(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の植物病害防除組成物は、式(I)
〔式中、
nは1〜4のいずれかの整数を表し、
R
1は、(ヒドロキシカルボニル)C1−C6アルキル基、(ヒドロキシカルボニル)C2−C6アルケニル基、(アミノカルボニル)C1−C6アルキル基、(アミノカルボニル)C2−C6アルケニル基、(C1−C6アルコキシ)カルボニル(C1−C6)アルキル基又は(C1−C6アルコキシ)カルボニル(C2−C6)アルケニル基を表し、
R
2は、フェニル基、1−ナフチル基又は3−インドリル基を表す。
但し、該R
2で表される置換基において、フェニル基、1−ナフチル基及び3−インドリル基を構成し、かつ置換基を有し得る炭素原子は、いずれも、相互に独立してハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、C1−C6アルキル基又はC1−C6アルコキシ基を置換基として有していてもよい。〕
で示されるアミド化合物(以下、本アミド化合物と記す。)と、フルジオキソニルとを含有する。
【0008】
式(I)において、R
1で表される
(ヒドロキシカルボニル)C1−C6アルキル基としては、例えば、ヒドロキシカルボニルメチル基、2−(ヒドロキシカルボニル)エチル基、3−(ヒドロキシカルボニル)プロピル基及び4−(ヒドロキシカルボニル)ブチル基が挙げられ、
(ヒドロキシカルボニル)C2−C6アルケニル基としては、例えば、2−(ヒドロキシカルボニル)エテニル基、3−(ヒドロキシカルボニル)−2−プロペニル基及び3−(ヒドロキシカルボニル)−1−プロペニル基が挙げられ、
(アミノカルボニル)C1−C6アルキル基としては、例えば、アミノカルボニルメチル基、2−(アミノカルボニル)エチル基、3−(アミノカルボニル)プロピル基及び4−(アミノカルボニル)ブチル基が挙げられ、
(アミノカルボニル)C2−C6アルケニル基としては、例えば、2−(アミノカルボニル)エテニル基、3−(アミノカルボニル)−2−プロペニル基及び3−(アミノカルボニル)−1−プロペニル基が挙げられ、
(C1−C6アルコキシ)カルボニル(C1−C6)アルキル基としては、例えば、メトキシカルボニルメチル基、2−(メトキシカルボニル)エチル基、3−(メトキシカルボニル)プロピル基、4−(メトキシカルボニル)ブチル基、エトキシカルボニルメチル基、2−(エトキシカルボニル)エチル基、3−(エトキシカルボニル)プロピル基及び4−(エトキシカルボニル)ブチル基が挙げられ、
(C1−C6アルコキシ)カルボニル(C2−C6)アルケニル基としては、例えば、2−(メトキシカルボニル)エテニル基、3−(メトキシカルボニル)−2−プロペニル基、3−(メトキシカルボニル)−1−プロペニル基、2−(エトキシカルボニル)エテニル基、3−(エトキシカルボニル)−2−プロペニル基及び3−(エトキシカルボニル)−1−プロペニル基が挙げられる。
【0009】
式(I)のR
2で表される置換基において、フェニル基、1−ナフチル基及び3−インドリル基を構成し、かつ置換基を有し得る炭素原子が、いずれも、互いに独立して有していてもよい置換基のうち、
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、
C1−C6アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、1−メチルエチル基、2−メチルプロピル基、3−メチルブチル基及び4−メチルペンチル基が挙げられ、
C1−C6アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、1−メチルエトキシ基、2−メチルプロポキシ基、3−メチルブトキシ基及び4−メチルペンチルオキシ基が挙げられる。
【0010】
式(I)のR
2で表される置換基において、フェニル基、1−ナフチル基及び3−インドリル基を構成し、かつ置換基を有し得る炭素原子の2以上が、同時にハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、C1−C6アルキル基又はC1−C6アルコキシ基を置換基として有する場合が存在するが、かかる場合に各炭素原子に有される置換基は互いに同一であってもよく、また相異なっていてもよい。
【0011】
本アミド化合物の態様としては、例えば次のものが挙げられる。
式(I)において、R
