(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6081804
(24)【登録日】2017年1月27日
(45)【発行日】2017年2月15日
(54)【発明の名称】ビールサーバ
(51)【国際特許分類】
F25D 11/00 20060101AFI20170206BHJP
B67D 1/08 20060101ALI20170206BHJP
【FI】
F25D11/00 102F
B67D1/08 A
F25D11/00 102G
F25D11/00 102E
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-11018(P2013-11018)
(22)【出願日】2013年1月24日
(65)【公開番号】特開2014-142134(P2014-142134A)
(43)【公開日】2014年8月7日
【審査請求日】2016年1月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000148357
【氏名又は名称】株式会社前川製作所
(73)【特許権者】
【識別番号】311007202
【氏名又は名称】アサヒビール株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000785
【氏名又は名称】誠真IP特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】小林 恵三
(72)【発明者】
【氏名】神村 岳
(72)【発明者】
【氏名】田口 勝健
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 善典
【審査官】
鈴木 充
(56)【参考文献】
【文献】
特開2003−028552(JP,A)
【文献】
特開2002−211696(JP,A)
【文献】
特開2008−175476(JP,A)
【文献】
特開2008−122016(JP,A)
【文献】
特開2001−004173(JP,A)
【文献】
特開2000−088425(JP,A)
【文献】
特開2012−184883(JP,A)
【文献】
特開2011−112233(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 11/00
B67D 1/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビールが貯留されたビールタンクと、
冷却水が貯留された冷却槽、該冷却水を撹拌する攪拌機、該冷却水中に配設され前記ビールタンクのビールが流過するビール冷却管、及び該冷却水中に配設された冷媒蒸発管を有する1次冷却器と、
前記1次冷却器で1次冷却されたビールと冷媒とを熱媒体を介在させることなく直接熱交換させ、該ビールを2次冷却する熱交換部を有する2次冷却器と、
前記2次冷却器で冷却されたビールを分注する分注ノズルと、
前記1次冷却器の冷媒蒸発管及び前記2次冷却器に低温冷媒を供給する冷凍機と、
前記1次冷却器の出口でビール温度を検出する第1の温度センサと、
前記2次冷却器の出口でビール温度を検出する第2の温度センサと、
前記第1の温度センサ及び前記第2の温度センサの検出値が入力され、前記攪拌機の作動を制御して前記1次冷却器出口のビール温度を設定値に制御すると共に、前記2次冷却器に供給する冷媒量を制御して前記2次冷却器出口のビール温度を設定値に制御する制御装置とを備え、
前記2次冷却器の熱交換部がビールの流路に対して直列に配置された複数の熱交換器で構成され、
前記冷凍機から前記複数の熱交換器及び前記1次冷却器の冷媒蒸発管に夫々低温冷媒を供給する冷媒供給管と、該冷媒供給管に夫々設けられた流量調整弁とを備え、
前記制御装置で、前記流量調整弁の開度を制御して前記複数の熱交換器に供給する冷媒量を制御するようにしたことを特徴とするビールサーバ。
【請求項2】
前記1次冷却器に蓄氷センサを備え、
非稼働時間帯に、前記制御装置によって前記1次冷却器の冷媒蒸発管に低温冷媒を供給し、該1次冷却器に設定量だけ蓄氷するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のビールサーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビールを0℃付近の温度に冷却して提供可能なビールサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
