(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態に係る洗浄装置を示す外観図で、(a)は斜視図、(b)は右側面図である。
図2は、洗浄装置の一部を示す概略説明図である。
図3は、洗浄装置の一部を示す図で、(a)は平面断面図、(b)は側面断面図である。
図4は、洗浄装置の第1洗浄手段のノズルの断面図である。
図5は、洗浄装置の第2洗浄手段のノズルの概略図で、(a)は側面断面図、(b)は正面図、(c)は平面断面図である。
【0024】
<全体構造>
本発明の一実施形態に係る洗浄装置であるウェハ洗浄機1は、
図1に示すように、予め規格された大きさの筐体2内に収容されたミニマルファブ(minimal fabrication)構想に基づくミニマル洗浄装置である。ここで、このミニマルファブ構想とは、多品種少量という半導体製造市場に最適なもので、省資源・省エネルギ・省投資・高性能な多様なファブに対応でき、例えば特開2012−54414号公報に記載の生産をミニマル化させるミニマル生産システムを実現させるものである。
【0025】
また、ウェハ洗浄機1の筐体2は、上下方向に長手方向を有する略直方体状に形成された洗浄モジュールであり、内部への微粒子およびガス分子のそれぞれを遮断する構造とされている。そして、この筐体2の上側の装置上部2aには、被洗浄物としてのウェハWを洗浄するため洗浄ユニット3が収容されている。ここで、洗浄ユニット3による洗浄としては、ウェハW上のレジスト除去、エッチング、表面に付着している残渣等を取り除く等を目的としたものを含むものとする。
【0026】
そして、この洗浄ユニット3より下方の装置上部2aの背面には、この洗浄ユニット3での洗浄に用いられる、例えば洗浄用のオゾン水(H
2O
2+H
2O)およびフッ酸(HF)や、リンス用の超純水(DIW:Deionized water)、パージ用の窒素ガス(N
2)等を洗浄ユニットに供給するためのインレットとなる供給部3aが設けられている。ここで、これらオゾン水、フッ酸、超純水、窒素ガス(N
2)等は、ウェハ洗浄機1の筐体2外で生成等されてから供給部3aを介して洗浄ユニット3へ供給される構成とされている。
【0027】
また、この装置上部2aの背面には、洗浄ユニット3での洗浄にて用いられた後の、例えばオゾン水、フッ酸、超純水、窒素ガス(N
2)等の廃液を筐体2外へ排出させるためのアウトレットとなる排出部3bが設けられている。そして、この排出部3bは、この排出部3bから排出されてくる廃液を貯留する廃液タンク(図示せず)に接続されている。
【0028】
さらに、筐体2の下側には、装置上部2a内の洗浄ユニット3を制御する制御装置等を内蔵させるための装置下部2bが設けられている。そして、この装置下部2bには、洗浄ユニット3での洗浄にて用いられる、例えば水酸化カリウム(KOH)等の薬液が充填された薬液供給タンク2baや、この薬液供給タンク2baから洗浄ユニット3へ薬液を送るための圧送ポンプ2bb等が設けられている。
【0029】
また、筐体2の装置上部2aの上下方向の中間部には、この装置上部2aの正面側が上方に凹状に切り欠かれた形状とされている。そして、この装置上部2aの上側の正面側には、操作パネル2cが取り付けられている。また、この装置上部2aの下側の部分は、ウェハWを筐体2内に搬入させる前室2dとされている。そして、この前室2dの上面の略中央部には、搬送容器としてのミニマルシャトルSを設置するためのシャトル収容部としての略円形状のドッキングポート2eが設けられている。ここで、この前室2dは、筐体2内への微粒子およびガス分子のそれぞれを遮断する構成とされている。すなわち、この前室2dは、ミニマルシャトルS内に収容されているウェハWを外気に曝す等することなく筐体2内へ出し入れできるようにするためのPLAD(Particle Lock Air-tight Docking)システムとされている。
【0030】
そして、前室2d内には、ドッキングポート2eから搬入されてくるウェハWを洗浄ユニット3の所定位置へ搬送するとともに、この洗浄ユニット3にて洗浄された後のウェハWをドッキングポート2eへ搬出するための搬送装置4が収容されている。この搬送装置4は、例えば特開2011−96942号公報に記載のワーク搬送装置等が用いられる。具体的に、この搬送装置4は、
図2に示すように、複数本の細長棒状の機体4aを順次延出させたり退出させたりし、これら機体4aの先端に設けられている平面視略L字状の保持部4bの先端部上に設置されたウェハWを搬送するスライド式の伸縮アクチュエータ4cが用いられている。
【0031】
<洗浄ユニット>
次いで、洗浄ユニット3は、筐体2内の前室2dの後側上部のウェハ処理室2f内に収容されている。そして、この洗浄ユニット3にて洗浄するウェハWは、所定の大きさ、例えば直径12.5mm(ハーフインチサイズ)の円形状の表面を有する円盤状に形成されている。そして、このウェハWには、予め所定のパターンが形成され洗浄前の状態とされている。なお、このウェハWとしては、フォトレジスト膜が除去されたベアシリコンウェハ等であっても用いることができる。さらに、洗浄ユニット3は、
