(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6037579
(24)【登録日】2016年11月11日
(45)【発行日】2016年12月7日
(54)【発明の名称】ケーブル型二次電池
(51)【国際特許分類】
H01M 10/058 20100101AFI20161128BHJP
H01M 10/052 20100101ALI20161128BHJP
H01M 10/0569 20100101ALI20161128BHJP
H01M 10/0568 20100101ALI20161128BHJP
H01M 10/0565 20100101ALI20161128BHJP
H01M 10/04 20060101ALI20161128BHJP
H01M 4/13 20100101ALI20161128BHJP
H01M 4/02 20060101ALI20161128BHJP
H01M 4/78 20060101ALI20161128BHJP
H01M 4/66 20060101ALI20161128BHJP
H01M 4/74 20060101ALI20161128BHJP
H01M 2/26 20060101ALI20161128BHJP
H01M 4/587 20100101ALI20161128BHJP
H01M 4/485 20100101ALI20161128BHJP
H01M 4/38 20060101ALI20161128BHJP
H01M 4/48 20100101ALI20161128BHJP
H01M 4/525 20100101ALI20161128BHJP
H01M 4/505 20100101ALI20161128BHJP
H01M 4/58 20100101ALI20161128BHJP
H01M 2/02 20060101ALI20161128BHJP
【FI】
H01M10/058
H01M10/052
H01M10/0569
H01M10/0568
H01M10/0565
H01M10/04 Z
H01M4/13
H01M4/02 Z
H01M4/78 A
H01M4/66 A
H01M4/74 C
H01M2/26 A
H01M4/587
H01M4/485
H01M4/38 Z
H01M4/48
H01M4/525
H01M4/505
H01M4/58
H01M2/02 Z
【請求項の数】72
【全頁数】31
(21)【出願番号】特願2015-515970(P2015-515970)
(86)(22)【出願日】2014年5月7日
(65)【公表番号】特表2015-518641(P2015-518641A)
(43)【公表日】2015年7月2日
(86)【国際出願番号】KR2014004042
(87)【国際公開番号】WO2014182058
(87)【国際公開日】20141113
【審査請求日】2014年7月15日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0051561
(32)【優先日】2013年5月7日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2014-0054275
(32)【優先日】2014年5月7日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】500239823
【氏名又は名称】エルジー・ケム・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000040
【氏名又は名称】特許業務法人池内・佐藤アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】クォン、ヨ−ハン
(72)【発明者】
【氏名】オ、ビュン−フン
(72)【発明者】
【氏名】チュン、ヘ−ラン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジェ−ヨン
【審査官】
瀧 恭子
(56)【参考文献】
【文献】
特開2001−110244(JP,A)
【文献】
国際公開第2012/124960(WO,A2)
【文献】
特開2001−110445(JP,A)
【文献】
国際公開第2014/182059(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0009331(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0288150(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 4/00−4/98、10/00−10/39
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部電極支持体;及び
前記内部電極支持体の外面に螺旋状に巻き取られたシート型の内部電極−分離層−外部電極積層体;を含み、
前記内部電極−分離層−外部電極積層体は、内部電極と、電極の短絡を防止する分離層と、外部電極とが一体化するように圧縮して形成され、
前記分離層は、電解質を含む電解質層であり、
前記内部電極−分離層−外部電極積層体は、前記圧縮の間に、前記内部電極と前記分離層、または前記分離層と前記外部電極の間に15ないし300N/mの剥離強度を維持することにより形成されるケーブル型二次電池。
【請求項2】
前記シート型の内部電極−分離層−外部電極積層体が、一方向に延びたストリップ構造である請求項1に記載のケーブル型二次電池。
【請求項3】
前記シート型の内部電極−分離層−外部電極積層体が、幅方向に重ならないように螺旋状に巻き取られている請求項1に記載のケーブル型二次電池。
【請求項4】
前記シート型の内部電極−分離層−外部電極積層体が、前記シート型の内部電極−分離層−外部電極積層体の幅の2倍以内の間隔を置いて互いに離隔し、重ならないように螺旋状に巻き取られている請求項3に記載のケーブル型二次電池。
【請求項5】
前記シート型の内部電極−分離層−外部電極積層体が、幅方向に重なるように螺旋状に巻き取られている請求項1に記載のケーブル型二次電池。
【請求項6】
前記シート型の内部電極−分離層−外部電極積層体は、前記重なる部分の幅が前記シート型の内部電極−分離層−外部電極積層体の幅の0.9倍以内になるように螺旋状に巻き取られている請求項5に記載のケーブル型二次電池。
【請求項7】
内部電極支持体;
前記内部電極支持体の外面に螺旋状に巻き取られたシート型の内部電極;及び
前記内部電極の外面に螺旋状に巻き取られたシート型の分離層−外部電極積層体;を含み、
前記分離層−外部電極積層体は、電極の短絡を防止する分離層と、外部電極とが一体化するように圧縮して形成され、
前記分離層は、電解質を含む電解質層であり、
前記分離層−外部電極積層体は、前記圧縮の間に、前記分離層と前記外部電極との間に15ないし300N/mの剥離強度を維持することにより形成されるケーブル型二次電池。
【請求項8】
前記シート型の分離層−外部電極積層体が、一方向に延びたストリップ構造である請求項7に記載のケーブル型二次電池。
【請求項9】
前記シート型の分離層−外部電極積層体が、幅方向に重ならないように螺旋状に巻き取られている請求項7に記載のケーブル型二次電池。
【請求項10】
前記シート型の分離層−外部電極積層体が、前記シート型の分離層−外部電極積層体の幅の2倍以内の間隔を置いて互いに離隔し、重ならないように螺旋状に巻き取られている請求項9に記載のケーブル型二次電池。
【請求項11】
前記シート型の分離層−外部電極積層体が、幅方向に重なるように螺旋状に巻き取られている請求項7に記載のケーブル型二次電池。
【請求項12】
前記シート型の分離層−外部電極積層体は、前記重なる部分の幅が前記シート型の分離層−外部電極積層体の幅の0.9倍以内になるように螺旋状に巻き取られている請求項11に記載のケーブル型二次電池。
【請求項13】
内部電極支持体;
前記内部電極支持体の外面に巻き取られたシート型の内部電極−分離層積層体;及び
前記内部電極−分離層積層体の外面に巻き取られたシート型の外部電極;を含み、
前記内部電極−分離層積層体は、内部電極と、電極の短絡を防止する分離層とが一体化するように圧縮して形成され、
前記分離層は、電解質を含む電解質層であり、
前記内部電極−分離層積層体は、前記内部電極と前記分離層とが15ないし300N/mの剥離強度を有して一体化するように圧縮して形成されたケーブル型二次電池。
【請求項14】
前記シート型の内部電極−分離層積層体が、一方向に延びたストリップ構造である請求項13に記載のケーブル型二次電池。
【請求項15】
前記シート型の内部電極−分離層積層体が、幅方向に重ならないように螺旋状に巻き取られている請求項13に記載のケーブル型二次電池。
【請求項16】
前記シート型の内部電極−分離層積層体が、前記シート型の内部電極−分離層積層体の幅の2倍以内の間隔を置いて互いに離隔し、重ならないように螺旋状に巻き取られている請求項15に記載のケーブル型二次電池。
【請求項17】
前記シート型の内部電極−分離層積層体が、互いに重なるように螺旋状に巻き取られている請求項13に記載のケーブル型二次電池。
【請求項18】
前記シート型の内部電極−分離層積層体は、前記互いに重なる部分の幅が前記シート型の内部電極−分離層積層体の幅の0.9倍以内になるように螺旋状に巻き取られている請求項17に記載のケーブル型二次電池。
【請求項19】
前記内部電極支持体が、開放構造である請求項1〜18のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池。
【請求項20】
前記内部電極支持体が、中空糸、巻き取られたワイヤ型支持体、巻き取られたシート型支持体またはメッシュ型支持体である請求項1〜18のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池。
【請求項21】
前記中空糸が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリエーテルスルホン、及びポリスルホンからなる群より選択された1種以上から形成される請求項20に記載のケーブル型二次電池。
【請求項22】
前記内部電極は、内部集電体及び前記内部集電体の一面に形成された内部電極活物質層を含み、
前記外部電極は、外部集電体及び前記外部集電体の一面に形成された外部電極活物質層を含む請求項1〜21のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池。
【請求項23】
前記内部集電体の他面または前記外部集電体の他面に形成された高分子フィルム層をさらに含む請求項22に記載のケーブル型二次電池。
【請求項24】
前記高分子フィルム層が、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド及びポリアミドからなる群より選択されるいずれか1つまたはこれらのうち2種以上の混合物から形成される請求項23に記載のケーブル型二次電池。
【請求項25】
前記外部集電体が、メッシュ型集電体である請求項22〜24のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池。
【請求項26】
前記内部電極が、前記内部電極活物質層の表面に形成された高分子支持層をさらに含む請求項22〜25のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池。
【請求項27】
前記高分子支持層は、孔の大きさが0.01μmないし10μm、かつ気孔度が5ないし95%の多孔性高分子層である請求項26に記載のケーブル型二次電池。
【請求項28】
前記高分子支持層が、極性線状高分子、オキサイド系線状高分子またはこれらの混合物を含む請求項26または27に記載のケーブル型二次電池。
【請求項29】
前記極性線状高分子が、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ化ビニリデン‐ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン‐co-トリクロロエチレン、ポリエチレンイミン、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテート、エチレンビニルアセテート共重合体、ポリアリレート及びポリ‐p‐フェニレンテレフタルアミドからなる群より選択されるいずれか1つまたはこれらのうち2種以上の混合物である請求項28に記載のケーブル型二次電池。
