特許第6094767号(P6094767)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6094767フェニルインドール含有ノボラック樹脂を含むレジスト下層膜形成組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6094767
(24)【登録日】2017年2月24日
(45)【発行日】2017年3月15日
(54)【発明の名称】フェニルインドール含有ノボラック樹脂を含むレジスト下層膜形成組成物
(51)【国際特許分類】
   G03F 7/11 20060101AFI20170306BHJP
   H01L 21/027 20060101ALI20170306BHJP
   C08G 12/26 20060101ALN20170306BHJP
【FI】
   G03F7/11 503
   H01L21/30 574
   !C08G12/26
【請求項の数】8
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2014-507864(P2014-507864)
(86)(22)【出願日】2013年3月25日
(86)【国際出願番号】JP2013058557
(87)【国際公開番号】WO2013146670
(87)【国際公開日】20131003
【審査請求日】2016年1月5日
(31)【優先権主張番号】特願2012-71804(P2012-71804)
(32)【優先日】2012年3月27日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000003986
【氏名又は名称】日産化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100068618
【弁理士】
【氏名又は名称】萼 経夫
(74)【代理人】
【識別番号】100104145
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 嘉夫
(74)【代理人】
【識別番号】100104385
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 勉
(74)【代理人】
【識別番号】100163360
【弁理士】
【氏名又は名称】伴 知篤
(72)【発明者】
【氏名】西巻 裕和
(72)【発明者】
【氏名】坂本 力丸
(72)【発明者】
【氏名】橋本 圭祐
(72)【発明者】
【氏名】新城 徹也
(72)【発明者】
【氏名】染谷 安信
(72)【発明者】
【氏名】柄澤 涼
【審査官】 倉持 俊輔
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2010/147155(WO,A1)
【文献】 国際公開第2003/068837(WO,A1)
【文献】 特開2007−297538(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03F 7/11,
C08G 12/26,
C08G 16/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(1):
【化1】
(式(1)中、R、R、及びRは環の水素原子の置換基であって、それぞれ独立に、ハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、水酸基、炭素数1乃至10のアルキル基、炭素数2乃至10のアルケニル基、炭素数6乃至40のアリール基、又はエーテル結合、ケトン結合、若しくはエステル結合を含んでいても良いそれらの組み合わせである。Rは水素原子、炭素数1乃至10のアルキル基、炭素数2乃至10のアルケニル基、炭素数6乃至40のアリール基、又はエーテル結合、ケトン結合、若しくはエステル結合を含んでいても良いそれらの組み合わせである。Rは水素原子、又はハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、カルボン酸アルキルエステル基、フェニル基、炭素数1乃至10のアルコキシ基、若しくは水酸基で置換されていても良い炭素数6乃至40のアリール基、又は複素環基であり、Rは水素原子、又はハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、カルボン酸アルキルエステル基、若しくは水酸基で置換されていても良い炭素数1乃至10のアルキル基、炭素数6乃至40のアリール基、又は複素環基であり、あるいはRとRはそれらが結合する炭素原子と一緒になって環を形成していても良い。環A及び環Bはそれぞれベンゼン環、ナフタレン環、又はアントラセン環を示す。n1、n2、及びn3はそれぞれ0以上で、且つ環に置換できる最大の数までの整数である。)で表される単位構造を有するポリマーを含むレジスト下層膜形成組成物。
【請求項2】
環A及び環Bが共にベンゼン環であり、n1、n2、及びn3が0であり、Rが水素原子である請求項1に記載のレジスト下層膜形成組成物。
【請求項3】
が水素原子、又はハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、カルボン酸アルキルエステル基、フェニル基、炭素数1乃至10のアルコキシ基、若しくは水酸基で置換されていても良いフェニル基、ナフチル基、アントリル基、又はピレニル基であり、Rが水素原子である請求項1又は請求項2に記載のレジスト下層膜形成組成物。
【請求項4】
更に架橋剤を含む請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のレジスト下層膜形成組成物。
【請求項5】
更に酸及び/又は酸発生剤を含む請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のレジスト下層膜形成組成物。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のレジスト下層膜形成組成物を半導体基板上に塗布し焼成することによって得られるレジスト下層膜。
【請求項7】
半導体基板上に請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のレジスト下層膜形成組成物により下層膜を形成する工程、その上にレジスト膜を形成する工程、光又は電子線の照射と現像によりレジストパターンを形成する工程、レジストパターンにより該下層膜をエッチングする工程、及びパターン化された下層膜により半導体基板を加工する工程を含む半導体装置の製造方法。
【請求項8】
半導体基板に請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のレジスト下層膜形成組成物により下層膜を形成する工程、その上にハードマスクを形成する工程、更にその上にレジスト膜を形成する工程、光又は電子線の照射と現像によりレジストパターンを形成する工程、レジストパターンによりハードマスクをエッチングする工程、パターン化されたハードマスクにより該下層膜をエッチングする工程、及びパターン化された下層膜により半導体基板を加工する工程を含む半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体基板加工時に有効なリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物、並びに該レジスト下層膜形成組成物を用いるレジストパターン形成法、及び半導体装置の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から半導体デバイスの製造において、フォトレジスト組成物を用いたリソグラフィーによる微細加工が行われている。前記微細加工はシリコンウェハー等の被加工基板上にフォトレジスト組成物の薄膜を形成し、その上に半導体デバイスのパターンが描かれたマスクパターンを介して紫外線などの活性光線を照射し、現像し、得られたフォトレジストパターンを保護膜としてシリコンウェハー等の被加工基板をエッチング処理する加工法である。ところが、近年、半導体デバイスの高集積度化が進み、使用される活性光線もKrFエキシマレーザ(248nm)からArFエキシマレーザ(193nm)へと短波長化される傾向にある。これに伴い活性光線の基板からの乱反射や定在波の影響が大きな問題であった。そこでフォトレジストと被加工基板の間に反射防止膜(BottomAnti−ReflectiveCoating、BARC)を設ける方法が広く検討されるようになってきた。
【0003】
今後、レジストパターンの微細化が進行すると、解像度の問題やレジストパターンが現像後に倒れるという問題が生じ、レジストの薄膜化が望まれてくる。そのため、基板加工に充分なレジストパターン膜厚を得ることが難しく、レジストパターンだけではなく、レジストと加工する半導体基板との間に作成されるレジスト下層膜にも基板加工時のマスクとしての機能を持たせるプロセスが必要になってきた。このようなプロセス用のレジスト下層膜として従来の高エッチレート性(エッチング速度の早い)レジスト下層膜とは異なり、レジストに近いドライエッチング速度の選択比を持つリソグラフィー用レジスト下層膜、レジストに比べて小さいドライエッチング速度の選択比を持つリソグラフィー用レジスト下層膜や半導体基板に比べて小さいドライエッチング速度の選択比を持つリソグラフィー用レジスト下層膜が要求されるようになってきている。
