(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
原料流1を、処理工程b)において、原料流1中に含まれる1−ブテンの80質量%超が、しかし該2−ブテンの50質量%未満が、オリゴマーへと変換されるまで、反応させる、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【技術分野】
【0001】
本出願は、2011年11月21日付で提出された米国仮出願第61/561951号を参照により取り込むものである。
【0002】
本発明は、ブテン類の連続オリゴマー化によるオリゴマーの製造方法に関し、該方法は、
a)10〜70質量%の全濃度の1−ブテン及び2−ブテンと、10〜60質量%のイソブタンとを含有する原料流を使用し(以下に原料流1と呼ぶ)、
b)この原料流1を、原料流1中に含まれる1−ブテンの60質量%超が、しかし原料流1中に含まれる2−ブテンの50質量%未満が、オリゴマーへと変換されるまで、反応させ、
c)b)において得られたオリゴマーを、分離し、場合により更なる後処理に供給し、かつ残っている残分流を、蒸留による後処理に供給し、
d)該残分流から、イソブタンを蒸留により分離し、
e)蒸留による後処理d)後に得られた、イソブタンの減損された流れ(以下に原料流2と呼ぶ)を反応させてオリゴマーを得る
ことにより特徴付けられている。
【0003】
ブテンのオリゴマー、例えばオクテン類及びドデセン類は、更なる化学的合成のための出発物質として、かつ燃料、例えばガソリン、ディーゼル又は灯油の成分として、高い重要性を有する。そして、これらのオリゴマーは、例えばヒドロホルミル化及び引き続き水素化により、アルコールへと変換される。得られるアルコールは、可塑剤及び界面活性剤の製造に適している。
【0004】
ブテン類をオリゴマー化する方法は知られている。国際公開(WO)第00/69795号には、オリゴマー化が複数の段階において、すなわち連続して断熱操作される複数の反応帯域中で、ニッケルを含有する不均一系オリゴマー化触媒上で行われることによる、オリゴマー化法が記載されている。
【0005】
オリゴマー化に使用される物質流は、できるだけ高い含量の線状ブテン類を有するべきである。不活性なブタン類の含量は、空時収率を低下させる。
【0006】
欧州特許出願公開(EP-A)第1724 249号明細書によれば、ゆえにn−及びイソブタンは、該オリゴマー化の実施前に、多段法により分離される。該多段法は、抽出蒸留、その際に得られたボトムスの蒸留による後処理及び頂部留分の洗浄を含む。
【0007】
抽出蒸留によるブテン類及びブタン類の分離は、例えば欧州特許出願公開(EP-A)第149145号明細書にも記載されている。
【0008】
ブテン類のオリゴマー化のためには、いわゆるラフィネート2流を使用することができ、該流は、スチームクラッカー又は製油所から取り出すことができるか又は他の化学的方法、脱水素又はMTO法(methanol to olefines)の最終生成物としても利用できる。本質的には、ラフィネート2流は、C4流である。
【0009】
この種のラフィネート2流からは、ブタジエン及びイソブテンは一般的に、先行するプロセス工程により既に大部分が除去されている。ブタジエンを分離する公知方法は、ブタジエンの抽出のためのプラント、又はブタジエンからブテン類への選択的水素化である。
【0010】
製油所からのラフィネート2流は一般的に、スチームクラッカーからのものよりも、該オリゴマー化に適した1−及び2−ブテン類を明らかにより少なく含有する。
【0011】
該ラフィネート2流中の低い含量のブテン類の場合に、該オリゴマー化の反応器及び後処理部は、オリゴマーの満足すべき収率及び該ラフィネート中に含まれる線状ブテン類の効果的な利用を達成するために、相応して大きく設計されていなければならない。
【0012】
ゆえに、望ましいのは、低い含量の線状ブテン類を有する流れ、例えば製油所からのラフィネート2流も、高い空時収率でオリゴマー化することができる、単純かつ効果的な方法である。殊に、そのためには、利用可能な線状ブテン類並びに該反応器及び後処理部の生産能力をできるだけ最適に利用することができるべきである。
