特許第6038963号(P6038963)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6038963遠隔測定インプラントと交信するシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6038963
(24)【登録日】2016年11月11日
(45)【発行日】2016年12月7日
(54)【発明の名称】遠隔測定インプラントと交信するシステム
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20161128BHJP
【FI】
   A61B5/00 102D
【請求項の数】20
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2015-257(P2015-257)
(22)【出願日】2015年1月5日
(62)【分割の表示】特願2010-524163(P2010-524163)の分割
【原出願日】2008年9月5日
(65)【公開番号】特開2015-119975(P2015-119975A)
(43)【公開日】2015年7月2日
【審査請求日】2015年1月5日
(31)【優先権主張番号】60/970,460
(32)【優先日】2007年9月6日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502032219
【氏名又は名称】スミス アンド ネフュー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】シード・ダブリュー・ジャナ
(72)【発明者】
【氏名】ダレン・ジェイ・ウィルソン
(72)【発明者】
【氏名】マーティン・エス・グッドチャイルド
(72)【発明者】
【氏名】ピーター・エー・ブレイディ
【審査官】 冨永 昌彦
(56)【参考文献】
【文献】 特表2005−532123(JP,A)
【文献】 特開平08−330838(JP,A)
【文献】 特開2001−356089(JP,A)
【文献】 特開2004−064153(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00 − 5/01
A61B 5/06 − 5/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)遠隔測定インプラントと、
b)該遠隔測定インプラントからの信号を読み取るリーダユニットと、
c)該リーダユニットに接続するように形成され且つ前記遠隔測定インプラントからの信号を受信するように形成されたアンテナであって、該アンテナは、第1のコイルと、第2のコイルと、コネクタと、を備え、前記第1のコイルは前記第2のコイルに電気的に接続され、前記コネクタは前記第1のコイルおよび第2のコイルの互いに対する相対移動可能にしたアンテナと、
d)第1の部分および第2の部分を備えた組付けアセンブリであって、前記第1のコイルは前記第1の部分に組み付けられ、前記第2のコイルは前記第2の部分に組み付けられ、前記コネクタは前記第1の部分の前記第2の部分に対する移動を可能にしている組付けアセンブリと、を具備している、遠隔測定システム。
【請求項2】
前記アンテナは、前記第1のコイルまたは前記第2のコイルの移動が、前記コイルにより生成される磁界の形状を変形させるように構成されている、請求項1に記載の遠隔測定システム。
【請求項3】
前記アンテナは、前記第1のコイルまたは前記第2のコイルの移動が、前記アンテナをほ乳類の組織の表面に整合させるように構成されている、請求項1に記載の遠隔測定システム。
【請求項4】
前記アンテナは、前記遠隔測定インプラントに対する斜角から前記遠隔測定インプラントを給電し、且つ前記遠隔測定インプラントからのデータを読み取るように構成されている、請求項1に記載の遠隔測定システム。
【請求項5】
前記第1のコイルと前記第2のコイルは可撓性のポリマーの中に収容されている、請求項1に記載の遠隔測定システム。
【請求項6】
前記第1のコイルと前記第2のコイルはポーチの中に収容されている、請求項1に記載の遠隔測定システム。
【請求項7】
演算デバイスと、信号発生器と、電源と、可聴フィードバックシステムと、可視インジケータとからなる群から選択された構成部品をさらに具備している、請求項1に記載の遠隔測定システム。
【請求項8】
少なくとも1つの追加のアンテナコイルをさらに具備している、請求項1に記載の遠隔測定システム。
【請求項9】
前記アンテナは少なくとも1つのフェライト構成部品をさらに具備している、請求項1に記載の遠隔測定システム。
【請求項10】
前記リーダユニットは、マイクロコントローラと、コイルドライバおよびコイルリーダと、周波数カウンタと、増幅器と、を具備し、前記遠隔測定インプラントが、電源回路と、発振器回路と、負荷変調器回路と、を具備している、請求項1に記載の遠隔測定システム。
【請求項11】
前記アンテナは、無線周波数電力を前記遠隔測定インプラントに送り、前記遠隔測定インプラントからデータを受信するように構成されている、請求項1に記載の遠隔測定システム。
【請求項12】
前記コネクタはヒンジを具備している、請求項1に記載の遠隔測定システム。
【請求項13】
少なくとも1つのフェライト構成部品が前記第1のコイルと前記第2のコイルとの間に配置されている、請求項9に記載の遠隔測定システム。
【請求項14】
前記コネクタは、前記アンテナが前記遠隔測定インプラントをカバーした組織の表面に整合するように、前記第1のコイルを前記第2のコイルに対して配向させるように構成されている、請求項1に記載の遠隔測定システム。
【請求項15】
