【課題を解決するための手段】
【0013】
そのため、本願の第1の発明は、下記の構造的特徴を有している必要がある。請求項1に記載の発明は、LED光源と、長辺と短辺からなる上面および下面と、前記上面および前記下面を接続する側面と、を具備する略直方体の枠体と、前記枠体の内部に配置される矩形断面を有する導光棒と、マイクロ発泡樹脂製の反射板と、光透過性の光拡散板と、を備える間接照明装置である。
【0014】
ここで、第1の発明の枠体は、前記下面と、短辺側の少なくとも一方の前記側面の側端部近傍とに開口部を有し、前記導光棒は、前記枠体の一方の長辺側の内側面に沿って、前記枠体の長辺側の内側面に平行に、前記導光棒の端部が短辺側側面の前記開口部に対向するよう配置され、長方形状の前記反射板は、長辺方向には直線状で、前記導光棒の上面を覆い、短辺方向に前記枠体の前記上面から前記枠体の前記下面に向けて折り曲げて形成されたもので、前記光拡散板は前記枠体の前記下面の前記開口部に設けられる。ここで、導光棒の上面とは、導光棒の枠体上面側の面を指すものとする。
【0015】
第1の発明では、前記LED光源が、前記枠体の前記側面の側端部の前記開口部の外側に設けられ、前記枠体の前記側面の側端部近傍の前記開口部において前記LED光源と前記導光棒の端面が光接続されるものである。ここで、本発明における側端部近傍とは、側端部と側端部近傍の両方の意味を包含するものとする。
【0016】
第1の発明の前記導光棒の、前記枠体の長辺側側面との対向面は、光を取り出すために粗面化されているか、あるいはプリズム状の微細突起構造が形成されていることが望ましい。このように、導光棒の光取り出し面を粗面化するか、あるいはプリズム状の微細突起構造が繰り返し形成されていることで、導光棒からの光取り出し効率を向上させることができる。例えば、導光棒の光取り出し面を、所定の番手のペーパや、やすりで粗面化することで、粗面化面を得ることができる。また、導光棒の表面にプリズム状の微細突起構造を得るには、精密な樹脂成形により導光棒の表面に直接プリズム状の微細突起構造を直接形成するか、あるいはプリズム状の微細突起構造が繰り返し形成されたフィルムを貼ることなどにより得ることができる。
【0017】
また、導光棒の光源を入射させる側の端面は反射防止膜の形成など反射防止処理が施されていることが望ましいが、特に処理をせずに使用することもできる。導光棒の光源を入射させる側の端面とこれと対向する側の端面は研磨され、端面から光が漏れないようにすることが望ましい。ここで、導光棒の固定は、枠体や反射板で挟み込んで固定することもできるが、より確実には接着材を用いて枠体や反射板に固定するか、あるいは両面テープを用いて固定することができる。この際、接着材は光透過性の透明な接着材を用いることが望ましい。
【0018】
第1の発明において、前記反射板の一方の長辺側端部近傍を前記枠体の前記上面に接触させ、前記反射板の長辺側の他方の端部が前記枠体の前記下面に接するように折り曲げて形成されている。すなわち、光を取り出す導光棒からの距離が遠くなるほど、反射板と光拡散板の間隔が狭くなるように設定されているため、導光棒から遠い位置における反射光を効率良く取りだすことができる。このため、導光棒から遠い位置における反射光の強度と導光棒の近くにおける反射光の強度の差を少なくして、光拡散板から均一な明るさの光を取り出すことができる。また、このように反射板を枠体の上面及び下面に接触させることにより、反射板の折り曲げ形状を安定して保つことができる。
【0019】
