(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
従来より、薬剤、食品、化粧品等の商品を、例えば店頭等に吊り下げた状態で陳列展示できるように包装する手段として、台紙の上に商品を載せた後、商品を収納可能な凹部を有する透明のプラスチックカバーを商品の上から被せて包装するブリスタ包装や、シュリンクフィルム等の筒状の樹脂製フィルムで商品を包み込んで台紙と一体に包装するシュリンク包装等が一般的に知られている。
【0003】
ここで、ブリスタ包装においては、商品を収納するプラスチックカバーの凹部の大きさを商品より大きく形成すると、商品を台紙上の所定位置に保持することができない。そのため、運搬時等において商品が移動して商品の向きや位置が所定位置から大きくずれてしまい、商品の見栄えが悪くなるだけでなく、商品の変形や損傷を招くおそれもある。よって、商品を台紙上の所定位置に保持するためには、商品の外形に応じた凹部をプラスチックカバーに形成する必要があるが、これでは包装対象となる商品の形状が制限され不便である。一方、シュリンク包装においては、商品をシュリンクフィルムで包装する際に、台紙と容器の位置がずれてしまうおそれがあり、位置ずれしたまま包装してしまうと、同様に、包装後の商品の見栄えが悪くなる(例えば特許文献1を参照)。
【0004】
そこで、特に、瓶容器やペットボトル等の容器を包装する際には、
図16に示すように、台紙100に容器挿通孔101を設け、容器挿通孔101に容器の首部を係合させることにより、容器を台紙に保持することが一般に行われている。この容器挿通孔101は、その径rが、容器のキャップの外形より小さく設定されているとともに、容器挿通孔101から放射状に延びるスリット102が複数設けられており、スリット102を介して容器挿通孔101が拡径することで、容器挿通孔101は、容器のキャップが容易に通過して首部に係合する。
【0005】
また、瓶容器やペットボトル等の容器は、キャンペーン等の広告・宣伝を容器に掲示したり、サンプルや小型商品(いわゆる、「おまけ」)等を容器に付帯させたりする際に、広告内容を記載したラベルや、おまけを収容した箱を、容器の首部に装着した状態で、陳列・販売することが広く行われている。この場合においても、ラベルや箱の底部に、上述したような容器の首部が係合する容器挿通孔を形成し、この容器挿通孔に容器の首部を係合させることにより、ラベルや箱を容器に装着するようにするのが一般的である(例えば特許文献2を参照)。
【0006】
しかしながら、上記した
図16の構成の容器挿通孔101では、容器挿通孔101の径rが容器の首部の径よりも大き過ぎると、容器挿通孔101に容器の首部を係合させても、容器が台紙に対してがたついたり回転したりし、場合によって台紙から外れる等の問題点がある。一方、容器挿通孔101の径rを小さくして容器の首部とほぼ同じ大きさにすると、容器挿通孔101に容器のキャップを挿入する際に、容器挿通孔101を拡径させるために多大な力が必要となる。
【0007】
そこで、本出願人は、
図17に示すような容器装着具を提案している(特許文献3を参照)。
図17の容器装着具は、容器のキャップの外形よりも小さい径に形成された容器挿通孔200を備えているとともに、容器挿通孔200の開口周縁に支持片201が複数設けられている。容器挿通孔200に容器のキャップを挿入し、容器挿通孔200を拡径させることで、容器のキャップが容器挿通孔200を通過し、容器の首部に容器挿通孔200が係合する。この際、各支持片201が、容器のキャップによって折り曲げられることで、弾性力により復元して容器のキャップの側面に当接する。
【0008】
このようにして容器装着具が装着された容器は、キャップが各支持片201によって側方から支持されるので、がたつくことなく容器装着具に保持される。その結果、容器装着具から容器が容易に抜け落ちて外れることが防止されている。加えて、容器挿通孔200の径Rを、容器の首部と同程度まで小さくしておく必要はなく、容器のキャップの外形より小さければ、比較的大きな径に設定することもできる。よって、容器挿通孔200内に容器のキャップを挿入する際に、比較的小さな力で容器挿通孔200を拡径させることが可能になっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、
図17の容器装着具においては、各支持片201が容器のキャップの側面に当接してキャップを支持しているが、このとき、各支持片201が単に起立した状態でキャップの側面に当接するだけであって、キャップの側面に沿うように変形していないと、各支持片201はキャップの側面に線状にしか接触しない。そのため、容器装着具の容器の回転する方向に対する保持力が弱く、容器を安定して保持するためには、
図17の容器装着具は改良の余地がある。また、容器のキャップの外形よりも容器挿通孔200の外形が小さいので、キャップを容器挿通孔200に挿入する際に、各支持片201が完全に折れ曲がってしまうおそれがある。各支持片201が完全に折れ曲がってしまうと、弾性による復元力があってもキャップの側面に当接せず、キャップを十分強くは支持できないため、この点においても、