前記第1のコイルおよび前記第2のコイルは、(i)前記遠隔測定インプラントに対して平行な配向から、または(ii)前記遠隔測定インプラントに対して直交した配向から、前記遠隔測定インプラントと通信するように移動される、請求項1に記載の遠隔測定システム。
【請求項16】
電源回路と、発振器回路と、負荷変調器回路と、を具備した遠隔測定インプラントと、
該遠隔測定インプラントからの信号を読み取るように形成されたリーダユニットであって、マイクロコントローラと、コイルドライバおよびコイルリーダと、周波数カウンタと、増幅器と、を具備したリーダユニットと、
該リーダユニット接続され且つ前記遠隔測定インプラントからの信号を受信するように形成されたアンテナであって、第1のコイルと、第2のコイルと、コネクタと、を備え、前記第1のコイルは前記第2のコイルに電気的に接続されており、前記コネクタは前記第1のコイルおよび前記第2のコイルの互いに対する相対移動を可能にしたアンテナと、を具備している、遠隔測定システム。
【請求項17】
遠隔測定インプラントと、
該遠隔測定インプラントからの信号を読み取るように形成されたリーダユニットと、
該リーダユニット接続され且つ前記遠隔測定インプラントからの信号を受信するように形成されたアンテナであって、第1のコイルと、第2のコイルと、コネクタと、を備え、前記第1のコイルは前記第2のコイルに電気的に接続されており、前記コネクタは前記第1のコイルおよび前記第2のコイルの互いに対する相対移動を可能にしたアンテナと、を具備し、
前記アンテナは、無線周波数電力を前記遠隔測定インプラントに送り、前記遠隔測定インプラントからデータを受信するように構成されている、遠隔測定システム。
【請求項18】
遠隔測定インプラントと、
該遠隔測定インプラントからの信号を読み取るように形成されたリーダユニットと、
該リーダユニット接続され且つ前記遠隔測定インプラントからの信号を受信するように形成されたアンテナであって、第1のコイルと、第2のコイルと、コネクタと、を備え、前記第1のコイルは前記第2のコイルに電気的に接続されており、前記コネクタは前記体1のコイルおよび前記第2のコイルを結合し、前記第1のコイルおよび前記第2のコイルが使用時に互いに対する相対移動することを可能にしたアンテナと、を具備している、遠隔測定システム。
【請求項19】
前記コネクタはヒンジコネクタである、請求項18に記載の遠隔測定システム。
【請求項20】
前記第1のコイルおよび第2のコイルは、前記第1のコイルと前記第2のコイルとの間に角度を形成し、前記コネクタは、使用時に前記第1のコイルと前記第2のコイルとの間の角度を調節して、前記アンテナの磁界パターンを変化させる、請求項18に記載の遠隔測定システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2007年9月6日に出願した米国仮出願第60/970,460号の優先権を主張するものである。この先行出願は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は一般に遠隔測定システムに関し、より詳細には、遠隔測定システムの電磁場を調整するデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
ページャおよび手持形計器などのデバイスにおける無線技術は、ずっと以前から健康管理の分野で利用されてきた。しかし、無線電力および無線通信システムに関連するリスクへの疑念が、特に整形外科用途において、広範囲の採用を阻んできた。今日、マイクロエレクトロニクスおよび性能における顕著な進歩により、無線技術が高信頼性医療システム分野の実績ある競争者であるというところまで、これらの認知されたリスクの多くが取り除かれた。今日の医療用デバイスは、ますます要求が厳しく競争が激しくなる市場に直面している。この分野内の性能目標が高まり続けるにつれて、効率、生産性および有用性を高める新しい方法が、模索されている。無線技術は、インプラント可能な電子デバイスと外部リーダデバイスとの間の双方向通信または遠隔測定を可能にし、医療製品に対して触知できる認知された利益を提供する、ほぼすべての製造者が無視することのない重要な技術である。
【0004】
遠隔測定システムは、通常、電磁信号を送信するための単コイル送信機と、送信機から電磁信号を受信するための受信機とを含む。これらのコイルは、一般に、並列配置で配列される。遠隔測定データは、インプラントの負荷、インプラントの微細挙動、アルカリ度、温度、圧力など、任意の身体測定値であってよく、測定値は、離れた遠隔測定ユニットで検出される。
【0005】
現在、無線周波数(RF)遠隔測定および誘導結合システムは、インプラントと相手のリーダの間で電力と電子データを伝送するための、最も一般的に使用される方法である。無線遠隔測定システムは、複数のセンサによって生成された情報を、センサから離れたユーザの位置に送信するために、いくつかの異なる変調方法のうちの1つと、いくつかの異なる多重化技術のうちの1つとを使用する。情報を伝達するために搬送周波数を変調する方法は、振幅変調、周波数変調、位相変調、およびパルス変調を含む。
【0006】
従来の遠隔測定デバイスの短い距離が、医療用途の遠隔測定インプラントの潜在的な限界である。医療モニタリング分野において、より長い距離にわたって連続的にアクセス可能な遠隔測定が、模索されてきた。しかし、読み取り距離の増大は、電力、大きさ、およびコストに関して、リーダシステムに密接に関わる。図1で最も良く分かるように、有効読み取り距離は、通常、電力消費と対数関係にある。図1で示すグラフにおいて、約11インチの読み取り距離は、約100ワットの電力を必要とする。
【0007】
特許文献1は、上述の一般的な種類の遠隔測定受信機のコイル配列を開示している。特許文献1の特許は、心臓ペースメーカとの無侵襲通信用の電子装置を開示している。反対方向に接続された2つのコイルを有するアンテナ構成が、電子装置の中に設けられる。2つのコイルが反対位相で直列に接続されるこのアンテナ構成は、インプラントから受信された近接場信号に対する、いわゆる遠距離場干渉信号の影響を抑制することに寄与する。
