(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6048776
(24)【登録日】2016年12月2日
(45)【発行日】2016年12月21日
(54)【発明の名称】マシンタイプコミュニケーションユーザ機器の無線セルへの選択的参加
(51)【国際特許分類】
H04W 88/12 20090101AFI20161212BHJP
H04W 92/14 20090101ALI20161212BHJP
【FI】
H04W88/12
H04W92/14
【請求項の数】19
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2015-509220(P2015-509220)
(86)(22)【出願日】2013年5月7日
(65)【公表番号】特表2015-520965(P2015-520965A)
(43)【公表日】2015年7月23日
(86)【国際出願番号】US2013040007
(87)【国際公開番号】WO2013169822
(87)【国際公開日】20131114
【審査請求日】2014年10月24日
(31)【優先権主張番号】61/646,223
(32)【優先日】2012年5月11日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/735,952
(32)【優先日】2013年1月7日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】591003943
【氏名又は名称】インテル・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ジャイン、プニート
(72)【発明者】
【氏名】バンゴラエ、サンゲーサ
(72)【発明者】
【氏名】タラデル、マータ マーティネズ
(72)【発明者】
【氏名】フォン、モ−ハン
【審査官】
深津 始
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2010/143428(WO,A1)
【文献】
国際公開第2011/135800(WO,A1)
【文献】
国際公開第2011/161541(WO,A2)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0292893(US,A1)
【文献】
Sierra Wireless,Correction and clarification of usage of low priority and MTC indicators,3GPP TSG SA WG2 Meeting #81 S2-104537,3GPP,2010年10月15日,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_81_Prague/Docs/S2-104537.zip
【文献】
Vodafone,DRAFT Reply LS on Release 10 NIMTC Conclusions,3GPP TSG SA WG2 Meeting #S2-81 S2-105288,3GPP,2010年10月15日,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_81_Prague/Docs/S2-105288.zip
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 −H04B 7/26
H04W 4/00 −H04W 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
進化型ノードB(eNB)であって、
1または複数のプロセッサに接続された1または複数のコンピュータ可読媒体を備え、
前記1または複数のプロセッサのうちの少なくとも1つのプロセッサは、
複数のモビリティ管理エンティティ(複数のMME)に接続し、
前記複数のMMEのうちの第1MMEが、他のネットワークトラフィックより優先度が低いマシンタイプコミュニケーション(MTC)トラフィックの処理の専用であることを判断し、
MME選択基準に基づいて、ユーザ機器(UE)に対する前記第1MMEを選択し、MTCトラフィックを発生させる
命令を実行する、eNB。
【請求項2】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1MMEが、S1インタフェースを介して前記eNBにより受信された通信に基づいてMTCトラフィックの処理の専用であることを判断する前記命令を実行する、請求項1に記載のeNB。
【請求項3】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記UEにサービス提供する無線セルを提供する前記命令を実行する、請求項1または2に記載のeNB。
【請求項4】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記eNBに接続されたネットワークの一部が過負荷であるという判断に基づいて前記UEをリリースするためのRRC接続リリースメッセージを、前記UEに送信する前記命令を実行する、請求項3に記載のeNB。
【請求項5】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記eNBがMTCトラフィックを許可する環境を特定するMTCポリシーを、前記UEに提供する前記命令を実行する、請求項4に記載のeNB。
【請求項6】
前記eNBがMTCトラフィックを許可するという前記環境は、前記UEが予め定められた位置またはその近くに存在すること、前記UEがジオフェンスの範囲内に存在すること、または前記UEがUEの特定のタイプであることの少なくとも1つを含む、請求項5に記載のeNB。
【請求項7】
前記1または複数のプロセッサと、
通信チップと
を有するシステムオンチップ(SoC)をさらに備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは前記通信チップとは独立している、または前記少なくとも1つのプロセッサは前記通信チップ内に集積される、請求項1から請求項6のいずれか1つに記載のeNB。
【請求項8】
進化型ノードB(eNB)であって、
1または複数のプロセッサに接続された1または複数のコンピュータ可読媒体を備え、
前記1または複数のプロセッサの少なくとも1つのプロセッサは、
複数のモビティ管理エンティティ(複数のMME)に接続し、
前記複数のMMEのうちの第1MMEがマシンタイプコミュニケーション(MTC)トラフィックの処理の専用であることを判断し、
ユーザ機器(UE)がMTCトラフィックを発生させるという指標に基づくMME選択基準に基づいて前記UEに対するマシンタイプコミュニケーション(MTC)トラフィックの処理の専門である前記第1MMEを選択する
命令を実行するeNB。
【請求項9】
前記少なくとも1つのプロセッサは、S1インタフェースを介して前記eNBにより受信される通信に基づいて前記第1MMEがMTCトラフィックの処理の専門であることを判断する前記命令を実行する、請求項8に記載のeNB。