【0013】
ゆえに、本発明の課題は、相応する方法を提供することであった。
【0014】
それに応じて、冒頭に定義された方法が見出された。
【0015】
以下に、本発明による方法の実施態様が記載される。
【0016】
a)について
適した原料流1は、4個の炭素原子を有する炭化水素(C4炭化水素)を主に含有し、該原料流は殊に85質量%超、好ましくは95質量%超、特に好ましくは99質量%超がC4炭化水素からなる。
【0017】
この種のC4炭化水素含量を有する流れとして、例えば、スチームクラッカー又は製油所から取り出すことができるか、又は他の化学的方法の最終生成物としても利用可能である、いわゆるラフィネート流が考えられる。
【0018】
好ましくは、原料流1は、ブタジエン及びイソブテンを含有しないか、又は少量のみ含有する。当初に存在している限りでは、これらは一般的に、先行するプロセス工程により大部分が除去される。ブタジエンを分離する公知方法は、ブタジエンの抽出のためのプラント、又はブタジエンからブテン類への選択的水素化である。
【0019】
イソブテンは、例えば、メチル−t−ブチルエーテル(MTBE)又はイソブチル−t−ブチルエーテル(IBTBE)を製造し、引き続き再解離することにより、分離することができる。
【0020】
以下の質量の記載は、原料流1の全質量を基準としている。
【0021】
原料流1は、ブタジエンを好ましくは3質量%未満、殊に1質量%未満、特に好ましくは0.3質量%未満、含有する。
【0022】
原料流1は、イソブテンを好ましくは3質量%未満、殊に1質量%未満、特に好ましくは0.3質量%未満もしくは0.1質量%未満、含有する。
【0023】
原料流1は、1−ブテン及び2−ブテンを10〜70質量%の全量で含有する。
【0024】
1−ブテン及び2−ブテンは、1,2−もしくは2,3−位に二重結合を有する線状ブテン類である。
【0025】
好ましくは、原料流1は、1−ブテン及び2−ブテンを20〜60質量%の全濃度で、特に好ましくは30〜60質量%の全濃度で、極めて特に好ましくは40〜60質量%の全濃度で含有する。
【0026】
原料流1は、1−ブテン並びに2−ブテンを含有する。
【0027】
好ましくは、原料流1は、
1−ブテン1〜30質量%及び2−ブテン1〜40質量%、
特に好ましくは
1−ブテン5〜30質量%及び2−ブテン5〜40質量%
を含有し、
その際に、双方のブテン類の全量は、10〜70質量%もしくは20〜60質量%である。
【0028】
極めて特に好ましくは、1−ブテンの含量は5〜30質量%であり、かつ2−ブテンの含量は20〜40質量%であり、その際に、双方のブテン類の全含量は、40〜60質量%である。
【0029】
原料流1は、イソブタンを10〜60質量%、殊にイソブタンを15〜50質量%及び特に好ましくは20〜50質量%、含有する。極めて特に好ましい実施態様において、原料流1は、30〜50質量%の量のイソブタンを含有する。
【0030】
1−ブテン、2−ブテン、イソブタンに加え、原料流1は、n−ブタン及び更なる成分を、それには、例えば場合により少量のブタジエン、イソブテン(上記参照)又は不純物を、含んでよい。
【0031】
殊に、原料流1は、また、n−ブタンを、例えば0〜60質量%、殊に5〜60質量%、好ましくは5〜30質量%の量で含有する。
【0032】
好ましくは、原料流1は全体として、
1−ブテン1〜30質量%
2−ブテン1〜35質量%
イソブタン10〜60質量%
n−ブタン0〜60質量%
更なる成分0〜10質量%
からなる。
【0033】
特に好ましくは、原料流1は全体として、
1−ブテン5〜30質量%
2−ブテン5〜35質量%
イソブタン15〜60質量%
n−ブタン5〜60質量%
更なる成分0〜5質量%
からなる。
【0034】
極めて特に好ましくは、原料流1は全体として、
1−ブテン5〜30質量%
2−ブテン20〜40質量%
イソブタン20〜50質量%
n−ブタン5〜30質量%
更なる成分0〜2質量%
からなる。
