【実施例】
【0071】
以下に、本発明の具体的な実施例について説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に何ら限定されるものではない。
【0072】
(実施例1)
38℃の温水ジャケットで加熱した槽中において液温36℃に保持した25質量%アンモニア水36Lに、塩化銀1940g(住友金属鉱山(株)製、純度99.9999%、水分率10.55%)を撹拌しながら投入して銀溶液を作製した。消泡剤((株)アデカ製、アデカノールLG−126)を体積比で100倍に希釈し、この消泡剤希釈液17mlを作製した銀溶液に添加して、得られた銀溶液を温浴中において36℃に保持した。
【0073】
次に、還元剤のアスコルビン酸968g(関東化学(株)製、試薬)を、30℃の純水5.35Lに溶解した。また、分散剤のポリビニルアルコール293g((株)クラレ製、PVA205)を50℃の純水10Lに溶解した。これら2液を混合して還元剤溶液とし、その温度を36℃に調整した。
【0074】
銀溶液と還元剤溶液を、スムーズフローポンプ((株)タクミナ製APL−5、BPL−2)を使用して、それぞれ、2.4L/分、0.8L/分で反応管に供給し、反応管から排出された反応液を撹拌しながら受槽で保持した。反応管としては、内径10mmのY字管を使用し、銀液と還元剤溶液を供給する管のなす角度を60°とした。また、反応管には、銀液と還元剤溶液の合流点の下方にスタティックミキサーを配置した。スタティックミキサーは、右と左のエレメントを交互に8個とした。還元反応を送液中に完全に終了させるため、内径12mm長さ10mの軟質塩化ビニル樹脂製チューブを反応管出側に接続して、反応液を受槽に送液した。このときの還元速度は、銀量で78g/分であり、反応液中の銀濃度は24.5g/Lとなる。また、供給速度から求めた銀1モルに対するアスコルビン酸の混合比は0.35モルとなる。また、分散剤のポリビニルアルコールの量は、混合時の反応液中の銀量に対して17質量%となる。さらに、銀溶液と還元剤溶液の供給が終了した後、受槽内での攪拌を60分継続した。
【0075】
撹拌終了後の銀溶液を、フィルタープレス機を使用して濾過し、銀粒子を固液分離した。続いて、回収した銀粒子を0.01mol/LのNaOH水溶液18L中に投入し、15分間撹拌した後、フィルタープレス機で濾過して回収した。NaOH水溶液への投入、撹拌、及び濾過からなる操作を更に2回繰返した後、回収した銀粒子を純水18L中に投入し、撹拌及び濾過からなる操作を行った。濾過後、銀粒子をステンレスパッドに移し、真空乾燥機にて60℃で15時間乾燥して銀粉を得た。
【0076】
得られた銀粉を走査電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、SEM観察による平均粒径が0.79μmであり、粒径の標準偏差(σ)を平均粒径(Ave.)で除した値が0.15であり、高分散性を有し、ペースト用銀粉として良好であることが確認された。また、銀粉に含有されている塩素濃度について、得られた銀粉を硝酸で分解し、塩化銀をろ過分離した後に還元して遊離した塩化物イオンをイオンクロマトグラフ装置(日本ダイオネクス(株)製、ICS−1000)を用いて分析したところ、塩素濃度は22ppmであった。
【0077】
(実施例2)
38℃の温水ジャケットで加熱した槽中において液温36℃に保持した25質量%アンモニア水36Lに、塩化銀2705g(住友金属鉱山(株)製、純度99.9999%、水分率10.55%)を撹拌しながら投入して銀溶液を作製した。消泡剤((株)アデカ製、アデカノールLG−126)を体積比で100倍に希釈し、この消泡剤希釈液24mlを作製した銀溶液に添加して、得られた銀溶液を温浴中において36℃に保持した。
【0078】
次に、還元剤のアスコルビン酸1279g(関東化学(株)製、試薬)を、30℃の純水4.55Lに溶解した。また、分散剤のポリビニルアルコール387g((株)クラレ製、PVA205)を50℃の純水10Lに溶解した。これら2液を混合して還元剤溶液とし、その温度を36℃に調整した。
【0079】