【請求項30】
前記オキサイド系線状高分子が、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリオキシメチレン及びポリジメチルシロキサンからなる群より選択されるいずれか1つまたはこれらのうち2種以上の混合物である請求項28に記載のケーブル型二次電池。
【請求項31】
前記分離層の幅と長さが、前記内部集電体及び前記外部集電体の幅と長さより大きい請求項22〜30のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池。
【請求項32】
前記内部集電体及び前記外部集電体の少なくとも1つは、導電材及びバインダーからなる下塗層をさらに含む請求項22〜31のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池。
【請求項33】
前記導電材が、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、炭素繊維、炭素ナノチューブ及びグラフェンからなる群より選択されるいずれか1つまたはこれらのうち2種以上の混合物を含む請求項32に記載のケーブル型二次電池。
【請求項34】
前記バインダーが、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ化ビニリデン‐ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン‐co-トリクロロエチレン、ポリブチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテート、エチレンビニルアセテート共重合体、ポリエチレンオキサイド、ポリアリレート、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、シアノエチルプルラン、シアノエチルポリビニルアルコール、シアノエチルセルロース、シアノエチルスクロース、プルラン、カルボキシルメチルセルロース、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルスチレンブタジエン共重合体及びポリイミドからなる群より選択されたいずれか1つまたはこれらのうち2種以上の混合物である請求項32または33に記載のケーブル型二次電池。
【請求項35】
前記内部集電体または前記外部集電体の少なくとも一面に、複数の凹部が形成された請求項22〜34のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池。
【請求項36】
前記複数の凹部が、連続的なパターンを有するか、または、断続的なパターンを有する請求項35に記載のケーブル型二次電池。
【請求項37】
前記連続的なパターンが、長さ方向に互いに離隔している請求項36に記載のケーブル型二次電池。
【請求項38】
前記断続的なパターンは、複数の孔により形成されている請求項36に記載のケーブル型二次電池。
【請求項39】
前記複数の孔が、円形または多角形である請求項38に記載のケーブル型二次電池。
【請求項40】
前記内部集電体が、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素もしくは銅;カーボン、ニッケル、チタンもしくは銀で表面処理されたステンレススチール;アルミニウム‐カドミウム合金;導電材で表面処理された非伝導性高分子;または伝導性高分子から製造された請求項22〜39のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池。
【請求項41】
前記導電材が、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ窒化硫黄、酸化インジウムスズ(ITO)、銀、パラジウム及びニッケルからなる群より選択されるいずれか1つまたはこれらのうち2種以上の混合物である請求項40に記載のケーブル型二次電池。
【請求項42】
前記伝導性高分子が、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン及びポリ窒化硫黄からなる群より選択されるいずれか1つまたはこれらのうち2種以上の混合物である請求項40に記載のケーブル型二次電池。
【請求項43】
前記外部集電体が、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素もしくは銅;カーボン、ニッケル、チタンもしくは銀で表面処理されたステンレススチール;アルミニウム‐カドミウム合金;導電材で表面処理された非伝導性高分子;伝導性高分子;Ni、Al、Au、Ag、Pd/Ag、Cr、Ta、Cu、BaもしくはITOである金属粉末を含む金属ペースト;または黒鉛、カーボンブラックまたは炭素ナノチューブである炭素粉末を含む炭素ペースト;から製造された請求項22〜42のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池。
【請求項44】
前記導電材が、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ窒化硫黄、酸化インジウムスズ(ITO)、銀、パラジウム及びニッケルからなる群より選択されるいずれか1つまたはこれらのうち2種以上の混合物である請求項43に記載のケーブル型二次電池。
【請求項45】
前記伝導性高分子が、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン及びポリ窒化硫黄からなる群より選択されるいずれか1つまたはこれらのうち2種以上の混合物である請求項43に記載のケーブル型二次電池。
【請求項46】
前記内部電極支持体が、中心部に空間が形成されている中空型構造である請求項1〜45のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池。
【請求項47】
前記内部電極支持体が、螺旋状に巻き取られた1つ以上のワイヤ型の内部電極支持体、または螺旋状に巻き取られた1つ以上のシート型の内部電極支持体を含む請求項46に記載のケーブル型二次電池。
【請求項48】
前記内部電極支持体が、螺旋状に互いに交差した2個以上のワイヤ型の内部電極支持体を含む請求項46に記載のケーブル型二次電池。
【請求項49】
前記内部電極支持体が、内部電極集電体コア部、電解質を含むリチウムイオン供給コア部、または充填コア部を備える請求項46に記載のケーブル型二次電池。
【請求項50】
前記内部電極集電体コア部が、カーボンナノチューブ、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素もしくは銅;カーボン、ニッケル、チタンもしくは銀で表面処理されたステンレススチール;アルミニウム‐カドミウム合金;導電材で表面処理された非伝導性高分子;または伝導性高分子から形成された請求項49に記載のケーブル型二次電池。
【請求項51】
前記リチウムイオン供給コア部が、ゲル型ポリマー電解質及び支持体を含む請求項49に記載のケーブル型二次電池。
【請求項52】
前記リチウムイオン供給コア部が、液体電解質及び多孔性担体を含む請求項49〜51のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池。
【請求項53】
前記電解質が、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、メチルホルメート(MF)、γ‐ブチロラクトン(γ−BL)、スルホラン、メチルアセテート(MA)、またはメチルプロピオネート(MP)を使用した非水電解液;および
PEO、PVdF、PVdF‐HFP、PMMA、PANまたはPVAcを使用したゲル型高分子電解質;から選択された電解質を含む請求項49〜52のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池。
【請求項54】
前記電解質が、リチウム塩をさらに含む請求項49〜53のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池。
【請求項55】
前記リチウム塩が、LiCl、LiBr、LiI、LiClO4、LiBF4、LiB10Cl10、LiPF6、LiCF3SO3、LiCF3CO2、LiAsF6、LiSbF6、LiAlCl4、CH3SO3Li、CF3SO3Li、(CF3SO2)2NLi、クロロホウ酸リチウム、低級脂肪族カルボン酸リチウム、及びテトラフェニルホウ酸リチウムからなる群より選択されるいずれか1つまたはこれらのうち2種以上の混合物である請求項54に記載のケーブル型二次電池。
【請求項56】
前記充填コア部が、ワイヤ、繊維状、粉末状、メッシュ、または発泡体の形状を有する高分子樹脂、ゴム、または無機物から形成される請求項49〜55のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池。
【請求項57】
前記内部電極が負極であり、前記外部電極が正極であるか、または、前記内部電極が正極であり、前記外部電極が負極である請求項1〜56のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池。
【請求項58】
前記内部電極が負極であり、前記外部電極が正極である場合、前記内部電極活物質は、天然黒鉛、人造黒鉛または炭素質材料;リチウム含有チタン複合酸化物(LTO);Si、Sn、Li、Zn、Mg、Cd、Ce、NiまたはFeである金属類(Me);前記金属類(Me)の合金類;前記金属類(Me)の酸化物(MeOx);及び前記金属類(Me)と炭素との複合体からなる群より選択されたいずれか1つの活物質またはこれらのうち2種以上の混合物を含み、
前記外部電極活物質は、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、LiCoPO4、LiFePO4、LiNiMnCoO2、及びLiNi1-x-y-zCoxM1yM2zO2(M1及びM2は互いに独立して、Al、Ni、Co、Fe、Mn、V、Cr、Ti、W、Ta、Mg及びMoからなる群より選択され、x、y及びzは互いに独立した酸化物組成元素の原子分率であって、0≦x<0.5、0≦y<0.5、0≦z<0.5、x+y+z≦1である)からなる群より選択されたいずれか1つの活物質またはこれらのうち2種以上の混合物を含む請求項1〜57のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池。
【請求項59】
前記内部電極が正極であり、前記外部電極が負極である場合、前記内部電極活物質は、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、LiCoPO4、LiFePO4、LiNiMnCoO2、及びLiNi1-x-y-zCoxM1yM2zO2(M1及びM2は互いに独立して、Al、Ni、Co、Fe、Mn、V、Cr、Ti、W、Ta、Mg及びMoからなる群より選択され、x、y及びzは互いに独立した酸化物組成元素の原子分率であって、0≦x<0.5、0≦y<0.5、0≦z<0.5、x+y+z=1である)からなる群より選択されたいずれか1つの活物質またはこれらのうち2種以上の混合物を含み、
前記外部電極活物質は、天然黒鉛、人造黒鉛または炭素質材料;リチウム含有チタン複合酸化物(LTO);Si、Sn、Li、Zn、Mg、Cd、Ce、NiまたはFeである金属類(Me);前記金属類(Me)の合金類;前記金属類(Me)の酸化物(MeOx);及び前記金属類(Me)と炭素との複合体からなる群より選択されたいずれか1つの活物質またはこれらのうち2種以上の混合物を含む請求項1〜57のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池。
【請求項60】
前記電解質層が、PEO、PVdF、PVdF‐HFP、PMMA、PANまたはPVAcを使用したゲル型高分子電解質から選択された電解質を含む請求項1〜59のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池。
