(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して各実施形態を説明する。なお、添付図面は、特徴を分かりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、断面図では、各部材の断面構造を分かりやすくするために、一部の部材のハッチングを省略している。
【0009】
(一実施形態)
以下、一実施形態を
図1〜
図11に従って説明する。
(配線基板の構造)
図1(b)に示すように、配線基板1は、放熱板10と、放熱板10の上面を覆う絶縁層20と、絶縁層20上に形成された配線パターン30と、配線パターン30上に形成された金属層40,41と、配線パターン30等を覆う第1反射層50と、配線パターン30間に形成された第2反射層60とを有している。この配線基板1は、例えば発光装置に適用される配線基板である。
【0010】
放熱板10は、例えば平面視して略矩形状の薄板である。放熱板10の材料としては、例えば銅(Cu)やアルミニウム(Al)などの熱伝導性に優れた金属又はこれらの金属を少なくとも一種以上含む合金を用いることができる。また、放熱板10の材料としては、例えば窒化アルミニウムやアルミナ等の熱伝導性に優れたセラミック材を用いることもできる。放熱板10の厚さは、例えば0.5〜1.0mm程度とすることができる。
【0011】
絶縁層20は、放熱板10の上面全面を覆うように形成されている。絶縁層20の材料としては、例えば熱伝導率の高い(例えば、1〜10W/mK程度)絶縁性樹脂を用いることができる。具体的には、絶縁層20の材料としては、例えばポリイミド系樹脂やエポキシ系樹脂などの絶縁性樹脂、又はこれら樹脂にシリカやアルミナ等のフィラーを混入した樹脂材を用いることができる。絶縁層20の厚さは、例えば50〜80μm程度とすることができる。この絶縁層20は、放熱板10と配線パターン30とを絶縁する機能と、放熱板10と配線パターン30とを接着する機能とを有する。なお、絶縁層20の絶縁性が高い場合には、放熱性の観点から、絶縁層20を薄く形成することが好ましい。
【0012】
配線パターン30は、絶縁層20の上面20A上に形成されている。この配線パターン30は、
図2に示すように、絶縁層20の上面20Aの中央部を全体的に覆うように形成されている。具体的には、平面視帯状(平面視長方形状)の複数(
図2では、5つ)の配線パターン30が平行に隣接して配置されている。そして、隣接する配線パターン30間には、下層の絶縁層20を露出する溝状の開口部30Xが形成されている。この開口部30Xによって、複数の配線パターン30は互いに離間されている。なお、配線パターン30の材料としては、例えば銅や銅合金を用いることができる。配線パターン30の厚さは、例えば35〜105μm程度とすることができる。また、各配線パターン30間の幅(開口部30Xの幅)は、例えば0.1〜0.3mm程度とすることができる。
【0013】
配線パターン30の上面30Aには、平面視略半円状の金属層40が多数形成されている。これら金属層40は、上記開口部30Xを挟んで半円の直線部が互いに対向するように形成された2つの金属層40で一つの組(一対)になるように形成されている。すなわち、一対の金属層40は、互いに異なる配線パターン30の上面30Aに形成され、全体的には平面視略円状になるように形成されている。そして、このような一対の金属層40が配線パターン30上にマトリクス状(
図2では4×4)に形成されている。各金属層40は、発光素子70(
図3参照)が接合されるパッド40Pを有している。また、
図1(b)に示すように、各金属層40は、開口部30Xにおいて配線パターン30の側面を覆うように形成されている。金属層40の例としては、銀(Ag)層や、ニッケル(Ni)/金(Au)層(Ni層とAu層をこの順番で積層した金属層)や、Ni/Ag層(Ni層とAg層をこの順番で積層した金属層)や、Ni/パラジウム(Pd)/Au層(Ni層とPd層とAu層をこの順番で積層した金属層)などを挙げることができる。また、金属層40の例としては、Ni/Pd/Ag層(Ni層とPd層とAg層をこの順番で積層した金属層)や、Ni/Pd/Ag/Au(Ni層とPd層とAg層とAu層をこの順番で積層した金属層)なども挙げることができる。なお、金属層40が例えばNi/Au層である場合には、Ni層の厚さを1〜10μm程度とすることができ、Au層の厚さを0.05〜2μm程度とすることができる。
【0014】
図2に示すように、配線パターン30の上面30Aには、平面視略円状の金属層41が一対形成されている。この金属層41は、上記金属層40よりも外側の配線パターン30の上面30Aに形成されている。具体的には、一対の金属層41は、5つの配線パターン30のうち最も外側に配置された2つの配線パターン30上であって、それら配線パターン30に形成された金属層40よりも外側に形成されている。このような金属層41は、外部から給電される外部接続端子用パッド41Pを有している。金属層41の例としては、上記金属層40と同様に、Ag層や、Ni/Au層や、Ni/Ag層や、Ni/Pd/Au層や、Ni/Pd/Ag層や、Ni/Pd/Ag/Au層などを挙げることができる。なお、金属層41が例えばNi/Au層である場合には、Ni層の厚さを1〜10μm程度とすることができ、Au層の厚さを0.05〜2μm程度とすることができる。
【0015】
図1(b)に示すように、第1反射層50は、配線パターン30の上面30A、絶縁層20の上面20A及び金属層40の一部を被覆するよう
に形成されている。この第1反射層50によって、金属層40から露出された配線パターン30の上面30Aが被覆されている。
【0016】
第1反射層50は、配線パターン30又は配線パターン30及び金属層40の上面に形成され、発光素子70(
図3参照)を搭載するための発光素子搭載領域CAとして金属層40の一部及び絶縁層20を露出する開口部50X(第1開口部)を有する。また、第1反射層50は、絶縁層20上に形成されると共に、複数の配線パターン30のうち、最も外側に配置された配線パターン30に形成され、外部接続端子用パッド41Pとして金属層41の一部を露出する開口部50Y(第2開口部)を有する。具体的には、
図3に示すように開口部50X内に発光素子70が金属層40上に電気的に搭載される。ここで、
図1(a)に示すように、発光素子搭載領域CAの平面形状は、例えば円形状に形成されている。この発光素子搭載領域CAは、配線基板1上にマトリクス状(
図1(a)では、4×4)に配列されている。各発光素子搭載領域CAでは、溝状の開口部30Xによって分離された2つの配線パターン30上に形成された金属層40の一部が開口部50Xから露出されている。
【0017】
