【課題を解決するための手段】
【0009】
  本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討の結果、高溶解性を示す新規なジチエノベンゾジフラン誘導体よりなる有機半導体層が高キャリア移動度を与えると共に、高耐熱性を持つことを見出し、本発明を完成するに到った。
【0010】
  即ち、本発明は、下記一般式(1)で示されるジチエノベンゾジフラン誘導体よりなることを特徴とする有機半導体層及びそれを用いてなる有機薄膜トランジスタに関するものである。
【0011】
【化1】
(ここで、置換基R
1及びR
2は、同一又は異なって、水素、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数4〜20のアリール基を示す。)
  以下に、本発明を詳細に説明する。
【0012】
  本発明の有機半導体層は、上記一般式(1)で示されるジチエノベンゾジフラン誘導体よりなるものである。ここで、置換基R
1及びR
2は、同一又は異なって、水素、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数4〜20のアリール基を示す。
【0013】
  置換基R
1及びR
2における炭素数1〜12のアルキル基としては、例えばメチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ドデシル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等のアルキル基である。
【0014】
  置換基R
1及びR
2における炭素数4〜20のアリール基としては、例えばフェニル基、p−トリル基、p−(n−ヘキシル)フェニル基、p−(n−オクチル)フェニル基、p−(ノニル)フェニル基、2−チエニル基、5−(n−ブチル)−2−チエニル基、5−(n−ヘキシル)−2−チエニル基、5−(n−オクチル)−2−チエニル基、2−フリル基、5−(n−ブチル)−2−フリル基、5−(n−ヘキシル)−2−フリル基、5−(n−オクチル)−2−フリル基等を挙げることができる。
【0015】
  その中でも特に高耐熱性及び高溶解性であり、優れた有機半導体層となることから、炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基であることが特に好ましい。
【0016】
  該ジチエノベンゾジフラン誘導体の具体的例示としては、以下のものを挙げることができる。
【0017】
【化2】
  そして、より好ましいものとしては、ジn−ペンチルジチエノベンゾジフラン、ジn−ヘキシルジチエノベンゾジフラン、ジn−ヘプチルジチエノベンゾジフラン、ジn−オクチルジチエノベンゾジフラン等を挙げることができる。
【0018】
  該ジチエノベンゾジフラン誘導体は、溶媒に対する溶解性に優れるものであり、有機半導体層とする際のドロップキャスト法、特にインクジェット法による製膜に適したものである。そして、その中でも、室温で溶媒に対し1.5重量%以上の溶解度を示すものであることが好ましく、その際の溶媒としては、例えばトルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、ペンチルベンゼン、ヘキシルベンゼン、オクチルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン、インダン、テトラリン等の炭素数7〜14の芳香族系炭化水素溶媒;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、テトラデカン等の炭素数6〜14の脂肪族系炭化水素溶媒;o−ジクロロベンゼン、クロロベンゼン、トリクロロベンゼン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、クロロホルム、ジクロロメタン等の炭素数1〜7のハロゲン系溶媒;テトラヒドロフラン(以下、THFと記す。)、1,2−ジメトキシエタン、ジオキサン等のエーテル系溶媒;酢酸エチル、γ−ブチロラクトン等のエステル系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと記す。)等のアミド系溶媒;等が挙げられ、中でも高沸点の溶液を得ることが可能となることから、トルエン、キシレン、メシチレン、ペンチルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン、テトラリン等の炭素数7〜14の芳香族系炭化水素溶媒であることが好ましく、特にトルエン、キシレン、メシチレン、ペンチルベンゼン、テトラリンであることが好ましい。ここで、室温とは、一般的に常温とも称されるものであり、例えば20〜26℃の温度を挙げることができる
