【実施例】
【0065】
〔実施例1〕
6−(イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イルカルボニル)−3−プロピルキナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン(化合物No.1)
【0066】
2−アミノ−5−(イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イルカルボニル)安息香酸メチル
トリエチルアミン(13.4ml、96mmol)、そして次いで、窒素雰囲気下、0℃で、4−オキソ−2−フェニル−4H−3,1−ベンズオキサジン−6−カルボニルクロリド(13.7g、48mmol)(WO第05/028476号で記載された)を、1,2−ジクロロエタン(250ml)中のイミダゾ[1,5−a]ピリジン(3.5g、30mmol)[J.Chem. Soc.;(1955),2834-2836に記載された]に加えた。外界温度で4.5時間撹拌した後、反応媒体を濾過した。得られた残量物を、1,2−ジクロロエタンで洗浄した。減圧下40℃で終夜乾燥した後、黄色の固体(3g)を得た。
得られた残留物をNMP(100ml)中の溶液に置いた。水(10ml)中のKOH(8.4g、0.15mol)の溶液を、窒素雰囲気下、外界温度で滴下した。反応媒体を80℃で、6時間加熱し、次いで、外界温度で、1Nの塩酸水溶液上に注いだ。得られた沈殿物を濾過し、水ですすぎ、そして次いで、40℃で、減圧下、終夜、乾燥した。シリカゲルカラムクロマトグラフィにより、ジクロロメタン/メタノール/0.1%トリエチルアミン混合物で溶出を実施した後、黄色固体(5.5g)を得た。
窒素雰囲気下、外界温度で、DMF(100ml)中の得られた残留物(5.5g、0.02mol)に、炭酸セシウム(7g、0.022mol)を加え、次いで、ヨウ化メチル(1.34ml、0.022mol)を滴下しながら加えた。24時間、外界温度で撹拌した後、反応媒体を水上に注いだ。得られた沈殿物を濾過し、水ですすぎ、そして次いで、終夜40℃で、減圧下乾燥した。黄色の固体(5.1g)を得た。
融点:192℃;
MH+:296。
【0067】
5−(イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イルカルボニル)−2−[(プロピルカルバモイル)アミノ]安息香酸メチル
トリホスゲン(0.35g、1.2mmol)を、無水のジオキサン(20ml)中の、2−アミノ−5−(イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イルカルボニル)安息香酸メチル(0.5g、1.7mmol)の懸濁液に、窒素雰囲気下、外界温度で、加えた。100℃で、2時間、加熱した後、n−プロピルアミン(0.28ml、3.4mmol)、次いで、トリエチルアミン(0.71ml、5mmol)を、外界温度で反応媒体に加えた。外界温度で18時間撹拌した後、H
2Oを加えた。水相をジクロロメタンで抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして減圧下で濃縮した。得られた黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、溶出をジクロロメタン/メタノール(98/2)混合物で実施した。黄色固体(0.410g)を得た。
融点:205℃;
MH+:381。
【0068】
6−(イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イルカルボニル)−3−プロピルキナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン
1Nの水酸化ナトリウム水溶液(1.38ml、1.38mmol)を、外界温度で、メタノール(10ml)中の5−(イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イルカルボニル)−2−[(プロピルカルバモイル)アミノ]安息香酸メチル(0.436g、1.15mmol)の懸濁液に加えた。 2時間還流下で加熱した後、メタノールを減圧下で濃縮した。1Nの塩酸水溶液を加えた。得られた沈殿物を濾過し、水ですすぎ、そして次いで、終夜、40℃で、減圧下で乾燥した。黄色固体(0.27g)を得た。
融点:304℃;
1H−NMR(D6−DMSO,400MHz):0.91(t,J=7.17Hz,3H),1.63(q,J=7.59Hz,2H),3.89(t,J=7.17Hz,2H),7.25−7.37(m,2H),7.39−7.43(m,1H),7.82(s,1H),7.97(d,J=8.86Hz,1H),8.59(d,J=8.86Hz,1H),9.18(s,1H),9.74(d,J=7.17Hz,1H),11.8(s,1H)。
【0069】
〔実施例2〕
3−{3−[(2,4−ジオキソ−3−プロピル−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル)カルボニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル}安息香酸ナトリウム塩(化合物No.10)
【0070】
2−アミノ−5−[1−ブロモ−(イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル)]安息香酸メチル
N−ブロモスクシンイミド(0.42g、2.4mmol)を、ジクロロメタン(20ml)中の2−アミノ−5−(イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イルカルボニル)安息香酸メチル(0.67g,2.4mmol)溶液に、窒素雰囲気下、外界温度で加えた。2時間30分撹拌した後、水を加えた。得られた沈殿物を濾過し、水ですすぎ、そして減圧下、40℃で終夜乾燥した。黄色固体(0.77g)を得た。
融点:230℃;
MH+:375,377;
【0071】
2−アミノ−5−({1−[3−(メトキシカルボニル)フェニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル}カルボニル)安息香酸メチル
[4−(メトキシカルボニル)フェニル]ボロン酸(0.248g、1.38mmol)、水(2ml)中の炭酸カリウム(0.57g、2.30mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.027g、0.02mmol)を、DME(10ml)中の、2−アミノ−5−[1−ブロモ(イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル)]安息香酸メチル(0.43g、1.15mmol)の溶液に、不活性アルゴン雰囲気下で加えた。反応媒体を90℃、2時間加熱した。反応媒体を1Nの塩酸水溶液で酸性にし、ジクロロメタンで抽出した。有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、DMF(5ml)中の溶液に置いた。ヨウ化メチル(30μl、0.5mmol)及び炭酸セシウム(0.052g、0.16mmol)を加えた。24時間外界温度で撹拌した後、反応媒体を水で加水分解し、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、次いで、減圧下で濃縮した。得られた固体をメタノールに取り込んだ。濾過し、50℃で、減圧下、終夜乾燥した後、 黄色固体(0.379g)を得た。
融点:203℃;
MH+:430。
【0072】
5−({1−[3−(メトキシカルボニル)フェニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル}カルボニル)−2−[(プロピルカルバモイル)アミノ]安息香酸メチル
トリホスゲン(0.181g、0.61mmol)を、不活性雰囲気下で、ジオキサン(10ml)中の2−アミノ−5−({1−[3−(メトキシカルボニル)フェニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル}カルボニル)安息香酸メチル(0.75g、0.8 mmol)に加えた。反応媒体を100℃で、3時間加熱した。プロピルアミン(0.14ml、1.75mmol)、及びトリエチルアミン(0.37ml、2.62mmol)を外界温度で加えた。2時間、外界温度で撹拌した後、反応媒体を水で加水分解した。媒体を濾過し、水で洗浄し、そして減圧下、50℃で終夜乾燥した。得られた黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィで、ジクロロメタン/メタノール(95/5)混合物を用いて精製した。黄色固体(0.27g)を得た。
融点:212℃;
MH+:515。
【0073】
3−{3−[(2,4−ジオキソ−3−プロピル−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル)カルボニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル}安息香酸
1Nの水酸化ナトリウム水溶液(1.31ml、1.31mmol)を、メタノール(8ml)中の、5−({1−[3−(メトキシカルボニル)フェニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル}カルボニル)−2−[(プロピルカルバモイル)アミノ]安息香酸メチル(0.27g、0.52mmol)に加えた。反応媒体を70℃で、5.5時間加熱した。 メタノールを減圧下で濃縮した。残留物を水に取り込んだ。水相を1Nの塩酸水溶液で酸性にし、次いで、ジクロロメタンで抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、次いで、減圧下で濃縮した。得られた固体をメタノールに取り込み、次いで、濾過し、50℃、減圧下で終夜乾燥した。黄色固体(0.245g)を得た。
融点:365℃;
MH+:469;
【0074】
