(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態を図面にしたがって説明する。
図1に示すように、地山2が掘削されてトンネル1が形成されている。トンネル1は、地山2側から一次覆工3と、ライニング層4と、防水シート5と、二次覆工6を含む。地山掘削面2aに沿って一次覆工3が構築されている。一次覆工3は、鋼製支保工(図示省略)と、吹付コンクリート3bを含む。一次覆工3に沿って防水シート5が張設され、この一次覆工3と防水シート5との間にライニング層4が形成されている。ライニング層4は、例えばモルタル4bからなる凝固性の裏込め材によって構成されている。ライニング層4に防水シート5が固着されている。更に二次覆工6が構築されることで、防水シート5がライニング層4と二次覆工6との間に挟まれている。二次覆工6は、鉄筋コンクリート又は無筋コンクリートにて構成されている。
【0014】
図2に示すように、防水シート5は、不透水性シート部10と透水性シート部20との積層構造になっている。不透水性シート部10は、二次覆工6側へ向けられ、透水性シート部20は、ライニング層4側へ向けられている。
【0015】
不透水性シート部10は、高い不透水性を有している。これによって、地山2からの湧水をトンネル1内に流入させない防水機能を担っている。
不透水性シート部10の材質は、例えばエチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)、ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等の完全非極性のポリオレフィン樹脂が挙げられる。さらに、PEやPPにアクリル酸や無水マレイン酸などの極性基(カルボキシル基)をグラフト重合させて極性を持たせることで接着性を付与させた変性ポリオレフィン樹脂を用いてもよい。好ましくは、不透水性シート部10の材質は、EVAである。不透水性シート部10の厚みは、好ましくは、0.4mm〜3.0mm程度である。
【0016】
不透水性シート部10におけるライニング層4側を向く面(
図2において上面)に透水性シート部20が積層されている。透水性シート部20は、ライニング層4との固着機能と、排水機能と、ライニング層4ひいては吹付けコンクリート3b(又は地山2)と二次覆工6との間の緩衝機能とを有している。
【0017】
透水性シート部20は、固着層21と、導水層22と、裏面緩衝層23を含む。表層の固着層21は、ライニング層4と面している。固着層21の不透水性シート部10側(
図2において下側)に導水層22が積層されている。導水層22と不透水性シート部10との間に裏面緩衝層23が積層されている。
なお、
図2において、防水シート5の各層10,21,22,23の厚みは誇張されている。
【0018】
固着層21は、不織布にて構成されている。固着層21の不織布の材質は、好ましくはポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン等の化学繊維である。
固着層21の厚みは、2mm〜5mm程度が好ましい。固着層21の目付は、200g/m
2〜500g/m
2程度が好ましい。固着層21の密度は、80kg/m
3〜120kg/m
3程度が好ましい。
固着層21の厚みが2mm未満、目付が200g/m
2未満であると、モルタルが過度に浸透する可能性が高くなる。固着層21の厚みが5mm超、目付が500g/m
2超であると、材料コストが嵩む。
【0019】
固着層21にライニング層4のモルタル4bの一部4b’が入り込んで凝固されている。これによって、固着層21ひいては防水シート5とライニング層4とが固着されている。固着層21は、防水シート5におけるライニング層4との固着性能を担っている。モルタル4b’は、固着層21の厚み方向の途中で殆ど止まっており、導水層22までは殆ど達していない。
【0020】
導水層22は、導水性を有し、防水シート5における排水性能を担っている。