飲食店などで、冷却した生ビールを分注ノズルから容器に注入するビールサーバには、空冷式と水冷式とがある。水冷式ビールサーバは、冷却水を貯留した冷却槽の内部に、コイル状に形成されたビール冷却管と冷媒蒸発管とが設けられている。この冷媒蒸発管に冷凍機から低温冷媒を供給して冷却水を冷却し、ビール冷却管を流過するビールを4〜6℃程度に冷却し、分注ノズルからジョッキに注ぐ。水冷式ビールサーバは、空冷式ビールサーバと比べて急速冷却が可能である。特許文献1には、前記構成の水冷式ビールサーバが開示されている。
【0003】
一方、0℃付近に冷却された生ビールが、前記温度帯に冷却されたビールより、キレ、炭酸の刺激、シャープさを増し、かつ冷涼感を感じさせるという理由で、好まれている。特許文献2及び3には、0℃付近に冷却したビールを提供可能にしたビールサーバが開示されている。特許文献2に開示されたビールサーバは、前記構成の冷却槽を1次冷却槽とし、これに加えて、不凍液を貯留した2次冷却槽を追設している。そして、1次冷却槽で冷却したビールを、さらに2次冷却槽の貯留した不凍液中に設けた冷却管を流過させることでビールを0℃付近に冷却している。
【0004】
特許文献3に開示されたビールサーバは、前記構成の1次冷却槽に加えて、熱伝導性が良い金属で構成されたブロックを収蔵した2次冷却器を追設している。このブロックにはビール冷却管と冷媒蒸発管とが埋設され、このブロックは冷媒蒸発管を流れる低温冷媒によって、0℃以下に冷却されている。そして、1次冷却槽で冷却されたビールを、該ブロックに埋設されたビール冷却管を流過させることで、ビールを0℃付近に冷却している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−303790号公報
【特許文献2】特開2003−26292号公報
【特許文献3】特開2003−28552号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ビールを0℃付近に冷却する場合、ビールは−3℃付近で凍結するため、冷却には高度な温度管理が必要である。即ち、1次冷却工程と2次冷却工程との熱負荷バランスをうまく調整しないと、ビール提供温度を正確に調整できない。例えば、1次冷却工程の熱負荷が大きすぎると、1次冷却工程の冷却水の温度が上昇し、結果として、2次冷却工程後のビールの温度の上昇を招いてしまう。逆に、1次冷却工程での過度の冷却は、2次冷却工程後のビールの凍結を招きやすくなる。
【0007】
特許文献2には、2次冷却槽内の不凍液の温度を検出する温度センサと、冷凍機の作動を制御して不凍液を所望の温度に調整する制御装置とを設けることが記載されている。しかし、前述のように、1次冷却工程と2次冷却工程の熱負荷をバランスさせることが重要であり、2次冷却槽の不凍液の温度を調整するだけでは、二次冷却出口のビールの温度を正確に制御することは困難である。また、特許文献3にも、前記ブロックの温度を検出する温度センサと、冷凍機の作動を制御して該ブロックの温度を所望温度に制御する制御装置とを設けることが記載されている。しかし、同様に、該ブロックの温度を制御するだけでは、二次冷却器出口のビールの温度を正確に制御することは困難である。
【0008】
また、特許文献2のビールサーバは、二次冷却槽に調整された比較的大量の不凍液を0℃以下に冷却する必要がある。そのため、冷凍能力が大きな冷凍機を使用する必要があり、かつ設置スペースも大きくなり、100Vの電源しかない中小飲食店には不向きである。特許文献3のビールサーバも、比較的熱容量の大きなブロックを0℃以下に冷却する必要があるため、冷凍能力が大きな冷凍機を必要とし、特許文献2のビールサーバと同様の問題がある。
【0009】
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、ビールサーバで0℃付近のビールを提供する場合に、正確な温度管理を可能にして凍結を防止すると共に、消費電力が少なく、コンパクトで低コストなビールサーバを実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる目的を達成するために、本発明のビールサーバは、ビールが貯留されたビールタンクと、冷却水が貯留された冷却槽、冷却水を撹拌する攪拌機、冷却水中に配設されビールタンクのビールが流過するビール冷却管、及び冷却水中に配設された冷媒蒸発管を有する1次冷却器と、1次冷却器で1次冷却されたビールと冷媒とを熱媒体を介在させることなく直接熱交換させ、ビールを2次冷却する熱交換部を有する二次冷却器と、2次冷却器で冷却されたビールを分注する分注ノズルと、1次冷却器の冷媒蒸発管及び2次冷却器に低温冷媒を供給する冷凍機と、1次冷却器の出口でビール温度を検出する第1の温度センサと、2次冷却器の出口でビール温度を検出する第2の温度センサと、第1の温度センサ及び第2の温度センサの検出値が入力され、前記攪拌機の作動を制御して1次冷却器出口のビール温度を設定値に制御すると共に、2次冷却器に供給する冷媒量を制御して2次冷却器出口のビール温度を設定値に制御する制御装置とを備えている。
