(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記研磨テーブル側方位置は、前記研磨テーブル側方の基板受渡し位置であり、前記洗浄位置は、前記研磨位置と前記基板受渡し位置との間に位置することを特徴とする請求項1に記載の研磨装置。
前記第1洗浄ノズルの噴射口は、基板の外周部に沿った位置に等間隔に配置され、前記第2洗浄ノズルの噴射口は、基板の直径方向に沿った位置に等間隔に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の研磨装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
表面に多量の研磨残渣物が付着した基板が洗浄モジュールに持ち込まれないようにしたり、搬送の途中でゴミ等が付着した基板が研磨ユニットに持ち込まれないようにするためには、トップリングで保持した基板をトップリングと共に洗浄することが求められる。このため、基板受渡し位置に位置するトップリングの下面に向けて、基板受渡し位置に設置した洗浄ノズルから洗浄液を噴射することで、トップリングで保持した基板やトップリングの下面を洗浄することが行われている。
【0008】
この基板受渡し位置には、基板の受渡しを行うための機構があり、基板受渡し位置に位置するトップリング
によって保持された基板の近傍
であって洗浄に適した位置に洗浄ノズルを配置することは一般に困難である。このため、基板やトップリングの下面の所望位置に向けて、最適な位置から洗浄液を噴射できず、十分な洗浄効果が得られないのが現状であった。
【0009】
なお、特許文献1,3に記載の発明は、トップリングの下面で保持した基板をトップリングの下面と共に洗浄するようにしたものではなく、また特許文献2に記載の発明は、研磨終了後の搬送中のワークに向けて洗浄液を噴射するように構成されており、ワークを保持したブロック下面の洗浄について、何ら考慮されていない。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みて為されたもので、トップリングの下面で保持した基板を該トップリングの下面と共に効率的に洗浄できるようにして、研磨性能
を安定化させ、かつ基板をトップリングから離脱させた後に行う基板の洗浄に使用される洗浄モジュールの洗浄性能を安定化させることができるようにした研磨装置及び研磨方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の研磨装置
の一態様は、研磨面を有する研磨テーブルと、前記研磨テーブル上方の研磨位置、前記研磨テーブル側方位置、及び洗浄位置の間を移動自在で、リテーナリングで基板の外周部を囲繞しながら該基板を下面に保持して前記研磨面に向けて押圧するトップリングと、前記洗浄位置に位置して回転中の前記トップリングの下面に向けて洗浄液を噴射して該トップリングで保持した基板をトップリングの下面と共に洗浄する洗浄部とを備え、前記洗浄部は、前記洗浄位置に位置する前記トップリングで保持した基板の外周部に沿った位置に位置する複数の噴射口を備えた第1洗浄ノズルを有し、前記トップリングが前記洗浄位置にあるとき、前記トップリングで保持した基板の外周部に沿った位置に位置する前記第1洗浄ノズルの複数の噴射口から、前記リテーナリングと該リテーナリングで囲繞した基板の外周部との間に生じる隙間に向けて下から洗浄液を噴射するようにし
、前記洗浄部は、前記洗浄位置に位置する前記トップリングで保持した基板の直径方向に沿った位置に位置する複数の噴射口を備えた第2洗浄ノズルを有し、前記第1洗浄ノズルは半円状に形成され、前記第2洗浄ノズルは直線状に形成されている。
これにより、トップリングで保持した基板の外周部と該外周部を囲繞するリテーナリングとの間に生じる隙間に向けて、第1洗浄ノズルの噴射口から洗浄液を噴射して、該隙間を効率的に洗浄することができる。
また、トップリングで保持した基板の表面に向けて、第2洗浄ノズルの噴射口から洗浄液を噴射して、基板の全表面を効率的に洗浄することができる。
また、設置スペースに合わせて、第1洗浄ノズル及び第2洗浄ノズルを有する洗浄部の小型化を図ることができる。
【0012】
このように、洗浄位置に位置する回転中のトップリングの下面に向け
て洗浄部から洗浄液を噴射することで、例えば基板の受渡し機構等の存在に阻害されることなく、洗浄液を噴射す
る洗浄部を洗浄に最適な位置に設置して、トップリングの下面で保持した基板を該トップリングの下面と共に効率的に洗浄することができる。
【0013】
本発明の好ましい一態様において、前記研磨テーブル側方位置は、前記研磨テーブル側方の基板受渡し位置で
あり、前記洗浄位置は、前記研磨位置と前記基板受渡し位置との間に位置する。
これにより、トップリングを基板受渡し位置から研磨位置に移動させる途中で該トップリングで保持した基板をトップリングの下面と共に洗浄することができる。