また、上記開口部50Yの平面形状は例えば円形状に形成されている。具体的には、各開口部50Yは、その平面形状が各金属層41の平面形状よりも小さく形成されている。このため、開口部50Yからは金属層41の一部が露出され、その露出された金属層41が外部接続端子用パッド41Pとして機能する。この外部接続端子用パッド41Pには、外部の電源から実装基板の配線等を介して給電される。なお、絶縁層20の上面20Aから第1反射層50の上面50Aまでの厚さは、例えば50〜150μm程度とすることができる。また、配線パターン30の上面30A上に形成された第1反射層50の配線パターン30の上面30Aから第1反射層50の上面50Aまでの厚さは、例えば20〜50μm程度とすることができる。
【0018】
第2反射層60は、隣接する配線パターン30間、具体的には、開口部30Xにおいて、配線パターン30の側面を覆う金属層40の間に露出する絶縁層20を覆うように形成されている。すなわち、第2反射層60は、第1反射層50の開口部50X内に露出する絶縁層20を覆うように形成されている。この第2反射層60によって、金属層40の側面の一部が被覆される。また、この第2反射層60は、上記第1反射層50よりも薄く形成されている。具体的には、第2反射層60は、その上面60Aが第1反射層50の上面50Aよりも低くなるように形成されている。より具体的には、第2反射層60は、その上面60Aが金属層40の上面40Aよりも低くなるように形成されている。さらに、第2反射層60は、その上面60Aが配線パターン30の上面30Aよりも低くなるように形成されている。この第2反射層60(絶縁層20の上面20Aから第2反射層60の上面60Aまで)の厚さは、例えば30〜100μm程度とすることができる。
【0019】
これら第1及び第2反射層50,60は、高い反射率を有する。具体的には、第1及び第2反射層50,60は、波長が450nm〜700nmの間で50%以上(好適には80%以上)の反射率を有する。このような第1及び第2反射層50,60は、白色レジスト層とも呼ばれる。この第1及び第2反射層50,60の材料としては、例えば白色の絶縁性樹脂を用いることができる。白色の絶縁性樹脂としては、例えばエポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂やオルガノポリシロキサン系樹脂に白色の酸化チタン(TiO
2)や硫酸バリウム(BaSO
4)からなるフィラーや顔料を含有した樹脂材を用いることができる。このような第1及び第2反射層50,60(白色レジスト層)により配線基板1の最表面を覆うことにより、配線パターン30の保護に加えて、当該配線基板1に実装される発光素子からの光の反射率を高め、発光素子の光量ロスを低減させることができる。
【0020】
(発光装置の構造)
次に、発光装置2の構造について説明する。
図3(b)に示すように、発光装置2は、上記配線基板1と、その配線基板1に実装された複数(
図3(a)では16個)の発光素子70と、発光素子70等を封止する封止樹脂75とを有している。
【0021】
各発光素子70は、各発光素子搭載領域CAに形成された一対のパッド40P上に実装されている。具体的には、各発光素子70は、上記一対のパッド40P間に形成された第2反射層60、つまり開口部30Xに形成された第2反射層60を跨るように、その第2反射層60の両側に形成された2つのパッド40P上にフリップチップ実装されている。より具体的には、発光素子70の一方の面(
図3(b)では、下面)に形成された一方のバンプ71が上記2つのパッド40Pのうちの一方のパッド40Pにフリップチップ接合され、他方のバンプ71が他方のパッド40Pにフリップチップ接合されている。これにより、各発光素子70の各バンプ71は、パッド40Pを介して配線パターン30と電気的に接続されている。また、
図3(a)に示すように、発光素子70は、配線基板1上にマトリクス状(
図3(a)では、4×4)に配列されている。このため、発光装置2では、一対の外部接続端子用パッド41P間に4個の発光素子70が直列に接続されるとともに、それら直列に接続された発光素子70群が4つ並列に接続されることになる。そして、これら発光素子70は、外部の電源(図示略)から金属層41や配線パターン30を介して給電されて発光する。なお、発光素子70の平面形状は例えば矩形状に形成されており、そのサイズは例えば0.3〜0.5mm
2程度である。また、バンプ71の高さは、例えば30〜100μm程度とすることができる。
【0022】
上記発光素子70としては、例えば発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)や面発光型半導体レーザ(Vertical Cavity Surface Emitting Laser:VCSEL)を用いることができる。バンプ71としては、例えば金バンプやはんだバンプを用いることができる。はんだバンプの材料としては、例えば鉛(Pb)を含む合金、錫(Sn)とAuの合金、SnとCuの合金、SnとAgの合金、SnとAgとCuの合金等を用いることができる。
【0023】
図3(b)に示すように、封止樹脂75は、発光素子70及びバンプ71等を封止するように配線基板1の上面に設けられている。この封止樹脂75の材料としては、例えばシリコーン樹脂に蛍光体を含有させた樹脂材を用いることができる。このような蛍光体を含有させた樹脂材を発光素子70上に形成することにより、発光素子70の発光と蛍光体の発光の混色を用いることが可能となり、発光装置2の発光色を様々に制御することができる。
【0024】
(作用)
本実施形態の配線基板1では、パッド40P間に形成される第2反射層60を、他の第1反射層50よりも低くなるように形成した。これにより、発光素子70と干渉するおそれのある第2反射層60が薄く形成されるため、その第2反射層60と発光素子70との干渉(接触)が好適に抑制される。
【0025】
(配線基板の製造方法)
次に、上記配線基板1の製造方法について
図4〜
図11に従って説明する。
まず、配線基板1を製造するためには、
図4に示すように、多数個取り基板(以下、単に「基板」ともいう。)10Aを用意する。基板10Aは、配線基板1が形成される領域である配線基板形成領域C1がマトリクス状(
図4では、3×3)に形成された区画を複数(
図4では、3つ)有している。この基板10Aは、配線基板形成領域C1に配線基板1に対応する構造体が形成された後、切断線D1に沿ってダイシングブレード等によって切断される。これにより、配線基板1に対応する構造体が個片化され、複数の配線基板1が製造されることになる。このとき、各配線基板1において、基板10Aは
図1に示した放熱板10となる。このため、基板10Aの材料としては、放熱板10と同様に、例えば銅、アルミニウムや鉄などの熱伝導性に優れた金属又はこれらの金属を少なくとも一種以上含む合金を用いることができる。なお、以下に示す
図5〜
図11においては、説明の便宜上、一つの配線基板形成領域C1の構造を示している。
【0026】
次に、
図5(a)に示す工程では、基板10Aの上面全面を覆うように絶縁層20を形成するとともに、絶縁層20の上面20A全面を覆うように銅箔30Bを形成する。例えば絶縁層20(絶縁基板)の片面に銅箔30Bが被着された片面銅張り基板を基板10Aに接着することにより、基板10A上に絶縁層20及び銅箔30Bを形成する。また、例えば銅箔付き絶縁樹脂フィルムを基板10A上に積層することにより、基板10A上に絶縁層20及び銅箔30Bを形成するようにしてもよい。
