(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【0033】
本発明は、式I
【化1】
式中、
Xが、CHまたはNを示し、
Yが、Het
2−ジイルを示し、
R
1が、O(CH
2)
nHet
1、NH(CH
2)
nHet
1、OA、NHA、NA
2、O(CH
2)
nCycまたはNH(CH
2)
nCycを示し、
R
2が、H、A、Ar
1、(CH
2)
nHet
3、CN、(CH
2)
nCyc、CONH
2、COOA、(CH
2)
nOH、(CH
2)
nOA、(CH
2)
nNH
2、(CH
2)
nNHAまたは(CH
2)
nNA
2を示し、
【0034】
Ar
1が、非置換であるか、あるいは、Hal、A、OH、OA、COOH、COOA、CN、CONH
2、NHSO
2A、NO
2、NH
2、NHA、NA
2、SO
2NH
2、SO
2NHA、SO
2NA
2、CHOおよび/もしくはSO
2Aで一置換、二置換または三置換されたフェニルを示し、
Het
1が、ジヒドロピロリル、ピロリジニル、アゼチジニル、テトラヒドロイミダゾリル、ジヒドロピラゾリル、テトラヒドロピラゾリル、ジヒドロピリジル、テトラヒドロピリジル、ピペリジニル、モルホリニル、ヘキサヒドロピリダジニル、ヘキサヒドロピリミジニル、1,3−ジオキソラニル、テトラヒドロピラニルまたはピペラジニルを示し、夫々が、非置換であるか、または、OH、COOA、CONH
2、COAおよび/もしくはAで一置換されており、
【0035】
Het
2が、フリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、ピラジニル、インドリル、イソインドリル、ベンズイミダゾリル、インダゾリル、キノリル、1,3−ベンゾジオキソリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、イミダゾピリジル、5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イルまたはフロ[3,2−b]ピリジルを示し、夫々が、非置換であるか、または、Hal、A、OH、=O、OA、CN、COOA、COOH、CONH
2および/もしくはNHCOAで一置換されており、
【0036】
Het
3が、ジヒドロピロリル、ピロリジニル、アゼチジニル、テトラヒドロイミダゾリル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロピラゾリル、テトラヒドロピラゾリル、ジヒドロピリジル、テトラヒドロピリジル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル、モルホリニル、ヘキサヒドロピリダジニル、ヘキサヒドロピリミジニル、1,3−ジオキソラニル、ピペラジニル、フリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、インドリル、イソインドリル、ベンズイミダゾリル、インダゾリル、キノリル、1,3−ベンゾジオキソリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、イミダゾピリジルまたはフロ[3,2−b]ピリジルを示し、夫々が、非置換であるか、あるいは、Hal、A、OH、OA、CN、COOA、COOH、CONH
2、CONHA、CONA
2、COA、COCH
2NH
2、COCH
2NHA、COCH
2NA
2、(CH
2)
nCycおよび/もしくはNHCOAで一置換または二置換されており、
【0037】
Aが、1〜10個のC原子を有する非分岐または分岐のアルキルを示し、その非近接のCH基および/もしくはCH
2基の1個または2個が、N原子、O原子および/またはS原子で置換されていてもよく、ならびに/あるいは、加えて、1〜7個のH原子が、Fおよび/またはClで置換されていてもよく、
Cycが、非置換であるか、あるいは、CN、(CH
2)
nOHまたはAで一置換された、3個、4個、5個、6個もしくは7個のC原子を有する環状アルキルを示し、
Halが、F、Cl、BrまたはIを示し、
nが、0、1、2、3または4を示す、
の化合物ならびに薬学的に使用可能なその塩、互変異生体および立体異性体、ならびに、あらゆる比でのそれらの混合物に関する。
【0038】
本発明はまた、光学的に活性な形態(立体異性体)、塩、エナンチオマー、ラセミ体、ジアステレオマーならびにこれらの化合物の水和物および溶媒和物にも関する。本化合物の溶媒和物は、それら相互の引力により形成される、化合物上への不活性溶媒分子の付加(adduction)の意味にとる。溶媒和物は、例えば、一水和物もしくは二水和物またはアルコラート等である。
本発明はまた、必然的に、当該塩の溶媒和物にも関する。
【0039】
薬学的に使用可能な誘導体は、例えば、本発明に従う化合物の塩やいわゆるプロドラッグ化合物の意味にもとる。
プロドラッグ誘導体は、例えばアルキル基またはアシル基、糖類またはオリゴペプチドにより修飾され、その生物内で素早く分解され、本発明に従う有効化合物を形成する式Iの化合物の意味にとる。
【0040】
これらはまた、例えばInt. J. Pharm. 115, 61-67 (1995) に記載のように、本発明に従う化合物の生分解性ポリマー誘導体も含む。
【0041】
表現「有効量」は、組織、系、動物またはヒトにおいて、例えば研究者もしくは医師に求められるか、または望まれる生物学的あるいは医学的な応答を引き起こす医薬の量または薬学的に活性な化合物の量を示す。
【0042】
加えて、表現「治療上の有効量」は、この量を受け入れていない対応する対象と比較して、以下の結果を与える量を示す:
疾患、症候群、病気、愁訴、障害もしくは副作用の改善された処置、治癒、防止または消失、あるいはまた、疾患、病気もしくは障害の進展の減少でもある。
表現「治療上の有効量」はまた、正常な生理的機能を増大するのに有効な量も包含する。
【0043】
本発明はまた、式Iの化合物の混合物、例えば1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:10、1:100または1:1000の比の例えば2種のジアステレオマーの混合物、の使用にも関する。
これらは、特に好ましくは、立体異性体の化合物の混合物である。
【0044】
本発明は、式Iの化合物およびその塩、ならびに、式Iの化合物および薬学的に使用可能なその塩、互変異生体および立体異性体の調製のための方法に関し、以下を特徴とする。
【0045】
a)式II
【化2】
式中、YおよびR
2が、請求項1に示された意味を有する、
の化合物を、式III
【化3】
式中、XおよびR
1が、請求項1に示された意味を有し、
Lが、F、Cl、BrまたはIを示す、
の化合物と反応させること、
および/または、式Iの塩基もしくは酸を、その塩の1つに変換すること。
【0046】
以上以下、ラジカルR
1、R
2、XおよびYは、別途明確に示されない限り、式Iについて示された意味を有する。
【0047】
Aは、非分岐(直鎖)または分岐であって、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個または10個のC原子を有するアルキルを示す。Aは、好ましくは、メチル、さらにはエチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチル、さらにまた、ペンチル、1−、2−もしくは3−メチルブチル、1,1−、1,2−もしくは2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、ヘキシル、1−、2−、3−もしくは4−メチルペンチル、1,1−、1,2−、1,3−、2,2−、2,3−もしくは3,3−ジメチルブチル、1−もしくは2−エチルブチル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、1,1,2−もしくは1,2,2−トリメチルプロピルも、さらに好ましくは、例えばトリフルオロメチルを示す。
【0048】
Aは、極めて特に好ましくは、1個、2個、3個、4個、5個または6個のC原子を有するアルキル、好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチルまたは1,1,1−トリフルオロエチルを示す。
A中の1個もしくは2個のCH基および/またはCH
2基はまた、N原子、O原子またはS原子で置換されていてもよい。よって、Aはまた、例えば2−メトキシエチルも示す。
Aは、特に好ましくは、1〜8個のC原子を有する非分岐または分岐のアルキルを示し、加えて、該アルキルにおいて、1個もしくは2個の非近接のCH基および/またはCH
2基がN原子および/またはO原子で置換されていても、ならびに/あるいは、1〜7個のH原子がFで置換されていてもよい。
【0049】
Ar
1は、例えば、フェニル、o−、m−またはp−トリル、o−、m−またはp−エチルフェニル、o−、m−またはp−プロピルフェニル、o−、m−またはp−イソプロピルフェニル、o−、m−またはp−tert−ブチルフェニル、o−、m−またはp−トリフルオロメチルフェニル、o−、m−またはp−フルオロフェニル、o−、m−またはp−ブロモフェニル、o−、m−またはp−クロロフェニル、o−、m−またはp−ヒドロキシフェニル、o−、m−またはp−メトキシフェニル、o−、m−またはp−メチルスルホニルフェニル、o−、m−またはp−ニトロフェニル、o−、m−またはp−アミノフェニル、o−、m−またはp−メチルアミノフェニル、o−、m−またはp−ジメチルアミノフェニル、o−、m−またはp−アミノスルホニルフェニル、o−、m−またはp−メチルアミノスルホニルフェニル、o−、m−またはp−アミノカルボニルフェニル、o−、m−またはp−カルボキシフェニル、o−、m−またはp−メトキシカルボニルフェニル、o−、m−またはp−エトキシカルボニルフェニル、o−、m−またはp−アセチルフェニル、o−、m−またはp−ホルミルフェニル、o−、m−またはp−シアノフェニル、さらに好ましくは、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−もしくは3,5−ジフルオロフェニル、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−もしくは3,5−ジクロロフェニル、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−もしくは3,5−ジブロモフェニル、2,3,4−、2,3,5−、2,3,6−、2,4,6−もしくは3,4,5−トリクロロフェニル、p−ヨードフェニル、4−フルオロ−3−クロロフェニル、2−フルオロ−4−ブロモフェニル、2,5−ジフルオロ−4−ブロモフェニルまたは2,5−ジメチル−4−クロロフェニルを示す。
Ar
1は、特に好ましくは、非置換であるか、または、Aで一置換、二置換もしくは三置換されたフェニルを示す。
【0050】
Het
1は、好ましくは、夫々が非置換であるか、またはCOAで一置換されたピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニルまたはテトラヒドロピラニルを示す。
Het
2は、好ましくは、夫々が非置換であるか、または=OもしくはOAで一置換されたチエニル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、チアゾリル、ピリミジル、インドリル、5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イルあるいはベンゾフラニルを示す。
【0051】
Het
3は、好ましくは、夫々が非置換であるか、もしくはAで一置換されたピロリジニル、アゼチジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピリジル、テトラヒドロピリジル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、フリル、チエニル、ピラゾリル、ベンゾフラニルまたはピリジルを示す。
【0052】
Halは、好ましくは、F、ClまたはBrを示すが、Iもまた示し、特に好ましくはFまたはClである。
Xは、好ましくは、CHを示す。
【0053】
本発明全体にわたって、1回以上現れる全てのラジカルは、同じであっても、異なっていてもよい、すなわち、互いに独立している。
式Iの化合物は、1個または2個以上のキラル中心を有していてもよく、したがって、様々な立体異性体の形態中に現れ得る。式Iは、これら形態の全てを包含する。
【0054】
したがって、本発明は、特に、前記ラジカルの少なくとも1個が、先に示した好ましい意味の1つを有する式Iの化合物に関する。化合物のいくつかの好ましい群は、式Iに従う以下の下位式Ia〜Igで表されてもよく、式中、より詳細に指定されないラジカルは、式Iについて示された意味を有するが、
【0055】
Iaにおいて、R
1は、O(CH
2)
nHet
1またはO(CH
2)
nCycを示し;
Ibにおいて、Ar
1は、非置換であるか、またはAで一置換、二置換もしくは三置換されたフェニルを示し;
【0056】
Icにおいて、Het
1は、夫々が非置換であるか、もしくはCOAで一置換されたピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニルまたはテトラヒドロピラニルを示し;
【0057】
Idにおいて、Het
2は、夫々が非置換であるか、または=OもしくはOAで一置換されたチエニル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、チアゾリル、ピリミジル、インドリル、5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イルあるいはベンゾフラニルを示し;
【0058】
Ieにおいて、Het
3は、夫々が非置換であるか、もしくはAで一置換されたピロリジニル、アゼチジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピリジル、テトラヒドロピリジル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、フリル、チエニル、ピラゾリル、ベンゾフラニルまたはピリジルを示し;
【0059】
Ifにおいて、Aは、1〜8個のC原子を有する非分岐または分岐のアルキルを示し、該アルキル中、1個もしくは2個の非近接のCH基および/またはCH
2基は、N原子および/またはO原子で置換されていても、ならびに/あるいは、加えて1〜7個のH原子がFで置換されていてもよく;
【0060】
Igにおいて、Xは、CHまたはNを示し、
Yは、Het
2−ジイルを示し、
R
1は、O(CH
2)
nHet
1またはO(CH
2)
nCycを示し、
R
2は、H、A、Ar
1、(CH
2)
nHet
3、CN、(CH
2)
nCyc、CONH
2、COOA、(CH
2)
nOH、(CH
2)
nOA、(CH
2)
nNH
2、(CH
2)
nNHAまたは(CH
2)
nNA
2を示し、
Ar1は、非置換であるか、またはAで一置換、二置換もしくは三置換されたフェニルを示し、
【0061】
Het
1は、非置換のピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニルまたはテトラヒドロピラニルを示し、
Het
2は、夫々が非置換であるか、または=OもしくはOAで一置換されたチエニル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、チアゾリル、ピリミジル、インドリル、5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イルあるいはベンゾフラニルを示し、
【0062】
Het
3は、夫々が非置換であるか、もしくはAで一置換されたピロリジニル、アゼチジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピリジル、テトラヒドロピリジル、ピペリジニル、モルホリニル、フリル、チエニル、ピラゾリル、ベンゾフラニルまたはピリジルを示し、
【0063】
Aは、1〜8個のC原子を有する非分岐または分岐のアルキルを示し、該アルキルにおいて、1個もしくは2個の非近接のCH基および/またはCH
2基がN原子および/またはO原子で置換されていても、ならびに/あるいは、加えて1〜7個のH原子がFで置換されていてもよく、
Cycは、非置換であるか、またはCNもしくはAで一置換された、3個、4個、5個、6個または7個のC原子を有する環状アルキルを示し、
nは、0、1、2、3または4を示す、
ならびに薬学的に使用可能なその塩、互変異生体および立体異性体、ならびに、あらゆる比でのそれらの混合物。
【0064】
式Iの化合物およびそれらの調製のための出発材料もまた、正確には該反応について知られ、かつ好適な反応条件下で、文献(例えば、Houben-Weyl, Methoden der organischen Chemie [Methods of Organic Chemistry], Georg-Thieme-Verlag, Stuttgart等の標準作業)に記載されるようなそれ自体知られている方法により、加えて、調製される。使用もまた、本明細書にはより詳細に言及されないが、それ自体知られているバリアントからなされ得る。
【0065】
式Iの化合物は、好ましくは、式IIの化合物を式IIIの化合物と反応させることによって得られる。
式IIおよび式IIIの化合物は、一般的に知られている。しかしながら、それらが新規である場合、それらは、それ自体知られている方法で調製され得る。
【0066】
当該反応は、当業者に知られているBuchwald-Hartwig条件下で実行される。
使用される条件に応じて、反応時間は、数分間と14日間との間であり、反応温度は、約−10°と160°との間であり、通常20°と150°との間であり、特に好ましくは80°と約150°との間である。
【0067】
好適な不活性溶媒は、例えば、ヘキサン、石油エーテル、ベンゼン、トルエンもしくはキシレン等の炭化水素;トリクロロエチレン、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロホルムもしくはジクロロメタン等の塩素化炭化水素;メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノールもしくはtert−ブタノール等のアルコール;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)もしくはジオキサン等のエーテル;エチレングリコールモノメチルもしくはモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルメーテル(ジグリム)等のグリコールエーテル;アセトンもしくはブタノン等のケトン;アセトアミド、ジメチルアセトアミドもしくはジメチルホルムアミド(DMF)等のアミド;アセトニトリル等のニトリル;ジメチルスルホキシド(DMSO)等のスルホキシド;二硫化炭素;ギ酸もしくは酢酸等のカルボン酸;ニトロメタンもしくはニトロベンゼン等のニトロ化合物;酢酸エチル等のエステル、または該溶媒の混合物である。
特に好ましくは、ジオキサンである。
【0068】
式IIIの化合物において、Lは、好ましくは、Cl、BrまたはI、特に好ましくはClを示す。
【0069】
エーテルの切断は、当業者に知られている方法の下で実行される。
例えばメチルエーテルのエーテル切断の標準的な方法は、三臭化ホウ素の使用である。
【0070】
水素化分解的に除去可能な基、例えばベンジルエーテルの切断は、例えば触媒(例えば、有利には炭素等の支持体上のパラジウム等の貴金属)の存在下で水素を用いる処置により、切断して除くことができる。本明細書のおける好適な溶媒は、先に示したもの、特に、例えば、メタノールもしくはエタノール等のアルコール、またはDMF等のアミドである。水素化分解は、一般的に、約0°と100°との間の温度および約1barと200barとの間の圧力で、好ましくは20〜30°および1〜10barで実行される。
【0071】
エステルは、例えば酢酸を使用するか、あるいは水中のNaOHもしくはKOH、水/THFまたは水/ジオキサンを使用して、0°と100°との間の温度で、加水分解し得る。窒素上のアルキル化は、当業者に知られているような標準的な条件下で実行される。
【0072】
薬学的な塩および他の形態
本発明に従う当該化合物は、それらの最終非塩形態で使用することができる。その一方で、本発明はまた、当該技術分野において知られている手順により様々な有機および無機の酸ならびに塩基から誘導することができる、それらの薬学的に許容し得る塩の形態でのこれらの化合物の使用も包含する。式Iの化合物の薬学的に許容し得る塩形態は、ほとんどの部分を、従来の方法により調製する。式Iの化合物がカルボキシル基を含む場合、その好適な塩の1つは、その化合物を好適な塩基と反応させて、対応する塩基付加塩を得ることにより、形成させることができる。かかる塩基は、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化リチウム等を含むアルカリ金属水酸化物;水酸化バリウムおよび水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物;例えばカリウム・エトキシドおよびナトリウム・プロポキシド等のアルカリ金属アルコキシド;ならびに、ピペリジン、ジエタノールアミンおよびN−メチル−グルタミン等の様々な有機塩基類である。
【0073】
式Iの化合物のアルミニウム塩も同様に含まれる。式Iの特定の化合物の場合、酸付加塩は、これらの化合物と、例えば、塩化水素、臭化水素またはヨウ化水素等のハロゲン化水素、スルファート、ニトラートまたはホスファート等の他の鉱酸およびその対応する塩、ならびにエタンスルホナート、トルエンスルホナートおよびベンゼンスルホナート等のアルキルスルホナートおよびモノアリールスルホナート、ならびにアセタート、トリフルオロアセタート、タルトラート、マレアート、スクシナート、シトラート、ベンゾアート、サリチラート、アスコルバートなどの他の有機酸およびその対応する塩などの、薬学的に許容し得る有機酸および無機酸とを処置することによって形成することができる。したがって、式Iの化合物の薬学的に許容し得る酸付加塩は、以下を含む:アセタート、アジパート、アルギナート(alginate)、アルギナート(arginate)、アスパルタート、ベンゾアート、ベンゼンスルホナート(ベシラート)、ビスルファート、ビスルフィット、ブロミド、ブチラート、カンホラート、カンファースルホナート、カプリラート、クロリド、クロロベンゾアート、シトラート、シクロペンタンプロピオナート、ジグルコナート、二水素ホスファート、ジニトロベンゾアート、ドデシルスルファート、エタンスルホナート、フマラート、ガラクテラート(粘液酸由来の)、ガラクツロナート、グルコヘプタノアート、グルコナート、グルタマート、グリセロホスファート、ヘミスクシナート、ヘミスルファート、ヘプタノアート、ヘキサノアート、ヒップラート、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、2−ヒドロキシエタンスルホナート、ヨージド、イセチオナート、イソブチラート、ラクタート、ラクトビオナート、マラート、マレアート、マロナート、マンデラート、メタホスファート、メタンスルホナート、メチルベンゾアート、一水素ホスファート、2−ナフタレンスルホナート、ニコチナート、ニトラート、オキサラート、オレアート、パルモアート、ペクチナート、パースルファート、フェニルアセタート、3−フェニルプロピオナート、ホスファート、ホスホナート、フタラートを含むが、これらは制限されるものではない。
【0074】
さらに、本発明に従う化合物の塩基性塩は、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、鉄(III)、鉄(II)、リチウム、マグネシウム、マンガン(III)、マンガン(II)、カリウム、ナトリウムおよび亜鉛の塩を含むが、これは制限的なものを意図するものではない。前述した塩のうち、好ましいのは、アンモニウム;ナトリウムおよびカリウムのアルカリ金属塩類、ならびにカルシウムおよびマグネシウムのアルカリ土類金属類である。薬学的に許容し得る無毒の有機塩基に由来する式Iの化合物の塩は、第一級、第二級および第三級アミン、置換アミン、また天然由来の置換アミン、環状アミンを含み、および、例えば、アルギニン、ベタイン、カフェイン、クロロプロカイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン(ベンザチン)、ジシクロヘキシルアミン、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リドカイン、リシン、メグルミン(N−メチル−D−グルカミン)、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミンおよびトリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン(トロメタミン)などの塩基性イオン交換樹脂を含むが、これは制限的なものを意図するものではない。
【0075】
塩基性窒素含有基を含む、本発明の化合物を、(C
1〜C
4)ハロゲン化アルキル、例えば、塩化、臭化およびヨウ化メチル、エチル、イソプロピルおよびtert−ブチル;ジ(C
1〜C
4)アルキル硫酸塩、例えば、硫酸ジメチル、ジエチルおよびジアミル;(C
10〜C
18)ハロゲン化アルキル、例えば塩化、臭化およびヨウ化デシル、ドデシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリル;ならびにハロゲン化アリール−(C
1〜C
4)アルキル、例えば、塩化ベンジルおよび臭化フェネチルなどの剤を使用して四級化することができる。本発明に従う水溶性化合物と脂溶性化合物との両方を、かかる塩を使用して調製することができる。
【0076】
好ましい前述の薬学的な塩は、アセタート、トリフルオロアセタート、ベシラート、シトラート、フマラート、グルコナート、ヘミスクシナート、ヒップラート、塩化水素、臭化水素、イセチオナート、マンデラート、メグルミン、ニトラート、オレアート、ホスホナート、ピバラート、リン酸ナトリウム、ステアラート、スルファート、スルホサリチラート、タルトラート、チオマラート、トシラートおよびトロメタミンを含むが、これは制限的なものを意図するものではない。
【0077】
式Iの塩基性化合物の酸付加塩は、遊離の塩基形態を十分量の所望の酸と接触させ、従来のやり方で塩の形成をもたらすことにより調製する。遊離の塩基は、従来のやり方で塩形態を塩基と接触させ、遊離の塩基を単離することにより、再生させることができる。遊離の塩基形態は、極性溶媒中での溶解性などの特定の物性に関し、その対応する塩形態と、ある点で異なる;しかしながら、本発明の目的において、塩は、別のやり方で、そのそれぞれの遊離の塩基形態に対応する。
【0078】
前述のように、式Iの化合物の薬学的に許容し得る塩基付加塩は、アルカリ金属およびアルカリ土類金属または有機アミン等の金属またはアミンと形成させる。好ましい金属は、ナトリウム、カリウム、マグネシウムおよびカルシウムである。好ましい有機アミンは、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、N−メチル−D−グルカミンおよびプロカインである。
【0079】
本発明に従う酸性化合物の塩基付加塩は、遊離の酸形態を十分量の所望の塩基と接触させ、従来のやり方で塩の形成をもたらすことにより調製する。遊離の酸を、従来のやり方で塩形態を酸と接触させ、遊離の酸を単離することにより、再生させることができる。遊離の酸形態は、極性溶媒中での溶解性などの特定の物性に関し、その対応する塩形態と、ある点において異なる;しかしながら、本発明の目的において、塩は、別のやり方で、そのそれぞれの遊離の酸形態に対応する。
【0080】
本発明に従う化合物が、このタイプの薬学的に許容し得る塩を形成させることができる1個より多い基を含む場合、本発明はまた、多重塩も包含する。典型的な多重塩形態は、例えば、ビタルトラート、ジアセタート、ジフマラート、ジメグルミン、ジホスファート、ジナトリウムおよび三塩酸塩を含むが、これは制限的なものを意図するものではない。
【0081】
前述に関し、本発明の関連における「薬学的に許容し得る塩」という表現は、特に、この塩形態が、以前に使用されていた活性化合物の遊離形態または活性化合物のあらゆる他の塩形態と比較して、活性化合物に薬物速度論的特性を付与する場合に、式Iの化合物の塩の1つの形態での前記化合物を含む活性化合物を意味するものと解される。活性化合物の薬学的に許容し得る塩はまた、所望の薬物速度論的特性を有するこの活性化合物を初めて提供することができる。該塩は、この活性化合物の薬力学に対して体内での治療効果に関する正の影響すら有することができるのに、このような影響は、塩形成前には有さなかったものである。
【0082】
さらに、本発明は、式Iの化合物および/または薬学的に使用可能なその塩、互変異生体および立体異性体、あらゆる比でのそれらの混合物の少なくとも1種、ならびに任意に、賦形剤および/またはアジュバントを含む医薬に関する。
【0083】
医薬製剤を、予め決定した量の投与単位毎に活性化合物を含む投与単位の形態で投与することができる。かかる単位は、例えば、0.5mg〜1g、好ましくは1mg〜700mg、特に好ましくは5mg〜100mgの本発明に従う化合物を含むことができ、処置される疾患、投与方法および年齢、体重および患者の状態次第であり、または医薬製剤を、予め決定した量の投与単位毎に活性化合物を含む投与単位の形態で投与することができる。好ましい投与単位製剤は、前記に示したように、活性化合物の1日用量または部分用量、あるいはその対応する画分を含むものである。さらに、このタイプの医薬製剤を、薬学の分野において一般的に知られているプロセスを使用して調製することができる。
【0084】
医薬製剤を、任意の所望する好適な方法を介する投与に適合させることができ、例えば、経口(頬側または舌下を含む)、経直腸、経鼻、局所(頬、舌下または経皮を含む)、経膣または非経口(皮下、筋肉内、静脈内または皮内を含む)の方法による。かかる製剤を、薬学の分野で知られているあらゆるプロセスを使用して、例えば、活性化合物に賦形剤(単数または複数)またはアジュバント(単数または複数)を組み合わせることにより調製することができる。
【0085】
経口投与に適合させた医薬製剤を、例えば、カプセルまたは錠剤;粉末または顆粒;水性または非水性液体中の溶液または懸濁液;食用泡(edible foam)または泡食品(foam food);あるいは、水中油滴型液体エマルションまたは油中水滴型液体エマルション、などの別個の単位として投与することができる。
【0086】
よって、例えば、錠剤またはカプセルの形態での経口投与の場合には、活性成分の構成要素を、例えば、エタノール、グリセリン、水などの経口用の、無毒性である薬学的に許容し得る不活性賦形剤と組み合わせることができる。粉末を、化合物を好適な微細サイズの粉末状にし、それを同様のやり方で粉末状にした、例えばデンプンまたはマンニトールなどの、例えば食用炭水化物などの薬学的賦形剤と混合することにより調製する。フレーバー剤、保存料、分散剤および色素が、同様に存在してもよい。
【0087】
カプセルを、前記のように粉末混合物を調製し、これでゼラチンの殻を充填することにより製造する。例えば固体形態の、高分散ケイ酸、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムまたはポリエチレングリコールなどの流動促進剤および潤滑剤を、充填操作の前に粉末混合物に加えることができる。例えば寒天、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウムなどの崩壊剤または可溶化剤を、カプセルが摂取された後の医薬の利用率を高めるために、同様に加えることができる。
【0088】
加えて、所望の場合または必要な場合には、好適な結合剤、潤滑剤および崩壊剤ならびに色素を、同様に混合物中に組み入れることができる。好適な結合剤には、デンプン、ゼラチン、例えばグルコースまたはベータ−ラクトース、トウモロコシから作られる甘味料などの天然糖、例えばアカシア、トラガカントまたはアルギン酸ナトリウムなどの天然および合成ゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ワックスなどが含まれる。これらの剤形に使用される潤滑剤には、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどが含まれる。崩壊剤には、これらに限定されないが、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガムなどが含まれる。
【0089】
