特許第6034311号(P6034311)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6034311
(24)【登録日】2016年11月4日
(45)【発行日】2016年11月30日
(54)【発明の名称】共有ポンプを備えた真空チャンバ
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/02 20060101AFI20161121BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20161121BHJP
   H01L 21/31 20060101ALI20161121BHJP
【FI】
   H01L21/02 Z
   H01L21/302 101G
   H01L21/31 C
   H01L21/31 F
【請求項の数】16
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-556825(P2013-556825)
(86)(22)【出願日】2012年2月29日
(65)【公表番号】特表2014-512672(P2014-512672A)
(43)【公表日】2014年5月22日
(86)【国際出願番号】US2012027099
(87)【国際公開番号】WO2012118886
(87)【国際公開日】20120907
【審査請求日】2015年2月27日
(31)【優先権主張番号】61/448,024
(32)【優先日】2011年3月1日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100101502
【弁理士】
【氏名又は名称】安齋 嘉章
(72)【発明者】
【氏名】パル アニルッダ
(72)【発明者】
【氏名】サリナス マーティン ジェフ
(72)【発明者】
【氏名】リー ジャレド アフマド
(72)【発明者】
【氏名】ルター ポール ビー
(72)【発明者】
【氏名】ヨウシフ イマド
【審査官】 ▲高▼須 甲斐
(56)【参考文献】
【文献】 特開平09−298137(JP,A)
【文献】 特開2007−018771(JP,A)
【文献】 特開2010−199517(JP,A)
【文献】 特開平06−314730(JP,A)
【文献】 特開2009−004729(JP,A)
【文献】 特開平11−230036(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/02
H01L 21/3065
H01L 21/31
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板搬送チャンバ及び第2基板搬送チャンバが内部に形成されたチャンバ本体であって、第1基板搬送チャンバは、第2基板搬送チャンバから分離しており、第1基板搬送チャンバは、第2基板搬送チャンバの上方に鉛直方向に配置されるチャンバ本体と、
真空ポンプと、
ポンプに結合された高コンダクタンスフォアラインと、
第1基板搬送チャンバにフォアラインを結合する第1コンジット直径を有する高コンダクタンスポンピングコンジットと、
第1コンジット直径よりも小さい第2コンジット直径を有する低コンダクタンスポンピングコンジットであって、低コンダクタンスポンピングコンジットは、第2基板搬送チャンバにフォアラインを結合し、低コンダクタンスポンピングコンジットは、チャンバ本体を貫通して形成され、第1基板搬送チャンバ及び高コンダクタンスポンピングコンジットから分離している低コンダクタンスポンピングコンジットを含む基板処理システム。
【請求項2】
高コンダクタンスフォアラインに結合された第2真空ポンプを含む請求項1記載のシステム。
【請求項3】
各基板搬送チャンバは2つの基板搬送ポートを有する請求項1記載のシステム。
【請求項4】
第1基板搬送チャンバ内に配置されたシャワーヘッドを含む請求項1記載のシステム。
【請求項5】
第1基板搬送チャンバがリモートプラズマソースに結合される請求項1記載のシステム。
【請求項6】
第1基板搬送チャンバ及び第2基板搬送チャンバが内部に形成されたチャンバ本体であって、第1基板搬送チャンバが第2基板搬送チャンバから分離されたチャンバ本体と、
真空ポンプと、
ポンプに結合された高コンダクタンスフォアラインと、