【0004】
上記レジスト下層膜用のポリマーとして例えば以下のものが例示されている。
ポリビニルカルバゾールを用いたレジスト下層膜形成組成物が例示されている(特許文献1、特許文献2、及び特許文献3を参照)。
フルオレンフェノールノボラック樹脂を用いたレジスト下層膜形成組成物が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
フルオレンナフトールノボラック樹脂を用いたレジスト下層膜形成組成物が開示されている(例えば、特許文献5参照)。
フルオレンフェノールとアリールアルキレンを繰り返し単位とする樹脂を含むレジスト下層膜形成組成物が開示されている(例えば、特許文献6、特許文献7参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平2−293850号公報
【特許文献2】特開平1−154050号公報
【特許文献3】特開平2−22657号公報
【特許文献4】特開2005−128509
【特許文献5】特開2007−199653
【特許文献6】特開2007−178974
【特許文献7】米国特許第7378217号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、半導体装置製造のリソグラフィープロセスに用いるためのレジスト下層膜形成組成物を提供することである。また本発明は、レジスト層とのインターミキシングが起こらず、優れたレジストパターンが得られ、レジストに近いドライエッチング速度の選択比を持つリソグラフィー用レジスト下層膜、レジストに比べて小さいドライエッチング速度の選択比を持つリソグラフィー用レジスト下層膜や半導体基板に比べて小さいドライエッチング速度の選択比を持つリソグラフィー用レジスト下層膜を提供することにある。また本発明は、248nm、193nm、157nm等の波長の照射光を微細加工に使用する際に基板からの反射光を効果的に吸収する性能を付与することもできる。さらに、本発明はレジスト下層膜形成組成物を用いたレジストパターンの形成法を提供することにある。そして、耐熱性も兼ね備えたレジスト下層膜を形成するためのレジスト下層膜形成組成物を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願発明は第1観点として、下記式(1):
【化1】
(式(1)中、R、R、及びRは環の水素原子の置換基であって、それぞれ独立に、ハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、水酸基、炭素数1乃至10のアルキル基、炭素数2乃至10のアルケニル基、炭素数6乃至40のアリール基、又はエーテル結合、ケトン結合、若しくはエステル結合を含んでいても良いそれらの組み合わせである。Rは水素原子、炭素数1乃至10のアルキル基、炭素数2乃至10のアルケニル基、炭素数6乃至40のアリール基、又はエーテル結合、ケトン結合、若しくはエステル結合を含んでいても良いそれらの組み合わせである。Rは水素原子又は、ハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、カルボン酸アルキルエステル基、フェニル基、炭素数1ないし10のアルコキシ基、若しくは水酸基で置換されていても良い炭素数6乃至40のアリール基、又は複素環基であり、Rは水素原子、又はハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、カルボン酸アルキルエステル基、若しくは水酸基で置換されていても良い炭素数1乃至10のアルキル基、炭素数6乃至40のアリール基、又は複素環基であり、あるいはRとRはそれらが結合する炭素原子と一緒になって環を形成していても良い。環A及び環Bはそれぞれベンゼン環、ナフタレン環、又はアントラセン環を示す。n1、n2、及びn3はそれぞれ0以上で、且つ環に置換できる最大の数までの整数である。)で表される単位構造を有するポリマーを含むレジスト下層膜形成組成物、
第2観点として、環A及び環Bが共にベンゼン環であり、n1、n2、及びn3が0であり、Rが水素原子である第1観点に記載のレジスト下層膜形成組成物、
第3観点として、Rが水素原子又は、ハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、カルボン酸アルキルエステル基、フェニル基、炭素数1ないし10のアルコキシ基、若しくは水酸基で置換されていても良いフェニル基、ナフチル基、アントリル基、又はピレニル基であり、Rが水素原子である第1観点又は第2観点に記載のレジスト下層膜形成組成物、
第4観点として、更に架橋剤を含む第1観点乃至第3観点のいずれか一つに記載のレジスト下層膜形成組成物、
第5観点として、更に酸及び/又は酸発生剤を含む第1観点乃至第4観点のいずれか一つに記載のレジスト下層膜形成組成物、
第6観点として、第1観点乃至第5観点のいずれか一つに記載のレジスト下層膜形成組成物を半導体基板上に塗布し焼成することによって得られるレジスト下層膜、
第7観点として、半導体基板上に第1観点乃至第5観点のいずれか一つに記載のレジスト下層膜形成組成物により下層膜を形成する工程、その上にレジスト膜を形成する工程、光又は電子線の照射と現像によりレジストパターンを形成する工程、レジストパターンにより該下層膜をエッチングする工程、及びパターン化された下層膜により半導体基板を加工する工程を含む半導体装置の製造方法、及び
第8観点として、半導体基板に第1観点乃至第5観点のいずれか一つに記載のレジスト下層膜形成組成物により下層膜を形成する工程、その上にハードマスクを形成する工程、更にその上にレジスト膜を形成する工程、光又は電子線の照射と現像によりレジストパターンを形成する工程、レジストパターンによりハードマスクをエッチングする工程、パターン化されたハードマスクにより該下層膜をエッチングする工程、及びパターン化された下層膜により半導体基板を加工する工程を含む半導体装置の製造方法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明のレジスト下層膜形成組成物により、レジスト下層膜の上層部とその上に被覆される層とのインターミキシングを起こすことなく、良好なレジストのパターン形状を形成することができる。
本発明のレジスト下層膜形成組成物には基板からの反射を効率的に抑制する性能を付与することも可能であり、露光光の反射防止膜としての効果を併せ持つこともできる。
本発明のレジスト下層膜形成組成物により、レジストに近いドライエッチング速度の選択比、レジストに比べて小さいドライエッチング速度の選択比や半導体基板に比べて小さいドライエッチング速度の選択比を持つ、優れたレジスト下層膜を提供することができる。
【0009】
レジストパターンの微細化に伴いレジストパターンが現像後に倒れることを防止するためにレジストの薄膜化が行われている。そのような薄膜レジストでは、レジストパターンをエッチングプロセスでその下層膜に転写し、その下層膜をマスクとして基板加工を行うプロセスや、レジストパターンをエッチングプロセスでその下層膜に転写し、さらに下層膜に転写されたパターンを異なるガス組成を用いてその下層膜に転写するという行程を繰り返し、最終的に基板加工を行うプロセスがある。本発明のレジスト下層膜及びその形成組成物はこれらのプロセスに有効であり、本発明のレジスト下層膜を用いて基板を加工する時は、加工基板(例えば、基板上の熱酸化ケイ素膜、窒化珪素膜、ポリシリコン膜等)に対して十分にエッチング耐性を有するものである。
【0010】
そして、本発明のレジスト下層膜は、平坦化膜、レジスト下層膜、レジスト層の汚染防止膜、ドライエッチ選択性を有する膜として用いることができる。これにより、半導体製造のリソグラフィープロセスにおけるレジストパターン形成を、容易に、精度良く行うことができるようになる。
【0011】
本発明によるレジスト下層膜形成組成物によるレジスト下層膜を基板上に形成し、その上にハードマスクを形成し、その上にレジスト膜を形成し、露光と現像によりレジストパターンを形成し、レジストパターンをハードマスクに転写し、ハードマスクに転写されたレジストパターンをレジスト下層膜に転写し、そのレジスト下層膜で半導体基板の加工を行うプロセスがある。このプロセスでハードマスクは有機ポリマーや無機ポリマーと溶剤を含む塗布型の組成物によって行われる場合と、無機物の真空蒸着によって行われる場合がある。無機物(例えば、窒化酸化ケイ素)の真空蒸着では蒸着物がレジスト下層膜表面に堆積するが、その際にレジスト下層膜表面の温度が400℃前後に上昇する。本発明では用いられるポリマーが式(1)の単位構造を有するポリマーであるため極めて耐熱性が高く、蒸着物の堆積によっても熱劣化を生じない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施例1で調製されたレジスト下層膜形成組成物の溶液を、スピンコーターを用いてホールウェハー基板上に塗布し、400℃2分間の焼成を行った後の基板上面部の断面を電子顕微鏡で観察した写真(倍率は10万倍)。
図2】実施例2で調製されたレジスト下層膜形成組成物の溶液を、スピンコーターを用いてホールウェハー基板上に塗布し、400℃2分間の焼成を行った後の基板上面部の断面を電子顕微鏡で観察した写真(倍率は10万倍)。