【請求項10】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記UEにサービス提供する無線セルを提供する前記命令を実行する、請求項8または請求項9に記載のeNB。
【請求項11】
前記少なくとも1つのプロセッサは、無線リソース制御(RRC)シグナリングを使用して、MTCに関連していない、他のUEからのネットワークトラフィックに基づいて、前記UEをリリースする前記命令を実行する、請求項10に記載のeNB。
【請求項12】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記eNBがMTCトラフィックを許可する環境を特定するMTCポリシーを前記UEに提供する前記命令を実行する、請求項10または請求項11に記載のeNB。
【請求項13】
前記eNBがMTCトラフィックを許可する前記環境は、前記UEが予め定められた位置またはその近くに存在すること、前記UEがジオフェンスの範囲内に存在すること、または前記UEが特定のタイプのUEであることの少なくとも1つを含む、請求項12に記載のeNB。
【請求項14】
前記1または複数のプロセッサと、
通信チップと
を有するシステムオンチップ(SoC)をさらに備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは前記通信チップとは独立している、または前記少なくとも1つのプロセッサは前記プロセッサまたは前記通信チップの少なくとも1つ内に集積される、請求項8から請求項13のいずれか1つに記載のeNB。
【請求項15】
コンピュータを進化型ノードB(eNB)として機能させるためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
モビリティ管理エンティティ(MME)が、前記MMEが他のネットワークトラフィックより優先度が低いMTCトラフィックを処理する専用であるマシンタイプコミュニケーション(MTC)通信カテゴリに関連していることを判断する工程、
ユーザ機器(UE)から受信されるネットワークトラフィックがMTCトラフィックであることを判断する工程、および
前記MTC通信カテゴリ及びMTCトラフィックである前記UEから受信された前記ネットワークトラフィックに関連する前記MMEに基づくMME選択基準に基づいて前記UEを前記MMEに関連付ける工程
を実行させるためのプログラム。
【請求項16】
前記MMEが前記MTC通信カテゴリに関連しているという前記判断は、S1インタフェースを介して前記eNBによって受信される通信に基づく、請求項15に記載のプログラム。
【請求項17】
前記MMEが過負荷であるという判断に基づいて前記UEをリリースするための無線リソース制御(RRC)メッセージを、前記UEに送信する工程を、さらに前記コンピュータに実行させる、請求項15または請求項16に記載のプログラム。
【請求項18】
前記eNBがMTCトラフィックを許可する環境を特定するMTCポリシーを、前記UEに提供する工程を、さらに前記コンピュータに実行させる、請求項15から請求項17のいずれか1つに記載のプログラム。
【請求項19】
請求項15から請求項18のいずれか1つに記載のプログラムを格納するコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願へのクロスリファレンス)本願は、米国特許法119(e)に基づき、2012年5月11日に出願された発明の名称が「ADVANCED WIRELESS COMMUNICATION SYSTEMS AND TECHNIQUES」である米国仮出願61/646,223、及び2013年1月7日に出願された発明の名称が「SELECTIVE JOINDER OF MACHINE- TYPE COMMUNICATION USER EQUIPMENT WITH WIRELESS CELL」である米国特許出願13/735,952の優先権を主張する。両出願の開示は、参照によりここに組み込まれる。
【0002】
本発明の複数の実施形態は、概して、データ処理の技術分野、より具体的には、マシンタイプコミュニケーションユーザ機器による複数の無線セルへの選択的参加に関する。
【背景技術】
【0003】
ここで提供される背景技術の説明は、本開示の内容をおおまかに提示することを目的とする。目下名前が挙げられている発明者の研究は、この背景技術のセクションにおいて説明される限度において、出願時に先行技術としての適格がない詳細な説明の態様と同様に、本開示に対する先行技術として、明示的にも黙示的にも認められない。別段の指定がない限り、このセクションで説明される方法は、本開示の中の請求項に対する先行技術ではなく、このセクションの中に含まれることによって先行技術と認められるものではない。
【0004】
いくつかのユーザ機器(UE)は、人間の介入がほとんど又は全くなしで、他のUE又は複数のコンピューティングデバイスとの通信のために主に又はだけ使用されてよい。そのようなUEの例は、複数の無線気象センサ、複数の組立ラインセンサ、複数の車両の群を追跡するための複数の計測器、及びその類のものを含む。多くの場合において、これらのデバイスは、無線ネットワークにログオンし、例えばインターネットを介して、ネットワークサーバと通信する。3GPP Long Term Evolution(LTE)のリリース10(2011年3月)(LTE規格)の用語では、そのような通信は、マシンタイプコミュニケーション(MTC)と称される。IEEE802.16規格、2009年5月29日に公開されたIEEE規格802.16−2009(WiMAX(登録商標))の用語では、そのような通信は、マシンツーマシン(M2M)通信と称される。
【0005】
MTCを使用して他の複数のコンピューティングデバイス又はUEと主に又はだけ通信するUEは、ユーザプレーントラフィックをほとんど発生させない。多くの場合において、トラフィックは、低い優先度で扱われる。しかしながら、MTC UEの数が増加すると、通信の全体の量がそれでもネットワークに過負荷を掛ける。他(例えば、携帯電話)のトラフィックに影響を与えることなく、そのような多数のMTC UEの接続を保持することは、難しい。
【図面の簡単な説明】
【0006】
複数の実施形態が、添付の図面と共に、以下の詳細な説明によって容易に理解される。この説明を促進するために、同種の参照番号が同種の構造要素を指定する。複数の実施形態は、例として説明され、添付の図面の形態に限定されない。
【
図1】本開示の様々な実施形態に係るマシンタイプコミュニケーション(MTC)ユーザ機器(UE)の適切な複数の無線セルへの選択的参加を促進するように、本開示の適用可能な一部とともに構成される様々なネットワークエンティティを概略的に示す。
【
図2】様々な実施形態に係るMTC UEと進化型ノードB(eNB)との間で実行される通信の交換の例を示す。
【
図3】様々な実施形態に係るMTC UEとeNBとの間で実行される通信の交換の他の例を示す。
【
図4】様々な実施形態に係るMTC UEによって実行される方法の例を示す。
