(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1ワイヤリング層の前記第2ワイヤリングサブ層から隔てられた前記第2支持プレートの第2サイドに取り付けられた第1ワイヤリングサブ層を少なくとも有する第2ワイヤリング層を設けるとともに、前記第2支持プレートおよび第3支持プレートの間で前記第2ワイヤリング層の前記第1ワイヤリングサブ層を包むべく、前記第3支持プレートをさらに設ける段階と、
前記第1ワイヤリング層および前記第2ワイヤリング層をつなぐべく、前記第2支持プレートに取り付けられた第3コネクタのコネクタ幅だけ前記支柱を延長する段階と
をさらに備える、請求項5に記載のケーブルドミッドプレーンの製造方法。
前記第1コネクタセットにおける各コネクタの各接続が別個のコネクタスライスを介して前記第2コネクタセットにおける各コネクタの各接続に接続されるように、複数のワイヤリングサブ層を設ける段階をさらに備える、請求項8に記載のケーブルドミッドプレーンの製造方法。
前記電源層は、前記第1ワイヤリングサブ層または前記第2ワイヤリングサブ層のいずれの複数の導体にも接続されていない、請求項16に記載のケーブルドミッドプレーン。
前記第1コネクタセットのコネクタは、前記第2ワイヤリングサブ層においては前記第2コネクタセットのコネクタであって、前記第1コネクタセットの個別のコネクタが前記第1ワイヤリングサブ層において接続されるものとは異なるコネクタに接続される、請求項14から17の何れか1項に記載のケーブルドミッドプレーン。
【発明を実施するための形態】
【0004】
中型から大型のネットワークスイッチは、典型的には複数のスイッチチップを備え、これらは全て特定のネットワークトポロジを形成すべくインターコネクトされている。そのようなネットワークスイッチはしばしば、ダイレクトクラスネットワークスイッチ(DCNS)と称される。現在、高速のネットワークスイッチは、増加の一途をたどる数のネットワークポートを有する。さらに、これらの高速ネットワークスイッチは増加の一途をたどるシグナリングレートを提供するのに必要とされてきている。これらの2つのトレンドに対処すべく、システムアーキテクツはますます多数の高速ポートを単一のDCNS筐体内にパッケージし続け、実装密度およびインターコネクト長さの著しい増加をもたらしている。プリント回路基板(PCB)のミッドプレーンおよびバックプレーンテクノロジは、内部の複数のスイッチチップをDCNSにインターコネクトするのに用いられる高いコネクタ密度をもはや実現できない。さらに、PCBの複数のミッドプレーンおよびバックプレーンは、より高いシグナリングレートで増加した信号損失を示し、従ってもはや、内部の複数のネットワークスイッチチップからDCNSへの間の増加したインターコネクトの長さをサポートできない。ケーブルドバックプレーンおよびミッドプレーンのテクノロジは著しく増加したコネクタ密度をサポートすることができ、かつ、複数の高速チャネルの挿入損失を最小化し、したがって、より大きいDCNS筐体サイズと共に用いられる、より長いチャネル長さをサポートすることができる。しかしながら、大きいケーブルドバックプレーンおよびミッドプレーンを構築するのに必要とされる数千のケーブルを管理するのは困難であり、コストがかかる。
【0005】
本明細書で説明される実施形態は、高密度の複数のケーブルドバックプレーンおよびミッドプレーンの製造方法を提供する。いくつかの実施形態に係る方法は、複数のワイヤリングサブ層および複数の層、複数の電力分配層、および複数の機械的支持層を順次追加することによる複数のケーブルドバックプレーンおよびミッドプレーンの製造を提供する。この積層アプローチを用いることで、複数の実施形態は非常に高いコネクタ密度を可能にする。さらに、いくつかの実施形態は、繰返し可能な、従って製造可能な処理における、層ベースでのケーブルスウィズル(例えば「多対多」のインターコネクト)方法を提供する。
【0006】
利用可能な複数のケーブルドバックプレーンは、順次追加される複数の導体の複数のバンドルを用いて構築される。この方法は、(有効コネクタ密度を限定する)機械的支持の基盤(infrastructure)がしっかりしているとき(substantial)、および、複数のバンドルが原則的にポイントツーポイントであるときには、うまく機能する。しかしながら、高い有効コネクタ密度を実現するのに機械的基盤のための空間が最小化される必要があるとき、或いは、全スウィズル(例えば全対全のインターコネクトパターン)が必要とされるときには、そのようなバックプレーンの製造はコストがかかり、困難である。
【0007】
図1〜4は、様々な実施形態を用いて対処されたチャレンジのいくつかを示すべく提供される。
図1は、ラインカードモジュールの斜視図であり、ミッドプレーン/バックプレーンコネクタエンベロープ100を示す。バックプレーンコネクタエンベロープ100は、(