図3に示すように、導水層22は、網状体22xによって構成されている。網状体22xは、多数の線状体22a,22a…を含む。線状体22aの材質は、例えば、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂である。各線状体22aは、防水シート5の厚み方向や面内方向に不規則に方向を変えて、うねるように延びている。複数の線状体22a,22a…が、相互に交差している。これら線状体22a,22a…によって多数の網目22bが形成されている。線状体22a,22aどうしの交差部22cは接着又は溶着等によって接合されている。
【0021】
導水層22の目付は、300g/m
2〜500g/m
2程度が好ましい。導水層22の目付を300g/m
2以上とすることによって、排水性能を一層高めることができる。導水層22の目付が500g/m
2超であると、材料コストが嵩む。
図3において、線状体22aの太さ(直径)は、0.5mm〜3mm程度が好ましい。網目22bの大きさ(隣接する2つの交差部22c,22cどうし間の平均距離)は0.5mm超〜20mm程度が好ましい。
【0022】
図3及び
図4に示すように、網状体22xは、数ミリメートル〜センチメートルオーダーで見ると、凸凹にうねっている。なお、網状体22xのうねりは、網状体22xの長手方向(
図4において左右方向)及び幅方向(
図4において紙面と直交する方向)に形成されている。
【0023】
図2において、裏面緩衝層23は、不織布にて構成されている。裏面緩衝層23の不織布の材質は、好ましくはポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン等の化学繊維である。裏面緩衝層23は、防水シート5における緩衝性能を担っている。つまり、防水シート5の各層10,21〜23のうち主に裏面緩衝層23によって、ライニング層4ひいては地山2に対して二次覆工6が十分に縁切りされ、ないしは拘束が緩和されている。裏面緩衝層23の厚みは、3mm〜5mm程度が好ましい。裏面緩衝層23の厚みが3mm未満であると、緩衝機能を果たし得ない。裏面緩衝層23の厚みが5mm超であると、材料コストが嵩む。
【0024】
固着層21と導水層22とは、全面的に接合一体化されている。
導水層22と裏面緩衝層23とは、全面的に接合一体化されている。
裏面緩衝層23と不透水性シート部10、ひいては透水性シート部20と不透水性シート部10とは、側端部を除き全面的又は部分的に接合一体化されている。詳細な図示は省略するが、透水性シート部20と不透水性シート部10の側端部どうしは、先行又は後続の防水シート5との継ぎ足しのために自由(非接合)になっている。
層21,22,23,10どうしの接合方法は、特に限定はなく、公知の接合方法を適用することができ、例えばホットメルト接着法を適用してもよい。
防水シート5は、メートルオーダーでは概略平坦である。一方、
図4に示すように、数ミリメートル〜数センチメートルオーダーで見ると、網状体22xが凸凹にうねっているために、防水シート5全体も凸凹にうねっている。
【0025】
トンネル1は、次のようにして施工される。
図1に示すように、地山2を掘削し、地山掘削面2aに吹付コンクリート3bを吹き付けることによって、一次覆工3を構築する。
次に、一次覆工3の内周壁3aに沿うように半円筒状の型枠(図示省略)を設置する。
防水シート5は、ロール状態でトンネル施工現場へ搬入する。このロール状の防水シート5の端部をクランプして、トンネル形状(半円筒状)の型枠の周方向の一端部から繰り出し、前記型枠の外周面に張り渡す。このとき、不透水性シート部10を前記型枠の外周面に当て、かつ透水性シート部20を一次覆工3へ向ける。不透水性シート部10は、コンクリートの品質に影響ない程度で凸凹にうねっているため(
図4)、凸の部分だけが前記型枠の外周面と接触する。要するに、不透水性シート部10と前記型枠の外周面との接触面積が小さくなる。したがって、前記張り渡しの際、防水シート5と前記型枠との間の摩擦抵抗を小さくできる。この結果、不透水性シート部10の表面(前記型枠との接触面)に傷が付きにくくなる。また、前記クランプが防水シート5から外れるのを防止でき、防水シート5を型枠上にスムーズに張り渡すことができる。