第1の発明において、前記反射板とは別の反射板が、前記枠体の長辺側の内側面と前記枠体の前記下面と、前記枠体の短辺側内側面に、前記導光棒の側面と下面および端面に接するように設けることができる。このようにすることで、導光棒のLED光源との光接続面と導光棒の光取り出し面以外の面を光反射率の高い反射板で覆うことができる。そのため、導光棒の光取り出し面以外の導光棒の側面や下面及び端面から放出される光を導光棒に戻すことができる。これにより、導光棒の光取り出し面以外の面からの放出される光を少なくして、導光棒の光取り出し面からの光取り出し効率を向上させることができる。このように、導光棒の端面を含む導光棒の周囲に高い光反射率を有するマイクロ発泡樹脂製の反射板を形成することで、導光棒の端面からの光の漏れを防止することができる。また、LED光源が導光棒の片側のみ配置される場合でも、光拡散板から均一な光強度の光を取り出すことができる照明装置を実現することができる。
【0020】
第1の発明において、前記枠体には、枠体上面以外にも導光棒の周りに導光棒を囲むように長辺側内側面と枠体の下面及び導光棒の端面に反射板を配置する。この他に、枠体の短辺側の両内側面に反射板を形成することができる。
ここで、枠体の短辺側の内側面に形成する反射板と導光棒の端面に形成する反射板は、別体に形成しても良いが、両者はいずれも短辺側の内側面に形成されることから、両者を一体に連続して形成する方が作業性の点で好ましい。
【0021】
例えば、枠体の短辺側両側面に反射板を形成することで、枠体の短辺側の内側面における光反射率を向上させることができる。反射板としては、光反射特性に優れるマイクロ発泡樹脂シートを張り付けることが望ましい。ここで、枠体下面には、光取り出し用の開口部が設けられるが、この光取り出し用の開口部は、枠体外形と相似形状の矩形であることが望ましく、枠体の強度に影響がない範囲で、開口部は大きいほど望ましい。開口部を大きくすることで、開口部に設置する光拡散板を大きくすることができるのでより広範囲の照射面を有する間接照明を得ることができる。
【0022】
第1の発明では、前記枠体の短辺側内側面には、LEDを設置する開口部を除き前記反射板が形成されていることが望ましい。このようにすることで、前記短辺側内側面も、光反射率の高い反射板で覆われているので、導光棒から取り出された光が短辺側側面の反射板により効率良く反射され、側面反射による損失を少なくすることができ、間接照明装置の明るさを高く保つことができる。
【0023】
前記導光棒の断面形状は、前記導光棒の断面下側の辺が前記導光棒の断面上側の辺より長い台形状で、前記導光棒の光取り出し面と前記導光棒の下面とのなす角が70°以上90°未満の傾きを有するように形成されている。このように、導光棒の光取り出し面を前記枠体の上面方向僅かに向けて形成することで、前記導光棒から取り出された光を前記枠体上面に折り曲げられて設けられた反射板に反射させ易くなり、枠体内の光の反射が均一化される。
【0024】
前記角度は、70°以下になると、光取り出し面がLED光源の導光棒の下面において配向強度が低い部分に光が広がり易く望ましくない。もちろん、90°を超えると、反射板方向に向かなくなり、光を反射板で反射させにくくなるので好ましくない。ここで、前記角度は70°以上80°以下がさらに望ましい。
【0025】
第1の発明の前記導光棒の下面に、前記枠体の長辺に沿って形成される前記反射板は、前記導光棒の矩形断面の下面を形成する辺より、短辺方向の長さが長く形成されている。ここで、前記反射板が導光棒の下面より長く形成されることで、導光棒から直接取り出された光を枠体上面に設けた反射板に反射させることで、枠体内の光の強度の均等化を図ることができる。
【0026】