図1ではラインカードごとに4つが示されている)複数のコネクタ104および(
図1ではラインカードごとに2つが示されている)複数のガイドモジュール106の間の間隔を減少させることでコネクタ実装密度を最大化するカード幅102を有する。隣接する複数のラインカード110、112の間の最小上下ピッチ108は、機械的支持の基盤のための小さい空間を残している。電力モジュール114はラインカード110、112に電力を供給する。
【0008】
図2は、タイトなカードピッチを示すDCNSの斜視図である。複数のミッドプレーン接続(
図2では不図示)は、ミッドプレーンインターコネクト202を介して接続する。非常に高いポート総数のDCNS200におけるラインカード204の数は、機械的支持のために少ししか空間を与えないタイトなカードピッチを示す。
【0009】
図3は、
図1に示されたバックプレーンコネクタエンベロープ100の前面図であり、追加の複数のラインカードを示す。
図3は、機械的支持のためにラインカード110、112の間の最小空間を与える最小のカード幅102および上下ピッチ108をさらに示すのに役立つ。
【0010】
図4は、いくつかの実施形態に従って、ミッドプレーン400の一方のサイドの全てのコネクタがミッドプレーン400の他方のサイドの全てのコネクタに接続されたときのインターコネクトトポロジを示す。しかしながら、実施形態は
図4に示されたインターコネクトトポロジに限定されず、むしろ複数の実施形態は、完全な全対全のトポロジを含めて様々なインターコネクトトポロジを備えることができる。全対全でインターコネクトされたケーブルドバックプレーン又はミッドプレーン400を、繰返し可能で、信頼できる態様で製造するのは困難またはコストがかかるかも知れない。その理由は、そのようなバックプレーン又はミッドプレーン400に備えられる、相対的に多い数の導体402、および/または、全対全のタイプのインターコネクトを実現するのに必要とされる高レベルの導体クロスオーバにある。いくつかの実施形態において、複数の導体は、銅線、光ファイバー、ツイステッド遮蔽線、同軸ケーブルなどを有することができるが、実施形態は如何なる特定のタイプの導体にも限定されない。
図4に示された1対1接続において、ミッドプレーン400の一方のサイドの各ラインカード404,406、408、410、412および414は、ミッドプレーン400の他方のサイドの全てのラインカード416、418、420、422、424および426への接続を有する。
【0011】
複数の実施形態は、
図1〜4の様々な視図に示されたものなど、高密度(例えば「全対全」または「多対多」の)インターコネクトされたミッドプレーンまたはバックプレーンを製造する、繰返し可能で信頼できる方法を提供する。
【0012】
図5は、本明細書で説明されるいくつかの実施形態に係る、ミッドプレーンの製造方法500を示すフローチャートである。複数の実施形態はまた、バックプレーンの製造に関連し得る。方法500により製造されるミッドプレーンまたはバックプレーンは、
図1〜4に示されたアセンブリと共に用いられ得るようなミッドプレーンまたはバックプレーンを含んでよい。方法500は、
図6および7に示されたいくつかの要素を参照しながら記述される。
【0013】
図6は、本明細書で説明されるいくつかの実施形態に係るワイヤリングサブ層600を示す。複数の個別の導体(
図6では不図示)は、複数の電気接点(
図6では不図示)を有する両端A及びBで終わり、組み立てられて複数のケーブルスライス602となる。複数の個別の導体は、例えば、雌雄結合または他の任意の結合を介して、コネクタスライス604Aと結合されうる。複数のケーブルスライス602はポイントツーポイントである。複数のケーブルスライス602は、ワイヤリングサブ層600にグループ化される。ワイヤリングサブ層600は、複数の位置(
図4)の各ラインカード404、406、408、410、412、414、416、418、420、422、424および426に接続する全セットのケーブルスライス602を有する。複数のケーブルスライス602は、当該複数のケーブルスライス602内の任意の2つの導体の間に最大で単一のクロスオーバが存在する態様で、互いにクロスオーバする。さらに、任意の2つの導体の間の任意の点に最大で単一のクロスオーバが存在する。これはバルク導体のビルドアップを減少または最小化して、より高い配線/コネクタ密度を実現する。さらに、導体402(
図4)は、複数のサブ層600を含んでなる。
【0014】
示されたワイヤリングサブ層600は支持プレート606に取り付けられている。支持プレート606は、ラインカードの挿入の間のラインカードの案内および配置のための1または複数のガイドピン608を有してよい。複数のガイドピン608は、軸(例えばx軸)に沿って或る距離だけワイヤリングサブ層600から支持プレート606を移動させることができる。支持プレート606はまた、複数の支柱610が加えられ得る一連の穴(
図6では不図示)を有してよい。複数の支柱610は、