【0017】
本発明の好ましい一態様において、前記第1洗浄ノズルの噴射口は、基板の外周部に沿った位置に等間隔に配置され、前記第2洗浄ノズルの噴射口は、基板の直径方向に沿った位置に等間隔に配置されている。
これにより、トップリングで保持した基板及びトップリングの下面をより均一に洗浄することができる。
【0018】
本発明の好ましい一態様において、前記トップリングで保持した基板をトップリングの下面と共に前記洗浄部で洗浄した後、基板受渡し位置に基板を搬送し、前記基板受渡し位置で前記基板をトップリングから離脱させ、前記洗浄部とは別の洗浄部に前記基板を搬送し、前記別の洗浄部で研磨後の基板を洗浄する。
本発明の好ましい一態様において、前記第1洗浄ノズルの上面および前記第2洗浄ノズルの上面は、前記研磨テーブルの上面と同一平面上に並んでいる。
本発明の
研磨装置の他の態様は、
研磨面を有する研磨テーブルと、前記研磨テーブル上方の研磨位置、前記研磨テーブル側方位置、及び洗浄位置の間を移動自在で、リテーナリングで基板の外周部を囲繞しながら該基板を下面に保持して前記研磨面に向けて押圧するトップリングと、前記洗浄位置に位置して回転中の前記トップリングの下面に向けて洗浄液を噴射して該トップリングで保持した基板をトップリングの下面と共に洗浄する洗浄部とを備え、前記洗浄部は、前記洗浄位置に位置する前記トップリングで保持した基板の外周部に沿った位置に位置する複数の噴射口を備えた第1洗浄ノズルを有し、前記トップリングが前記洗浄位置にあるとき、前記トップリングで保持した基板の外周部に沿った位置に位置する前記第1洗浄ノズルの複数の噴射口から、前記リテーナリングと該リテーナリングで囲繞した基板の外周部との間に生じる隙間に向けて下から洗浄液を噴射するようにし、前記洗浄位置は、前記トップリングが洗浄位置に位置するとき前記トップリングの一部が前記研磨テーブルの一部と上下に互いに重なるような位置に設定されている。
【0019】
本発明の研磨方法
の実施形態によれば、リテーナリングで基板の外周部を囲繞しながら該基板を下面に保持したトップリングを、研磨テーブル側方の位置から研磨テーブル上方の研磨位置に移動させる途中、或いは研磨テーブル上方の研磨位置から研磨テーブル側方の位置に移動させる途中の少なくとも一方に、基板を保持したトップリングを洗浄位置に位置させ、前記トップリングが前記洗浄位置にあるとき、前記トップリングで保持した基板の外周部に沿った位置に位置する第1洗浄ノズルの複数の噴射口から、前記リテーナリングと該リテーナリングで囲繞した基板の外周部との間に生じる隙間に向けて下から洗浄液を噴射して該隙間を洗浄し、前記トップリングで保持した基板の直径方向に沿った位置に位置する第2洗浄ノズルの複数の噴射口から、前記トップリングで保持した基板の下面に向けて洗浄液を噴射して該トップリングで保持した基板をトップリングの下面と共に洗浄する。
本発明の
実施形態によれば、前記研磨テーブル側方の位置は、基板受渡し位置である。
本発明の
実施形態によれば、前記トップリングで保持した基板をトップリングの下面と共に前記洗浄位置で洗浄した後、基板受渡し位置に基板を搬送し、前記基板受渡し位置で前記基板をトップリングから離脱させ、前記洗浄位置とは別の洗浄位置に前記基板を搬送し、前記別の洗浄位置で研磨後の基板を洗浄する。
【発明の効果】
【0020】
上記実施形態によれば、研磨位置と基板受渡し位置との間の洗浄位置に位置する回転中のトップリングの下面に向けて洗浄部から洗浄液を噴射することで、基板の受渡し機構等の存在に阻害されることなく、洗浄液を噴射する洗浄部を洗浄に最適な位置に設置して、トップリングの下面で保持した基板を該トップリングの下面と共に効率的に洗浄することができる。特に、洗浄位置に位置するトップリングで保持した基板の外周部に沿った位置に第1洗浄ノズルの複数の噴出口を位置させることで、トップリングで保持した基板の外周部と該外周部を囲繞するリテーナリングとの間に生じる隙間を効率的に洗浄することができる。これによって、研磨性能を安定化させ、かつ基板をトップリングから離脱させた後に行う基板の洗浄に使用される洗浄モジュールの洗浄性能を安定化させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、本発明の実施形態に係る研磨装置の全体構成を示す平面図である。
図1に示すように、この研磨装置は、略矩形状のハウジング1を備えており、ハウジング1の内部は、隔壁1a,1bによって、ロード/アンロード部2、研磨部3及び洗浄部4に区画されている。これらのロード/アンロード部2、研磨部3及び洗浄部4は、それぞれ独立に組み立てられ、独立に排気される。また、研磨装置は、基板処理動作を制御する制御部5を有している。
【0023】
