特許第6046598号(P6046598)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6046598通信システム、フレームレート変換装置、及びフレームレート変換方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6046598
(24)【登録日】2016年11月25日
(45)【発行日】2016年12月21日
(54)【発明の名称】通信システム、フレームレート変換装置、及びフレームレート変換方法
(51)【国際特許分類】
   H04J 3/00 20060101AFI20161212BHJP
【FI】
   H04J3/00 U
   H04J3/00 B
【請求項の数】8
【全頁数】43
(21)【出願番号】特願2013-249501(P2013-249501)
(22)【出願日】2013年12月2日
(65)【公開番号】特開2015-106891(P2015-106891A)
(43)【公開日】2015年6月8日
【審査請求日】2015年12月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】特許業務法人 志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】北村 圭
(72)【発明者】
【氏名】大原 拓也
(72)【発明者】
【氏名】山崎 悦史
(72)【発明者】
【氏名】木坂 由明
(72)【発明者】
【氏名】片岡 智由
(72)【発明者】
【氏名】山田 義朗
(72)【発明者】
【氏名】手島 光啓
(72)【発明者】
【氏名】平野 章
【審査官】 森谷 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−177773(JP,A)
【文献】 特開2011−223454(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/013602(WO,A1)
【文献】 片桐 徹 Toru Katagiri 他,100GE over OTU4インタフェースを用いた異ベンダ間相互接続性検証実験 Network interoperability testing with multi-vendor 100GE over OTU4 interfaces,電子情報通信学会技術研究報告 Vol.112 No.87 IEICE Technical Report,日本,一般社団法人電子情報通信学会 The Institute of Electronics,Information and Communication Engineers,2012年 6月14日,第112巻,pp.25-30
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04J 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信側のフレームレート変換装置が第1の転送レートにより受信したクライアント信号を、第2の転送レートにより受信側のフレームレート変換装置に送信する通信システムであって、
送信側の前記フレームレート変換装置は、
第3の転送レートに対応したトランスポートフレームに、前記第1の転送レートにより受信したクライアント信号を設定する処理と、前記第3の転送レートによる転送のために不足しているデータ量のダミー信号を挿入する処理とを行い、前記第3の転送レートにより送信する送信側フレーミング処理部と、
前記送信側フレーミング処理部から前記第3の転送レートにより受信した前記トランスポートフレームに設定されている前記クライアント信号を前記第2の転送レートに対応したトランスポートフレームに設定し、前記第2の転送レートにより受信側の前記フレームレート変換装置へ送信させる送信側デジタル信号処理部とを備え、
受信側の前記フレームレート変換装置は、
前記第3の転送レートに対応したトランスポートフレームに、送信側の前記フレームレート変換装置から前記第2の転送レートにより受信したトランスポートフレーム内のクライアント信号を設定するとともに、前記第3の転送レートによる転送のために不足しているデータ量のダミー信号を挿入して前記第3の転送レートにより送信する受信側デジタル信号処理部と、
前記受信側デジタル信号処理部から前記第3の転送レートにより受信した前記トランスポートフレームに設定されている前記クライアント信号を抽出して前記第1の転送レートにより送信させる受信側フレーミング処理部とを備える、
ことを特徴とする通信システム。
【請求項2】
前記送信側フレーミング処理部は、前記第3の転送レートに対応したトランスポートフレームにオーバーヘッドを付加し、
前記送信側デジタル信号処理部は、前記送信側フレーミング処理部から受信した複数の前記トランスポートフレームに設定されている前記クライアント信号を前記第2の転送レートに対応した1つのトランスポートフレームに設定する場合、前記第2の転送レートに対応したトランスポートフレームのオーバーヘッドに、受信した複数の前記トランスポートフレームのいずれかのオーバーヘッドを設定し、
前記受信側デジタル信号処理部は、送信側の前記フレームレート変換装置から前記第2の転送レートにより受信したトランスポートフレームのオーバーヘッドに基づいて、前記第3の転送レートに対応したトランスポートフレームにオーバーヘッドを設定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記送信側デジタル信号処理部は、前記送信側フレーミング処理部から受信した複数の前記トランスポートフレームのオーバーヘッドのうち、前記第2の転送レートに対応したトランスポートフレームのオーバーヘッドに設定しなかったオーバーヘッドの一部または全部を、前記第2の転送レートに対応したトランスポートフレーム内のペイロードに設定する、あるいは、アウトバンドにより前記受信側の前記フレームレート変換装置に送信し、
前記受信側デジタル信号処理部は、送信側の前記フレームレート変換装置から前記第2の転送レートにより受信したトランスポートフレームのペイロードに設定されているオーバーヘッドの一部または全部、あるいは、アウトバンドにより前記送信側の前記フレームレート変換装置から受信したオーバーヘッドの一部または全部に基づいて、前記第3の転送レートに対応したトランスポートフレームにオーバーヘッドを設定する、
ことを特徴とする請求項2に記載の通信システム。
【請求項4】
前記送信側デジタル信号処理部は、前記送信側フレーミング処理部から受信した複数の前記トランスポートフレームのオーバーヘッドのうち、前記第2の転送レートに対応したトランスポートフレームのオーバーヘッドに設定しなかったオーバーヘッドの一部または全部を、前記第2の転送レートに対応したトランスポートフレーム内のペイロードにおけるデータ設定領域、固定パターン設定領域、またはスタッフ領域に設定する方法、あるいは、アウトバンドにより前記受信側の前記フレームレート変換装置に送信する方法を1以上用いて前記フレームレート変換装置に送信する、
ことを特徴とする請求項3に記載の通信システム。
【請求項5】
前記送信側フレーミング処理部は、ダミー信号の設定位置またはダミー信号のパターンを、前記トランスポートフレームのペイロードあるいはオーバーヘッドに設定する、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の通信システム。
【請求項6】
第1の転送レートにより受信した信号を第2の転送レートにより送信するフレームレート変換装置であって、
第3の転送レートに対応したトランスポートフレームに、前記第1の転送レートにより受信した信号を設定する処理と、前記第3の転送レートによる転送のために不足しているデータ量のダミー信号を挿入する処理を行い、前記第3の転送レートにより送信する第1の信号処理部と、
前記第1の信号処理部から前記第3の転送レートにより前記トランスポートフレームを受信し、受信した前記トランスポートフレームから前記ダミー信号を抜去して前記第2の転送レートに対応したトランスポートフレームを生成し、前記第2の転送レートにより送信させる第2の信号処理部と、
を備えることを特徴とするフレームレート変換装置。
【請求項7】
送信側のフレームレート変換装置が第1の転送レートにより受信したクライアント信号を、第2の転送レートにより受信側のフレームレート変換装置に送信する通信システムが実行するフレームレート変換方法であって、
送信側の前記フレームレート変換装置において、
送信側フレーミング処理部が、第3の転送レートに対応したトランスポートフレームに、前記第1の転送レートにより受信したクライアント信号を設定する処理と、前記第3の転送レートによる転送のために不足しているデータ量のダミー信号を挿入する処理とを行い、前記第3の転送レートにより送信する送信側フレーミング処理ステップと、
送信側デジタル信号処理部が、前記送信側フレーミング処理部から前記第3の転送レートにより受信した前記トランスポートフレームに設定されている前記クライアント信号を前記第2の転送レートに対応したトランスポートフレームに設定し、前記第2の転送レートにより受信側の前記フレームレート変換装置へ送信させる送信側デジタル信号処理ステップと、
受信側の前記フレームレート変換装置において、
受信側デジタル信号処理部が、前記第3の転送レートに対応したトランスポートフレームに、送信側の前記フレームレート変換装置から前記第2の転送レートにより受信したトランスポートフレーム内のクライアント信号を設定するとともに、前記第3の転送レートによる転送のために不足しているデータ量のダミー信号を挿入して前記第3の転送レートにより送信する受信側デジタル信号処理ステップと、
受信側フレーミング処理部が、前記受信側デジタル信号処理部から前記第3の転送レートにより受信した前記トランスポートフレームに設定されている前記クライアント信号を抽出して前記第1の転送レートにより送信させる受信側フレーミング処理ステップと、
を有することを特徴とするフレームレート変換方法。
【請求項8】
第1の転送レートにより受信した信号を第2の転送レートにより送信するフレームレート変換装置が実行するフレームレート変換方法であって、
第1の信号処理部が、第3の転送レートに対応したトランスポートフレームに、前記第1の転送レートにより受信した信号を設定する処理と、前記第3の転送レートによる転送のために不足しているデータ量のダミー信号を挿入する処理を行い、前記第3の転送レートにより送信する第1の信号処理ステップと、
第2の信号処理部が、前記第1の信号処理部から前記第3の転送レートにより送信された前記トランスポートフレームを受信し、受信した前記トランスポートフレームから前記ダミー信号を抜去して前記第2の転送レートに対応したトランスポートフレームを生成し、前記第2の転送レートにより送信させる第2の信号処理ステップと、
を有することを特徴とするフレームレート変換方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システム、フレームレート変換装置、及びフレームレート変換方法に関する。
【背景技術】
【0002】
クラウドサービス、高速モバイルアクセスやスマートフォン端末の普及が進み、データや映像等の多種多様のコンテンツ利用が活発化している。上記のような新サービスの登場や利用方法の変化は、通信トラヒックの増大に加えて、トラヒックの性質にも変化をもたらす。モバイルアクセスの普及は局所的なトラヒック変動の誘因となる。大容量かつ変動の大きなトラヒックを転送するネットワークとして、エラスティック光パスネットワークが研究されており、そのキーコンポーネントとして、マルチフロー光トランスポンダが提案されている。このトランスポンダでは、出力するラインサイドのビットレートが可変であるという特徴がある(非特許文献1)。
【0003】
また、現在の100Gトランスポンダでは、DP−QPSK(dual-polarization Quadrature Phase Shift Keying)を用いた変調が行われている。今後のBeyond 100Gトランスポンダでは、ADC(analog to digital converter)/DAC(digital to analog converter)の速度は100Gトランスポンダのものを流用し、8QAM(quadrature amplitude modulation)変調を行うような場合が考えられる。この場合、ライン側のビットレートは150G系列のものとなる。
【0004】
また、現在の100Gトランスポンダの電気処理部は、主にフレーマ(Framer)とDSP(Digital Signal Processing)とから構成されている。具体的には、フレーマは、トランスポートネットワークで転送する信号(クライアント信号)を終端し、トランスポートフレームにマッピングする。フレーマから出力されたトランスポートフレームをDSPに送るためのインタフェースには、例えばOTL4.10(OTL:Optical channel Transport Lane)が用いられる。DSPは、光伝送路での劣化に対して等化処理を行う。
【0005】
トランスポートフレームの具体例としては、ITU−T勧告G.709”Interfaces for Optical Transport Networks (OTN)”(非特許文献2)で規定されるOTUk(k=1,2,3,4)が挙げられる。100Gに対応するOTU4では、ペイロードを1スロットあたり1.25GのTS(Tributary slot)80個に分割し、転送するデータをTSにマッピングする。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】神野正彦、高良秀彦、曽根由明、米永一茂、平野章、河合伸吾、「マルチフロー光トランスポンダ−IPレイヤとエラスティック光レイヤの効率的なインターワーキングに向けて−”、信学技報、社団法人 電子情報通信学会、2011年6月、OCS2011-21、p.53−57
【非特許文献2】”Interfaces for the Optical Transport Network (OTN)”、ITU-T G.709/Y.1331、INTERNATIONAL TELECOMMUNICATION UNION、2012年2月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来までのトランスポンダでは、クライアント信号のビットレート(例えば、100GE(ギガビット・イーサネット(登録商標))では、ビットレートは約103G)と、フレーマ(フレーミング処理部)とDSP(デジタル信号処理部)間のインタフェース(例えば、OTL4.10では、約112G)のビットレートと、トランスポートフレームのビットレート(例えば、OTU4では、約112G)が、同じビットレート(100G系列のビットレート)を処理することを前提として構成されていた。
【0008】
一方、ライン信号のビットレートが可変となる事を想定したマルチフロー光トランスポンダや新たな変調方式(8QAM)の登場により、トランスポートフレームとして、例えば、8QAMでの150G系列のように、標準化されているレート(2.5G、10G、40G、100G)以外のビットレートのトランスポートフレームが必要となることが想定される。しかし、そのようなトランスポートフレームは、標準化されていない。
【0009】
また、もし、フレーマで標準化されているレート以外のビットレートのトランスポートフレームを構成することができたとしても、フレーマ−DSP間のインタフェースのビットレート(例えば、OTL4.10では、約112G)とトランスポートフレームのビットレートが異なるビットレート(例えば、8QAMでの150G系列では、約168G)になる場合があるため、トランスポートフレームをフレーマからDSPに送ることができない。もしくは、標準化されているOTL4.10(100G)やOTL3.4(40G)といったインタフェース以外のフレーマとDSP間のインタフェースを独自に作ることとなってしまう。
【0010】
図20は、従来技術によるビットレートの関係を示す図である。同図に示すように、クライアント信号のビットレートBcとライン信号のビットレートBlが50Gであるなど、標準(例えば、OTL3.4(40G)やOTL4.10(100G))とは異なるビットレートであるとする。この場合、フレーマであるフレーミング処理部とDSPであるデジタル信号処理部との間に、標準化で規定されていないトランスポートフレームを転送する独自インタフェースが必要となる。
【0011】
上記事情に鑑み、本発明は、外部から入力される信号や外部へ出力する信号の転送レートが内部で使用しているインタフェースの転送レートとは異なる場合でも、内部のインタフェースを変更することなく信号を転送することができる通信システム、フレームレート変換装置、及びフレームレート変換方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一態様は、送信側のフレームレート変換装置が第1の転送レートにより受信したクライアント信号を、第2の転送レートにより受信側のフレームレート変換装置に送信する通信システムであって、送信側の前記フレームレート変換装置は、第3の転送レートに対応したトランスポートフレームに、前記第1の転送レートにより受信したクライアント信号を設定する処理と、前記第3の転送レートによる転送のために不足しているデータ量のダミー信号を挿入する処理とを行い、前記第3の転送レートにより送信する送信側フレーミング処理部と、前記送信側フレーミング処理部から前記第3の転送レートにより受信した前記トランスポートフレームに設定されている前記クライアント信号を前記第2の転送レートに対応したトランスポートフレームに設定し、前記第2の転送レートにより受信側の前記フレームレート変換装置へ送信させる送信側デジタル信号処理部とを備え、受信側の前記フレームレート変換装置は、前記第3の転送レートに対応したトランスポートフレームに、送信側の前記フレームレート変換装置から前記第2の転送レートにより受信したトランスポートフレーム内のクライアント信号を設定するとともに、前記第3の転送レートによる転送のために不足しているデータ量のダミー信号を挿入して前記第3の転送レートにより送信する受信側デジタル信号処理部と、前記受信側デジタル信号処理部から前記第3の転送レートにより受信した前記トランスポートフレームに設定されている前記クライアント信号を抽出して前記第1の転送レートにより送信させる受信側フレーミング処理部とを備える、ことを特徴とする通信システムである。