図3】実施例3で調製されたレジスト下層膜形成組成物の溶液を、スピンコーターを用いてホールウェハー基板上に塗布し、400℃2分間の焼成を行った後の基板上面部の断面を電子顕微鏡で観察した写真(倍率は10万倍)。
図4】実施例4で調製されたレジスト下層膜形成組成物の溶液を、スピンコーターを用いてホールウェハー基板上に塗布し、400℃2分間の焼成を行った後の基板上面部の断面を電子顕微鏡で観察した写真(倍率は10万倍)。
図5】比較例2で調製されたレジスト下層膜形成組成物の溶液を、スピンコーターを用いてホールウェハー基板上に塗布し、400℃2分間の焼成を行った後の基板上面部の断面を電子顕微鏡で観察した写真(倍率は10万倍)。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は式(1)の単位構造を有するポリマーを含むレジスト下層膜形成組成物である。
本発明において上記のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物は上記ポリマーと溶剤を含む。そして、架橋剤と酸を含むことができ、必要に応じて酸発生剤、界面活性剤等の添加剤を含むことができる。この組成物の固形分は0.1乃至70質量%、または0.1乃至60質量%である。固形分はレジスト下層膜形成組成物から溶剤を除いた全成分の含有割合である。固形分中に上記ポリマーを1乃至100質量%、または1乃至99.9質量%、または50乃至99.9質量%、または50乃至95質量%、または50乃至90質量%の割合で含有することができる。
本発明に用いられるポリマーは、重量平均分子量が600乃至1000000、又は600乃至200000である。
【0014】
式(1)中、R、R、及びRは環の水素原子の置換基であって、それぞれ独立に、ハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、水酸基、炭素数1乃至10のアルキル基、炭素数2乃至10のアルケニル基、炭素数6乃至40のアリール基、又はエーテル結合、ケトン結合、若しくはエステル結合を含んでいても良いそれらの組み合わせである。Rは水素原子、炭素数1乃至10のアルキル基、炭素数2乃至10のアルケニル基、炭素数6乃至40のアリール基、又はエーテル結合、ケトン結合、若しくはエステル結合を含んでいても良いそれらの組み合わせである。Rは水素原子又は、ハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、カルボン酸アルキルエステル基、フェニル基、炭素数1ないし10のアルコキシ基、若しくは水酸基で置換されていても良い炭素数6乃至40のアリール基、又は複素環基であり、Rは水素原子、又はハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、カルボン酸アルキルエステル基、若しくは水酸基で置換されていても良い炭素数1乃至10のアルキル基、炭素数6乃至40のアリール基、又は複素環基であり、あるいはRとRはそれらが結合する炭素原子と一緒になって環を形成していても良い。環A及び環Bはそれぞれベンゼン環、ナフタレン環、又はアントラセン環を示す。n1、n2、及びn3はそれぞれ0以上で、且つ環に置換できる最大の数までの整数である。
カルボン酸アルキルエステル基のアルキル基は炭素数1乃至10のアルキル基が挙げられる。
【0015】
炭素数1乃至10のアルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、1−メチル−シクロプロピル基、2−メチル−シクロプロピル基、n−ペンチル基、1−メチル−n−ブチル基、2−メチル−n−ブチル基、3−メチル−n−ブチル基、1,1−ジメチル−n−プロピル基、1,2−ジメチル−n−プロピル基、2,2−ジメチル−n−プロピル基、1−エチル−n−プロピル基、シクロペンチル基、1−メチル−シクロブチル基、2−メチル−シクロブチル基、3−メチル−シクロブチル基、1,2−ジメチル−シクロプロピル基、2,3−ジメチル−シクロプロピル基、1−エチル−シクロプロピル基、2−エチル−シクロプロピル基、n−ヘキシル基、1−メチル−n−ペンチル基、2−メチル−n−ペンチル基、3−メチル−n−ペンチル基、4−メチル−n−ペンチル基、1,1−ジメチル−n−ブチル基、1,2−ジメチル−n−ブチル基、1,3−ジメチル−n−ブチル基、2,2−ジメチル−n−ブチル基、2,3−ジメチル−n−ブチル基、3,3−ジメチル−n−ブチル基、1−エチル−n−ブチル基、2−エチル−n−ブチル基、1,1,2−トリメチル−n−プロピル基、1,2,2−トリメチル−n−プロピル基、1−エチル−1−メチル−n−プロピル基、1−エチル−2−メチル−n−プロピル基、シクロヘキシル基、1−メチル−シクロペンチル基、2−メチル−シクロペンチル基、3−メチル−シクロペンチル基、1−エチル−シクロブチル基、2−エチル−シクロブチル基、3−エチル−シクロブチル基、1,2−ジメチル−シクロブチル基、1,3−ジメチル−シクロブチル基、2,2−ジメチル−シクロブチル基、2,3−ジメチル−シクロブチル基、2,4−ジメチル−シクロブチル基、3,3−ジメチル−シクロブチル基、1−n−プロピル−シクロプロピル基、2−n−プロピル−シクロプロピル基、1−i−プロピル−シクロプロピル基、2−i−プロピル−シクロプロピル基、1,2,2−トリメチル−シクロプロピル基、1,2,3−トリメチル−シクロプロピル基、2,2,3−トリメチル−シクロプロピル基、1−エチル−2−メチル−シクロプロピル基、2−エチル−1−メチル−シクロプロピル基、2−エチル−2−メチル−シクロプロピル基及び2−エチル−3−メチル−シクロプロピル基等が挙げられる。
【0016】
炭素数2乃至10のアルケニル基としてはエテニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−メチル−1−エテニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−エチルエテニル基、1−メチル−1−プロペニル基、1−メチル−2−プロペニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−n−プロピルエテニル基、1−メチル−1−ブテニル基、1−メチル−2−ブテニル基、1−メチル−3−ブテニル基、2−エチル−2−プロペニル基、2−メチル−1−ブテニル基、2−メチル−2−ブテニル基、2−メチル−3−ブテニル基、3−メチル−1−ブテニル基、3−メチル−2−ブテニル基、3−メチル−3−ブテニル基、1,1−ジメチル−2−プロペニル基、1−i−プロピルエテニル基、1,2−ジメチル−1−プロペニル基、1,2−ジメチル−2−プロペニル基、1−シクロペンテニル基、2−シクロペンテニル基、3−シクロペンテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、1−メチル−1−ペンテニル基、1−メチル−2−ペンテニル基、1−メチル−3−ペンテニル基、1−メチル−4−ペンテニル基、1−n−ブチルエテニル基、2−メチル−1−ペンテニル基、2−メチル−2−ペンテニル基、2−メチル−3−ペンテニル基、2−メチル−4−ペンテニル基、2−n−プロピル−2−プロペニル基、3−メチル−1−ペンテニル基、3−メチル−2−ペンテニル基、3−メチル−3−ペンテニル基、3−メチル−4−ペンテニル基、3−エチル−3−ブテニル基、4−メチル−1−ペンテニル基、4−メチル−2−ペンテニル基、4−メチル−3−ペンテニル基、4−メチル−4−ペンテニル基、1,1−ジメチル−2−ブテニル基、1,1−ジメチル−3−ブテニル基、1,2−ジメチル−1−ブテニル基、1,2−ジメチル−2−ブテニル基、1,2−ジメチル−3−ブテニル基、1−メチル−2−エチル−2−プロペニル基、1−s−ブチルエテニル基、1,3−ジメチル−1−ブテニル基、1,3−ジメチル−2−ブテニル基、1,3−ジメチル−3−ブテニル基、1−i−ブチルエテニル基、2,2−ジメチル−3−ブテニル基、2,3−ジメチル−1−ブテニル基、2,3−ジメチル−2−ブテニル基、2,3−ジメチル−3−ブテニル基、2−i−プロピル−2−プロペニル基、3,3−ジメチル−1−ブテニル基、1−エチル−1−ブテニル基、1−エチル−2−ブテニル基、1−エチル−3−ブテニル基、1−n−プロピル−1−プロペニル基、1−n−プロピル−2−プロペニル基、2−エチル−1−ブテニル基、2−エチル−2−ブテニル基、2−エチル−3−ブテニル基、1,1,2−トリメチル−2−プロペニル基、1−t−ブチルエテニル基、1−メチル−1−エチル−2−プロペニル基、1−エチル−2−メチル−1−プロペニル基、1−エチル−2−メチル−2−プロペニル基、1−i−プロピル−1−プロペニル基、1−i−プロピル−2−プロペニル基、1−メチル−2−シクロペンテニル基、1−メチル−3−シクロペンテニル基、2−メチル−1−シクロペンテニル基、2−メチル−2−シクロペンテニル基、2−メチル−3−シクロペンテニル基、2−メチル−4−シクロペンテニル基、2−メチル−5−シクロペンテニル基、2−メチレン−シクロペンチル基、3−メチル−1−シクロペンテニル基、3−メチル−2−シクロペンテニル基、3−メチル−3−シクロペンテニル基、3−メチル−4−シクロペンテニル基、3−メチル−5−シクロペンテニル基、3−メチレン−シクロペンチル基、1−シクロヘキセニル基、2−シクロヘキセニル基及び3−シクロヘキセニル基等が挙げられる。