銀溶液と還元剤溶液を、スムーズフローポンプ((株)タクミナ製APL−5、BPL−2)を使用して、それぞれ、2.4L/分、0.8L/分で反応管に供給し、反応管から排出された反応液を撹拌しながら受槽で保持した。反応管としては、内径10mmのY字管を使用し、銀液と還元剤溶液を供給する管のなす角度を60°とした。また、反応管には、銀液と還元剤溶液の合流点の下方にスタティックミキサーを配置した。スタティックミキサーは、右と左のエレメントを交互に8個とした。還元反応を送液中に完全に終了させるため、内径12mm長さ10mの軟質塩化ビニル樹脂製チューブを反応管出側に接続して、反応液を受槽に送液した。このときの還元速度は、銀量で109g/分であり、反応液中の銀濃度は34.0g/Lとなる。また、供給速度から求めた銀1モルに対するアスコルビン酸の混合比は0.35モルとなる。また、分散剤のポリビニルアルコールの量は、混合時の反応液中の銀量に対して17質量%となる。さらに、銀溶液と還元剤溶液の供給が終了した後、受槽内での攪拌を60分継続した。
【0080】
撹拌終了後の銀溶液を、フィルタープレス機を使用して濾過し、銀粒子を固液分離した。続いて、回収した銀粒子を0.01mol/LのNaOH水溶液26L中に投入し、15分間撹拌した後、フィルタープレス機で濾過して回収した。NaOH水溶液への投入、撹拌、及び濾過からなる操作を更に2回繰返した後、回収した銀粒子を純水26L中に投入し、撹拌及び濾過からなる操作を行った。濾過後、銀粒子をステンレスパッドに移し、真空乾燥機にて60℃で15時間乾燥して銀粉を得た。
【0081】
得られた銀粉を走査電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、SEM観察による平均粒径が1.01μmであり、粒径の標準偏差を平均粒径で除した値が0.16であり、高分散性を有し、ペースト用銀粉として良好であることが確認された。また、実施例1と同様にして銀粉に含有されている塩素濃度を分析したところ19ppmであった。
【0082】
(実施例3)
38℃の温浴中において液温36℃に保持した25質量%アンモニア水7.35Lに、塩化銀81g(住友金属鉱山(株)製、純度99.9999%、水分率10.55%)を撹拌しながら投入して銀溶液を作製した。消泡剤((株)アデカ製、アデカノールLG−126)を体積比で100倍に希釈し、この消泡剤希釈液0.7mlを作製した銀溶液に添加して、得られた銀溶液を温浴中において36℃に保持した。
【0083】
次に、還元剤のアスコルビン酸35g(関東化学(株)製、試薬)を、30℃の純水1.0Lに溶解した。また、分散剤のポリビニルアルコール11g((株)クラレ製、PVA205)を50℃の純水1.71Lに溶解した。これら2液を混合して還元剤溶液とし、その温度を36℃に調整した。
【0084】
銀溶液と還元剤溶液を、チューブポンプを使用して、それぞれ、2.7L/分、0.9L/分で反応管に供給し、反応管から排出された反応液を撹拌しながら受槽で保持した。反応管としては、銀溶液の供給方向に対する還元剤溶液の供給方向を0°とした、両液を混合撹拌するガラス製の同芯管(銀溶液供給管:内径10.0mm、還元剤溶液供給管:内径3.6mm、混合管長:100mm)を使用した。還元反応を送液中に完全に終了させるため、内径12mm長さ10mの軟質塩化ビニル樹脂製チューブを反応管出側に接続して、反応液を受槽に送液した。このときの還元速度は、銀量で18g/分であり、反応液中の銀濃度は5.0g/Lとなる。また、供給速度から求めた銀1モルに対するアスコルビン酸の混合比は0.35モルとなる。また、分散剤のポリビニルアルコールの量は、混合時の反応液中の銀量に対して17質量%となる。さらに、銀溶液と還元剤溶液の供給が終了した後、受槽内での攪拌を60分継続した。
【0085】
撹拌終了後の銀溶液を、開口径0.1μmのメンブレンフィルターを使用して濾過し、銀粒子を固液分離した。続いて、回収した銀粒子を0.01mol/LのNaOH水溶液0.8L中に投入し、15分間撹拌した後、開口径0.1μmのメンブレンフィルターで濾過して回収した。NaOH水溶液への投入、撹拌、及び濾過からなる操作を更に2回繰返した後、回収した銀粒子を純水0.8L中に投入し、撹拌及び濾過からなる操作を行った。濾過後、銀粒子をステンレスパッドに移し、真空乾燥機にて60℃で15時間乾燥して銀粉を得た。
【0086】
得られた銀粉を走査電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、SEM観察による平均粒径が0.39μmであり、粒径の標準偏差を平均粒径で除した値が0.20であり、高分散性を有し、ペースト用銀粉として良好であることが確認された。また、実施例1と同様にして銀粉に含有されている塩素濃度を分析したところ23ppmであった。
【0087】
(実施例4)
38℃の温浴中において液温36℃に保持した25質量%アンモニア水4.91Lに、塩化銀128g(住友金属鉱山(株)製、純度99.9999%、水分率10.55%)を撹拌しながら投入して銀溶液を作製した。消泡剤((株)アデカ製、アデカノールLG−126)を体積比で100倍に希釈し、この消泡剤希釈液1.1mlを作製した銀溶液に添加して、得られた銀溶液を温浴中において36℃に保持した。