図2および
図3に示すように、略円盤状のスピンテーブル5と、このスピンテーブル5に設けられたウェハ授受機構6と、スピンテーブル5上の所定位置に搬送されてくるウェハWを洗浄するための複数、例えば2つの第1洗浄機構7および第2洗浄機構8とを備えている。
【0032】
<スピンテーブル>
スピンテーブル5は、このスピンテーブル5上に設置されるウェハWを公転式スピン洗浄するためのものであって、平坦な平面視円形状の設置面5aを有する略円盤状の設置部としてのテーブル部5bと、このテーブル部5bの下面中央から下方に向けて突出した円柱状の回転軸部5cとで構成されている。そして、この回転軸部5cの下端側には、この回転軸部5cを介してテーブル部5bを周方向に回転(スピン)可能とさせる駆動手段としてのサーボモータ9が取り付けられている。なお、このサーボモータ9は、回転軸部5cを回転駆動可能な、例えばACモータ、ステッピングモータ等の駆動手段とすることもできる。
【0033】
さらに、スピンテーブル5の設置面5aの中心から径方向に所定距離ほど離れた位置には、ウェハ授受機構6が取り付けられる平面視矩形状の設置凹部5dが設けられている。この設置凹部5dの底面部には、上下方向に貫通した挿通孔5eが設けられている。そして、この挿通孔5eは、設置凹部5dの底面部の外周縁寄りの位置に設けられている。さらに、この設置凹部5dの中心側の側面には、設置面5aの中心方向に向かう中空円筒状のバネ収容部5fが設けられている。このバネ収容部5fには、螺旋状に巻回された付勢手段としてのコイルスプリング5gが収容されている。そして、このコイルスプリング5gの先端部には、ウェハ授受機構6によるウェハWの挟持を操作するためのウェハチャック駒である操作片部5hが設けられている。
【0034】
ここで、操作片部5hは、基端側がコイルスプリング5gの先端部に取り付けられて固定されている。そして、この操作片部5hの先端部には、下方から上方に向けて傾斜したテーパ状の付勢面5jが設けられている。すなわち、この操作片部5hは、コイルスプリング5gの弾性力に抗してバネ収容部5f内に収容されており、このコイルスプリング5gの水平方向に働く復元力にてウェハ授受機構6を付勢する構成とされている。
【0035】
さらに、スピンテーブル5の設置凹部5dの下方には、この設置凹部5dに取り付けられるウェハ授受機構6を上下動操作するための操作凹部5kが設けられている。この操作凹部5kは、下方に向けて開口し、挿通孔5eを介して設置凹部5dに連通する構成とされている。さらに、操作凹部5kは、設置凹部5dの外周縁より径方向に拡開された形状とされている。そして、この設置凹部5dの外周縁より外周寄りの操作凹部5kの上側部には、上下方向に沿った中空円柱状のバネ取付部5mが設けられている。このバネ取付部5mは、下端側が開口し操作凹部5kに連通する構成とされている。また、このバネ取付部5mには、螺旋状に巻回された付勢手段としてのコイルスプリング5nが収容されて取り付けられている。
【0036】
<チャンバ>
一方、洗浄ユニット3は、チャンバ10内に収容されている。そして、このチャンバ10の底面部10aの中心位置には、スピンテーブル5の回転軸部5cが回転可能に挿通される軸挿通凹部10bが設けられており、この軸挿通凹部10bに挿通された回転軸部5cの下端側にサーボモータ9が取り付けられている。そして、このチャンバ10の底面部10aには、スピンテーブル5に取り付けられるウェハ授受機構6を昇降移動させる略円柱状のシリンダ軸10cが上下方向に沿って挿通される軸挿通孔10dが設けられている。ここで、この軸挿通孔10dは、
図3(a)および
図3(b)に示すように、チャンバ10の底面部10aのうちの前室2d寄りの幅方向の中間位置、すなわちこの前室2dから搬送されているウェハWを授受する位置に設けられている。
【0037】
さらに、軸挿通孔10cに挿通されているシリンダ軸10cの上端部には、このシリンダ軸10cより大きな径寸法を有する略円盤状の押圧面部10eが同心状に取り付けられている。この押圧面部10eは、
図3(a)および
図5に示すように、スピンテーブル5の下面より下方に退避した位置から、このスピンテーブル5の下面より上方に突出し、このスピンテーブル5の操作凹部5k内に挿入可能な構成とされている。また、この軸挿通孔10cに挿通されているシリンダ軸10cの下端部は、チャンバ10の底面部10aから、このチャンバ10外へと突出している。そして、このシリンダ軸10cの下端部には、このシリンダ軸10cを上下動させる駆動手段としての昇降シリンダ10fが取り付けられている。
【0038】
<ウェハ授受機構>
ウェハ授受機構6は、
図2、
図3(a)および
図3(b)に示すように、スピンテーブル5の設置凹部5dに取り付けられている。よって、このウェハ授受機構6は、スピンテーブル5の設置面5aの中心から径方向に所定距離離れた位置、すなわちこの設置面5aの一側縁に設けられている。さらに、ウェハ授受機構6は、スピンテーブル5の設置凹部5d内に昇降可能に収容されたステージ部6aと、この設置凹部5dの開口縁に設けられた固定手段としてのチャック部6bとで構成されている。そして、ウェハ授受機構6は、このステージ部6aを上昇させた状態でウェハWが設置され、この状態からステージ部6aを下降させることによってチャック部6bにてウェハWが挟持されてチャックされる構成とされている。
