(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
吸収体が内部に収容され、かつ一側に該吸収体が押し出される開口が設けられ他側に把持筒部が設けられた外筒と、該把持筒部内に挿入され該外筒内への移動により該吸収体を該開口から外方へ押し出すことが可能な内筒と、前記外筒の前記把持筒部が挿入される穴部を有し、かつ前記把持筒部の外周面上に配置される鍔部と、を備えるタンポン用アプリケータであって、
前記鍔部は、前記把持筒部の外周面から径方向外側に向けて突出する複数の突起部を備えており、
前記複数の突起部は、第1突起部、第2突起部及び第3突起部を少なくとも備え、前記外筒の周方向において間隔を空けて配置されており、
前記鍔部の前記穴部の中心と前記第1突起部の径方向外側端部との距離、前記鍔部の前記穴部の中心と前記第2突起部の径方向外側端部との距離、及び前記鍔部の前記穴部の中心と前記第3突起部の径方向外側端部との距離は、異なることを特徴とする、タンポン用アプリケータ。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図面を参照して、本発明の第1の実施形態に係るタンポン用アプリケータについて説明する。
図1は、第1の実施形態に係るタンポン用アプリケータの全体を示す斜視図、
図2は、
図1に示すタンポン用アプリケータの平面図である。なお、
図1及び
図2において、説明の便宜上、鍔部にハッチングを付して示す。
【0012】
タンポン用アプリケータ1は、外筒2と内筒3とを有している。外筒2及び内筒3は、内部に中空部を有する筒形状である。外筒2と内筒3の断面形状は、正円形である。外筒2及び内筒3は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、または表面をポリオレフィンフィルムでラミネートした厚紙によって全体が形成されている。
【0013】
なお、本実施の形態に係る外筒2及び内筒3の断面形状は、正円形であるが、本発明に係る外筒2及び内筒3の断面形状は、膣内に挿入し易い形状であればよく、例えば、楕円形であってもよい。外筒2の体内への挿入方向は、筒状の外筒の軸方向に沿っており、
図1及び
図2においてY方向として図示する。
【0014】
外筒2の内部には、生理用タンポンとしての吸収体4が収容されている。吸収体4には、取り出し紐4aが連結されている。取り出し紐4aは、吸収体4の端部から内筒3の内部を挿通し、その挿通端部が内筒3から抜き出されている。使用中に取り出し紐4aを引くことにより、吸収体4を体内から引き出すことができる。
【0015】
外筒2の一端には、吸収体4が押し出される開口8が設けられている。開口8には、吸収体4が押し出される際に径方向外側に向けて変形する花弁体8aが形成されている。花弁体8aは、常時、開口8の縁部で閉となっているが、内筒3によって吸収体4が押し出されるときに吸収体4によって押し広げられて開口する。これにより、吸収体4が外筒2から押し出され、吸収体4を体内に挿入することができる。
【0016】
外筒2の他端には、鍔部10が装着されていない状態において、外筒2及び内筒3の移動操作の際に指によって把持可能な把持筒部7が設けられている。なお、使用者は、鍔部10が装着された状態においては、鍔部10を把持してタンポン用アプリケータを使用することができる。
【0017】
把持筒部7は、開口8と把持筒部7との間における外筒本体9の径よりも小径である。把持筒部7には内筒3の先端部分が挿入されており、挿入された内筒3の先端面は吸収体4に臨んでいる。外筒本体9の把持筒部7側の端部は、把持筒部7と略等しい径に絞られており、その外端には、凸部5が形成されている。凸部5は、後述する鍔部10と当接し、鍔部10を外筒本体9側に移動させないように鍔部10の移動を規制する。
【0018】