1が(ヒドロキシカルボニル)C1−C6アルキル基又は(C1−C6アルコキシカルボニル)C1−C6アルキル基であり、R
2がフェニル基であるアミド化合物;
式(I)において、nが2であり、R
1が(ヒドロキシカルボニル)C1−C6アルキル基又は(C1−C6アルコキシカルボニル)C1−C6アルキル基であり、R
2がフェニル基であるアミド化合物;
式(I)において、R
1が(ヒドロキシカルボニル)C1−C3アルキル基又は(C1−C2アルコキシ)カルボニル(C1−C3)アルキル基であり、R
2がフェニル基、1−ナフチル基、3−インドリル基又は5−メチル−3−インドリル基であるアミド化合物。
【0012】
本アミド化合物は、その存在状態によっては、農薬学上許容される塩の形態で存在することもある。
【0013】
次に、本アミド化合物の具体例を示す。
【0014】
式(I−a)で示されるアミド化合物。
[式中、n、R
1及びR
2の組合せは、[表1]に示されるいずれかの組合せを示す。]
【0017】
本アミド化合物は、例えば特開平11−255607号公報及び特開2001−139405号公報に記載された化合物であり、例えば該公報に記載された方法によって合成することができる。
【0018】
また、本発明に用いられるフルジオキソニルは公知の化合物であり、例えば「The Pesticide Manual-15th edition(BCPC刊);ISBN 978−1−901396−18−8」の520ページに記載されている。同化合物は、市販の製剤から得るか、公知の方法により製造するこができる。
【0019】
本発明の植物病害防除組成物における、本アミド化合物とフルジオキソニルとの含有割合は、特に限定されるものではないが、本アミド化合物1000重量部に対して、フルジオキソニルが、通常1〜10000重量部、好ましくは10〜1000重量部である。
【0020】
本発明の植物病害防除組成物は、本アミド化合物とフルジオキソニルとの混合物そのものでもよいが、通常は、本アミド化合物とフルジオキソニルと不活性担体とを混合し、必要に応じて界面活性剤やその他の製剤用補助剤を添加して、油剤、乳剤、フロアブル剤、水和剤、顆粒水和剤、粉剤、粒剤等に製剤化されたものである。
また、前記の製剤化された植物病害防除組成物は、そのまま又はその他の不活性成分を添加して、植物病害防除剤として使用することができる。
本発明の植物病害防除組成物における、本アミド化合物とフルジオキソニルとの合計量は、通常0.1%〜100重量%、好ましくは0.2〜90重量%、より好ましくは1〜80重量%の範囲である。
【0021】
製剤化の際に用いられる不活性担体としては、固体担体、液体担体が挙げられる。前記の固体担体としては、例えば、カオリンクレー、アッタパルジャイトクレー、ベントナイト、モンモリロナイト、酸性白土、パイロフィライト、タルク、珪藻土及び方解石等の鉱物、トウモロコシ穂軸粉、クルミ殻粉等の天然有機物、尿素等の合成有機物、炭酸カルシウム、硫酸アンモニウム等の塩類、合成含水酸化珪素等の合成無機物等からなる微粉末あるいは粒状物等が挙げられ、液体担体としては、例えば、キシレン、アルキルベンゼン、メチルナフタレン等の芳香族炭化水素類、2−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテル等のアルコール類、アセトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、ダイズ油、綿実油等の植物油、石油系脂肪族炭化水素類、エステル類、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル並びに水が挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルリン酸エステル塩、リグニンスルホン酸塩及びナフタレンスルホネートホルムアルデヒド重縮合物等の陰イオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルポリオキシプロピレンブロックコポリマー及びソルビタン脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤、並びにアルキルトリメチルアンモニウム塩等の陽イオン界面活性剤が挙げられる。