【0008】
特許文献2は、遠隔測定データ送信デバイスにおいて、カップ状支持体の上に、受信機コイルと、直径が異なる補償コイルとを配置し、それにより不均質な信号、すなわちインプラントにより放出された信号が受信機コイルでのみ観測され、均質な信号、すなわち干渉信号が補償コイルの中でも測定されるようにすることを教示している。
【0009】
特許文献3は、特に心臓インプラントからデータ信号を受信するための遠隔測定コイル配列に関し、受信方向に交互に配置された一対のコイルを含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第5,630,835号
【特許文献2】米国特許第5,741,315号
【特許文献3】米国特許第6,405,088号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
当技術分野において、改良された遠隔測定システムの必要性、特に遠隔測定システムの電磁場を調整するためのデバイスの必要性が依然として存在する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の問題を考慮して、本発明が開発された。本発明のいくつかの態様によれば、遠隔測定システムが提供される。遠隔測定システムは、遠隔測定インプラントと、遠隔測定インプラントからの信号を読み取るようになされたリーダユニットと、リーダユニットに接続され、遠隔測定インプラントからの信号を受信するようになされたアンテナとを含む。アンテナは、第1のコイルと、第2のコイルと、コネクタとを含む。第1のコイルは第2のコイルと電気的に接続され、コネクタは、第1のコイルと第2のコイルが互いに対して動くことを可能にする。
【0013】
本発明の一実施形態において、第1のコイルまたは第2のコイルは、前記コイルにより生成される磁界を成形するように動かされる。
【0014】
本発明の他の実施形態において、第1のコイルまたは第2のコイルは、アンテナをほ乳類の組織の表面に整合させるように動かされる。
【0015】
本発明の他の実施形態において、アンテナは、斜角から遠隔測定インプラントを給電し、読み取るために使用される。
【0016】
本発明の他の実施形態において、第1のコイルと第2のコイルは、可撓性のポリマーの中に収容される。
【0017】
本発明の一実施形態において、第1のコイルと第2のコイルは、ポーチの中に収容される。
【0018】
本発明の他の実施形態において、システムは、演算デバイスと、信号発生器と、電源と、可聴フィードバックシステムと、可視インジケータとからなる群から選択された構成部品をさらに含む。
【0019】
本発明の他の実施形態において、システムは、少なくとも1つの追加のアンテナコイルをさらに含む。
【0020】
本発明の他の実施形態において、アンテナは、少なくとも1つのフェライト構成部品をさらに含む。
【0021】
本発明の一実施形態において、リーダユニットは、マイクロコントローラと、コイルドライバおよびコイルリーダと、周波数カウンタと、増幅器とを含み、遠隔測定インプラントは、電源回路と、発振器回路と、負荷変調器回路とを含む。
【0022】
本発明の他の実施形態において、アンテナは、無線周波数電力を遠隔測定インプラントに送り、遠隔測定インプラントからデータを受信する。
【0023】
本発明は、いくつかの特徴および利点を有する。例えば、リーダデバイスの設計を注意深く考慮することにより、インプラントへの電力伝達を改善し、インプラントの向きが単コイルリーダにとって最適でない場合に、インプラントを給電するのに必要な有効リーダ距離を増加させるように、送信機コイルによって生成される磁界を成形することができる。本明細書に記載される無線式の可撓性のデュアルコイルリーダシステムは、据え付けと使用が簡単であり、「プラグ・アンド・プレイ」性能を提供し、平行位置または直交位置のいずれからでも、インプラントを給電し、インプラントからデータを読み取ることができる。
【0024】
他の例として、デュアルコイルリーダシステムは、斜角から遠隔測定インプラントを給電し、読み取る能力を有する。例えば、内部受信機コイルが配置されている(腰部において最も顕著な)遠隔測定脊椎インプラントは、インプラントとリーダの間の距離により、並列配置で配列される従来の単一送信機コイルと結合することは困難である。デュアルコイルリーダが、2セットのコイルが直交して配列されるインプラントに隣接して患者の背中に置かれると、結合距離は著しく短縮される。
【0025】
本発明が適用できるさらなる領域は、以下の明細書の中で提供する詳細な説明から明らかとなるであろう。詳細な説明と具体的な例は、本発明の好ましい実施形態を示してはいるが、例示の目的だけを企図しており、本発明の範囲を限定することを企図するものではないことを理解されたい。
【0026】
本明細書に組み入れられ、本明細書の一部を形成する添付の図面は、本発明の実施形態を示し、記載された説明と共に、本発明の原理、特性、および特徴を説明することに寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】読み取り距離対電源電力の典型的な場合を示すグラフである。
図2】遠隔測定システムの第1の実施形態を示す概略図である。
図3A】アンテナコイルを示す図である。
図3B】アンテナコイルを示す図である。
図4】第1の実施形態におけるアンテナの図である。
図5A】アンテナの第2の実施形態を示す図である。
図5B】アンテナの第2の実施形態を示す図である。
図6】遠隔測定システムの構成部品を示すブロック線図である。
図7】電力接続を示すブロック線図である。
図8】遠隔測定インプラントの回路図である。