錠剤は、例えば、粉末混合物を調製し、混合物を顆粒化するか、または乾式プレスし、潤滑剤および崩壊剤を添加し、混合物全体を圧縮することにより処方され、錠剤が得られる。粉末混合物を、前記のように、好適な方法で粉末化された化合物を、希釈剤または基剤と、および任意に例えばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチンまたはポリビニルピロリドンなどの結合剤、例えばパラフィンなどの溶解遅延剤、例えば第四級アンモニウム塩などの吸収促進剤および/または例えばベントナイト、カオリンまたはリン酸二カルシウムなどの吸収剤と混合することにより調製する。
【0090】
粉末混合物を、それを例えばシロップ、デンプンペースト、アカシア粘液またはセルロースまたはポリマー材料の溶液などの結合剤により湿潤させ、ふるいを通してそれを圧縮することにより顆粒化することができる。顆粒化の代替として、粉末混合物を打錠機に通して、砕いて顆粒を形成する不均一な形状の塊を得ることができる。顆粒は、錠剤鋳型に付着することを防ぐために、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルクまたは鉱油の添加により潤滑化させることができる。潤滑化された混合物を、次に圧縮し、錠剤を得る。本発明に従う化合物はまた、自由に流動する(free-flowing)不活性賦形剤と組み合わせて、次に直接圧縮して、顆粒化または乾式プレスを行わずに錠剤を得ることができる。セラック密封層、糖またはポリマー材料の層およびワックスの光沢層からなる、透明なまたは不透明な保護層が存在してもよい。色素を、異なる用量単位を差別化することを可能にするために、これらの被膜に添加することができる。
【0091】
例えば溶液、シロップおよびエリキシルなどの経口液体を、用量単位の形態で調製することにより、所定の量が予め特定された量の化合物を含むことができる。シロップを、水溶液中の化合物を好適なフレーバー剤で溶解させることにより調製することができ、一方でエリキシルを、無毒性アルコールビヒクルを使用して調製する。懸濁液を、無毒性ビヒクル中の化合物の分散により処方することができる。例えばエトキシ化されたイソステアリルアルコールおよびポリオキシエチレンソルビトールエーテルなどの可溶化剤および乳化剤、保存料、例えばペパーミント油または天然甘味料またはサッカリンなどのフレーバー添加剤あるいは他の人工甘味料などを、同様に添加することができる。
【0092】
経口投与のための用量単位製剤を、所望の場合には、マイクロカプセルにカプセル化することができる。製剤をまた、放出が延長または遅延されるように、例えば、ポリマー、ワックスなどの中に粒子状材料を被覆することまたは包埋することなどにより調製することができる。
【0093】
式Iの化合物ならびに薬学的に使用可能なその塩、互変異生体および立体異性体はまた、例えば小型単層ベシクル、大型単層ベシクルおよび多層ベシクルなどのリポソーム送達系の形態で投与することができる。リポソームを、例えばコレステロール、ステアリルアミンまたはホスファチジルコリンなどの種々のリン脂質から形成することができる。
【0094】
式Iの化合物ならびに薬学的に使用可能なその塩、互変異生体および立体異性体はまた、化合物分子が結合したモノクローナル抗体を独立した担体として使用して送達することもできる。化合物をまた、標的医薬担体として可溶性ポリマーに結合させることもできる。かかるポリマーには、パルミトイルラジカルによってで置換された、ポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミドフェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルトアミドフェノールまたはポリエチレンオキシドポリリジンが包含されてもよい。化合物を、さらに、医薬の制御放出を達成するのに好適な生分解性ポリマーのクラス、例えばポリ乳酸、ポリ−イプシロン−カプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロキシピラン、ポリシアノアクリレートおよびヒドロゲルの架橋されたまたは両親媒性ブロックコポリマーなどと結合させてもよい。
【0095】
経皮投与に適合された医薬製剤を、独立した膏薬として、レシピエントの表皮との広範かつ密接な接触のために、投与することができる。よって、例えば、活性成分を、一般論としてPharmaceutical Research, 3(6), 318 (1986)に記載されるように、膏薬からイオン泳動により、送達することができる。
【0096】
局所投与に適合された薬学的化合物を、軟膏、クリーム、懸濁液、ローション、粉末、溶液、ペースト、ジェル、スプレー、エアロゾルまたはオイルとして処方することができる。
【0097】
眼または他の外部組織、例えば口および皮膚の処置のために、製剤を、好ましくは、局所的軟膏またはクリームとして適用する。軟膏を得るための製剤の場合において、活性化合物を、パラフィン性または水混和性のクリーム基剤のいずれかとともに用いることができる。代替的に、活性化合物を処方し、水中油滴型クリーム基剤または油中水滴型基剤を有するクリームとして得ることができる。
【0098】
眼への局所適用に適合された医薬製剤は、活性化合物が、好適な担体に、特に水性溶媒に溶解されるか、または懸濁された点眼剤を含む。
【0099】
口腔中の局所適用に適合された医薬製剤は、薬用キャンディー、トローチおよびマウスウォッシュを包含する。
直腸投与に適合された医薬製剤を、坐薬または浣腸の形態で投与することができる。
【0100】
担体物質が固体である、経鼻投与に適合された医薬製剤には、例えば
20〜500ミクロンの範囲の粒径を有し、鼻から吸い込んで摂取される方法で、すなわち鼻の近傍に保持され、粉末を含有する容器から鼻腔を経由した急速な吸入により投与される粗粉末を含む。担体物質として液体を伴う鼻腔用スプレーまたは点鼻剤に好適な製剤には、水または油中の活性化合物溶液が包含される。
【0101】
吸入による投与に適合された医薬製剤には、エアロゾル、噴霧器または吸入器を備えた種々の加圧ディスペンサーにより発生させることができる、微粒子ダストまたはミストが包含される。
【0102】
膣内投与に適合された医薬製剤を、ペッサリー、タンポン、クリーム、ジェル、ペースト、泡またはスプレー製剤として投与することができる。
【0103】
非経口投与に適合された医薬製剤には、抗酸化剤、緩衝液、静菌物質(bacteriostatics)および溶質を含み、それにより製剤は処置されるべきレシピエントの血液で等張される、水性および非水性滅菌注射溶液;ならびに、懸濁媒体および増粘剤を含んでもよい、水性および非水性滅菌懸濁液が含まれる。製剤を、例えば密封アンプルおよびバイアルなどの単回用量または複数用量容器で投与し、フリーズドライ(凍結乾燥)状態で貯蔵することができ、使用直前の、例えば注射用の水などの滅菌担体溶液の添加のみが必要となる。配合に従って調製された注射溶液および懸濁液を、滅菌粉末、顆粒および錠剤から調製することができる。
【0104】
特に前述した構成成分に加え、製剤にはまた、特定のタイプの製剤に関し、当該技術分野において通常の他の剤も含まれていてもよいことは言うまでもなく;よって、例えば、経口投与に好適な製剤には、フレーバー剤が含まれていてもよい。
【0105】
式Iの化合物の治療的有効量は、複数の因子に依存し、例えば、動物の年齢および体重、処置が求められる正確な疾患、その重症度、製剤の性質および投与の方法が含まれ、最終的には処置する医師または獣医により決定される。しかしながら、本発明に従う化合物の有効量は、一般的に、1日当たりレシピエント(哺乳動物)の体重の0.1〜100mg/kgの範囲であり、特に典型的には、1日当たり体重の1〜10mg/kgの範囲である。よって、70kgの体重である成体の哺乳動物について、1日当たりの実際の量は、通常70と700mgとの間であり、ここで、この量を、1日当たり単回用量でまたは通常1日当たり一連の部分用量(例えば2、3、4、5または6など)で投与することができ、これにより1日の全体用量が同一となる。塩もしくは溶媒和物のまたはその生理学的官能性誘導体の有効量を、本発明に従う化合物自体の有効量の画分として投与することができる。類似した用量が前述の他の疾患の処置に好適であることを仮定することができる。
【0106】
本発明は、さらに、式Iの化合物、ならびに/あるいは、薬学的に使用可能なその塩、互変異生体および立体異性体と同様に、あらゆる比でのそれらの混合物の少なくとも1つと、さらなる医薬活性化合物の少なくとも1つを含む医薬に関する。
【0107】
本発明はまた、
(a)式Iの化合物および/または薬学的に使用可能なその塩、互変異生体および立体異性体、あらゆる比でのそれらの混合物の有効量、
ならびに、
(b)さらなる医薬活性化合物の有効量
の別箇のパックからなるセット(キット)にも関する。
【0108】
セットは、例えば箱、個別の瓶、袋またはアンプルなどの好適な容器を含む。セットは、例えば、別個のアンプルを含み、夫々が、式Iの化合物および/またはその薬学的に使用可能な塩、互変異生体および立体異性体、あらゆる比でのそれらの混合物の有効量
ならびに溶解されたか、または凍結乾燥された形態での他の医薬活性化合物の有効量を含有する。
【0109】
同位体
さらに、式Iの化合物がその同位体標識された形態を含むことを目的とする。式Iの化合物の同位体標識された形態は、該化合物の1個または2個以上の原子が、通常天然に存在する原子の原子質量または質量数と異なる原子質量または質量数を有する原子(単数または複数)と置換されているという事実は別として、この化合物と同じものである。商業的に容易に入手可能であって、周知の方法により式Iの化合物に取り込まれ得る同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体、例えば、夫々
2H、
3H、
13C、
14C、
15N、
18O、
17O、
31P、
32P、
35S、
18Fおよび
36Clが挙げられる。1種もしくは2種以上の前記同位体および/または他の原子の他の同位体をそれらのいずれかが含む式Iの化合物、そのプロドラッグまたは薬学的に許容し得る塩は、本発明を構成することを目的とする。
【0110】
式Iの同位体標識された化合物は、利益が得られるような多方面において使用することができる。例えば、例えば
3Hまたは
14C等の放射性同位体が取り込まれている式Iの同位体標識された化合物は、医薬および/または基質組織分布アッセイ(substrate tissue distribution assay)に好適である。これらの放射性同位体、すなわちトリチウム(
3H)および炭素14(
14C)は、それらの試料調製および優れた検出能のため、特に好ましい。より重い同位体、例えば重水素(
2H)の式Iの化合物への取り込みは、この同位体標識された化合物のより高い代謝安定性のため、治療上の利点を有する。より高い代謝安定性は、ほとんどの状況下で本発明の好ましい態様を表すであろう増大したin vivoでの半減期またはより低い投与量に直結する。式Iの同位体標識された化合物は、通常、本文中の実験部および調製部における合成スキームおよび関連記載に開示されている手順を、非同位体標識の反応物を容易に入手可能な同位体標識の反応物に置換して実行することによって調製することができる。
【0111】
一次速度論的同位体効果を通じて本化合物の酸化的代謝を操作するために、重水素(
2H)もまた、式Iの化合物に取り込まれ得る。一次速度論的同位体効果は、同位体の核の交換に起因する化学反応の速度の変化であり、この同位体交換後の共有結合形成に必要な基底状態エネルギーの変化によって次々に引き起こされる。より重い同位体の交換は、通常、化学結合の基底状態エネルギーの低下をもたらすため、律速である結合破壊速度の減少が引き起こされる。結合破壊が、多生成物反応の座標に沿って鞍点領域内またはその近くで起こる場合、生成物の分布率は実質的に変動し得る。説明のため:重水素が交換不可能な位置で炭素原子に結合している場合、k
M/k
D=2〜7の速度の差は典型的なものである。この速度の差が、酸化の影響を受けやすい式Iの化合物に首尾よく適用される場合、この化合物のin vivoでのプロファイルは、それによって、大幅に修正され、改善された薬物速度論的特性をもたらし得る。
【0112】
治療剤を発見し進展させる場合、当業者は、所望のin vitro特性を保持させつつ、薬物速度論的パラメータを最適化するよう試みる。薬物速度論的プロファイルが芳しくない多くの化合物が酸化的代謝の影響を受けやすいと推測することは妥当である。現在利用可能なin vitroの肝ミクロソームアッセイは、かかる酸化的代謝への耐性を介して改善された安定性を有する式Iの重水素化化合物の合理的設計を次々に可能にする、このタイプの酸化的代謝の過程の有益な情報を提供する。式Iの化合物の薬物速度論的プロファイルにおける有意な改善は、それによって得られ、in vivoでの半減期(T/2)の増大、最大治療効果の濃度(C
max)、用量応答曲線下の面積(AUC)およびFの点で;ならびに低下したクリアランス、用量および材料の原価の点で、定量的に表すことができる。
【0113】
以下は、先を説明することを目的とする:酸化的代謝の攻撃可能部位(例えばベンジル水素原子および窒素原子に結合した水素原子)を多数有する式Iの化合物は、これらの水素原子のいくつか、ほとんど、または全てが重水素原子と置換されるように、水素原子の様々な組み合わせが重水素原子と置換された一連の類似体として調製される。半減期の決定は、酸化的代謝への耐性の改善が改善される程度に好ましい正確な決定を可能にする。このようにして、本化合物の半減期を、このタイプの重水素−水素交換の結果、最高100%まで伸ばすことができるか決定される。
【0114】
式Iの化合物における重水素−水素交換はまた、望まない毒性代謝産物を減じるか、またはなくすために、出発化合物の代謝産物スペクトル(metabolite spectrum)の好ましい変更を達成するためにも使用され得る。例えば、毒性代謝産物が酸化的炭素−水素(C−H)結合切断によって生じる場合、特定の酸化が速度決定ステップではないとしても、重水素化類似体が、望まない代謝産物の生成を大いに減じるか、または止めるだろうと推測することは妥当であり得る。重水素−水素交換に関する先端技術のさらなる情報は、例えば、Hanzlik et al., J. Org. Chem. 55, 3992-3997, 1990、Reider et al., J. Org. Chem. 52, 3326-3334, 1987、Foster, Adv. Drug Res. 14, 1-40, 1985、Gillette et al., Biochemistry 33(10), 2927-2937, 1994およびJarman et al., Carcinogenesis 16(4), 683-688, 1993に記載されている。
【0115】
使用
本発明は、がん、敗血症ショック、原発性開放隅角緑内障(POAG)、過形成、関節リウマチ、乾癬、アテローム性動脈硬化症、網膜症、変形性関節症、子宮内膜症、慢性炎症および/またはアルツハイマー病等の神経変性疾患の処置への使用のための式Iの化合物に関する。
【0116】
本発明は、がん、敗血症ショック、原発性開放隅角緑内障(POAG)、過形成、関節リウマチ、乾癬、アテローム性動脈硬化症、網膜症、変形性関節症、子宮内膜症、慢性炎症および/またはアルツハイマー病等の神経変性疾患の処置のための医薬の調製のための式Iの化合物の使用に関する。
【0117】
本発明は、がん、敗血症ショック、原発性開放隅角緑内障(POAG)、過形成、関節リウマチ、乾癬、アテローム性動脈硬化症、網膜症、変形性関節症、子宮内膜症、慢性炎症および/またはアルツハイマー病等の神経変性疾患から選択される疾患に苦しむ哺乳動物の処置のための方法、ここで該方法が、式Iの化合物の治療上の有効量を哺乳動物に投与することを含む、に関する。
【0118】
本発明は、さらに、がん、敗血症ショック、原発性開放隅角緑内障(POAG)、過形成、アテローム性動脈硬化症、網膜症、変形性関節症、子宮内膜症、慢性炎症、神経変性疾患、関節リウマチ(RA)、全身性エリテマトーデス(SLE)、シェーグレン症候群、エカルディ−グティエール症候群、凍傷状狼瘡、網膜の脈管障害、脳の白質ジストロフィー(RVCL)、全身性硬化症、筋炎、乾癬、慢性閉塞性肺疾患(CPD)、炎症性腸疾患(IBD)、肥満、インスリン抵抗性、2型糖尿病(NIDDM)および/またはメタボリック症候群の処置への使用のための式Iの化合物に関する。
【0119】
本化合物は、がん疾患および炎症性疾患を処置し、それらと闘うことにおいて、哺乳動物、特にヒトへの薬学的に活性な化合物として好適である。
【0120】
宿主または患者は、例えば霊長類種、特にヒト;マウス、ラットおよびハムスターを含む齧歯類;ウサギ;ウマ、ウシ、イヌ、ネコなど、あらゆる哺乳動物種に属し得る。動物モデルは、実験調査にとって関心のあるものであり、ヒト疾患の処置のためのモデルを提供するものである。
【0121】
本発明に従う化合物による処置に対する特定の細胞の感受性は、in vitro試験によって決定することができる。典型的には、細胞の培養物を、抗IgM等の活性剤が表面マーカー発現等の細胞応答の誘導を可能にする充分な時間、通常約1時間と1週間との間、様々な濃度の本発明に従う化合物と組み合わせる。in vitro試験は、血液または生検試料から培養した細胞を使用して実行することができる。発現した表面マーカーの量は、該マーカーを認識する特異的な抗体を使用するフローサイトメトリーにより査定する。
【0122】
用量は、使用する具体的な化合物、具体的な疾患、患者の状態などに応じて変動させる。治療用量は、典型的には、患者の生存能力を維持しつつ、標的組織における望ましくない細胞集団を減少させるのに相当充分なものである。処置は、一般的に、相当軽減するまで、例えば細胞への負荷において少なくとも約50%減少するまで継続し、望ましくない細胞が本質的に身体から検出されなくなるまで継続し得る。
【0123】
シグナル伝達経路の同定および様々なシグナル伝達経路間の相互作用の検出において、様々な科学者は、好適なモデルまたはモデル系、例えば細胞培養モデル(例えばKhwaja et al., EMBO, 1997, 16, 2783-93)およびトランスジェニック動物(例えばWhite et al., Oncogene, 2001, 20, 7064-7072)を開発した。シグナル伝達カスケードの特定のステージの決定において、相互作用する化合物は、シグナルを調節するために利用され得る(例えばStephens et al., Biochemical J., 2000, 351, 95-105)。本発明に従う化合物はまた、動物および/もしくは細胞培養モデルまたは本出願において言及された臨床疾患において、キナーゼ依存シグナル伝達経路を試験するための試薬としても使用され得る。
【0124】
キナーゼ活性の測定は、当業者に周知の技術である。基質、例えばヒストン(例えばAlessi et al., FEBS Lett. 1996, 399, 3, pages 333-338)または塩基性ミエリンタンパク質を使用するキナーゼ活性の決定のための汎用試験系は、文献(例えばCampos-Gonzalez, R. and Glenney, Jr., J.R. 1992, J. Biol. Chem. 267, page 14535)に記載されている。
【0125】
キナーゼインヒビターの同定において、様々なアッセイ系が利用可能である。シンチレーション近接アッセイ(Sorg et al., J. of Biomolecular Screening, 2002, 7, 11-19)およびフラッシュプレートアッセイにおいて、γATPによるタンパク質またはペプチドの基質としての放射性リン酸化を測定する。阻害性化合物の存在下、検出可能な放射性シグナルは低下するか、または全くない。さらに、均一時間分解蛍光共鳴エネルギー移動(HTR−FRET)および蛍光偏光(FP)の技術は、アッセイ方法として好適である(Sills et al., J. of Biomolecular Screening, 2002, 191-214)。
【0126】
他の非放射性ELISAアッセイ方法は、特異的なリン酸−抗体(リン酸−AB)を使用する。リン酸−ABは、リン酸化された基質にしか結合しない。この結合は、ペルオキシダーゼがコンジュゲートされた抗ヒツジ二次抗体を使用する化学発光により検出することができる(Ross et al., 2002, Biochem. J.)。
【0127】
本発明は、がんの処置もしくは防止のための医薬の調製のための式Iの化合物ならびに/または薬学的に許容し得るその塩、互変異生体および溶媒和物の使用を包含する。処置のための好ましいがん腫は、脳のがん腫、尿生殖路のがん腫、リンパ系のがん腫、胃のがん腫、咽頭のがん腫および肺のがん腫、腸がんの群に由来する。がんの好ましい形態のさらなる群は、単球白血病、肺腺がん、小細胞肺がん腫、膵臓がん、神経膠芽腫および乳がん腫である。
【0128】
哺乳動物の腫瘍に誘導される疾患の処置および/または制御のための医薬の調製のための式Iの化合物ならびに/または薬学的に許容し得るその塩、互変異性体および溶媒和物の使用も同様に包含される。該使用において、この方法に対し、本発明に従う化合物の治療上の有効量が、かかる処置を必要とする病気の哺乳動物に投与される。治療量は、特定の疾患に従い変動させ、過度の労力なく、当業者によって決定することができる。
【0129】
特に好ましくは、疾患、ここでがん疾患が固形腫瘍である、の処置への使用である。
固形腫瘍は、好ましくは、扁平上皮、膀胱、胃、腎臓、頭部および頸部、食道、子宮頸部、甲状腺、腸、肝臓、脳、前立腺、尿生殖路、リンパ系、胃、咽頭および/または肺の腫瘍の群から選択される。
【0130】
固形腫瘍は、さらに好ましくは、肺腺がん腫、小細胞肺がん腫、膵臓がん、神経膠芽腫、結腸がん腫および乳がん種の群から選択される。好ましくは、さらに、血液および免疫系の腫瘍の処置、好ましくは、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病および/または慢性リンパ性白血病の群から選択される腫瘍の処置への使用である。
【0131】
本発明は、さらに、骨の病変の処置のための本発明に従う化合物の使用に関し、ここで骨の病変が、骨肉腫、変形性関節症およびくる病の群に由来する。
【0132】
式Iの化合物はまた、処置されるべき病気に対して特に有用という点で選択される他の周知の治療剤と同時に投与してもよい。
【0133】
本化合物はまた、知られている抗がん剤と組み合わせるのに好適でもある。これらの知られている抗がん剤は、以下を含む:エストロゲン受容体調節因子、アンドロゲン受容体調節因子、レチノイド受容体調節因子、細胞毒性剤、抗増殖剤、プレニル−タンパク質トランスフェラーゼインヒビター、HMG−CoAレダクターゼインヒビター、HIVプロテアーゼインヒビター、逆転写酵素インヒビター、およびさらに、血管新生インヒビター。本化合物は、放射線治療と同時に投与するのに特に好適である。
【0134】
「エストロゲン受容体調節因子」は、機序にかかわらず、エストロゲンの該受容体への結合を妨げるか、または阻害する化合物を指す。エストロゲン受容体調節因子の例としては、これらに限定されないが、タモキシフェン、ラロキシフェン、イドキシフェン、LY353381、LY 117081、トレミフェン、フルベストラント、4−[7−(2,2−ジメチル−1−オキソプロポキシ−4−メチル−2−[4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェニル]−2H−1−ベンゾピラン−3−イル]フェニル2,2−ジメチルプロパノアート、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン−2,4−ジニトロフェニルヒドラゾンおよびSH646が挙げられる。
【0135】
「アンドロゲン受容体調節因子」は、機序にかかわらず、アンドロゲンの該受容体への結合を妨げるか、または阻害する化合物を指す。アンドロゲン受容体調節因子の例としては、フィナステライドおよび他の5α−レダクターゼインヒビター、ニルタミド、フルタミド、ビカルタミド、リアロゾールおよび酢酸アビラテロンが挙げられる。
【0136】
「レチノイド受容体調節因子」は、機序にかかわらず、レチノイドの該受容体への結合を妨げるか、または阻害する化合物を指す。かかるレチノイド受容体調節因子の例としては、ベキサロテン、トレチノイン、13−cis−レチノイン酸、9−cis−レチノイン酸、α−ジフルオロメチルオルニチン、ILX23-7553、trans−N−(4’−ヒドロキシフェニル)レチンアミドおよびN−4−カルボキシフェニルレチンアミドが挙げられる。
【0137】
「細胞毒性剤」は、主に細胞機能への直接的な作用を介して細胞死をもたらすか、または細胞の有糸分裂を阻害または妨げる化合物を指し、アルキル化剤、腫瘍壊死因子、インターカレーター、微小チューブリン(microtubulin)インヒビターおよびトポイソメラーゼインヒビターを含む。
【0138】
細胞毒性剤の例としては、これらに限定されないが、チラパザミン、セルテネフ(sertenef)、カケクチン、イホスファミド、タソネルミン、ロニダミン、カルボプラチン、アルトレタミン、プレドニマスチン、ジブロモダルシトール(dibromodulcitol)、ラニムスチン、フォテムスチン、ネダプラチン、オキサリプラチン、テモゾロミド、ヘプタプラチン(heptaplatin)、エストラムスチン、トシル酸インプロスルファン、トロホスファミド、ニムスチン、塩化ジブロスピジウム、プミテパ、ロバプラチン、サトラプラチン、プロフィロマイシン、シスプラチン、イロフルベン、デキシホスファミド(dexifosfamide)、cis−アミンジクロロ(2−メチルピリジン)プラチナ、ベンジルグアニン、グルホスファミド、GPX100、(trans,trans,trans)ビス−mu−(ヘキサン−1,6−ジアミン)−mu−[ジアミンプラチナ(II)]ビス[ジアミン(クロロ)プラチナ(II)]四塩化物、ジアリシジニルスペルミン(diarisidinylspermine)、三酸化ヒ素、1−(11−ドデシルアミノ−10−ヒドロキシウンデシル)−3,7−ジメチルキサンチン、ゾルビシン、イダルビシン、ダウノルビシン、ベサントレン(bisantrene)、ミトキサントロン、ピラルビシン、ピナフィド(pinafide)、バルルビシン、アムルビシン、抗新生物薬、3’−デアミノ−3’−モルホリノ−13−デオキソ−10−ヒドロキシカルミノマイシン、アナマイシン、ガラルビシン(galarubicin)、エリナフィド(elinafide)、MEN10755および4−デメトキシ−3−デアミノ−3−アジリジニル−4−メチルスルホニルダウノルビシン(WO 00/50032を参照)が挙げられる。
【0139】
微小チューブリンインヒビターの例としては、パクリタクセル、硫酸ビンデシン、3’,4’−ジデヒドロ−4’−デオキシ−8’−ノルビンカロイコブラスチン、ドセタキセル、リゾキシン、ドラスチン、イセチオン酸ミボブリン、アウリスタチン(auristatin)、セマドチン、RPR109881、BMS184476、ビンフルニン、クリプトフィシン、2,3,4,5,6−ペンタフルオロ−N−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ベンゼンスルホンアミド、アンヒドロビンブラスチン、N,N−ジメチル−L−バリル−L−バリル−N−メチル−L−バリル−L−プロリル−L−プロリン−t−ブチルアミド、TDX258およびBMS188797が挙げられる。
【0140】
トポイソメラーゼインヒビターは、例えば、トポテカン、ヒカプタミン(hycaptamine)、イリノテカン、ルビテカン(rubitecan)、6−エトキシプロピオニル−3’,4’−O−エクソベンジリデンカルトロイシン、9−メトキシ−N,N−ジメチル−5−ニトロピラゾロ[3,4,5−kl]アクリジン−2−(6H)プロパンアミン、1−アミノ−9−エチル−5−フルオロ−2,3−ジヒドロ−9−ヒドロキシ−4−メチル−1H,12H−ベンゾ[デ]ピラノ[3’,4’:b,7]インドリジノ[1,2b]キノリン−10,13(9H,15H)−ジオン、ラルトテカン、7−[2−(N−イソプロピルアミノ)エチル]−(20S)カンプトテシン、BNP1350、BNPI1100、BN80915、BN80942、リン酸エトポシド、テニポシド、ソブゾキサン、2’−ジメチルアミノ−2’−デオキシエトポシド、GL331、N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−9−ヒドロキシ−5,6−ジメチル−6H−ピリド[4,3−b]カルバゾール−1−カルボキサミド、アスラクリン(asulacrine)、(5a,5aB,8aa,9b)−9−[2−[N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−N−メチルアミノ]エチル]−5−[4−ヒドロキシ−3,5−ジメトキシフェニル]−5,5a,6,8,8a,9−ヘキソヒドロフロ(3’,4’:6,7)ナフト(2,3−d)−1,3−ジオキソール−6−オン、2,3−(メチレンジオキシ)−5−メチル−7−ヒドロキシ−8−メトキシベンゾ[c]フェナントリジニウム、6,9−ビス[(2−アミノエチル)アミノ]ベンゾ[g]イソキノリン−5,10−ジオン、5−(3−アミノプロピルアミノ)−7,10−ジヒドロキシ−2−(2−ヒドロキシエチルアミノメチル)−6H−ピラゾロ[4,5,1−デ]アクリジン−6−オン、N−[1−[2(ジエチルアミノ)エチルアミノ]−7−メトキシ−9−オキソ−9H−チオキサンテン−4−イルメチル]ホルムアミド、N−(2−(ジメチルアミノ)エチル)アクリジン−4−カルボキサミド、6−[[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ]−3−ヒドロキシ−7H−インデノ[2,1−c]キノリン−7−オンおよびジメスナである。
【0141】
「抗増殖剤」は、アンチセンスRNAおよびDNAオリゴヌクレオチド、例えばG3139、ODN698、RVASKRAS、GEM231およびINX3001等、ならびに、代謝拮抗薬、例えばエノシタビン、カルモフール、テガフール、ペントスタチン、ドキシフルリジン、トリメトレキサート、フルダラビン、カペシタビン、ガロシタビン(galocitabine)、シタラビンオクホスフェート、ホステアビンナトリウム水和物、ラルチトレキセド、パルチトレキシド(paltitrexid)、エミテフール、チアゾフリン、デシタビン、ノラトレキシド、ペメトレキセド、ネルザラビン(nelzarabine)、2’−デオキシ−2’−メチリデンシチジン、2’−フルオロメチレン−2’−デオキシシチジン、N−[5−(2,3−ジヒドロベンゾフリル)スルホニル]−N’−(3,4−ジクロロフェニル)尿素、N6−[4−デオキシ−4−[N2−[2(E),4(E)−テトラデカジエノイル]グリシルアミノ]−L−グリセロ−B−L−マンノヘプトピラノシル]アデニン、アプリジン、エクチナサイジン、トロキサシタビン、4−[2−アミノ−4−オキソ−4,6,7,8−テトラヒドロ−3H−ピリミジノ[5,4−b]−1,4−チアジン−6−イル−(S)−エチル]−2,5−チエノイル−L−グルタミン酸、アミノプテリン、5−フルオロウラシル、アラノシン、11−アセチル−8−(カルバモイルオキシメチル)−4−ホルミル−6−メトキシ−14−オキサ−1,11−ジアザテトラシクロ(7.4.1.0.0)テトラデカ−2,4,6−トリエン−9−イル酢酸エステル、スウェインソニン、ロメテレキソール、デクスラゾキサン、メチオニナーゼ(methioninase)、2’−シアノ−2’−デオキシ−N4−パルミトイル−1−B−D−アラビノフラノシルシトシンおよび3−アミノピリジン−2−カルボキサルデヒドチオセミカルバゾン等を含む。
【0142】
「抗増殖剤」はまた、「血管新生インヒビター」の下で列挙したもの(例えばトラスツズマブ等)以外の成長因子に対するモノクローナル抗体および腫瘍抑制遺伝子(例えばp53等)を含み、それらは、組換えウイルス媒介遺伝子導入を介して送達することができる(例えば米国特許第6,069,134号を参照)。
以下の表1の医薬は、好ましくは、式Iの化合物と組み合わされるが、それらだけには限らない。
【0149】
このタイプの併用処置は、該処置の個々の成分を、同時に、連続的に、または、別個に調剤することによって達成することができる。このタイプの併用製品は、本発明に従う化合物を用いる。
【0150】
IKKεの阻害のための試験
IKKε−キナーゼアッセイ(IKKイプシロン)
概要
当該キナーゼアッセイを、384ウェルのフラッシュプレートアッセイ(例えばTopcount測定)として行う。
【0151】
1nMのIKKε、800nMのビオチン化IκBα(19〜42)ペプチド(ビオチン−C6−C6−GLKKERLLDDRHDSGLDSMKDEE)および10μMのATP(0.3μCiの
33P−ATP/ウェルでスパイクした)を、50μlの総容積(10mMのMOPS、10mMの酢酸Mg、0.1mMのEGTA、1mMのジチオスレイトール、0.02%のBrij35、0.1%のBSA、0.1%のBioStab、pH7.5)で、30℃で2時間、試験化合物の有無でインキュベートする。反応を、200mMのEDTA25μlを使用して停止する。室温で30分後、液体を除去し、各ウェルを、0.9%の塩化ナトリウム溶液100μlで3回洗浄する。非特異的な反応を、3μMのMSC2119074(BX-795)の存在下で決定する。放射性活性を、Topcount(PerkinElmer)を使用して測定する。結果(例えばIC50値)を、IT Departmentから提供されるプログラムツール(例えばAssayExplorer、Symyx)を使用して算出する。