3−{3−[(2,4−ジオキソ−3−プロピル−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル)カルボニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル}安息香酸ナトリウム塩
1Nの水酸化ナトリウム水溶液(0.51ml、0.51mmol)を、メタノール(5ml)中の3−{3−[(2,4−ジオキソ−3−プロピル−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル)カルボニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル}安息香酸(0.245g、0.52mmol)に加えた。反応媒体を、1.5時間、外界温度で撹拌した。ジイソプロピルエーテルを加えた後、生成した沈殿物を濾過し、ジイソプロピルエーテルですすぎ、終夜減圧下で、50℃で乾燥した。黄色固体(0.242g)を得た。
融点:383℃;
MH+:469;
1H−NMR(D6−DMSO,400MHz):0.90(t,J=7.82Hz,3H),1.58−1.67(m,2H),3.88(t,J=7.07Hz,1H),7.32−7.35(m,2H),7.45(t,J=7.82Hz,1H),7.53(t,J=7.82Hz,1H),7.88−7.94(m,2H),8.22(d,J=8.94Hz,1H),8.44(t,J=1.7Hz,1H),8.74(d,J=8.7Hz,1H),9.14(d,J=1.9Hz,1H),9.82(d,J=7Hz,1H),11.9(bs,1H)。
【0075】
〔実施例3〕
3−[(2,4−ジオキソ−3−プロピル−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル)カルボニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−6−カルボン酸(化合物No.8)
【0076】
3−[(4−アミノ−3−カルボキシフェニル)カルボニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−6−カルボン酸
トリエチルアミン(3.68ml、0.026mol)、次いで、窒素雰囲気下外界温度で、イミダゾ[1,5−a]ピリジン−6−カルボン酸メチル(1.5g、8.5mmol)[WO第06/097625号に記載された]を、1,2−ジクロロエタン(60ml)中の、4−オキソ−2−フェニル−4H−3,1−ベンズオキサジン6−カルボニルクロリド(4.02g、0.014mol)に加えた。外界温度で24時間撹拌した後、反応媒体を濾過し、1,2−ジクロロエタンで洗浄し、次いで、1Nの塩酸水溶液、次いで、水で洗浄した。減圧下40℃で、終夜乾燥した後、得られた生成物を、NMP(60ml)に溶解した。水(11ml)中に溶解した水酸化カリウム(3.59g、6.4mmol)を加えた。反応媒体を100℃、8時間加熱し、次いで、1Nの塩酸水溶液上に注いだ。濾過後、得られた固体を水ですすぎ、次いで、培養器中、終夜減圧下、40℃で乾燥した。黄色固体(5.45g)を得た。
MH+:326。
【0077】
3−{[4−アミノ−3−(メトキシカルボニル)フェニル]カルボニル}イミダゾ[1,5−a]ピリジン−6−カルボン酸メチル
炭酸セシウム(9.4g、2.9mmol)、次いで、ヨウ化メチル(1.8ml、2.9mmol)を、不活性雰囲気下、DMF(60ml)中の、3−[(4−アミノ−3−カルボキシフェニル)カルボニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−6−カルボン酸(4.2g、1.3mmol)に外界温度で加えた。外界温度で4.5時間撹拌した後、反応媒体を水で加水分解した。得られた沈殿物を濾過し、水ですすぎ、次いで、40℃、減圧下で、終夜乾燥した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、溶出をジクロロメタンで実施した。黄色固体(1.3g)を得た。
MH+:354。
【0078】
3−({3−(メトキシカルボニル)−4−[(プロピルカルバモイル)アミノ]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−6−カルボン酸メチル
トリホスゲン(0.14g、0.49 mmol)を、外界温度、窒素雰囲気下で、無水ジオキサン(10ml)の、3−{[4−アミノ−3−(メトキシカルボニル)フェニル]カルボニル}イミダゾ[1,5−a]ピリジン−6−カルボン酸メチル(0.3g、0.7mmol)に加えた。1時間15分、100℃で加熱した後、n−プロピルアミン(0.12ml、1.4mmol) 及びトリエチルアミン(0.29ml、2mmol)を、外界温度で反応媒体に加えた。外界温度で、4時間撹拌した後、反応媒体を水で加水分解した。得られた固体を濾過し、水ですすぎ、次いで、減圧下、40℃で、終夜乾燥した。得られた固体をTHFで粉砕し、次いで、濾過し、減圧下、40℃で、終夜乾燥した。黄色固体(0.21g)を得た。
融点:266℃
MH+:439。
【0079】
3−[(2,4−ジオキソ−3−プロピル−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル)カルボニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−6−カルボン酸
1Nの水酸化ナトリウム水溶液(1.2ml、1.2mmol)を外界温度で、メタノール(5ml)中の、3−({3−(メトキシカルボニル)−4−[(プロピルカルバモイル)アミノ]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−6−カルボン酸メチル(0.21g)に加えた。4時間還流下で加熱した後、反応媒体を1Nの塩酸水溶液で酸性にした。得られた沈殿物を濾過し、次いで、水ですすぎ、減圧下、40℃で終夜乾燥した。得られた固体を、メタノールから高温条件下で再結晶し、減圧下、40℃で終夜乾燥した。黄色固体(0.118g)を得た。
融点:384℃
MH+:393
1H−NMR(D6−DMSO,400MHz):0.92(t,J=7.2Hz,3H),1.59−1.68(m,2H),3.87−3.94(m,2H),7.33(d,J=8.2Hz,1H),7.72(d,J=9.3Hz,1H),7.98(s,1H),8.06(d,J=9.3Hz,1H),8.59(d,J=8.51Hz,1H),9.20(d,J=2.03Hz,1H),11.8(s,1H),13.7(s,1H)。
【0080】
〔実施例4〕
3−(3−{[3−(4−フルオロベンジル)−1−メチル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル]カルボニル}イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル)安息香酸ナトリウム塩(化合物No.49)
【0081】
2−{[(4−フルオロベンジル)カルバモイル]アミノ}−5−({1−[3−(メトキシカルボニル)フェニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル}カルボニル)安息香酸メチル
トリホスゲン(2.14g、7.2mmol)を、外界温度で不活性雰囲気下、ジオキサン(50ml)中の、2−アミノ−5−({1−[3−(メトキシカルボニル)フェニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル}カボニル)安息香酸メチル(2.58g、6mmol)に加えた。還流下で7時間加熱した後、4−フルオロベンジルアミン(2.25g、18mmol)及びトリエチルアミン(1.82g、18mmol)を外界温度で加えた。反応媒体を還流下で3時間加熱し、次いで、減圧下で濃縮した。残留物を水で粉砕した。濾過した後、固体をメタノールですすぎ、次いで、減圧下、40℃で終夜乾燥した。黄色固体(3.3g)を得た。
MH+:581。
【0082】
3−(3−{[3−(4−フルオロベンジル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル]カルボニルイミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル}安息香酸
1Nの水酸化ナトリウム水溶液(2.85ml、0.0285mol)を、メタノール(250ml)に溶解した2−{[(4−フルオロベンジル)カルバモイル]アミノ}−5−({1−[3−(メトキシカルボニル)フェニル]−イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル}カルボニル)安息香酸メチル(3.3g、5.7mmol)に加えた。還流下で2時間加熱した後、反応媒体を1Nの塩酸水溶液(50ml)で酸性にし、次いで、水(700ml)で希釈した。得られた沈殿物を濾過し、減圧下、40℃で終夜乾燥した。黄色固体(3.01g)を得た。
MH+:535。
【0083】
3−(3−{[3−(4−フルオロベンジル)−1−メチル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル]カルボニル}イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル)安息香酸メチル
炭酸セシウム(2.44g、7.5mmol)及びヨウ化メチル(1.06g、7.5mmol)を不活性雰囲気下で、DMF(50ml)中の、3−(3−{[3−(4−フルオロベンジル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル]カルボニルイミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル}安息香酸(1.3g、2.5mmol)に加えた。反応媒体を窒素雰囲気下、外界温度で、3時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、水(200ml)で洗浄し、そして次いで、減圧下、40℃で終夜乾燥した。黄色固体(1.35g)を得た。
