(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6071063
(24)【登録日】2017年1月13日
(45)【発行日】2017年2月1日
(54)【発明の名称】注入材および注入材の製造方法
(51)【国際特許分類】
C09K 17/00 20060101AFI20170123BHJP
E02D 3/00 20060101ALI20170123BHJP
C09K 17/10 20060101ALN20170123BHJP
C09K 17/02 20060101ALN20170123BHJP
C09K 17/44 20060101ALN20170123BHJP
C09K 17/40 20060101ALN20170123BHJP
C09K 103/00 20060101ALN20170123BHJP
【FI】
C09K17/00 P
E02D3/00 101
!C09K17/10 P
!C09K17/02 P
!C09K17/44 P
!C09K17/40 P
C09K103:00
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-164565(P2013-164565)
(22)【出願日】2013年8月7日
(65)【公開番号】特開2015-34202(P2015-34202A)
(43)【公開日】2015年2月19日
【審査請求日】2015年12月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000183266
【氏名又は名称】住友大阪セメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100114432
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 寛昭
(72)【発明者】
【氏名】川上 明大
(72)【発明者】
【氏名】吉原 正博
【審査官】
井上 恵理
(56)【参考文献】
【文献】
特開2001−288469(JP,A)
【文献】
特開2002−266342(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09K 17/00−17/52
E02D 1/00− 3/115
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水硬性材料および水から構成されてアルカリ性を示すA液と、可塑性を付与する可塑化材および水から構成されてアルカリ性を示さないB液とが混合されて形成されると共に、空隙に限定注入可能に構成される注入材であって、
前記B液は、前記可塑化材としてのベントナイトと、アルカリ性の雰囲気下で発泡する発泡成分と、分散剤としてのポリアクリル酸塩とを含有することを特徴とする注入材。
【請求項2】
前記B液は、前記水硬性材料100質量部に対して、0.05質量部以上1.0質量部以下の発泡成分を含有することを特徴とする請求項1に記載の注入材。
【請求項3】
水硬性材料および水から構成されてアルカリ性を示すA液と、可塑性を付与する可塑化材および水から構成されてアルカリ性を示さないB液とを混合することで、空隙に限定注入可能な注入材を製造する注入材の製造方法であって、
前記B液は、前記可塑化材としてのベントナイトと、アルカリ性の雰囲気下で発泡する発泡成分と、分散剤としてのポリアクリル酸塩とを含有することを特徴とする注入材の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空隙に注入可能な注入材に関し、特に、二液が混合されることで形成される注入材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、構造物に形成される空隙に注入されて硬化するように構成された注入材が知られている。特に、ポンプ等を用いて空隙内へ圧送可能な注入材として、水硬性材料および水から構成されるA液と、可塑性を付与する可塑化材および水から構成されるB液とが混合されて形成されるものが知られている。
【0003】
このような二液混合型の注入材は、A液とB液とが別々に圧送されて、空隙注入口の直前で混合されることで形成される。このように、A液とB液とが別々に圧送されることで、A液とB液とが混合された状態で圧送される場合よりも(即ち、注入材そのものが圧送されるよりも)、空隙への注入材の注入を容易に行うことが可能となる。
【0004】
具体的には、A液とB液とが混合されることで、可塑性を有する注入材が形成されることになる。このような注入材は、可塑性を有するため、A液やB液よりも流動性が低く、空隙までの圧送が困難なものとなる。これに対し、A液およびB液は、注入材よりも流動性が良好なものであるため、空隙注入口までの圧送を容易に行うことができる。このため、A液およびB液を別々に圧送して空隙の直前で混合して注入材を形成することで、注入材そのものを長距離圧送する必要がないため、空隙への注入材の注入を容易に行うことが可能となる。