前記枠体上面の反射板は、マイクロ発泡樹脂シートの表面に線状溝構造が形成されていても良く、線状溝構造は鋸歯形状であることが望ましい。前記反射板の表面に形成される鋸歯形状の線状溝構造の形成は、マイクロ発泡樹脂シートの表面を薄い金属ブレードなどを長手方向に表面に押しつけることやマイクロ発泡樹脂シートを折曲げる前に、プレスで成形することなどで導光棒の長手方向に平行な方向に前記線状溝構造を形成して得ることができる。
【0027】
ここで、マイクロ発泡樹脂シートの表面に前記線状溝構造を形成することで、反射板の光反射が均一化する理由は、溝構造の形成により、反射板の折り曲げ形状が安定すると同時に、前記線状溝構造に入射した光が、拡散板を透過しやすい角度で、溝形状の近傍の拡散板位置に反射させるためである。また、線状溝構造は、導光棒の光取り出し面から遠い側の溝部の斜面長さが導光棒の光取り出し面に近い側斜面の長さより長くすることが望ましい。このように線状溝構造を形成することで、導光棒から放出された光を、反射板の斜面部により光拡散板に向けて反射し、また光拡散板から反射した光を溝部に取り込んで溝部の直下の光拡散板に反射させることができる。従って、この反射板に形成した線状溝構造により、導光棒から遠い位置においても、光を光拡散板に対して均一に反射させることができる。
【0028】
前記導光棒は、ガラスまたはアクリル樹脂製の断面形状が略矩形または台形状の棒材である。前記枠体下面の開口部に、光透過性を有するガラスまたは樹脂製の光拡散板を固定しても良い。このようにすることで、光拡散板から取り出す光の耐グレア性を向上させるとともに、柔らかく均一な光を取り出すことができる。
【0029】
前記反射板は、PET樹脂、PC樹脂、PMMA樹脂のいずれかのマイクロ発泡樹脂製の反射板で、光反射率として波長450nmから650nmの可視光領域における硫酸バリウム基準板の反射率を100%とした時の全反射率が95%以上、拡散反射率が95%以上である照明装置である。ここで、全反射率が98%以上、拡散反射率は98%以上とすることが望ましい。このように、導光棒から取り出した光を拡散反射率の高い反射板に反射させ、さらに光拡散板による拡散反射させることで、照明装置内で拡散反射を繰り返し、照明装置の光を均一に面状に広げて、照度の高い光を拡散板から下方に取り出すことができる。これに加えて、導光棒の光取出し面とLED光源と光接続する面以外の面を反射板で覆うことで、さらに均一で照度の高い光を取り出すことができる。
ここで、導光棒の材料として、ガラスも使用できるが、軽量化の観点では、アクリル樹脂製が望ましい。ここで、枠体の材料としては、ポリプロピレン、塩化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂を用いることが望ましい。
【0030】
対向する短辺側の2つの前記側面の側端部近傍にそれぞれ前記開口部を有し、2つの前記LED光源を前記側面の側端部に形成された2つの前記開口部の外側にそれぞれ設けて、前記LED光源を前記側面に設けた前記開口部の外側に設け、前記LED光源と前記導光棒の端部とを光接続させて、前記LED光源からの光を前記導光棒の両端面から入射させる間接照明装置である。以上のように、本願の間接照明装置は、2つのLED光源を有し、前記LED光源からの光を導光棒の両端面から入射させることができる。導光棒は例えば、断面正方形、長方形または台形の光透過性を有する棒材である。LED光源をケース長手方向の両端に設けることで、照明装置のケース長手方向に沿った明るさの分布を、LED光源1個の場合に較べると、より均一にすることが可能になる。
【0031】
第2の発明は、LED光源と、上部枠体と下部枠体を有する枠体と、前記枠体の内部に配置される矩形断面を有する導光棒と、マイクロ発泡樹脂製の反射板と、光透過性の光拡散板と、を備える間接照明装置に関するもので、枠体を上部枠体と下部枠体の別々の枠体で形成したことが第2の発明の特徴である。