【0013】
本発明の一態様は、上述した通信システムであって、前記送信側フレーミング処理部は、前記第3の転送レートに対応したトランスポートフレームにオーバーヘッドを付加し、前記送信側デジタル信号処理部は、前記送信側フレーミング処理部から受信した複数の前記トランスポートフレームに設定されている前記クライアント信号を前記第2の転送レートに対応した1つのトランスポートフレームに設定する場合、前記第2の転送レートに対応したトランスポートフレームのオーバーヘッドに、受信した複数の前記トランスポートフレームのいずれかのオーバーヘッドを設定し、前記受信側デジタル信号処理部は、送信側の前記フレームレート変換装置から前記第2の転送レートにより受信したトランスポートフレームのオーバーヘッドに基づいて、前記第3の転送レートに対応したトランスポートフレームにオーバーヘッドを設定する、ことを特徴とする。
【0014】
本発明の一態様は、上述した通信システムであって、前記送信側デジタル信号処理部は、前記送信側フレーミング処理部から受信した複数の前記トランスポートフレームのオーバーヘッドのうち、前記第2の転送レートに対応したトランスポートフレームのオーバーヘッドに設定しなかったオーバーヘッドの一部または全部を、前記第2の転送レートに対応したトランスポートフレーム内のペイロードに設定する、あるいは、アウトバンドにより前記受信側の前記フレームレート変換装置に送信し、前記受信側デジタル信号処理部は、送信側の前記フレームレート変換装置から前記第2の転送レートにより受信したトランスポートフレームのペイロードに設定されているオーバーヘッドの一部または全部、あるいは、アウトバンドにより前記送信側の前記フレームレート変換装置から受信したオーバーヘッドの一部または全部に基づいて、前記第3の転送レートに対応したトランスポートフレームにオーバーヘッドを設定する、ことを特徴とする。
【0015】
本発明の一態様は、上述した通信システムであって、前記送信側デジタル信号処理部は、前記送信側フレーミング処理部から受信した複数の前記トランスポートフレームのオーバーヘッドのうち、前記第2の転送レートに対応したトランスポートフレームのオーバーヘッドに設定しなかったオーバーヘッドの一部または全部を、前記第2の転送レートに対応したトランスポートフレーム内のペイロードにおけるデータ設定領域、固定パターン設定領域、またはスタッフ領域に設定する方法、あるいは、アウトバンドにより前記受信側の前記フレームレート変換装置に送信する方法を1以上用いて前記フレームレート変換装置に送信する、ことを特徴とする。
【0016】
本発明の一態様は、上述した通信システムであって、前記送信側フレーミング処理部は、ダミー信号の設定位置またはダミー信号のパターンを、前記トランスポートフレームのペイロードあるいはオーバーヘッドに設定する、ことを特徴とする。
【0017】
本発明の一態様は、第1の転送レートにより受信した信号を第2の転送レートにより送信するフレームレート変換装置であって、第3の転送レートに対応したトランスポートフレームに、前記第1の転送レートにより受信した信号を設定する処理と、前記第3の転送レートによる転送のために不足しているデータ量のダミー信号を挿入する処理を行い、前記第3の転送レートにより送信する第1の信号処理部と、前記第1の信号処理部から前記第3の転送レートにより前記トランスポートフレームを受信し、受信した前記トランスポートフレームから前記ダミー信号を抜去して前記第2の転送レートに対応したトランスポートフレームを生成し、前記第2の転送レートにより送信させる第2の信号処理部と、を備えることを特徴とするフレームレート変換装置である。
【0018】
本発明の一態様は、送信側のフレームレート変換装置が第1の転送レートにより受信したクライアント信号を、第2の転送レートにより受信側のフレームレート変換装置に送信する通信システムが実行するフレームレート変換方法であって、送信側の前記フレームレート変換装置において、送信側フレーミング処理部が、第3の転送レートに対応したトランスポートフレームに、前記第1の転送レートにより受信したクライアント信号を設定する処理と、前記第3の転送レートによる転送のために不足しているデータ量のダミー信号を挿入する処理とを行い、前記第3の転送レートにより送信する送信側フレーミング処理ステップと、送信側デジタル信号処理部が、前記送信側フレーミング処理部から前記第3の転送レートにより受信した前記トランスポートフレームに設定されている前記クライアント信号を前記第2の転送レートに対応したトランスポートフレームに設定し、前記第2の転送レートにより受信側の前記フレームレート変換装置へ送信させる送信側デジタル信号処理ステップと、受信側の前記フレームレート変換装置において、受信側デジタル信号処理部が、前記第3の転送レートに対応したトランスポートフレームに、送信側の前記フレームレート変換装置から前記第2の転送レートにより受信したトランスポートフレーム内のクライアント信号を設定するとともに、前記第3の転送レートによる転送のために不足しているデータ量のダミー信号を挿入して前記第3の転送レートにより送信する受信側デジタル信号処理ステップと、受信側フレーミング処理部が、前記受信側デジタル信号処理部から前記第3の転送レートにより受信した前記トランスポートフレームに設定されている前記クライアント信号を抽出して前記第1の転送レートにより送信させる受信側フレーミング処理ステップと、を有することを特徴とするフレームレート変換方法である。
【0019】
本発明の一態様は、第1の転送レートにより受信した信号を第2の転送レートにより送信するフレームレート変換装置が実行するフレームレート変換方法であって、第1の信号処理部が、第3の転送レートに対応したトランスポートフレームに、前記第1の転送レートにより受信した信号を設定する処理と、前記第3の転送レートによる転送のために不足しているデータ量のダミー信号を挿入する処理を行い、前記第3の転送レートにより送信する第1の信号処理ステップと、第2の信号処理部が、前記第1の信号処理部から前記第3の転送レートにより送信された前記トランスポートフレームを受信し、受信した前記トランスポートフレームから前記ダミー信号を抜去して前記第2の転送レートに対応したトランスポートフレームを生成し、前記第2の転送レートにより送信させる第2の信号処理ステップと、を有することを特徴とするフレームレート変換方法である。
【発明の効果】
【0020】
本発明により、外部から入力される信号や外部へ出力する信号の転送レートが内部で使用しているインタフェースの転送レートとは異なる場合でも、内部のインタフェースを変更することなく信号を転送することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施形態の概要を示す図である。
図2】本発明の第1の実施形態によるトランスポンダの構成を示す機能ブロック図である。
図3】同実施形態によるトランスポートフレームのフレーム構成を示す図である。
図4】同実施形態による送信側レート変換部におけるトランスポートフレームの変換処理の概要を説明するための図である。
図5】同実施形態による送信側レート変換部が実行するトランスポートフレームの変換処理を示す図である。
図6】第2の実施形態による送信側レート変換部が実行するトランスポートフレームの変換処理を示す図である。
図7】オーバーヘッドのフィールドを示す図である。
図8】第3の実施形態による送信側レート変換部が実行するトランスポートフレームの変換処理を示す図である。
図9】第4の実施形態による送信側レート変換部が実行するトランスポートフレームの変換処理を示す図である。
図10】GMPのstuffの設定を示す図である。
図11】第5の実施形態によるトランスポンダの構成を示す機能ブロック図である。
図12】同実施形態による送信側レート変換部が実行するトランスポートフレームの変換処理を示す図である。
図13】第6の実施形態による2フレーム目のオーバーヘッド(OH)の全情報の転送を示す図である。
図14】第7の実施形態による送信側のトランスポンダにおけるフレーム転送の処理概要を示す図である。
図15】同実施形態によるトランスポンダの構成を示す機能ブロック図である。
図16】第8の実施形態による送信側レート変換部におけるトランスポートフレームの変換処理の概要を説明するための図である。
図17】同実施形態による送信側レート変換部が実行するトランスポートフレームの変換処理を示す図である。
図18】同実施形態による送信側レート変換部が実行するトランスポートフレームの変換処理を示す図である。
図19】同実施形態による送信側レート変換部が実行するトランスポートフレームの変換処理を示す図である。
図20】従来技術によるビットレートの関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態の概要を示す図である。本実施形態の通信システムは、信号の送信側のトランスポンダ1と受信側のトランスポンダ1とをネットワークにより接続して構成される。フレームレート変換装置である送信側及び受信側のトランスポンダ1は同一の構成であり、フレーミング処理部12を有するフレーマ(Framer)とデジタル信号処理部13を有するDSP(Digital Signal Processing)とを備える。フレーマ−DSP間のインタフェースには、例えば、OTL4.10(OTL:Optical channel Transport Lane)が用いられる。同図では、送信側のトランスポンダ1の処理概要を示している。
【0023】
本発明の実施形態では、同図に示すように、送信側のトランスポンダ1のフレーマにおいて、フレーミング処理部12がフレーマ−DSP間のインタフェースのビットレート(第3の転送レート)と等しいトランスポートフレームを構成する。このようなトランスポートフレームを構成することにより、フレーマからDSPへの信号転送を可能とする。トランスポートフレームを構成する際、フレーミング処理部12のダミー信号挿入部122は、フレーマ−DSP間のトランスポートフレームのペイロードのTS(Tributary slot)にダミー信号を挿入する。このダミー信号の挿入により、トランスポートフレームのペイロードのビットレート(例えば、OPU4では約104G)と、クライアント信号のビットレートBc(例えば、10GE×5:約52G、第1の転送レート)を一致させる。このように、ダミー信号挿入部122は、フレーマ−DSP間の転送レートによる転送のために不足しているデータ量のダミー信号を挿入する。なお、Gはギガビットを示す。
【0024】
送信側のトランスポンダのDSPにおいて、デジタル信号処理部13の送信側レート変換部132は、フレーマから受信したトランスポートフレームのペイロードからダミー信号を抜去し、ライン信号のビットレートBl(第2の転送レート)に応じたトランスポートフレームを作成する。これにより、ライン信号のビットレートBlが可変の場合でも転送を可能とする。
【0025】
受信側のトランスポンダ1のDSPにおいて、デジタル信号処理部13は、送信側のトランスポンダ1から受信したライン信号をフレーマ−DSP間のトランスポートフレームのペイロードに設定する際、ダミー信号を挿入する。このダミー信号の挿入により、ライン信号のビットレートBlに応じたトランスポートフレームから、フレーマ−DSP間のインタフェースのビットレートと等しいトランスポートフレームを復元する。受信側のトランスポンダ1のフレーマにおいて、フレーミング処理部12は、DSPから受信した信号を設定したトランスポートフレームからダミー信号を抜去してクライアント信号を復元し、出力する。
【0026】
[第1の実施形態]
図2は、本発明の第1の実施形態によるトランスポンダ1の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、トランスポンダ1は、クライアント信号送受信部11、フレーミング処理部12、デジタル信号処理部13、及びライン信号送受信部14を備えて構成される。本実施形態では、フレーミング処理部12が、OTU4フレーマ(OTU4 Framer)に具備され、デジタル信号処理部13がデジタルコヒーレント信号処理LSI(DSP)に具備されるものとする。
【0027】
クライアント信号送受信部11は、クライアント信号を送受信する。ライン信号送受信部14は、対向のトランスポンダ1との間でネットワークを介してライン信号を送受信する。
フレーミング処理部12は、クライアント信号をトランスポートフレームにマッピングする。フレーミング処理部12は、マッピング部121、ダミー信号挿入部122、オーバーヘッド付加部123、パラレル信号送信部124、パラレル信号受信部125、オーバーヘッド抽出部126、ダミー信号抜去部127、及びデマッピング部128を備えて構成される。
【0028】
マッピング部121は、クライアント信号送受信部11から送られてきたクライアント信号を、フレーマ−DSP間のインタフェースに対応したトランスポートフレームにマッピングし、マッピングにより得られたトランスポートフレームをダミー信号挿入部122に出力する。ダミー信号挿入部122は、マッピング部121から出力されたトランスポートフレームにダミー信号を挿入し、オーバーヘッド付加部123に出力する。オーバーヘッド付加部123は、ダミー信号挿入部122によりダミー信号が挿入されたトランスポートフレームにオーバーヘッド情報を付加し、パラレル信号送信部124に出力する。パラレル信号送信部124は、オーバーヘッド付加部123によりオーバーヘッドが付加されたトランスポートフレームを、フレーマ−DSP間のインタフェースによってパラレルに、フレーミング処理部12からデジタル信号処理部13へ転送する。
【0029】
パラレル信号受信部125は、フレーマ−DSP間インタフェースによりデジタル信号処理部13からパラレルに転送されてきた信号をトランスポートフレームに設定し、オーバーヘッド抽出部126に出力する。オーバーヘッド抽出部126は、パラレル信号受信部125から出力されたトランスポートフレームのオーバーヘッドを抽出し、オーバーヘッドに関する処理を行う。ダミー信号抜去部127は、オーバーヘッド抽出部126から出力されたトランスポートフレームからダミー信号を抜去し、デマッピング部128に出力する。デマッピング部128は、ダミー信号抜去部127によりダミー信号が抜去されたトランスポートフレームからクライアント信号を復元し、クライアント信号送受信部11へ出力する。
【0030】
デジタル信号処理部13は、光伝送路での劣化に対して信号の等化処理等を行う。デジタル信号処理部13は、パラレル信号受信部131、送信側レート変換部132、誤り訂正符号化部133、デジタル信号送信処理部134、デジタル信号受信処理部135、誤り訂正復号化部136、受信側レート変換部137、及びパラレル信号送信部138を備えて構成される。
【0031】
パラレル信号受信部131は、フレーマ−DSP間インタフェースによりフレーミング処理部12からパラレルに送られてきた信号からトランスポートフレームを復元し、復元したトランスポートフレームを送信側レート変換部132に出力する。送信側レート変換部132は、パラレル信号受信部131により復元されたトランスポートフレームからダミー信号を抜去してライン側のレートに合わせたトランスポートフレームを構成し、誤り訂正符号化部133に出力する。誤り訂正符号化部133は、送信側レート変換部132が出力したトランスポートフレームに誤り訂正符号を付加し、デジタル信号送信処理部134に出力する。デジタル信号送信処理部134は、誤り訂正符号化部133から出力されたトランスポートフレームに対して信号等化に向けた処理を行い、ライン信号送受信部14へ出力する。
【0032】
デジタル信号受信処理部135は、ライン信号送受信部14から転送されてきた信号に対し、信号等化処理を行った結果得られたトランスポートフレームを誤り訂正復号化部136に出力する。誤り訂正復号化部136は、デジタル信号受信処理部135から出力されたトランスポートフレームに対し誤り訂正復号化を行って得られたトランスポートフレームを受信側レート変換部137に出力する。受信側レート変換部137は、誤り訂正復号化部136により誤り訂正符号化されたトランスポートフレームから、フレーミング処理部12へ転送可能なように、フレーマ−DSP間のインタフェースに対応したトランスポートフレームを構成し、パラレル信号送信部138に出力する。パラレル信号送信部138は、受信側レート変換部137から出力されたトランスポートフレームを、フレーマ−DSP間のインタフェースによってフレーミング処理部12へパラレルに転送する。
【0033】
第1の実施形態では、クライアント信号のビットレートが52Gであり、OTU4フレーマとDSPの間のインタフェースに112GのOTU4対応のOTL4.10が適用され、ライン信号のビットレートが56Gである場合の転送を行う例を示す。
【0034】
