【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 2012年第4回 IEEE International Memory Workshopカタログ(平成24年5月20日)IEEE eXpress Conference Publishing発行第41〜44ページに発表
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記チャンネル膜は、単結晶シリコン膜、多結晶ポリシリコン膜、非晶質シリコン膜、単結晶ゲルマニウム膜、多結晶ポリゲルマニウム膜、非晶質ゲルマニウム膜、単結晶シリコンゲルマニウム膜、多結晶ポリシリコンゲルマニウム膜、非晶質シリコンゲルマニウム膜、金属膜、シリサイド膜、カーボンナノチューブ及びグラフィンのうちの少なくとも何れか一つを含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
前記フローティングゲート及び前記コントロールゲートは、多結晶ポリシリコン膜、金属膜、シリサイド膜、カーボンナノチューブ及びグラフィンのうちの少なくとも何れか一つを含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
前記コントロールゲートと前記フローティングゲートとの間に介在され、前記コントロールゲートの上部面及び下部面を取り囲む電荷遮断膜を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
前記フローティングゲートは、多結晶ポリシリコン膜、金属膜、シリサイド膜、カーボンナノチューブ及びグラフィンのうちの少なくとも何れか一つを含むことを特徴とする請求項13に記載の半導体装置の製造方法。
前記コントロールゲートは、多結晶ポリシリコン膜、金属膜、シリサイド膜、カーボンナノチューブ及びグラフィンのうちの少なくとも何れか一つを含むことを特徴とする請求項20に記載の半導体装置の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の最も好ましい実施形態を説明する。図面において、厚さと間隔は、説明の便宜のために表現されたものであり、実際の物理的な厚さに比べて誇張されて図示され得る。本発明を説明するにあたり、本発明の要旨と関係のない公知の構成は省略することができる。各図面の構成要素に参照番号を付するにあたり、同じ構成要素に限ってはたとえ他の図面上に表示されても可能な限り同一の番号を有するようにした。
【0011】
図1及び
図2は、本発明に係る半導体装置の構造を説明するための図面で、特に、フローティングゲートを含む3次元不揮発性メモリ素子の構造を示す。
【0012】
図1は、本発明に係る半導体装置の断面図で、説明の便宜のために絶縁膜は省略して図示した。
図1に示されたように、半導体装置は、チャンネル膜CH、チャンネル膜CHを取り囲んで積層されたフローティングゲートFG、フローティングゲートFGを取り囲んで積層されたコントロールゲートCGを含む。
【0013】
チャンネル膜CHは、基板SUBから突出されたピラー(柱状体)及びピラーの側壁から突出された突出部Pを含む。半導体装置は、プログラム、読込み、または消去動作の際、チャンネル膜CHに所定のバイアスを印加するが、印加されたバイアスは、ピラーを介して突出部Pに伝達される。従って、突出部Pは、ピラーと同じ電位を有することになり、それによって積層されたフローティングゲートFGの間の干渉を低減させることができる。つまり、フローティングゲートFGの間に突出された突出部PがフローティングゲートFG間の干渉を遮断するバリアとしての役目を果たすことになる。
【0014】
ここで、突出部Pはピラーの側壁を全面取り囲みながら突出されたリング状を有することができる。また、チャンネル膜CHは、中心領域まで完全に埋め込まれた形態を有するか、またはオープンされた中心領域に絶縁膜が埋め込まれた形態を有することができる。また、突出部Pは、中心領域まで完全に埋め込まれた形態を有し、ピラーはオープンされた中心領域に絶縁膜が埋め込まれた形態を有することができる。