その他の製剤用補助剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子、アラビアガム、アルギン酸及びその塩、CMC(カルボキシメチルセルロ−ス)及びザンサンガム等の多糖類、アルミニウムマグネシウムシリケート、アルミナゾル等の無機物、防腐剤、着色剤並びにPAP(酸性リン酸イソプロピル)等の安定化剤が挙げられる。
【0022】
本発明の植物病害防除組成物は、植物又は植物を栽培する土壌に施用することにより植物病害を防除することができる。
【0023】
本発明により防除できる植物病害としては、例えば次のものが挙げられる。
【0024】
イネの病害:ごま葉枯病(Cochliobolus miyabeanus)、紋枯病(Rhizoctonia solani)、馬鹿苗病(Gibberella fujikuroi);
ムギ類の病害:赤かび病(Fusarium graminearum, F. avenacerum, F. culmorum, F. asiaticum, Microdochium nivale)、裸黒穂病(Ustilago tritici, U. nuda)、なまぐさ黒穂病(Tilletia caries)、葉枯病(Mycosphaerella graminicola)、ふ枯病(Leptosphaeria nodorum)、網斑病(Pyrenophora teres Drechsler);
トウモロコシの病害:黒穂病(Ustilago maydis)、ごま葉枯病(Cochliobolus heterostrophus);
カンキツ類の病害:果実腐敗病(Penicillium digitatum, P. italicum);
リンゴの病害:モニリア病(Monilinia mali)、斑点落葉病(Alternaria alternate apple pathotype);
ブドウの病害:晩腐病(Glomerella cingulata)、灰色かび病(Botrytis cinerea); ウリ類の病害:褐斑病(Corynespora cassiicola)つる枯病(Mycosphaerella melonis)、つる割病(Fusarium oxysporum);
ナタネの病害:菌核病(Sclerotinia sclerotiorum);
ダイズの病害:紫斑病(Cercospora kikuchii);
アズキの病害:灰色かび病(Botrytis cinerea)、菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)
ラッカセイの病害:黒渋病(Cercospora personata)、褐斑病(Cercospora arachidicola)、白絹病(Sclerotium rolfsii);
ワタの病害:萎凋病(Fusarium oxysporum);
テンサイの病害:褐斑病(Cercospora beticola)、葉腐病(Thanatephorus cucumeris)、根腐病(Thanatephorus cucumeris);
種々の植物の病害:灰色かび病(Botrytis cinerea)、菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)、リゾクトニア属菌による立枯病(Rhizoctonia solani);
シバの病害:ダラースポット病(Sclerotinia homeocarpa)、ブラウンパッチ病及びラージパッチ病(Rhizoctonia solani);
バナナの病害:シガトカ病(Mycosphaerella fijiensis, Mycosphaerella musicola, Pseudocercospora musae);
Aspergillus属、Penicillium属、Fusarium属、Thielaviopsis属、Rhizopus属、Mucor属、およびDiplodia属菌等によって引き起こされる、各種植物の種子病害、生育初期の病害、または収穫物の貯蔵病害。
【0025】
本発明の植物病害防除組成物は、畑、水田、芝生、果樹園などの農耕地又は非農耕地に施用される。また、本発明の植物病害防除組成物は、「植物」等を栽培する農耕地等において、当該農耕地の植物病害を防除することができる。
【0026】
本発明の植物病害防除組成物を施用することができる植物としては、例えば次のものが挙げられる。
【0027】
農作物:トウモロコシ、イネ、コムギ、オオムギ、ライムギ、エンバク、ソルガム、ワタ、ダイズ、アズキ、ラッカセイ、ソバ、テンサイ、ナタネ、ヒマワリ、サトウキビ、タバコ等。