【0035】
特別な実施態様において、原料流1は全体として、
1−ブテン10〜30質量%
2−ブテン20〜40質量%
イソブタン30〜50質量%
n−ブタン5〜20質量%
更なる成分0〜2質量%
からなる。
【0036】
b)について
処理工程b)において、オリゴマー化が行われる。オリゴマー化という概念は、ここでは二量化でもあると理解される。該オリゴマー化の際に、1−ブテン及び2−ブテンはオクテン類へ(二量化)、又は更にドデセン類(三量化)又は高級オリゴマー(C16又はそれより多い、まとめてC16+と略す)へと、反応する。
【0037】
オクテン類として、該二量化の際にほぼ専らイソオクテン類が生じ、これは例えば一分岐又は二分岐又は三分岐のC8オレフィン(例えば3−メチル−ヘプテン又は3,4−ジメチル−ヘキセン)である。相応して、三量体としてほぼ専らイソドデセン類が生じる。
【0038】
ゆえに、オクテンという概念は本特許明細書において、あらゆる種類のオクテン類を含み、殊に該オリゴマー化の際に生じるようなオクテン混合物、すなわち、本質的には多様なイソオクテン類の混合物を表すものとする。
【0039】
相応して、ドデセンという概念は本特許出願明細書において、あらゆる種類のドデセン類を含み、殊に該オリゴマー化の際に生じるようなドデセン混合物、すなわち、本質的には多様なイソドデセン類の混合物を表すものとする。
【0040】
オリゴマー化法は、公知であり、かつ例えば欧州特許出願公開(EP-A)第1724 249号明細書又は国際公開(WO)第00/69795号に記載されている。
【0041】
好ましくは、該オリゴマー化は不均一系触媒の存在下で行われる。
【0042】
不均一系触媒として、例えば酸性触媒が考慮に値する。
【0043】
好ましくは、ニッケルを含有する不均一系触媒であり、特に好ましくは、酸化ニッケル(NiO)型のニッケルである。NiOに加え、該不均一系触媒は、更なる成分、例えば担体材料としてSiO
2、TiO
2、ZrO
2又はAl
2O
3を含有してよい。
【0044】
処理工程b)におけるオリゴマー化は、1つの反応帯域中で又は並列に若しくは直列に接続された複数の反応帯域中で、行ってよい。
【0045】
好ましくは、該オリゴマー化は、30〜180℃の温度で、特に好ましくは30〜140℃の温度で、行われる。
【0046】
好ましくは、該オリゴマー化は、10〜300バールの圧力で、特に好ましくは15〜100バールの圧力で行われる。
【0047】
反応器として、例えば該触媒が装入された円筒形反応器が適している。これらの反応器に、好ましくは液体原料混合物1が、上から下へ又はその逆に、貫流する。複数の反応帯域の場合に、相応して直列に又は並列に接続された複数の反応器、又は相応して複数の反応帯域へ区分されている1つの反応器が使用される。
【0048】
好ましくは、処理工程b)におけるオリゴマー化は、1つのみの反応帯域中で行われる。
【0049】
該オリゴマー化の際に、まず最初に1−ブテン類が反応し、これらはより高い反応性を有する。
【0050】
原料流1は、処理工程b)において、原料流1中に含まれる全ての1−ブテン類の60質量%超が、しかし原料流1中に含まれる2−ブテン類の50質量%未満が、オリゴマーへと変換されるまで、反応される。
【0051】
好ましくは、原料流1は、処理工程b)において、原料流1中に含まれる全ての1−ブテン類の80質量%超が、しかし原料流1中に含まれる2−ブテン類の50質量%未満が、オリゴマーへと変換されるまで、反応される。
特に好ましくは、原料流1は、処理工程b)において、原料流1中に含まれる全ての1−ブテン類の85質量%超が、しかし原料流1中に含まれる2−ブテン類の35質量%未満が、オリゴマーへと変換されるまで、反応される。
【0052】
極めて特に好ましくは、原料流1は、処理工程b)において、原料流1中に含まれる全ての1−ブテン類の85質量%超が、しかし原料流1中に含まれる2−ブテン類の25質量%未満が、オリゴマーへと変換されるまで、反応される。
【0053】
達成される1−ブテン及び2−ブテンの転化率は、残存量の1−及び2−ブテンをガスクロマトグラフィーにより定量することにより、容易に決定することができる。