ロード/アンロード部2は、多数の半導体ウエハ等の基板をストックする基板カセットが載置される2つ以上(この例では4つ)のフロントロード部20を備えている。これらのフロントロード部20は、ハウジング1に隣接して配置され、研磨装置の幅方向(長手方向と垂直な方向)に沿って配列されている。フロントロード部20には、オープンカセット、SMIF(Standard Manufacturing Interface)ポッド、またはFOUP(Front Opening Unified Pod)を搭載することができる。ここで、SMIF、FOUPは、内部に基板カセットを収納し、隔壁で覆うことにより、外部空間とは独立した環境を保つことができる密閉容器である。
【0024】
ロード/アンロード部2には、フロントロード部20の並びに沿って走行機構21が敷設されており、この走行機構21上に基板カセットの配列方向に沿って移動可能
な搬送ロボット(ローダー)22が設置されている。搬送ロボット22は、走行機構21上を移動することによって、フロントロード部20に搭載された基板カセットにアクセスできる。各搬送ロボット22は、上下に2つのハンドを備えており、上側のハンドを処理された基板を基板カセットに戻すときに使用し、下側のハンドを処理前の基板を基板カセットから取り出すときに使用することで、上下のハンドを使い分けることができるようになっている。さらに、搬送ロボット22の下側のハンドは、その軸心周りに回転することで、基板を反転させることができるように構成されている。
【0025】
ロード/アンロード部2は、最もクリーンな状態を保つ必要がある領域であるため、ロード/アンロード部2の内部は、研磨装置外部、研磨部3及び洗浄部4のいずれよりも高い圧力に常時維持されている。研磨部3は、研磨液としてスラリーを用いるため最もダーティな領域である。したがって、研磨部3の内部には負圧が形成され、その圧力は洗浄部4の内部圧力よりも低く維持されている。ロード/アンロード部2には、HEPAフィルタ、ULPAフィルタ、またはケミカルフィルタなどのクリーンエアフィルタを有するフィルタファンユニット(図示せず)が設けられており、このフィルタファンユニットからはパーティクルや有毒蒸気、有毒ガスが除去されたクリーンエアが常時吹き出している。
【0026】
研磨部3は、基板表面の研磨(平坦化)が行われる領域であり、第1研磨ユニット3A、第2研磨ユニット3B、第3研磨ユニット3C及び第4研磨ユニット3Dを備えている。これらの第1研磨ユニット3A、第2研磨ユニット3B、第3研磨ユニット3C及び第4研磨ユニット3Dは、研磨装置の長手方向に沿って配列されている。
【0027】
第1研磨ユニット3Aは、研磨面を有する研磨パッド10が取付けられた研磨テーブル30Aと、基板を保持しかつ基板を研磨テーブル30A上の研磨パッド10に押圧しながら研磨するためのトップリング31Aと、研磨パッド10に研磨液やドレッシング液(例えば、純水)を供給するための研磨液供給ノズル32Aと、研磨パッド10の研磨面のドレッシングを行うためのドレッサ33Aと、液体(例えば純水)と気体(例えば窒素ガス)の混合流体または液体(例えば純水)を霧状にして研磨面に噴射するアトマイザ34Aとを備えている。
【0028】
同様に、第2研磨ユニット3Bは、研磨パッド10が取付けられた研磨テーブル30Bと、トップリング31Bと、研磨液供給ノズル32Bと、ドレッサ33Bと、アトマイザ34Bとを備えている。第3研磨ユニット3Cは、研磨パッド10が取付けられた研磨テーブル30Cと、トップリング31Cと、研磨液供給ノズル32Cと、ドレッサ33Cと、アトマイザ34Cとを備えている。第4研磨ユニット3Dは、研磨パッド10が取付けられた研磨テーブル30Dと、トップリング31Dと、研磨液供給ノズル32Dと、ドレッサ33Dと、アトマイザ34Dとを備えている。
【0029】
第1研磨ユニット3A、第2研磨ユニット3B、第3研磨ユニット3C、および第4研磨ユニット3Dは、互いに同一の構成を有しているので、以下、第1研磨ユニット3Aについて説明する。
【0030】
図2は、第1研磨ユニット3Aを模式的に示す斜視図である。トップリング31Aは、トップリングシャフト36に支持されている。研磨テーブル30Aの上面には研磨パッド10が貼付されており、この研磨パッド10の上面は、基板Wを研磨する研磨面を構成する。なお、研磨パッド10に代えて固定砥粒を用いることもできる。トップリング31A及び研磨テーブル30Aは、矢印で示すように、その軸心周りに回転するように構成されている。基板Wは、トップリング31Aの下面に真空吸着により保持される。研磨時には、研磨液供給ノズル32Aから研磨パッド10の研磨面に研磨液が供給され、研磨対象である基板Wがトップリング31Aにより研磨面に押圧されて研磨される。
【0031】
