(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記反射回折光検出部と前記透過回折光受光部との少なくとも一方が受光する光の波長を選択する波長選択部を備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の検査装置。
前記第1の検出信号と前記第2の検出信号との少なくとも一方の信号と、前記パターンの状態とを関連づけて記憶する記憶部をさらに備えることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の検査装置。
前記透過回折光検出部、前記照明部、前記基板のうち少なくとも二つが、所望の次数の透過回折光を受光するように傾動可能であることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の検査装置。
基板の表面に所定のパターンを露光することと、前記露光が行われた前記パターンに応じて基板の表面にエッチングを行うことと、前記露光もしくは前記エッチングが行われて表面に前記パターンが形成された基板の検査を行うこととを有した半導体装置の製造方法であって、
前記基板の検査が請求項1から13のいずれか一項に記載の検査装置を用いて行われることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の装置においては、照明光としてシリコンウェハに対し透過性を有さない可視光や紫外光を用いているので、回折光が基板表面のごく浅い部分から発生する。そのため、基板表層での形状変化に基づく異常(欠陥)しか検出できず、TSV用ホールパターンのような深さが数十μmから百μmにも及ぶ深いパターンに対しては、各ホールの、深さ方向に変化する形状変化を捉えることができない。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、パターンの深さ方向の形状変化を検出可能な検査装置およびこれを用いた半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的達成のため、第1の発明に係る検査装置は、周期性を有するパターンが形成された基板に、前記基板に対し透過性を有する照明光で照明する照明部と、前記照明光が前記パターンで回折して該照明光で照明された側に反射する反射回折光を受光して第1の検出信号を出力可能な反射回折光検出部と、前記照明光が前記パターンで回折し該照明光で照明された側とは対向する裏面側に透過する透過回折光を受光して第2の検出信号を出力可能な透過回折光検出部と、前記第1の検出信号と前記第2の検出信号との少なくとも一方の信号に基づいて前記パターンの状態を検出する状態検出部とを備えている。
そして、前記状態検出部は、前記第1の検出信号に基づいて前記基板表面付近の前記パターンの状態を検出し、前記第2の検出信号に基づいて前記パターンの深さ方向の状態を検出する。
【0008】
なお、上述の検査装置において、前記状態検出部が前記第1の検出信号と前記第2の検出信号の両方の信号に基づいて前記パターンの状態を検出してもよい。
【0009】
また、上述の検査装置において、前記パターンは前記基板の表面から該表面と直交する方向に向かう深さを有するパターンであってもよく、前記状態検出部は、前記第1の検出信号と前記第2の検出信号との一方の検出信号に基づいて前記パターンの前記表面付近の状態を検出してもよく、他方の検出信号に基づいて前記パターンの深さ方向の状態を検出してもよい。
【0010】
また、上述の検査装置において、前記受光する反射回折光の波長が、前記受光する透過回折光の波長よりも短くてもよい。
【0011】
また、上述の検査装置において、前記状態検出部は、前記第1の検出信号に基づいて前記基板表面付近の前記パターンの状態を検出してもよく、前記第2の検出信号に基づいて前記パターンの深さ方向の状態を検出してもよい。
【0012】
また、上述の検査装置において、前記透過回折光検出部を透過回折光の向きに応じて駆動する駆動部を備えてもよい。
【0013】
また、上述の検査装置において、前記照明光が略平行光であってもよい。
【0014】
また、上述の検査装置において、前記照明光が0.9μm以上の波長の赤外線を含むようにしてもよい。
【0015】
また、上述の検査装置において、前記反射回折光検出部と前記透過回折光受光部との少なくとも一方が受光する光の波長を選択する波長選択部を備えてもよい。
【0016】
また、上述の検査装置において、前記第1の検出信号と前記第2の検出信号との少なくとも一方の信号と、前記パターンの状態とを関連づけて記憶する記憶部をさらに備えてもよい。
【0017】
また、上述の検査装置において、前記透過回折光検出部、前記照明部、前記基板のうち少なくとも二つが、所望の次数の透過回折光を受光するように傾動可能であってもよい。
【0018】
また、上述の検査装置において、前記基板を保持するホルダをさらに備えてもよく、前記ホルダは、前記略平行な照明光の入射面に直交する傾動軸の周りに傾動可能に構成されてもよく、前記透過回折光検出部、前記照明部及び前記反射回折光検出部が前記傾動軸の周りに回動可能に構成されていてもよい。