【0017】
炭素数1乃至10のアルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、1−メチル−n−ブトキシ基、2−メチル−n−ブトキシ基、3−メチル−n−ブトキシ基、1,1−ジメチル−n−プロポキシ基、1,2−ジメチル−n−プロポキシ基、2,2−ジメチル−n−プロポキシ基、1−エチル−n−プロポキシ基、n−ヘキシルオキシ基、1−メチル−n−ペンチルオキシ基、2−メチル−n−ペンチルオキシ基、3−メチル−n−ペンチルオキシ基、4−メチル−n−ペンチルオキシ基、1,1−ジメチル−n−ブトキシ基、1,2−ジメチル−n−ブトキシ基、1,3−ジメチル−n−ブトキシ基、2,2−ジメチル−n−ブトキシ基、2,3−ジメチル−n−ブトキシ基、3,3−ジメチル−n−ブトキシ基、1−エチル−n−ブトキシ基、2−エチル−n−ブトキシ基、1,1,2−トリメチル−n−プロポキシ基、1,2,2−トリメチル−n−プロポキシ基、1−エチル−1−メチル−n−プロポキシ基、及び1−エチル−2−メチル−n−プロポキシ基等が挙げられる。
【0018】
上記炭素数6乃至40のアリール基としてはフェニル基、o−メチルフェニル基、m−メチルフェニル基、p−メチルフェニル基、o−クロルフェニル基、m−クロルフェニル基、p−クロルフェニル基、o−フルオロフェニル基、p−フルオロフェニル基、o−メトキシフェニル基、p−メトキシフェニル基、p−ニトロフェニル基、p−シアノフェニル基、α−ナフチル基、β−ナフチル基、o−ビフェニリル基、m−ビフェニリル基、p−ビフェニリル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基及び9−フェナントリル基、1−ピレニル基等が挙げられる。
上記複素環基としては窒素、イオウ、酸素を含む5乃至6員環の複素環からなる有機基が好ましく、例えばピロール基、フラン基、チオフェン基、イミダゾール基、オキサゾール基、チアゾール基、ピラゾール基、イソオキサゾール基、イソチアゾール基、ピリジン基等が挙げられる。
【0019】
水酸基で置換されている炭素数6乃至40のアリール基は例えばフェノール、ジヒドロキシベンゼン、トリヒドロキシベンゼン、ナフトール、ジヒドロキシナフタレン、トリヒドロキシナフタレン、ヒドロキシアントラセン、ジヒドロキシアントラセン、トリヒドロキシアントラセン等から誘導される基が挙げられる。
【0020】
環A及び環Bはそれぞれベンゼン環、ナフタレン環、又はアントラセン環を示す。
環Aがベンゼン環である場合にはn1は0乃至4の整数である。環Aがナフタレン環である場合にはn1は0乃至6の整数である。環Aがアントラセン環である場合にはn1は0乃至8の整数である。
n2は0乃至1の整数である。
そして、環Bがベンゼン環である場合にはn3は0乃至3の整数である。環Bがナフタレン環である場合にはn3は0乃至5の整数である。環Bがアントラセン環である場合には0乃至7の整数である。
【0021】
式(1)の単位構造は例えば環A及び環Bが共にベンゼン環であり、n1、n2、及びn3が0であり、Rが水素原子である場合の単位構造を用いることができる。
そして、式(1)の単位構造ではRが水素原子又は、ハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、カルボン酸アルキルエステル基、フェニル基、炭素数1ないし10のアルコキシ基、若しくは水酸基で置換されていても良いフェニル基、ナフチル基、アントリル基、又はピレニル基であり、Rが水素原子である単位構造を用いることができる。
【0022】
本願発明において、式(1)の単位構造は環A及び環Bを含む複素環化合物(複素環基含有芳香族化合物)と、アルデヒド類又はケトン類との間でノボラック樹脂が形成される。
【0023】
本発明のポリマーの製造に用いられるアルデヒド類としてはホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、カプロンアルデヒド、2−メチルブチルアルデヒド、ヘキシルアルデヒド、ウンデカンアルデヒド、7−メトキシ−3、7−ジメチルオクチルアルデヒド、シクロヘキサンアルデヒド、3−メチル−2−ブチルアルデヒド、グリオキザール、マロンアルデヒド、スクシンアルデヒド、グルタルアルデヒド、グルタルアルデヒド、アジピンアルデヒド、等の飽和脂肪族アルデヒド類、アクロレイン、メタクロレイン等の不飽和脂肪族アルデヒド類、フルフラール、ピリジンアルデヒド等のヘテロ環式アルデヒド類、ベンズアルデヒド、ナフチルアルデヒド、アントリルアルデヒド、フェナントリルアルデヒド、サリチルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、3−フェニルプロピオンアルデヒド、トリルアルデヒド、(N,N−ジメチルアミノ)ベンズアルデヒド、アセトキシベンズアルデヒド、1−ピレンカルボキシアルデヒド、アニスアルデヒド、テレフタルアルデヒド等の芳香族アルデヒド類等が挙げられる。特に芳香族アルデヒドを好ましく用いることができる。
【0024】
また、本発明のポリマーの製造に用いられるケトン類としてはジアリールケトン類であり、例えばジフェニルケトン、フェニルナフチルケトン、ジナフチルケトン、フェニルトリルケトン、ジトリルケトン、9−フルオレノン等が挙げられる。
【0025】
本発明に用いられるポリマーは環A及び環Bを含む複素環化合物(複素環基含有芳香族化合物)とアルデヒド類又はケトン類とを縮合して得られるノボラック樹脂である。この縮合反応では複素環基含有芳香族化合物に含まれ反応に関与するフェニル基1当量に対して、アルデヒド類又はケトン類を0.1乃至10当量の割合で用いることができる。
【0026】
上記縮合反応で用いられる酸触媒としては、例えば硫酸、リン酸、過塩素酸等の鉱酸類、p−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸一水和物等の有機スルホン酸類、蟻酸、シュウ酸等のカルボン酸類が使用される。
酸触媒の使用量は、使用する酸類の種類によって種々選択される。通常、複素環基含有芳香族化合物100質量部に対して、0.001乃至10000質量部、好ましくは、0.01乃至1000質量部、より好ましくは0.1乃至100質量部である。
【0027】
上記の縮合反応は無溶剤でも行われるが、通常溶剤を用いて行われる。溶剤としては反応を阻害しないものであれば全て使用することができる。例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類が挙げられる。また、使用する酸触媒が例えば蟻酸のような液状のものであるならば溶剤としての役割を兼ねさせることもできる。
縮合時の反応温度は通常40℃乃至200℃である。反応時間は反応温度によって種々選択されるが、通常30分乃至50時間程度である。
以上のようにして得られる重合体の重量平均分子量Mwは、通常500乃至1000000、又は600乃至200000である。
【0028】
式(1)の単位構造を有するポリマーは例えば以下に例示することができる。
【化2】
【化3】
【0029】
上記ポリマーは他のポリマーを全ポリマー中に30質量%以内で混合して用いることができる。
【0030】
それらポリマーとしてはポリアクリル酸エステル化合物、ポリメタクリル酸エステル化合物、ポリアクリルアミド化合物、ポリメタクリルアミド化合物、ポリビニル化合物、ポリスチレン化合物、ポリマレイミド化合物、ポリマレイン酸無水物、及びポリアクリロニトリル化合物が挙げられる。
ポリアクリル酸エステル化合物の原料モノマーとしては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ベンジルアクリレート、ナフチルアクリレート、アントリルアクリレート、アントリルメチルアクリレート、フェニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、イソボルニルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、2−メチル−2−アダマンチルアクリレート、2−エチル−2−アダマンチルアクリレート、2−プロピル−2−アダマンチルアクリレート、2−メトキシブチル−2−アダマンチルアクリレート、8−メチル−8−トリシクロデシルアクリレート、8−エチル−8−トリシクロデシルアクリレート、及び5−アクリロイルオキシ−6−ヒドロキシノルボルネン−2−カルボキシリック−6−ラクトン等が挙げられる。
ポリメタクリル酸エステル化合物の原料モノマーとしては、エチルメタクリレート、ノルマルプロピルメタクリレート、ノルマルペンチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ナフチルメタクリレート、アントリルメタクリレート、アントリルメチルメタクリレート、フェニルメタクリレート、2−フェニルエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,2−トリクロロエチルメタクリレート、メチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、ノルマルラウリルメタクリレート、ノルマルステアリルメタクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、イソステアリルメタクリレート、ノルマルブトキシエチルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート、2−エチル−2−アダマンチルメタクリレート、2−プロピル−2−アダマンチルメタクリレート、2−メトキシブチル−2−アダマンチルメタクリレート、8−メチル−8−トリシクロデシルメタクリレート、8−エチル−8−トリシクロデシルメタクリレート、5−メタクリロイルオキシ−6−ヒドロキシノルボルネン−2−カルボキシリック−6−ラクトン、及び2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチルメタクリレート等が挙げられる。