図3は、トップリング31Aの構造を模式的に示す断面図である。トップリング31Aは、トップリングシャフト36の下端に自在継手37を介して連結されている。自在継手37は、トップリング31Aとトップリングシャフト36との互いの傾動を許容しつつ、トップリングシャフト36の回転をトップリング31Aに伝達するボールジョイントである。トップリング31Aは、略円盤状のトップリング本体38と、トップリング本体38の下部に配置されたリテーナリング40とを備えている。トップリング本体38は、金属やセラミックス等の強度および剛性が高い材料から形成されている。また、リテーナリング40は、剛性の高い樹脂材またはセラミックス等から形成されている。
【0032】
トップリング本体38の下面に、基板Wに当接する円形の弾性パッド42が取付けられている。弾性パッド42とトップリング本体38との間には、4つの圧力室(エアバッグ)P1,P2,P3,P4が設けられている。圧力室P1,P2,P3,P4には、それぞれ流体路51,52,53,54を介して、加圧空気等の加圧流体が供給され、あるいは真空引きがされるようになっている。中央の圧力室P1は円形であり、他の圧力室P2,P3,P4は環状である。これらの圧力室P1,P2,P3,P4は、同心上に配列されている。
【0033】
圧力室P1,P2,P3,P4の内部圧力は、圧力調整部により互いに独立して変化させることが可能であり、これにより、基板Wの4つの領域、すなわち、中央部、内側中間部、外側中間部、および周縁部に対する押圧力を独立に調整することができる。
【0034】
基板Wは、研磨中に基板Wがトップリング31Aから飛び出さないように、トップリング31Aの下面に、基板Wの外周部をリテーナリング40で囲繞されて保持される。弾性パッド42の圧力室P3を構成する部位には開口が形成されており、圧力室P3に真空を形成することにより、基板Wがトップリング31Aに吸着保持される。また、この圧力室P3に窒素ガス、乾燥空気、圧縮空気等を供給することにより、基板Wがトップリング31Aからリリースされる。
【0035】
リテーナリング40とトップリング本体38との間には弾性バッグ46が配置されており、その弾性バッグ46の内部には圧力室P6が形成されている。リテーナリング40は、トップリング本体38に対して相対的に上下動可能となっている。圧力室P6には、流体路56が連通しており、加圧空気等の加圧流体が流体路56を通じて圧力室P6に供給される。圧力室P6の内部圧力は、圧力調整部により調整可能となっている。したがって、基板Wに対する押圧力とは独立して、リテーナリング40の研磨パッド10に対する押圧力を調整することができる。
【0036】
基板は、第1研磨ユニット3A、第2研磨ユニット3B、第3研磨ユニット3C及び第4研磨ユニット3Dのいずれかで研磨されてもよく、またはこれらの研磨ユニット3A〜3Dから予め選択された複数の研磨ユニットで連続的に研磨されてもよい。例えば、基板を第1研磨ユニット3A→第2研磨ユニット3Bの順で研磨してもよく、または基板Wを第3研磨ユニット3C→第4研磨ユニット3Dの順で研磨してもよい。さらに、基板を第1研磨ユニット3A→第2研磨ユニット3B→第3研磨ユニット3C→第4研磨ユニット3Dの順で研磨してもよい。いずれの場合でも、研磨ユニット3A〜3Dのすべての研磨時間を平準化することで、スループットを向上させることができる。
【0037】
第1研磨ユニット3A及び第2研磨ユニット3Bに隣接して、第1リニアトランスポータ6が配置されている。この第1リニアトランスポータ6は、研磨ユニット3A,3Bが配列する方向に沿った4つの搬送位置(ロード/アンロード部側から順番に第1搬送位置TP1、第2搬送位置TP2、第3搬送位置TP3、第4搬送位置TP4とする)の間で基板を搬送する機構である。
【0038】
第3研磨ユニット3C及び第4研磨ユニット3Dに隣接して、第2リニアトランスポータ7が配置されている。この第2リニアトランスポータ7は、研磨ユニット3C,3Dが配列する方向に沿った3つの搬送位置(ロード/アンロード部側から順番に第5搬送位置TP5、第6搬送位置TP6、第7搬送位置TP7とする)の間で基板を搬送する機構である。
【0039】
基板は、第1リニアトランスポータ6によって、研磨ユニット3A,3Bに搬送される。第1研磨ユニット3Aのトップリング31Aは、研磨テーブル30Aの上方の研磨位置と、研磨テーブル30Aの側方の第2搬送位置TP2との間を移動する。したがって、トップリング31Aへの基板の受渡しは、第2搬送位置TP2で行われ、この第2搬送位置TP2が基板受渡し位置T(
図4参照)となる。同様に、第2研磨ユニット3Bのトップリング31Bは、研磨テーブル30Bの上方の研磨位置と、研磨テーブル30Bの側方の第3搬送位置TP3との間を移動し、トップリング31Bへの基板の受渡しは、基板受渡し位置としての第3搬送位置TP3で行われる。第3研磨ユニット3Cのトップリング31Cは、研磨テーブル30Cの
上方の研磨位置と、研磨テーブル30Cの側方の第6搬送位置TP6との間を移動し、トップリング31Cへの基板の受渡しは、基板受渡し位置としての第6搬送位置TP6で行われる。第4研磨ユニット3Dのトップリング31Dは、研磨テーブル30Dの上方の研磨位置と、研磨テーブル30Dの側方の第7搬送位置TP7との間を移動し、トップリング31Dへの基板の受渡しは、基板受渡し位置としての第7搬送位置TP7で行われる。