【0032】
第2の発明では、前記上部枠体は、略矩形状の上面とこれを囲む側面から構成され、前記下部枠体は、略矩形状の下面とこれを囲む側面から構成される。具体的には、枠体の上面と下面が矩形状であることから、上部枠体は、上面と4つの側面からなり、下部枠体は、下面と4つの側面からなる。前記下部枠体の前記下面には開口部が形成され、前記上部枠体の外周に前記下部枠体を配置して、前記上部枠体と前記下部枠体の側面同士を組み合わせて閉じた時に、略直方体形状の前記枠体が形成される。前記上部枠体と前記下部枠体の短辺側側面の一方の側端部近傍に、前記上部枠体と前記下部枠体の開口部の形成位置が重なるように、前記上部枠体と前記下部枠体にそれぞれ開口部を形成する。
【0033】
第2の発明では、以下に記載する導光棒、反射板、光拡散板の構成は、第1の発明と同様である。ここで、前記導光棒は、前記上部枠体の一方の長辺内側面に沿って内側面に平行に、前記導光棒の端部が前記上部枠体の短辺側側面の前記開口部に対向するよう配置され、マイクロ発泡樹脂製の長方形状の前記反射板は、前記導光棒の上面を覆い、前記枠体の短辺方向に前記枠体の上面から前記枠体の前記下面に向けて折り曲げて設けられたもので、前記光拡散板は前記枠体の前記下面の開口部に設けられ、前記LED光源が、前記下部枠体の側面の側端部近傍の開口部の外側に設けられ、前記枠体の側面の開口部において、前記LED光源と前記導光棒の端面とが光接続される間接照明装置とすることができる。また、第2の発明において、導光棒の光取り出し面は光を取り出すために粗面化されているか、あるいはプリズム状の微細突起構造が繰り返し形成されていることはいうまでもない。
【0034】
第2の発明の間接照明装置では、前記上部枠体と前記下部枠体からなる2つの枠体を用いて、前記上部枠体と前記下部枠体を組み合わせて両者をテープ止めるだけで、枠体を組み立てることが可能になる。したがって第1の発明の間接照明装置のように、上面を下面と側面を接着などで一体化して枠体を形成する必要がない。
【0035】
第3の発明の間接照明装置では、LED光源と、上部枠体と下部枠体と両者を接続する接続部からなる枠体と、枠体内部に配置される矩形断面を有する導光棒と、マイクロ発泡樹脂製の反射板と、光透過性の光拡散板とを、備える間接照明装置である。前記枠体は、開口可能な上面とこれを囲む3つの側面よりなる上部枠体と、下面とこれを囲む4つの側面よりなる下部枠体の2つの枠体を一方の長辺側の側面部に設けた接続部により開閉自在に接続一体化される。
【0036】
第3の発明では、前記接続部を折り曲げて前記下部枠体の側面が前記上部枠体の側面を囲むように前記上部枠体と前記下部枠体を組み合わせて閉じた時には、前記上部枠体と前記下部枠体の上面と下面が略平行で、前記上部枠体と前記下部枠体の3つの側面が相互に重なりあい、前記接続部を伸ばした場合に、前記上部枠体と前記下部枠体を開くことが可能である。
【0037】
前記上部枠体と前記下部枠体の短辺側側面の一方の側端部近傍には、前記上部枠体と前記下部枠体の開口部が重なるように前記上部枠体と前記下部枠体にそれぞれ開口部を形成し、前記導光棒は、前記上部枠体の前記接続部を有する長辺内側面に沿って内側面に平行に、前記導光棒の端部が前記上部枠体の短辺側側面の開口部に対向するよう配置される。
【0038】
第3の発明では、前記LED光源が、前記下部枠体の側面の側端部近傍の開口部の外側に設けられ、前記上部枠体と前記下部枠体の側面の開口部において前記LED光源と前記導光棒の端面とが光接続される間接照明装置であっても良い。
【0039】