図17の容器装着具は、容器を安定して保持するために改良の余地がある。
【0011】
本発明は、上記した課題に着目してなされたものであり、容器を安定して保持することができる容器装着具及びこの容器装着具を用いた容器包装体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の上記目的は、胴部、前記胴部に一体形成される首部、及び前記首部の上部開口を塞ぐキャップを備えた容器に装着される容器装着具であって、円周方向に沿って配置された複数の支持片を有する本体部を備え、前記支持片は、両側縁の基端部を支点に前記本体部に対して屈曲可能であって、前記キャップ又は前記首部が押し当てられることにより屈曲して前記キャップ又は前記首部の側面に当接し、前記支持片は、長さが異なる2つの第1突部及び第2突部を一連に接続してなる容器装着具により達成される。
【0013】
上記構成の容器装着具の好ましい実施態様においては、前記支持片の両側縁の基端部は、押し当てられる前記キャップ又は前記首部の外周縁よりも外側に位置していることを特徴としている。
【0014】
さらに好ましい実施態様においては、前記首部は、前記キャップよりも外形が小さく、前記支持片の屈曲時、前記第1突部が前記キャップの側面に当接する一方で、前記第2突部が前記キャップと前記胴部との間に入り込むことを特徴としている。
【0015】
さらに好ましい実施態様においては、前記第1突部及び前記第2突部は、円弧状にカーブする接続部により接続されていることを特徴としている。
【0016】
さらに好ましい実施態様においては、前記接続部は、前記キャップの側面に沿う形状に形成されていることを特徴としている。
【0017】
さらに好ましい実施態様においては、前記第1突部と前記第2突部との間には、前記第2突部側に切れ目が設けられていることを特徴としている。
【0018】
さらに好ましい実施態様においては、前記支持部の両側縁は、その基端部側が前記切れ目と略平行となるように折れ曲がっていることを特徴としている。
【0019】
また、本発明の上記目的は、胴部、前記胴部に一体形成される首部、及び前記首部の上部開口を塞ぐキャップを備えた容器を保持するための容器装着具であって、円周方向に沿って配置された複数の支持片を有する本体部を備え、前記支持片は、両側縁の基端部を支点に前記本体部に対して屈曲可能であって、前記キャップ又は前記首部が押し当てられることにより屈曲して前記キャップ又は前記首部の側面に当接し、前記支持片の両側縁の基端部は、押し当てられる前記キャップ又は前記首部の外周縁よりも外側に位置している容器装着具によっても達成される。
【0020】
上記構成の容器装着具の好ましい実施態様においては、隣接する前記支持片の間には、前記キャップ又は前記首部が押し当てられる際に前記支持片とともに屈曲し、前記支持片よりも長さが短く設定された第2支持片が設けられていることを特徴としている。
【0021】
さらに好ましい実施態様においては、前記首部は、前記キャップよりも外形が小さく、前記第2支持片は、前記キャップと前記胴部との間に入り込むことを特徴としている。
【0022】
さらに好ましい実施態様においては、前記首部は、前記キャップと外形が同じもしくは前記キャップよりも外形が大きく、前記第1の支持片は前記キャップの側面に当接する一方で、前記第2支持片は前記首部の側面に当接することを特徴としている。
【0023】
また、本発明の上記目的は、上記した容器装着具と、胴部、前記胴部に一体形成される首部、及び前記首部の上部開口を塞ぐキャップを備えた容器と、を備える容器包装体によっても達成される。
【0024】
上記構成の容器包装体においては、容器全体を被包する樹脂製フィルムをさらに備えることが好ましい。また、前記容器装着具には、端部に吊下げ用の鉤部材が引っ掛けられる貫通孔が設けられていることが好ましい。
【発明の効果】
【0025】
本発明の容器装着具及び容器包装体によれば、容器装着具に対して容器ががたついたり回転したりすることなく、容器を安定して保持することができる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1は、本発明の一実施形態である容器装着具3が用いられた容器包装体1の外観を示している。
図1の容器包装体1は、商品として薬液、化粧品、香料、飲料水等の内容物が内部に充填された容器2を店頭等に陳列するために包装したものであって、容器2に装着され、容器2を横倒しの状態で保持する容器装着具3と、容器2及び容器装着具3を一体に包装する樹脂製フィルム4とを含んでいる。
【0028】
容器2は、
図2及び
図3に示すように、内容物を貯留する胴部21と、胴部21に連続して一体形成された円筒状の首部22と、首部22に取り付けられるキャップ20とを有する構成のものである。キャップ20は、首部22に着脱可能に取り付けられ、首部22の上部開口23を塞いで容器2内を密閉している。首部22は、本実施形態では、その外形(径R2)がキャップ20の外形(径R1)よりも小さく形成されていて、キャップ20と胴部21との間は内側に向けて凹むくびれ部24となっている。この容器2としては、ガラス瓶やペットボトル、金属缶等、形態や素材等が種々の態様のものを適用できる。