把持筒部7の外周面には、把持筒部7よりも径方向外側に向かって延出した鍔部10が装着されている。鍔部10の挿入方向の先端部は、凸部5に当接している。鍔部10には、把持筒部7が挿入される穴部14が形成されている。穴部14の径は、把持筒部7の外周の径よりも大径又は把持筒部7の外周の径と同じ径であればよい。また、鍔部10の穴部14の内径は、凸部5の外径よりも小径である。したがって、鍔部10は、把持筒部7の周方向及び軸方向に対して移動可能である。また、鍔部10は、凸部5によって、凸部5よりも外筒本体側への移動が規制される。
【0019】
なお、他のタンポン用アプリケータとして、外筒本体9の把持筒部7側の端部に凸部5が形成されず、外筒本体9の把持筒部7側の端部の径が把持筒部側に向かって小さく括れているものがある。当該タンポン用アプリケータにおいては、鍔部10の先端側の表面は、外筒の括れ部に当接していてもよい。鍔部が括れ部に当接した状態においても、鍔部10は、括れ部によって外筒本体側への移動が規制される。
【0020】
本実施形態のタンポン用アプリケータ1は、鍔部10の内径が9.9mmであり、外筒本体9の外径が13.7mmであり、把持筒部7の外径が9.4mmであり、凸部5の外径が10.4mmである。また、開口8側の外筒2の端部から鍔部までの長さL1(
図2参照)は50mmであり、鍔部10の先端側の面から把持筒部7側の外筒2の端部までの長さL2(
図2参照)は10mmである。なお、鍔部10の先端側の面から把持筒部7側の外筒2の端部までの長さL2は、使用時に使用者が指で把持する部分の長さであるため、使用者の持ち易さを考慮して、10mm以上であることが望ましい。また、鍔部10の厚みは、1.5mmである。
【0021】
把持筒部7には、把持筒部7の外周面に沿い、この外周面を覆う鍔部10が装着されている。
図3は、鍔部の平面図である。鍔部10は、把持筒部7の外周面を覆うカバー部15と、把持筒部7の外周面から外筒2の径方向(
図1に示すX方向及びZ方向)外側に向けて延出するプレート部16、とが一体化されている。プレート部16は、Y方向における厚みは、カバー部のY方向における長さよりも短い。
【0022】
鍔部10は、ポリオレフィン系樹脂、エラストマー、紙、その他の材料に構成される。本実施の形態に係る鍔部10は、ポリエチレンやポリプロピレン樹脂によって形成されている。
【0023】
鍔部10には、把持筒部7が挿入される穴部14が形成されている。プレート部16は、把持筒部7の外周面から径方向外側に向けて突出する複数の突起部を有する。突起部は、第1突起部11、第2突起部12、及び第3突起部13を有する。第1突起部11、第2突起部12及び第3突起部13は、外筒2の周方向Cにおいて隣接している。
【0024】
第1突起部11と第2突起部12の間、第2突起部12と第3突起部13との間、及び第3突起部13と第1突起部11との間には、隣接する領域よりも径方向内側に凹んだ括れ領域が形成されている。第1突起部11と第2突起部12の間の第1括れ領域21、第2突起部と第3突起部との間の第2括れ領域22、及び第3突起部13と第1突起部11との第3括れ領域23の穴部の中心との距離は、それぞれ異なっている。
【0025】
鍔部の穴部の中心14aと第1突起部の径方向外側端部11eとの距離L11、鍔部の穴部の中心と第2突起部の径方向外側端部12eとの距離L12、及び鍔部の穴部の中心と第3突起部の径方向外側端部13eとの距離L13は、異なる。なお、各突起部の径方向外側端部は、各突起部において最も径方向外側に位置する部分である。距離L11、L12及びL13は、特に制限されないが、携帯性の悪化を抑制しつつ、正しい使用態様を実現する観点から、10mm〜60mmを例示でき、より好適には、16mm〜32mmとすることができる。
【0026】
具体的には、鍔部の穴部の中心14aと第1突起部の径方向外側端部11eとの距離L11は、30.98mm、鍔部の穴部の中心と第2突起部の径方向外側端部12eとの距離L12は、30.45、鍔部の穴部の中心と第3突起部の径方向外側端部13eとの距離L13は、23.52である。
【0027】