【0019】
また、上述の検査装置において、前記照明光が1.1μmの波長の赤外線を含んでもよい。また、上述の検査装置において、前記照明部は、前記照明光の光路上に挿入可能に配置された偏光板を有してもよい。
【0020】
また、本発明に係る半導体装置の製造方法は、基板の表面に所定のパターンを露光することと、前記露光が行われた前記パターンに応じて基板の表面にエッチングを行うことと、前記露光もしくは前記エッチングが行われて表面に前記パターンが形成された基板の検査を行うこととを有した半導体装置の製造方法であって、前記検査工程が本発明に係る検査装置を用いて行われるようになっている。
【0021】
また、
本発明に
関連する検査装置は、周期性を有するパターンが形成された基板に、赤外領域の照明光を照明する照明部と、前記照明光が前記パターンで回折し該照明光で照明された側とは対向する裏面側に透過する透過回折光を受光して検出信号を出力可能な透過回折光検出部と、前記透過回折光検出部が受光する透過回折光の回折次数と入射条件との少なくとも一方を選択可能な選択部と、前記検出信号に基づいて前記パターンの状態を検出する状態検出部とを備えている。そして、前記選択部は、前記照明光の前記基板への入射条件を変更する際にそれぞれの入射条件において同一次数の回折光を受光するように、前記入射条件に応じて、前記透過回折光検出部、前記照明部、前記基板のうち少なくとも二つが、傾動する。
【0022】
なお、上述の検査装置において、前記選択部は、前記透過回折光検出部、前記照明部、前記基板のうち少なくとも二つが、傾動可能であってもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、パターンの深さ方向の形状変化を検出することができる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。本実施形態の検査装置を
図1に示しており、この装置によりシリコン基板であるウェハ5の表面全体を一度に検査する。本実施形態の検査装置1は、ウェハホルダ10と、照明部20と、反射回折光検出部30と、透過回折光検出部40と、制御部50と、信号処理部51と、モニター52とを備えて構成される。ウェハ5は、検査対象となる加工処理(例えば、エッチング処理)の後、加工装置(例えば、エッチング装置)から不図示の搬送装置によりウェハホルダ10上に搬送される。なおこのとき、検査対象となるウェハ5は、ウェハ5のパターンもしくは外縁部に設けられた基準マーク(ノッチやオリエンテーションフラット等)を基準としてアライメントが行われた状態で、ウェハホルダ10上に搬送される。なお、ウェハ5として、例えば、厚さ725μmの円盤状のシリコン基板を用いることができる。しかしながら、ウェハ5の寸法、形状等はあくまでも例示に過ぎず、本発明を限定するものではない。
【0026】
略円盤形に形成されたウェハ5の表面には、
図2に示すように複数の露光ショット6が形成され、各ショット6に周期性を有するTSV用ホールパターン7が形成されている。なお、TSV用ホールパターン7は、シリコン(Si)からなるベアウェハに規則的な配置で穴が形成された構造となっている。
【0027】
ウェハホルダ10は、ウェハ5を透過する光を遮らないように、例えば、ウェハ5の外周部に合わせた円環状に形成されて、ウェハ5の端部を保持するようになっている。また、ウェハホルダ10に設けられたチルト機構11により、ウェハホルダ10に保持されたウェハ5を、ウェハ5の中心を通る軸RCを中心にチルト(すなわち、照明光の入射面と垂直な軸周りに傾動もしくは揺動)させることが可能であり、照明光の入射角を調整できるようになっている。なお、ウェハ5の端部を保持する場合にウェハ5を水平にすると自重により中央付近を最下点として撓むことがある。回折検査の場合、撓みが発生すると回折光の方向が揃わないため好ましくない。このような撓みを避けるためには、ウェハ5を平面が重力方向と平行になるように支持すればよい。また、ウェハ5を水平に近い状態で保持する必要がある場合に、従来の真空チャック式ウェハホルダを用いると、吸着溝の角部による散乱光がノイズとなってしまう。そのような場合は、ウェハ5を吸着溝のない平面に載置し、静電チャック等で保持することもできる。
【0028】
照明部20は、照明光を射出する光源部21と、光源部21から射出された照明光をウェハ5の表面に向けて反射させる照明ミラー23とを有して構成される。光源部21は、紫外線から近赤外線までの波長を選択可能な波長選択部22を有しており、照明光として波長選択部22により選択された所定の波長を有する発散光束を射出する。光源部21から照明ミラー23へ射出された発散光束(照明光)は、光源部21の射出部が凹面鏡である照明ミラー23の焦点面に配置されているため、照明ミラー23によりほぼ平行な(テレセントリックな)光となってウェハホルダ10に保持されたウェハ5の表面全体に照射される。また、照明部20は、照明光を偏光させるための偏光板25を有している。この偏光板25は、照明部20の光路上に挿抜可能で、且つ照明部20の光軸を中心に回転可能に構成されている。