【0029】
次に、容器装着具3は、
図4に示すように、シート材からなる本体部30を備えている。本体部30は弾性を有しており、例えば、厚紙材からなる略矩形状の台紙により構成できる。なお、本体部30を構成するシート材としては、弾性を有していれば、台紙の他、例えば、樹脂製シート、金属製シート、あるいは、これらの積層体を用いてもよい。
【0030】
本体部30の上端側の幅中央部には、吊り下げ用の鉤部材(図示せず)を引っ掛けることが可能な円形状の貫通孔31が形成されている。この貫通孔31に陳列用のパネル(図示せず)に設けられた前記鉤部材を引っ掛けて、容器包装体1を吊り下げ状態で支持することで、商品である容器2を陳列することが可能である。
【0031】
本体部30の下端部には、舌片32が下方に向かって一体に設けられている。この舌片32は、折曲げ線33によって前方側へ折り曲げることが可能であり、横倒しの状態で保持された容器2の側面に当接して、容器2を下方から支える。これにより、容器包装体1を吊り下げ状態でなくとも、台上等に載置して陳列することが可能である。
【0032】
本体部30の両側端部には、容器2が取り付けられる取付領域の上方位置に、V字状の切欠部35が形成されている。この各切欠部35及び本体部30の下端両側の角部36に樹脂製フィルム4を引っ掛けることで、樹脂製フィルム4をずれることなく本体部30にセットすることができる。なお、本体部30の両側端部の容器2の取付領域の下方位置にもV字状の切欠部を形成し、上下の切欠部にて樹脂製フィルム4を引っ掛けるような構成にしてもよい。
【0033】
本体部30の下端側の幅中央部には、
図4及び
図5に示すように、支持片5が一体に設けられている。支持片5は、容器2のキャップ20の円形状の外形Fに相応して、周方向(本実施形態では円周方向)に沿って複数(本実施形態では4つ)配置されている。また、各支持片5に囲まれるようにして、容器挿通孔34が形成されており、この容器挿通孔34にキャップ20を押し込んで通過させることで、容器2に本体部30(容器装着具3)が装着される。容器挿通孔34の外形は、キャップ20の外形Fよりも小さく形成されており、容器挿通孔34にキャップ20が挿入されると、キャップ20の上面により各支持片5は押圧力を受ける。
【0034】
各支持片5は、両側縁の基端部50A,50Bが本体部30に一体に連なっており、この基端部50A,50Bを折り曲げの支点として本体部30に対して屈曲可能である。なお、本実施形態では、複数の支持片5を、隣接する支持片間の間隔を設けずに連続して並べているため、隣接する一方の支持片5の右側縁の基端部50Bと他方の支持片5の左側縁の基端部50Aとが共通になっている。各支持片5及び容器挿通孔34は、容器装着具3の本体部30を所定の形状で切り欠くことによって容器挿通孔34が形成され、各支持片5に対応する部分を切り取らずに残したり、本体部30に切れ目を入れることにより各支持片5が形成される。各支持片5は、その先端がキャップ20の外形Fよりも内側に位置するよう突き出ており、容器挿通孔34に挿入されるキャップ20が押し当てられることにより、外側(奥側)へ開くように屈曲する。そして、弾性力により復元して、キャップ20の側面に当接することで、キャップ20を側方から支持する。各支持片5は、等角度位置に均等配置されているため、キャップ20の側面を均等に支えている。
【0035】
本実施形態の各支持片5は、容器挿通孔34へ向けての突出長さが異なる第1突部51及び第2突部52を備えている。第1突部51及び第2突部52は、本実施形態では、正面視において、先端が尖った山形状に形成されているが、先端が丸い山形状に形成されていてもよく、また、先端が平坦な台形状に形成されていてもよい。
【0036】
第1突部51及び第2突部52の突出長さは、
図6に示すように、支持片5の屈曲時、第1突部51については、弾性力により復元して容器2のキャップ20の側面に当接する一方で、第2突部52については、弾性力により復元して容器2のキャップ20及び胴部21の間に入り込むように、それぞれ長さが設定されている。第2突部52が容器2のキャップ20及び胴部21の間に入り込むことで、キャップ20は、その側面が第1突部51により支持されながら、その下面が第2突部52により支持される。このように、第2突部52がストッパーとしてキャップ20が容器挿通孔34から脱出することを抑制しているので、容器2は本体部30(容器装着具3)から容易に外れるのが防止されている。また、第1突部51がキャップ20を側方から支持しているので、がたつくことなくしっかりと本体部30(容器装着具3)に保持される。
【0037】
また、本実施形態の支持片5のように、第1突部51及び第2突部52の突出長さが異なっていると、キャップ20の押圧に伴う支持片5の屈曲時、第1突部51と第2突部52とで本体部30に対する屈曲度が異なる。つまり、突出長さの長い第1突部51は本体部30に対して屈曲しやすいのに対して、突出長さの短い第2突部52は本体部30に対して屈曲しにくい。よって、支持片5が本体部30に対して屈曲する際には、この屈曲度の相違により、支持片5は、
