(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数の板状部材が積層されて構成され、中央に凹部が形成された積層基板と、当該凹部の底面に配線パターンとして形成された金属膜と、当該金属膜上に配置された発光素子及び保護素子と、前記凹部内において、前記発光素子の周囲に形成された光反射性樹脂と、前記発光素子および前記光反射性樹脂を覆うように前記凹部内に充填された封止樹脂と、を備える発光装置であって、
前記金属膜は、前記発光素子の下部に形成された接続部と、前記発光素子の側面から所定間隔をあけた位置で、前記発光素子の周囲に形成された周回部と、前記周回部の外側で前記保護素子の下部に形成され、前記保護素子の他方の電極と接続される保護素子用一側配線と、ワイヤを介して前記保護素子の一方の電極と接続される保護素子用他側配線と、を有し、
前記ワイヤは、前記金属膜の周回部よりも外側に配線され、
前記保護素子用他側配線は、前記保護素子用一側配線の形成位置よりも低い位置に形成され、
前記光反射性樹脂は、前記積層基板の凹部の底面において、前記金属膜の周回部によってせき止められ、前記周回部の外側に形成されていることを特徴とする発光装置。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態に係る発光装置について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において参照する図面は、本発明を概略的に示したものであるため、各部材のスケールや間隔、位置関係などが誇張、あるいは、部材の一部が省略されている場合がある。また、以下の説明では、同一の名称および符号については原則として同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。
【0030】
<第1実施形態>
[発光装置の構成]
本発明の第1実施形態に係る発光装置1の構成について、
図1〜
図5を参照しながら詳細に説明する。発光装置1は、例えば表示装置や照明装置の光源として利用できるものである。発光装置1は、ここでは
図1および
図2に示すように、積層基板10と、金属膜20と、発光素子30と、保護素子40と、光反射性樹脂50と、封止樹脂60と、を備えている。
【0031】
積層基板10は、発光装置1を構成する各種部材を設置するためのものである。積層基板10は、
図1に示すように平面視すると、矩形状に形成されており、
図2(a)に示すように断面視すると、板状に形成されている。また、積層基板10の中央には、
図2(a)に示すように、発光装置1を構成する各種部材を設置するための凹部10aが形成されている。
【0032】
積層基板10の凹部10aの底面には、
図1および
図2(a)に示すように、金属膜20が配線パターンとして形成されており、当該金属膜20上に発光素子30が設置されている。また、凹部10aの底面には、
図2(a)に示すように、発光素子30が設置された中央の領域の周囲に、光反射性樹脂50が形成されている。そして、凹部10a内には、
図2(a)に示すように、発光素子30などの部材を覆うように封止樹脂60が充填されている。
【0033】
積層基板10は、具体的には
図2(a)に示すように、平板状の第1基板11と、中央に開口部12aが形成された枠状の第2基板12と、同じく中央に開口部13aが形成された枠状の第3基板13と、がこの順番で積層されて構成されている。ここで、第3基板13の開口部13aは、
図2(a)に示すように、第2基板12の開口部12aよりも大きく形成されている。従って、積層基板10の凹部10aは、
図2(a)に示すように、上に向かうほど開口が大きくなるように構成されているとともに、当該凹部10aの内側面には段差部10bが形成されている。
【0034】
発光装置1は、積層基板10の凹部10aの内側面にこのような段差部10bを備えることで、
図2(a)に示すように、光反射性樹脂50を係止して剥がれにくくすることができる。なお、
図1に示すように、積層基板10の最上層に配置された第3基板13上の2つの角部には、
図1に示すように、金属膜20のカソード側を判別するためのカソードマークCMが形成されている。また、積層基板10の形状および素材は特に限定されず、任意の形状および素材で形成することができる。
【0035】
金属膜20は、発光素子30に対して外部の電源からの電力を供給するものである。金属膜20は、
図2(a)および
図3に示すように、積層基板10の第1基板11上、すなわち凹部10aの底面に配線パターンとして形成されている。この金属膜20は、発光装置1の側面または底面に露出し、その露出部が外部の電源と接続されている(図示省略)。なお、
図3は、
図1および
図2に示す発光装置1の構成から、発光素子30と、保護素子40と、光反射性樹脂50と、封止樹脂60と、ワイヤWとを取り除いた状態で、金属膜20の全体構成を示している。
【0036】
金属膜20は、
図3に示すように、P側配線21と、N側配線22,23と、保護素子用一側配線24と、保護素子用他側配線25とから構成されている。
【0037】
P側配線21は、発光素子30のP電極31(後記する
図4(a)参照)と接続されるものである。P側配線21は、