第1基板搬送チャンバにフォアラインを結合する第1コンジット直径を有する高コンダクタンスポンピングコンジットと、
第1コンジット直径よりも小さい第2コンジット直径を有する低コンダクタンスポンピングコンジットであって、低コンダクタンスポンピングコンジットは、第2基板搬送チャンバにフォアラインを結合し、低コンダクタンスポンピングコンジットは、チャンバ本体を貫通して形成され、第1基板搬送チャンバ及び高コンダクタンスポンピングコンジットから分離している低コンダクタンスポンピングコンジットを含む基板処理システム。
【請求項7】
各基板搬送チャンバは2つの基板搬送ポートを有する請求項6記載のシステム。
【請求項8】
第1基板搬送チャンバ内に配置されたシャワーヘッドを含む請求項6記載のシステム。
【請求項9】
高コンダクタンスフォアラインに結合された第2真空ポンプを含む請求項6記載のシステム。
【請求項10】
第1基板搬送チャンバ及び第2基板搬送チャンバが内部に形成された第1チャンバ本体であって、第1基板搬送チャンバは、第2基板搬送チャンバから分離しており、第1基板搬送チャンバは、第2基板搬送チャンバの上方に鉛直方向に配置される第1チャンバ本体と、
第3基板搬送チャンバ及び第4基板搬送チャンバを有する第2チャンバ本体であって、第3基板搬送チャンバは、第4基板搬送チャンバから分離しており、第3基板搬送チャンバは、第4基板搬送チャンバの上方に鉛直方向に配置される第2チャンバ本体と、
真空ポンプと、
ポンプに結合された高コンダクタンスフォアラインと、
高コンダクタンスフォアラインに結合された高コンダクタンス共通排気部と、
第1基板搬送チャンバに高コンダクタンス共通排気部を結合する第1コンジット直径を有する第1高コンダクタンスポンピングコンジットと、
第3基板搬送チャンバに高コンダクタンス共通排気部を結合する第3コンジット直径を有する第2高コンダクタンスポンピングコンジットと、
高コンダクタンスフォアラインに結合された低コンダクタンス共通排気部と、
第1コンジット直径よりも小さい第2コンジット直径を有する第1低コンダクタンスポンピングコンジットであって、第1低コンダクタンスポンピングコンジットは、第2基板搬送チャンバに低コンダクタンス共通排気部を結合し、第1低コンダクタンスポンピングコンジットは、第1チャンバ本体内に形成され、第1基板搬送チャンバ及び第1高コンダクタンスポンピングコンジットから分離している第1低コンダクタンスポンピングコンジットと、
第3コンジット直径よりも小さい第4コンジット直径を有する第2低コンダクタンスポンピングコンジットであって、第2低コンダクタンスポンピングコンジットは、第4基板搬送チャンバに低コンダクタンス共通排気部を結合し、第2低コンダクタンスポンピングコンジットは、第2チャンバ本体内に形成され、第3基板搬送チャンバ及び第2高コンダクタンスポンピングコンジットから分離している第2低コンダクタンスポンピングコンジットを含む基板処理システム。
【請求項11】
第1及び第2高コンダクタンスポンピングコンジットは等しいコンダクタンスを有する請求項10記載のシステム。
【請求項12】
第1及び第2高コンダクタンスポンピングコンジットは鏡像配置されている請求項10記載のシステム。
【請求項13】
第1基板搬送チャンバはプラズマ処理チャンバであり、第2基板搬送チャンバはロードロックチャンバである請求項10記載のシステム。
【請求項14】
高コンダクタンスフォアラインに結合された第2ポンプを含む請求項10記載のシステム。
【請求項15】
第1及び第2高コンダクタンスポンピングコンジットは、ベローズによって高コンダクタンスフォアラインに結合される請求項10記載のシステム。
【請求項16】
各基板搬送チャンバは、2つの基板搬送ポートを有する請求項10記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2011年3月1日に出願された米国仮特許出願第61/448,024号の利益を主張する。
【背景】
【0002】
(分野)
本発明の実施形態は、概して、単一のフォアラインを介してポンピングシステムに結合された異なるポンピング要件を有する真空チャンバに関する。
【0003】
(関連技術の説明)