図7に示すように、第1突部51から第2突部52にわたる横幅方向にも湾曲し、支持片5はキャップ20の側面に沿うように変形する。その結果、支持片5はキャップの側面に面状に接触し、容器装着具3の容器2の回転する方向に対する保持力が向上するため、容器2を回転させることなく安定して保持することができる。
【0038】
支持片5の両側縁の基端部50A,50Bは、
図4及び
図5に示すように、押し当てられる容器2のキャップ20の外形Fの周縁(外周縁)よりも外側に位置するように、本体部30側(容器挿通孔34の外側)に向けて延びている。つまり、キャップ20が押し当てられることで各支持片5が屈曲する際の折り曲げの支点が、キャップ20の外周縁よりも外側に位置している。各支持片5の折り曲げの支点が、キャップ20の外周縁よりも内側又は外周縁上に位置していると、容器挿通孔34にキャップ20が挿入されて支持片5が屈曲する際に、キャップ20が押し込まれる強さによっては、支持片5が完全に折れ曲がって塑性変形してしまう。その結果、支持片5は、キャップ20の側面に当接していても、弾性による復元力が作用した状態でキャップ20の側面に当接しないために、キャップ20を十分強く支持できないおそれがある。これに対して、各支持片5の折り曲げの支点が、キャップ20の外周縁よりも外側に位置していると、キャップ20の挿入により支持片5が完全に折れ曲がってしまうことが防止され、支持片5の弾性力が保たれる。そのため、支持片5は弾性による復元力が良好に作用した状態でキャップ20の側面に当接し、キャップ20を十分に強く支持可能である。また、第2突部52については、弾性による復元力により容器2のキャップ20及び胴部21の間に容易に入り込むことが可能である。
【0039】
また、本体部30(容器装着具3)から容器2を取り外す際には、キャップ20が容器挿通孔34から引き抜かれるが、各支持片5の折り曲げの支点が、キャップ20の外周縁よりも内側又は外周縁上に位置していると、キャップ20の引き抜き時に、容器2のキャップ20及び胴部21の間に差し込まれている第2突部52がキャップ20の下面に押されても容易には折れ曲がらず、キャップ20の下面に第2突部52が引っ掛かるおそれがある。この場合には、キャップ20が首部22から抜ける方向の力がキャップ20の下面に作用するので、本体部30(容器装着具3)から容器2を取り外す際にキャップ20も一緒に引き抜かれる場合がある。これに対して、各支持片5の折り曲げの支点が、キャップ20の外周縁よりも外側に位置していると、キャップ20の引き抜き時に、第2突部52がキャップ20の下面に押されて容易に折れ曲がる。よって、第2突部52がキャップ20の下面に引っ掛かり、キャップ20が首部22から抜ける方向の力がキャップ20の下面に作用するのが抑制されるので、本体部30(容器装着具3)から容器2を取り外す際にキャップ20も一緒に引き抜かれることが防止される。
【0040】
第1突部51及び第2突部52は、
図4及び
図5に示すように、円弧状にカーブする接続部53により一連に接続されている。ここで、接続部53の「円弧状」とは、接続部53が円弧のみで形成されているものである他、円弧と直線とを組み合わせた擬似的な円弧で形成されているもの、あるいは、複数の直線が連結されることで構成された擬似的な円弧で形成されたものも含まれる。また、「円」には、正円の他、楕円も含まれる。支持片5の屈曲時、支持片5は、第1突部51から第2突部52にわたってキャップ20の外周面に沿って湾曲する。ここで、接続部53が円弧状にカーブしていると、接続部53が直線状に形成されている場合と比べて、
図7に示すように、接続部53をよりキャップ20の外周面に当接させることができる。よって、キャップ20の側面と支持片5とが接触する領域が増加し、支持片5によってキャップ20の側面がより強固に支持されるので、本体部30(容器装着具3)に装着された容器2ががたついたり回転したりすることを効果的に防止できる。なお、接続部53がキャップ20の側面に沿う形状に形成されていると、接続部53がキャップ20の外周面により当接するので好ましい。
【0041】
支持片5には、
図4及び
図5に示すように、第1突部51と第2突部52との間において、第2突部52側に切れ目54が設けられている。切れ目54は、支持片5の上縁から本体部30側(容器挿通孔34の外側)に向けて延び、支持片5の両側縁の基端部50A,50Bと同様、押し当てられる容器2のキャップ20の外周縁よりも外側位置まで延びている。なお、切れ目54の上端においては、支持片5の第1突部51側の部分と第2突部52側の部分とは微弱に接続されている。この切れ目54により、支持片5が切れ目54を挟んだ第1突部51側の部分と第2突部52側の部分とに容易に分離することで、第2突部52が、分離していない場合と比べて、本体部30に対して屈曲しやすくなる。よって、上述したキャップ20の引き抜き時、容器2のキャップ20及び胴部21の間に差し込まれている第2突部52がキャップ20の下面に押された際に容易に折れ曲がる。その結果、第2突部52がキャップ20の下面に引っ掛かることがさらに抑制され、キャップ20が首部22から引き抜かれることが効果的に抑制される。
【0042】
支持片5の第1突起51側の側縁は、
図4及び