このようにして、防水シート5が、一次覆工3に沿って張設される。防水シート5と一次覆工3との間には隙間4aが形成される。固着層21が隙間4aを介して一次覆工3と対面される。
【0026】
次に、隙間4aにモルタル4b(裏込め材)を充填する。
図2に示すように、このモルタル4bの一部4b’が、透水性シート部20の内部に入り込む。モルタル4b’は、固着層21の表面から厚み方向の途中辺りまで浸透して、そこで殆ど止まる。導水層22までは殆ど達しない。すなわち、固着層21の厚み及び目付を前記数値範囲内に設定することによって、モルタル4b’が固着層21に入り込むのを許容でき、しかも、そのモルタル4b’が固着層21を厚み方向に通り抜けて導水層22にまで入り込むのを阻止又は抑制できる。当然に、裏面緩衝層23には、モルタル4b’が殆ど入り込まないようにできる。
【0027】
モルタル4bの養生中、モルタル4b中の余剰水は、透水性シート部20を通って外部へ排出される。これによって、モルタル4bの水セメント比W/Cを低下させて品質を高めることができるため、裏込め材として十分な強度を確実に発現できる。
【0028】
やがて、モルタル4bが凝固する。このモルタル4bがライニング層4となる。透水性シート部20に入り込んだモルタル4b’も固着層21の内部で凝固する。これによって、ライニング層4と防水シート5とを確実に固着させることができる。
一方、導水層22の内部がモルタル4b’で詰まるのを防止できる。裏面緩衝層23についても同様にモルタル4b’で詰まるのを防止できる。
【0029】
次に、二次覆工6のコンクリートを打設する。ここで、ライニング層4における防水シート5との接合面はほぼ平滑になっている。したがって、二次覆工コンクリートの打設時の圧力によって防水シート5がライニング層4に強く押し付けられても、不透水性シート部10が破れることはない。これによって、防水シート5の防水性能が損なわれるのを回避できる。
【0030】
トンネル1において、地山2から吹付けコンクリート3bを介してトンネル内に出てきた湧水が、施工スパンごとの打継目やライニング層4のひび割れ部等を通って防水シート5まで浸透して来たときは、不透水性シート部10によって二次覆工6への透水を阻止できる。しかも、透水性シート部20を排水路として排水できる。特に、透水性シート部20のうち導水層22は、モルタル4b’で詰まっていないために、排水路として確実に機能させることができる。
従来この種のトンネルに一般的に用いられていた、不透水性シート部と不織布製裏面緩衝層との2層のみからなる防水シートと比べ、導水層22を有する防水シート5は、排水性能を格段と高めることができる。
さらに、湧水中に土砂や石灰等の固形成分が混じっていたときは、固着層21によって固形成分を捕捉できる。したがって、導水層22の目詰まりを長期間にわたって防止又は抑制でき、排水機能を十分に維持することができる。
加えて、裏面緩衝層23によって、ライニング層4ひいては吹付けコンクリート3b(又は地山2)と二次覆工6とを十分に縁切りできる。或いは、ライニング層4ひいては吹付けコンクリート3b(又は地山2)による二次覆工6の拘束を緩和できる。したがって、二次覆工6にクラック等が生じるのを防止又は抑制できる。
【0031】
本発明は、前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改変をなすことができる。
例えば、ライニング層4を構成する裏込め材は、モルタル4bに限られず、合成樹脂や接着剤等であってもよい。網状体22xの線状体22aは、金属線であってもよく、樹脂被覆の金属線であってもよい。
【実施例1】
【0032】
実施例を説明する。なお、本発明が以下の実施例に限定されるものではない。
<試料>
