特許第6048692号(P6048692)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6048692ソーシャルネットワーキングツールを用いたテレビベースの交流を促進すること
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6048692
(24)【登録日】2016年12月2日
(45)【発行日】2016年12月21日
(54)【発明の名称】ソーシャルネットワーキングツールを用いたテレビベースの交流を促進すること
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20161212BHJP
   G06Q 50/00 20120101ALI20161212BHJP
【FI】
   G06Q50/10
   G06Q50/00 300
【請求項の数】19
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-528817(P2014-528817)
(86)(22)【出願日】2011年9月12日
(65)【公表番号】特表2014-529133(P2014-529133A)
(43)【公表日】2014年10月30日
(86)【国際出願番号】CN2011001544
(87)【国際公開番号】WO2013037078
(87)【国際公開日】20130321
【審査請求日】2014年5月2日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】591003943
【氏名又は名称】インテル・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】リ、ウェンロン
(72)【発明者】
【氏名】ドゥ、ヤンチョウ
(72)【発明者】
【氏名】リ、ジアングオ
(72)【発明者】
【氏名】トーン、シァオフェン
(72)【発明者】
【氏名】ワン、ペン
【審査官】 宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−141952(JP,A)
【文献】 特開2006−012171(JP,A)
【文献】 特表2011−521490(JP,A)
【文献】 特開2010−152477(JP,A)
【文献】 特開2006−197001(JP,A)
【文献】 特開2009−152745(JP,A)
【文献】 特開2006−260275(JP,A)
【文献】 特表2011−511346(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子的な番組ガイドから情報を取り込むことにより、テレビコンテンツを自動的に特定するステップと、
人が前記テレビコンテンツを見ているかどうかを電子的に判断するステップと、
カメラにより撮像された前記人の画像を用いて前記人の表情を分析することにより、前記人が前記テレビコンテンツを好むかどうかを自動的に決定するステップと、
前記人の友人が現にオンライン中であるかどうかを決定するステップと、
前記友人が現にテレビを見ているかどうかを決定するステップと、
記友人が同じテレビコンテンツを好むかどうかを決定するステップと、
前記人および前記友人が前記同じテレビコンテンツを好み、前記友人が現にオンライン中であり、かつ、前記友人が現に前記テレビを見ているという決定に基づいて、前記人と、前記同じテレビコンテンツを好み、現にオンライン中であり、かつ、現に前記テレビを見ている前記友人を、電子的なソーシャルネットワーキングツールを介して自動的にリンクさせるステップと
前記人がテレビを見ている時に、前記テレビコンテンツに対する前記人の好き嫌いが変化したことを示すリアルタイムの情報を、前記同じテレビコンテンツを好み、現にオンライン中であり、かつ、現に前記テレビを見ている前記友人に、前記電子的なソーシャルネットワーキングツールを用いて自動的に示すステップと
を備え
前記人の好き嫌いの変化は、ビデオ顔分析により判断される、方法。
【請求項2】
前記人がオンライン中であるかを電子的に判断するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記人がテレビを見ているかを判断するために電子的なビデオ分析を用いるステップを備える、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記人が前記テレビコンテンツを好むかどうかを自動的に決定するステップは、