図1に示すように発光素子30を実装したときに、積層基板10の第1基板11上、すなわち凹部10aの底面において、発光素子30の周縁外から当該発光素子30の下部に入り込むように形成されている。言い換えれば、P側配線21は、
図3に示すように、積層基板10の凹部10a上において、当該凹部10aの端(ここでは右端)から、発光素子30(
図1参照)が配置される凹部10aの中央領域まで延伸して形成され、凹部10aの中央領域において、後記する発光素子30のP電極31(後記する
図4(a)参照)に対応した形状で形成されている。さらに、P側配線21は、
図3に示すように、凹部10aの中央領域から当該凹部10aの端(ここでは左下端)に向かって延伸して形成されている。
【0038】
また、P側配線21は、より具体的には
図3に示すように、周回部211,212,213と、接続部214と、延出部215とから構成されている。なお、延出部215は、後記する発光装置1の製造方法における発光素子設置工程(後記する
図6(b)参照)において、溶融したハンダの逃げ領域となるものである。
【0039】
N側配線22,23は、発光素子30のN電極32,33(後記する
図4(a)参照)と接続されるものである。N側配線部22,23は、
図1に示すように発光素子30を実装したときに、積層基板10の第1基板11上、すなわち凹部10aの底面において、発光素子30の周縁外から当該発光素子30の下部に入り込むように形成されている。言い換えれば、N側配線22は、
図3に示すように、積層基板10の凹部10a上において、当該凹部10aの端(ここでは右下端)から、発光素子30(
図1参照)が配置される凹部10aの中央領域まで延伸して形成され、凹部10aの中央領域において、後記する発光素子30のN電極32(後記する
図4(a)参照)の開口部32aに対応した形状で形成されている。また、N側配線23は、
図3に示すように、積層基板10の凹部10a上において、当該凹部10aの端(ここでは左端)から、発光素子30(
図1参照)が配置される凹部10aの中央領域まで延伸して形成され、凹部10aの中央領域において、後記する発光素子30のN電極33(後記する
図4(a)参照)の開口部33aに対応した形状で形成されている。
【0040】
また、N側配線22は、より具体的には
図3に示すように、接続部221と、周回部222,223とから構成されている。また、N側配線23は、より具体的には
図3に示すように、接続部231と、周回部232,233とから構成されている。
【0041】
保護素子用一側配線24は、保護素子40が設置され、当該保護素子40の他方の電極(ここではN電極)と接続されるものであり、
図1に示すように、積層基板10の凹部10a内の角部付近に所定面積で形成されている。この保護素子用一側配線24は、具体的には
図3に示すように、発光素子30が配置される領域から離れた位置となる、金属膜20の周回部211の外側に位置している。また、保護素子用他側配線25は、保護素子40の一方の電極(ここではP電極)とワイヤWを介して接続されるものであり、
図1に示すように、積層基板10の凹部10a内の角部付近に所定面積で形成されている。この保護素子用他側配線25は、具体的には
図3に示すように、発光素子30が配置される領域から離れた位置となる、金属膜20の周回部233の外側に位置している。なお、ここでは、保護素子用一側配線24はP側配線として機能し、保護素子用他側配線25はN側配線として機能する。
【0042】
ここで、前記した接続部214,221,231は、
図4(a)に示す発光素子30に形成されたP電極31およびN電極32,33とそれぞれ接続するためのものである。P側配線21の一部を構成する接続部214は、
図3に示すように、発光素子30の外形に対応した形状に形成されるとともに、
図4(a)に示す発光素子30のN電極32,33の延伸部32b,33bに対応する領域が除去された形状を呈している。なお、接続部214の外形を発光素子30と対応させるのは、後記する発光装置1の製造方法における発光素子設置工程(後記する
図6(b)参照)において、発光素子30と接続部214とをハンダによって接合する際に、リフローによって溶融させたハンダの表面張力により発光素子30をセルフアライメントさせるためである。
【0043】
接続部214,221,231は、
図3に示すように、周回部211,212,213,222,223,232,233とは所定間隔をあけて離れて形成されている。そして、このように接続部214,221,231と周回部211,212,213,222,223,232,233とが離れていることで、接続部214,221,231に発光素子30を実装することができ、かつ、周回部211,212,213,222,223,232,233によってせき止められた光反射性樹脂50の樹脂材料が発光素子30の側面に付着しない状態となる。なお、以下の説明では、金属膜20に含まれる全ての周回部211,212,213,222,223,232,233を指すときは、「周回部211〜233」と簡略化して示すこととする。
【0044】
接続部214は、
図3および
図4(b)に示すように、発光素子30のP電極31の下部に形成されており、当該P電極31と接続される。一方、N側配線22,23の一部を構成する接続部221,231は、