【0005】
また、上記のような注入材には、気泡を含有させる場合がある(特許文献1および2参照)。注入材中に気泡が含有されることで、硬化した後の密度が低いものとなり、軽量な硬化体を形成することが可能となる。気泡を含有する注入材を形成する方法としては、気泡を発生させる起泡剤を水で希釈し、気泡を発生させ、発生した気泡をA液に混合する。そして、気泡を含有したA液がB液と別の経路で空隙に向かって圧送されてB液と混合されることで、気泡を含有する注入材が形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開昭61−62589号公報
【特許文献2】特開平11−310779号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のような注入材は、目的箇所への限定注入を可能とするために、高い可塑性状を保持する必要があり、B液に使用する可塑化材が重要となる。可塑性を保持するために所定の可塑化材を配合した場合、B液を圧送するために多量の練り混ぜ水が必要となる。このため、注入材の単位水量が非常に高くなり、多量の水分が逸散する可能性がある。また、気泡を混合した軽量注入材は、水分の逸散に加えて、気泡の消失も考えられる。
【0008】
しかしながら、上述のような水分の逸散や気泡の消失によって、空隙に注入された直後の注入材の体積と比べて、硬化体の体積が小さくなる(即ち、注入材が硬化する過程で収縮する)ことになる。このような収縮が生じることで、空隙を形成する構造物の壁面と硬化体との間に意図しない空間が形成される虞がある。
【0009】
そこで、本発明は、空隙に注入された注入材が硬化する過程で収縮するのを抑制することができる注入材および該注入材の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る注入材は、水硬性材料および水から構成されてアルカリ性を示すA液と、可塑性を付与する可塑化材および水から構成されてアルカリ性を示さないB液とが混合されて形成されると共に、空隙に限定注入可能に構成される注入材であって、前記B液は、
前記可塑化材としてのベントナイトと、アルカリ性の雰囲気下で発泡する発泡成分
と、分散剤としてのポリアクリル酸塩とを含有することを特徴とする。
【0011】
斯かる構成によれば、A液とB液との混合によって注入材が形成される。そして、斯かる注入材は、A液の影響によってアルカリ性を示すと共に、B液に含有されていた発泡成分を含有する。これにより、A液とB液が混合された時点で、注入材中で発泡成分が発泡を開始するため、注入材が形成された状態においても注入材中に気泡が発生することになる。該注入材では、注入材が硬化する過程においても気泡が発生するため、上述のように、水分の逸散や一部の気泡の消失によって、注入材の体積が減少する(収縮する)のを防止することができる。これにより、注入材が硬化してなる硬化体と空隙を形成する構造物の壁面との間に意図しない空間が形成されるのを防止することができる。
【0012】
また、アルカリ性を示さないB液に発泡成分が含有されることで、発泡成分がB液中で発泡することがない。このため、発泡成分による発泡がB液中で終了してしまうことがなく、発泡による注入材の収縮を防止する効果を長時間維持することができる。
【0013】
前記B液は、前記水硬性材料100質量部に対して、0.05質量部以上1.0質量部以下の発泡成分を含有することが好ましい。
【0014】
斯かる構成によれば、発泡成分の含有量を上記の範囲とすることで、上記のように注入材の収縮を防止すると共に、過剰な発泡によって注入材が膨張し過ぎてしまうのを防止することができる。これにより、注入材の過剰な膨張によって注入材が空隙から漏れ出てしまったり、所望する位置からはみ出してしまったりするのを防止することができる。
【0015】
本発明に係る注入材の製造方法は、水硬性材料および水から構成されてアルカリ性を示すA液と、可塑性を付与する可塑化材および水から構成されてアルカリ性を示さないB液とを混合することで、空隙に限定注入可能な注入材を製造する注入材の製造方法であって、前記B液は、
前記可塑化材としてのベントナイトと、アルカリ性の雰囲気下で発泡する発泡成分
と、分散剤としてのポリアクリル酸塩とを含有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明によれば、空隙に注入された注入材が硬化する過程で収縮するのを抑制することができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0018】
本発明に係る注入材は、構造物に形成された空隙に限定注入可能に構成される。例えば、土木構造物の空洞へ充填されたり裏込め材として使用されたりするものである。また、斯かる注入材は、水硬性材料および水から構成されてアルカリ性を示すA液と、可塑性を付与する可塑化材および水から構成されてアルカリ性を示さないB液とが混合されて形成される。
【0019】