【請求項61】
前記電解質層が、リチウム塩をさらに含む請求項60に記載のケーブル型二次電池。
【請求項62】
前記リチウム塩が、LiCl、LiBr、LiI、LiClO4、LiBF4、LiB10Cl10、LiPF6、LiCF3SO3、LiCF3CO2、LiAsF6、LiSbF6、LiAlCl4、CH3SO3Li、CF3SO3Li、(CF3SO2)2NLi、クロロホウ酸リチウム、低級脂肪族カルボン酸リチウム、及びテトラフェニルホウ酸リチウムからなる群より選択されたいずれか1つまたはこれらのうち2種以上の混合物である請求項61に記載のケーブル型二次電池。
【請求項63】
前記外部電極の外面を囲んでいる保護被覆をさらに含む請求項1〜62のいずれか一項に記載のケーブル型二次電池。
【請求項64】
前記保護被覆が、高分子樹脂から形成された請求項63に記載のケーブル型二次電池。
【請求項65】
前記高分子樹脂が、PET、PVC、HDPE及びエポキシ樹脂からなる群より選択されるいずれか1つまたはこれらのうち2種以上の混合物を含む請求項64に記載のケーブル型二次電池。
【請求項66】
前記保護被覆が、水分遮断層をさらに含む請求項64または65に記載のケーブル型二次電池。
【請求項67】
前記水分遮断層が、アルミニウムまたは液晶高分子から形成された請求項66に記載のケーブル型二次電池。
【請求項68】
電解質を含むリチウムイオン供給コア部;
前記リチウムイオン供給コア部の外面を囲んでいる開放構造の内部電極支持体;及び
前記内部電極支持体の外面を囲んで螺旋状に巻き取られたシート型の内部電極−分離層−外部電極積層体;を含み、
前記内部電極−分離層−外部電極積層体は、内部集電体及び前記内部集電体の表面に形成された内部電極活物質層を備える内部電極と、電極の短絡を防止する分離層と、外部集電体及び前記外部集電体の表面に形成された外部電極活物質層を備える外部電極とが一体化するように圧縮して形成され、
前記分離層は、電解質を含む電解質層であり、
前記内部電極−分離層−外部電極積層体は、前記圧縮の間に、前記内部電極と前記分離層、または前記分離層と前記外部電極の間に15ないし300N/mの剥離強度を維持することにより形成されるケーブル型二次電池。
【請求項69】
電解質を含むリチウムイオン供給コア部;
前記リチウムイオン供給コア部の外面を囲んでいる開放構造の内部電極支持体;
前記内部電極支持体の外面に螺旋状に巻き取られ、内部集電体及び前記内部集電体の表面に形成された内部電極活物質層を備えるシート型の内部電極;並びに
前記内部電極の外面に螺旋状に巻き取られたシート型の分離層−外部電極積層体;を含み、
前記分離層−外部電極積層体は、電極の短絡を防止する分離層と、外部集電体及び前記外部集電体の表面に形成された外部電極活物質層を備える外部電極とが一体化するように圧縮して形成され、
前記分離層は、電解質を含む電解質層であり、
前記分離層−外部電極積層体は、前記圧縮の間に、前記分離層と前記外部電極との間に15ないし300N/mの剥離強度を維持することにより形成されるケーブル型二次電池。
【請求項70】
電解質を含むリチウムイオン供給コア部;
前記リチウムイオン供給コア部の外面を囲んでいる開放構造の内部電極支持体;
前記内部電極支持体の外面に螺旋状に巻き取られたシート型の内部電極−分離層積層体;並びに
前記内部電極−分離層積層体の外面に螺旋状に巻き取られ、外部集電体及び前記外部集電体の表面に形成された外部電極活物質層を備えるシート型の外部電極;を含み、
前記内部電極−分離層積層体は、内部集電体及び前記内部集電体の表面に形成された内部電極活物質層を備える内部電極と、電極の短絡を防止する分離層とが一体化するように圧縮して形成され、
前記分離層は、電解質を含む電解質層であり、
前記内部電極−分離層積層体は、前記内部電極と前記分離層とが15ないし300N/mの剥離強度を有して一体化するように圧縮して形成されたケーブル型二次電池。
【請求項71】
互いに平行に配置された2以上の内部電極支持体;
それぞれの前記内部電極支持体の外面に螺旋状に巻き取られた2以上のシート型の内部電極;及び
前記内部電極の外面上に螺旋状に巻き取られ、電極の短絡を防止する分離層と外部電極とが一体化するように圧縮して形成されたシート型の分離層−外部電極積層体;を含み、
前記分離層は、電解質を含む電解質層であり、
前記分離層−外部電極積層体は、前記圧縮の間に、前記分離層と前記外部電極との間に15ないし300N/mの剥離強度を維持することにより形成されるケーブル型二次電池。
【請求項72】
電解質を含む2以上のリチウムイオン供給コア部;
それぞれの前記リチウムイオン供給コア部の外面を囲んでいる開放構造の内部電極支持体;
それぞれの前記内部電極支持体の外面に螺旋状に巻き取られ、内部集電体及び前記内部集電体の表面に形成された内部電極活物質層をそれぞれ備え、且つ、互いに平行に配置された2以上の内部電極;並びに
前記内部電極の外面上に螺旋状に巻き取られ、電極の短絡を防止する分離層と、外部集電体及び前記外部集電体の表面に形成された外部電極活物質層を備える外部電極とが一体化するように圧縮して形成されたシート型の分離層−外部電極積層体;を含み、
前記分離層は、電解質を含む電解質層であり、
前記分離層−外部電極積層体は、前記圧縮の間に、前記分離層と前記外部電極との間に15ないし300N/mの剥離強度を維持することにより形成されるケーブル型二次電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変形が自在なケーブル型二次電池に関し、より詳しくは、内部電極支持体を含み、電極と分離層とが一体化したケーブル型二次電池に関する。
【0002】
本出願は、2013年5月7日出願の韓国特許出願第10−2013−0051561号、及び2014年5月7日出願の韓国特許出願第10−2014−0054275号に基づく優先権を主張し、該当出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に援用される。
【背景技術】
【0003】
二次電池は、外部の電気エネルギーを化学エネルギーの形態に変換して貯蔵しておき、必要なときに電気を作る装置である。充電を繰り返すことができるという意味で「充電式電池(rechargeable battery)」とも呼ばれる。広く使用される二次電池としては、鉛蓄電池、ニッケル‐カドミウム電池(NiCd)、ニッケル水素蓄電池(NiMH)、リチウムイオン電池(Li‐ion)、リチウムイオンポリマー電池(Li‐ion polymer)がある。二次電池は使い捨ての一次電池に比べて経済的な利点と環境的な利点を共に提供する。
【0004】
現在、二次電池は低い電力を要する所に使用されている。例えば、自動車の始動を補助する機器、携帯用装置、道具、無停電電源装置が挙げられる。近年の無線通信技術の発展は携帯用装置の大衆化を主導しており、従来の多くの装置が無線化される傾向もあるため、二次電池に対する需要が爆発的に伸びている。また、環境汚染防止の面でハイブリッド自動車、電気自動車が実用化されているが、これら次世代自動車は二次電池を使用することで、コストと重量を下げ、寿命を伸ばす技術を採用している。
【0005】
一般に、二次電池は円筒型、角形、またはパウチ型の電池が殆どである。二次電池が、負極、正極及び分離膜から構成された電極組立体を円筒型または角形の金属缶またはアルミニウムラミネートシートのパウチ型ケースの内部に収納し、前記電極組立体に電解質を注入して製造されるためである。したがって、このような二次電池の装着には一定空間が必要となるため、二次電池の円筒型、角形、またはパウチ型の形態は多様な形態の携帯用装置の開発に制約となる。そこで、形態の変形が容易な新たな形態の二次電池が求められている。
【0006】
このような要求に応えて、断面の直径に対する長さの比が非常に大きい電池である線型電池が提案された。韓国特許公開第2005−99903号は、内部電極、外部電極、及びこれら電極の間に介在された電解質層から構成される可変型電池を開示しているが、可撓性が良くない。また、前記線型電池は、電解質層の形成にポリマー電解質を使用するため、電極の活物質に電解質が流入し難くて電池の抵抗が増加し、容量特性及びサイクル特性が低下する問題がある。
【0007】
また、ケーブル型二次電池を形成するとき、内部電極と外部電極との間に介在された分離層と前記電極との間に不均一な間隔が発生するが、このような間隔によって外部電極活物質層に電解液が円滑に流入できず、電池性能が悪化し得る問題がある。
【0008】
また、ケーブル型二次電池にワイヤ型の集電体を使用する場合、一般に線抵抗が面抵抗より高いため、ワイヤ型の集電体はシート型の集電体に比べて抵抗が高く、電池性能が悪化し得る問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、変形が容易であり、二次電池の安定性及び優れた性能を維持でき、電極の活物質に電解質が流入し易い新規な線型構造の二次電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を達成するため、本発明の一態様によれば、内部電極支持体;及び前記内部電極支持体の外面に螺旋状に巻き取られて形成されたシート型の内部電極−分離層−外部電極積層体;を含み、前記内部電極−分離層−外部電極積層体が、内部電極と、電極の短絡を防止する分離層と、外部電極とが一体化するように圧縮して形成されたケーブル型二次電池が提供される。
【0011】
このとき、前記シート型の内部電極−分離層−外部電極積層体は、一方向に延びたストリップ構造であり得る。
【0012】
また、前記シート型の内部電極−分離層−外部電極積層体は、互いに重ならないように螺旋状に巻き取られて形成されるか、または、互いに重なるように螺旋状に巻き取られて形成され得る。
【0013】
また、前記内部電極−分離層−外部電極積層体は、前記内部電極と前記分離層、または、前記分離層と前記外部電極が15ないし300N/mの剥離強度(peel strength)を有して一体化するように圧縮して形成することができる。
【0014】
また、本発明の他の態様によれば、内部電極支持体;前記内部電極支持体の外面に螺旋状に巻き取られて形成されたシート型の内部電極;及び前記内部電極の外面に螺旋状に巻き取られて形成されたシート型の分離層−外部電極積層体;を含み、前記分離層−外部電極積層体は、電極の短絡を防止する分離層と、外部電極とが一体化するように圧縮して形成されたケーブル型二次電池が提供される。
【0015】
このとき、前記シート型の分離層−外部電極積層体は、一方向に延びたストリップ構造であり得る。
【0016】
また、前記シート型の分離層−外部電極積層体は、互いに重ならないように螺旋状に巻き取られて形成されるか、または、互いに重なるように螺旋状に巻き取られて形成され得る。
【0017】
また、前記分離層−外部電極積層体は、前記分離層と前記外部電極とが15ないし300N/mの剥離強度を有して一体化するように形成することができる。
【0018】
また、本発明のさらに他の態様によれば、内部電極支持体;前記内部電極支持体の外面に螺旋状に巻き取られて形成されたシート型の内部電極−分離層積層体;及び前記内部電極−分離層積層体の外面に螺旋状に巻き取られて形成されたシート型の外部電極;を含み、前記内部電極−分離層積層体は、内部電極と、電極の短絡を防止する分離層とが一体化するように圧縮して形成されたケーブル型二次電池が提供される。
【0019】
このとき、前記シート型の内部電極−分離層積層体は、一方向に延びたストリップ構造であり得る。
【0020】
また、前記シート型の内部電極−分離層積層体は、互いに重ならないように螺旋状に巻き取られて形成されるか、または、互いに重なるように螺旋状に巻き取られて形成され得る。
【0021】
また、前記内部電極−分離層積層体は、前記内部電極と前記分離層とが15ないし300N/mの剥離強度を有して一体化するように形成することができる。
【0022】
一方、前記内部電極支持体は、開放構造であり得、中空糸、巻き取られたワイヤ型支持体、巻き取られたシート型支持体またはメッシュ型支持体であり得る。
【0023】