図3および
図4(b)に示すように、発光素子30のN電極32,33の開口部32a,33aの下部にそれぞれ延伸するように形成されており、当該開口部32a,33aの位置で、N電極32,33とそれぞれ接続される。
【0045】
ここで、周回部211〜233は、光反射性樹脂50が発光素子30(
図1参照)と接触しないように、製造時に塗布される光反射性樹脂50の樹脂材料をせき止めるためのものである。この周回部211〜233は、
図1に示すように発光素子30が接続部214,221,231上に設置された状態において、当該発光素子30(
図1参照)の側面から所定間隔をあけた位置で、当該発光素子30の周囲を取り囲むように断続的に形成されている。
【0046】
周回部211〜233のうち、P側配線21の一部を構成する周回部211,212,213は、
図3に示すように、P側配線21が発光素子30(
図1参照)の周縁外から当該発光素子30の下部に入り込む手前の位置において、当該発光素子30の形状に沿って枝分かれしたものである。すなわち、P側配線21は、
図3に示すように、積層基板10の凹部10aの端(ここでは右端)から発光素子30が設置される接続部214の方向に延伸し、当該発光素子30の下部に入り込む手前の位置で、接続部214に向かう配線と、周回部213と、周回部211とに枝分かれしている。また、周回部211は、
図3に示すように、発光素子30の側面に沿って延伸し、当該側面の中間位置で接続部214に向かう配線と、周回部21とにさらに枝分かれしている。
【0047】
また、周回部211〜233のうち、N側配線22,23の一部を構成する周回部222,223,232,233は
図3に示すように、N側配線22,23が発光素子30(
図1参照)の周縁外から当該発光素子30の下部にそれぞれ入り込む手前の位置において、当該発光素子30の形状に沿って枝分かれしたものである。すなわち、N側配線22は、
図3に示すように、積層基板10の凹部10aの端(ここでは右下端)から発光素子30が設置されるP側配線21の接続部214の方向に延伸し、当該発光素子30の下部に入り込む手前の位置で、接続部214に向かう接続部221と、周回部222と、周回部223とに枝分かれしている。また、N側配線23は、
図3に示すように、積層基板10の凹部10aの端(ここでは左端)から発光素子30が設置されるP側配線21の接続部214の方向に延伸し、当該発光素子30の下部に入り込む手前の位置で、接続部214に向かう接続部231と、周回部232と、周回部233とに枝分かれしている。
【0048】
これにより、例えば発光装置1の製造工程において、積層基板10の凹部10a内に光反射性樹脂50の樹脂材料を充填しても、
図2(b)に示すように、当該光反射性樹脂50の樹脂材料が周回部211〜233によってせき止められて当該周回部211〜233の外側に形成されることになる。すなわち、発光装置1における光反射性樹脂50は、
図2(b)に示すように、周回部211〜233(ここでは周回部212)の外側側面に接するように形成されている。従って、発光装置1は、
図1および
図2に示すように、発光素子30の側面に光反射性樹脂50が接触しない状態となる。なお、「周回部212〜233の外側」とは、具体的には
図1に示すように、凹部10a中央にある発光素子30に対して、発光素子30の側面から離れた凹部10aの外側のことを意味している。
【0049】
なお、
図3に示すように、それぞれの周回部211〜233の間には間隙が形成されているが、当該間隙の大きさは、後記する光反射性樹脂50の樹脂材料が毛細管現象によって進入できない程度の、例えば5〜300μmの大きさに適宜調整する。
【0050】
金属膜20の具体的な素材としては、例えば、タングステン、モリブデン、ニッケル、銅、銀、金、アルミニウムなどが挙げられる。また、金属膜20は、例えば5〜100μmの厚さとすることが好ましく、8〜100μmの厚さとすることがより好ましい。発光装置1は、金属膜20がこの範囲内の厚さであれば、例えば一般的な粘度を有する光反射性樹脂50の樹脂材料が金属膜20を乗り越えて発光素子30の方向に進行することが十分に防止される。
【0051】
発光素子30は、電圧を印加することで発光し、必要に応じて蛍光体を励起させるものである。発光素子30は、
図4(a)に示すように、P電極31と、N電極32,33とを備えている。また、N電極32,33は、
図4(a)に示すように、それぞれ開口部32a,33aと、電流を素子全体に拡散させるための延伸部32b,33bとを備えている。このような構成を備える発光素子30は、
図4(b)に示すように、P電極31およびN電極32,33がそれぞれ第1基板11上、すなわち積層基板10の凹部10aの底面に向けて配置され、フェイスダウン実装されている。そして、発光素子30は、
図4(b)に示すように、P電極31がP側配線21の接続部214と接続され、N電極32がN側配線22の接続部221と接続され、N電極33がN側配線23の接続部231と接続される。なお、発光素子30のP電極31、N電極32,33は、
図1に示すように、実際には発光装置1の上部からは観察できないが、