【0152】
TBK1の阻害のための試験
酵素試験
概要
当該キナーゼアッセイを、384ウェルのフラッシュプレートアッセイ(例えばTopcount測定)として行う。
【0153】
0.6nMのTANK結合キナーゼ(TBK1)、800nMのビオチン化MELK由来ペプチド(ビオチン−Ah−Ah−AKPKGNKDYHLQTCCGSLAYRRR)および10μMのATP(0.25μCiの
33P−ATP/ウェルでスパイクした)を、50μlの総容積(10mMのMOPS、10mMの酢酸Mg、0.1mMのEGTA、1mMのDTT、0.02%のBrij35、0.1%のBSA、pH7.5)で、30℃で120分間、試験化合物の有無でインキュベートする。反応を、200mMのEDTA25μlを使用して停止する。室温で30分後、液体を除去し、各ウェルを、0.9%の塩化ナトリウム溶液100μlで3回洗浄する。非特異的な反応を、100nMのスタウロスポリンの存在下で決定する。放射性活性を、Topcount(PerkinElmer)を使用して測定する。結果(例えばIC50値)を、IT Departmentから提供されるプログラムツール(例えばAssayExplorer、Symyx)を使用して算出する。
【0154】
細胞試験
リン酸−IRF3@Ser386の用量応答阻害
細胞/MDAMB468/INH/PHOS/IMAG/pIRF3
1.範囲
TBK1およびIKKεは、主に、先天性免疫応答において重要な物質として知られているが、最近の知見は、Rasに誘導される発がん性形質転換におけるTBK1およびIKKεの役割を示している。TBK1は、Rasに誘導される形質転換に必要な、Ras様(Ral)−グアニンヌクレオチド交換因子(GEF)経路におけるRalBエフェクターとして同定された。TBK1は、リン酸化の状態でホモ二量体化し核(そこで、それが、炎症、免疫調節、細胞生存および増殖に関連する過程を活性化する)へ移行するIRF3を、直接活性化する。
【0155】
このアッセイは、核に局在化するリン酸−IRF3(TBK1の下流の直接的な標的)の免疫細胞化学的検出に基づきTBK1/IKKεインヒビター化合物の効率/有効性を査定するために、開発された。ポリイノシン酸−ポリシチジル酸(ポリ(I:C)、二重鎖RNA(dsRNA)の合成類似体であって、ウイルス感染に関連し、かつToll様受容体3(TLR3)に認識される分子パターン)による処置を、TBK1/IKKε活性およびIRF3のSer386でのリン酸化を誘導するために使用する。
【0156】
2.アッセイの概説
1日目:MDA−MB−468細胞を、HyQ-Taseを使用して剥がし、計数し、TC表面と透明な底部とを有する384ウェルプレートに、完全培地からなる35μlの総体積で、ウェル当たり10,000細胞の密度で播種する。代わりに、細胞を、凍結したガラスバイアルから直接播種する。
【0157】
2日目:細胞を、ポリ(I:C)刺激の前に、インヒビター化合物で1h前処置する。ポリ(I:C)とともに2hのインキュベート後、細胞を、(パラ)ホルムアルデヒド(PFA)中に固定し、メタノール(MeOH)を使用して透過処理する。その後、細胞をブロッキングし、抗pIRF3抗体とともに4℃で終夜インキュベートする。
【0158】
3日目:一次抗体を洗浄して除き、AlexaFluor488とコンジュゲートした二次抗体を加え、細胞をヨウ化プロピジウムで対比染色し、次いで、IMX超高コンテントリーダー上で画像を取得する。
【0159】
3.試薬、材料
細胞:ATCC HTB 132、Burger Lab(MP-CB 2010-327またはMDA-MB-468 /10)
プレーティング培地=培養培地:
RPMI 1640、Invitrogen # 31870
10%のFCS、Invitrogen # 10270-106
2mMのGlutamax、Invitrogen #35050-038
1mMのピルビン酸ナトリウム、Invitrogen # 11360
1%のPen/Strep
37℃、5%のCO
2
【0160】
プレート:黒/透明の底部を有する384ウェル底の細胞培養プレート、Falcon #35 3962またはGreiner #781090
継代培養:HyQ-Tase、Thermo Scientific(HyClone)# SV30030.01
他の試薬:
ポリ(I:C)(LMW)、Invitrogen # tlrl-picw(滅菌PBS中20mg/mlのストック溶液を調製し、水浴中55℃で30分間変性させ、RTまでゆっくり冷却し、一定分量にして−20℃で保存する)
【0161】
参照インヒビター:MSC2119074A-4=BX-795(IC50:200〜800nM)
阻害性の対照:10μMのMSC2119074A-4=BX-795
天然の対照:0.5%のDMSO
MSC2119074A-4=BX-795による10点用量応答曲線は各実験に含まれる
Hepes、Merck #1.10110
PBS 1×DPBS、Invitrogen # 14190
【0162】
ホルムアルデヒド(メタノール無し、16%、超高純度EMグレード)、Polysciences # 18814(RT貯蔵)、最終conc.:4%
メタノール、Merck # 1.06009.1011(−20℃で予め冷却された)
ヤギ血清、PAA # B15-035(4℃貯蔵、長期は−20℃)、最終conc.:10%
BSA(IgG無し、プロテアーゼ無し、30%)、US-Biological # A1317(4℃貯蔵、長期は−20℃)、最終conc.:2%
Tween 20界面活性剤、Calbiochem # 655204(RT貯蔵)、(水で10%のストック溶液を調製;最終conc.:0.1%)
【0163】
抗pIRF3ウサギmAb、Epitomics # 2526-B(−20℃貯蔵)、最終conc.:PBS/2%のBSA中1:2000
Alexa Fluorヤギ抗ウサギ-488、Invitrogen # A11034または# A11008(暗所で4℃貯蔵)、最終conc.:PBS/2%のBSA/0.1%のTween中1:2000
ヨウ化プロピジウム(PI)、Fluka # 81845、H
2O中1mg/ml(暗所で4℃貯蔵)、最終conc.:0.2μg/ml
【0164】
4.順序
【表2-1】
【表2-2】
【表2-3】
【0165】
HPLC/HPLC−MSの条件
保持時間R
t[分]はHPLCにより決定される:
カラム:Chromolith SpeedROD RP-18e, 50 x 4.6 mm
2
勾配:A:B=96:4〜0:100
流速:2.4ml/分
溶離液A:水+0.05%のギ酸、
溶離液B:アセトニトリル+0.04%のギ酸
波長:220nm
MS:ポジティブモード
【0166】
例
合成スキーム1
X=CHである式Iの化合物のための一般合成経路。
【化4】
【0167】
2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリルを、WO 2011/046970 A1に記載のとおりに調製する。
【0168】
5−(2−クロロピリジン−4−イル)−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリルの合成:
2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(3.645mmol;1.20g)および4−ブロモ−2−クロロピリジン(3.645mmol;779mg)を、N
2下の100mlの三つ口フラスコ中、10mlのジオキサンと4mlの水とに溶解する。1.008gの炭酸カリウムおよび211mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を加える。黄茶色の溶液を90℃で2.5h撹拌する。
仕上げに、反応混合物を室温まで冷却し、水と酢酸エチルで希釈し、抽出する。合わせた有機相を飽和NaCl溶液で洗浄し、乾燥させ、濾過し、蒸発させ、1.965gの粗生成物が得られる。精製のため、粗混合物を、石油エーテル/酢酸エチルによりシリカゲル上でクロマトグラフィを行い、968mgの所望の生成物が得られる;
HPLC-MS Rt. [min] 2.225; HPLC-MS [M+H] 315;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm]
【0169】
Buchwald-Hartwig反応のための一般手順:
5−(2−クロロピリジン−4−イル)−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(100mg;0.318mmol)、1.1当量のその複素環状アミノ成分、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、99%(5.8mg;0.006mmol)、9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン、99%(36.8mg;0.064mmol)、炭酸セシウム(207mg;0.635mmol)、および2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピル1,1’−ビフェニル(3.8mg;0.008mmol)を、N
2下の100mlの三つ口フラスコ中、10mlのジオキサンに溶解する。その後、反応混合物を140℃で4h加温し、室温で終夜撹拌する。
仕上げに、溶媒を除去する。残渣を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出する。合わせた有機相を水で洗浄し、乾燥させ、濾過し、蒸発させる。必要なら、残渣をクロマトグラフィで精製する。
【0170】
Buchwald-Hartwig反応のための一般手順に従う式Iの化合物の調製
2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)−5−{2−[1−(3−トリフルオロメチルフェニル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリジン−4−イル}ベンゾニトリル(“A1”)
1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−4−アミンを用いて、所望の生成物が44%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 2.345; HPLC-MS [M+H] 506;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.47 (s, 1H), 9.02 (s, 1H), 8.35 (d, J= 2.4, 1H), 8.23 (m, 2H), 8.14 (dd, J= 9.0, 2.4, 1H), 8.08 (d, J= 6.6, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.81 (t, J= 8.3, 1H), 7.72 (d, J= 7.7, 1H), 7.56 (d, J= 9.1, 1H), 7.5 - 7.43 (m, 2H), 4.97 (tt, J= 7.8, 3.7, 1H), 3.93 - 3.85 (m, 2H), 3.58 (m, 2H), 2.11 - 2.01 (m, 2H), 1.72 (m, 2H)。
【0171】
5−{2−[1−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリジン−4−イル}−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A2”)
1−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−イルアミン塩酸塩を用いて、所望の生成物が6.7%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.235; HPLC-MS [M+H] 459;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.49 (s, 1H), 8.27 (d, J=2.4, 1H), 8.12 - 8.06 (m, 2H), 8.01 (d, J=6.4, 1H), 7.73 (d, J=4.0, 1H), 7.52 (d, J=9.2, 1H), 7.41 - 7.37 (m, 2H), 4.96 (m, 1H), 4.61 - 4.50 (m, 1H), 3.96 - 3.87 (m, 2H), 3.69 - 3.52 (m, 5H), 3.33 - 3.16 (m, 2H), 2.90 (s, 3H), 2.39 - 2.18 (m, 4H), 2.08 (m, 2H), 1.76 (m, 2H)。
【0172】
5−[2−([3,3’]ビピリジニル−6−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A3”)
[3,3’]ビピリジニル−6−イルアミンを用いて、所望の生成物が定量的収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.492; HPLC-MS [M+H] 450;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 11.36 (s, 1H), 9.06 (d, J=1.9, 1H), 8.77 (d, J=2.4, 1H), 8.70 (dd, J=5.0, 1.4, 1H), 8.41 (d, J=6.0, 1H), 8.38 - 8.30 (m, 2H), 8.25 (d, J=2.4, 1H), 8.10 (dd, J=8.9, 2.4, 1H), 7.79 (d, J=0.8, 1H), 7.71 (dd, J=8.0, 5.0, 1H), 7.64 (d, J=8.8, 1H), 7.61 - 7.52 (m, 2H), 4.96 (m, 1H), 3.88 (m, 2H), 3.6 (m, 2H), 2.11 - 1.98 (m, 2H), 1.77 - 1.63 (m, 2H)。
【0173】
5−[2−(5−メチルイソオキサゾール−3−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A4”)
5−メチルイソオキサゾール−3−イルアミンを用いて、所望の生成物が30%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.934; HPLC-MS [M+H] 377;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.81 (s, 1H), 8.26 (d, J=5.3, 1H), 8.08 (d, J=2.4, 1H), 7.96 (dd, J=8.9, 2.4, 1H), 7.64 (m, 1H), 7.51 (d, J=9.1, 1H), 7.22 (dd, J=5.3, 1.6, 1H), 6.38 (d, J=0.6, 1H), 4.90 (m, 1H), 3.93 - 3.81 (m, 2H), 3.55 (m, 2H), 2.03 (m, 2H), 1.68 (m, 2H)。
【0174】
5−[2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A5”)
1−メチル−1H−ピラゾール−3−アミンを用いて、所望の生成物が定量的収率で得られる; HPLC-MS Rt. [min] 1.558; HPLC-MS [M+H] 376;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 11.08 (br, 1H), 8.28 - 8.22 (m, 2H), 8.07 (dd, J=9.0, 2.4, 1H), 7.76 (d, J=2.2, 1H), 7.57 (d, J=9.1, 1H), 7.50 (d, J=1.3, 1H), 7.44 - 7.36 (m, 1H), 6.20 (d, J=2.3, 1H), 5.00 - 4.88 (m, 1H), 3.94 - 3.81 (m, 5H), 3.56 (m, 2H), 2.10 - 1.97 (m, 2H), 1.77 - 1.63 (m, 2H)。
【0175】
5−[2−(2−フラン−2−イルメチル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A6”)
2−フラン−2−イルメチル−2H−ピラゾール−3−イルアミンを用いて、所望の生成物が55%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.908; HPLC-MS [M+H] 442;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 8.87 (s, 1H), 8.17 (d, J=5.3, 1H), 8.06 (d, J=2.4, 1H), 7.93 (dd, J=8.9, 2.4, 1H), 7.52 (dd, J=1.8, 0.8, 1H), 7.48 (d, J=9.1, 1H), 7.39 (d, J=6.9, 1H), 7.11 (dd, J=5.4, 1.6, 1H), 6.97 (s, 1H), 5.28 (s, 2H), 4.95 - 4.83 (m, 1H), 3.94 - 3.83 (m, 2H), 3.59 - 3.51 (m, 2H), 2.08 - 1.95 (m, 2H), 1.72 - 1.60 (m, 2H)。
【0176】
5−[2−(5−モルホリン−4−イルピリジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A7”)
5−モルホリン−4−イルピリジン−2−イルアミンを用いて、所望の生成物が23%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.682; HPLC-MS [M+H] 458;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 11.33 (s, 1H), 8.34 (d, J=6.3, 1H), 8.24 (t, J=7.8, 1H), 8.08 (dd, J=9.0, 2.4, 1H), 7.95 (d, J=2.9, 1H), 7.81 (d, J=7.2, 1H), 7.58 (d, J=9.1, 1H), 7.55 - 7.46 (m, 2H), 7.33 (d, J=9.2, 1H), 5.01 - 4.88 (m, 1H), 3.93 - 3.83 (m, 2H), 3.81 - 3.71 (m, 4H), 3.61 - 3.51 (m, 4H), 3.20 - 3.11 (m, 2H), 2.10 - 1.99 (m, 2H), 1.74 - 1.63 (m, 2H)。
【0177】
5−[2−(1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A8”)
1−フェニル−1H−ピラゾール−4−アミンを用いて、所望の生成物が46%の収率で得られる; HPLC-MS Rt. [min] 1.977; HPLC-MS [M+H] 438;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.45 (s, 1H), 8.70 (s, 1H), 8.17 (dd, J=5.5, 4.3, 2H), 8.01 (dd, J=8.9, 2.2, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.82 (d, J=7.8, 2H), 7.54 - 7.47 (m, 3H), 7.30 (t, J=7.4, 1H), 7.17 - 7.05 (m, 2H), 4.99 - 4.86 (m, 1H), 3.93 - 3.80 (m, 2H), 3.60 - 3.49 (m, 2H), 2.11 - 1.97 (m, 2H), 1.75 - 1.61 (m, 2H)。
【0178】
5−{2−[5−(1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−2−イルアミノ]ピリジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A9”)
tert−ブチル4−(6−アミノピリジン−3−イル)ピラゾール−1−カルボキシラートを用いて、所望の生成物が16%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.648; HPLC-MS [M+H] 439。
【0179】
5−[2−(5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A10”)
5−tert−ブチル−1H−ピラゾール−3−イルアミンを用いて、所望の生成物が8%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.778; HPLC-MS [M+H] 418;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 12.39 (br, 1H), 10.73 (br, 1H), 8.27 (d, J=6.3, 1H), 8.22 (s, 1H), 8.05 (dd, J=8.9, 2.3, 1H), 7.56 (d, J=9.0, 2H), 7.34 (s, 1H), 5.96 (s, 1H), 5.00 - 4.88 (m, 1H), 3.95 - 3.80 (m, 2H), 3.61 - 3.53 (m, 2H), 2.10 - 1.97 (m, 2H), 1.77 - 1.62 (m, 2H), 1.31 (s, 9H)。
【0180】
6−{4−[3−シアノ−4−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)フェニル]ピリジン−2−イルアミノ}ニコチノニトリル(“A11”)
6−アミノニコチノニトリルを用いて、所望の生成物が94%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.738; HPLC-MS [M+H] 398;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 10.37 (s, 1H), 8.67 (dd, J=2.3, 0.7, 1H), 8.36 (d, J=5.3, 1H), 8.12 (d, J=2.4, 1H), 8.07 (dd, J=8.9, 2.3, 1H), 7.99 (dd, J=5.9, 3.0, 1H), 7.97 - 7.90 (m, 2H), 7.52 (d, J=9.1, 1H), 7.36 (dd, J=5.3, 1.6, 1H), 4.99 - 4.83 (m, 1H), 3.96 - 3.82 (m, 2H), 3.63 - 3.46 (m, 2H), 2.10 - 1.96 (m, 2H), 1.78 - 1.57 (m, 2H)。
【0181】
5−[2−(5−シクロプロピル−2H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A12”)
5−アミノ−3−シクロプロピル−1H−ピラゾールを用いて、所望の生成物が5%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.674; HPLC-MS [M+H] 402;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 10.79 (br, 1H), 8.26 (d, J=6.3, 1H), 8.21 (d, J=2.0, 1H), 8.04 (dd, J=8.9, 2.4, 1H), 7.56 (d, J=9.1, 1H), 7.50 (s, 1H), 7.37 (d, J=5.1, 1H), 5.87 (s, 1H), 4.94 (m, 1H), 3.87 (m, 2H), 3.55 (m, 2H), 2.13 - 1.87 (m, 3H), 1.69 (m, 2H), 1.07 - 0.94 (m, 2H), 0.83 - 0.67 (m, 2H)。
【0182】
2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)−5−[2−(5−トリフルオロメチルピリジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]ベンゾニトリル(“A13”)
5−トリフルオロメチルピリジン−2−イルアミンを用いて、所望の生成物が34%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.917; HPLC-MS [M+H] 441;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 10.25 (s, 1H), 8.60 (s, 1H), 8.34 (d, J=5.3, 1H), 8.13 (d, J=2.4, 1H), 8.04 - 7.95 (m, 4H), 7.52 (d, J=9.1, 1H), 7.32 (dd, J=15.1, 7.5, 1H), 4.99 - 4.84 (m, 1H), 3.92 - 3.80 (m, 2H), 3.61 - 3.50 (m, 2H), 2.10 - 1.98 (m, 2H), 1.75 - 1.61 (m, 2H)。
【0183】
5−[2−(ピリミジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A14”)
ピリミジン−2−イルアミンを用いて、所望の生成物が95%の収率で得られる;
HPLC-MS Rt. [min] 1.508; HPLC-MS [M+H] 374;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.89 (s, 1H), 8.58 (d, J=4.8, 2H), 8.51 (d, J=0.8, 1H), 8.34 (d, J=5.2, 1H), 8.13 (d, J=2.4, 1H), 8.01 (dd, J=8.9, 2.4, 1H), 7.51 (d, J=9.0, 1H), 7.33 (dd, J=5.2, 1.6, 1H), 6.97 (t, J=4.8, 1H), 4.97 - 4.85 (m, 1H), 3.91 - 3.82 (m, 2H), 3.61 - 3.49 (m, 2H), 2.09 - 1.97 (m, 2H), 1.76 - 1.63 (m, 2H)。
【0184】
5−[2−(5−ヒドロキシメチルピリジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A15”)
(6−アミノピリジン−3−イル)メタノールを用いて、所望の生成物が31%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.536; HPLC-MS [M+H] 403;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 11.41 (br, 1H), 8.42 (d, J=6.0, 1H), 8.31 (d, J=1.2, 1H), 8.25 (d, J=2.3, 1H), 8.08 (dd, J=8.9, 2.4, 1H), 8.00 (d, J=8.5, 1H), 7.63 - 7.54 (m, 3H), 7.45 (d, J=8.6, 1H), 5.04 - 4.90 (m, 1H), 4.56 (s, 2H), 3.94 - 3.84 (m, 2H), 3.62 - 3.51 (m, 2H), 2.11 - 2.00 (m, 2H), 1.77 - 1.62 (m, 2H)。
【0185】
5−[2−(1−ピペリジン−4−イル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A16”)
tert−ブチル4−(4−アミノピラゾール−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラートを用いて、tert−ブチル4−(4−{4−[3−シアノ−4−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)フェニル]ピリジン−2−イルアミノ}ピラゾール−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラートが40%の収率で得られる。
87mgの得られたtert−ブチルエステルを、3mlの乾燥ジオキサン中に溶解し、ジオキサン中の4モルのHCl3mlを加える。わずかに黄色の溶液をRTで1h撹拌したままにする。
【0186】
反応溶液を、ロータリーエバポレーターで乾燥させ、粉末残渣を、石油エーテルと酢酸エチルで粉砕し、吸引濾過して除く。この物質を数回凍結乾燥し、38.8mgの所望の生成物が得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.244; HPLC-MS [M+H] 445;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 8.78 (s, 1H), 8.15 (d, J=5.4, 1H), 8.04 (d, J=4.5, 1H), 7.97 (d, 1H), 7.92 (dt, J=17.9, 8.9, 1H), 7.51 - 7.43 (m, 2H), 6.93 (dd, J=5.4, 1.5, 1H), 6.86 (s, 1H), 4.96 - 4.84 (m, 1H), 4.22 - 4.08 (m, 1H), 3.95 - 3.82 (m, 2H), 3.59 - 3.47 (m, 2H), 3.10 - 3.02 (m, 2H), 2.61 (td, J=12.3, 2.1, 2H), 2.08 - 1.98 (m, 2H), 1.98 - 1.89 (m, 2H), 1.84 - 1.73 (m, 2H), 1.73 - 1.61 (m, 2H)。
【0187】
2−{4−[3−シアノ−4−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)フェニル]ピリジン−2−イルアミノ}イソニコチノニトリル(“A17”)
2−アミノイソニコチノニトリルを用いて、所望の生成物が9%の収率で得られる;
HPLC-MS Rt. [min] 1.719; HPLC-MS [M+H] 398;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 10.34 (s, 1H), 8.49 (d, J=5.1, 1H), 8.36 (d, J=5.5, 1H), 8.25 (s, 1H), 8.13 (d, J=2.3, 1H), 8.00 (dd, J=8.9, 2.4, 1H), 7.80 (d, J=0.9, 1H), 7.53 (d, J=9.0, 1H), 7.39 - 7.33 (m, 1H), 7.31 (dd, J=5.1, 0.9, 1H), 4.92 (tt, J=7.8, 3.8, 1H), 3.91 - 3.82 (m, 2H), 3.56 (ddd, J=11.5, 8.4, 3.1, 2H), 2.08 - 1.98 (m, 2H), 1.74 - 1.63 (m, 2H)。
【0188】
5−[2−(4−ヒドロキシメチルピリジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A18”)
(2−アミノピリジン−4−イル)メタノールを用いて、所望の生成物が60%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.567; HPLC-MS [M+H] 403;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 11.52 (s, 1H), 8.41 (d, J=5.8, 1H), 8.29 (d, J=6.0, 1H), 8.21 (d, J=2.3, 1H), 8.05 (dd, J=8.9, 2.4, 1H), 7.55 (d, J=9.0, 3H), 7.43 (s, 1H), 7.13 (d, J=5.7, 1H), 5.56 (br, 1H), 4.99 - 4.88 (m, 1H), 4.65 (s, 2H), 3.93 - 3.83 (m, 2H), 3.63 - 3.49 (m, 2H), 2.11 - 1.97 (m, 2H), 1.77 - 1.61 (m, 2H)。
【0189】
5−{4−[3−シアノ−4−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)フェニル]ピリジン−2−イルアミノ}ベンゾフラン−2−カルボキサミド(“A19”)
