秒ごとに記録したバイタル情報を受信し、バイタル情報記憶部13aに格納する。
【0031】
検出部12bは、受信部12aによって受信されたバイタル情報の値が所定値以上となった時刻、または、バイタル情報の値の変化が所定値以上となった時刻を検出する。具体的には、検出部12bは、各バイタル情報の値が所定値以上であるか判定し、所定値以上であるバイタル情報をバイタルリスト記憶部13bに格納する。例えば、検出部12bは、バイタルリスト情報として脈拍の値が1分間に「101」以上であるか判定し、「101」以上であるバイタル情報の「バイタルID」および「記録時刻」をバイタルリスト記憶部13bに格納する。
【0032】
また、検出部12bは、前後する2つのバイタル情報を比較して、所定値以上の変化があるか判定し、所定値以上の変化がある場合には、時刻が先のバイタル情報を検出して、バイタルリスト記憶部13bに格納する。例えば、検出部12bは、前後の2つのバイタルリスト情報として脈拍の値が「3」以上であるか判定し、「3」以上である場合には、時刻が先のバイタル情報の「バイタルID」および「記録時刻」をバイタルリスト記憶部13bに格納する。
【0033】
なお、所定値以上の変化がある場合に、時刻が先のバイタル情報を検出する場合に限定されず、例えば、2つのバイタル情報のうち値が大きい方のバイタル情報をバイタルリスト記憶部13bに格納してもよい。例を挙げて説明すると、検出部12bは、前後の2つのバイタルリスト情報として脈拍の値が「3」以上であるか判定し、「3」以上である場合には、脈拍の値が大きいバイタル情報の「バイタルID」および「記録時刻」をバイタルリスト記憶部13bに格納する。
【0034】
なお、検出部12bは、バイタル情報の値が所定値以上となった時刻を検出する処理、または、バイタル情報の値の変化が所定値以上となった時刻を検出する処理のいずれかを行ってもよいし、バイタル情報の値が所定値以上であって、且つ、バイタル情報の値の変化が所定値以上となった時刻を検出する処理を行ってもよい。このような検出処理を行うための条件は、視聴者によって適宜変更することが可能である。なお、以下の説明では、バイタル情報の値の変化が所定値以上となった時刻を検出する処理を例として説明する。
【0035】
ここで
図5を用いて、バイタル情報の変化を検出する処理を説明する。
図5は、第一の実施形態に係るバイタル情報の変化を検出する処理を説明する図である。まず、コンテンツ再生装置10の検出部12bは、全バイタル情報から、バイタル情報を時系列順に2つ読み出し、後の情報がまだあるかを判定する。ここで、検出部12bが、後の情報があると判定した場合、読み出した2つのバイタル情報を比較し、情報の変化が所定の閾値以上か否かを判定する。ここで、検出部12bが、情報の変化は所定の閾値以上と判定した場合、読み出した2つのバイタル情報のうち先のバイタル情報の時刻(記録時刻)をリストに載せる。検出部12bが、上記の処理を繰り返すことで、例えば、変化が所定の閾値以上のバイタル情報(バイタル2,5,…,X)の時刻リストが作成される。
【0036】
送信部12cは、バイタルリスト記憶部13bに記憶されたバイタル時刻リストをコンテンツ作成装置20に送信する。例えば、送信部12cは、視聴者によりカスタマイズコンテンツ作成の指示を受け付けた場合に、カスタマイズコンテンツ作成要求として、バイタル時刻リストと、視聴者が参加したコンサートチケットIDとをコンテンツ作成装置20に送信する。
【0037】
再生部12dは、コンテンツ作成装置20によって作成されたコンテンツを再生する。例えば、再生部12dは、コンテンツ作成装置20から視聴者用にカスタマイズされたコンテンツを受信し、受信したコンテンツを再生コンテンツ記憶部13cに格納する。また、再生部12dは、視聴者からコンテンツ再生の指示を受け付けると、コンテンツの再生を行う。
【0038】
[コンテンツ作成装置の構成]
次に、
図6を用いて、コンテンツ作成装置の構成について説明する。
図6は、第一の実施形態に係るコンテンツ作成装置の構成の一例を示す図である。
図6に示すように、コンテンツ作成装置20は、通信処理部21、制御部22および記憶部23を有する。
【0039】
通信処理部21は、コンテンツ再生装置10およびバイタルセンサ30との間でやり取りする各種情報に関する通信を制御する。例えば、通信処理部21は、コンテンツ再生装置10からバイタル時刻リストを受信し、コンテンツ再生装置10にコンテンツを送信する。
【0040】
記憶部23は、
図6に示すように、演目リスト記憶部23a、コンテンツ記憶部23b、バイタルリスト記憶部23cおよび視聴者用コンテンツ記憶部23dを有する。記憶部23は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置などである。
【0041】
演目リスト記憶部23aは、会場で実演されたコンサートや芝居などの演奏プログラムや公演プログラムを記憶する。ここで、