図4(b)では、説明の便宜上これらを破線で示している。
【0052】
発光素子30は、具体的にはLEDチップであり、用途に応じて任意の波長のものを選択することができる。例えば青色(波長430nm〜490nmの光)、緑色(波長490nm〜570nmの光)の発光素子30としては、窒化物系半導体(In
XAl
YGa
1−X−YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)を用いることができる。
【0053】
保護素子40は、発光素子30を過大な電圧印加による素子破壊や性能劣化から保護するためのものである。保護素子40は、
図1に示すように、保護素子用一側配線24上に設置されている。そして、保護素子40の一方の電極(ここではP電極)は、
図1に示すように、ワイヤWを介して保護素子用他側配線25と接続されている。なお、保護素子40の他方の電極(ここではN電極)は、当該保護素子40の下面側に設けられており、保護素子用一側配線24と接続されている。保護素子40は、具体的には、規定電圧以上の電圧が印加されると通電状態になるツェナーダイオード(Zener Diode)で構成される。
【0054】
ここで、保護素子40と保護素子用他側配線25とを接続するワイヤWは、
図1に示すように、金属膜20の周回部211〜233(
図3参照)よりも外側に配線されることが好ましい。例えば、
図5(a)のC部に示すように、保護素子40と保護素子用他側配線25とを接続するワイヤWが金属膜20の周回部211〜233(
図3参照)よりも内側に配線されている場合、
図5(b)のD部に示すように、発光装置1の製造方法における光反射性樹脂形成工程(後記する
図6(c)参照)において樹脂材料を充填した際に、当該樹脂材料が毛細管現象によってワイヤWを伝って周回部211〜233の内側に流入し、発光素子30の側面に接触してしまう可能性がある。
【0055】
一方、
図1に示すように、ワイヤWを金属膜20の周回部211〜233(
図3参照)よりも外側に配線することで、ワイヤWと発光素子30および周回部211〜233との距離を離すことができるため、製造時に塗布される光反射性樹脂50の樹脂材料がワイヤWを伝って周回部211〜233の内側に流入し、発光素子30の側面に接触することが防止される。
【0056】
光反射性樹脂50は、発光素子30から出射された光を反射するためのものである。光反射性樹脂50は、
図1に示すように平面視すると、金属膜20の周回部211〜233(
図3参照)の外側の領域において、発光素子30の側面から所定間隔をあけた位置で、当該発光素子30の周囲を取り囲むように形成されている。また、光反射性樹脂50は、
図2(a)に示すように断面視すると、積層基板10の凹部10aの内側面を覆うように形成されている。そして、光反射性樹脂50は、
図2(a)に示すように断面視すると、第3基板13の開口部13aの頂点、すなわち凹部10aの頂点から金属膜20の周回部211〜233(
図3参照)の位置まで、階段状に内径が小さくなるように凹部10aの中心に向かって傾斜して形成されている。また、光反射性樹脂50は、
図1に示すように、金属膜20の周回部211〜233によってせき止められ、これらの外側に形成されている。
【0057】
光反射性樹脂50の具体的な素材としては、絶縁材料を用いることが好ましく、所定の強度を確保するために、例えば熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などを用いることが好ましい。光反射性樹脂50としては、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコーン、ウレタン樹脂、オキセタン樹脂、フッ素樹脂、アクリル、ポリカーボネイト、ポリイミド、ポリフタルアミドなどにTiO
2,ZrO
2,Al
2O
3,SiO
2などを含有させたものを用いることができる。
【0058】
また、光反射性樹脂50は、硬化前の液状の樹脂材料の粘度を1〜20Pa・sの範囲内とすることが好ましく、粘度を3〜10Pa・sの範囲内とすることがより好ましい。発光装置1は、光反射性樹脂50の樹脂材料がこの範囲の粘度であれば、例えば一般的な厚みを有する金属膜20によって生じる高低差によって、製造時に塗布される光反射性樹脂50の樹脂材料の進行が十分にせき止められることになる。
【0059】
封止樹脂60は、積層基板10の凹部10a内に設置された部材を塵芥、水分、外力などから保護するためのものである。封止樹脂60は、
図1および
図2(a)に示すように、金属膜20と、発光素子30と、保護素子40と、光反射性樹脂50と、ワイヤWとを覆うように、凹部10a内に充填されている。
【0060】
封止樹脂60の具体的な素材としては、発光素子30からの光を効率よく外部に放出するために、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂などの透光性の素材を用いることが好ましい。なお、封止樹脂60は、図示しない蛍光体を含有してもよく、当該蛍光体を封止樹脂60中に分散、あるいは、当該蛍光体を沈降させて発光素子30の上面および側面に付着させる構成としても構わない。
【0061】