【0040】
第1搬送位置TP1には、搬送ロボット22から基板を受け取るためのリフタ11が配置されている。基板は、このリフタ11を介して搬送ロボット22から第1リニアトランスポータ6に渡される。リフタ11と搬送ロボット22との間に位置して、シャッタ(図示せず)が隔壁1aに設けられており、基板の搬送時にはシャッタが開かれて搬送ロボット22からリフタ11に基板が渡される。また、第1リニアトランスポータ6、第2リニアトランスポータ7及び洗浄部4の間には、反転機能を有するスイングトランスポータ12が配置されている。このスイングトランスポータ12は、第4搬送位置TP4と第5搬送位置TP5との間を移動可能なハンドを有しており、第1リニアトランスポータ6から第2リニアトランスポータ7への基板の受渡しは、スイングトランスポータ12によって行われる。基板は、第2リニアトランスポータ7によって、第3研磨ユニット3C及び/または第4研磨ユニット3Dに搬送される。また、研磨部3で研磨された基板は、スイングトランスポータ12を経由して洗浄部4に搬送される。
【0041】
スイングトランスポータ12の側方には、フレームに設置された基板の仮置き台180が配置されている。この仮置き台180は、第1リニアトランスポータ6に隣接して配置されており、第1リニアトランスポータ6と洗浄部4との間に位置している。仮置き台180に載置された基板は、次に説明する、洗浄部4の搬送ロボットによって洗浄部4に搬送される。
【0042】
前述のように、第1研磨ユニット3Aのトップリング31Aは、研磨テーブル30Aの上方の研磨位置と、研磨テーブル30Aの側方の基板受渡し位置としての第2搬送位置TP2との間を移動するように構成されている。第1研磨ユニット3Aのトップリング31Aは、更に、
上記研磨位置と
、基板受渡し位置としての第2搬送位置TP2との間の洗浄位置
Cに停止するように構成されており、このトップリング31Aの洗浄位置Cに対応する位置に補助洗浄部100が配置されている。
【0043】
同様に、第2
研磨ユニット3B
のトップリング31Bは、研磨テーブル30Bの上方の研磨位置と研磨テーブル30Bの側方の基板受渡し位置としての第3搬送位置TP3との間に位置する洗浄位置に停止するように構成されており、このトップリング31Bの洗浄位置に対応する位置に補助洗浄部100が配置されている。第3
研磨ユニット3C
のトップリング31Cは、研磨テーブル30Cの上方の研磨位置と研磨テーブル30Cの側方の基板受渡し位置としての第6搬送位置TP6との間に位置する洗浄位置に停止するように構成されており、このトップリング31Cの洗浄位置に対応する位置に補助洗浄部100が配置されている。第4
研磨ユニット3D
のトップリング31Dは、研磨テーブル30Dの上方の研磨位置と研磨テーブル30Dの側方の基板受渡し位置としての第7搬送位置TP7との間に位置する洗浄位置に停止するように構成されており、このトップリング31Dの洗浄位置に対応する位置に、補助洗浄部100が配置されている。
【0044】
図4は、第1研磨ユニット3Aの研磨テーブル30A、トップリング31A及びトップリング31Aの洗浄位置に対応する位置に配置される補助洗浄部100の位置関係の概略を、トップリング31Aの研磨位置P、及び基板受渡し位置Tとしての第2搬送位置TP2と共に示す平面図である。なお、第2研磨ユニット3Bの研磨テーブル30B、トップリング31B及びトップリング31Bの洗浄位置に対応する位置に配置される補助洗浄部100の位置関係、第3研磨ユニット3Cの研磨テーブル30C、トップリング31C及びトップリング31Cの洗浄位置に対応する位置に配置される補助洗浄部100の位置関係、及び第4研磨ユニット3Dの研磨テーブル30D、トップリング31D及びトップリング31Dの洗浄位置に対応する位置に配置される補助洗浄部100の位置関係もほぼ同様であるので、それらの説明を省略する。
【0045】
図4に示すように、トップリング31Aは、研磨テーブル30Aの上方の実線で示す研磨位置P、研磨テーブル30Aの側方の二点鎖線で示す基板受渡し位置Tとしての第2搬送位置TP2、及び研磨位置Pと基板受渡し位置Tとの間の二点
鎖線で示す洗浄位置Cとの間を移動するように構成され、この洗浄位置Cに位置するトップリング31Aに対応する位置に補助洗浄部100が配置されている。
【0046】
つまり、補助洗浄部100は、半円状に延びる第1洗浄ノズル102と、直線状に延びる第2洗浄ノズル104とを有しており、トップリング31Aが洗浄位置Cに位置する時、このトップリング31Aの下面に保持した基板Wの外周部に沿って第1洗浄ノズル102が位置し、基板Wの直径方向に沿って第2洗浄ノズル104が位置するように、洗浄位置Cに位置するトップリング31Aの下面に保持した基板Wの下方に配置されている。これにより、補助洗浄部100を、基板の受渡しを行う機構等の存在に阻害されることなく、洗浄に適した位置に配置することができる。
