特許第6053643号(P6053643)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6053643
(24)【登録日】2016年12月9日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】電池パックの電池内配線モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01M 2/10 20060101AFI20161219BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20161219BHJP
   H01M 2/20 20060101ALI20161219BHJP
   H01M 2/34 20060101ALI20161219BHJP
【FI】
   H01M2/10 M
   H01M2/10 S
   H01M10/48 P
   H01M2/20 A
   H01M2/34 B
【請求項の数】8
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2013-178512(P2013-178512)
(22)【出願日】2013年8月29日
(65)【公開番号】特開2015-49932(P2015-49932A)
(43)【公開日】2015年3月16日
【審査請求日】2014年12月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005290
【氏名又は名称】古河電気工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】391045897
【氏名又は名称】古河AS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067747
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 良昭
(74)【代理人】
【識別番号】100121603
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 元昭
(74)【代理人】
【識別番号】100141656
【弁理士】
【氏名又は名称】大田 英司
(74)【代理人】
【識別番号】100182888
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 弘
(72)【発明者】
【氏名】杉本 薫
(72)【発明者】
【氏名】杉村 竹三
【審査官】 正 知晃
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−109927(JP,A)
【文献】 特開2012−190678(JP,A)
【文献】 特開2015−022798(JP,A)
【文献】 特開2011−210710(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0328920(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/10
H01M 2/20 − 2/34
H01M 10/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
両側において正電極と負電極がそれぞれ交互に並ぶように複数の電池セルを重ね合わせて構成した電池モジュールに取り付けられ、複数の前記電池セルを直列に接続するために前記電池セルの重ね合わせ方向で隣り合う前記電池セル同士の正電極と負電極を接続する複数のバスバーが配線基材上に配置された電池内配線モジュールであって、
前記配線基材は、
前記電池モジュールの前記電極を有する面に取り付けられるとともに、柔軟性と絶縁性を有するシートで構成されるとともに、
前記配線基材を構成する前記シートの面上において前記重ね合わせ方向に沿って設けられ、一端を前記バスバーに接続した電圧監視線を配置する電線配置部と、
前記電線配置部における前記重ね合わせ方向と交差する交差方向において、複数の前記バスバーを前記重ね合わせ方向に所定間隔を隔てて配置するバスバー配置部とで構成され、
前記バスバー配置部に、
前記バスバーを着脱可能に保持するバスバー保持手段が備えられた
電池内配線モジュール。
【請求項2】
前記バスバー配置部において、隣り合う前記バスバーの間に前記交差方向に切り欠いてなるスリットが設けられた
請求項1に記載の電池内配線モジュール。
【請求項3】
前記バスバー配置部が、前記電線配置部に対する前記交差方向の両側部に配置された
請求項1又は2に記載の電池内配線モジュール。
【請求項4】
前記配線基材に、
前記電圧監視線を接続する電圧監視ユニット本体が搭載された
請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の電池内配線モジュール。
【請求項5】
前記配線基材に、
前記電圧監視ユニット本体を固定するユニット固定手段が備えられた
請求項4に記載の電池内配線モジュール。
【請求項6】
両側において正電極と負電極がそれぞれ交互に並ぶように複数の電池セルを重ね合わせて構成した電池モジュールに取り付けられ、複数の前記電池セルを直列に接続するために前記電池セルの重ね合わせ方向で隣り合う前記電池セル同士の正電極と負電極を接続する複数のバスバーが配置された配線基材であって、
前記配線基材は、
前記電池モジュールの前記電極を有する面に取り付けられるとともに、柔軟性と絶縁性を有するシートで構成されるとともに、
前記配線基材を構成する前記シートの面上において前記重ね合わせ方向に沿って設けられ、一端を前記バスバーに接続した電圧監視線を配置する電線配置部と、
前記電線配置部における前記重ね合わせ方向と交差する交差方向において、複数の前記バスバーを前記重ね合わせ方向に所定間隔を隔てて配置するバスバー配置部とで構成され、