以上のような構成を備える発光装置1は、発光素子30の側面から所定間隔をあけた位置に、当該発光素子30を包囲するように配線状の金属膜20が形成されているため、この金属膜20によって、製造時に塗布される光反射性樹脂50の樹脂材料が積層基板10の凹部10aの中心部、すなわち発光素子30の方向に進行することが防止され、発光素子30から離れた周回部211〜233の外側の領域のみに光反射性樹脂50が形成された状態とすることができる。
【0062】
従って、発光装置1によれば、金属膜20の周回部211〜233によって発光素子30の側面に光反射性樹脂50が接触することを防止することができるため、積層基板10を用いた場合であっても、指向色度特性が悪化することがない。また、本発明に係る発光装置1によれば、発光素子30の側面からの光の放出が妨げられることがないため、光の取り出し効率も向上する。
【0063】
[発光装置の製造方法]
以下、本発明の実施形態に係る発光装置1の製造方法について、
図6を参照(適宜
図1〜
図4を参照)しながら説明する。発光装置1の製造方法は、ここでは
図6(a)から
図6(d)にそれぞれに示すように、積層基板作成工程と、発光素子設置工程と、光反射性樹脂形成工程と、封止樹脂形成工程とをこの順番で行う。なお、以下では、
図1に示す保護素子40を設置する工程および保護素子40をワイヤボンディングする工程については説明を省略する。
【0064】
積層基板作成工程は、積層基板10を作成する工程である。この積層基板作成工程では、
図6(a)に示すように、めっきまたは蒸着などによって予め金属膜20が形成された第1基板11と、第2基板12と、第3基板13とをこの順番で積層し、接着材料で接着し、さらに焼成することで、凹部10aが形成された積層基板10を作成する。
【0065】
なお、
図6(a)は、
図1のA−A断面図に相当するため、第1基板11上に形成された金属膜20として、周回部212,223および接続部214のみを図示しているが、当該第1基板11上には、実際には周回部211,212,213、接続部214および延出部215からなるP側配線21と、接続部221および周回部222,223からなるN側配線22と、接続部231および周回部232,233からなるN側配線23と、保護素子用一側配線24と、保護素子用他側配線25とが全て形成されている。
【0066】
また、
図6(a)では、第1基板11上に予め金属膜20が形成されている例について説明したが、当該金属膜20が第1基板11上に形成されるタイミングは特に限定されず、例えば積層基板作成工程が終わった後に、めっきまたは蒸着などによって第1基板11上に金属膜20を形成しても構わない。
【0067】
発光素子設置工程は、金属膜20上に発光素子30を設置する工程である。この発光素子設置工程では、
図6(b)に示すように、金属膜20の接続部214上にハンダを塗布し、当該ハンダ上に発光素子30を載置する。そして、リフローによってハンダを加熱して溶融させ、当該表面張力を利用して発光素子30を接続部214上にセルフアライメントさせる。
【0068】
光反射性樹脂形成工程は、積層基板10の一部と積層基板10の凹部10aの内側面に光反射性樹脂50を形成する工程である。この光反射性樹脂形成工程では、
図6(c)に示すように、光反射性樹脂50の樹脂材料を滴下する図示しない樹脂滴下装置を用いて、金属膜20の周回部211〜233(
図3参照)の外側の領域において、発光素子30の側面から所定間隔をあけた位置で、当該発光素子30の周囲を取り囲むように光反射性樹脂50を形成する。
【0069】
光反射性樹脂形成工程では、具体的には、毛細管現象を利用して光反射性樹脂50を積層基板10の凹部10a内に形成する。すなわち、光反射性樹脂形成工程では、
図7(a)に示すように、図示しない樹脂滴下装置を積層基板10の凹部10a内における対角の位置にある2つの隅(ここでは左上の隅と右下の隅)に移動し、光反射性樹脂50の樹脂材料50aを所定量滴下する。また、光反射性樹脂形成工程では、
図7(a)に示すよう
に、積層基板10の段差部10bの表面、すなわち第2基板12上まで樹脂材料50aがかかるように滴下する。すると、樹脂材料50aは、
図7(b)に示すように、毛細管現象によって積層基板10の凹部10aの内側面全体に広がる。また、樹脂材料50aは、
図7(c)に示すように、凹部10aの内側面全体、すなわち凹部10aの内側面の頂点まで到達すると、表面張力によって止まり、その後は凹部10aの中心、すなわち発光素子30の方向に向かって進行する。
【0070】
一方、発光素子30の周囲には、金属膜20の周回部211〜233が形成されているため、樹脂材料50aは当該周回部211〜233の厚さ分を乗り越えることができず、
図7(d)に示すように、当該周回部211〜233によってせき止められることになる。また、樹脂材料50aは、
図7(d)に示すように、毛細管現象によって、積層基板10の段差部10bの表面が全て当該樹脂材料50aによって覆われることになる。光反射性樹脂形成工程は、以上のような手順により、発光素子30の周囲を取り囲むように光反射性樹脂50を形成する。
【0071】
なお、前記した