A液を構成する水硬性材料としては、水との混合によって硬化するものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、セメントを用いることが好ましい。該セメントとしては、普通、早強、超早強、中庸熱、低熱などの各種ポルトランドセメントや、高炉セメント、白色セメント、耐硫酸塩セメント、ジェットセメント、アルミナセメントなどの特殊セメント等の少なくとも一つが挙げられる。そして、水硬性材料として上記のようなセメントを用いた場合、セメントの影響によって、A液がアルカリ性を示すことになる。
【0020】
また、A液における水の含有量としては、特に限定されるものではないが、A液がポンプ等によって圧送可能な程度の流動性を有するように、水分量が調整される。A液における水の含有量としては、例えば、水硬性材料100質量部に対して、水が40質量部以上60質量部以下であることが好ましく、45質量部以上55質量部以下であることがより好ましい。
【0021】
また、A液には、本発明の効果が損なわれない範囲で、粗骨材や細骨材が含有されてもよい。粗骨材および細骨材としては、JIS A 5308の規定に従ったものを好適に使用することができる。また、粗骨材および細骨材としては、例えば、川砂、山砂、陸砂、海砂、珪砂等を1種単独又は2種以上混合したものをそれぞれ採用することができる。
【0022】
また、A液には、本発明の効果が損なわれない範囲で、混和材や混和剤が含有されてもよい。混和材としては、高炉スラグ、シリカフューム、フライアッシュ等が挙げられる。混和剤としては、減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤等が挙げられる。
【0023】
なお、A液には、本発明の効果が損なわれない範囲で、後述するB液に含有される発泡成分と同種又は異種の発泡成分が含有されてもよい。
【0024】
B液を構成する可塑化材としては、特に限定されるものではなく、ベントナイトやアタパルジャイト等の粘土質のものが挙げられる。B液における可塑化材の含有量としては、特に限定されるものではなく、例えば、水100質量部に対して5質量部以上50質量部以下であることが好ましく、10質量部以上30質量部以下であることがより好ましい。
【0025】
また、B液には、アルカリ性の環境下で発泡する発泡成分が含有される。該発泡成分としては、特に限定されるものではなく、例えば、アルカリ性の環境下で水素ガスや窒素ガス等を発生するものが挙げられ、例えば、金属アルミニウム、アゾジカルボンアミド等の少なくとも一つを用いることができる。該発泡成分は、粉末状に形成されて発泡剤として用いることができる。発泡成分の含有量としては、特に限定されるものではなく、例えば、A液における水硬性材料100質量部に対して、0.05質量部以上1.0質量部以下の割合で含有されることが好ましく、0.3質量部以上0.8質量部以下であることがより好ましい。
【0026】
B液には、本発明の効果が損なわれない範囲で、分散剤が含有されてもよい。該分散剤は、可塑化材100質量部に対して0.1質量部以上3質量部以下の割合で含有されることが好ましく、0.5質量部以上2質量部以下の割合で含有されることがより好ましい。
【0027】
斯かる分散剤としては、アクリル酸塩、リン酸塩、水溶性カルボン酸塩、スルホン酸塩等が挙げられる。該リン酸塩としては、ピロリン酸カリウム、ピロリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、テトラポリリン酸ナトリウム等が挙げられる。該水溶性カルボン酸塩としては、酢酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、マロン酸、グルコン酸等のナトリウム塩や、これらの酸のカリウム塩が挙げられる。該スルホン酸塩としては、リグニン系スルホン酸塩、ナフタレン系スルホン酸塩、メラミン系スルホン酸塩等が挙げられる。
【0028】
B液を構成する可塑化材がベントナイトである場合、分散剤として、アクリル酸塩、水溶性カルボン酸塩を用いることが好ましく、なかでもポリアクリル酸塩を用いることが特に好ましい。一方、B液を構成する可塑化材がアタパルジャイトである場合、分散剤として、リン酸塩を用いることが好ましく、なかでもピロリン酸ナトリウムを用いることが特に好ましい。
【0029】
次に、本発明に係る注入材を形成する方法について説明する。該注入材は、上記のような構成を有するA液とB液とが混合されることで、空隙に注入される前に形成される。具体的には、別々の経路で搬送されるA液とB液とが空隙の直前で混合されることで形成される。より詳しくは、A液を供給するA液供給源(図示せず)からA液が空隙に向かって圧送されると共に、B液を供給するB液供給源(図示せず)からB液が空隙に向かって圧送される。そして、A液とB液とが空隙の直前で混合されることで注入材が形成される。そして、形成された注入材中での発泡が継続している間に、注入材が空隙内に注入(圧送)される。
【0030】
以上のように、本発明に係る注入材および注入材の製造方法によれば、空隙に注入された注入材が硬化する過程で収縮するのを抑制することができる。