【0027】
次に、
図5(b)に示す工程では、銅箔30Bの上面に、所定の箇所に開口部80Xを有するレジスト層80を形成する。このレジスト層80は、所要の配線パターン30、めっき給電用の給電ライン31及び接続部32(
図5(c)、(d)参照)に対応する部分の銅箔30Bを被覆するように形成される。レジスト層80の材料としては、耐エッチング性がある材料を用いることができる。具体的には、レジスト層80の材料としては、感光性のドライフィルムレジスト又は液状のフォトレジスト(例えばノボラック系樹脂やアクリル系樹脂等のドライフィルムレジストや液状レジスト)等を用いることができる。例えば感光性のドライフィルムレジストを用いる場合には、銅箔30Bの上面にドライフィルムを熱圧着によりラミネートし、そのドライフィルムを露光・現像によりパターニングして上記レジスト層80を形成する。なお、液状のフォトレジストを用いる場合にも、同様の工程を経て、レジスト層80を形成することができる。
【0028】
次に、
図5(c)に示す工程では、
図5(b)に示したレジスト層80をエッチングマスクとして銅箔30Bをエッチングし、銅箔30Bを所定形状にパターニングする。これにより、
図5(d)に示すように、絶縁層20の上面20Aに、所要の配線パターン30と、給電ライン31と、接続部32とが形成される。具体的には、並設された複数の帯状の配線パターン30と、外周領域に枠状に形成された給電ライン31と、その給電ライン31と配線パターン30とを電気的に接続する接続部32とが形成される。これにより、全ての配線パターン30が接続部32を介して給電ライン31に電気的に接続されることになる。また、上記エッチングにより、配線パターン30間に溝状の開口部30Xが形成される。本工程では、例えばエッチング液として塩化第二鉄水溶液を用いることができ、基板10Aの上面側からスプレーエッチングにより上記パターニングを実施することができる。なお、以下の説明では、配線パターン30、給電ライン31及び接続部32をまとめて配線層33とも称する。また、
図5(d)は、上記銅箔30Bのパターニング終了後に、
図5(c)に示したレジスト層80が例えばアルカリ性の剥離液により除去された後の状態を示している。
【0029】
次に、
図6(a)に示す工程では、配線パターン30上に、所定の箇所に開口部81X,81Yを有するレジスト層81を形成する。この開口部81Xは、金属層40の形成領域に対応する部分の配線パターン30を露出するように形成される。また、開口部81Yは、金属層41の形成領域に対応する部分の配線パターン30を露出するように形成される。なお、上記給電ライン31及び接続部32は、レジスト層81によって被覆される。レジスト層81の材料としては、耐めっき性がある材料を用いることができる。具体的には、レジスト層81の材料としては、感光性のドライフィルムレジスト又は液状のフォトレジスト(例えばノボラック系樹脂やアクリル系樹脂等のドライフィルムレジストや液状レジスト)等を用いることができる。
【0030】
続いて、
図6(b)に示す工程では、上記レジスト層81をめっきマスクとして、配線パターン30の表面(上面及び側面)に、配線層33をめっき給電層に利用する電解めっき法を施す。具体的には、レジスト層81の開口部81Xから露出された配線パターン30の上面30A及び側面に電解めっき法を施すことにより、金属層40を形成する。この金属層40は、開口部81Xから露出された配線パターン30の上面30A及び側面を覆うように形成される。また、レジスト層81の開口部81Yから露出された配線パターン30の上面30Aに電解めっき法を施すことにより、その配線パターン30上に金属層41を形成する。この金属層41は、開口部81Yから露出された配線パターン30の上面30Aを覆うように形成される。なお、例えば金属層40,41がNi/Au層である場合には、電解めっき法により、レジスト層81の開口部81X,81Yから露出された配線パターン30の表面にNi層とAu層を順に積層する。
【0031】
次いで、
図6(c)に示す工程では、
図6(b)に示したレジスト層81を例えばアルカリ性の剥離液により除去する。これにより、
図6(d)に示すように、配線パターン30の上面30Aに、平面視略半円状の金属層40が複数形成され、平面視略円状の金属層41が複数形成される。
【0032】
次に、
図7(a)、(b)に示す工程では、絶縁層20及び配線パターン30上に、配線パターン30を覆うようにレジスト層82を形成する。このレジスト層82は、給電ライン31及び接続部32を露出するように形成されるとともに、配線パターン30よりも外側に形成された絶縁層20を露出するように形成される。レジスト層82の材料としては、耐エッチング性がある材料を用いることができる。具体的には、レジスト層82の材料としては、感光性のドライフィルムレジスト又は液状のフォトレジスト(例えばノボラック系樹脂やアクリル系樹脂等のドライフィルムレジストや液状レジスト)等を用いることができる。
【0033】
続いて、
図8(a)、(b)に示す工程では、レジスト層82をエッチングマスクとして配線層33をエッチングし、給電ライン31及び接続部32を除去する。これにより、
図8(c)に示すように、複数の配線パターン30が互いに電気的に分離される。なお、本工程では、エッチング液として例えば塩化第二鉄水溶液を用いることができ、基板10Aの上面側からスプレーエッチングにより給電ライン31及び接続部32の除去を実施することができる。その後、
図8(c)に示す工程では、
図8(b)に示したレジスト層82を例えばアルカリ性の剥離液により除去する。
【0034】
次に、
図9(a)、(b)に示す工程では、配線パターン30よりも外側の領域に露出された絶縁層20上、配線パターン30上及び金属層40,41上に開口部50X,50Yを有する第1反射層50を形成する。この開口部50Xは、発光素子搭載領域CAとなる金属層40及び絶縁層20を露出するように形成され、開口部30Xから露出される絶縁層20の一部を露出するように形成される。この開口部50Xから露出された金属層40はパッド40Pとして機能する。また、開口部50Yは、金属層41の一部を外部接続端子用パッド41Pとして露出するように形成される。この第1反射層50は、例えば樹脂ペーストのスクリーン印刷法によって形成することができる。具体的には、このスクリーン印刷法は、例えば