  上記に挙げた溶媒と一般式(1)で示されるジチエノベンゾジフラン誘導体を混合し、加熱・攪拌することにより、一般式(1)で示されるジチエノベンゾジフラン誘導体のドロップキャスト製膜用溶液を調製することができる。加熱・攪拌する際の温度は15〜70℃が好ましく、特に好ましくは20〜60℃である。加熱・攪拌する際の一般式(1)で示されるジチエノベンゾジフラン誘導体の濃度は、0.1〜10.0重量%であることが好ましい。
【0019】
  該ジチエノベンゾジフラン誘導体の製造方法としては、該ジチエノベンゾジフラン誘導体を製造することが可能であれば如何なる製造方法を用いることも可能であり、その中でも特に容易に高純度のジチエノベンゾジフラン誘導体を製造することが可能となることから、少なくとも下記(A)〜(C)又は少なくとも下記(A)〜(E)の工程を経る製造方法により、ジチエノベンゾジフラン誘導体を製造することが好ましい。
【0020】
  (A)工程;パラジウム触媒の存在下、3−ブロモチオフェン−2−亜鉛誘導体と1,4−ジブロモ−2,5−ジメトキシベンゼンにより1,4−ジ(3−ブロモチエニル)−2,5−ジメトキシベンゼンを製造する工程。
【0021】
  (B)工程;3臭化ホウ素の存在下、(A)工程により得られた1,4−ジ(3−ブロモチエニル)−2,5−ジメトキシベンゼンの脱メチル化により1,4−ジ(3−ブロモチエニル)−2,5−ジヒドロキシベンゼンを製造する工程。
【0022】
  (C)工程;パラジウム触媒の存在下、(B)工程により得られた1,4−ジ(3−ブロモチエニル)−2,5−ジヒドロキシベンゼンの分子内環化によりジチエノベンゾジフランを製造する工程。
【0023】
  (D)工程;触媒として塩化アルミニウムの存在下、(C)工程により得られたジチエノベンゾジフランと塩化アシル化合物とのフリーデルクラフツアシル化反応により、ジチエノベンゾジフランのジアシル体を製造する工程。
【0024】
  (E)工程;(D)工程により得られたジチエノベンゾジフランのジアシル体を還元反応に供し、ジチエノベンゾジフラン誘導体を製造する工程。
【0025】
  そして、好ましい製造方法のより具体的な製造スキームを以下に示す。
【0026】
【化3】
  ここで、(A)工程は、パラジウム触媒の存在下、3−ブロモチオフェン−2−亜鉛誘導体と1,4−ジブロモ−2,5−ジメトキシベンゼンのクロスカップリングにより1,4−ジ(3−ブロモチエニル)−2,5−ジメトキシベンゼンを製造する工程である。
【0027】
  3−ブロモチオフェン−2−亜鉛誘導体は、例えばイソプロピルマグネシウムブロマイド、エチルマグネシウムクロライド、フェニルマグネシウムクロライド等の有機金属試薬を用い、2,3−ジブロモチオフェンの2位の臭素をマグネシウムハライドに交換後、塩化亜鉛と金属交換することで調製することができる。また、該有機金属試薬の代わりにマグネシウム金属を用い、2,3−ジブロモチオフェンのグリニャール試薬を調製することも可能である。2,3−ジブロモチオフェンのグリニャール試薬を調製する条件としては、例えばTHF又はジエチルエーテル等の溶媒中、−80℃〜70℃の温度範囲内で実施することができる。該グリニャール試薬の溶液に塩化亜鉛を反応させることで3−ブロモチオフェン−2−亜鉛誘導体を調製することができる。塩化亜鉛はそのままの状態でもよいし、THFあるいはジエチルエーテル溶液であってもかまわない。温度としては、−80℃〜30℃の範囲内で実施できる。
【0028】
  パラジウム触媒の存在下、調製された3−ブロモチオフェン−2−亜鉛誘導体と1,4−ジブロモ−2,5−ジメトキシベンゼンをクロスカップリングすることにより1,4−ジ(3−ブロモチエニル)−2,5−ジメトキシベンゼンを合成することができる。その際のパラジウム触媒としては、例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)ジクロロパラジウム等を挙げることができ、反応温度としては、20℃〜80℃の範囲内で実施することができる。
【0029】
  (B)工程は、3臭化ホウ素の存在下、1,4−ジ(3−ブロモチエニル)−2,5−ジメトキシベンゼンの脱メチル化により1,4−ジ(3−ブロモチエニル)−2,5−ジヒドロキシベンゼンを製造する工程である。
【0030】
  該脱メチル化反応は、例えばジクロロメタン,クロロホルム等の溶媒中、0℃〜30℃の温度範囲で行うことができる。
【0031】
  (C)工程は、パラジウム触媒の存在下、1,4−ジ(3−ブロモチエニル)−2,5−ジヒドロキシベンゼンの分子内環化によりジチエノベンゾジフランを製造する工程である。
【0032】
