(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6036110
(24)【登録日】2016年11月11日
(45)【発行日】2016年11月30日
(54)【発明の名称】光走査装置および画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G02B 26/10 20060101AFI20161121BHJP
G02B 26/12 20060101ALI20161121BHJP
B41J 2/47 20060101ALI20161121BHJP
H04N 1/113 20060101ALI20161121BHJP
G02B 5/00 20060101ALI20161121BHJP
【FI】
G02B26/10 F
G02B26/12
B41J2/47 101D
H04N1/04 104A
G02B5/00 Z
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-216284(P2012-216284)
(22)【出願日】2012年9月28日
(65)【公開番号】特開2014-71223(P2014-71223A)
(43)【公開日】2014年4月21日
【審査請求日】2015年8月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100127111
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 修一
(74)【代理人】
【識別番号】100067873
【弁理士】
【氏名又は名称】樺山 亨
(74)【代理人】
【識別番号】100090103
【弁理士】
【氏名又は名称】本多 章悟
(72)【発明者】
【氏名】今木 大輔
【審査官】
鈴木 俊光
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−128359(JP,A)
【文献】
特開2001−091881(JP,A)
【文献】
特開2008−076566(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 26/10 − 26/12
B41J 2/47
H04N 1/113
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源から出射された光をアパーチャに向け導入するコリメートレンズがこれら光学部材を取り付けられるハウジングの底面に載置して光軸合わせなどの位置調整が行われる光走査装置において、
前記コリメートレンズとアパーチャとの間の空間から漏れ出すフレア光を遮蔽する遮光部を、前記ハウジングの上面に取り付けられる上面カバーに設け、
前記遮光部は、前記上面カバーの表面に一体形成されたリブであり、
前記アパーチャには、水平方向で前記コリメートレンズの光軸と直角な方向の端部に、該コリメートレンズから遠ざかる位置に前記リブを誘導して位置決め可能なガイド部が設けられていることを特徴とする光走査装置。
【請求項2】
前記リブは、前記コリメートレンズの光軸両側に対応して配置されていることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
【請求項3】
前記リブは、前記コリメートレンズの光軸方向に沿った長さが、少なくとも該コリメートレンズと前記アパーチャとの間の空間を覆うことができる長さとされていることを特徴とする請求項2記載の光走査装置。
【請求項4】
前記ガイド部は、前記アパーチャの上部角部に形成された円弧部が用いられることを特徴とする請求項1乃至3のうちのいずれか一つに記載の光走査装置。
【請求項5】
前記遮光部は、前記アパーチャに対向する端部が円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のうちのいずれか一つに記載の光走査装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のうちのいずれか一つに記載の光走査装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光走査装置および画像形成装置に関し、さらに詳しくは、光学素子から漏れる光を遮蔽する部材の組み付け構造に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式を用いたプリンタ、ファクシミリ、複写装置さらにはプロッタなどの各種画像形成装置においては、感光体ドラムなどの潜像担持体の移動過程において均一帯電、光書き込みによる静電潜像形成、トナーを用いた可視像処理、可視像を記録紙等に転写する転写処理および転写された可視像の定着処理を経て出力画像が得られる。
【0003】
静電潜像形成に用いられる装置のひとつに光走査装置が用いられる。
光走査装置は、回転可能な偏向走査手段としての回転多面鏡を用いて感光体ドラムの主走査方向に沿って光りビームを走査する装置である。
【0004】
光走査装置には、コリメートレンズ、アパーチャそしてシリンドリカルレンズがそれぞれ半導体レーザ等の光源と偏向走査手段である回転多面鏡との間の光路中に配置されている。また、fθレンズ、面倒れ補正レンズを含む走査レンズ群、走査レンズから出射する光ビームを感光体ドラムに導くミラー群が回転多面鏡と被走査面である感光体ドラムとの間に配置されている。