【0015】
フローティングゲートFGは、トンネル絶縁膜11を間に置いてチャンネル膜CHを取り囲みながら突出部Pの間に形成される。従って、上下に積層されたフローティングゲートFGの間ごとに突出部Pが介在される。例えば、フローティングゲートFGは、不純物がドープされたポリシリコン膜で形成することができる。また、フローティングゲートFGは、チャンネルキャパシタンスを減少させるように30nm以下の長さL1(
図2(b)参照)で形成することができる。
【0016】
また、フローティングゲートFGは、コーナー部Cが角形状、または、所定の曲率半径を有して湾曲したラウンド形状を有するように形成することができる。フローティングゲートFGのコーナー部Cがラウンド形状を有する場合、コーナー部Cの曲率半径は0.001μm以上の場合もある。
【0017】
コントロールゲートCGは、電荷遮断膜12を間に置いてフローティングゲートFGを取り囲みながらチャンネル膜CHに沿って積層される。例えば、コントロールゲートCGは、タングステン等の金属膜で形成することができる。
【0018】
半導体装置は、
図1に示す最下段のフローティングゲートFG及びコントロールゲートCGと基板SUBとの間に形成された少なくとも一層の下部選択ゲートLSG、最上段のブログのフローティングゲートFG及びコントロールゲートCGの上部に形成された少なくとも一層の上部選択ゲートUSG及びチャンネル膜CHに連結されたビットラインBLを更に含むことができる。また、本図面には図示されていないが、半導体装置は基板SUB内に、または基板SUB上に形成されてチャンネル膜CHと連結されたソース領域を更に含むことができる。このような構造によれば、基板SUBから垂直にストリングが配列される。
【0019】
一方、基板SUB上にU字形状でストリングを配列することも可能である。このような場合には、最上段のコントロールゲートCGの上部に少なくとも一層のドレイン選択ライン及び少なくとも一層のソース選択ラインが形成され、基板SUB上にはドレインサイドメモリセルとソースサイドメモリセルとを連結するためのパイプゲートが形成される。
【0020】
図2(a)は、本発明に係る半導体装置のセル構造を示す斜視図であり、
図1に示す領域Aを拡大して示した。
図2(a)に示されたように、チャンネル膜CHは、側壁に所定の間隔で形成された複数の突出部Pを含む。突出部Pは、チャンネル膜CHの側壁から突出されてチャンネル膜CHの全面を取り囲むリング状で形成される。突出部Pは、チャンネル膜CHと一体に連結された構造で形成され、チャンネル膜CHと同じ物質で形成することができる。また、突出部Pは、チャンネル膜CHとは異なる物質で形成することができる。
【0021】
フローティングゲートFGは、突出部Pの間にチャンネル膜CHを取り囲むリング状に形成される。ここで、チャンネル膜CHとフローティングゲートFGとの間にはトンネル絶縁膜11が介在される。トンネル絶縁膜11は、突出部Pを含むチャンネル膜CHの側壁を取り囲む形状で形成される。
【0022】
コントロールゲートCGは、フローティングゲートFGを取り囲むリング状で形成される。ここで、フローティングゲートFGとコントロールゲートCGとの間には電荷遮断膜12が介在される。電荷遮断膜12は、コントロールゲートCGの上部面及び下部面を更に取り囲むように断面「コ」字形状の形態で形成することができる。また、積層されたコントロールゲートCGの間には層間絶縁膜13が介在される。従って、積層されたメモリセルのコントロールゲートCGは、層間絶縁膜13によって電気的に分離される。ここで、フローティングゲートFGとコントロールゲートCGは、多結晶ポリシリコン膜、金属膜、シリサイド膜、カーボンナノチューブ(炭素ナノチューブ)及びグラフィン(Graphene)のうちの少なくとも何れか一つを含むように形成することができる。
【0023】
図2(b)は、本発明に係る半導体装置のセル構造を示す断面図であり、
図1の領域Bを拡大して示した。