ここで、前記中空糸は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリエーテルスルホン、及びポリスルホンからなる群より選択された1種以上から形成することができる。
【0024】
一方、前記内部電極は、内部集電体及び前記内部集電体の一面に形成された内部電極活物質層を含み、前記外部電極は、外部集電体及び前記外部集電体の一面に形成された外部電極活物質層を含むことができる。
【0025】
このとき、前記内部集電体の他面または前記外部集電体の他面に形成された高分子フィルム層をさらに含むことができる。
【0026】
ここで、前記高分子フィルム層は、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド及びポリアミドからなる群より選択されるいずれか1つまたはこれらのうち2種以上の混合物から形成することができる。
【0027】
また、前記内部集電体または前記外部集電体は、メッシュ型集電体であり得る。
【0028】
また、前記分離層の幅と長さは、前記内部集電体及び前記外部集電体の幅と長さより大きくなり得る。
【0029】
また、前記内部集電体及び前記外部集電体の少なくとも1つは、導電材及びバインダーからなる下塗層をさらに含むことができる。
【0030】
このとき、前記導電材は、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、炭素繊維、炭素ナノチューブ及びグラフェン(graphene)からなる群より選択されるいずれか1つまたはこれらのうち2種以上の混合物を含むことができる。
【0031】
また、前記バインダーは、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ化ビニリデン‐ヘキサフルオロプロピレン共重合体(PVdF‐co‐HFP)、ポリフッ化ビニリデン‐co-トリクロロエチレン(PVdF‐co‐TCE)、ポリブチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリアクリロニトリル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテート(PVAc)、エチレンビニルアセテート共重合体(polyethylene‐co‐vinylacetate)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリアリレート、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、シアノエチルプルラン、シアノエチルポリビニルアルコール、シアノエチルセルロース、シアノエチルスクロース、プルラン、カルボキシルメチルセルロース、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルスチレンブタジエン共重合体(acrylonitrile‐styrene‐butadiene copolymer)及びポリイミドからなる群より選択されたいずれか1つまたはこれらのうち2種以上の混合物であり得る。
【0032】
一方、前記内部電極は、前記内部電極活物質層の表面に形成された高分子支持層をさらに含むことができる。
【0033】
このとき、前記高分子支持層は、孔の大きさが0.01μmないし10μmであり、気孔度が5ないし95%の多孔性高分子層であり得る。
【0034】
また、前記高分子支持層は、極性線状高分子、オキサイド系線状高分子またはこれらの混合物を含むことができる。
【0035】
このとき、前記極性線状高分子は、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン‐ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン‐co-トリクロロエチレン、ポリエチレンイミン(PEI)、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテート、エチレンビニルアセテート共重合体、ポリアリレート及びポリ‐p‐フェニレンテレフタルアミドからなる群より選択されるいずれか1つまたはこれらのうち2種以上の混合物であり得る。
【0036】
また、前記オキサイド系線状高分子は、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリオキシメチレン及びポリジメチルシロキサンからなる群より選択されるいずれか1つまたはこれらのうち2種以上の混合物であり得る。
【0037】
また、前記内部集電体または前記外部集電体の少なくとも一面に、複数の凹部を形成することができる。
【0038】
このとき、前記複数の凹部は、連続的なパターンを有するか、または、断続的なパターンを有し得る。
【0039】
また、前記内部集電体は、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素または銅;カーボン、ニッケル、チタンまたは銀で表面処理されたステンレススチール;アルミニウム‐カドミウム合金;導電材で表面処理された非伝導性高分子;若しくは伝導性高分子から製造されたものであり得る。
【0040】
ここで、前記導電材は、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ窒化硫黄、ITO(Indium Tin Oxide)、銀、パラジウム及びニッケルから選択された1種または2種以上の混合物であり得る。
【0041】
また、前記伝導性高分子は、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン及びポリ窒化硫黄から選択された1種の化合物または2種以上の混合物である高分子であり得る。
【0042】
また、前記外部集電体は、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素または銅;カーボン、ニッケル、チタンまたは銀で表面処理されたステンレススチール;アルミニウム‐カドミウム合金;導電材で表面処理された非伝導性高分子;伝導性高分子;Ni、Al、Au、Ag、Pd/Ag、Cr、Ta、Cu、BaまたはITOである金属粉末を含む金属ペースト;若しくは黒鉛、カーボンブラックまたは炭素ナノチューブである炭素粉末を含む炭素ペースト;から製造することができる。
【0043】
一方、前記内部電極支持体は、内部に空間が形成されている中空型構造であり得る。
【0044】
このとき、前記内部電極支持体は、螺旋状に巻き取られた1つ以上のワイヤ型の内部電極支持体、または螺旋状に巻き取られた1つ以上のシート型の内部電極支持体を含むことができる。
【0045】
また、前記内部電極支持体は、互いに交差するように螺旋状に巻き取られた2個以上のワイヤ型の内部電極支持体を含むことができる。
【0046】
また、前記内部電極支持体の内部に形成されている空間に、内部電極集電体コア部、電解質を含むリチウムイオン供給コア部、または充填コア部を形成することができる。
【0047】
このとき、前記リチウムイオン供給コア部は、ゲル型ポリマー電解質及び支持体を含むことができ、液体電解質及び多孔性担体をさらに含むことができる。
【0048】
一方、前記電解質は、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、メチルホルメート(MF)、γ‐ブチロラクトン(γ‐BL)、スルホラン、メチルアセテート(MA)、またはメチルプロピオネート(MP)を使用した非水電解液;PEO、PVdF、PVdF‐HFP、PMMA、PANまたはPVAcを使用したゲル型高分子電解質;若しくはPEO、PPO、PEI、ポリエチレンスルファイド(PES)またはPVAcを使用した固体電解質;から選択された電解質を含むことができる。
【0049】
また、前記電解質は、リチウム塩をさらに含むことができ、このとき、前記リチウム塩は、LiCl、LiBr、LiI、LiClO
4、LiBF
4、LiB
10Cl
10、LiPF
6、LiCF
3SO
3、LiCF
3CO
2、LiAsF
6、LiSbF
6、LiAlCl
4、CH
3SO
3Li、CF
3SO
3Li、(CF
3SO
2)
2NLi、クロロホウ酸リチウム、低級脂肪族カルボン酸リチウム、及びテトラフェニルホウ酸リチウムから選択された1種または2種以上であり得る。
【0050】
一方、前記内部電極が負極であり、外部電極が正極であるか、または、内部電極が正極であり、外部電極が負極であり得る。
【0051】
このとき、前記内部電極が負極であり、前記外部電極が正極である場合、内部電極活物質は、天然黒鉛、人造黒鉛または炭素質材料;リチウム含有チタン複合酸化物(LTO);Si、Sn、Li、Zn、Mg、Cd、Ce、NiまたはFeである金属類(Me);前記金属類(Me)の合金類;前記金属類(Me)の酸化物(MeOx);及び前記金属類(Me)と炭素との複合体からなる群より選択されたいずれか1つの活物質またはこれらのうち2種以上の混合物を含み、外部電極活物質は、LiCoO
2、LiNiO
2、LiMn
2O
4、LiCoPO
4、LiFePO
4、LiNiMnCoO
2、及びLiNi
1-x-y-zCo
xM1
yM2
zO
2(M1及びM2は互いに独立して、Al、Ni、Co、Fe、Mn、V、Cr、Ti、W、Ta、Mg及びMoからなる群より選択され、x、y及びzは互いに独立した酸化物組成元素の原子分率であって、0≦x<0.5、0≦y<0.5、0≦z<0.5、x+y+z≦1である)からなる群より選択されたいずれか1つの活物質またはこれらのうち2種以上の混合物を含むことができる。
【0052】
また、前記内部電極が正極であり、前記外部電極が負極である場合、内部電極活物質は、LiCoO
2、LiNiO
2、LiMn
2O
4、LiCoPO
4、LiFePO
4、LiNiMnCoO
2、及びLiNi
1-x-y-zCo
xM1
yM2
zO
2(M1及びM2は互いに独立して、Al、Ni、Co、Fe、Mn、V、Cr、Ti、W、Ta、Mg及びMoからなる群より選択され、x、y及びzは互いに独立した酸化物組成元素の原子分率であって、0≦x<0.5、0≦y<0.5、0≦z<0.5、x+y+z=1である)からなる群より選択されたいずれか1つの活物質またはこれらのうち2種以上の混合物を含み、外部電極活物質は、天然黒鉛、人造黒鉛または炭素質材料;リチウム含有チタン複合酸化物(LTO);Si、Sn、Li、Zn、Mg、Cd、Ce、NiまたはFeである金属類(Me);前記金属類(Me)の合金類;前記金属類(Me)の酸化物(MeOx);及び前記金属類(Me)と炭素との複合体からなる群より選択されたいずれか1つの活物質またはこれらのうち2種以上の混合物を含むことができる。
【0053】
一方、前記分離層は、電解質層またはセパレータであり得る。
【0054】
このとき、前記電解質層は、PEO、PVdF、PVdF‐HFP、PMMA、PANまたはPVAcを使用したゲル型高分子電解質;若しくはPEO、PPO、PEI、PESまたはPVAcを使用した固体電解質;から選択された電解質を含むことができる。
【0055】
また、前記電解質層は、リチウム塩をさらに含むことができる。
【0056】
このとき、前記リチウム塩は、LiCl、LiBr、LiI、LiClO
4、LiBF
4、LiB
10Cl
10、LiPF
6、LiCF
3SO
3、LiCF
3CO
2、LiAsF
6、LiSbF
6、LiAlCl
4、CH
3SO
3Li、CF
3SO
3Li、(CF
3SO
2)
2NLi、クロロホウ酸リチウム、低級脂肪族カルボン酸リチウム、及びテトラフェニルホウ酸リチウムから選択された1種または2種以上であり得る。
【0057】
また、前記セパレータは、エチレン単独重合体、プロピレン単独重合体、エチレン‐ブテン共重合体、エチレン‐ヘキセン共重合体及びエチレン‐メタクリレート共重合体からなる群より選択されたポリオレフィン系高分子から製造された多孔性高分子基材;ポリエステル、ポリアセタール、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンスルフィド及びポリエチレンナフタレートからなる群より選択されたいずれか1つまたはこれらのうち2種以上の混合物である高分子から製造された多孔性高分子基材;無機物粒子とバインダー高分子との混合物から形成された多孔性基材;または前記多孔性高分子基材の少なくとも一面上に無機物粒子とバインダー高分子との混合物から形成された多孔性コーティング層を備えたセパレータであり得る。