【0011】
本発明では、制御装置に第1の温度センサの検出値を入力させ、一次冷却器出口のビール温度が設定値となるように、制御装置によって攪拌機の作動を制御する。また、制御装置に第2の温度センサの検出値を入力させ、2次冷却器出口のビール温度が設定値となるように、制御装置によって2次冷却器の熱交換部に供給する冷媒量を制御する。2次冷却器では、ビールと冷媒とを熱媒体を介在させることなく直接熱交換させるので、ビールを凍結させやすい。これに対し、本発明では、1次冷却器の出口及び2次冷却器の出口でビール温度を設定値に制御することで、1次冷却器と2次冷却器の熱負荷をうまくバランスさせることができる。これによって、2次冷却器出口のビール温度を正確に制御可能にしている。従って、ビールを凍結させることなく、ビール提供温度を正確に0℃付近に冷却できる。
【0012】
このように、ビール提供温度を正確に制御できるので、冷媒及びビールを必要以上に冷却する必要がなくなる。また、2次冷却器の熱交換部で、ビールと冷媒とを熱媒体を介在させることなく直接熱交換させるようにしているので、特許文献2又は特許文献3等に開示された従来のビールサーバと比べて、少ない熱負荷で済み、冷凍機の消費動力を節減できる。これによって、容量の小さい冷凍機を用いることができるので、2次冷却器をコンパクト化かつ低コスト化できる。従って、100Vの電源しかない中小飲食店でも使用できる。
【0013】
本発明において、2次冷却器の熱交換部をビールの流路に対して直列に配置された複数の熱交換器で構成し、冷凍機から1次冷却器及び複数の熱交換器に対して
夫々低温冷媒を供給する冷媒供給管
を設けると共に、各冷媒供給管に流量調整弁を設け、制御装置で、各流量調整弁の開度を制御して複数の熱交換器に供給する冷媒量を制御するようにするとよい。
【0014】
このように、2次冷却器の熱交換部を複数の熱交換器に分け、各熱交換部に供給する冷媒量を流量調整弁で調整するようにしたので、各熱交換器出口でのビール温度の制御が容易になり、これによって、2次冷却器出口のビール温度を更に正確に制御できる。なお、前記流量調整弁は、開閉のみの動作を行う開閉弁であって、開状態の時間又は閉状態の時間を制御することで流量を制御する開閉弁も含むものとする。
【0015】
また、本発明において、1次冷却器に蓄氷センサを備え、非稼働時間帯に、制御装置によって1次冷却器の冷媒蒸発管に低温冷媒を供給し、1次冷却器に設定量だけ蓄氷するようにするとよい。このように、1次冷却器の蓄氷を深夜等の非稼働時間帯に行うことで、昼間のピーク時の電力消費を低減できる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、1次冷却器出口のビール温度と2次冷却器出口のビール温度とを制御装置で設定値に制御するようにしているので、ビールを凍結させることなく、ビール提供温度を正確に0℃付近に冷却できる。そのため、冷媒及びビールを必要以上に冷却する必要がなくなり、冷凍機の動力を節減できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の第1実施形態に係るビールサーバの全体構成図である。
【
図2】前記第1実施形態に係るビールサーバの前半の制御手順を示すフロー図である。
【
図3】前記第1実施形態に係るビールサーバの後半の制御手順を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。
【0019】
本発明の一実施形態を
図1〜
図3に基づいて説明する。
図1において、本実施形態のビールサーバ10は、ビールタンク12にビール供給管14aが接続されている。ビール供給管14aの下流側では、互いに連通したビール供給管14a〜dに対して、1次冷却槽16及び2次冷却器18が直列に接続されている。1次冷却槽16の内部には、冷却水wが貯留されている。冷却水w中にコイル形状に形成されコイル径が大きい冷媒蒸発管20が設けられ、冷媒蒸発管20のコイル軸は1次冷却槽16の高さ方向に配置されている。
【0020】