アクリルアミド化合物としては、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、及びN,N−ジメチルアクリルアミド等が挙げられる。
【0031】
ポリメタクリル酸アミド化合物の原料モノマーとしては、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−ベンジルメタクリルアミド、N−フェニルメタクリルアミド、及びN,N−ジメチルメタクリルアミド等が挙げられる。
ポリビニル化合物の原料モノマーとしては、ビニルエーテル、メチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、及びプロピルビニルエーテル等が挙げられる。
ポリスチレン化合物の原料モノマーとしては、スチレン、メチルスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、及びヒドロキシスチレン等が挙げられる。
ポリマレイミド化合物の原料モノマーとしては、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、及びN−シクロヘキシルマレイミド等が挙げられる。
【0032】
これらポリマーの製造は、有機溶剤に付加重合性モノマー及び必要に応じて添加される連鎖移動剤(モノマーの質量に対して10%以下)を溶解した後、重合開始剤を加えて重合反応を行い、その後、重合停止剤を添加することにより製造することができる。重合開始剤の添加量としてはモノマーの質量に対して1乃至10%であり、重合停止剤の添加量としては0.01乃至0.2質量%である。使用される有機溶剤としてはプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、乳酸エチル、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、及びジメチルホルムアミド等が、連鎖移動剤としてはドデカンチオール及びドデシルチオール等が、重合開始剤としてはアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等が、そして、重合停止剤としては4−メトキシフェノール等が挙げられる。反応温度としては30乃至100℃、反応時間としては1乃至48時間から適宜選択される。
【0033】
本発明のレジスト下層膜形成組成物は架橋剤成分を含むことができる。その架橋剤としては、メラミン系、置換尿素系、またはそれらのポリマー系等が挙げられる。好ましくは、少なくとも2個の架橋形成置換基を有する架橋剤であり、メトキシメチル化グリコールウリル、ブトキシメチル化グリコールウリル、メトキシメチル化メラミン、ブトキシメチル化メラミン、メトキシメチル化ベンゾグワナミン、ブトキシメチル化ベンゾグワナミン、メトキシメチル化尿素、ブトキシメチル化尿素、メトキシメチル化チオ尿素、またはメトキシメチル化チオ尿素等の化合物である。また、これらの化合物の縮合体も使用することができる。
【0034】
また、上記架橋剤としては耐熱性の高い架橋剤を用いることができる。耐熱性の高い架橋剤としては分子内に芳香族環(例えば、ベンゼン環、ナフタレン環)を有する架橋形成置換基を含有する化合物を好ましく用いることができる。
【0035】
この化合物は下記式(3)の部分構造を有する化合物や、下記式(4)の繰り返し単位を有するポリマー又はオリゴマーが挙げられる。
式(3)中、R10及びR11はそれぞれ水素原子、炭素数1乃至10のアルキル基、又は炭素数6乃至20のアリール基であり、n10は1乃至4の整数であり、n11は1乃至(5−n10)の整数であり、(n10+n11)は2乃至5の整数を示す。
【0036】
式(4)中、R12は水素原子又は炭素数1乃至10のアルキル基であり、R13は炭素数1乃至10のアルキル基であり、n12は1乃至4の整数であり、n13は0乃至(4−n12)であり、(n12+n13)は1乃至4の整数を示す。オリゴマー及びポリマーは繰り返し単位構造の数が2乃至100、又は2乃至50の範囲で用いることができる。
これらのアルキル基及びアリール基は、上記アルキル基及びアリール基を例示することができる。
【0037】
【化4】
【0038】
式(3)、式(4)の化合物、ポリマー、オリゴマーは以下に例示される。
【化5】
【0039】
【化6】
【0040】
【化7】
【0041】
上記化合物は旭有機材工業(株)、本州化学工業(株)の製品として入手することができる。例えば上記架橋剤の中で式(3−21)の化合物は旭有機材工業(株)、商品名TM−BIP−Aとして入手することができる。また、式(3−22)の化合物は本州化学工業(株)、商品名TMOM−BPとして入手することができる。
架橋剤の添加量は、使用する塗布溶剤、使用する下地基板、要求される溶液粘度、要求される膜形状などにより変動するが、全固形分に対して0.001乃至80質量%、好ましくは0.01乃至50質量%、さらに好ましくは0.05乃至40質量%である。これら架橋剤は自己縮合による架橋反応を起こすこともあるが、本発明の上記のポリマー中に架橋性置換基が存在する場合は、それらの架橋性置換基と架橋反応を起こすことができる。
【0042】
本発明では上記架橋反応を促進するための触媒として、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ピリジニウムp−トルエンスルホン酸、サリチル酸、スルホサリチル酸、クエン酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、ナフタレンカルボン酸等の酸性化合物又は/及び2,4,4,6−テトラブロモシクロヘキサジエノン、ベンゾイントシレート、2−ニトロベンジルトシレート、その他有機スルホン酸アルキルエステル、トリフルオロメタンスルホン酸の第4級アンモニウム塩、等の熱酸発生剤を配合する事が出来る。配合量は全固形分に対して、0.0001乃至20質量%、好ましくは0.0005乃至10質量%、好ましくは0.01乃至3質量%である。
【0043】
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物は、リソグラフィー工程で上層に被覆されるフォトレジストとの酸性度を一致させる為に、光酸発生剤を添加する事が出来る。好ましい光酸発生剤としては、例えば、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート等のオニウム塩系光酸発生剤類、フェニル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のハロゲン含有化合物系光酸発生剤類、ベンゾイントシレート、N−ヒドロキシスクシンイミドトリフルオロメタンスルホネート等のスルホン酸系光酸発生剤類等が挙げられる。上記光酸発生剤は全固形分に対して、0.2乃至10質量%、好ましくは0.4乃至5質量%である。
【0044】
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜材料には、上記以外に必要に応じて更なる吸光剤、レオロジー調整剤、接着補助剤、界面活性剤などを添加することができる。
更なる吸光剤としては例えば、「工業用色素の技術と市場」(CMC出版)や「染料便覧」(有機合成化学協会編)に記載の市販の吸光剤、例えば、C.I.DisperseYellow1,3,4,5,7,8,13,23,31,49,50,51,54,60,64,66,68,79,82,88,90,93,102,114及び124;C.I.D isperseOrange1,5,13,25,29,30,31,44,57,72及び73;C.I.DisperseRed1,5,7,13,17,19,43,50,54,58,65,72,73,88,117,137,143,199及び210;C.I.DisperseViolet43;C.I.DisperseBlue96;C.I.FluorescentBrighteningAgent 112,135及び163;C.I.SolventOrange2及び45;C.I.SolventRed1,3,8,23,24,25,27及び49;C.I.PigmentGreen10;C.I.PigmentBrown2等を好適に用いることができる。上記吸光剤は通常、リソグラフィー用レジスト下層膜材料の全固形分に対して10質量%以下、好ましくは5質量%以下の割合で配合される。
【0045】