図9(c)に示すスクリーンマスク83を使用して実施される。このスクリーンマスク83は、枠状のフレーム84に金属メッシュ85を張設し、その金属メッシュ85に乳剤などの感光性樹脂86をパターニングしたものである。感光性樹脂86は、金属メッシュ85を被覆する状態で所定の位置に設けられており、感光性樹脂86が設けられていない部分が印刷パターンに対応した開口部となる。すなわち、第1反射層50となる樹脂ペーストを吐出させたい部分には感光性樹脂86が設けられていない。詳述すると、スクリーンマスク83では、第1反射層50の開口部50X,50Yに対応する位置に感光性樹脂86が設けられている。具体的には、スクリーンマスク83では、外部接続端子用パッド41Pに対応する位置、発光素子搭載領域CAに対応する位置及び開口部30Xに対応する位置に感光性樹脂86が設けられており、その他の部分が開口部となっている。そして、このスクリーンマスク83を介して、スキージを滑動(スキージング)させることにより樹脂ペーストを絶縁層20、配線パターン30及び金属層40上に転写させる。その後、樹脂ペーストの溶剤を蒸発させて、
図9(a)、(b)に示すように、所望の形状の第1反射層50を形成する。すなわち、金属層40の一部をパッド40Pとして露出させ開口部30Xに形成された絶縁層20の一部を露出させる開口部50Xと、金属層41の一部を外部接続端子用パッド41Pとして露出させる開口部50Yとを有する第1反射層50が形成される。
【0035】
このように、第1反射層50の形成によって、金属層40の一部がパッド40Pとして開口部50Xから露出される。このため、第1反射層50の形成後に、コンタクト性を向上させるために配線パターン30上に電解めっき等を施す必要がない。これにより、上記金属層40を形成する際に使用されるめっき液の劣化を抑制することができる。詳述すると、第1反射層50を形成した後に、開口部50Xから露出された配線パターン30に対してめっき法(電解めっき法又は無電解めっき法)を施す場合には、そのときに使用されるめっき液に対して第1反射層50に含まれる樹脂材等が溶出する。このため、めっき液の劣化とそれによる液寿命の短縮化を引き起こすという問題がある。これに対し、本実施形態の製造方法によれば、電解めっき法を実施する際には、第1反射層50が形成されていないため、上述したような問題の発生を未然に防止することができる。すなわち、本実施形態の製造方法によれば、めっき液の劣化を抑制することができるため、めっき液の液寿命の短縮化を抑制することができる。
【0036】
次に、
図10(a)に示す工程では、隣り合うパッド40P間に第2反射層60を形成する。この第2反射層60は、例えば樹脂ペーストのスクリーン印刷法によって形成することができる。具体的には、このスクリーン印刷法は、例えば
図10(b)に示したスクリーンマスク87を使用して実施される。このスクリーンマスク87は、枠状のフレーム88に金属メッシュ89を張設し、その金属メッシュ89に乳剤などの感光性樹脂90をパターニングしたものである。スクリーンマスク87では、開口部30Xに対応する部分以外の位置に感光性樹脂90が設けられており、開口部30Xに対応する部分が当該スクリーンマスク87の開口部87Xとなっている。但し、この開口部87Xの幅は、上記開口部30X(パッド40P間)以外に樹脂が漏れないように開口部30Xの幅よりも狭くなるように設定される。具体的には、開口部87Xの幅は、マスクや位置合わせ精度に応じて適宜設定可能であるが、例えば開口部30Xの幅よりも10〜20μm程度狭く設定される。そして、このスクリーンマスク87を介して、スキージを滑動させることにより樹脂ペーストを絶縁層20上に転写させる。その後、樹脂ペーストの溶剤を蒸発させて、
図11(a)に示すように、所望の形状の第2反射層60を形成する。すなわち、第2反射層60は、配線パターン30間及びパッド40P間に形成された絶縁層20の上面20Aを被覆するように形成される。このとき、第2反射層60は、その上面60Aが配線パターン30の上面30Aよりも低くなるように形成される。なお、例えば絶縁層20上に転写させる樹脂ペーストの量を調整することにより、第2反射層60の厚さを調整することができる。
【0037】
続いて、
図11(a)に示す工程では、第1反射層50及び第2反射層60を150℃程度の温度雰囲気でキュア(熱硬化処理)を行うことにより硬化させる。
次いで、
図11(a)に示す工程では、同図に示す構造体を切断線D1に沿って切断する。これにより、
図11(b)に示すように配線基板1が個片化され、複数の配線基板1が製造される。
【0038】
(発光装置の製造方法)
次に、発光装置2の製造方法を
図11(c)、(d)に従って説明する。
図11(c)に示す工程では、上記配線基板1の各発光素子搭載領域CA内に形成されたパッド40P上に発光素子70を実装する。具体的には、隣り合うパッド40Pの各々の上面に、発光素子70のバンプ71をフリップチップ接合する。例えばバンプ71が金バンプである場合には、そのバンプ71をパッド40P上に超音波接合することにより固定する。
【0039】
次に、
図11(d)に示す工程では、配線基板1上に実装された複数の発光素子70及びバンプ71を封止する封止樹脂75を形成する。例えば封止樹脂75として熱硬化性を有する樹脂を用いる場合には、
図11(c)に示した構造体を金型内に収容し、金型内に圧力(例えば、5〜10MPa)を印加し、流動化した樹脂を導入する。その後、樹脂を例えば180℃程度で加熱して硬化させることで、封止樹脂75を形成する。なお、封止樹脂75は、液状の樹脂のポッティングにより形成することもできる。以上の製造工程により、
図3に示した発光装置2が製造される。
【0040】
(効果)
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)パッド40P間に形成される第2反射層60を、発光素子搭載領域CA以外の領域に形成される第1反射層50よりも低くなるように形成した。これにより、発光素子70と干渉するおそれのある第2反射層60が薄く形成されるため、その第2反射層60と発光素子70との干渉(接触)が好適に抑制される。このため、発光素子70のバンプ71が微細化し、発光素子70とパッド40P間の隙間が狭くなった場合であっても、第2反射層60と発光素子70との干渉を好適に抑制することができる。したがって、微細化されたバンプ71による発光素子70の実装が可能となるため、発光装置2全体の小型化を図ることができる。
【0041】
(2)また、発光素子搭載領域CAの周辺領域と併せて、発光素子70の直下にも反射層を形成することができるため、発光素子70からの光の反射率を高めることができる。さらに、発光素子70との干渉のおそれがない第1反射層50を、金属層40上に厚く(高く)形成することができる。このため、例えば第2反射層60に合わせて第1反射層50を薄く(低く)形成する場合に比べて、発光素子70からの光の反射率を高めることができる。したがって、発光素子70の光量ロスを好適に低減させることができる。
【0042】
(3)パッド40P間に形成される第2反射層60を、その上面60Aが金属層40の上面40Aよりも低くなるように形成した。これにより、発光素子70とパッド40P間の隙間が狭くなった場合であっても、第2反射層60と発光素子70との干渉を防止することができる。
【0043】
(4)パッド40P間に形成される第2反射層60を、その上面60Aが配線パターン30の上面30Aよりも低くなるように形成した。これにより、発光素子70と第2反射層60間の隙間を広く確保することができるため、発光素子70からの光