MH+:563。
【0084】
3−(3−{[3−(4−フルオロベンジル)−1−メチル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル]カルボニル}イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル)安息香酸ナトリウム塩
1Nの水酸化リチウム水溶液(24ml、24mmol)を、THF(120ml)中の、 3−(3−{[3−(4−フルオロベンジル)−1−メチル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル]カルボニル}イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル)安息香酸メチル(1.3g、2.4mmol)に加えた。反応媒体を還流下で5時間加熱し、次いで、5℃で、1Nの塩酸水溶液(45ml)で酸性にし、そして最終的に水(200ml)で希釈した。濾過した後、得られた残留物を減圧下、40℃で終夜乾燥した。1Nの水酸化ナトリウム水溶液(0.62ml、0.62mmol)を、メタノール(20ml)中の得られた黄色固体(0.35g、0.64mmol)に加えた。濾過した後、得られた残留物を、減圧下、40℃で終夜乾燥した。黄色固体(0.39g)を得た。
MH+:549
1H−NMR(D6−DMSO,500MHz):3.62(s,3H),5.17(s,2H),7.11−7.18(pst,J=8.9Hz,2H),7.35−7.40(pst,8.9Hz,1H),7.42−7.48(m,3H),7.54−7.60(pst,J=8.9Hz,1H),7.70−7.74(psd,J=8.9Hz,1H),7.89−7.95(pst,J=8.9Hz,2H),8.26−8.30(psd,J=8.9Hz,1H),8.44−8.48(m,1H),8.96−9.01(psd,J=8.9Hz,1H),9.22−9.24(m,1H),9.88−9.91(psd,J=7.2Hz,1H)。
【0085】
〔実施例5〕
3−{3[(2,4−ジオキソ−3−プロピル−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル)カルボニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル}ベンズアミド(化合物No.29)
塩化アンモニウム(10.7mg、0.2mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(5.17mg、0.4mmol)及びTOTU(49.2mg、0.2mmol)を、0℃、不活性雰囲気下で、DMF(2ml)中の、3−{3−[(2,4−ジオキソ−3−プロピル−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル)カルボニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル}安息香酸(46.8mg、0.1mmol)に加えた。反応媒体を、12時間、外界温度で撹拌し、次いで、飽和の炭酸水素ナトリウム溶液(30ml)に注いだ。得られた沈殿物を濾過し、水で洗浄し、次いで、減圧下、40℃で終夜乾燥した。黄色固体(0.042g)を得た。
MH+:468
1H−NMR(D6−DMSO,500MHz):δ=0.92(t,3H,J=7.7Hz),1.66(tq,2H,J=7.7Hz,7.3Hz),3.94(t,2H,J=7.3Hz),7.34−7.42(2m,2H),7.52−7.61(2m,2H),7.69(t,1H,J=7.6Hz),7.96(m,1H),8.10−8.23(2m,2H),8.41−8.46(m,2H),8.80(dd,1H,J=8.9Hz,2.2Hz),9.27(d,1H,1.9Hz),9.88(d,1H,J=7.1Hz),11.83(s,1H)。
【0086】
〔実施例6〕
6−({1−[3−(5−メチル−1,3,4 オキサジアゾール−2−イル)フェニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル}カルボニル−3−プロピルキナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン(化合物 No.34)
【0087】
N′−アセチル−3−{3−[2,4−ジオキソ−3−プロピル−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル]カルボニル}イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル}ベンゾヒドラジド
アセトヒドラジド(29.6mg、0.4mmol)、TOTU(98.4mg、0.3mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.104ml、0.6mmol)を、不活性雰囲気下、0℃で、DMF(6ml)中の、3−{3−[(2,4−ジオキソ−3−プロピル−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル)カルボニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル}安息香酸(93.7mg、0.2mmol)に加えた。反応媒体を0℃で1時間、次いで、50℃で6時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。 残留物をメタノール(10ml)に取り込んだ。得られた沈殿物を濾過し、ジエチルエーテルで、そしてペンタンで洗浄し、次いで、減圧下、40℃で終夜乾燥した。黄色固体(45mg)を得た。
MH+:525。
【0088】
6−({1−[3−(5−メチル−1,3,4 オキサジアゾール−2−イル)フェニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル}カルボニル−3−プロピルキナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン
オキシ塩化リン(1ml)中のN′−アセチル−3−{3−[2,4−ジオキソ−3−プロピル−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル]カルボニル}イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル}ベンゾヒドラジド(35mg、0.066mmol)を、100℃で、15分加熱した。反応媒体を減圧下で濃縮した。得られた残留物を水で、そして飽和の炭酸水素ナトリウム溶液で加水分解した。水相をジクロロメタンで抽出した。有機相を減圧下で濃縮した。得られた固体を、シリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、溶出はメタノールで実施した。黄色固体(0.025g)を得た。
MH+:507
1H−NMR(D6−DMSO,500MHz):0.91(t,J=7.5Hz,3H),1.65(qt,J=7.5Hz,7.5Hz,2H),2.67(s,3H),3.93(t,J=7.5Hz,2H),7.33−7.43(m,2H),7.58−7.64(m,1H),7.77−7.84(m,1H),8.04−8.06(m,1H),8.28−8.32(m,1H),8.39−8.43(m,1H),8.59(s,1H),8.71−8.74(m,1H),9.37(s,1H),9.86−9.90(s,1H),11.85(brs,1H)。
【0089】
〔実施例7〕
6−({1−[3−(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)フェニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル}カルボニル)−3−プロピルキナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン(化合物No.36)
【0090】
3−{3−[(2,4−ジオキソ−3−プロピル−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イルカルボニル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル]−N−[(1E)−ヒドロキシエタンイミドイル]ベンズアミド
1,1′−カルボニルジイミダゾール(39mg、0.24mmol)を、外界温度、不活性雰囲気下で、DMF(5ml)中の、3−{3−[(2,4−ジオキソ−3−プロピル−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル)カルボニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル}安息香酸(94mg、0.2mmol)に加えた。外界温度で12時間撹拌した後、アセトアミドオキシム(22.2mg、0.3mmol)を加えた。反応媒体を外界温度で、5時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。残留物をジエチルエーテルで粉砕し、濾過し、次いで、減圧下、40℃で終夜乾燥した。黄色固体(0.101g)を得た。
MH+:525。
【0091】
6−({1−[3−(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)フェニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル}カルボニル)−3−プロピルキナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン
DMF(3ml)中の、3−{3−[(2,4−ジオキソ−3−プロピル−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イルカルボニル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル]−N−[(1E)−ヒドロキシエタンイミドイル]ベンズアミド(0.1g、0.19mmol)の溶液を、120℃で、5時間加熱した。反応媒体を減圧下で濃縮した。得られた残留物をジエチルエーテルに取り込み、濾過し、次いで、減圧下、40℃で終夜乾燥した。黄色固体(0.083g)を得た。
MH+:507
1H−NMR(D6−DMSO):0.91(t,J=7.5Hz,3H),1.65(qt,J=7.5Hz,7.5Hz,2H),2.47(s,3H),3.94(t,J=7.5Hz,2H),7.36−7.45(m,2H),7.59−7.66(m,1H),7.82−7.89(m,1H),8.13−8.19(m,1H),8.36−8.45(m,2H),8.68(s,1H),8.75−8.79(m,1H),9.25.9.28(m,1H),9.85−9.90(m,1H),11.85(brs,1H)。
【0092】
〔実施例8〕
N−{3−[(2,4−ジオキソ−3−プロピル−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル)カルボニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル}メタンスルホンアミド(化合物No.13)
【0093】
5−[(1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル]−2−(プロピルカルバモイル)アミノ安息香酸メチル
トリホスゲン(0.55g、0.0019mol)を、外界温度、不活性雰囲気下で、無水ジオキサン(30ml)中の、2−アミノ−5−[1−ブロモ−(イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル)]安息香酸メチル(1g、2.7mmol)に加えた。反応媒体を100℃で、1.5時間加熱した。n−プロピルアミン(0.44ml、5.3mmol)及びトリエチルアミン(1.12ml、8mmol)を外界温度で加えた。2時間30分後、反応媒体を水で加水分解した。水相をジクロロメタンで抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、次いで、減圧下で濃縮した。得られた固体をジクロロメタンで粉砕し、濾過し、次いで、減圧下、40℃で終夜乾燥した。
MH+:459,461
融点:236℃。
【0094】
6−[(1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル]−3−プロピルキナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン
1Nの水酸化ナトリウム水溶液(3.14ml、3.1mmol)を外界温度で、メタノール(20ml)中の、5−[(1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル]−2−[(プロピルカルバモイル)アミノ安息香酸メチル(1.2g、2.6mmol)に加えた。還流下で3時間加熱した後、反応媒体を1Nの塩酸水溶液で加水分解した。得られた沈殿物を濾過し、メタノールですすぎ、そして減圧下、40℃で終夜乾燥した。黄色固体(1.09g)を得た。
MH+:427,429
融点:322℃。
【0095】
6−[(1−アミノイミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル]−3−プロピルキナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン
炭酸セシウム(1.45g、4.7mmol)、ベンゾフェノンイミン(1.13ml、6.7mmol)、binap(0.278g、0.45mmol)及び(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0.204g、0.22mmol)を外界温度で、アルゴン雰囲気下、DMSO(20ml)中の、6−[(1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル]−3−プロピルキナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.955g、2mmol)に加えた。反応媒体を、110℃、18時間加熱した。反応媒体を、酢酸エチルで抽出した。有機相を硫酸ナトリムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。
得られた残留物を、THF(40ml)に溶解した。2Nの塩酸水溶液(4.5ml、9mmol)を外界温度で加えた。外界温度で4時間撹拌した後、反応媒体を減圧下で濃縮した。得られた残留物をジクロロメタン、メタノールで洗浄し、次いで、減圧下、40℃で、終夜乾燥した。赤色固体(0.558g)を得た。
MH+:364。
【0096】
N−{3−[(2,4−ジオキソ−3−プロピル−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル)カルボニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル}メタンスルホンアミド
メシルクロリド(0.1 ml、1.2mmol)を、0℃、不活性雰囲気下で、ピリジン(5ml)中の、6−[(1−アミノイミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル]−3−プロピルキナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.25g、0.4mmol)に加えた。メタノールを加えた後、反応媒体を減圧下で濃縮した。残留物をジクロロメタンに取り込んだ。有機相を1Nの塩酸水溶液で、次いで、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を高温条件でメタノールから再結晶し、そしてシリカゲルフリット(silica gel frit)で精製し、溶出をDMFで実施した。オレンジ色の固体(0.057g)を得た。
融点:334℃;
MH+:442;
1H−NMR(D6−DMSO,400MHz):0.88(t,J=7.37Hz,3H),1.55−1.65(m,2H),3.29(s,3H),3.87−3.90(m,2H),7.27−7.31(m,2H),7.40−7.44(m,1H),7.92(d,J=9Hz,1H),8.52(d,J=8.46Hz,1H),9.15(d,J=2.18Hz,1H),9.71(d,J=7.1Hz,1H),10.2(s,1H),11.8(s,1H)。
【0097】
〔実施例9〕
3−(3−{[3−(4−フルオロベンジル)−1−メチル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル]カルボニル}イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル)安息香酸2−モルホリン−4−イルエチル塩酸塩(化合物No.82)
4−(2−クロロエチル)モルホリン塩酸塩(0.022g、0.61mmol)及び炭酸カリウム(0.189g、1.37mmol)を不活性雰囲気下で、DMF(8ml)中の、3−(3−{[3−(4−フルオロベンジル)−1−メチル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル]カルボニル}イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル)酸(0.3g、0.55mmol)に加えた。外界温度で18時間、次いで、50℃で8時間撹拌した後、反応媒体を水で加水分解し、酢酸エチルで抽出した。有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、次いで、減圧下で濃縮した。黄色の得られた固体を、シリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、溶出をジクロロメタン/メタノール(95/5)混合物で実施した。1Nの塩酸水溶液(0.61ml)を、メタノール(5ml)中の、得られた黄色固体(0.334g)に加えた。反応媒体を外界温度で1時間撹拌した。ジエチルエーテルを加え、次いで、反応媒体を濾過した。得られた沈殿物をジエチルエーテルですすぎ、次いで、減圧下、50℃で終夜乾燥した。黄色固体(0.298g)を得た。
融点:215℃
MH+:662
1H−NMR(D6−DMSO,500MHz):3.21−3.31(m,2H),3.31(s,3H),3.46−3.54(m,2H),3.6−3.7(m,2H),3.61(s,3H),3.70−3.80(m,2H),3.90−4(m,2H),4.65−4.75(m,2H),5.16(s,2H),7.11−7.16(m,2H),7.37−7.39(m,1H),7.42−7.45(m,2H),7.55−7.58(m,1H),7.67(d,J=9.28Hz,1H),7.73(t,J=7.69Hz,1H),8.07(d,J=7.69Hz,1H),8.29−8.34(m,2H),8.55(s,1H),8.82(d,J=9.01Hz,1H),9.27(d,J=1.85Hz,1H),9.83(d,J=7.16Hz,1H),10.9(s,1H)。
【0098】
〔実施例10〕
N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−3−(3−{[3−(4−フルオロベンジル)−1−メチル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル]カルボニル}イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル)ベンズアミド塩酸塩(化合物No.116)