図7の例を用いて、演目リスト記憶部23aに記憶される情報の一例について説明する。
【0042】
図7は、第一の実施形態に係る演目リスト記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。なお、
図7に例示する情報のリストは、各コンサートや芝居ごとに別々に記憶されており、コンサートチケットIDなどに対応付けて管理されているものとする。例えば、
図7に示すように、演目リスト記憶部23aは、演奏した曲を一意に識別する「曲ID」と、コンサート等で演奏した時刻を示す「演奏時刻」とを対応付けて記憶する。
【0043】
具体例を挙げて説明すると、演目リスト記憶部23aは、曲ID「曲01」と、演奏時刻「2013/9/2 19:00」とを対応付けて記憶する。これは、曲ID「曲01」の曲がコンサートにおいて「2013/9/2 19:00」の時刻に演奏されたことを意味する。
【0044】
コンテンツ記憶部23bは、音楽データやビデオクリップなどの各種コンテンツを記憶する。ここで、
図8の例を用いて、コンテンツ記憶部23bに記憶される情報の一例について説明する。
図8は、第一の実施形態に係るコンテンツ記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。なお、
図8の例では、コンテンツに関する情報を示すリストを記憶していることを示すが、このリストのほかに、コンテンツデータそのものもコンテンツ記憶部23bに記憶されているものとする。
【0045】
例えば、
図8に示すように、コンテンツ記憶部23bは、「曲ID」と、コンテンツを一意に識別する「コンテンツID」と、曲の題名を示す「曲名」と、曲の再生時間を示す「再生時間」とを対応付けて記憶する。具体例を挙げて説明すると、曲名「曲01」と、コンテンツID「CD10−003」と、曲名「春の歌」と、再生時間「3:40」とが対応付けて記憶されている。
【0046】
バイタルリスト記憶部23cは、バイタル情報のうち、バイタル情報の値が所定値以上となったもの、または、バイタル情報の値の変化が所定値以上となったものをバイタル時刻リストとして記憶する。バイタルリスト記憶部23cに記憶されたバイタル情報は、コンテンツ再生装置10から受信した情報であり、前述したバイタルリスト記憶部13bと同様の情報を記憶するため、具体的な説明を省略する。
【0047】
視聴者用コンテンツ記憶部23dは、コンサート等に参加した視聴者用にカスタマイズされたコンテンツデータを記憶する。また、視聴者用コンテンツ記憶部23dに記憶されたコンテンツデータは、後述する作成部22cによって作成されたコンテンツである。
【0048】
図6に戻って、制御部22は、特定部22a、取得部22b、作成部22cおよび提供部22dを有する。ここで、制御部22は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などの電子回路やASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路である。
【0049】
特定部22aは、コンテンツ再生装置10によって検出された時刻において実演されていた演目を特定する。具体的には、特定部22aは、会場で実演された曲を識別する曲IDと該曲が実演された時刻とを対応付けて記憶する演目リスト記憶部23aから、コンテンツ再生装置10の検出部12bによって検出された時刻に対応する曲を取得し、取得された曲を実演されていた曲として特定する。
【0050】
例えば、特定部22aは、コンテンツ再生装置10からバイタル時刻リストとともにコンサートチケットIDなどの視聴者が参加したコンサート等を特定できる情報を受信すると、バイタル時刻リストをバイタルリスト記憶部23cに格納する。そして、特定部22aは、コンサートチケットIDからコンサート情報を特定し、コンサート情報を用いて演目リスト記憶部23aからコンサートプログラム(全演奏曲リスト)を読み出す。
【0051】
そして、特定部22aは、例えば、バイタル時刻リストから各項目とコンサートプログラムを参照し、項目ごとに時刻の演奏曲を特定し、視聴者ごとに選択コンサート曲リストを作成する。
【0052】
ここで、
図9を用いて、選択コンサート曲リストを作成する処理について説明する。
図9は、選択コンサート曲リストを作成する処理を説明する図である。
図9に示すように、特定部22aは、コンテンツ再生装置10から受信したバイタル時刻リストを読み出し、項目がまだあるか否かを判定する。この結果、特定部22aは、項目がまだあると判定した場合には、リストの1項目を読み出し、プログラムの対応時刻における演奏曲にマークし、それを選択コンサートリストに追加する。上記の処理をバイタル時刻リストの項目がなくなるまで繰り返す。
【0053】
例えば、