図7(a)では、積層基板10の凹部10a内における対角の位置にある2つの隅に光反射性樹脂50の樹脂材料50aを滴下する例について説明したが、凹部10a内における4隅に樹脂材料50aを滴下しても構わない。この場合、前記した
図7(a)に示すように、凹部10a内における2つの隅に樹脂材料50aを滴下する場合よりも、光反射性樹脂50を迅速に形成することができる。
【0072】
封止樹脂形成工程は、積層基板10の凹部10a内に封止樹脂60を形成する工程である。封止樹脂形成工程では、封止樹脂60の樹脂材料を滴下する図示しない樹脂滴下装置を用いて、
図6(d)に示すように、積層基板10の凹部10a内に設けられた各種部材を覆うように封止樹脂を形成する。以上のような手順を行うことにより、
図1に示すような発光装置1を製造することができる。
【0073】
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係る発光装置1Aについて、
図8を参照しながら説明する。ここで、発光装置1Aは、
図8に示すように、積層基板10の代わりに積層基板10Aを備え、保護素子用他側配線25の代わりに保護素子用他側配線25Aを備えること以外は、前記した第1実施形態に係る発光装置1(
図1参照)と同様の構成を備えている。従って、以下では、前記した発光装置1と重複する構成について説明を省略するとともに、発光装置1Aの製造方法についても説明を省略する。
【0074】
発光装置1Aは、
図8(a)に示すように、前記した発光装置1の積層基板10とは異なる積層基板10A上に各種部材が設置されている。積層基板10Aは、
図8(b)に示すように、平板状の第1基板11と、所定位置に開口部14aが形成された第4基板14と、中央に開口部12aが形成された枠状の第2基板12と、同じく中央に開口部13aが形成された枠状の第3基板13とがこの順番で積層されて構成されている。すなわち、発光装置1Aの積層基板10Aは、前記した発光装置1の積層基板10(
図2(a)参照)における第1基板11と第2基板12との間に、第4基板14が追加で設けられている。
【0075】
また、発光装置1Aは、
図8(b)に示すように、開口部14aが形成された第4基板14を備えることで、積層基板10Aの凹部10aの底面にさらに第2凹部10cが形成され、この第2凹部10cの底面に、保護素子用他側配線25Aが形成されている。すなわち、発光装置1Aは、前記した発光装置1(
図1参照)のように、保護素子用一側配線24と保護素子用他側配線25とが同じ高さに設けられておらず、
図8(b)に示すように、保護素子用他側配線25Aが保護素子用一側配線24の形成位置よりも低い位置に形成されている。
【0076】
以上のような構成を備える発光装置1Aは、保護素子40の一方の電極(例えばP電極)と、保護素子用他側配線25AとがワイヤWで接続された際に、当該ワイヤWの角度が急峻になるため、製造時に塗布される光反射性樹脂50の樹脂材料がワイヤWを伝って、発光素子30が設置された領域などの意図しない領域に進行することが防止される。また、発光装置1Aは、第2凹部10cが金属膜20(ここではN側配線23)と隣接して設けられているため、当該第2凹部10cの深さ分だけ、
図8(a)のF部における高低差が拡大することになり、製造時に塗布される光反射性樹脂50の樹脂材料が金属膜20(ここではN側配線23)を這い上がりにくくなる。
【0077】
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態に係る発光装置1Bについて、
図9を参照しながら説明する。ここで、発光装置1Bは、
図9に示すように、保護素子用一側配線24の代わりに保護素子用一側配線24Bを備え、保護素子用他側配線25の代わりに保護素子用他側配線25Bを備え、保護素子40の代わりに保護素子40Aを備えること以外は、前記した第1実施形態に係る発光装置1(
図1参照)と同様の構成を備えている。従って、以下では、前記した発光装置1と重複する構成について説明を省略するとともに、発光装置1Bの製造方法についても説明を省略する。
【0078】
発光装置1Bは、
図9に示すように、保護素子用一側配線24Bおよび保護素子用他側配線25Bがいずれも保護素子40Aの下部に形成されており、より具体的には、保護素子用一側配線24Bが保護素子40AのP電極(図示省略)の下部に、保護素子用他側配線25Bが保護素子40AのN電極(図示省略)の下部に形成されている。また、発光装置1Bは、
図9に示すように、保護素子用一側配線24Bおよび保護素子用他側配線25Bの間に形成された間隙をまたぐように保護素子40Aが設置されている。
【0079】
また、発光装置1Bは、
図9に示すように、保護素子40Aの一対の電極(図示省略)がそれぞれ第1基板11上、すなわち積層基板10の凹部10aの底面に向けて配置され、フェイスダウン実装されている。そして、発光装置1Bは、
図9に示すように、保護素子40AのP電極(図示省略)が保護素子用一側配線24Bと接続され、保護素子40AのN電極(図示省略)が保護素子用他側配線25Bと接続されている。
【0080】
以上のような構成を備える発光装置1Bは、保護素子40Aをフェイスダウン実装することで、前記した発光装置1(