10GE×5(約52G)のクライアント信号がトランスポンダ1に入力されたとする。トランスポンダ1のクライアント信号送受信部11は、クライアント信号をフレーミング処理部12に送信する。フレーミング処理部12のマッピング部121は、OTU4フレーマ−DSP間のインタフェース(OTL4.10)がOTU4対応の112Gであるため、OTU4相当のトランスポートフレームである100Gトランスポートフレームにクライアント信号をマッピングする。
【0035】
図3(a)は、100Gトランスポートフレームのフレーム構成を示す図であり、図3(b)は、50Gトランスポートフレームのフレーム構成を示す図である。100Gトランスポートフレームは、100G系列のインタフェースに使用するトランスポートフレームであり、50Gトランスポートフレームは、50G系列のインタフェースに使用するトランスポートフレームである。以下では、例えば、100Gトランスポートフレームで112Gを転送する場合、100Gトランスポートフレーム(112G)のように記載する。
【0036】
図3(a)、(b)に示すように、100Gトランスポートフレーム及び50Gトランスポートフレームは、4列(1バイト)×4080カラムである。1カラム〜16カラムの16バイトにはOH(オーバーヘッド)が設定され、17カラム〜3824カラムの3808バイトにペイロードが設定され、3825〜4080カラムの256バイトにはFEC(forward error correction:前方誤り訂正)の情報が設定される。100Gトランスポートフレーム、及び50Gトランスポートフレームでは、ペイロード中の3817バイト〜3824バイトにFS(Fixed Stuff)が設定される。ここでは、簡単のため、ペイロードの17カラム〜3816カラムが10Gの10種類のTSを含む例を示しており、ペイロード中の数字はTSの番号を示す。図3(a)に示す100Gトランスポートフレームのペイロードは、TS1〜TS10の10種類のTSを含む。図3(b)に示す50Gトランスポートフレームのペイロードに含まれる10種類のTSの半分をTS群A、残りの半分をTS群Bとする。TS群A、TS群BのそれぞれにTS1〜TS5の5種類のTSが含まれる。なお、同図においては、ペイロード中にTS群AとTS群Bが交互に配置されているが、TS群AとTS群の配置はこれに限らず、例えば、TS群Aをペイロードの前半半分の領域、TS群Bをペイロードの後半半分の領域としてもよい。
【0037】
OTU4フレーマのマッピング部121は、OTU4相当の100Gトランスポートフレームにクライアント信号をマッピングする際、ペイロード中の決められた位置にある50G分のTS(例えば、図3(a)の100Gトランスポートフレームの17カラム〜3816カラム中のTS1〜TS5)に、クライアント信号をマッピングする。ダミー信号挿入部122は、100Gトランスポートフレームにおける残りの50G分のTS(例えば、図3(a)の17カラム〜3816カラム中のTS6〜TS10)に、FS等のダミー信号を設定する。上記のように設定することで、100G系列のOTL4.10インタフェースで転送可能な100Gトランスポートフレーム(OTU4)の形式を取りながら、50G分のデータを送信するトランスポートフレームを生成することができる。
【0038】
オーバーヘッド付加部123は、ダミー信号挿入部122からOTU4に対応したトランスポートフレームにより出力されたデータにOHを付加してパラレル信号送信部124に送る。パラレル信号送信部124は、オーバーヘッド付加部123から出力されたトランスポートフレームを、OTL4.10インタフェースによりDSPのデジタル信号処理部13へパラレルに送る。DSPのパラレル信号受信部131は、フレーマ(フレーミング処理部12)から受信したOTU4のトランスポートフレームを復元し、送信側レート変換部132に送る。
【0039】
ライン信号のビットレートは50G分(56G)であるため、OTU4の形式のままでは転送できない。そこで、送信側レート変換部132は、パラレル信号受信部131が復元したOTU4のトランスポートフレームから、OTU4フレーマ(フレーミング処理部12)で挿入したFS等のダミー信号を抜去し、50Gトランスポートフレーム(56G)を生成する。
【0040】
図4は、送信側レート変換部132によるトランスポートフレームの変換処理の概要を示す図である。1フレーム目の100Gトランスポートフレームは、時刻T0から時刻T0+1.168μs(マイクロ秒)までの信号に対応し、続く2フレーム目の100Gトランスポートフレームは、時刻T0+1.168μsから時刻T0+2×1.168μsまでの信号に対応する。一方、50G系列の信号に使用するトランスポートフレームである50Gトランスポートフレームは、1フレームで時刻T0から時刻T0+2×1.168μsまでの信号に対応する。送信側レート変換部132は、OTU4の2フレーム分の100Gトランスポートフレーム(112G)それぞれにおけるペイロード中の決められた位置にある50G分のTS(5/10のTS)からクライアント信号を抽出する。送信側レート変換部132は、抽出したクライアント信号を、50Gトランスポートフレーム(56G)のペイロードの決められた位置に設定する。
【0041】
図5は、送信側レート変換部132が100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)を50Gトランスポートフレームに変換する処理を示す図であり、図4の詳細を示す。なお、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)における網掛けのTSは、ダミー信号が設定されていることを示す。送信側レート変換部132は、2フレーム分の100Gトランスポートフレーム(112G)から1フレームの50Gトランスポートフレーム(56G)を構成する。そこで、送信側レート変換部132は、1フレーム目のOTU4の100Gトランスポートフレーム(112G)内のペイロードにおける決められた位置(TS1〜TS5)の50G分のTSからクライアント信号を抽出する。送信側レート変換部132は、抽出したクライアント信号を、50Gトランスポートフレーム(56G)のペイロードの決められた位置にある半分のTS(TS群AのTS1〜TS5)にマッピングする。半分のTSを用いるのは、100Gトランスポートフレーム(112G)から50Gトランスポートフレーム(56G)へ変更するためである。
【0042】
さらに、送信側レート変換部132は、2フレーム目のOTU4の100Gトランスポートフレーム内のペイロードにおける決められた位置(TS1〜TS5)に設定されている50G分のTSを取り出し、取り出したTSからクライアント信号を抽出する。送信側レート変換部132は、抽出したクライアント信号を、50Gトランスポートフレーム(56G)のペイロードの残った半分のTS(TS群BのTS1〜TS5)にマッピングする。
【0043】
送信側レート変換部132は、1フレーム目のOTU4のOHを、50Gトランスポートフレーム(56G)のOHに設定し、2フレーム目のOTU4のOHであるOH’は削除する。
上記のようにマッピングすることで、送信側レート変換部132は、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)から50Gトランスポートフレーム(56G)を生成する。
【0044】
送信側レート変換部132は、生成した50Gトランスポートフレームを誤り訂正符号化部133に出力する。誤り訂正符号化部133は、50Gトランスポートフレームに誤り訂正符号を付加し、デジタル信号送信処理部134に送信する。なお、誤り訂正符号化部133は無くてもよい。
デジタル信号送信処理部134は、50Gトランスポートフレームに対して長距離伝送のための光デジタルコヒーレント処理を行い、ライン信号送受信部14に送信する。なお、デジタル信号送信処理部134は無くてもよい。
ライン信号送受信部14は、デジタル信号処理部13から出力された50GトランスポートフレームのデータをE/O(Electrical/Optical)変換し、ライン信号としてネットワークへ送信する。送信されたデータは、対向のトランスポンダ1のライン信号送受信部14が受信する。
【0045】
対向のトランスポンダ1のライン信号送受信部14は、受信したデータをO/E(Optical/Electrical)変換した後、DSP(デジタル信号処理部13)へ出力する。デジタル信号処理部13のデジタル信号受信処理部135は、受信したデータに信号等化を行い、50Gトランスポートフレームを出力する。誤り訂正復号化部136は、デジタル信号受信処理部135から出力された50Gトランスポートフレームに誤り訂正処理を行う。誤り訂正復号化部136は誤り訂正処理が行われた50Gトランスポートフレームを受信側レート変換部137へ送信する。
【0046】
受信側レート変換部137は、送信側レート変換部132と逆の変換を行い、誤り訂正復号化部136が出力した50Gトランスポートフレーム(56G)から100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)を生成する。具体的には、受信側レート変換部137は、受信した50Gトランスポートフレーム(56G)の半分のTS(TS群AのTS1〜TS5)を、1フレーム目の100Gトランスポートフレームのペイロードにおける決められた位置に含まれる50G分のTS(例えば、TS1〜TS5)にマッピングする。受信側レート変換部137は、100Gトランスポートフレームのペイロードにおける残りの50G分のTS(例えば、TS6〜TS10)に、FS等のダミー信号を挿入する。
【0047】
さらに、受信側レート変換部137は、受信した50Gトランスポートフレーム(56G)の残り半分のTS(TS群BのTS1〜TS5)を、2フレーム目の100Gトランスポートフレームのペイロードにおける決められた位置に含まれる50G分のTS(例えば、TS1〜TS5)にマッピングする。受信側レート変換部137は、2フレーム目の100Gトランスポートフレームにも1フレーム目と同様に、ペイロードにおける残りの50G分のTS(例えば、TS6〜TS10)に、FS等のダミー信号を挿入する。
【0048】
受信側レート変換部137は、1フレーム目の100GトランスポートフレームにおけるOTU4のOHに、50Gトランスポートフレーム(56G)のOHをそのままコピーする。受信側レート変換部137は、2フレーム目の100GトランスポートフレームにおけるOTU4のOHに、50GトランスポートフレームのOHをそのままコピーしてもよいし、他のデータを挿入してもよい。
上記のように100Gトランスポートフレームを構成することで、1つの50Gトランスポートフレームから2つの100Gトランスポートフレーム(OTU4)を復元する。
【0049】
受信側レート変換部137は、復元した2フレーム分の100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)をパラレル信号送信部138に送る。パラレル信号送信部138は、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)を、DSPとOTU4フレーマ間のOTL4.10インタフェースによりOTU4フレーマ(フレーミング処理部12)へパラレルに送る。
【0050】
OTU4フレーマのパラレル信号受信部125は、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)を復元し、オーバーヘッド抽出部126へ送る。オーバーヘッド抽出部126は、復元された100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)に対して誤り監視等のオーバーヘッドに関する処理を行った後、ダミー信号抜去部127へ送る。ダミー信号抜去部127は、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)のペイロード内の決められた位置に含まれる50G分のTS(例えば、TS6〜TS10)から、ダミー信号を抜去する。ダミー信号抜去部127は、ダミー信号を抜去した100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)をデマッピング部128へ送る。デマッピング部128は、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)からクライアント信号を抽出する。なお、デマッピング部128は、ダミー信号を抜去せずに、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)から直接クライアント信号を復元してもよい。デマッピング部128は、抽出された10GE×5のクライアント信号をクライアント信号送受信部11へ送る。クライアント信号送受信部11は、フレーマ(フレーミング処理部12)から受信したクライアント信号を出力する。
【0051】
本実施形態によれば、送信側のトランスポンダ1においてトランスポンダ1間で転送する50Gトランスポートフレームを作成するときに、フレーマ−DSP間の転送に用いた2つのOTU4のトランスポートフレームのうち、片方のOH情報のみを利用し、もう片方のOHは削除する。よって、片方のOHを転送しなくても良い場合に適している。
【0052】
[第2の実施形態]
第2の実施形態と第1の実施形態との差分は、2フレーム目のOTU4のOHの転送方法である。本実施形態では、トランスポンダ間で転送するトランスポートフレームのペイロード内のFS(固定パターン設定領域)によって2フレーム目のOTU4のOHの一部を転送する。以下では、第1の実施形態との差分を中心に説明する。
【0053】
本実施形態のトランスポンダは、図2に示す第1の実施形態のトランスポンダ1と同様の構成である。本実施形態では、フレーミング処理部12が、OTU4フレーマに具備され、デジタル信号処理部13がデジタルコヒーレント信号処理LSI(DSP)に具備されるものとする。本実施形態では、クライアント信号のビットレートが52Gであり、OTU4フレーマとDSPの間のインタフェースに112GのOTU4対応のOTL4.10が適用され、ライン信号のビットレートが56Gである場合の転送を行う例を示す。
【0054】
10GE×5(約52G)のクライアント信号がトランスポンダ1に入力されてから、DSPのパラレル信号受信部131が送信側レート変換部132に復元したOTU4のフレームを出力するまでの処理は、第1の実施形態と同様である。
すなわち、トランスポンダ1のクライアント信号送受信部11は、クライアント信号をフレーミング処理部12に送信する。フレーミング処理部12のマッピング部121は、OTU4フレーマ−DSP間のインタフェース(OTL4.10)がOTU4対応の112Gであるため、クライアント信号をOTU4相当の100Gトランスポートフレームにマッピングする。
【0055】
OTU4フレーマのマッピング部121は、OTU4相当の100Gトランスポートフレームにクライアント信号をマッピングする際、ペイロード中の決められた位置にある50G分のTS(例えば、図3(a)の100Gトランスポートフレームの17カラム〜3816カラム中のTS1〜TS5)に、クライアント信号をマッピングする。ダミー信号挿入部122は、100Gトランスポートフレームにおける残りの50G分のTS(例えば、図3(a)の17カラム〜3816カラム中のTS6〜TS10)に、FS等のダミー信号を設定し、オーバーヘッド付加部123に出力する。
【0056】
オーバーヘッド付加部123は、ダミー信号挿入部122からOTU4に対応したトランスポートフレームにより出力されたデータにOHを付加してパラレル信号送信部124に送る。パラレル信号送信部124は、オーバーヘッド付加部123から出力されたトランスポートフレームを、OTL4.10インタフェースによりDSPのデジタル信号処理部13へパラレルに送る。DSPのパラレル信号受信部131は、OTU4フレーマ(フレーミング処理部12)から受信したOTU4のトランスポートフレームを復元し、送信側レート変換部132に送る。
【0057】
ライン信号のビットレートは50G分(56G)であるため、OTU4の形式のままでは転送できない。そこで、送信側レート変換部132は、パラレル信号受信部131が復元したOTU4のトランスポートフレームから、OTU4フレーマ(フレーミング処理部12)で挿入したFS等のダミー信号を抜去し、50Gトランスポートフレーム(56G)を生成する。
【0058】
図6は、送信側レート変換部132が100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)を、50Gトランスポートフレームに変換する処理を示す図である。送信側レート変換部132は、図4図5に示す第1の実施形態と同様に、1フレーム目のOTU4の100Gトランスポートフレーム(112G)内のペイロードにおける決められた位置(TS1〜TS5)の50G分のTSからクライアント信号を抽出する。送信側レート変換部132は、抽出したクライアント信号を、50Gトランスポートフレーム(56G)のペイロードの決められた位置にある半分のTS(TS群AのTS1〜TS5)にマッピングする。
【0059】
さらに、送信側レート変換部132は、2フレーム目のOTU4の100Gトランスポートフレーム内のペイロードにおける決められた位置(TS1〜TS5)に設定されている50G分のTSを取り出し、取り出したTSからクライアント信号を抽出する。送信側レート変換部132は、抽出したクライアント信号を、50Gトランスポートフレーム(56G)のペイロードの残った半分のTS(TS群BのTS1〜TS5)にマッピングする。
【0060】