【0039】
具体的に、ステージ部6aは、スピンテーブル5の設置凹部5d内に収容された本体部6aaと、この本体部6aaの上側に取り付けられ搬送されてくるウェハWを授受する授受部6abと、本体部6aaの下側に設けられた操作部6acとで構成されている。そして、本体部6aaの設置凹部5dの中心側に対向する側の一側面には、下方に向けて傾斜した操作面6adが設けられている。この操作面6adは、スピンテーブル5のバネ収容部5fに収容されている操作片部5hの付勢面5jに面接触させて取り付けられている。そして、この操作面6adは、バネ収容部5fに収容されたコイルスプリング5gの弾性力を介した操作片部5hの付勢面5jによる付勢によって、このスピンテーブル5の設置面5aの径方向に付勢されている。すなわち、この操作面6adは、操作片部5hの付勢面4jとによりステージ部6aの昇降移動を水平方向に変換させる板カム機構を構成している。
【0040】
また、ステージ部6aの授受部6abは、本体部6aaの中心寄りの位置と、この本体部6aaの幅方向の両側寄りの各位置との複数個所、すなわち計3か所に設けられた係止片部6aeを備えている。これら係止片部6aeは、搬送されてくるウェハWの周縁を係止し、このウェハWを授受する部分である。そして、これら係止片部6aeの内縁には、このウェハWの周縁が係止可能な段状の係止段部6afがそれぞれ設けられている。これら係止段部6afは、ウェハWの外径寸法より大きな径寸法の仮想円に沿った円弧状に形成されており、搬送されてくるウェハWが設置された際に、このウェハWの周縁に等間隔に当接し、このウェハWを支持する構成とされている。
【0041】
さらに、ステージ部6aの操作部6acは、本体部6aaの下面から下方に突出した円柱状のシリンダ軸である軸部6agと、この軸部6agの下端部に取り付けられた平板状のウェハ授受ステージ駒となる操作面部6ahと、この操作面部6ahの上面から上方に突出した円柱状のバネ固定部6ajとで構成されている。そして、この操作部6acの軸部6agは、
図3(a)に示すように、スピンテーブル5の挿通孔5eに挿通されて取り付けられている。そして、この操作部6acの操作面部6ahは、スピンテーブル5の操作凹部5kに上下動可能に収容されて取り付けられている。さらに、この操作部6acのバネ固定部6ajは、スピンテーブル5のバネ取付部5mに収容されているコイルスプリング5nの下方に挿入されて取り付けられている。そして、このコイルスプリング5nは、このコイルスプリング5nによる復元力にてステージ部6aを下方に付勢する構成とされている。また、このステージ部6aの操作面部6ahとチャック部6bとの間に、付勢手段としてのコイルスプリング6akが収容されており、このコイルスプリング6akの復元力にてチャック部6bを上方へ付勢する構成とされている。
【0042】
一方、ウェハ授受機構6のチャック部6bは、スピンテーブル5の設置凹部5dの周縁側の開口縁に設けられた一対の固定支持部6baと、ステージ部6aの下降動作に連動させて一対の固定支持部6baとの間でウェハWを挟持固定させる一対の連動支持部6bbとを備えている。そして、一対の固定支持部6baは、
図3(a)に示すように、円柱状のピン状部6bcの上端部に、このピン状部6bcより径寸法が小さい凸状の係止凸部6bdが同心状に設けられて構成されている。さらに、これら一対の固定支持部6baは、これら一対の固定支持部6baの各係止凸部6bdにウェハWの周縁を係止させつつ、これら各固定支持部6baのピン状部6bcにてウェハWを挟持する構成とされている。
【0043】
さらに、チャック部6bの一対の連動支持部6bbも同様に、円柱状のピン状部6bcの上端部に、このピン状部6bcより径寸法が小さい凸状の係止凸部6bdが同心状に設けられて構成されている。そして、これら連動支持部6bbは、スピンテーブル5の設置凹部5dとの間に設けられた収縮バネ(図示せず)にて付勢されている。すなわち、ウェハ授受機構6のステージ部6aを上昇させたウェハ授受状態においては、これら一対の連動支持部6bbに対する収縮バネによる付勢が解除され、これら一対の連動支持部6bbが設置面5aの中心寄りへ移動する。また、このステージ部6aを下降させたウェハ挟持状態においては、これら一対の連動支持部6bbが収縮バネの弾性力にて付勢され、これら一対の連動支持部6bbが設置面5aの径方向寄りへ移動し、これら一対の連動支持部5bbと一対の固定支持部5baとによりウェハWを挟持固定してチャックする構成とされている。
【0044】
<第1洗浄機構>
第1洗浄機構7は、スピンテーブル5上に対向させてチャンバ10内に収容されており、スピンテーブル5のウェハ授受機構6にチャックされているウェハWへ、例えばオゾン水等の第1洗浄液を送り、このウェハWを洗浄する第1洗浄手段である。具体的に、この第1洗浄機構7は、超音波振動させた少量の液気泡をウェハWへ吹き付ける小液気泡除去型超音波ツールとされている。そして、この第1洗浄機構7は、