図2(b)に示されたように、フローティングゲートFGの側面と突出部Pの側面は段差kを有する。フローティングゲートFGの側面は、突出部Pの側面よりも更に突出することができ、フローティングゲートFGと重畳された突出部Pの長さL2は、フローティングゲートFGの長さL1の20%〜90%になる。以下、フローティングゲートFGと重畳された突出部Pの長さを突出部Pの長さL2とする。
【0024】
フローティングゲートFGの厚さW1とコントロールゲートCGの厚さW2とは、同じ厚さ(W1=W2)で形成されるか、或いは、異なる厚さで形成され得る。例えば、フローティングゲートFGの厚さW1がコントロールゲートCGの厚さW2よりも更に厚く(W1>W2)形成されるか、或いは、コントロールゲートCGの厚さW2がフローティングゲートFGの厚さW1よりも更に厚く(W1<W2)形成され得る。
【0025】
図3(a)及び
図3(b)は、本発明に係る半導体装置のセル構造を示す断面図である。
図3(a)に示されたように、フローティングゲートFGの厚さW1は、コントロールゲートCGの厚さW2よりも厚く形成され得る(W1>W2)。このような場合、チャンネル膜CHの突出部PとコントロールゲートCGとの間の離間距離L3が増加する。従って、ブレーキダウン電圧を増加させ、メモリ素子の特性を向上させることができる。
【0026】
図3(b)に示されたように、コントロールゲートCGの厚さW2は、フローティングゲートFGの厚さW1よりも厚く形成され得る(W1<W2)。このような場合、コントロールゲートCGのカップリング比を増加させ、メモリ素子のプログラム速度及び消去速度を増加させることができる。
【0027】
図4(a)は、本発明に係る半導体装置のセル構造を示す断面図である。
図4(a)に示されたように、突出部Pは、チャンネル膜CHのピラーと同じ物質で形成されるか、或いは異なる物質で形成することができる。また、突出部Pとチャンネル膜CHが同じ物質で形成されるが、突出部Pのみに不純物がドープされ得る。一例として、突出部Pは、金属膜等の導電膜で形成され、チャンネル膜CHはポリシリコン膜等の半導体膜で形成され得る。このような場合、消去動作の際、突出部Pとピラーの連結部位のショットキー障壁を利用して突出部Pを遮断することで、消去動作の効率を向上させることができる。また、プログラム、または読込み動作の際、突出部Pとピラーの連結部位にオミックコンタクト(Ohmic Contact)が形成され、抵抗を改善することができる。また、突出部Pで窮乏領域が減少され、シールド(Shielding)効果が増加されるので、隣接するメモリの間の干渉問題を改善することができる。
【0028】
また、他の例として、突出部Pは、不純物がドープされたポリシリコン膜で形成され、チャンネル膜CHは、不純物がドープされていないポリシリコン膜で形成され得る。このような場合、不純物がドープされた突出部Pは、メモリセルのジャンクション(Junction)として利用される。例えば、突出部PにPタイプの不純物をドープする場合、消去動作の際に、逆ジャンクション(Reverse Junction)構造が形成され、消去動作の効率を向上させることができる。また、突出部PにNタイプの不純物をドープする場合、読込み動作の際に抵抗を改善することができる。
【0029】
その他にもチャンネル膜CHは、単結晶シリコン膜、多結晶ポリシリコン膜、非晶質シリコン膜、単結晶ゲルマニウム膜、多結晶ポリゲルマニウム膜、非晶質ゲルマニウム膜、単結晶シリコンゲルマニウム膜、多結晶ポリシリコンゲルマニウム膜、非晶質シリコンゲルマニウム膜、金属膜、シリサイド膜、カーボンナノチューブ及びグラフィンのうちの少なくとも何れか一つを含んで形成することができる。また、チャンネル膜CHは、エピタキシャル成長方式で形成することができる。
【0030】
図4(b) は、本発明に係る半導体装置のセル構造を示す断面図である。
図4(b)に示されたように、半導体装置は、積層されたフローティングゲートFGの間に形成されたボイドVを含むことができる。ここで、ボイドVは、空気で満たされた空間であり、絶縁膜に比べて誘電率が小さい。従って、積層されたフローティングゲートFGの間にボイドVを備えることにより、フローティングゲートFG間の干渉を低減させることができる。