【0058】
このとき、前記多孔性高分子基材は、多孔性高分子フィルム基材または多孔性不織布基材であり得る。
【0059】
一方、前記ケーブル型二次電池は、その外面を囲むように形成された保護被覆をさらに含むことができる。
【0060】
ここで、前記保護被覆は、高分子樹脂から形成することができる。
【0061】
このとき、前記高分子樹脂は、PET、PVC、HDPE及びエポキシ樹脂からなる群より選択されるいずれか1つまたはこれらのうち2種以上の混合物を含むことができる。
【0062】
また、前記保護被覆は、水分遮断層をさらに含むことができる。
【0063】
このとき、前記水分遮断層は、アルミニウムまたは液晶高分子から形成することができる。
【0064】
一方、本発明のさらに他の態様によれば、電解質を含むリチウムイオン供給コア部;前記リチウムイオン供給コア部の外面を囲んで形成された開放構造の内部電極支持体;及び前記内部電極支持体の外面を囲んで螺旋状に巻き取られて形成されたシート型の内部電極−分離層−外部電極積層体;を含み、前記内部電極−分離層−外部電極積層体は、内部集電体及び前記内部集電体の表面に形成された内部電極活物質層を備える内部電極と、電極の短絡を防止する分離層と、外部集電体及び前記外部集電体の表面に形成された外部電極活物質層を備える外部電極とが一体化するように圧縮して形成されたケーブル型二次電池が提供される。
【0065】
また、本発明のさらに他の態様によれば、電解質を含むリチウムイオン供給コア部;前記リチウムイオン供給コア部の外面を囲んで形成された開放構造の内部電極支持体;前記内部電極支持体の外面に螺旋状に巻き取られて形成され、内部集電体及び前記内部集電体の表面に形成された内部電極活物質層を備えるシート型の内部電極;並びに前記内部電極の外面に螺旋状に巻き取られて形成されたシート型の分離層−外部電極積層体;を含み、前記分離層−外部電極積層体は、電極の短絡を防止する分離層と、外部集電体及び前記外部集電体の表面に形成された外部電極活物質層を備える外部電極とが一体化するように圧縮して形成されたケーブル型二次電池が提供される。
【0066】
また、本発明のさらに他の態様によれば、電解質を含むリチウムイオン供給コア部;前記リチウムイオン供給コア部の外面を囲んで形成された開放構造の内部電極支持体;前記内部電極支持体の外面に螺旋状に巻き取られて形成されたシート型の内部電極−分離層積層体;並びに前記内部電極−分離層積層体の外面に螺旋状に巻き取られて形成され、外部集電体及び前記外部集電体の表面に形成された外部電極活物質層を備えるシート型の外部電極;を含み、前記内部電極−分離層積層体は、内部集電体及び前記内部集電体の表面に形成された内部電極活物質層を備える内部電極と、電極の短絡を防止する分離層とが一体化するように圧縮して形成されたケーブル型二次電池が提供される。
【0067】
また、本発明のさらに他の態様によれば、互いに平行に配置された2以上の内部電極支持体;それぞれの前記内部電極支持体の外面に螺旋状に巻き取られて形成された2以上のシート型の内部電極;及び前記内部電極の外面を一緒に囲んで螺旋状に巻き取られて形成され、電極の短絡を防止する分離層と外部電極とが一体化するように圧縮して形成されたシート型の分離層−外部電極積層体;を含むケーブル型二次電池が提供される。
【0068】
また、本発明のさらに他の態様によれば、電解質を含む2以上のリチウムイオン供給コア部;それぞれの前記リチウムイオン供給コア部の外面を囲んで形成された開放構造の内部電極支持体;それぞれの前記内部電極支持体の外面に螺旋状に巻き取られて形成され、内部集電体及び前記内部集電体の表面に形成された内部電極活物質層を備え、且つ、互いに平行に配置された2以上の内部電極;並びに前記内部電極の外面を一緒に囲んで螺旋状に巻き取られて形成され、電極の短絡を防止する分離層と、外部集電体及び前記外部集電体の表面に形成された外部電極活物質層を備える外部電極とが一体化するように圧縮して形成されたシート型の分離層−外部電極積層体;を含むケーブル型二次電池が提供される。
【発明の効果】
【0069】
本発明によれば、電極と分離層とを接合して一体化することで、電極と密着した分離層が電解液を吸収して外部電極活物質層への均一な電解液の供給を誘導し、ケーブル型二次電池の安定性及び性能を向上させることができる。
【0070】
また、抵抗の高いワイヤ型集電体の代わりに、シート型の電極を備えることで、ケーブル型二次電池の抵抗を減少させて電池の性能改善に寄与することができる。
【0071】
また、本発明の一実施例によれば、電解質を含むリチウムイオン供給コア部は内部電極支持体の内部に位置し、前記内部電極支持体は開放構造を有するため、このようなリチウムイオン供給コア部の電解質が電極活物質に浸透し易く、リチウムイオンの供給及びリチウムイオンの交換が容易である。これにより、電池の容量特性及びサイクル特性に優れる。
【0072】
また、本発明の一実施例によるケーブル型二次電池は、開放構造の内部電極支持体を備え、シート型の電極−分離層積層体がバネ構造のような螺旋状に巻き取られているため、線型を維持することができ、外力によるストレスを緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施例を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
【
図1】本発明の一実施例による内部電極−分離層−外部電極積層体を示した図である。
【
図2】本発明の一実施例による内部電極−分離層−外部電極積層体を示した図である。
【
図3】本発明の一実施例による分離層−外部電極積層体を示した図である。
【
図4】本発明の一実施例による分離層−外部電極積層体を示した図である。
【
図5】本発明の一実施例による内部電極−分離層積層体を示した図である。
【
図6】本発明の一実施例による内部電極−分離層積層体を示した図である。
【
図7】本発明の一実施例による内部電極−分離層−外部電極積層体を示した図である。
【
図8】本発明の一実施例により、内部電極支持体の外面にシート型の内部電極−分離層−外部電極積層体が巻き取られた様子を概略的に示した図である。
【
図9】本発明の一実施例による内部電極支持体と内部電極−分離層−外部電極積層体を含むケーブル型二次電池を示した図である。
【
図10】本発明の一実施例による内部電極支持体と分離層−外部電極積層体を含むケーブル型二次電池を示した図である。
【
図11】本発明の一実施例による内部電極支持体と内部電極−分離層積層体を含むケーブル型二次電池を示した図である。
【
図12】本発明の一実施例による複数の内部電極を有するケーブル型二次電池の断面を示した図である。
【
図13】本発明の実施例及び比較例によって製造されたケーブル型二次電池の充電時、正規化した容量に対する電圧プロファイルを示したグラフである。
【
図14】本発明の実施例及び比較例によって製造されたケーブル型二次電池の放電時、正規化した容量に対する電圧プロファイルを示したグラフである。
【
図15】本発明の実施例及び比較例によって製造されたケーブル型二次電池のサイクル寿命特性を示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0074】
以下、本発明を図面に基づいて詳しく説明する。本明細書及び請求範囲に使用された用語や単語は通常的や辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応ずる意味及び概念で解釈されねばならない。
【0075】
また、本明細書に記載された実施例と図面に示された構成は、本発明の最も望ましい一実施例に過ぎず、本発明の技術的な思想の全てを代弁するものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解せねばならない。
【0076】
従来のケーブル型二次電池は、内部電極と外部電極との間に電解質層を備え、これら電解質層は短絡を防止するために内部電極と外部電極とを隔離させねばならないため、一定水準の機械的物性を有するゲル型高分子電解質や固体高分子電解質を使用する必要がある。しかし、このようなゲル型高分子電解質や固体高分子電解質は、リチウムイオン源としての性能が優れないため、電極活物質層にリチウムイオンを十分供給するためには電解質層の厚さが増加するしかなく、電解質層の厚さの増加によって電極間の間隔が広がり、かえって抵抗が増加し電池性能の低下をもたらすという問題があった。
【0077】
このような問題を解決するため、開放構造の内部電極支持体の内部に電解質を含むリチウムイオン供給コア部を備え、リチウムイオン供給コア部の電解質が内部電極支持体を通過して内部電極活物質層及び外部電極活物質層に到達するようにした。
【0078】
しかし、前記内部電極支持体の凹凸のため、内部電極と分離層との間または分離層と外部電極との間に間隔が存在するしかなく、このような間隔は、電解液を注入するとき、内部電極活物質層及び外部電極活物質層への電解液の伝達に妨害となる。このような問題のため、二次電池は充放電のとき不規則な充放電挙動を見せ、結局、所望の電池性能を具現できない。
【0079】
しかし、本発明によれば、電極と分離層とを予め接合して一体化させた積層体を備えることで、電極と分離層との間の間隔を一定に維持でき、電極活物質層に密着した分離層が内部電極から電解液を吸収して外部電極活物質層に均一な電解液の供給を誘導することができる。
【0080】
一方、ワイヤ型の集電体を使用する場合、一般に線抵抗が面抵抗より高いため、ワイヤ型の集電体に作用する抵抗が電池に影響を及ぼして電池の性能を悪化させる原因になった。しかし、本発明によれば、内部集電体及び外部集電体として、シート型集電体を使用するため、電池の抵抗を減少できることにより電池の性能を改善させることができる。
【0081】
すなわち、本発明の一実施例によるケーブル型二次電池は、内部電極支持体;及び前記内部電極支持体の外面に螺旋状に巻き取られて形成されたシート型の内部電極−分離層−外部電極積層体;を含み、前記内部電極−分離層−外部電極積層体は、内部電極と、電極の短絡を防止する分離層と、外部電極とが一体化するように圧縮して形成される。
【0082】
また、本発明の他の実施例によるケーブル型二次電池は、内部電極支持体;前記内部電極支持体の外面に螺旋状に巻き取られて形成されたシート型の内部電極;及び前記内部電極の外面に螺旋状に巻き取られて形成されたシート型の分離層−外部電極積層体;を含み、前記分離層−外部電極積層体は、電極の短絡を防止する分離層と、外部電極とが一体化するように圧縮して形成される。
【0083】
また、本発明のさらに他の実施例によるケーブル型二次電池は、内部電極支持体;前記内部電極支持体の外面に螺旋状に巻き取られて形成されたシート型の内部電極−分離層積層体;及び前記内部電極−分離層積層体の外面に螺旋状に巻き取られて形成されたシート型の外部電極;を含み、前記内部電極−分離層積層体は、内部電極と、電極の短絡を防止する分離層とが一体化するように圧縮して形成される。
【0084】
ここで、螺旋状とは、英語でスパイラル(spiral)またはヘリックス(helix)であって、一定範囲をねじれ曲がった形状であり、一般にバネ状と類似する形状を通称する。
【0085】
このとき、前記シート型の内部電極−分離層−外部電極積層体、前記シート型の分離層−外部電極積層体、及び前記シート型の内部電極−分離層積層体は、一方向に延びたストリップ(strip、帯)構造であり得る。
【0086】
また、前記シート型の内部電極−分離層−外部電極積層体、前記シート型の分離層−外部電極積層体、及び前記シート型の内部電極−分離層積層体は、互いに重ならないように螺旋状に巻き取られて形成され得る。このとき、それぞれのシート型の分離層−電極積層体は、電池の性能が低下しないようにシート型分離層−電極積層体の幅の2倍以内の間隔を置いて互いに離隔し、重ならないように螺旋状に巻き取られて形成され得る。
【0087】