図8を参照して以下でより詳しく記述される。
【0015】
図7は、本明細書で説明されるいくつかの実施形態に係るコネクタ−ワイドワイヤリング層700を示す。
図7はさらに、複数のコネクタシュラウドに収集された複数のコネクタセット702、704の複数のコネクタスライス604A〜604Jを示すのに役立つ。様々な実施形態によれば、
図6に示されたワイヤリングサブ層600に類似する複数の追加のワイヤリングサブ層(
図7では不図示)は、コネクタ幅と等しい幅を有するワイヤリング層が構築されるまで、順次追加されうる。コネクタセット702、704の幅(例えばシュラウド幅またはオーガナイザ幅)、ひいてはワイヤリング層700におけるコネクタスライス604の数は、製造業者の好みに基づいて異なる。いくつかの実施形態において、複数のコネクタシュラウドは4、6または8個のコネクタスライス604を有し、従って4、6または8個までのワイヤリングサブ層600がそれぞれ、4、6または8個の幅を有するワイヤリング層700を生成するべく追加され得る。しかしながら、いくつかの実施形態においてコネクタスライス604の数は16または20スライス、またはより多くてよい。
【0016】
図5を参照すると、方法500は、2つのコネクタセット702および704の間の平面(例えばy平面)に沿って支持プレート606を設ける段階を含む処理502で開始する。1つのコネクタセット702は、複数のラインカードそれぞれに接続する複数のコネクタ708、720、722、724、726、728をケーブルドミッドプレーンの第1サイドBに有する。他のコネクタセット704は、複数のラインカードそれぞれに接続する複数のコネクタ706、710、712、714、716、718をケーブルドミッドプレーンの第2サイドAに有する。
【0017】
2つのコネクタセット702および704の複数のコネクタは、複数のコネクタスライス604A〜604Jを有する。各コネクタセット702および704の複数のコネクタスライスは、少なくとも、支持プレート606から軸(例えばx軸)に沿って最短距離の第1コネクタスライス604Aと、支持プレート606から当該軸に沿って第1コネクタスライス604Aよりも遠い第2コネクタスライス604Jとを有する。
【0018】
図5において、方法500は、複数のワイヤリングサブ層600を設ける段階を含む処理504で継続する。処理504は、支持プレート606上に第1の複数のケーブルスライス602を取り付けることで第1ワイヤリングサブ層600を設ける段階を有する。複数のケーブルスライス602は、コネクタセット702および704の間の平面において1以下の点で各ケーブルスライス602内の複数の個別の導体が他の複数の導体をクロスオーバするように取り付けられ得る。さらに、複数のケーブルスライス602は、コネクタセット702、704の間の平面内の任意の接点(point)が導体クロスオーバの1以下のインスタンス(instance)を有するように取り付けられ得る。
【0019】
このワイヤリングサブ層600における各ケーブルスライス602は、1つのコネクタセット704のコネクタ706のうちの第1コネクタスライス(例えば支持プレート606に最も近いコネクタスライス604A)から、第2コネクタセット702のコネクタ708の第1コネクタスライスへの間の接続を提供する。これにより、第1ワイヤリングサブ層が1つのケーブルスライス602を介し1つのコネクタセット704の各コネクタ706、710、712、714、716および718を他のコネクタセット702のコネクタ708、720、722、724、726および728へ接続する。例えば、
図7を参照すると、コネクタ706は第1サブ層のケーブルスライス602により第2コネクタセット702のコネクタ724に接続され得る。同時に、異なるケーブルスライス602を用い、コネクタ710はコネクタ726に接続されることができ、コネクタ712はコネクタ728に接続されることができ、コネクタ714はコネクタ708に接続されることができ、コネクタ716はコネクタ720に接続されることができ、コネクタ718はコネクタ722に接続されることができる。
【0020】
図5において、処理504はさらに、第2の複数のケーブルスライス602を接続することで少なくとも第2ワイヤリングサブ層600を設ける段階を有する。第2ワイヤリングサブ層600における各ケーブルスライス602は、1つのコネクタセット704のコネクタの第2コネクタスライス(例えば支持プレート606から第1コネクタスライスよりも遠い距離だけ間隔をあけたコネクタスライス)から、他のコネクタセット702のコネクタの第2コネクタスライスへの間の接続を提供する。第1ワイヤリングサブ層600と同様に、第2ワイヤリングサブ層600は、1つのケーブルスライス602を介して1つのコネクタセット704の各コネクタを他のコネクタセット702のコネクタに接続する。第2ワイヤリングサブ層600の複数のケーブルスライス602は、1つのコネクタセット704のコネクタが第2ワイヤリングサブ層600においては他のコネクタセット702の、第1ワイヤリングサブ層600において接続されたものとは異なるコネクタに接続されるように接続されうる。例えば、コネクタ706は第1ワイヤリングサブ層600内でコネクタ728に接続されるので、コネクタ706は第2ワイヤリングサブ層600内のコネクタ728に接続されなくてよい。