図4に示すように、超音波ノズル7aを備えており、この超音波ノズル7aの先端部の液吐出口7bから吹き付ける第1洗浄液が、スピンテーブル5上のウェハWに吹き付けできる位置に取り付けられている。
【0045】
具体的に、超音波ノズル7aは、
図2および
図3に示すように、チャンバ10の前室2d側から所定距離ほど離れた中間位置であって、このチャンバ10内のスピンテーブル5を回転させることによって、この超音波ノズル7aの液吐出口7bの仮想軸上に、スピンテーブル5上のウェハ授受機構6にて授受したウェハWの中心が位置するように設けられている。すなわち、この超音波ノズル7aは、スピンテーブル5の一側縁に向けて第1洗浄液を送ることができる構成とされている。そして、この超音波ノズル7aは、略円筒状のノズル本体7cと、このノズル本体7cの先端側に設けられ供給されてくる第1洗浄液を旋回させる混合部7dと、この混合部7dの外周面に設けられこの混合部7dに第1洗浄液を供給する略円筒状の供給管部7eとを備えている。
【0046】
そして、ノズル本体7cの内部には、超音波ノズル7aに供給されてくる第1洗浄液を超音波振動させるため超音波振動子(PZT)11が取り付けられている。そして、このノズル本体7cの先端側には、平板状のレゾナンス面7fが設けられている。次いで、混合部7dは、略円柱状に形成されており、この混合部7dの基端側がノズル本体7cのレンゾナンス面7fに同心状に取り付けられている。そして、この混合部7dの先端側に、液吐出口7bが同心状に設けられており、この液吐出口7bの基端側には、この液吐出口7b側に向けて徐々に縮径する円錐面状の円錐面7gが設けられている。さらに、この円錐面7gの基端側には、略円柱状の撹拌部7hが設けられており、この撹拌部7hの先端側の周縁部には、円環状の断面凹溝状のバッファエリアとなる溝部7jが同心状に形成されている。そして、この溝部7jと円錐面7gとの間には、円環状の土手部7kが設けられている。
【0047】
ここで、溝部7jの幅寸法Aは、例えば供給管部7eの内径寸法の約4分の1程度とされている。また、土手部7kの高さ寸法Bは、例えばこの土手部7kの先端部からレゾナンス面7fまでの距離Cに等しくされている。さらに、この距離Cは、例えば供給管部7eの内径寸法に等しい距離とされている。
【0048】
さらに、撹拌部7hの周面部には、この撹拌部7hの径方向に向けて貫通した液供給口7mが開口されている。この液供給口7mは、供給管部7hより小さな内径寸法に形成された絞り部であって、この液供給口7mの基端側に供給管部7hが同心状に連結されている。具体的に、この液供給口7mは、供給管部7hの内径寸法の2分の1の内径寸法とされており、この液供給口7mを通過する第1洗浄液の流速を加速させる構成とされている。また、この液供給口7mは、この液供給口7mの撹拌部7hの周面部に連通する側の先端側の中心が、この撹拌部7hの土手部7kの先端縁に位置するように設けられている。ここで、超音波ノズル7aは、液供給口7mから供給される第1洗浄液を土手部7kの外周面に接触させて、この第1洗浄液の流れを、土手部7kの内側の溝部7j内を流れる流れと、この土手部7kを乗り越えて撹拌部7hへ向かう流れとに分ける。さらに、この超音波ノズル7aは、混合部7dの円錐面7gの内部において略均一な流れとし、レゾナンス面7fの中心部分に滞留するおそれのある気泡を、第1洗浄液とともに外周側から中心側に向けて巻き込みながら液吐出口7bから吐出させる構成とされている。
【0049】
<第2洗浄機構>
第2洗浄機構8は、第1洗浄機構7と同様に、スピンテーブル5に対向させてチャンバ10内に収容されており、スピンテーブル5のウェハ授受機構6にチャックされているウェハWへ第2洗浄液を送り、このウェハWを洗浄する第2洗浄手段である。具体的に、第2洗浄機構8は、第2洗浄液を超音波振動させてウェハWへ吹き付ける低出力対応の超音波ツールであって、この第2洗浄液を旋回させてウェハWに照射させる、旋回流を利用した超音波照射ツールとされている。そして、第2洗浄機構8は、旋回ノズル8aを備えており、この旋回ノズル8aの先端部の液吐出口8bから吐出される第2洗浄液が、スピンテーブル5上のウェハWに照射できる位置に取り付けられている。
【0050】
具体的に、旋回ノズル8aは、
図3(b)に示すように、チャンバ10の前室2d側から所定距離ほど離れた中間位置であって、このチャンバ10内のスピンテーブル5を回転させることによって、この旋回ノズル8aの液吐出口8bの仮想軸上に、スピンテーブル5上のウェハ授受機構6にて授受したウェハWの中心が位置するように設けられている。さらに、旋回ノズル8aは、スピンテーブル5の中心を介して第1洗浄機構7の超音波ノズル7aに対向する位置、すなわち第1洗浄機構7とは異なるスピンテーブル5の一側縁に第2洗浄液を送ることができる位置に取り付けられている。具体的に、旋回ノズル8aは、
図5に示すように、略円筒状のノズル本体8cと、このノズル本体8cの先端側に設けられ供給される第2洗浄液を旋回させる旋回流形成部8dと、この旋回部形成部8dへ第2洗浄液を供給するための略円筒状の供給管部8eとを備えている。