5−アミノベンゾフラン−2−カルボキサミドを用いて、所望の生成物が51%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.824; HPLC-MS [M+H] 455;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 10.94 (br, 1H), 9.2 (br, 2H), 8.48 (d, J=5.2, 1H), 8.42 (d, J=1.0, 1H), 8.19 (d, J=2.4, 1H), 8.04 (dd, J=8.9, 2.4, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.74 (d, J=8.8, 1H), 7.59 - 7.50 (m, 3H), 7.30 (dd, J=8.8, 1.9, 1H), 4.98 - 4.87 (m, 1H), 3.92 - 3.83 (m, 2H), 3.62 - 3.50 (m, 2H), 2.09 - 1.98 (m, 2H), 1.75 - 1.63 (m, 2H)。
【0190】
2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)−5−[2−(5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]ベンゾニトリル(“A36”)
2−アミノ−5,6,7,8−テトラヒドロピリド−[4,3−d]ピリミジンジヒドロ塩化物(100mg;0.448mmol)を50mlのフラスコ中、10mlのジクロロメタンに溶解し、二炭酸ジ−tert−ブチル(0.14ml;0.672mmol)およびトリエチルアミン(0.062ml;0.448mmol)を撹拌しながら加える。反応混合物をRTで終夜撹拌する。仕上げに、反応混合物を蒸発させる。残渣を酢酸エチルで粉砕し、吸引濾過で除く。濾過物を蒸発させ、80mgのtert−ブチル2−アミノ−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−カルボキシラートlが得られる;
【0191】
HPLC-MS Rt. [min] 1.504; HPLC-MS [M+H] 251;
調製されたtert−ブチル2−アミノ−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−カルボキシラートを用いて、tert−ブチル2−{4−[3−シアノ−4−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)フェニル]ピリジン−2−イルアミノ}−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−カルボキシラートが、Buchwald-Hartwig条件下で得られる。
【0192】
tert−ブチル2−{4−[3−シアノ−4−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)フェニル]ピリジン−2−イルアミノ}−7,8−ジヒドロ−5H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−カルボキシラート(155mg;0.241mmol)を、3.5mlの乾燥ジオキサンに溶解し、ジオキサン中HCl(4mol/l)3mlを加える。黄色溶液を室温で30分間撹拌する。
反応混合物を、2モルのNaOHを使用して塩基性にする。沈殿物を吸引濾過して除き、ジオキサンで洗浄し、97mgの所望の生成物が得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.223; HPLC-MS [M+H] 429;
NMR
【0193】
6−{4−[3−シアノ−4−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)フェニル]ピリジン−2−イルアミノ}ニコチンアミド(“A37”)
6−アミノニコチンアミドを用いて、所望の生成物が5%の収率で得られる;
HPLC-MS Rt. [min] 1.476; HPLC-MS [M+H] 416;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 10.90 (s, 1H), 8.68 (d, J=1.9, 1H), 8.44 (d, J=5.3, 1H), 8.41 (d, J=1.0, 1H), 8.28 (dd, J=9.1, 2.0, 1H), 8.16 (d, J=2.4, 1H), 8.02 (dd, J=8.9, 2.4, 1H), 7.98 - 7.63 (m, 1H), 7.57 - 7.49 (m, 2H), 6.85 (d, J=9.1, 1H), 4.98 - 4.87 (m, 1H), 3.92 - 3.83 (m, 2H), 3.60 - 3.51 (m, 2H), 2.10 - 1.97 (m, 2H), 1.76 - 1.61 (m, 2H)。
【0194】
合成スキーム2
1H−ピラゾール−4−イルアミン誘導体の調製
【化5】
【0195】
一般手順:
4−ニトロ−1H−ピラゾール(4.422mmol;500.00mg)、1当量の第1級アルコールおよび1.77gのトリフェニルホスフィンを、N
2下、100mlの乾燥管付き三つ口フラスコ中、20mlの乾燥THFに溶解する。続いて、ジ−tert−ブチルアゾジカルボキシラート(5.748mmol;1.35g)を、分けて加える。黄色溶液をRTで2h撹拌する。
【0196】
仕上げに、トリフェニルホスフィンオキシドを吸引濾過して除き、濾過物をロータリーエバポレーターで蒸発させる。必要なら、4−ニトロ−1H−ピラゾール誘導体を、酢酸エチル/石油エーテル中、シリカゲル上でクロマトグラフィを行う。
4−ニトロ−1H−ピラゾール誘導体を、メタノールに溶解し、5%のPd/Cを加え、混合物を、水素を使用して室温で水素化する。1H−ピラゾール−4−イルアミン誘導体が、濾過および溶液の蒸発後に得られる。
【0197】
1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミンが、2,2−ジフルオロエタノールを使用して調製される;
HPLC-MS Rt. [min] 0.351; HPLC-MS [M+H] 148。
【0198】
tert−ブチル4−[2−(4−アミノピラゾール−1−イル)エチル]ピペリジン−1−カルボキシラートが、tert−ブチル4−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン−1−カルボキシラートを使用して調製される;
HPLC-MS Rt. [min] 1.357; HPLC-MS [M+H] 295。
【0199】
1−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミンが、N−(2−ヒドロキシエチル)モルホリンを使用して調製される;HPLC-MS Rt. [min] 0.320; HPLC-MS [M+H] 197。
【0200】
1−(3−メトキシプロピル)−1H−ピラゾール−4−イルアミンが、3−メトキシ−1−プロパノールを使用して調製される;HPLC-MS Rt. [min] 0.363; HPLC-MS [M+H] 155。
【0201】
2−(4−アミノピラゾール−1−イルメチル)シクロプロパンカルボニトリルが、2−ヒドロキシメチルシクロプロパンカルボニトリルを使用して調製される;HPLC-MS Rt. [min] 0.380; HPLC-MS [M+H] 163。
【0202】
tert−ブチル3−(4−アミノピラゾール−1−イル)アゼチジン−1−カルボキシラートが、tert−ブチル3−ヒドロキシアゼチジン−1−カルボキシラートを使用して調製される;HPLC-MS Rt. [min] 1.117;
HPLC-MS [M+H] 183。
【0203】
[trans−2−(4−アミノピラゾール−1−イルメチル)シクロプロピル]メタノールが、trans−2−ヒドロキシメチルシクロプロピル)メタノールを使用して調製される;HPLC-MS Rt. [min] 0.355;
HPLC-MS [M+H] 168。
【0204】
1−(テトラヒドロフラン−3−イルメチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミンが、(テトラヒドロ−フラン−3−イル)メタノールを使用して調製される;HPLC-MS Rt. [min] 0.357; HPLC-MS [M+H] 168。
【0205】
tert−ブチル3−(4−アミノピラゾール−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシラートが、tert−ブチル3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキシラートを使用して調製される;HPLC-MS Rt. [min] 1.099;
HPLC-MS [M+H] 253。
【0206】
1−(2−ピラゾール−1−イルエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミンが、2−(1H−ピラゾール−1−イル)エタノールを使用して調製される;HPLC-MS Rt. [min] 0.355; HPLC-MS [M+H] 178。
【0207】
式Iの化合物の調製
5−{2−[1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A20”)
前記1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミンを用いて、所望の生成物が34%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.619;
HPLC-MS [M+H] 426;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 8.94 (s, 1H), 8.16 (d, J=8.1, 1H), 8.10 (s, 1H), 8.06 (d, J=2.4, 1H), 7.94 (dd, J=8.9, 2.4, 1H), 7.55 (s, 1H), 7.47 (d, J=10.1, 1H), 6.97 (dd, J=5.4, 1.5, 1H), 6.89 (d, J=0.7, 1H), 6.33 (tt, J=55.1, 3.9, 1H), 4.95 - 4.83 (m, 1H), 4.66 - 4.50 (m, 2H), 3.93 - 3.82 (m, 2H), 3.62 - 3.48 (m, 2H), 2.08 - 1.96 (m, 2H), 1.74 - 1.60 (m, 2H)。
【0208】
5−{2−[1−(2−ピペリジン−4−イルエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A21”)
先に調製されたtert−ブチル4−[2−(4−アミノピラゾール−1−イル)エチル]ピペリジン−1−カルボキシラートを用いて、tert−ブチル4−[2−(4−{4−[3−シアノ−4−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)フェニル]ピリジン−2−イルアミノ}ピラゾール−1−イル)エチル]ピペリジン−1−カルボキシラートが41%の収率で得られる。
【0209】
210mgのtert−ブチル4−[2−(4−{4−[3−シアノ−4−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)フェニル]ピリジン−2−イルアミノ}ピラゾール−1−イル)エチル]ピペリジン−1−カルボキシラートを、5mlの乾燥ジオキサンに溶解し、ジオキサン中HCl(4mol/l)5mlを加える。黄色溶液を室温で30分間撹拌する。
反応混合物を、2モルのNaOHを使用して塩基性にし、抽出する。合わせた有機相を乾燥させ、濾過し、蒸発させ、150mgの所望の化合物が得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.274;
HPLC-MS [M+H] 473;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 8.78 (d, 1H), 8.15 (d, J=5.4, 1H), 8.04 (d, J=2.4, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.92 (dd, J=8.9, 2.4, 1H), 7.47 (d, J=9.1, 1H), 7.44 (s, 1H), 6.93 (dd, J=5.4, 1.6, 1H), 6.86 (d, J=0.8, 1H), 4.96 - 4.82 (m, 1H), 4.15 - 4.04 (m, 2H), 3.91 - 3.81 (m, 2H), 3.59 - 3.51 (m, 2H), 2.99 - 2.85 (m, 2H), 2.47 - 2.36 (m, 2H), 2.10 - 1.96 (m, 2H), 1.74 - 1.52 (m, 6H), 1.34 - 0.98 (m, 3H)。
【0210】
5−{2−[1−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A22”)
先に調製された1−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミンを用いて、所望の生成物が42%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.307;
HPLC-MS [M+H] 475;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.03 (br, 1H), 8.20 - 8.13 (m, 2H), 8.08 (d, J=2.3, 1H), 7.96 (dd, J=8.9, 2.4, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.50 (d, J=9.1, 1H), 7.01 (d, J=5.0, 1H), 6.93 (s, 1H), 4.96 - 4.85 (m, 1H), 4.53 (t, J=6.1, 2H), 3.96 - 3.83 (m, 6H), 3.61 - 3.52 (m, 8H), 2.08 - 1.97 (m, 2H), 1.75 - 1.57 (m, 2H)。
【0211】
5−{2−[1−(3−メトキシプロピル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A23”)
先に調製された1−(3−メトキシプロピル)−1H−ピラゾール−4−イルアミンを用いて、所望の生成物が16%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.565;
HPLC-MS [M+H] 434;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.41 (br, 1H), 8.17 (d, J=2.0, 1H), 8.06 (d, J=6.0, 1H), 8.02 - 7.97 (m, 2H), 7.55 (s, 1H), 7.51 (d, J=9.1, 1H), 7.16 (s, 1H), 7.07 (s, 1H), 5.01 - 4.84 (m, 1H), 4.14 (t, J=7.0, 2H), 3.91 - 3.78 (m, 3H), 3.32 (t, J=6.2, 2H), 3.24 (s, 3H), 2.11 - 1.95 (m, 4H), 1.76 - 1.58 (m, 2H)。
【0212】
5−{2−[1−(2−シアノシクロプロピルメチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A24”)
先に調製された2−(4−アミノピラゾール−1−イルメチル)シクロプロパンカルボニトリルを用いて、所望の生成物が28%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.573;
HPLC-MS [M+H] 431;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.49 (br, 1H), 8.17 (d, J=2.2, 1H), 8.08 (d, J=6.0, 1H), 8.06 (s, 1H), 8.00 (dd, J=8.9, 2.4, 1H), 7.59 (s, 1H), 7.51 (d, J=9.1, 1H), 7.15 (d, J=5.5, 1H), 7.09 (s, 1H), 4.98 - 4.86 (m, 1H), 4.18 - 4.10 (m, 1H), 4.10 - 4.00 (m, 1H), 3.92 - 3.82 (m, 2H), 3.60 - 3.49 (m, 2H), 2.07 - 1.90 (m, 3H), 1.86 - 1.78 (m, 1H), 1.74 - 1.63 (m, 2H), 1.35 - 1.27 (m, 1H), 1.17 - 1.09 (m, 1H)。
【0213】
5−[2−(1−アゼチジン−3−イル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A25”)
先に調製されたtert−ブチル3−(4−アミノピラゾール−1−イル)アゼチジン−1−カルボキシラートを用いて、tert−ブチル3−(4−{4−[3−シアノ−4−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)フェニル]ピリジン−2−イルアミノ}ピラゾール−1−イル)アゼチジン−1−カルボキシラートが18%の収率で得られる。
【0214】
71mgのtert−ブチル3−(4−{4−[3−シアノ−4−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)フェニル]ピリジン−2−イルアミノ}ピラゾール−1−イル)アゼチジン−1−カルボキシラートを、3mlのジオキサンに溶解し、ジオキサン中のHCl(4モルの)3ml加える。黄色溶液を室温で30分間撹拌する。
仕上げに、反応溶液を、2モルのNaOHを使用して塩基性にし、酢酸エチルで抽出する。合わせた有機相を乾燥させ、濾過し、蒸発させる。シリカゲルのクロマトグラフィにより、27mgの所望の化合物が得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.255; HPLC-MS [M+H] 417。
【0215】
5−{2−[1−((1S,2S)−2−ヒドロキシメチルシクロプロピルメチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A26”)
先に調製された[trans−2−(4−アミノピラゾール−1−イルメチル)シクロプロピル]メタノールを用いて、所望の生成物が35%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.490; HPLC-MS [M+H] 446;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.45 (s, 1H), 8.18 (s, 1H), 8.11 - 7.95 (m, 2H), 7.58 - 7.48 (m, 2H), 7.16 (s, 1H), 7.09 (s, 1H), 4.99 - 4.86 (m, 1H), 4.08 - 3.93 (m, 2H), 3.87 (dt, J=10.3, 3.5, 2H), 3.61 - 3.48 (m, 2H), 3.35 (dd, J=11.2, 6.1, 1H), 3.26 (dd, J=11.2, 6.5, 1H), 2.07 - 1.96 (m, 2H), 1.73 - 1.62 (m, 2H), 1.19 - 0.99 (m, 2H), 0.59 - 0.38 (m, 2H)。
【0216】
5−{2−[1−(テトラヒドロフラン−3−イルメチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A27”)
先に調製された1−(テトラヒドロフラン−3−イルメチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミンを用いて、所望の生成物が37%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.536;
HPLC-MS [M+H] 446;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.51 (s, 1H), 8.18 (d, J=1.6, 1H), 8.09 - 8.03 (m, 2H), 8.01 (dd, J=8.9, 2.3, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.52 (d, J=9.1, 1H), 7.18 (d, J=4.2, 1H), 7.10 (s, 1H), 4.98 - 4.87 (m, 1H), 4.17 - 4.04 (m, 2H), 3.90 - 3.83 (m, 2H), 3.77 (td, J=8.1, 5.7, 1H), 3.71 - 3.60 (m, 2H), 3.60 - 3.45 (m, 3H), 2.79 - 2.67 (m, 1H), 2.08 - 1.99 (m, 2H), 1.99 - 1.86 (m, 1H), 1.74 - 1.53 (m, 3H)。
【0217】
5−[2−(1−ピロリジン−3−イル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A28”)
先に調製されたtert−ブチル3−(4−アミノピラゾール−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシラートを用いて、tert−ブチル3−(4−{4−[3−シアノ−4−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)フェニル]ピリジン−2−イルアミノ}ピラゾール−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシラートが68%の収率で得られる。
【0218】
110mgのtert−ブチル3−(4−{4−[3−シアノ−4−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)フェニル]ピリジン−2−イルアミノ}ピラゾール−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシラートを、3mlの乾燥ジオキサンに溶解し、ジオキサン中のHCl(4mol/l)3mlを加える。黄色溶液を室温で30分間撹拌する。
仕上げに、反応混合物を、2モルのNaOHを使用して塩基性にする。溶液をロータリーエバポレーターで蒸発させ、クロマトグラフィを行い、100mgの所望の生成物が得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.288; HPLC-MS [M+H] 431;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 8.93 (s, 1H), 8.17 (d, J=5.4, 1H), 8.11 (s, 1H), 8.07 (d, J=2.4, 1H), 7.95 (dd, J=8.9, 2.4, 1H), 7.55 (s, 1H), 7.50 (d, J=9.1, 1H), 6.97 (dd, J=5.4, 1.5, 1H), 6.91 (s, 1H), 5.09 - 5.00 (m, 1H), 4.95 - 4.86 (m, 1H), 3.93 - 3.82 (m, 2H), 3.60 - 3.52 (m, 2H), 3.51 - 3.43 (m, 2H), 3.22 - 3.12 (m, 2H), 2.35 - 2.27 (m, 1H), 2.22 - 2.13 (m, 1H), 2.08 - 1.99 (m, 2H), 1.74 - 1.63 (m, 2H)。
【0219】
5−{2−[1−(2−ピラゾール−1−イルエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A38”)
先に調製された1−(2−ピラゾール−1−イルエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミンを用いて、所望の生成物が46%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.538;
HPLC-MS [M+H] 456;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.43 (s, 1H), 8.17 (d, J=1.7, 1H), 8.07 (d, J=6.1, 1H), 8.00 (dd, J=8.9, 2.3, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.59 (s, 1H), 7.55 - 7.51 (m, 2H), 7.45 (d, J=1.5, 1H), 7.17 (s, 1H), 7.00 (s, 1H), 6.16 (t, J=2.0, 1H), 4.99 - 4.89 (m, 1H), 4.61 - 4.48 (m, 4H), 3.91 - 3.82 (m, 2H), 3.62 - 3.51 (m, 2H), 2.10 - 1.99 (m, 2H), 1.73 - 1.62 (m, 2H)。
【0220】
5−[2−(1−{2−[1−(2−ヒドロキシアセチル)ピペリジン−4−イル]エチル}−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A29”)
5−{2−[1−(2−ピペリジン−4−イルエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(0.060mmol;30.00mg)およびグリコール酸(0.072mmol;5.50mg)を、50mlのフラスコ中、5mlのDMFに溶解し、HATU(0.090mmol;34.40mg)および4−メチルモルホリン(0.181mmol;0.02ml)を加える。ベージュ色の溶液を室温で4.5h撹拌する。
仕上げに、DMAをロータリーエバポレーターで除去し、残渣を酢酸エチルと2モルのNaOHで抽出する。有機相を乾燥させ、濾過し、蒸発させる。
得られた粗生成物を、シリカゲル(ジククロメタン、メタノール)でクロマトグラフィを行い、32mgの所望の生成物が得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.527
【0221】
HPLC-MS [M+H] 531;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 11.94 (br, 1H), 8.79 (s, 1H), 8.15 (d, J=5.4, 1H), 8.05 (d, J=2.4, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.92 (dd, J=8.9, 2.4, 1H), 7.51 - 7.40 (m, 1H), 6.94 (dd, J=5.4, 1.3, 1H), 6.86 (s, 1H), 4.94 - 4.84 (m, 1H), 4.40 (s, 1H), 4.30 (d, J=12.6, 1H), 4.11 (t, J=7.1, 2H), 4.07 - 3.99 (m, 2H), 3.91 - 3.82 (m, 2H), 3.66 - 3.58 (m, 1H), 3.58 - 3.49 (m, 2H), 2.87 (t, J=12.3, 1H), 2.59 - 2.50 (m, 1H), 2.10 - 1.97 (m, 2H), 1.78 - 1.61 (m, 5H), 1.51 - 1.37 (m, 1H), 1.16 - 0.91 (m, 3H)。
【0222】
5−[2−(1−{2−[1−(2−アミノアセチル)ピペリジン−4−イル]エチル}−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A30”)
5−{2−[1−(2−ピペリジン−4−イルエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(0.121mmol;60.00mg)およびBOC−グリシン(0.145mmol;25.36mg)を、50mlのフラスコ中、10mlのDMFに溶解し、HATU(0.181mmol;68.79mg)および4−メチルモルホリン(0.362mmol;0.04ml;3.00eq.)を加える。淡黄色溶液を室温で2h撹拌する。
【0223】
仕上げに、DMFを、ロータリーエバポレーターで蒸発させ、残渣を、酢酸エチルと2モルのNaOHで抽出する。合わせた有機相を乾燥させ、濾過し、蒸発させ、127mgの黄色油のtert−ブチル(2−{4−[2−(4−{4−[3−シアノ−4−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)フェニル]ピリジン−2−イルアミノ}ピラゾール−1−イル)エチル]ピペリジン−1−イル}−2−オキソエチル)カルバマートが得られる。
【0224】
これらを5mlのジオキサンに溶解し、ジオキサン中のHCL(4モルの)を3ml加える。黄色溶液を室温で1h撹拌する。
仕上げに、反応溶液を、2モルのNaOHを使用して塩基性にし、酢酸エチルで希釈し、抽出する。合わせた有機相を乾燥させ、濾過し、蒸発させる。
得られる粗生成物をクロマトグラフィ(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール)で精製し、35mgの所望の生成物が得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.323; HPLC-MS [M+H] 530;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 8.79 (d, 1H), 8.14 (d, J=6.0, 1H), 8.04 (d, J=2.3, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.92 (dd, J=8.9, 2.3, 1H), 7.47 (d, J=6.3, 1H), 7.46 (s, 1H), 6.94 (dd, J=5.4, 1.4, 1H), 6.86 (s, 1H), 4.95 - 4.84 (m, 1H), 4.31 (s, 1H), 4.11 (t, J=7.1, 2H), 3.92 - 3.82 (m, 2H), 3.67 (d, J=12.4, 1H), 3.60 - 3.43 (m, 4H), 2.98 - 2.82 (m, 1H), 2.59 - 2.52 (m, 1H), 2.09 - 1.98 (m, 2H), 1.79 - 1.61 (m, 6H), 1.54 - 1.35 (m, 1H), 1.17 - 0.93 (m, 3H)。
【0225】
カリウムtert−ブトキシドを使用する合成
5−[2−(3−tert−ブチルイソオキサゾール−5−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A31”)
【化6】
【0226】
2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(6.766mmol;2.75g)および4−ブロモ−2−フルオロピリジン(6.766mmol;0.77ml)を、N
2下、100mlの三つ口フラスコ中、25mlのジオキサンおよび10mlの水に溶解し、1.87gの炭酸カリウムおよび392mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を加える。暗茶色溶液を90℃で2.5h撹拌する。
仕上げに、反応混合物を室温まで冷却し、水と酢酸エチルで希釈し、抽出する。合わせた有機相を飽和NaCl溶液で洗浄し、乾燥させ、濾過し、蒸発させ、3.5gの粗生成物が得られ、これを、精製のため、シリカゲルでクロマトグラフィを行い(酢酸エチル/石油エーテル)、2.1gの5−(2−フルオロピリジン−4−イル)−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリルが得られる;HPLC-MS Rt. [min] 2.135; HPLC-MS [M+H] 299;
【0227】
100mgの5−(2−フルオロピリジン−4−イル)−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリルを、N