図9】搬送波およびデータ波を示す図である。
図10】単コイルの電磁場シミュレーションを示す図である。
図11】2つのコイルを有するアンテナの電磁場シミュレーションを示す図である。
図12A】所与のアンテナ構成の電磁場シミュレーションを示す図である。
図12B】所与のアンテナ構成の電磁場シミュレーションを示す図である。
図12C】所与のアンテナ構成の電磁場シミュレーションを示す図である。
図12D】所与のアンテナ構成の電磁場シミュレーションを示す図である。
図12E】所与のアンテナ構成の電磁場シミュレーションを示す図である。
図12F】所与のアンテナ構成の電磁場シミュレーションを示す図である。
図13】アンテナの代替実施形態を示す上面図である。
図14】アンテナの代替実施形態を示す側面図である。
図15A】所与のアンテナ構成の電磁場シミュレーションを示す図である。
図15B】所与のアンテナ構成の電磁場シミュレーションを示す図である。
図15C】所与のアンテナ構成の電磁場シミュレーションを示す図である。
図15D】所与のアンテナ構成の電磁場シミュレーションを示す図である。
図16】第2の実施形態における遠隔測定システムを示す図である。
図17A】信号発生器駆動電圧を示すグラフである。
図17B】信号発生器駆動電圧を示すグラフである。
図18】遠隔測定インプラントの第3の実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図示された実施形態の以下の説明は、単なる例示的な性格のものであり、本発明、その用途、またはその使用を限定することを企図するものではない。
【0029】
図2は、遠隔測定システム10を示す。システム10は、アンテナ12と、リーダユニット20と、遠隔測定インプラント500とを含む。図示された実施形態において、遠隔測定インプラント500は髄内くぎであるが、他の種類および様式のインプラントが同様に使用されてよい。例として、インプラント500は、髄内くぎまたは骨プレートなど、外傷整形外科インプラント、あるいは臀部、膝、または肩のインプラントなど、人工装具インプラントであってよい。図2に示す実施形態において、アンテナ12は、アンテナ12とインプラント500を分離する組織510の上に載置されている。一般に、組織510は、約0.5センチメートルから約10センチメートルの厚さを有する。
【0030】
遠隔測定インプラント500は、1つまたは複数のインプラントコイルを含むことができる。あるいは、インプラントコイルは、インダクタと呼ばれうる。図示された実施形態において、遠隔測定インプラント500は、1つのインプラントコイル522を有する。図2において、インプラントコイル522は、約0.1mmの直径を有する600ターンのエナメル線で形成される。当然のことながら、これらの寸法は単なる例であり、他の寸法が使用されてよいことは、当業者には理解されよう。
【0031】
アンテナ12は、第1のコイル14と、第2のコイル16と、コネクタ18とを含む。コネクタ18は、ヒンジとも呼ばれる。第1のコイル14は、第1のコイル14と第2のコイル16によって生成される磁界が逆位相になるように、直列に第2のコイル16に電気的に接続される。第1のコイル14と第2のコイル16によって合成される、結果として生じる磁界は、磁力線が、インプラントコイル522の領域において、インプラント500に沿って軸方向に通過するようなものである。コネクタ18は、第1のコイルを第2のコイルに物理的に接続する。図示された実施形態において、コネクタ18は可撓性であり、コイル14、16は互いに対して動くことができ、それにより、アンテナは、給電およびデータ取得の間に組織510の表面に整合することができる。さらに、コネクタ18の可撓性は、得られた磁界の形状の調節または修正を可能にすることができる。
【0032】
コイル14、16は同じ大きさと形状であってよく、またはコイル14、16は異なる大きさであってよい。図3Aおよび図3Bは、コイル14、16の特定の一実施形態を示す。図3Aおよび図3Bにおいて、各コイル14、16は、導線32が巻かれた樹脂円筒30で形成される。図示された実施形態において、約0.4mmの直径を有する少なくとも60ターンの銅線が樹脂円筒の上に巻かれ、樹脂円筒は100mmの内径と、140mmの外形と、8mmの厚みを有し、半自動巻線機を使用する。しかし、これらの寸法は単なる例であり、他の寸法が使用できることは、当業者には理解されよう。
【0033】
図4は、アンテナ12の第1の実施形態を示す。コイル14、16は、可撓性のポリマーの中に収容され、ヒンジ18を使用して中央で共に接合される。アンテナ12は、ハンドル40が装着され、デバイスはユーザにより把持されうる。
【0034】
図5Aおよび図5Bは、アンテナ12の第2の実施形態を示す。コイル14、16は、患者の腰に巻かれたベルト52に取り付けられたポーチ50の中に収容される。ポーチ50およびベルト52は、インプラント500を給電中、およびインプラント500からデータを記録中、患者がより動きやすくする。
【0035】
図6は、遠隔測定システム10のブロック線図を示す。システム構成は、手持形デュアルコイルアンテナ12と、リーダユニット20と、演算デバイス60と、信号発生器70と、電源80とを含む。任意選択で、システム10は、インプラントが連動し、信頼できるデータが取得されているときをユーザに知らせる、可聴フィードバックシステムを含むことができる。アンテナ12はリーダヘッドとも呼ばれ、1つまたは複数の「OK」信号の発光ダイオード(LED)24を装着され、インプラント500に対してリーダの位置を最適化する際に、ユーザにフィードバックをもたらすことができる。例示的な事例において、「OK」信号のLED24は、インプラントの周波数が5.3kHzと6.3kHzの間にあり、信号が適切に受信されているときに点灯される。
