特許第6055907号(P6055907)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6055907
(24)【登録日】2016年12月9日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】多数の電極組立体を含む二次電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/04 20060101AFI20161219BHJP
   H01M 2/10 20060101ALI20161219BHJP
   H01M 10/0585 20100101ALN20161219BHJP
【FI】
   H01M10/04 Z
   H01M2/10 E
   !H01M10/0585
【請求項の数】10
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-506925(P2015-506925)
(86)(22)【出願日】2014年1月6日
(65)【公表番号】特表2015-514303(P2015-514303A)
(43)【公表日】2015年5月18日
(86)【国際出願番号】KR2014000083
(87)【国際公開番号】WO2014107061
(87)【国際公開日】20140710
【審査請求日】2014年10月15日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0001712
(32)【優先日】2013年1月7日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】500239823
【氏名又は名称】エルジー・ケム・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100083138
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100189625
【弁理士】
【氏名又は名称】鄭 元基
(74)【代理人】
【識別番号】100196139
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 京子
(72)【発明者】
【氏名】イ ソン ウ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ヒョン ジョン
(72)【発明者】
【氏名】チャン ジェ ドン
【審査官】 赤樫 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−097730(JP,A)
【文献】 特表2015−513772(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/04−10/0587
H01M 2/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1正極、第1分離膜及び第1負極を含む第1電極組立体;
第2正極、第2分離膜及び第2負極を含む第2電極組立体を含み、
前記第1電極組立体と前記第2電極組立体は積層され、
前記第2電極組立体の極板面積が前記第1電極組立体の極板面積より小さく、
前記第2電極組立体の断面の厚さは、前記第1電極組立体の断面の厚さより大きく、
前記第1正極及び第2正極は、正極集電体の両面又は一面に正極活物質が塗布されるものであり、
前記第1負極及び第2負極は、負極集電体の両面又は一面に負極活物質が塗布されるものであり、
前記第2電極組立体の前記第2正極の正極活物質層が、前記第1電極組立体の前記第1正極の正極活物質層よりさらに厚く、
前記第2電極組立体の前記第2負極の負極活物質層が、前記第1電極組立体の前記第1負極の負極活物質層よりさらに厚いことを特徴とする二次電池。
【請求項2】
前記第1電極組立体の極板面積と第2電極組立体の極板面積は、下記式(1)で表されることを特徴とする請求項1に記載の二次電池:
0.5≦S2/S1≦0.98 (1)
S1は第1電極組立体の極板面積であり、S2は第2電極組立体の極板面積である。
【請求項3】
前記第1電極組立体の断面の厚さと第2電極組立体の断面の厚さは、下記式(2)で表されることを特徴とする請求項1に記載の二次電池:
0<I1/I2≦0.2 (2)
I1は第1電極組立体の断面の厚さであり、I2は第2電極組立体の断面の厚さである。
【請求項4】
前記第1正極の単位面積当たりの電池容量は、0.0121乃至0.0123 Ah/cm2であることを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