前記人が前記テレビコンテンツを好むかどうかを評価するためにビデオ顔分析を用いるステップを含む、請求項1からの何れか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記人が前記テレビコンテンツを好むかどうかの分析を、前記電子的なソーシャルネットワーキングツールを用いて自動的に報告するステップを備える、請求項1からの何れか一項に記載の方法。
【請求項6】
コンピュータに、
電子的な番組ガイドから情報を取り込むことにより、テレビコンテンツを自動的に特定する手順と、
人が現に前記テレビコンテンツを見ているかどうかを判断させる手順と、
カメラにより撮像された前記人の画像を用いて前記人の表情を分析することにより、前記人が前記テレビコンテンツを好むかどうかを自動的に決定する手順と、
前記人の友人が現にオンライン中であるかどうかを決定する手順と、
前記友人が現にテレビを見ているかどうかを決定する手順と、
記友人が同じテレビコンテンツを好むかどうかを決定するステップと、
前記人および前記友人が前記同じテレビコンテンツを好み、前記友人が現にオンライン中であり、かつ、前記友人が現に前記テレビを見ているという決定に基づいて、前記人と、前記同じテレビコンテンツを好み、現にオンライン中であり、かつ、現に前記テレビを見ている前記友人を、電子的なソーシャルネットワーキングツールを介して自動的にリンクさせる手順と
前記人がテレビを見ている時に、前記テレビコンテンツに対する前記人の好き嫌いが変化したことを示すリアルタイムの情報を、前記同じテレビコンテンツを好み、現にオンライン中であり、かつ、現に前記テレビを見ている前記友人に、前記電子的なソーシャルネットワーキングツールを用いて自動的に示す手順と
を実行させ
前記人の好き嫌いの変化は、ビデオ顔分析により判断される、プログラム。
【請求項7】
前記コンピュータに、
前記人がテレビを見ているかどうかについての情報を、前記電子的なソーシャルネットワーキングツールを用いて送信させる手順をさらに実行させる、請求項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記コンピュータに、
前記人がオンライン中であるかを判断する手順、および、前記人がオンライン中であるかについての情報を、前記電子的なソーシャルネットワーキングツールに送信する手順をさらに実行させる、請求項6又は7に記載のプログラム。
【請求項9】
前記コンピュータに、
前記人が前記テレビに映っているものを好むかについての情報を、前記電子的なソーシャルネットワーキングツールに報告する手順をさらに実行させる、請求項に記載のプログラム。
【請求項10】
前記人が前記テレビコンテンツを好むかどうかを自動的に決定する手順は、
前記人が前記テレビに映っているものを好むかどうかを判断するためにビデオ顔分析を用いる手順を含む、請求項からの何れか一項に記載のプログラム。
【請求項11】
前記コンピュータに、
前記テレビを見ている複数の人のそれぞれを特定するためにビデオ分析を用いる手順をさらに実行させる、請求項から10の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項12】
前記コンピュータに、
前記複数の人のそれぞれがどのテレビ番組を好むかを判断する手順をさらに実行させる、請求項11に記載のプログラム。
【請求項13】
前記コンピュータに、
複数の視聴者のそれぞれが好むテレビ番組のリストを集める手順をさらに実行させる、請求項12に記載のプログラム。
【請求項14】
電子的な番組ガイドから情報を取り込むことによりテレビコンテンツを特定し、人が前記テレビコンテンツを見ているかどうかを決定し、カメラにより撮像された前記人の画像を用いて前記人の表情を分析することにより、前記人が前記テレビコンテンツを好むかどうかを決定し、前記人の友人が現にオンライン中であるかどうかを決定し、前記友人が現にテレビを見ているかどうかを決定し、記友人が同じテレビコンテンツを好むかどうかを決定し、前記人および前記友人が同じテレビコンテンツを好み、前記友人が現にオンライン中であり、かつ、前記友人が現に前記テレビを見ているという決定に基づいて、前記人と、前記同じテレビコンテンツを好み、現にオンライン中であり、かつ、現に前記テレビを見ている前記友人を電子的なソーシャルネットワーキングツールを通じて自動的にリンクさせ、前記人がテレビを見ている時に、前記テレビコンテンツに対する前記人の好き嫌いが変化したことを示すリアルタイムの情報を、前記同じテレビコンテンツを好み、現にオンライン中であり、かつ、現に前記テレビを見ている前記友人に、前記電子的なソーシャルネットワーキングツールを用いて自動的に示すプロセッサと、
前記プロセッサに結合された記憶装置と