【0047】
図5は、補助洗浄部100を示す斜視図で
ある。図6は、補助洗浄部100からトップリング31Aの下面に向けて洗浄液を噴射してトップリング31Aで保持した基板Wの表面(下面)をトップリング31Aの下面と共に洗浄しているときの概要を示す断面図である。
【0048】
図5及び
図6に示すように、第1洗浄ノズル102は、半円
環状
の支持板106の上面に、上方に向けた噴射口108をそれぞれ有する複数(図示では7個)のノズル部材110を、支持板106の円周方向に沿った等間隔で配置して構成されて
いる。この各ノズル部材110は、洗浄液供給ライン112にそれぞれ接続されている。第2洗浄ノズル104は、横断面矩形状で、内部に洗浄液供給ライン112に連通する洗浄液流通孔114を有し長尺状に延びるノズル本体116
を備えている。ノズル本体116の上面に
は、洗浄液流通孔114にそれぞれ連通する複数(図示では9個)の噴射口118
がノズル本体116の長さ方向に沿っ
て等間隔で設け
られている。
【0049】
この例では、第1洗浄ノズル102の噴射口108や第2噴射ノズル104の噴射口118から噴射される洗浄液として、霧状にした液体(例えば純水)と気体(例えば窒素ガス)の混合流体または液体(例えば純水)が使用されている。そして、第1洗浄ノズル102の噴射口108から第1洗浄ノズル102の円周方向に沿って扇状に拡がる洗浄液が噴射され、第2洗浄ノズル104の噴射口118から第2洗浄ノズル104の長さ方向に沿って扇状に拡がる洗浄液が噴射されるようになっている。
【0050】
また、第1洗浄ノズル102の各ノズル部材110の上面、及び第2洗浄ノズル104のノズル本体116の上面は、研磨テーブル30Aの上面と同一平面上に並び、これらの上方をトップリング31Aが通過するようになっている。
【0051】
第1洗浄ノズル102の噴射口108は、
図6に示すように、洗浄位置Cに位置するトップリング31Aで保持した基板Wの外周部に沿った位置に配置されている。これにより、トップリング31Aで保持した基板Wの外周部と該外周部を囲繞するリテーナリング40との間に生じる隙間に向けて、第1洗浄ノズル102の噴射口108から洗浄液を噴射して、該隙間を効率的に洗浄することができる。
【0052】
また、第2洗浄ノズル104の噴射口118は、洗浄位置Cに位置するトップリング31Aで保持した基板Wの直径方向に沿った位置に配置されている。これにより、トップリング31Aで保持した基板Wの表面(下面)に向けて、第2洗浄ノズル104の噴射口118から洗浄液を噴射して、基板Wの全表面を効率的に洗浄することができる。
【0053】
この例によれば、下面に基板Wを保持したトップリング31Aが洗浄位置Cに位置する時に、トップリング31Aを回転させながら、第1洗浄ノズル102の噴射口108及び第2洗浄ノズル104の噴射口118からトップリング31Aの下面、すなわち上方に向けて洗浄液を噴射することで、第1洗浄ノズル102の噴射口108から噴射される洗浄液で主に基板Wの外周部と該外周部を囲繞するリテーナリング40との間に生じる隙間を洗浄し、第2洗浄ノズル104の噴射口118から噴射される洗浄液で主に基板Wの表面(下面)を洗浄することができる。
【0054】
この洗浄は、研磨位置Pと基板受渡し位置Tとの間の洗浄位置Cに位置するトップリング31Aで保持した基板Wに対して行われ、これによって、この洗浄に使用される第1洗浄ノズル102及び第2洗浄ノズル104を有する補助洗浄部100を、基板の受渡し機構等の存在に阻害されることなく、洗浄に最適な位置に設置して、トップリング31Aの下面で保持した基板Wを該トップリング31Aの下面と共に効率的に洗浄することができる。
【0055】
この例では、トップリング31Aが洗浄位置Cに位置するとき、トップリング31Aが研磨テーブル30
Aと上下に互いに重ならない位置に位置するように洗浄位置Cが設定され、補助洗浄部100は、第1洗浄ノズル102が研磨テーブル30A側に位置するように配置されている。
【0056】
図7は、第1研磨ユニットにおける研磨テーブル30A、トップリング31A及び補助洗浄部100の位置関係の他の例の概要を示す平面図である。図7に示すように、トップリング31Aが洗浄位置Cに位置するとき、トップリング31Aの一部が研磨テーブル30Aの一部と上下に互いに重なる位置に位置するように洗浄位置Cを設定し
、第2洗浄ノズル104が研磨テーブル30A側に位置
するように、補助洗浄部100を、研磨テーブル30Aと互いに干渉しない位置に配置してもよい。これにより、補助洗浄部100が占める面積を更に小さくすることができる。この例にあっても、第1洗浄ノズル102の各ノズル部材110の上面、及び第2洗浄ノズル104のノズル本体116の上面は、研磨テーブル30Aの上面と同一平面上に並び、これらの上方をトップリング31Aが通過するようになっている。