また、前記シート型の内部電極−分離層−外部電極積層体、前記シート型の分離層−外部電極積層体、及び前記シート型の内部電極−分離層積層体は、互いに重なるように螺旋状に巻き取られて形成され得る。このとき、それぞれのシート型の分離層−電極積層体は、電池の内部抵抗の過度な上昇を抑制するため、互いに重なる部分の幅がそれぞれのシート型分離層−電極積層体の幅の0.9倍以内になるように螺旋状に巻き取られて形成され得る。
【0088】
図1、
図3及び
図5を参照すれば、本発明による電極−分離層の積層体は、外部電極5、分離層13及び内部電極7が一体化するように圧縮して形成された内部電極−分離層−外部電極積層体10であり得、外部電極5及び分離層23が一体化するように圧縮して形成された分離層−外部電極積層体20であり得、分離層33及び内部電極7が一体化するように圧縮して形成された内部電極−分離層積層体30であり得る。
【0089】
より望ましくは、
図2、
図4及び
図6を参照すれば、本発明による電極−分離層の積層体は、外部集電体11、外部電極活物質層12、分離層13、内部電極活物質層14及び内部集電体15が一体化するように圧縮して形成された内部電極−分離層−外部電極積層体10であり得、外部集電体21、外部電極活物質層22及び分離層23が一体化するように圧縮して形成された分離層−外部電極積層体20であり得、分離層33、内部電極活物質層34及び内部集電体35が一体化するように圧縮して形成された内部電極−分離層積層体30であり得る。
【0090】
前記内部電極−分離層−外部電極積層体10は、内部電極、分離層及び外部電極を長さ方向に長く切断して順に重ねた後、ロールプレス方法を用いたラミネート工程などで形成することができる。
【0091】
このとき、前記電極活物質層に含まれたバインダー、または、分離層としての無機物粒子及びバインダーからなるセパレータから溶出したバインダーが、前記分離層と電極との界面にさらに強い接着力を与える。
【0092】
ここで、前記内部電極−分離層−外部電極積層体10は、前記内部電極7と前記分離層13、または前記分離層13と前記外部電極5が15ないし300N/mの剥離強度を有して一体化するように圧縮して形成することができる。また、前記分離層−外部電極積層体20は、前記分離層23と前記外部電極5とが15ないし300N/mの剥離強度を有して一体化するように圧縮して形成することができる。また、前記内部電極−分離層積層体30は、前記内部電極7と前記分離層33とが15ないし300N/mの剥離強度を有して一体化するように圧縮して形成することができる。このような数値範囲の剥離強度を満足すれば、分離層と電極とが互いに離隔しない適切な程度の接着力が形成されることで、分離層と電極とを接着して一体化することができる。
【0093】
ケーブル型二次電池に分離層が適用される場合、内部電極の外面にシート型の分離層が巻き取られて形成されるため、分離層同士が重なる部分と互いに重ならない部分が生じる。
【0094】
従来は、分離層が互いに重ならない部分の場合、ケーブル型二次電池を曲げたりねじれるとき、分離層間の境界部分が広がり、このとき内部電極と外部電極とが互いに接触して内部短絡が生じる恐れがあった。このような現象を防止するために分離層同士が重なるように巻き取ると、分離層が厚くなって電池のイオン伝導度が低下するという他の問題が生じた。
【0095】
しかし、本発明のように分離層と電極とを予め接合して一体化した分離層−電極積層体を適用すれば、ケーブル型二次電池が曲げられても、分離層と電極とが一体的に動くため、内部電極と外部電極との接触による内部短絡の発生を防止することができる。その結果、電池の柔軟性向上に望ましく働き、分離層が互いに重なることを最小化できるため、電池のイオン伝導度の面でも望ましく働いて電池性能の向上に寄与するようになる。
【0096】
さらに、電極に過酷な曲げ(extreme bending stress)のようなストレスが加えられたとき、電極活物質層が電極集電体から脱離することがあるが、本発明では分離層と電極とが一体化しているため、前記分離層が電極活物質層に作用する外部ストレスに対する緩衝作用を果たすようになる。
【0097】
一例として、
図7及び
図8を参照すれば、シート型の内部電極−分離層−外部電極積層体10は、内部電極(図示せず)、分離層13及び外部電極11、12をラミネート工程で一体化するように圧縮することで形成でき、このとき、前記分離層13は前記内部電極(図示せず)及び外部電極11、12より幅と長さをより大きく設計することで、内部電極(図示せず)及び外部電極11、12との短絡を防止することができる。より詳しくは、分離層13と内部電極、外部電極との幅の差w1及び長さの差w2を0.1mm以上になるように設計することができる。
【0098】
その後、前記シート型の内部電極−分離層−外部電極積層体10をリチウムイオン供給コア部1の外面を囲んでいる内部電極支持体2の外面に巻き取ることでケーブル型二次電池を製造することができる。
【0099】
一方、前記内部電極支持体は、開放構造であり得る。開放構造とは、その開放構造を境界面にし、該境界面を通過して内部から外部への物質の移動が自在な形態の構造を言う。
【0100】
本発明の開放構造の内部電極支持体は、中空糸、巻き取られたワイヤ型支持体、巻き取られたシート型支持体またはメッシュ型支持体であり得、電解質が内部電極活物質及び外部電極活物質に自在に移動して円滑に含浸(wetting)できる孔を表面に有することもできる。
【0101】
前記開放構造の内部電極支持体は、ケーブル型二次電池の線型を維持させ、外部の力による電池構造の変形を防止でき、電極構造の崩壊または変形を防止してケーブル型二次電池の可撓性を確保することができる。
【0102】
ここで、前記中空糸は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリエーテルスルホン、及びポリスルホンからなる群より選択された1種以上の高分子を使用し、通常の中空糸形成方法で得られる。
【0103】
また、前記巻き取られたワイヤ型支持体は、高分子または金属からなるバネのような形状であり、このとき、前記高分子は電解液と反応性のない耐化学性に優れる材料からなり、前記金属は後述する内部集電体または外部集電体を構成する金属と同じものを使用することができる。
【0104】
このとき、前記内部電極支持体の直径は、0.1ないし10mmであり得、表面には100nmないし10μmの直径を有する孔を有し得る。
【0105】
一方、前記内部電極は、内部集電体及び前記内部集電体の一面に形成された内部電極活物質層を含み、前記外部電極は、外部集電体及び前記外部集電体の一面に形成された外部電極活物質層を含むことができる。
【0106】
このとき、前記内部集電体の他面または前記外部集電体の他面に形成された高分子フィルム層をさらに含むことができる。
【0107】
ここで、前記高分子フィルム層は、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド及びポリアミドからなる群より選択されるいずれか1つまたはこれらのうち2種以上の混合物から形成することができる。
【0108】
また、前記内部集電体または前記外部集電体は、メッシュ型集電体であり得る。
【0109】
ケーブル型二次電池の電極集電体がワイヤ型である場合、巻き取られたシート型または巻き取られたメッシュ型である場合より電極集電体の表面積が小さいため抵抗要素が大きいという点が短所として働き、高率充放電のとき、電池抵抗による電池のレート特性が低下し得るため望ましくない。
【0110】
一方、ケーブル型二次電池に曲げ又はねじれなどの外力が作用すれば、電極活物質層が電極集電体から脱離する現象が生じる恐れがある。したがって、電極の柔軟性のために電極活物質層に多量のバインダー成分が含まれるようになるが、このような多量のバインダーは電解液によって膨れ(swelling)現象を起こして電極集電体から脱離し易くなり、電池性能の低下をもたらす恐れがある。
【0111】
したがって、電極活物質層と電極集電体と間の接着力を向上させるために、前記内部集電体及び前記外部集電体の少なくとも1つは、導電材及びバインダーからなる下塗層をさらに含むことができる。
【0112】
このとき、前記導電材は、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、炭素繊維、炭素ナノチューブ及びグラフェンからなる群より選択されるいずれか1つまたはこれらのうち2種以上の混合物を含むことができる。
【0113】
また、前記バインダーは、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン‐ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン‐co-トリクロロエチレン、ポリブチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテート、エチレンビニルアセテート共重合体、ポリエチレンオキサイド、ポリアリレート、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、シアノエチルプルラン、シアノエチルポリビニルアルコール、シアノエチルセルロース、シアノエチルスクロース、プルラン、カルボキシルメチルセルロース、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルスチレンブタジエン共重合体及びポリイミドからなる群より選択されたいずれか1つまたはこれらのうち2種以上の混合物であり得る。
【0114】
一方、前記内部電極は、前記内部電極活物質層の表面に形成された高分子支持層をさらに含むことができる。
【0115】
本発明の一実施例によって前記内部電極活物質層の表面に前記高分子支持層をさらに含めば、ケーブル型二次電池が外力などにより曲げられても内部電極活物質層の表面にクラック(crack)が生じる現象が著しく防止される。それにより、内部電極活物質層の脱離現象が一層防止され、電池の性能をさらに改善することができる。さらに、前記高分子支持層は多孔性の構造を有し得、このとき、内部電極活物質層への電解液の流入を円滑にして電極抵抗の増加を防止することができる。
【0116】
ここで、前記高分子支持層は、極性線状高分子、オキサイド系線状高分子またはこれらの混合物を含むことができる。
【0117】
このとき、前記極性線状高分子は、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン‐ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン‐co-トリクロロエチレン、ポリエチレンイミン、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテート、エチレンビニルアセテート共重合体、ポリアリレート及びポリ‐p‐フェニレンテレフタルアミドからなる群より選択されるいずれか1つまたはこれらのうち2種以上の混合物であり得る。
【0118】
また、前記オキサイド系線状高分子は、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリオキシメチレン及びポリジメチルシロキサンからなる群より選択されるいずれか1つまたはこれらのうち2種以上の混合物であり得る。
【0119】
また、前記高分子支持層は、孔の大きさが0.01μmないし10μmであり、気孔度が5ないし95%の多孔性高分子層であり得る。
【0120】
また、前記多孔性高分子層の多孔性構造は、その製造過程で、非溶媒(non−solvent)による相分離または相転換を通じて形成され得る。
【0121】
一例として、高分子であるフッ化ビニリデン‐ヘキサフルオロプロピレン共重合体を溶媒として作用するアセトンに添加し、10重量%の固形分含量になる溶液を用意する。その後、非溶媒として水またはエタノールを、用意した溶液に2ないし10重量%ほど添加して高分子溶液を製造することができる。
【0122】
このような高分子溶液がコーティングされた後、蒸発する過程で、相転換しながら非溶媒と高分子とが相分離した部分において、非溶媒が占める領域が孔になる。したがって、非溶媒と高分子との溶解度程度、及び非溶媒の含量によって孔の大きさを調節することができる。
【0123】