2下、50mlの三つ口フラスコ中、6mlのジオキサンに懸濁し、52mgの3−tert−ブチルイソオキサゾール−5−イルアミンおよび79mgのKOtBuを加える。黄色溶液を80℃で2.5h撹拌する。仕上げに、反応混合物をロータリーエバポレーターで蒸発させ、残渣を酢酸エチルと水に取り込ませ、抽出する。回収した有機相を乾燥させ、濾過し、蒸発させる。粗生成物を分取HPLCで精製し、所望の生成物が46%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 2.556; HPLC-MS [M+H] 419;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 8.36 (d, J=5.7, 1H), 8.19 (d, J=2.4, 1H), 8.04 (dd, J=8.9, 2.4, 1H), 7.53 (d, J=9.1, 1H), 7.42 (dd, J=5.8, 1.6, 1H), 7.38 (s, 1H), 5.00 - 4.88 (m, 1H), 3.96 - 3.85 (m, 2H), 3.64 - 3.50 (m, 2H), 2.12 - 2.00 (m, 2H), 1.79 - 1.66 (m, 2H), 1.38 - 1.24 (s, 9H)。
【0228】
5−{2−[5−(1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−2−イルアミノ]ピリジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A9”)の合成
【化7】
【0229】
5−ブロモピリジン−2−イルアミン(200mg;1.156mmol)およびtert−ブチル4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピラゾール−1−カルボキシラート(420.670mg;1.387mmol)を、N
2下、50mlの三つ口フラスコ中、3mlのジオキサンおよび1mlの水に溶解し、炭酸カリウム(0.131ml;2.312mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(133.5mg;0.116mmol)を加える。溶液を90℃で終夜撹拌する。
仕上げに、反応混合物を室温まで冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。合わせた有機相を、硫酸ナトリウムを使用して乾燥させ、濾過し、溶媒をロータリーエバポレーターで蒸発させる。残渣をクロマトグラフィ(シリカゲル ジクロロメタン/メタノール)で精製し、249mgのtert−ブチル4−(6−アミノピリジン−3−イル)ピラゾール−1−カルボキシラートが得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.304; HPLC-MS [M+H] 261。
【0230】
85mgのtert−ブチル4−(6−アミノピリジン−3−イル)ピラゾール−1−カルボキシラートを、Buchwald-Hartwig反応のための前記一般手順に従い、100mgの5−(2−クロロピリジン−4−イル)−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリルと反応させ、所望の生成物が16%の収率で得られる;
HPLC-MS Rt. [min] 1.648; HPLC-MS [M+H] 439;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.69 (s, 1H), 8.54 (d, J=2.0, 1H), 8.28 (d, J=5.2, 1H), 8.08 (d, J=10.4, 1H), 8.00 - 7.95 (m, 2H), 7.90 (dd, J=8.7, 2.4, 2H), 7.80 (d, J=8.7, 1H), 7.52 (d, J=9.1, 1H), 7.20 (dd, J=5.3, 1.6, 1H), 4.96 - 4.83 (m, 1H), 3.92 - 3.83 (m, 2H), 3.60 - 3.52 (m, 2H), 2.08 - 1.98 (m, 2H), 1.76 - 1.64 (m, 2H)。
【0231】
合成スキーム2
X=Nである式Iの化合物のための一般合成経路。
【化8】
【0232】
5−(2−クロロピリミジン−4−イル)−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリルを、WO 2011/046970 A1に記載のとおりに調製する。
Buchwald-Hartwig法による式Iの化合物の調製
2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)−5−{2−[1−(3−トリフルオロメチルフェニル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリミジン−4−イル}ベンゾニトリル(“A32”)
1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−4−アミンを用いて、所望の生成物が12%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 2.717; HPLC-MS [M+H] 507;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.80 (s, 1H), 8.75 (s, 1H), 8.60 - 8.54 (m, 2H), 8.45 (dd, J=9.0, 2.2, 1H), 8.17 - 8.10 (m, 2H), 7.98 (s, 1H), 7.74 (t, J=7.9, 1H), 7.64 (d, J=7.8, 1H), 7.53 (d, J=9.1, 1H), 7.43 (d, J=5.2, 1H), 5.00 - 4.89 (m, 1H), 3.92 - 3.83 (m, 2H), 3.60 - 3.51 (m, 2H), 2.10 - 1.99 (m, 2H), 1.75 - 1.63 (m, 2H)。
【0233】
5−[2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリミジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A33”)
1−メチル−1H−ピラゾール−3−アミンを用いて、所望の生成物が36%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.956; HPLC-MS [M+H] 377;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.70 (s, 1H), 8.49 (dd, J=5.8, 3.7, 2H), 8.42 (dd, J=9.0, 2.3, 1H), 7.58 (d, J=2.2, 1H), 7.53 (d, J=9.1, 1H), 7.39 (d, J=5.2, 1H), 6.62 (d, J=2.2, 1H), 5.01 - 4.84 (m, 1H), 3.95 - 3.81 (m, 2H), 3.76 (s, 3H), 3.62 - 3.49 (m, 2H), 2.13 - 1.98 (m, 2H), 1.78 - 1.59 (m, 2H)。
【0234】
5−[2−(1H−ピラゾール−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A34”)
tert−ブチル4−アミノピラゾール−1−カルボキシラートを用いて、所望の生成物が4%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.804; HPLC-MS [M+H] 363;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.47 (s, 1H), 8.48 (m, 2H), 8.41 (dd, J=9.0, 2.2, 1H), 7.79 (s, 2H), 7.53 (d, J=9.1, 1H), 7.32 (d, J=5.2, 1H), 4.97 - 4.87 (m, 1H), 3.92 - 3.82 (m, 2H), 3.60 - 3.49 (m, 2H), 2.10 - 1.99 (m, 2H), 1.75 - 1.63 (m, 2H)。
【0235】
5−{2−[1−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリミジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A35”)
16mgの5−[2−(1H−ピラゾール−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリルを、マグネチックスターラー、凝縮器および乾燥管が備わった50mlのフラスコ中、1mlの乾燥アセトニトリルに溶解し、9mgのブロモエチルメチルエーテルおよび28mgのCs
2CO
3を加え、懸濁液を、90℃の浴温度で撹拌する。反応混合物を90℃で5時間、室温で終夜撹拌する。
【0236】
仕上げに、混合物をロータリーエバポレーターで蒸発させ、分取HPLCで精製し、8mgの所望の生成物が得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.957
HPLC-MS [M+H] 421;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.48 (s, 1H), 8.51 - 8.45 (m, 2H), 8.42 (dd, J=9.0, 2.2, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.59 (s, 1H), 7.52 (d, J=9.1, 1H), 7.34 (d, J=5.2, 1H), 4.99 - 4.90 (m, 1H), 4.24 (t, J=5.3, 2H), 3.91 - 3.82 (m, 2H), 3.68 (t, J=5.3, 2H), 3.56 (ddd, J=11.5, 8.4, 3.1, 2H), 3.24 (s, 3H), 2.09 - 1.98 (m, 2H), 1.75 - 1.63 (m, 2H)。
【0237】
5−{2−[1−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリミジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A39”)
1−(2−モルホリン−4−イルエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミンを用いて、所望の生成物が7%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.537; HPLC-MS [M+H] 476;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.62 (s, 1H), 8.54 - 8.47 (m, 2H), 8.41 (dd, J=9.0, 2.2, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.52 (d, J=9.1, 1H), 7.36 (d, J=6.2, 1H), 5.01 - 4.86 (m, 1H), 4.54 (t, J=6.3, 2H), 3.92 - 3.84 (m, 4H), 3.65 - 3.50 (m, 6H), 3.42 (br, 2H), 3.19 (br, 2H), 2.10 - 1.99 (m, 2H), 1.77 - 1.61 (m, 2H)。
【0238】
5−[2−(1−ピロリジン−3−イル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A40”)
先に調製したtert−ブチル3−(4−アミノピラゾール−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシラートを用いて、tert−ブチル3−(4−{4−[3−シアノ−4−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)フェニル]ピリミジン−2−イルアミノ}ピラゾール−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシラートが12%の収率で得られる。
【0239】
41mgのtert−ブチル3−(4−{4−[3−シアノ−4−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)フェニル]ピリミジン−2−イルアミノ}ピラゾール−1−イル)ピロリジン−1−カルボキシラートを、1mlの乾燥ジオキサンに溶解し、ジオキサン中のHCl(4mol/l)を1ml加える。黄色溶液を室温で60分間撹拌する。
仕上げに、反応混合物を、2モルのNaOHを使用して塩基性にする。溶液をロータリーエバポレーターで蒸発させ、クロマトグラフィを行い、22mgの所望の生成物が得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.522; HPLC-MS [M+H] 432;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.59 (s, 1H), 9.00 (d, J=21.0, 2H), 8.54 - 8.46 (m, 2H), 8.41 (dd, J=9.0, 2.2, 1H), 8.08 (s, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.52 (d, J=9.1, 1H), 7.36 (d, J=5.2, 1H), 5.25 - 5.15 (m, 1H), 4.99 - 4.87 (m, 1H), 3.92 - 3.80 (m, 3H), 3.67 - 3.52 (m, 6H), 2.46 - 2.33 (m, 1H), 2.33 - 2.20 (m, 1H), 2.09 - 1.99 (m, 2H), 1.74 - 1.63 (m, 2H)。
【0240】
5−{2−[1−(テトラヒドロフラン−3−イルメチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリミジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A41”)
先に調製した1−(テトラヒドロフラン−3−イルメチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミンを用いて、所望の生成物が8%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.986;
HPLC-MS [M+H] 447;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.49 (s, 1H), 8.52 - 8.45 (m, 2H), 8.41 (d, J=8.9, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.52 (d, J=9.0, 1H), 7.33 (d, J=5.2, 1H), 4.99 - 4.88 (m, 1H), 4.11 - 4.04 (m, 2H), 3.91 - 3.83 (m, 2H), 3.76 (dd, J=13.8, 7.9, 1H), 3.70 - 3.60 (m, 2H), 3.60 - 3.51 (m, 2H), 3.47 (dd, J=8.3, 5.7, 1H), 2.76 - 2.65 (m, 1H), 2.10 - 1.98 (m, 2H), 1.97 - 1.85 (m, 1H), 1.75 - 1.56 (m, 3H)。
【0241】
5−{4−[3−シアノ−4−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)フェニル]ピリミジン−2−イルアミノ}ベンゾフラン−2−カルボキサミド(“A42”)
5−アミノベンゾフラン−2−カルボキサミドを用いて、所望の生成物が5%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 2.036; HPLC-MS [M+H] 456;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.75 (s, 1H), 8.55 (dd, J=8.3, 3.7, 2H), 8.46 (dd, J=9.0, 2.3, 1H), 8.28 (d, J=2.1, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.72 (dd, J=9.0, 2.2, 1H), 7.62 (s, 1H), 7.56 (dd, J=12.4, 9.1, 2H), 7.51 (d, J=0.6, 1H), 7.47 (d, J=5.3, 1H), 5.00 - 4.88 (m, 1H), 3.93 - 3.83 (m, 2H), 3.60 - 3.51 (m, 2H), 2.10 - 2.00 (m, 2H), 1.76 - 1.61 (m, 2H)。
【0242】
5−{2−[1−(2−ピラゾール−1−イルエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリミジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A43”)
先に調製された1−(2−ピラゾール−1−イルエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミンを用いて、所望の生成物が8%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.954; HPLC-MS [M+H] 457;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.47 (s, 1H), 8.49 - 8.43 (m, 2H), 8.39 (dd, J=9.0, 2.3, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.52 (d, J=9.1, 1H), 7.48 (d, J=2.1, 1H), 7.45 - 7.42 (m, 1H), 7.32 (d, J=5.2, 1H), 6.20 - 6.13 (m, 1H), 5.00 - 4.88 (m, 1H), 4.56 - 4.45 (m, 4H), 3.91 - 3.83 (m, 2H), 3.61 - 3.50 (m, 2H), 2.09 - 1.98 (m, 2H), 1.76 - 1.59 (m, 2H)。
【0243】
5−{2−[1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリミジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A44”)
先に調製された1−(2,2−ジフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミンを用いて、所望の生成物が11%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 2.069;
HPLC-MS [M+H] 427;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.56 (s, 1H), 8.53 - 8.46 (m, 2H), 8.42 (dd, J=9.0, 2.2, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.51 (d, J=9.1, 1H), 7.35 (d, J=5.3, 1H), 6.34 (tt, J=55.1, 3.8, 1H), 5.01 - 4.89 (m, 1H), 4.60 (td, J=15.1, 3.8, 2H), 3.93 - 3.76 (m, 2H), 3.56 (ddd, J=11.5, 8.4, 3.1, 2H), 2.10 - 1.91 (m, 2H), 1.77 - 1.62 (m, 2H)。
【0244】
5−{2−[1−(2−ピペリジン−4−イルエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリミジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A45”)
先に調製されたtert−ブチル4−[2−(4−アミノピラゾール−1−イル)エチル]ピペリジン−1−カルボキシラートを用いて、tert−ブチル4−[2−(4−{4−[3−シアノ−4−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)フェニル]ピリミジン−2−イルアミノ}ピラゾール−1−イル)エチル]ピペリジン−1−カルボキシラートが27%の収率で得られる。
119mgのtert−ブチル4−[2−(4−{4−[3−シアノ−4−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)フェニル]ピリミジン−2−イルアミノ}ピラゾール−1−イル)エチル]ピペリジン−1−カルボキシラートを、3mlの乾燥ジオキサンに溶解し、ジオキサン中のHCl(4mol/l)を3ml加える。黄色溶液を室温で60分間撹拌する。
【0245】
反応混合物を、2モルのNaOHを使用して塩基性にし、抽出する。合わせた有機相を乾燥させ、濾過し、蒸発させる。粗生成物に対しクロマトグラフィを行い、91mgの所望の化合物が得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.556; HPLC-MS [M+H] 474;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.51 (s, 1H), 8.57 - 8.45 (m, 3H), 8.41 (dd, J=9.0, 2.2, 1H), 8.21 (d, J=25.7, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.52 (d, J=9.2, 1H), 7.35 (d, J=7.5, 1H), 4.99 - 4.90 (m, 1H), 4.14 (t, J=6.9, 2H), 3.91 - 3.83 (m, 2H), 3.61 - 3.51 (m, 2H), 3.23 (d, J=12.7, 2H), 2.81 (q, J=12.4, 2H), 2.09 - 2.00 (m, 2H), 1.88 - 1.63 (m, 6H), 1.55 - 1.42 (m, 1H), 1.39 - 1.24 (m, 2H)。
【0246】
5−{2−[1−(3−メトキシプロピル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリミジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A46”)の合成
【化9】
【0247】
5−(2−クロロピリミジン−4−イル)−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(200mg)を、100mlの三つ口フラスコ中、エタノールとジオキサンに溶解し、先に調製された1−(3−メトキシプロピル)−1H−ピラゾール−4−イルアミン(129mg)および0.8mlのトリエチルアミンを加える。黄色溶液を100℃で2日間撹拌する。
仕上げに、混合物をロータリーエバポレーターで蒸発させ、クロマトグラフィで精製し、71mgの所望の生成物が得られる;HPLC-MS Rt. [min] 2.041;
HPLC-MS [M+H] 435;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.47 (s, 1H), 8.51 - 8.45 (m, 2H), 8.41 (dd, J=9.0, 2.3, 1H), 7.91 (s, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.52 (d, J=9.1, 1H), 7.33 (d, J=5.2, 1H), 4.99 - 4.88 (m, 1H), 4.12 (t, J=6.9, 2H), 3.94 - 3.81 (m, 2H), 3.61 - 3.49 (m, 2H), 3.37 - 3.24 (m, 2H), 3.24 (s, 3H), 2.10 - 1.93 (m, 4H), 1.78 - 1.61 (m, 2H)。
【0248】
5−{2−[5−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリジン−2−イルアミノ]ピリジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A47”)の合成
【化10】
【0249】
5−ブロモ−2−ニトロピリジン(200mg;0.985mmol)および4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン(227mg;1.084mmol)を、N
2下、50mlの三つ口フラスコ中、3mlのジオキサンおよび1mlの水に溶解し、炭酸ナトリウム(208mg;1.971mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)塩酸塩(69mg;0.099mmol)を加える。混合物を80℃に1時間加熱し、室温で終夜撹拌する。
仕上げに、ジオキサンをロータリーエバポレーターで蒸発させ、残渣を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出する。合わせた有機相を水で洗浄し、乾燥させ、濾過し、蒸発させる。残渣をシリカゲルカラムで精製し(石油エーテル/酢酸エチル 1/1)、174mgの5−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−ニトロピリジンが得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.665;
HPLC-MS [M+H] 207。
【0250】
174mgの5−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−ニトロピリジンを、100mgの5%Pd/Cおよび10mlのテトラヒドロフラン中の水素を使用して水素化する。混合物を濾過して除き、ロータリーエバポレーターで蒸発させ、138mgの5−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリジン−2−イルアミン粗生成物が得られ、これを、さらに先の精製物と反応させる。
調製された5−(2−クロロピリジン−4−イル)−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリルおよび5−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリジン−2−イルアミンを用いて、5−{2−[5−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリジン−2−イルアミノ]ピリジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリルが、示したBuchwald-Hartwigの条件下で23%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.717; HPLC-MS [M+H] 455;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 11.19 (s, 1H), 8.38 (dd, J=9.1, 6.2, 2H), 8.24 - 8.21 (m, 1H), 8.13 - 8.04 (m, 2H), 7.68 (s, 1H), 7.57 (d, J=9.1, 1H), 7.54 - 7.45 (m, 2H), 6.37 (s, 1H), 4.99 - 4.89 (m, 1H), 4.29 - 4.20 (m, 2H), 3.91 - 3.81 (m, 5H), 3.61 - 3.52 (m, 2H), 2.47 (m, 1H), 2.09 - 2.00 (m, 2H), 1.75 - 1.64 (m, 2H)。
【0251】
5−[2−(1’,2’,3’,6’−テトラヒドロ−[3,4’]ビピリジニル−6−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A48”)
tert−ブチル4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボキシラートから出発する同じ反応順序により、tert−ブチル6−{4−[3−シアノ−4−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)フェニル]ピリジン−2−イルアミノ}−3’,6’−ジヒドロ−2’H−[3,4’]ビピリジニル−1’−カルボキシラートが得られる。
tert−ブチル6−{4−[3−シアノ−4−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)フェニル]ピリジン−2−イルアミノ}−3’,6’−ジヒドロ−2’H−[3,4’]ビピリジニル−1’−カルボキシラート(247mg;0.134mmol)を、2mlの乾燥ジオキサンに溶解し、ジオキサン中のHCl(4mol/l)を2ml加える。反応混合物を室温で1h撹拌する。
【0252】
仕上げに、反応混合物を、2モルのNaOHを使用して塩基性にする。その後、溶液をロータリーエバポレーターで蒸発させ、ジクロロメタンを加える。有機相を乾燥させ、濾過し、蒸発させる。粗生成物をクロマトグラフィで精製し、所望の生成物が20%の収率で得られる;HPLC-MS Rt. [min] 1.352; HPLC-MS [M+H] 454;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 10.67 (br, 1H), 8.79 (br, 2H), 8.41 (d, J=2.4, 1H), 8.34 (d, J=5.7, 1H), 8.17 (m, 1H), 8.06 - 7.96 (m, 2H), 7.84 (s, 1H), 7.64 (d, J=8.7, 1H), 7.58 - 7.52 (m, 1H), 7.41 (d, J=4.5, 1H), 6.23 (s, 1H), 5.01 - 4.86 (m, 1H), 3.93 - 3.83 (m, 3H), 3.79 (s, 2H), 3.61 - 3.50 (m, 2H), 3.39 - 3.31 (m, 2H), 2.70 (s, 1H), 2.09 - 1.97 (m, 2H), 1.74 - 1.62 (m, 2H)。
【0253】
以下の化合物を、類似して調製する
【表3-1】
【0255】
“A40”と類似して、tert−ブチル4−(4−アミノピラゾール−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラートから、続く保護基の除去により、5−[2−(1−ピペリジン−4−イル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)ピリミジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A64”)の化合物が得られる
【化11】
HPLC-MS Rt. [min] 1.537; HPLC-MS [M+H] 446;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.46 (d, J=12.2, 1H), 8.49 (dd, J=7.3, 3.7, 2H), 8.41 (dd, J=9.0, 2.3, 1H), 7.99 (d, J=12.4, 1H), 7.59 (s, 1H), 7.53 (d, J=9.1, 1H), 7.33 (d, J=5.2, 1H), 4.94 (m, 1H), 4.25 - 4.13 (m, 1H), 3.93 - 3.82 (m, 2H), 3.56 (m, 6H), 3.09 (d, J=12.5, 2H), 2.71 - 2.58 (m, 2H), 2.14 - 1.95 (m, 4H), 1.86 - 1.60 (m, 4H)。
【0256】
“A11”と類似して、メチル2−アミノイソニコチン酸から、2−{4−[3−シアノ−4−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)フェニル]ピリジン−2−イルアミノ}イソニコチン酸(“A65”)の化合物が得られる
【化12】