前記バスバー配置部に、
前記バスバーを着脱可能に保持するバスバー保持手段が備えられた
配線基材。
【請求項7】
請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の電池内配線モジュールが取り付けられた
電池モジュール。
【請求項8】
請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の電池内配線モジュールを取り付けた電池モジュールが収容された
電池パック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数の電池セルを重ね合わせて構成した電池モジュールに取り付けて電池セル同士を直列に接続する電池内配線モジュールに関し、より詳しくは、電池モジュールに対する取り付け性が良好な電池内配線モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車やハイブリット自動車等に搭載される高出力電源としての電池パックは、1個以上の電池モジュールを備えている。電池モジュールは、直列に接続される複数の電池セルを重ね合わせて構成される。
【0003】
電池セルを直列に接続するには、隣接する電池セルの正電極と負電極を接続するが、電池モジュールにおける電池セルの電極間のピッチは、必ずしも同一ではない。つまり、重ね合わされる電池セルやそれらの間に備えられるセパレータの寸法公差と、電池セルの電極の芯ずれ公差とが重なるので、電池モジュールの重ね合わせ方向における両端側に近づくほど電極の位置ずれが大きくなる。
このため、直列に接続する作業が容易ではないという問題があった。
【0004】
この問題を解決するため、下記特許文献1に開示されているバッテリ接続プレートが提案されている。
特許文献1のバッテリ接続プレートは、電極を接続するバスバーを備えた接続部間に、電極間の位置ずれを吸収するために変位する一体のピッチ調整手段を備えた構成である。この構成により、電池モジュールにおける電池セルの電極間のピッチに違いがあっても、ピッチ調整手段が接続部同士の間を適宜接離して、接続部に備えたバスバーを電極に対応させるので、接続作業性がよい。
【0005】
しかし、ピッチ調整手段は接続部同士を直接連結した構成であるので、許容できる変位量はあまり大きくない。このため、電極間のピッチの違いが大きい場合には、ピッチ調整手段がピッチの違いを吸収しきれずに破損するおそれがある。
【0006】
また、隣接する接続部同士においては、一方の接続部の変位がピッチ調整手段を介して他方の接続部に影響を与えて、他方の接続部に対して不要な変位を強制するので、バッテリ接続プレートとこれの接続部に備えられたバスバーとに歪が生じるという難点もある。歪はバッテリ接続プレートの脆弱化を招来する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2000−149909号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この発明は、電池モジュールに対する取り付け性が良好であるうえに、電池内配線モジュールとこれに関わる装置が損傷しにくく耐久性に優れた電池内配線モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明は、両側において正電極と負電極がそれぞれ交互に並ぶように複数の電池セルを重ね合わせて構成した電池モジュールに取り付けられ、複数の前記電池セルを直列に接続するために前記電池セルの重ね合わせ方向で隣り合う前記電池セル同士の正電極と負電極を接続する複数のバスバーが配線基材上に配置された電池内配線モジュールであって、前記配線基材は、前記電池モジュールの前記電極を有する面に取り付けられるとともに、柔軟性と絶縁性を有するシートで構成されるとともに、前記配線基材を構成する前記シートの面上において前記重ね合わせ方向に沿って設けられ、一端を前記バスバーに接続した電圧監視線を配置する電線配置部と、前記電線配置部における前記重ね合わせ方向と交差する交差方向において、複数の前記バスバーを前記重ね合わせ方向に所定間隔を隔てて配置するバスバー配置部とで構成され、前記バスバー配置部に、前記バスバーを着脱可能に保持するバスバー保持手段が備えられたことを特徴とする。
【0010】
ここで、上記配線基材は、例えば、発泡樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの柔軟性と絶縁性を有する合成樹脂等で形成したシートで構成することができる。また、重ね合わせ方向は、例えば、上下方向のほか横方向に重ね合わせるものを含むものである。
【0011】
また、電線配置部は、例えば、電圧監視線を保持するための溝部を備えた案内部、凹状や凸状のリブ部、あるいは、スリットにより根元を残して切り離した配線案内片等で構成することができる。
【0012】
この発明によれば、電池モジュールに対する取り付け性が良好であるうえに、電池内配線モジュールとこれに関わる装置が損傷しにくく耐久性に優れた電池内配線モジュールを提供することができる。
【0013】
詳述すると、複数のバスバーを配置したバスバー配置部は、柔軟性を有するシート状の配線基材に形成しているので、電池内配線モジュールを電池モジュールに取り付ける際、配線基材自体の柔軟な変形により、バスバー配置部のバスバーを電池セルの電極に合わせて変位させるので、隣り合う電池セルにおける電極間のピッチの違い、すなわち、公差を吸収することができる。
バスバー配置部を構成するシート状の配線基材自体を屈曲したり、湾曲させる等して変形すれば、電池内配線モジュールを取り付ける面と、電池セルの電極を有する面が相違している場合にも対応可能である。
【0014】
しかも、配線基材自体の柔軟な変形により、バスバー配置部に配置したバスバーが容易に変位するとともに、隣り合うバスバーが互いに自由に変位できるようにして、歪の伝達を抑制することができる。
【0015】