を備え
前記人の好き嫌いの変化は、ビデオ顔分析により判断される、システム。
【請求項15】
前記プロセッサはさらに、前記人がオンライン中であるかを判断する、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記プロセッサに結合されたビデオカメラを備え、
前記プロセッサは、前記人がテレビに映っている番組を好むかを判断するためにビデオ顔分析を用いる、請求項14又は15に記載のシステム。
【請求項17】
前記プロセッサは、テレビを見ている複数の人を特定する、請求項14から16の何れか一項に記載のシステム。
【請求項18】
前記プロセッサは、前記複数の人のそれぞれがどの番組を好むかを判断する、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記複数の人のそれぞれが好む番組のリストを集める、請求項18に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体としてテレビに関し、ソーシャルネットワーキングツールを用いた交流に関する。
【背景技術】
【0002】
ソーシャルネットワーキングツールは、多くの人々の生活に欠かせないものになった。ソーシャルネットワーキングツールのおかげで、ユーザは友人の動向に通じ、以前からの友人および新しい友人との新たなつながりのもとを見つけることができる。
【0003】
ソーシャルネットワーキングの1つの利点は、同じような関心事を有する友人を特定することができることである。しかし、通常はそれらの関心事がなんであるかを判断するために多くのユーザ入力が必要である。たとえば、ユーザは関心のある分野を示すフェイスブックのページを維持することができる。そのユーザのすべての関心事、好き嫌いを十分に提示したものを提供するためにかかる時間およびそれに伴い得る想像量のせいで、提供することができる情報の量は限定され得る。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】本発明の一実施形態の概略図である。
図2】本発明の一実施形態のフローチャートである。
図3】本発明の別の実施形態のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0005】
いくつかの実施形態によれば、ユーザのテレビ体験についての情報は、社会的交流を増やすための一様相としてソーシャルネットワーキングツールに自動的に伝えられ得る。さらに、いくつかの実施形態は、ユーザがオンラインであるかどうかだけでなく、ユーザが現にユーザのテレビディスプレイのすぐ近くにいるかどうかも実際に判断することができる。いくつかの実施形態においては、ユーザの表情からユーザが現在表示されている番組を好むか否か、あるいは嫌うか否かを判断することができる。いくつかの実施形態においては、さまざまなテレビ視聴者についてお気に入り番組のリストを自動的に集めることもできる。この情報を次にソーシャルネットワーキングツールまたは社会的交流のための他の手段にアップロードすることができる。
【0006】
図1を参照する。一実施形態において、テレビディスプレイ18はテレビカメラ16を備えてよい。いくつかの実施形態において、テレビカメラはテレビディスプレイ18に取り付けられるかまたはテレビディスプレイ18と一体化されてよいが、もちろんカメラはテレビディスプレイとは完全に別個のものにすることができる。しかし、カメラ16は、テレビを見ている人々の画像を撮像することができ、人々の表情も取り込むこともできるように取り付けられていると有利である。したがって、テレビ18はビデオソースを受け取ってよく、ビデオソースは電波放送、ストリーミングインターネット情報、記憶装置たとえばDVDプレーヤからのデジタル映画、インターネット上でまたはデジタルメディアプレーヤを用いてプレイされるインタラクティブゲームであってよい。
【0007】
カメラ16からの出力は、プロセッサベースのシステム10に接続されてよい。いくつか例を挙げると、プロセッサベースのシステム10はラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、娯楽装置、または携帯電話を含むどのような種類のコンピュータであってもよい。プロセッサベースのシステム10は、カメラ16からビデオを受け取り、ビデオをプロセッサ12による使用に適した形式に変換するビデオインタフェース22を含んでよい。ビデオインタフェースは、ユーザ状況モジュール24にビデオを提供してよい。
【0008】