【0021】
複数の実施形態によれば、複数のワイヤリングサブ層600は、コネクタワイド層が構築されるまで順次追加される。方法500はさらに、後続の複数のワイヤリングサブ層600を設ける段階の前に、ワイヤリングサブ層600内の電気接続を試験する段階を有してよい。さらに、方法500は、個別の各ケーブルスライス602を試験する段階を有してよい。複数のワイヤリングサブ層600は、コネクタスライス604A〜Jのいくつかまたは全てを接続すべく、コネクタセット702および704の幅(width)まで追加されうる。
【0022】
コネクタセット702および704はそれぞれコネクタシュラウドまたはオーガナイザに包まれ得る。コネクタ幅(例えばシュラウド幅)、ひいてはコネクタセット702、704が含むスライス604の数は、コネクタセット702、704の製造業者の好みに依存する。典型的には複数のシュラウドは4、6または8個のスライスを含むよう製造されるが、16または20個のスライス、またはより多くを含むように大きくてよい。
【0023】
図5において、例示の方法500は、追加の支持プレートおよび第1支持プレートの間に複数のワイヤリングサブ層600を包むべく、かつ、
図8示された構造に少なくともいく分、類似したワイヤリング層を形成すべく、支持プレート606に対し第1平面(例えばy軸)に沿って平行に追加の支持プレートを設ける段階を含む処理506で継続する。
【0024】
図8は、本明細書で説明されるいくつかの実施形態に係る第2ワイヤリング層の複数のケーブルスライス802を有する第1ワイヤリング層およびワイヤリングサブ層800を示す。支持プレート606および804は、複数のワイヤリングサブ層(
図8では不図示)に平行に方向づけられる。支持プレート606および804は機械的支持層として機能する。
図8に示された態様で支持プレート606および804を配置することにより、製造業者は、機械的支持のために用いられる空間を最小化することができる。
【0025】
いくつかの実施形態において、支持プレート606および804は、例えば、支柱610など、支持要素を挿入するための一連の開口を有する。これらの支柱610は、隣接するミッドプレーンコネクタ(
図8では不図示)のコネクタスライス604A〜604Jの間でスライドする。複数の支柱610は複数のコネクタスライス604A〜604Jを位置合わせし、ラインカードの挿入および抜き出しの間にコネクタセット702、704の支持を提供することができる。複数の支柱610または別の支持要素は、例えばy軸およびz軸に沿った方向での2つの隣接コネクタの動きを防ぐことができる。一方、支持プレート606および804は、異なる方向の、例えばx軸に沿ったコネクタの動きを防ぐ。
【0026】
複数の支柱610は複数のワイヤリングサブ層を位置合わせするべく、かつ、複数のワイヤリング層が追加されるに従ってこれらを位置合わせしてつなぐべく、延長される。いくつかの実施形態において、複数の支柱610は、追加の複数のワイヤリング層が追加されるに従って延長され、支持プレート804と係合する。
【0027】
いくつかの実施形態において、支持プレート606および804の複数の穴は、複数の支柱の代わりに複数のコネクタシュラウドの複数の壁から突出する複数の支持つまみ(
図8では不図示、
図9および10の905を参照)に係合する。複数の支持つまみは支持プレート606および804内にスロットまたは溝を設けることで用いられ得る。例えば、支持プレート606および804における複数の溝は、複数のコネクタ上の複数の支持つまみをキャプチャし、複数のコネクタがy軸およびz軸に沿って移動するのを禁じることができる。
【0028】
複数の実施形態によれば、複数のケーブルスライス602はワイヤリングサブ層600ベースで複数のコネクタシュラウド内にスナップされ、複数のコネクタシュラウドは、少なくともいく分、支持プレート606および804に類似する複数の支持プレートにより支持される。支持プレート606および804を互いに、または他の複数の支持プレートに固定するのに異なるメカニズムが用いられてよい。いくつかの実施形態において、スタンドオフメカニズムが用いられる。
【0029】
例えば、
図9は、本明細書で説明されるいくつかの実施形態に係る複数のスタンドオフ903および複数の支持つまみ905を示す。
図10は、本明細書で説明されるいくつかの実施形態に係る、2つのワイヤリング層の支持プレート606、804および1104の間の複数のスタンドオフ903を示す。