すなわち、バスバー配置部に配置したバスバーの変位が容易になされるので該バスバーの損傷を防止できるとともに、歪の伝達を抑制でき、配線基材の脆弱化を防げる。これらの結果、耐久性の向上を図ることができる。
この結果、電池内配線モジュールの電池モジュールに対する取り付けが容易に行え、作業性が向上する。
【0016】
また、前記バスバー配置部に、前記バスバーを着脱可能に保持するバスバー保持手段が備えられているため、バスバー保持手段がバスバーを保持するとともに、リサイクルに際してバスバーを取り外すことを可能にする。このため、リサイクル時の作業性がよい。
【0017】
この発明の態様として、前記バスバー配置部において、隣り合う前記バスバーの間に前記交差方向に切り欠いてなるスリットを設けることができる。
この発明によれば、電池内配線モジュールの電池モジュールに対する取り付け性をより高めることができる。
【0018】
詳述すると、電池内配線モジュールを電池モジュールに取り付ける際、配線基材自体な変形に加えて、隣り合うバスバーの間が、該バスバーの間に形成したスリットの幅だけ変形が許容される。すなわち、配線基材自体の変形と、スリットの変形との相乗作用によって、バスバーを電池セルの電極に合わせてより変位させるので、電極間のピッチの違いをより吸収することができる。
この結果、電池内配線モジュールを取り付ける面と、電池セルの電極を有する面が大きく相違している場合にも、より確実に対応可能である。
【0019】
さらに、バスバー間における歪の伝達がスリットによって遮断されるので、例えば、バスバー配置部の一部が変位しても、その変位による歪がスリットにて遮断されるため、バスバー配置部の他の部分や、他の部分のバスバーに負荷が作用することを回避でき、配線基材、及びバスバーの耐久性をより向上させることができる。
【0020】
また、この発明の態様として、前記バスバー配置部を、前記電線配置部に対する前記交差方向の両側部に配置することができる。
この発明によれば、バスバーを、配線基材の両側部において前記重ね合わせ方向にずらして配置することができる。
【0021】
これにより、両側部のバスバー配置部に配置したバスバーが、電池セルの両側の電極に対する接続を可能にするため、電池内配線モジュールの取り付けにより、電池セルの直列接続が可能になる。
【0022】
また、この発明の態様として、前記配線基材に、前記電圧監視線を接続する電圧監視ユニット本体を搭載することができる。
この発明によれば、配線基材が電圧監視線を接続する電圧監視ユニット本体を備えているので、電池モジュールに対する取り付けに際しては、電池内配線モジュールを取り付けるだけで電圧監視ユニット本体も一緒に取り付けることが可能である。つまり、取り付け作業性が格段に向上する。
【0023】
また、この発明の態様として、前記配線基材に、前記電圧監視ユニット本体を固定するユニット固定手段を備えることができる。
ここで、上記ユニット固定手段は、例えば、リブ部、突起、凹部等に電圧監視ユニット本体を嵌合固定するロック構造、あるいは、電圧監視ユニット本体をスライドさせて係止部に係止するスライド式ロック構造等で構成することができる。
【0024】
この発明によれば、ユニット固定手段により、電圧監視ユニット本体を配線基材上の所定位置に確実に固定することができる。ユニット固定手段による電圧監視ユニット本体の固定を解除すれば、電圧監視ユニット本体を配線基材から取り外すことが可能となる。このため、リサイクル時の作業性がよい。
【0025】
また、この発明は、両側において正電極と負電極がそれぞれ交互に並ぶように複数の電池セルを重ね合わせて構成した電池モジュールに取り付けられ、複数の前記電池セルを直列に接続するために前記電池セルの重ね合わせ方向で隣り合う前記電池セル同士の正電極と負電極を接続する複数のバスバーが配置された配線基材であって、前記配線基材は、前記電池モジュールの前記電極を有する面に取り付けられるとともに、柔軟性と絶縁性を有するシートで構成されるとともに、前記配線基材を構成する前記シートの面上において前記重ね合わせ方向に沿って設けられ、一端を前記バスバーに接続した電圧監視線を配置する電線配置部と、前記電線配置部における前記重ね合わせ方向と交差する交差方向において、複数の前記バスバーを前記重ね合わせ方向に所定間隔を隔てて配置するバスバー配置部とで構成され、前記バスバー配置部に、前記バスバーを着脱可能に保持するバスバー保持手段が備えられたことを特徴とする。
【0026】
詳述すると、バスバー配置部を構成するシート状の配線基材自体の柔軟な変形により、バスバー配置部に配置したバスバーを電池セルの電極に合わせて変位させるので、電極間のピッチの違い、すなわち、公差を吸収することができ、電池内配線モジュールを取り付ける面と、電池セルの電極を有する面が相違している場合にも対応可能である。
【0027】
しかも、配線基材自体の柔軟な変形により、バスバー配置部に配置したバスバーが容易に変位するとともに、隣り合うバスバーが互いに自由に変位できるようにして、歪の伝達を抑制することができる。
【0028】
すなわち、バスバー配置部に配置したバスバーの変位が容易になされるので該バスバーの損傷を防止でき、歪の伝達を抑制できるので配線基材の脆弱化を防げ、これらの結果、耐久性の向上を図ることができる。
【0029】
また、前記バスバー配置部に、前記バスバーを着脱可能に保持するバスバー保持手段が備えられているため、バスバー保持手段がバスバーを保持するとともに、リサイクルに際してバスバーを取り外すことを可能にする。このため、リサイクル時の作業性がよい。
【0030】
さらにまた、この発明は、前記電池内配線モジュールを取り付けた電池モジュールを構成することができる。
この発明によれば、電池内配線モジュールにおけるバスバー配置部に配置したバスバーの変位が、シート状を有する配線基材自体の柔軟な変形により電池セルの電極に合わせて柔軟になされるので、バスバーの損傷を防止できるとともに、配線基材自体の柔軟な変形により歪の伝達を抑制でき、配線基材自体の脆弱化を防げる。また電圧監視線の保護も図れる。