【請求項5】
前記第2正極の単位面積当たりの電池容量は、0.0123乃至0.0126 Ah/cm2であることを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
【請求項6】
前記第1負極の単位面積当たりの電池容量は、0.0132乃至0.0136 Ah/cm2であることを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
【請求項7】
前記第2負極の単位面積当たりの電池容量は、0.0135乃至0.0139 Ah/cm2であることを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
【請求項8】
前記第1電極組立体と前記第2電極組立体との電池容量は同一であることを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
【請求項9】
請求項1に記載の二次電池を2つ以上電気的に接続して含むことを特徴とする中大型電池モジュール。
【請求項10】
請求項に記載の中大型電池モジュールを2つ以上電気的に接続して含むことを特徴とする中大型電池パック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多数の電極組立体を含む二次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
現存する二次電池及び電池パックの構造において、二次電池の使用及び配列は制限され得る。特に、電池パックは、一般的に同一の容量、サイズ及び寸法の四角形電池で構成されている。このような二次電池の物理的な形状は、二次電池の電気的な配列を反映しており、例えば、6つの電極組立体を有する電池パックは同一のサイズ及び容量の電極組立体を6つ含むことができる。このような電池パックで、電極組立体は、 2列に3つが並んで備えられ製造することができる。しかし、このような普通の二次電池又は電池パックの形態は、携帯用電子装置又は大容量の自動車用電池において四角形でないか不規則な形状の空間で二次電池を効率的に用いることができなくなる問題があり、これに伴い形状の異なる電極組立体を多数備えて空き空間を効率的に用いるようにすることができるが、それぞれの電極組立体の容量が異なっているため、出力が円滑でないという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の一実施例は、電極組立体の極板面積が減少するにつれて、断面の厚さを増加させ、類似した容量の電極組立体を含む二次電池を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一実施例は、第1正極、第1分離膜及び第1負極を含む第1電極組立体;第2正極、第2分離膜及び第2負極を含む第2電極組立体を含み、前記第2電極組立体の極板面積が前記第1電極組立体の極板面積より小さい場合、前記第2電極組立体の断面の厚さは、前記第1電極組立体の断面の厚さより大きいことを特徴とする二次電池を提供する。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、電極組立体の極板面積が小さいと、断面の厚さを大きくして多様な面積の電極組立体での出力が一定に出るようにすることにより、電極組立体間の電気的負荷が集中される現象を緩和し、出力が円滑になるようにして二次電池を効率的に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明の一実施例に係る二次電池の模式図である。
図2】本発明の一実施例に係る二次電池の断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明は、第1正極、第1分離膜及び第1負極を含む第1電極組立体;
第2正極、第2分離膜及び第2負極を含む第2電極組立体を含み、
前記第2電極組立体の極板面積が前記第1電極組立体の極板面積より小さい場合、前記第2電極組立体の断面の厚さは、前記第1電極組立体の断面の厚さより大きいことを特徴とする二次電池を提供する。
【0008】
本発明の一実施例に係る二次電池は、電極組立体の極板面積が異なるため、四角形でないか不規則な形状の空間で二次電池を効率的に用いることができる。また、本発明の一実施例に係る二次電池は、従来の二次電池で現れ得る電極組立体間の容量の差による二次電池の寿命短縮と、容量が残っている電極組立体を使用できない非効率性を、極板面積に応じて断面の厚さを変えて解決することができ、電極組立体間の容量を類似にすることにより、二次電池の出力が円滑になるようにすることができる。