送信側レート変換部132は、1フレーム目のOTU4のOHを、50Gトランスポートフレーム(56G)のOHに設定する。また、送信側レート変換部132は、2フレーム目のOTU4のOHであるOH’の一部を、50Gトランスポートフレームの3817カラム〜3824カラムの4列(列)×8カラム(カラム)に挿入する。
【0061】
図7は、OHのフィールドを示す図である。OTU4のOHは、同図に示すフィールド構成の4列(row)×16カラム(Column)である。そこで送信側レート変換部132は、50Gトランスポートフレームの3817カラム〜3824カラムに、OTU4のオーバーヘッド(OH’)の任意の4列×8カラム分のデータを挿入する。挿入する4列×8カラム分のデータは、同図に示すOHの中から、プログラマブルに(任意に)選択してもよい。
【0062】
送信側レート変換部132が50Gトランスポートフレームを出力してから、対向のトランスポンダ1の誤り訂正復号化部136が誤り訂正処理を行った50Gトランスポートフレームを受信側レート変換部137に出力するまでの処理は、第1の実施形態と同様である。
送信側レート変換部132は、生成した50Gトランスポートフレームを誤り訂正符号化部133に出力する。誤り訂正符号化部133は、50Gトランスポートフレームに誤り訂正符号を付加し、デジタル信号送信処理部134に送信する。なお、誤り訂正符号化部133は無くてもよい。
デジタル信号送信処理部134は、50Gトランスポートフレームに対して長距離伝送のための光デジタルコヒーレント処理を行い、ライン信号送受信部14に送信する。なお、デジタル信号送信処理部134は無くてもよい。
ライン信号送受信部14は、デジタル信号処理部13から出力された50GトランスポートフレームのデータをE/O変換し、ライン信号としてネットワークへ送信する。送信されたデータは、対向のトランスポンダ1のライン信号送受信部14が受信する。
【0063】
対向のトランスポンダ1のライン信号送受信部14は、受信したデータをO/E変換した後、DSP(デジタル信号処理部13)へ出力する。デジタル信号処理部13のデジタル信号受信処理部135は、受信したデータに信号等化を行い、50Gトランスポートフレームを出力する。誤り訂正復号化部136は、デジタル信号受信処理部135から出力された50Gトランスポートフレームに誤り訂正処理を行う。誤り訂正復号化部136は誤り訂正処理が行われた50Gトランスポートフレームを受信側レート変換部137へ送信する。
【0064】
受信側レート変換部137は、送信側レート変換部132と逆の変換を行い、誤り訂正復号化部136が出力した50Gトランスポートフレーム(56G)から100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)を生成する。具体的には、受信側レート変換部137は、受信した50Gトランスポートフレーム(56G)の半分のTS(TS群AのTS1〜TS5)を、1フレーム目の100Gトランスポートフレームのペイロードにおける決められた位置に含まれる50G分のTS(例えば、TS1〜TS5)にマッピングする。受信側レート変換部137は、100Gトランスポートフレームのペイロードにおける残りの50G分のTS(例えば、TS6〜TS10)に、FS等のダミー信号を挿入する。
【0065】
さらに、受信側レート変換部137は、受信した50Gトランスポートフレーム(56G)の残り半分のTS(TS群BのTS1〜TS5)を、2フレーム目の100Gトランスポートフレームのペイロードにおける決められた位置に含まれる50G分のTS(例えば、TS1〜TS5)にマッピングする。受信側レート変換部137は、2フレーム目の100Gトランスポートフレームにも1フレーム目と同様に、ペイロードにおける残りの50G分のTS(例えば、TS6〜TS10)に、FS等のダミー信号を挿入する。
【0066】
受信側レート変換部137は、1フレーム目の100GトランスポートフレームにおけるOTU4のOHに、50Gトランスポートフレーム(56G)のOHをそのままコピーする。受信側レート変換部137は、2フレーム目の100GトランスポートフレームにおけるOTU4のOHに、50Gトランスポートフレームの3817カラム〜3824カラムに挿入されたデータから復元したOTU4のOHを設定する。受信側レート変換部137は、50Gトランスポートフレームの3817カラム〜3824カラムから得られる情報では不足するOHのデータについては、1フレーム目のOTU4のOHの該当するデータをそのままコピーしてもよいし、他のデータを挿入してもよい。
上記のように100Gトランスポートフレームを構成することで、1つの50Gトランスポートフレームから2つの100Gトランスポートフレーム(OTU4)を復元する。
【0067】
受信側レート変換部137が、復元した2フレーム分の100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)をパラレル信号送信部138に送った以降の処理は、第1の実施形態と同様である。
すなわち、パラレル信号送信部138は、復元された100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)を、DSPとOTU4フレーマ間のOTL4.10インタフェースによりOTU4フレーマ(フレーミング処理部12)へパラレルに送る。OTU4フレーマのパラレル信号受信部125は、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)を復元し、オーバーヘッド抽出部126は、復元された100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)に誤り監視等のオーバーヘッドに関する処理を行う。ダミー信号抜去部127は、オーバーヘッドに関する処理が行われた100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)のペイロード内の決められた位置に含まれる50G分のTS(例えば、TS6〜TS10)からダミー信号を抜去する。デマッピング部128は、ダミー信号が抜去された100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)からクライアント信号を抽出する。なお、デマッピング部128は、ダミー信号を抜去せずに、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)から直接クライアント信号を復元してもよい。デマッピング部128は、抽出された10GE×5のクライアント信号を、クライアント信号送受信部11へ送る。クライアント信号送受信部11は、フレーマ(フレーミング処理部12)から受信したクライアント信号を出力する。
【0068】
本実施形態によれば、送信側のトランスポンダ1においてトランスポンダ1間で転送する50Gトランスポートフレームを作成するときに利用しなかった片方のOTU4のOHの一部を、FSを用いて転送することができる。よって、片方のOHについては一部のみを転送すればよく、FSを他の用途に使わない場合に適している。
【0069】
[第3の実施形態]
第3の実施形態と第1の実施形態との差分は、2フレーム目のOTU4のOHの転送方法である。本実施形態では、トランスポンダ間で転送するトランスポートフレームのペイロード内のTS(データ設定領域)によって2フレーム目のOTU4のOHの一部を転送する。以下では、第1の実施形態との差分を中心に説明する。
【0070】
本実施形態のトランスポンダは、図2に示す第1の実施形態のトランスポンダ1と同様の構成である。本実施形態では、フレーミング処理部12が、OTU4フレーマに具備され、デジタル信号処理部13がデジタルコヒーレント信号処理LSI(DSP)に具備されるものとする。本実施形態では、クライアント信号のビットレートが41Gであり、OTU4フレーマとDSPの間のインタフェースに112GのOTU4相当のOTL4.10が適用され、ライン信号のビットレートが56Gである場合の転送を行う例を示す。
【0071】
10GE×4(約41G)のクライアント信号がトランスポンダ1に入力されたとする。トランスポンダ1のクライアント信号送受信部11は、クライアント信号をフレーミング処理部12に送信する。フレーミング処理部12のマッピング部121は、OTU4フレーマ−DSP間のインタフェース(OTL4.10)が、OTU4対応の112Gであるため、クライアント信号をOTU4相当のトランスポートフレームにマッピングする。
【0072】
OTU4フレーマのマッピング部121は、OTU4相当の100Gトランスポートフレームにクライアント信号をマッピングする際、ペイロード中の決められた位置にある40G分のTS(例えば、図3(a)の100Gトランスポートフレームの17カラム〜3816カラム中のTS1〜TS4)に、クライアント信号をマッピングする。ダミー信号挿入部122は、100Gトランスポートフレームにおける残りの60G分のTS(例えば、図3(a)の17カラム〜3816カラム中のTS5〜TS10)に、FS等のダミー信号を設定する。
上記のように100Gトランスポートフレームを設定することで、100GのOTL4.10インタフェースで転送可能な100Gトランスポートフレーム(OTU4)の形式を取りながら、40G分のデータを送信するフレームを生成することができる。
【0073】
オーバーヘッド付加部123は、ダミー信号挿入部122からOTU4に対応したトランスポートフレームにより出力されたデータにOHを付加してパラレル信号送信部124に送る。パラレル信号送信部124は、オーバーヘッド付加部123から出力されたトランスポートフレームを、OTL4.10インタフェースによりDSPのデジタル信号処理部13へパラレルに送る。DSPのパラレル信号受信部131は、OTU4フレーマ(フレーミング処理部12)から受信したOTU4のトランスポートフレームを復元し、送信側レート変換部132に送る。
【0074】
ライン信号のビットレートは50G分(56G)であるため、OTU4の形式のままでは転送できない。そこで、送信側レート変換部132は、パラレル信号受信部131が復元したOTU4のトランスポートフレームから、OTU4フレーマ(フレーミング処理部12)で挿入したFS等のダミー信号を抜去し、50Gトランスポートフレーム(56G)を生成する。
【0075】
図8は、送信側レート変換部132が100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)を、50Gトランスポートフレームに変換する処理を示す図である。送信側レート変換部132は、1フレーム目のOTU4の100Gトランスポートフレーム(112G)内のペイロードにおける決められた位置の40G分のTS(TS1〜TS4)からクライアント信号を抽出する。送信側レート変換部132は、抽出したクライアント信号を、50Gトランスポートフレーム(56G)のペイロードの決められた位置にある半分のTS(TS群AのTS1〜TS4)にマッピングする。半分のTSを用いるのは、100Gトランスポートフレーム(112G)から50Gトランスポートフレーム(56G)へ変更するためである。
【0076】
さらに、送信側レート変換部132は、2フレーム目のOTU4の100Gトランスポートフレーム内のペイロードにおける決められた位置(TS1〜TS4)に設定されている40G分のTSを取り出し、取り出したTSからクライアント信号を抽出する。送信側レート変換部132は、抽出したクライアント信号を、50Gトランスポートフレーム(56G)のペイロードの残った半分のTS(TS群BのTS1〜TS4)にマッピングする。
【0077】
送信側レート変換部132は、1フレーム目のOTU4のOHを、50Gトランスポートフレーム(56G)のOHに設定する。また、送信側レート変換部132は、2フレーム目のOTU4のOHであるOH’を、50Gトランスポートフレーム(56G)のペイロードにおいて、クライアント信号がマッピングされていない10G分のTSに挿入する。例えば、送信側レート変換部132は、17カラムから3824カラムまでの範囲で、(16+5×n)カラム目(n=1,2,…)のTS(50GトランスポートフレームのTS群AのTS5と、TS群BのTS5)の先頭から、4列×8カラム分のデータ(32バイト)に、2フレーム目のOTU4のOHのデータを挿入して、OH’の一部を転送する。また、(16+5×n)カラム目(n=1,2,…)のTSの先頭から、4列×16カラム分のデータ(64バイト)のOH’のデータを挿入して、全てのOH’を転送してもよい。
上記のようにマッピングすることで、送信側レート変換部132は、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)から50Gトランスポートフレーム(56G)を生成する。
【0078】
送信側レート変換部132が50Gトランスポートフレームを出力してから、対向のトランスポンダ1の誤り訂正復号化部136が誤り訂正処理を行った50Gトランスポートフレームを受信側レート変換部137に出力するまでの処理は、第1の実施形態と同様である。
送信側レート変換部132は、生成した50Gトランスポートフレームを誤り訂正符号化部133に出力する。誤り訂正符号化部133は、50Gトランスポートフレームに誤り訂正符号を付加し、デジタル信号送信処理部134に送信する。なお、誤り訂正符号化部133は無くてもよい。
デジタル信号送信処理部134は、50Gトランスポートフレームに対して長距離伝送のための光デジタルコヒーレント処理を行い、ライン信号送受信部14に送信する。なお、デジタル信号送信処理部134は無くてもよい。
ライン信号送受信部14は、デジタル信号処理部13から出力された50GトランスポートフレームのデータをE/O変換し、ライン信号としてネットワークへ送信する。送信されたデータは、対向のトランスポンダ1のライン信号送受信部14が受信する。
【0079】
対向のトランスポンダ1のライン信号送受信部14は、受信したデータをO/E変換した後、DSP(デジタル信号処理部13)へ出力する。デジタル信号処理部13のデジタル信号受信処理部135は、受信したデータに信号等化を行い、50Gトランスポートフレームを出力する。誤り訂正復号化部136は、デジタル信号受信処理部135から出力された50Gトランスポートフレームに誤り訂正処理を行う。誤り訂正復号化部136は誤り訂正処理が行われた50Gトランスポートフレームを受信側レート変換部137へ送信する。
【0080】
受信側レート変換部137は、誤り訂正復号化部136が出力した50Gトランスポートフレーム(56G)から100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)を生成する。具体的には、受信側レート変換部137は、受信した50Gトランスポートフレーム(56G)の半分のTS(TS群AのTS1〜TS5)を、1フレーム目の100Gトランスポートフレームのペイロードにおける決められた位置に含まれる50G分のTS(例えば、TS1〜TS5)にマッピングする。受信側レート変換部137は、100Gトランスポートフレームのペイロードにおける残りの50G分のTS(例えば、TS6〜TS10)に、FS等のダミー信号を挿入する。
【0081】
さらに、受信側レート変換部137は、受信した50Gトランスポートフレーム(56G)の残り半分のTS(TS群BのTS1〜TS5)を、2フレーム目の100Gトランスポートフレームのペイロードにおける決められた位置に含まれる50G分のTS(例えば、TS1〜TS5)にマッピングする。受信側レート変換部137は、2フレーム目の100Gトランスポートフレームにも1フレーム目と同様に、ペイロードにおける残りの50G分のTS(例えば、TS6〜TS10)に、FS等のダミー信号を挿入する。
【0082】
受信側レート変換部137は、1フレーム目の100GトランスポートフレームにおけるOTU4のOHに、50Gトランスポートフレーム(56G)のOHをそのままコピーする。
4列×8カラムのOH’のデータをTSで転送した場合、受信側レート変換部137は、50Gトランスポートフレーム(56G)のTSからOH’のデータを読み出し、2フレーム目のOTU4に設定すべきOHを復元する。受信側レート変換部137は、2フレーム目の100Gトランスポートフレームに、復元したOTU4のOHのデータを挿入する。受信側レート変換部137は、50Gトランスポートフレーム(56G)のTSから得られる情報では不足するOHのデータについては、1フレーム目のOTU4のOHの該当するデータをそのままコピーしてもよいし、他のデータを挿入してもよい。
なお、4列×16カラムのOH’のデータをTSで転送した場合、受信側レート変換部137は、2フレーム目のOTU4のOHは、50GトランスポートフレームのTSから復元されたOTU4のOH’のデータを挿入する。
上記のように100Gトランスポートフレームを構成することで、1つの50Gトランスポートフレームから2つの100Gトランスポートフレーム(OTU4)を復元する。
【0083】
受信側レート変換部137が、復元した2フレーム分の100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)をパラレル信号送信部138に送る。パラレル信号送信部138は、復元された100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)を、DSPとOTU4フレーマ間のOTL4.10インタフェースによりOTU4フレーマ(フレーミング処理部12)へパラレルに送る。
【0084】