【
図5】様々な実施形態に係るeNBによって実行される方法の例を示す。
【
図6】様々な実施形態に係るeNBによって実行される方法の他の例を示す。
【
図7】様々な実施形態に係る開示された複数の方法が実行され、コンピュータ可読媒体が実装されるコンピューティングデバイスの例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
下記の詳細な説明において、実施形態の一部を形成する添付の図面が参照され、全体を通して同様の数字が同様の部分を指定し、実施される可能性がある複数の実施形態が例として示される。他の複数の実施形態が利用されてよく、本開示の範囲から逸脱することなく、構造的又は論理的な複数の変更がなされてよいことが理解される。したがって、下記の詳細な説明は、限定的な意味には用いられず、複数の実施形態の範囲は、添付の請求項及びそれらの均等物によって規定される。
【0008】
様々な動作が、請求された主題を理解するために最も役に立つ方法で、多数の別々の動作又は順番の動作として説明される。しかしながら、説明の順序は、これらの動作が必ず順序に依存していることを意味するもの解釈されるべきでない。具体的には、これらの動作は、提示された順序で実行されなくてもよい。説明された動作は、説明された実施形態と異なる順序で実行されてもよい。様々な追加の動作が実行されてもよく、及び/又は説明された動作が追加の実施形態において省略されてもよい。
【0009】
本開示の目的のために、「A又はB」及び「A及び/又はB」という表現は、(A)、(B)、又は(A及びB)を意味する。本開示の目的のために、「A、B、及び/又はC」という表現は、(A)、(B)、(C)、(A及びB)、(A及びC)、(B及びC)、又は(A、B、及びC)を意味する。
【0010】
説明は、「実施形態において」又は「複数の実施形態において」という表現を使用し、これらは、1つ又は複数の同一又は異なる複数の実施形態をそれぞれ参照する。さらに、「備える」、「含む」、「有する」、及びその類の用語は、本開示の複数の実施形態に関して使用される限りにおいて、同義である。
【0011】
ここで使用される限りにおいて、「モジュール」及び/又は「ロジック」という用語は、1つ又は複数のソフトウェア又はファームウェアプログラムを実行する特定用途向け集積回路(ASIC)、電子回路、プロセッサ(共有、専用、又はグループ)、及び/又はメモリ(共有、専用、又はグループ)、組み合わせ論理回路、及び/又は説明された機能性を提供する他の適切なコンポーネントを含む又はその一部に言及してよい。
【0012】
図1に、マシンタイプコミュニケーション(MTC)ユーザ機器(UE)による複数の無線セルへの選択的参加を促進する複数のエンティティが示される。ここに説明される例は、UE及び他のLTEを中心とした専門用語について繰り返し言及するが、これは、限定することを意味せず、ここで説明される技術は、GPS、EDGE、GPRS、CDMA、WiMAX、Ev−DO、及び他のもののような他の複数の無線ネットワークに使用されてよい。
【0013】
MTC UE100は、複数の無線セル102を検出するように構成されてよい。様々な実施形態において、各無線セル102は、進化型ノードB(eNB)によって提供されてよい。様々な実施形態において、MTC UE100は、複数の無線セル102の個々の無線セル102に関連する複数のeNBカテゴリを検出するように構成されてよい。ここで使用される「eNBカテゴリ」という用語は、eNBによって提供される又は提供されないサービスのタイプを意味する。例えば、いくつかのeNB、例えば、
図1の第1eNB104及び第2eNB106は、MTCトラフィックを禁止するように構成されてよい。eNBは、様々な理由により、MTCトラフィックより高い優先度が認められたトラフィックのために、eNBの帯域幅を確保するような方法で構成されてよい。
図1の第3eNB108のようないくつかのeNBは、MTCトラフィックを主に又はだけを処理するために提供されてよい。これは、他のトラフィックのために、第1eNB104及び第2eNB106のような「通常の」複数のeNBの複数のリソースが失われないようにし得る。様々な実施形態において、MTC専用のeNBは、例えば、多数のMTC UEを有する工場又は他の環境の中での使用のために、「低価格」のeNBであってよい。これは、複数の新しいMTCサービスを展開するときに、資本支出(CAPEX)を減らし得る。様々な実施形態において、MTC専用のeNBは、例えば、MTCノードIDの一部として、それがMTCトラフィックの専用であることを示す指標をブロードキャストしてよい。
【0014】
けれども、
図1の第4eNB110のような他の複数のeNBは、「通常の」(例えば、非MTC)トラフィックをサポートし、しかし、無制限に又は特定の環境下(ここで説明される例)でMTCトラフィックもサポートするように構成されてよい。そのようなeNB110は、ここでは「ハイブリッド」eNBと称されてよい。様々な実施形態において、ハイブリッドeNB110は、例えば、MTCノードIDの一部として、それがいくつかの又は全ての環境下でMTCトラフィックを受け入れることを示す指標をブロードキャストしてよい。
【0015】
様々な実施形態において、複数のeNBは、それらの複数のカテゴリ及びそれらが提供する複数のセルに加わるために使用可能な他の情報をブロードキャストする、又はさもなければ利用可能にするように構成されてよい。
図2において、例えば、そのカテゴリ(MTC専用)をブロードキャストするMTC専用のeNB108が示される。MTC UE100は、他の複数のeNB(例えば、
図2に示されていない104、106、110)によってブロードキャストされた複数のカテゴリと並行して、このブロードキャストされたカテゴリを受信してよい。
【0016】
様々な実施形態において、複数の無線セル及びそれらのカテゴリを検出すると、MTC UE100は、MTCトラフィックが許可されている複数の検出された無線セル102の1つ又は複数の無線セルを特定するように構成されてよい。様々な実施形態において、この特定は、各無線セル102に関連する検出された複数のeNBカテゴリに基づいてよい。様々な実施形態において、MTC UE100は、1つ又は複数の特定された無線セルを、MTC UEが接続することが許可されている複数のMTC専用のeNBのリストと照合するように構成されてよい。様々な実施形態において、複数のMTC専用のeNBのリストは、(例えば、NASシグナリングを使用して)eNBから取得されてよい。
【0017】
様々な実施形態において、MTC UE100が接続することが許可されている複数のMTC専用のeNBのリストは、例えば、様々な位置の様々なエンティティによって、保持されてよい。いくつかの実施形態において、リストは、MTC UE100によって保持されてよい。更に又は代わりに、リストは、複数のネットワークエンティティによって保持され、非アクセス層(NAS)シグナリングを介して利用可能にされてよい。様々な実施形態において、リストは、特定のパブリックランドモバイルネットワーク(PLMN)アイデンティティに属する複数のMTC専用のeNBを含んでよい。例えば、リストは、限定加入者グループ(CSG)のホワイトリストであってよい。MTC UE100は、例えば、セル選択基準に基づいて、このリスト上にも含まれる最適な検出されたセルを選択してよい。
