特許第6046485号(P6046485)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6046485
(24)【登録日】2016年11月25日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】検査装置及び検査方法
(51)【国際特許分類】
   G01B 11/00 20060101AFI20161206BHJP
【FI】
   G01B11/00 H
   G01B11/00 G
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-283583(P2012-283583)
(22)【出願日】2012年12月26日
(65)【公開番号】特開2014-126464(P2014-126464A)
(43)【公開日】2014年7月7日
【審査請求日】2015年12月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 大輔
【審査官】 神谷 健一
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭55−129703(JP,A)
【文献】 特開2010−134190(JP,A)
【文献】 特開2010−070295(JP,A)
【文献】 特開平10−001717(JP,A)
【文献】 特開2009−015240(JP,A)
【文献】 特開2005−241649(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 11/00−11/30
G03G 13/01−13/02
G03G 13/14−13/16
G03G 15/01−15/02
G03G 15/14−15/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象である移動体のエッジを検出する領域にレーザ光を照射する照射手段と、
前記レーザ光を照射した領域の被写体に現れるスペックル画像を所定の時間間隔で撮像する撮像手段と、
前記所定の時間間隔で撮像された2つのスペックル画像の画像相関に基いて、前記スペックル画像内の位置ごとに、前記被写体の移動量を算出する算出手段と、
前記スペックル画像内の位置ごとに算出された被写体の移動量に基いて、前記レーザ光を照射した領域における前記移動体のエッジ位置を検出するエッジ検出手段と、
前記検出されたエッジ位置に基いて前記移動体の搬送位置の良否を出力する出力手段と、
を備える検査装置。
【請求項2】
前記算出手段は、前記スペックル画像を所定幅で区分した画像領域ごとの、前記2つのスペックル画像の画像相関に基いて、前記画像領域に対応した位置における前記被写体の移動量を算出する、
請求項1に記載の検査装置。
【請求項3】
前記エッジ検出手段は、前記レーザ光を照射した領域において、前記スペックル画像内の位置ごとに算出された被写体の移動量が予め設定された閾値を下回る境界を前記移動体のエッジ位置とする、
請求項1又は2に記載の検査装置。
【請求項4】
前記撮像手段は、前記スペックル画像を含む前記移動体の表面を撮像し、
前記撮像手段により撮像された画像に基いて前記移動体の端の位置と、所定位置との相対位置を検出する検出手段を更に備え、
前記出力手段は、前記検出された相対位置と、前記検出されたエッジ位置とに基いて前記移動体の搬送位置の良否を出力する、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の検査装置。
【請求項5】
検査対象である移動体の搬送位置の良否を検査する検査装置における検査方法であって、
検査対象である移動体のエッジを検出する領域にレーザ光を照射する照射工程と、
前記レーザ光を照射した領域に現れるスペックル画像を所定の時間間隔で撮像する撮像工程と、
前記所定の時間間隔で撮像された2つのスペックル画像の画像相関に基いて、前記スペックル画像内の位置ごとに、当該スペックル画像に含まれる被写体の移動量を算出する算出工程と、
前記算出された被写体の移動量に基いて、前記レーザ光を照射した領域における前記移動体のエッジ位置を検出するエッジ検出工程と、
前記検出されたエッジ位置に基いて前記移動体の搬送位置の良否を出力する出力工程と、
を含む検査方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査装置及び検査方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、スキャナなどの画像読取装置やプリンタなどの画像形成装置では、読み取り又は書き込み対象の媒体である用紙等を精度よく搬送することが重要である。このため、工場出荷時などにおいては、用紙の端(エッジ)を検出し、予め設定された搬送位置と実際の搬送位置とのずれが許容範囲内であるか否かを検査している。この用紙の搬送位置の検査では、検査位置において搬送される用紙に白色光を照射してカメラで撮像し、撮像した画像を2値化して用紙のエッジを検出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−236928号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来技術では、用紙の色と背景の色とが同じ色の場合等において2値化した画像からのエッジの検出が困難な場合があり、検出精度が低下することがあった。