【0031】
図5は、本発明に係る半導体装置のセル構造を示す断面図である。
図5に示されたように、半導体装置は、積層されたフローティングゲートFGの間に形成されて積層されたコントロールゲートCGの間まで拡張されたボイドVを含むことができる。このように、ボイドVをコントロールゲートCGの間まで拡張させる場合、フローティングゲートFG間の干渉だけでなく、コントロールゲートCG間の干渉をも減少させることができる。
【0032】
図6〜図
7は、本発明に係る半導体装置の特性を説明するためのグラフである。
図8は、本発明に係る半導体装置の特性を説明するための断面図である。
図6(a)は、フローティングゲートFGの長さL1と、該フローティングゲートFGと重畳する突出部Pの長さL2との割合(L2/L1)に応じた干渉(Interference)と 読込み電流Ireadの変化を示すグラフである。ここで、リード電流(Iread)は、μA単位で示しており、干渉(Interference)は、mV単位で示した。ちなみに、干渉は隣接したメモリせるのしきい値電圧(Vth)の変化による選択されたメモリセルのしきい値電圧(Vth)の変化量を意味する。したがって、このグラフではメモリセルのしきい値電圧(Vth)が1V変化するとき、選択されたメモリセルのしきい値電圧(Vth)が変化する値で干渉を示した。
【0033】
チャンネル膜CHの突出部Pが隣接したメモリセル間の干渉を低減させるためには、突出部Pの長さL2、すなわち、突出部PとフローティングゲートFGが重畳される長さL2を適切に決定しなければならない。バリアとしての役目を十分に果たすためには、突出部Pの長さL2を増加させなければならないが、チャンネル膜CHの構造上、突出部Pの長さL2が増加すればするほど、突出部Pの電位をピラーと同一に維持することが難しい。従って、フローティングゲートFGの長さL1と突出部Pの長さL2との割合(L2/L1)が増加すればするほど、フローティングゲートFGと突出部Pとの間のダイレクトカップリングによる
図8に示す干渉I1が増加することになる。また、突出部Pの抵抗の増加により、読込み電流Ireadが減少することになる。
【0034】
一方、フローティングゲートFGの長さL1と突出部Pの長さL2との割合(L2/L1)が減少すればするほど積層されたフローティングゲートFG間のインダイレクトカップリングによる
図8に示す干渉I2が増加することになる。従って、フローティングゲートFGの長さL1と突出部Pの長さL2との割合(L2/L1)は、0.2〜0.9、特に0.4〜0.8に調整することで、隣接するメモリセル間の干渉を最小化し、読込み電流Ireadを向上させることができる。
【0035】
図6(b)は、突出部Pの厚さW3に応じた干渉及び読込み電流Ireadの変化を示すグラフである。突出部Pの厚さW3が減少すればするほど、隣接したフローティングゲートFG間のカップリング効果により、干渉が増加することになる。逆に、読込み電流Ireadの特性は、突出部Pの厚さW3に比例して劣化する。つまり、突出部Pの厚さW3が増加すればするほど抵抗が増加し、読込み電流Ireadは少なからず減少する。従って、突出部Pの厚さW3を一定の水準に維持することにより、読込み電流Ireadの大きな損失なしに隣接したメモリセル間の干渉効果を減少させることができる。
【0036】
図7(a)は、フローティングゲートFGのコーナー部Cの曲率による干渉や読込み電流Ireadの変化を示すグラフである。フローティングゲートFGのコーナー部Cの曲率半径が低下すると、電気場が分散されてチャンネル膜CHの電位及び電荷密度を低減させるため、読込み電流Ireadが減少する。従って、フローティングゲートFGのコーナー部Cの曲率半径を0.002μm〜0.009μmに調節することにより、読込み電流Ireadの分布を改善することができる。特に、フローティングゲートFGのコーナー部Cの曲率半径が0.004μmの場合、最適の読込み電流Ireadを確保することができる。
【0037】