【0031】
この結果、電池内配線モジュールを取り付けた電池モジュールの耐久性の向上を図ることができる。このほか、電圧監視線がバスバーに接続され配線基材自体に保持されるので、電池内配線モジュールを取り付けた電池モジュールの組み立て性を向上することもできる。
【0032】
さらにまた、この発明は、前記電池内配線モジュールを取り付けた電池モジュールが収容された電池パックを構成することができる。
この発明によれば、電池内配線モジュールにおけるバスバー配置部に配置したバスバーの変位が、配線基材自体の柔軟な変形により電池セルの電極に合わせて柔軟になされるので、バスバーの損傷を防止できるとともに、配線基材自体の柔軟な変形により歪の伝達を抑制できるので、配線基材自体の脆弱化を防げる。また電圧監視線の保護も図れる。
【0033】
この結果、電池内配線モジュールを取り付けた電池モジュール、及び電池モジュールを収容した電池パックの耐久性の向上を図ることができる。このほか、電圧監視線がバスバーに接続され、配線基材自体に保持されるので、電池内配線モジュールが取り付けられた電池モジュールを収容する電池パックの組み立て性を向上することもできる。
【発明の効果】
【0034】
この発明によれば、電池内配線モジュールの電池モジュールに対する取り付け性が良好であるうえに、電池内配線モジュールと、これに用いる配線基材、電池内配線モジュールを取り付けた電池モジュール、及び電池パックの耐久性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本実施形態の電池内配線モジュールの斜視図。
図2】電池内配線モジュールを取り付けた電池モジュールの斜視図。
図3】電池内配線モジュールを取り付けた電池モジュールの側面図。
図4】電池モジュールを収容した電池パックの斜視図。
図5】電池内配線モジュールを電池モジュールに取り付ける状態を示す分解斜視図。
図6】バスバーとバスバー配置部の拡大斜視図。
図7】電池内配線モジュールと配線基材の作用状態を示す平面図。
図8】電圧監視線の他の配線例を示す拡大斜視図。
図9】電池内配線モジュールの他の取り付け例を示す側面図。
図10】電池内配線モジュールの電極保護構造の他の例を示す側面図。
図11】電池内配線モジュールのその他の取り付け例を示す斜視図。
図12】電圧監視ユニット本体の他の接続例を示す斜視図。
図13】電圧監視ユニット本体のその他の接続例を示す斜視図。
図14】電池内配線モジュールの配線例を簡略化した平面図。
【発明を実施するための形態】
【0036】
この発明の一実施形態を以下図面に基づいて詳述する。
図1は本実施形態の電池内配線モジュール11の斜視図、図2は電池内配線モジュール11を取り付けた電池モジュール72の斜視図、図3は電池内配線モジュール11を取り付けた電池モジュール72の側面図、図4は電池モジュール72を収容した電池パック75の斜視図、図5は電池内配線モジュール11を電池モジュール72に取り付ける状態を示す斜視図、図6はバスバー12とバスバー配置部53の拡大斜視図である。
図7は、電池内配線モジュール11及び配線基材15の作用状態を示す平面図である。図8図14は、他の例を説明する図面である。
【0037】
図1に示す電池内配線モジュール11は、図2に示す複数の電池セル71を重ね合わせて構成した電池モジュール72の上面71bに取り付けられるもので、前記電池セル71を直列に接続するために該電池セル71の電極としての電極ポスト73に接続されるバスバー12と、このバスバー12に一端を接続した電圧監視線13と、電圧監視線13の他端を接続する電圧監視ユニット本体14と、シート状の配線基材15に備えた構成である。
【0038】
電圧監視線13と電圧監視ユニット本体14は、電池モジュール72を構成する電池セル71の過充電や過放電等を防止するために該電池セル71の電圧を監視するためのものである。
【0039】
この電池内配線モジュール11は、電池モジュール72に取り付けられ、電池内配線モジュール11を取り付けた電池モジュール72は、図4に示すように、電池収容箱74に収容された電池パック75を構成する。
なお、電池モジュール72の数は、図示した例に限られず1個以上で構成される。また、電池モジュール72の数が2個以上の場合には、電池モジュール72は互いに直列接続(図示せず)されて構成する。
【0040】
まず、上述の電池セル71と電池モジュール72について簡単に説明する。
前記電池セル71は、図2に示すように、方形の2つの垂直面71aを有する厚みの薄い六面体形状で、垂直面71aを立てた姿勢にしたときの上面71bの左右両側に、前記電極ポスト73としての正極ポスト73aと負極ポスト73bを配設した構成である。
【0041】
正極ポスト73aと負極ポスト73bは棒状に形成され、電池セル71の上面71bから突出している。正極ポスト73aと負極ポスト73bの外周面には、ナット16を螺合可能とする雄ねじを外周面に有する(図3のa部拡大図参照)。
【0042】
前記電池モジュール72を構成するための電池セル71の重ね合わせは、電池セル71の垂直面71a同士が対向するように行う。つまり、電池セル71の電極ポスト73が両側において電池セル71の重ね合わせ方向Xに並ぶ。
【0043】
このとき、隣接する電池セル71における電池セル71の重ね合わせ方向Xで隣り合う電極ポスト73が、正極ポスト73a、負極ポスト73b、正極ポスト73aと、交互に並ぶように、電池セル71は互い違いに向きを変えながら重ね合わされる。
【0044】
なお、電池セル71間には、冷却通路を確保するためのセパレータが介装されるが、セパレータの図示は便宜上省略している。
次に、前記電池内配線モジュール11について説明する。
【0045】
電池内配線モジュール11は、図5に示すように、前記バスバー12と、前記電圧監視線13と、前記電圧監視ユニット本体14と、シート状の前記配線基材15で構成している。
