特許第6040938号(P6040938)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6040938発光素子用基板、基板用材料および発光モジュール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6040938
(24)【登録日】2016年11月18日
(45)【発行日】2016年12月7日
(54)【発明の名称】発光素子用基板、基板用材料および発光モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/60 20100101AFI20161128BHJP
   H01L 33/64 20100101ALI20161128BHJP
【FI】
   H01L33/60
   H01L33/64
【請求項の数】16
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2013-518170(P2013-518170)
(86)(22)【出願日】2012年5月31日
(86)【国際出願番号】JP2012064134
(87)【国際公開番号】WO2012165568
(87)【国際公開日】20121206
【審査請求日】2015年2月25日
(31)【優先権主張番号】特願2011-124350(P2011-124350)
(32)【優先日】2011年6月2日
(33)【優先権主張国】JP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000005083
【氏名又は名称】日立金属株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(72)【発明者】
【氏名】山本 晋司
(72)【発明者】
【氏名】織田 喜光
(72)【発明者】
【氏名】石尾 雅昭
【審査官】 高椋 健司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−192606(JP,A)
【文献】 特開2005−197329(JP,A)
【文献】 特開2008−042064(JP,A)
【文献】 特開昭60−007747(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/48,23/50,33/00−33/64
H01S 5/00−5/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子が表面に配置されるAlまたはAl合金からなる光反射層と、CuまたはCu合金からなる基材層とを備え、
前記基材層は、前記光反射層と接合可能な接合領域を有しており、
前記光反射層は、前記基材層の前記接合領域の全部または一部に対して接合されており、
前記基材層は、前記接合領域から張り出すように、前記接合領域における前記光反射層と前記基材層との合計の厚み未満の厚みを有する部分が設けられた張出部をさらに有し、
前記基材層の前記張出部における厚みは、前記基材層の前記接合領域における厚みよりも小さく、かつ、前記光反射層の厚みよりも大きく、
前記基材層の前記接合領域における厚みは、前記光反射層の厚みの10倍以上である、発光素子用基板。
【請求項2】
前記光反射層は、前記基材層の少なくとも一部に設けられている前記接合領域に形成されている、請求項1に記載の発光素子用基板。
【請求項3】
前記張出部は、少なくとも曲げ加工される領域に形成されている、請求項1に記載の発光素子用基板。
【請求項4】
前記基材層の前記接合領域と前記張出部との間に段差部が形成されている、請求項1に記載の発光素子用基板。
【請求項5】
前記基材層の前記張出部における表面の少なくとも一部には、CuまたはCu合金からなる前記基材層よりも半田に対する濡れ性が良好な材料を含むメッキ層が形成されている、請求項1に記載の発光素子用基板。
【請求項6】
前記光反射層と前記基材層とが接合されたクラッド構造を有する発光素子用基板本体は、前記発光素子が配置される側とは反対側から前記発光素子用基板本体を支持する基台の上面、側面および下面を覆うように折り曲げられており、
前記メッキ層は、前記基台の下面を覆う前記発光素子用基板本体の下部と、前記基台の側面を覆う前記発光素子用基板本体の側部とに設けられている、請求項5に記載の発光素子用基板。
【請求項7】
前記基材層の前記接合領域における厚みは、0.1mm以上3mm以下であり、前記光反射層の厚みは、1μm以上50μm以下である、請求項に記載の発光素子用基板。
【請求項8】
前記光反射層の厚みは、1μm以上10μm以下である、請求項に記載の発光素子用基板。
【請求項9】
前記光反射層が接合される前記接合領域は、少なくとも前記発光素子を囲むように形成されたリフレクタに囲まれる領域に形成されている、請求項1に記載の発光素子用基板。
【請求項10】
前記光反射層と前記基材層とが接合されたクラッド構造を有する発光素子用基板本体は、前記発光素子が配置される側とは反対側から前記発光素子用基板本体を支持する基台の上面、側面および下面を覆うように折り曲げられており、
前記段差部は、前記基材層の前記発光素子が配置される側の前記表面に形成されているとともに、前記基材層の前記発光素子が配置される側とは反対側の表面は、略平坦面状に形成されている、請求項4に記載の発光素子用基板。
【請求項11】
前記光反射層は、前記基材層に埋め込まれており、
前記基材層に埋め込まれた前記光反射層の前記表面と、前記接合領域の周囲に位置する前記基材層の表面とは、略平坦面状に接続されている、請求項1に記載の発光素子用基板。
【請求項12】
複数の発光素子用基板となる部分を含む基板用材料であって、
前記複数の発光素子用基板の各々は、発光素子が表面に配置されるAlまたはAl合金からなる光反射層と、CuまたはCu合金からなる基材層とを備え、前記基材層は、前記光反射層と接合可能な接合領域を有しており、前記光反射層は、前記基材層の前記接合領域の全部または一部に対して接合されており、前記基材層は、前記接合領域から張り出すように、前記接合領域における前記光反射層と前記基材層との合計の厚み以下の厚みを有する部分が設けられた張出部をさらに有し、前記基材層の前記張出部における厚みは、前記基材層の前記接合領域における厚みよりも小さく、かつ、前記光反射層の厚みよりも大きく、
前記基材層の前記接合領域における厚みは、前記光反射層の厚みの10倍以上であり、
前記複数の発光素子用基板となる部分は、各々分離可能に構成されている、基板用材料。
【請求項13】
発光素子と、
前記発光素子が表面に配置されるAlまたはAl合金からなる光反射層と、CuまたはCu合金からなる基材層とを含み、前記基材層は、前記光反射層と接合可能な接合領域を有しており、前記光反射層は、前記基材層の前記接合領域の全部または一部に対して接合されている発光素子用基板と、
前記基材層の前記光反射層とは反対側が表面に沿うように配置される基台とを備え、
前記基材層は、前記接合領域から張り出すように、前記接合領域における前記光反射層と前記基材層との合計の厚み以下の厚みを有する部分が設けられた張出部をさらに有し、
前記基材層の前記張出部における厚みは、前記基材層の前記接合領域における厚みよりも小さく、かつ、前記光反射層の厚みよりも大きく、
前記基材層の前記接合領域における厚みは、前記光反射層の厚みの10倍以上である、発光モジュール。
【請求項14】
前記光反射層は、前記基材層の少なくとも一部に設けられている前記接合領域に形成されている、請求項13に記載の発光モジュール。
【請求項15】
前記基材層の張出部は、少なくとも曲げ加工される領域に形成されているとともに、前記基台の側面および下面を覆うように曲げ加工された状態で前記基台に配置されている、請求項13に記載の発光モジュール。
【請求項16】