【0009】
本発明の一実施例に係る二次電池において、前記第1電極組立体の極板面積と第2電極組立体の極板面積は下記式(1)で表すことができる:
0.5≦S2/S1≦0.98 (1)
S1は、第1電極組立体の極板面積であり、 S2は、第2電極組立体の極板面積である。
【0010】
また、前記第1電極組立体の断面の厚さと第2電極組立体の断面の厚さは、下記式(2)で表すことができる:
0≦I1/I2≦0.2 (2)
I1は第1電極組立体の断面の厚さであり、 I2は第2電極組立体の断面の厚さである。
【0011】
すなわち、前記第2電極組立体の面積は、前記第1電極組立体の面積に比べて、前記式(1)で表される比率ほど小さいことがある。しかし、前記第1電極組立体及び前記第2電極組立体の電池容量は同一若しくはほぼ同一であることが好ましい。前記第1電極組立体と前記第2電極組立体との間の容量差が生じるならば、容量が小さい電極組立体の場合に充放電が進むほど寿命が短くなり、逆に容量が大きい電極組立体の場合には、電池容量が残って非効率的であり得るためである。このため、前記第1電極組立体の断面の厚さより前記第2電極組立体の断面の厚さを大きく設定することができ、または、前記第2電極組立体の電極材料を前記第1電極組立体の電極材料より高効率なものを用いることができる。
【0012】
第1電極組立体と第2電極組立体との電極材料が同一な場合、第2電極組立体の面積が第1電極組立体の面積より小さく設定されるのであれば、第2電極組立体の容量が第1電極組立体の容量より少なくなるが、このような容量の差を克服するため、相対的に第2電極組立体の断面の厚さを第1電極組立体の断面の厚さより大きく設定するものである。具体的に、第2電極組立体の第2正極の正極活物質層及び第2負極の負極活物質層を、第1電極組立体の第1正極の正極活物質層及び第1負極の負極活物質層よりそれぞれ一層厚くして、同一な電池容量の電極組立体を形成することができる。
【0013】
一方、前記第1電極組立体及び前記第2電極組立体の電極材料を異に用いる場合、すなわち、前記第2電極組立体の電極材料が前記第1電極組立体の電極材料より高効率の電極材料を用いることができる。
【0014】
本発明の一実施例に係る二次電池において、前記第1正極及び第2正極は、正極集電体の両面又は一面に正極活物質が塗布され得る。
【0015】
前記第1正極の単位面積当たりの電池容量は、0.0121乃至0.0123 Ah/cm2であり得る。前記第1正極の単位面積当たりの電池容量が0.0121 Ah/cm2未満の場合には、単位面積当たりの容量低下による容量設計効率性の低下の問題があり、0.0123 Ah/cm2を超える場合には、電極コーティングした後、圧延強度の増加に伴う電解液含浸の低下の問題がある。
【0016】
前記第2正極の単位面積当たりの電池容量は、0.0123乃至0.0126 Ah/cm2であり得る。前記第1正極の単位面積当たりの電池容量が0.0123Ah/cm2未満の場合には、単位面積当たりの容量低下による容量設計効率性の低下の問題があり、0.0126Ah/cm2を超える場合には、電極コーティングした後、圧延強度の増加に伴う電解液含浸の低下の問題があるためである。
【0017】
また、本発明の一実施例に係る二次電池において、前記第1負極及び第2負極は、負極集電体の両面又は一面に負極活物質が塗布され得る。
【0018】
前記第1負極の単位面積当たりの電池容量は、0.0132乃至0.0136Ah/cm2であり得る。前記第1負極の単位面積当たりの電池容量が0.0132Ah/cm2未満の場合には、電池内でリチウムが析出するとの問題があり、0.0136Ah/cm2を超える場合には、ローディング量が増加されるため、価格競争力の問題がある。
【0019】
前記第2負極の単位面積当たりの電池容量は、0.0135乃至0.0139 Ah/cm2であり得る。前記第2負極の単位面積当たりの電池容量が0.0135 Ah/cm2未満の場合には、電池内のリチウム析出の問題があり、0.0139 Ah/cm2を超える場合には、容量設計効率及び価格競争力低下の問題がある。
【0020】
また、本発明の一実施例に係る二次電池において前記電極組立体は、単純スタック型、スタック-折り畳み型の構造を有することができる。前記電極組立体は、活物質が塗布された正極と負極との間に分離膜を介在させ、正極/分離膜/負極を連続的に積層して製造することができる。一方、前記積層される電極組立体は、容量の増大のために交互に積層された複数の電極と分離膜とを含むことができる。
【0021】