HPLC-MS Rt. [min] 1.682; HPLC-MS [M+H] 431;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 10.00 (s, 1H), 8.42 (d, J=5.2, 1H), 8.36 (s, 1H), 8.32 (t, J=5.3, 1H), 8.11 (d, J=2.4, 1H), 7.99 (dd, J=8.9, 2.4, 1H), 7.95 (d, J=0.7, 1H), 7.52 (d, J=9.0, 1H), 7.29 (ddd, J=18.1, 5.2, 1.5, 2H), 4.91 (tt, J=7.8, 3.8, 1H), 3.94 - 3.82 (m, 5H), 3.60 - 3.49 (m, 2H), 2.03 (m, 2H), 1.69 (m, 2H)。
【0257】
“A11”と類似して、tert−ブチル4−(2−アミノピリミジン−5−イル)ピペリジン−1−カルボキシラートから、続く保護基の除去により、5−[2−(5−ピペリジン−4−イルピリミジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A66”)の化合物が得られる
【化13】
HPLC-MS Rt. [min] 1.353; HPLC-MS [M+H] 457。
【0258】
“A26”と類似して、5−(2−クロロピリミジン−4−イル)−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリルおよび[(1S,2S)−2−(4−アミノピラゾール−1−イルメチル)シクロプロピル]メタノールから、5−{2−[1−((1S,2S)−2−ヒドロキシメチルシクロプロピルメチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリミジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A67”)の化合物が得られる
【化14】
HPLC-MS Rt. [min] 2.207; HPLC-MS [M+H] 447;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.47 (s, 1H), 8.48 (dd, J=10.2, 3.7, 2H), 8.42 (dd, J=8.9, 1.8, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.60 - 7.49 (m, 2H), 7.33 (d, J=5.2, 1H), 4.93 (tt, J=7.9, 3.8, 1H), 4.46 (t, J=5.5, 1H), 4.05 (dd, J=14.0, 6.7, 1H), 3.89 (m, 3H), 3.62 - 3.47 (m, 2H), 3.37 - 3.22 (m, 2H), 2.09 - 1.98 (m, 2H), 1.75 - 1.61 (m, 2H), 1.16 - 0.98 (m, 2H), 0.60 - 0.41 (m, 2H)。
【0259】
“A42”と類似して、6−アミノ−2−メチル−2H−ピリダジン−3−オンから、5−[2−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イルアミノ)ピリミジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A68”)の化合物が得られる
【化15】
HPLC-MS Rt. [min] 1.622; HPLC-MS [M+H] 405;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 10.01 (s, 1H), 8.53 (d, J=5.3, 1H), 8.51 (t, J=4.4, 1H), 8.39 (dd, J=9.0, 2.3, 1H), 7.96 (d, J=9.8, 1H), 7.55 (d, J=5.3, 1H), 7.51 (d, J=11.8, 1H), 7.00 - 6.94 (m, 1H), 4.93 (m, 1H), 3.87 (m, 2H), 3.62 (s, 3H), 3.58 - 3.50 (m, 2H), 2.10 - 1.98 (m, 2H), 1.77 - 1.62 (m, 2H)。
【0260】
“A42”と類似して、6−アミノ−2H−ピリダジン−3−オンから、5−[2−(6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イルアミノ)ピリミジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A69”)の化合物が得られる
【化16】
HPLC-MS Rt. [min] 2.058; HPLC-MS [M+H] 391;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 12.54 (s, 1H), 9.95 (s, 1H), 8.53 (d, J=5.3, 1H), 8.49 (d, J=2.3, 1H), 8.38 (dd, J=9.0, 2.3, 1H), 7.96 (d, J=10.0, 1H), 7.52 (dd, J=15.9, 6.8, 2H), 6.90 (d, J=10.0, 1H), 5.00 - 4.85 (m, 1H), 3.87 (m, 2H), 3.60 - 3.46 (m, 2H), 2.11 - 1.97 (m, 2H), 1.68 (m, 2H)。
【0261】
“A42”と類似して、(2−アミノピリジン−4−イル)メタノールから、5−[2−(4−ヒドロキシメチルピリジン−2−イルアミノ)ピリミジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A70”)の化合物が得られる
【化17】
HPLC-MS Rt. [min] 1.519; HPLC-MS [M+H] 404。
【0262】
“A11”と類似して、tert−ブチル4−(6−アミノピリダジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシラートから、続く保護基の除去により、5−[2−(6−ピペリジン−4−イルピリダジン−3−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A71”)の化合物が得られる
【化18】
HPLC-MS Rt. [min] 1.297; HPLC-MS [M+H] 457;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 10.03 (s, 1H), 8.29 (d, J=5.3, 1H), 8.11 (d, J=2.4, 1H), 8.01 (ddd, J=11.3, 7.7, 3.0, 3H), 7.51 (dd, J=18.7, 9.2, 2H), 7.26 (dd, J=5.3, 1.6, 1H), 4.95 - 4.85 (m, 1H), 3.93 - 3.79 (m, 2H), 3.74 - 3.61 (m, 1H), 3.60 - 3.44 (m, 3H), 3.07 (m, 2H), 2.93 - 2.80 (m, 1H), 2.63 (m, 2H), 2.10 - 1.98 (m, 3H), 1.83 - 1.55 (m, 3H)。
【0263】
“A11”と類似して、tert−ブチル4−(5−アミノピラジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシラートから、続く保護基の除去により、5−[2−(5−ピペリジン−4−イルピラジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A72”)の化合物が得られる
【化19】
HPLC-MS Rt. [min] 1.297; HPLC-MS [M+H] 457;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 1H NMR (400 MHz, DMSO) δ = 10.18 (s, 1H), 9.02 (d, J=1.4, 1H), 8.34 (d, J=9.2, 2H), 8.25 - 8.19 (m, 1H), 8.12 (d, J=2.4, 1H), 8.00 (dd, J=8.9, 2.4, 1H), 7.87 (d, J=1.0, 1H), 7.53 (d, J=9.1, 1H), 7.32 (dd, J=5.5, 1.6, 1H), 4.92 (m, 1H), 3.93 - 3.83 (m, 2H), 3.62 - 3.25 (m, 5H), 3.09 - 2.94 (m, 3H), 2.04 (m, 3H), 1.97 - 1.82 (m, 2H), 1.69 (m, 2H)。
【0264】
“A26”と類似して、5−(2−クロロピリミジン−4−イル)−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリルおよびcis−4−(4−アミノピラゾール−1−イル)シクロヘキサノールから、5−{2−[1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリミジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A73”)の化合物が得られる
【化20】
HPLC-MS Rt. [min] 2.294; HPLC-MS [M+H] 461;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.48 (s, 1H), 8.49 (m, 2H), 8.40 (dd, J=14.9, 7.4, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.52 (d, J=9.1, 1H), 7.33 (d, J=5.2, 1H), 4.94 (m, 1H), 4.16 - 4.07 (m, 1H), 3.91 - 3.79 (m, 4H), 3.56 (m, 2H), 2.20 - 1.97 (m, 4H), 1.84 - 1.53 (m, 8H)。
【0265】
“A11”と類似して、tert−ブチル2’−アミノ−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[4,4’]ビピリジニル−1−カルボキシラートから、続く保護基の除去により、5−[2−(1’,2’,3’,4’,5’,6’−ヘキサヒドロ−[4,4’]ビピリジニル−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A74”)の化合物が得られる
【化21】
HPLC-MS Rt. [min] 1.351; HPLC-MS [M+H] 456;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 11.44 (s, 1H), 8.74 (d, J=9.9, 1H), 8.51 (d, J=10.1, 1H), 8.39 (d, J=5.8, 1H), 8.32 (d, J=5.8, 1H), 8.22 (d, J=2.3, 1H), 8.06 (dd, J=8.2, 4.1, 1H), 7.71 (d, J=12.3, 1H), 7.61 - 7.49 (m, 2H), 7.36 (s, 1H), 7.08 (d, J=5.5, 1H), 4.95 (m, 1H), 3.92 - 3.83 (m, 2H), 3.56 (m, 2H), 3.43 (d, J=12.3, 2H), 3.11 - 2.95 (m, 3H), 2.10 - 1.97 (m, 4H), 1.80 (m, 2H), 1.70 (m, 2H)。
【0266】
“A26”と類似して、5−(2−クロロピリミジン−4−イル)−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリルおよび1−(2−tert−ブトキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミンから、続く保護基の除去により、5−{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリミジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A75”)の化合物が得られる
【化22】
HPLC-MS Rt. [min] 2.105; HPLC-MS [M+H] 407;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.57 (s, 1H), 8.53 - 8.41 (m, 3H), 7.97 (s, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.53 (d, J=9.1, 1H), 7.36 (d, J=5.3, 1H), 4.94 (tt, J=7.9, 3.8, 1H), 4.2 (m, 1H), 3.92 - 3.81 (m, 3H), 3.72 (m, 2H), 3.61 - 3.51 (m, 2H), 2.05 (m, 2H), 1.77 - 1.60 (m, 2H)。
【0267】
“A42”と類似して、5−[2−(5−ブロモ−6−メトキシピリジン−2−イルアミノ)ピリミジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリルおよびtert−ブチル4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボキシラートから、続く保護基の除去により、5−[2−(2−メトキシ−1’,2’,3’,6’−テトラヒドロ−[3,4’]ビピリジニル−6−イルアミノ)ピリミジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A76”)の化合物が得られる
【化23】
HPLC-MS Rt. [min] 2.018; HPLC-MS [M+H] 485;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.53 (s, 1H), 8.65 - 8.56 (m, 2H), 8.48 (dd, J=9.0, 2.3, 1H), 7.86 - 7.79 (m, 1H), 7.58 - 7.49 (m, 3H), 6.04 - 5.95 (m, 1H), 5.00 - 4.88 (m, 1H), 3.93 - 3.83 (m, 5H), 3.60 - 3.51 (m, 2H), 3.41 - 3.36 (m, 2H), 2.92 (t, J=5.6, 2H), 2.37 - 2.28 (m, 2H), 2.10 - 1.99 (m, 2H), 1.76 - 1.63 (m, 2H)。
【0268】
“A11”と類似して、tert−ブチル(2−アミノピリジン−4−イルメチル)カルバマートから、続く保護基の除去により、5−[2−(4−アミノメチルピリジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A77”)の化合物が得られる
【化24】
HPLC-MS Rt. [min] 1.251; HPLC-MS [M+H] 402;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 11.12 (s, 1H), 8.49 - 8.31 (m, 5H), 8.21 (d, J=5.1, 1H), 8.05 (dd, J=9.2, 4.6, 1H), 7.79 (d, J=0.9, 1H), 7.57 (d, J=9.0, 2H), 7.48 (dd, J=18.9, 5.3, 1H), 7.17 (d, J=5.2, 1H), 4.95 (tt, J=7.7, 3.8, 1H), 4.15 (d, J=4.7, 2H), 3.91 - 3.83 (m, 2H), 3.60 - 3.51 (m, 2H), 2.09 - 1.99 (m, 2H), 1.75 - 1.62 (m, 2H)。
【0269】
“A74”と、ホルムアルデヒドおよびギ酸とから、5−[2−(1’−メチル−1’,2’,3’,4’,5’,6’−ヘキサヒドロ−[4,4’]ビピリジニル−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A78”)の化合物が得られる
【化25】
HPLC-MS Rt. [min] 1.338; HPLC-MS [M+H] 470;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.58 (s, 1H), 8.28 (d, J=5.3, 1H), 8.13 (d, J=5.2, 1H), 8.08 (d, J=2.3, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.96 (dd, J=8.9, 2.4, 1H), 7.63 (s, 1H), 7.50 (d, J=13.0, 1H), 7.19 (dd, J=5.3, 1.5, 1H), 6.79 (dd, J=5.2, 1.1, 1H), 4.97 - 4.86 (m, 1H), 3.94 - 3.82 (m, 2H), 3.61 - 3.47 (m, 2H), 2.95 - 2.83 (m, 2H), 2.47 - 2.36 (m, 1H), 2.21 (s, 3H), 2.09 - 1.94 (m, 4H), 1.81 - 1.53 (m, 6H)。
【0270】
“A26”と類似して、1−(2−tert−ブトキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミンから、続く保護基の除去により、5−{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A79”)の化合物が得られる
【化26】
HPLC-MS Rt. [min] 1.626; HPLC-MS [M+H] 406;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.40 (s, 1H), 8.15 (d, J=17.7, 1H), 8.07 (d, J=6.0, 1H), 8.02 - 7.95 (m, 2H), 7.57 - 7.46 (m, 2H), 7.10 (d, J=31.6, 2H), 4.98 - 4.86 (m, 1H), 4.14 (t, J=5.6, 3H), 3.92 - 3.81 (m, 2H), 3.75 (t, J=5.7, 2H), 3.59 - 3.51 (m, 2H), 2.08 - 1.98 (m, 2H), 1.73 - 1.60 (m, 2H)。
【0271】
“A42”と類似して、5−メチルイソオキサゾール−3−イルアミンから、5−[2−(5−メチルイソオキサゾール−3−イルアミノ)ピリミジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A80”)の化合物が得られる
【化27】
HPLC-MS Rt. [min] 1.818; HPLC-MS [M+H] 378;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 10.32 (s, 1H), 8.57 (d, J=5.3, 1H), 8.53 (d, J=2.3, 1H), 8.45 (dd, J=9.0, 2.3, 1H), 7.63 - 7.47 (m, 2H), 6.77 (s, 1H), 5.04 - 4.88 (m, 1H), 3.94 - 3.79 (m, 2H), 3.62 - 3.46 (m, 2H), 2.40 (s, 3H), 2.09 - 1.92 (m, 2H), 1.77 - 1.59 (m, 2H)。
【0272】
“A77”と、ホルムアルデヒドおよびギ酸とから、5−[2−(4−ジメチルアミノメチルピリジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A81”)の化合物が得られる
【化28】
HPLC-MS Rt. [min] 1.272; HPLC-MS [M+H] 430;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.61 (s, 1H), 8.28 (d, J=5.3, 1H), 8.16 (d, J=5.1, 1H), 8.09 (d, J=2.4, 1H), 8.03 (d, J=0.9, 1H), 7.97 (dd, J=8.9, 2.4, 1H), 7.67 (s, 1H), 7.52 (d, J=9.1, 1H), 7.20 (dd, J=5.3, 1.6, 1H), 6.83 (dd, J=5.1, 1.1, 1H), 4.96 - 4.85 (m, 1H), 3.94 - 3.81 (m, 2H), 3.61 - 3.47 (m, 2H), 3.37 (s, 2H), 2.16 (s, 6H), 2.08 - 1.96 (m, 2H), 1.76 - 1.61 (m, 2H)。
【0273】
“A11”と類似して、4−モルホリン−4−イルピリジン−2−イルアミンから、5−[2−(4−モルホリン−4−イルピリジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A82”)の化合物が得られる
【化29】
HPLC-MS Rt. [min] 1.690; HPLC-MS [M+H] 458。
【0274】
“A42”と類似して、1−(2−ピロリジン−1−イルエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミンから、5−{2−[1−(2−ピロリジン−1−イルエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリミジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A83”)の化合物が得られる
【化30】
HPLC-MS Rt. [min] 1.795; HPLC-MS [M+H] 460;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.65 (s, 1H), 9.54 (s, 1H), 8.54 - 8.47 (m, 2H), 8.42 (dd, J=9.0, 2.1, 1H), 8.07 (s, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.52 (d, J=9.1, 1H), 7.36 (t, J=10.5, 1H), 4.99 - 4.89 (m, 1H), 4.49 (t, J=6.0, 2H), 3.91 - 3.81 (m, 2H), 3.71 - 3.61 (m, 2H), 3.60 - 3.45 (m, 4H), 3.10 - 2.94 (m, 2H), 2.10 - 1.94 (m, 4H), 1.91 - 1.76 (m, 2H), 1.75 - 1.62 (m, 2H)。
【0275】
“A11”と類似して、4−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリジン−2−イルアミンから、5−{2−[4−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリジン−2−イルアミノ]ピリジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A84”)の化合物が得られる
【化31】
HPLC-MS Rt. [min] 1.344; HPLC-MS [M+H] 471;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 11.52 (s, 1H), 10.41 (s, 1H), 8.39 (d, J=5.5, 1H), 8.19 (d, J=2.4, 1H), 8.09 - 7.99 (m, 2H), 7.56 (d, J=9.1, 1H), 7.52 (d, J=4.9, 1H), 7.38 (s, 1H), 6.96 (d, J=5.6, 1H), 6.71 (s, 1H), 4.98 - 4.89 (m, 1H), 4.2 (m, 2H), 3.92 - 3.82 (m, 2H), 3.59 - 3.49 (m, 4H), 3.2 (m, 4H), 2.85 (s, 3H), 2.09 - 1.96 (m, 2H), 1.75 - 1.61 (m, 2H)。
【0276】
“A11”と類似して、6−モルホリン−4−イルピラジン−2−イルアミンから、5−[2−(6−モルホリン−4−イルピラジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A85”)の化合物が得られる
【化32】
HPLC-MS Rt. [min] 1.767; HPLC-MS [M+H] 459。
【0277】
“A11”と類似して、4−(5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−イル)ピリジン−2−イルアミンから、5−{2−[4−(5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−イル)ピリジン−2−イルアミノ]ピリジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A86”)の化合物が得られる
【化33】
HPLC-MS Rt. [min] 1.860; HPLC-MS [M+H] 455。
【0278】
“A42”と類似して、4−シクロプロピルチアゾール−2−イルアミンから、5−[2−(4−シクロプロピルチアゾール−2−イルアミノ)ピリミジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A87”)の化合物が得られる
【化34】
HPLC-MS Rt. [min] 2.839; HPLC-MS [M+H] 420。
【0279】
“A11”と類似して、5−(2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプト−6−イルメチル)ピリジン−2−イルアミンから、5−{2−[5−(2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプト−6−イルメチル)ピリジン−2−イルアミノ]ピリジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A88”)の化合物が得られる
【化35】
HPLC-MS Rt. [min] 1.463; HPLC-MS [M+H] 484;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 10.24 (s, 1H), 9.86 (s, 1H), 8.32 (d, J=5.4, 2H), 8.13 (d, J=2.2, 1H), 8.00 (dd, J=8.9, 2.4, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.81 - 7.73 (m, 2H), 7.54 (d, J=9.1, 1H), 7.33 (d, J=4.9, 1H), 4.98 - 4.88 (m, 1H), 4.68 (s, 2H), 4.63 (s, 2H), 4.36 - 4.18 (m, 4H), 3.92 - 3.82 (m, 4H), 3.61 - 3.51 (m, 2H), 2.08 - 1.97 (m, 2H), 1.74 - 1.62 (m, 2H)。
【0280】
“A11”と類似して、tert−ブチル4−(2−アミノピリミジン−4−イル)ピペリジン−1−カルボキシラートから、続く保護基の除去により、5−[2−(4−ピペリジン−4−イルピリミジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A89”)の化合物が得られる
【化36】
HPLC-MS Rt. [min] 1.287; HPLC-MS [M+H] 457;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 10.46 (s, 1H), 8.66 (d, J=9.9, 1H), 8.58 (d, J=5.1, 1H), 8.42 - 8.30 (m, 3H), 8.20 (d, J=2.4, 1H), 8.07 (dd, J=8.9, 2.4, 1H), 7.56 (d, J=9.1, 1H), 7.50 - 7.44 (m, 1H), 7.03 (d, J=5.1, 1H), 4.99 - 4.90 (m, 1H), 3.93 - 3.83 (m, 2H), 3.61 - 3.52 (m, 2H), 3.43 (d, J=12.6, 2H), 3.12 - 2.99 (m, 3H), 2.16 (d, J=13.0, 2H), 2.10 - 1.99 (m, 2H), 1.98 - 1.82 (m, 2H), 1.75 - 1.64 (m, 2H)。
【0281】
“A11”と類似して、6−モルホリン−4−イルピリダジン−3−イルアミンにより、5−[2−(6−モルホリン−4−イルピリダジン−3−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A90”)の化合物が得られる
【化37】
HPLC-MS Rt. [min] 1.529; HPLC-MS [M+H] 459;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.69 (s, 1H), 8.24 (d, J=5.3, 1H), 8.08 (d, J=2.4, 1H), 7.98 - 7.93 (m, 2H), 7.86 (d, J=9.8, 1H), 7.52 (d, J=9.1, 1H), 7.34 (t, J=8.6, 1H), 7.19 (dd, J=5.3, 1.6, 1H), 4.95 - 4.85 (m, 1H), 3.91 - 3.80 (m, 2H), 3.73 (dd, J=16.7, 11.7, 4H), 3.60 - 3.49 (m, 2H), 3.47 - 3.38 (m, 4H), 2.08 - 1.97 (m, 2H), 1.75 - 1.64 (m, 2H)。
【0282】
“A11”と類似して、tert−ブチル6−アミノ−3’,4’,5’,6’−テトラヒドロ−2’H−[2,4’]ビピリジニル−1’−カルボキシラートから、続く保護基の除去により、5−[2−(1’,2’,3’,4’,5’,6’−ヘキサヒドロ−[2,4’]ビピリジニル−6−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A91”)の化合物が得られる
【化38】
HPLC-MS Rt. [min] 1.291; HPLC-MS [M+H] 456;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.63 (s, 1H), 8.51 (s, 1H), 8.27 (d, J=4.2, 1H), 8.12 - 8.01 (m, 2H), 7.61 - 7.54 (m, 1H), 7.49 (d, J=6.7, 1H), 7.30 (d, J=8.2, 1H), 7.21 (d, J=6.0, 1H), 6.75 (t, J=7.5, 1H), 4.97 - 4.88 (m, 1H), 3.92 - 3.82 (m, 2H), 3.62 - 3.53 (m, 3H), 3.06 (d, J=11.9, 2H), 2.72 - 2.56 (m, 3H), 2.08 - 2.00 (m, 2H), 1.87 - 1.77 (m, 2H), 1.74 - 1.58 (m, 4H)。
【0283】
“A11”と類似して、6−(5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−イル)ピラジン−2−イルアミンから、5−{2−[6−(5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−イル)ピラジン−2−イルアミノ]ピリジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A92”)の化合物が得られる
【化39】
HPLC-MS Rt. [min] 2.266; HPLC-MS [M+H] 456;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 10.16 (s, 1H), 8.72 (s, 1H), 8.40 (s, 1H), 8.35 (d, J=5.3, 1H), 8.21 - 8.17 (m, 1H), 8.11 (d, J=2.4, 1H), 8.03 (dd, J=8.9, 2.4, 1H), 7.63 - 7.59 (m, 1H), 7.59 - 7.51 (m, 2H), 7.33 (dd, J=5.3, 1.6, 1H), 6.06 - 6.00 (m, 1H), 4.97 - 4.89 (m, 1H), 4.21 - 4.15 (m, 2H), 3.91 - 3.83 (m, 2H), 3.60 - 3.52 (m, 2H), 2.34 - 2.24 (m, 2H), 2.08 - 1.98 (m, 2H), 1.93 - 1.84 (m, 2H), 1.76 - 1.64 (m, 2H)。