前記基材層の前記接合領域と前記張出部との間に段差部が形成されている、請求項15に記載の発光モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、発光素子用基板、基板用材料および発光モジュールに関し、特に、光反射層が設けられた発光素子用基板、その発光素子用基板となる部分を含む基板用材料およびその発光素子用基板を備える発光モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光反射層が設けられた発光素子用基板を含む発光モジュールが知られている。このような光反射層が設けられた発光素子用基板を含む発光モジュールは、たとえば、特開2008−10591号公報に開示されている。
【0003】
特開2008−10591号公報には、セラミックスからなる基板と、基板の表面上に配置されたLEDチップとを備えるLED装置が開示されている。このLED装置の基板では、Cuからなる配線パターンが、LEDチップ側の表面から側面を通ってLEDチップとは反対側の表面までを覆うように形成されている。また、配線パターンのLEDチップ側の表面上には、光を反射するためのAgメッキ(光反射層)が形成されているとともに、Agメッキの表面上には、空気中の硫黄成分を透過しにくい薄膜コートが形成されている。この薄膜コートにより、Agメッキの表面に光を反射しにくくする黒色の硫化銀(AgS)が形成されるのが抑制されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−10591号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特開2008−10591号公報に開示されたLED装置では、空気中の硫黄成分を透過しにくい薄膜コートを用いている場合であっても、Agメッキが用いられている以上、LED装置の長期間の使用によって、Agメッキの表面に光を反射しにくい硫化銀が形成されると考えられる。このため、Agメッキ(光反射層)での光の反射量が減少することに起因してLED装置の光量が低下するという問題点があると考えられる。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、光反射層での光の反射量が減少することに起因して発光モジュールの光量が低下することを抑制することが可能な発光素子用基板、その発光素子用基板となる部分を含む基板用材料およびその発光素子用基板を備える発光モジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の第1の局面による発光素子用基板は、発光素子が表面に配置されるAlまたはAl合金からなる光反射層と、CuまたはCu合金からなる基材層とを備え、基材層は、光反射層と接合可能な接合領域を有しており、光反射層は、基材層の接合領域の全部または一部に対して接合されており、基材層は、接合領域から張り出すように、接合領域における光反射層と基材層との合計の厚み未満の厚みを有する部分が設けられた張出部をさらに有し、基材層の張出部における厚みは、基材層の接合領域における厚みよりも小さく、かつ、光反射層の厚みよりも大きく、基材層の接合領域における厚みは、光反射層の厚みの10倍以上である
【0008】
この発明の第1の局面による発光素子用基板では、上記のように、発光素子が表面に配置されるAlまたはAl合金からなる光反射層を有することによって、AlまたはAl合金は空気中の硫黄と略反応しないので、Ag2Sなどが光反射層に付着物として形成されない。これにより、AlまたはAl合金からなる光反射層での光の反射量が減少することを抑制することができるので、発光素子用基板を用いた発光モジュールにおいて光量が低下することを抑制することができる。また、光反射層が基材層の接合領域の全部または一部に対して接合されていることによって、製造プロセス上、一様の厚みに形成されにくいメッキ処理によって光反射層が形成される場合と異なり、光反射層にAlまたはAl合金が配置されていない穴部(ピンホール)が形成されることを抑制することができる。これにより、ピンホールに起因して光反射層での光の反射量が減少することを抑制することができる。また、基材層の接合領域における厚みは、光反射層の厚みの10倍以上である。これにより、光反射層の厚みに対してより大きい厚みを有する接合領域によりさらに発光素子からの熱を放熱させやすくすることができる。
【0009】
また、第1の局面による発光素子用基板では、上記のように、熱伝導率の高いCuまたはCu合金からなる基材層を有することによって、発光素子が生ずる熱を容易に基材層を介して放熱させることができるので、発熱に起因して発光素子の発光特性が劣化することを抑制することができる。また、基材層は、接合領域から張り出すように、接合領域の光反射層と基材層との合計の厚み以下の厚みを有する部分が設けられた張出部をさらに有する。このように構成すれば、発光素子用基板を張出部において容易に所定の形状に変形させることができる。また、発光素子が配置される光反射層の厚みと基材層の厚みとの合計の厚みを張出部の厚み以上にすることによって、厚みの大きい接合領域により、発光素子からの熱を放熱させやすくすることができる。
【0010】
上記第1の局面による発光素子用基板において、好ましくは、光反射層は、基材層の少なくとも一部に設けられている接合領域に形成されている。このように構成すれば、基材層の少なくとも一部に設けられている接合領域において、発光素子用基板を用いた発光モジュールにおいて光量が低下することを抑制することができるとともに、ピンホールに起因して光反射層での光の反射量が減少することを抑制することができる。
【0012】
上記第1の局面による発光素子用基板において、好ましくは、張出部は、少なくとも曲げ加工される領域に形成されている。このように構成すれば、容易に変形させることが可能な張出部において、容易に曲げ加工することができる。
【0013】
上記第1の局面による発光素子用基板において、好ましくは、基材層の接合領域と張出部との間に段差部が形成されている。このように構成すれば、段差部を境として、容易に、大きい厚みの接合領域と、曲げ加工などを施しやすい小さい厚みの部分を有する張出部とを発光素子用基板に形成することができる。
【0014】
上記第1の局面による発光素子用基板において、好ましくは、基材層の張出部における表面の少なくとも一部には、CuまたはCu合金からなる基材層よりも半田に対する濡れ性が良好な材料を含むメッキ層が形成されている。このように構成すれば、メッキ層を介して、CuまたはCu合金からなる基材層と半田とを容易に接続することができるので、メッキ層を介して、基材層と発光素子を制御する基板などとを半田によって容易に接続することができる。
【0015】
この場合、好ましくは、光反射層と基材層とが接合されたクラッド構造を有する発光素子用基板本体は、発光素子が配置される側とは反対側から発光素子用基板本体を支持する基台の上面、側面および下面を覆うように折り曲げられており、メッキ層は、基台の下面を覆う発光素子用基板本体の下部と、基台の側面を覆う発光素子用基板本体の側部とに設けられている。このように構成すれば、基台の下面だけでなく基台の側面にもメッキ層が位置するので、基台の下面だけでなく基台の側面にも配置された半田によって、基台と発光素子を制御する基板などとを接続することができる。これにより、基台を基板などに確実に固定することができる。
【0019】
上記第1の局面による発光素子用基板において、好ましくは、基材層の接合領域における厚みは、0.1mm以上3mm以下であり、光反射層の厚みは、1μm以上50μm以下である。このように構成すれば、光を確実に反射可能な厚みを有するように光反射層を形成しつつ、接合領域によりさらに発光素子からの熱を放熱させやすくすることができる。
【0020】