また、前記内部集電体及び前記外部集電体の表面積を増加させるため、少なくとも一面に複数の凹部を形成することができる。このとき、前記複数の凹部は、連続的なパターンを有するか、または、断続的なパターンを有し得る。すなわち、互いに離隔して長さ方向に形成された連続的なパターンの凹部を有するか、または、複数の孔が形成された断続的なパターンを有し得る。前記複数の孔は円形であってもよく、多角形であってもよい。
【0124】
一方、前記内部集電体としては、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素または銅;カーボン、ニッケル、チタンまたは銀で表面処理されたステンレススチール;アルミニウム‐カドミウム合金;導電材で表面処理された非伝導性高分子;若しくは伝導性高分子を使用して製造されたものが望ましい。
【0125】
集電体は、活物質の電気化学反応によって生成された電子を集めるか、または電気化学反応に必要な電子を供給する役割をするものであって、一般に銅やアルミニウムなどの金属を使用する。特に、導電材で表面処理された非伝導性高分子または伝導性高分子からなる高分子伝導体を使用する場合は、銅やアルミニウムのような金属を使用した場合より相対的に可撓性に優れる。また、金属集電体に代替して高分子集電体を使用して電池の軽量化を達成することができる。
【0126】
このような導電材としては、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ窒化硫黄、ITO、銀、パラジウム及びニッケルなどが使用可能であり、伝導性高分子としては、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン及びポリ窒化硫黄などが使用可能である。ただし、集電体に使用される非伝導性高分子は特に種類を限定しない。
【0127】
本発明の外部集電体としては、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素または銅;カーボン、ニッケル、チタンまたは銀で表面処理されたステンレススチール;アルミニウム‐カドミウム合金;導電材で表面処理された非伝導性高分子;伝導性高分子;Ni、Al、Au、Ag、Al、Pd/Ag、Cr、Ta、Cu、BaまたはITOである金属粉末を含む金属ペースト;若しくは黒鉛、カーボンブラックまたは炭素ナノチューブである炭素粉末を含む炭素ペースト;から製造されたものを使用することができる。このとき、前記導電材及び伝導性高分子は、上述した内部集電体で使用されるものと同じものを使用することができる。
【0128】
一方、前記内部電極支持体は、内部に空間が形成されている中空型構造であり得る。
【0129】
このとき、前記内部電極支持体は、螺旋状に巻き取られた1つ以上のワイヤ型の内部電極支持体、または螺旋状に巻き取られた1つ以上のシート型の内部電極支持体を含むことができる。
【0130】
また、前記内部電極支持体は、互いに交差するように螺旋状に巻き取られた2個以上のワイヤ型の内部電極支持体を含むことができる。
【0131】
また、前記内部電極支持体の内部に形成されている空間に、内部電極集電体コア部が形成され得る。
【0132】
このとき、前記内部電極集電体コア部は、カーボンナノチューブ、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素または銅;カーボン、ニッケル、チタンまたは銀で表面処理されたステンレススチール;アルミニウム‐カドミウム合金;導電材で表面処理された非伝導性高分子;若しくは伝導性高分子から製造することができる。
【0133】
また、前記内部電極支持体の内部に形成されている空間に、電解質を含むリチウムイオン供給コア部が形成され得る。
【0134】
このとき、前記リチウムイオン供給コア部は、ゲル型ポリマー電解質及び支持体を含むことができる。
【0135】
また、前記リチウムイオン供給コア部は、液体電解質及び多孔性担体を含むことができる。
【0136】
また、前記内部電極支持体の内部に形成されている空間に、充填コア部を形成することができる。
【0137】
前記充填コア部は、上述した内部電極集電体コア部及びリチウムイオン供給コア部を形成する材料の外に、ケーブル型二次電池において多様な性能を改善させるための材料、例えば、高分子樹脂、ゴム、無機物などを、ワイヤ型、繊維状、粉末状、メッシュ、発泡体などの多様な形状で形成することができる。
【0138】
以下、
図9ないし
図11を参照すれば、本発明の一態様によるケーブル型二次電池100は、電解質を含むリチウムイオン供給コア部110;前記リチウムイオン供給コア部110の外面を囲んで形成された開放構造の内部電極支持体120;及び前記内部電極支持体120の外面を囲んで螺旋状に巻き取られて形成されたシート型の内部電極−分離層−外部電極積層体130;を含み、前記内部電極−分離層−外部電極積層体130は、内部集電体及び前記内部集電体の表面に形成された内部電極活物質層を備える内部電極と、電極の短絡を防止する分離層と、外部集電体及び前記外部集電体の表面に形成された外部電極活物質層を備える外部電極とが一体化するように圧縮して形成される。
【0139】
また、本発明の他の態様によるケーブル型二次電池200は、電解質を含むリチウムイオン供給コア部210;前記リチウムイオン供給コア部210の外面を囲んで形成された開放構造の内部電極支持体220;前記内部電極支持体220の外面に螺旋状に巻き取られて形成され、内部集電体231及び前記内部集電体231の表面に形成された内部電極活物質層232を備えるシート型の内部電極;並びに前記内部電極の外面に螺旋状に巻き取られて形成されたシート型の分離層−外部電極積層体230;を含み、前記分離層−外部電極積層体230は、電極の短絡を防止する分離層と、外部集電体及び前記外部集電体の表面に形成された外部電極活物質層を備える外部電極とが一体化するように圧縮して形成される。
【0140】
また、本発明のさらに他の態様によるケーブル型二次電池300は、電解質を含むリチウムイオン供給コア部310;前記リチウムイオン供給コア部310の外面を囲んで形成された開放構造の内部電極支持体320;前記内部電極支持体320の外面に螺旋状に巻き取られて形成されたシート型の内部電極−分離層積層体330;並びに前記内部電極−分離層積層体330の外面に螺旋状に巻き取られて形成され、外部集電体332及び前記外部集電体332の表面に形成された外部電極活物質層331を備えるシート型の外部電極;を含み、前記内部電極−分離層積層体330は、内部集電体及び前記内部集電体の表面に形成された内部電極活物質層を備える内部電極と、電極の短絡を防止する分離層とが一体化するように圧縮して形成される。
【0141】
本発明の一実施例によるケーブル型二次電池は、所定形状の水平断面を有し、水平断面に対する長さ方向に長く延びた線型構造を有し得る。本発明の一実施例によるケーブル型二次電池は、可撓性を有するため、変形が自在である。ここで、所定の形状とは、特に形状を制限しないということであり、本発明の本質から逸脱しない如何なる形状も可能であるという意味である。
【0142】
一方、前記リチウムイオン供給コア部110、210、310は、電解質を含む。このような電解質としては、その種類を特に限定しないが、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、メチルホルメート、γ‐ブチロラクトン、スルホラン、メチルアセテート、またはメチルプロピオネートを使用した非水電解液;PEO、PVdF、PVdF‐HFP、PMMA、PANまたはPVAcを使用したゲル型高分子電解質;若しくはPEO、PPO、PEI、PESまたはPVAcを使用した固体電解質;などを使用することができる。また、このような電解質は、リチウム塩をさらに含むことができるが、このようなリチウム塩としては、LiCl、LiBr、LiI、LiClO
4、LiBF
4、LiB
10Cl
10、LiPF
6、LiCF
3SO
3、LiCF
3CO
2、LiAsF
6、LiSbF
6、LiAlCl
4、CH
3SO
3Li、CF
3SO
3Li、(CF
3SO
2)
2NLi、クロロホウ酸リチウム、低級脂肪族カルボン酸リチウム、及びテトラフェニルホウ酸リチウムなどを使用することが望ましい。また、このようなリチウムイオン供給コア部110、210、310は電解質のみから構成でき、液相の電解液である場合は、多孔質の担体を使用して構成することもできる。
【0143】
前記内部電極が負極であり、外部電極が正極であるか、または、内部電極が正極であり、外部電極が負極であり得る。
【0144】
本発明の電極活物質層は集電体を通じてイオンを移動させる作用をし、これらイオンの移動は電解質層からのイオンの吸蔵及び電解質層へのイオンの放出を通じた相互作用による。
【0145】
このような電極活物質層は、負極活物質層と正極活物質層とに区分することができる。
【0146】
具体的に、前記内部電極が負極であり、前記外部電極が正極である場合、前記内部電極活物質層は負極活物質として、天然黒鉛、人造黒鉛または炭素質材料;リチウム含有チタン複合酸化物(LTO);Si、Sn、Li、Zn、Mg、Cd、Ce、NiまたはFeである金属類(Me);前記金属類(Me)の合金類;前記金属類(Me)の酸化物(MeOx);及び前記金属類(Me)と炭素との複合体からなる群より選択されたいずれか1つの活物質またはこれらのうち2種以上の混合物を含むことができ、前記外部電極活物質層は正極活物質として、LiCoO
2、LiNiO
2、LiMn
2O
4、LiCoPO
4、LiFePO
4、LiNiMnCoO
2、及びLiNi
1-x-y-zCo
xM1
yM2
zO
2(M1及びM2は互いに独立して、Al、Ni、Co、Fe、Mn、V、Cr、Ti、W、Ta、Mg及びMoからなる群より選択され、x、y及びzは互いに独立した酸化物組成元素の原子分率であって、0≦x<0.5、0≦y<0.5、0≦z<0.5、x+y+z≦1である)からなる群より選択されたいずれか1つの活物質またはこれらのうち2種以上の混合物を含むことができる。
【0147】
また、前記内部電極が正極であり、前記外部電極が負極である場合は、内部電極活物質層が正極活物質層になり、外部電極活物質層が負極活物質層になる。
【0148】
電極活物質層は、電極活物質、バインダー及び導電材を含み、集電体と結合して電極を構成する。電極に、外部の力によって折られるか又は酷く曲げられるなどの変形が起きる場合、電極活物質の脱離が生じ、このような電極活物質の脱離によって電池性能及び電池容量が低下することがある。しかし、集電体が弾性を有し、外部の力による変形の際に力を分散する役割を果たすため、電極活物質層に対する変形を抑え、それにより活物質の脱離を予防することができる。
【0149】
本発明の分離層は、電解質層またはセパレータを使用することができる。
【0150】
このようなイオンの通路になる電解質層としては、PEO、PVdF、PVdF‐HFP、PMMA、PANまたはPVAcを使用したゲル型高分子電解質;若しくはPEO、PPO、PEI、PESまたはPVAcを使用した固体電解質;などを使用する。固体電解質のマトリクスは、高分子またはセラミックガラスを基本骨格にすることが望ましい。一般的な高分子電解質の場合は、イオン伝導度が満足されても、反応速度の面でイオンの移動が遅すぎることがあり得るため、固体よりはイオンの移動が容易なゲル型高分子電解質を使用することが望ましい。しかし、ゲル型高分子電解質は機械的特性が良好ではなく、それを補うために支持体を含むことができ、支持体としては孔構造の支持体または架橋高分子を使用することができる。本発明の電解質層はセパレータの役割を果たせるため、別途のセパレータを使用しなくても良い。
【0151】
本発明の電解質層は、リチウム塩をさらに含むことができる。リチウム塩はイオン伝導度及び反応速度を向上させることができ、その非制限的な例としては、LiCl、LiBr、LiI、LiClO
4、LiBF
4、LiB
10Cl
10、LiPF
6、LiCF
3SO
3、LiCF
3CO
2、LiAsF
6、LiSbF
6、LiAlCl
4、CH
3SO
3Li、CF
3SO
3Li、(CF
3SO
2)
2NLi、クロロホウ酸リチウム、低級脂肪族カルボン酸リチウム、及びテトラフェニルホウ酸リチウムなどが挙げられる。
【0152】