図9に例示するように、特定部22aは、バイタル時刻リストにバイタル2、バイタル5・・・バイタルXの記録時刻が含まれている場合には、コンサートプログラムにおける演奏時刻と比較し、バイタル2の記録時刻に対応する「曲01」、バイタル5の記録時刻に対応する「曲02」・・・バイタルXの記録時刻に対応する「曲XX」を選択コンサートリストに追加していく。
【0054】
取得部22bは、特定部22aによって特定された演目に対応するコンテンツデータを取得する。例えば、取得部22bは、特定部22aによって作成された選択コンサートリストに含まれる曲IDである「曲01」、「曲02」・・・「曲XX」をキーとして、コンテンツ記憶部23bからコンテンツデータを取得し、カスタマイズコンテンツの一覧に追加していく。
【0055】
ここで、
図10を用いて、カスタマイズコンテンツを作成する処理について説明する。
図10は、カスタマイズコンテンツを作成する処理を説明する図である。
図10に示すように、取得部22bは、選択コンサート曲リストを読み出し、項目があるか否かを判定する。そして、取得部22bは、項目がまだあると判定した場合には、リストの1項目を読み出し、曲IDをキーとして、コンテンツ記憶部23bに記憶されたデータに対応する関連コンテンツを読み出し、カスタマイズコンテンツに追加する。上記の処理を選択コンサート曲リストの項目がなくなるまで繰り返す。
【0056】
例えば、
図10に例示するように、選択コンサート曲リストに含まれる曲IDである「曲01」、「曲02」・・・「曲XX」が含まれている場合には、コンテンツID「CD10−003」、コンテンツID「CD20−005」・・・コンテンツID「CD30−007」のコンテンツデータがカスタマイズコンテンツの一覧に追加される。
【0057】
作成部22cは、取得部22bによって取得されたコンテンツデータをつなぎ合わせた編集映像を作成する。例えば、作成部22cは、取得部22bによって作成されたカスタマイズコンテンツのコンテンツデータをつなぎ合わせて編集映像を作成し、視聴者用コンテンツ記憶部23dに格納する。
【0058】
提供部22dは、作成部22cによって作成されたコンテンツデータをコンテンツ再生装置10に提供する。例えば、提供部22dは、視聴者用コンテンツ記憶部23dに記憶されたコンテンツデータを読み出し、該コンテンツデータをコンテンツ再生装置10に送信する。
【0059】
ここで、
図11を用いて、コンテンツ作成処理の全体の流れを説明する。
図11は、第一の実施形態に係るシステムにおけるコンテンツ作成処理の全体の流れを説明する図である。
図11に示すように、バイタルセンサ30は、視聴者からバイタル情報記録開始指示を受け付けると、視聴者のバイタル情報を記録する処理を開始し、バイタル情報記録機能によりバイタル情報を記録する。そして、記録したバイタル情報をコンテンツ再生装置10に転送する。
【0060】
続いて、コンテンツ再生装置10は、前後する2つのバイタル情報を比較して急激な変化があるデータを特定し、それをバイタル時刻リストとしてリスト化する。そして、コンテンツ再生装置10は、バイタル時刻リストと、視聴者が参加したコンサートチケットIDとをコンテンツ作成装置20に送信する。
【0061】
そして、コンテンツ作成装置20は、コンサートチケットIDからコンサート情報を特定し、さらにコンサート情報を用いて演目リスト記憶部23aからコンサートプログラム(全演奏曲リスト)を特定する。
【0062】
続いて、コンテンツ作成装置20は、バイタル時刻リストから各項目とコンサートプログラムを参照して、項目ごとに時刻の演奏曲を特定し、視聴者ごとに選択コンサート曲リストを作成する。そして、コンテンツ作成装置20は、視聴者ごとに選択コンサート曲リストから各曲関連コンテンツを特定し、当該コンテンツを読み出して組み合わせ、視聴者ごとにカスタマイズコンテンツを作成する。
【0063】
このように、コンテンツ作成装置20では、例えば、コンサートで視聴した感動した曲を視聴者のバイタル情報から特定することにより、視聴者好みにカスタマイズコンテンツを作成することが可能である。
【0064】
[バイタルセンサによる処理]
次に、
図12を用いて、第一の実施形態に係るバイタルセンサ30におけるバイタル情報記録処理の流れを説明する。
図12は、第一の実施形態に係るバイタルセンサにおけるバイタル情報記録処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【0065】
図12に示すように、バイタルセンサ30は、バイタル情報記録開始指示を視聴者から受け付けると(ステップS101肯定)、バイタル情報記録開始する(ステップS102)。そして、バイタルセンサ30は、1分経過したか否かを判定し(ステップS103)、1分経過した場合には(ステップS103肯定)、バイタル情報を記録する(ステップS104)。
【0066】