上記光反射層の厚みが1μm以上50μm以下である発光素子用基板において、好ましくは、光反射層の厚みは、1μm以上10μm以下である。このように構成すれば、光反射層の厚みが十分に小さいことにより、光反射層よりも放熱性に優れた基材層に熱を迅速に伝達することができる。
【0021】
上記第1の局面による発光素子用基板において、好ましくは、光反射層が接合される接合領域は、少なくとも発光素子を囲むように形成されたリフレクタに囲まれる領域に形成されている。このように構成すれば、リフレクタとリフレクタに囲まれる領域に形成された光反射層とにより発光素子からの光を十分に反射することができるので、発光素子用基板を用いた発光モジュールにおいて光量が低下することをより抑制することができる。
【0022】
上記段差部が形成されている発光素子用基板において、好ましくは、光反射層と基材層とが接合されたクラッド構造を有する発光素子用基板本体は、発光素子が配置される側とは反対側から発光素子用基板本体を支持する基台の上面、側面および下面を覆うように折り曲げられており、段差部は、基材層の発光素子が配置される側の表面に形成されているとともに、基材層の発光素子が配置される側とは反対側の表面は、略平坦面状に形成されている。このように構成すれば、基材層の発光素子が配置される側とは反対側の表面が略平坦面状に形成されていることにより、容易に、発光素子用基板本体を、基台の上面、側面および下面に密着させることができるので、発光素子が生ずる熱を基台に伝達しやすくすることができる。
【0023】
上記第1の局面による発光素子用基板において、好ましくは、光反射層は、基材層に埋め込まれており、基材層に埋め込まれた光反射層の表面と、接合領域の周囲に位置する基材層の表面とは、略平坦面状に接続されている。このように構成すれば、発光素子が生ずる熱を、光反射層の側面からも基材層に伝えることができる。これにより、発光素子が生ずる熱を、基材層を介してより効果的に放熱させることができる。
【0024】
この発明の第2の局面による基板用材料は、複数の発光素子用基板となる部分を含む基板用材料であって、複数の発光素子用基板の各々は、発光素子が表面に配置されるAlまたはAl合金からなる光反射層と、CuまたはCu合金からなる基材層とを備え、基材層は、光反射層と接合可能な接合領域を有しており、光反射層は、基材層の接合領域の全部または一部に対して接合されており、基材層は、接合領域から張り出すように、接合領域における光反射層と基材層との合計の厚み以下の厚みを有する部分が設けられた張出部をさらに有し、基材層の張出部における厚みは、基材層の接合領域における厚みよりも小さく、かつ、光反射層の厚みよりも大きく、基材層の接合領域における厚みは、光反射層の厚みの10倍以上であり、複数の発光素子用基板となる部分は、各々分離可能に構成されている。
【0025】
この発明の第2の局面による基板用材料では、上記のように、複数の発光素子用基板の各々が、発光素子が表面に配置されるAlまたはAl合金からなる光反射層を有することによって、AlまたはAl合金は空気中の硫黄と略反応しないので、Ag2Sなどが光反射層に付着物として形成されない。これにより、AlまたはAl合金からなる一方表面での光の反射量が減少することを抑制することができるので、発光素子用基板を用いた発光モジュールにおいて光量が低下することを抑制することができる。また、光反射層が基材層の接合領域の全部または一部に対して接合されていることによって、製造プロセス上、一様の厚みに形成されにくいメッキ処理によって光反射層が形成される場合と異なり、光反射層にAlまたはAl合金が配置されていない穴部(ピンホール)が形成されることを抑制することができる。これにより、ピンホールに起因して光反射層での光の反射量が減少することを抑制することができる。
【0026】
また、第2の局面による基板用材料では、上記のように、複数の発光素子用基板の各々が、熱伝導率の高いCuまたはCu合金からなる基材層を有することによって、発光素子が生ずる熱を容易に基材層を介して放熱させることができるので、発熱に起因して発光素子の発光特性が劣化することを抑制することができる。また、複数の発光素子用基板となる部分を、各々分離可能に構成することによって、複数の発光素子用基板を1つの基板用材料から容易に製造することができる。
【0027】
この発明の第3の局面による発光モジュールは、発光素子と、発光素子が表面に配置されるAlまたはAl合金からなる光反射層と、CuまたはCu合金からなる基材層とを含み、基材層は、光反射層と接合可能な接合領域を有しており、光反射層は、基材層の接合領域の全部または一部に対して接合されている発光素子用基板と、基材層の光反射層とは反対側が表面に沿うように配置される基台とを備え、基材層は、接合領域から張り出すように、接合領域における光反射層と基材層との合計の厚み以下の厚みを有する部分が設けられた張出部をさらに有し、基材層の張出部における厚みは、基材層の接合領域における厚みよりも小さく、かつ、光反射層の厚みよりも大きく、基材層の接合領域における厚みは、光反射層の厚みの10倍以上である
【0028】
この発明の第3の局面による発光モジュールでは、上記のように、発光素子用基板が、発光素子が表面に配置されるAlまたはAl合金からなる光反射層を有することによって、AlまたはAl合金は空気中の硫黄と略反応しないので、Ag2Sなどが光反射層に付着物として形成されない。これにより、AlまたはAl合金からなる一方表面での光の反射量が減少することを抑制することができるので、発光モジュールにおいて光量が低下することを抑制することができる。また、発光素子用基板において、光反射層が基材層の接合領域の全部または一部に対して接合されていることによって、製造プロセス上、一様の厚みに形成されにくいメッキ処理によって光反射層が形成される場合と異なり、光反射層にAlまたはAl合金が配置されていない穴部(ピンホール)が形成されることを抑制することができる。これにより、ピンホールに起因して光反射層での光の反射量が減少することを抑制することができる。また、接合領域の光反射層と基材層との合計の厚みを張出部の厚み以上にすることによって、厚みの大きい接合領域により、発光素子からの熱を放熱させやすくすることができる。
【0029】
また、第3の局面による発光モジュールでは、上記のように、発光素子用基板が、熱伝導率の高いCuまたはCu合金からなる基材層を有することによって、発光素子が生ずる熱を容易に基材層を介して放熱させることができるので、発熱に起因して発光素子の発光特性が劣化することを抑制することができる。
【0030】
上記第3の局面による発光モジュールにおいて、好ましくは、光反射層は、基材層の少なくとも一部に設けられている接合領域に形成されている。このように構成すれば、基材層の少なくとも一部に設けられている接合領域において、光量が低下することを抑制することができるとともに、ピンホールに起因して光反射層での光の反射量が減少することを抑制することができる。
【0031】
上記第3の局面による発光モジュールにおいて、好ましくは、基材層の張出部は、少なくとも曲げ加工される領域に形成されているとともに、基台の側面および下面を覆うように曲げ加工された状態で基台に配置されている。このように構成すれば、発光素子用基板を張出部において容易に所定の形状に変形させることができる。また、張出部を基台の側面および下面を覆うように配置することによって、基材層と基台との接触面積を大きくすることができるので、基材層の熱を基台により伝えることができる。
【0032】
この場合、好ましくは、基材層の接合領域と張出部との間に段差部が形成されている。このように構成すれば、段差部を境として、容易に、大きい厚みの接合領域と、曲げ加工などを施しやすい小さい厚みの部分を有する張出部とを発光素子用基板に形成することができる。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、上記のように、光反射層での光の反射量が減少することに起因して発光モジュールの光量が低下することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本発明の第1実施形態によるLEDモジュールの構成を示した平面図である。