OTU4フレーマのパラレル信号受信部125は、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)を復元し、オーバーヘッド抽出部126は、復元された100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)に誤り監視等のオーバーヘッドに関する処理を行う。ダミー信号抜去部127は、オーバーヘッドに関する処理が行われた100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)のペイロード内の決められた位置に含まれる60G分のTS(図8のTS5〜TS10)からダミー信号を抜去する。デマッピング部128は、ダミー信号が抜去された100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)のTS1〜TS4からクライアント信号(10GE×4)を抽出する。なお、デマッピング部128は、ダミー信号を抜去せずに、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)から直接クライアント信号を復元してもよい。デマッピング部128は、抽出されたクライアント信号(10GE×4)を、クライアント信号送受信部11へ送る。クライアント信号送受信部11は、フレーマ(フレーミング処理部12)から受信したクライアント信号を出力する。
【0085】
本実施形態によれば、送信側のトランスポンダ1においてトランスポンダ1間で転送する50Gトランスポートフレームを作成するときに利用しなかった片方のOTU4のOH一部または全部を、ペイロード中のTSを用いて転送することができる。よって、片方のOHは一部を転送すればよい場合や、TSに空きがある場合に適している。
【0086】
[第4の実施形態]
第4の実施形態と第1の実施形態との差分は、2フレーム目のOTU4のOHの転送方法となる。本実施形態では、トランスポンダ間で転送するトランスポートフレームのペイロード内のGMP(Generic Mapping Procedure)のstuffに代えて2フレーム目のOTU4のOHの一部を転送する。以下では、第1の実施形態との差分を中心に説明する。
【0087】
本実施形態のトランスポンダは、図2に示す第1の実施形態のトランスポンダ1と同様の構成である。本実施形態では、フレーミング処理部12が、OTU4フレーマに具備され、デジタル信号処理部13がデジタルコヒーレント信号処理LSI(DSP)に具備されるものとする。本実施形態では、クライアント信号のビットレートが52Gであり、OTU4フレーマとDSPの間のインタフェースに112GのOTU4対応のOTL4.10が適用され、ライン信号のビットレートが56Gである場合の転送を行う例を示す。
【0088】
10GE×5(約52G)のクライアント信号がトランスポンダ1に入力されてから、DSPのパラレル信号受信部131が送信側レート変換部132に復元したOTU4のフレームを出力するまでの処理は、第1の実施形態と同様である。
すなわち、トランスポンダ1のクライアント信号送受信部11は、クライアント信号をフレーミング処理部12に送信する。フレーミング処理部12のマッピング部121は、OTU4フレーマ−DSP間のインタフェース(OTL4.10)がOTU4対応の112Gであるため、クライアント信号をOTU4対応の100Gトランスポートフレームにマッピングする。
【0089】
OTU4フレーマのマッピング部121は、OTU4相当の100Gトランスポートフレームにクライアント信号をマッピングする際、ペイロード中の決められた位置にある50G分のTS(例えば、図3(a)の100Gトランスポートフレームの17カラム〜3816カラム中のTS1〜TS5)に、クライアント信号をマッピングする。ダミー信号挿入部122は、100Gトランスポートフレームにおける残りの50G分のTS(例えば、図3(a)の17カラム〜3816カラム中のTS6〜TS10)に、FS等のダミー信号を設定し、オーバーヘッド付加部123に出力する。
【0090】
オーバーヘッド付加部123は、ダミー信号挿入部122からOTU4に対応したトランスポートフレームにより出力されたデータにOHを付加してパラレル信号送信部124に送る。パラレル信号送信部124は、オーバーヘッド付加部123から出力されたトランスポートフレームを、OTL4.10インタフェースによりDSPのデジタル信号処理部13へパラレルに送る。DSPのパラレル信号受信部131は、OTU4フレーマ(フレーミング処理部12)から受信したOTU4のトランスポートフレームを復元し、送信側レート変換部132に送る。
【0091】
ライン信号のビットレートは50G分(56G)であるため、OTU4の形式のままでは転送できない。そこで、送信側レート変換部132は、パラレル信号受信部131が復元したOTU4のトランスポートフレームから、OTU4フレーマ(フレーミング処理部12)で挿入したFS等のダミー信号を抜去し、50Gトランスポートフレーム(56G)を生成する。
【0092】
図9は、送信側レート変換部132が100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)を、50Gトランスポートフレームに変換する処理を示す図である。送信側レート変換部132は、図4図5に示す第1の実施形態と同様に、1フレーム目のOTU4の100Gトランスポートフレーム(112G)内のペイロードにおける決められた位置(TS1〜TS5)の50G分のTSからクライアント信号を抽出する。送信側レート変換部132は、抽出したクライアント信号を、50Gトランスポートフレーム(56G)のペイロードの決められた位置にある半分のTS(TS群AのTS1〜TS5)にマッピングする。
【0093】
さらに、送信側レート変換部132は、2フレーム目のOTU4の100Gトランスポートフレーム内のペイロードにおける決められた位置(TS1〜TS5)に設定されている50G分のTSを取り出し、取り出したTSからクライアント信号を抽出する。送信側レート変換部132は、抽出したクライアント信号を、50Gトランスポートフレーム(56G)のペイロードの残った半分のTS(TS群BのTS1〜TS5)にマッピングする。
【0094】
送信側レート変換部132は、1フレーム目のOTU4のOHを、50Gトランスポートフレーム(56G)のOHに設定する。また、送信側レート変換部132は、2フレーム目のOTU4のOHであるOH’を、50Gトランスポートフレーム(56G)のTSにおいてGMPのstuffが挿入された領域に挿入する。
【0095】
図10は、GMPのstuffの設定を示す図である。同図に示すように、ペイロード領域には、クライアントデータ(client data)とstuffが設定される。GMPのstuffが挿入される領域は、ITU−T勧告 G.709のAnnex.Dに記載されている領域と同じである。GMPでは、クライアントデータをペイロードにマッピングする際、レート調整のためにstuffブロックを挿入する。送信側レート変換部132は、ペイロード中のstuffブロックに、2フレーム目のOTU4のOHであるOH’のデータを挿入する。
【0096】
送信側レート変換部132が50Gトランスポートフレームを出力してから、対向のトランスポンダ1の誤り訂正復号化部136が誤り訂正処理を行った50Gトランスポートフレームを受信側レート変換部137に出力するまでの処理は、第1の実施形態と同様である。
送信側レート変換部132は、生成した50Gトランスポートフレームを誤り訂正符号化部133に出力する。誤り訂正符号化部133は、50Gトランスポートフレームに誤り訂正符号を付加し、デジタル信号送信処理部134に送信する。なお、誤り訂正符号化部133は無くてもよい。
デジタル信号送信処理部134は、50Gトランスポートフレームに対して長距離伝送のための光デジタルコヒーレント処理を行い、ライン信号送受信部14に送信する。なお、デジタル信号送信処理部134は無くてもよい。
ライン信号送受信部14は、デジタル信号処理部13から出力された50GトランスポートフレームのデータをE/O変換し、ライン信号としてネットワークへ送信する。送信されたデータは、対向のトランスポンダ1のライン信号送受信部14が受信する。
【0097】
対向のトランスポンダ1のライン信号送受信部14は、受信したデータをO/E変換した後、DSP(デジタル信号処理部13)へ出力する。デジタル信号処理部13のデジタル信号受信処理部135は、受信したデータに信号等化を行い、50Gトランスポートフレームを出力する。誤り訂正復号化部136は、デジタル信号受信処理部135から出力された50Gトランスポートフレームに誤り訂正処理を行う。誤り訂正復号化部136は誤り訂正処理が行われた50Gトランスポートフレームを受信側レート変換部137へ送信する。
【0098】
受信側レート変換部137は、送信側レート変換部132と逆の変換を行い、誤り訂正復号化部136が出力した50Gトランスポートフレーム(56G)から100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)を生成する。具体的には、受信側レート変換部137は、受信した50Gトランスポートフレーム(56G)の半分のTS(TS群AのTS1〜TS5)を、1フレーム目の100Gトランスポートフレームのペイロードにおける決められた位置に含まれる50G分のTS(例えば、TS1〜TS5)にマッピングする。受信側レート変換部137は、100Gトランスポートフレームのペイロードにおける残りの50G分のTS(例えば、TS6〜TS10)には、FS等のダミー信号を挿入する。
【0099】
さらに、受信側レート変換部137は、受信した50Gトランスポートフレーム(56G)の残り半分のTS(TS群BのTS1〜TS5)を、2フレーム目の100Gトランスポートフレームのペイロードにおける決められた位置に含まれる50G分のTS(例えば、TS1〜TS5)にマッピングする。受信側レート変換部137は、2フレーム目の100Gトランスポートフレームにも1フレーム目と同様に、ペイロードにおける残りの50G分のTS(例えば、TS6〜TS10)に、FS等のダミー信号を挿入する。
【0100】
受信側レート変換部137は、1フレーム目の100GトランスポートフレームにおけるOTU4のOHに、50Gトランスポートフレーム(56G)のOHをそのままコピーする。受信側レート変換部137は、50GトランスポートフレームのTSにおいてGMPのstuffブロックが挿入されている位置を求め、その位置にあるデータから2フレーム目のOTU4に設定すべきOHを復元する。受信側レート変換部137は、2フレーム目の100Gトランスポートフレームに、復元したOTU4のOHを挿入する。受信側レート変換部137は、50Gトランスポートフレーム(56G)のstuffブロックから得られる情報では不足するOHのデータについては、1フレーム目のOTU4のOHの該当するデータをそのままコピーしてもよいし、他のデータを挿入してもよい。
上記のように100Gトランスポートフレームを構成することで、1つの50Gトランスポートフレームから2つの100Gトランスポートフレーム(OTU4)を復元する。
【0101】
受信側レート変換部137が、復元した2フレーム分の100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)をパラレル信号送信部138に送った以降の処理は、第1の実施形態と同様である。
すなわち、パラレル信号送信部138は、DSPとOTU4フレーマ間のOTL4.10インタフェースにより、復元された100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)をOTU4フレーマ(フレーミング処理部12)へパラレルに送る。OTU4フレーマのパラレル信号受信部125は、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)を復元し、オーバーヘッド抽出部126は、復元された100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)に誤り監視等のオーバーヘッドに関する処理を行う。ダミー信号抜去部127は、オーバーヘッドに関する処理が行われた100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)のペイロード内の決められた位置に含まれる50G分のTS(例えば、TS6〜TS10)からダミー信号を抜去する。デマッピング部128は、ダミー信号が抜去された100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)からクライアント信号を抽出する。なお、デマッピング部128は、ダミー信号を抜去せずに、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)から直接クライアント信号を復元してもよい。デマッピング部128は、抽出された10GE×5のクライアント信号を、クライアント信号送受信部11へ送る。クライアント信号送受信部11は、フレーマ(フレーミング処理部12)から受信したクライアント信号を出力する。
【0102】
本実施形態によれば、送信側のトランスポンダ1においてトランスポンダ1間で転送する50Gトランスポートフレームを作成するときに利用しなかった片方のOTU4のOHの一部を、GMPのStuffを用いて転送することができる。よって、片方のOHについては一部を転送すればよく、GMPのStuffを他の用途に使わない場合に適している。
【0103】
[第5の実施形態]
第5の実施形態と第1の実施形態との差分は、2フレーム目のOTU4のOHの転送方法となる。本実施形態では、2フレーム目のOTU4のOHをアウトバンドにより送信側のトランスポンダから受信側のトランスポンダへ転送する。以下では、第1の実施形態との差分を中心に説明する。
【0104】
図11は、第5の実施形態によるトランスポンダ1aの構成を示す機能ブロック図である。同図において、図2に示す第1の実施形態によるトランスポンダ1と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。同図に示すように、トランスポンダ1aは、クライアント信号送受信部11、フレーミング処理部12、デジタル信号処理部13a、及びライン信号送受信部14を備えて構成される。本実施形態では、フレーミング処理部12が、OTU4フレーマに具備され、デジタル信号処理部13aがデジタルコヒーレント信号処理LSI(DSP)に具備されるものとする。
【0105】
デジタル信号処理部13aは、パラレル信号受信部131、送信側レート変換部132a、誤り訂正符号化部133、デジタル信号送信処理部134、デジタル信号受信処理部135、誤り訂正復号化部136、受信側レート変換部137a、及びパラレル信号送信部138を備えて構成される。
送信側レート変換部132aは、パラレル信号受信部131により復元されたトランスポートフレームからライン側のレートに合わせたトランスポートフレームを構成し、誤り訂正符号化部133に出力する。送信側レート変換部132aは、パラレル信号受信部131により復元された2フレーム目のトランスポートフレームのオーバーヘッドを、OSC(Optical Supervisory Channel)等のアウトバンドにより受信側のトランスポンダ1aへ送信する。
受信側レート変換部137aは、誤り訂正復号化部136により誤り訂正符号化されたトランスポートフレームから、フレーミング処理部12へ転送可能なトランスポートフレームを構成し、パラレル信号送信部138に出力する。このとき、受信側レート変換部137aは、2フレーム目のトランスポートフレームに、送信側のトランスポンダ1aからOSC等のアウトバンドにより受信したOHを設定する。
【0106】
本実施形態では、クライアント信号のビットレートが52Gであり、OTU4フレーマとDSPの間のインタフェースに112GのOTU4対応のOTL4.10が適用され、ライン信号のビットレートが56Gである場合の転送を行う例を示す。
【0107】
10GE×5(約52G)のクライアント信号がトランスポンダ1aに入力されてから、DSPのパラレル信号受信部131が送信側レート変換部132aに復元したOTU4のフレームを出力するまでの処理は、第1の実施形態と同様である。
すなわち、トランスポンダ1aのクライアント信号送受信部11は、クライアント信号をフレーミング処理部12に送信する。フレーミング処理部12のマッピング部121は、OTU4フレーマ−DSP間のインタフェース(OTL4.10)がOTU4対応の112Gであるため、クライアント信号をOTU4相当のトランスポートフレームにマッピングする。
【0108】
OTU4フレーマのマッピング部121は、OTU4相当の100Gトランスポートフレームにクライアント信号をマッピングする際、ペイロード中の決められた位置にある50G分のTS(例えば、図3(a)の100Gトランスポートフレームの17カラム〜3816カラム中のTS1〜TS5)に、クライアント信号をマッピングする。ダミー信号挿入部122は、100Gトランスポートフレームにおける残りの50G分のTS(例えば、図3(a)の17カラム〜3816カラム中のTS5〜TS10)に、FS等のダミー信号を設定する。
【0109】
オーバーヘッド付加部123は、ダミー信号挿入部122からOTU4に対応したトランスポートフレームにより出力されたデータにOHを付加してパラレル信号送信部124に送る。パラレル信号送信部124は、オーバーヘッド付加部123から出力されたトランスポートフレームを、OTL4.10インタフェースによりDSPのデジタル信号処理部13aへパラレルに送る。DSPのパラレル信号受信部131は、OTU4フレーマ(フレーミング処理部12)から受信したOTU4のトランスポートフレームを復元し、送信側レート変換部132aに送る。