1次冷却槽16の中央下部には、攪拌翼22が設けられている。1次冷却槽16の底壁22bの外側には攪拌翼22を駆動する駆動モータ22aが設けられている。冷媒蒸発管20の内側には、コイル形状に形成されコイル径が冷媒蒸発管20より小径のビール冷却管24が設けられている。ビール冷却管24の始端はビール供給管14aに接続され、ビール冷却管24の終端はビール供給管14bに接続されている。また、1次冷却槽16の内部で冷媒蒸発管20に対面した位置に、冷媒蒸発管20の表面に形成された蓄氷の厚さ(蓄氷量)を検出する蓄氷センサ26が設けられている。また、ビール供給管14bに、ビール供給管14bを流過するビールの温度を検出する温度センサ28が設けられている。冷媒蒸発管20の始端及び終端は冷媒循環路42aに接続されている。
【0021】
1次冷却槽16に隣接して、2次冷却器18が設けられている。2次冷却器18は、2個の熱交換器30a及び30bで構成されている。熱交換器30aには、ビール冷却管32及び冷媒流路34が設けられている。熱交換部30aでは、ビール冷却管32を流過するビールと冷媒流路34を流れる冷媒とが、熱媒体を介在することなく、伝熱壁を介して直接熱交換するように構成されている。かかる熱交換部は、例えば、シェルアンドチューブ式熱交換器、あるいはプレート式熱交換器、あるいは2重管式熱交換器等で構成されている。ビール冷却管32の始端はビール供給管14bに接続され、ビール冷却管32の終端はビール供給管14cに接続されている。冷媒流路34の始端及び終端は冷媒循環路42bに接続されている。
【0022】
熱交換器30bも熱交換部30aと同一構成を有している。即ち、熱交換器30bの内部にビール冷却管36と冷媒流路38とが設けられ、ビールと冷媒とが熱媒体を介在することなく直接熱交換するように構成されている。ビール冷却管36の始端はビール供給管14cに接続され、ビール冷却管36の終端はビール供給管14dに接続されている。冷媒流路38の始端及び終端は冷媒循環路42cに接続されている。ビール供給管14dには、ビール供給管14dを流過するビールの温度を検出する温度センサ40が設けられている。ビール供給管14dの出口端には分注ノズル44が設けられ、0℃付近に冷却されたビールが分注ノズル44からジョッキ46に分注される。
【0023】
ビールサーバ10には、冷凍サイクル構成機器を有する冷凍機48が設けられている。1次冷却槽16の冷媒蒸発管20、熱交換器30aの冷媒流路34及び熱交換器30bの冷媒流路38と、冷凍機46との間は、夫々冷媒循環路42a〜cで接続されている。即ち、冷媒循環路42a〜cは、冷媒蒸発管20、冷媒流路34及び38に対して並列に配置されている。冷媒循環路42a〜cには夫々電磁開閉弁V
1,V
2及びV
3が設けられている。
【0024】
蓄氷センサ26及び温度センサ28,40の検出値は制御装置50に入力される。制御装置50は、これらの検出値に基づいて、攪拌翼22の駆動モータ22a及び電磁開閉弁V
1,V
2及びV
3の開閉動作を制御する。
【0025】
次に、ビールサーバ10の運転手順を
図2及び
図3に基づいて説明する。なお、
図2及び
図3中の記号の説明に付記された括弧内の数値は、本実施形態で設定された各部の温度を示す。
図2において、まず、予め、深夜等の非稼働時間帯に、一次冷却槽16に低温冷媒が供給され、一次冷却槽16の冷媒蒸発管20の表面に蓄氷が形成されている。ビールサーバ10の電源がオンされると、攪拌翼22が駆動する(S10)。これによって、一次冷却槽16内の冷却水wに強制対流が形成され、ビール冷却管24中のビールの冷却が促進される。
【0026】
また、冷媒蒸発管20の表面に形成された氷の蓄氷量を氷センサ26で検出する。1次冷却槽16内の氷量W
1が、W
1<上限値W
1hであると(S12)、電磁開閉弁V
1が開放され、冷凍機48から冷媒蒸発管20に低温冷媒が供給され、1次冷却槽16内の蓄氷量を上限値W
1hまで増加させる(S14)。W
1≧上限値W
1hであると、電磁開閉弁V
1は閉じられたままであり、冷媒蒸発管20に低温冷媒は供給されない(S16)。
【0027】
ビールコック44aを操作して、分注ノズル44からビールをジョッキ46に分注すると、運転信号がオンとなり(S18)、電磁開閉弁V
2及びV
3が開放される(S20)。これによって、冷凍機48から熱交換部30a及び30bに低温冷媒が供給され、ビール冷却管32及び36を流過するビールが冷却される。温度センサ28の検出値(1次冷却槽16の出口ビール温度T
1)が、T
1<下限温度T