【0036】
リーダユニット20は、マイクロコントローラ26と、コイルのドライバおよびリーダ28と、LCD周波数カウンタ34と、増幅器36と、ポート42とを含む。図6に示す実施形態において、ポート42はPC接続点へのRS232Cであるが、他の種類の接続ポートが、同様に使用されうる。いくつかの実施形態において、信号発生器70および電源80は、卓上用ユニットなどの単一ユニットで形成される髄内くぎリーダユニット20の中に一体化される。特定の一実施形態において、リーダユニット20は、発振器回路38を含み、遠隔測定インプラント500との電力結合を最大化するためにアンテナ12の駆動周波数を最適化する。図示された実施形態において、駆動周波数は、フェーズド・ループ(phased loop)技術を使用して最適化されるが、他の技術が同様に使用されうる。図8で示すように、遠隔測定インプラント500が発振器回路に電気的に接続されたひずみゲージを有する髄内くぎであるときに、これらの技術が特に有用でありうる。
【0037】
図7は、システム10に対する電力接続の概略図である。システム10は、信号発生器70と、増幅器36と、マイクロコントローラ26と、演算デバイス60と、リーダユニット20と、アンテナ12と、遠隔測定インプラント500とを含む。アンテナ12は、RF電力を遠隔測定インプラント500に送り、遠隔測定インプラント500からデータを受信する。
【0038】
図8は、インプラント500のオンボード電子機器520の例示的な概略図を示す。図示された実施形態において、オンボード電子機器520は、電源回路528と、発振器回路526と、負荷変調器回路532とを含む。電源回路528は、とりわけ、インダクタすなわちインプラントコイル522と、電圧レギュレータ530とを含む。発振器回路526は、とりわけ、ひずみゲージ524を含む。図示された実施形態において、ひずみゲージは、所在地が〒182−8520日本国東京都調布市調布ヶ丘3−5−1である株式会社共和電業の、製品番号KSP−2−1K−E4の微小ひずみ測定ゲージである。しかし、他のひずみゲージが使用されてよい。センサを発振器回路の中に一体化することは、計測用電子機器を簡素化する利点を有する。例えば、プリント配線板は、個別部品を装着可能であり、マイクロコントローラインターフェースを簡素化し、周波数測定値が電圧測定値と関連づけられ、ひいてはひずみゲージ測定値と関連づけられることを可能にする。内部発振器回路は、遠隔測定インプラント500と結合する電力を最大化するために、アンテナ12の駆動周波数を最適化することを目的とする。図示された実施形態において、駆動周波数は、フェーズド・ループ技術を使用して最適化されるが、他の技術が、同様に使用されうる。オンボード電子機器520は、シングルチップの形を取ることができ、システム10における外部信号発生器の必要性をなくすことができる。
【0039】
アンテナ12はオンボード電子機器520に電力を送り、アンテナ12はオンボード電子機器520からデータを受信する。インダクタ522は、アンテナ12から搬送波信号550を受信し、電源回路528を誘導的に給電する。図9に示す実施形態において、搬送波信号550は、約125kHzの周波数を有する。誘導性電力の使用は、遠隔測定インプラントにおけるバッテリの必要性をなくす。図示された実施形態において、オンボード電子機器520は、アンテナ12から誘導的に給電されたときだけ動作する。他の実施形態において、誘導的に給電されないときに、バッテリ(図示せず)または他の電源が、オンボード電子機器520を給電するために使用されてよい。オンボード電子機器520は、生のデータをアンテナ12に送信するのではなく、負荷変調器回路532を介して負荷信号560を変調する。負荷信号560は、ひずみゲージ524で測定される抵抗の量と関連づけられる。図示された実施形態において、負荷信号560は、5kHzと6kHzの間の周波数で変調されるが、他の周波数帯域が使用されてよいことは、当業者には理解されよう。遠隔測定インプラント500上の負荷の変化は、アンテナ12により送信され、リーダ20により受信される。
【0040】
図10は、所与の離隔距離に対して最大電力を結合させるために、骨150の中にインプラントされた遠隔測定インプラント120の内部受信機コイル112と平行かつ同軸上に配列された、単一送信機コイル110を有するシステム100を示す。図示された実施形態において、遠隔測定インプラント120は髄内くぎであり、骨150は大腿骨である。送信機コイル110は、受信機コイルと送信機コイルの間の方向に鋭く向けられた磁界を生成する。結合効率は、コイルが10cmより離れて配置されると、著しく低下する。さらに、この特定のコイル配列から生成される磁界は、送信機コイル110が内部受信機コイル112と直角に配置されると弱くなる。言い換えれば、結合は、磁力線が受信機コイルの軸にうまくそろえられないと低下する。
【0041】
システム100とは対照的に、複数の送信機コイルが逆位相で接続されて直列に配列され、それにより複数の送信機コイルが互いに接近し、それらのコイルをインプラントコイルすなわちインダクタ522と直角に配置することにより患者の表面に整合させることが可能であれば、磁界の強さは、単コイル配列と比較して相対的に強くなる。増加された磁界の強さは、遠隔測定インプラントが組織の外側面から給電され、読み取られることを可能にする。このことは意義深い。というのは、組織を通して遠隔測定インプラント信号を受信するという必要性は、古くから気づかれながら未解決であったからである。
【0042】
図11は、アンテナ12と、遠隔測定インプラント500と、骨150とを示す。上述のとおり、アンテナ12はコイル14、16を含み、遠隔測定インプラント500はインダクタ522を含む。コイル14、16の構成または配列は、磁界の方向および強さ、ならびにアンテナ12とインダクタ522の間の結合効率の両方に影響する。コイル14、16間の角度を変えることにより、デュアルコイル配列で生成される磁界を集束させることができる。