N,N−ジメチルエチレンジアミン(0.06ml、0.55mmol)、 TOTU(0.134g、0.41mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.14ml、0.82mmol)を、DMF(5ml)中の、3−(3−{[3−(4−フルオロベンジル)−1−メチル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル]カルボニル}イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル)安息香酸(0.15g,0.27mmol)に加えた。反応媒体を80℃で16時間加熱した。反応媒体を水で加水分解し、酢酸エチルで抽出した。有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、溶出をジクロロメタン/メタノール(95/5)混合物で実施した。ジエチルエーテル中の1Nの塩酸溶液(0.23ml)を得られた黄色固体(0.095g)に加えた。1時間撹拌した後、ジエチルエーテルを加えた。得られた沈殿物を濾過し、水ですすぎ、次いで、減圧下、50℃で終夜乾燥した。黄色固体(0.1g)を得た。
融点:247℃
MH+:619
1H−NMR(D6−DMSO,400MHz):2.50(m,6H),2.84(s,2H),3.31(s,3H),3.61(s,1H),3.64−6.70(m,1H),5.16(s,2H),7.7.11−7.17(m,2H),7.37−7.46(m,3H),7.55−7.60(m,1H),7.67−7.71(m,2H),7.93(d,J=8.19Hz,1H),8.19(d,J=7.51Hz,1H),8.38−8.43(m,2H),8.87(d,J=8.88Hz,1H),8.92(t,J=5.12Hz,1H),9.27(d,J=2Hz,1H),9.81(s,1H),9.84(d,J=7.1Hz,1H)。
【0099】
〔実施例11〕
3−(3−{[3−(4−フルオロベンジル)−1−プロピル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル]カルボニル}イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル)安息香酸ナトリウム塩(化合物 No.72)
【0100】
3−(3−{[3−(4−フルオロベンジル)−1−プロピル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル]カルボニル}イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル)安息香酸プロピル
炭酸セシウム(1.371g、4.21mmol)及びヨウ化プロピル(0.715g、4.21mmol)を、不活性雰囲気下で、DMF(30ml)中の、3−(3−{[3−(4−フルオロベンジル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル]カルボニルイミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル}安息香酸(0.75g、1.4mmol)に加えた。反応媒体を窒素雰囲気下、外界温度で3時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、水(100ml)で洗浄し、次いで、減圧下、40℃で終夜乾燥した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、溶出をジクロロメタン/メタノール (75/1)混合物で実施した。黄色固体(0.55g)を得た。
MH+:619。
【0101】
3−(3−{[3−(4−フルオロベンジル)−1−プロピル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル]カルボニル}イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル)安息香酸ナトリウム塩
1Nの水酸化リチウム水溶液(8.9ml、8.9mmol)を、THF(50ml)中の、3−(3−{[3−(4−フルオロベンジル)−1−プロピル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル]カルボニル}イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル)安息香酸プロピル(0.55g、0.889mmol)に加えた。反応媒体を還流下で6時間加熱し、次いで、5℃で、1Nの塩酸水溶液(17ml)により酸性にし、最終的に水(100ml)で希釈した。濾過した後、得られた残留物を減圧下、40℃で終夜乾燥した。
1Nの水酸化ナトリウム水溶液(0.408ml、0.408mmol)を、メタノール(20ml)中の、得られた黄色固体(0.24g、0.416mmol)に加えた。濾過した後、得られた残留物を、減圧下、40℃で終夜乾燥した。黄色固体(0.24g)を得た。
MH+:577
1H−NMR(D6−DMSO,500MHz):0.97(t,J=7.5Hz,3H,1.71(tq,J1/J2=7.5Hz,2H),4.18(t,J=7.5Hz,2H),5.20(s,2H),7.17(pst,J=9.3Hz,2H),7.37−7.41(m,1H),7.44−7.49(3m,3H),7.59(m,1H),7.78(psd,J=8.5Hz,1H),7.91(2m,2H),8.28(psd,J=9.8Hz,1H),8.45(m,1H),8.99−9.02(m,1H),9.23(m,1H),9.90(psd,J=7.5Hz,1H)。
【0102】
〔実施例12〕
3−(4−フルオロベンジル)−1−メチル−6−[(1−ピリジン−3−イルイミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル]キナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン(化合物No.112)
【0103】
5−[(1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル]−2−{[(4−フルオロベンジル)カルバモイル]アミノ}安息香酸メチル
ジオキサン(40ml)で希釈したトリホスゲン(3g、10.4mmol)を、ジオキサン(160ml)中の2−アミノ−5−[1−ブロモ−(イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル)]安息香酸メチル(5.57g、14.9mmol)に、不活性雰囲気下で加えた。反応媒体を、還流下で1時間加熱した。4−フルオロベンジルアミン(3.7g、0.030mol)、及びトリエチルアミン(6.22ml、0.045mol)を、外界温度で加えた。反応媒体を外界温度で4時間撹拌し、次いで、水で加水分解した。得られた沈殿物を濾過し、水ですすぎ、減圧下、50℃で終夜乾燥した。得られた固体をメタノールに取り込み、濾過し、メタノールですすぎ、減圧下、終夜乾燥した。黄色固体(12g)を得た(収率=95.5%)。
MH+:525,527
融点:203℃
【0104】
6−[(1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル]−3−(4−フルオロベンジル)キナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン
1Nの水酸化ナトリウム水溶液(22.33ml、22.33mmol)を、メタノール(100ml)中の、5−[(1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル]−2−{[(4−フルオロベンジル)カルバモイル]アミノ}安息香酸メチル(7.8g、0.0149mol)に加えた。反応媒体を還流下で2.5時間加熱した。水で加水分解した後、得られた沈殿物を濾過し、水ですすぎ、そして減圧下、50℃で終夜乾燥した。
得られた固体を、1Nの塩酸水溶液に取り込み水ですすぎ、そして減圧下、50℃で終夜乾燥した。黄色固体(5.4g)を得た。
融点:325℃
MH+:494,496
【0105】
6−[(1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル]−3−(4−フルオロベンジル)−1−メチルキナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン
炭酸セシウム(1.87g、5.7mmol)及びヨウ化メチル(0.39ml、6.2mmol)を外界温度、不活性雰囲気下で、DMF(50ml)中の、6−[(1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル]−3−(4−フルオロベンジル)キナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン(2.6g、5.17mmol)に加えた。反応媒体を、外界温度で18時間撹拌し、次いで、濾過した。沈殿物を水ですすぎ、次いで、減圧下、50℃で終夜乾燥した。黄色固体(2.54g)を得た。
融点:280℃
MH+:507,509。
【0106】
3−(4−フルオロベンジル)−1−メチル−6−[(1−ピリジン−3−イルイミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル]キナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン
3−ピリジルボロン酸(0.04g、0.32mmol)、水(0.29ml)に溶解したリン酸カリウム二水和物(0.2g、0.81mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム (6.2mg、0.01mmol)を、DMF(3ml)中の、6−[(1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル]−3−(4−フルオロベンジル)−1−メチルキナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.15g、0.27mmol)に、不活性アルゴン雰囲気下で加えた。反応媒体を、150℃で、20分、マイクロ波加熱した。タルクを通して濾過した後、反応媒体を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、溶出をジクロロメタン/メタノール(95/5)混合物で実施した。黄色固体(0.12g)を得た。