一実施形態によると、ユーザ状況モジュールは、ユーザが現にオンラインであるかどうか、いくつかの実施形態においては、ユーザが現にテレビを見ているかどうかを判断する。オンライン状況は、たとえばネットワークインタフェースコントローラを通じた入力および出力の検出から判断することができる。ユーザが現に番組を見ているかどうかは、たとえばユーザがテレビスクリーンの前にいるかどうかを検出するカメラ16のビデオフィードのビデオ分析から判断することができる。
【0009】
いくつかの実施形態において、ユーザ状況モジュールは多数のテレビ視聴者を検出してよい。それらの視聴者のそれぞれが自動顔分析によって特定されてよい。たとえば、設定モードにおいて各視聴者はユーザの写真の取り込みに協力するようにうながされてよい。次に、システムは、テレビ番組の視聴者の顔の画像を事前に録画された視聴者のビデオクリップまたは設定モードの間に撮影された静止ショットと比較して、現在視聴中の視聴者を特定することができる。
【0010】
したがって、いくつかの実施形態において、ユーザ状況モジュール24は、だれか視聴者がテレビを見ているかどうかを示すだけでなく、複数の視聴者のうちのどの視聴者が現にテレビディスプレイ18を見ているかを実際に特定する。
【0011】
ユーザ状況モジュールは、ビデオインタフェース22からのビデオフィードも受け取るユーザ関心検出モジュール26に結合されてよい。ユーザ関心検出モジュール26は、ビデオ表情分析ツールを用いてユーザの表情を分析して、ユーザが番組に関心を抱いているかまたは無関心であるかを判断してよい。同様に、表情分析は、ユーザが番組を好むかまたは番組を嫌うかを判断するために用いることができる。ユーザ関心検出モジュールからの情報は、ソーシャルネットワーキングインタフェース28への情報の提供のために、ユーザ状況モジュールからの結果と組み合わされてよい。いくつかの実施形態において、ユーザの好き嫌いの瞬間的なビデオ顔分析がソーシャルネットワーキングツールに伝えられてよい。本明細書において用いられる「ソーシャルネットワーキングツール」とは、人々が以前からの友人または仲間と交流することを助け、および/または共通の関心事に光をあてることによって人々が新しい友人または仲間を発見することを助ける電子的な通信技術、たとえばウェブサイトである。ユーザの現在の活動および満足度を示すために電子メール、ツイート、携帯電話メール、または他の通信手段もソーシャルネットワーキングツールの一部として提供されてよい。
【0012】
いくつかの実施形態において、テレビ番組からのビデオクリップが取り込まれ、ユーザの視聴状況およびユーザの現在の関心レベルの表示とともに、ソーシャルネットワーキングインタフェース28での配布のためにプロセッサ12に伝えられてよい。
【0013】
記憶装置14は、本発明の実施形態を実行するために、取り込まれたビデオを記憶してよく、番組30および50も記憶してよい。
【0014】
特に、本発明のいくつかの実施形態において、図2および図3に示されるシークエンスがハードウェア、ソフトウェアおよび/またはファームウェアに実装されてよい。ソフトウェアまたはファームウェア実装された実施形態において、これらのシークエンスは非一時的記憶媒体、たとえば半導体、磁気式または光学式の記憶装置に記憶されたコンピュータ実行型命令によって実行されてよい。
【0015】
図2を参照すると、一実施形態において1つのシークエンスが図1に示されるカメラ16からフィードを受け取ること(ブロック32に示されるように)によって開始されてよい。初期段階(ブロック34)は、ユーザインタフェースを介したパスワードログイン、またはユーザがカメラ16およびユーザ状況モジュール24を用いてビデオ顔分析を受ける顔ログインを含んでよい。ユーザがログイン認証および/または顔認証によって彼自身または彼女自身であることを特定された後、ブロック36に示されるように、ユーザは視聴のためにビデオ番組を選んでよい。この番組はさまざまなツールを用いて特定されてよく、さまざまなツールは、電子的な番組ガイドから情報を取り込むこと、ビデオクリップ、オーディオクリップまたはメタデータクリップを取り込み、ソーシャルネットワーキングツールを通じてのユーザの友人たちからの入力、あるいはインターネットまたはデータベース画像またはテキスト検索からの入力、あるいは任意の他のツールを用いてこれらのクリップを分析することを含む。次に、ブロック38に示されるように、ユーザのオンライン状況がビデオ顔検出によって判断されてよい。すなわち、ユーザは、ユーザが彼または彼女のプロセッサベースのシステム10上でアクティブであるだけでなく、現にアクティブなテレビ番組の前にいて、アクティブなテレビ番組を見ていると判断するカメラフィード16の分析によって特定され得る。