【0088】
次に、還元剤のアスコルビン酸58g(関東化学(株)製、試薬)を、30℃の純水0.6Lに溶解した。また、分散剤のポリビニルアルコール46g((株)クラレ製、PVA205)を50℃の純水1.31Lに溶解した。これら2液を混合して還元剤溶液とし、その温度を36℃に調整した。
【0089】
銀溶液と還元剤溶液を、チューブポンプを使用して、それぞれ、2.7L/分、0.9L/分で反応管に供給し、反応管から排出された反応液を撹拌しながら受槽で保持した。反応管としては、銀溶液の供給方向に対する還元剤溶液の供給方向を0°とした、両液を混合撹拌するガラス製の同芯管(銀溶液供給管:内径10.0mm、還元剤溶液供給管:内径3.6mm、混合管長:100mm)を用いた。還元反応を送液中に完全に終了させるため、内径12mm長さ10mの軟質塩化ビニル樹脂製チューブを反応管出側に接続して、反応液を受槽に送液した。このときの還元速度は、銀量で42g/分であり、反応液中の銀濃度は11.8g/Lとなる。また、供給速度から求めた銀1モルに対するアスコルビン酸の混合比は0.35モルとなる。また、分散剤のポリビニルアルコールの量は、混合時の反応液中の銀量に対して17質量%となる。さらに、銀溶液と還元剤溶液の供給が終了した後、受槽内での攪拌を60分継続した。
【0090】
撹拌終了後の銀溶液を、開口径0.1μmのメンブレンフィルターを使用して濾過し、銀粒子を固液分離した。続いて、回収した銀粒子を0.01mol/LのNaOH水溶液1.2L中に投入し、15分間撹拌した後、開口径0.1μmのメンブレンフィルターで濾過して回収した。NaOH水溶液への投入、撹拌、及び濾過からなる操作を更に2回繰返した後、回収した銀粒子を純水1.2L中に投入し、撹拌及び濾過からなる操作を行った。濾過後、銀粒子をステンレスパッドに移し、真空乾燥機にて60℃で15時間乾燥して銀粉を得た。
【0091】
得られた銀粉を走査電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、SEM観察による平均粒径が0.54μmであり、粒径の標準偏差を平均粒径で除した値が0.21であり、高分散性を有し、ペースト用銀粉として良好であることが確認された。また、実施例1と同様にして銀粉に含有されている塩素濃度を分析したところ35ppmであった。
【0092】
(実施例5)
38℃の温水ジャケットで加熱した槽中において液温36℃に保持した25質量%アンモニア水90Lに、塩化銀5249g(住友金属鉱山(株)製、純度99.9999%、水分率10.55%)を撹拌しながら投入して銀溶液を作製した。消泡剤((株)アデカ製、アデカノールLG−126)を体積比で100倍に希釈し、この消泡剤希釈液46mlを作製した銀溶液に添加して、得られた銀溶液を温浴中において36℃に保持した。
【0093】
次に、還元剤のアスコルビン酸2199g(関東化学(株)製、試薬)を、30℃の純水10Lに溶解した。また、分散剤のポリビニルアルコール665g((株)クラレ製、PVA205)を36℃の純水22.23Lに溶解した。これら2液を混合して還元剤溶液とし、その温度を36℃に調整した。
【0094】
銀溶液と還元剤溶液を、スムーズフローポンプ((株)タクミナ製APL−5、BPL−2)を使用して、それぞれ、2.7L/分、0.9L/分で反応管に供給し、反応管から排出された反応液を撹拌しながら受槽で保持した。反応管としては、銀溶液の供給方向に対する還元剤溶液の供給方向を0°とした、両液を混合撹拌するガラス製の同芯管(銀溶液供給管:内径10.0mm、還元剤溶液供給管:内径3.6mm、混合管長:100mm)を用いた。還元反応を送液中に完全に終了させるため、内径12mm長さ10mの軟質塩化ビニル樹脂製チューブを反応管出側に接続して、反応液を受槽に送液した。このときの還元速度は、銀量で95g/分であり、反応液中の銀濃度は26.5g/Lとなる。また、供給速度から求めた銀1モルに対するアスコルビン酸の混合比は0.35モルとなる。また、分散剤のポリビニルアルコールの量は、混合時の反応液中の銀量に対して17質量%となる。さらに、銀溶液と還元剤溶液の供給が終了した後、受槽内での攪拌を60分継続した。
【0095】
撹拌終了後の銀溶液を、フィルタープレス機を使用して濾過し、銀粒子を固液分離した。続いて、回収した銀粒子を0.01mol/LのNaOH水溶液49L中に投入し、15分間撹拌した後、フィルタープレス機で濾過して回収した。NaOH水溶液への投入、撹拌、及び濾過からなる操作を更に2回繰返した後、回収した銀粒子を純水49L中に投入し、撹拌及び濾過からなる操作を行った。濾過後、銀粒子をステンレスパッドに移し、真空乾燥機にて60℃で15時間乾燥して銀粉を得た。