を第1反射層50に向かって効率良く反射させることができる。したがって、発光素子70からの光の反射率を更に高めることができ、発光素子70の光量ロスを好適に低減させることができる。
【0044】
(5)スクリーン印刷法により第1反射層50を形成した後に、スクリーン印刷法により第2反射層60を形成するようにした。このように第1反射層50及び第2反射層60を別工程で形成するようにしたため、第1反射層50と第2反射層60を異なる厚さに容易に設定することができる。具体的には、第1反射層50を形成する際の樹脂ペーストの量と、第2反射層60を形成する際の樹脂ペーストの量とを個別に調整することができるため、第1反射層50及び第2反射層60をそれぞれ所望の厚さに容易に調整することができる。
【0045】
(6)配線パターン30上に電解めっき法により金属層40を形成した後に、それら配線パターン30及び金属層40の一部を覆う第1反射層50を形成するようにした。この場合には、電解めっき法により金属層40を形成する際には、第1反射層50が形成されていないため、その第1反射層50の存在に起因してめっき液が劣化することを未然に防止することができる。これにより、めっき液の液寿命を延ばすことができ、そのめっき液を継続的に使用することができる。この結果、コスト削減に貢献することができる。
【0046】
(7)金属層40を電解めっき法により形成するようにした。これにより、金属層40を無電解めっき法により形成する場合よりも製造コストを低減することができる。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
【0047】
・上記実施形態では、第1反射層50を形成した後に、第2反射層60を形成するようにした。これに限らず、第2反射層60を形成した後に、第1反射層50を形成するようにしてもよい。
【0048】
・上記実施形態では、第1反射層50と第2反射層60とを別工程で形成するようにした。すなわち、スクリーンマスク83を使用したスクリーン印刷法により第1反射層50を形成し、スクリーンマスク87を使用したスクリーン印刷法により第2反射層60を形成するようにした。これに限らず、第1反射層50と第2反射層60とを同時に形成するようにしてもよい。例えば
図12(a)に示したスクリーンマスク91を使用したスクリーン印刷法により、第1反射層50と第2反射層60とを同時に形成することができる。このスクリーンマスク91は、枠状のフレーム92に金属メッシュ93を張設し、その金属メッシュ93に乳剤などの感光性樹脂94をパターニングしたものである。スクリーンマスク91では、第1及び第2反射層50,60の形成領域に対応する部分以外の位置に感光性樹脂94が設けられている。また、スクリーンマスク91では、第1反射層50の形成領域に対応する部分が当該スクリーンマスク91の開口部91Xとなっており、第2反射層60の形成領域に対応する部分が当該スクリーンマスク91の開口部91Yとなっている。但し、開口部91Yの幅は、上記開口部30X(パッド40P間)以外に樹脂が漏れないように、且つ第2反射層60を第1反射層50よりも薄く形成するために開口部30Xの幅よりも狭くなるように設定される。具体的には、開口部91Yの幅は、マスクや位置合わせ精度に応じて適宜設定可能であるが、例えば開口部30Xの幅よりも10〜20μm程度狭く設定される。そして、このスクリーンマスク91を介して、スキージを滑動させることにより樹脂ペーストを絶縁層20上、配線パターン30上及び金属層40,41上に転写させる。その後、樹脂ペーストの溶剤を蒸発させて、
図12(b)に示すように、所望の形状の第1及び第2反射層50,60を形成する。詳述すると、金属層40の一部をパッド40Pとして露出させる開口部50Xと、金属層41の一部を外部接続端子用パッド41Pとして露出させる開口部50Yとを有する第1反射層50が形成される。また、第2反射層60は、配線パターン30間及びパッド40P間に形成された絶縁層20の上面20Aを被覆するように形成される。このとき、第2反射層60は、その上面60Aが配線パターン30の上面30Aよりも低くなるように形成される。なお、スクリーンマスク91の配線パターン30間及びパッド40P間に吐出される樹脂ペーストの量を少なくする、例えば上述のようにスクリーンマスク91の開口部91Yを小さく形成することで、第2反射層60を第1反射層50よりも薄く形成することができる。
【0049】
・上記実施形態では、第1及び第2反射層50,60をスクリーン印刷法により形成するようにした。これに限らず、例えば第1反射層50の材料として感光性の絶縁性樹脂を用いる場合には、絶縁層20、配線パターン30及び金属層40を覆うように第1反射層50となるレジスト層を形成した後、フォトリソグラフィ法によりレジスト層を露光・現像して上記開口部50X,50Yを形成することで、上記第1反射層50を形成することもできる。なお、第2反射層60についても同様である。
【0050】
・
図13に示される製造方法により、第1及び第2反射層50,60を形成するようにしてもよい。詳述すると、先の
図4〜
図8(c)に示した工程と同様の製造工程により、基板10A上に形成あれた絶縁層20の上面20A上に配線パターン30を形成し、その配線パターン30の表面(上面30A及び側面)の一部を覆うように金属層40,41を形成する。
【0051】
次に、
図13(b)に示す工程では、絶縁層20上、配線パターン30上及び金属層40上に、開口部50X,50Yを有する第1反射層50と、発光素子搭載領域CA内に露出された絶縁層20を被覆する第2反射層60Cとを形成する。これら第1反射層50及び第2反射層60Cは、略同じ高さとなるように形成される。また、第2反射層60Cは、図示のように、パッド40Pの一部を被覆するように形成されてもよい。このような第1反射層50及び第2反射層60Cは、例えば樹脂ペーストのスクリーン印刷法によって形成することができる。そして、第1反射層50及び第2反射層60Cを150℃程度の温度雰囲気でキュアを行うことにより硬化させる。
【0052】
次いで、
図13(c)に示す工程では、金属層40上及び第1反射層50上に、所定パターンの開口部95Xを有するブラスト保護用のマスク95を形成する。開口部95Xは、上記第2反射層60Cのみを露出するように形成される。マスク95の材料としては、耐ブラスト処理の特性を有する材料を用いることができる。また、マスク95の材料としては、感光性のドライフィルムレジスト又は液状のフォトレジスト(例えばノボラック系樹脂やアクリル系樹脂等のドライフィルムレジストや液状レジスト)等を用いることができる。例えば感光性のドライフィルムレジストを用いる場合には、金属層40上、第1反射層50上及び第2反射層60C上にドライフィルムを熱圧着によりラミネートし、そのドライフィルムを露光・現像によりパターニングして上記マスク95を形成する。なお、液状のフォトレジストを用いる場合にも、同様の工程を経て、マスク95を形成することができる。
【0053】