【0016】
次に、ユーザの関心レベルは、ブロック40に示されるように表情分析を用いて判断されてよい。ユーザが関心を抱いているかまたは無関心であるか、あるいはユーザがビデオの中の特定のシークエンスを好むかまたは嫌うかを判断するための周知のビデオ顔分析技法が用いられてよい。従って、ユーザの関心または無関心のレベル、あるいは好き嫌いが変化したかどうかを示すリアルタイムの情報が提供されてよい。この情報は、視聴されている現在のコンテンツから取り込まれたビデオクリップをユーザの関心レベルの表示とともに提供しつつ、たとえば時間の観点でそのコンテンツと相互に関連付けられてよい。
【0017】
ビデオ顔分析は、ローカルにまたはリモートで実行することができる。リモートビデオ分析は、たとえばネットワークコネクションを通じてリモートサーバにビデオを送ることによって実現されてよい。
【0018】
次に、表情分析から推定された情報は、ブロック42に示されるようにソーシャルネットワーキングツールを用いて友人たちに伝えられてよい。いくつかの実施形態において、ブロック42に示されるようにソーシャルネットワーキングメッセージの配布は友人であるユーザだけ、同じテレビ番組を好む友人であるユーザだけ、現にオンライン中の友人であるユーザだけ、現にテレビを見ている友人であるユーザだけ、またはこれらの範疇のいくつかの組み合わせに選別されるかまたはフィルタされてよい。次に、友人たちは、たとえば同じテレビ番組を好むならリンクされ得る。
【0019】
このソーシャルネットワーキングツール交流は、新しい友人たちとの関わり合いを容易にしつつ、以前からの友人たちとの交流のためのリソースを生み出すことができるユーザについての情報を提供するための手段を提供する。さらに、情報は、コンテンツプロバイダおよび広告主による人口学的データ収集のために用いられてよい。特に、コンテンツプロバイダまたは広告主は、所定の番組または広告の間の特定の時間においてユーザが何を好んだかについての非常に詳細な情報を得ることができる。
【0020】
例となる一実施形態では顔属性検出のために6つの主なステップが用いられてよい。最初に、所定のデジタル画像またはビデオフレームについて顔の矩形領域の位置を決める顔検出が実行されてよい。次に、検出されたそれぞれの顔の矩形の中の6つの点の目印、たとえば目頭・目尻および口角を見つける顔目印検出器が実行されてよい。次に、顔の矩形画像は位置調節され、顔の目印点にしたがって事前に定められた標準サイズ、たとえば64×64(すなわち幅64ピクセルかける高さ64ピクセル)に標準化されてよい。次に、標準化された顔画像の事前に選択された局所領域から局所バイナリパターン、ヒストグラム、または勾配方向のヒストグラムを含む局所特徴が抽出されてよい。次に、各局所領域は、予測のために多層認知弱分類器に入力される。弱分類器からの各局所領域の出力は最終検出スコアとして集計される。スコアは0〜1の範囲であってよく、スコアが大きいほど顔属性検出の信頼性が高い。顔検出は、標準ヴィオラ−ジョーンズ(Viola−Jones)ブースティングカスケードフレームワークに従ってよい。ヴィオラ−ジョーンズ検出器は、公開されているオープンCVソフトウェアパッケージ中で見つけることができる。顔目印は、左眼および右眼の目頭・目尻、ならびに口角を含む顔の6つの点を含む。目頭・目尻および口角もヴィオラ−ジョーンズ式分類器を用いて検出されてよい。さらに、顔の6つの点の幾何学的な関係を反映する幾何学的な制約が顔の6つの点に組み込まれてよい。
【0021】
検出されたすべての顔はグレイスケールに変換され、位置調節され、事前に定められた標準サイズ、たとえば64×64に標準化されてよい。位置調節は、最初に目頭・目尻の線と水平な線との間の回転角を計算することによって実行されてよい。次に、画像角は、眼の端を水平な線に平行にするように回転される。次に、2つの眼の中心の距離wが計算され、眼から口までの距離hが計算される。次に、左眼中心が0.5w、0.5h、右中心が0.5w、0.5h、口中心がw、1.5hになるように2w×2hの矩形が顔領域から切り取られる。最後に、切り取られた矩形は標準サイズにスケール調節される。スケール調節された画像は、画像間の照明差を軽減するためにヒストグラムイコライズされ得る。
【0022】
位置調節され、標準化された顔の局所領域の局所特徴が抽出されてよい。局所特徴は、局所バイナリパターン、ヒストグラム、勾配方向ヒストグラムであってよい。たとえば、抽出された局所特徴は、顔属性が異なれば異なってよい。たとえば、スマイル検出においては局所バイナリパターンが他の技法より少し良く、性別/年齢検出においては勾配方向ヒストグラムが若干良好に機能する。