【0005】
ところで、光源から出射された光は、コリメートレンズなどの光学素子により平行光とされて出射されるが、その一部が光学素子内で反射して射出面から出射する内部反射光となる場合がある。
内部反射光の一部はアパーチャに向かって出射されずにコリメートレンズ等の光学素子とアパーチャとの間の空間から漏れ出すことがある。
光学素子とアパーチャとの間の空間から漏れ出す光には、コリメートレンズにより集光されずに平行光に変換されて拡散した光の一部も含まれる。
【0006】
コリメートレンズとアパーチャとの間の空間から漏れ出した光は、フレア光であり、これが結像レンズに入射すると反射ミラーなどを経由して潜像担持体に達することがある。
正規の書込光とは異なるフレア光が潜像担持体に達すると、画像上に縞状の汚れや地肌汚れさらには色ぼけを引き起こして画像品質を低下させる原因となる。
【0007】
また、フレア光は、潜像担持体近傍に配置されている検知手段に入射すると検知手段が誤検知を引き起こす原因となる。
検知手段は、潜像担持体上での有効画像領域への画像形成タイミングなどを割り出すために設けられているが、フレア光の入射により誤検知が発生すると、画像形成タイミングなどに狂いが生じ、適正な画像形成が行えなくなる虞がある。
【0008】
そこで、従来では、コリメートレンズ等の光学素子とアパーチャとの間の空間を覆うことができる遮光部を設ける構成が提案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1には、光学ユニットとして用いられるハウジングの一部に光学素子を挿入できる筒状の遮光部を一体成形した構成が開示されている。
この構成では、アパーチャに隣接するコリメートレンズ等の光学素子がその周囲を遮光部により遮蔽されることによりアパーチャとの間の空間からの光の漏れ出しを防ぐことができる。
【0009】
ところで、コリメートレンズの組付けは、上記特許文献1に開示されているように、ハウジングの一部に設けられた遮光部の壁面に挿入する場合の他に、光源ユニットのハウジング底板上に載置する場合がある(例えば、特許文献2)。
底板上に載置されるコリメートレンズは、他の光学部品との光軸合わせや位置決めを行った上で接着などの手法により底板上に固定される。
特許文献2には、底板上に載置されて位置決めされたコリメートレンズの周囲および上面を覆うことができるケーシング部を光学ユニットのハウジング底板上に取り付けて遮光部としている構成が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1に開示されている遮光部は、ハウジングと一体成形により加工されていることから、コリメートレンズの光軸調整は殆ど不要であるといえる。
しかし、特許文献2に開示されているコリメートレンズは、ハウジングの底板上で光軸合わせのための位置決めが必要となる。このため、コリメートレンズを底板に載置する際には、コリメートレンズを把持しながら位置調整ができる治具を用いる場合がある。
【0011】
コリメートレンズの光軸合わせの方法には、水平方向での振れ角、つまり、主走査方向での傾きや位置を調整する方法がある。この調整には、治具を水平方向に揺らす、あるいは主走査方向に移動させてコリメートレンズの主走査方向での光軸位置が調整されることになる。また、光軸合わせだけでなく、ハウジング底板にコリメートレンズを載置する場合にも治具を用いてコリメートレンズのセッティングが行われる。
【0012】
しかし、特許文献2に開示されている遮光部のように、コリメートレンズの周囲に衝立状に立ち上がっている壁部が存在すると、治具の操作スペースが制約されてしまう虞がある。
【0013】
本発明の目的は、上記従来の光走査装置における問題に鑑み、フレア光を遮蔽する部材によりコリメートレンズなどの光学部材の取り付けに支障が生じないようにできるとともに、フレア光の発生を確実に防止できる構成を備えた光走査装置および画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この目的を達成するため、本発明は、光源から出射された光をアパーチャに向け導入するコリメートレンズがこれら光学部材を取り付けられるハウジングの底面に載置して光軸合わせなどの位置調整が行われる光走査装置において、前記コリメートレンズとアパーチャとの間の空間から漏れ出すフレア光を遮蔽する遮光部を、前記ハウジングの上面に取り付けられる上面カバーに設け、
前記遮光部は、前記上面カバーの表面に一体形成されたリブであり、前記アパーチャには、水平方向で前記コリメートレンズの光軸と直角な方向の端部に、該コリメートレンズから遠ざかる位置に前記リブを誘導して位置決め可能なガイド部が設けられていることを特徴とする光走査装置にある。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、遮光部がハウジングの上面に取り付けられる上面カバーに設けられているので、ハウジング底面、特にコリメートレンズとアパーチャとの間の空間に遮光部が存在しない。これにより、ハウジング底面に載置されるコリメートレンズの光軸調整に用いられる治具の操作スペースを制約することがない。