次に、マスク95の開口部95Xを通じて上記第2反射層60Cにブラスト処理を施す。すなわち、マスク95の開口部95Xに砥粒96を吹き付けて第2反射層60Cを所定の厚さまで薄化する(開口部95Xから露出された第2反射層60Cの厚さを全体的に減少させる)。具体的には、
図13(d)に示すように、上記薄化によって形成される第2反射層60の上面60Aが配線パターン30の上面30Aよりも低くなるように、マスク95の開口部95Xを通じて第2反射層60Cを削る。なお、第2反射層60Cの薄化が進み、金属層40の一部が露出されると、この金属層40にも砥粒96が吹き付けられる。但し、金属層40は、相対的に脆性の小さい材料(金属)からなるため、相対的に脆性の大きい材料(硬化した樹脂など)からなる第2反射層60Cよりも加工レートが小さくなる。このため、金属層40は第2反射層60Cよりも削られにくく、上記ブラスト処理による形状の変化は小さい。
【0054】
そして、上記ブラスト処理により、配線パターン30間及びパッド40P間に、第1反射層50よりも薄く、配線パターン30よりも薄く形成された第2反射層60Cが形成される。
【0055】
ここで、第1反射層50及び第2反射層60Cは、その特性から熱硬化性の絶縁性樹脂であることが多く、上述のようにスクリーン印刷法により形成されることが多い。しかしながら、スクリーン印刷法は、フォトリソグラフィ法などと比べて位置合わせ精度が低く、滲みが発生しやすい。このため、配線パターン30間及びパッド40P間に第2反射層60Cを形成すると、位置ずれや滲みに起因して、
図13(b)に示すように第2反射層60Cがパッド40Pの一部を被覆するように形成される場合がある。この場合には、発光素子70の直下に形成された第2反射層60Cがパッド40Pよりも高く形成されることになるため、発光素子70と第2反射層60Cとが干渉しやすくなる。これに対して、上記製造方法では、ブラスト処理により、パッド40Pの一部を被覆するように形成された第2反射層60Cを除去することができるため、発光素子70と第2反射層60Cとの干渉を好適に抑制することができる。
【0056】
なお、上記ブラスト処理としては、例えばウェットブラスト処理やドライブラスト処理を用いることができる。但し、高い加工精度が得られる点や作業効率に優れている点などから、ウェットブラスト処理を用いることが好ましい。
【0057】
・あるいは、上記薄化処理を例えば樹脂エッチングやレーザ加工によって行うようにしてもよい。
・上記実施形態では、配線基板1を個片化した後に、その配線基板1のパッド40P上に発光素子70を実装するようにした。これに限らず、
図14に示すように、配線基板1の個片化の前にパッド40P上に発光素子70を実装し、その後、切断線D1に沿って切断して個々の発光装置2を得るようにしてもよい。詳述すると、
図14(a)に示すように第1及び第2反射層50,60を形成した後に切断線D1で切断せずに、
図14(b)に示すように、パッド40P上に発光素子70を実装する。次に、
図14(c)に示すように発光素子70を封止樹脂75で封止した後に、切断線D1に沿って切断して、
図14(d)に示すように個々の発光装置2を得るようにしてもよい。なお、上記封止樹脂75は、一括モールディング方式により配線基板形成領域C1がマトリクス状(
図4では、3×3)に形成された区画毎に形成するようにしてもよいし、個別モールディング方式により各配線基板形成領域C1毎に形成するようにしてもよい。
【0058】
・上記実施形態では、配線パターン30の一部を覆うように金属層40を形成した後に、配線パターン30及び金属層40全面をマスクして給電ライン31及び接続部32をエッチングにより除去するようにした。これに限らず、例えば
図15及び
図16に示す製造工程に変更してもよい。詳述すると、
図15(a)に示すように、先の
図5に示した工程と同様に、絶縁層20上に配線パターン30、給電ライン31及び接続部32を形成する。次に、
図15(b)に示す工程では、接続部32上に、配線層33のうち接続部32のみを覆うレジスト層97を形成する。レジスト層97の材料としては、耐めっき性がある材料を用いることができる。具体的には、レジスト層97の材料としては、感光性のドライフィルムレジスト又は液状のフォトレジスト(例えばノボラック系樹脂やアクリル系樹脂等のドライフィルムレジストや液状レジスト)等を用いることができる。
【0059】
続いて、上記レジスト層97をめっきマスクとして、配線パターン30及び給電ライン31の表面(上面及び側面)に、配線層33をめっき給電層に利用する電解めっき法を施す。これにより、
図15(c)に示すように、配線パターン30の表面全面を覆うように金属層42が形成され、給電ライン31の表面全面を覆うように金属層43が形成される。
【0060】
次いで、
図16(a)に示す工程では、
図15(c)に示したレジスト層97を例えばアルカリ性の剥離液により除去する。その後、
図15(b)に示す工程では、金属層42,43に対して接続部32を選択的に除去する。例えば金属層42,43がNi/Au層である場合には、塩化第二鉄水溶液、塩化第二銅水溶液、過硫酸アンモニウム水溶液等を用いたウェットエッチングにより、金属層42,43に対して銅からなる接続部32を選択的に除去することができる。これにより、
図16(c)に示すように、表面(上面及び側面)が金属層42によって覆われた配線パターン30と、表面(上面及び側面)が金属層43によって覆われた給電ライン31とが除去されずに残る。
【0061】
このような構造によれば、配線基板1の外周領域に剛性の比較的高い給電ライン31及び金属層43が形成されるため、配線基板1の剛性を高めることができる。したがって、熱収縮などに伴って配線基板1に反りや変形が発生することを好適に抑制することができる。すなわち、上記構造によれば、給電ライン31及び金属層43を補強層として使用することができる。なお、個片化された配線基板1に給電ライン31及びそれを覆う金属層43が残っていても、それら給電ライン31と複数の配線パターン30とは互いに分離されるため、配線基板1の特性上、何ら支障はない。
【0062】
あるいは、先の
図15(b)に示した工程において、配線層33のうち給電ライン31及び接続部32を覆うレジスト層97を形成するようにしてもよい。これによれば、配線層33のうち配線パターン30の表面全面のみに金属層42が形成され、
図16(b)に示した工程で給電ライン31及び接続部32が選択的に除去される。
【0063】
・上記実施形態では、金属層40を電解めっき法により形成するようにしたが、これに限らず、例えば金属層40を無電解めっき法により形成するようにしてもよい。この場合には、銅箔30Bをパターニングする際に、給電ライン31及び接続部32の形成を省略することができる。このため、これら給電ライン31及び接続部32を除去する工程(
図7及び
図8に示した工程)についても省略することができる。
【0064】