レオロジー調整剤は、主にレジスト下層膜形成組成物の流動性を向上させ、特にベーキング工程において、レジスト下層膜の膜厚均一性の向上やホール内部へのレジスト下層膜形成組成物の充填性を高める目的で添加される。具体例としては、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジヘキシルフタレート、ブチルイソデシルフタレート等のフタル酸誘導体、ジノルマルブチルアジペート、ジイソブチルアジペート、ジイソオクチルアジペート、オクチルデシルアジペート等のアジピン酸誘導体、ジノルマルブチルマレート、ジエチルマレート、ジノニルマレート等のマレイン酸誘導体、メチルオレート、ブチルオレート、テトラヒドロフルフリルオレート等のオレイン酸誘導体、またはノルマルブチルステアレート、グリセリルステアレート等のステアリン酸誘導体を挙げることができる。これらのレオロジー調整剤は、リソグラフィー用レジスト下層膜材料の全固形分に対して通常30質量%未満の割合で配合される。
【0046】
接着補助剤は、主に基板あるいはレジストとレジスト下層膜形成組成物の密着性を向上させ、特に現像においてレジストが剥離しないようにするための目的で添加される。具体例としては、トリメチルクロロシラン、ジメチルビニルクロロシラン、メチルジフエニルクロロシラン、クロロメチルジメチルクロロシラン等のクロロシラン類、トリメチルメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、ジメチルビニルエトキシシラン、ジフエニルジメトキシシラン、フエニルトリエトキシシラン等のアルコキシシラン類、ヘキサメチルジシラザン、N,N’ービス(トリメチルシリル)ウレア、ジメチルトリメチルシリルアミン、トリメチルシリルイミダゾール等のシラザン類、ビニルトリクロロシラン、γークロロプロピルトリメトキシシラン、γーアミノプロピルトリエトキシシラン、γーグリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のシラン類、ベンゾトリアゾール、ベンズイミダゾール、インダゾール、イミダゾール、2ーメルカプトベンズイミダゾール、2ーメルカプトベンゾチアゾール、2ーメルカプトベンゾオキサゾール、ウラゾール、チオウラシル、メルカプトイミダゾール、メルカプトピリミジン等の複素環式化合物や、1,1ージメチルウレア、1,3ージメチルウレア等の尿素、またはチオ尿素化合物を挙げることができる。これらの接着補助剤は、リソグラフィー用レジスト下層膜材料の全固形分に対して通常5質量%未満、好ましくは2質量%未満の割合で配合される。
【0047】
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜材料には、ピンホールやストレーション等の発生がなく、表面むらに対する塗布性をさらに向上させるために、界面活性剤を配合することができる。界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフエノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフエノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロツクコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、エフトツプEF301、EF303、EF352((株)トーケムプロダクツ製、商品名)、メガファックF171、F173、R−30(大日本インキ(株)製、商品名)、フロラードFC430、FC431(住友スリーエム(株)製、商品名)、アサヒガードAG710、サーフロンSー382、SC101、SC102、SC103、SC104、SC105、SC106(旭硝子(株)製、商品名)等のフッ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)等を挙げることができる。これらの界面活性剤の配合量は、本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜材料の全固形分に対して通常2.0質量%以下、好ましくは1.0質量%以下である。これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また2種以上の組合せで添加することもできる。
【0048】
本発明で、上記のポリマー及び架橋剤成分、架橋触媒等を溶解させる溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコ−ルモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トルエン、キシレン、スチレン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2ーヒドロキシプロピオン酸エチル、2ーヒドロキシー2ーメチルプロピオン酸エチル、エトシキ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2ーヒドロキシー3ーメチルブタン酸メチル、3ーメトキシプロピオン酸メチル、3ーメトキシプロピオン酸エチル、3ーエトキシプロピオン酸エチル、3ーエトキシプロピオン酸メチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、1−オクタノール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール、トリメチレングリコール、1−メトキシ−2−ブタノール、シクロヘキサノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、プロピレングリコール、ベンジルアルコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、γ−ブチルラクトン、アセトン、メチルイソプロピルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルノーマルブチルケトン、酢酸イソプロピルケトン、酢酸ノーマルプロピル、酢酸イソブチル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、tert−ブタノール、アリルアルコール、ノーマルプロパノール、2−メチル−2−ブタノール、イソブタノール、ノーマルブタノール、2−メチル−1−ブタノール、1−ペンタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−エチルヘキサノール、1−オクタノール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール、トリメチレングリコール、1−メトキシ−2−ブタノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、プロピレングリコール、ベンジルアルコール、イソプロピルエーテル、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、N−シクロヘキシル−2−ピロリジノン等を用いることができる。これらの有機溶剤は単独で、または2種以上の組合せで使用される。
【0049】
さらに、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等の高沸点溶剤を混合して使用することができる。これらの溶剤の中でプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル、乳酸エチル、乳酸ブチル、及びシクロヘキサノン等がレベリング性の向上に対して好ましい。
【0050】
本発明に用いられるレジストとはフォトレジストや電子線レジストである。
【0051】
本発明におけるリソグラフィー用レジスト下層膜の上部に塗布されるフォトレジストとしてはネガ型、ポジ型いずれも使用でき、ノボラック樹脂と1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルとからなるポジ型フォトレジスト、酸により分解してアルカリ溶解速度を上昇させる基を有するバインダーと光酸発生剤からなる化学増幅型フォトレジスト、アルカリ可溶性バインダーと酸により分解してフォトレジストのアルカリ溶解速度を上昇させる低分子化合物と光酸発生剤からなる化学増幅型フォトレジスト、酸により分解してアルカリ溶解速度を上昇させる基を有するバインダーと酸により分解してフォトレジストのアルカリ溶解速度を上昇させる低分子化合物と光酸発生剤からなる化学増幅型フォトレジスト、骨格にSi原子を有するフォトレジスト等があり、例えば、ロームアンドハーツ社製、商品名APEX−Eが挙げられる。
【0052】
また本発明におけるリソグラフィー用レジスト下層膜の上部に塗布される電子線レジストとしては、例えば主鎖にSi−Si結合を含み末端に芳香族環を含んだ樹脂と電子線の照射により酸を発生する酸発生剤から成る組成物、又は水酸基がN−カルボキシアミンを含む有機基で置換されたポリ(p−ヒドロキシスチレン)と電子線の照射により酸を発生する酸発生剤から成る組成物等が挙げられる。後者の電子線レジスト組成物では、電子線照射によって酸発生剤から生じた酸がポリマー側鎖のN−カルボキシアミノキシ基と反応し、ポリマー側鎖が水酸基に分解しアルカリ可溶性を示しアルカリ現像液に溶解し、レジストパターンを形成するものである。この電子線の照射により酸を発生する酸発生剤は1,1−ビス[p−クロロフェニル]−2,2,2−トリクロロエタン、1,1−ビス[p−メトキシフェニル]−2,2,2−トリクロロエタン、1,1−ビス[p−クロロフェニル]−2,2−ジクロロエタン、2−クロロ−6−(トリクロロメチル)ピリジン等のハロゲン化有機化合物、トリフェニルスルフォニウム塩、ジフェニルヨウドニウム塩等のオニウム塩、ニトロベンジルトシレート、ジニトロベンジルトシレート等のスルホン酸エステルが挙げられる。