図10はさらに、支持プレート1004内にスロットまたは溝を設けることで追加された複数の支持つまみ905を示す。様々な実施形態によれば、他の支持プレート804内、および、複数の他の任意の支持プレート内にもまた、複数のスロットまたは複数の溝が存在してよい。支持プレート606、804、1004などにおける複数の溝(
図9または10では不図示)は、位置合わせを提供し、複数のコネクタがy軸およびz軸に沿って移動することを禁じるべく、複数のコネクタセット702、704の複数のコネクタ上の複数の支持つまみ905をキャプチャすることができる。さらに、複数のスタンドオフ903は、支持プレート606および804を互いに固定し、支持プレート804および1004を互いに固定するべく設けられる。
【0030】
方法500は、複数のワイヤリング層の間に複数の支持プレートを追加する処理を介していくつかのワイヤリング層を追加する段階を備えてよい。
図11は、いくつかの実施形態に係る、2つのワイヤリング層を包むための内側の支持プレート804と、外側の支持プレート606および1004とを示す。方法500はさらに、少なくとも任意の2つのワイヤリング層の間に電源層を設ける段階を備えてよい。
【0031】
図12は、本明細書で説明されるいくつかの実施形態に係る、複数のワイヤリング層および電源層1202を含むケーブルドミッドプレーンアセンブリ1200を示す。本明細書で説明されるいくつかの実施形態によれば、
図12の例において、ケーブルドミッドプレーンアセンブリ1200は、外側の支持プレート606および内側の支持プレート804の間の4つのワイヤリング層(
図12では不図示)と、電源層1202とを備える。電源層1202は、ケーブルドミッドプレーンアセンブリ1200の第1サイドの複数のラインカード(
図12では不図示)と、ケーブルドミッドプレーンアセンブリ1200の第2サイドの複数のラインカードとに電力を提供するための複数の電力接続1204を有する。いくつかの実施形態において、電源層1202は複数のワイヤリングサブ層には接続されていない。いくつかの実施形態において、電源層1202は、電力供給ベイ(power supply bay。不図示)からラインカード404、406、408、410、412、414、416、418、420、422、424、426(
図4)に電力をもたらすべく、複数のディストリビューション要素を有するか、或いは、例えば、別個の配線またはプレーナ型バスバーディストリビューション(planar bus bar distribution)を用いてこれらに結合される。
【0032】
図12はさらに、完全に係合した複数の支柱610を示す。全ての支持プレート606および804は互いに平行に方向付けられて最小空間を消費し、最高のコネクタ密度を可能にする。支持プレート606および804は、ラインカードの挿入および除去の間に複数のワイヤリング層を包み、コネクタ1206、1208、1210、1212、1214、1216、1218および1220を支持する。
【0033】
処理502、504および506のいくつかまたは全ては、並行して(例えば同時に)実行されてよい。方法500は処理502、504および506に加え、方法500により製造されるミッドプレーンまたはバックプレーンが
図1から
図4を参照して上述されたものと類似のまたは同一の複数のコンポーネントを有するように、デバイス(例えばケーブルドミッドプレーンアセンブリ1200)を回路基板に取り付けること、複数の接続を形成すること、および他の活動など、複数の他の処理を備えてよい。
【0034】
本明細書で提案される組み立て方法は、非常に大きな導体総数、全対全でインターコネクトされた複数のケーブルドバックプレーンおよびミッドプレーンを製造するための、信頼できる、繰返し可能な、費用効果のある方法へのニーズに対処する。それはまた、非常に高密度のバックプレーンスタイルのインターコネクトを実現することを可能にする。
【0035】
図13は本明細書で説明されるいくつかの実施形態に係る、複数の層の全スウィズルワイヤリングの図を示す。例えば、
図13の(A)部分、(B)部分、(C)部分、(D)部分および(E)部分のそれぞれにおいてまとめられた複数の層は、
図1〜12を参照して記述された複数のミッドプレーンなどのミッドプレーンを通る、複数のファブリックポートの全配線図を示す。
図13の(A)部分〜(E)部分の実例は、ミッドプレーンの一方のサイドAの複数のティア1スイッチカードと、他方のサイドBの複数のティア2スイッチカードとを有する2ティアツリーのファブリックトポロジを示す。このトポロジに関し、各サブ層は、ティア1スイッチサイドAの各コネクタをティア2スイッチサイドBの1つのコネクタに接続する。各層1302、1304、1306、1308および1310は、他の配線図を補足する異なる配線図を有する。層1302、1304、1306、1308および1310の全セットは全体で全スウィズルワイヤリングを形成し、したがって、全(ティア1)−対−全(ティア2)のファブリックインターコネクトを集団的に実現する。