【0043】
図12A図12Fは、コイルの角度が磁界の強さに与える影響を示す。図12A図12C、および図12Eは、合成された磁力線および磁界の強さを示し、図12B図12D、および図12Fは、磁界の強さだけを示す。図12において、「X」は、インプラントコイルすなわちインダクタ522の全体的な位置を示す。第1のコイル14と第2のコイル16の間の角度を変えることにより、磁界が操作されうる。図12Aおよび図12Bは、コイル14、16が互いに全体的に平らであるときの、合成された磁界の強さを示す。図12Cおよび図12Dで最も良く分かるように、コイルの角度が180度から約160度まで減少すると、磁界は、インプラントコイルすなわちインダクタ522の領域の中に、より良好に抑制されるように見える。図12Eおよび図12Fにおいて、コイルの角度が160度から120度まで減少すると、磁界はより集束するようになる。さらに、磁力線および磁界の強さは、ほんのわずかに変化するだけであり、依然としてインプラントに対する好ましい結合方位に整合している。これらのシミュレーションが、生体組織を通過する磁界の影響を何も考慮していないことは、注目に値する。
【0044】
特定の一実施形態において、約160度のコイルの角度が、羊の臀部付近における後肢の身体形状に、より良く追従するように選択され、遠隔測定の髄内くぎのインプラントの領域内で、「より平らな」磁界の強さを生成する。このコイル配列は、結合効率を改善するために、示されている。特定のコイルの角度は、他の要因に基づいて選択することができ、特別なコイルの角度または特別な用途に限定されないことは、当業者には理解されよう。
【0045】
いくつかの実施形態において、アンテナは、ハンドルの横に取り付けられたフェライトを有する1つまたは複数の構成部品をさらに含む。例として、フェライトを有する構成部品は、合金の低損失磁性材料または複合構造の形を取ることができる。フェライトの構成部品は、遠隔測定インプラントで使用されない磁界を、しっかりと抑制する。フェライトを有する構成部品の選択肢は、アンテナコイル間に装着された単一のフェライトのロッドまたはプレート、アンテナコイル間に装着された一連の平行なフェライトのロッドまたはプレート、あるいはアンテナコイル間に装着された一連の平行なフェライトのロッドまたはプレートであるがコイルとフェライトの間に空隙を有するもの、を含むことができる。個々のロッドおよびプレートの種類および長さは、コイル間で結合される磁界を最適化するように選択されうる。フェライトとコイルの間の空隙を使用すると、コイルの角度の範囲を広げることが可能になる。図示された実施形態において、フェライトは、樹脂ブロックに装着された鉄のロッドまたはプレートの形を取る。フェライトを有する構成部品はまた、フェライトフォーマと呼ばれてよい。
【0046】
図13および図14は、第1のコイル214および第2のコイル216を有するアンテナ212を示す。アンテナ212は、少なくとも1つのフェライト構成部品をさらに含む。図13および図14で示す実施形態において、アンテナ212は、第1のフェライトフォーマ244および第2のフェライトフォーマ246を含む。しかし、より多い数またはより少ない数のフェライト構成部品が使用されてよいことは、当業者には理解されよう。図13および図14で示す実施形態において、アンテナ212は、ハンドル240と、装着ブロック248と、1つまたは複数の装着プレート250とをさらに含む。図13および図14において、装着ブロック248は樹脂であるが、他の材料が使用されてよい。装着プレート250は、何らかの付加的な構造上の安定性をもたらすのみであり、いくつかの実施形態においては省略されてよい。図13および図14で示す実施形態において、装着プレート250は、透明な樹脂で作られるが、他の材料が、同様に使用されうる。
【0047】
第1のフェライトフォーマ244および第2のフェライトフォーマ246の寸法は、図示された実施形態において、およそ75mm×28mm×6mmであるが、他の寸法および他の形状が使用されてよいことは、当業者には理解されよう。第1のフェライトフォーマ244および第2のフェライトフォーマ246は、コイル14、16間で中心線上に等距離で配置されうるが、飽和を避けるため、結合距離を最大化するため、コイルの所要電力を減少させるため、かつ/または電力結合効率を改良するために、フェライトフォーマ244、246の位置および/または寸法が最適化されうることは、当業者には理解されよう。図13および図14で示す実施形態において、第1のフェライトフォーマ244、第2のフェライトフォーマ246、およびハンドル240は、装着ブロック248に装着される。
【0048】
図15A図15Dは、遠隔測定インプラントのために企図されない領域内の磁界をしっかりと抑制するために、コイル14、16の近くでフェライト構成部品を使用する効果を示す。図15A図15Dで示す実施形態において、アンテナ212は160度のコイルの角度を有し、2つのフェライト構成部品が存在する。低損失のフェライト材料の使用は、コイル14、16の後ろの磁界を抑制し、一方でコイルのインプラント側の磁界が伸び、結合距離の増加が可能になることは明らかである。図15A図15Dで示す実施形態において、フェライト構成部品を付加することにより、約1cmだけ結合距離が増加し、それにより、コイル14、16に供給される電力を変えることなく、最大結合距離を、約6cmから約7cmにならしめた。
【0049】