【0096】
得られた銀粉を走査電子顕微鏡(SEM)のより観察したところ、SEM観察による平均粒径が0.91μmであり、粒径の標準偏差を平均粒径で除した値が0.15であり、高分散性を有し、ペースト用銀粉として良好であることが確認された。また、実施例1と同様にして銀粉に含有されている塩素濃度を分析したところ20ppmであった。
【0097】
(実施例6)
38℃の温浴中において液温36℃に保持した25質量%アンモニア水4.91Lに、塩化銀434g(住友金属鉱山(株)製、純度99.9999%、水分率10.55%)を撹拌しながら投入して銀溶液を作製した。消泡剤((株)アデカ製、アデカノールLG−126)を体積比で100倍に希釈し、この消泡剤希釈液3.8mlを作製した銀溶液に添加して、得られた銀溶液を温浴中において36℃に保持した。
【0098】
次に、還元剤のアスコルビン酸197g(関東化学(株)製、試薬)を、30℃の純水0.6Lに溶解した。また、分散剤のポリビニルアルコール12.1g((株)クラレ製、PVA205)を50℃の純水1.31Lに溶解した。これら2液を混合して還元剤溶液とし、その温度を36℃に調整した。
【0099】
銀溶液と還元剤溶液を、チューブポンプを使用して、それぞれ、2.7L/分、0.9L/分で反応管に供給し、反応管から排出された反応液を撹拌しながら受槽で保持した。反応管としては、銀溶液の供給方向に対する還元剤溶液の供給方向を0°とした、両液を混合撹拌するガラス製の同芯管(銀溶液供給管:内径10.0mm、還元剤溶液供給管:内径3.6mm、混合管長:100mm)を用いた。還元反応を送液中に完全に終了させるため、内径12mm長さ10mの軟質塩化ビニル樹脂製チューブを反応管出側に接続して、反応液を受槽に送液した。このときの還元速度は、銀量で144g/分であり、反応液中の銀濃度は40.1g/Lとなる。また、供給速度から求めた銀1モルに対するアスコルビン酸の混合比は0.35モルとなる。また、分散剤のポリビニルアルコールの量は、混合時の反応液中の銀量に対して17質量%となる。さらに、銀溶液と還元剤溶液の供給が終了した後、受槽内での攪拌を60分継続した。
【0100】
撹拌終了後の銀溶液を、開口径0.3μmのメンブレンフィルターを使用して濾過し、銀粒子を固液分離した。続いて、回収した銀粒子を0.01mol/LのNaOH水溶液4.1L中に投入し、15分間撹拌した後、開口径0.3μmのメンブレンフィルターで濾過して回収した。NaOH水溶液への投入、撹拌、及び濾過からなる操作を更に2回繰返した後、回収した銀粒子を純水4.1L中に投入し、撹拌及び濾過からなる操作を行った。濾過後、銀粒子をステンレスパッドに移し、真空乾燥機にて60℃で15時間乾燥して銀粉を得た。
【0101】
得られた銀粉を走査電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、SEM観察による平均粒径が1.18μmであり、粒径の標準偏差を平均粒径で除した値が0.23であり、ペースト用銀粉として良好であることが確認された。
【0102】
(実施例7)
38℃の温浴中において液温36℃に保持した25質量%アンモニア水1.11Lに、塩化銀178g(住友金属鉱山(株)製、純度99.9999%、水分率12.5%)を撹拌しながら投入して銀溶液を作製した。消泡剤((株)アデカ製、アデカノールLG−126)を体積比で100倍に希釈し、この消泡剤希釈液1.5mlを作製した銀溶液に添加して、得られた銀溶液を温浴中において36℃に保持した。
【0103】
次に、還元剤のアスコルビン酸74g(関東化学(株)製、試薬)を、30℃の純水0.3Lに溶解した。また、分散剤のポリビニルアルコール8g((株)クラレ製、PVA205)を50℃の純水0.15Lに溶解した。これら2液を混合して還元剤溶液とし、その温度を36℃に調整した。
【0104】
銀溶液と還元剤溶液を、モーノポンプ(兵神装備(株)製3NB−06、3NB−04)を使用して、それぞれ、0.24L/分、0.08L/分で反応管に供給し、反応管から排出された反応液を撹拌しながら受槽で保持した。反応管としては、内径13mm長さ500mmのポリエチレン製パイプを約16°の傾斜で固定したものを使用した。その上端から銀液を流し、その30mm下流側から還元液を流した。銀溶液の供給方向に対する還元剤溶液の供給方向を90°とした。還元反応を送液中に完全に終了させるため、内径13mm長さ1mの軟質塩化ビニル樹脂製チューブを反応管出側に接続して、反応液を受槽に送液した。このときの還元速度は、銀量で23g/分であり、反応液中の銀濃度は71.0g/Lとなる。また、供給速度から求めた銀1モルに対するアスコルビン酸の混合比は0.30モルとなる。また、分散剤のポリビニルアルコールの量は、混合時の反応液中の銀量に対して5質量%となる。さらに、銀溶液と還元剤溶液の供給が終了した後、受槽内での攪拌を30分継続した。