図2図1の600−600線に沿った断面図である。
図3】本発明の第1実施形態による放熱基板の光反射部および段差部周辺を示した断面図である。
図4図2の610−610線に沿った断面図である。
図5】本発明の第1実施形態によるLEDモジュールの製造プロセスを説明するための斜視図である。
図6】本発明の第1実施形態によるLEDモジュールの製造プロセスを説明するための斜視図である。
図7】本発明の第1実施形態によるLEDモジュールの製造プロセスを説明するための平面図である。
図8】本発明の第2実施形態によるLEDモジュールの構成を示した断面図である。
図9】本発明の第2実施形態によるLEDモジュールの製造プロセスを説明するための斜視図である。
図10】本発明の第2実施形態の変形例によるLEDモジュールの製造プロセスを説明するための斜視図である。
図11】本発明の第2実施形態の変形例によるLEDモジュールの製造プロセスを説明するための斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0036】
(第1実施形態)
まず、図1図4を参照して、本発明の第1実施形態によるLEDモジュール100の構造について説明する。なお、LEDモジュール100は、本発明の「発光モジュール」の一例である。
【0037】
本発明の第1実施形態によるLEDモジュール100は、図1および図2に示すように、プリント基板102のCu配線102aおよび102bが延びる方向(X方向)の一方側(X1側)が、半田101aを介してCu配線102aに接続されているとともに、他方側(X2側)が、半田101bを介してCu配線102bに接続されている。これにより、プリント基板102に別途接続された制御部(図示せず)により、LEDモジュール100のLED素子2の発光が制御されるように構成されている。
【0038】
また、LEDモジュール100は、X1側とX2側とに分かれた放熱基板1と、放熱基板1のX1側の後述する上面12a上に固定されたLED素子2と、放熱基板1に覆われた基台3(図2参照)とを含んでいる。なお、基台3は、上面3a(Z1側の面)と、長手方向(X方向)の両側面3bと、下面3c(Z2側の面)の一部とが放熱基板1に覆われている。なお、放熱基板1は、本発明の「発光素子用基板」および「発光素子用基板本体」の一例であり、LED素子2は、本発明の「発光素子」の一例である。
【0039】
放熱基板1は、基台3の上面3a側(Z1側)で、かつ、X方向の中央部よりもX2側に形成された切り欠き部10aと、基台3の下面3c側(Z2側)で、かつ、X方向の中央部およびその周辺に形成された切り欠き部10b(図2参照)とによって、X1側とX2側とに分かれるように構成されている。また、切り欠き部10aおよび10bは、共にY方向に延びるように形成されている。
【0040】
LED素子2は、図2に示すように、上面(Z1側の面)側から、主に上方(Z1側)に向かって光を照射するように構成されている。なお、LED素子2から照射される光の一部は、放熱基板1側(Z2側)や後述するリフレクタ6側(側方側)に照射される。
【0041】
基台3は、絶縁性を有するとともに、光を反射可能な白色のアルミナ(Al)からなる。また、基台3は、放熱基板1の切り欠き部10aおよび10bの内部にも形成されている。これにより、放熱基板1のX1側とX2側との絶縁が確保されている。さらに、切り欠き部10aの内部に配置された基台3によって、LED素子2から下方(Z2側)の切り欠き部10aに照射された光を、上方(Z1側)に向かって反射することが可能である。
【0042】
また、LED素子2は、放熱基板1のX1側の上面12aに、絶縁性樹脂からなる接着部材4を介して接着されている。また、LED素子2の上面側に形成された図示しない一対の電極は、Auワイヤ5aおよび5bを介して、放熱基板1のX1側およびX2側にそれぞれ電気的に接続されている。
【0043】
また、図1および図2に示すように、放熱基板1の上面12a上には、LED素子2を囲うようにリフレクタ6が配置されている。このリフレクタ6は、アルミナ(Al)からなるとともに、下方(Z2側)から上方(Z1側)に向かって開口が大きくなるように構成されている。これにより、リフレクタ6は、LED素子2から側方側に照射された光を、上方(Z1方向)に向かって反射することが可能なように構成されている。また、リフレクタ6と放熱基板1とによって形成される空間には、LED素子2とAuワイヤ5aおよび5bとを覆うように、透明なシリコン樹脂からなる封止樹脂7が配置されている。
【0044】
ここで、第1実施形態では、放熱基板1は、図2に示すように、Cuからなる基材層11と、Alからなる光反射層12とが互いに圧延接合されたクラッド構造を有するクラッド材からなる。基材層11は、基台3の上面3a(Z1側の面)と、長手方向(X方向)の両側面3bと、下面3c(Z2側の面)の一部とを内表面11aが覆うように配置されている。光反射層12は、基材層11の外表面11b上の一部の接合領域13に配置されている。また、光反射層12は、接合領域13のうちの切り欠き部10aを除く領域に圧接接合されている。つまり、光反射層12は、基材層11の接合領域13の一部に配置されている。また、光反射層12では、上面12a(Z1側の面)上にLED素子2が接着されているとともに、下面12b(Z2側の面)に基材層11が接合されている。
【0045】
また、Alからなる光反射層12では、上面12a(Z1側の面)上には、非常に薄い厚みを有するAlからなる酸化被膜(図示せず)が形成されている。この酸化被膜によって、光反射層12が空気中の硫黄などと反応するのが抑制されている。
【0046】
また、第1実施形態では、図3に示すように、基材層11と光反射層12とが接合された領域である接合領域13における、放熱基板1の厚みt1は、接合領域13以外の領域からなる薄板部14の厚みt2よりも大きい。なお、薄板部14は、基材層11のみから構成されている。具体的には、一対の薄板部14は、接合領域13をX方向に挟み込むように形成されている。また、基材層11のLED素子2側の外表面11bで、かつ、接合領域13と一対の薄板部14との境には、段差部15aおよび15bが形成されている。ここで、段差部15aは、X1側の薄板部14と接合領域13との境に形成されているとともに、段差部15bは、X2側の薄板部14と接合領域13との境に形成されている。そして、一対の薄板部14は、接合領域13のX1側の段差部15aからX1側に張り出すように形成されているとともに、接合領域13のX2側の段差部15bからX2側に張り出すように形成されている。なお、薄板部14は、本発明の「張出部」の一例である。
【0047】
また、放熱基板1では、段差部15aを境にして、接合領域13側(X2側)の高さ位置(Z方向の位置)が薄板部14側(X1側)の高さ位置よりも高くなるように構成されている。同様に、放熱基板1では、段差部15bを境にして、接合領域13側(X1側)の高さ位置が薄板部14側(X2側)の高さ位置よりも高くなるように構成されている。一方、図2に示すように、基材層11の基台3側の内表面11aには、段差部が形成されておらず略平坦面状に形成されている。これにより、図3に示すように、接合領域13の厚みt1は薄板部14の厚みt2よりも大きくなるように構成されている。
【0048】
ここで、薄板部14の厚みt2は、約0.1mmである。また、接合領域13において、光反射層12の厚みt3は、約10μmであり、基材層11の厚みt4は、約0.49mmである。つまり、基材層11の厚みt4(約0.49mm)は、薄板部14の厚みt2(約0.1mm)および光反射層12の厚みt3(約10μm)よりも大きい。より詳細には、接合領域13における基材層11は、薄板部14の約4.9倍の厚みを有するとともに、光反射層12の約49倍の厚みを有している。なお、光反射層12の厚みt3と基材層11の厚みt4とを合計した接合領域13の厚みt1は、約0.5mm(=約0.49mm+約10μm)になる。