図5に示すように、その基端部50A側が切れ目54と平行となるように折れ曲がっている。これにより、切れ目54で分離した支持片5の第1突部51側の部分(第1突部51及び接続部53)が、分離していない場合と比べて、本体部30に対して折れ曲がりやすくなる。よって、まず、キャップ20の挿入時に、支持片5(第1突部51及び接続部53)が強引に折り曲げられることが防止されるので、支持片5の第1突起51側の側縁の基端部50A付近で本体部30が破断等することが防止される。また、支持片5(第1突部51及び接続部53)がスムーズに折り曲げられてキャップ20の側面に当接するので、キャップ20の側面をより効果的に支持可能である。なお、「平行」とは、必ずしも厳密な平行だけを含むものではなく、支持片5の第1突起51側の側縁の基端部50A側が切れ目54に対して若干傾斜していても許容するものである。
【0043】
次に、樹脂製フィルム4は、容器装着具3に容器2が装着された状態で、これらを一体に囲繞することにより、容器2を包装して保護するとともに容器装着具3に容器2をしっかりと固定させるものである。この樹脂製フィルム4としては、例えば、シュリンクフィルム、ラップフィルムなどが用いられる。
【0044】
なお、樹脂製フィルム4は、容器装着具3に容器2をより確実に保持するために使用されているが、必ずしも必要なものではない。また、樹脂製フィルム4に代えて、容器2を収納可能な凹部を有する透明のプラスチックカバーにより、容器2の包装を行うようにしてもよい。このプラスチックカバーは、接着や係合手段などの公知の方法により、容器装着具3の表面に取り付けることが可能である。
【0045】
次に、上記構成を備えた容器包装体1は、以下のようにして製造される。まず、容器2をキャップ20を上にした状態で台上等に載置して、容器2のキャップ20上にシート状の容器装着具3を供給する。そして、容器装着具3を下方に降ろし、各支持片5にキャップ20を均一に押し当てながら、容器挿通孔34を通過させることで、キャップ20により各支持片5が折り曲げられる。支持片5は、弾性による復元力により第1突部51がキャップ20の側面に当接して、キャップ20を側方から支持するとともに、第2突部52がキャップ20及び胴部21の間(くびれ部24の外側)に差し込まれてキャップ20の下面を支持する。この際、各支持片5の折り曲げの支点が、キャップ20の外周縁よりも外側に位置しているので、キャップ20の挿入時に支持片5が完全に折れ曲がってしまうことが防止されている。よって、屈曲した支持片5の弾性力が保たれるため、支持片5は弾性による復元力が良好に作用した状態でキャップ20の側面に当接するので、キャップ20を十分な強さで支持することができる。
【0046】
このようにして容器装着具3が装着された容器2は、キャップ20が各支持片5の第1突部51によって側方から十分な強さで支持されているので、本体部30(容器装着具3)に対してがたついたり回転したりすることなくしっかりと保持される。また、この際、各支持片5がキャップ20の側面に沿って変形し、第1突部51がキャップ20の側面に面接触しているので、容器2が回転する方向に対する保持力がさらに向上し、容器2は本体部30(容器装着具3)に対して回転することが効果的に抑制されている。また、キャップ20の下面が第2突部52により支持されているので、キャップ20が容器挿通孔34から容易に抜け出るのが防止される。その結果、容器2が本体部30から容易に抜け落ちて外れることが防止されている。このように、本実施形態の容器装着具3は、容器2を安定して保持することができる。
【0047】
また、各支持片5の折り曲げの支点が、キャップ20の外周縁よりも外側に位置しているので、キャップ20の引き抜き時に、第2突部52がキャップ20の下面に押されて容易に折れ曲がる。よって、本体部30(容器装着具10)から容器2を取り外す際に、第2突部52がキャップ20の下面に引っ掛かって、キャップ20も一緒に引き抜かれることを防止することができる。
【0048】
最後に、容器2及び容器装着具3を樹脂製フィルム4で一体に囲繞することにより、包装を行う。こうして、容器2を包装した容器包装体1は、出荷された後、店頭で吊り下げ状態などで陳列される。
【0049】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の具体的な態様は上記実施形態に限定されない。例えば、上記した実施形態においては、支持片5の両側縁の基端部50A,50Bが、押し当てられるキャップ20の外形Fの周縁(外周縁)よりも外側に位置しているが、キャップ20の外周縁よりも内側又は外周縁上に位置していてもよい。また、支持片5には、第1突部51及び第2突部52の間の第2突部52側に切れ目54が設けられているが、必ずしも切れ目54が設けられている必要はない。また、支持片5の第1突起51側の側縁は、その基端部50A側が切れ目54と平行となるように折れ曲がっているが、必ずしも折れ曲がっている必要はない。
【0050】