【0057】
また、例えば十分な設置スペースが確保されている場合に
は、
図8に示すように
、直線状に延びる第2洗浄ノズル104を挟んで、
2つの半円環状の第1洗浄ノズル102を、円
環となるように配置
して補助洗浄部100を構成するようにしても良い。このように、第1洗浄ノズル102を2個使用することにより洗浄性能を向上させ
ることができる。
【0058】
この例では、洗浄部4は、
図1に示すように、第1洗浄室190、第1搬送室191、第2洗浄室192、第2搬送室193及び乾燥室194とに区画されている。第1洗浄室190内には、2台の一次洗浄モジュール201が上下に配置されている。同様に、第2洗浄室192内には、2台の二次洗浄モジュール202が上下に配置されている。一次洗浄モジュール201及び二次洗浄モジュール202は、洗浄液を用いて基板を洗浄する洗浄機であり、上下に配置することで、フットプリントを小さくすることができる。第2洗浄室192内には、基板仮置用の基板ステーション(図示せず)が設けられている。
【0059】
乾燥室194内には、2台の乾燥モジュール205が上下に配置されている。第1搬送室191には、上下動可能な第1搬送ロボット209が配置され、第2搬送室193には、上下動可能な第2搬送ロボット210が配置されている。第1搬送ロボット209は、上下二段のハンドを有している。第1搬送ロボット209は、その下側のハンドが上述した仮置き台180にアクセス可能な位置に配置されている。第1搬送ロボット209の下側のハンドが仮置き台180にアクセスするときには、隔壁1bに設けられているシャッタ(図示せず)が開くようになっている。
【0060】
第1搬送ロボット209は、仮置き台180、一次洗浄モジュール201、基板ステーション、二次洗浄モジュール202の間で基板Wを搬送するように動作する。洗浄前の基板(スラリーが付着している基板)を搬送するときは、第1搬送ロボット209は、下側のハンドを用い、洗浄後の基板を搬送するときは上側のハンドを用いる。第2搬送ロボット210は、二次洗浄モジュール202、基板ステーション、乾燥モジュール205の間で基板を搬送するように動作する。第2搬送ロボット210は、洗浄された基板のみを搬送するので、1つのハンドのみを備えている。
図1に示す搬送ロボット22は、その上側のハンドを用いて乾燥モジュール205から基板を取出し、その基板を基板カセットに戻す。搬送ロボット22の上側ハンドが乾燥モジュール205にアクセスするときには、隔壁1aに設けられているシャッタ(図示せず)が開くようになっている。
【0061】
この例では、一次洗浄モジュール201及び二次洗浄モジュール202として、ロールスポンジ型の洗浄機を使用している。また、
洗浄部4は2台の一次洗浄モジュール201と2台の二次洗浄モジュール202を備えているが、一次洗浄モジュールおよび/または二次洗浄モジュールを3台以上としてもよい。
【0062】
なお、一次洗浄モジュール201及び二次洗浄モジュール202は、同一のタイプの洗浄モジュールでもよく、または異なるタイプの洗浄モジュールでもよい。例えば、一次洗浄モジュール201を一対のロールスポンジで基板の上下面をスクラブ洗浄するタイプの洗浄機とし、二次洗浄モジュール202をペンシルスポンジ型洗浄機または2流体ジェットタイプの洗浄機とすることもできる。2流体ジェットタイプの洗浄機は、少量のCO
2ガス(炭酸ガス)を溶解させた純水(DIW)とN
2ガスとを混合し、その混合流体を基板の表面に吹き付ける洗浄機である。このタイプの洗浄機は、微小な液滴と衝撃エネルギーで基板上の微小なパーティクルを除去することができる。特に、N
2ガスの流量および純水の流量を適切に調整することにより、ダメージのない基板洗浄を実現することができる。さらに、炭酸ガスを溶解させた純水を用いることにより、静電気が原因とされる基板の腐食の影響が緩和される。
【0063】
次に、フロントロード部20に載置された基板カセットから1枚の基板を取出し、この取出した基板の表面を研磨部3の第1
研磨ユニット3Aで研磨した後、洗浄部4で洗浄してフロントロード部20に載置された基板カセットに戻す一連の動作について説明する。
【0064】
先ず、搬送ロボット22は、フロントロード部20に載置された基板カセットから1枚の基板を取出し、表面が下を向くように基板を反転させた後、リフタ11を介して、基板を第1リニアトランスポータ6に受渡す。第1リニアトランスポータ6は、第1搬送位置TP1に位置する基板を第2搬送位置TP2(基板受渡し位置T)に搬送する。
【0065】
第1
研磨ユニット3Aのトップリング31Aは、第2搬送位置TP2(基板受渡し位置T)で第1リニアトランスポータ6から基板Wを受取り、洗浄位置Cに移動する。この洗浄位置Cに位置するトップリング31Aを回転させて基板Wを回転させながら、この下面に向けて、前述のように、第1洗浄ノズル102の噴射口108及び第2洗浄ノズル104の噴射口118から洗浄液を噴射して、トップリング31Aの下面で保持した基板Wの表面(下面)をトップリング31Aの下面と共に洗浄する。