【0051】
そして、旋回ノズル8aのノズル本体8cの内部には、この旋回ノズル8aに供給されてくる第2洗浄液を超音波振動させる超音波振動子(PZT)12が取り付けられている。また、このノズル本体8cの先端側には、旋回流形成部8dが取り付けられている。この旋回流形成部8dは、円柱状のレゾナンスである本体部8fを覆って、この本体部8fの外径寸法より若干大きな内径寸法の周壁部8gが同心状に取り付けられて構成されている。そして、この旋回流形成部8dの本体部8fと周壁部8gとの間の間隙部8hには、第2洗浄液が供給され、この本体部8fの先端面が超音波振動子12による超音波振動を第2洗浄液に与えるレゾナンス面8jとされている。さらに、旋回流形成部8dは、本体部8fの先端面より周壁部8gの先端面を先端側に突出させた形状とされ、この周壁部8gの先端側の開口部が液吐出口8bとされている。
【0052】
さらに、旋回流形成部8dの周壁部8gには、
図5(b)および
図5(c)に示すように、この周壁部8gの内側、すなわち間隙部8hに貫通した中空円柱状の供給口8kが設けられている。この供給口8kは、この供給口8kの軸方向を本体部8fの中心位置から径方向に偏心させて取り付けられており、この供給口8kから供給される第2洗浄液を間隙部8hにて効率良く旋回させる構成とされている。そして、この供給口8kの基端側に供給管部8eが同心状に連結されている。よって、旋回ノズル8aは、供給口8kから供給される第2洗浄液を間隙部8hに流入させて旋回流とし、この第2洗浄液を旋回させながら本体部8fの先端側に流す。さらに、この旋回ノズル8aは、この第2洗浄液を旋回流のまま液吐出口8bから吐出させて、この液吐出口8bの中心方向へ負圧を生じさせ、この液吐出口8bのレゾナンス面8jにて第2洗浄液に均一な超音波振動を与える構成とされている。
【0053】
次に、上記一実施形態のウェハ洗浄機1を用いた洗浄方法について
図6ないし
図13を参照しながら説明する。
【0054】
ここで、
図6は、洗浄装置の搬送工程を示す側面断面図である。
図7は、洗浄装置のステージ上に被洗浄物を設置した状態を示す図で、(a)は断面図、(b)は平面図である。
図8は、洗浄装置のステージを下降移動させる途中の状態を示す図で、(a)は断面図、(b)は平面図である。
図9は、洗浄装置のステージ上で被搬送物を挟持した状態を示す図で、(a)は断面図、(b)は平面図である。
図10は、洗浄装置の授受工程を示す側面断面図である。
図11は、洗浄装置の第1洗浄手段による洗浄工程を示す平面断面図である。
図12は、洗浄装置の第2洗浄手段による洗浄工程を示す平面断面図である。
図13は、洗浄装置の搬出工程を示す平面断面図である。
【0055】
<搬入工程>
まず、洗浄が必要なウェハWが収容されたミニマルシャトルSを、ウェハ洗浄機1の前室2dのドッキングポート2eに嵌合させて設置する。この状態で、ウェハ洗浄機1の所定位置、例えば操作パネル2c等に表示等されているスタートスイッチ(図示せず)を押す。
【0056】
すると、ドッキングポート2eに設置されたミニマルシャトルSが開放され、
図3(a)および
図3(b)に示すように、このミニマルシャトルS内に収容されているウェハWが、搬送装置4の保持部4b上の所定位置に設置される。
【0057】
このとき、ウェハ洗浄機1のウェハ授受機構6は、昇降シリンダ10fにてシリンダ軸10cが上昇移動されており、このシリンダ軸10cの押圧面部10eにてステージ部6aの操作面部6ahが押され、コイルスプリング6ajの弾性力に抗してステージ部6aの本体部6aaが上昇移動した状態とされる。そして、この本体部6aaの操作面6adの下端側にてスピンテーブル5の操作片部5の付勢面5jがコイルスプリング5gの弾性力に抗して押され、チャック部6bの連動支持部6bbがテーブル部5bの中心側へ移動した状態、すなわちこのチャック部6bによる端面チャックが解除された状態とされている。
【0058】
またこのとき、スピンテーブル5は、このスピンテーブル5のテーブル部5bに取り付けられた授受機構6が、搬送装置4の保持部4bに向かい合う位置、すなわち搬送装置4にてウェハWをウェハ授受機構6のステージ部6a上へ搬送可能な授受ポイント(原点)となるように、このテーブル部5bを回転させた状態とされている。
【0059】
この後、
図6に示すように、搬送装置4の機体4aが延出していき、この搬送装置4の保持部4bに設置されているウェハWが、ウェハ授受機構6のステージ部6a上へ搬送される。このとき、
図7(a)および
図7(b)示すように、このウェハWは、ステージ部6aの各係止片部6aeの係止段部6afにてウェハWの周縁を係止でき、これら係止片部6afにてウェハWを授受できる位置へ搬送される。
【0060】
この状態で、搬送装置4の機体4aが下方へ移動していき、この搬送装置4の保持部4bに設置されているウェハWの周縁が、ウェハ授受機構6の各係止片部6aeの係止段部6af上に載置されて係止され、これら係止片部6ae間にウェハWが設置される。
【0061】
<チャック工程>