真空処理ツール(例えば、とりわけ、集積回路、フラットパネルディスプレイ、及び磁気メディアを製造するために使用されるもの)においては、真空ポンプの使用を通して、真空処理ツールのチャンバ内を真空環境に維持する。様々な真空処理チャンバ内で行われる処理は、異なる圧力及び/又はポンピング要件を有するので、各真空処理チャンバは、典型的には、専用の真空ポンプを有している。こうして、真空ポンプは、異なった環境に特有のポンピング要件を正確に満たすことができないため、従来は同一のポンピング要件を有する真空チャンバ間でのみ共有されている。各真空チャンバ専用のポンプの必要性は、ハードウェアのコストや複数のポンプのための余分な空間要件に関連するコストのみならず、システム全体のコストを増加させる。
【0004】
したがって、単一の真空ポンプに対して、異なるポンピング要件を有する真空処理領域を使用可能にする機能を備えた改良された処理システムが必要とされている。
【概要】
【0005】
本発明は、概して、基板処理用真空チャンバに関する。真空チャンバは、第2基板チャンバから分離した第1基板チャンバと、真空ポンプと、ポンプに結合された高コンダクタンスフォアラインを含む。高コンダクタンスポンピングコンジットは、第1基板チャンバにフォアラインを結合し、低コンダクタンスポンピングコンジットは、第2基板チャンバにフォアラインを結合する。各コンジットのコンダクタンスは、単一のフォアラインに結合された単一のポンプ(又は複数のポンプ)を用いて、各チャンバの異なるポンピング要件を満たすことができるように選択される。
【0006】
本発明の他の一実施形態は、第1及び第2基板搬送チャンバを有するチャンバ本体を提供する。第1基板搬送チャンバは、第2基板搬送チャンバから分離している。基板搬送チャンバは、真空ポンプとポンプに結合された高コンダクタンスフォアラインを更に含む。高コンダクタンスポンピングコンジットは、第1基板搬送チャンバにフォアラインを結合し、低コンダクタンスポンピングコンジットは、第2基板搬送チャンバにフォアラインを結合する。
【0007】
本発明の他の一実施形態は、第1基板搬送チャンバを第2基板搬送チャンバから分離した第1チャンバ本体と、第3基板搬送チャンバを第4基板搬送チャンバから分離した第2チャンバ本体を有するシステムを提供する。システムは、真空ポンプと、ポンプに結合された高コンダクタンスフォアラインと、第1基板搬送チャンバに高コンダクタンスフォアラインを結合する第1高コンダクタンスポンピングコンジットと、第3基板搬送チャンバに高コンダクタンスフォアラインを結合する第2高コンダクタンスポンピングコンジットも含む。システムは、高コンダクタンスフォアラインに結合された低コンダクタンスフォアラインと、第2基板搬送チャンバに低コンダクタンスフォアラインを結合する第1低コンダクタンスポンピングコンジットと、第4基板搬送チャンバに低コンダクタンスフォアラインを結合する第2低コンダクタンスポンピングコンジットを更に含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の上述した構成を詳細に理解することができるように、上記に簡単に要約した本発明のより具体的な説明を、実施形態を参照して行う。実施形態のいくつかは添付図面に示されている。しかしながら、添付図面は本開示の典型的な実施形態を示しているに過ぎず、したがってこの範囲を制限していると解釈されるべきではなく、本発明は他の等しく有効な実施形態を含み得ることに留意すべきである。
図1】本発明の一実施形態に係る真空チャンバの正面断面図である。
図2図1の真空チャンバの概略断面図である。
図3図1の真空チャンバの別の断面平面図である。
図4】本発明の一実施形態に係るポンプシステムを有する真空チャンバの概略図である。
図5図4のポンプシステムの代替実施形態の部分概略図である。
図6】複数の真空チャンバと1つのポンプシステムを有する一実施形態の正面概略図である。
図7】複数の真空チャンバと1つのポンプシステムを有する代替実施形態の正面概略図である。
【0009】
理解を促進するために、図面に共通する同一の要素を示す際には可能な限り同一の参照番号を使用している。一実施形態の要素及び構成を更なる説明なしに他の実施形態に有益に組み込んでもよいと理解される。
【詳細な説明】
【0010】