本発明の一実施例によれば、前記電極組立体は、正極/分離膜/負極又は負極/分離膜/正極を繰り返し単位で積層させて製造することができ、フルセル又はバイセルの構造を有する複数の単位セルを、折り畳みフィルムに集合させて製造することができる。ここで、前記折り畳みフィルムは、一般的な絶縁フィルムなどを用いることができる。フルセル構造は、極性が異なる電極の間に分離膜が介在されたセル構造を少なくとも一つ以上含むものの、最外側に位置した電極の極性が異なるセル構造を意味する。フルセル構造の一例としては、正極/分離膜/負極又は正極/分離膜/負極/分離膜/正極/分離膜/負極などが挙げられる。バイセル構造は、極性が異なる電極の間に分離膜が介在されたセル構造を少なくとも一つ以上含むものの、最外側に位置した電極の極性が同じセル構造を意味する。バイセル構造の一例としては、正極/分離膜/負極/分離膜/正極又は負極/分離膜/正極/分離膜/負極などが挙げられる。
【0022】
一方、折り畳みフィルムを用いて単位セル等を集合させる方式は、いろいろ可能である。一例として、長手方向に延長された折り畳みフィルムの一方の面に、複数の単位セルを所定の間隔で配列した後、配列された単位セル等とともに折り畳みフィルムを一方向に巻き取り、電極組立体を製造することができる。このように製造された電極組立体は、巻き取られた折り畳みフィルムの間に単位セル等が挿入された構造を有する。他の例として、長手方向に延長された折り畳みフィルムの両面に複数の単位セルを所定の間隔で配列した後、配列された単位セル等とともに折り畳みフィルムを一方向に巻き取り、電極組立体を製造することができる。
【0023】
このように製造された電極組立体は、巻き取られた折り畳みフィルムの間に単位セル等が挿入された構造を有する。前記単位セル等の配置間隔と、各単位セルの最外郭に位置する電極の極性は、折り畳みフィルムに接した上部セルの電極と下部セルの電極の極性が逆となるように選択される。一例として、正極/分離膜/負極/折り畳みフィルム/正極/分離膜/負極/折り畳みフィルム/正極...のような電極組立体の構造が形成されるように、単位セルの配置間隔と各単位セルの最外郭に位置する電極の極性が選択され得る。
【0024】
一方、電極組立体の製造に用いられる折り畳みフィルムの長さは、最後の単位セル又は電極を前記で説明した方式で集合させた後、電極組立体を少なくとも一回以上包むことができるよう選択され得る。但し、前記電極組立体等はいくつか他の形態に変形され得、また、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。
【0025】
また、本発明の一実施例は、前記二次電池を2つ以上電気的に接続して含むことを特徴とする中大型電池モジュールを提供する。
【0026】
また、本発明の一実施例は、前記中大型電池モジュールを2つ以上電気的に接続して含むことを特徴とする中大型電池パックを提供する。
【0027】
バッテリーのみで運行され得る電気自動車(EV)、バッテリーと既存のエンジンを併用するハイブリッド電気自動車(HEV)などに動力源として用いられるためには、高出力、大容量が要求されるところ、このために本発明の一実施例に係る電池モジュールを2つ以上電気的に直列に接続するか、場合によっては、並列に接続して電池パックを構成することができる。前記中大型電池パックはパワーツール(Power Tool);電気車(Electric Vehicle、EV)、ハイブリッド電気車(Hybrid Electric Vehicle、HEV)、及びプラグインハイブリッド電気車(Plug- in Hybrid Electric Vehicle、PHEV)を含む電気車;電気トラック;電気商用車;又は電力貯蔵用システムの何れか1つ以上の中大型デバイスの電源として利用されることを特徴とする。
【0028】
以下、図を参照して本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。これに先立って、本明細書及び特許請求の範囲に用いられた用語や単語は、通常的且つ辞典的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者は、自分の発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるとの原則に立脚して、本発明の技術的思想に符合する意味と概念として解釈されるべきである。
【0029】
したがって、本明細書に記載された実施例と図に示された構成は、本発明の最も好ましい一実施例に過ぎないだけで、本発明の技術的思想を全て代弁するものではないので、本出願時点においてこれらを代替することができる多様な均等物と変形例があり得ることを理解しなければならない。
【0030】
図1は、本発明の一実施例に係る二次電池100の模式図であって、2つの電極組立体が積層された構造を示す図である。
【0031】