この後、
図8(a)および
図8(b)に示すように、昇降シリンダ10fにてシリンダ軸10cが下降移動され、コイルスプリング6ajの弾性力にて、シリンダ軸10cの押圧面部10eの下降移動に連動して、ステージ部6aの本体部6aaが下降移動していく。この結果、この本体部6aaのテーパ状の操作面6adによるスピンテーブル5の操作片部5hの付勢面5jへの付勢が解除されていく。
【0062】
すると、コイルスプリング5gの弾性力によって、操作片部5hとともにチャック部6bの各連動支持部6bbがテーブル部5bの周縁側へ移動していく。この結果、
図9(a)および
図9(b)に示すように、これら一対の連動支持部6bbの係止凸部6bdと、一対の固定支持部6baの係止凸部6bdとの間で、ウェハWの周縁が挟持され、これら連動支持部6bbおよび固定支持部6baによって、ウェハWが端面チャックされた状態とされる。
【0063】
このとき、
図10に示すように、昇降シリンダ10fのシリンダ軸10cの押圧面部10eがステージ6aの本体部6aaの操作面部6ahから離れ、これら押圧面部10eと操作面部6ahとの間に所定の空間が形成され、スピンテーブル5のテーブル部5bが回転可能な状態とされる。
【0064】
<第1洗浄工程>
次いで、サーボモータ9を駆動させてスピンテーブル5のテーブル部5bを回転させる。このとき、
図11に示すように、ウェハ授受機構6にてチャックされているウェハWが、第1洗浄機構7の超音波ノズル7aの液吐出口7bから吐出される第1洗浄液を適切に吹き付けることが可能な第1洗浄ポイントへ移動される。
【0065】
この状態で、第1洗浄機構7の超音波ノズル7aの液吐出口7bから第1洗浄液が吐出され、この第1洗浄液がウェハWに吹き付けられ、この第1洗浄液にてウェハWが洗浄される。このとき、この第1洗浄機構7においては、供給管部7eから供給される第1洗浄液が、液供給口を通過する際に加圧された後、混合部7dの土手部7kの外周面に接触する。この結果、この第1洗浄液の流れは、土手部7kの内側の溝部7j内の流れと、この土手部7kを乗り越えて撹拌部7hへ向かう流れとに分けられる。
【0066】
そして、この第1洗浄液は、混合部7dの円錐面7g内において略均一な流れとされる。さらに、この第1洗浄液は、レゾナンス面7fの中心部分に滞留するおそれのある気泡を、この第1洗浄液とともに混合部7d内の外周側から中心側に向けて巻き込みながら、このレゾナンス面7fを介して超音波振動子11からの超音波振動が与えられつつ液吐出口7bから吐出されてウェハWに吹き付けられ、このウェハWが洗浄される。
【0067】
<第2洗浄工程>
さらに、第1洗浄機構7によるウェハWの洗浄が完了した後、再度サーボモータ9を駆動させてスピンテーブル5のテーブル部5bを回転させる。このとき、
図12に示すように、ウェハ授受機構6にてチャックされているウェハWが、第2洗浄機構8の超音波ノズル8aの液吐出口8bに対向し、この液吐出口8bから吐出される第2洗浄液を適切に吹き付けることが可能な第2洗浄ポイントへ移動される。
【0068】
この状態で、第2洗浄機構8の超音波ノズル8aの液吐出口8bから第2洗浄液が吐出され、この第2洗浄液がウェハWに吹き付けられ、この第2洗浄液にてウェハWが洗浄される。このとき、この第2洗浄機構8においては、供給管部8eから供給される第2洗浄液が、供給口8kにて加圧された後、間隙部8hへ流れていき旋回流とされる。
【0069】
そして、この第2洗浄液は、間隙部8hにて旋回されながら本体部8fの先端側に流れていく。さらに、この第2洗浄液は、旋回流のまま液吐出口8bから吐出される際に、この液吐出口8bの中心方向への負圧によって、本体部8fの先端面のレゾナンス面8jを介して超音波振動子12による超音波振動が均一に与えられた状態でウェハWに照射され、このウェハWが洗浄される。
【0070】
<乾燥工程>
さらに、第2洗浄機構8によるウェハWの洗浄が完了した後、サーボモータ9にてスピンテーブル5のテーブル部5bが周方向に高速回転され、このテーブル部5上にチャックされているウェハWが公転されて高速回転され、このウェハWに付着している洗浄液等が吹き飛ばされ、このウェハWがスピンドライされて乾燥される。
【0071】
<搬出工程>
そして、このウェハWのスピンドライが完了した後、サーボモータ9を駆動させてスピンテーブル5のテーブル部5bを回転させ、
図13に示すように、ウェハ授受機構6にてチャックされているウェハWが、搬送装置4にてウェハ授受機構6のステージ部6a上へ搬送可能な搬送ポイントへ移動される。
【0072】
この後、昇降シリンダ10fにてシリンダ軸10cが上昇に移動され、コイルスプリング6ajの弾性力に抗して、シリンダ軸10cの押圧面部10eの上昇移動に連動して、ステージ部6aの本体部6aaが押し上げられていき、この本体部6aaのテーパ状の操作面6adにてスピンテーブル5の操作片部5hの付勢面5jが徐々に押されていく。
【0073】
すると、コイルスプリング5gの弾性力に抗し、この操作片部5hとともにチャック部6bの各連動支持部6bbがテーブル部5bの中心側へ移動していく。この結果、