しかも、ハウジングに上カバーが取り付けられると、その一部に設けられている遮光部によりコリメートレンズとアパーチャとの間の空間が遮蔽されてフレア光の発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施形態に係る光走査装置を用いる画像形成装置後異例を説明するための模式図である。
【
図2】
図1に示した光走査装置のハウジングとこれの上面を覆う上カバーとの組み付け状態を説明するための図である。
【
図3】コリメートレンズの載置セットに用いられる治具の操作状態を説明するための斜視図である。
【
図4】
図1に示した光走査装置におけるコリメートレンズと遮光部との関係を説明するための斜視図である。
【
図5】コリメートレンズに対する遮光部の組み付け状態を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面により本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る光走査装置7を用いる画像形成装置100の概略構成を示す模式図である。
図1において画像形成装置100は、モノクロ画像を対象とするモノであり、このため、作像部に用いられる作像ユニット1は1個だけ設けられている。
【0018】
作像ユニット1には、潜像担持体として用いられる感光体ドラム2が配置されており、その周囲には、感光体ドラム2の回転に従って画像形成処理を行うための装置である、帯電装置3、現像装置4、転写装置5およびクリーニング装置6が配置されている。これら各装置は纏めてプロセスカートリッジに収容されている。プロセスカートリッジは、装置本体100Aに対して着脱可能で離、交換あるいは部品や現像剤の補充時に装置本体100Aから取り出すことができる。
【0019】
感光体の周囲外には、書込光を出射する光走査装置7および給紙装置8が備えられている。また、感光体ドラム2からトナー像の転写を受けた記録材の搬送路には、搬送路を挟んで対向するローラを備えた定着装置9が配置されている。
【0020】
以上の構成を備えた画像形成装置100では、感光体ドラム2に対して光走査装置7からの光ビームによって静電潜像が形成される。
静電潜像は、現像装置4から供給される現像剤によって可視像処理されてトナー像となり、給紙装置8から繰り出された記録材に転写される。
【0021】
転写は、給紙装置8から繰り出された記録材が感光体ドラム2の手前側に配置されているレジストローラ10によりレジストタイミングを設定された上で感光体ドラム2と転写装置5とが対向する位置で行われる。
転写装置5は、転写電界形成部材であり、
図1に示す構成では搬送ベルトが用いられている。
【0022】
転写後の記録材は定着装置9を通過する過程で熱と圧力によりトナー像が融解浸透されてトナー像が定着される。
図1に示す定着装置9は、定着ローラと加圧ローラとが用いられた熱ローラ定着方式が用いられている。
定着後の記録材は、装置本体100Aの上面に設けられている排紙トレイ100A1に向け排出される場合と、詳細を説明しないが、符号11で示す搬送方向切換爪によって搬送方向を切り換えられて反転搬送路RPに向け搬送される場合とのいずれかを選択される。
【0023】
反転搬送路RPは、記録材の両面に画像を転写する場合に選択される搬送路であり、定着後、記録材が一旦排紙トレイ100A1側に向け搬送された後、スイッチバック状態で記録材が導入される搬送路である。
反転搬送路RPに導入された記録材は、再度レジストローラ10に向け搬送されて裏面への転写を受ける。その後の搬送経路は片面に画像形成する場合と同じである。
【0024】
以上のような構成を対象として本実施形態の特徴について説明する。
本実施形態の特徴は、
図2に示す光走査装置7において、後述するコリメートレンズ71とアパーチャ72との間の空間を遮蔽する遮光部をハウジング7Aではなく上面カバー7Bに配置したことにある。
【0025】
以下、特徴の前提となる光走査装置7の構成について説明する。
図2において光走査装置7は、上面を開放された箱が用いられるハウジング7Aおよびハウジング7Aの上面を覆うように取り付けられる上面カバー7Bを用いてユニットを構成されている。なお、
図2において一点鎖線で示す矢印は、ハウジング7Aに対する上面カバー7Bの組み付け方向および、後述する遮光部をなすリブ81の組み付け方向をそれぞれ示している。
【0026】
ハウジング7Aは、以下に挙げる光学部材および偏向装置などが底板あるいは壁部に取り付けられるために用いられる。
ハウジング7Aに取り付けられる部材としては、半導体レーザLD(
図4参照)を組み込まれた光源ユニット70、コリメートレンズ71、アパーチャ72、シリンドリカルレンズ73、偏向装置としてのポリゴンミラー74、符号M1〜M3で示す各種ミラーおよび走査レンズ75等が該当している。なお、各ミラーのうち、符号M3で示すミラーの長手方向両側に配置されている、符号S1、S2で示す部材は、同期検知センサを示している。
【0027】
ポリゴンミラー74は、その他の光学部材と分離された空間内に配置されている。上記空間において、ミラー面に反射した光ビームの出射側に位置する壁部には周知の防音ガラス76が取り付けられている。
【0028】
光学部材のうちで、コリメートレンズ71は、
図3に示すように、ハウジング7Aの底面に設けられている載置部7A1に搭載されて紫外線硬化樹脂を含む接着により固定される。