融点:207℃
MH+:506。
【0107】
3−(4−フルオロベンジル)−1−メチル−6−[(1−ピリジン−3−イルイミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル]キナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン塩酸塩
ジエチルエーテル中の1Nの塩酸溶液(0.35ml、0.35mmol)を、メタノール(3ml)中の、3−(4−フルオロベンジル)−1−メチル−6−[(1−ピリジン−3−イルイミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル]キナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.12g、0.23mmol)に加えた。外界温度で1時間撹拌した後、反応媒体を濾過した。得られた沈殿物をジエチルエーテルですすぎ、そして減圧下、50℃で終夜乾燥した。黄色固体(0.12g)を得た。
MH+:506
融点:267℃
1H−NMR(D6−DMSO,400MHz):3.60(s,3H),5.16(s,2H),7.14(t,J=8.34Hz,2H),7.36−7.47(m,3H),7.60(t,J=7.05Hz,1H),7.65(d,J=8.98Hz,1H),7.83(t,J=7.05Hz,1H),8.43(d,J=8.98Hz,1H),8.66−8.75(m,2H),8.83(d,J=8.98Hz,1H),9.30(m,2H),9.81(d,J=7.05Hz,1H)。
【0108】
〔実施例13〕
3−{3−[(2−メチル−4−オキソ−3−プロピル−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イル)カルボニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル}安息香酸(化合物No.53)
【0109】
2−アミノ−5−(1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イルカルボニル)安息香酸
1Nの水酸化ナトリウム水溶液(60ml、60mmol)を、外界温度で、メタノール(300ml)及び水(125ml)中の、2−アミノ−5−[1−ブロモ−(イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル)]安息香酸メチル(3.74g、10mmol)に加えた。反応媒体を還流下で6時間加熱し、次いで、1Nの塩酸水溶液(140ml)を加えた。減圧下でメタノールを濃縮した後、得られた沈殿物を濾過し、水で洗浄し、次いで、減圧下、40℃で18時間乾燥した。黄色固体(3.53g)を得た。
MH+:360,362。
【0110】
2−(アセチルアミノ)−5−[(1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル]安息香酸
無水酢酸(30ml)中の、2−アミノ−5−(1−ブロモ−イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イルカルボニル)安息香酸(0.92g、2.56mmol) を、還流下、5.5時間加熱した。反応媒体を減圧下で濃縮した。残留物を水に取り込み、次いで、濾過し、減圧下、40℃で終夜乾燥した。黄色固体(1.1g)を得た。
MH+:402,404。
【0111】
6−[(1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル]−2−メチル−3−プロピルキナゾリン−4(3H)−オン
n−プロピルアミン(1.32g、22.4mmol)を、不活性雰囲気下、0℃で、氷酢酸(15ml)中の、6−[(1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル]−2−メチル−4H−3,1−ベンズオキサジン4−オン(0.9g、2.2mmol)に加えた。反応媒体を、160℃、45分マイクロ波で加熱した。反応媒体を減圧下で濃縮した。得られた残留物を、炭酸ナトリウムの飽和水溶液に取り込んだ。得られた沈殿物を濾過し、次いで、減圧下、50℃で終夜乾燥した。黄色固体(0.67g)を得た。
MH+:425,427。
【0112】
3−{3−[(2−メチル−4−オキソ−3−プロピル−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イル)カルボニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル}安息香酸メチル
3−メトキシカルボニルフェニルボロン酸(0.35g、1.95mmol)、水(3ml)に溶解したリン酸カリウム(0.689g、3.24mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.037g、0.032mmol)を、NMP(15ml)中の、6−[(1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル]−2−メチル−3−プロピルキナゾリン−4(3H)−オン(0.69g、1.62mmol)に加えた。反応媒体を150℃、15分マイクロ波加熱し、次いで、減圧下で濃縮した。水(100ml)を加えた後、沈殿物を濾過し、次いで、減圧下、50℃で終夜乾燥した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、溶出をジクロロメタン/メタノール(50/1)混合物で実施した。
MH+:481。
【0113】
3−{3−[(2−メチル−4−オキソ−3−プロピル−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イル)カルボニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル}安息香酸
1Nの水酸化ナトリウム水溶液(7.65ml)を、THF(30ml)中の、3−{3−[(2−メチル−4−オキソ−3−プロピル−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イル)カルボニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル}安息香酸メチル(0.735g、1.53 mmol)に加えた。反応媒体を還流下、2.5時間加熱した。1Nの塩酸水溶液(10ml)で酸性にした後、反応媒体を減圧下で濃縮した。残留物を水(20ml)に、取り込んだ。得られた沈殿物を濾過し、減圧下、50℃で終夜乾燥した。黄色固体(0.52g)を得た。
MH+:467
1H−NMR(D6−DMSO,500MHz):0.97(t,J=7.6Hz,3H),1.69−1.76(m,2H),2.71(s,3H),4.07−4.11(m,2H),7.40−7.44(m,1H),7.59−7.66(m,1H),7.71−7.80(m,2H),8.01−8.05(m,1H),8.28−8.39(2m,2H),8.55−8.58(m,1H),8.79−8.82(m,1H),9.30−9.34(m,1H),9.88−9.22(m,1H),13.23(brs,1H)。
【0114】
〔実施例14〕
3−{3−[(2−メチル−4−オキソ−3−プロピル−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イル)カルボニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル}ベンズアミド(化合物No.55)
塩化アンモニウム(0.107g、2mmol)、TOTU(0.328g、1mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.517g、4mmol)を、外界温度、不活性雰囲気下で、DMF(30ml)中の、3−{3−[(2−メチル−4−オキソ−3−プロピル−3,4−ジヒドロキナゾリン−6−イル)カルボニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル}安息香酸(0.233g、0.5mol)に加えた。反応媒体を外界温度で5時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。炭酸水素ナトリウムの飽和溶液(50ml)を残留物に加えた。得られた沈殿物を濾過し、次いで、減圧下、50℃で終夜乾燥した。黄色固体(0.230g)を得た。
MH+:466
1H−NMR(D6−DMSO,500MHz):0.98(t,J=8Hz,3H),1.74(m,2H),2.71(s,3H),4.10(t,J=8.1Hz,2H),7.40−7.45(m,1H),7.54−7.64(m,2H),7.67−7.71(m,1H),7.75−7.80(m,1H),7.96−8.00(m,1H),8.19−8.23(m,2H),8.42−8.48(m,2H),8.82−8.85(m,1H),9.39−9.41(m,1H),9.90−9.95(m,1H)。
【0115】
〔実施例15〕
6−(イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イルカルボニル)キナゾリン−4(3H)−オン(化合物No.3)