図1の二点鎖線で示すように照明部20の光路上に挿入された状態で、照明光を任意の方向に偏光させることが可能である。
【0029】
反射回折光検出部30は、凹面鏡である第1の受光ミラー31と、第1のレンズ32と、第1の2次元撮像素子33とを有して構成される。ウェハ5のTSVホールパターン7で回折して照明光で照明された側に反射した回折光(以下、反射回折光と称する)は、平行光のまま第1の受光ミラー31に入射する。第1の受光ミラー31で反射した反射回折光は収束光束となり、第1のレンズ32によりほぼ平行な光束となって第1の2次元撮像素子33上にウェハ5の像を形成する。このとき、第1の受光ミラー31と第1のレンズ32とが協働してウェハ5と第1の2次元撮像素子33とを共役に結んでいるため、第1の2次元撮像素子33によりウェハ5の像を撮像することができる。そして、第1の2次元撮像素子33は、撮像面上に形成されたウェハ5の像を光電変換して画像信号(第1の検出信号)を生成し、生成した画像信号を、制御部50を介して信号処理部51に出力する。
【0030】
なお、ウェハ5からは、例えば
図4に示すように、異なる次数の複数の反射回折光が発生する。本実施形態では、ウェハ5はウェハホルダ10とともに前述の軸RC(
図1を参照)を中心にチルト(傾動)可能となっており、ウェハ5のチルト角(傾き角)を変化させることにより、照明光の入射角および反射回折光の出射角(検出角度)を一度に変化(増減)させることができるので、所望の特定次数の反射回折光を反射回折光検出部30に導くことができる。
【0031】
透過回折光検出部40は、凹面鏡である第2の受光ミラー41と、第2のレンズ42と、第2の2次元撮像素子43とを有して構成される。本実施形態において、光源部21の波長選択部22は、照明光の波長として1.1μmの波長を選択可能である。この波長では、シリコンウェハの透過率が高くなるため、透過回折光検出部40により、ウェハ5のTSVホールパターン7で回折して照明光で照明された側とは対向する裏面側に透過した回折光(以下、透過回折光と称する)を検出することが可能となる。
【0032】
ウェハ5のTSVホールパターン7から発生した透過回折光は、平行光束のまま第2の受光ミラー41に入射する。第2の受光ミラー41で反射した透過回折光は集光されて、第2のレンズ42によりほぼ平行光となって第2の2次元撮像素子43上にウェハ5の像を形成する。このとき、第2の受光ミラー41と第2のレンズ42とが協働してウェハ5と第2の2次元撮像素子43とを共役に結んでいるため、第2の2次元撮像素子43によりウェハ5の透過像を撮像することができる。そして、第2の2次元撮像素子43は、撮像面上に形成されたウェハ5の像を光電変換して画像信号(第2の検出信号)を生成し、生成した画像信号を、制御部50を介して信号処理部51に出力する。
【0033】
なお、ウェハ5からは、例えば
図4に示すように、異なる次数の複数の透過回折光がウェハ5に対し反射回折光と対称な方向に発生する。本実施形態では、
図1の二点鎖線等で示すように、透過回折光検出部40に設けられた透過光検出部駆動部46によって、透過回折光検出部40全体が一体的に前述の軸RC(
図1を参照)を中心に回転(傾動)可能に構成されている。そのため、ウェハ5をチルト(傾動)させるとともに、透過回折光検出部40全体を回転(傾動)させて、照明光の入射角および透過回折光の出射角(検出角度)を変化させることにより、所望の入射角での所望の特定次数の透過回折光を透過回折光検出部40に導くことができる。また、照明部20は、照明光駆動部26により、一体的に照明光が軸RC向いた状態を保ったまま傾動することでウェハ5への照射角を変更することができる。また、反射回折光検出部30は、反射光検出部駆動部36により、一体的に軸RC方向からの回折光を受光可能な状態を保ったまま、異なる複数の次数の回折光を受光可能なように傾動することができる。なお、照明光駆動部26、反射光検出部駆動部36及び透過光検出部駆動部46は、それぞれ制御部50に内蔵された記憶部に記憶されたレシピ(照射角や透過光受光角及び反射光受光角を記憶したシーケンス)に基づいて制御部50の指令を受けて駆動される。なお、以降特に説明がない場合は、各駆動及び各処理は、制御部50に内蔵された記憶部に記憶されたレシピに基づいて行われる。また、制御部50は不図示の入力装置と接続されており、操作者が入力装置を使って透過回折光の検出と反射回折光の検出との何れか一方もしくは両方を選択してレシピに登録できるよう構成されている。
【0034】
なお
図1では、反射回折光検出部30および透過回折光検出部40を同一面内に記載しているため、透過回折光検出部40の回転可能範囲が狭く見える。これに対し、例えば、第1のレンズ32および第1の2次元撮像素子33が紙面奥になるように第1の受光ミラー31を紙面垂直方向に傾けて配置し、第2のレンズ42および第2の2次元撮像素子43が紙面手前になるように第2の受光ミラー41を紙面垂直方向に傾けて配置すれば、両者の干渉が無くなり広い角度で透過回折光検出部40の回転が可能となる。