図16は、遠隔測定システム300を示す。システム300は、アンテナ312と、リーダユニット320と、遠隔測定インプラント400とを含む。アンテナ312は、第1のコイル314と、第2のコイル316と、コネクタ318とを含む。遠隔測定インプラント400は、インダクタすなわち受信機コイル414を含む。図16で示す実施形態において、アンテナ312は、アンテナ312とインプラント400を分離する組織510の上に載っている。
【0050】
リーダユニット320は、可視、可聴のインジケータを装着されている。図16で示す実施形態において、可視インジケータは発光ダイオードであるが、他のデバイスが、同様に使用されてよい。可視、可聴のインジケータは、ユーザが、遠隔測定インプラント400を給電し、読み取るのに最適な位置を探しあてることを可能にする。組織510の外側面におけるアンテナ312と遠隔測定インプラント400の間の横断距離は、Txとして定義される。Tyは、アンテナ312の中心およびインダクタ414の中心に位置する「スイートスポット」の間の長手方向の距離として定義される。いわゆる「スイートスポット」の中では、発振器回路の周波数は一定であるが、振幅は可変である。「スイートスポット」の外側では周波数が変化し、ユーザによる有効な測定値を取得することは推奨されない。このことは、オンボードのマイクロコントローラを使用して電子的に制御可能であり、ヒューマンエラーの問題が取り除かれる。
【0051】
いくつかの実施形態において、リーダユニット320は、アンテナ312が最適な位置にあるかどうかを示すために、色分けされた信号を装着されうる。例えば、リーダユニット320は、3色に色分けされた光インジケータを装着されうる。図示された実施形態において、リーダユニット320は、赤色LEDと、橙色LEDと、緑色LEDとを含む。赤色LEDの点灯は、アンテナ312が圏外にあることを示す。橙色LEDの点灯は、アンテナ312が、インダクタ414から少なくとも何らかの信号を受信していることを示す。緑色LEDの点灯は、アンテナ312が、インダクタ414に電力を送り、遠隔測定インプラント400から信号を受信するのに最適な位置にあることを示す。いくつかの実施形態において、ハイピッチの可聴音はまた、インプラント400が給電され、データが患者から読み取り可能であることを、ユーザに知らせる。
【0052】
図17Aで最も良く分かるように、組織の深さに合わせるために、Txは、適切な信号発生器駆動電圧(約1Vから約3V)で内部で補正される。「負荷オン」周波数および「負荷オフ」周波数が、1Vから3Vの間の駆動電圧に対する組織距離の関数として応答し、図17Bにおいて、それぞれ5.8kHzおよび6kHzとみなされる。図示された実施形態において、約2.5ボルトの駆動電圧に対して、Txは約5cmから約6cmに最適化される。Ty「スイートスポット」の直径は、約4cmである。
【0053】
図18は、遠隔測定システム600の他の代替実施形態を示す。システム600は、とりわけ、遠隔測定インプラント610およびアンテナ612を含む。図示された実施形態において、遠隔測定インプラント610は、腰部に配置された脊椎インプラントである。アンテナ612は、第1のコイル614および第2のコイル616を含む。その構成により、アンテナ612は、斜角から、遠隔測定インプラント610を給電し、読み取ることができる。
【0054】
磁界の強さを増強し、それにより内部と外部のリーダコイル間の結合距離を増加させることは、コイルの直径およびリーダの電力出力を増加させることにより達成されうる。電力結合距離はまた、インプラントが、Ti64などの導電性材料から製作されるときに、インプラント内に誘導される渦電流を減少させる手段を講じることにより、減少させうる。このことは、インプラント上に巻かれた受信機コイルの下に、切り欠き、または溝を挿入し、エポキシ樹脂などの高分子絶縁性材料で切り欠きを埋めることにより、達成されうる。
【0055】
システムの有効読み取り距離を増加させることは、また、内蔵回路をパルス方式または不連続方式で駆動することにより達成されうる。この実施形態は、ひずみゲージ発振器回路526および負荷変調器回路532への通電をオンオフさせる、追加の回路を必要とする。ひずみゲージ回路内のキャパシタンスを増加させるかまたは追加すると、信号を読み取るのに足りる動作を得るのに十分なエネルギー貯蔵が可能になる。リーダによって少なくとも1回だけ読み取られるのに十分な時間の間、信号を提供するのに十分に回路が活性化されるならば、インプラント500上の内蔵発振器回路526および内蔵負荷変調器回路532は、連続的に駆動されることに優先して、パルス駆動されうる。この選択肢は、(a)リーダ回路の所要電力を減少させ、(b)リーダコイルが加熱または短絡する可能性を減少させ、(c)読み取り距離を増加させる。
【0056】
さらに、システムの有効読み取り距離を増加させることは、また、内蔵回路の駆動と読み取りを独立に行うことにより達成されうる。ひずみゲージ回路内のキャパシタンスを増加させるかまたは追加することは、信号を読み取るのに足りる動作を得るのに十分なエネルギー貯蔵を可能にする。リーダにより少なくとも1回だけ読み取られるのに十分な時間の間、信号を提供するのに十分に回路が活性化されるならば、リーダ駆動は、連続的に駆動されることに優先して、パルス駆動されうる。この選択肢は、(a)リーダ回路の所要電力を減少させ、(b) リーダコイルが加熱または短絡する可能性を減少させ、(c)読み取られた信号をリーダ信号から即座に分離することを可能にして、リーダ内のフィルタリングネットワークのうちのいくつかを排除し、(d)送信と受信のために異なるコイルを使用することを可能にし、送信された特定の周波数を読み取るための、コイルのより良いチューニングをもたらし、(e)リーダ信号が内蔵回路に悪影響を与える問題を排除する。
【0057】