配線基材15は、柔軟性と絶縁性を有する合成樹脂にて形成したシートで構成され、電池モジュール72の略上面71b全体を覆う大きさ、及び形状に形成している。
【0046】
配線基材15における前記重ね合わせ方向Xと直交する交差方向Yの中央部には、一端をバスバー12に接続した電圧監視線13を配置する電線配置部19を備えている。この電線配置部19には、複数本の電圧監視線13と、前記電圧監視ユニット本体14を配置している。
【0047】
電線配置部19における重ね合わせ方向Xと直交する交差方向Yの両側部には、複数のバスバー12を重ね合わせ方向Xに対して配置するバスバー配置部53を形成している。
バスバー配置部53には、複数のバスバー12を重ね合わせ方向Xに対して所定間隔を隔てて配置している。隣り合うバスバー12の間は互いに絶縁される間隔54に隔てられている(図6参照)。
【0048】
さらに、バスバー配置部53における隣り合うバスバー12の間には、重ね合わせ方向Xと直交する方向(交差方向Y)に切り欠いてなるスリット52をそれぞれ形成している。スリット52の長さは、隣り合うバスバー12の間が重ね合わせ方向Xと直交する方向に分断される長さに設定している。
なお、前記バスバー12の数及び長さ、バスバー配置部53の長さは、図示した例に限られず、適用する電池モジュール72の電池セル数に応じて設定される。
【0049】
バスバー配置部53は、図6に示すように、バスバー12を配置する第1バスバー配置部53aと、第2バスバー配置部53bとで構成している。
第1バスバー配置部53aは、電池モジュール72における重ね合わせ方向Xの両端よりも内側に配置した電池セル71の電極ポスト73と対応して、電線配置部19における交差方向Yの両側部に形成している。
【0050】
第2バスバー配置部53bは、電池モジュール72における重ね合わせ方向Xの両端に配置した電池セル71の電極ポスト73と対応して、バスバー配置部53における重ね合わせ方向Xの端部に形成している。
【0051】
第1バスバー配置部53a、及び第2バスバー配置部53bの配置面には、バスバー12の貫通穴21と対応して、電池セル71の電極ポスト73の挿嵌が許容される開口穴53cを形成している。
【0052】
上述のバスバー配置部53に配置されるバスバー12は、導電性を有する1枚の板材からなり、電池モジュール72における隣接する電池セル71の電極ポスト73同士を接続するための略長方形のバスバー12aと、電池モジュール72の両端に配置した電池セル71の電極ポスト73に接続するための略正方形のバスバー12bとで構成している(図6参照)。
【0053】
上述のバスバー12aを配置する第1バスバー配置部53aと、バスバー12bを配置する第2バスバー配置部53bは、該バスバー12a,12bの配置が許容される大きさ、及び形状にそれぞれ形成している。
【0054】
電池モジュール72の隣接する電池セル71における隣り合う電極ポスト73は、前述のように正極ポスト73aと負極ポスト73bが交互に並ぶので、バスバー12(12a)には、配線基材15における交差方向Yの両側部のうちの一方側における重ね合わせ方向Xの端部に対応する位置のバスバー12bを除いて、正極ポスト73aに接続する貫通穴21と、負極ポスト73bに接続する貫通穴21を1個ずつ備えている(図6参照)。
これら貫通穴21の間隔は、隣接する電池セル71の電極ポスト73の間隔に対応させている。
【0055】
さらに、配線基材15における交差方向Yの両側部のうちの一方側における前記重ね合わせ方向Xの端部に対応する位置のバスバー12bには、中心に1個の貫通穴21を備えている。
【0056】
このような複数のバスバー12におけるすべての貫通穴21が電池セル71とその電極ポスト73の寸法設定に対応した一定の間隔に配置されるようにするために、位置や長さ等が適宜設定されて上述の第1バスバー配置部53aと第2バスバー配置部53bが形成されている。
【0057】
バスバー配置部53(53a)に対するスリット52の形成位置は、バスバー配置部53に配置したバスバー12における重ね合わせ方向Xの中間位置である。
バスバー配置部53におけるバスバー12の間に形成されるスリット52について付言すれば、一側部及び他側部のスリット52は、形成位置が前記重ね合わせ方向Xにおいてずれている。具体的には、前記交差方向Yの一側部において隣り合うスリット52の中間位置に、他側部のスリット52が存在する。
【0058】
また、バスバー配置部53(53a,53b)には、図6に示すように、バスバー12(12a,12b)を着脱可能に保持するためのバスバー保持部531が備えられている。
バスバー保持部531は、バスバー12の一方の対角する角隅部と対応して配置され、バスバー12の角隅部端面が当接される直角を成す凸状のリブ部532と、そのリブ部532の端部に形成した上述のバスバー12の角隅部上面に係止される係止爪533とで構成している。
【0059】
上述のリブ部532は、例えば、溶着手段、接着手段等を用いてバスバー配置部53に固定することができるが、配線基材15を加圧手段により厚み方向に加圧し、該配線基材15における上面側の一部を上方に膨出して、上述のリブ部532を形成してもよい。
【0060】
上述のバスバー12(12a,12b)を、バスバー配置部53(53a,53b)に配置する際、バスバー12の角隅部端面を、バスバー配置部53のリブ部532に当接するとともに、バスバー12の角隅部上面をリブ部532の係止爪533に係止する。
【0061】
これにより、バスバー12が、バスバー配置部53に対して着脱可能に保持されるとともに、バスバー配置部53の開口穴53cと、バスバー12の貫通穴21とが連通するように位置規制することができる。
なお、バスバー12の保持は、図示した例に限られず、例えば、接着剤、粘着剤、両面粘着テープ等を用いてバスバー配置部53に固定することもできる。
【0062】