そして、バイタルセンサ30は、バイタル情報記録終了指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS105)。この結果、バイタルセンサ30は、バイタル情報記録終了指示を受け付けていない場合には(ステップS105否定)、ステップS103の処理に戻って、上記の処理を繰り返す。一方、バイタルセンサ30は、バイタル情報記録終了指示を受け付けた場合には(ステップS105肯定)、処理を終了する。
【0067】
[システムによる全体処理]
次に、
図13および
図14を用いて、第一の実施形態に係るシステムにおける全体の処理の流れを説明する。
図13は、第一の実施形態に係るシステムにおけるバイタル情報の変化を検出する検出処理の流れを説明するためのシーケンス図である。
図14は、第一の実施形態に係るシステムにおけるコンテンツ作成処理の流れを説明するためのシーケンス図である。
【0068】
まず、
図13を用いて、バイタル情報の変化を検出する検出処理の流れを説明する。
図13に示すように、コンテンツ再生装置10は、視聴者からデータ転送指示を受け付けると(ステップS201)、バイタルセンサ30にバイタル情報を要求する(ステップS202)。そして、バイタルセンサ30は、コンテンツ再生装置10に対してバイタル情報を送信する(ステップS203)。そして、コンテンツ再生装置10は、バイタル情報を受信すると、視聴者に対してデータ転送が完了した旨を通知する(ステップS204)。例えば、コンテンツ再生装置10は、バイタル情報のデータ転送が完了した旨のメッセージを表示することで、視聴者に対してデータ転送が完了した旨を通知する。
【0069】
そして、コンテンツ再生装置10は、視聴者からバイタル情報をバイタル時刻リスト化する旨の指示を受け付けると(ステップS205)、前後する2つのバイタル情報を比較して急激な変化があるデータを特定し、それをリスト化する(ステップS206)。例えば、コンテンツ再生装置10は、後の情報があると判定した場合、読み出した2つのバイタル情報を比較し、バイタル情報の変化が所定の閾値以上か否かを判定する。
【0070】
この結果、コンテンツ再生装置10は、バイタル情報の変化が所定の閾値以上と判定した場合、読み出した2つのバイタル情報のうち先のバイタル情報の時刻(記録時刻)をリストに載せる。その後、コンテンツ再生装置10は、バイタル時刻リスト化が完了した旨を視聴者に通知する(ステップS207)。例えば、コンテンツ再生装置10は、バイタル時刻リスト化が完了した旨のメッセージを表示することで視聴者に通知する。
【0071】
次に、
図14を用いて、コンテンツ作成処理の流れを説明する。
図14に示すように、コンテンツ再生装置10は、カスタマイズコンテンツの作成要求を視聴者から受け付けると(ステップS301)、コンサートチケットIDおよびバイタル時刻リストを含むカスタマイズコンテンツ作成要求をコンテンツ作成装置20に送信する(ステップS302)。
【0072】
そして、コンテンツ作成装置20は、コンサートチケットIDからコンサート情報を特定し(ステップS303)、さらにコンサート情報を用いて演目リスト記憶部23aからコンサートプログラム(全演奏曲リスト)を特定する(ステップS304)。
【0073】
続いて、コンテンツ作成装置20は、バイタル時刻リストから各項目とコンサートプログラムを参照して、項目ごとに時刻の演奏曲を特定し、視聴者ごとに選択コンサート曲リストを作成する(ステップS305)。そして、コンテンツ作成装置20は、視聴者ごとに選択コンサート曲リストから各曲関連コンテンツを特定し、当該コンテンツを読み出して組み合わせ、視聴者ごとにカスタマイズコンテンツを作成する(ステップS306)。
【0074】
その後、コンテンツ作成装置20は、コンテンツ再生装置10に対してカスタマイズコンテンツを送信する(ステップS307)。これにより、コンテンツ作成装置20では、例えば、コンサートで視聴した感動した曲を視聴者のバイタル情報から特定することにより、視聴者好みにカスタマイズコンテンツを作成することが可能である。
【0075】
[第一の実施形態の効果]
上述してきたように、第一の実施形態にかかるコンテンツ再生装置10が、会場で実演を視聴している視聴者の一連のバイタル情報を受信し、受信されたバイタル情報の値が所定値以上となった時刻、または、バイタル情報の値の変化が所定値以上となった時刻を検出する。そして、コンテンツ作成装置20は、検出された時刻において実演されていた演目を特定し、特定された演目に対応するコンテンツデータを取得し、取得されたコンテンツデータをつなぎ合わせた編集映像を作成する。これにより、コンテンツを視聴する視聴者に応じたコンテンツを提供することが可能である。例えば、コンサートで視聴した感動した曲を視聴者のバイタル情報から特定することにより、視聴者好みにカスタマイズコンテンツを作成することが可能である。
【0076】
[システム構成等]