【0284】
“A40”と類似して、4−メチルオキサゾール−2−イルアミンから、5−[2−(4−メチルオキサゾール−2−イルアミノ)ピリミジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A93”)が得られる
【化40】
HPLC-MS Rt. [min] 2.066; HPLC-MS [M+H] 378;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 10.64 (s, 1H), 8.57 (dd, J=13.8, 3.8, 2H), 8.45 (dd, J=9.0, 2.3, 1H), 7.62 (d, J=5.3, 1H), 7.53 (d, J=9.1, 2H), 4.99 - 4.89 (m, 1H), 3.91 - 3.83 (m, 2H), 3.60 - 3.51 (m, 2H), 2.10 - 1.99 (m, 5H), 1.73 - 1.63 (m, 2H)。
【0285】
“A26”と類似して、5−(2−クロロピリミジン−4−イル)−2−シクロブチルメトキシベンゾニトリルおよび1−(2−tert−ブトキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミンから、続く保護基の除去により、2−シクロブチルメトキシ−5−{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリミジン−4−イル}ベンゾニトリル(“A94”)の化合物が得られる
【化41】
HPLC-MS Rt. [min] 2.573; HPLC-MS [M+H] 391;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.49 (s, 1H), 8.52 - 8.43 (m, 3H), 7.97 (s, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.43 (d, J=9.0, 1H), 7.34 (d, J=5.2, 1H), 4.88 (t, J=4.9, 1H), 4.23 (d, J=6.4, 2H), 4.13 (t, J=5.5, 2H), 3.75 (q, J=5.4, 2H), 2.87 - 2.74 (m, 1H), 2.18 - 2.07 (m, 2H), 2.01 - 1.85 (m, 4H)。
【0286】
“A26”と類似して、5−(2−クロロピリミジン−4−イル)−2−シクロブチルメトキシベンゾニトリルおよび[(1S,2S)−2−(4−アミノピラゾール−1−イルメチル)シクロプロピル]メタノールから、2−シクロブチルメトキシ−5−{2−[1−((1S,2S)−2−ヒドロキシメチルシクロプロピルメチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリミジン−4−イル}ベンゾニトリル(“A95”)の化合物が得られる
【化42】
HPLC-MS Rt. [min] 2.677; HPLC-MS [M+H] 431;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.49 (s, 1H), 8.52 - 8.41 (m, 3H), 8.02 (s, 1H), 7.56 (s, 1H), 7.43 (d, J=9.0, 1H), 7.34 (d, J=5.2, 1H), 4.47 (t, J=5.5, 1H), 4.23 (d, J=6.4, 2H), 4.06 (dd, J=14.0, 6.7, 1H), 3.93 (dd, J=14.0, 7.4, 1H), 3.3 (m, 2H), 2.88 - 2.73 (m, 1H), 2.17 - 2.02 (m, 2H), 2.02 - 1.84 (m, 4H), 1.19 - 0.96 (m, 2H), 0.57 - 0.41 (m, 2H)。
【0287】
“A11”と類似して、tert−ブチル4−(6−アミノピラジン−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシラートから、続く保護基の除去により、5−[2−(6−ピペリジン−4−イルピラジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A96”)の化合物が得られる
【化43】
HPLC-MS Rt. [min] 1.368; HPLC-MS [M+H] 457。
【0288】
“A26”と類似して、5−(2−クロロピリミジン−4−イル)−2−シクロブチルメトキシベンゾニトリルおよび4−(4−アミノピラゾール−1−イル)シクロヘキサノールから、2−シクロブチルメトキシ−5−{2−[1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリミジン−4−イル}ベンゾニトリル(“A97”)の化合物が得られる
【化44】
HPLC-MS Rt. [min] 2.765; HPLC-MS [M+H] 445;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.46 (s, 1H), 8.48 (d, J=2.3, 2H), 8.43 (dd, J=8.9, 2.3, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.42 (d, J=9.0, 1H), 7.33 (d, J=5.2, 1H), 4.43 (d, J=3.4, 1H), 4.22 (d, J=6.4, 2H), 4.16 - 4.06 (m, 1H), 3.86 - 3.80 (m, 1H), 2.85 - 2.74 (m, 1H), 2.18 - 2.05 (m, 4H), 2.00 - 1.85 (m, 4H), 1.84 - 1.68 (m, 4H), 1.65 - 1.54 (m, 2H)。
【0289】
“A11”と類似して、5−(テトラヒドロピラン−4−イル)ピラジン−2−イルアミンから、2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)−5−{2−[5−(テトラヒドロピラン−4−イル)ピラジン−2−イルアミノ]ピリジン−4−イル}ベンゾニトリル(“A98”)の化合物が得られる
【化45】
HPLC-MS Rt. [min] 1.646; HPLC-MS [M+H] 458;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 10.06 (s, 1H), 8.75 (s, 1H), 8.37 - 8.31 (m, 2H), 8.25 (s, 1H), 8.13 (t, J=5.4, 1H), 8.07 - 7.99 (m, 2H), 7.53 (d, J=8.9, 1H), 7.32 (dd, J=5.3, 1.6, 1H), 4.97 - 4.85 (m, 1H), 3.94 - 3.84 (m, 2H), 3.61 - 3.53 (m, 2H), 3.32 - 3.25 (m, 2H), 3.01 - 2.81 (m, 3H), 2.10 - 1.96 (m, 4H), 1.86 (qd, J=12.9, 3.8, 2H), 1.76 - 1.60 (m, 2H)。
【0290】
“A11”と類似して、(5−アミノピラジン−2−イル)メタノールから、5−[2−(5−ヒドロキシメチルピラジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A99”)の化合物が得られる
【化46】
HPLC-MS Rt. [min] 1.457; HPLC-MS [M+H] 404;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 10.00 (s, 1H), 9.05 (d, J=1.3, 1H), 8.33 (d, J=5.3, 1H), 8.30 (s, 1H), 8.12 (d, J=4.1, 1H), 7.99 (dd, J=8.9, 2.4, 1H), 7.90 (d, J=0.9, 1H), 7.53 (d, J=9.0, 1H), 7.29 (dd, J=5.3, 1.6, 1H), 5.35 (t, J=5.8, 1H), 4.97 - 4.87 (m, 1H), 4.55 (d, J=5.6, 2H), 3.92 - 3.82 (m, 2H), 3.61 - 3.52 (m, 2H), 2.09 - 1.98 (m, 2H), 1.75 - 1.61 (m, 2H)。
【0291】
“A11”と類似して、6−(テトラヒドロピラン−4−イル)ピリダジン−3−イルアミンから、2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)−5−{2−[6−(テトラヒドロピラン−4−イル)ピリダジン−3−イルアミノ]ピリジン−4−イル}ベンゾニトリル(“A100”)の化合物が得られる
【化47】
HPLC-MS Rt. [min] 1.643; HPLC-MS [M+H] 458;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 10.04 (s, 1H), 8.29 (d, J=5.3, 1H), 8.11 (d, J=2.4, 1H), 8.05 - 8.02 (m, 1H), 8.01 - 7.97 (m, 2H), 4.95 - 4.85 (m, 1H), 4.02 - 3.94 (m, 2H), 3.92 - 3.83 (m, 3H), 3.60 - 3.44 (m, 5H), 3.10 - 3.01 (m, 1H), 2.09 - 1.98 (m, 2H), 1.86 - 1.59 (m, 4H)。
【0292】
“A26”と類似して、5−(2−クロロピリミジン−4−イル)−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリルおよびtrans−4−(4−アミノピラゾール−1−イル)シクロヘキサノールから、5−{2−[1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリミジン−4−イル}−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A101”)の化合物が得られる
【化48】
HPLC-MS Rt. [min] 1.915; HPLC-MS [M+H] 461;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.47 (s, 1H), 8.50 (dd, J=11.7, 3.7, 2H), 8.41 (dd, J=9.0, 2.3, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.61 - 7.50 (m, 2H), 7.34 (d, J=5.2, 1H), 5.00 - 4.90 (m, 1H), 4.63 (d, J=4.4, 1H), 4.15 - 4.04 (m, 1H), 3.94 - 3.83 (m, 2H), 3.61 - 3.46 (m, 3H), 2.11 - 1.88 (m, 6H), 1.86 - 1.63 (m, 4H), 1.43 - 1.29 (m, 2H)。
【0293】
“A11”と類似して、(3−アミノピラジン−2−イル)メタノールから、5−[2−(3−ヒドロキシメチルピラジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A102”)の化合物が得られる
【化49】
HPLC-MS Rt. [min] 1.530; HPLC-MS [M+H] 404;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.41 (s, 1H), 8.49 (s, 1H), 8.34 (d, J=5.2, 1H), 8.24 (d, J=2.7, 1H), 8.15 (d, J=2.4, 1H), 8.06 (d, J=2.7, 1H), 8.03 (dd, J=8.9, 2.4, 1H), 7.53 (d, J=9.0, 1H), 7.36 (dd, J=5.3, 1.6, 1H), 6.23 (t, J=5.3, 1H), 4.97 - 4.87 (m, 1H), 4.80 (d, J=5.1, 2H), 3.95 - 3.82 (m, 2H), 3.63 - 3.51 (m, 2H), 2.10 - 1.98 (m, 2H), 1.77 - 1.61 (m, 2H)。
【0294】
“A26”と類似して、5−(2−クロロピリミジン−4−イル)−2−シクロブチルメトキシベンゾニトリルおよび1−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミンから、2−シクロブチルメトキシ−5−{2−[1−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリミジン−4−イル}ベンゾニトリル(“A103”)の化合物が得られる
【化50】
HPLC-MS Rt. [min] 2.839; HPLC-MS [M+H] 405;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.47 (s, 1H), 8.48 (d, J=1.8, 2H), 8.43 (d, J=8.9, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.41 (d, J=9.0, 1H), 7.33 (d, J=5.2, 1H), 4.29 - 4.18 (m, 4H), 3.68 (t, J=5.2, 2H), 3.25 (s, 3H), 2.85 - 2.73 (m, 1H), 2.17 - 2.04 (m, 2H), 1.99 - 1.83 (m, 4H)。
【0295】
“A11”と類似して、5−モルホリン−4−イルメチルピリジン−2−イルアミンから、5−[2−(5−モルホリン−4−イルメチルピリジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]−2−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)ベンゾニトリル(“A118”)の化合物が得られる
【化51】
HPLC-MS Rt. [min] 1.278; HPLC-MS [M+H] 472;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ [ppm] 9.67 (s, 1H), 8.26 (d, J=5.3, 1H), 8.16 - 8.11 (m, 2H), 8.09 (d, J=2.4, 1H), 7.99 - 7.94 (m, 2H), 7.76 (d, J=8.5, 1H), 7.60 (dd, J=8.6, 2.3, 1H), 7.52 (d, J=9.1, 1H), 7.20 (dd, J=5.3, 1.6, 1H), 4.95 - 4.84 (m, 1H), 3.92 - 3.83 (m, 2H), 3.61 - 3.50 (m, 6H), 3.38 (s, 2H), 2.36 (s, 4H), 2.10 - 1.99 (m, 2H), 1.75 - 1.62 (m, 2H)。
【0296】
例105〜117
分析方法:
LCMS分析:
方法A:A−H
2O中0.1%のTFA、B−ACN中0.1%のTFA:流速 2.0ml/分。
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
方法B:A−10mM NH4HCO3、B:ACN;流速:1.0ml/分
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)、
1H NMR:
Bruker 400 MHz
HPLC:
方法A:
方法:A−H
2O中0.1%のTFA、B−ACN中0.1%のTFA:流速−2.0ml/分。
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)。
【0297】
5−ブロモ−2−シクロプロピルメトキシベンゾニトリルの合成
【化52】
油中60%懸濁液(3.6g、0.09mol)の水素化ナトリウムを、窒素下、0℃で、乾燥DMF(200ml)中シクロプロピルメタノール(6.49g、0.09mol)の溶液に加える。0℃で30分後、乾燥DMF(50ml)中の5−ブロモ−2−フルオロベンゾニトリル(12.0g、0.06mol)を加え、反応物を50℃で16h撹拌する。氷水(200ml)を反応混合物に加え、その後、これを酢酸エチル(2×200ml)で抽出する。有機相を水(2×200ml)と飽和塩化ナトリウム溶液(1×200ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させる。溶媒を除去後、粗生成物をクロマトグラフィで精製し、14gの黄色油が得られる;
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ [ppm] 7.65 (d, J = 2.48 Hz, 1H), 7.59 (dd, J = 2.48, 8.96 Hz, 1H), 6.84 (d, J = 9.00 Hz, 1H), 3.92 (d, J = 6.84 Hz, 2H), 1.27-1.34 (m, 1H), 0.65-0.09 (m, 2H), 0.35-0.41 (m, 2H);
LCMS: (方法A): 252 (M+H), RT 4.96 分。
【0298】
2−シクロプロピルメトキシ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリルの合成
【化53】
1,4−ジオキサン(200ml)中5−ブロモ−2−シクロプロピルメトキシベンゾニトリル(14.0g、0.055mol)の溶液を10分間脱気し、ビス(ピナコラト)ジボロン(15.5g、0.061mol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)二塩化物(1.0g、0.00138mol)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(0.75g、0.0138mol)および酢酸カリウム(10.9g、0.111mol)を、室温で加える。混合物を還流下18h沸騰させる。混合物を室温まで冷却させ、濾過して除く。濾過物をロータリーエバポレーターで蒸発させ、酢酸エチル(300ml)に取り込ませ、水(2×200ml)と飽和塩化ナトリウム溶液(1×200ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させる。濾過後、粗生成物をクロマトグラフィで精製し、白色固体として9gの所望の生成物が得られる;
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ [ppm] 8.01 (d, J = 1.56 Hz, 1H), 7.91 (dd, J = 1.64, 8.48 Hz, 1H), 6.92 (d, J = 8.48 Hz, 1H), 3.96 (d, J = 6.84 Hz, 2H), 1.34 (s, 12H), 1.22-1.30 (m, 1H), 0.65-0.70 (m, 2H), 0.41 (t, J = 4.92 Hz, 2H)。
【0299】
5−(2−クロロピリジン−4−イル)−2−シクロプロピルメトキシベンゾニトリルの合成
【化54】
アセトニトリル(60ml)および水(20ml)中の2−シクロプロピルメトキシ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(3.0g、0.010mol)の溶液を10分間脱気する。4−ブロモ−2−クロロピリジン(1.92g、0.010mol)、炭酸カリウム(2.76g、0.02mol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.11g、0.0001mol)を加える。反応混合物を90℃で6h撹拌する。混合物を室温まで冷却し、濾過し、ロータリーエバポレーターで蒸発させる。残渣を酢酸エチル(200ml)に取り込ませ、水(2×200ml)と飽和塩化ナトリウム溶液(1×200ml)で洗浄する。続いて混合物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで蒸発させ、精製のためクロマトグラフィを行い、2.1gの淡黄色固体が得られる;
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ [ppm] 8.44 (d, J = 5.24 Hz, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.75-7.83 (m, 1H), 7.48 (s, 1H), 7.45 (dd, J = 0.44, 1.46 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 8.84 Hz, 1H), 4.02 (q, J = 2.76 Hz, 2H), 1.33-1.37 (m, 1H), 0.69-0.73 (m, 2H), 0.41-0.45 (m, 2H);
LCMS: (方法A) 285 (M+H), RT 4.90 分。
【0300】
5−ブロモ−2−シクロブチルメトキシベンゾニトリルの合成
【化55】
5−ブロモ−2−シクロプロピルメトキシ−ベンゾニトリルのための先に記載したものと類似したやり方において、5gの5−ブロモ−2−シクロブチルメトキシベンゾニトリルが、シクロブタンメタノール(2.58g、0.03mol)および5−ブロモ−2−フルオロベンゾニトリル(5.0g、0.025mol)から、黄色油として得られる;
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ [ppm] 7.65 (d, J = 2.48 Hz, 1H), 7.60 (dd, J = 2.48, 8.96 Hz, 1H), 6.85 (d, J = 8.96 Hz, 1H), 4.02 (d, J = 6.28 Hz, 2H), 2.79-2.86 (m, 1H), 2.13-2.20 (m, 2H), 1.96-2.02 (m, 4H)。
【0301】
2−シクロブチルメトキシ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリルの合成
【化56】
この調製は、5−ブロモ−2−シクロブチルメトキシベンゾニトリル(5.0g、0.018mol)を用いる2−シクロプロピルメトキシ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリルのための先に記載したものと同様のやり方で成功し、無色油として3.5gの所望の生成物が得られる;
1H NMR (400 MHz, CD
3OD): δ [ppm] 7.90-7.96 (m, 2H), 7.17 (d, J = 8.52 Hz, 1H), 4.13 (d, J = 6.16 Hz, 2H), 2.81-2.88 (m, 1H), 2.13-2.20 (m, 2H), 2.02-2.05 (m, 4H), 1.31 (s, 12H)。
【0302】
5−(2−クロロピリジン−4−イル)−2−シクロブチルメトキシベンゾニトリルの合成
【化57】
2−シクロブチルメトキシ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(5.0g、0.015mol)および4−ブロモ−2−クロロピリジン(3.0g、0.015mol)を用いて、5−(2−クロロピリジン−4−イル)−2−シクロプロピルメトキシベンゾニトリルのための先に記載したものと同様のやり方で、2.5gの所望の生成物が淡黄色固体として得られる;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ [ppm] 8.45 (s, 1H), 8.44 (s, 1H), 8.18 (dd, J = 2.44, 8.94 Hz, 1H), 7.94 (d, J = 1.20 Hz, 1H), 7.80 (dd, J = 1.64, 5.28 Hz, 1H), 7.38 (d, J = 8.96 Hz, 1H), 4.20 (d, J = 6.40 Hz, 2H), 2.75-2.79 (m, 1H), 2.05-2.12 (m, 2H), 1.86-1.94 (m, 4H);
LCMS: (方法A) 299 (M+H), RT 5.40 分。
【0303】
tert−ブチル4−(4−ブロモ−2−シアノフェノキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシラートの合成
【化58】
N−BOC−4−ピペリジンメタノール(6.45g、0.03mol)および5−ブロモ−2−フルオロベンゾニトリル(5.0g、0.025mol)を用いて、5−ブロモ−2−シクロプロピルメトキシベンゾニトリルのための先に記載したとおりに、7.0gの所望の生成物が淡黄色の油として得られる;
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ [ppm] 7.59-7.65 (m, 2H), 6.84 (d, J = 8.96 Hz, 1H), 4.15-4.18 (m, 2H), 3.87 (d, J = 6.64 Hz, 2H), 2.66-2.79 (m, 2H), 2.03-2.08 (m, 1H), 1.84-1.88 (m, 2H), 1.45 (s, 9H), 1.24-1.28 (m, 2H);
LCMS: (方法A) 297 (M+2), RT 5.67 分。
【0304】
tert−ブチル4−[2−シアノ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシメチル]ピペリジン−1−カルボキシラートの合成
【化59】
tert−ブチル4−(4−ブロモ−2−シアノフェノキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(7.0g、0.17mol)を用いて、2−シクロプロピルメトキシ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリルのための先に記載したとおりに、6.0gの所望の生成物が無色油として得られる;
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ [ppm] 8.01 (s, 1H), 7.93 (dd, J = 1.60, 8.46 Hz, 1H), 6.93 (d, J = 8.52 Hz, 1H), 4.10-4.20 (m, 2H), 3.93 (d, J = 6.60 Hz, 2H), 2.77 (t, J = 12.08 Hz, 2H), 2.05-2.10 (m, 1H), 1.88-1.91 (m, 2H), 1.47 (s, 9H), 1.36 (s, 12H), 1.22-1.29 (m, 2H)。
【0305】
2−(ピペリジン−4−イルメトキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリルの合成
【化60】
ジオキサン(50ml)中のHClを、1,4−ジオキサン(50ml)中のtert−ブチル4−[2−シアノ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノキシメチル]ピペリジン−1−カルボキシラート(6.0g、0.0135mol)の溶液に加え、混合物を室温で16h撹拌する。混合物をロータリーエバポレーターで蒸発させ、精製せずに次のステップに利用する。
【0306】
2−(1−アセチルピペリジン−4−イルメトキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリルの合成
【化61】
氷酢酸(2.1g、0.035mol)、トリエチルアミン(3.5g、0.035mol)および1−プロパン−ホスホン酸無水物(酢酸エチル中60%w/w)(11ml、0.0174mol)を、窒素下、0℃で、ジクロロメタン(40ml)中の2−(ピペリジン−4−イルメトキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(4.0g、0.0116mol)の溶液に加える。反応物を室温で15h撹拌する。溶液を蒸発させ、水(200ml)中に注ぐ。混合物をジクロロメタン(100ml×2)で抽出し、ロータリーエバポレーターで蒸発させる。粗生成物をクロマトグラフィで精製し、6.0gの所望の生成物が無色油として得られる;
1H NMR (400 MHz, CD
3OD): δ [ppm] 7.95 (dd, J = 1.64, 8.48 Hz, 1H), 7.91 (d, J = 1.48 Hz, 1H), 7.18 (d, J = 8.52 Hz, 1H), 4.57-4.87 (m, 1H), 3.98-4.08 (m, 3H), 3.16-3.23 (m, 1H), 2.67-2.74 (m, 1H), 2.15-2.29 (m, 1H), 2.12 (s, 3H), 1.90-2.02 (m, 2H), 1.35-1.45 (m, 2H), 1.33 (s, 12H)。
【0307】
2−(1−アセチルピペリジン−4−イルメトキシ)−5−(2−クロロピリジン−4−イル)ベンゾニトリルの合成
【化62】
5−(2−クロロピリジン−4−イル)−2−シクロブチルメトキシベンゾニトリルのための先に記載したのと同様のやり方において、2−(1−アセチルピペリジン−4−イルメトキシ)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(2.0g、0.005mol)および4−ブロモ−2−クロロピリジン(0.96g、0.005mol)を用いて、1.0gの所望の生成物が白色固体として得られる;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ [ppm] 8.44 (s, 1H), 8.34 (d, J = 2.44 Hz, 1H), 8.18 (dd, J = 2.44, 8.92 Hz, 1H), 7.93 (d, J = 1.16 Hz, 1H), 7.80 (dd, J = 1.64, 5.32 Hz, 1H), 7.39 (d, J = 9.00 Hz, 1H), 4.39-4.42 (m, 1H), 3.92-4.12 (m, 2H), 3.84-3.88 (m, 1H), 3.06-3.06 (m, 1H), 2.56-2.57 (m, 1H), 2.01-2.16 (m, 1H), 1.99 (s, 3H), 1.76-1.81 (m, 2H), 1.13-1.29 (m, 2H);
LCMS: (方法A) 370 (M+H), RT. 4.02 分。
【0308】
2−シクロプロピルメトキシ−5−[2−(1H−ピラゾール−4−イルアミノ)ピリジン−4−イル]ベンゾニトリル(“A104”)の合成
【化63】
t−ブタノール(5ml)中の5−(2−クロロピリジン−4−イル)−2−シクロプロピルメトキシベンゾニトリル(0.25g、0.0878mmol)の溶液を、窒素を用いて5分間脱気する。その後、1H−ピラゾール−4−イルアミン塩酸塩(0.12g、1.08mmol)、Josiphos(24.3mg、0.00439mmol)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(40.0mg、0.00439mmol)を加える。THF(0.35g、2.1mmol)中の1.6Mのビス(トリメチルシリル)アミドリチウムの溶液を滴加する。混合物を140℃で2h、マイクロ波中、放射線を当てる。粗生成物をクロマトグラフィで精製し、26.6mgの所望の生成物が茶色固体として得られる;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ [ppm] 12.47 (bs, 1H), 8.80 (s, 1H), 8.13 (d, J = 5.36 Hz, 1H), 8.04 (d, J = 2.16 Hz, 1H), 7.92 (dd, J = 2.24, 8.82 Hz, 2H), 7.54 (bs, 1H), 7.34 (d, J = 8.92 Hz, 1H), 6.92 (d, J = 5.28 Hz, 1H), 6.86 (s, 1H), 4.06 (d, J = 7.00 Hz, 2H), 1.23-1.30 (m, 1H), 0.59-0.63 (m, 2H), 0.31-0.39 (m, 2H);
LCMS: (方法A) 332 (M+H), RT. 3.25 分;
HPLC: (方法A) RT. 3.23 分。
【0309】
2−シクロプロピルメトキシ−5−{2−[1−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリジン−4−イル}ベンゾニトリル(“A105”)の合成