  該分子内環化反応は、例えば酢酸パラジウムを触媒とし、2−ジターシャリーブチルホスフィノビフェニル、2−ジターシャリーブチルホスフィノ−2’−メチルビフェニルを配位子とし、2,6−ジターシャリーブチル−4−メチルフェノールを安定剤として使用し、酢酸カリウムの塩基の存在下、トルエン及びジメトキシエタン等の溶媒中、80℃〜120℃の温度範囲内で実施することができる。
【0033】
  パラジウム触媒の他の例としてはテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)ジクロロパラジウム等を挙げることができる。
【0034】
  なお、該環化反応は、例えば、ジャーナル  オブ  オルガニック  ケミストリィー(米国)、2007年、72巻、5119−5128頁に記載してある方法を用いて実施することもできる。
【0035】
  (D)工程は、触媒として塩化アルミニウムの存在下、ジチエノベンゾジフランと塩化アシル化合物とのフリーデルクラフツアシル化反応により、ジチエノベンゾジフランのジアシル体を製造する工程である。
【0036】
  該塩化アシル化合物としては、例えば塩化ペンタノイル、塩化ヘキサノイル、塩化ヘプタノイル、塩化オクタノイル等を挙げることができる。該フリーデルクラフツアシル化反応は、例えばジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、トルエン等の溶媒中、0℃〜40℃の温度範囲で行うことができる。
【0037】
  (E)工程は、ジチエノベンゾジフランのジアシル体を還元反応に供し、ジチエノベンゾジフラン誘導体を製造する工程である。
【0038】
  ジチエノベンゾジフランのジアシル体の還元反応は、例えば還元剤としてヒドラジンを用い、ジエチレングリコール、エチレングリコール又はトリエチレングリコール中、水酸化カリウム又は水酸化ナトリウム存在下、80℃〜250℃の温度範囲で行うことができる。また、例えば還元剤として水素化ホウ素ナトリウム/塩化アルミニウムを用い、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルターシャリーブチルエーテル又はTHFの溶媒中、−10℃〜80℃の温度範囲で行うこともできる。
【0039】
  さらに、製造したジチエノベンゾジフラン誘導体は、カラムクロマトグラフィー等に供することにより精製することができ、その際の分離剤としては、例えばシリカゲル、アルミナ、溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、クロロホルム等を挙げることができる。
【0040】
  また、製造したジチエノベンゾジフラン誘導体は、さらに再結晶により精製してもよく、再結晶の回数としては好ましくは2〜5回である。再結晶の回数を増やすことで純度を向上させることができる。再結晶に用いる溶媒としては、例えばヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、クロロホルム、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等を挙げることができ、これらの任意の割合の混合物であってもよい。再結晶法としては、加熱によりジチエノベンゾジフラン誘導体の溶液を調製し(その際の溶液の濃度は0.01〜10.0重量%の範囲が好ましく、0.05〜5.0重量%の範囲がより好ましい。)、該溶液を冷却することでジチエノベンゾジフラン誘導体の結晶を析出させ単離するが、単離する際の最終的な冷却温度は−20℃から40℃の範囲にあることが好ましい。なお、純度を測定する際には液体クロマトグラフィーにより分析することにより測定することが可能である。
【0041】
  該ジチエノベンゾジフラン誘導体は、高いキャリア移動度を与えることから有機半導体材料としての優れた特徴を有すると共に、溶媒への高い溶解性を有することからドロップキャスト法、特にインクジェット法、等の方法により容易に効率よく、有機半導体層を形成することが可能となる。
【0042】
  そして、有機薄膜トランジスタは、基板上に、ソース電極及びドレイン電極を付設した有機半導体層とゲート電極とを絶縁層を介し積層することにより得られており、有機半導体層に該ジチエノベンゾジフラン誘導体よりなる有機半導体層を用いることにより、有機薄膜トランジスタとすることが可能である。
【0043】
  図1に一般的な有機薄膜トランジスタの断面形状による構造を示す。ここで、(A)は、ボトムゲート−トップコンタクト型、(B)は、ボトムゲート−ボトムコンタクト型、(C)は、トップゲート−トップコンタクト型、(D)は、トップゲート−ボトムコンタクト型の有機薄膜トランジスタであり、1は有機半導体層、2は基板、3はゲート電極、4はゲート絶縁層、5はソース電極、6はドレイン電極を示し、該ジチエノベンゾジフラン誘導体よりなる本発明の有機半導体層は、いずれの有機薄膜トランジスタにも適用することが可能である。