【0105】
撹拌終了後の銀溶液を、開口径0.1μmのメンブレンフィルターを使用して濾過し、銀粒子を固液分離した。続いて、回収した銀粒子を0.01mol/LのNaOH水溶液1.8L中に投入し、15分間撹拌した後、開口径0.1μmのメンブレンフィルターで濾過して回収した。NaOH水溶液への投入、撹拌、及び濾過からなる操作を更に2回繰返した後、回収した銀粒子を純水1.8L中に投入し、撹拌及び濾過からなる操作を行った。濾過後、銀粒子をステンレスパッドに移し、真空乾燥機にて60℃で15時間乾燥して銀粉を得た。
【0106】
得られた銀粉を走査電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、SEM観察による平均粒径が0.73μmであり、粒径の標準偏差を平均粒径で除した値が0.29であり、ペースト用銀粉として良好であることが確認された。
【0107】
(実施例8)
38℃の温浴中において液温36℃に保持した25質量%アンモニア水1.92Lに、塩化銀292g(住友金属鉱山(株)製、純度99.9999%、水分率7.9%)を撹拌しながら投入して銀溶液を作製した。消泡剤((株)アデカ製、アデカノールLG−126)を体積比で100倍に希釈し、この消泡剤希釈液2.6mlを作製した銀溶液に添加して、得られた銀溶液を温浴中において36℃に保持した。
【0108】
次に、還元剤のアスコルビン酸126g(関東化学(株)製、試薬)を、30℃の純水1.02Lに溶解した。また、分散剤のポリビニルアルコール14g((株)クラレ製、PVA205)を50℃の純水0.51Lに溶解した。これら2液を混合して還元剤溶液とし、その温度を36℃に調整した。
【0109】
銀溶液と還元剤溶液を、チューブポンプを使用して、それぞれ、2.1L/分、0.7L/分で反応管に供給し、反応管から排出された反応液を撹拌しながら受槽で保持した。反応管としては、内径25mm長さ725mmの硬質塩化ビニル樹脂製パイプを約16°の傾斜で固定したものを使用した。その上端から銀液を流し、その30mm下流側から還元液を流した。銀溶液の供給方向に対する還元剤溶液の供給方向を90°とした。還元反応を送液中に完全に終了させるため、内径25mm長さ1mの軟質塩化ビニル樹脂製チューブを反応管出側に接続して、反応液を受槽に送液した。このときの還元速度は、銀量で100g/分であり、反応液中の銀濃度は35.5g/Lとなる。また、供給速度から求めた銀1モルに対するアスコルビン酸の混合比は0.30モルとなる。また、分散剤のポリビニルアルコールの量は、混合時の反応液中の銀量に対して5質量%となる。さらに、銀溶液と還元剤溶液の供給が終了した後、受槽内での攪拌を30分継続した。
【0110】
撹拌終了後の銀溶液を、開口径0.1μmのメンブレンフィルターを使用して濾過し、銀粒子を固液分離した。続いて、回収した銀粒子を0.01mol/LのNaOH水溶液4L中に投入し、15分間撹拌した後、開口径0.1μmのメンブレンフィルターで濾過して回収した。NaOH水溶液への投入、撹拌、及び濾過からなる操作を更に2回繰返した後、回収した銀粒子を純水4L中に投入し、撹拌及び濾過からなる操作を行った。濾過後、銀粒子をステンレスパッドに移し、真空乾燥機にて60℃で15時間乾燥して銀粉を得た。
【0111】
得られた銀粉を走査電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、SEM観察による平均粒径が0.54μmであり、粒径の標準偏差を平均粒径で除した値が0.30であり、ペースト用銀粉として良好であることが確認された。
【0112】
(実施例9)
38℃の温水ジャケットで加熱した槽中において液温36℃に保持した25質量%アンモニア水18.66Lに、塩化銀1477g(住友金属鉱山(株)製、純度99.9999%、水分率11.7%)を撹拌しながら投入して銀溶液を作製した。消泡剤((株)アデカ製、アデカノールLG−126)を体積比で100倍に希釈し、この消泡剤希釈液13mlを作製した銀溶液に添加して、得られた銀溶液を温浴中において36℃に保持した。
【0113】