このように構成された配線基板15には、図5に示すように電圧監視線13の一端を接続したバスバー12と、電圧監視線13の他端を接続する電圧監視ユニット本体14を、図1に示すように取り付けて、電圧監視線13を、配線基材15における電線配置部19に配置した配線案内部55に導く。すると、電池内配線モジュール11となる。
【0063】
電線配置部19における重ね合わせ方向Xの端部には、図3に示すように、電圧監視ユニット本体14を着脱可能に固定するユニット固定部57が備えられている。ユニット固定部57は、電圧監視ユニット本体14の両側面と対応して配置され、該両側面に対して係止される一対の係止部57aで構成している。
【0064】
電圧監視ユニット本体14を電線配置部19に固定する際、電圧監視ユニット本体14の両側面を、ユニット固定部57の係止部57a,57aにそれぞれ係止するので、電線配置部19における重ね合わせ方向Xの端部に対して確実に固定することができる。電圧監視ユニット本体14の両側面をユニット固定部57の係止部57a,57aから離脱すれば、電圧監視ユニット本体14を簡単に取り外すことができる。
【0065】
配線案内部55は、バスバー配置部53に配列したバスバー12と対応して配置している。配線案内部55は、電圧監視線13の差し込みが許容される溝部55aを有している。
【0066】
電圧監視線13を電線配置部19に配置する際、バスバー12に接続された電圧監視線13を、配線案内部55の溝部55aに対してそれぞれ差し込み、電圧監視ユニット本体14に向けて案内するので、電圧監視線13同士が絡み付いたり、断線したりすることを防止でき、電圧監視線13を整然とまとめることができる。
なお、電圧監視線13の案内は、図示した例に限られず、例えば、粘着テープや止め具、接着剤等を用いて電圧監視線13を電線配置部19に固定してもよく、上述と同様に案内することがきる。
【0067】
バスバー12に対する電圧監視線13の接続は、電圧監視線13の端末を溶着、例えば、抵抗溶接やファイバレーザ溶接、超音波溶接等の溶着手段を用いて接続する。図6中、22が溶着部である。
【0068】
このほか、バスバー12の一部に形成した圧着部(図示せず)に電圧監視線13の端末を挿入してから該圧着部をかしめて接続する構成を採用してもよい。
また、電極ポスト73に挿嵌する貫通穴を備えた丸型端子(図示せず)を介して接続してもよいが、前述のように溶着や圧着であらかじめ接続しておくと、丸型端子を電極ポスト73に挿嵌して共締めする必要がなく、バスバー12をバスバー配置部53に配置する作業だけで電圧監視線13の配線ができるので、部品点数の低減や組み立て作業の簡単化を図ることができる。
【0069】
電圧監視線13の他端は、電圧監視ユニット本体14の端面に設けられた電線接続部41に接続される(図1図6参照)。電線接続部41は圧接端子で、電圧監視線13の他端を上から圧入することにより接続可能な構成である。
【0070】
電線監視ユニット本体14は、高さが低い箱状で、前記電線接続部41を有する端面とは別の端面にコネクタ接続部42を有する。このコネクタ接続部42に、図1に示すように配線のコネクタ43が接続される。このコネクタ43を介して、電池モジュール72の電池状態情報を外部の電子制御ユニット(図示せず)へ接続する。
【0071】
前述のように構成した電池内配線モジュール11は、図5に示すように、電池モジュール72の電極ポスト73を有する上面71b側に対して取り付けられる。取り付けは、電池モジュール72の電極ポスト73にバスバー12の貫通穴21を挿嵌したのち、電極ポスト73にナット16を螺合して行う。
取り付け後は、絶縁性を有する対の電極保護材14を、バスバー12、及び電極ポスト73を覆うように重ね合わせた後、電池内配線モジュール11の上にカバー部材18を被着する。カバー部材18は、電池内配線モジュール11の形状に合わせて適宜形成される。
【0072】
バスバー12を配置したバスバー配置部53は、柔軟性(可撓性を含む)を有するシート状の配線基材15に形成しており、隣り合うバスバー12の間はスリット52によって分断されているため、電極ポスト73にバスバー12の貫通穴21を挿嵌する際、図7に示すように、バスバー配置部53における隣り合うバスバー12が接続する電極ポスト73(73a,73b)の位置にずれがあってもそのずれに対応して変位する。
【0073】
つまり、配線基材15自体の柔軟な変形に加えて、バスバー配置部53における隣り合うバスバー12の間が、該バスバー12の間に形成したスリット52の幅だけ変形が許容されるので、配線基材15自体の柔軟な変形と、スリット52の変形との相乗作用によって、バスバー12を電池セル71の電極ポスト73に合わせてより変位させることにより、電極ポスト73の位置ずれをより確実に吸収することができる。
【0074】
このため、電極ポスト73間のピッチの違い、すなわち、公差を吸収することができるとともに、電池モジュール72に対する電池内配線モジュール11の取り付けは、無理な力をかけずに容易に、しかも確実に行える。
【0075】
しかも、バスバー配置部53におけるバスバー12の間はスリット52にて分断されているので、バスバー配置部53の一部が変位しても、その変位による歪がスリット52にて遮断されるため、バスバー配置部53の他の部分に伝達されることを回避できる。
【0076】
この結果、電池内配線モジュール11の取り付けに無理な負荷をかけずに済み、歪の伝達を抑制することができるので、配線基材15の損傷や脆弱化を防止し、耐久性を高めることができる。
【0077】
さらに、配線基材51、及びバスバー52に負荷が作用することを回避でき、バスバー52の耐久性をより向上させることができる。配線基材15の耐久性が高まるので、電池内配線モジュール11や、これを取り付けた電池モジュール72、この電モジュール72を収容した電池パック75の耐久性も向上できる。
また、配線基材15自体が柔軟に変形することにより、上述の電池パック75を搭載した図示しない車両の走行時に受ける振動や衝撃を吸収することもできる。
【0078】