【0031】
即ち、前記注入材および注入材の製造方法は、A液とB液との混合によって注入材が形成される。そして、斯かる注入材は、A液の影響によってアルカリ性を示すと共に、B液に含有されていた発泡成分を含有する。これにより、注入材中で発泡成分が発泡するため、注入材が形成された状態においても注入材中に気泡が発生することになる。該注入材では、注入材が硬化する過程においても気泡が継続して発生するため、上述のように、水分の逸散や一部の気泡の消失によって注入材の体積が減少する(収縮する)のを防止することができる。これにより、注入材が硬化してなる硬化体と空隙を形成する構造物の壁面との間に意図しない空間が形成されるのを防止することができる。
【0032】
また、アルカリ性を示さないB液に発泡成分が含有されることで、発泡成分がB液中で発泡することがない。このため、発泡成分による発泡がB液中で終了してしまうことがなく、発泡による注入材の収縮を防止する効果を長時間維持することができる。
【0033】
また、B液が発泡成分を上記の範囲で含有することで、上記のように注入材の収縮を防止すると共に、過剰な発泡によって注入材が膨張し過ぎてしまうのを防止することができる。これにより、注入材の過剰な膨張によって注入材が空隙から漏れ出てしまったり、所望する位置からはみ出してしまったりするのを防止することができる。
【0034】
なお、本発明に係る注入材および注入材の製造方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。また、上記した複数の実施形態の構成や方法等を任意に採用して組み合わせてもよく(1つの実施形態に係る構成や方法等を他の実施形態に係る構成や方法等に適用してもよく)、さらに、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
【0035】
以下、本発明の実施例について説明する。
【0036】
<使用材料>
・水硬性材料として、普通ポルトランドセメント(住友大阪セメント社製)を使用した。
・可塑化材として、ベントナイト(ベントナイト産業社製)を使用した。
・発泡剤Aとして、金属アルミニウム微粉末系発泡剤を使用した。
・発泡剤Bとして、アゾジカルボンアミド系発泡剤を使用した。
・減水剤として、ポリカルボン酸系高性能AE減水剤を使用した。
・分散剤として、ポリアクリル酸塩系分散剤を使用した。
・水
・気泡として、アニオン界面活性剤系起泡剤を水で希釈した希釈液を発泡機を用いて発泡させた気泡を使用した。
【0037】
<実施例1〜4,比較例1〜4>
下記表1に示す配合でA液およびB液を作製し、得られたA液およびB液を2時間後に混合して実施例1〜4および比較例1〜4の注入材を作製した。なお、気泡の配合は、注入材1m
3中の気泡体積の割合であり、一つの気泡の体積は、0.112m
3である。
【0038】
<試験方法>
1.フロー試験
JHS A 313「エアモルタル及びエアミルクの試験方法」に準拠してフロー試験を行った。具体的には、20℃の温度条件下において、φ8×8cmのフローコーンに、各実施例および各比較例の注入材を充填し、フローコーンを鉛直上方に引抜き、直後に振動を与えない状態で、各注入材の広がりを測定した。フロー試験の結果については、下記表2に示す。
2.非収縮性試験
φ5×高さ10cmのプラスティック型枠に各実施例および各比較例の注入材を充填した。この際、注入材の上面と型枠の上端面とが同一高さとなるように各注入材を充填した。そして、型枠に蓋を設置して、20℃で28日間養生した。その後、型枠の上端面を基準に各注入材の上面の沈降量(具体的には、沈降量=型枠の上端面の高さ位置−注入材の上面の高さ位置)を測定し、下記(1)式より収縮率を算出した。収縮率の結果については、下記表2に示す。なお、収縮率が−1.0%以上0.5%以下である場合を「◎」とし、収縮率が0.5%を超え1.0%以下である場合を「○」として評価とし、1.0%を超える場合を「×」として評価した。
収縮率(%)=(注入材の上面の沈降量/型枠の高さ)×100
3.圧縮強度試験
JSCE−F506「モルタルまたはセメントペーストの圧縮強度試験用円柱供試体の作り方」に準拠して圧縮強度試験を行った。具体的には、φ5×高さ10cmの型枠に各実施例および各比較例の注入材を充填し、20℃で28日間封緘養生した後、JIS A 1216「土の一軸圧縮試験方法」に準拠して、圧縮強度試験を実施した。圧縮強度試験の結果については、下記表2に示す。
【0041】
<まとめ>
各実施例と各比較例とを比較すると、各実施例の方が収縮率が低いことが認められる。つまり、アルカリ性を示さないB液に発泡剤が含有されることで、注入材が形成されて(A液とB液との混合によって)初めて発泡剤が機能して発泡することになる。これにより、注入材が硬化しつつも注入材中に気泡が発生するため、注入材の収縮を抑制することができる。
また、A液とB液とが混合されるまでは、発泡剤が機能しない(つまり、B液中で発泡しない)ため、注入材が形成されるまで、発泡剤の機能を維持することができる。