【0066】
次に、第1
研磨ユニット3Aのトップリング31Aは、洗浄位置Cから研磨位置Pに移動する。そして、トップリング31Aを下降させて基板Wを研磨パッド10の表面(研磨面)に押圧する。このとき、トップリング31A及び研磨テーブル30Aをそれぞれ回転させ、研磨テーブル30Aの上方に設けられた研磨液供給ノズル32Aから研磨パッド10上に研磨液を供給する。このように、基板Wを研磨パッド10の研磨面に摺接させて基板Wの表面を研磨する。
【0067】
研磨終了後、第1
研磨ユニット3Aのトップリング31Aは、研磨位置Pから洗浄位置Cに移動し、前述と同様に、回転中のトップリング31Aの下面に向けて、第1洗浄ノズル102の噴射口108及び第2洗浄ノズル104の噴射口118から洗浄液を噴射して、トップリング31Aの下面で保持した基板Wの表面(下面)をトップリング31Aの下面と共に洗浄する。
【0068】
なお、この例では、第1研磨ユニット3Aで基板の研磨を行う前後でトップリング31Aの下面で保持した基板Wの表面(下面)をトップリング31Aの下面と共に洗浄し、これによって、第1研磨ユニット3Aへの搬送中に基板Wの表面等に付着したゴミ等を事前に洗浄して、研磨ユニット3Aの研磨性能を安定させるとともに、表面に多量の研磨残渣物が付着した基板が洗浄モジュール201,202に持ち込まれないようにして、
洗浄部4で使用される洗浄モジュール201,202の洗浄性能を安定化させるようにしている。第1研磨ユニット3Aで基板の研磨を行う前または後の一方のみで、トップリング31Aの下面で保持した基板Wの表面(下面)をトップリング31Aの下面と共に洗浄して、第1研磨ユニット3Aの研磨性能または
洗浄部4で使用される洗浄モジュール201,202の洗浄性能の一方を安定化させるようにし
ても良い。
【0069】
次に、第1
研磨ユニット3Aのトップリング31Aは、洗浄位置Cから第2搬送位置TP2(基板受渡し位置T)に移動し、ここで、研磨後の基板を第1リニアトランスポータ6に受渡す。第1リニアトランスポータ6は、研磨後の基板を第3搬送位置TP3を経由して第4搬送位置TP4に搬送する。
【0070】
スイングトランスポータ12は、第4搬送位置TP4に位置する基板を第1リニアトランスポータ6から受取り、表面が上を向くように基板を反転させた後、仮置き台180に搬送して載置する。
【0071】
第1搬送ロボット209は、仮置き台180に載置された基板を保持し、第2搬送室191内の基板ステーションに搬送し、その後、一次洗浄モジュール201に搬送するか、または直接一次洗浄モジュール201に搬送する。第1搬送ロボット209は、一次洗浄モジュール201で一次洗浄(粗洗浄)された基板を一次洗浄モジュール201から受取り、二次洗浄モジュール202に搬送する。
【0072】
第2搬送ロボット210は、二次洗浄モジュール202で二次洗浄(仕上げ洗浄)された基板を二次洗浄モジュール201から受取り、乾燥モジュール205に搬送する。そして、搬送ロボット22は、乾燥モジュール205で乾燥させた基板を乾燥モジュール205から受取り、フロントロード部20に載置された基板カセットに戻す。
【0073】
上記の例では、研磨テーブル30Aの上方の研磨位置Pと研磨テーブル30Aの側方の基板受渡し位置Tとの間に洗浄位置Cを設け、この洗浄位置Cに対応する位置に補助洗浄部100を配置しているが、研磨テーブル31Aの側方であって基板受渡し位置Tとは異なる場所に、例えばバフ研磨用の別の研磨テーブル(図示せず)を設置し、研磨テーブル30Aの上方の研磨位置Pと図示しない別の研磨テーブル上方の研磨位置との間に洗浄位置を設けて、この洗浄位置に対応する位置に補助洗浄部100を配置してもよい。
【0074】
本発明の研磨装置によれば、研磨位置Pと基板受渡し位置Tとの間の洗浄位置Cに位置する回転中の第1研磨ユニット3Aのトップリング31Aの下面に向けて洗浄液を噴射することで、基板の受渡し機構等の存在に阻害されることなく、洗浄液を噴射する補助洗浄部100を洗浄に最適な位置に設置して、トップリング31Aの下面で保持した基板Wを該トップリング31Aの下面と共に効率的に洗浄することができる。特に、洗浄位置Cに位置するトップリング31Aで保持した基板Wの外周部に沿った位置に第1洗浄ノズル102の複数の噴出口108を位置させることで、トップリング31Aで保持した基板Wの外周部と該外周部を囲繞するリテーナリング40との間に生じる隙間を効率的に洗浄することができる。これにより、第1研磨ユニット3Aの研磨性能や、
洗浄部4で使用される洗浄モジュール201,202の洗浄性能を安定化させることができる。
【0075】
これまで本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。