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、受信部12aと検出部12bとを統合してもよい。また、上記では、コンテンツ再生装置10およびコンテンツ作成装置20によって処理を実現していたが、例えば、コンテンツ再生装置10が有する受信部12a、検出部12b、送信部12cおよび再生部12dに対応する機能部をコンテンツ作成装置20が有し、コンテンツ作成装置20のみで処理を実現するようにしてもよい。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0077】
また、本実施形態において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0078】
[プログラム]
また、上記実施形態において説明したコンテンツ作成装置20が実行する処理をコンピュータが実行可能な言語で記述したプログラムを作成することもできる。例えば、第一の実施形態に係るコンテンツ作成装置20が実行する処理をコンピュータが実行可能な言語で記述したコンテンツ作成プログラムを作成することもできる。この場合、コンピュータがコンテンツ作成プログラムを実行することにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、かかるコンテンツ作成プログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されコンテンツ作成プログラムをコンピュータに読み込ませて実行することにより上記第一の実施形態と同様の処理を実現してもよい。以下に、
図6に示したコンテンツ作成装置20と同様の機能を実現するコンテンツ作成プログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。
【0079】
図15は、コンテンツ作成プログラムを実行するコンピュータ1000を示す図である。
図15に例示するように、コンピュータ1000は、例えば、メモリ1010と、CPU1020と、ハードディスクドライブインタフェース1030と、ディスクドライブインタフェース1040と、シリアルポートインタフェース1050と、ビデオアダプタ1060と、ネットワークインタフェース1070とを有し、これらの各部はバス1080によって接続される。
【0080】
メモリ1010は、
図15に例示するように、ROM(Read Only Memory)1011及びRAM1012を含む。ROM1011は、例えば、BIOS(Basic Input Output System)等のブートプログラムを記憶する。ハードディスクドライブインタフェース1030は、
図15に例示するように、ハードディスクドライブ1031に接続される。ディスクドライブインタフェース1040は、
図15に例示するように、ディスクドライブ1041に接続される。例えば磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能な記憶媒体が、ディスクドライブ1041に挿入される。シリアルポートインタフェース1050は、
図15に例示するように、例えばマウス1051、キーボード1052に接続される。ビデオアダプタ1060は、
図15に例示するように、例えばディスプレイ1061に接続される。
【0081】
ここで、
図15に例示するように、ハードディスクドライブ1031は、例えば、OS1091、アプリケーションプログラム1092、プログラムモジュール1093、プログラムデータ1094を記憶する。すなわち、上記のコンテンツ作成プログラムは、コンピュータ1000によって実行される指令が記述されたプログラムモジュールとして、例えばハードディスクドライブ1031に記憶される。
【0082】
また、上記実施形態で説明した各種データは、プログラムデータとして、例えばメモリ1010やハードディスクドライブ1031に記憶される。そして、CPU1020が、メモリ1010やハードディスクドライブ1031に記憶されたプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094を必要に応じてRAM1012に読み出し、各種処理手順を実行する。
【0083】
なお、コンテンツ作成プログラムに係るプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094は、ハードディスクドライブ1031に記憶される場合に限られず、例えば着脱可能な記憶媒体に記憶され、ディスクドライブ1041等を介してCPU1020によって読み出されてもよい。あるいは、コンテンツ作成プログラムに係るプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094は、ネットワーク(LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等)を介して接続された他のコンピュータに記憶され、ネットワークインタフェース1070を介してCPU1020によって読み出されてもよい。