野菜;ナス科野菜(ナス、トマト、ピーマン、トウガラシ、ジャガイモ等)、ウリ科野菜(キュウリ、カボチャ、ズッキーニ、スイカ、メロン等)、アブラナ科野菜(ダイコン、カブ、セイヨウワサビ、コールラビ、ハクサイ、キャベツ、カラシナ、ブロッコリー、カリフラワー、アブラナ等)、キク科野菜(ゴボウ、シュンギク、アーティチョーク、レタス等)、ユリ科野菜(ネギ、タマネギ、ニンニク、アスパラガス等)、セリ科野菜(ニンジン、パセリ、セロリ、アメリカボウフウ等)、アカザ科野菜(ホウレンソウ、フダンソウ等)、シソ科野菜(シソ、ミント、バジル等)、イチゴ、サツマイモ、ヤマノイモ、サトイモ等。
果樹:仁果類(リンゴ、セイヨウナシ、ニホンナシ、カリン、マルメロ等)、核果類(モモ、スモモ、ネクタリン、ウメ、オウトウ、アンズ、プルーン等)、カンキツ類(ウンシュウミカン、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ等)、堅果類(クリ、クルミ、ハシバミ、アーモンド、ピスタチオ、カシューナッツ、マカダミアナッツ等)、液果類(ブルーベリー、クランベリー、ブラックベリー、ラズベリー等)、ブドウ、カキ、オリーブ、ビワ、バナナ、コーヒー、ナツメヤシ、ココヤシ、アブラヤシ等。
果樹以外の樹木:チャ、クワ、花木類(サツキ、ツバキ、アジサイ、サザンカ、シキミ、サクラ、ユリノキ、サルスベリ、キンモクセイ等)、街路樹(トネリコ、カバノキ、ハナミズキ、ユーカリ、イチョウ、ライラック、カエデ、カシ、ポプラ、ハナズオウ、フウ、プラタナス、ケヤキ、クロベ、モミノキ、ツガ、ネズ、マツ、トウヒ、イチイ、ニレ、トチノキ等)、サンゴジュ、イヌマキ、スギ、ヒノキ、クロトン、マサキ、カナメモチ、等。
芝生:シバ類(ノシバ、コウライシバ等)、バミューダグラス類(ギョウギシバ等)、ベントグラス類(コヌカグサ、ハイコヌカグサ、イトコヌカグサ等)、ブルーグラス類(ナガハグサ、オオスズメノカタビラ等)、フェスク類(オニウシノケグサ、イトウシノケグサ、ハイウシノケグサ等)、ライグラス類(ネズミムギ、ホソムギ等)、カモガヤ、オオアワガエリ等。
その他:花卉類(バラ、カーネーション、キク、トルコギキョウ、カスミソウ、ガーベラ、マリーゴールド、サルビア、ペチュニア、バーベナ、チューリップ、アスター、リンドウ、ユリ、パンジー、シクラメン、ラン、スズラン、ラベンダー、ストック、ハボタン、プリムラ、ポインセチア、グラジオラス、カトレア、デージー、シンビジューム、ベゴニア等)、バイオ燃料植物(ヤトロファ、ベニバナ、アマナズナ類、スイッチグラス、ミスカンサス、クサヨシ、ダンチク、ケナフ、キャッサバ、ヤナギ等)、観葉植物等。
【0028】
上記「植物」は、遺伝子組換え技術や交配による育種法により耐性を付与された植物であってもよい。
【0029】
本発明の植物病害防除組成物は、植物又は植物の栽培地に施用することにより、植物病害を防除することができる。ここで植物としては、例えば、植物の茎葉、植物の花、植物の実、植物の種子及び植物の球根が挙げられる。なお、ここで球根とは、鱗茎、球茎、根茎、塊茎、塊根及び担根体を意味する。
【0030】
本発明の植物病害の防除方法としては、本発明の植物病害防除組成物を植物に施用することが挙げられるが、具体的には、例えば、茎葉散布などの植物の茎葉への施用、植物の種子への処理、土壌処理などの植物の栽培地への施用が挙げられる。
【0031】
本発明における茎葉散布などの植物の茎葉への施用としては、具体的には、例えば、人力噴霧機、動力噴霧機、ブームスプレーヤ若しくはパンクルスプレーヤを用いて行う地上散布や、航空防除若しくは無人ヘリコプターを用いて行う空中散布等により、栽培されている植物の表面に施用する方法が挙げられる。
【0032】
本発明における植物の種子への処理としては、具体的には、例えば、植物の種子又は球根を本発明の植物病害防除組成物で処理する。詳しくは、例えば種子表面若しくは球根表面に吹きつける吹きつけ処理、種子又は球根に塗布する塗沫処理、浸漬処理、フィルムコート処理及びペレットコート処理が挙げられる。
【0033】
本発明における土壌処理や水面施用などの植物の栽培地への施用としては、具体的には、例えば、植穴処理(Planting hole application) 、株元処理(Plant foot application)、作条処理(In-furrow application)、全面処理(Overall application)、側条処理(Side ditch application)、育苗箱処理(Nursery box application)、苗床処理(Nursery bed application)および培土混和(Nursery soil incorporation)が挙げられる。