図1を参照すると、第1正極111、第1分離膜113、第1負極112、第1分離膜113が順次に積層された第1電極組立体110と、第2正極121、第2分離膜123、第2負極122、第2分離膜123が順次に積層された第2電極組立120とがスタック方式で積層される。第2電極組立体120の極板面積は、第1電極組立体110の極板面積より小さいが、第2電極組立体120の断面の厚さは、第1電極組立体110の断面の厚さより大きいことが分かる。
【0032】
現在の多様な形態の携帯電話、ノートパソコン及びタブレットPCだけでなく、大容量の自動車用電池に用いられるためには、本発明の一実施例のような第1電極組立体110と第2電極組立体120の極板面積が異に構成されたピラミッド形態の二次電池100を構成することができる。前記第1電極組立体110及び第2電極組立体120が積層された二次電池で、第2電極組立体120の極板面積が第1電極組立体110の極板面積より小さいため、活物質が塗布された面積が小さくなるので第2電極組立体120の容量が減少し得るが、第2電極組立体120の断面の厚さを増加させ、減少する容量ほど電極活物質を厚くコーティングさせて、生じた容量の差を相殺することができる。
【0033】
したがって、積層された電極組立体間の容量差により、容量が小さい電極組立体ほど充放電が進むほど寿命が短くなり、容量が残っている電極組立体は使用できなくなる問題が生じ得るが、本発明の一実施例に係る極板の面積の差による容量差を断面の厚さを増加させて前記のような問題を解決することができ、容量が類似した電極組立体を積層した二次電池を製造して出力が円滑になるようにすることができる。
【0034】
図2は、本発明の一実施例に係る二次電池200の断面図である。
【0035】
図2に示すように、図1に示した電極組立体が積層された二次電池100を多数個構成し、二次電池200を製造することができる。図2をより具体的に検討してみると、第1正極211、第1分離膜213、第1負極212、第1分離膜213が順次に積層された第1電極組立体210と、第2正極221、第2分離膜223、第2負極222、第2分離膜223が順次に積層された第2電極組立体220とがスタック方式で積層され、第3正極231、第3分離膜233、第3負極232、第3分離膜233が順次に積層された第3電極組立体230と、第4正極241、第4分離膜243、第4負極242、第4分離膜243が順次に積層された第4電極組立体240とが積層され得る。前記第1電極組立体210、第2電極組立体220、第3電極組立体230及び第4電極組立体240を含む二次電池で容量をさらに増大させるために、第4電極組立体240より極板の面積は小さく、断面の厚さが大きい電極組立体を1つ以上積層させることができる。
【0036】
また、前記第1電極組立体210の極板面積S1は、第2電極組立体220の極板面積S2より大きく、前記第2電極組立体220の極板面積S2は、第3電極組立体230の極板面積S3より大きく、前記第3の電極組立体230の極板面積S3は、第4電極組立体240の極板面積S4より大きい。一方、前記第1電極組立体210の断面の厚さI1は、第2電極組立体220の断面の厚さI2より小さく、前記第2電極組立体220の断面の厚さI2は第3電極組立体230の断面の厚さI3より小さく、前記第3の電極組立体230の断面の厚さI3は、第4電極組立体240の断面の厚さI4より小さい。
【0037】
具体的に、第2電極組立体220の第2正極221の正極活物質層及び第2負極222の負極活物質層を、第1電極組立体210の第1正極211の正極活物質層及び第1負極212の負極活物質層よりそれぞれさらに厚くし、同一な電池容量の電極組立体を形成することができる。正極及び負極の活物質層の厚さの調節は、第3電極組立体230及び第4電極組立体240にも同様に適用することができる。
【0038】
よって、容量が類似した電極組立体を積層した二次電池を製造することにより、積層された電極組立体の間の容量差がほとんど生じないため、充放電が進むほど寿命が短くなるとの問題が生じず、容量が残っている電極組立体は使用できなくなるとの問題が生じず、容量が類似した電極組立体を積層して出力が円滑になるようにすることができる。
【0039】
また、バッテリーのみで運行され得る電気自動車(EV)、バッテリーと既存のエンジンを併用するハイブリッド電気自動車(HEV)などに動力源として用いられるためには、高出力、大容量が要求されるところ、このため、本発明の一実施例に係る二次電池を2つ以上電気的に直列に接続するか、場合によっては、並列に接続して電池モジュールを構成することができ、前記電池モジュールを2つ以上電気的に接続することを含めて電池パックを構成することができる。
図1
図2