さらに、バスバー12を配置したバスバー配置部53は、配線基材15における交差方向Yの両側部に形成しており、両側部のバスバー配置部53に配置したバスバー12が、隣り合う電池セル71同士の電極ポスト73の接続を可能にするため、電池内配線モジュール11の取り付けを行えば、該電池モジュール72における電池セル71の直列接続ができる。
【0079】
このため、電池モジュール72の両側に対して別部材を個々に取り付ける場合に比べて作業性がよい。そのうえ、配線基材15は、形状の異なるものを一つずつ備える必要もないので、製造から管理、組み付け作業、取り付け作業全体にわたっての作業を簡素化できる。
【0080】
また、電池内配線モジュール11には、電池セル71の直列接続に必要なバスバー12のほかに、電圧監視に必要な電圧監視線13及び電圧監視ユニット本体14も一体に備えているので、電池内配線モジュール11を取り付けた電池モジュール72や電池パック75の組み立て作業の簡単化も図れる。
【0081】
電池内配線モジュール11における配線基材15には、電圧監視線13を導く配線案内部55を有するので、電圧監視線13同士が絡み付いたり、断線したりすることを防止でき、電圧監視線13を整然とまとめることができる。このため、配線やその接続部分を保護でき、取扱い性が良好である。
バスバー配置部53に対してはバスバー12が着脱可能であるため、リサイクル時には、バスバー配置部53からバスバー12を取り外すことができ、分別を容易に行える。
【0082】
以下、その他の例について説明する。この説明において、前記構成と同一または同等の部位については同一の符号を付してその詳しい説明を省略する。
まず、上述の電圧監視線13を電線配置部19に配線する他の例について説明する。
図8は電圧監視線13の他の配線例を示す拡大斜視図であり、電線配置部19において、バスバー配置部53に配置したバスバー12と対応して電圧監視線13を挟持する配線案内片56を配置している。
【0083】
詳述すると、配線案内片56は、電線配置部19の上面に対して交差方向Yに切り込みを入れて、基端側(根元側)を残して、遊端側を上方へ変形可能に形成している。電圧監視線13を保持する際、配線案内片56の遊端側を復元力に抗して上方へ反り返らせた後、バスバー12に接続された電圧監視線13を、配線保持片56の下面側に挟み込むとともに、配線案内片56の復元力により保持する。
【0084】
これにより、電圧監視線13を、電線配置部19に沿って電圧監視ユニット本体14に向けて案内するので、電圧監視線13同士が絡み付いたり、断線したりすることを防止でき、電圧監視線13を整然とまとめることができる。
【0085】
次に、電池内配線モジュール11の他の取り付け例について説明する。
図9は電池内配線モジュール11の他の取り付け例を示す側面図であり、詳しくは、図9(a)は電池内配線モジュール11を略門型に可撓して電池モジュール72の上面71b側に取り付けた状態の側面図、図9(b)は電池内配線モジュール11を電池モジュール72の左右上面71bに2分割して取り付けた状態の側面図である。
【0086】
図9(a)に示す電池内配線モジュール11の配線基材15は、柔軟性を有する合成樹脂にて形成したシートで構成している。つまり、電池モジュール72の上面側中央部に図示しない装置が配置されていても、電池内配線モジュール11を、電池モジュール72における上面側の構造に応じて所望する形状に変形して取り付けることができる。
【0087】
さらに、電池内配線モジュール11を、図示しない装置を跨ぐように略門型に変形して電池モジュール72の上面側に取り付け、隣接する電池セル71の電極ポスト73同士を直列に接続するので、前記実施形態と略同等の作用、及び効果を奏することができる。
また、電池内配線モジュール11を略門型に変形して形成した空間部Zは、例えば、ダクト等の排煙装置を配置するためのスペースとして利用することができる。
【0088】
図9(b)に示す電池内配線モジュール11は、バスバー配置部53を、配線基材15における交差方向Yの一側部のみに形成した構成である。つまり、電池モジュール72の上面側中央部に図示しない装置が配置されていても、該装置を回避して電池モジュール72の左右上面に2分割して取り付けることができる。
【0089】
さらに、電池内配線モジュール11を、電池モジュール72の左右上面において、隣接する電池セル71の電極ポスト73同士を直列に接続するので、前記実施形態と略同等の作用、及び効果を奏することができる。
【0090】
また、左右の電池内配線モジュール11の間に形成された空間部Zは、上記排煙装置を配置するためのスペースとして利用することができる。
さらにまた、この構成によると、電極ポスト73が、電池セル71の上面71b(図2参照)の左右両側ではなく中央付近に突出している場合でも電池内配線モジュール11の取り付けを行うことができる。
【0091】
なお、配線基材15の電線配置部19に上記装置の配置が許容される開口部を形成してもよく、該装置を回避して電池モジュール72の上面側に取り付けることができる。
【0092】
次に、電池内配線モジュール11における電極保護構造の他の例について説明する。
図10は電池内配線モジュール11の電極保護構造の他の例を示す側面図である。
【0093】
詳述すると、配線基材15における交差方向Yの両側部を該交差方向Yへ所定長さ延出して、バスバー配置部53に配置したバスバー12の上面側に対して重ね合せ可能に形成している。バスバー配置部53には、電圧監視線13が接続されたバスバー12を配置ている。
【0094】
電池内配線モジュール11を電池モジュール72の上面に取り付ける際、配線基材15における交差方向Yの両側部を上方へ折り返して、バスバー配置部53に配置したバスバー12を覆うように重ね合わせるので、前記電極保護材17を用いることなく、バスバー12を確実に保護することができる。
これにより、電池内配線モジュール11の構成部品を少なくして、取り付け時の作業性をより向上させることができる。
【0095】