【0036】
高速ファブリックインターコネクトおよび複数の電力分配層に加え、様々な実施形態では、他の可能な用途およびニーズの中でもとりわけ、マネージメント信号のための低速インターコネクトに対するニーズに対処するべく、複数の他の層が追加されてよい。様々な実施形態について上述された配線および組み立て方法は、バックプレーンおよびミッドプレーン構造だけでなく、複数のツリーおよび他のファブリックトポロジに適用し得る。
【0037】
図14は、本明細書で説明されるいくつかの実施形態に係る通信デバイス1400を示す。通信デバイス1400は、ケーブルドミッドプレーン1402を備えることができる。いくつかの実施形態において、通信デバイス1400は、バックプレーンを備えることができる。
図6〜7を参照してこれまでに本明細書で記述されたように、ケーブルドミッドプレーン1404は、ケーブルドミッドプレーン1402の両サイドにコネクタセット1404および1406を有する。各コネクタセット1404および1406は、ケーブルドミッドプレーン1402の両サイドのラインカード1408および1410それぞれに接続する複数のコネクタを有する。通信デバイス1400は、少なくとも1つの通信ポート1412を有するスイッチングシステムとして、或いは、データセンタファブリックにおける他の任意のデバイスとして機能することができるが、実施形態はこれに限定されない。
【0038】
上述された複数の装置(例えば複数のワイヤリングサブ層600、複数のケーブルスライス602、複数の通信デバイス1400)および複数の方法(例えば方法500)の実例は、種々の複数の実施形態の構造の一般的な理解を提供することを意図しており、本明細書で説明された構造を利用しうる装置の全ての要素および特徴の完全な説明を提供することを意図してはいない。
【0039】
上述された複数の装置、複数のデバイスおよび複数の方法は、高速度のコンピュータ、通信および信号処理回路、単一または複数のプロセッサモジュール、単一または複数の埋め込みプロセッサ、マルチコアプロセッサ、メッセージ情報スイッチ、およびマルチレイヤ、マルチチップモジュールを含んだ特定用途のモジュールを備えるか、これに備えられてよい。そのような装置はさらに、テレビ、セルラテレフォン、パーソナルコンピュータ(例えばラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータなど)タブレット(例えばタブレットコンピュータ)、ワークステーション、無線機、ビデオプレーヤ、オーディオプレーヤ(例えばMP3(Motion Picture Experts Group、Audio Layer3)プレーヤ)、車両、医療デバイス(例えばハートモニタ、血圧モニタなど)、セットトップボックス、およびその他など、様々な他の装置(例えば電子システム)内にサブコンポーネントとして備えられてよい。
【0041】
例1は電子装置(例えばケーブルドミッドプレーン、ケーブルドバックプレーンなど)の製造方法を含む発明主題を含み、当該方法は、第1コネクタセットおよび第2コネクタセットの間の平面に沿って第1支持プレートを設ける段階と、第1の複数のケーブルスライスを第1支持プレートに取り付けることで第1ワイヤリングサブ層を設ける段階とを備える。第1コネクタセットはケーブルドミッドプレーンの第1サイドの複数のラインカードそれぞれに接続する複数コネクタを有し、第2コネクタセットはケーブルドミッドプレーンの第2サイドの複数のラインカードそれぞれに接続する複数のコネクタを有し、第1コネクタセットおよび第2コネクタセットの複数のコネクタは複数のコネクタスライスを有し、複数のコネクタスライスは第1軸に沿って第1支持プレートから第1距離の第1コネクタスライスと、第1軸に沿って第1支持プレートから、第1距離より遠い第2距離の第2コネクタスライスとを少なくとも含む。第1の複数のケーブルスライスの各ケーブルスライスは、第1ワイヤリングサブ層が1つのケーブルスライスを介して第1コネクタセットの各コネクタを第2コネクタセットのコネクタに接続するように、第1コネクタセットのコネクタの第1コネクタスライスから第2コネクタセットのコネクタの第1コネクタスライスの間の接続を提供する。
【0042】
例2において、例1の発明主題は、任意選択的に、第2の複数のケーブルスライスを接続することで、少なくとも第2ワイヤリングサブ層を設ける段階であって、第2の複数のケーブルスライスの各ケーブルスライスは、第2ワイヤリングサブ層が1つのケーブルスライスを介して第1コネクタセットの各コネクタを第2コネクタセットのコネクタに接続するように、第1コネクタセットのコネクタの第2コネクタスライスから、第2コネクタセットのコネクタの第2コネクタスライスの間の接続を提供する、段階と、第2支持プレートおよび第1支持プレートの間で第1ワイヤリングサブ層および第2ワイヤリングサブ層を包んで第1ワイヤリング層を形成すべく、第1支持プレートに平行かつ第1ワイヤリングサブ層および第2ワイヤリングサブ層に平行に第2支持プレートを設ける段階とを備えてよい。