【0035】
制御部50は、ウェハホルダ10およびチルト機構11、光源部21、第1および第2の2次元撮像素子33,43、各駆動部26,36,46、信号処理部51およびモニター52等の作動をそれぞれ制御する。信号処理部51は、第1の2次元撮像素子33または第2の2次元撮像素子43から入力された画像信号に基づいて、ウェハ5の画像(デジタル画像)を生成する。そして、信号処理部51の処理に基づくウェハ5上のTSVホールパターン7の像がモニター52に表示される。なお、ウェハ5上のTSVホールパターン7は第1および第2の2次元撮像素子33,43の画素よりも微細なパターンのため、TSVホールパターン7の形が表示されるわけではなく、画像の明るさの情報が得られるだけである。
【0036】
このとき、パターンの周期構造の状態(例えば、ホール径等)に異常(欠陥)があれば、回折効率に変化が起きるために回折光量が変化して、2次元撮像素子上の像の強度が変化する。従って、ウェハ5上の複数のパターン7(露光ショット6)の中に正常なパターンと異常なパターンがあれば、モニター52でそれぞれの明るさが違って見えることになる。そこで、予めSEM(走査型電子顕微鏡)等により測定し、正常であることが確認されているパターンの明るさを記憶しておけば、明るさの異なるパターンがあった場合にどちらが正常なパターンであるかの識別が可能となる。また、或る一つのパターン7(露光ショット6)内で部分的に異常があった場合にも検出が可能である。
【0037】
本実施形態では、信号処理部51と電気的に接続された記憶部53に、正常なパターンの画像データ(信号強度等)が予め記憶されており、信号処理部51は、ウェハ5の画像を生成すると、ウェハ5上のパターン7の画像データと記憶部53に記憶された正常なパターンの画像データとを比較して、TSVホールパターン7における異常(欠陥)の有無を検査する。そして、信号処理部51による検査結果がモニター52に表示される。
【0038】
ここで、透過回折光検出部40の必要性について述べる。反射回折光を利用した検査では、可視光のようなシリコンウェハに対して透過性を有さない照明光を用いると、ウェハ5の表層で回折光が発生し、ホールの深い部分には光が到達しない。そのため、ホールの深さ方向に形状変化があった場合には回折効率が変化しない。具体的に言えば、
図3(a)に示すような正常なホールパターン7aに対して、
図3(b)に示すようなホール径が変化したホールパターン7bでは回折効率が変化するため異常(欠陥)として検出可能である。しかしながら、
図3(c)に示すような先細りのホールパターン7cでは表層のホール径が同じであるため回折効率がほとんど変化せず異常(欠陥)として検出できない。一方、照明光として約0.9μmより長い波長の光を用いて透過回折光検出部40により透過回折光を検出すれば、ウェハ5の表層だけでなくホールの深い部分を含んだホールパターン全体で回折するため、
図3(c)に示すような形状変化でも回折効率が変化するため異常(欠陥)として検出することが可能となる。なお、照明光として約0.9μmよりも長い波長の光で照明した場合、透過回折光と同時に反射回折光も発生する。また、ホールパターンの開口部はエッジ状になっているため比較的強い反射回折光が発生する。この現象を利用して、例えば約0.9μmの波長の光で照明して、反射回折光に基づいて基板表面付近のホールパターンの状態を、透過回折光に基づいてホールパターンの深さ方向の状態を検出することができる。つまり透過回折光と反射回折光の両方の情報に基づいてホールの深さ方向の状態(異常又は欠陥の有無など)を検出することができる。
【0039】
以上のように構成される検査装置1を用いたウェハ5の検査について説明する。なお予め、不図示の搬送装置により、検査対象となるウェハ5を表面が上方を向くようにウェハホルダ10上に搬送しておく。また、搬送の途中で不図示のアライメント機構によりウェハ5に形成されているTSVホールパターン7の位置情報を取得しており、ウェハ5をウェハホルダ10上の所定の位置に所定の方向で載置することができる。
【0040】
反射回折光を利用した検査を行う場合、まず、制御部50の指令に基づいて波長選択部22により選択された所定の波長(例えば、0.436μmの波長)を有する照明光が光源部21から照明ミラー23へ射出され、照明ミラー23で反射した照明光が平行光となってウェハホルダ10に保持されたウェハ5の表面全体に照射される。このとき、光源部21から射出される照明光の波長に基づき、ウェハホルダ10に保持されたウェハ5のチルト角(傾き角)を調整することにより、規則的に形成された所定ピッチの繰り返しパターン(TSVホールパターン7)からの回折光を反射回折光検出部30で受光しウェハ5の像を形成することができる。具体的には、不図示のアライメント機構を利用してウェハ5上の繰り返しパターンの繰り返し方向を求め、ウェハ5の表面上における照明方向(照明部20から反射回折光検出部30へ向かう方向)とパターン7の繰り返し方向とが一致するようにウェハ5を配置しておき、チルト機構11によりウェハ5をチルト(傾動)させて、パターン7のピッチをPとし、ウェハ5の表面に照射する照明光の波長をλとし、照明光の入射角をθ1とし、n次回折光の出射角をθ2としたとき、次の数式1を満足するように設定を行う。