【0044】
  そして、基板としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、環状ポリオレフィン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ポリ(ジイソプロピルフマレート)、ポリ(ジエチルフマレート)、ポリ(ジイソプロピルマレエート)、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、セルローストリアセテート等のプラスチック基板;ガラス、石英、酸化アルミニウム、シリコン、ハイドープシリコン、酸化シリコン、二酸化タンタル、五酸化タンタル、インジウム錫酸化物等の無機材料基板;金、銅、クロム、チタン、アルミニウム等の金属基板、等を挙げることができる。なお、ハイドープシリコンを基板に用いた場合、その基板はゲート電極を兼ねることができる。
【0045】
  ゲート電極としては、例えばアルミニウム、金、銀、銅、ハイドープシリコン、スズ酸化物、酸化インジウム、インジウムスズ酸化物、チタン、タンタル、クロム、グラフェン、カーボンナノチューブ等の無機材料;ドープされた導電性高分子(例えばPEDOT−PSS)等の有機材料を挙げることができる。
【0046】
  ゲート絶縁層としては、例えば酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化チタン、二酸化タンタル、五酸化タンタル、インジウム錫酸化物、酸化スズ、酸化バナジウム、チタン酸バリウム、チタン酸ビスマス等の無機材料基板;ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ポリ(ジイソプロピルフマレート)、ポリ(ジエチルフマレート)、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリシクロペンタン、ポリシクロヘキサン、ポリシクロヘキサン−エチレン共重合体、ポリフッ素化シクロペンタン、ポリフッ素化シクロヘキサン、ポリフッ素化シクロヘキサン−エチレン共重合体等のプラスチック材料を挙げることができる。また、これらのゲート絶縁層の表面は、例えばオクタデシルトリクロロシラン、デシルトリクロロシラン、デシルトリメトキシシラン、オクチルトリクロロシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、β−フェネチルトリクロロシラン、β−フェネチルトリメトキシシラン、フェニルトリクロロシラン、フェニルトリメトキシシラン等のシラン類;オクタデシルホスホン酸、デシルホスホン酸、オクチルホスホン酸等のホスホン酸類、ヘキサメチルジシラザン等のシリルアミン類で修飾処理したものであっても使用することができる。一般的にゲート絶縁層の表面処理を行うことにより、有機半導体材料の結晶粒径の増大及び分子配向の向上のため、キャリア移動度及び電流オン・オフ比の向上、並びに閾値電圧の低下という好ましい結果が得られる。
【0047】
  ソース電極及びドレイン電極の材料としては、ゲート電極と同様の材料を用いることができ、ゲート電極の材料と同じであっても異なっていてもよく、異種材料を積層してもよい。また、キャリアの注入効率を上げるために、これらの電極材料に表面処理を実施することもできる。例えば、ベンゼンチオール、ペンタフルオロベンゼンチオールを挙げることができる。
【0048】
  そして、本発明の有機半導体層とする際には、例えばスピンコート、キャストコート、インクジェット、スリットコート等のドロップキャスト法;ブレードコート;ディップコート、スクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、等の方法を用いることが可能であり、中でも容易に効率よく有機半導体層とすることが可能となることから、スピンコート、キャストコート、インクジェット等のドロップキャスト法であることが好ましく、特にインクジェットであることが好ましい。また、その際の有機半導体層の膜厚に制限はなく、好ましくは1nm〜1μm、特に好ましくは10nm〜300nmである。
【0049】
  また、本発明の有機半導体層は、塗布乾燥後、40〜200℃にアニール処理することも可能である。
【0050】
  本発明の有機半導体層、有機薄膜トランジスタは、電子ペーパー、有機ELディスプレイ、液晶ディスプレイ、ICタグ(RFIDタグ)用等のトランジスタの有機半導体層用途;有機ELディスプレイ材料;有機半導体レーザー材料;有機薄膜太陽電池材料;フォトニック結晶材料等の電子材料に利用することができる。