図7(b)は、フローティングゲートFGの長さL1に応じた干渉及び読込み電流Ireadの変化を示すグラフである。フローティングゲートFGの長さL1を減少させると、隣接するフローティングゲートFG間のカップリングキャパシタンスが抑制されて干渉効果が大幅に改善される。また、コントロールゲートCGのダイレクト調節(Direct Controllability)によって、ソース及びドレイン領域の電荷密度が高くなるので、読込み電流Ireadの特性も改善される。例えば、フローティングゲートFGの長さL1を30nm以下、特に、15nm以下に調節することにより、隣接するメモリセル間の干渉を最小化し、読込み電流Ireadを改善することができる。
【0038】
図9及び
図10は、本発明に係る半導体装置の製造方法を説明するための工程断面図である。説明の便宜のために、一つのメモリセルが形成される領域を拡大して示した。
図9(a)に図示されたように、要求される下部構造物が形成された基板SUB(図示せず)上に第1物質膜61及び第2物質膜62を交互に形成する。ここで、第1物質膜61と第2物質膜62は、同じ厚さで形成することができる。また、第1物質膜61は、
図10(c)に示すフローティングゲート63及びコントロールゲート67を形成するためのものであり、第2物質膜62は、積層されたフローティングゲート63及びコントロールゲート67を相互に分離する層間絶縁膜を形成するためのものである。
【0039】
第1物質膜61と第2物質膜62は、エッチング選択比の大きい物質で形成される。一例として、第1物質膜61は、ポリシリコン膜等の導電膜で形成され、第2物質膜62は、酸化膜等の絶縁膜で形成することができる。また他の例として、第1物質膜61はドープドポリシリコン膜、ドープド非晶質シリコン膜等の導電膜で形成され、第2物質膜62は、アンドープドポリシリコン膜、アンドープド非晶質シリコン膜等の犠牲膜で形成することができる。更に他の例として、第1物質膜61は、窒化膜等の犠牲膜で形成され、第2物質膜62は、酸化膜等の絶縁膜で形成することができる。
【0040】
本実施形態では、第1物質膜61が犠牲膜で形成され、第2物質膜62が層間絶縁膜で形成された場合について説明する。
【0041】
次に、
図9(a)に示すように、第1物質膜61及び第2物質膜62を
図9(a)の上下方向にエッチングしてチャンネルホール1を形成する。例えば、異方性エッチング工程を利用してチャンネルホール1を形成する。
【0042】
次に、
図9(a)に示すように、第1物質膜61を
図9(a)の左右方向に第1の厚さt1だけエッチングして第1リセス領域R1を形成する。第1リセス領域R1は、
図9(b)に示すフローティングゲート63を形成するためのもので、フローティングゲート63の長さL1を考慮して第1リセス領域R1を形成する。例えば、等方性エッチング工程を利用して第1物質膜61と第2物質膜62のエッチング選択比の大きい条件で、第1物質膜61を選択的にエッチングする。
【0043】
次に、
図9(b)に示されたように、第1リセス領域R1ごとにフローティングゲート63を形成する。例えば、第1リセス領域R1が埋め込まれるように、チャンネルホール1内にポリシリコン膜を蒸着した後、異方性エッチング工程によってチャンネルホール1の内壁に形成されたポリシリコン膜をエッチングしてフローティングゲート63をそれぞれ分離させる。
【0044】
次に、
図9(c)に示されたように、第2物質膜62を
図9(c)の左右方向に第2の厚さt2だけエッチングして第2リセス領域R2を形成する。第2リセス領域R2は、
図10(a)に示すチャンネル膜65の突出部65aを形成するためのもので、突出部65aの厚さW3を考慮して第2リセス領域R2を形成する。例えば、等方性エッチング工程を利用してフローティングゲート63と第2物質膜62のエッチング選択比の大きい条件で、第2物質膜62を選択的にエッチングする。ここで、第1リセス領域R1の第1の厚さt1と、第2リセス領域R2の第2の厚さt2とは、同一または異なる厚さを有することができ、第1リセス領域R1の第1の厚さt1が第2リセス領域R2の第2の厚さt2よりも大きい厚さを有することができる。このとき、フローティングゲート63の間にボイドVを形成しようとする場合には(