図1参照)のようにワイヤWを用いる必要がなくなるため、製造時に塗布される光反射性樹脂50の樹脂材料がワイヤWを伝って、発光素子30が設置された領域などの意図しない領域に進行することが防止される。
【0081】
<第4実施形態>
本発明の第4実施形態に係る発光装置1Cについて、
図10を参照しながらそれぞれ説明する。ここで、発光装置1Cは、
図10に示すように、金属膜20Aの形状以外は、前記した第1実施形態に係る発光装置1(
図1参照)と同様の構成を備えている。従って、以下では、前記した発光装置1と重複する構成について説明を省略するとともに、発光装置1Cの製造方法についても説明を省略する。なお、
図10は、前記した
図3と同様に、発光装置1Cの構成から、発光素子30と、保護素子40と、光反射性樹脂50と、封止樹脂60と、ワイヤWとを取り除いたものを示している。
【0082】
発光装置1Cは、
図10に示すように、P側配線21Aを枝分かれさせることで、周回部の大部分を形成していることを特徴としている。発光装置1Cは、
図10に示すように、金属膜20Aが、P側配線21Aと、N側配線22A,23Aと、保護素子用一側配線24と、保護素子用他側配線25とから構成されている。なお、
図10は、発光素子30を実装する前の金属膜20Aを示している。
【0083】
P側配線21Aは、
図10に示すように、周回部211,212,213,216,217と、接続部214と、延出部215とから構成されている。すなわち、P側配線21Aは、前記したP側配線21(
図3参照)と比較して、周回部216,217が余分に設けられている。この周回部216,217は、
図10に示すように、P側配線21Aが発光素子30(
図1参照)の下部から入り込む手前の位置において、当該発光素子30の形状に沿って枝分かれし、当該発光素子30の側面を取り囲むように形成されている。
【0084】
一方、N側配線22Aは、
図10に示すように、接続部221と、周回部222,223Aとから構成されている。すなわち、N側配線22Aは、前記したN側配線22(
図3参照)と比較して周回部223Aが短く形成されており、
図10に示すように、前記した周回部223(
図3参照)が設けられていた場所に、P側配線21Aの周回部216が設けられている。また、N側配線23Aは、
図10に示すように、接続部231と、周回部233とから構成されている。すなわち、N側配線23Aは、前記したN側配線23(
図3参照)と比較して周回部232がなく、
図10に示すように、当該周回部232が設けられていた場所に、P側配線21Aの周回部217が設けられている。
【0085】
以上のような構成を備える発光装置1Cは、製造時に塗布される光反射性樹脂50の樹脂材料をせき止めるために形成された周回部として、発光素子30に電流を供給するための配線を枝分かれさせたものを利用するため、発光素子30の近傍で光反射性樹脂50をせき止められるとともに、積層基板10の凹部10aの底面のスペースを無駄なく効率的に利用することができる。
【0086】
<第5実施形態>
本発明の第5実施形態に係る発光装置1Dについて、
図11を参照しながらそれぞれ説明する。ここで、発光装置1Dは、
図11に示すように、金属膜20Bの形状以外は、前記した第1実施形態に係る発光装置1(
図1参照)と同様の構成を備えている。従って、以下では、前記した発光装置1と重複する構成について説明を省略するとともに、発光装置1Dの製造方法についても説明を省略する。なお、
図11は、前記した
図3と同様に、発光装置1Dの構成から、発光素子30と、保護素子40と、光反射性樹脂50と、封止樹脂60と、ワイヤWとを取り除いたものを示している。
【0087】
発光装置1Dは、
図11に示すように、N側配線22B,23Bを枝分かれさせることで、周回部の大部分を形成していることを特徴としている。発光装置1Dは、
図11に示すように、金属膜20Bが、P側配線21Bと、N側配線22B,23Bと、保護素子用一側配線24と、保護素子用他側配線25とから構成されている。なお、
図11は、発光素子30を実装する前の金属膜20Bを示している。
【0088】
P側配線21Bは、
図11に示すように、周回部211と、接続部214と、延出部215とから構成されている。すなわち、P側配線21Bは、前記したP側配線21(
図3参照)と比較し、周回部212,213がなく、
図11に示すように、当該周回部212,213が設けられていた場所に、N側配線23Bの233AとN側配線22Bの222Aとがそれぞれ設けられている。
【0089】
一方、N側配線22Bは、
図11に示すように、接続部221と、周回部222A,223とから構成されている。すなわち、N側配線22Bは、前記したN側配線22(
図3参照)と比較して周回部222Aが長く形成されており、
図11に示すように、前記したP側配線21の周回部213(
図3参照)が設けられていた場所まで、当該周回部222Aが延長して設けられている。また、N側配線23Bは、
図11に示すように、接続部231と、周回部232,233Aとから構成されている。すなわち、N側配線23Bは、前記したN側配線23(
図3参照)と比較して周回部233Aが長く形成されており、
図11に示すように、前記したP側配線21の周回部212(
図3参照)が設けられていた場所まで、当該周回部233Aが延長して設けられている。そして、これらの周回部222A,233Aは、