次に、還元剤のアスコルビン酸1018g(関東化学(株)製、試薬)を、30℃の純水2Lに溶解した。また、分散剤のポリビニルアルコール216g((株)クラレ製、PVA205)を36℃の純水5.79Lに溶解した。これら2液を混合して還元剤溶液とし、その温度を36℃に調整した。
【0114】
銀溶液と還元剤溶液を、スムーズフローポンプ((株)タクミナ製APL−5、BPL−2)を使用して、それぞれ、2.7L/分、0.9L/分で反応管に供給し、反応管から排出された反応液を撹拌しながら受槽で保持した。反応管としては、銀溶液の供給方向に対する還元剤溶液の供給方向を180°とした、両液を混合撹拌するガラス製の同芯管(銀溶液供給管:内径10.0mm、還元剤溶液供給管:内径3.6mm、混合管長:100mm)を用いた。還元反応を送液中に完全に終了させるため、内径12mm長さ3.6mの軟質塩化ビニル樹脂製チューブを反応管出側に接続して、反応液を受槽に送液した。このときの還元速度は、銀量で128g/分であり、反応液中の銀濃度は35.5g/Lとなる。また、供給速度から求めた銀1モルに対するアスコルビン酸の混合比は0.50モルとなる。また、分散剤のポリビニルアルコールの量は、混合時の反応液中の銀量に対して17質量%となる。さらに、銀溶液と還元剤溶液の供給が終了した後、受槽内での攪拌を60分継続した。
【0115】
撹拌終了後の銀溶液を、フィルタープレス機を使用して濾過し、銀粒子を固液分離した。続いて、回収した銀粒子を0.01mol/LのNaOH水溶液25L中に投入し、15分間撹拌した後、フィルタープレス機で濾過して回収した。NaOH水溶液への投入、撹拌、及び濾過からなる操作を更に2回繰返した後、回収した銀粒子を純水25L中に投入し、撹拌及び濾過からなる操作を行った。濾過後、銀粒子をステンレスパッドに移し、真空乾燥機にて60℃で15時間乾燥して銀粉を得た。
【0116】
得られた銀粉を走査電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、SEM観察による平均粒径が0.99μmであり、粒径の標準偏差を平均粒径で除した値が0.28であり、高分散性を有し、ペースト用銀粉として良好であることが確認された。また、実施例1と同様にして銀粉に含有されている塩素濃度を分析したところ39ppmであり、塩素濃度が40ppm未満の塩素含有量の少ない銀粉を製造できることが確認された。
【0117】
(実施例10)
38℃の温水ジャケットで加熱した槽中において液温36℃に保持した25質量%アンモニア水18.66Lに、塩化銀2272g(住友金属鉱山(株)製、純度99.9999%、水分率11.7%)を撹拌しながら投入して銀溶液を作製した。消泡剤((株)アデカ製、アデカノールLG−126)を体積比で100倍に希釈し、この消泡剤希釈液20mlを作製した銀溶液に添加して、得られた銀溶液を温浴中において36℃に保持した。
【0118】
次に、還元剤のアスコルビン酸1566g(関東化学(株)製、試薬)を、30℃の純水2Lに溶解した。また、分散剤のポリビニルアルコール332g((株)クラレ製、PVA205)を36℃の純水5.79Lに溶解した。これら2液を混合して還元剤溶液とし、その温度を36℃に調整した。
【0119】
銀溶液と還元剤溶液を、スムーズフローポンプ((株)タクミナ製APL−5、BPL−2)を使用して、それぞれ、2.7L/分、0.9L/分で反応管に供給し、反応管から排出された反応液を撹拌しながら受槽で保持した。反応管としては、銀溶液の供給方向に対する還元剤溶液の供給方向を180°とした、両液を混合撹拌するガラス製の同芯管(銀溶液供給管:内径10.0mm、還元剤溶液供給管:内径3.6mm、混合管長:100mm)を用いた。還元反応を送液中に完全に終了させるため、内径12mm長さ3.6mの軟質塩化ビニル樹脂製チューブを反応管出側に接続して、反応液を受槽に送液した。このときの還元速度は、銀量で196g/分であり、反応液中の銀濃度は54.5g/Lとなる。また、供給速度から求めた銀1モルに対するアスコルビン酸の混合比は0.50モルとなる。また、分散剤のポリビニルアルコールの量は、混合時の反応液中の銀量に対して17質量%となる。さらに、銀溶液と還元剤溶液の供給が終了した後、受槽内での攪拌を60分継続した。
【0120】
撹拌終了後の銀溶液を、フィルタープレス機を使用して濾過し、銀粒子を固液分離した。続いて、回収した銀粒子を0.01mol/LのNaOH水溶液25L中に投入し、15分間撹拌した後、フィルタープレス機で濾過して回収した。NaOH水溶液への投入、撹拌、及び濾過からなる操作を更に2回繰返した後、回収した銀粒子を純水25L中に投入し、撹拌及び濾過からなる操作を行った。濾過後、銀粒子をステンレスパッドに移し、真空乾燥機にて60℃で15時間乾燥して銀粉を得た。