図4(b)参照)、突出部65aの長さ及びボイドVの大きさを考慮して第2リセス領域R2の第2の厚さt2を決定する。
【0045】
次に、
図10(a)に示されたように、第2リセス領域R2が形成されたチャンネルホール1の内面に沿ってトンネル絶縁膜64を形成する。次に、トンネル絶縁膜64上にチャンネル膜65を形成する。これにより、
図1に示すと同様に、基板SUBから突出したピラー(柱状体)及びピラーの側面から突出した突出部65aを含むチャンネル膜65が形成される。このとき、チャンネル膜65の蒸着条件を調節して第2リセス領域R2内にボイドVを形成することができる(
図4(b)参照)。例えば、ステップカバレッジの低い蒸着工程(蒸着方式)を利用してチャンネル膜65を形成する場合、第2リセス領域R2の深い領域側よりも開口部側にチャンネル膜65が先に蒸着されて深い領域側は、チャンネル膜65が蒸着されていない空き空間が残ることになる。これにより、
図1に示すと同様に、
図10の上下方向に積層されたフローティングゲート63の間にボイドVが形成される。
【0046】
次に、
図10(b)に示されたように、第1物質膜61及び第2物質膜62 を エッチングし、隣接したチャンネルホールの間にスリット(図示せず)を形成する。ここで、スリットは、第1物質膜61を除去するために形成するものであり、第1物質膜61をすべて露出させる深さで形成される。 次に、スリットによって露出された第1物質膜61を除去して第3リセス領域R3を形成する。第3リセス領域R3は、
図10(c)に示す電荷遮断膜66及びコントロールゲート67を形成するためのものである。
【0047】
次に、第3リセス領域R3を拡張するためのエッチング工程を追加的に進めることができる。例えば、等方性エッチング工程を利用して第2物質膜62を一部の厚さt3だけエッチングすることができる。このとき、後続工程によって形成される電荷遮断膜66の厚さ程度に第2物質膜62をエッチングしてフローティングゲート63とコントロールゲート67とが同じ厚さを有するようにすることができる。また、電荷遮断膜66の厚さ以上に第2物質膜62の一部をエッチングしてフローティングゲート63の厚さW1よりも厚い厚さを有するコントロールゲート67を形成することができる。
【0048】
次に、
図10(c)に示すように、第3リセス領域R3の内面に沿って電荷遮断膜66を形成した後、電荷遮断膜66が形成された第3リセス領域R3内にコントロールゲート67を形成する。例えば、コントロールゲート67は、タングステン膜で形成することができる。
【0049】
次に、本図面には、図示されていないが、第2物質膜62を除去して
図5に示すと同様に、
図10(c)の上下方向に積層されたコントロールゲート67の間にボイドVを形成することができる。
【0050】
前述したような製造方法によれば、突出部65aを有するチャンネル膜65を容易に形成することができる。従って、積層されたメモリセルの間の干渉が減少した半導体装置を提供することができる。
【0051】
一方、第1物質膜61及び第2物質膜62の種類に応じて、前述の製造方法は、一部変更され得る。一例として、第1物質膜61が導電膜で形成され、第2物質膜62が層間絶縁膜で形成された場合、フローティングゲート63を形成する前に、第2リセス領域R2の内面に沿って電荷遮断膜を形成する。また、隣接したチャンネルホールの間にスリットを形成した後、第1物質膜61をシリサイド化することができる。このような場合、第1物質膜61を除去し、電荷遮断膜66及びコントロールゲート67を形成するような工程は行わない。
【0052】
また、他の例として、第1物質膜61が導電膜で形成され、第2物質膜62が犠牲膜で形成された場合、フローティングゲート63を形成する前に、第2リセス領域R2の内面に沿って電荷遮断膜を形成する。また、隣接したチャンネルホールの間にスリットを形成した後、第1物質膜61をシリサイド化し、第2物質膜62を除去した後、層間絶縁膜を埋め込む。このとき、第2物質膜62を除去した領域に層間絶縁膜を埋め込むことなくボイドVに残留させることも可能である。このような場合、第1物質膜61を除去し、電荷遮断膜66及びコントロールゲート67を形成するような工程は行わない。