【0042】
なおこのとき、制御部50の指令に基づいて回折条件サーチを利用して回折条件を求め、回折光が得られるように上記の設定を行うようにしてもよい。回折条件サーチとは、正反射以外の角度範囲でウェハ5のチルト角(傾き角)を段階的に変化させてそれぞれのチルト角で画像を取得し、画像が明るくなる、すなわち回折光が得られるチルト角を求める機能のことを指す。
【0043】
ウェハ5のTSVホールパターン7で発生した反射回折光は、第1の受光ミラー31で反射して、第1のレンズ32を通過して第1の2次元撮像素子33に達し、第1の2次元撮像素子33上にウェハ5の像(反射回折光による像)が結像される。第1の2次元撮像素子33は、撮像面上に形成されたウェハ5の像を光電変換して画像信号(第1の検出信号)を生成し、生成した画像信号を、制御部50を介して信号処理部51に出力する。
【0044】
信号処理部51は、第1の2次元撮像素子33から入力された画像信号に基づいて、ウェハ5の画像(デジタル画像)を生成する。また、信号処理部51は、ウェハ5の画像を生成すると、ウェハ5上のパターン7の画像データと記憶部53に記憶された(反射回折光での)正常なパターンの画像データとを比較して、TSVホールパターン7における異常(欠陥)の有無を検査する。なお、パターン7の検査は、露光ショット6ごとに行われ、検査対象となるパターン7と正常なパターンとの信号強度の差が所定の閾値よりも大きい場合に、異常と判定する。一方、信号強度の差が閾値よりも小さければ、正常と判定する。そして、信号処理部51による検査結果およびウェハ5上のパターン7の像がモニター52に表示される。
【0045】
一方、透過回折光を利用した検査を行う場合、まず、波長選択部22により選択された所定の波長(例えば、1.1μmの波長)を有する照明光が光源部21から照明ミラー23へ射出され、照明ミラー23で反射した照明光が平行光となってウェハホルダ10に保持されたウェハ5の表面全体に照射される。このとき、光源部21から射出される照明光の波長と、ウェハホルダ10に保持されたウェハ5のチルト角(傾き角)と、透過回折光検出部40の回転角を調整することにより、TSVホールパターン7からの回折光を透過回折光検出部40で受光しウェハ5の像を形成することができる。具体的には、不図示のアライメント機構を利用して、ウェハ5の表面上における照明方向(照明部20から反射回折光検出部30へ向かう方向)とパターン7の繰り返し方向とが一致するようにウェハ5を配置しておき、チルト機構11によりウェハ5をチルト(傾動)させるとともに、透過光検出部駆動部46により透過回折光検出部40を回転(傾動)させて、前述の数式1を満足するように設定を行う。
【0046】
なおこのとき、回折条件サーチを利用して回折条件を求め、回折光が得られるように上記の設定を行うようにしてもよい。この場合の回折条件サーチとは、正反射以外の角度範囲でウェハ5のチルト角(傾き角)および透過回折光検出部40の回転角を段階的に変化させてそれぞれのチルト角および回転角で画像を取得し、画像が明るくなる、すなわち回折光が得られるチルト角および回転角を求める機能のことを指す。
【0047】
ウェハ5のTSVホールパターン7で発生した透過回折光は、第2の受光ミラー41で反射して、第2のレンズ42を通過して第2の2次元撮像素子43に達し、第2の2次元撮像素子43上にウェハ5の像(透過回折光による像)が結像される。第2の2次元撮像素子43は、撮像面上に形成されたウェハ5の像を光電変換して画像信号(第2の検出信号)を生成し、生成した画像信号を、制御部50を介して信号処理部51に出力する。
【0048】
信号処理部51は、第2の2次元撮像素子43から入力された画像信号に基づいて、ウェハ5の画像(デジタル画像)を生成する。また、信号処理部51は、ウェハ5の画像を生成すると、ウェハ5上のパターン7の画像データと記憶部53に記憶された(透過回折光での)正常なパターンの画像データとを比較して、TSVホールパターン7における異常(欠陥)の有無を検査する。そして、信号処理部51による検査結果およびウェハ5上のパターン7の像がモニター52に表示される。
【0049】
このように、本実施形態によれば、透過回折光検出部40が設けられるため、透過回折光検出部40で検出した透過回折光を利用して、パターン7の深さ方向の形状変化を検出することが可能となり、検査精度を向上させることができる。
【0050】
また、ウェハ5の表面に薄膜が存在する場合にも、本実施形態の透過回折光を利用した検査が有効である。例えば、ホールパターンが形成されたマスク層(薄膜)をハードマスクとして用いてウェハをエッチングし、TSV用ホールパターン7を形成する方法がある。これは、TSV用ホールパターン7をエッチングする際に、ウェハ上にSiO