・上記実施形態における発光素子70は、各発光素子搭載領域CAに形成された2つのパッド40Pのうちの一方のパッド40Pに1つのバンプ71をフリップチップ接合し、他方のパッド40Pに別の1つのバンプ71をフリップチップ接合するようにした。これに限らず、例えば一方のパッド40Pに複数のバンプ71をフリップチップ接合し、他方のパッド40Pに複数のバンプ71をフリップチップ接合するようにしてもよい。
【0065】
ところで、1つのパッド40Pに対して1つのバンプ71が接合される場合には、各パッド40P上での接続箇所が1箇所になるため、配線基板1上に実装された発光素子70に傾きが生じるおそれがある。これに対し、上記変形例の構造では、1つのパッド40Pに対して複数のバンプ71が接合されるため、各パッド40P上の接続箇所が複数箇所になる。これにより、配線基板1上に発光素子70を安定して実装することができる。
【0066】
・上記実施形態では、配線基板1の上面に形成されたパッド40P上に発光素子70をフリップチップ実装するようにした。これに限らず、例えば上記パッド40P上に発光素子をワイヤボンディング実装するようにしてもよい。この場合、例えば発光素子が各発光素子搭載領域CAに形成された一方のパッド40P上に接着剤を介して接合され、発光素子の一方の電極がボンディングワイヤを介して一方のパッド40Pに電気的に接続され、他方の電極がボンディングワイヤを介して他方のパッド40Pに電気的に接続される。このような構造であっても、発光素子搭載領域CAに形成される第2反射層60を配線パターン30よりも薄く形成したことにより、その第2反射層60とボンディングワイヤとの干渉(接触)を抑制することができる。
【0067】
・
図17(a)に示されるように、上記実施形態における第1反射層50を、その上面50Aが、発光素子70がパッド40Pにフリップチップ実装されたときに該発光素子70のパッド40Pに対向する面(ここでは、バンプ71の形成面70A)よりも高くなるように形成してもよい。このように、発光素子搭載領域CA以外の領域に形成された第1反射層50を高く形成することにより、発光素子70からの光を上方に効率良く反射させることができる。
【0068】
・
図17(b)に示されるように、上記実施形態における第1反射層50の側壁、具体的には第1反射層50の開口部50Xの側壁50Bが傾斜面となるように形成してもよい。より具体的には、開口部50Xの形状を、下部から上部に向かうにつれて径が大きくなるテーパ形状としてもよい。
【0069】
・
図18に示されるように、配線基板1の発光素子搭載領域CAに凹部10Xを形成し、その凹部10X内に発光素子70を実装するようにしてもよい。この場合には、凹部10Xに絶縁層20及び配線パターン30が形成され、その配線パターン30の表面上に金属層40が形成され、その金属層40間に配線パターン30よりも薄い第2反射層60が形成される。そして、凹部10Xの底面に形成された金属層40(パッド40P)上に発光素子70が実装される。なお、
図17では、発光素子70をフリップチップ実装するようにしているが、発光素子をワイヤボンディング実装するようにしてもよい。
【0070】
・上記実施形態における放熱板10が例えばセラミック材などの絶縁材料により形成されている場合には、絶縁層20を省略するようにしてもよい。この場合には、放熱板10上に配線パターン30を直接形成するようにしてもよい。
【0071】
・上記実施形態では、配線基板1上に実装された複数の発光素子70をまとめて封止樹脂75で封止するようにした。これに限らず、各発光素子搭載領域CAに実装された発光素子70を個別に封止樹脂で封止するようにしてもよい。
【0072】
・上記実施形態では、金属層40,41を形成した後に第1及び第2反射層50,60を形成するようにした。これに限らず、例えば開口部50X,50Yを有する第1反射層50及び第2反射層60を形成した後に、それら開口部50X,50Yから露出される配線パターン30上に金属層40,41をそれぞれ形成するようにしてもよい。具体的には、第1及び第2反射層50,60を形成した後に、開口部50X,50Yから露出する配線パターン30に電解めっき法を施して金属層40,41を形成するようにしてもよい。
【0073】
・上記実施形態における開口部50Xや金属層40の平面形状は、特に限定されない。
・上記実施形態における開口部50Yや金属層41の平面形状は、円状に限らず、例えば矩形状や五角形状などの多角形状、半円状、楕円状や半楕円状であってもよい。
【0074】
・上記実施形態では、多数個取りの製造方法に具体化したが、単数個取り(一個取り)の製造方法に具体化してもよい。すなわち、多数個取り基板10Aの代わりに、1個の配線基板1となるサイズの基材を用いて、配線基板1及び発光装置2の製造を行うようにしてもよい。
【0075】
・上記実施形態における配線基板1及び発光装置2の平面形状は、矩形状に限らず、例えば三角形や五角形以上の多角形状であってもよく、円形状であってもよい。
・上記実施形態における配線基板1に搭載される発光素子70の個数や配置は、特に限定されない。
【0076】
・上記実施形態における配線パターン30の形状は、特に限定されない。例えば
図19(a)に示されるような配線パターンに変更してもよい。すなわち、平面視略矩形状の複数の配線パターン35を平面視略W字状に配置するようにしてもよい。この場合には、図中の左右方向に隣接する配線パターン35間には、図中の上下方向に延在された溝状の開口部35Xが形成されている。また、図中の上下方向に隣接する配線パターン35間には、図中の左右方向に延在された帯状の開口部35Yが形成されている。これら開口部35X,35Yによって、複数の配線パターン35は互いに分離されている。配線パターン35上には、パッド40Pとして機能する金属層が形成されている。この配線パターン35は、マトリクス状(ここでは、4×4)に配列された発光素子搭載領域CA(破線円参照)を有している。また、配線パターン35上には、外部接続端子用パッド41Pとして機能する一対の金属層が形成されている。これら一対の外部接続端子用パッド41Pは、略W字状に配置された複数の配線パターン35のうちW字の始点と終点に位置する配線パターン35上に形成されている。このような配線パターン35及び外部接続端子用パッド41Pを有する配線基板に発光素子を実装した場合には、一方の外部接続端子用パッド41Pから他方の外部接続端子用パッド41Pまでの間に複数(ここでは、16個)の発光素子が直列に接続されることになる。
【0077】
・あるいは、