【0054】
c)について
処理工程c)は、b)において形成されたオリゴマーの分離である。
該オリゴマーは、好ましくは蒸留により分離され、その際に該オリゴマーは、底部で排出され、かつ該C4留分は頂部を経て除去される。
【0055】
該オリゴマーは、更なる後処理に供給される。その際に、殊に、オクテン、ドデセン及びC16+の留分への分離が行われる。該分離は、公知方法で蒸留により行ってよい。
【0056】
残っている残分流は、処理工程d)のもとに記載される、蒸留による後処理に供給される。
【0057】
d)について
処理工程d)において、イソブタンは、該残分流から蒸留により分離される。
【0058】
c)において得られ、目下d)において蒸留されうる残分流の全量は、原料流1の好ましくは5〜95質量%、殊に30〜95質量%、特に好ましくは50〜90質量%及び極めて特に好ましくは60〜85質量%である。
【0059】
該残分流は、殊に全体として、
2−ブテン10〜60質量%
1−ブテン1〜30質量%
イソブタン20〜70質量%
n−ブタン1〜40質量%
その他の成分0〜10質量%
からなる。
【0060】
該残分流は、特に好ましくは全体として、
2−ブテン20〜50質量%
1−ブテン1〜20質量%
イソブタン30〜60質量%
n−ブタン1〜30質量%
その他の成分0〜5質量%
からなる。
【0061】
該残分流は、極めて特に好ましくは、
2−ブテン30〜40質量%
1−ブテン1〜10質量%
イソブタン40〜55質量%
n−ブタン10〜20質量%
その他の成分0〜5質量%
からなる。
【0062】
処理工程d)における蒸留は、公知方法により実施してよい。
【0063】
該イソブタンの分離のために、抽出蒸留を実施することは不要である。好ましい実施態様において、ゆえに抽出蒸留ではなく、かつ抽出剤は添加されない。好ましくは、処理工程d)において、決して溶剤は添加されない。
【0064】
該蒸留は、好ましくは50〜90℃、特に好ましくは60〜80℃及び極めて特に好ましくは65〜75℃の頂部温度で、及び60〜110℃、特に好ましくは70〜100℃及び極めて特に好ましくは80〜90℃の底部温度で、実施される。
【0065】
該蒸留は、好ましくは8〜15バール、特に好ましくは9〜13バール及び極めて特に好ましくは10〜12バールの底部圧力で実施される。全部の塔を通じての圧力損失は、その際に、例えば0.1〜0.5バールであってよい。
【0066】
蒸留塔として適しているのは、充填塔並びに取り付けられたカラムトレイを有する塔(段塔)である。適しているのは、充填物並びにトレイ、例えば該塔のある部分に充填床(Fuellkoerperschuettungen)と他の部分に相応する内部品(薄鋼板)と、を有する塔でもある。好ましいのは、段塔である。該段塔は、例えば40〜150、殊に80〜120のトレイを有してよい。
【0067】
該蒸留塔は、好ましくは少なくとも5、殊に少なくとも10の理論段を有してよい。該理論段の数は、例えば全体として10〜100、殊に−20〜100もしくは30〜100であってよい。特別な実施態様において、該蒸留塔は全体として40〜70の理論段を有する。好ましい実施態様において、該塔は、回収部と、濃縮部とに区分されている;該回収部は、例えば25〜40の理論段を有してよく、かつ該濃縮部は、15〜30の理論段を有してよい。
【0068】
該蒸留により、残分流中に含まれるイソブタンの好ましくは60質量%超が、殊に70質量%超が、特に好ましくは75質量%超が及び極めて特に好ましくは80質量%超が分離される。
【0069】
分離されたイソブタン及び場合により分離された更なる化合物(以下にまとめて廃棄流(Abfallstrom)と呼ぶ)は、好ましくは凝縮され、かつその他の目的に使用することができる。
【0070】
該廃棄流は、殊に、
イソブタン50〜100質量%
n−ブタン0〜20質量%
2−ブテン0〜20質量%
1−ブテン0〜20質量%
その他の成分0〜5質量%
からなる。
【0071】
該廃棄流は、特に好ましくは、