【0049】
また、光反射層12(接合領域13)は、図1に示すように、Y方向の一方側(Y1側)の端部から、Y方向の他方側(Y2側)の端部まで延びるように形成されている。また、光反射層12は、切り欠き部10aを除く領域で、かつ、少なくともリフレクタ6に囲まれる領域に形成されている。これにより、光反射層12によって、LED素子2から下方(Z2側、図2参照)に照射された光を、上方(Z1側、図2参照)に向かって反射することが可能である。なお、接合領域13において、基材層11と光反射層12とは、Y方向に約5mmの幅W1を有するとともに、X方向に約5mmの長さL1を有している。
【0050】
また、基材層11は、無酸素銅、タフピッチ銅およびリン脱酸銅などの純度約99.9%以上のCuからなる。光反射層12は、JIS1100、JIS1050、JIS1070、JIS1080およびJIS1060などの純度約99%以上のAlからなり、光を反射することが可能なように構成されている。ここで、Cuからなる基材層11の熱伝導率(約400W/(m×k))は、Alからなる光反射層12の熱伝導率(約240W/(m×k))よりも大きい。また、Cuからなる基材層11の導電率(約60×10/(Ω×m))は、Alからなる光反射層12の導電率(約35×10/(Ω×m))よりも大きい。つまり、基材層11は、光反射層12よりも、熱を受け取りやすく、放熱しやすい材料からなるとともに、導電性の高い材料からなる。
【0051】
また、図2に示すように、放熱基板1の薄板部14は、基台3を覆うように構成されている。具体的には、放熱基板1の薄板部14において、基台3の上面3aとX方向の両側面3bとの境界と、基台3の下面3cとX方向の両側面3bとの境界とが略直角に曲げ加工されることによって、薄板部14が基台3の上面3aの端部近傍と、X方向の両側面3bと、基台3の下面3cの一部とを覆っている。なお、放熱基板1は、曲げ加工されていない状態において、X方向に約20mmの長さを有している。
【0052】
また、放熱基板1の薄板部14の表面上(基材層11の外表面11b上)には、メッキ層16が形成されている。このメッキ層16は、少なくとも半田101aおよび101bが配置される領域に形成されているとともに、基材層11を構成するCuよりも濡れ性が良好な材料からなる。具体的には、メッキ層16は、放熱基板1において、基台3の側面3bに対応する領域のZ2側の一部の外表面11b上と、基台3の下面3cに対応する領域の外表面11b上とに形成されている。つまり、メッキ層16は、放熱基板1の側部の一部と放熱基板1の下部とに形成されている。これにより、LED素子2から放熱基板1に伝えられた熱の一部は、半田101aおよび101bを介して、プリント基板102側に伝えられるように構成されている。
【0053】
また、メッキ層16は、図4に示すように、Cuからなる基材層11の外表面11bに近い側から、Ni層16a、Pd層16bおよびAu層16cが順に積層した構造を有している。ここで、Au層16cは、基材層11(Cu)よりも半田101aおよび101bに対する濡れ性が良好である。また、Ni層16aの厚みt5は、約0.5μm以上約1.5μm以下である。また、Pd層16bの厚みt6は、約0.02μm以上約0.06μm以下である。また、Au層16cの厚みt7は、約0.001μm以上約0.005μm以下である。
【0054】
次に、図1図7を参照して、本発明の第1実施形態によるLEDモジュール100の製造プロセスについて説明する。
【0055】
まず、所定の方向(X方向)に約60mmの長さを有し、X方向と直交するY方向に延びるCuからなるCu板と、X方向に約60mmの長さを有し、Y方向に延びるAlからなるAl板とを準備する。なお、Cu板の厚みは、Al板の厚みの約49倍の大きさである。そして、Cu板の表面上の略全面にAl板を配置した状態で、Cu板とAl板とを圧延(圧延接合)する。その後、Cu板とAl板とを拡散焼鈍することによって、図5に示すように、Cuからなる基材層11の外表面11b上の略全面に、Alからなる光反射層12が接合されたクラッド構造が形成されることにより、クラッド材からなる放熱基板用材料200が形成される。なお、放熱基板用材料200は、本発明の「基板用材料」の一例である。
【0056】
そして、接合領域13に対応する領域を除いて、放熱基板用材料200をZ1側から厚み方向(Z方向)に機械的に切削する。これにより、図6に示すように、接合領域13を挟み込むように、接合領域13のX1側に段差部15aが形成されるとともに、接合領域13のX2側に段差部15bが形成される。また、段差部15aのX1側および段差部15bのX2側に、接合領域13の厚みt1(図3参照)よりも小さい厚みt2(図3参照)を有する薄板部14が形成される。これにより、放熱基板用材料200には、基材層11と光反射層12とが接合された接合領域13と、基材層11のみからなる薄板部14とがX方向に交互に配置される。この結果、放熱基板1に対応する部分が、X方向およびY方向に複数並ぶように形成される。
【0057】
その後、メッキ処理によって、薄板部14の表面上(基材層11の外表面11b上)の所定の位置に、Ni層16a、Pd層16bおよびAu層16c(図4参照)をこの順に積層してメッキ層16を形成する。
【0058】
そして、図7に示すように、プレス加工によって、放熱基板用材料200の各々の接合領域13に、Y方向に延びる切り欠き部10aを形成する。その後、インサート成形により、放熱基板用材料200の放熱基板1に対応する部分の各々に、基台3およびリフレクタ6を形成する。それと同時に、基台3の上面3aとX方向の両側面3bとの境界と、基台3の下面3cとX方向の両側面3bとの境界とを略直角に曲げ加工することによって、薄板部14が基台3を覆うように曲げ加工する。
【0059】
具体的には、切断線200a(図6参照)に沿うように、放熱基板用材料200をY方向に沿って切断する。そして、切断線200aのX1側に位置する薄板部14が、切断線200aのX1側の基台3に曲げ加工されるとともに、切断線200aのX2側に位置する薄板部14が、切断線200aのX2側の基台3に曲げ加工される。これにより、放熱基板用材料200は、個々の放熱基板1に対応する部分がX方向に互いに分離した状態に形成される。また、放熱基板1に対応する部分の各々のY方向の間に、放熱基板1に対応する部分の各々をY方向に分離可能とするための接続部分201を形成する。
【0060】
その後、放熱基板1にLED素子2を実装する。そして、超音波溶接によって、LED素子2の上面側に形成された図示しない一対の電極とAuワイヤ5aの一方端およびAuワイヤ5bの一方端とをそれぞれ接続する。また、超音波溶接によって、放熱基板1の光反射層12のX1側およびX2側とAuワイヤ5aの他方端およびAuワイヤ5bの他方端とをそれぞれ接続する。この際、Cuからなる基材層11にAuワイヤ5aおよび5bを溶接した場合、Cuが大気中の酸素と反応することに起因して、基材層11におけるAuワイヤ5aおよび5bとの溶接部分に脆弱な酸化物が形成されてしまう。このため、放熱基板1とAuワイヤ5aおよび5bとの接合が弱くなる。一方、第1実施形態では、上記のように、Alからなる光反射層12にAuワイヤ5aおよび5bを溶接すると、光反射層12の酸化被膜のうちの溶接部分の酸化被膜のみが剥がれて、Auワイヤ5aおよび5bと光反射層12の露出したAlとが直接接合される。これにより、放熱基板1とAuワイヤ5aおよび5bとの接合を強固にすることが可能である。
【0061】