図7(a)および
図7(b)に示すように、これら一対の連動支持部6bbのピン状部6bcと、一対の固定支持部6baのピン状部6bcとによるウェハWの挟持、すなわちこのウェハWの端面チャックが解除され、ステージ部6aの各係止片部6aeの係止段部6afにてウェハWを係止したアンチャック状態とされる。
【0074】
この状態で、これら各係止片部6aeの係止段部6afにて係止されたウェハWが、搬送装置5にて引き戻し動作されてミニマルシャトルS上に設置されてから、このミニマルシャトルSが閉操作されてウェハWが収容される。さらに、このウェハWが収容されたミニマルシャトルSを、前室2cのドッキングポート2dから取り外すことによって、ウェハ洗浄機1からウェハWが搬出される。
【0075】
<作用効果>
上述のように、上記一実施形態のウェハ洗浄機1においては、ウェハ授受機構6にてウェハWをチャックさせた状態で、スピンテーブル5を回転させてウェハWを第1洗浄ポイントに移動させることにより、第1洗浄機構7の液吐出口7bから吐出される第1洗浄液をウェハWに適切に吹き付けることができ、このウェハWを適切に洗浄することができる。また、この第1洗浄機構7によるウェハWの洗浄が完了した後、スピンテーブル6をさらに回転させてウェハWを第2洗浄ポイントへ移動させることにより、第2洗浄機構8の液吐出口8bから吐出される第2洗浄液をウェハWに適切に吹き付けることができ、このウェハWを適切に洗浄することができる。
【0076】
よって、スピンテーブル5を回転動作させて、ウェハWを第1洗浄ポイントから第2洗浄ポイントに搬送することにより、第1および第2洗浄機構6,7のそれぞれにてウェハWを洗浄することができる。このため、洗浄ユニット3のチャンバ10からウェハWを取り出す等することなく、これら複数の第1および第2洗浄機構6,7によるウェハWに対する異なる洗浄を、よりスピーディーかつ確実に効率良く行うことができる。
【0077】
また、搬送装置4にて搬送されてくるウェハWを、スピンテーブル5のテーブル部5bに設けられたウェハ授受機構6のチャック部6bにて挟持してチャックする構成とした。この結果、このウェハ授受機構6のチャック部6bにてウェハWをチャックした状態で、スピンテーブル6のテーブル部6aを高速回転させることによりウェハWが公転され、このウェハWに付着している種々の洗浄液や残渣を遠心力にて払い落とすことができ、このウェハWを乾燥させてスピンドライすることができる。
【0078】
したがって、スピンテーブル5のテーブル部5b上に搬送されたウェハWをチャックするウェハ授受機構6を用いることにより、このウェハWをチャンバ10外へ搬送等することなく、このウェハWをスピンドライできる。よって、このウェハWの洗浄から乾燥までの工程を一つのチャンバ10内で効率良く行うことができ、このウェハWの洗浄をより確実かつスピーディーにできる。
【0079】
さらに、スピンテーブル5のテーブル部5bに設けられたウェハ授受機構6のステージ部6aにウェハWを設置させた状態で、昇降シリンダ10fにてステージ部6aを下降動作させると、コイルスプリング5gの弾性力により、ステージ部6aの下降移動に連動してチャック部6bがテーブル部5bの径方向に移動していく。この結果、このテーブル部6bの連動支持部6bbの各ピン状部6bcが、固定支持部6baの各ピン状部6bcに近接していき、これら連動支持部6bbのピン状部6bcと固定支持部6baのピン状部6bcとの間にウェハWが挟持されて固定され、このウェハWをチャックすることができる。
【0080】
したがって、搬送装置4にて搬送されてくるウェハWの高さ位置が、スピンテーブル6のテーブル部5bの設置面5aより高い場合であっても、ウェハ授受機構6のステージ部6aを上昇移動させた状態でウェハWを授受した後に、このステージ部6aを下降移動させる。この結果、このステージ部6aの高さをテーブル部5bの高さに調整する動作に連動させて、このウェハWをウェハ授受機構6のチャック部6bにてチャックできる。
【0081】
また同様に、ウェハ授受機構6のチャック部6bにてチャックしたウェハWの洗浄および乾燥が完了した後、このウェハ授受機構6のステージ部6aを上昇移動させることにより、このステージ部6aの操作面6adと操作片部5hの付勢面5jとの間の板カム機構によって、この操作片部5hがテーブル部5bの中心方向に押されていく。この結果、チャック部6bの連動支持部6bbの各ピン状部6bcが、固定支持部6baの各ピン状部6bcから離れていく。したがって、これら連動支持部6bbおよび固定支持部6baによるウェハWのチャックが解除されるとともに、このウェハWの高さ位置が、搬送装置4にて授受可能な高さ位置に調整される。
【0082】
よって、チャック部6bの連動支持部6bbおよび固定支持部6baによるウェハWのチャックおよびアンチャック動作を別途行う必要を無くすことができる。すなわち、ステージ部6aの上下移動に連動してチャック部6bによるウェハWのチャックおよびアンチャックを行うことができる。よって、ウェハ授受機構6のステージ部6aにウェハWを設置させてから、このウェハ授受機構6のチャック部6bにてウェハWをチャックするまでの動作、およびこのチャック部6bにてウェハWをチャックした状態から、このウェハWのチャックを解除するまでの動作のそれぞれを簡略化でき、より適切かつスピーディーに行うことができる。