【0018】
MTC UE100は、検出された複数のセルのうちの複数の特定された無線セル102を、リスト上の許可された複数のMTC専用のセルに適合させると、様々な実施形態において、MTC UE100は、例えば、セル選択基準に基づいて、適合している複数の無線セル102の1つに選択的に加わってよい。この例は、
図2に示される。様々な実施形態において、接続が成功した後、MTC UEは、将来の複数の接続及び無線セルの複数の選択を容易にするように、接続情報を格納するように構成されてよい。
【0019】
セル選択基準は、例えば、MTC UE100によって、複数の候補の無線セルから選択するために使用可能であってよく、様々な形式であってよい。様々な実施形態において、セル選択基準は、1つ又は複数の特定された無線セル102の信号強度であってよい。例えば、MTC UE100は、第3eNB108が他のMTC専用のeNB(図示せず)によって提供されたセルより強い信号を有することを判断してよく、その上で、第3eNB108によって提供される無線セル102に選択的に加わってよい。他のセル選択基準は、利用可能なセルの帯域幅、リトライカウンタの期限の数、接続タイプ、pingリターンタイム、利用可能なeNBの複数のリソース、及びその類のものを含んでよいが、これらに限定されない。
【0020】
特定されたMTC専用のeNBがリストにない場合、又は1つ又は複数のセル選択基準を満たすMTC専用のeNBがない場合のような複数の状況があってよい。そのような場合には、MTC UE100は、(例えば、ハイブリッドeNB110によって提供されるような)MTC及び非MTCトラフィックが許可されている1つ又は複数の無線セル102を特定してよい。例えば、
図3では、ハイブリッドeNB110は、例えば、個別に又はブロードキャストの一部としてMTC UE100に、ハイブリッドeNB110によって提供される無線セル102上でMTCトラフィックが許可されている及びされていない複数の環境を示すMTCポリシーを提供してよい。このポリシー、及び他の複数のハイブリッドeNBに関連する同様の複数のMTCポリシーに基づいて、MTC UEは、もしあれば、MTC UE100が所与のその現在の複数の環境に加わることが許可されるこれらのハイブリッドeNBのいずれかを特定してよい。
【0021】
様々な実施形態において、MTCポリシーは、専用のUEシグナリング(例えば、NAS)を使用して、ハイブリッドeNB110によって提供されてよい。様々な実施形態において、このMTCポリシーは、
図2に示されたブロードキャストされたeNBカテゴリの情報の中に含まれてよい。MTCポリシーは、他の方法でも、複数のMTC UEに提供されてよい。例えば、いくつかの実施形態において、オープンモバイルアライアンスデバイス管理(OMA−DM)プロトコルは、1つ又は複数のMTCポリシーを有するMTC UE100を構成するために使用されてよい。
【0022】
MTCポリシーは、ハイブリッドeNB110によって提供される無線セル102上でMTCトラフィックが許可される複数の環境を示してよい。例えば、他の位置に位置付けられた複数のMTC UEがサービス提供されなくてよいのに対して、特定の位置又はその近く、例えばジオフェンスの範囲内の複数のMTC UEは、サービス提供されてよい。他の例として、他のタイプの複数のMTC UEがされないのに対して、特定のタイプの複数のMTC UEは、サービス提供されてよい。
図3に示すように、MTC UE100は、(例えば、全地球測位システム又は「GPS」の座標に基づく)位置又はタイプのような様々なMTE UEの属性と連動して、ハイブリッドeNB110が無線セル102上でMTC UE100へ/からのMTCトラフィックを許可するか否かを判断するために、このポリシーを使用してよい。そして、MTC UE100は、セル選択基準に基づいて、特定のeNBを選択して加わってよい。
【0023】
UEは、それが通信を送信又は受信しないダウンタイムの期間を経験してよい。場合によっては、そのようなUEは、例えば、パワー及び/又はコンピューティング若しくはネットワークの複数の資源を失わないようにするために、「アイドル」モードに遷移してよい。しかしながら、UEは、アイドルモードである間に移動してよい。十分な無線接続を保持するために、アイドルモードの「通常の」UE(例えば、携帯電話)は、例えば、第3世代パートナシッププロジェクト(3GPP)技術仕様書(TS)36.304に従って、最後にサービス提供された無線セルがもはや最善の選択肢でない場合に接続し得る「許可された複数のセル」を定期的にサーチしてよい。例えば、アイドルモードのUEは、UEが接続することが許可されている複数のセル(例えば、特定の無線キャリアに提供される又は特定のPLMNアイデンティティに属する複数のセル)を特定するCSGのホワイトリストを利用してよい。
【0024】
「通常の」複数のUEと同様に、アイドルモードの複数のMTC UEは、複数のMTC専用のeNBをサポートする又はによって提供される許可された複数のセルを定期的にサーチしてよい。MTC専用のeNBによって提供される1より多い許可されたセルが見つかった場合、UEは、セル選択基準によって複数のセルをランク付けしてよい。MTC専用のeNBによって提供される許可された(又はセル選択基準を満たす)セルがない場合、アイドルモードのUEは、他のトラフィックに並行してMTCトラフィックを許可する複数のハイブリッドeNBによって提供される(例えば、CSGの)許可された複数のセルをより広くサーチする「任意のセルへのキャンプイン」状態に遷移してよい。
【0025】
例えば、様々な実施形態において、無線リソース制御(RRC)アイドルモードにある間、MTC UE100は、例えば、MTC UE100が最後に無線セル102に加わったときに検出された複数の無線セル102と異なる他の複数の無線セル102を定期的に検出するように構成されてよい。無線セル102に最初に参加したときと同様に、MTC UE100は、他の複数の無線セルの個々の無線セルに関連する複数のeNBカテゴリを検出し、関連する複数のeNBカテゴリに基づいてMTCトラフィックが許可されている他の複数の検出された無線セルのうちの1つ又は複数の無線セルを特定するように構成されてよい。様々な実施形態において、MTC UE100は、セル選択基準に基づいて、MTC UEがすでに加えられた無線セル102から、1つ又は複数の特定された無線セルの他の無線セル102へ、選択的にハンドオフを開始するように構成されてよい。
【0026】
図4を参照すると、様々な実施形態に係る
図1のMTC UE100のようなMTC UEによって実装される方法400の例が示される。ブロック402で、MTC UEは、eNB(例えば、
図1の104−110)によってそれぞれ提供される複数の無線セル(例えば、