【0023】
局所領域は、4つ組(x,y,w,h)として定義される。ここで(x,y)は局所領域の左上の隅の点であり、(w,h)は局所領域の矩形の幅および高さである。学習データセットから顔属性検出のための差別化領域を選ぶためにブースティングアルゴリズムが用いられてよい。
【0024】
選ばれた局所領域ごとに、弱分類を実行する分類器が学習させられてよい。ベース分類器は、サポートベクトルマシンよりはむしろ多層認知であってよい。いくつかの実施形態において、多層認知(MLP:Multi−layer perception)は、最先端のサポートベクトルマシン系アルゴリズムと同様の性能を提供することができるので有利となるであろう。また、MLPのモデルサイズは、サポートベクトルマシン(SVM:Support vector machine)よりはるかに小さい。MLPはモデルとしてネットワーク重みしか記憶しないが、SVMはスパースな学習サンプルを記憶するからである。MLPの予測は相対的に速い。MLPはベクトル積演算しか含まず、MLPは予測信頼性のためにだけ確率およびスコア出力を直接生成するからである。
【0025】
MLPは入力層、出力層および1つの隠れ層を含んでよい。入力層にdノードがあるとする。ここでdは局所特徴の次元であって局所バイナリパターンヒストグラムについては59である。スマイル検出のための出力層には2ノードがあるとする。2ノードはスマイル動作または非スマイル動作のための予測確率を示す。さらに、隠れ層のノード数は調整パラメータであり、学習手順によって決定される。
【0026】
ニューロンとして知られるMLPのすべてのノードは、同様であってよい。MLPは、入力として前の層のいくつかのノードからの出力値を取り、次の層のニューロンに応答を渡してよい。前の層から取り出された値はノードごとに学習重みを用いて合計され、バイアス項が加えられ、和は活性化関数fを用いて変換される。
【0027】
活性化関数fは、通常はシグモイド関数、たとえばf(x)=e−xa/(1+e−xa)である。この関数の出力は0から1の範囲である。各ノードにおいて、計算は、重み因子と前の層からの入力ベクトルとの間のベクトル積y=f(w・x)である。ここで、wは重み因子、xは入力ベクトルである。したがって、計算は、単一命令複数データ処理命令(SIMD:single instruction,multiple data instructions)または他のアクセラレータによって容易に加速することができる。
【0028】
MLPは、局所領域ごとに弱分類器として用いられる。選ばれた各領域は、1つのMLP分類器と関連付けられる。最終分類は、以下のように簡単な集計規則にもとづく。所定の試験サンプルxについて、選ばれた局所領域kごとにその領域における局所特徴xを抽出する。次に、弱MLP分類器C(x)を用いて予測を行う。最終出力は、以下の集計結果である。
【0029】
【数1】
【0030】
次に、図3を参照すると、ブロック32においてカメラフィードが受け取られる。ブロック52において、顔検出および顔認識を用いて人の識別リストがまとめられてよい。言い換えると、コンテンツ(たとえばテレビ番組)を見ているすべての人がカメラ16を用いて記録されてよい。次に、見ていてかつそのビデオストリームに映されている視聴者を特定するためにビデオコンテンツ分析が用いられてよい。一実施形態では、設定段階において顔が識別子とともに再び記録されてよい。
【0031】
次に、ブロック54において示されるように、番組を見ているユーザのうちのどのユーザが所定の時間のインスタンスにおいて所定の番組を現に好むかを判断するためにビデオ表情分析が用いられてよい。ブロック56に示されるように、時間とともに、ビデオで特定された視聴者ごとにお気に入り番組リストが作成されてよい。次に、ブロック58において、ユーザのコンピュータ検出された表情にもとづく番組のおすすめが、たとえばウェブサイト、ツイート、携帯電話メールまたは電子メールを含むソーシャルネットワーキングツールを通じて友人にプッシュ送信されてよい。
【0032】
本明細書全体を通じて、「一実施形態」または「実施形態」への参照は、その実施形態と関連して記載された特定の特徴、構造または特性が本発明の範囲に包含される少なくとも1つの実装に含まれることを意味する。したがって、句「一実施形態」または「実施形態において」が表れても必ずしも同じ実施形態を参照するわけではない。さらに、特定の特徴、構造または特性は、例示される特定の実施形態以外の他の適当な形で実施されてよく、そのようなすべての形は本願の請求項の範囲に包含されていればよい。
【0033】