【0083】
また、第1洗浄機構7においては、供給管部7eから供給される第1洗浄液を、液供給口7mを通過する際に加圧させた後、混合部7dの土手部7kの外周面に接触させて、第1洗浄液の流れを、土手部7kの内側の溝部7j内の流れと、この土手部7kを乗り越えて撹拌部7hへ向かう流れとに分ける構成とした。この結果、混合部7dの円錐面7g内において、第1洗浄液の流れが略均一な状態となり、レゾナンス面7fの中心部分に滞留するおそれのある気泡が、第1洗浄液とともに混合部7d内の外周側から中心側に向けて巻き込むことができる。さらに、超音波振動子11からの超音波振動を、レゾナンス面7fを介して第1洗浄液に与えつつ、この第1洗浄液を液吐出口7bからウェハWに吹き付けることができる。
【0084】
したがって、この第1洗浄機構の混合部7dのレゾナンス面7fの中心部分に滞留するおそれのある気泡を、効率良くかつ確実に第1洗浄液に巻き込ませながら、液吐出口7bから吐出させることができる。よって、この第1洗浄液が、例えば分解しやすいオゾン水等の場合であっても、このオゾン水中のオゾンの濃度を低下させることなく、第1洗浄液を液吐出口7bから吐出させることができる。このため、例えば第1洗浄液中の、例えばオゾン等の薬液成分の量を少なくした場合であっても、この第1洗浄液にて確実にウェハWを洗浄することができるから、第1洗浄機構7を用いることによって、第1洗浄液中の薬液成分の使用量を低減でき、さらには環境負荷を低減することができる。
【0085】
次いで、第2洗浄機構8においては、供給管部8eから供給される第2洗浄液が、供給口8kにて加圧された後、間隙部8hへ流れて旋回流とされる。この後、この第2洗浄液は、間隙部8hにて旋回されながら本体部8fの先端側に流れていき、旋回流のまま液吐出口8bから吐出される。このとき、この液吐出口8bの中心方向への負圧によって、超音波振動子12による超音波振動を本体部8fの先端面のレゾナンス面8jを介して均一に第2洗浄液に与えつつ、ウェハWに照射させることができる。
【0086】
したがって、この第2洗浄機構8の液吐出口8bを、スピンテーブル5のテーブル部5bの設置面5aに対して垂直な状態とし、このテーブル部5bのウェハ授受機構6のチャック部6bにてチャックされたウェハWと液吐出口8bとが所定の距離を介して水平に対向させて設置されている。このため、この液吐出口8bから吐出される際に、第2洗浄液に与えた超音波振動を減衰させることなく、この第2洗浄液をウェハWに到達させることができる。
【0087】
よって、液吐出口8bから吐出されウェハWに到達するまでに生じるおそれのある、第2洗浄液に与えた超音波振動の減衰を少なくできるから、超音波振動子12による超音波振動が低出力の場合であっても、この超音波波振動を安定して第2洗浄液に与え発振させることができる。また、液吐出口8bをウェハWに近接させた状態で、この液吐出口か8bら第2洗浄液を吐出させるため、少ない使用量の第2洗浄液で適切にウェハWを洗浄することができる。
【0088】
ここで、ウェハWの大きさをハーフインチサイズ(直径12.5mm)としたミニマルファブ構想に基づくウェハ洗浄機1であるため、このウェハWが搬送されるスピンテーブル5や第1および第2洗浄機構等7,8の大きさを小さくすることができる。したがって、ウェハ授受機構6が設置面5aに設けられたスピンテーブル6を回転可能に支持するチャンバ10であっても、筐体2のウェハ処理室2fに収容させることができる。また、このウェハ洗浄機1のチャンバ10内をクリーン化することによって、このチャンバ10内のクリーンな1つの雰囲気でウェハWを洗浄および乾燥させることができるから、このウェハWの洗浄処理を高速かつ適切に行うことができる。
【0089】
さらに、ウェハ洗浄機1にて洗浄処理するウェハWをハーフインチサイズとしたことにより、このウェハ洗浄機1の第1および第2洗浄機構7,8にて用いる第1および第2洗浄液の使用量を大幅に少なくでき削減することができる。したがって、このウェハWの洗浄をより歩留まりおよび生産性良く行うことができる。
【0090】
<その他>
なお、上記一実施形態においては、スピンテーブル5の設置面5aに設けられたウェハ授受機構6にてチャックしたウェハWを、第1洗浄機構7にて洗浄可能な第1洗浄ポイントに移動させて第1洗浄機構7にて洗浄してから、第2洗浄機構8にて洗浄可能な第2洗浄ポイントに移動させて第2洗浄機構8にて洗浄する構成とした。しかしながら、本発明はこれに限定されることはなく、スピンテーブル5に2つ以上の複数の洗浄機構を設けても良い。そして、これら複数の洗浄機構にて、種々の洗浄液を用いてウェハを洗浄したり、例えば純水等を用いてウェハWをリンスしたりする構成とすることもできる。また、この場合においては、オゾン水とフッ酸とを加えた洗浄液を第1洗浄液として洗浄した後、水酸化カリウムに純水を加えた洗浄液を第2洗浄液として洗浄したりすることもできる。