【0043】
例3において、例2の発明主題は任意選択的に、第2ワイヤリングサブ層を設ける段階を含んでよく、この段階は、第1コネクタセットのコネクタが第2ワイヤリングサブ層においては第2コネクタセットのコネクタであって、第1ワイヤリングサブ層において第1コネクタセットの個別のコネクタが接続されるものとは異なるコネクタ、に接続されるように、第2の複数のケーブルスライスを接続する段階を有する。
【0044】
例4において例1〜3のいずれかの発明主題は任意選択的に第1コネクタセットにおける各コネクタの各接続が別個のコネクタスライスを介して第2コネクタセットにおける各コネクタの各接続に接続されるように、複数のワイヤリングサブ層を設ける段階を備えてよい。
【0045】
例5において例1〜4のいずれかの発明主題は任意選択的に第2ワイヤリングサブ層を設ける段階の前に、第1ワイヤリングサブ層内の電気接続を試験する段階を備えてよい。
【0046】
例6において例1〜2のいずれかの発明主題は任意選択的に第1コネクタセットおよび第2コネクタセットのそれぞれの任意の2つの隣接コネクタの間で、第1支持プレート内に少なくとも1つの開口を設ける段階と、少なくとも1つの開口に支持要素を挿入することで、第1軸とは異なる第2軸に沿った方向における、2つの隣接コネクタの動きを防止する段階とを備えてよい。
【0047】
例7において、例6の発明主題は任意選択的に支持要素は、少なくとも1つのコネクタ上のつまみ1003(
図10)と、少なくとも第1支持プレート上の溝とを有し、溝内では、少なくとも1つのコネクタの動きを防止すべく、つまみがキャプチャされることを含んでよい。
【0048】
例8において、例6の発明主題は任意選択的に、支持要素が支柱を有することを含んでよい。
【0049】
例9において、例8の発明主題は任意選択的に第1ワイヤリング層の第2ワイヤリングサブ層から隔てられた第2支持プレートの第2サイドに取り付けられた第1ワイヤリングサブ層を少なくとも有する第2ワイヤリング層を設けるとともに、第2支持プレートおよび第3支持プレートの間で第2ワイヤリング層の第1ワイヤリングサブ層を包むべく、第3支持プレートをさらに設ける段階と、第1ワイヤリング層および第2ワイヤリング層をつなぐべく、第2支持プレートに取り付けられた第3コネクタのコネクタ幅だけ支柱を延長する段階とを備えてよい。
【0050】
例10において、例9の発明主題は任意選択的に第2ワイヤリング層および第1ワイヤリング層の間に電源層を設ける段階をさらに備えてよく、電源層は、ケーブルドミッドプレーンの第1サイドの複数のラインカードと、ケーブルドミッドプレーンの第2サイドの複数のラインカードとに電力を提供するための複数の電力接続を有する。
【0051】
例11において、例1〜10の発明主題のいずれかは任意選択的に、第1の複数のケーブルスライスを取り付ける段階は、第1コネクタセットおよび第2コネクタセットの間の平面において、導体が1以下の点で複数の導体のうち他の複数の導体をクロスオーバするように、複数の導体を取り付ける段階を有することを含んでよい。
【0052】
例12において、例1〜11のいずれかの発明主題は任意選択的に第1の複数のケーブルスライスを取り付ける段階は、さらに、第1コネクタセットおよび第2コネクタセットの間の平面上の任意の接点が複数の導体のうちの複数の導体の間に導体クロスオーバの1以下のインスタンスを有するように、複数の導体を接続する段階を有することを含んでよい。
【0053】
例13において、例1〜12のいずれかの発明主題は任意選択的に、第1支持プレートを設ける段階は、第1軸に沿って或る距離だけ第1ワイヤリングサブ層から第1支持プレートを移動させる複数のガイドピンを設ける段階を有することを含んでよい。
【0054】
例14は発明主題(ケーブルドミッドプレーン、ケーブルドバックプレーンなど、または電子システム装置または機械)を備え、この発明主題は第1コネクタセットおよび第2コネクタセットの間の平面に沿った第1支持プレートと、第1支持プレート上に取り付けられた第1の複数のケーブルスライスを有する第1ワイヤリングサブ層とを備え、第1コネクタセットは、ケーブルドミッドプレーンの第1サイドのそれぞれのラインカードに接続する複数のコネクタを有し、第2コネクタセットは、ケーブルドミッドプレーンの第2サイドのそれぞれのラインカードに接続する複数のコネクタを有し、第1コネクタセットおよび第2コネクタセットの複数のコネクタは、複数のコネクタスライスを有し、複数のコネクタスライスは、第1軸に沿って第1支持プレートから第1距離の第1コネクタスライスと、第1軸に沿って第1支持プレートから第1距離よりも遠い第2距離の第2コネクタスライスとを少なくとも有し、第1の複数のケーブルスライスの各ケーブルスライスは、第1ワイヤリングサブ層が1つのケーブルスライスを介して第1コネクタセットの各コネクタを第2コネクタセットのコネクタに接続するように、第1コネクタセットのコネクタの第1コネクタスライスから、第2コネクタセットのコネクタの第1コネクタスライスの間の接続を提供する。