図5に示すように、固着層21と導水層22と緩衝層23を積層してなる複数種(表1〜表3のno.A〜O)の透水性シート部の試料20Xを用意した。
(1)固着層21
各試料20Xの固着層21として、ポリエステル製の不織布を用いた。
試料20Xの固着層21の厚みは、1.2mm、2.2mm、3.0mm、4.0mm、5.0mmの5通り、目付は、120g/m
2、220g/m
2、300g/m
2、400g/m
2、500g/m
2の5通りであった。固着層21の密度は、100kg/m
3程度であった。
(2)導水層22
試料20Xの導水層22の目付は、250g/m
2、350g/m
2、450g/m
2の3通りであった。線状体22aの材質は、ポリプロピレンであり、線状体22aの直径は、0.8〜0.9mm程度であった。
(3)裏面緩衝層23
各試料20Xの裏面緩衝層23として、ポリエステル製の不織布を用いた。
試料20Xの裏面緩衝層23の厚みは、3mmであった。この厚みは、裏面緩衝層23の緩衝性能を維持可能な下限厚みである。
(4)寸法・形状
各試料20Xは、縦300mm×横180mmの長方形であった。
【0033】
各試料20Xの外周縁を全周にわたってアルミ粘着シート39で封止した。
この試料20Xをそれぞれ塩化ビニル製の短管31の内周面に粘着テープ(図示省略)で貼り付けた。緩衝層23を短管31の内周面に当てることで、固着層21が短管31の内部空間に面するようにした。
1つの短管31あたり2つの試料20X,20Xを180度離して設けた。
短管31の内直径は150mmであり、高さは400mmであった。
短管31を鉛直に立て、下端開口をキャップ33で塞いだ。
更に、短管31の上端部に塩化ビニル製の直管32を鉛直に継ぎ足した。直管32の内直径は短管31と等大であり、直管32の長さは1500mmであった。短管31と直管32の外周面間には継手管34を跨らせてシールした。
【0034】
<モルタル打設>
直管32の上端開口から短管31及び直管32の内部にモルタル4bを打設充填した。
モルタル4bのセメントと砂と水の重量比は、
セメント:砂:水=1:3:0.6であった。
なお、モルタル4bの余剰水の排出を再現するために、短管31の周壁の下端部近くには小孔31cを貫通形成しておき、この小孔31cが試料20Xの下側部で覆われるようにした。
モルタル4bの打設高さは、試料20Xの上端部からモルタル4bの上面までが1.5mとなるようにした。この打設高さのモルタル4bから試料20Xにかかる圧力は、実際のトンネル施工において防水シートにかかるモルタル打設圧の上限付近の値に相当する。
打設から4時間後、短管31を撤去して、試料20Xをモルタル4bから剥がした。なお、打設から4時間経過後のモルタル4bは、流動性が殆ど無くなり、試料20Xの内部への浸透現象が終わっていると考えられる。
【0035】
<評価>
(1)固着性能
各試料20Xについて、固着層21を目視観察した。
その結果、すべての試料20X(no.A〜O)の固着層21の全面が、当初の白色系から黒色系へ変わっており、モルタルが少なくとも固着層21内に浸み込んだことが確認された。このことから、これら試料20Xのモルタルに対する固着性能は良好であると考えられる。
(2)浸透性能
各試料20Xについて、裏面緩衝層23を目視観察した。
試料no.A〜C(固着層21の厚み1.2mm、目付120g/m
2)については、裏面緩衝層23の表面に黒ずんだ部分が出来ていた。この部分においては、モルタルが裏面緩衝層23まで達しているものと認められるから、これら試料no.A〜Cの浸透性能は過度と判定した。
試料no.D〜F(固着層21の厚み2.2mm、目付220g/m
2)については、裏面緩衝層23の表面に少し黒ずんだ部分が出来ており、浸透性能はやや過度と判定したが、試料no.A〜Cと比べると黒ずみは少なく、浸透性能としては許容範囲であった。
試料no.G〜O(固着層21の厚み3mm〜5mm、目付300g/m
2〜500g/m
2)については、裏面緩衝層23の表面の黒ずみがあまり見られず、浸透性能は良好であった。