図1の102)を検出してよい。ブロック404で、MTC UEは、複数の無線セルの個々の無線セルに関連する複数のeNBカテゴリを検出してよい。
【0027】
ブロック406で、MTC UEは、例えば、関連する複数のeNBカテゴリに基づいて、MTCトラフィックが許可されている複数の検出された無線セルののうちの1つ又は複数の無線セルを特定してよい。ブロック408で、MTC UEは、MTC UEが接続することが許可されている複数のMTC専用のeNBのリスト(例えば、MTC UE100のメモリに格納されている又はNAS上に保持されているCSG)に対して、1つ又は複数の特定された無線セルを照合してよい。ブロック408で、1つ又は複数の適合している無線セルが見つかった場合、ブロック410で、MTC UEは、セル選択基準に基づいて、MTC専用のeNBによって提供される最適な適合している無線セルに選択的に加わってよい。
【0028】
しかしながら、ブロック408で、適合している無線セルがリスト上に見つからなかった場合、ブロック412で、MTC UEは、例えば、セル選択基準に基づいて、MTC及び非MTCトラフィックの両方を許可するハイブリッドeNB(例えば、
図1の110)によって提供される無線セルに選択的に加わってよい。様々な実施形態において、この選択的参加は、ハイブリッドeNBがMTCトラフィックを許可する環境を特定するハイブリッドeNBのMTCポリシーに基づいてよい。上述のように、ハイブリッドeNBは、(複数のeNBカテゴリを有するいくつかの場合において)NASシグナリングを介するような、様々な方法で利用可能なMTCポリシーを作成してよい。
【0029】
図5を参照すると、様々な実施形態に係るeNB(例えば、104−110)によって実装される方法500の例が示される。方法500の様々な動作が、方法500が実装されるeNBがMTC専用のeNB(例えば、108)か、ハイブリッドeNB(例えば、110)か、又はMTCトラフィックを許可していないeNB(例えば104、106)かに応じて、追加又は省略されてよい。
【0030】
ブロック502で、eNBは、
図1に示される複数の無線セル102のうちの1つのような無線セルを提供してよい。ブロック504で、eNBは、例えば、(eNBによって提供される無線セル102を検出していてもよい)MTC UE100に、eNBによって提供される無線セル上でMTCトラフィックが許可されているか否かを通常示すMTCカテゴリを提供してよい。eNBがMTCトラフィックを禁止するMTCカテゴリのメンバ(例えば、104、106)である場合、MTC UE100は、eNBとさらに通信しなくてよく、方法500は終了してよい。eNBがMTC専用のeNB(例えば、108)である場合、MTC UE100は、MTC UE500のセル選択基準に基づいて、eNBによって提供される無線セル又は他のMTC専用のeNBによって提供される他の無線セルに加わってよい。
【0031】
eNBがハイブリッドeNB(例えば、110)である場合、ブロック506で、eNBは、例えば、MTC UE100に、eNBがMTCトラフィックを許可する環境を特定するMTCポリシーを提供してよい。上述のように、MTCポリシーは、特定の位置又はその近くに、例えばジオフェンスの範囲内に位置付けられた又はそれが特定のタイプの複数のMTC UEにサービス提供する複数のMTC UEに、eNBがサービス提供することを示してよい。様々な実施形態において、MTCカテゴリ及び/又はMTCポリシーは、NASシグナリングを使用して、MTC UE100に提供されてよい。ブロック508で、eNBは、MTCポリシーに基づいて、MTC UE100に選択的にサービス提供してよい。
【0032】
様々な実施形態において、ブロック510で、eNBは、eNBが接続されるネットワークの一部が過負荷であることを判断するように構成されてよい。例えば、eNBは、無線セルがネットワークトラフィックで、例えば、予め定められた閾値を超えるトラフィック密度が理由で、過負荷であることを判断してよい。そのような場合において、ブロック512で、eNBは、例えば、特定のRRCリリースインジケータを有するRRC接続リリースメッセージを使用して、1つ又は複数のMTC UEをリリースするように構成されてよい。様々な実施形態において、RRCリリースインジケータは、1つ又は複数のMTC UEに、複数のMTC UEが再登録なしでネットワークから切断される状態に遷移させてよい。様々な実施形態において、RRCリリースインジケータは、1つ又は複数のMTC UEに、アイドルモードに遷移させてよい。様々な実施形態において、RRCリリースインジケータは、複数のMTC UEを他のeNBにリダイレクトしてよい。
【0033】
様々な実施形態において、複数のeNBに加えてネットワークの他の複数のコンポーネントは、非MTCトラフィックのための複数の非MTCコンポーネントの複数のネットワークリソースを失わないために、例えば、MTCトラフィックを含むMTC通信の専用であってよい。MTC専用の形式で考えられる1つのエンティティの例は、モビリティ管理エンティティ(MME)である。
【0034】
例えば、
図1において、特にMTCトラフィックの専用でない2つの「通常の」MME112、及び1つのMTC専用のMME114がある。MTC専用のeNB108及びハイブリッドeNB110は、可能なときに使用するために、MTC専用のMME114を選択するように構成されてよいが、必要に応じて(例えば、MTC専用のMME114がダウンしている又は過負荷の場合)、MTC専用でないMME112を利用してもよい。様々な実施形態において、MTC専用のeNB108と同様に、MTC専用のMME114は、例えば、多数のMTC UEを有する工場又は他の環境の中での使用のために、「低価格」のMMEであってよい。これは、さらに、複数の新しいMTCサービスを展開するときに、資本支出(CAPEX)を減らし得る。
図1に示されるMME及びeNBの構成は、説明のためであり、MME及びeNBの任意の他の構成又は配置が予期されることが理解される。
【0035】
図6は、MTC専用のMMEを利用するために、MTC専用のeNB108及びハイブリッドeNB110のような様々なeNBに実装される方法600の例を示す。ブロック602で、eNBは、複数のモビリティ管理エンティティ(MME)を検出してよい。ブロック604で、eNBは、複数のMMEの個々のMMEに関連する複数のMMEカテゴリを検出してよい。例えば、複数のMMEは、S1インターフェースを介して、個々のMMEのカテゴリを提供してよい。
【0036】
ブロック606で、eNBは、関連する複数のMMEカテゴリに基づいて、MTCトラフィックに専用の複数の検出されたMMEのうちの1つ又は複数のMMEを特定してよい。例えば、
図1のハイブリッドeNB110は、MTC専用のMME114を特定してよい。ブロック608で、eNBは、MME選択基準に基づいて、ブロック606で特定された1つ又は複数のMMEのうちのMMEを選択してよい。ブロック606で特定されたMTC−MMEが1つであった場合、eNBは、単にそのMMEを利用してよい。
【0037】