【0110】
ライン信号のビットレートは50G分(56G)であるため、OTU4の形式のままでは転送できない。そこで、送信側レート変換部132aは、パラレル信号受信部131が復元したOTU4のトランスポートフレームから、OTU4フレーマ(フレーミング処理部12)で挿入したFS等のダミー信号を抜去し、50Gトランスポートフレームを生成する。
【0111】
図12は、送信側レート変換部132aが100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)を、50Gトランスポートフレームに変換する処理を示す図である。送信側レート変換部132aは、図4図5に示す第1の実施形態と同様に、1フレーム目のOTU4の100Gトランスポートフレーム(112G)内のペイロードにおける決められた位置(TS1〜TS5)の50G分のTSからクライアント信号を抽出する。送信側レート変換部132aは、抽出したクライアント信号を、50Gトランスポートフレーム(56G)のペイロードの決められた位置にある半分のTS(TS群AのTS1〜TS5)にマッピングする。
【0112】
さらに、送信側レート変換部132aは、2フレーム目のOTU4の100Gトランスポートフレーム内のペイロードにおける決められた位置(TS1〜TS5)に設定されている50G分のTSを取り出し、取り出したTSからクライアント信号を抽出する。送信側レート変換部132aは、抽出したクライアント信号を、50Gトランスポートフレーム(56G)のペイロードの残った半分のTS(TS群BのTS1〜TS5)にマッピングする。
【0113】
なお、同図に示すように、送信側レート変換部132aは、1フレーム目のOTU4のOHを、50Gトランスポートフレーム(56G)のOHに設定する。また、送信側レート変換部132aは、2フレーム目のOTU4のOHであるOH’の一部を、アウトバンド(例えば、OSC:Optical Supervisory Channel)で対向の受信側のトランスポンダ1aに転送する。
【0114】
送信側レート変換部132aが50Gトランスポートフレームを出力してから、対向のトランスポンダ1aの誤り訂正復号化部136が誤り訂正処理を行った50Gトランスポートフレームを受信側レート変換部137aに出力するまでの処理は、第1の実施形態と同様である。
送信側レート変換部132aは、生成した50Gトランスポートフレームを誤り訂正符号化部133に出力する。誤り訂正符号化部133は、50Gトランスポートフレームに誤り訂正符号を付加し、デジタル信号送信処理部134に送信する。なお、誤り訂正符号化部133は無くてもよい。
デジタル信号送信処理部134は、50Gトランスポートフレームに対して長距離伝送のための光デジタルコヒーレント処理を行い、ライン信号送受信部14に送信する。なお、デジタル信号送信処理部134は無くてもよい。
ライン信号送受信部14は、デジタル信号処理部13aから出力された50GトランスポートフレームのデータをE/O変換し、ライン信号としてネットワークへ送信する。送信されたデータは、対向のトランスポンダ1aのライン信号送受信部14が受信する。
【0115】
対向のトランスポンダ1aのライン信号送受信部14は、受信したデータをO/E変換した後、DSP(デジタル信号処理部13a)へ出力する。デジタル信号処理部13aのデジタル信号受信処理部135は、受信したデータに信号等化を行い、50Gトランスポートフレームを出力する。誤り訂正復号化部136は、デジタル信号受信処理部135から出力された50Gトランスポートフレームに誤り訂正処理を行う。誤り訂正復号化部136は誤り訂正処理が行われた50Gトランスポートフレームを受信側レート変換部137aへ送信する。
【0116】
受信側レート変換部137aは、誤り訂正復号化部136が出力した50Gトランスポートフレーム(56G)から100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)を生成する。具体的には、受信側レート変換部137aは、受信した50Gトランスポートフレーム(56G)の半分のTS(TS群AのTS1〜TS5)を、1フレーム目の100Gトランスポートフレームのペイロードにおける決められた位置に含まれる50G分のTS(例えば、TS1〜TS5)にマッピングする。受信側レート変換部137aは、100Gトランスポートフレームのペイロードにおける残りの50G分のTS(例えば、TS6〜TS10)に、FS等のダミー信号を挿入する。
【0117】
さらに、受信側レート変換部137aは、受信した50Gトランスポートフレーム(56G)の残り半分のTS(TS群BのTS1〜TS5)を、2フレーム目の100Gトランスポートフレームのペイロードにおける決められた位置に含まれる50G分のTS(例えば、TS1〜TS5)にマッピングする。受信側レート変換部137aは、2フレーム目の100Gトランスポートフレームにも1フレーム目と同様に、ペイロードにおける残りの50G分のTS(例えば、TS6〜TS10)に、FS等のダミー信号を挿入する。
【0118】
受信側レート変換部137aは、1フレーム目の100GトランスポートフレームにおけるOTU4のOHに、50Gトランスポートフレーム(56G)のOHをそのままコピーする。さらに、受信側レート変換部137aは、送信側のトランスポンダ1aよりアウトバンドで受信したデータから、2フレーム目のOTU4に設定するOHを復元する。なお、受信側レート変換部137aは、不足するOHのデータについては、1フレーム目のOTU4のOHの該当するデータをそのままコピーしてもよいし、他のデータを挿入してもよい。受信側レート変換部137aは、2フレーム目の100Gトランスポートフレームに、復元したOTU4のOH’のデータを挿入する。
上記のように100Gトランスポートフレームを構成することで、1つの50Gトランスポートフレームから2つの100Gトランスポートフレーム(OTU4)を復元する。
【0119】
受信側レート変換部137aが、復元した2フレーム分の100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)をパラレル信号送信部138に送った以降の処理は、第1の実施形態と同様である。
すなわち、パラレル信号送信部138は、DSPとOTU4フレーマ間のOTL4.10インタフェースにより、復元された100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)をOTU4フレーマ(フレーミング処理部12)へパラレルに送る。OTU4フレーマのパラレル信号受信部125は、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)を復元し、オーバーヘッド抽出部126は、復元された100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)に誤り監視等のオーバーヘッドに関する処理を行う。ダミー信号抜去部127は、オーバーヘッドに関する処理が行われた100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)のペイロード内の決められた位置に含まれる50G分のTS(図12のTS5〜TS10)からダミー信号を抜去する。デマッピング部128は、ダミー信号が抜去された100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)のTS(例えば、TS1〜TS5)からクライアント信号(10GE×5)を抽出する。なお、デマッピング部128は、ダミー信号を抜去せずに、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)から直接クライアント信号を復元してもよい。デマッピング部128は、抽出されたクライアント信号(10GE×5)を、クライアント信号送受信部11へ送る。クライアント信号送受信部11は、フレーマ(フレーミング処理部12)から受信したクライアント信号を出力する。
【0120】
本実施形態によれば、送信側のトランスポンダ1においてトランスポンダ1間で転送する50Gトランスポートフレームを作成するときに利用しなかった片方のOTU4のOHの一部を、アウトバンド(例えば、OSC)を用いて転送する。このとき、片方のOHについては一部を転送すればよく、OSCによる転送が可能な場合に適している。
【0121】
[第6の実施形態]
第6の実施形態では、送信側のトランスポンダにおいてトランスポンダ間で転送するトランスポートフレームを作成するときに利用しなかった2フレーム目のOTU4のOHを、第1の実施形態〜第5の実施形態までの方法を一つ以上組み合わせて受信側のトランスポンダへ送信する。なお、2フレーム目のOTU4のOHは、一部転送でもよく、全て転送してもよい。
【0122】
図13は、2フレーム目のOHの全情報の転送を示す図である。同図においては、第3の実施形態を適用し、TSによってOHを転送する場合の例を示している。トランスポンダ1の送信側レート変換部132は、同図に示すように2フレーム目のOTU4のオーバーヘッド(OH’)を、50GトランスポートフレームのTS群AのTS及びTS群BのTSの中の10G分のTSに設定している。
【0123】
なお、送信側のトランスポンダ1、1aの送信側レート変換部132、132aは、2フレーム目のオーバーヘッドOH’を分割して、第1の実施形態〜第5の実施形態までの方法の任意の組み合わせにより受信側のトランスポンダ1、1aに転送してもよい。
【0124】
本実施形態は、上述した第1〜第5の実施形態の組み合わせを可能とし、送信側のトランスポンダにおいてトランスポンダ間で転送する50Gトランスポートフレームを作成するときに利用しなかった片方のOTU4のOH一部または全部を、受信側のトランスポンダに転送することができる。よって、全てのOHを転送したい場合に適している。
【0125】
[第7の実施形態]
第7の実施形態では、フレームレート変換を、固定のフレームレートによる転送と組み合わせて利用する。本実施形態では、ライン側のビットレートが150G系列の際に、フレームレート変換によって作成した50Gトランスポートフレームと、レート固定の100Gトランスポートフレームを組み合わせて転送する例を示す。
【0126】
図14は、第7の実施形態による送信側のトランスポンダ1bにおけるフレーム転送の処理概要を示す図である。本実施形態のトランスポンダ1bは、フレーマ(フレーミング処理部12b)と、DSP(デジタル信号処理部13b)との間で、2つのOTL4.10(112G)のインタフェースを用いて、155Gのクライアント信号を転送する。
【0127】
フレーマからDSPへの信号転送のために、トランスポンダ1bのフレーミング処理部12b(フレーマ)は、二つの100Gトランスポートフレーム(112G)を構成する。フレーミング処理部12bは、155Gのクライアント信号の100G分(103G)のクライアント信号については、従来通り、100Gトランスポートフレームに収容する。残りの52Gのクライアント信号については、上述した他の実施形態と同様に、フレーミング処理部12bが100Gトランスポートフレームのペイロードを構成する際、ダミー信号挿入部122がTSにダミー信号を挿入する。
【0128】
デジタル信号処理部13b(DSP)の送信側レート変換部132は、52Gのクライアント信号が設定された100Gトランスポートフレームからダミー信号を抜去して50Gトランスポートフレームを構成する。デジタル信号処理部13bは、100Gトランスポートフレーム(112G)と、50Gトランスポートフレーム(56G)を多重し、168Gで受信側のトランスポンダ1bに転送する。
【0129】
受信側のトランスポンダ1bのDSPにおいて、デジタル信号処理部13bは、受信した168Gの信号を、100Gトランスポートフレーム(112G)と、50Gトランスポートフレーム(56G)に分離して設定する。デジタル信号処理部13bは、分離された100Gトランスポートフレームについては、OTL4.10(112G)のインタフェースを用いてフレーマに転送し、フレーマのフレーミング処理部12bは100Gトランスポートフレームから103Gのクライアント信号を復元し、出力する。
また、デジタル信号処理部13bは、50Gトランスポートフレーム(56G)については、上述した他の実施形態と同様に、ペイロードにダミー信号を挿入することによって100Gトランスポートフレーム(112G)を構成する。受信側のトランスポンダ1bのフレーマにおいて、フレーミング処理部12bは、トランスポートフレームからダミー信号を抜去して52Gのクライアント信号を復元し、出力する。
【0130】
図15は、第7の実施形態によるトランスポンダ1bの構成を示す機能ブロック図である。同図において、図2に示す第1の実施形態によるトランスポンダ1と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。トランスポンダ1bは、クライアント信号送受信部11、フレーミング処理部12b、デジタル信号処理部13b、及びライン信号送受信部14を備えて構成される。本実施形態では、フレーミング処理部12bが、OTU4フレーマに具備され、デジタル信号処理部13bがデジタルコヒーレント信号処理LSI(DSP)に具備されるものとする。
【0131】
フレーミング処理部12bは、固定レートフレーミング処理部15と、可変レートフレーミング処理部16とを備えて構成される。固定レートフレーミング処理部15は、転送レートの変換を行わずに100Gトランスポートフレームのフレーミング処理を行う。固定レートフレーミング処理部15は、マッピング部151、オーバーヘッド付加部153、パラレル信号送信部154、パラレル信号受信部155、オーバーヘッド抽出部156、及びデマッピング部158を備えて構成される。
【0132】
マッピング部151は、クライアント信号送受信部11から送られてきた100GEのクライアント信号を、フレーマ−DSP間のインタフェースに対応したトランスポートフレームにマッピングし、マッピングにより得られたトランスポートフレームをオーバーヘッド付加部153に出力する。オーバーヘッド付加部153は、マッピング部151がマッピングしたトランスポートフレームにオーバーヘッド情報を付加し、パラレル信号送信部154に出力する。パラレル信号送信部154は、オーバーヘッド付加部153によりオーバーヘッドが付加されたトランスポートフレームを、フレーマ−DSP間のインタフェースによって、フレーミング処理部12bからデジタル信号処理部13bへパラレルに転送する。
【0133】
パラレル信号受信部155は、フレーマ−DSP間インタフェースによりデジタル信号処理部13bから転送されてきた信号をトランスポートフレームに設定し、オーバーヘッド抽出部156に出力する。オーバーヘッド抽出部156は、パラレル信号受信部155から出力されたトランスポートフレームのオーバーヘッドを抽出し、オーバーヘッドに関する処理を行う。デマッピング部158は、トランスポートフレームからクライアント信号を100GEの信号に復元し、クライアント信号送受信部11に送信する。
【0134】
可変レートフレーミング処理部16は、転送レートを変換したフレーミング処理を行う。可変レートフレーミング処理部16は、マッピング部121、ダミー信号挿入部122、オーバーヘッド付加部123、パラレル信号送信部124、パラレル信号受信部125、オーバーヘッド抽出部126、ダミー信号抜去部127、及びデマッピング部128を備えて構成される。
【0135】
デジタル信号処理部13bは、送信信号処理部17と、受信信号処理部18とを備えて構成される。
送信信号処理部17は、パラレル信号受信部171、誤り訂正符号化部173、パラレル信号受信部131、送信側レート変換部132、誤り訂正符号化部133、信号合流部174、デジタル信号送信処理部134を備えて構成される。パラレル信号受信部171は、フレーマ−DSP間インタフェースにより固定レートフレーミング処理部15から送られてきた信号からトランスポートフレームを復元し、復元したトランスポートフレームを誤り訂正符号化部173に出力する。誤り訂正符号化部173は、パラレル信号受信部171が復元したトランスポートフレームに誤り訂正符号を付加し、信号合流部174に出力する。信号合流部174は、誤り訂正符号化部133から出力された50Gトランスポートフレームと、誤り訂正符号化部173から出力された100Gトランスポートフレームとを合流する。
【0136】
受信信号処理部18は、デジタル信号受信処理部135、信号分岐部181、誤り訂正復号化部186、パラレル信号送信部188、誤り訂正復号化部136、受信側レート変換部137、及びパラレル信号送信部138を備えて構成される。信号分岐部181は、デジタル信号受信処理部135がライン信号送受信部14から転送されてきた信号に対し、信号等化処理を行った結果得られた100Gトランスポートフレームと50Gトランスポートフレームを逆多重する。信号分岐部181は、100Gトランスポートフレームを誤り訂正復号化部186に出力し、50Gトランスポートフレームを誤り訂正復号化部136に出力する。誤り訂正復号化部186は、信号分岐部181から出力されたトランスポートフレームに対し誤り訂正復号化を行って得られたトランスポートフレームをパラレル信号送信部188に出力する。パラレル信号送信部188は、誤り訂正復号化部186が誤り訂正符号化されたトランスポートフレームを、フレーマ−DSP間のインタフェースによってフレーミング処理部12bの固定レートフレーミング処理部15へパラレルに転送する。
【0137】
第7の実施形態では、クライアント信号のビットレートが155Gであり、OTU4フレーマとDSPの間のインタフェースに112GのOTU4対応のOTL4.10が適用され、ライン信号のビットレートが168Gである場合の転送を行う例を示す。