そして、LED素子2とAuワイヤ5aおよび5bとを覆うように、リフレクタ6と放熱基板1とによって形成される空間に封止樹脂7を配置して固化させる。これにより、LEDモジュール100が形成された部分が複数設けられた、放熱基板用材料200が形成される。
【0062】
そして、複数のLEDモジュール100を接続部分201において切り離す。これにより、個々の放熱基板1に対応する部分が、X方向だけでなくY方向にも互いに分離した状態になることによって、複数のLEDモジュール100が形成される。最後に、Cu配線102aおよび102bが形成されたプリント基板102に、半田101aおよび101bを用いて、LEDモジュール100を接続する。これにより、図1および図2に示すプリント基板102に接続されたLEDモジュール100が製造される。
【0063】
第1実施形態では、上記のように、放熱基板1が、上面12a上にLED素子2が接着されているとともに、Alからなる光反射層12を備えることによって、表面に薄い酸化被膜(図示せず)が形成されたAlは空気中の硫黄と略反応しないので、AgSなどが付着物として形成されない。これにより、Alからなる光反射層12での光の反射量が減少することを抑制することができるので、LEDモジュール100において光量が低下することを抑制することができる。
【0064】
また、第1実施形態では、上記のように、放熱基板1が、Cuからなる基材層11と、Alからなる光反射層12とが基材層11の接合領域13の一部で互いに圧延接合されていることによって、製造プロセス上、メッキ処理によって光反射層12が形成される場合と異なり、光反射層12にAlが配置されていない穴部(ピンホール)が形成されることを抑制することができる。これにより、ピンホールに起因して光反射層12での光の反射量が減少することを抑制することができる。
【0065】
また、第1実施形態では、上記のように、放熱基板1に熱伝導率の高いCuからなる基材層11を用いることによって、LED素子2が生ずる熱を容易に基材層11を介して放熱させることができるので、発熱に起因してLED素子2の発光特性が劣化することを抑制することができる。
【0066】
また、第1実施形態では、上記のように、基材層11と光反射層12とが接合された領域である接合領域13における、放熱基板1の厚みt1を、基材層11のみを有し、接合領域13以外の領域からなる薄板部14の厚みt2よりも大きくすることによって、放熱基板1を薄板部14において容易に基台3を覆うように曲げ加工することができる。また、厚みt1の大きい接合領域13により、LED素子2からの熱を放熱基板1により伝えることができる。
【0067】
また、第1実施形態では、上記のように、放熱基板1の薄板部14において、基台3の上面3aとX方向の両側面3bとの境界と、基台3の下面3cとX方向の両側面3bとの境界とを略直角に曲げ加工することによって、容易に変形させることが可能な薄板部14において、容易に曲げ加工することができる。
【0068】
また、第1実施形態では、上記のように、X1側の薄板部14と接合領域13との境に段差部15aを形成するとともに、X2側の薄板部14と接合領域13との境に段差部15bを形成することによって、段差部15aおよび15bを境として、容易に、大きい厚みt1の接合領域13と、曲げ加工を施しやすい小さい厚みt2の薄板部14とを放熱基板1に形成することができる。
【0069】
また、第1実施形態では、上記のように、少なくとも半田101aおよび101bが配置される領域に形成されているとともに、基材層11(Cu)よりも濡れ性が良好な材料(Au)を含むメッキ層16を形成することによって、メッキ層16を介して、Cuからなる基材層11と半田101aおよび101bとを容易に接続することができるので、メッキ層16を介して、基材層11とプリント基板102とを半田101aおよび101bによって容易に接続することができる。
【0070】
また、第1実施形態では、上記のように、基材層11の厚みt4(約0.49mm)を薄板部14の厚みt2(約0.1mm)よりも大きくなるように形成することによって、薄板部14をより基台3を覆うように曲げ加工しやくすることができるとともに、基材層11の接合領域13によりLED素子2からの熱を放熱させやすくすることができる。
【0071】
また、第1実施形態では、上記のように、光反射層12の厚みt3を約10μmにするとともに、基材層11の厚みt4を約0.49mmにすることによって、光を確実に反射可能な約10μmの厚みt3を有するように光反射層12を形成しつつ、光反射層12の厚みt3に対してより大きい約0.49mmの厚みt4を有する接合領域13においてさらにLED素子2からの熱を放熱させやすくすることができる。
【0072】
また、第1実施形態では、上記のように、放熱基板用材料200を、放熱基板1に対応する部分がX方向に互いに分離した状態に形成するとともに、放熱基板1に対応する部分の各々のY方向の間に、放熱基板1に対応する部分を各々Y方向に分離可能とするための接続部分201を形成することによって、複数の放熱基板1を1つの放熱基板用材料200から容易に製造することができる。
【0073】
また、第1実施形態では、上記のように、放熱基板1の薄板部14において、基台3の上面3aとX方向の両側面3bとの境界と、基台3の下面3cとX方向の両側面3bとの境界とが略直角に曲げ加工されることにより、薄板部14が基台3の上面3aの端部近傍と、X方向の両側面3bと、基台3の下面3cの一部とを覆うように曲げ加工することによって、基材層11と基台3との接触面積を大きくすることができるので、基材層11の熱を基台3により伝えることができる。
【0074】
また、第1実施形態では、上記のように、メッキ層16を、放熱基板1の側部の一部と放熱基板1の下部とに形成することによって、基台3の下面3cだけでなく基台3の側面3bにもメッキ層16が位置するので、基台3の下面3cだけでなく基台3の側面3bにも配置された半田101aおよび101bによって、基台3とLED素子2を制御するプリント基板102とを接続することができる。これにより、基台3をプリント基板102に確実に固定することができる。
【0075】
また、第1実施形態では、上記のように、光反射層12を、少なくともリフレクタ6に囲まれる領域に形成することによって、リフレクタ6とリフレクタ6に囲まれる領域に形成された光反射層12とによりLED素子2からの光を十分に反射することができるので、放熱基板1を用いたLEDモジュール100において光量が低下することをより抑制することができる。
【0076】
また、第1実施形態では、上記のように、基材層11の基台3側の内表面11aを略平坦面状に形成することによって、容易に、基台3の上面3a、側面3bおよび下面3cに密着させることができるので、LED素子2が生ずる熱を基台3に伝達しやすくすることができる。
【0077】
(第2実施形態)
次に、図8および図9を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、上記第1実施形態とは異なり、LEDモジュール300の放熱基板301における基材層311に形成された溝部311cに、光反射層312が埋め込まれている場合について説明する。なお、LEDモジュール300は、本発明の「発光モジュール」の一例であり、放熱基板301は、本発明の「発光素子用基板」および「発光素子用基板本体」の一例である。
【0078】
本発明の第2実施形態では、図8に示すように、LEDモジュール300の放熱基板301における基材層311には、溝部311cが形成されている。この溝部311cは、基台3の上面3aに対応する外表面311b上の中央部およびその周辺に、X方向に約3mmの長さL2を有している。
【0079】