1p(2℃)であるとき(S22)、攪拌翼22を停止する(S24)。攪拌翼22を停止させることで、一次冷却槽16内を強制対流から自然対流とし、ビール冷却管24を流過するビールと冷却水wとの熱交換量を抑え、ビール温度がこれ以上低下しないようにする。一方、T1>上限値T1t(5℃)のとき(S26)、攪拌翼22を稼働させ、ビールと冷却水wとの熱交換量を増加させ、ビール温度を低下させる(S28)。
【0028】
温度センサ40の検出値(2次冷却器18の出口ビール温度T
2)が、T
2<T
2P2(−2℃)であるとき(S30)、電磁弁V
3を閉じ、2次冷却器18でのビールの冷却を抑える(S32)。逆に、T
2>T
2P2(0℃)のとき(S34)、電磁開閉弁V
3を開き、2次冷却器18でのビールの冷却を促進する(S36)。
【0029】
また、1次冷却槽16の出口ビール温度T
1が、T
1<下限値T
2P1(−1℃)のとき(S38)、電磁弁V
2を閉じ、1次冷却槽16でのビールの冷却を抑える(S40)。逆に、T
1>上限値T
2t1(+1℃)であるとき(S42)、電磁弁V
2を開き、1次冷却槽16でのビールの冷却を促進する(S44)。次に、ビールコック42aを操作した時、S18以降の操作を繰り返す。
【0030】
なお、S10〜S16の操作は、電力消費量が少ない深夜に実施するとよい。これによって、電力消費がピークとなる昼間の電力消費を低減できる。
【0031】
本実施形態によれば、制御装置50によって、1次冷却器16の出口でビール温度を2〜5℃の設定値に制御すると共に、2次冷却器18の出口でビール温度を0〜−2℃の設定値に制御することで、2次冷却器出口のビール温度を正確に該設定値に制御できる。本実施形態では、ビールと冷媒とを熱媒体を介在させることなく直接熱交換させるので、ビールを凍結させやすい。しかし、本実施形態では、一次冷却槽16の出口及び二次冷却器18の出口で夫々ビールを設定温度となるように制御しているので、ビールを凍結温度以下に冷却することなく、ビール提供温度を正確に0℃付近に冷却できる。このように、ビール温度を正確に制御できるので、冷媒及びビールを必要以上の低温に冷却しなくなり、そのため、冷凍機48の駆動に要する電力を節減できる。
【0032】
また、2次冷却器18の熱交換器30a及び30bで、ビールと冷媒とを熱媒体を介在させることなく直接熱交換させるようにしているので、従来のビールサーバと比べて熱負荷を小さくでき、消費電力を節減できる。これによって、容量の小さい冷凍機を用いることができるので、2次冷却器18をコンパクト化かつ低コスト化できる。従って、中小飲食店に常備された100Vの電源で冷凍機48を稼働できる。
【0033】
また、1次冷却槽16及び2次冷却器18の熱交換器30a、30bがビール供給管14b〜dに対して直列に配置され、1次冷却槽16及び熱交換器30a、30bに対して冷媒管路42a〜cが並列に設けられ、冷媒循環路42a〜cに夫々電磁開閉弁V
1〜3が設けられているので、熱交換器30a及び30bの出口でのビール温度の制御が容易になり、これによって、2次冷却器出口のビール温度を更に正確に制御できる。
【0034】
また、ビール供給管14dに近い熱交換器30bのビール温度を制御する電磁開閉弁V
3の制御を電磁弁V
2の制御より先に行うことで、電磁開閉弁V
2が無用なとき、ビール供給管14dの出口でのビール温度を早く設定値に到達できる。これによっても、ビールサーバ10の消費電力を節減できる。また、深夜等の電力消費量が少ない時間帯に、1次冷却槽16に低温冷媒を供給し、冷媒蒸発管20の表面に設定量だけ蓄氷しておくことで、電力消費がピーク時の電力消費を低減できる。
【0035】
なお、本発明は、アルコール分を含むビール及びアルコール分を含まないノンアルコールビールの両方に適用可能である。また、ウイスキー、ハイボール、チューハイ、ジュース、茶、その他の清涼飲料などにも適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明によれば、ビールサーバで0℃付近のビールを提供する場合に、正確な温度管理を可能にして凍結を防止できると共に、消費電力が少なく、コンパクトで低コストなビールサーバを実現できる。
【符号の説明】
【0037】
10 ビールサーバ
12 ビールタンク
14a〜d ビール供給管
16 1次冷却槽
18 2次冷却器
20 冷媒蒸発管
22 攪拌翼
22a 駆動モータ
22b 底壁
24,32、36 ビール冷却管
26 蓄氷センサ
28 温度センサ(第1の温度センサ)
30a、30b 熱交換器
34,38 冷媒流路
40 温度センサ(第2の温度センサ)
42a〜c 冷媒循環路
44 分注ノズル
44a ビールコック
46 ジョッキ
48 冷凍機
50 制御装置
V
1〜3 電磁開閉弁
w 冷却水