第3の発明の間接照明装置を用いて、前記LED光源からの光を前記導光棒の端面から入射させ、前記導光棒の枠体長辺側側面と対向する側面の反対面である光取り出し面から光を取り出し、取り出した光を、前記導光棒の上面を覆い、前記枠体の前記上面から前記枠体の前記下面に向けて折り曲げて形成した前記反射板に反射させることで、光を前記光拡散板に入射させて、前記光拡散板から光を取り出すことができる。
【0040】
第3の発明において、前記枠体は、塩化ビニル樹脂などの樹脂製の枠体であり、樹脂シートを折り曲げて製造したものである。例えば、上部枠体のそれぞれ両側の長辺側側面と短辺側側面を、上面に対して折り曲げて形成することができるが、折り曲げ部同士の隅部は相互に接続が可能で有り、接続部は相互に接着または融着して接続される。同様に、開口部を有する下部枠体の、一方の長辺側側面と両側の短辺側側面を下面に対して折り曲げることで上部枠体を組み立てることができる。下部枠体も、同様に折り曲げ部同士は接着または融着して接続する。このように、長辺側側面と短辺側側面を上面または下面に対してそれぞれ直角に折り曲げて形成される角部を接着または融着すれば、略直方体形状の枠体を形成することができる。上部枠体と下部枠体の接続は、接続部に相当する部位を相互に融着するか、粘着テープまたはマジックテープ(登録商標)などの他の公知の方法を用いて接続しても良い。
【0041】
また、枠体の短辺側端面近傍には、LEDと光接続するための開口部が形成される。開口部の形状は導光棒と相似形状の矩形状が望ましいが、開口部の形状はLED光源との光接続に問題が無ければ円形でも良い。ここで、開口部の中心と導光棒断面の中心を一致させることができれば、導光棒に効率的にLED光源からの光接続することができる。第3の発明においても、導光棒の光取り出し面は光を取り出すために粗面化されているか、あるいはプリズム状の微細突起構造が繰り返し形成されていることが望ましい。
【0042】
上面とこれに接続する側面を有する上部枠体と、下面とこれに接続する側面を有する下部枠体を組み合わせることで、間接照明装置としての枠体全体が形成できる。この際、下部枠体の下面には、光を取り出すための枠体下面外形と略相似形の矩形状の空間が設けられる。この矩形状の空間には、光拡散板が設けられる。
【0043】
ここで、第2の発明、第3の発明において、いずれも下部枠体の下面は、上部枠体の上面より大きく形成されており、両者を組み合わせて枠体を形成する時に、上部枠体が下部枠体中に収納され、上部枠体の外側に配置される下部枠体の短辺側側面の開口部の外側にLED光源が設けられ、上部枠体の導光棒の端面に光接続する。
【0044】
ここで、特に図示しないが、上記とは逆に、下部枠体の下面より、上部枠体の上面を大きく形成し、上部枠体と下部枠体を組み合わせる時に、下部枠体を上部枠体中に収納することができる。つまり、下部枠体を上部枠体中に収納して、反射板を前記導光棒の上面を覆い、上部枠体の上面から下部枠体の下面に向けて折り曲げて形成することもできる。下部枠体の外側に配置される上部枠体の開口部の外側にLED光源が設けられ、下部枠体の導光棒の端面に光接続する構造とすることもできる。ここでは、前記上部枠体と前記下部枠体の短辺側側面の一方の側端部近傍には、両枠体の開口部が重なるように両枠体にそれぞれ開口部を形成し、導光棒は、前記下部枠体の接続部を有する長辺内側面に沿って前記内側面に平行に、前記導光棒の端部が前記下部枠体の短辺側側面の開口部に対向するよう配置されても良い。
【0045】
導光棒に入射した光は、導光棒の枠体の枠体長辺側側面と対向する側面の反対面から光が取り出される。前記対向面は、表面が粗面化されているか、光を取り出すためにプリズム状の微細突起構造が形成される。このようにプリズム状の微細突起構造を形成することで、光を効率的に取り出すことができる。
【0046】