【0053】
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜材料を使用して形成したレジスト下層膜を有するレジストの現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジーn−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第4級アンモニウム塩、ピロール、ピペリジン等の環状アミン類、等のアルカリ類の水溶液を使用することができる。さらに、上記アルカリ類の水溶液にイソプロピルアルコール等のアルコール類、ノニオン系等の界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。これらの中で好ましい現像液は第四級アンモニウム塩、さらに好ましくはテトラメチルアンモニウムヒドロキシド及びコリンである。
【0054】
次に本発明のレジストパターン形成法について説明すると、精密集積回路素子の製造に使用される基板(例えばシリコン/二酸化シリコン被覆、ガラス基板、ITO基板などの透明基板)上にスピナー、コーター等の適当な塗布方法によりレジスト下層膜形成組成物を塗布後、ベークして硬化させ塗布型下層膜を作成する。ここで、レジスト下層膜の膜厚としては0.01乃至3.0μmが好ましい。また塗布後ベーキングする条件としては80乃至350℃で0.5乃至120分間である。その後レジスト下層膜上に直接、または必要に応じて1層乃至数層の塗膜材料を塗布型下層膜上に成膜した後、レジストを塗布し、所定のマスクを通して光又は電子線の照射を行い、現像、リンス、乾燥することにより良好なレジストパターンを得ることができる。必要に応じて光又は電子線の照射後加熱(PEB:PostExposureBake)を行うこともできる。そして、レジストが前記工程により現像除去された部分のレジスト下層膜をドライエッチングにより除去し、所望のパターンを基板上に形成することができる。
【0055】
上記フォトレジストでの露光光は、近紫外線、遠紫外線、又は極端紫外線(例えば、EUV、波長13.5nm)等の化学線であり、例えば248nm(KrFレーザー光)、193nm(ArFレーザー光)、157nm(Fレーザー光)等の波長の光が用いられる。光照射には、光酸発生剤から酸を発生させることができる方法であれば、特に制限なく使用することができ、露光量1乃至2000mJ/cm、または10乃至1500mJ/cm、または50乃至1000mJ/cmによる。
また電子線レジストの電子線照射は、例えば電子線照射装置を用い照射することができる。
【0056】
本発明では、半導体基板にレジスト下層膜形成組成物により該レジスト下層膜を形成する工程、その上にレジスト膜を形成する工程、光又は電子線照射と現像によりレジストパターンを形成する工程、レジストパターンにより該レジスト下層膜をエッチングする工程、及びパターン化されたレジスト下層膜により半導体基板を加工する工程を経て半導体装置を製造することができる。
【0057】
今後、レジストパターンの微細化が進行すると、解像度の問題やレジストパターンが現像後に倒れるという問題が生じ、レジストの薄膜化が望まれてくる。そのため、基板加工に充分なレジストパターン膜厚を得ることが難しく、レジストパターンだけではなく、レジストと加工する半導体基板との間に作成されるレジスト下層膜にも基板加工時のマスクとしての機能を持たせるプロセスが必要になってきた。このようなプロセス用のレジスト下層膜として従来の高エッチレート性レジスト下層膜とは異なり、レジストに近いドライエッチング速度の選択比を持つリソグラフィー用レジスト下層膜、レジストに比べて小さいドライエッチング速度の選択比を持つリソグラフィー用レジスト下層膜や半導体基板に比べて小さいドライエッチング速度の選択比を持つリソグラフィー用レジスト下層膜が要求されるようになってきている。また、このようなレジスト下層膜には反射防止能を付与することも可能であり、従来の反射防止膜の機能を併せ持つことができる。
【0058】
一方、微細なレジストパターンを得るために、レジスト下層膜ドライエッチング時にレジストパターンとレジスト下層膜をレジスト現像時のパターン幅より細くするプロセスも使用され始めている。このようなプロセス用のレジスト下層膜として従来の高エッチレート性反射防止膜とは異なり、レジストに近いドライエッチング速度の選択比を持つレジスト下層膜が要求されるようになってきている。また、このようなレジスト下層膜には反射防止能を付与することも可能であり、従来の反射防止膜の機能を併せ持つことができる。
【0059】
本発明では基板上に本発明のレジスト下層膜を成膜した後、レジスト下層膜上に直接、または必要に応じて1層乃至数層の塗膜材料をレジスト下層膜上に成膜した後、レジストを塗布することができる。これによりレジストのパターン幅が狭くなり、パターン倒れを防ぐ為にレジストを薄く被覆した場合でも、適切なエッチングガスを選択することにより基板の加工が可能になる。
即ち、半導体基板にレジスト下層膜形成組成物により該レジスト下層膜を形成する工程、その上にケイ素成分等を含有する塗膜材料によるハードマスク又は蒸着によるハードマスク(例えば、窒化酸化ケイ素)を形成する工程、更にその上にレジスト膜を形成する工程、光又は電子線の照射と現像によりレジストパターンを形成する工程、レジストパターンによりハードマスクをハロゲン系ガスでエッチングする工程、パターン化されたハードマスクにより該レジスト下層膜を酸素系ガス又は水素系ガスでエッチングする工程、及びパターン化されたレジスト下層膜によりハロゲン系ガスで半導体基板を加工する工程を経て半導体装置を製造することができる。
【0060】
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物は、反射防止膜としての効果を考慮した場合、光吸収部位が骨格に取りこまれているため、加熱乾燥時にフォトレジスト中への拡散物がなく、また、光吸収部位は十分に大きな吸光性能を有しているため反射光防止効果が高い。
【0061】
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物では、熱安定性が高く、焼成時の分解物による上層膜への汚染が防げ、また、焼成工程の温度マージンに余裕を持たせることができるものである。
【0062】
さらに、本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜材料は、プロセス条件によっては、光の反射を防止する機能と、更には基板とフォトレジストとの相互作用の防止或いはフォトレジストに用いられる材料又はフォトレジストへの露光時に生成する物質の基板への悪作用を防ぐ機能とを有する膜としての使用が可能である。
【実施例】
【0063】
合成例1
100mL四口フラスコに2−フェニルインドール(4.00g、0.021mol、東京化成工業(株)製)、1−ナフトアルデヒド(3.23g、0.021mol、東京化成工業(株)製)、パラトルエンスルホン酸一水和物(0.619g、0.0031mol、関東化学(株)製)を加え、トルエン(14.58g、関東化学(株)製)を仕込み撹拌し、110℃まで昇温し溶解させ重合を開始した。50分後室温まで放冷後、メタノール(300g、関東化学(株)製)へ再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で50℃、10時間乾燥し、目的とするポリマー(式(2−2)、以下PId−NAと略す)4.5gを得た。
PId−NAのGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは2400、多分散度Mw/Mnは1.35であった。
【0064】
合成例2
100mL四口フラスコに2−フェニルインドール(3.50g、0.018mol、東京化成工業(株)製)、1−ピレンカルボキシアルデヒド(4.17g、0.018mol、東京化成工業(株)製)、パラトルエンスルホン酸一水和物(0.541g、0.0027mol、関東化学(株)製)を加え、1,4−ジオキサン(15.25g、関東化学(株)製)を仕込み撹拌し、110℃まで昇温し溶解させ重合を開始した。24時間後室温まで放冷後、メタノール(250g、関東化学(株)製)へ再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で50℃、10時間さらに120℃、24時間乾燥し、目的とするポリマー(式(2−7)、以下PId−Pyと略す)3.7gを得た。
PId−PyのGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1600、多分散度Mw/Mnは1.61であった。
【0065】
比較合成例1