また、溝部311cに光反射層312が埋め込まれた状態で、基材層311と光反射層312とが互いに圧延接合されている。つまり、放熱基板301は、クラッド構造を有するクラッド材からなる。また、光反射層312では、上面312a上にLED素子2が接着されているとともに、下面312bに基材層311が接合されている。また、溝部311cに埋め込まれていることによって、光反射層312は、X方向に約3mmの長さL2を有している。
【0080】
また、基材層311と光反射層312とが接合された領域である接合領域313のX方向の両端部には、それぞれ、基材層311のみからなる周辺部316aおよび316bが形成されている。周辺部316aは、接合領域313のX1側の端部からX1側に張り出すように形成されているとともに、周辺部316bは、接合領域313のX2側の端部からX2側に張り出すように形成されている。また、接合領域313の厚み、周辺部316aの厚みおよび周辺部316bの厚みは、共に略同一になるように構成されている。なお、周辺部316aおよび316bは、本発明の「張出部」の一例である。
【0081】
また、基材層311のLED素子2側の外表面311bで、かつ、周辺部316aのX1側および周辺部316bのX2側には、それぞれ、段差部315aおよび315bが形成されている。また、段差部315aの接合領域313とは反対側、および、段差部315bの接合領域313とは反対側には、薄板部314がそれぞれ形成されている。ここで、接合領域313、周辺部316aおよび316bから構成される厚板部の厚みは、接合領域313、周辺部316aおよび316b以外の領域からなる薄板部314の厚みよりも大きい。また、接合領域313、周辺部316aおよび周辺部316bから構成される厚板部は、X方向に約5mmの長さL3を有している。なお、薄板部314は、本発明の「張出部」の一例である。
【0082】
また、第2実施形態では、光反射層312が溝部311cに埋め込まれることによって、接合領域313における光反射層312の上面312aと、接合領域313周辺の領域における基材層311の外表面311bとは、略平坦面状に接続されている。これにより、光反射層312のX方向の両側面は、溝部311cの内側面に当接するように構成されている。
【0083】
また、光反射層312は、切り欠き部10aを除く領域で、かつ、少なくともリフレクタ6に囲まれる領域に形成されている。また、光反射層312は、基材層311の接合領域313の一部に配置されている。なお、本発明の第2実施形態のその他の構造は、上記第1実施形態と同様である。
【0084】
次に、図9を参照して、本発明の第2実施形態によるLEDモジュール300の製造プロセスについて説明する。
【0085】
まず、所定の方向(X方向)に約60mmの長さを有し、X方向と直交するY方向に延びるCuからなるCu板を準備する。そして、Cu板に、X方向に所定の長さを有する溝部311c(図9参照)をY方向に延びるように、X方向に等間隔を隔てて形成する。また、X方向に溝部311cとの略同一の幅を有し、Y方向に延びるAlからなるAl板を準備する。そして、Cu板のY方向に延びる複数の溝部311cの各々にAl板を配置した状態で、Cu板とAl板とを圧延(圧延接合)する。その後、Cu板とAl板とを拡散焼鈍することによって、図9に示すように、Cuからなる基材層311と、Alからなる複数の光反射層312とが接合領域313において接合されたクラッド構造が形成されることにより、クラッド材からなる放熱基板用材料400が形成される。この際、溝部311cおよび溝部311cに埋め込まれた光反射層312のX方向の長さL2は、約3mmになる。なお、放熱基板用材料400は、本発明の「基板用材料」の一例である。
【0086】
そして、接合領域313と周辺部316aおよび316bとを除く領域を圧延ロールによって圧延する。これにより、接合領域313と周辺部316aおよび316bとを挟み込むように、段差部315aおよび315bが形成されるとともに、接合領域313、周辺部316aおよび316bから構成される厚板部と薄板部314とがX方向に交互に配置される。この結果、放熱基板301(図8参照)に対応する部分が、X方向およびY方向に複数並ぶように形成される。なお、本発明の第2実施形態のその他の製造プロセスは、上記第1実施形態と同様である。
【0087】
第2実施形態では、上記のように、放熱基材301が、上面312a上にLED素子2が接着されているとともに、Alからなる光反射層312を備えることによって、Alからなる光反射層312での光の反射量が減少することを抑制することができる。また、放熱基材301が、Alからなる光反射層312と、Cuからなる基材層311とが互いに圧延接合されたクラッド構造を有するクラッド材からなることによって、ピンホールに起因して光反射層312での光の反射量が減少することを抑制することができる。また、放熱基材301に熱伝導率の高いCuからなる基材層311を用いることによって、発熱に起因してLED素子2の発光特性が劣化することを抑制することができる。
【0088】
また、第2実施形態では、上記のように、光反射層312が溝部311cに埋め込まれることによって、接合領域313における光反射層312の上面312aと、接合領域313周辺の領域における基材層311の外表面311bとが、略平坦面状に接続されるように構成することによって、LED素子2が生ずる熱を、光反射層312の下面312bからだけでなく、光反射層312のX方向の両側面からも基材層311に伝えることができる。これにより、LED素子2が生ずる熱を、基材層311を介してより効果的に放熱させることができる。なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0089】
(第2実施形態の変形例)
次に、図8図10および図11を参照して、本発明の第2実施形態の変形例について説明する。この第2実施形態の変形例では、上記第2実施形態とは異なり、放熱基板用材料500において、放熱基板301に対応する部分が、Y方向にのみ複数並ぶように形成される場合について説明する。なお、本発明の第2実施形態の変形例におけるLEDモジュール300の構造(図8参照)は、上記第2実施形態と同様である。なお、放熱基板用材料500は、本発明の「基板用材料」の一例である。
【0090】
本発明の第2実施形態の変形例におけるLEDモジュール300の製造方法では、まず、所定の方向(X方向)に約10mmの長さを有し、X方向と直交するY方向に延びるCuからなるCu板を準備する。そして、Cu板のX方向の略中央部に、X方向に所定の長さを有する溝部311c(図10参照)をY方向に延びるように形成する。また、X方向に溝部311cとの略同一の幅を有し、Y方向に延びるAlからなるAl板を準備する。そして、Cu板のY方向に延びる溝部311cにAl板を配置した状態で、Cu板とAl板とを圧延(圧延接合)する。その後、Cu板とAl板とを拡散焼鈍することによって、図10に示すように、Cuからなる基材層311と、Alからなる光反射層312とが接合領域313において接合されたクラッド構造が形成されることにより、クラッド材からなる放熱基板用材料500が形成される。
【0091】
そして、切断線500aに沿うように、放熱基板用材料500をX方向に沿って切断する。これにより、図11に示すように、複数の放熱基板301が形成される。この後、個々の放熱基板301の接合領域313と周辺部316aおよび316bとを除く領域をコイニングする。これにより、接合領域313と周辺部316aおよび316bとを挟み込むように、段差部315aおよび315bが形成されるとともに、接合領域313、周辺部316aおよび316bから構成される厚板部と薄板部314とが形成される。
【0092】