図7は、様々な実施形態に係るコンピューティングデバイス700の例を示す。ここで説明されたMTC UE100又は複数のeNBのいずれか(例えば、104−110)は、コンピューティングデバイス700のようなコンピューティングデバイス上に実装されてよい。コンピューティングデバイス700は、多数のコンポーネント、1つ又は複数のプロセッサ704、及び少なくとも1つの通信チップ706を含んでよい。様々な実施形態において、1つ又は複数のプロセッサ704は、それぞれプロセッサコアであってよい。様々な実施形態において、少なくとも1つの通信チップ706は、1つ又は複数のプロセッサ704に物理的及び電気的に結合されてもよい。さらなる実装において、通信チップ706は、1つ又は複数のプロセッサ704の一部であってよい。様々な実施形態において、コンピューティングデバイス700は、プリント回路基板(PCB)702を含んでよい。これらの実施形態に対して、1つ又は複数のプロセッサ704及び通信チップ706は、その上に配置されてよい。別の実施形態において、様々なコンポーネントは、PCB702を使用せずに結合されてよい。
【0038】
その応用に応じて、コンピューティングデバイス700は、PCB702に物理的及び電気的に結合されてもされなくてもよい他の複数のコンポーネントを含んでよい。これらの他のコンポーネントは、揮発性メモリ(例えば、ダイナミックランダムアクセスメモリ708、「DRAM」とも称される)、不揮発性メモリ(例えば、リードオンリーメモリ710、「ROM」とも称される)、フラッシュメモリ712、入力/出力コントローラ714、デジタルシグナルプロセッサ(図示せず)、暗号プロセッサ(図示せず)、グラフィックスプロセッサ716、1つ又は複数のアンテナ718、ディスプレイ(図示せず)、タッチスクリーンディスプレイ720、タッチスクリーンコントローラ722、バッテリ724、オーディオコーデック(図示せず)、ビデオコーデック(図示せず)、全地球測位システム(GPS)デバイス728、コンパス730、加速時計(図示せず)、ジャイロスコープ(図示せず)、スピーカ732、カメラ734、1つ又は複数の他のセンサ736(例えば、気圧計、ガイガーカウンタ、温度計、粘度計、血流計、高度計、又は例えば、様々な製造環境において見つけられる又は他の応用において使用されるような他のセンサ)、又はさらに、大容量ストレージデバイス(ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)のような)(図示せず)、及びその類のものを含むが、これらに限定されない。様々な実施形態において、プロセッサ704は、システムオンチップ(SoC)を形成するために、他のコンポーネントとともに同一のダイ上に集積されてよい。
【0039】
様々な実施形態において、揮発性メモリ(例えば、DRAM708)、不揮発性メモリ(例えば、ROM710)、フラッシュメモリ712、及び大容量ストレージデバイスは、1つ又は複数のプロセッサ704による実行に応答して、コンピューティングデバイス700が、コンピューティングデバイス700が使用されて実施することに応じて、
図2及び
図3又は方法400、500、又は600に記載されたデータ交換の全ての又は選択された態様を実施することを可能にするように構成される複数のプログラミング命令を含んでよい。より具体的には、揮発性メモリ(例えば、DRAM708)、不揮発性メモリ(例えば、ROM710)、フラッシュメモリ712、及び大容量ストレージデバイスのような1つ又は複数のメモリコンポーネントは、1つ又は複数のプロセッサ704によって実行されたときに、コンピューティングデバイス700が、コンピューティングデバイス700が使用されて実施することに応じて、
図2及び
図3又は方法400、500、又は600に記載されたデータ交換の全て又は選択された態様を実施するように構成された1つ又は複数のモジュール738を動作させることを可能にする複数の命令の一時的な及び/又は永続的なコピーを含んでよい。
【0040】
通信チップ706は、コンピューティングデバイス700への又はからのデータの転送のためのを有線及び/又は無線通信を可能にしてよい。「無線」という用語及びその派生語は、非固形の媒体を介して変調された電磁放射線を使用してデータ通信する回路、デバイス、システム、方法、技術、通信チャネルなどを説明するために使用されてよい。その用語は、関連するデバイスがいかなる電線も含まないことを意味していないが、いくつかの実施形態においては、それらは含まなくてよい。通信チップ706は、これらに限定されないが、IEEE702.20、General Packet Radio Service(GPRS)、Evolution Data Optimized(Ev−DO)、Evolved High Speed Packet Access(HSPA+)、Evolved High Speed Downlink Packet Access(HSDPA+)、Evolved High Speed Uplink Packet Access(HSUPA+)、Global System for Mobile(GSM(登録商標))通信、Enhanced Data rates for GSM(登録商標) Evolution(EDGE)、Code Division Multiple Access(CDMA)、Time Division Multiple Access(TDMA)、Digital Enhanced Cordless Telecommunications(DECT)、ブルートゥース、及びその派生語だけでなく、3G、4G、5G、及びさらに先のものとして指定されるいかなる他の無線プロトコルを含む多数の無線規格又はプロトコルのいずれかを実装してよい。コンピューティングデバイス700は、複数の通信チップ706を含んでよい。例えば、第1の通信チップ706は、Wi−Fi及びブルートゥースのようなより短い距離の無線通信の専用であってよく、第2の通信チップ706は、GPS、EDGE、GPRS、CDMA、WiMAX、LTE、Ev−DO、及びその他のようなより長い距離の無線通信の専用であってよい。
【0041】
様々な実装において、コンピューティングデバイス700は、ラップトップ、ネットブック、ノートブック、ウルトラブック、スマートフォン、コンピューティングタブレット、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ウルトラモバイルPC、携帯電話、デスクトップコンピュータ、サーバ、プリンタ、スキャナ、モニタ、セットトップボックス、娯楽制御ユニット(例えば、ゲーム機)、デジタルカメラ、ポータブル音楽プレイヤ、又はデジタルビデオレコーダであってよい。さらなる実装において、コンピューティングデバイス700は、データを処理する任意の他の電子デバイスであってよい。
【0042】