窒素下、100mL四口フラスコにカルバゾール(6.69g、0.040mol、東京化成工業(株)製)、9−フルオレノン(7.28g、0.040mol、東京化成工業(株)製)、パラトルエンスルホン酸一水和物(0.76g、0.0040mol、東京化成工業(株)製)を加え、1,4−ジオキサン(6.69g、関東化学(株)製)を仕込み撹拌し、100℃まで昇温し溶解させ重合を開始した。24時間後60℃まで放冷後、クロロホルム(34g、関東化学(株)製)を加え希釈し、メタノール(168g、関東化学(株)製)へ再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で80℃、24時間乾燥し、目的とするポリマー(式(5−1)、以下PCzFLと略す)9.37gを得た。
PCzFLのGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは2800、多分散度Mw/Mnは1.77であった。
【0066】
【化8】
【0067】
実施例1
合成例1で得た樹脂20gに、界面活性剤としてメガファックR−30(大日本インキ化学(株)製、商品名)0.06gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート80gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、多層膜によるリソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物の溶液を調製した。
【0068】
実施例2
合成例1で得た樹脂20gに、架橋剤としてTMOM−BP(本州化学工業(株)製、商品名。成分は3,3’,5,5’−テトラメトキシメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル)2.0g、触媒として熱酸発生剤TAG−2689(米国、King(株)製、商品名。成分はトリフルオロメタンスルホン酸の第4級アンモニウム塩)0.10g、界面活性剤としてメガファックR−30(大日本インキ化学(株)製、商品名)0.06gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート88gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、多層膜によるリソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物の溶液を調製した。
【0069】
実施例3
合成例2で得た樹脂20gに、界面活性剤としてメガファックR−30(大日本インキ化学(株)製、商品名)0.06gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート80gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、多層膜によるリソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物の溶液を調製した。
【0070】
実施例4
合成例2で得た樹脂20gに、架橋剤としてTMOM−BP(本州化学工業(株)製、商品名。成分は3,3’,5,5’−テトラメトキシメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル)2.0g、触媒として熱酸発生剤TAG−2689(米国、King(株)製、商品名。成分はトリフルオロメタンスルホン酸の第4級アンモニウム塩)0.10g、界面活性剤としてメガファックR−30(大日本インキ化学(株)製、商品名)0.06gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート88gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、多層膜によるリソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物の溶液を調製した。
【0071】
比較例1
市販のクレゾールノボラック樹脂(クレゾールとホルムアルデヒドを用いて得られたノボラック樹脂)20gに、界面活性剤としてメガファックR−30(大日本インキ化学(株)製、商品名)0.06gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート80gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、多層膜によるリソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物の溶液を調製した。GPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは4000、多分散度Mw/Mnは2.1であった。
【0072】
比較例2
比較合成例1で得た樹脂20gに、界面活性剤としてメガファックR−30(大日本インキ化学(株)製、商品名)0.06gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート80gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、多層膜によるリソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜形成組成物の溶液を調製した。
【0073】
(光学パラメ−タの測定)
実施例1乃至4で調製したレジスト下層膜溶液を、それぞれスピンコーターを用いてシリコンウェハー上に塗布した。ホットプレート上で240℃1分間、または400℃2分間焼成し、レジスト下層膜(膜厚0.25μm)を形成した。これらのレジスト下層膜を、分光エリプソメ−タ−を用いて波長248nm及び波長193nmでの屈折率(n値)及び光学吸光係数(k値、減衰係数とも呼ぶ)を測定した。結果を表1に示した。
〔表1〕
【0074】
(フォトレジスト溶剤への溶出試験)
実施例1乃至4及び比較例1で調製したレジスト下層膜形成組成物の溶液を、それぞれスピンコーターを用いてシリコンウェハー上に塗布した。ホットプレート上で400℃2分間焼成し、レジスト下層膜(膜厚0.25μm)を形成した。このレジスト下層膜をレジストに使用する溶剤、例えば乳酸エチル、ならびにプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノンに浸漬し、その溶剤に不溶であることを確認した。
【0075】
(ドライエッチング速度の測定)
ドライエッチング速度の測定に用いたエッチャ−及びエッチングガスは以下のものを用いた。
ES401(日本サイエンティフィック製):CF
実施例1乃至4及び比較例1で調製したレジスト下層膜形成組成物の溶液を、それぞれスピンコーターを用いてシリコンウェハー上に塗布した。ホットプレート上で240℃1分間、または400℃2分間焼成し、レジスト下層膜(膜厚0.25μm)を形成した。エッチングガスとしてCFガスを使用してドライエッチング速度を測定した。
また、同様にフェノ−ルノボラック樹脂(市販品、GPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは2000、多分散度Mw/Mnは2.5)溶液を、スピンコーターを用いてシリコンウェハー上に塗布し、205℃1分間焼成して塗膜を形成した。エッチングガスとしてCFガスを使用してドライエッチング速度を測定した。205℃1分間焼成して得られたフェノールノボラック樹脂膜(膜厚0.25μm)のエッチング速度を1.00とした時の実施例1乃至4及び比較例1のレジスト下層膜のドライエッチング速度との比較を行った。結果を表2に示した。速度比は(レジスト下層膜)/(フェノ−ルノボラック樹脂膜)のドライエッチング速度比である。
〔表2〕
【0076】
(ホールウェハー基板への埋め込み性試験)
実施例1乃至4及び比較例2で調製したレジスト下層膜形成組成物の溶液を、それぞれスピンコーターを用いてホールウェハー基板上に塗布した。ホットプレート上で400℃2分間焼成し、レジスト下層膜(膜厚0.25μm)を形成した。ホールウェハー基板として直径100nm、高さ400nmのホールパターンを用いた。
【0077】
実施例1乃至4で調製されたレジスト下層膜形成組成物の溶液を、スピンコーターを用いてホールウェハー基板上に塗布し、400℃2分間の焼成を行った後の基板を切断し、電子顕微鏡で観察した図1乃至4の写真からは、ホール内部まで十分に充填されていることが分かる。
一方、比較例2で調製されたレジスト下層膜形成組成物の溶液を、スピンコーターを用いてホールウェハー基板上に塗布し、400℃2分間の焼成を行った後の基板を切断し、電子顕微鏡で観察した図5の写真からは、ホール内部にわずかではあるが部分的に空洞が存在していた。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明の多層膜によるリソグラフィープロセスに用いるレジスト下層膜材料は、従来の高エッチレ−ト性反射防止膜とは異なり、フォトレジストに近い又はフォトレジストに比べて小さいドライエッチング速度の選択比、半導体基板に比べて小さいドライエッチング速度の選択比を持ち、さらに反射防止膜としての効果も併せ持つことが出来るレジスト下層膜を提供することができる。また、本発明の下層膜材料は上層に蒸着でハ−ドマスクを形成可能な耐熱性を有することが判った。
図1
図2
図3
図4
図5