コリメートレンズ71は、治具80などによって周縁が把持された状態で載置部7A1に搭載され、矢印Fで示すように、水平方向で光軸と直角な方向に沿って光軸合わせや位置決めが行われた後、接着剤の硬化により載置部7A1上に固定される。
【0029】
コリメートレンズ71は、治具80を用いて取り付けられるため、ハウジング7Aの底面では治具80を差し入れるスペースおよび位置調整ができるスペースが必要となる。
そこで、本実施形態では、
図2に示すように、コリメートレンズ71とアパーチャ72との間の光軸方向の空間を遮蔽する遮光部がハウジング7A側ではなく、ハウジング7Aの上面を覆うために用いられる上面カバー7B側に配置されている。
【0030】
遮光部は、上面カバー7Bの内面でコリメートレンズ71およびアパーチャ72の近傍で光軸両側に配置された衝立状のリブ81が対で用いられる。
遮光部に用いられるリブ81は、コリメートレンズ71の光軸方向に沿った長さが、少なくともコリメートレンズ71およびアパーチャ72の間の空間を覆うことができる長さよりも多少長くなる長さに決められ、そして上面カバー7Bの内面から突出する長さが、アパーチャ72の高さに対応する長さに決められている。
【0031】
光軸方向に沿った長さがコリメートレンズ71とアパーチャ72との間の空間を覆う長さよりも多少長くなる長さに決められている理由は次の通りである。
上面カバー7Bがハウジング7A側に向け落とし込まれて組み付けられる際に、遮光部に用いられるリブ81がアパーチャ72の上縁に突き当りやすくすることにある。さらに加えて、遮光範囲を拡大することにより上面カバー7Bによる遮光と光軸両側での遮光を確実に行えるようにすることができる。
図4には、遮光部に用いられるリブ81によってコリメートレンズ71およびアパーチャ72の間の空間を遮蔽している状態が二点鎖線で示されている。
【0032】
遮光部に用いられるリブ81は、上面カバー7Bがハウジング7Aに組み込まれる際に、コリメートレンズ71から遠ざかる位置へ誘導される構成が採用されている。
図5は、光軸方向から見た状態でハウジング7Aおよびアパーチャ72を示す図である。
同図においてアパーチャ72は、水平方向で光軸方向と直角な方向での幅が、コリメートレンズ71の外径よりも大きくなる寸法を持たせてあり、また、上縁までの高さもコリメートレンズ71の外径よりも大きくなる寸法に決められている。
【0033】
そして、アパーチャ72の幅方向両縁と上縁とが交差する角部には、円弧状(ラウンド)のガイド部72Aを形成されている。この円弧形状に関しては、リブ81の先端にも設けられている(
図4中、符号Rで示す部分)。
【0034】
アパーチャ72の上縁に突き当たるリブ81は、その先端がアパーチャ72のガイド部72Aに対向すると、上面カバー7Bがハウジング7Aに向け移動されるのに従って上縁からガイド部72Aを経由して幅方向両縁に向け移動することができる。
これにより、リブ81は、上面カバー7Bがハウジング7Aの上面に組み付けられる時に、コリメートレンズ71から遠ざかった位置に誘導されることになる。
【0035】
ハウジング7Aに対して上面カバー7Bが組み付けられる時には、アパーチャ72の高さおよび幅方向のサイズがいずれもコリメートレンズ71の外径よりも大きくなっているので、リブ81がアパーチャ72の上縁に接触してもコリメートレンズ71に衝突することがない。しかも、上縁と幅方向両縁との交差部が円弧状のガイド部72Aに形成されているので、接触しながら移動する際も円滑な移動ができる。
【0036】
以上の実施形態においては、コリメートレンズ71をハウジング底面にセッティングする際に治具80の操作に要するスペースが確保されているので、コリメートレンズ71の取り付けが容易に行える。
【0037】
また、ハウジング7Aへ上面カバー7Bを組み付けるために上面カバー7Bをハウジング7Aに向け移動させた場合には、アパーチャ72の上縁に遮光部をなすリブ81が衝突してもコリメートレンズ71との衝突が避けられる。これにより、上面カバー7Bを組み付ける際に上面カバー7Bによってコリメートレンズ71が破壊されるのを防止できる。
【0038】
さらに加えて、リブ81がアパーチャ72の上縁から幅方向両縁に誘導されると、コリメートレンズ71から遠ざかった位置にリブ81が位置決めされるので、リブ81とコリメートレンズ71との接触が避けられる。これによっても、移動するリブ81がコリメートレンズ71に接触しないので、コリメートレンズ71の破壊が防止されることになる。
【0039】
しかも、上面カバー7Bがハウジング7Aの上面に被せられる際には、リブ81がアパーチャ72の上縁および幅方向両縁の交差部に位置するガイド部72Aあるいはリブ81の先端形状が円弧形状であるので、角部同士が突き当たる場合と違って円滑な移動が保証される。これにより、上面カバー7Bの組み付けを上面カバー7Bの円滑な移動により行うことができるので光走査装置7の組み付け作業性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0040】
7 光走査装置
7A ハウジング
7A1 載置部
7B 上面カバー
70 光源ユニット
71 コリメートレンズ
72 アパーチャ
72A ガイド部
80 治具
81 遮光部材
100 画像形成装置
R 円弧形状部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0041】
【特許文献1】特開2007−178744号公報