また、上記実施形態においては、容器2の首部22の外形がキャップ20の外形よりも小さく、キャップ20と胴部21との間にくびれ部24が存在しているが、容器2の形状は必ずしもこれに限られるものではなく、首部22の外形がキャップ20の外形とほぼ同じでくびれ部24が存在していなくてもよい。この形状の容器に容器装着具3を装着した場合には、各支持片5の第1突部51がキャップ20の側面に当接して、キャップ20を側方から支持する一方で、第2突部52が首部22の側面に当接して、首部22を側方から支持する。よって、容器2は、キャップ20及び首部22が第1突部51及び第2突部52によって側方から支持されるので、がたつきや回転がより防止された状態で本体部30(容器装着具3)に保持される。
【0051】
また、上記実施形態では、各支持片5が、隣接する支持片間の間隔を設けずに周方向に並べられているが、所定の間隔を設けて周方向に並べるようにしてもよい。この場合は、
図8に示すように、容器挿通孔34の外形Cを、容器2のキャップ20及び首部22の外形に相応するように円形状に形成するとともに、その径R3を容器2のキャップ20の外径R1よりも小さく、かつ、容器2の首部22の外径R2よりも大きく設定する。そして、容器挿通孔34の開口周縁に、内方に向けて突き出る支持片5を、周方向の等角度位置に複数(図示例では2つ)設ける。これにより、容器2のキャップ20が各支持片5により均等に支持される。また、隣接する支持片5の間の容器挿通孔34の開口周縁部分37は、キャップ20の挿入時に、キャップ20により押し広げられることでキャップ20が通過した後、弾性力により復元してもとの狭い状態に戻ることで、容器2のキャップ20と胴部21との間(くびれ部24(首部22)の外側)に差し込まれる。よって、当該部分37がキャップ20の下面を支持することで、キャップ20が容易に容器挿通孔34から抜け出ることが防止されている。
【0052】
なお、
図8において、容器挿通孔34の外形Cは、円形状に限られるものではなく、容器2のキャップ20及び首部22の形状に相応して変化させたり、あるいは、容器2のキャップ20及び首部22の形状とは関係のないその他種々の形状を採用することもでき、その形状は問わない。例えば、容器挿通孔34の外形Cを、容器2のキャップ20の外形よりも小さい多角形状に形成するようにしてもよい。
【0053】
また、複数の支持片5を、必ずしも、容器挿通孔34の開口周縁に等間隔で配置する必要はなく、各支持片5の間の間隔をそれぞれ変えたり、さらには、複数の支持片5を間隔を設けずに並べて配置して支持片5の列を形成し、この支持片5の列を容器挿通孔34の開口周縁に1つ又は複数設けるようにしてもよい。
【0054】
また、上記実施形態では、容器挿通孔34及び支持片5が本体部30の1箇所にだけ設けられているが、例えば、本体部30に容器挿通孔34及び支持片5を上下二段に設け、各容器挿通孔34及び支持片5で容器2を保持することで、1つの容器装着具3に2個の容器2を上下で装着するように構成することもできる。このように、容器装着具3に設ける容器挿通孔34及び支持片5の数も任意に設定することができる。
【0055】
また、上記した実施形態では、容器2を保持するための保持具として本発明に係る容器装着具が用いられているが、例えば、お茶、コーヒーのような飲料水を入れたペットボトルなどの容器2の販売に際し、アクセサリー、模型、お菓子のような小物商品をおまけとして収納して容器2に付帯することのできる商品収容具としても本発明に係る容器装着具を用いることができる。
【0056】
この実施形態の容器装着具6は、
図9及び
図10に示すように、内部におまけDを収容可能な収容空間Sを有する箱状体により構成されている。容器装着具6の底部中央部には、容器挿通孔34及び支持片5が設けられている。この容器挿通孔34及び支持片5は、上記した実施形態と同様の構成のものであり、ここでは同一の符号を示すことで、その詳細な説明は省略する。
【0057】
この実施形態の容器装着具6においても、容器2に容器装着具6が装着された際、容器2のキャップ20が、屈曲した各支持片5によって弾性力により側方から支持されるので、容器2ががたついたり回転したりすることなく、さらに、容器2が容易に外れたりすることなく容器装着具6に装着される。
【0058】
なお、この実施形態では、おまけDは、容器2のキャップ20上や、あるいは、容器装着具6の内壁と容器2のキャップ20の側面との間に配置されるようになるが、容器装着具6の内部の収容空間Sを仕切りなどにより上下に二分割して、おまけDを収容可能なおまけ収容空間、及び、容器2のキャップ20を収容可能な容器収容空間の二つの空間を形成するようにしてもよい。
【0059】
また、この実施形態では、容器装着具6を箱状体により構成しているが、これに限られるものではなく、例えば、おまけDが軽量のものであれば、容器装着具6をラベル状に形成し、このラベル状の容器装着具6におまけDを取り付けて、容器2の首部22に吊り下げるように構成しても構わない。
【0060】
また、
図11は、他の実施形態の容器装着具を示している。なお、この実施形態の容器装着具の基本的な構成は、
図4に示した実施形態の構成と同様であり、ここでは対応する構成に同一の符号を付している。
【0061】