本発明は、互いに分離した複数の基板チャンバを含む基板真空処理システムを提供する。基板チャンバは、基板チャンバが共通の真空ポンプを共有することができるように選択されたコンダクタンスの比を有するように構成されたポンピングコンジットによって各々真空ポンプに結合されている。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態に係る処理システム100の正面断面図である。処理システム100は、概して、内壁108によって第2チャンバ106から分離された第1チャンバ104を有するチャンバ本体102を含む。チャンバ104、106は、共通のチャンバ本体102内に示されているが、チャンバ104、106は、その代わりに別々の本体内に配置されていてもよい。チャンバ本体102を貫通して形成された基板搬送ポート110は、第1及び第2チャンバ104、106へのアクセスを提供する。チャンバ本体102に結合されたドア112は、各々の基板搬送ポート110を選択的に開閉するように動作し、これによって第1及び第2チャンバ104、106からの基板の出し入れを促進する。ファクトリインタフェース114は、チャンバ本体102の一方の側に結合されている。搬送チャンバ116は、チャンバ本体102のもう一方の側に結合されている。図示していないが、複数の処理チャンバが搬送チャンバ116に結合され、これによって基板を処理する。
【0012】
一実施形態では、第1チャンバ104は、プラズマ除害、アニーリング、インプラント、アッシング等のプラズマ処理チャンバ、又は他のプラズマ処理チャンバである。第1チャンバ104は、シャワーヘッド118、基板支持体120、及びヒータ122を含む。処理中に、ヒータ122は、基板支持体120によって第1チャンバ104内に支持された基板124を加熱する。ガスパネル128は、リモートプラズマソース130を通り、チャンバ本体102に貫通形成されたガス入口126を通って第1チャンバ104内へと向かう処理ガスの流れを制御する。ガス入口126を通って第1チャンバ104に入る処理ガスは、シャワーヘッド118に貫通形成された複数の開口部134を通って横方向に分配され、これによって基板124の表面全体に処理ガスを均一に分配する。シャワーヘッド118及び/又は基板支持体120の一方又は両方に電力を供給し、これによって第1チャンバ104内のガスを励起するために、RF電源132を提供することができる。
【0013】
第1排気ポート136がチャンバ本体102を貫通して形成されており、これによって処理ガスを第1チャンバ104から除去することができる。第1排気コンジット138は、第1排気ポート136をフォアライン142に結合している。フォアラインは、ポンピングシステム144に結合されている。ポンプピングシステム144は、1以上のポンプを含むことができる。図1に示す実施形態では、拡張可能なカップリング140が第1排気コンジット138をフォアライン142に結合しており、これによって熱膨張及びより大きな公差を許容している。拡張可能なカップリング140は、一般的に、ベローズ150及びフランジ146、148を含む。フランジ146及び148は、第1排気コンジット138及びフォアライン142にそれぞれ密封結合される。ベローズ150は、フランジ146、148に密封結合されるが、シールを損なうことなく、それらの間の相対運動を可能にする。
【0014】
図示の実施形態では、第2チャンバ106は、例えば、単に隣接するチャンバ及び/又はファクトリインタフェースの真空と大気環境の間で基板を搬送するために使用される、プラズマ処理能力を有していないロードロックチャンバとして構成されている。第2チャンバ106は、オプションで非プラズマ加熱及び/又は冷却要素(図示せず)を有することができる。第2チャンバ106は、一般的に、第2チャンバ106内で基板154を支持するように構成された複数の基板支持体152を含む。第2排気ポート156がチャンバ本体102を貫通して形成されており、第2排気コンジット158に結合されている。第2排気コンジット158は、フレキシブルカップリング140によってフォアライン142及び最終的にはポンプ144に結合されている。第1排気コンジット138及び第2排気コンジット158は、それぞれ異なる所定のコンダクタンスを有するように構成されており、これによって第1及び第2チャンバ104、106のポンピング要件は、単一のポンピングシステム144によって提供することができる。図1に示されるように、第1排気コンジット138は、内部で実行されるプラズマプロセスによって必要とされるように、第1チャンバ104からより大容量のガスを除去可能とするために高コンダクタンスを有するように構成されている。第2排気コンジット158は、第1排気コンジット138のコンダクタンスに対して低いコンダクタンスを有するように構成されており、これによって単一のポンピングシステム144によって単一のフォアライン142を通して、第1及び第2チャンバ104、106から吸引される異なる流量のガスを同時に吸引することができる。