また、鍔部の穴部の外周面と第1突起部の径方向外側端部11eとの距離は、19.38であり、鍔部の穴部の外周面と第2突起部の径方向外側端部12eとの距離は、18.85であり、鍔部の穴部の外周面と第3突起部の径方向外側端部13eとの距離は、12.92である。
【0028】
突起部毎に、突起部の径方向外側端部の位置が異なる。よって、鍔部が体内に間違って入ることを抑制するように、最も突出した突起部を設計することにより、使用時に意図せずに体内に鍔部が挿入されることを抑制できる。また、すべての突起部の突出長さ(外筒の外周面に対して延出する長さ)が同じ長さの場合には、鍔部が体内に間違って入ることを抑制するように突出長さを定めると、タンポン用アプリケータ全体が大きくなり、携帯性が悪化することがある。しかし、少なくとも3つの突起部の突出長さを異ならせることにより、携帯性の悪化を抑制することが可能となる。
【0029】
図4は、タンポン用アプリケータの使用態様を示す模式正面図である。
図4は、タンポン用アプリケータ1を使用者が把持した状態を、外筒2の先端(開口8)側から視認した状態を模式的に示している。使用者は、指を鍔部に引っかけてタンポンアプリケータを操作する。
【0030】
第1突起部と第2突起部の間の第1括れ領域、第2突起部と第3突起部との間の第2括れ領域、及び第3突起部と第1突起部との第3括れ領域の径方向の位置は、それぞれ異なっているため、使用者は、自らが把持しやすい態様で括れ領域よりも径方向内側に指を沿わせることができる。例えば、第1突起部と第2突起部の間の第1括れ領域、第2突起部と第3突起部との間の第2括れ領域、及び第3突起部と第1突起部との第3括れ領域の径方向の位置が同じ位置であると、親指と人差し指と中指を同じ径方向の位置まで曲げて配置する必要があり、把持しにくいことがある。しかし、括れ領域の位置がそれぞれ異なるため、各括れ領域と指とを使用者が組み合わせて使用することができ、操作性が向上する。突起部の突出する長さが突起部毎に異なるため、各突起部を介してタンポン用アプリケータを膣内に押圧する際に力が分散し、力が偏ることによるぐらつきを抑制し、安定して操作することができる。
【0031】
また、鍔部が3以上の突起部を備えているため、外筒を適切な位置まで挿入した状態で少なくとも3点が膣口にあたる。よって、使用者は、適切な位置まで外筒を挿入できたことを把握できる。
【0032】
3以上の突起部が周方向に間隔を空けて配置されているため、指等によって鍔部を介して押圧する際に、鍔部に係る力を分散することができる。複数の突起部のうち、隣接する2つの突起部の径方向外側端部は、周方向において90度以上離間している。更に、隣接する突起部が90度以上離間しているため、突起部が分散して配置され、鍔部全体の面積を広くすることができる。よって、鍔部が着用者の身体に当接する面積が増え、意図せずに鍔部が膣内に挿入されることを防止できる。
【0033】
複数の突起部の径方向外側端部は、曲線形状である。突起部の径方向外側端部が曲線形状であるため、鍔部が誤って膣内に挿入された場合であっても、刺激を抑制することができる。なお、曲線形状とは、尖った角部を有しない構成であればよく、直線形状を一部に含んでいてもよい。
【0034】
外筒の把持筒部の外周面に対する各突起部の径方向外側に向かって延出する延出面積は、それぞれ異なる。外筒の把持筒部の外周面に対する各突起部の径方向外側に向かう延出面積は、
図3に示す平面の第1突起部の面積、第2突起部の面積及び第3突起部の面積である。本実施の形態では、第1突起部の面積が272mm
2であり、第2突起部の面積が152mm
2であり、第3突起部の面積が55mm
2である。例えば、第1突起部の面積:第2突起部の面積:第3突起部の面積の比は、5:3:1の比率とすることができる。
【0035】
3つの突起部のうち、少なくとも1つ以上の突起部の面積が、他の突起部の面積と異なることにより、鍔部が膣内に誤って挿入された場合に、使用者は膣内に異なる違和感が生じるため、使用者は誤挿入を認識し易くなる。
【0036】