ここで、枠体の上面には、短辺方向の一方の端部から他方の端部にかけて、下面に向けて折り曲げて形成された反射板が設けられる。導光棒か取り出された光は、前記下面に向けて折り曲げて形成された反射板により反射されて、下部枠体の下面の光を取り出すための矩形状の空間に導かれる。ここには、光拡散板が設けられ、光拡散板から照明器具から外部に光が取り出される。
【0047】
尚、前記下面に向けて折り曲げて形成された反射板の表面には、鋸歯形状の線状溝構造が多数形成される。このように線状溝構造を多数形成することで、前記折り曲げた反射板により、導光棒から遠い位置においても光拡散板に光を集めることが可能になり、より均等な照度を有する照明を実現することができる。
【0048】
ここで、この照明のLED光源は、枠体の外部に設けられることから、光が出射される開口部からLED光源は見えない。このため、本発明の間接照明装置は耐グレア性に優れる。本発明の照明装置においては、LED光源の数が1個または2個で済むことから、省エネが実現でき、製品コストも低下させることができる。
【0049】
ここで、本発明の間接照明装置は上部枠体と下部枠体が必ずしも、一体に形成される必要はなく、例えば、第2の発明のように、上部枠体と下部枠体が別体で形成されても良く、あるいは第3の発明のように、接続部を介して一体に形成されていても良い。上部枠体と下部枠体が別体で形成されていても、あるいは接続部を介して一体で形成されている場合でも、上部枠体の上面と下部枠体の下面が平行に成るように組み合わせると、導光棒の断面の中心とLED光源の中心を一致させて光接続できる。
【0050】
本発明の間接照明装置を用いると、点状光源であるLED光源からの光を導光棒に導光して、導光棒の光取り出し面から所定幅の線状光源として光を取り出すことができる。また、取り出された光を、前記導光棒の上面を覆い、短辺方向に前記枠体上面から前記枠体下面に向けて折り曲げて形成した反射板に反射させて、光を面状に広げて、さらに前記反射板と開口部に設けた光拡散板との間で反射を繰り返しながら、光を取り出すことが可能となる。
【0051】
本発明の間接照明装置において、前記開口部、前記導光棒、前記反射板、前記LED光源の配置に関して、長辺と短辺を相互に入れ代えた構造とすることもできる。このように、長辺と短辺を入れ換えた構造としても、点状のLED光源から導光棒で線状に導光した後、導光棒から光を取りだして、折り曲げて形成した前記反射板に反射させて光を取り出す照明装置としての光の取り出し機構や本発明の基本的な構造や効果に変わりはない。ここで、長辺と短辺を入れ代えるのではなく、長辺と短辺が等しい長さの構造の照明装置とすることもできる。この場合でも、照明装置としての光の取り出し機構や本発明の基本的な構造や効果に変わりはない。
【0052】
また、少なくとも前記枠体の側面全周及び前記枠体の下面が、全反射率が95%以上、拡散反射率が95%以上であるマイクロ発泡樹脂シートから形成されてもよい。
【0053】
この場合、前記枠体の長辺側側面と、前記枠体の短辺側側面及び枠体の下面に前記導光棒を接触させるように配置してもよい。
【0054】
第4の発明は、第1の発明から第3の発明の間接照明装置を用いて、前記LED光源からの光を導光棒の端面から導光棒に入射させ、前記導光棒の枠体長辺側側面と対向する側面の反対側の側面である光取り出し面から光を取り出し、前記取り出した光を前記枠体上面から前記枠体下面に向けて折り曲げて形成した反射板に反射させることで、前記光拡散板に入射させて光を取り出す光取出し方法である。
【0055】
前記枠体の前記導光棒の光取り出し面と、前記LED光源と前記導光棒とが光接続する前記開口部を除く全ての面がマイクロ発泡樹脂製の反射板で覆われてもよい。