【0015】
図2は、第2チャンバ106を通るチャンバ本体102の断面図である。上述したように、第2排気ポート156は、第2チャンバ106に流体結合されている。また、第1排気ポート136は、チャンバ本体102を貫通して形成されており、第2チャンバ106及び第2排気ポート156から分離されている。孔204は、チャンバ本体102を貫通して形成され、第2チャンバ106から分離され、第1チャンバ104(図2に図示せず)内に延びている。シャフト202が孔204内に配置され、これによって後述するようにリフトアセンブリの高さを制御する。
【0016】
図3は、第1チャンバ104を通るチャンバ本体102の断面図である。リフトアセンブリ302が第1チャンバ104内に配置されている。リフトアセンブリ302は、ブラケット308によってシャフト202に結合されたフープ304を含む。リフトアセンブリ302は、フープ304から半径方向内側に延びる複数のフィンガー310を更に含む。フィンガー310は、フープ304の下方に距離をあけて配置され、ロボット(図示せず)によるフィンガー310上の基板の取得及び配置を可能にする。複数のフィンガー310は、基板支持体120内に形成された複数のノッチ312と揃っている。フィンガー310は、リフトアセンブリ302がシャフト202に結合されたアクチュエータ(図示せず)によって下降するとき、上に配置された基板を基板支持体120上にセットする。フィンガー310が下降位置にある間は、基板はフィンガー310の無い基板支持体120上にある。フープ304は、フィンガー310が基板を基板支持体120からポート110と整列した高さまで持ち上げて、ロボットによる基板搬送を促進するように上昇することができる。
【0017】
図3に示されるように、第1排気ポート136は、第1チャンバ104に流体結合されている。点線で示される第2排気ポート156は、ポートが第1チャンバ104及び第1排気ポート136から分離されるように、チャンバ本体102を貫通して形成されている。
【0018】
図4は、本発明の一実施形態に係るチャンバ本体102の概略図である。チャンバ本体102は、それぞれ排気コンジット138、158を介してポンプ144に結合された第1及び第2チャンバ104、106を含む。排気コンジット138、158を通るガス流は、排気コンジット内に配置された弁によって制御することができる。図4に示されるように、スロットルバルブ402が第1排気コンジット138内に配置され、これによって第1排気コンジット138を通って第1チャンバ104から出るガス流を選択的に増加又は減少させる。遮断弁404がスロットルバルブ402の下流に配置され、これによって第1排気コンジット138を通る流れを選択的に閉じ、(必要な場合に、フォアライン142及びポンプ144から)第1チャンバ104を分離する。同様に、スロットルバルブ406が第2排気コンジット138内に配置され、これによって第2チャンバ104から出るガス流を選択的に制御する。遮断弁408がスロットルバルブ406の下流に配置され、これによって(必要な場合に、フォアライン142及びポンプ144から)第2チャンバ106を分離する。
【0019】
図5は、1以上のポンプを有するものとして上述したポンピングシステム144の代替実施形態の部分概略図である。図5に示されるポンピングシステム144は、フォアライン142に並列に結合された複数のポンプを含む。ポンピングシステム144は、フォアライン142に結合された第1ポンプ510を含む。第2ポンプ510は、コネクタ504によってフォアライン142に流体結合される。コネクタ504は、フォアライン142のティー502に結合された第1端部512、オプションで(504として仮想線で示される)追加のコネクタに結合される第2端部514、及び第2ポンプ510に結合された第3端部516を含む。(510として仮想線で示される)1以上の追加のポンプは、他の第2端部514に接続された第1端部512及び第3端部516を有する1以上のコネクタ504を用いて接合してもよいことが理解される。エンドキャップ506がコネクタ504の最後の第2端部514に結合され、これによって一連のコネクタ504を終了する。