【0053】
図11(a)は、メモリシステムの構成を示した構成図である。
図11(a)に示されたように、メモリシステム100は、不揮発性メモリ素子120とメモリコントローラ110とを含む。
【0054】
不揮発性メモリ素子120は、
図1〜
図10を参照して説明されたメモリセルアレイを有するように構成される。また、不揮発性メモリ素子120は、複数のフラッシュメモリチップで構成されたマルチチップパッケージである場合もある。
【0055】
メモリコントローラ110は、不揮発性メモリ素子120を制御するように構成され、SRAM(Static Random Access Memory)111、CPU(Central Processing Unit;中央演算装置)112、ホストI/F(インターフェース)113、ECC(Error Correcting Code)114、メモリI/F(インタフェース)115を含むことができる。SRAM111は、CPU112の動作メモリとして使用され、CPU112は、メモリコントローラ110のデータ交換のための各制御動作を実行し、ホストI/F(インターフェース)113は、メモリシステム100と連結されるホストのデータ交換プロトコルを備える。また、ECC114は、不揮発性メモリ素子120から読み込まれたデータに含まれたエラーを検出及び訂正し、メモリI/F(インタフェース)115は、不揮発性メモリ素子120とのインタフェーシングを行う。その他にもメモリコントローラ110は、ホストとのインタフェーシングのためのコードデータを格納するROM(Read Only Memory )等を更に含むことができる。
【0056】
このような構成を有するメモリシステム100は、不揮発性メモリ素子120とメモリコントローラ110が結合されたメモリカードやSSD(Solid State Disk)である場合もある。例えば、メモリシステム100がSSDである場合、メモリコントローラ110は、USB(Universal Serial Bus)、MMC(Multi Media Card)、PCI−E(ピーシーアイエクスプレス)、SATA(Serial ATA;シリアルATA)、PATA(Parallel ATA;パラレルATA)、SCSI(Small Computer System Interface)、ESDI(Enhanced Small Device Interface)、IDE(Integrated Drive Electronics)等のような多様なインターフェイスプロトコルのうちの何れかを介して外部(例えば、ホストコンピュータ等)と通信することができる。
【0057】
図11(b)は、コンピュータシステムの構成を示す構成図である。
図11(b)に示されたように、コンピューティングシステム200は、システムバス260に電気的に連結されたCPU220、RAM(Random Access Memory)230、ユーザインタフェース240、モデム250、メモリシステム210を含むことができる。また、コンピューティングシステム200が、モバイルデバイスである場合、コンピューティングシステム200に動作電圧を供給するためのバッテリーが更に含まれることができ、応用チップセット、カメライメージプロセッサCIS(CMOS Image Sensor)、モバイルDRAM(Dynamic Random Access Memory)等が更に含まれることができる。
【0058】
メモリシステム210は、
図11(a)を参照して説明したように、不揮発性メモリ素子212、メモリコントローラ211で構成され得る。
【0059】
以上説明したように、本発明の最も好ましい実施の形態について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、または明細書に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能なのはもちろんであり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。