【0138】
100GE(約103G)と10GE×5(約52G)のクライアント信号がトランスポンダ1bに入力されたとする。クライアント信号送受信部11は、100GE(約103G)のクライアント信号をフレーミング処理部12bの固定レートフレーミング処理部15に送信し、10GE×5(約52G)のクライアント信号を可変レートフレーミング処理部16に送信する。
【0139】
フレーミング処理部12bのマッピング部151、121は、OTU4フレーマとDSPの間のインタフェース(OTL4.10)が、OTU4対応の112Gであるため、OTU4相当のトランスポートフレームである100Gトランスポートフレームにクライアント信号をマッピングする。マッピング部151は、100GE(103G)のクライアント信号を、従来通りOTU4相当の100Gトランスポートフレームにマッピングし、オーバーヘッド付加部153に出力する。オーバーヘッド付加部153は、マッピング部151から出力された100GトランスポートフレームにOHを付加してパラレル信号送信部154に送る。パラレル信号送信部154は、オーバーヘッド付加部153から出力された100Gトランスポートフレームを、OTL4.10インタフェースによりDSPのデジタル信号処理部13bへ送る。
【0140】
一方、マッピング部121は、10GE×5(52G)のクライアント信号を、第1の実施形態と同様に、OTU4相当の100Gトランスポートフレームにマッピングする。マッピング部121は、100Gトランスポートフレームにクライアント信号をマッピングする際、ペイロード中の決められた位置にある50G分のTS(例えば、図3(a)の100Gトランスポートフレームの17カラム〜3816カラム中のTS1〜TS5)に、クライアント信号をマッピングする。ダミー信号挿入部122は、100Gトランスポートフレームにおける残りの50G分のTS(例えば、図3(a)の100Gトランスポートフレームの17カラム〜3816カラム中のTS6〜TS10)に、FS等のダミー信号を設定する。上記のように100Gトランスポートフレームを設定することで、100GのOTL4.10インタフェースで転送可能な100Gトランスポートフレーム(OTU4)の形式を取りながら、50G分のデータを送信するフレームを生成することができる。
オーバーヘッド付加部123は、ダミー信号挿入部122からOTU4に対応したトランスポートフレームにより出力されたデータにOHを付加してパラレル信号送信部124に送る。パラレル信号送信部124は、オーバーヘッド付加部123から出力されたトランスポートフレームを、OTL4.10インタフェースによりDSPのデジタル信号処理部13bへパラレルに送る。
【0141】
ライン信号のビットレートは150G分(168G)であるため、二つのOTU4の形式のままでは転送できない。そこで、デジタル信号処理部13bは、10GE×5(52G)のクライアント信号が含まれるOTU4から、OTU4フレーマ(フレーミング処理部12b)で挿入したFS等のダミー信号を抜去し、50Gトランスポートフレーム(56G)を生成する。デジタル信号処理部13bは、100GEのクライアント信号が含まれるOTU4に対しては、レート変換に関する処理は行わない。
【0142】
すなわち、パラレル信号受信部171は、パラレル信号送信部154から受信したOTU4のトランスポートフレームを復元し、100Gトランスポートフレームにより誤り訂正符号化部173に出力する。誤り訂正符号化部173は、パラレル信号受信部171が出力した100Gトランスポートフレームに誤り訂正符号を付加し、信号合流部174に出力する。一方、パラレル信号受信部131は、パラレル信号送信部124から受信したOTU4のトランスポートフレームを復元し、100Gトランスポートフレームにより送信側レート変換部132に出力する。送信側レート変換部132は、図4図5に示す第1の実施形態と同様に、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)から、50Gトランスポートフレームを生成する。
【0143】
具体的には、送信側レート変換部132は、1フレーム目のOTU4の100Gトランスポートフレーム(112G)内のペイロードにおける決められた位置の50G分のTS(TS1〜TS5)からクライアント信号を抽出する。送信側レート変換部132は、抽出したクライアント信号を、50Gトランスポートフレーム(56G)のペイロードの決められた位置にある半分のTS(TS群AのTS1〜TS5)にマッピングする。さらに、送信側レート変換部132は、2フレーム目のOTU4の100Gトランスポートフレーム内のペイロードにおける決められた位置(TS1〜TS5)に設定されている50G分のTSを取り出し、取り出したTSからクライアント信号を抽出する。送信側レート変換部132は、抽出したクライアント信号を、50Gトランスポートフレーム(56G)のペイロードの残った半分のTS(TS群BのTS1〜TS5)にマッピングする。送信側レート変換部132は、1フレーム目のOTU4のOHを、50Gトランスポートフレーム(56G)のOHに設定し、2フレーム目のOTU4のオーバーヘッドを削除する。
【0144】
送信側レート変換部132は、生成した50Gトランスポートフレームを誤り訂正符号化部133に出力し、誤り訂正符号化部133は50Gトランスポートフレームに誤り訂正符号を付加し、信号合流部174に出力する。なお、誤り訂正符号化部133、173は無くてもよい。
【0145】
信号合流部174は、誤り訂正符号化部173(もしくは、パラレル信号受信部171)から出力された100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)と誤り訂正符号化部133(もしくは、送信側レート変換部132)から出力された50Gトランスポートフレーム(56G)を多重して168Gの信号にする。信号合流部174は、多重した信号をデジタル信号送信処理部134に出力する。デジタル信号送信処理部134は、信号合流部174により多重された168Gの信号に、長距離伝送のための光デジタルコヒーレント処理を行い、ライン信号送受信部14に送信する。なお、デジタル信号送信処理部134は無くてもよい。
ライン信号送受信部14は、デジタル信号処理部13bから出力された50GトランスポートフレームのデータをE/O変換し、ライン信号としてネットワークへ送信する。送信されたデータは、対向のトランスポンダ1bのライン信号送受信部14が受信する。
【0146】
対向のトランスポンダ1のライン信号送受信部14は、受信したデータをO/E変換した後、DSP(デジタル信号処理部13b)のデジタル信号受信処理部135へ送信する。デジタル信号受信処理部135は、受信したデータに信号等化を行い、168Gの信号を出力する。信号分岐部181は、デジタル信号受信処理部135から出力された168Gの信号を、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)と50Gトランスポートフレーム(56G)に分割する。信号分岐部181は、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)を誤り訂正復号化部186に送信し、50Gトランスポートフレーム(56G)を誤り訂正復号化部136に送信する。
誤り訂正復号化部186は、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)に誤り訂正処理を行い、パラレル信号送信部188に出力する。パラレル信号送信部188は、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)を、DSPとOTU4フレーマ間のOTL4.10インタフェースによりOTU4フレーマの固定レートフレーミング処理部15へパラレルに送る。
【0147】
一方、誤り訂正復号化部136は、50Gトランスポートフレーム(56G)に誤り訂正処理を行い、受信側レート変換部137へ送信する。受信側レート変換部137は、第1の実施形態と同様に、50Gトランスポートフレームに対して受信側レート変換処理を行う。
具体的には、受信側レート変換部137は、受信した50Gトランスポートフレーム(56G)の半分のTS(TS群AのTS1〜TS5)を、1フレーム目の100Gトランスポートフレームのペイロードにおける決められた位置に含まれる50G分のTS(例えば、TS1〜TS5)にマッピングする。受信側レート変換部137は、100Gトランスポートフレームのペイロードにおける残りの50G分のTS(例えば、TS6〜TS10)に、FS等のダミー信号を挿入する。
さらに、受信側レート変換部137は、受信した50Gトランスポートフレーム(56G)の残り半分のTS(TS群BのTS1〜TS5)を、2フレーム目の100Gトランスポートフレームのペイロードにおける決められた位置に含まれる50G分のTS(例えば、TS1〜TS5)にマッピングする。受信側レート変換部137は、2フレーム目の100Gトランスポートフレームにも1フレーム目と同様に、ペイロードにおける残りの50G分のTS(例えば、TS6〜TS10)に、FS等のダミー信号を挿入する。
【0148】
受信側レート変換部137は、1フレーム目の100GトランスポートフレームにおけるOTU4のOHに、50Gトランスポートフレーム(56G)のOHをそのままコピーする。受信側レート変換部137は、2フレーム目のOTU4の100GトランスポートフレームにおけるOTU4のOHには、50GトランスポートフレームのOHをそのままコピーしてもよいし、他のデータを挿入してもよい。
上記のようにすることで、1つの50Gトランスポートフレームから2つの100Gトランスポートフレーム(OTU4)を復元する。
【0149】
受信側レート変換部137は、復元した2フレーム分の100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)をパラレル信号送信部138に送る。パラレル信号送信部138は、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)を、DSPとOTU4フレーマ間のOTL4.10インタフェースによりOTU4フレーマの可変レートフレーミング処理部16へパラレルに送る。
【0150】
OTU4フレーマの固定レートフレーミング処理部15において、パラレル信号受信部155は、100GEのクライアント信号が設定された100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)を復元し、オーバーヘッド抽出部156に送る。オーバーヘッド抽出部156は、誤り監視等のオーバーヘッドに関する処理を行った後、デマッピング部158に出力する。デマッピング部158は、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)からクライアント信号を抽出して復元したクライアント信号100GEを、クライアント信号送受信部11へ送る。
【0151】
一方、OTU4フレーマの可変レートフレーミング処理部16において、パラレル信号受信部125は、10GE×5(52G)が含まれた100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)を復元し、オーバーヘッド抽出部126へ送る。オーバーヘッド抽出部126は、復元された100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)に対して誤り監視等のオーバーヘッドに関する処理を行った後、ダミー信号抜去部127へ送る。ダミー信号抜去部127は、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)のペイロード内の決められた位置に含まれる50G分のTS(例えば、TS6〜TS10)から、ダミー信号を抜去する。ダミー信号抜去部127は、ダミー信号を抜去した100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)をデマッピング部128へ送る。デマッピング部128は、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)からクライアント信号を抽出する。なお、デマッピング部128は、ダミー信号を抜去せずに、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)から直接クライアント信号を復元してもよい。デマッピング部128は、抽出された10GE×5のクライアント信号をクライアント信号送受信部11へ送る。
【0152】
なお、本実施形態においては、150G転送におけるOTUのOHによる管理を、100GトランスポートフレームのOHのみで行ってもよく、50GトランスポートフレームのOHのみで行ってもよく、100Gトランスポートフレームと50GトランスポートフレームのOHの両方を用いて行ってもよい。つまり、トランスポンダ1bは、150G転送する際のトランスポートフレームに、100Gトランスポートフレームから得られたOHを設定してもよく、50Gトランスポートフレームから得られたOHを設定してもよく、100Gトランスポートフレームから得られたOH及び50Gトランスポートフレームから得られたOHの両方に基づいて設定してもよい。
本実施形態によれば、50Gトランスポートフレームと従来の100Gトランスポートフレームを多重して、転送することが可能となる。本実施形態は、8QAM150G転送を行う場合に適している。
【0153】
[第8の実施形態]
本実施形態は、ライン側が33.6Gである場合のフレーミングである。
本実施形態のトランスポンダは、図2に示す第1の実施形態のトランスポンダ1と同様の構成である。本実施形態では、フレーミング処理部12が、OTU4フレーマに具備され、デジタル信号処理部13がデジタルコヒーレント信号処理LSI(DSP)に具備されるものとする。本実施形態では、クライアント信号のビットレートが31Gであり、OTU4フレーマとDSPの間のインタフェースに112GのOTU4対応のOTL4.10が適用され、ライン信号のビットレートが33.6Gである場合の転送を行う例を示す。
【0154】
10GE×3(約31G)のクライアント信号がトランスポンダ1に入力されたとする。クライアント信号送受信部11は、クライアント信号をフレーミング処理部12に送信する。フレーミング処理部12のマッピング部121は、OTU4フレーマ−DSP間のインタフェース(OTL4.10)が、OTU4対応の112Gであるため、OTU4相当のトランスポートフレームである100Gトランスポートフレームにクライアント信号をマッピングする。この時、OTU4フレーマのマッピング部121は、ペイロード中の決められた位置にある30G分のTS(例えば、図3(a)の100Gトランスポートフレームの17カラム〜3816カラム中のTS1〜TS3)に、クライアント信号をマッピングする。ダミー信号挿入部122は、100Gトランスポートフレームにおける残りの70G分のTS(例えば、図3(a)の17カラム〜3816カラム中のTS4〜TS10)には、FS等のダミー信号を入力する。上記のように設定することで、100GのOTL4.10インタフェースで転送可能な100Gトランスポートフレーム(OTU4)の形式を取りながら、30G分のデータを送信するフレームを生成することができる。
【0155】
オーバーヘッド付加部123は、ダミー信号挿入部122からOTU4に対応したトランスポートフレームにより出力されたデータにOHを付加してパラレル信号送信部124に送る。パラレル信号送信部124は、オーバーヘッド付加部123から出力されたトランスポートフレームを、OTL4.10インタフェースによりDSPのデジタル信号処理部13へパラレルに送る。DSPのパラレル信号受信部131は、フレーマ(フレーミング処理部12)から受信したOTU4のトランスポートフレームを復元し、送信側レート変換部132に送る。
【0156】
ライン信号のビットレートは30G分(33.6G)であるため、OTU4の形式のままでは転送できない。そこで、送信側レート変換部132は、パラレル信号受信部131が復元したOTU4のトランスポートフレームから、OTU4フレーマ(フレーミング処理部12)で挿入したFS等のダミー信号を抜去し、30G系列の信号に使用する30Gトランスポートフレーム(33.6G)を生成する。
【0157】
図16は、送信側レート変換部132によるトランスポートフレームの変換処理の概要を説明するための図である。
時刻T0から時刻T0+10×1.168μs(マイクロ秒)までの10フレーム分の100Gトランスポートフレームは、3フレーム分の30Gトランスポートフレームに対応する。10フレーム分の100Gトランスポートフレームの番号をそれぞれ、a0、a1、a2、b、a3、a4、c、a5、a6、a7とする。
送信側レート変換部132は、1〜3フレーム目(フレーム番号a0、a1、a2)の100Gトランスポートフレームのペイロードと、4フレーム目(フレーム番号b)の100Gトランスポートフレームのペイロードの一部を、1フレーム目の30Gトランスポートフレームのペイロードに設定する。さらに、送信側レート変換部132は、4フレーム目(フレーム番号b)の100Gトランスポートフレームのペイロードの残りと、5〜6フレーム目(フレーム番号a3、a4)の100Gトランスポートフレームのペイロードと、7フレーム目(フレーム番号c)の100Gトランスポートフレームのペイロードの一部を、2フレーム目の30Gトランスポートフレームのペイロードに設定する。送信側レート変換部132は、7フレーム目(フレーム番号c)の100Gトランスポートフレームのペイロードの残りと、8〜10フレーム目(フレーム番号a5、a6、a7)の100Gトランスポートフレームのペイロードを、3フレーム目の30Gトランスポートフレームのペイロードに設定する。