本発明は、限られた数の実施形態に関して記載されてきたが、当業者であれば分かるように、実施形態には多数の変更形および変化形がある。添付の請求項はすべてのそのような変更形および変化形を本発明の真の趣旨および範囲に属するとして包含するものとする。
(項目1)
人がテレビコンテンツを見ているかどうかを電子的に判断するステップを備える方法。
(項目2)
上記人がオンライン中であるかを電子的に判断するステップをさらに備える、項目1に記載の方法。
(項目3)
上記人がテレビを見ているかを判断するために電子的なビデオ分析を用いるステップを備える、項目1に記載の方法。
(項目4)
上記人がテレビを見ている時を、ソーシャルネットワーキングツールを用いて自動的に示すステップを備える、項目1に記載の方法。
(項目5)
上記人が上記テレビコンテンツを好むかどうかを自動的に電子的に評価するステップを備える、項目1に記載の方法。
(項目6)
上記人が上記テレビコンテンツを好むかどうかを評価するためにビデオ顔分析を用いるステップを備える、項目5に記載の方法。
(項目7)
上記人が上記テレビコンテンツを好むかどうかの分析をソーシャルネットワーキングツールを用いて自動的に報告するステップを備える、項目5に記載の方法。
(項目8)
テレビを見ている複数の人を電子的に特定するステップを備える、項目1に記載の方法。
(項目9)
テレビを見ている上記複数の人のそれぞれを特定するべく、電子的なビデオ分析を用いるステップを備える、項目8に記載の方法。
(項目10)
上記複数の人のそれぞれについてお気に入り番組のリストを電子的に作成するステップを備える、項目8に記載の方法。
(項目11)
コンピュータに、
人が現にテレビを見ているかどうかを判断させる手順、および、
上記人がテレビを見ているかどうかについての情報を、ソーシャルネットワーキングツールを用いて送信させる手順、を備えるプログラム。
(項目12)
上記人がオンライン中であるかを判断する手順、および、上記人がオンライン中であるかについての情報をソーシャルネットワーキングツールに送信する手順をさらに備える、項目11に記載のプログラム。
(項目13)
上記人が上記テレビに映っているものを好むかを判断する手順、および、上記人が上記テレビに映っているものを好むかについての情報をソーシャルネットワーキングツールに報告する手順をさらに備える、項目12に記載のプログラム。
(項目14)
上記人が上記テレビに映っているものを好むかどうかを判断するためにビデオ顔分析を用いる手順をさらに備える、項目13に記載のプログラム。
(項目15)
上記テレビを見ている複数の人のそれぞれを特定するためにビデオ分析を用いる手順をさらに備える、項目11に記載のプログラム。
(項目16)
上記複数の人のそれぞれがどのテレビ番組を好むかを判断する手順をさらに備える、項目15に記載のプログラム。
(項目17)
複数の視聴者のそれぞれが好むテレビ番組のリストを集める手順をさらに備える、項目16に記載のプログラム。
(項目18)
同じテレビ番組を好むソーシャルネットワーキングサイトの友人とリンクする手順をさらに備える、項目14に記載のプログラム。
(項目19)
テレビを見ている人を特定し、ソーシャルネットワーキングツールを通じて上記人がテレビを見ていることを報告するプロセッサ、および
上記プロセッサに結合された記憶装置を備えるシステム。
(項目20)
上記プロセッサはさらに、上記人がオンライン中であるかを判断する、項目19に記載のシステム。
(項目21)
上記プロセッサに結合されたビデオカメラを備え、
上記プロセッサは、上記人がテレビに映っている番組を好むかを判断するためにビデオ顔分析を用いる、項目19に記載のシステム。
(項目22)
上記プロセッサは、テレビを見ている複数の人を特定する、項目19に記載のシステム。
(項目23)
上記プロセッサは、上記複数の人のそれぞれがどの番組を好むかを判断する、項目22に記載のシステム。
(項目24)
上記複数の人のそれぞれが好む番組のリストを集める、項目23に記載のシステム。
(項目25)
上記プロセッサに結合されたビデオカメラを備え、
上記プロセッサは、誰がテレビを見ているか、および、テレビを見ている人はテレビに映っている番組を好むかどうかを判断するためにビデオ分析を用いる、項目24に記載のシステム。
(項目26)
上記プロセッサは、ソーシャルネットワークツールを用いて上記人がテレビ番組を好むかどうかを通信する、項目19に記載のシステム。
(項目27)
上記プロセッサは、ビデオカメラに結合され、
上記プロセッサは、上記人が上記テレビ番組を好むかどうかを判断するためにビデオを分析する、項目26に記載のシステム。
図1
図2
図3