ホルムアミジン酢酸塩(0.36g、3.6mmol)を、エタノール(7ml)中の、2−アミノ−5−(イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イルカルボニル)安息香酸(0.2g、0.72mmol)(WO第06/097625号に記載された)に加えた。反応媒体を、150℃、25分マイクロ波で加熱した。反応媒体を1Nの水酸化ナトリウム水溶液で加水分解した。水相をジクロロメタンで抽出した。不均一な有機相を濾過した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、溶出をジクロロメタン/メタノール(90/10)混合物で実施した。黄色固体(54mg)を得た。
MH+:291
融点:289℃
1H−NMR(D6−DMSO,400MHz):7.29−7.47(m,2H),7.80−7.82(m,1H),7.96(s,1H),8.04−8.07(m,1H),8.23(s,1H),8.67−8.70(m,1H),9.29(s,1H),9.52−9.53(m,1H),12.5(s,1H)。
【0116】
〔実施例16〕
3−[3−({3−[2−(4−フルオロフェノキシ)エチル]−1−プロピル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル}カルボニル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル]安息香酸ナトリウム塩(化合物No.221)
【0117】
5−[(1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル]−2−({[2−(4−フルオロフェノキシ)エチル]カルバモイル}アミノ)安息香酸メチル
トリホスゲン(4.75g、16mmol)を、外界温度、不活性雰囲気下で、ジオキサン(220ml)中の、2−アミノ−5−({1−[3−(メトキシカルボニル)フェニル]イミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル}カルボニル)安息香酸メチル(4.99g、13.3mmol)に加えた。還流下5時間加熱した後、2−(4−フルオロフェノキシ)−1−エチルアミン(6.21g、40 mmol)及びトリエチルアミン(4.05g、40mmol)を外界温度で加えた。反応媒体を、還流下で3時間加熱し、次いで、減圧下で濃縮した。残留物を水で粉砕した。濾過した後、固体をメタノールですすぎ、次いで、減圧下、40℃で、終夜乾燥した。黄色固体(6.67g)を得た。
MH+:555。
【0118】
6−[(1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル]−3−[2−(4−フルオロフェノキシ) エチル]キナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン
1Nの水酸化ナトリウム水溶液(60.1ml、60.1mmol)を、メタノール(600ml)に溶解した5−[(1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル]−2−({[2−(4−フルオロフェノキシ)エチル]カルバモイル}アミノ)安息香酸メチル(6.67g、12mmol)に加えた。還流下、2時間加熱した後、反応媒体を1Nの塩酸水溶液(120ml)で酸性にし、次いで、水(2000ml)で希釈した。得られた沈殿物を濾過し、減圧下、40℃で乾燥した。黄色固体(5.83g)を得た。
MH+:523.2,525.2。
【0119】
6−[(1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル]−3−[2−(4−フルオロフェノキシ)エチル]−1−プロピルキナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン
炭酸セシウム(722g、22.16mmol)及びヨウ化プロピル(5.65g、33.24mmol)を、不活性雰囲気下で、DMF(300ml)中の、6−[(1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル]−3−[2−(4−フルオロフェノキシ)エチル] キナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン(5.6g、11.08mmol)に加えた。反応媒体を窒素雰囲気下、外界温度で、12時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、水(700ml)で洗浄し、次いで、減圧下、40℃で終夜乾燥した。黄色固体(5.74g)を得た。
MH+:565,567。
【0120】
3−[3−({3−[2−(4−フルオロフェノキシ)エチル]−1−プロピル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル}カルボニル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル]安息香酸メチル
3−メトキシカルボニルフェニルボロン酸(2.178g、12.1mmol)、水(30ml)に溶解したリン酸カリウム(4.279g、20.16mmol)、及び テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム (582.4g、0.504mmol)を、NMP(180ml)中の、6−[(1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピリジン−3−イル)カルボニル]−3−[2−(4−フルオロフェノキシ)エチル]−1−プロピルキナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン(5.7g、10.08mmol)に加えた。反応媒体を120℃で15分マイクロ波加熱し、次いで、減圧下で濃縮した。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、溶出をジクロロメタン/メタノール(100/1)混合物で実施した。黄色固体(4.32g)を得た。
MH+:621.3。
【0121】
3−[3−({3−[2−(4−フルオロフェノキシ)エチル]−1−プロピル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル}カルボニル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル]安息香酸ナトリウム塩
1Nの水酸化リチウム水溶液(69.6ml、69.6mmol)を、THF(500ml)中の、3−[3−({3−[2−(4−フルオロフェノキシ)エチル]−1−プロピル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−6−イル}カルボニル)イミダゾ[1,5−a]ピリジン−1−イル]安息香酸メチル(4.32g、6.96mmol)に加えた。反応媒体を還流下で3時間加熱し、次いで、外界温度で、1Nの塩酸水溶液(150ml)により酸性にし、最終的に、水(700ml)で希釈した。濾過した後、得られた残留物を、減圧下、40℃で終夜乾燥した。
1Nの水酸化ナトリウム水溶液(5.88ml、5.88mmol)を、メタノール(100ml)中の黄色の得られた固体(4.11g、6mmol)に加えた。濾過した後、得られた残留物を、減圧下、40℃で終夜乾燥した。黄色固体(3.46g)を得た。MH+:607.3
融点:190〜205℃(分解);
1H−NMR(D6−DMSO,500MHz):0.98(t,J=7.7Hz,3H),1.71(tq,J1=J2=7.7Hz,2H),4.17(t,J=7.7Hz,2H),4.24(t,J=6.6Hz,2H),4.39(t,J=6.6Hz,2H),6.97−7.00(2m,2H),7.10−7.16(2m,2H),7.38−7.41(m,1H),7.47−7.52(m,1H),7.57−7.61(m,1H),7.75−7.79(m,1H),7.94−7.98(2m,2H),8.26−8.30(m,1H),8.49−8.52(m,1H),8.97−9.02(m,1H),9.26−9.28(m,1H),9.89−9.93(m,1H)。
【0122】
以下の表は、発明に基づく幾つかの化合物の化学構造及び物理的特性を示す。この表において:
−Me及びEtは、メチル及びエチル基をそれぞれ表し;
−波線は、分子の残部にくっつく結合を表し;
−“M.p.”は、摂氏で示す化合物の融点を表し;
−“M+H
+”は、LC−MS(液体クロマトグラフィ−質量分析)で得られた化合物の質量を表す。
【0123】
【表1】
【0124】
【表2】
【0125】
【表3】
【0126】
【表4】
【0127】
【表5】
【0128】
【表6】
【0129】
【表7】
【0130】
【表8】
【0131】
【表9】
【0132】
【表10】
【0133】
【表11】
【0134】
【表12】
【0135】
【表13】
【0136】
【表14】
【0137】
【表15】
【0138】
【表16】
【0139】
【表17】
【0140】
【表18】
【0141】
【表19】
【0142】
【表20】
【0143】
【表21】
【0144】
【表22】
【0145】
【表23】
【0146】
【表24】
【0147】
【表25】
【0148】
【表26】
【0149】
【表27】
【0150】
【表28】
【0151】
【表29】
【0152】
【表30】
【0153】
【表31】
【0154】
【表32】
【0155】
【表33】
【0156】
【表34】
【0157】
【表35】
【0158】
【表36】
【0159】
【表37】
【0160】
【表38】
【0161】
【表39】
【0162】
【表40】
【0163】
【表41】
【0164】
【表42】
【0165】
【表43】
【0166】
【表44】
【0167】
【表45】
【0168】
【表46】
【0169】
【表47】
【0170】
【表48】
【0171】
【表49】
【0172】
【表50】
【0173】
【表51】
【0174】
【表52】
【0175】
【表53】
【0176】
【表54】
【0177】
【表55】
【0178】
【表56】
【0179】
【表57】
【0180】
【表58】
【0181】
【表59】