【0158】
図17図19は、送信側レート変換部132が100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)を、30Gトランスポートフレーム(33.6G)に変換する処理を示す図であり、図16の詳細を示す。
図17において、送信側レート変換部132は、1フレーム目(フレーム番号a0)のOTU4の100Gトランスポートフレーム(112G)内のペイロードにおける決められた位置(TS1〜TS3)の30G分のTSからクライアント信号を抽出する。送信側レート変換部132は、抽出したクライアント信号を、30Gトランスポートフレーム(33.6G)のペイロードの10個のTSのうち3個のTS(TS群A1)にマッピングする。3/10のTSを用いるのは、100Gトランスポートフレーム(112G)から30Gトランスポートフレーム(33.6G)へ変更するためである。
【0159】
さらに、送信側レート変換部132は、2フレーム目(フレーム番号a1)のOTU4の100Gトランスポートフレーム(112G)内のペイロードにおける決められた位置(TS1〜TS3)の30G分のTSからクライアント信号を抽出する。送信側レート変換部132は、抽出したクライアント信号を、30Gトランスポートフレーム(33.6G)のペイロードの10個のTSのうち3個のTS(TS群A2)にマッピングする。送信側レート変換部132は、3フレーム目(フレーム番号a2)のOTU4の100Gトランスポートフレーム(112G)内のペイロードについても同様に、30Gトランスポートフレーム(33.6G)のペイロードの10個のTSのうち3個のTS(TS群A3)にマッピングする。
【0160】
送信側レート変換部132は、4フレーム目(フレーム番号b)のOTU4の100Gトランスポートフレーム(112G)内のペイロードにおける決められた位置(TS1〜TS3)の30G分のTSからクライアント信号を抽出する。送信側レート変換部132は、抽出したクライアント信号の1/3を1フレーム目の30Gトランスポートフレーム(33.6G)のペイロードにおける1/10のTS(TS群A4)に設定する。送信側レート変換部132は、残りの2/3のクライアント信号を、図18に示すように2フレーム目の30Gトランスポートフレームのペイロードにおける2/10のTS(TS群B1)に設定する。
【0161】
送信側レート変換部132は、5、6フレーム目(フレーム番号a3、a4)のOTU4の100Gトランスポートフレーム(112G)それぞれについて、ペイロードにおける決められた位置(TS1〜TS3)の30G分のTSからクライアント信号を抽出する。送信側レート変換部132は、抽出したクライアント信号をそれぞれ、30Gトランスポートフレーム(33.6G)のペイロードの3/10のTS(TS群B2、B3)にマッピングする。
送信側レート変換部132は、7フレーム目(フレーム番号c)のOTU4の100Gトランスポートフレーム(112G)内のペイロードにおける決められた位置(TS1〜TS3)の30G分のTSからクライアント信号を抽出する。送信側レート変換部132は、抽出したクライアント信号の2/3を2フレーム目の30Gトランスポートフレーム(33.6G)のペイロードにおける2/10のTS(TS群B4)に設定する。送信側レート変換部132は、残りの1/3のクライアント信号を、図19に示すように3フレーム目の30Gトランスポートフレームのペイロードにおける1/10のTS(TS群C1)に設定する。
【0162】
送信側レート変換部132は、8、9、10フレーム目(フレーム番号a5、a6、a7)のOTU4の100Gトランスポートフレーム(112G)それぞれについて、ペイロードにおける決められた位置(TS1〜TS3)の30G分のTSからクライアント信号を抽出する。送信側レート変換部132は、抽出したクライアント信号をそれぞれ、30Gトランスポートフレーム(33.6G)のペイロードの3/10のTS(TS群C2、C3、C4)にマッピングする。
【0163】
送信側レート変換部132は、1フレーム目(フレーム番号a0)の100Gトランスポートフレーム(112G)のOHを、1フレーム目の30Gトランスポートフレーム(33.6G)のOHに設定し、4フレーム目(フレーム番号b)の100Gトランスポートフレーム(112G)のOHを、2フレーム目の30Gトランスポートフレーム(33.6G)のOHに設定し、7フレーム目(フレーム番号c)の100Gトランスポートフレーム(112G)のOHを、3フレーム目の30Gトランスポートフレーム(33.6G)のOHに設定する。
送信側レート変換部132は、2、3、5、6、8、9、10フレーム目のOTU4のOHは削除する。
上記のように設定することで、送信側レート変換部132は、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)から30Gトランスポートフレーム(33.6G)を生成する。
【0164】
送信側レート変換部132が30Gトランスポートフレームを出力してから、対向のトランスポンダ1の誤り訂正復号化部136が誤り訂正処理を行った30Gトランスポートフレームを受信側レート変換部137に出力するまでの処理は、第1の実施形態と同様である。
送信側レート変換部132は、生成した30Gトランスポートフレームを誤り訂正符号化部133に出力する。誤り訂正符号化部133は、30Gトランスポートフレームに誤り訂正符号を付加し、デジタル信号送信処理部134に送信する。なお、誤り訂正符号化部133は無くてもよい。
デジタル信号送信処理部134は、30Gトランスポートフレームに対して長距離伝送のための光デジタルコヒーレント処理を行い、ライン信号送受信部14に送信する。なお、デジタル信号送信処理部134は無くてもよい。
ライン信号送受信部14は、デジタル信号処理部13から出力された30GトランスポートフレームのデータをE/O変換し、ライン信号としてネットワークへ送信する。送信されたデータは、対向のトランスポンダ1のライン信号送受信部14が受信する。
【0165】
対向のトランスポンダ1のライン信号送受信部14は、受信したデータをO/E変換した後、DSP(デジタル信号処理部13)へ出力する。デジタル信号処理部13のデジタル信号受信処理部135は、受信したデータに信号等化を行い、30Gトランスポートフレームを出力する。誤り訂正復号化部136は、デジタル信号受信処理部135から出力された30Gトランスポートフレームに誤り訂正処理を行う。誤り訂正復号化部136は誤り訂正処理が行われた30Gトランスポートフレームを受信側レート変換部137へ送信する。
【0166】
受信側レート変換部137は、誤り訂正復号化部136が出力した30Gトランスポートフレーム(33.6G)から100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)を生成する。具体的には、受信側レート変換部137は、1フレーム目の30Gトランスポートフレーム(33.6G)の3/10のTS(TS群A1)を、1フレーム目の100Gトランスポートフレームのペイロードにおける決められた位置に含まれる30G分のTS(例えば、TS1〜TS3)にマッピングする。受信側レート変換部137は、100Gトランスポートフレームのペイロードにおける残りの70G分のTS(例えば、TS4〜TS10)に、FS等のダミー信号を挿入する。
【0167】
さらに、受信側レート変換部137は、1フレーム目の30Gトランスポートフレーム(33.6G)の3/10のTS(TS群A2)を、2フレーム目の100Gトランスポートフレームのペイロードにおける決められた位置に含まれる30G分のTS(例えば、TS1〜TS3)にマッピングする。受信側レート変換部137は、2フレーム目の100Gトランスポートフレームのペイロードにも、残りの70G分のTS(例えば、TS4〜TS10)にFS等のダミー信号を挿入する。
以降も同様に、受信側レート変換部137は、送信側レート変換部132と逆のマッピング処理を行うことで、3フレーム分の30Gトランスポートフレームから10フレーム分の100Gトランスポートフレーム(OTU4)を復元する。
【0168】
例えば、受信側レート変換部137は、1フレーム目の30Gトランスポートフレーム(33.6G)の1/10のTS(TS群A4)と、2フレーム目の30Gトランスポートフレーム(33.6G)の2/10のTS(TS群B1)とを抽出する。受信側レート変換部137は、抽出したこれらのTSを、4フレーム目の100Gトランスポートフレームのペイロードにおける決められた位置に含まれる30G分のTS(例えば、TS1〜TS3)にマッピングする。受信側レート変換部137は、2フレーム目の100Gトランスポートフレームのペイロードの残りの70G分のTS(例えば、TS4〜TS10)にFS等のダミー信号を挿入する。
【0169】
なお、受信側レート変換部137は、1フレーム目のOTU4のOHには、1フレーム目の30Gトランスポートフレーム(33.6G)のOHをそのままコピーする。2フレーム目、3フレーム目、4フレーム目のOTU4のOHには、1フレーム目の30GトランスポートフレームのOHをそのままコピーしてもよく、他のデータを挿入してもよい。受信側レート変換部137は、5フレーム目のOTU4のOHには、2フレーム目の30GトランスポートフレームのOHをそのままコピーする。6フレーム目、7フレーム目のOTU4のOHには、2フレーム目の30GトランスポートフレームのOHをそのままコピーしてもよく、他のデータを挿入してもよい。受信側レート変換部137は、8フレーム目のOTU4のOHには、3フレーム目の30GトランスポートフレームのOHをそのままコピーする。受信側レート変換部137は、9フレーム目、10フレーム目のOTU4のOHには、3フレーム目の30GトランスポートフレームのOHをそのままコピーしてもよく、他のデータを挿入してもよい。
【0170】
受信側レート変換部137は、復元した10フレーム分の100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)をパラレル信号送信部138に送る。パラレル信号送信部138は、復元された100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)を、DSPとOTU4フレーマ間のOTL4.10インタフェースによりOTU4フレーマ(フレーミング処理部12)へパラレルに送る。OTU4フレーマのパラレル信号受信部125は、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)を復元し、オーバーヘッド抽出部126は、復元された100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)に誤り監視等のオーバーヘッドに関する処理を行う。ダミー信号抜去部127は、オーバーヘッドに関する処理が行われた100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)から、ペイロードの決められた位置の70G分のTS(例えば、TS4〜TS10)に設定されているダミー信号を抜去する。デマッピング部128は、ダミー信号が抜去された100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)からクライアント信号を抽出する。なお、デマッピング部128は、ダミー信号を抜去せずに、100Gトランスポートフレーム(OTU4:112G)から直接クライアント信号を復元してもよい。デマッピング部128は、抽出された10GE×3のクライアント信号を、クライアント信号送受信部11へ送る。クライアント信号送受信部11は、フレーマ(フレーミング処理部12)から受信したクライアント信号を出力する。
本実施形態によれば、50G以外の柔軟なレート(30G)の転送を行うことが可能になる。新たな変調方式の登場や、ADC/DACスピードの変更により、柔軟なレートの転送が必要となった場合に適しする。
【0171】
なお、マッピング部121、ダミー信号挿入部122、送信側レート変換部132、132a、受信側レート変換部137、137a、ダミー信号抜去部127は、抜去すべきダミー信号やダミー信号の設定位置(TS)を以下のいずれかにより識別する。
【0172】
(1)常に同じ位置のTSをダミー信号であると識別する。マッピング部121、及び受信側レート変換部137、137aは、ダミー信号を設定すべきと予め決められたTSにはクライアント信号を設定しない。
【0173】
(2)常に同じパターンの設定値をダミー信号に用いる。送信側レート変換部132、及びダミー信号抜去部127は、TSの設定値によってダミー信号を識別し、抜去する。
【0174】
(3)ダミー信号の位置又はパターンをフレームのOHを用いて転送する。オーバーヘッド付加部123は、ダミー信号挿入部122がダミー信号を設定したTSあるいはダミー信号のパターンを示すダミー信号識別情報をOHに設定する。送信側レート変換部132、132a、受信側レート変換部137、137a、及びダミー信号抜去部127は、OHに設定されているダミー信号識別情報によって、ペイロード内のダミー信号を識別する。
【0175】
(4)ダミー信号の位置又はパターンをペイロード中のFSを用いて転送する。ダミー信号挿入部122は、ペイロード中のFSにダミー信号を設定したTSあるいはダミー信号のパターンを示すダミー信号識別情報を設定する。送信側レート変換部132、132a、受信側レート変換部137、137a、及びダミー信号抜去部127は、FSに設定されているダミー信号識別情報によって、ペイロード内のダミー信号を識別する。
【0176】
(5)ダミー信号の位置又はパターンをペイロード中のTSを用いて転送する。ダミー信号挿入部122は、ペイロード中のTSにダミー信号を設定したTSあるいはダミー信号のパターンを示すダミー信号識別情報を設定する。送信側レート変換部132、132a、受信側レート変換部137、137a、及びダミー信号抜去部127は、TSに設定されているダミー信号識別情報によって、ペイロード内のダミー信号を識別する。
【0177】
(6)ダミー信号の位置又はパターンをペイロード中のGMPのStuffを用いて転送する。ダミー信号挿入部122は、ペイロード中のGMPのStuffにダミー信号を設定したTSあるいはダミー信号のパターンを示すダミー信号識別情報を設定する。送信側レート変換部132、132a、受信側レート変換部137、137a、及びダミー信号抜去部127は、GMPのStuffに設定されているダミー信号識別情報によって、ペイロード内のダミー信号を識別する。
【0178】
(7)トランスポンダ1、1a、1bの起動時に、挿入側及び抜去側(マッピング部121、ダミー信号挿入部122、送信側レート変換部132、132a、受信側レート変換部137、137a、ダミー信号抜去部127)でダミー信号の位置またはパターンを設定する。
【0179】
上述した実施形態によれば、既存のフレーマ−DSP間のインタフェース条件を満足しつつ、ライン信号のビットレートに対応するフレーミングを行うことが可能となる。特に8QAMの変調方式を用いた150G伝送に対応する効果がある。
【0180】
なお、上述した実施形態では、フレーマ−DSP間がOTU4である場合を例に説明したが、OTU1、OTU2、OTU2e、OTU3、OTU3eの階梯であってもよく、今後標準化される階梯を適用してもよい。
また、上述した実施形態では、OTNフレームの例に説明したが、これに限らず、他のフレーム、例えばSDHのフレーム等を用いてもよい。
【0181】
上述した実施形態におけるトランスポンダ1、1a、1bの機能の一部をコンピュータで実現するようにしても良い。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0182】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0183】
クライアント信号やライン信号のビットレートがトランスポンダのフレーマ−DSP間のインタフェースのビットレートと異なる場合に適用できる。
【符号の説明】
【0184】
1、1a、1b トランスポンダ(フレームレート変換装置)
11 クライアント信号送受信部
12、12b フレーミング処理部(送信側フレーミング処理部、受信側フレーミング処理部、第1の信号処理部、第2の信号処理部)
13、13a、13b デジタル信号処理部(送信側デジタル信号処理部、受信側デジタル信号処理部、第1の信号処理部、第2の信号処理部)
14 ライン信号送受信部
15 固定レートフレーミング処理部
16 可変レートフレーミング処理部
17 送信信号処理部
18 受信信号処理部
121、151 マッピング部
122 ダミー信号挿入部
123、153 オーバーヘッド付加部
124、154 パラレル信号送信部
125、155 パラレル信号受信部
126、156 オーバーヘッド抽出部
127 ダミー信号抜去部
128、158 デマッピング部
131、171 パラレル信号受信部
132、132a 送信側レート変換部
133、173 誤り訂正符号化部
134 デジタル信号送信処理部
135 デジタル信号受信処理部
136、186 誤り訂正復号化部
137、137a 受信側レート変換部
138、188 パラレル信号送信部
174 信号合流部
181 信号分岐部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20