【0034】
本発明の植物病害防除組成物を、植物又は植物の栽培地に施用する場合、その施用量は、植物の種類、防除対象である植物病害の種類や発生程度、製剤形態、施用時期、気象条件等によって変化させ得るが、本アミド化合物とフルジオキソニルとの合計量として、当該植物を栽培する場所1000m
2あたり通常0.05〜10000g、好ましくは0.5〜1000gである。
【0035】
本発明の植物病害防除組成物で、植物の種子を処理する場合、その処理量は、処理する植物の種子の種類、防除対象である植物病害の種類や発生程度、製剤形態、処理時期、気象条件等によって変化させ得るが、本アミド化合物とフルジオキソニルとの合計量として、種子1kgあたり通常0.001〜100g、好ましくは0.05〜50gである。
【0036】
本発明の植物病害防除組成物は、乳剤、水和剤、フロアブル剤等は通常水で希釈して散布することにより施用する。この場合、本アミド化合物とフルジオキソニルとの合計での濃度は、通常0.00001〜10重量%、好ましくは0.0001〜5重量%の範囲である。粉剤、粒剤等は通常希釈することなくそのまま施用する。
【実施例】
【0037】
以下、本発明を製剤例及び試験例にてさらに詳しく説明するが、本発明は以下の例のみに限定されるものではない。なお、以下の例において、部は特にことわりの無い限り重量部を表す。また、以下の例において『本アミド化合物(化合物No.4)』等の記載により特定される化合物とは、表1の記載に対応する「化合物No.」により特定された化合物と同じである。
【0038】
まず、製剤例を示す。
【0039】
製剤例1
本アミド化合物(化合物No.5)10部、フルジオキソニル1部、ホワイトカーボンとポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートアンモニウム塩との混合物(重量割合1:1)35部並びに水を混合し全量を100部とし、湿式粉砕法で微粉砕することにより、製剤を得る。
【0040】
製剤例2
本アミド化合物(化合物No.5)に代えて、本アミド化合物(化合物No.13)を適用した以外は製剤例1と同様の操作を行い、製剤を得る。
【0041】
製剤例3
本アミド化合物(化合物No.5)に代えて、本アミド化合物(化合物No.14)を適用した以外は製剤例1と同様の操作を行い、製剤を得る。
【0042】
製剤例4
本アミド化合物(化合物No.5)に代えて、本アミド化合物(化合物No.19)を適用した以外は製剤例1と同様の操作を行い、製剤を得る。
【0043】
製剤例5
本アミド化合物(化合物No.5)に代えて、本アミド化合物(化合物No.29)を適用した以外は製剤例1と同様の操作を行い、製剤を得る。
【0044】
製剤例6
本アミド化合物(化合物No.5)に代えて、本アミド化合物(化合物No.36)を適用した以外は製剤例1と同様の操作を行い、製剤を得る。
【0045】
製剤例7
本アミド化合物(化合物No.5)に代えて、本アミド化合物(化合物No.42)を適用した以外は製剤例1と同様の操作を行い、製剤を得る。
【0046】
製剤例8
本アミド化合物(化合物No.5)に代えて、本アミド化合物(化合物No.49)を適用した以外は製剤例1と同様の操作を行い、製剤を得る。
【0047】
製剤例9
本アミド化合物(化合物No.5)10部、フルジオキソニル1部、ソルビタントリオレエート1.5部、並びにポリビニルアルコール2部を含む水溶液28部を混合し、湿式粉砕法で微粉砕した後、この中にキサンタンガム0.05部及びアルミニウムマグネシウムシリケート0.1部を含む水溶液を加え全量を90部とし、さらにプロピレングリコール10部を加えて攪拌混合し、製剤を得る。
【0048】
製剤例10
本アミド化合物(化合物No.5)に代えて、本アミド化合物(化合物No.13)を適用した以外は製剤例9と同様の操作を行い、製剤を得る。
【0049】
製剤例11
本アミド化合物(化合物No.5)に代えて、本アミド化合物(化合物No.14)を適用した以外は製剤例9と同様の操作を行い、製剤を得る。
【0050】
製剤例12
本アミド化合物(化合物No.5)に代えて、本アミド化合物(化合物No.19)を適用した以外は製剤例9と同様の操作を行い、製剤を得る。