そして、図8に示すように、メッキ処理によって、薄板部314の所定の位置にメッキ層16を形成するとともに、プレス加工によって、放熱基板301に切り欠き部10aを形成する。その後、インサート成形により、基台3およびリフレクタ6を形成するとともに、薄板部314を基台3に沿うように曲げ加工する。その後、放熱基板301にLED素子2を実装するとともに、Auワイヤ5aおよび5bを接続する。そして、封止樹脂7を配置することによって、1つのLEDモジュール300が形成される。最後に、プリント基板102に、半田101aおよび101bを用いて、LEDモジュール300を接続する。これにより、図8に示すプリント基板102に接続されたLEDモジュール300が製造される。
【0093】
なお、第2実施形態の変形例のその他の効果は、上記第2実施形態と同様である。
【0094】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0095】
たとえば、上記第1および第2実施形態では、光反射層12(312)を、基材層11(311)の外表面11b(311b)上の接合領域13(313)の一部に配置した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、光反射層12(312)を、基材層11(311)の外表面11b(311b)上の全面に配置してもよい。また、光反射層12(312)を、基材層11(311)の接合領域13(313)の全部に配置してもよい。
【0096】
また、上記第1および第2実施形態では、基材層11(311)が純度約99.9%以上のCuからなるとともに、光反射層12(312)が純度約99%以上のAlからなる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、基材層11(311)を、Cu−2.30Fe−0.10Zn―0.03PからなるC19400(CDA規格)などの、Cuの純度が約99.9%以下のCu合金からなるように構成してもよい。また、光反射層12(312)を、Alの純度が約99%以下のAl合金からなるように構成してもよい。
【0097】
また、上記第1実施形態では、基材層11と光反射層12とが接合される接合領域13の厚みt1を、薄板部14の厚みt2よりも大きくした例を示すとともに、上記第2実施形態では、基材層311と光反射層312とが接合される接合領域313を含む厚板部の厚みを、薄板部314の厚みよりも大きくした例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、放熱基板1(301)の全体の厚みを略同一の厚みにしてもよい。これにより、厚みを異ならせるための加工を放熱基板1(301)に対して行う必要がないので、製造工程を簡略化することが可能である。この際、放熱基板1(301)は曲げ加工されなくてもよい。
【0098】
また、上記第1実施形態では、薄板部14の厚みt2を約0.1mmにした例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、薄板部14の厚みt2は約0.1mmでなくてもよい。なお、薄板部14の厚みt2は、約0.05mm以上約0.5mm以下であるとともに、基材層11の接合領域13の厚みt1よりも小さいことが好ましい。
【0099】
また、上記第1実施形態では、光反射層12の厚みt3を約10μmにするとともに、基材層11の厚みt4を約0.49mmにした例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、光反射層12の厚みt3は約10μmでなくてもよいし、基材層11の厚みt4は約0.49mmでなくてもよい。なお、光反射層12の厚みt3は、約1μm以上約50μm以下であるのが好ましく、約1μm以上約10μm以下であるのがより好ましい。これにより、光反射層12の厚みt3が十分に小さいことにより、光反射層12よりも放熱性に優れた基材層11に熱を迅速に伝達することが可能である。また、基材層11の厚みt4は、約0.1mm以上約3mm以下であるのが好ましい。さらに、基材層11の厚みt4は、光反射層12の厚みt3の10倍以上であるのが好ましい。
【0100】
また、上記第1実施形態では、接合領域13において、基材層11と光反射層12とが、Y方向に約5mmの幅W1を有するとともに、X方向に約5mmの長さL1を有するように形成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、接合領域13において、基材層11と光反射層12とが、Y方向に約2mm以上約5mm以下の幅W1を有するように形成してもよいし、X方向に約5mm以上10mm以下の長さL1を有するように形成してもよい。
【0101】
また、上記第2実施形態では、光反射層312を、X方向に約3mmの長さL2を有するように形成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、反射層312を、X方向に約2mm以上約3mm以下の長さL2を有するように形成してもよい。
【0102】
また、上記第2実施形態では、光反射層312が溝部311cに埋め込まれることによって、接合領域313における光反射層312の上面312aと、接合領域313周辺の領域における基材層311の外表面311bとを、略平坦面状に接続した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、光反射層312の上面312aと、基材層311の外表面311bとが段差によって接続されていてもよい。この際、光反射層312の上面312aが基材層311の外表面311bよりも下方に位置するほうが、光反射層312のX方向の両側面の全面から基材層311に熱を伝えることが可能であるので好ましい。
【0103】
また、上記第1および第2実施形態では、基台3およびリフレクタ6がアルミナ(Al)からなる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、基台3およびリフレクタ6が窒化アルミ(AlN)からなるように構成してもよい。
【0104】
また、上記第2実施形態では、Cu板のY方向に延びる複数の溝部311cの各々に、溝部311cとの略同一の幅を有するAl板を配置した状態で、Cu板とAl板とを圧延して放熱基板用材400を形成した例を示すとともに、上記第2実施形態の変形例では、Cu板のY方向に延びる溝部311cに、溝部311cとの略同一の幅を有するAl板を配置した状態で、Cu板とAl板とを圧延して放熱基板用材500を形成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、溝が形成されていないCu板の表面上の略全面にAl板を配置した状態で、Cu板とAl板とを圧延することによって、Cuからなる基材層の外表面上の略全面にAlからなる光反射層が接合されたクラッド材を形成する。その後、基材層の外表面上の略全面に接合された光反射層のうち、LED素子の周辺を除く領域の光反射層を機械的または化学的に除去することによって、上記第2実施形態および上記第2実施形態の変形例の放熱基板用材400(500)を形成してもよい。
【0105】
また、上記第1および第2実施形態では、LED素子2を有するLEDモジュール100(300)に放熱基板1(301)を用いた例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、レーザ光を出射するレーザ素子モジュールに放熱基板1(301)を用いてもよい。
【符号の説明】
【0106】
1、301 放熱基板(発光素子用基板、発光素子用基板本体)
2 LED素子(発光素子)
3 基台
3a 上面
3b 側面
3c 下面
6 リフレクタ
11、311 基材層
12、312 光反射層
13、313 接合領域
14、314 薄板部(張出部)
15a、15b、315a、315b 段差部
16 メッキ層
100、300 LEDモジュール(発光モジュール)
316a、316b 周辺部(張出部)
200、400、500 放熱基板用材料(基板用材料)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11