よって、固着層21の厚みが2mm程度以上、ないしは固着層21の目付が200g/m
2程度以上であれば、固着性能及び浸透性能(ひいては排水性能)を両立できることが確認された。
図6に示すように、例えば試料no.H(固着層21の厚み3mm、目付350g/m
2)においては、モルタルが固着層21の厚み方向の途中まで浸み込み、かつ固着層21を通り抜けていないことが観察された。
【0036】
(3)排水性能
各試料20Xの下側部及び上側部をそれぞれ100mm角に切り取ることで、各試料20Xから2つの試料片20x(
図7)を得た。
図7(a)に示すように、各試料片20xを、一対の透明なアクリル製の立て板41,41の間に挟み付けた。
図7(b)に示すように、試料片20xの左右両側縁は、一対の止水テープ42,42によって止水しておいた。かつ、前記一対の止水テープ42,42を立て板41の上下の端縁まで延長させることで、一対の立て板41,41と一対の止水テープ42,42との間に、鉛直かつ扁平な水路43を画成し、この水路43の上下方向の中央部に試料片20xが介在されるようにした。さらに、
図7(a)に示すように、各立て板41における前記水路43を画成する部分の上側部分を斜めにカットしておくことで、前記水路43の試料片20xよりも上側部分に上方へ向かって拡開する水入れ口43aを設けておいた。更に、立て板41における水入れ口43aの中間部の高さには基準線L
4を設けておいた。試料片20xの上端縁から基準線L
4までは、75mmであった。
一対の立て板41,41間に試料片20xを挟み付けた後、シリンダ44によって一対の立て板41,41を互いに接近する方向へ加圧した。加圧の大きさは、0.5kg/cm
2であった。この値は、実際の施工済みトンネルにおいて防水シートにかかる圧力に対応する。
計量カップ45に水w 500mlを用意し、かつ別容器(図示省略)にも水を用意した。
前記加圧を維持した状態で、別容器の水を水入れ口43aに注いだ。水位は、基準線L
4を上回るようにした。水路43の下方の受け容器46に水が落下するのを確認したら、別容器からの注水を止めた。
続いて、水入れ口43aの水位が基準線L
4に達した時点を計測開始時とし、この計測開始時以降、前記計量カップ45の水wを水入れ口43aに注ぎ続けることで、水入れ口43aの水位が基準線L
4の高さに維持されるようにした。
そして、計測開始時から計量カップ45が空になった時点までの時間を計測した。
各試料20Xの2つの試料片20x,20xの計測結果を平均し、かつダルシーの法則に従って透水係数を算出し、更に高さ8mmのトンネルに相当する条件下でのシート幅1mあたりの透水流量(cm
3/min/m)に換算した。
結果を、表1〜3の排水性能の欄に示す。同欄の数値は、トンネルの幅方向の両側部からの透水流量である。
【0037】
【表1】
【表2】
【表3】
【0038】
[比較例]
比較例として、厚さ3mmの不織布だけからなる比較試料を用い、前記実施例の試料20X(no.A〜O)と同様のモルタル打設及び排水性能試験を行った。排水性能すなわち透水流量は、226.0(cm
3/min/m)であった。
以上の結果から、透水性シート部20を固着層21と導水層22と裏面緩衝層23の三層構造にすることによって、排水性能を格段と向上できることが確認された。
しかも、導水層22の目付を300g/m
2以上とすることによって、排水性能を十分に高くできることが確認された。
【解決手段】トンネル1の一次覆工3に沿って防水シート5を張設する。一次覆工3と防水シート5との間に裏込め材4bを充填する。さらに、二次覆工6を打設して、裏込め材4bと二次覆工6との間に防水シート5を挟む。防水シート5は、二次覆工6に面する不透水性シート部10と、透水性シート部20を備える。透水性シート部20は、ライニング層4に固着される固着層21と、固着層21に積層された網状体22xからなる導水層22と、導水層22と不透水性シート部10との間に積層された裏面緩衝層23を含む。固着層21は、厚みが2mm〜5mm程度、目付が200g/m