【0020】
図6は、1つのポンピングシステム144によって複数のチャンバが動作するシステム600の正面概略図である。システム600は、概して、最終フォアライン142によってポンピングシステム144に接続された複数の不平衡チャンバ群602、...、602を含む。各不平衡チャンバ群は、各々が異なるポンピング要件を有する少なくとも2つの真空チャンバを含む。チャンバのすべてのグループ602、602を単一の最終フォアライン142に結合できるようにするために、個々のチャンバの排気コンジットに結合された各共通排気部604、604のコンダクタンスは、共通のフォアライン142に最終的に結合される各チャンバ群の異なる流れ要件に対応するように選択される。一実施形態では、2つの不平衡群602、602は、共通排気部604及び604に結合された各排気コンジット138、158及び138、158を有することができる。各共通排気部604及び604は、共通のフォアライン142に結合される。一実施形態では、それぞれのコンジットのペア138、138、158、158と、排気部604、604のコンダクタンスは等しい。例えば、排気コンジット138、158の合計コンダクタンスは、共通排気コンジット604のコンダクタンスに等しい。同様に、排気コンジット138、158の合計コンダクタンスは、共通排気コンジット604のコンダクタンスに等しい。あるいはまた、排気部604、604のコンダクタンスは異なっており、単一の最終フォアライン142に結合されたポンピングシステム144の1以上のポンプの使用によって、少なくとも2つのチャンバを提供可能にするポンピング要件のバランスをとるように選択することができる。
【0021】
図7は、1つのポンピングシステム144によって複数のチャンバが使用可能とされるシステム700の別の一実施形態を示す。システム700は、高コンダクタンス排気コンジット138、138が、共通の高コンダクタンス共通排気部706に結合され、その後、フォアライン142によってポンピングシステム144に結合され、そして低コンダクタンス排気コンジット158、158が、共通の低コンダクタンス排気部702に結合されている以外は、上述したシステム600と実質的に同様である。低コンダクタンス排気部702は、リジングライン704によって高コンダクタンス共通排気部706のうちの1つに又は直接フォアライン142に結合されている。一実施形態では、リジングコンジット704及びフォアライン142のうちの少なくとも一方又は両方の間の接続は、共通排気部702、706を対称的に分割し、これによってチャンバ104、104、106、106間を通過する排気は、フォアライン142と高コンダクタンス共通排気部706の交点を通って画定される対称線708に対して対称的にバランスが取れる。
【0022】
本発明は、有利にモジュール化されたポンプシステムを有する処理システムを提供する。単一のフォアラインに結合されたポンピングシステム内で1以上のポンプを使用して、異なるポンピング要件を有する少なくとも2つのチャンバを利用可能にできることが理解される。すべてのチャンバを利用可能にする単一のフォアラインの使用は、有利なことに、システムのコスト及び複雑さを低減し、より小さい設置面積を提供する。システムは、異なるチャンバ間でコンダクタンスのバランスを取り、高・低コンダクタンスコンジットは、単一のフォアラインに接続され、これによって最小限のコスト及び空間効果をもつチャンバ内で、異なる処理及び機能を実施可能にする。また、排気コンジット及び高コンダクタンスコンジットを有するフォアラインは、小さな設置面積を維持するために、チャンバ本体の空中の下の範囲に閉じ込められる。
【0023】
上記は本発明の実施形態を対象としているが、本発明の他の及び更なる実施形態は本発明の基本的範囲を逸脱することなく創作することができ、その範囲は以下の特許請求の範囲に基づいて定められる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7