本実施形態の容器装着具10は、台紙等の弾性を有するシート材からなる本体部30を備えている。本体部30の下端側の幅中央部には、支持片7が一体に設けられている。支持片7は、容器2のキャップ20の円形状の外形Fに相応して、周方向(本実施形態では円周方向)に沿って複数(本実施形態では4つ)配置されている。具体的には、容器2のキャップの外径R1よりも小さく、かつ、首部22の外径R2よりも大きい径R3を有する円形状の容器挿通孔8の開口周縁に、内方に向けて突き出る支持片7が等角度位置に複数設けられている。容器挿通孔8にキャップ20を押し込み、キャップ20により容器挿通孔8を押し広げながらキャップ20を通過させることで、容器2に本体部30(容器装着具10)が装着される。また、容器挿通孔8にキャップ20が挿入されると、キャップ20の上面により各支持片7は押圧力を受けて外側(奥側)へ開くように屈曲する。そして、各支持片7は、弾性力により復元してキャップ20の側面に当接し、キャップ20を側方から支持する。各支持片7は、等角度位置に均等配置されているので、キャップ20の側面を均等に支える。各支持片7及び容器挿通孔8は、容器装着具3の本体部30を所定の形状で切り欠くことによって容器挿通孔8が形成され、各支持片7に対応する部分を切り取らずに残したり、本体部30に切れ目を入れることにより各支持片7が形成される。
【0062】
支持片7の両側縁の基端部70A,70Bは本体部30に一体に連なっており、支持片7は基端部70A,70Bを折り曲げの支点として本体部30に対して屈曲可能である。支持片7の両側縁の基端部70A,70Bは、押し当てられる容器2のキャップ20の外形Fの周縁(外周縁)よりも外側に位置するように、本体部30側(容器挿通孔8の外側)に向けて延びている。つまり、キャップ20が押し当てられることで各支持片7が折り曲げられる際の折り曲げの支点が、キャップ20の外周縁よりも外側に位置している。各支持片7の折り曲げの支点が、キャップ20の外周縁よりも内側又は外周縁上に位置していると、容器挿通孔8にキャップ20を挿入して支持片7を屈曲させる際に、キャップ20を押し込む強さによっては、支持片7が完全に折れ曲がって塑性変形してしまう。その結果、支持片7は、キャップ20の側面に当接していても、弾性による復元力が作用した状態でキャップ20の側面に当接していないために、キャップ20を十分な強さで支持できないおそれがある。これに対して、各支持片7の折り曲げの支点が、キャップ20の外周縁よりも外側に位置していると、キャップ20の挿入時に支持片7が完全に折れ曲がってしまうことが防止され、支持片7の弾性力が保たれる。そのため、支持片7は弾性による復元力が良好に作用した状態でキャップ20の側面に当接し、キャップ20を十分な強さで支持可能である。
【0063】
また、隣接する支持片7の間の容器挿通孔8の開口周縁部分9(以下、第2支持片9という)は、支持片7よりも長さが短く、キャップ20の挿入時に、キャップ20により押し広げられることでキャップ20が通過した後、弾性力により復元してもとの狭い状態に戻ることで、容器2のキャップ20と胴部21との間(くびれ部24の外側)に差し込まれる。これにより、第2支持片9がキャップ20の下面を支持することで、キャップ20は容易に容器挿通孔8から抜け出ることが防止されている。ここで、本体部30(容器装着具10)から容器2を取り外す際には、キャップ20が容器挿通孔8から引き抜かれるが、各支持片7の折り曲げの支点が、キャップ20の外周縁よりも内側又は外周縁上に位置していると、キャップ20の引き抜き時に、容器2のキャップ20及び胴部21の間に差し込まれている第2支持片9がキャップ20の下面に押されても容易には折れ曲がらず、キャップ20の下面に第2支持片9が引っ掛かるおそれがある。この場合には、キャップ20が首部22から抜ける方向の力がキャップ20の下面に作用するので、本体部30(容器装着具10)から容器2を取り外す際にキャップ20も一緒に引き抜かれる場合がある。これに対して、各支持片7(各第2支持片9)の折り曲げの支点が、キャップ20の外周縁よりも外側に位置していると、キャップ20の引き抜き時に、第2支持片9がキャップ20の下面に押されて容易に折れ曲がる。よって、本体部30(容器装着具10)から容器2を取り外す際に、第2支持片9がキャップ20の下面に引っ掛かるのが抑制されるので、キャップ20も一緒に引き抜かれることが防止される。
【0064】
支持片7は、その先端縁が、平面視において凸曲状に形成されている。本実施形態では、支持片7の全体がなだらかな丸い山形状に形成されている。また、支持片7は、左右対称の形状を有しており、それぞれの頂部71が、所定の径を有する円の上に位置する、具体的には、容器2のキャップ20の上部中央に形成された円形状の目印25(
図3に示す)の上に位置するように形成されている。これにより、容器装着具10を容器2に装着させる際に、容器挿通孔8の中心O1を容器2のキャップ20の中心O2に合わせる位置合わせを容易に行えるようになっている。また、本実施形態では、支持片7の頂部71が丸みを帯びていることで、頂部が尖っている場合と比べると、頂部71が潰れにくくなっており、容器挿通孔8と容器2のキャップ20との位置合わせを無理なく行える。
【0065】
なお、支持片7の平面視形状は、本実施形態の形状に限られるものではない。例えば
図12に示すように、頂部71のみが丸い略台形の山形状であってもよい。また、