【0051】
製剤例13
本アミド化合物(化合物No.5)に代えて、本アミド化合物(化合物No.29)を適用した以外は製剤例9と同様の操作を行い、製剤を得る。
【0052】
製剤例14
本アミド化合物(化合物No.5)に代えて、本アミド化合物(化合物No.36)を適用した以外は製剤例9と同様の操作を行い、製剤を得る。
【0053】
製剤例15
本アミド化合物(化合物No.5)に代えて、本アミド化合物(化合物No.42)を適用した以外は製剤例9と同様の操作を行い、製剤を得る。
【0054】
製剤例16
本アミド化合物(化合物No.5)に代えて、本アミド化合物(化合物No.49)を適用した以外は製剤例9と同様の操作を行い、製剤を得る。
【0055】
製剤例17
本アミド化合物(化合物No.5)10部、フルジオキソニル2部、リグニンスルホン酸カルシウム3部、ラウリル硫酸ナトリウム2部、並びに合成含水酸化珪素 残部をよく粉砕混合することにより、製剤100部を得る。
【0056】
製剤例18
本アミド化合物(化合物No.5)に代えて、本アミド化合物(化合物No.13)を適用した以外は製剤例17と同様の操作を行い、製剤を得る。
【0057】
製剤例19
本アミド化合物(化合物No.5)に代えて、本アミド化合物(化合物No.14)を適用した以外は製剤例17と同様の操作を行い、製剤を得る。
【0058】
製剤例20
本アミド化合物(化合物No.5)に代えて、本アミド化合物(化合物No.19)を適用した以外は製剤例17と同様の操作を行い、製剤を得る。
【0059】
製剤例21
本アミド化合物(化合物No.5)に代えて、本アミド化合物(化合物No.29)を適用した以外は製剤例17と同様の操作を行い、製剤を得る。
【0060】
製剤例22
本アミド化合物(化合物No.5)に代えて、本アミド化合物(化合物No.36)を適用した以外は製剤例17と同様の操作を行い、製剤を得る。
【0061】
製剤例23
本アミド化合物(化合物No.5)に代えて、本アミド化合物(化合物No.42)を適用した以外は製剤例17と同様の操作を行い、製剤を得る。
【0062】
製剤例24
本アミド化合物(化合物No.5)に代えて、本アミド化合物(化合物No.49)を適用した以外は製剤例17と同様の操作を行い、製剤を得る。
【0063】
適用例1
製剤例1にて作製される製剤を、ソルガム乾燥種子100kgに対し、回転式種子処理機(シードドレッサー、Hans−Ulrich Hege GmbH製)を用いて500ml塗沫処理することにより、処理種子を得る。
また、製剤例1にて作製される製剤にかえて、製剤例2〜16にて作製される各製剤を用いて、前記と同様の操作を行い、それぞれの処理種子を得る。
【0064】
適用例2
製剤例1にて作製される製剤を、トウモロコシ乾燥種子10kgに対し、回転式種子処理機(シードドレッサー、Hans−Ulrich Hege GmbH製)を用いて40ml塗沫処理することにより、処理種子を得る。
また、製剤例1にて作製される製剤にかえて、製剤例2〜16にて作製される各製剤を用いて、前記と同様の操作を行い、それぞれの処理種子を得る。
【0065】
適用例3
製剤例17にて作製される製剤を、トウモロコシ乾燥種子10kgに対し、50g粉衣処理することにより、処理種子を得る。
また、製剤例17にて作製される製剤にかえて、製剤例18〜24にて作製される各製剤を用いて、前記と同様の操作を行い、それぞれの処理種子を得る。
【0066】
適用例4
製剤例1にて作製される製剤を、ダイズ乾燥種子10kgに対し、回転式種子処理機(シードドレッサー、Hans−Ulrich Hege GmbH製)を用いて50ml塗沫処理することにより、処理種子を得る。
また、製剤例1にて作製される製剤にかえて、製剤例2〜16にて作製される各製剤を用いて、前記と同様の操作を行い、それぞれの処理種子を得る。
【0067】
次に本発明の効果を試験例にて示す。
【0068】
試験例1
本アミド化合物及びフルジオキソニルの各々を、供試濃度の150倍濃度となるようDMSO(ジメチルスルホキシド)に溶解し、該DMSO溶液をタイタープレート(96ウェル)のウェルにそれぞれ1μl分注したのち、あらかじめトウモロコシ黒穂病菌(Ustilago maydis)の小生子を5×10
4小生子/mlとなるよう懸濁したジャガイモデキストロース液体培地を148μl加えた。これを処理区とした。