2などのマスク層を形成し、その上にフォトレジストを塗布し、露光装置でホールパターンを露光し、現像後にマスク層をエッチングして、マスク層にホールパターンを形成するものである。このとき、ハードマスクを剥離せずにTSV用ホールパターン7を検査したい場合がある。このような場合には、ウェハの上に薄膜が存在する状態となるため、反射回折光を利用して検査を行うと、ハードマスクの膜厚ムラに起因する薄膜干渉効果を受けて膜厚起因の像強度ムラが発生し、TSV用ホールパターン7の形状変化を検出することができない。一方、透過回折光を利用した検査であれば、薄膜があっても単に透過するだけであるから(SiO
2などのマスク層の反射率は一般に数%であり、透過光は残りの90%以上となるため)、薄膜干渉効果の影響を受けずに撮像して検査することが可能となる。
【0051】
また、本実施形態によれば、ウェハ5および透過回折光検出部40がそれぞれ傾動可能であるため、同一次数で入射角の異なる透過回折光を利用した検査が可能である。例えば、+1次の透過回折光を受光して撮像する際、照明光の入射角を変化させると回折角は変化する。本実施形態のように、ウェハ5と透過回折光検出部40が傾動可能な構成であれば、照明光の入射角が異なる同じ次数の透過回折光を受光することができる。そのため、前述の回折条件サーチを利用して照明光の入射角を色々変えて検査し、異常(欠陥)に対して回折効率が変化しやすい入射角を選択すればホールパターンの深さ方向に伸びる壁への入射角を調整でき感度の高い回折条件に設定でき、検査精度を向上させることができる。
【0052】
なお、同様のことは照明部20を傾動させることによっても可能であり、照明部20、透過回折光検出部40、およびウェハ5のうち少なくとも2つが相対的に傾動可能であることが必要である。なお、照明部20を傾動させるには、前述の軸RCを中心に、照明光駆動部26により照明部20全体を一体的に傾動(回転)させるようにしてもよく、ウェハ5との間の照明部20の光軸が傾動(回転)するように、光源部21および照明ミラー23をそれぞれ変位させるようにしてもよい。また、透過回折光検出部40は、透過光検出部駆動部46により一体的に傾動(回転)可能に構成されているが、ウェハ5との間の透過回折光検出部40の光軸が傾動(回転)するように、第2の受光ミラー41と、第2のレンズ42と、第2の2次元撮像素子43とをそれぞれ変位させる構成であればよい。
【0053】
また、本実施形態によれば、反射回折光検出部30によって撮像された像と透過回折光検出部40によって撮像された像の両方の強度分布(第1および第2の検出信号)をそれぞれ信号処理して、TSV用ホールパターン7の状態を検出することできる。前述したように、可視光などのウェハ5に対して透過性を有さない波長を有する照明光で照明した反射回折光を用いると、ホールの表層部だけの状態を検出することができる。また、ウェハ5に対し透過性のある波長を有する照明光で照明した透過回折光を用いると、ホールの深さ方向の状態も検出することができる。そのため、両者を組み合わせて信号処理すれば、異常(欠陥)の種類を特定することができる。例えば、反射回折光と透過回折光の両方で異常と判定されたものは、
図3(b)に示すようにホール径が全体的に変化した異常(欠陥)である。また、反射回折光では異常ではなく、透過回折光では異常であると判定されたものは、
図3(c)に示すように、表面のホール径には変化が無く、深さ方向に形状が変化する異常(欠陥)であると言える。このように、反射回折光と透過回折光の組み合わせにより異常(欠陥)の種類を特定することが可能となる。また、透過回折光と反射回折光で異なる次数の回折光を受光して組み合わせることも可能である。
【0054】
このとき、本実施形態のように波長選択部22が照明部20(光源部21)に設けられていると、透過回折光の場合と反射回折光の場合で照明波長を変えて別々に撮像しなければならない。これに対し、反射回折光検出部30および透過回折光検出部40に波長選択部を設ければ、照明光として白色光あるいは複数の波長が混合された光(例えば、複数の輝線を有するランプ等の光)を用いることにより、透過回折光と反射回折光で異なる波長の回折光を受光して同時に撮像することが可能となる。また、本実施形態では1つの照明部と2つの検出部(透過回折光検出部と反射回折光検出部)を設けたが、
図1の透過回折光検出部40に換え、透過回折用照明部(構造は照明部20と同様)を設けることにより、1つの検出部(反射回折光検出部30)により反射回折光による像と透過回折光による像の両方を撮像することもできる。なお、2つの照明部を設ける場合、光源は1つとし光路(例えば光ファイバ)を切り替えることができる。
【0055】
なお、上述の実施形態において、照明光の波長を1.1μmとしたが、約0.9μm以上であれば透過回折光の検出が可能である。波長が長い方がウェハの透過率が高まるため都合が良いが、波長が長すぎると撮像素子の感度が落ちてしまうため、本実施形態では波長を1.1μmとした。しかし、最適な波長は、ウェハの透過率と撮像素子の波長感度特性との兼ね合いで決まるため、この波長に限るものではない。なお、近赤外線に対しては、撮像素子の感度が低下し信号雑音比(signal-noise ratio)が低下する場合があるので、必要に応じて冷却型撮像素子を用いて信号雑音比を高めることができる。