【化64】
炭酸セシウム(0.17g、0.54mmol)および2−ブロモエチルメチルエーテル(0.045g、0.325mmol)を、乾燥DMF(2ml)中の、先に調製された2−シクロプロピルメトキシ−5−[2−(1H−ピラゾール−4−イルアミノ)ピリジン−4−イル]ベンゾニトリル(0.09g、0.27mmol)の溶液に加える。反応混合物を80℃で8h加温する。氷を加え、混合物を酢酸エチル(2×50ml)で抽出する。有機相を水(1×25ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させる。その後、混合物をロータリーエバポレーターで蒸発させる。粗生成物をクロマトグラフィで精製し、5.8mgの所望の生成物が茶色固体として得られる;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ [ppm] 8.31 (s, 1H), 8.14 (d, J = 5.40 Hz, 1H), 8.04 (d, J = 2.36 Hz, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.93 (dd, J = 2.40, 8.92 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 0.44 Hz, 1H), 7.34 (d, J = 8.96 Hz, 1H), 6.94 (dd, J = 1.56, 5.44 Hz, 1H), 6.85 (s, 1H), 4.20 (t, J = 5.40 Hz, 2H), 4.06 (d, J = 7.04 Hz, 2H), 3.66 (t, J = 5.32 Hz, 2H), 3.22 (s, 3H), 1.24-1.30 (m, 1H), 0.60-0.62 (m, 2H), 0.38-0.40 (m, 2H);
LCMS: (方法A) 390 (M+H), RT. 3.42 分;
HPLC: (方法A) RT. 3.44 分。
【0310】
2−シクロプロピルメトキシ−5−[2−(5−ヒドロキシメチルピリジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]ベンゾニトリル(“A106”)の合成
【化65】
2−シクロプロピルメトキシ−5−[2−(1H−ピラゾール−4−イルアミノ)ピリジン−4−イル]ベンゾニトリル(“A104”)のための先に記載したとおりに、5−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−2−シクロプロピルメトキシベンゾニトリル(0.2g、0.702mmol)および(6−アミノ−3−ピリジニル)メタノール(0.104g、0.843mmol)を用いて、18.5mgの所望の化合物が黄色固体として得られる;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ [ppm] 9.67 (s, 1H), 8.26 (d, J = 5.32 Hz, 1H), 8.17 (d, J = 1.92 Hz, 1H), 8.08 (d, J = 2.40 Hz, 1H), 7.97 (d, J = 2.40 Hz, 1H), 7.93 (d, J = 1.00 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 8.56 Hz, 1H), 7.62 (dd, J = 2.36, 8.58 Hz, 1H), 7.38 (d, J = 9.00 Hz, 1H), 7.19 (dd, J = 1.68, 5.36 Hz, 1H), 5.12 (t, J = 5.56 Hz, 1H), 4.42 (d, J = 5.60 Hz, 2H), 4.08 (d, J = 7.00 Hz, 2H), 1.24-1.36 (m, 1H), 0.61-0.63 (m, 2H), 0.38-0.40 (m, 2H);
LCMS: (方法B) 373 (M+H), RT. 5.46 分;
HPLC: (方法B) RT. 9.92 分。
【0311】
tert−ブチル4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラートの合成
【化66】
1−Boc−4−ヒドロキシピペリジン(2.6g、0.0132mol)、トリフェニルホスフィン(4.1g、0.015mol)およびジ−tert−ブチルアゾジカルボキシラート(3.9g、0.0172mol)を、THF(40ml)中の4−ニトロ−1H−ピラゾール(1.5g、0.0132mol)の溶液に、10〜15℃で、分けて加える。反応混合物を室温で48h撹拌する。混合物をロータリーエバポレーターで蒸発させ、粗生成物に対しクロマトグラフィを行い、2.1gの白色固体が得られる;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ [ppm] 8.94 (s,1H), 8.27 (s, 1H), 4.49-4.41 (m, 1H), 4.04-4.0 (m, 2H), 2.88 (bs, 2H), 2.03-2.00 (m, 2H), 1.84-1.78 (m, 2H), 1.40 (s, 9H)。
【0312】
tert−ブチル4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラートの合成
【化67】
炭素上のパラジウム(10%w/w、0.2g)を、メタノール(50ml)中のtert−ブチル4−(4−ニトロ−1H−ピラゾール−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(2.1g、0.0040mol)の溶液に加え、混合物を室温で3h水素化する。触媒を濾過して除き、溶液をロータリーエバポレーターで蒸発させる。残渣をクロマトグラフィで精製し、1.1gの茶色油が得られる;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ [ppm] 7.05 (d, J=0.8 Hz, 1H ), 6.89 (d, J=0.8 Hz, 1H), 4.14 (m, 1H), 3.99 (d, 2H), 3.84(d, 2H), 2.84 (bs, 2H), 1.90-1.87 (m, 2H), 1.70-1.61 (m, 2H), 1.40 (s ,9H);
“A16”の合成において、tert−ブチル4−(4−アミノ−1H−ピラゾール−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラートを利用する。
【0313】
tert−ブチル4−{3−[4−(3−シアノ−4−シクロプロピルメトキシフェニル)ピリジン−2−イルアミノ]ピラゾール−1−イル}ピペリジン−1−カルボキシラートの合成
【化68】
この調製を、2−シクロプロピルメトキシ−5−[2−(5−ヒドロキシメチルピリジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]ベンゾニトリルのための先に記載したとおりに実行する;
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ [ppm] 8.17 (s, 1H), 7.76 (d, J = 2.32 Hz, 1H), 7.68-7.71 (m, 2H), 7.53 (d, J = 0.36 Hz, 1H), 7.02 (d, J = 8.84 Hz, 1H), 6.83 (dd, J = 1.56, 5.46 Hz, 1H), 6.66 (s, 1H), 6.40 (s, 1H), 4.24-4.30 (m, 3H), 4.00 (d, J = 6.88 Hz, 2H), 2.85-2.92 (m, 2H), 2.15-2.19 (m, 2H), 1.92-1.96 (m, 2H), 1.49 (s, 9H), 1.25-1.27 (m, 1H), 0.68-0.71 (m, 2H), 0.42-0.45 (m, 2H);
LCMS: (方法A) 515 (M+H), RT. 4.43 分。
【0314】
2−シクロプロピルメトキシ−5−[2−(1−ピペリジン−4−イル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリジン−4−イル]ベンゾニトリル(“A107”)の合成
【化69】
ジオキサン中のHCl(10ml)を、1,4−ジオキサン中のtert−ブチル4−{3−[4−(3−シアノ−4−シクロプロピルメトキシフェニル)ピリジン−2−イルアミノ]ピラゾール−1−イル}ピペリジン−1−カルボキシラート(0.12g、0.23mmol)の溶液(10ml)に加える。全混合物を室温で6h撹拌する。反応溶液をロータリーエバポレーターで蒸発させ、10%重炭酸ナトリウム溶液(20ml)を使用して塩基性にする。混合物を10分間撹拌する。固体を濾過して除き、ジエチルエーテル(20ml)で洗浄し、乾燥させ、85.4mgの所望の材料が茶色固体として得られる;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ [ppm] 8.82 (s, 1H), 8.14 (d, J = 5.40 Hz, 1H), 8.04 (d, J = 2.28 Hz, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.93 (dd, J = 2.28, 8.88 Hz, 1H), 7.46 (s, 1H), 7.34 (d, J = 8.96 Hz, 1H), 6.93 (dd, J = 1.24, 5.38 Hz, 1H), 6.86 (s, 1H), 4.07-4.15 (m, 1H), 4.06 (d, J = 7.04 Hz, 2H), 3.00-3.03 (m, 2H), 2.56-2.59 (m, 2H), 1.90-1.92 (m, 2H), 1.69-1.79 (m, 2H), 1.25-1.32 (m, 1H), 0.59-0.63 (m, 2H), 0.38-0.40 (m, 2H);
LCMS: (方法A) 415 (M+H), RT. 3.00 分;
HPLC: (方法A) RT. 3.00 分。
【0315】
5−モルホリン−4−イルピリジン−2−イルアミンの合成
【化70】
t−ブタノール(5ml)中の2−アミノ−5−ブロモピリジン(2.0g、0.011mol)の溶液を、窒素を用いて5分間脱気する。モルホリン(1.4g、0.016mol)、Davephos(0.4g、0.001mol)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.25g、0.027mmol)を加える。その後、THF(5.51g、0.033mol)中の1.6Mのビス(トリメチルシリル)アミドリチウムの溶液を滴加する。反応混合物を、150℃で2h、マイクロ波中、放射線を当てる。水を加え(30ml)、混合物を酢酸エチル(2×100ml)で抽出する。有機相を水(1×100ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させる。粗材料を、精製せずに次のステップに利用する。
“A7”の合成において、5−モルホリン−4−イルピリジン−2−イルアミンを利用する。
【0316】
2−シクロプロピルメトキシ−5−[2−(5−モルホリン−4−イルピリジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]ベンゾニトリル(“A108”)の合成
【化71】
この調製を、2−シクロプロピルメトキシ−5−[2−(5−ヒドロキシメチルピリジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]ベンゾニトリルについて前記のとおりに実行し、50.9mgの茶色固体が16%の収率で得られる;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ [ppm] 9.42 (s, 1H), 8.21 (d, J = 5.28 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 2.28 Hz, 1H), 7.93-7.94 (m, 2H), 7.82 (s, 1H), 7.73 (d, J = 9.04 Hz, 1H), 7.36-7.42 (m, 2H), 7.12 (dd, J = 1.48, 5.36 Hz, 1H), 4.07 (d, J = 7.00 Hz, 2H), 3.74 (t, J = 4.92 Hz, 4H), 3.05 (t, J = 4.76 Hz, 4H), 1.24-1.29 (m, 1H), 0.59-0.64 (m, 2H), 0.37-0.40 (m, 2H);
LCMS: (方法A) 428 (M+H), RT. 3.98 分;
HPLC: (方法A) RT. 3.93 分。
【0317】
2−シクロブチルメトキシ−5−[2−(1H−ピラゾール−4−イルアミノ)ピリジン−4−イル]ベンゾニトリル(“A109”)の合成
【化72】
2−シクロプロピルメトキシ−5−[2−(1H−ピラゾール−4−イルアミノ)ピリジン−4−イル]ベンゾニトリル(“A104”)の場合において記載したような調製により、20.4mgの茶色固体(41%の収率)が得られる;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ [ppm] 12.45 (bs, 1H), 8.77 (s, 1H), 8.13 (d, J = 5.36 Hz, 1H), 8.04 (d, J = 2.16 Hz, 1H), 7.92-7.95 (m, 2H), 7.52 (s, 1H), 7.37 (d, J = 8.92 Hz, 1H), 6.92 (d, J = 5.36 Hz, 1H), 6.85 (s, 1H), 4.17 (d, J = 6.36 Hz, 2H), 2.50-2.80 (m, 1H), 2.06-2.10 (m, 2H), 1.90-1.96 (m, 4H);
LCMS: (方法A) 346 (M+H), RT. 3.69 分;
HPLC: (方法A) RT. 3.69 分。
【0318】
2−シクロブチルメトキシ−5−{2−[1−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリジン−4−イル}ベンゾニトリル(“A110”)の合成:
【化73】
2−シクロプロピルメトキシ−5−{2−[1−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリジン−4−イル}ベンゾニトリル(“A105”)のために記載したような調製;収率18%(18.4mg、黄色固体);
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ [ppm] 8.82 (s, 1H), 8.14 (d, J = 5.40 Hz, 1H), 8.04 (d, J = 2.40 Hz, 1H), 7.93-7.97 (m, 2H), 7.46 (d, J = 0.40 Hz, 1H), 7.37 (d, J = 8.96 Hz, 1H), 6.94 (dd, J = 1.56, 5.42 Hz, 1H), 6.85 (d, J = 0.84 Hz, 1H), 4.17-4.22 (m, 4H), 3.62-3.68 (m, 2H), 3.23 (s, 3H), 2.73-2.80 (m, 1H), 2.06-2.11 (m, 2H), 1.86-1.94 (m, 4H);
LCMS: (方法A) 404 (M+H), RT. 3.91 分;
HPLC: (方法A) RT. 3.89 分。
【0319】
2−シクロブチルメトキシ−5−[2−(5−ヒドロキシメチルピリジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]ベンゾニトリル(“A111”)の合成:
【化74】
2−シクロプロピルメトキシ−5−[2−(5−ヒドロキシメチルピリジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]ベンゾニトリル(“A106”)のために記載したような調製;収率:32%(87.0mg、黄色固体);
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ [ppm] 9.69 (s, 1H), 8.26 (d, J = 5.32 Hz, 1H), 8.17 (d, J = 1.88 Hz, 1H), 8.07 (d, J = 2.36 Hz, 1H), 7.98 (dd, J = 2.36, 8.88 Hz, 1H), 7.93 (d, J = 0.88 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 8.52 Hz, 1H), 7.62 (dd, J = 2.28, 8.56 Hz, 1H), 7.41 (d, J = 8.96 Hz, 1H), 7.19 (dd, J = 1.60, 5.36 Hz, 1H), 5.12 (t, J = 5.56 Hz, 1H), 4.42 (d, J = 5.56 Hz, 2H), 4.19 (d, J = 6.44 Hz, 2H), 2.73-2.79 (m, 1H), 2.09-2.11 (m, 2H), 1.89-1.94 (m, 4H);
LCMS: (方法A) 387 (M+H), RT. 4.02 分;
HPLC: (方法A) RT. 3.99 分。
【0320】
tert−ブチル4−{4−[4−(3−シアノ−4−シクロブチルメトキシフェニル)ピリジン−2−イルアミノ]ピラゾール−1−イル}ピペリジン−1−カルボキシラートの合成
【化75】
この調製を、tert−ブチル4−{3−[4−(3−シアノ−4−シクロプロピルメトキシフェニル)ピリジン−2−イルアミノ]ピラゾール−1−イル}ピペリジン−1−カルボキシラートの場合において記載したように実行する;収率:27%(0.1g、茶色固体物質);
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ [ppm] 8.18 (s, 1H), 7.75 (d, J = 2.32 Hz, 1H), 7.70 (dd, J = 2.40, 8.74 Hz, 2H), 7.53 (d, J = 0.40 Hz, 1H), 7.03 (d, J = 8.84 Hz, 1H), 6.83 (dd, J = 1.56, 5.40 Hz, 1H), 6.66 (d, J = 0.88 Hz, 1H), 6.35 (b, 1H), 4.26-4.27 (m, 3H), 4.09 (d, J = 6.28 Hz, 2H), 2.79-2.83 (m, 3H), 2.00-2.20 (m, 4H), 1.92-2.00 (m, 6H), 1.49 (s, 9H);
LCMS: (方法A) 529 (M+H), RT. 4.78 分。
【0321】
2−シクロブチルメトキシ−5−[2−(1−ピペリジン−4−イル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)ピリジン−4−イル]ベンゾニトリル(“A112”)の合成
【化76】
この調製を、2−シクロプロピルメトキシ−5−[2−(1−ピペリジン−4−イル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリジン−4−イル]ベンゾニトリル(“A107”)の場合において記載したとおりに実行する;収率:92%(41.0mg、茶色固体);
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ [ppm] 8.82 (s, 1H), 8.14 (d, J = 5.36 Hz, 1H), 8.04 (d, J = 2.00 Hz, 1H), 7.93-7.98 (m, 2H), 7.46 (s, 1H), 7.37 (d, J = 8.92 Hz, 1H), 6.93 (d, J = 4.64 Hz, 1H), 6.86 (s, 1H), 4.12-4.18 (m, 4H), 3.00-3.03 (m, 2H), 2.75-2.79 (m, 1H), 2.56-2.59 (m, 1H), 2.06-2.10 (m, 2H), 1.86-1.96 (m, 6H), 1.73-1.78 (m, 2H);
LCMS: (方法A) 429.2 (M+H), RT. 3.40 分;
HPLC: (方法A) RT. 3.40 分。
【0322】
2−シクロブチルメトキシ−5−[2−(5−モルホリン−4−イルピリジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]ベンゾニトリル(“A113”)の合成
【化77】
この調製を、2−シクロプロピルメトキシ−5−[2−(5−モルホリン−4−イルピリジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]ベンゾニトリル(“A108”)の場合において記載したとおりに実行する;収率:16.5%(48.0mg、黄色固体);
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ [ppm] 9.44 (s, 1H), 8.21 (d, J = 5.36 Hz, 1H), 8.05 (d, J = 2.36 Hz, 1H), 7.93-7.98 (m, 2H), 7.82 (d, J = 0.80 Hz, 1H), 7.73 (d, J = 9.08 Hz, 1H), 7.38-7.42 (m, 2H), 7.12 (dd, J = 1.60, 5.36 Hz, 1H), 4.19 (dd, J = 6.44, Hz, 1H), 3.74 (t, J = 4.96 Hz, 4H), 3.05 (t, J = 4.84 Hz, 4H), 2.73-2.79 (m, 1H), 2.09-2.10 (m, 2H), 1.88-1.94 (m, 4H);
LCMS: (方法A) 442 (M+H), RT 4.33 分;
HPLC: (方法A) RT. 4.31 分。
【0323】
2−(1−アセチルピペリジン−4−イルメトキシ)−5−{2−[1−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリジン−4−イル}ベンゾニトリル(“A114”)の合成:
【化78】
この調製を、2−シクロプロピルメトキシ−5−{2−[1−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イルアミノ]ピリジン−4−イル}ベンゾニトリル(“A110”)の場合において記載したものと類似して実行する;
収率:16%(5.7mg、茶色固体);
1H NMR (400 MHz, CD
3OD): δ [ppm] (s, 1H),8.12 (d, J = 5.36 Hz, 1H), 7.89-7.95 (m, 3H), 7.54 (d, J = 0.52 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.72 Hz, 1H), 6.91 (dd, J = 1.56, 5.48 Hz, 1H), 6.83 (d, J = 0.88 Hz, 1H), 4.58-4.62 (m, 1H), 4.27-4.29 (m, 2H), 3.99-4.09 (m, 3H), 3.75 (t, J = 5.20 Hz, 2H), 3.29-3.28 (m, 3H), 3.16-3.23 (m, 1H), 2.71-2.72 (m, 1H), 2.13-2.24 (m, 1H), 2.12 (s, 3H), 1.91-2.03 (m, 2H), 1.29-1.46 (m, 2H);
LCMS: (方法A) 475 (M+H), RT 2.81 分;
HPLC: (方法A) RT. 2.75 分。
【0324】
2−(1−アセチルピペリジン−4−イルメトキシ)−5−[2−(5−ヒドロキシメチルピリジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]ベンゾニトリル(“A115”)の合成
【化79】
この調製を、2−シクロプロピルメトキシ−5−[2−(5−ヒドロキシメチルピリジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]ベンゾニトリル(“A106”)の場合において記載したものと類似して実行する;
収率:7.2%(16.9mg、黄色固体);
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ [ppm] 9.68 (s, 1H), 8.26 (d, J = 5.32 Hz, 1H), 8.17 (d, J = 2.00 Hz, 1H), 8.08 (d, J = 2.32 Hz, 1H), 7.98 (dd, J = 2.32, 8.88 Hz, 1H), 7.93 (s, 1H), 7.78 (d, J = 8.52 Hz, 1H), 7.62 (dd, J = 2.16, 8.56 Hz, 1H), 7.42 (d, J = 8.96 Hz, 1H), 7.19 (dd, J = 1.32, 5.34 Hz, 1H), 5.11 (t, J = 5.56 Hz, 1H), 4.40-4.43 (m, 3H), 4.06-4.13 (m, 2H), 3.85-3.88 (m, 1H), 3.04-3.10 (m, 1H), 2.57-2.66 (m, 1H), 2.06-2.11 (m, 1H), 1.98 (s, 3H), 1.77-1.85 (m, 2H), 1.08-1.30 (m, 2H);
LCMS: (方法A) 458 (M+H), RT 2.93 分;
HPLC: (方法A) RT. 2.89 分。
【0325】
tert−ブチル4−(4−{4−[4−(1−アセチルピペリジン−4−イルメトキシ)−3−シアノフェニル]ピリジン−2−イルアミノ}ピラゾール−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラートの合成
【化80】
この調製を、tert−ブチル4−{3−[4−(3−シアノ−4−シクロプロピルメトキシフェニル)ピリジン−2−イルアミノ]ピラゾール−1−イル}ピペリジン−1−カルボキシラートの合成において記載したとおりに実行する;収率:37.0%(0.12g、茶色固体);
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ [ppm] 8.81 (s, 1H), 8.14 (d, J = 5.44 Hz, 1H), 8.05 (s, 1H),8.01 (s, 1H), 7.94 (dd, J = 2.36, 8.90 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 0.36 Hz, 1H), 7.38 (d, J = 8.96 Hz, 1H), 6.93 (dd, J = 1.52, 5.44 Hz, 1H), 6.86 (s, 1H), 4.21-4.45 (m, 2H), 4.02-4.09 (m, 4H), 3.82-3.84 (m, 1H), 2.98-3.04 (m, 1H), 2.80 (s, 1H), 2.56-2.57 (m, 1H), 1.81-2.05 (m, 4H), 1.74-1.81 (m, 4H), 1.41 (s, 9H), 1.15-1.26 (m, 2H);
LCMS: (方法A) 600 (M+H), RT 3.41 分。
【0326】
2−(1−アセチルピペリジン−4−イルメトキシ)−5−[2−(1−ピペリジン−4−イル−1H−ピラゾール−4−イルアミノ)ピリジン−4−イル]ベンゾニトリル(“A116”)の合成
【化81】
この調製を、2−シクロプロピルメトキシ−5−[2−(1−ピペリジン−4−イル−1H−ピラゾール−3−イルアミノ)ピリジン−4−イル]ベンゾニトリル(“A107”)の場合において記載したとおりに実行する;収率:18%(17.3mg、茶色固体);
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ [ppm] 8.81 (s, 1H), 8.14 (d, J = 5.40 Hz, 1H), 8.05 (d, J = 2.32 Hz, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.94 (dd, J = 2.32, 8.90 Hz, 1H), 7.45 (s, 1H), 7.38 (d, J = 8.96 Hz, 1H), 6.93 (dd, J = 1.32, 5.42 Hz, 1H), 6.85 (s, 1H), 4.39-4.43 (m, 1H), 4.04-4.15 (m, 3H), 3.84-3.88 (m, 1H), 3.00-3.09 (m, 3H), 2.54-2.60 (m, 3H), 2.05-2.08 (m, 1H), 1.99 (s, 3H), 1.72-1.92 (m, 6H), 1.12-1.30 (m, 2H);
LCMS: (方法A) 500.2 (M+H), RT 2.55 分;
HPLC: (方法A) RT. 2.44 分。
【0327】
2−(1−アセチルピペリジン−4−イルメトキシ)−5−[2−(5−モルホリン−4−イルピリジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]ベンゾニトリル(“A117”)の合成
【化82】
この調製を、2−シクロプロピルメトキシ−5−[2−(5−モルホリン−4−イルピリジン−2−イルアミノ)ピリジン−4−イル]ベンゾニトリル(“A113”)と類似して実行する;収率:3.5%(4.6mg、黄色固体);
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6): δ [ppm]9.44 (s, 1H), 8.21 (d, J = 5.28 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 2.36 Hz, 1H), 7.93-7.98 (m, 2H), 7.82 (s, 1H), 7.73 (d, J = 9.08 Hz, 1H), 7.41 (dd, J = 3.16, 9.06 Hz, 2H), 7.12 (dd, J = 1.64, 5.38 Hz, 1H), 4.40-4.43 (m, 1H), 4.05-4.13 (m, 2H), 3.85-3.88 (m, 2H), 3.74 (t, J = 4.88 Hz, 4H), 3.04-3.09 (m, 4H), 2.55-2.61 (m, 1H), 2.03-2.11 (m, 1H), 1.99 (s, 3H), 1.77-1.85 (m, 2H), 1.11-1.35 (m, 2H);
LCMS: (方法A) 513 (M+H), RT 3.31 分;
HPLC: (方法A) RT. 3.46 分。
【0328】
本発明に従うTBK1およびIKKεを阻害する化合物のIC
50値
【表4-1】
【0332】
以下の例は医薬に関する:
例A:注射バイアル
本発明に従う100gの活性化合物および5gのリン酸水素二ナトリウムを3lの2回蒸留水に溶解した溶液を、2Nの塩酸を使用してpH6.5に調整し、滅菌濾過し、注射バイアル中に移し、滅菌条件下で凍結乾燥し、滅菌条件下でシールする。各々の注射バイアルは、5mgの活性化合物を含む。
【0333】
例B:座剤
本発明に従う20gの活性化合物と100gの大豆レシチンおよび1400gのココアバターとの混合物を、溶融し、型へ注ぎ入れ、放冷する。各座剤は、20mgの活性化合物を含む。
【0334】
例C:溶液
本発明に従う1gの活性化合物、9.38gのNaH
2PO
4・2H
2O、28.48gのNa
2HPO
4・12H
2Oおよび0.1gの塩化ベンザルコニウムを940mlの2回蒸留水中に溶解したものから、溶液を調製する。pHを6.8に調整し、溶液を1lにし、放射線により滅菌する。この溶液は、点眼剤の形態で用いることができる。
【0335】
例D:軟膏
本発明に従う500mgの活性化合物を、無菌条件下で、99.5gのワセリンと混合する。
【0336】
例E:錠剤
1kgの活性化合物、4kgのラクトース、1.2kgのジャガイモデンプン、0.2kgのタルクおよび0.1kgのステアリン酸マグネシウムの混合物を、従来のやり方で圧縮して、錠剤を得、各錠剤が10mgの活性化合物を含むようにする。
【0337】
例F:糖衣錠
錠剤を、例Eに類似して圧縮し、続いて、従来のやり方で、スクロース、ジャガイモデンプン、タルク、トラガカントおよび染料の被膜で被覆する。
【0338】
例G:カプセル
2kgの活性化合物を、従来のやり方で、硬質ゼラチンカプセル中に導入し、各カプセルが20mgの活性化合物を含むようにする。
【0339】
例H:アンプル
本発明に従う1kgの活性化合物を60lの2回蒸留水に溶解した溶液を滅菌濾過し、アンプル中に移し、滅菌条件下で凍結乾燥し、滅菌条件下でシールする。各アンプルは、10mgの活性化合物を含む。