また、用紙の搬送速度が速い場合は、カメラの露光時間を短くする必要があり、より強い光を照射する白色光源が必要となるため、容易に検査を行うことが困難であった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、移動体の搬送位置の検出精度を高め、容易に検査を可能とする検査装置及び検査方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る検査装置は、検査対象である移動体のエッジを検出する領域にレーザ光を照射する照射手段と、前記レーザ光を照射した領域に現れるスペックル画像を所定の時間間隔で撮像する撮像手段と、前記所定の時間間隔で撮像された2つのスペックル画像の画像相関に基いて、前記スペックル画像内の位置ごとに、当該スペックル画像に含まれる被写体の移動量を算出する算出手段と、前記スペックル画像内の位置ごとに算出された被写体の移動量に基いて、前記レーザ光を照射した領域における前記移動体のエッジ位置を検出するエッジ検出手段と、前記検出されたエッジ位置に基いて前記移動体の搬送位置の良否を出力する出力手段と、を備える。
【0007】
また、本発明に係る検査方法は、検査対象である移動体の搬送位置の良否を検査する検査装置における検査方法であって、検査対象である移動体のエッジを検出する領域にレーザ光を照射する照射工程と、前記レーザ光を照射した領域に現れるスペックル画像を所定の時間間隔で撮像する撮像工程と、前記所定の時間間隔で撮像された2つのスペックル画像の画像相関に基いて、前記スペックル画像内の位置ごとに、当該スペックル画像に含まれる被写体の移動量を算出する算出工程と、前記算出された被写体の移動量に基いて、前記レーザ光を照射した領域における前記移動体のエッジ位置を検出するエッジ検出工程と、前記検出されたエッジ位置に基いて前記移動体の搬送位置の良否を出力する出力工程と、を含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、移動体の搬送位置の検出精度を高め、容易に検査を可能とする、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、自動原稿搬送装置における用紙の搬送検査を本実施形態にかかる検査装置を用いて行う場合を例示する概念図である。
図2図2は、本実施形態にかかる検査装置の構成を例示するブロック図である。
図3図3は、検査装置で撮像された撮像画像を例示する概念図である。
図4図4は、2つのスペックル画像の画像相関に基づいた移動量算出を例示する概念図である。
図5図5は、画像領域ごとの移動量の算出と、用紙のエッジ検出とを例示する概念図である。
図6図6は、変形例にかかる検査装置の構成を例示するブロック図である。
図7図7は、用紙の表面に印字されたマーク画像を例示する概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照して、検査装置及び検査方法の一実施形態を詳細に説明する。以下の実施形態では、検査対象である移動体が用紙であり、自動原稿搬送装置(ADF)の読み取り位置における用紙の搬送位置を検査する検査装置及び検査方法を一例として説明する。
【0011】
ただし、検査対象である移動体や、その移動体の検査位置については特に限定しない。例えば、タンデム方式で用紙にカラー画像を形成する画像形成装置における中間転写ベルトを検査対象である移動体としてもよい。また、移動体の検査位置についても、給紙位置や画像形成を行う際の画像形成位置など、読み取り位置以外であってよい。
【0012】
図1は、自動原稿搬送装置120における用紙の搬送検査を本実施形態にかかる検査装置1を用いて行う場合を例示する概念図である。図1では、自動原稿搬送装置120の給紙搬送機構の機械的構造を断面で例示している。
【0013】
図1に示すように、自動原稿搬送装置120において、給紙トレイ121に積載された複数枚の用紙は、読み取り開始とともにピックアップローラ122よって給紙され、搬送ローラ123を介して搬送された後、排紙ローラ126によって排紙トレイ127上に排紙される。この搬送過程において、用紙は、背景板124の読み取り位置に達したところで、ADF原稿ガラス125を介して読み取りが行われる。したがって、自動原稿搬送装置120では、読み取り位置における用紙の搬送速度が予め設計された速度であることが、読み取り精度において重要である。
【0014】
このため、検査装置1は、自動原稿搬送装置120の読み取り位置において、照射光2による反射光3を読み取って(撮像して)、搬送される所定形状(例えばA4サイズ)の用紙のエッジ位置を検出する。そして、検査装置1は、検出したエッジ位置が予め設定された位置(例えばA4サイズの用紙に対応したエッジ位置)であるか否かを判定することで、用紙の搬送位置の良否を検査する。
【0015】