【0056】
また、上述の実施形態において、ウェハ5の全体を撮像するように構成されているが、これに限られるものではなく、ウェハ5の一部を撮像するように構成しても構わない。ただし、一つのパターン7(露光ショット6)内での部分的な異常を捉えるためには、少なくとも露光ショット6よりも大きな領域を撮像することができる。この場合は、ウェハ5内の撮像位置を変えるための機構が必要になる。
【0057】
また、上述の実施形態において、照明ミラー23と、第1および第2の受光ミラー31,41として、凹面鏡を用いているが、これに限られるものではなく、レンズで置き換えることも可能である。また、上述の実施形態においては光源を内蔵しているが、外部で発生した光をファイバー等で取り込むようにしても良い。
【0058】
また、上述の実施形態において、反射回折光検出部30が傾動可能に構成されてもよい。ウェハ5と反射回折光検出部30が傾動可能な構成であれば、照明光の入射角が異なる同じ次数の反射回折光を受光することができるので、透過回折光検出部40の場合と同様に、検査精度を向上させることができる。反射回折光検出部30を傾動させるには、前述の軸RCを中心に、反射光検出部駆動部36により反射回折光検出部30全体を一体的に傾動(回転)させるようにしてもよく、ウェハ5との間の反射回折光検出部30の光軸が傾動(回転)するように、第1の受光ミラー31と、第1のレンズ32と、第1の2次元撮像素子33とをそれぞれ変位させる構成であればよい。なお、反射回折光に関しては、照明部20、反射回折光検出部30、およびウェハ5のうち少なくとも1つが傾動可能であることが必要であるが、照明部20、反射回折光検出部30、およびウェハ5のうち少なくとも2つが傾動可能であれば、照明光の入射角が異なる同じ次数の反射回折光を受光することができる。
【0059】
また、上述の実施形態において、ウェハ5を表面が上方を向くようにウェハホルダ10上に載置しているが、これに限られるものではなく、裏面が上方を向くようにしてもよい。
【0060】
また、上述の実施形態において、TSVホールパターン7を例に挙げて説明を行ったが、検査対象はこれに限るものではなく、基板の表面から該表面と直交する方向に向かう深さを有するパターンであればよい。例えば、ホールパターンに限らず、ライン・アンド・スペースパターンであってもよい。また、上述の実施形態では検査対象としてシリコンウェハに設けられたTSVの検査を説明したが、ガラス基板上に液晶回路が設けられた液晶基板にも適用可能である。また、上述の各実施形態において、二次元撮像素子33,43によって検出された画像信号に基づいてウェハ5の検査を行う信号処理部51を備えた検査装置を例に説明したが、これに限られるものではなく、このような検査部を備えずに、二次元撮像素子33,43により取得したウェハ5の画像を観察する観察装置においても、本発明を適用可能である。
【0061】
続いて、上述した検査装置1によりウェハ5の検査が行われる半導体装置の製造方法について、
図5に示すフローチャートを参照しながら説明する。
図5のフローチャートは、3次元積層型の半導体装置におけるTSV形成プロセスを示している。このTSV形成プロセスにおいて、まず、ウェハ(ベアウェハなど)の表面にレジストを塗布する(ステップS101)。このレジスト塗布工程では、レジスト塗布装置(図示せず)を用いて、例えば、ウェハを回転支持台に真空チャック等で固定し、ノズルから液状のフォトレジストをウェハの表面に滴下した後、ウェハを高速回転させて薄いレジスト膜を形成する。
【0062】
次に、レジストが塗布されたウェハの表面に、所定のパターン(ホールパターン)を投影露光する(ステップS102)。この露光工程では、露光装置を用いて、例えば、所定のパターンが形成されたフォトマスクを通して、所定波長の光線(紫外線などのエネルギー線)をウェハ表面のレジストに照射し、マスクパターンをウェハ表面に転写する。
【0063】
次に、現像を行う(ステップS103)。この現像工程では、現像装置(図示せず)を用いて、例えば、露光部のレジストを溶剤で溶かし、未露光部のレジストパターンを残す処理を行う。これにより、ウェハ表面のレジストにホールパターンが形成されることになる。
【0064】
次に、レジストパターン(ホールパターン)が形成されたウェハの表面検査を行う(ステップS104)。現像後の検査工程では、表面検査装置(図示せず)を用いて、例えば、ウェハの表面全体に照明光を照射して、レジストパターンで生じた回折光によるウェハの像を撮像し、撮像したウェハの画像からレジストパターン等の異常の有無を検査する。この検査工程において、レジストパターンの良否を判定し、不良の場合はレジストを剥離してレジスト塗布工程からやり直すアクション、すなわちリワークを行うか否かの判断を行う。リワークが必要な異常(欠陥)が検出された場合、レジストを剥離し(ステップS105)、ステップS101〜S103までの工程をやり直す。なお、表面検査装置による検査結果は、レジスト塗布装置、露光装置、および現像装置にそれぞれフィードバックされる。