装置、パッケージ、コンピュータ実装方法、システム、デバイス、及びコンピュータ可読媒体(一時的及び非一時的)の実施形態が、MTC UEによる複数の無線セルへの選択的参加についてここで説明される。様々な実施形態において、eNBによってそれぞれが提供される複数の無線セルが検出されてよい。様々な実施形態において、複数の無線セルの個々の無線セルに関連する複数のeNBカテゴリが検出されてよい。様々な実施形態において、MTCトラフィックが許可されている複数の検出された無線セルの1つ又は複数の無線セルが、関連する複数のeNBカテゴリに基づいて特定されてよい。様々な実施形態において、MTC UEは、セル選択基準に基づいて、1つ又は複数の特定された無線セルのうちの無線セルに選択的に加わってよい。
【0043】
様々な実施形態において、MTC UEは、例えば、ネットワーク過負荷の検出に基づいてeNBから、接続モードからアイドル又は切断モードへ遷移する及びeNBへの接続をリリースするための命令を取得し、そして、他のeNBを介して次の通信をリダイレクトしてよい。
【0044】
様々な実施形態において、MTC UEが接続することが許可されている複数のMTC専用のeNBのリストは、複数の特定された無線セルに対して照合されてよい。様々な実施形態において、MTC UEは、照合の結果にさらに基づいて、無線セルに選択的に加わってよい。様々な実施形態において、複数のMTC専用のeNBのリストは、eNBから及び/又はNASシグナリングを介して取得されてよい。
【0045】
様々な実施形態において、リスト上の複数のMTC専用のeNBのいずれもMTC UEにサービス提供できないという判断がなされてよい。様々な実施形態において、MTC及び非MTCトラフィックの両方にサービス提供するeNBが、例えば、eNBがMTCトラフィックを許可する環境を特定するeNBのMTCポリシーに基づいて特定されてよい。様々な実施形態において、MTCポリシーは、eNBによって提供され、又はOMA−DM構成を使用するMTC UE上に構成されてよい。様々な実施形態において、MTCポリシーに含まれる環境は、予め定められた位置又はその近くに、ジオフェンスの範囲内に存在するMTC UE、又は特定のタイプのMTC UEを含んでよい。
【0046】
様々な実施形態において、セル選択基準は、1つ又は複数の特定された無線セルの信号強度又はリトライカウンタの期限を含んでよい。様々な実施形態において、MTC UEは、接続モードからアイドルモードに遷移されてよい。様々な実施形態において、アイドルモードである間、MTC UEは、eNBによってそれぞれ提供される他の複数の無線セルを定期的に検出してよい。様々な実施形態において、他の複数の無線セルの個々の無線セルに関連する複数のeNBカテゴリが検出されてよい。様々な実施形態において、MTCトラフィックが許可されている他の複数の検出された無線セルのうちの1つ又は複数の無線セルが、関連する複数のeNBカテゴリに基づいて特定される。様々な実施形態において、MTC UEが事前に選択的に加わった無線セルから、他の複数の検出された無線セルの1つ又は複数の特定された無線セルのうちの他の無線セルへのハンドオフは、セル選択基準に基づいて選択的に開始される。
【0047】
様々な実施形態において、eNBは、無線セルを提供するように構成されてよい。様々な実施形態において、eNBは、無線セルを検出するMTC UEに、eNBがMTCトラフィックを許可する環境を特定するMTCポリシーを提供するように構成されてよい。様々な実施形態において、eNBは、MTCポリシーに基づいて、MTC UEに選択的にサービス提供するように構成されてよい。様々な実施形態において、eNBは、専用のUEシグナリングを使用するMTC UEに、MTCポリシーを提供するように構成されてよい。
【0048】
様々な実施形態において、eNBは、eNBが接続されるネットワークの一部が過負荷であるという判断に応答して、MTC UEをリリースするように構成されてよい。様々な実施形態において、リリースは、MTC UEのアイドル又は切断モードへの遷移、及び/又は新しいeNBへのリダイレクトを含んでよい。様々な実施形態において、ネットワークの一部は、eNBによって提供される無線セルであってよい。
【0049】
様々な実施形態において、eNBは、複数のMMEを検出するように構成されてよい。様々な実施形態において、eNBは、複数のMMEの個々のMMEに関連する複数のMMEカテゴリを検出するように構成されてよい。様々な実施形態において、eNBは、関連する複数のMMEカテゴリに基づいて、MTCトラフィックに専用の複数の検出されたMMEのうちの1つ又は複数のMMEを特定するように構成されてよい。様々な実施形態において、eNBは、MME選択基準に基づいて、1つ又は複数の特定されたMMEのうちのMMEを選択するように構成されてよい。様々な実施形態において、複数のMMEカテゴリは、1つ又は複数のS1インターフェース上で検出されてよい。
【0050】
説明の目的のために特定の実施形態が示されてここに説明されたが、この出願は、ここで議論された実施形態の任意の適応及び変更をカバーすることが意図される。したがって、ここで説明された実施形態は請求項によってのみ限定されることが明白に意図される。
【0051】
本開示は、「1つ」又は「第1」の要素又はその均等物について記述し、そのような開示は1つ又は複数のそのような要素を含み、2つ又はより多いそのような要素を要求することも排除することもない。さらに、特定された要素のための順序の指標(例えば、第1、第2、又は第3)は、その要素を区別するために使用され、特に言及されない限りにおいて、そのような要素の要求された又は限定された数を示さず又は意味せず、又は、そのような要素の特定の位置又は順序を示さない。
[項目1]
マシンタイプコミュニケーション(MTC)ユーザ機器(UE)であって、
進化型ノードB(eNB)によってそれぞれ提供される複数の無線セルを検出し、
上記複数の無線セルの個々の無線セルに関連する複数のeNBカテゴリを検出し、
上記関連する複数のeNBカテゴリに基づいて、MTCトラフィックが許可されている検出された上記複数の無線セルのうちの1つ又は複数の無線セルを特定し、
セル選択基準に基づいて、特定された上記1つ又は複数の無線セルのうちの無線セルに選択的に加わる処理回路
を備えるMTC UE。
[項目2]
上記処理回路は、さらに、
上記特定された1つ又は複数の無線セルに対して、上記MTC UEが接続することが許可されている複数のMTC専用のeNBのリストを照合し、
上記照合の結果にさらに基づいて、上記無線セルに選択的に加わる、項目1に記載のMTC UE。
[項目3]
上記処理回路は、さらに、
eNBから、複数のMTC専用のeNBの上記リストを取得する、項目2に記載のMTC UE。
[項目4]
上記処理回路は、さらに、
非アクセス層(NAS)シグナリングを使用して、複数のMTC専用のeNBの上記リストを取得する、項目2に記載のMTC UE。
[項目5]
上記処理回路は、さらに、
上記リスト上の上記複数のMTC専用のeNBのいずれもが上記MTC UEにサービス提供できないことを判断し、
上記eNBがMTCトラフィックを許可する環境を特定する上記eNBのMTCポリシーに基づいて、MTC及び非MTCトラフィックの両方にサービス提供するeNBを特定する、項目2に記載のMTC UE。
[項目6]