【0121】
得られた銀粉を走査電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、SEM観察による平均粒径が1.30μmであり、粒径の標準偏差を平均粒径で除した値が0.29であり、高分散性を有し、ペースト用銀粉として良好であることが確認された。
【0122】
(実施例11)
38℃の温水ジャケットで加熱した槽中において液温36℃に保持した25質量%アンモニア水14.38Lに、塩化銀2277g(住友金属鉱山(株)製、純度99.9999%、水分率11.7%)を撹拌しながら投入して銀溶液を作製した。消泡剤((株)アデカ製、アデカノールLG−126)を体積比で100倍に希釈し、この消泡剤希釈液20mlを作製した銀溶液に添加して、得られた銀溶液を温浴中において36℃に保持した。
【0123】
次に、還元剤のアスコルビン酸972g(関東化学(株)製、試薬)を、30℃の純水4.12Lに溶解した。また、分散剤のポリビニルアルコール343g((株)クラレ製、PVA205)を36℃の純水2.08Lに溶解した。これら2液を混合して還元剤溶液とし、その温度を36℃に調整した。
【0124】
銀溶液と還元剤溶液を、スムーズフローポンプ((株)タクミナ製APL−5、BPL−2)を使用して、それぞれ、2.1L/分、0.7L/分で反応管に供給し、反応管から排出された反応液を撹拌しながら受槽で保持した。反応管としては、銀溶液の供給方向に対する還元剤溶液の供給方向を180°とした、両液を混合撹拌するガラス製の同芯管(銀溶液供給管:内径10.0mm、還元剤溶液供給管:内径3.6mm、混合管長:100mm)を用いた。還元反応を送液中に完全に終了させるため、内径12mm長さ3.6mの軟質塩化ビニル樹脂製チューブを反応管出側に接続して、反応液を受槽に送液した。このときの還元速度は、銀量で199g/分であり、反応液中の銀濃度は71.0g/Lとなる。また、供給速度から求めた銀1モルに対するアスコルビン酸の混合比は0.30モルとなる。また、分散剤のポリビニルアルコールの量は、混合時の反応液中の銀量に対して17質量%となる。さらに、銀溶液と還元剤溶液の供給が終了した後、受槽内での攪拌を60分継続した。
【0125】
撹拌終了後の銀溶液を、フィルタープレス機を使用して濾過し、銀粒子を固液分離した。続いて、回収した銀粒子を0.01mol/LのNaOH水溶液25L中に投入し、15分間撹拌した後、フィルタープレス機で濾過して回収した。NaOH水溶液への投入、撹拌、及び濾過からなる操作を更に2回繰返した後、回収した銀粒子を純水25L中に投入し、撹拌及び濾過からなる操作を行った。濾過後、銀粒子をステンレスパッドに移し、真空乾燥機にて60℃で15時間乾燥して銀粉を得た。
【0126】
得られた銀粉を走査電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、SEM観察による平均粒径が1.40μmであり、粒径の標準偏差を平均粒径で除した値が0.22であり、高分散性を有し、ペースト用銀粉として良好であることが確認された。
【0127】
(比較例1)
38℃の温浴中において液温36℃に保持した25質量%アンモニア水14.34Lに、塩化銀2242g(住友金属鉱山(株)製、純度99.9999%、水分率10.6%)を撹拌しながら投入して銀溶液を作製した。消泡剤((株)アデカ製、アデカノールLG−126)を体積比で100倍に希釈し、この消泡剤希釈液20mlを作製した銀溶液に添加して、得られた銀溶液を温浴中において36℃に保持した。
【0128】
次に、還元剤のアスコルビン酸948g(関東化学(株)製、試薬)を、30℃の純水4Lに溶解した。また、分散剤のポリビニルアルコール111g((株)クラレ製、PVA205)を50℃の純水2.03Lに溶解した。これら2液を混合して還元剤溶液とし、その温度を36℃に調整した。
【0129】
銀溶液と還元剤溶液を、チューブポンプを使用して、それぞれ、2.6L/分、1.1L/分で反応管に供給し、反応管から排出された反応液を撹拌しながら受槽で保持した。反応管としては、内径10mmのY字管を使用し、銀液と還元剤溶液を供給する管のなす角度を60°とした。還元反応を送液中に完全に終了させるため、内径12mm長さ1mの軟質塩化ビニル樹脂製チューブを反応管出側に接続して、反応液を受槽に送液した。このときの還元速度は、銀量で300g/分であり、反応液中の銀濃度は81.0g/Lとなる。また、供給速度から求めた銀1モルに対するアスコルビン酸の混合比は0.30モルとなる。また、分散剤のポリビニルアルコールの量は、混合時の反応液中の銀量に対して7質量%となる。さらに、銀溶液と還元剤溶液の供給が終了した後、受槽内での攪拌を60分継続した。