図11に示すように、N側配線22B,23Bがそれぞれ発光素子30(
図1参照)の下部から入り込む手前の位置において、当該発光素子30の形状に沿って枝分かれし、当該発光素子30の側面を取り囲むように形成されている。
【0090】
以上のような構成を備える発光装置1Dは、製造時に塗布される光反射性樹脂50の樹脂材料をせき止めるために形成された周回部として、発光素子30に電流を供給するための配線を枝分かれさせたものを利用するため、発光素子30の近傍で光反射性樹脂50をせき止められるとともに、積層基板10の凹部10aの底面のスペースを無駄なく効率的に利用することができる。
【0091】
<第6実施形態>
本発明の第6実施形態に係る発光装置1Eについて、
図12を参照しながらそれぞれ説明する。ここで、発光装置1Eは、
図12に示すように、金属膜20Cの形状以外は、前記した第1実施形態に係る発光装置1(
図1参照)と同様の構成を備えている。従って、以下では、前記した発光装置1と重複する構成について説明を省略するとともに、発光装置1Eの製造方法についても説明を省略する。なお、
図12は、前記した
図3と同様に、発光装置1Eの構成から、発光素子30と、保護素子40と、光反射性樹脂50と、封止樹脂60と、ワイヤWとを取り除いたものを示している。
【0092】
発光装置1Eは、
図12に示すように、P側配線21CおよびN側配線22A,23A以外の部材を用いて周回部の大部分を形成していることを特徴としている。発光装置1Eは、
図12に示すように、金属膜20Cが、P側配線21Cと、N側配線22A,23Aと、保護素子用一側配線24と、保護素子用他側配線25と、包囲用配線261,262,263,264,265とから構成されている。なお、
図12は、発光素子30を実装する前の金属膜20Cを示している。なお、以下の説明では、全ての包囲用配線261,262,263,264,265を指すときは、「包囲用配線261〜265」と簡略化して示すこととする。
【0093】
P側配線21Cは、
図12に示すように、接続部214と、延出部215とから構成されている。すなわち、P側配線21Cは、前記したP側配線21(
図3参照)と比較して周回部211,212,213がなく、
図12に示すように、当該周回部211,212,213が設けられていた位置に、包囲用配線265,264,261がそれぞれ設けられている。
【0094】
また、N側配線22Aは、
図12に示すように、接続部221と、周回部222,223Aとから構成されている。このN側配線22Aの構成は、前記した発光装置1Cと同様であるが、
図12に示すように、ここでは周回部223(
図3参照)が設けられていた場所に、包囲用配線262が設けられている。また、N側配線23Aは、
図12に示すように、接続部231と、周回部233とから構成されている。このN側配線23Aの構成は、前記した発光装置1Cと同様であるが、
図12に示すように、ここでは周回部232(
図3参照)が設けられていた場所に、包囲用配線263が設けられている。
【0095】
包囲用配線261〜265は、発光素子30を包囲するためのものである。この包囲用配線261〜265は、金属膜20Cを構成するその他の配線と所定の間隔をあけて形成されて、発光素子30を断続的に包囲するように構成されている。従って、包囲用配線261〜265は、金属膜20Cを構成するその他の配線と異なり、発光素子30や保護素子40への電力供給には寄与しない、独立した金属膜である。包囲用配線261〜265は、金属膜20Cを構成するその他の配線と同じ製造工程で同じ素材、同じ厚さで形成される。なお、包囲用配線261〜265と、金属膜20Cを構成するその他の配線との間隙の大きさは、光反射性樹脂50の樹脂材料が毛細管現象によって進入できない程度の、例えば5〜300μmの大きさに適宜調整する。
【0096】
以上のような構成を備える発光装置1Eは、P側配線21CおよびN側配線22A,23Aに加えて、別途の包囲用配線261〜265を周回部として利用するため、例えば発光素子30の大きさおよび形状や、積層基板10の凹部10aのスペースに応じて、所望の大きさおよび所望の形状で周回部を設けることができる。
【0097】
以上、本発明に係る発光装置について、発明を実施するための形態により具体的に説明したが、本発明の趣旨はこれらの記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈されなければならない。また、これらの記載に基づいて種々変更、改変などしたものも本発明の趣旨に含まれることはいうまでもない。
【0098】
例えば、前記した発光装置1,1A,1B,1C,1D,1Eは、積層基板10,10Aの所定の層にセラミックスまたは金属からなる放熱部材(ヒートシンク)を備えていても構わない。
【0099】
また、前記した発光装置1,1A,1B,1C,1D,1Eは、金属膜20,20A,20B,20Cによって、発光素子30の形状に沿って、当該発光素子30を平面視において矩形状に囲っていたが、発光素子30を囲う金属膜20,20A,20B,20Cの形状は特に限定されず、例えば円形、楕円形、その他の多角形の形状に囲っても構わない。