【0182】
【表60】
【0183】
【表61】
【0184】
【表62】
【0185】
【表63】
【0186】
本発明に記載の化合物は、膀胱癌の処置に対するそれらの活性を決定する(determine)薬理試験にかけた。
【0187】
〔実施例17〕
FGF受容体3のSer249Cys突然変異を保有する(carry)TCC97−7型の膀胱癌腫瘍細胞の血清誘導増殖を阻害するFGF−Rアンタゴニストの能力の評価、及びそれらの弱い細胞毒性効果の証明
これをするために、2000の細胞を、50μlの完全培地(Ham−F/12、1%FCS、2mMグルタミン、非必須アミノ酸、ピルビン酸ナトリウム、1%インスリン/トランスフェリン/セレン、ヒドロコルチゾン)に、朝に播種した。夕方に、50μlの種々の化合物を、0.01、0.1、1及び10μMの最終濃度を得るために、完全培養培地中の希釈後0.02、0.2、2又は20μMで加えた。3日後、細胞増殖を細胞数に対応する各ウェルの下部で核数を測定することによって評価した。核は、Hoechst33342(Invitrogen, ref H3570)でのラベリングによって検出した。PBS中で1/5000に希釈した100μlのHoechst33342を、非固定細胞において外界温度で30分間各ウェルに加えた。核は、Acapella(PerkinElmer)画像ソフトウェアを使用してOperetta(PerkinElmer)を用いて蛍光により350nmで×2倍率で検出し、そしてColumbus(PerkinElmer)画像解析ソフトウェアを用いて解析した。細胞増殖の阻害率は、TCC97−7細胞がFGF−Rアンタゴニストの不存在下で培養した、ウェル中に存在する核の数を0%阻害であると考えることによって算出した。100%阻害は細胞をもはや含有しないウェルに対応しよう。本発明の化合物は、10μM以下の用量で20%以上の阻害が認められる瞬間から、活性であると考えられる。
【0188】
その増殖抑制能力と並行して、FGF−Rアンタゴニストの潜在的細胞毒性効果は、膜を透過する細胞の数を定量化することによって測定された。細胞の原形質膜における細孔の外観は、Hoechst33342を、より容易に細胞中に浸透させることができる細胞死の状態に対応した。これは核内に検出される蛍光の量の非常に強い増加によって反映される。細胞死の状態における細胞の百分率は、100を乗じた、核の総数に対する非常に蛍光性核の数間の比率によって算出された。観察は、細胞増殖に対する核の定量化と同じやり方で行った。
【0189】
以下のように、化合物29、49、55、71、79、108、112、116、140、148、207、220、291、221、224、226及び232は、0.1、1又は10μMの用量において20%より大きくTCC97−7細胞の増殖を阻害することができた。透過細胞の数が10μMの最大用量で25%を超えないことから、この阻害は強い細胞毒性の結果ではない(表2)。
【0190】
【表64】
【0191】
〔実施例18〕
血清補足培地で培養した、FGF受容体3のSer249Cysの突然変異を保有するTCC97−7膀胱癌細胞のATP含量を減少させるFGF−Rアンタゴニストの能力の評価
これをするために、3000の細胞を、50μlの完全培地(Ham−F/12、1%FCS、2mMグルタミン、非必須アミノ酸、ピルビン酸ナトリウム、1%インスリン/トランスフェリン/セレン、ヒドロコルチゾン)に播種した。16時間後、50μlの種々の化合物を、0.1、1、10及び30μMの最終濃度を得るために、完全培養培地に希釈後0.2、2、20又は60μMで加えた。3日後、細胞のATP含量を、供給元の推奨に従ってCell Titer−Glo(登録商標)ルミネセンス細胞生存性アッセイキット(Promega, France)を用いて測定した。細胞内ATP量の阻害率は、アンタゴニストの不存在下で培養した細胞のATP含量を0%阻害と考えることによって算出した。100%阻害はATP含量がゼロであるウェルに対応し得る。本発明の化合物は、30μM以下の用量で20%以上の阻害が認められる瞬間から、活性であると考えられる。
【0192】
以下のように、化合物29、49、55、71、79、112、116、148、207、220、291、221、224、226、232及び240は、1、10又は30μMの用量において20%より大きくTCC97−7細胞中の細胞内ATP量を阻害することができる(表3)。
【0193】
【表65】
【0194】
〔実施例19〕
血清補足培地で培養した、FGF受容体3のSer249Cysの突然変異を保有するTCC97−7膀胱癌細胞のErkを含むそして増殖を制御するシグナル伝達経路のリン酸化を減少させFGF−Rアンタゴニストの能力の評価
これをするために、3x10
5細胞を、1.9mlの完全培地(Ham−F/12、1%FCS、2mMグルタミン、非必須アミノ酸、ピルビン酸ナトリウム、1%インスリン/トランスフェリン/セレン、ヒドロコルチゾン)に、6ウェルプレートに播種した。48時間後、100μlの種々の化合物を、10μMの最終濃度を得るために、無血清培養培地に希釈後200μMで加えた。4時間後、培地を取り除き、細胞を冷PBS及びプロテアーゼのカクテル(Pierce, 78440)を含有する80μlのRIPA緩衝液(Sigma, R0278)ですすぎ、そしてホスファターゼ阻害剤を4℃で30分間各ウェルに加えた。タンパク質溶解物は次いで回収しそして4℃において10分間13000rpmで遠心分離した。上清は次いでアクリルアミドゲル電気泳動によって分離した(4−20%)。ニトロセルロース膜上に移動後、膜をTBS、0.05%Tween、5%スキムミルク中で、外界温度で1時間飽和し、そして次に抗ホスホErk(Cell Signaling Technology, 4377)、又はTBS、0.05%Tween、0.1%BSA中で1/1000に希釈した抗GAPDH(Cell Signaling Technology, 5174)一次抗体の存在下、4℃で終夜インキュベートした。次の日、TBS、0.05%Tweenで3回洗浄後、膜を、TBS、0.05%Tween、0.1%BSA中で1/1000に希釈したHRP(Cell Signaling Technology, 7074)に結合した二次抗体で、3時間インキュベートした。SuperSignal West Dura化学ルミネセンス基質試薬(Pierce)を用いて可視化後、Erkのリン酸化又はGADPHに対応するバンドをChemiGenius(Syngene)アナライザーを用いて定量化した。次に結果を、DMSO対照条件で検出したErkリン酸化の阻害率として表した。本発明の化合物は、10μM以下の用量で20%以上の阻害が認められる瞬間から、活性であると考えられる。
【0195】
以下のように、化合物49、207、221、224及び290は、10μMの用量において20%より大きくTCC97−7細胞中のErkリン酸化を阻害することができる(表4)。
【0196】
【表66】
【0197】
別の態様によれば、本発明は、活性成分として、膀胱癌の処置のための式(I)の化合物を含む医薬組成物の使用に関する。これらの医薬組成物は、膀胱癌の処置のために使用される、式(I)による少なくとも1つの化合物、又は薬学的に許容される塩、及びまた少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤の有効量を含有する。該賦形剤は、所望の医薬品形態及び投与方法により、当業者に公知である通常の賦形剤から選択される。
【0198】
経口、舌下、皮下、筋肉内、静脈内、局所(topical)、局所(local)、気管内、鼻腔内、経皮、膀胱内又は直腸投与のための医薬組成物では、上記式(I)の活性成分、又はその選択塩、溶媒和物又は水和物は、ユニット投与形態で、従来の医薬品添加剤との混合物として、上述の障害又は疾患の予防又は処置のために動物又は人間に投与することができる。
【0199】
適切なユニット投与形態としては、錠剤、軟質又は硬質ゲルカプセル剤、散剤、顆粒剤及び経口液剤又は懸濁剤などの経口剤型、舌下、口腔(buccal)、気管内、眼内及び鼻腔内投与形態、吸入による投与形態、局所、経皮、皮下、筋肉内、膀胱内又は静脈内投与形態、直腸投与形態、及びインプラントが挙げられる。局所適用では、式(I)による化合物は、クリーム剤、ゲル剤、軟膏又はローション剤で使用することができる。
【0200】
本発明の使用による医薬組成物は好ましくは経口で投与される。
【0201】
例として、錠剤における本発明に記載の化合物のユニット投与形態は下記の構成成分を含んでよい:
FGF受容体阻害化合物 50.0mg
マンニトール 223.75mg
クロスカルメロースナトリウム 6.0mg
コーンスターチ 15.0mg
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2.25mg
ステアリン酸マグネシウム 3.0mg
【0202】
本発明はまた、膀胱癌の処置用薬剤として、上記で定義した医薬組成物に関する。
【0203】
本発明の使用による式(I)の化合物は、抗血管形成活性を有する1つ又はそれ以上の1つ又は複数の化合物若しくは1つ又はそれ以上の1つ又は複数の細胞毒性化合物単独で、又はそれらとの併用で(化学療法)、さもないと放射線処置との併用で投与することができる。このように、本発明の主題(subject)はまた、1つ又はそれ以上の1つ又は複数の抗癌活性成分と及び/又は放射線療法との併用の、上記で定義したように、式(I)の化合物の使用である。
【0204】
経口投与のための発明に記載の組成物は、0.01から700mgまでの推奨用量を含有する。より高い又はより低い投薬量が適切な特定のケースがあり得るが;そのような投薬量は本発明の文脈から逸脱するものではない。通常の慣行によれば、各患者に適切な投薬量は、投与方法及び年齢、体重及び患者の反応により、そしてまた疾患の進行度により、医師によって決定される。
【0205】
別の態様によれば、本発明はまた、発明に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩の有効用量の患者への投与を含む、膀胱癌を処置する方法に関する。