【0065】
現像後の検査工程で異常が無いことを確認すると、エッチングを行う(ステップS106)。このエッチング工程では、エッチング装置(図示せず)を用いて、例えば、残っているレジストをマスクにして、下地のベアウェハのシリコンの部分を除去し、TSV形成用の穴を形成する。これにより、ウェハ5の表面にTSV用ホールパターン7が形成される。
【0066】
次に、エッチングによりパターン7が形成されたウェハ5の検査を行う(ステップS107)。エッチング後の検査工程は、上述の実施形態に係る検査装置1を用いて行われる。この検査工程において、異常が検出された場合、判別された異常の深さを含む異常の種類及び異常の程度に応じて、露光装置の露光条件(変形照明条件・フォーカスオフセット条件等)やエッチング装置のどの部分を調整するのか、そのウェハ5を廃棄するかどうか、もしくは、そのウェハ5をさらに割って断面観察するなどの詳細な解析が必要かどうか、が判断される。エッチング後のウェハ5に重大かつ広範囲な異常が発見された場合、リワークできないので、そのウェハ5は廃棄されるか、もしくは断面観察などの解析に回される(ステップS108)。
【0067】
エッチング後の検査工程で異常が無いことを確認すると、穴の側壁に絶縁膜を形成し(ステップS109)、絶縁膜を形成した穴の部分に、例えばCu等の導電性材料を充填する(ステップS110)。これにより、ウェハ(ベアウェハ)に3次元実装用貫通電極が形成される。
【0068】
なお、エッチング後の検査工程における検査結果は、主として露光装置やエッチング装置にフィードバックされる。穴の断面形状の異常や、穴径の異常が検出されたときは露光装置のフォーカスやドーズ調整のための情報としてフィードバックを行い、深さ方向の穴形状の異常や穴深さの異常はエッチング装置調整のための情報としてフィードバックを行う。TSV形成プロセスにおけるエッチング工程では、アスペクト比(深さ/直径)が高い(例えば、10〜20となる)穴を形成しなければならないので、技術的に難易度が高く、フィードバックによる調整は重要である。このように、エッチング工程では、垂直に近い角度で深い穴を形成することが要求され、近年では、RIE(Reactive Ion Etching:反応性イオンエッチング)という方式が広く採用されている。エッチング後の検査の場合、エッチング装置に異常がないかを監視して、異常を検出したらエッチング装置を止めて調整するというフィードバック運用が主に行われる。エッチング装置を調整するためのパラメータとして、例えば、縦方向と横方向のエッチングレート比を制御するパラメータや、深さを制御するパラメータ、ウェハ面内での均一性を制御するパラメータなどが考えられる。
【0069】
なお、現像後の検査工程が実施されていれば、レジスト塗布装置、露光装置、および現像装置の異常は基本的に現像後の検査工程で検出されるが、現像後の検査工程が実施されていない場合や、エッチングしてみて初めて分かるこれらの装置の問題が発見された場合には、各装置へのフィードバック(各装置の調整)が行われる。
【0070】
一方、エッチング後の検査工程における検査結果を、以降の工程にフィードフォワードすることも可能である。例えば、エッチング後の検査工程でウェハ5の一部チップが異常(不良)と判定された場合、その情報は、前述の検査装置1からオンラインを通じてプロセスを管理するホストコンピュータ(図示せず)に伝えられて記憶され、以降のプロセスにおける検査・測定でその異常部分(チップ)を用いないなどの管理に使われたり、また最終的にデバイスが完成した段階で無駄な電気的テストを行わないことなどに活用される。また、エッチング後の検査工程における検査結果から、異常部分の面積が大きいときは、それに応じて絶縁膜形成やCu充填のパラメータを調整して良品部分への影響を軽減する、などして用いることができる。
【0071】
本実施形態による半導体装置の製造方法によれば、エッチング後の検査工程が前述の実施形態に係る検査装置1を用いて行われるため、パターン7の深さ方向の形状変化を検出することが可能となり、検査精度が向上することから、半導体装置の製造効率を向上させることができる。
【0072】
なお、上述のTSV形成プロセスにおいて、ウェハ上に素子を形成する前の最初の段階でTSVを形成しているが、これに限られるものではなく、素子を形成してからTSVを形成してもよく、素子形成の途中でTSVを形成してもよい。なおこの場合、素子形成過程でイオンの打ち込みなどがされる結果、赤外線に対する透明度が低下するが、完全に不透明になるわけではないので、透明度の変化分を考慮して波長選択や照明光量の調整をすればよい。また、このような方式の生産ラインであっても、ラインの条件出し及びQC目的として、ベアウェハにTSVを形成し検査を行うようにすれば、イオンの打ち込みによる透明度の低下に影響されない検査が可能である。