前記セパレータとしては、その種類を限定しないが、エチレン単独重合体、プロピレン単独重合体、エチレン‐ブテン共重合体、エチレン‐ヘキセン共重合体及びエチレン‐メタクリレート共重合体からなる群より選択されたポリオレフィン系高分子から製造された多孔性高分子基材;ポリエステル、ポリアセタール、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンスルフィド及びポリエチレンナフタレートからなる群より選択された高分子から製造された多孔性高分子基材;無機物粒子とバインダー高分子との混合物から形成された多孔性基材;または前記多孔性高分子基材の少なくとも一面上に無機物粒子とバインダー高分子との混合物から形成された多孔性コーティング層を備えたセパレータなどを使用することができる。
【0153】
このとき、無機物粒子とバインダー高分子との混合物から形成された前記多孔性コーティング層では、無機物粒子同士が互いに結着した状態を維持できるように、バインダー高分子がこれらを互いに付着(すなわち、バインダー高分子が無機物粒子同士の間を連結及び固定)しており、また、前記多孔性コーティング層は高分子バインダーによって前記多孔性高分子基材と結着した状態を維持する。このような多孔性コーティング層の無機物粒子は、実質的に互いに接触した状態で最密充填された構造で存在し、無機物粒子同士が接触した状態で生じるインタースティシャル・ボリューム(interstitial volume)が前記多孔性コーティング層の孔になる。
【0154】
特に、リチウムイオン供給コア部のリチウムイオンが外部電極にも容易に伝達されるためには、前記ポリエステル、ポリアセタール、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンスルフィド及びポリエチレンナフタレートからなる群より選択された高分子から製造された多孔性高分子基材に該当する不織布材質のセパレータを使用することが望ましい。
【0155】
本発明は、保護被覆を備える。保護被覆は、絶縁体であって、空気中の水分及び外部衝撃から電極を保護するために外部集電体の外面に形成する。前記保護被覆140、240、340としては、水分遮断層を含む通常の高分子樹脂を使用することができる。このとき、前記水分遮断層としては、水分遮断性能に優れたアルミニウムや液晶高分子などが使用でき、前記高分子樹脂としては、PET、PVC、HDPEまたはエポキシ樹脂などが使用できる。
【0156】
以下、一実施例によるケーブル型二次電池及びその製造方法を
図9を参照して説明する。
【0157】
一実施例による本発明のケーブル型二次電池100は、電解質を含むリチウムイオン供給コア部110;前記リチウムイオン供給コア部の外面を囲んで形成された開放構造の内部電極支持体120;及び前記内部電極支持体120の外面を囲んで螺旋状に巻き取られて形成されたシート型の内部電極−分離層−外部電極積層体130;を含み、前記内部電極−分離層−外部電極積層体130は、内部集電体及び前記内部集電体の表面に形成された内部電極活物質層を備える内部電極と、電極の短絡を防止する分離層と、外部集電体及び前記外部集電体の表面に形成された外部電極活物質層を備える外部電極とが一体化するように圧縮して形成される。
【0158】
まず、高分子電解質を使用し、押出機などでワイヤ状のリチウムイオン供給コア部110を形成する。または、中空の内部電極支持体を用意した後、内部電極支持体の中空部に非水電解液を注入してリチウムイオン供給コア部110を形成することもでき、保護コーティングまで適用された電池組立体を用意した後、電池の内部電極支持体の中空部に非水電解液を注入して形成することもできる。さらに、他の方法としては、スポンジ材質のワイヤ状の担体を用意した後、それに非水電解液を注入してリチウムイオン供給コア部110を形成することもできる。
【0159】
次いで、ワイヤ型の内部電極支持体120を用意し、前記リチウムイオン供給コア部110に巻き取る。
【0160】
次いで、シート型の内部集電体とシート型の外部集電体それぞれに内部電極活物質層と外部電極活物質層をコーティングし、シート型の内部電極とシート型の外部電極をそれぞれ製造する。コーティング方法としては一般的なコーティング方法が適用でき、具体的には電気メッキ(electroplating)または陽極酸化処理(anodic oxidation process)法が使用可能であるが、活物質を含む電極スラリーをコンマコーター(comma coater)またはスロットダイコーター(slot die coater)を用いてコーティングする方法で製造することが望ましい。また、活物質を含む電極スラリーである場合は、ディップコーティング(dip coating)または押出機を使用する押出コーティング法で製造することもできる。
【0161】
その後、前記シート型の内部電極とシート型の外部電極との間に高分子電解質層からなる分離層を形成した後、ラミネート処理を通じて内部電極−分離層−外部電極積層体130を製造する。このとき、前記内部集電体及び外部集電体はメッシュ型集電体であっても良い。
【0162】
次いで、製造された内部電極−分離層−外部電極積層体130を前記内部電極支持体120の外面に巻き取って電極組立体を製造した後、前記電極組立体の外面を囲むように保護被覆140を形成する。
【0163】
前記保護被覆140は絶縁体であって、空気中の水分及び外部衝撃から電極を保護するために最外面に形成する。前記保護被覆140としては、上述したように水分遮断層を含む通常の高分子樹脂を使用することができる。
【0164】
以下、さらに他の可能な実施例を説明する。
【0165】
本発明の一実施例によるケーブル型二次電池は、互いに平行に配置された2以上の内部電極支持体;それぞれの前記内部電極支持体の外面に螺旋状に巻き取られて形成された2以上のシート型の内部電極;及び前記内部電極の外面を一緒に囲んで螺旋状に巻き取られて形成され、電極の短絡を防止する分離層と外部電極とが一体化するように圧縮して形成されたシート型の分離層−外部電極積層体;を含む。
【0166】
さらに、
図12を参照すれば、本発明のさらに他の実施例による本発明のケーブル型二次電池400は、電解質を含む2以上のリチウムイオン供給コア部410;それぞれの前記リチウムイオン供給コア部410の外面を囲んで形成された開放構造の内部電極支持体420;それぞれの前記内部電極支持体420の外面に螺旋状に巻き取られて形成され、内部集電体431及び前記内部集電体431の表面に形成された内部電極活物質層432を備え、且つ、互いに平行に配置された2以上の内部電極;並びに前記内部電極の外面を一緒に囲んで螺旋状に巻き取られて形成され、電極の短絡を防止する分離層と、外部集電体及び前記外部集電体の表面に形成された外部電極活物質層を備える外部電極とが一体化するように圧縮して形成されたシート型の分離層−外部電極積層体430;を含む。
【0167】
このようなケーブル型二次電池400は、複数の電極からなる内部電極を備えるため、負極と正極とのバランス調整が容易であり、複数の電極を備えることで断線の可能性を防止することができる。
【実施例】
【0168】
以下、本発明を具体的な実施例を挙げて説明する。しかし、本発明による実施例は多くの他の形態に変形されることができ、本発明の範囲が後述する実施例に限定されると解釈されてはならない。本発明の実施例は当業界で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。
【0169】
<実施例>
直径250μmの銅ワイヤ4本を交差するように巻き取ることで、中空のバネ状であって、リチウムイオン供給コア部を備えることができる開放構造の内部電極支持体を用意した。
【0170】
次いで、負極活物質として黒鉛、導電材としてデンカブラック及びバインダーとしてPVdFがそれぞれ70重量%、5重量%及び25重量%で含まれた負極活物質スラリーを製造した後、前記負極活物質スラリーを銅ホイル上に塗布した後、幅2mmにスリット加工(slitting)してシート型の内部電極(負極)を製造した。
【0171】
また、正極活物質としてLiCoO
2、導電材としてデンカブラック及びバインダーとしてPVdFがそれぞれ80重量%、5重量%及び15重量%で含まれた正極活物質スラリーを製造した後、前記正極活物質スラリーをアルミニウムホイル上に塗布し、幅2mmにスリット加工してシート型外部電極(正極)を製造した。
【0172】
その後、無機物粒子とバインダー高分子との混合物から形成された多孔性基材からなるシート型セパレータと、前記シート型内部電極とを互いに付着させた後、ロールプレスを用いたラミネート工程を経て前記内部電極と前記セパレータとを接合して一体化したシート型の内部電極−分離層積層体を製造した。
【0173】
このように製造された内部電極−分離層積層体を上述した開放構造の内部電極支持体の外面に巻き取った。
【0174】
次いで、前記シート型外部電極を、巻き取られた前記内部電極−分離層積層体の外面に巻き取った。その後、巻き取られた前記外部電極の外面に、水分遮断層が形成された熱収縮チューブを形成した後、熱を加えて収縮させることで保護被覆層を形成した。
【0175】
その後、非水電解液(1M LiPF
6、EC:PC=1:1(体積比))を、注射器を用いて内部電極の中空部に注入することでリチウムイオン供給コア部を形成し、その後完全に密封することでケーブル型二次電池を製造した。
【0176】
<比較例>
内部電極−分離層積層体を開放構造の内部電極支持体の外面に巻き取る方法の代わりに、内部電極支持体の外面にシート型内部電極を巻き取って形成し、巻き取られたシート型内部電極の外面にセパレータを巻き取って形成する方法を使用することを除いて、実施例と同様の方法でケーブル型二次電池を製造した。
【0177】
<電池性能の評価>
上述した実施例及び比較例によって製造されたケーブル型二次電池に対し、それぞれ0.3Cの電流密度、4.2〜3.0Vの電圧条件で100回充放電実験を行って電池の寿命特性を確認し、正規化した容量に対する電圧プロファイルを確認した。
【0178】
図13及び
図14は、それぞれ本発明の実施例及び比較例によって製造されたケーブル型二次電池の充電時及び放電時、正規化した容量に対する電圧プロファイルを示したグラフである。実施例によって製造されたケーブル型二次電池が比較例の場合より、抵抗が多少減少したことを確認できる。
【0179】
また、
図15は、本発明の実施例及び比較例によって製造されたケーブル型二次電池のサイクル寿命特性を示したグラフである。
図15によれば、実施例の容量維持率が比較例の場合より大きく向上したことが分かり、このことから実施例のサイクル寿命特性が一層優れるということが分かる。
【0180】
上記のような結果から、分離層−電極積層体が適用されることで、電極と分離層との間の間隔を最小化させ、電極を一体型にすることで、電極と密着した分離層の微細孔によって電解液の含浸性が向上し、これにより、ケーブル型二次電池の抵抗が減少し、寿命特性が向上したと考えられる。
【0181】
以上の説明は本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野で通常の知識を持つ者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で多様な修正及び変形が可能であろう。したがって、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を限定するものではなく、説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されてはならない。本発明の保護範囲は、特許請求の範囲によって解釈されねばならず、それと同等な範囲内の全ての技術思想は本発明の権利範囲に含まれると解釈されねばならない。
【符号の説明】
【0182】
1、110、210、310、410:リチウムイオン供給コア部
2、120、220、320、420:内部電極支持体
5:外部電極
7:内部電極
10、130:内部電極−分離層−外部電極積層体
11、21、332:外部集電体
12、22、331:外部電極活物質層
13、23、33:分離層
14、34、232、432:内部電極活物質層
15、35、231、431:内部集電体
20、230、430:分離層−外部電極積層体
30、330:内部電極−分離層積層体
100、200、300、400:ケーブル型二次電池
140、240、340、440:保護被覆