更に、各突起部の面積が異なるため、鍔部全体の中心が、鍔部の穴部の中心とずれ易くなる。鍔部全体の中心が、鍔部の穴部の中心とずれることにより、製品搬送時における転がりが低減される。
【0037】
また、一般的にアプリケータを把持する際は、親指と、中指と、人差し指の3本の指を使用する。各指の太さが異なるため、突起部の面積が同じであると、ある指に対しては適切な面積であっても、その他の指に対しては、面積が小さすぎたり、大きすぎたりして、安定して把持できないことがある。
【0038】
しかし、各突起部の延出面積が異なるため、最も面積が大きい突起部に親指を当接させ、当該突起部よりも比較的面積が小さい突起部に中指や人差し指を当てることができる。指と鍔部の突起部とを適切にあてることができ、安定して鍔部を把持することができる。
【0039】
また、
図3に示す平面視において、各突起部は、鍔部の穴部の中心を通り、かつ径方向に延びる仮想線(例えば、EL1、EL2)を軸として、非対称に配置されている。3つの突起部が仮想線を軸とした非対称であるため、使用者が把持する際の指の位置を視覚的に認識することができる。また、線対称に突起部が形成された構成と比較して、径方向外側に延出する長さを部分的に短く形成でき、タンポン用アプリケータの全体が大きくなることを抑制し、携帯性を向上させることができる。なお、鍔部の外形状は、鍔部の穴部の中心を通り、かつ径方向に延びる仮想線(例えば、EL1、EL2)を基準に割型金型が2つに分割されて射出成形できる形状が望ましい。
【0040】
このように構成された鍔部10を外筒2の把持筒部7に装着することにより、外筒2と別体で構成された鍔部10を、適宜外筒2に装着することができる。また、鍔部10は、凸部5によって挿入方向の移動が規制される。よって、鍔部10を介して外筒2を体内に押圧した場合であっても、鍔部10の位置ずれを防止でき、吸収体を適切な位置に配置することができる。
【0041】
次いで、このように構成されたタンポン用アプリケータを有する生理用タンポンの使用態様について説明する。使用者は、外筒2の先端を膣口に当接させた状態で、外筒を膣内に挿入する方向に鍔部10を押圧する。鍔部10の第1嵌合部が外筒の凸部に当接しているため、鍔部10は、外筒2に対する開口側への移動が規制される。よって、使用者が鍔部10を膣内に向けて押すことにより、外筒2が膣内に挿入される。
【0042】
鍔部10は、生理用タンポンの膣内への挿入方向における鍔部10の先端側に配置されているため、外筒2を適切な位置まで挿入した状態で、鍔部10の表面12aは、膣口近傍に配置される。この状態で更に外筒2を挿入しようとしても、使用者の身体に鍔部10が当接する。すなわち、鍔部10は、ストッパーとしての機能を発揮し、使用者は、適切な位置まで外筒2を挿入できたことを把握することができる。
【0043】
また、外筒2を適切な位置まで挿入した状態において、膣口と指との間には、鍔部10のプレート部16が配置される。タンポン用アプリケータを持つ指と膣口との間に鍔部10が配置され、経血等の体液によって使用者の指が汚れることを防ぐことができる。
【0044】
次いで、使用者は、膣内の所定の位置まで外筒2を挿入した後、内筒3を外筒2の開口8側に向けて押圧することにより、外筒2の開口8から吸収体4が押し出され、吸収体4が膣内の適切な位置に配置される。このように、鍔部10を備えることにより、使用者の指が膣口付近に触れることなく、適切な位置に容易に吸収体4を配置することができる。吸収体4を適切な位置に配置することにより、使用者は、使用時の違和感が少なくなり、タンポンの使用を快適に感じることができる。
【0045】
次いで、このように構成された生理用タンポンの製造方法について説明する。ステップ101として、生理用タンポンを構成する構成部品を成型する。具体的には、外筒2、内筒3、吸収体4、及び鍔部10を製造する。このステップ101の状態において、外筒の先端は、花弁体8aが形成されているが、複数の花弁体8aの各々が開いた状態(換言すると、開口8が開いた状態)にある。
【0046】