図2は、検査装置1の構成を例示するブロック図である。図2に示すように、検査装置1は、レーザ光源11と、カメラ12と、カメラ画像メモリ13と、画像読出部14と、移動量算出部15と、移動量記憶部16と、エッジ検出部17と、出力部18とを備える。
【0016】
具体的には、検査装置1のレーザ光源11、カメラ12、カメラ画像メモリ13は、用紙Pの表面にレーザ光である照射光2を照射し、用紙Pからの反射光3を撮像するための光学系機器などであってよい。また、検査装置1の画像読出部14、移動量算出部15、移動量記憶部16、エッジ検出部17、出力部18は、カメラ12で撮像された画像を、CPU(Central Processing Unit)がRAM(Random Access Memory)に展開されたプログラムを実行することで処理するPC(Personal Computer)等の情報処理機器であってよい。
【0017】
レーザ光源11は、自動原稿搬送装置120の読み取り位置において、用紙Pのエッジを検出する領域(例えば、A4サイズの用紙Pのエッジ位置となる設計上の位置を中心とした直径4〜5mm程度の範囲)にレーザ光である照射光2を照射する。カメラ12は、照射光2を照射した領域の被写体、すなわち用紙Pと背景板124とに現れるスペックル画像の反射光3を所定の時間間隔(フレームレート)で撮像する。
【0018】
図3は、検査装置1で撮像された撮像画像Gを例示する概念図である。図3に示すように、撮像画像Gには、レーザ光などのコヒーレント光を照射した領域で、その領域の被写体表面における凹凸構造によって散乱光(反射光3)に生じる明暗の斑点模様であるスペックル画像G1、G2が含まれる。
【0019】
撮像画像Gにおいて、搬送される用紙Pがある部分のスペックル画像G1は、フレームレート間隔で移動する用紙Pの移動量分変位したものとなる。また、搬送される用紙Pがない背景板124に対応した部分のスペックル画像G2は、静止したものとなる。したがって、検査装置1は、撮像画像Gのスペックル画像G1、スペックル画像G2を検出することで、用紙Pのエッジ位置が設計上の位置近傍で搬送されていることを検出できる。
【0020】
カメラ画像メモリ13は、カメラ12により所定のフレームレートで撮像された撮像画像Gを逐次記憶(スタック)する。画像読出部14は、カメラ画像メモリ13に逐次記憶された撮像画像G(スペックル画像G1、G2)を順次読み出して移動量算出部15へ出力する。具体的には、t番目の撮像画像の読み出し(141)と、その次のフレーム画像であるt+1番目の撮像画像の読み出し(142)とを行って移動量算出部15へ出力する。
【0021】
移動量算出部15は、t番目の撮像画像、t+1番目の撮像画像の画像相関に基づいて、撮像画像の位置ごとに、フレームレート間隔における被写体(用紙P、背景板124)の移動量を算出する。移動量記憶部16は、移動量算出部15が算出した撮像画像の位置ごとの移動量を記憶する。
【0022】
図4は、2つのスペックル画像(t番目の撮像画像、t+1番目の撮像画像)の画像相関に基づいた移動量算出を例示する概念図である。図4に示すように、移動量算出部15は、2つのスペックル画像の相関演算(例えば位相限定相関)を行って相関のピークを求め、その相関のピークに対応した被写体の移動量(ベクトル量)を算出する。
【0023】
なお、移動量算出部15は、2つのスペックル画像の相関演算を所定幅で区分した画像領域ごとに行い、その画像領域に対応した位置ごとに、被写体の移動量を算出する。
【0024】
図5は、画像領域ごとの移動量の算出と、用紙のエッジ検出とを例示する概念図である。図5に示すように、移動量算出部15は、高さがgh、幅がgwであり、間隔がnwで搬送方向と直交する方向に並ぶ画像領域R1〜Rnを2つのスペックル画像同士で相関演算することで、画像領域R1〜Rnに対応した位置における被写体の移動量を算出する。なお、画像領域R1〜Rnの区分については、演算能力や、必要となる位置精度に応じて適宜変更してよい。
【0025】
エッジ検出部17は、スペックル画像内の画像領域R1〜Rnに対応した位置ごとに算出された被写体の移動量を移動量記憶部16より読み出して、レーザ光を照射した領域における用紙Pのエッジ位置を検出する。具体的には、エッジ検出部17は、搬送方向と直交する方向において、画像領域R1〜Rnに対応した位置ごとに離散的に算出された移動量を直線補間し、ROM(Read Only Memory)等に予め設定された閾値thと比較する。
【0026】
ここで、用紙Pがある部分については、搬送速度に対応した移動量が検出される。また、用紙Pがない部分については、静止していることから移動量は小さい値となる。したがって、エッジ検出部17は、閾値thを下回る境界を用紙Pのエッジ位置(端位置)として検出する。なお、用紙Pのエッジ位置については、撮像画像Gの所定位置に対するオフセット量として検出してもよい。
【0027】
出力部18は、エッジ検出部17により検出された用紙Pのエッジ位置に基いて、用紙Pの搬送位置の良否をディスプレイ表示や音声出力などでユーザに対して出力する。例えば、出力部18は、検出された用紙Pのエッジ位置(オフセット量)が所定の範囲(1mm程度)内である場合に、用紙Pの搬送位置の検査結果は良好なものであるとして出力する。また、検出された用紙Pのエッジ位置(オフセット量)が所定の範囲(1mm程度)を超えた場合に、用紙Pの搬送位置の検査結果は不良なものであるとして出力する。