【0130】
撹拌終了後の銀溶液を、フィルタープレス機を使用して濾過し、銀粒子を固液分離した。続いて、回収した銀粒子を0.01mol/LのNaOH水溶液20L中に投入し、15分間撹拌した後、フィルタープレス機で濾過して回収した。NaOH水溶液への投入、撹拌、及び濾過からなる操作を更に2回繰返した後、回収した銀粒子を純水20L中に投入し、撹拌及び濾過からなる操作を行った。濾過後、銀粒子をステンレスパッドに移し、真空乾燥機にて60℃で15時間乾燥して銀粉を得た。
【0131】
得られた銀粉を走査電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、SEM観察による平均粒径は0.45μmであったものの、粒径の標準偏差を平均粒径で除した値が0.49であって粒度分布がブロードとなっており、粗大粒子が生成されていた。このような比較例1にて得られた銀粉は、上述した実施例1や2に比べて粒径の分散性が大幅に低下しており、ペースト用銀粉として良好とは言えないものであった。なお、実施例1と同様にして銀粉に含有されている塩素濃度を分析したところ28ppmであった。
【0132】
(比較例2)
38℃の温浴中において液温36℃に保持した25質量%アンモニア水7.35Lに、塩化銀49g(住友金属鉱山(株)製、純度99.9999%、水分率10.55%)を撹拌しながら投入して銀溶液を作製した。消泡剤((株)アデカ製、アデカノールLG−126)を体積比で100倍に希釈し、この消泡剤希釈液0.4mlを作製した銀溶液に添加して、得られた銀溶液を温浴中において36℃に保持した。
【0133】
次に、還元剤のアスコルビン酸21g(関東化学(株)製、試薬)を、30℃の純水1.0Lに溶解した。また、分散剤のポリビニルアルコール7g((株)クラレ製、PVA205)を50℃の純水1.71Lに溶解した。これら2液を混合して還元剤溶液とし、その温度を36℃に調整した。
【0134】
銀溶液と還元剤溶液を、チューブポンプを使用して、それぞれ、2.7L/分、0.9L/分で反応管に供給し、反応管から排出された反応液を撹拌しながら受槽で保持した。反応管としては、銀溶液の供給方向に対する還元剤溶液の供給方向を0°とした、両液を混合撹拌するガラス製の同芯管(銀溶液供給管:内径10.0mm、還元剤溶液供給管:内径3.6mm、混合管長:100mm)を用いた。還元反応を送液中に完全に終了させるため、内径12mm長さ10mの軟質塩化ビニル樹脂製チューブを反応管出側に接続して、反応液を受槽に送液した。このときの還元速度は、銀量で11g/分であり、反応液中の銀濃度は3.0g/Lとなる。また、供給速度から求めた銀1モルに対するアスコルビン酸の混合比は0.35モルとなる。また、分散剤のポリビニルアルコールの量は、混合時の反応液中の銀量に対して17質量%となる。さらに、銀溶液と還元剤溶液の供給が終了した後、受槽内での攪拌を60分継続した。
【0135】
撹拌終了後の銀溶液を、開口径0.1μmのメンブレンフィルターを使用して濾過し、銀粒子を固液分離した。続いて、回収した銀粒子を0.01mol/LのNaOH水溶液0.8L中に投入し、15分間撹拌した後、開口径0.1μmのメンブレンフィルターで濾過して回収した。NaOH水溶液への投入、撹拌、及び濾過からなる操作を更に2回繰返した後、回収した銀粒子を純水0.8L中に投入し、撹拌及び濾過からなる操作を行った。濾過後、銀粒子をステンレスパッドに移し、真空乾燥機にて60℃で15時間乾燥して銀粉を得た。
【0136】
得られた銀粉を走査電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、SEM観察による平均粒径が0.28μmであり非常に微細な粒子が含まれており、また粒径の標準偏差を平均粒径で除した値も0.35であって粒度分布がブロードとなっていた。このような比較例2にて得られた銀粉では、実施例3と比較すると、粒径の分散性が大幅に低下しており、ペースト用銀粉として良好とは言えないものであった。
【0137】
下記表1に、各実施例及び比較例における製造条件、並びに、得られた銀粉についての評価結果をまとめて示す。なお、表1において、「PVA濃度」とは、還元剤溶液中に予め添加した分散剤であるポリビニルアルコールの混合後の反応液中の銀量に対する濃度である。また、「SM」とは、混合管内に設けたスタティックミキサーを意味する。また、「流下時間」とは、流路内で銀溶液と還元剤溶液とが混合されてから流路内を流下して出口(受槽)に出るまでの時間を意味する。
【0138】
【表1】