ステップ102において、外筒2及び内筒3を組み立てる。外筒2の先端側から内筒3を挿入する。この状態において、内筒3の先端部が外筒2の括れ領域の内周面に係止する。内筒3は、外筒2の挿入部6よりも後方への移動が規制される。
【0047】
ステップ103において、吸収体4を外筒内に配置する。具体的には、外筒の先端側から吸収体を挿入する。このとき、吸収体4は、取り出し紐4aが形成されている側から挿入する。そして、吸収体4の取り出し紐4aをタンポン用アプリケータ1の後端(具体的には、内筒3の後端側の開口)から引き出す。
【0048】
ステップ104において、複数の花弁体8aを湾曲加工する。具体的には、花弁体8aの各々を外筒2の径方向内側に倒れるように湾曲させて、外筒2の先端部を略半球状に加熱成形する処理(以下、先端加工処理とも言う)を行う。先端加工処理が終了した時点で、生理用タンポンが完成する。
【0049】
なお、鍔部10は、上述の製造工程のいずれかの工程において外筒に装着するように構成してもよいし、生理用タンポンを使用者に提供する際には生理用タンポンと別体であって、使用する際に使用者が外筒2に装着するように構成してもよい。
【0050】
上述の製造工程において鍔部を装着するタイミングとしては、例えば、ステップ101とステップ102との間である外筒2を形成した後であってもよいし、ステップ102とステップ103の間である内筒と外筒とを組み立てた後であってもよいし、ステップ103とステップ104との間である吸収体を配置した後であってもよいし、ステップ104後である花弁体を加工した後であってもよい。
【0051】
次いで、変形例に係る鍔部10Aについて、
図5に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態の説明において、実施形態と同様の構成については、同符号を用いて説明を省略する。
図5は、変形例に係る鍔部10Aの平面図である。
【0052】
変形例に係る鍔部10Aは、カバー部を備えず、プレート部のみによって構成されている。なお、実施形態に係る鍔部がプレート部のみによって構成されていてもよいし、変形例に係る鍔部10Aがカバー部を備えていてもよい。
【0053】
変形例に係る鍔部は、第1突起部、第2突起部、及び第3突起部を備えており、各突起部の径方向外側端部は、円弧形状である。各円弧の半径Rは、2mm〜24mmであることが望ましい。このような円弧の半径とすることにより、指で把持した際や誤って膣内に挿入された際の違和感や痛みを抑制できる。
【0054】
また、各突起部の径方向外側端部が円弧等の曲線形状であることにより、視覚的に柔らかいイメージを使用者に付与できる。よって、使用者の使用時の不安感(例えば、膣内に鍔部が当たることによる刺激等)を軽減させることができる。このように、鍔部の平面視の形状が流線型であることにより、タンポンに慣れてない初心者の心理的負担を軽減できる。例えば、各突起部の径方向外側端部が角張っていると、誤って膣内に挿入した際に怪我や痛みを伴う等の不安を感じることがある。しかし、初心者の心理不安を軽減でき、初心者であっても安心してタンポンを使用することができる。
【0055】
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【0056】
例えば、鍔部の外形をハート形や動物の頭の形状等にすることにより、医療用具的なタンポンを鍔部によって可愛らしく装飾することができる。よって、使用者の生理の憂鬱な気分を和らげることができ、次回の使用意欲を向上させることができる。
【0057】
また、鍔部に色を付すことにより、装飾効果を更に高めることができる。鍔部に付す色は、特に限定されないが、例えば、ハート形の鍔部には赤やピンク色、熊の頭の形状の鍔部には茶色を付すことができる。更に、鍔部を着色することにより、鍔部を目立たせることができ、特にトイレ等の薄暗い場所での取り扱いが容易になる。
【0058】
また、鍔部の突起部は、少なくとも3以上設けられていればよく、4以上設けられていてもよい。