次に、電池内配線モジュール11のその他の取り付け例ついて説明する。
図11は電池内配線モジュール11のその他の取り付け例を示す斜視図であり、詳しくは、電極ポスト73が電池セル71の上面71bではなく側面71cに突出している場合でも、電池モジュール72の上面に取り付けて接続が行えるようにした電池内配線モジュール11の斜視図である。
【0096】
図11に示す電池内配線モジュール11は、配線基材15における交差方向Yの両側部を該交差方向Yへ所定長さ延出して、電極ポスト73を突出した電池セル71の側面71cに対して重ね合せ可能に形成している。
【0097】
電池内配線モジュール11を電池モジュール72の上面に取り付ける際、配線基材15における交差方向Yの両側部を下方へ折り曲げ、電極ポスト73が突出する電池セル71の側面71cに対して重ね合わせる。
【0098】
その際、バスバー配置部53に配置したバスバー12の貫通穴21に、電池セル71の側面71cに突出した電極ポスト73を挿嵌して、ナット16により締め付け固定するので、隣接する電池セル71の電極ポスト73を直列に接続することができる。
【0099】
これにより、電池内配線モジュール11は、電極ポスト73が電池セル71の側面71cに突出する電池モジュール72にも取り付けることができ、前記実施形態と略同等の作用、及び効果を奏することができる。
【0100】
次に、上述の実施形態では、電池内配線モジュール11の電圧監視ユニット本体14を配線基材15上に搭載した取り付け例について説明したが、電圧監視ユニット本体14を配線基材15上に搭載したコネクタ44に対して接続可能に設けてもよい。
【0101】
図12は電圧監視ユニット本体14の他の接続例を示す斜視図、図13は電圧監視ユニット本体14のその他の接続例を示す斜視図である。
詳述すると、図12に示す電池内配線モジュール11は、バスバー12に接続された電圧監視線13を、配線基材15上に搭載したコネクタ44の電線接続部41に接続しておき、電圧監視ユニット本体14をコネクタ44に嵌合して接続する。
【0102】
図13に示す電池内配線モジュール11は、バスバー12に接続された電圧監視線13を、配線基材15上に搭載したコネクタ44に接続しておき、電圧監視ユニット本体14をコネクタ44に嵌合して接続する。
【0103】
上述の構成によると、電圧監視ユニット本体14と電圧監視線13との接続がコネクタ44を介して行われるので、配線基材15上での電圧監視線13の接続作業を省いて、組み付け作業の簡素化を図ることができる。
【0104】
次に、電池内配線モジュール11における電圧監視線13の配線例について説明する。
図14は電池内配線モジュール11の配線例を簡略化した平面図であり、詳しくは、図14(a)は電圧監視ユニット本体14を、配線基材15における重ね合わせ方向Xの端部に配置した配線状態の平面図、図14(b)は電圧監視ユニット本体14を、配線基材15における重ね合わせ方向Xの中央部に配置した配線状態の平面図である。
【0105】
詳述すると、図14(a)の電池内配線モジュール11は、電圧監視ユニット本体14を配線基材15における上面側の端部に配置し、バスバー12に接続された電圧監視線13を、電圧監視ユニット本体14における一方の辺部に設けた電線接続部41に接続している。
これにより、配線基材15の上面全体を、電圧監視線13の配線スペースとして有効に活用することができ、配線が効率よく行える。
【0106】
図示しない電圧監視装置に接続されたコネクタを、電圧監視ユニット本体14の他方の辺部に対して差し込み接続することが容易に行え、電池内配線モジュール11の電池モジュール72に対する取り付けがより容易に行える。
【0107】
図14(b)に示す電池内配線モジュール11は、電圧監視ユニット本体14を、配線基材15における重ね合わせ方向Xの中央部に配置し、バスバー12bに接続された電圧監視線13を、電圧監視ユニット本体14の四辺に設けた電線接続部41に接続している。
【0108】
これにより、図14(a)に示す配線状態に比べて、図14(b)における電圧監視線13の配線状態がより簡素化することができ、電圧監視線13同士の間隔が広くなるため、電圧監視線13同士が絡み付いたり、断線したりすることをより確実に防止できる。
【0109】
この発明の構成と、前記実施形態との対応において、
この発明の正電極、負電極からなる電極は、実施形態の電極ポスト73、正極ポスト73a、負極ポスト73bに対応し、
以下同様に、
バスバー保持手段は、バスバー保持部531におけるリブ部532と、係止爪533に対応し、
ユニット固定手段は、ユニット固定部57に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、請求項に示される技術思想に基づいて応用することができ、多くの実施の形態を得ることができる。
【0110】
上述の実施形態では、配線基材15の全体を、柔軟性を有する合成樹脂にて構成しているが、例えば、バスバー12を配置するバスバー配置部53のみを柔軟性を有する合成樹脂にて構成してもよい。
【0111】
また、バスバー12の貫通穴21に電池セル71の電極ポスト73を挿嵌して、ナット16により締め付け固定する接続構造のみに限定されるものではなく、例えば、バスバー12の貫通穴21に、電池セル71の電極ポスト73を圧入、嵌合する等、他の接続構造にて接続してもよい。
【符号の説明】
【0112】
X…重ね合わせ方向
Y…交差方向
11…電池内配線モジュール
12…バスバー
13…電圧監視線
14…電圧監視ユニット本体
15…配線基材
19…電線配置部
21…貫通穴
52…スリット
53…バスバー配置部
53c…開口穴
531…バスバー保持部
55…配線案内部
56…配線案内片
57…ユニット固定部
71…電池セル
72…電池モジュール
73…電極ポスト
73a…正極ポスト
73b…負極ポスト
75…電池パック
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14