【0055】
例15において、例14の発明主題は任意選択的に、少なくとも、第2の複数のケーブルスライスを有する第2ワイヤリングサブ層と、第1支持プレートに平行な第2支持プレートとをさらに備えてよく、第2の複数のケーブルスライスの各ケーブルスライスは、第2ワイヤリングサブ層が1つのケーブルスライスを介して第1コネクタセットの各コネクタを第2コネクタセットのコネクタに接続するように、第1コネクタセットのコネクタの第2コネクタスライスから、第2コネクタセットのコネクタの第2コネクタスライスの間の接続を提供し、第2支持プレートは、第2支持プレートおよび第1支持プレートの間で第1ワイヤリングサブ層および第2ワイヤリングサブ層を包むとともにケーブルドミッドプレーンの第1ワイヤリング層を形成する。
【0056】
例16において、例14〜15のいずれかの発明主題は任意選択的に電源層を備えてよい。
【0057】
例17において例16の発明主題は任意選択的に電源層は、第1ワイヤリングサブ層または第2ワイヤリングサブ層のいずれの複数の導体にも接続されていないことを含んでよい。
【0058】
例18において、例15の発明主題は任意選択的に第1コネクタセットのコネクタは、第2ワイヤリングサブ層においては第2コネクタセットのコネクタであって、第1コネクタセットの個別のコネクタが第1ワイヤリングサブ層において接続されるものとは異なるコネクタに接続されることを含んでよい。
【0059】
例19において、例14〜18のいずれかの発明主題は任意選択的に、各ケーブルスライスは、複数の導体を有し、複数のケーブルスライスは、第1コネクタセットおよび第2コネクタセットの間の平面における1以下の点で導体が複数の導体のうち他の複数の導体をクロスオーバするように取り付けられることを含んでよい。
【0060】
例20は発明主題(デバイス、通信デバイス、電子システムまたは機械)を含み、この発明主題はケーブルドミッドプレーン(またはバックプレーンなど)を備え、ケーブルドミッドプレーンは、ケーブルドミッドプレーンの第1サイドのそれぞれのラインカードに接続する複数のコネクタを含む第1コネクタセット、および、ケーブルドミッドプレーンの第2サイドのそれぞれのラインカードに接続する複数のコネクタを含む第2コネクタセットと、第1コネクタセットおよび第2コネクタセットの間の平面に沿って配置された第1支持プレートと、第1支持プレート上に取り付けられた第1の複数のケーブルスライスを含む第1ワイヤリングサブ層とを有し、第1コネクタセットおよび第2コネクタセットの複数のコネクタは複数のコネクタスライスを含み、複数のコネクタスライスは、第1軸に沿って第1支持プレートから第1距離の第1コネクタスライスと、第1軸に沿って第1支持プレートから第1距離より遠い第2距離の第2コネクタスライスとを少なくとも含み、第1の複数のケーブルスライスの各ケーブルスライスは、第1ワイヤリングサブ層が1つのケーブルスライスを介して第1コネクタセットの各コネクタを第2コネクタセットのコネクタに接続するように、第1コネクタセットのコネクタの第1コネクタスライスから、第2コネクタセットのコネクタの第1コネクタスライスの間の接続を提供し、当該発明主題は、ケーブルドミッドプレーンの第1サイドのコネクタに結合される第1ラインカードと、ケーブルドミッドプレーンの第2サイドのコネクタに結合される第2ラインカードとを備える。
【0061】
例21において、例20の発明主題は任意選択的に、通信デバイスは、少なくとも1つの通信ポートを含むスイッチングシステムを有することを有してよい。
【0062】
上記の説明および図面は、当業者が実施形態を実施することを可能にするためのいくつかの実施形態を示す。複数の他の実施形態は、構造的な、論理的な、電気的な、処理、及び他の変化を組み込んでよい。複数の例は、可能性があるバリエーションの代表例に過ぎない。いくつかの実施形態の部分及び特徴は、複数の他の実施形態のものに含まれ又は置き換えられてよい。多くの他の実施形態は、上記の説明を読んで理解するとすぐに、当業者にとって明らかであろう。従って、様々な実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲と、そのような特許請求の範囲が権利を与えられる全ての範囲の均等物とによって決定される。
【0063】
要約は、米国特許施行規則に従って提供される。セクション1.72(b)は、技術的な開示の本質及び趣旨を読者に確認させる要約を要求する。それは、複数の請求項の範囲又は意味を解釈又は限定するために用いられないという理解の元で提出される。以下の特許請求の範囲は、各請求項が独立した実施形態として自立するように、発明を実施するための詳細な説明に組み込まれる。