本発明は、電磁気による通信、および/または外部の可撓性のデュアルコイルリーダデバイスから生成される、医療用デバイスの無線式給電を使用して、患者の内部で健康をモニタリングする方法をさらに含む。リーダシステムのユニークな設計により、特に整形外科インプラントにおけるデータ信号を受信するための、遠隔測定コイルの配列の受信特性が改良される。その方法は、遠隔測定インプラントから受信された遠隔測定データの分析を介して、効果的なモニタリングと管理、ならびに患者の治療への特別対応を実施するために使用されうる。可撓性のデュアルコイルリーダのヘッドは、斜位、すなわち平行から直角までの範囲の位置にある遠隔測定インプラントを給電する能力を有する磁界を生成する。一対のコイル間の角度を変えることにより電磁場を集束させる能力は、インプラントが、従来のリーダシステムで給電することが困難な方位にある状況において有用である。
【0058】
電力を保存するために、RF遠隔測定システムは、リーダがインプラントのごく近傍にもたらされたときに周期的に活性化されるだけであり、活性の期間は、通信セッションの間に外部デバイスによる要求に対して合理的に迅速なインプラントの応答が可能であるような、十分な短さである。リーダおよび/または送信機コイルの上に、オンボードの可聴の「OK」信号と可視の「OK」信号の両方を持つ発光ダイオード(LED)インジケータを付加することにより、内部の遠隔測定インプラントの位置を突き止めて給電するプロセスと、受信機コイルと送信機コイルの間の結合の強さを表示するプロセスと、インプラントが連動するときにセンサに関する信頼性のある測定値を取得していることをユーザに知らせるプロセスとが簡素化される。
【0059】
本明細書に記載の手持形で可撓性のデュアルコイルリーダシステムは、遠隔測定インプラントに対するシステム位置を最適化するために、「OK」信号のLEDフィードバックシステムを装着される。リーダはまた、外部の一対のリーダ(送信機)コイルからインプラント上に収容された内部電力受信機コイルまでエネルギーを誘導的に結合させることにより、無線方式で、インプラント可能な遠隔測定インプラントの給電と読み取りを同時に行うことが可能である。誘導性電力供給は、計測用機器を備えたインプラントにとって有利である。というのは、測定時間が限定されず、バッテリ内で使用される毒性の高い材料が回避されるからである。電磁近接場結合は、内部受信機コイルに電力を伝達するために利用されうる。外部送信機コイルは、119kHzと135kHzの間の交流電流で駆動され、交流磁界を生成する。受信機コイルがこの交流磁界の中に置かれると、受信機コイル上に交流電圧が生成される。遠隔測定インプラントがリーダの交信領域の範囲内にあるときだけ、遠隔測定インプラントが活性化される。インプラントが読み取られないときは、インプラントは「スリープ」モードにある。
【0060】
本明細書に記載のリーダは、遠隔測定インプラントの給電と読み取りを、独立に、または同時に行うことができる。インプラント受信機コイルが独立に給電される場合は、蓄積された電荷は、遠隔測定インプラント上に位置するキャパシタの中に貯蔵されうる。この状況において、インプラントは「フラッシュガン」のように動作し、データをユーザに遠隔計器で伝える。
【0061】
遠隔測定インプラントは、髄内くぎまたは骨プレートの上の負荷など、インプラントの物理的特性を測定するために、アナログ技術またはディジタル技術を使用することができる。さらに、遠隔測定システムの特定の構造は、インプラント負荷以外の変数の測定に応用できる。例として、本明細書に記載のデバイスは、インプラントの微細挙動、アルカリ度、温度、圧力などの測定に十分に適する。
【0062】
本発明の範囲を逸脱することなく、対応する図面を参照して上に記載したような例示的な実施形態に対して、種々の改変が行われうるため、上記の説明に含まれ、添付の図面に示されるすべての事柄は、限定的ではなく例示的であるものと解釈されるべきであることが意図されている。したがって、本発明の幅と範囲は、上記の例示的実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、本明細書に添付される以下の特許請求の範囲、およびそれらの同等物にしたがってのみ、画定されるべきである。
【符号の説明】
【0063】
10 遠隔測定システム
12 アンテナ
14 第1のコイル
16 第2のコイル
18 コネクタ
20 リーダユニット
24 発光ダイオード
26 マイクロコントローラ
28 リーダ
30 樹脂円筒
32 導電線
34 LCD周波数カウンタ
36 増幅器
38 発振器回路
40 ハンドル
42 ポート
50 ポーチ
52 ベルト
60 演算デバイス
70 信号発生器
80 電源
100 システム
110 単一送信機コイル
112 内部受信機コイル
120 遠隔測定インプラント
150 骨
212 アンテナ
214 第1のコイル
216 第2のコイル
240 ハンドル
244 第1のフェライトフォーマ
246 第2のフェライトフォーマ
248 装着ブロック
250 装着プレート
300 遠隔測定システム
312 アンテナ
314 第1のコイル
316 第2のコイル
318 コネクタ
320 リーダユニット
400 遠隔測定インプラント
414 インダクタ、受信機コイル
500 遠隔測定インプラント
510 組織
520 搭載電子機器
522 インプラントコイル、インダクタ
524 ひずみゲージ
526 発振器回路
528 電源回路
530 電圧レギュレータ
532 負荷変調器回路
550 搬送波信号
560 負荷信号
600 遠隔測定システム
610 遠隔測定インプラント
612 アンテナ
614 第1のコイル
616 第2のコイル
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図13
図14
図16
図17A
図17B
図9
図10
図11
図12A
図12B
図12C
図12D
図12E
図12F
図15A
図15B
図15C
図15D
図18