一方、DMSOをタイタープレート(96ウェル)のウェルに2μl分注したのち、処理区と同様に、トウモロコシ黒穂病菌の小生子を5×10
4小生子/mlとなるよう懸濁したジャガイモデキストロース液体培地を148μl加えた。これを無処理区とした。
処理区および無処理区の各プレートを18℃で5日間培養し、トウモロコシ黒穂病菌を増殖させたのち、タイタープレートの各ウェルの550nmの吸光度を測定した。この値から、ジャガイモデキストロース液体培地のみを150μl分注したウェルの吸光度を差し引いた値をトウモロコシ黒穂病菌の生育度とした。
算出された処理区および無処理区の生育度をもとに、式1を用いて殺菌効果を算出した。
【0069】
「式1」
殺菌効果=100×(A−B)/A
A:無処理区の菌の生育度
B:処理区の菌の生育度
【0070】
[表2]
【0071】
[表2(続き)]
【0072】
[表2(続き)]
【0073】
試験例2
本アミド化合物及びフルジオキソニルの各々を、供試濃度の150倍濃度となるようDMSO(ジメチルスルホキシド)に溶解し、該DMSO溶液をタイタープレート(96ウェル)のウェルにそれぞれ1μl分注したのち、あらかじめコムギ葉枯病菌(Mycosphaerella graminicola)の分生胞子を1×10
5分生胞子/mlとなるよう懸濁したジャガイモデキストロース液体培地を148μl加えた。これを処理区とした。
一方、DMSOをタイタープレート(96ウェル)のウェルに2μl分注したのち、処理区と同様に、コムギ葉枯病菌の分生胞子を1×10
5分生胞子/mlとなるよう懸濁したジャガイモデキストロース液体培地を148μl加えた。これを無処理区とした。
処理区および無処理区の各プレートを18℃で5日間培養し、コムギ葉枯病菌を増殖させたのち、タイタープレートの各ウェルの550nmの吸光度を測定した。この値から、ジャガイモデキストロース液体培地のみを150μl分注したウェルの吸光度を差し引いた値をコムギ葉枯病菌の生育度とした。算出された処理区および無処理区の生育度をもとに、式1を用いて殺菌効果を算出した。
【0074】
[表3]
【0075】
[表3(続き)]
【0076】
[表3(続き)]
【0077】
試験例3
本アミド化合物及びフルジオキソニルの各々を、供試濃度の150倍濃度となるようDMSO(ジメチルスルホキシド)に溶解し、該DMSO溶液をタイタープレート(96ウェル)のウェルにそれぞれ1μl分注したのち、あらかじめコムギ赤かび病菌(Fusarium graminearum)の分生胞子を5×10
3分生胞子/mlとなるよう懸濁したジャガイモデキストロース液体培地を148μl加えた。これを処理区とした。
一方、DMSOをタイタープレート(96ウェル)のウェルに2μl分注したのち、処理区と同様に、コムギ赤かび病菌の分生胞子を5×10
3分生胞子/mlとなるよう懸濁したジャガイモデキストロース液体培地を148μl加えた。これを無処理区とした。
処理区および無処理区の各プレートを18℃で5日間培養し、コムギフットロット病菌を増殖させたのち、タイタープレートの各ウェルの550nmの吸光度を測定した。この値から、ジャガイモデキストロース液体培地のみを150μl分注したウェルの吸光度を差し引いた値をコムギ赤かび病菌の生育度とした。算出された処理区および無処理区の生育度をもとに、式1を用いて殺菌効果を算出した。
【0078】
[表4]
【0079】
[表4(続き)]
【0080】
試験例4
本アミド化合物及びフルジオキソニルの各々を、供試濃度の150倍濃度となるようDMSO(ジメチルスルホキシド)に溶解し、該DMSO溶液をタイタープレート(96ウェル)のウェルにそれぞれ1μl分注したのち、あらかじめ灰色かび病菌(Botrytis cinerea)の分生胞子を1×10
5分生胞子/mlとなるよう懸濁した液体完全培地を148μl加えた。これを処理区とした。
一方、DMSOをタイタープレート(96ウェル)のウェルに2μl分注したのち、処理区と同様に、灰色かび病菌の分生胞子を1×10
5分生胞子/mlとなるよう懸濁した液体完全培地を148μl加えた。これを無処理区とした。
処理区および無処理区の各プレートを18℃で4日間培養し、灰色かび病菌を増殖させたのち、タイタープレートの各ウェルの550nmの吸光度を測定した。この値から、液体完全培地のみを150μl分注したウェルの吸光度を差し引いた値を灰色かび病菌の生育度とした。算出された処理区および無処理区の生育度をもとに、式1を用いて殺菌効果を算出した。
【0081】
[表5]