【0028】
以上のように、検査装置1は、検査対象である用紙Pのエッジを検出する領域にレーザ光を照射するレーザ光源11と、レーザ光を照射した領域の被写体に現れるスペックル画像を所定の時間間隔で撮像するカメラ12と、所定の時間間隔で撮像された2つのスペックル画像の画像相関に基いて、スペックル画像内の位置ごとに、被写体の移動量を算出する移動量算出部15と、スペックル画像内の位置ごとに算出された被写体の移動量に基いて、レーザ光を照射した領域における用紙Pのエッジ位置を検出するエッジ検出部17と、検出されたエッジ位置に基いて用紙Pの搬送位置の良否を出力する出力部18とを備える。
【0029】
したがって、検査装置1は、所定の時間間隔で撮像された2つのスペックル画像の画像相関に基いて用紙Pのエッジ位置を検出することから、用紙Pの色と背景板124の色とが同じ色の場合等においても、用紙Pのエッジを精度よく行うことができる。また、検査装置1は、白色光源と比較して輝度の高いレーザ光源11を用いるためにカメラ12における露光時間を短くでき、用紙Pの搬送速度が速い場合に容易に対応できる。
【0030】
(変形例)
上述した実施形態の変形例について説明する。なお、上述した実施形態と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。図6は、変形例にかかる検査装置1aの構成を例示するブロック図である。
【0031】
図6に示すように、検査装置1aは、白色光源などの光源19と、レジスト検出部20とを更に備える。また、カメラ12は、用紙Pのエッジを検出する領域だけでなく、用紙Pの表面(全体又は一部)を撮像するものとする。すなわち、カメラ12は、照射光2によるスペックル画像を含む用紙Pの表面を撮像する。
【0032】
なお、カメラ12は、同一のカメラで撮像してもよいし、照射光2によるスペックル画像を撮像するカメラと、用紙Pの表面を撮像するカメラとを分けてもよい。ただし、同一のカメラで撮像する場合は、光源19による用紙Pの輝度に合わせた露光時間で撮像するフレームと、照射光2によるスペックル画像に合わせた露光時間で撮像するフレームとを交互に撮像し、用紙Pの表面及びスペックル画像を所定の時間間隔で交互に撮像するものとする。
【0033】
レジスト検出部20は、用紙Pの表面の撮像画像から、基準となる位置(図7の点線)に対する用紙Pの端の位置を検出し、その検出結果を出力部18へ出力する。具体的には、レジスト検出部20は、カメラ画像メモリ13より撮像画像Gを読み出して2値化することで撮像画像G中の用紙Pの端を認識し、その認識した用紙Pの端と基準となる位置との搬送方向と直交する方向における距離を検出する。なお、基準となる位置は、撮像画像における画素位置などにより、所定位置として予めメモリなどで設定された位置であってよい。
【0034】
出力部18は、エッジ検出部17により検出された用紙Pのエッジ位置と、レジスト検出部20により検出された基準となる位置との相対位置に基いて、用紙Pの搬送位置の良否をディスプレイ表示や音声出力などでユーザに対して出力する。
【0035】
図7は、用紙Pの端と基準となる位置とを例示する概念図である。図7に示すように、検査を行う際の用紙Pの端と、基準となる線(点線)との間の搬送方向と直交する方向における距離Mを検出するものとする。
【0036】
出力部18は、上述した距離Xを検出し、その検出値が予め設定された値であるか否かを判定することで、用紙Pの搬送位置の良否を出力する。例えば、上端部分、中間部分、下端部分における距離Xと、エッジ位置とを検出することで、用紙Pの搬送時のスキューを検出してもよい。このように、検査装置1aは、スペックル画像による用紙Pのエッジ検出と、用紙Pの表面を撮像した画像をもとに、用紙Pの端と基準となる位置と相対位置とを組み合わせた搬送検査を行うものであってよい。
【0037】
なお、上記実施形態及び変形例では、本発明を用紙搬送の検査装置に適用した例について説明したが、本発明は、用紙搬送の検査装置に限らず、移動体の搬送検査するあらゆる検査装置に対して広く適用することができる。また、上記実施形態及び変形例として開示した技術事項は、本発明の好ましい適用例を例示したものであり、本発明の技術的範囲が上記実施形態及び変形例として開示した技術事項に限定されるものではない。本発明の技術的範囲は、上記実施形態及び変形例として開示した具体的な技術事項に加え、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において容易に想到し得る様々な変形例、代替技術を含むものである。
【符号の説明】
【0038】
1、1a…検査装置、2…照射光、3…反射光、11…レーザ光源、12…カメラ、13…カメラ画像メモリ、14…画像読出部、15…移動量算出部、16…移動量記憶部、17…エッジ検出部、18…出力部、19…光源、20…レジスト検出部、21…出力部、120…自動原稿搬送装置、124…背景板、G…撮像画像、G1、G2…スペックル画像、M…マーク画像、P…用紙、R1〜Rn…画像領域、th…閾値
図1
図2
図6
図7
図3
図4
図5