上記MTCポリシーは、eNBによって提供され、又はオープンモバイルアライアンスデバイス管理(OMA−DM)構成を使用する上記MTC UE上に構成される、項目5に記載のMTC UE。
[項目7]
上記環境は、予め定められた位置又はその近くに、ジオフェンスの範囲内に存在する上記MTC UE又は特定のタイプのMTC UEを備える、項目5に記載のMTC UE。
[項目8]
上記セル選択基準は、上記特定された1つ又は複数の無線セルの信号強度又はリトライカウンタの期限を備える、項目1から7のいずれか一項に記載のMTC UE。
[項目9]
上記処理回路は、さらに、
接続モードからアイドルモードに上記MTC UEを遷移させ、
アイドルモードである間、
eNBによってそれぞれ提供される他の複数の無線セルを定期的に検出し、
上記他の複数の無線セルの個々の無線セルに関連する複数のeNBカテゴリを検出し、
上記関連する複数のeNBカテゴリに基づいて、MTCトラフィックが許可されている検出された上記他の複数の無線セルのうちの1つ又は複数の無線セルを特定し、
上記MTC UEが事前に選択的に加わった上記無線セルから、上記検出された他の複数の無線セルの特定された上記1つ又は複数の無線セルのうちの他の無線セルへのハンドオフを、上記セル選択基準に基づいて選択的に開始する、項目1から7のいずれか一項に記載のMTC UE。
[項目10]
上記処理回路は、ネットワーク過負荷の検出に基づいて上記eNBから、接続モードからアイドルモードへ遷移する又は上記eNBへの接続をリリースするための命令を取得し、他のeNBを介して次の通信をリダイレクトするようにさらに構成される、項目1から7のいずれか一項に記載のMTC UE。
[項目11]
進化型ノードB(eNB)であって、
無線セルを提供し、
上記無線セルを検出するマシンタイプコミュニケーション(MTC)ユーザ機器(UE)に、上記eNBがMTCトラフィックを許可する環境を特定するMTCポリシーを提供し、
上記MTCポリシーに基づいて、上記MTC UEに選択的にサービス提供する処理回路
を備えるeNB。
[項目12]
上記処理回路は、さらに、非アクセス層(NAS)シグナリング及び無線リソース制御(RRC)シグナリングの少なくとも一方を使用して、上記MTC UEに上記MTCポリシーを提供する、項目11に記載のeNB。
[項目13]
上記処理回路は、さらに、上記eNBが接続されるネットワークの一部が過負荷であるという判断に応答して、上記MTC UEをリリースし、上記MTC UEのリリースは、上記MTC UEのアイドル又は切断モードへの遷移、又は新しいeNBへのリダイレクトを備える、項目11に記載のeNB。
[項目14]
上記ネットワークの上記一部は、上記eNBによって提供される上記無線セルである、項目13に記載のeNB。
[項目15]
上記環境は、予め定められた位置又はその近くに存在する上記MTC UEを備える、項目11から14のいずれか一項に記載のeNB。
[項目16]
上記環境は、ジオフェンスの範囲内に存在する上記MTC UEを備える、項目11から14のいずれか一項に記載のeNB。
[項目17]
上記環境は、特定のタイプのMTC UEである上記MTC UEを備える、項目11から14のいずれか一項に記載のeNB。
[項目18]
上記処理回路は、さらに、
複数のモビリティ管理エンティティ(MME)を検出し、
複数の上記MMEの個々のMMEに関連する複数のMMEカテゴリを検出し、
上記関連する複数のMMEカテゴリに基づいて、MTCトラフィックに専用の検出された上記複数のMMEのうちの1つ又は複数のMMEを特定し、
MME選択基準に基づいて、特定された上記1つ又は複数のMMEのうちのMMEを選択するように構成される、項目11から14のいずれか一項に記載のeNB。
[項目19]
上記複数のMMEカテゴリは、1つ又は複数のS1インターフェース上で検出される、項目18に記載のeNB。
[項目20]
コンピュータに、
複数の無線セルの個々の無線セルを提供する複数のeNBに関連する複数の進化型ノードBカテゴリ(eNBカテゴリ)を特定する工程、及び
特定された複数の上記eNBカテゴリ、及びを選択される無線セルを提供する上記eNBの1つ又は複数の相対的な信号強度又はリトライカウンタの期限を含むセル選択基準に基づいて、上記複数の無線セルから、マシンタイプコミュニケーション(MTC)ユーザ機器(UE)がMTCトラフィックを送信又は受信するために加わる無線セルを選択する工程
を実行させるためのプログラム。
[項目21]
上記選択は、さらに、選択された上記eNBから取得されたMTCポリシーに基づき、上記MTCポリシーは、上記eNBがMTCトラフィックを許可する環境を特定する、項目20に記載のプログラム。
[項目22]
上記環境は、特定の位置又はその近くに存在する上記MTC UEを備える、項目21に記載のプログラム。
[項目23]
上記環境は、ジオフェンスの範囲内に存在する上記MTC UEを備える、項目21又は22に記載のプログラム。
[項目24]
上記環境は、特定のタイプのUEである上記MTC UEを備える、項目21又は22に記載のプログラム。
[項目25]
複数の上記eNBカテゴリ、又は上記MTCポリシーは、非アクセス層(NAS)シグナリングを使用して取得される、項目21又は22に記載のプログラム。
[項目26]
マシンタイプコミュニケーションユーザ機器装置であって、
複数の無線セルの個々の無線セルを提供する複数の進化型ノードBに関連する複数の進化型ノードBカテゴリを特定する手段と、
特定された上記複数の進化型ノードBカテゴリ、及びを選択される無線セルを提供する進化型ノードBの1つ又は複数の相対的な信号強度又はリトライカウンタの期限を含むセル選択基準に基づいて、上記複数の無線セルから、上記マシンタイプコミュニケーションユーザ機器装置がマシンタイプコミュニケーショントラフィックを送信又は受信するために加わる無線セルを選択する手段と
を備えるマシンタイプコミュニケーションユーザ機器装置。
[項目27]
上記選択は、さらに、選択された上記進化型ノードBから取得されたマシンタイプコミュニケーションポリシーに基づき、上記マシンタイプコミュニケーションポリシーは、上記進化型ノードBがマシンタイプコミュニケーショントラフィックを許可する環境を特定する、項目26に記載のマシンタイプコミュニケーションユーザ機器装置。
[項目28]
上記環境は、特定の位置又はその近くに存在する上記マシンタイプコミュニケーションユーザ機器装置を備える、項目27に記載のマシンタイプコミュニケーションユーザ機器装置。
[項目29]
上記環境は、ジオフェンスの範囲内に存在する上記マシンタイプコミュニケーションユーザ機器装置を備える、項目27に記載のマシンタイプコミュニケーションユーザ機器装置。
[項目30]
上記環境は、特定のタイプのユーザ機器である上記マシンタイプコミュニケーションユーザ機器装置を備える、項目27から29のいずれか一項に記載のマシンタイプコミュニケーションユーザ機器装置。
[項目31]
上記複数の進化型ノードBカテゴリ、又は上記マシンタイプコミュニケーションポリシーは、非アクセス層シグナリングを使用して取得される、項目27から29のいずれか一項に記載のマシンタイプコミュニケーションユーザ機器装置。