イソブタン70〜95質量%
n−ブタン0〜10質量%
2−ブテン0〜10質量%
1−ブテン0〜10質量%
その他の成分0〜5質量%
からなる。
【0072】
該廃棄流は、極めて特に好ましくは、
イソブタン80〜95質量%
n−ブタン0〜8質量%
2−ブテン0〜8質量%
1−ブテン0〜8質量%
その他の成分0〜1質量%
からなる。
【0073】
好ましくは該塔のトレイ上で取り出すことができる、2−ブテンに富む混合物が残る。この混合物は、原料流2として改めてオリゴマー化に供給される。
【0074】
特別な実施態様において、処理工程c)及びd)は、共通の蒸留塔中で実施することができる。その際に、該オリゴマー(オクテン及び高級オリゴマー)は、底部排出物として得られ、原料流2(ブテンに富む流れ)は、側部抜出しとして導出され、かつ頂部で、残っている廃棄流(ブタンに富む流れ)が除去される。
【0075】
e)について
d)において得られた原料流2を、処理工程e)において再び反応させてオリゴマーを得る。
【0076】
原料流2は、好ましくは40質量%超が、殊に50質量%超及び極めて特に好ましくは60質量%超が2−ブテンからなる。
【0077】
原料流2は、好ましくは全体として、
2−ブテン40〜80質量%
1−ブテン0〜20質量%
イソブタン1〜20質量%
n−ブタン5〜50質量%
その他の成分0〜10質量%
からなる。
【0078】
原料流2は、特に好ましくは全体として、
2−ブテン50〜80質量%
1−ブテン0〜10質量%
イソブタン1〜10質量%
n−ブタン10〜40質量%
その他の成分0〜5質量%からなる。
【0079】
原料流2は、極めて特に好ましくは全体として、
2−ブテン60〜70質量%
1−ブテン0〜5質量%
イソブタン1〜10質量%
n−ブタン20〜40質量%
その他の成分0〜2質量%
からなる。
【0080】
該オリゴマー化の実施については、ここでは、b)のもとでの前記の説明が相応して当てはまる。
【0081】
得られたオリゴマーの後処理についても、前記の説明が相応して当てはまる。
【0082】
好ましい実施態様において、b)において得られたオリゴマーの後処理は、e)において得られたオリゴマーと共通して行われる。好ましい実施態様において、b)からとe)からのオリゴマーは、オクテン類、ドデセン類及びC16+への分離のための共通の蒸留に供給される。
【0083】
処理工程b)及びe)において全体として得られたオリゴマーは、b)及びe)において生じた全てのオリゴマーの全量を基準として、好ましくは
オクテン 70〜100質量%、殊に約75〜90質量%
ドデセン 0〜30質量%、殊に5〜20質量%
C16+ 0〜20質量%、殊に1〜10質量%
の混合物である。
【0084】
e)のもとでのオリゴマー化の際に、残留物として、n−ブタンに富む混合物が生じ、該混合物は、1−ブテン及び2−ブテンを好ましくは場合によっては、25質量%未満、特に好ましくは20質量%未満の全量で含有する。この混合物は、他の目的に使用することができる。
【0085】
本発明による方法は、連続法であり、ゆえに好ましくは、前記の全ての処理工程が連続的に操作される。
【0086】
本発明による方法の利点は、低い含量の線状ブテン類(1−ブテン及び2−ブテン)を有する流れ、例えば製油所からのラフィネート2流を、高い空時収率でオリゴマー化することができることである。そのために、該反応器及び後処理部の生産能力を最適に利用することができる。
【0087】
本発明による方法により、原料流1中に含まれる1−及び2−ブテン類は全体として、85質量%超、殊に90質量%超がオリゴマーへと変換することができる。
【0088】
本発明による方法の更なる利点は、既存のオリゴマー化プラント中でも容易に実施することができることである。そのためには、一般的に、装置上の変更はほとんど必要ないに過ぎない。本発明による方法はゆえに、多様な原料源へのフレキシブルな適合を可能にする。殊に、高い含量のブテン類を有するC4源から低い含量のブテン類を有するC4源へ交換する際に、装置上の適合及び本発明による方法の実施は容易に可能である。