図13に示すように、支持片7の先端縁が、正面視において凹曲状に形成されていてもよい。この
図13に示す実施形態においては、支持片7の先端縁の凹曲形状は、支持片7の先端縁が、それぞれ所定の径を有する円の一部を構成する、具体的には、容器2のキャップ20の円形状の目印25の一部と一致するような形状に形成されている。これによっても、容器装着具10を容器2に装着させる際に、容器挿通孔8の中心O1を容器2のキャップ20の中心O2に合わせる位置合わせを容易に行える。
【0066】
さらに、容器挿通孔8の外形は、円形状に限られるものではなく、容器2のキャップ20の形状に相応して変化させたり、あるいは、容器2のキャップ20に引っ掛かるのであれば、容器2のキャップ20の形状とは関係のないその他種々の形状を採用することもでき、その形状は問わない。例えば、容器挿通孔8の外形を、容器2のキャップ20の外形よりも小さい多角形状に形成するようにしてもよい。また、容器挿通孔8の開口周縁に設ける支持片7の数も任意に設定することができる。
【0067】
また、複数の支持片7を、必ずしも、容器挿通孔8の開口周縁に等間隔で配置する必要はなく、各支持片7の間の間隔をそれぞれ変えたり、さらには、
図14に示すように、複数(図示例では3つ)の支持片7を間隔を設けずに並べて配置して支持片7の列を形成し、この支持片7の列を容器挿通孔8の開口周縁の複数箇所(図示例では2箇所)に設けるようにしてもよい。
【0068】
また、
図15に示すように、多数(図示例では7つ)の支持片7を間隔を設けずに並べて配置することで、1つの支持片7の列を、容器挿通孔8の開口周縁の半分以上の領域に及ぶようにして設けてもよい。この
図15に示す実施形態においては、この支持片7の列は、容器のキャップ20が容器挿通孔8に挿入されたとき、容器2のキャップ20の側面の少なくとも上半分側に当接するように、容器挿通孔8の開口周縁に設けられることが好ましい。容器2が容器装着具10に横倒しの状態で保持される状態では、容器2のキャップ20と胴部21との重さの差により、胴部21がその自重により垂れ下がるとともにキャップ20が浮きあがって、容器2が下方に傾くおそれがある。しかし、この支持片7の列によって、容器2のキャップ20の側面の上半分側を支えることにより、容器2のキャップ20の浮きあがりが抑制される結果、容器2が下方に傾くことを防止でき、よって、容器2をがたつくことなくしっかりと保持できるようになっている。
【0069】
上記構成の容器装着具10は、容器2をキャップ20を上にした状態で台上等に載置し、容器2のキャップ20上に容器装着具10を供給した後、容器装着具10を下方に降ろして、支持片7にキャップ20を押し当てながら、キャップ20を容器挿通孔8に通過させることで、容器2に装着される。容器挿通孔8の支持片7及び第2支持片9は、キャップ20により折り曲げられることにより、弾性力により復元して、支持片7がキャップ20の側面に当接して、キャップ20を側方から支持するとともに、第2支持片9がキャップ20及び胴部21の間(くびれ部24)に差し込まれてキャップ20の下面を支持する。この際、各支持片7の折り曲げの支点が、キャップ20の外周縁よりも外側に位置しているので、キャップ20の挿入時に支持片7が完全に折れ曲がってしまうことが防止されている。よって、屈曲した支持片7の弾性力が保たれるため、支持片7は弾性による復元力が良好に作用した状態でキャップ20の側面に当接するので、キャップ20を十分な強さで支持することができる。
【0070】
このようにして容器装着具10が装着された容器2は、キャップ20が各支持片7によって側方から十分な強さで支持されているので、本体部30(容器装着具10)に対してがたついたり回転したりすることなくしっかりと保持される。また、キャップ20の下面が第2支持片9により支持されているので、キャップ20が容器挿通孔8から容易に抜け出るのが防止される。その結果、容器2が本体部30から容易に抜け落ちて外れることが防止されている。このように、本実施形態の容器装着具10によっても、容器2を安定して保持することができる。
【0071】
また、各支持片7の折り曲げの支点が、キャップ20の外周縁よりも外側に位置しているので、キャップ20の引き抜き時に、第2支持片9がキャップ20の下面に押されて容易に折れ曲がる。よって、第2支持片9がキャップ20の下面に引っ掛かって、本体部30(容器装着具10)から容器2を取り外す際にキャップ20も一緒に引き抜かれることを防止することができる。
【0072】
なお、この実施形態の容器装着具10においても、例えば、本体部30に容器挿通孔8及び支持片7を上下二段に設け、各容器挿通孔8及び支持片7で容器2を保持することで、1つの容器装着具10に2個の容器2を上下で装着するように構成することもできる。このように、容器装着具10に設ける容器挿通孔8及び支持片9の数を任意に設定することができる。
【0073】
また、この実施形態における支持片7及び容器挿通孔8の構成についても、容器2を保持するための保持具以外にも、
図9及び
図10に示すような、アクセサリー、模型、お菓子のような小物商品Dをおまけとして収納して容器2に付帯することのできる商品収容具に用いることもできる。