図19(b)に示されるような配線パターンに変更してもよい。すなわち、平面視略帯状の配線パターン36を配置し、その配線パターン36に平行に隣接して配置された平面視略矩形状の複数の配線パターン37をマトリクス状(ここでは、6×2)に配置するようにしてもよい。すなわち、配線パターン36は、隣接する2列の配線パターン37に対して共通に設けられている。この場合には、図中の左右方向に隣接する配線パターン36,37間及び各配線パターン37間には、図中の上下方向に延在された溝状の開口部37Xが形成されている。また、図中の上下方向に隣接する配線パターン37間には、図中の左右方向に延在された帯状の開口部37Yが形成されている。これら開口部37X,37Yによって、配線パターン36,37間、及び配線パターン37同士は互いに分離されている。配線パターン36,37上には、パッド40Pとして機能する金属層が形成されている。これら配線パターン36,37は、マトリクス状(ここでは、6×6)に配列された発光素子搭載領域CA(破線円参照)を有している。また、配線パターン37は、一対の外部接続端子用パッド37Pを有している。これら一対の外部接続端子用パッド37Pは、配線パターン36から最も離れた2つの配線パターン37に形成されている。このような配線パターン36,37及び外部接続端子用パッド37Pを有する配線基板に発光素子を実装した場合には、配線パターン36と一方の外部接続端子用パッド37Pとの間にマトリクス状(ここでは、6×3)に配列される発光素子が並列及び直列に接続される。また、配線パターン36と他方の外部接続端子用パッド37Pとの間にマトリクス状に配列される発光素子が並列及び直列に接続される。さらに、それら並列及び直列に接続された発光素子群が直列に接続されることになる。
【0078】
・あるいは、
図20に示されるような配線パターンに変更してもよい。すなわち、平面視略櫛状の一対の配線パターン38を形成するようにしてもよい。詳述すると、配線パターン38は、平面視長方形状に形成され、その上面に外部接続端子用パッド41Pとして機能する金属層が形成される電極部38Aと、該電極部38Aから内側に向かって延在される櫛歯状の複数(
図20では2つ)の延在部38Bとを有している。これら一対の配線パターン38は、互いの延在部38Bが交互に入り組むように配置されている。この場合には、各配線パターン38間には、平面視略己字状の開口部38Xが形成されている。そして、この開口部38Xによって、一対の配線パターン38は互いに分離されている。延在部38B上には、パッド40Pとして機能する金属層が形成されている。これら配線パターン38は、マトリクス状(ここでは、3×2)に配列された発光素子搭載領域CAを有している。この発光素子搭載領域CAは、開口部38Xによって分離された一対の配線パターン38上に形成されたパッド40Pを有している。このような配線パターン38及び外部接続端子用パッド41Pを有する配線基板に発光素子を実装した場合には、一方の外部接続端子用パッド41Pから他方の外部接続端子用パッド41Pまでの間に複数の発光素子が直列及び並列に接続されることになる。
【0079】
(発光装置の適用例)
図21は、上記実施形態の発光装置2を照明装置3に適用した場合の断面構造を示している。
【0080】
照明装置3は、発光装置2と、発光装置2が実装された実装基板100と、実装基板100が装着された装置本体120とを有している。また、照明装置3は、装置本体120に装着されて発光装置2を覆うカバー部材130と、装置本体120を保持するホルダ140と、ホルダ140に取着されて発光素子70を点灯させる点灯回路150とを有している。
【0081】
装置本体120は、外観視略円錐台状に形成されている。この装置本体120は、実装基板100及びカバー部材130が装着される大径の端面120Aと、小径の端面120Bとを有している。装置本体120は、例えば熱伝導性に優れたアルミニウムなどにより形成されている。装置本体120の端面120Aには、実装基板100が周知の装着手段(ここでは、ねじ)により装着されている。また、装置本体120には、端面120Aと端面120Bとの間を貫通する貫通孔120Xが形成されている。貫通孔120Xには、実装基板100を介して発光装置2の発光素子70と電気的に接続される配線160が配設されている。この配線160は、端面120A側から貫通孔120Xを介して端面120B側へ導出されている。
【0082】
装置本体120の端面120Aには、外観視略半球のドーム状に形成されたカバー部材130がシリコーン樹脂等の接着剤によってカバー部材130の内部が気密状態となるように固着されている。なお、カバー部材130は、例えば硬質ガラスにより形成されている。
【0083】
ホルダ140は、例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂やポリエーテルサルフォン(PES)樹脂により形成されている。ホルダ140は、装置本体120の端面120Bに周知の装着手段(接着剤やねじ等)により装着されている。このホルダ140には、図示しない口金が取着される。ホルダ140及び口金の内部には、点灯回路150が格納されている。点灯回路150は、例えば回路部品を実装した回路基板(図示略)がホルダ140に取着されてなる。この点灯回路150は、口金から供給される交流電圧を直流電圧に変換し、その直流電圧を上記配線160を介して発光素子70に供給することで、発光素子70を発光させる回路である。
【0084】
次に、発光装置2を実装基板100に実装した具体例を説明する。
(発光装置の実装例1)
図22(a)は、発光装置2を実装基板100Aに実装した場合の断面構造を示している。
【0085】
実装基板100Aは、金属板101と、金属板101の上面に形成された絶縁層102と、絶縁層102の上面に形成された配線パターン103とを有している。金属板101の材料としては、例えばアルミニウム、銅などの熱伝導性に優れた金属を用いることができる。絶縁層102の材料としては、例えばポリイミド系樹脂やエポキシ系樹脂などの絶縁性樹脂、又はこれら樹脂にシリカやアルミナ等のフィラーを混入した樹脂材を用いることができる。配線パターン103の材料としては、例えば銅や銅合金を用いることができる。
【0086】
絶縁層102には、金属板101の一部を発光装置2の搭載領域として露出する開口部102Xが形成されている。そして、この搭載領域、つまり開口部102Xから露出された金属板101上に発光装置2が搭載されている。具体的には、発光装置2は、その下面に形成された放熱板10が上記金属板101上に熱伝導部材104により熱的に接合されている。なお、熱伝導部材104としては、例えばインジウム(In)、シリコーン(又は炭化水素)グリース、金属フィラー、グラファイトなどの高熱伝導性物質を樹脂バインダでシート状に成形したものを用いることができる。
【0087】
また、実装基板100Aに搭載された発光装置2の外部接続端子用パッド41Pは、ばね状の接続端子105(ここでは、リードピン)を介して実装基板100Aの配線パターン103と電気的に接続されている。
【0088】
このような構造によれば、発光装置2の放熱板10が実装基板100Aの金属板101上に接合されるため、発光装置2から発生した熱を金属板101に放熱することができる。
【0089】
(発光装置の実装例2)
図22(b)は、発光装置2を実装基板100Bに実装した場合の断面構造を示している。
【0090】
実装基板100Bは、金属板111と、金属板111の上面に形成された絶縁層112と、絶縁層112の上面に形成された配線パターン113とを有している。金属板111の材料としては、例えばアルミニウム、銅などの熱伝導性に優れた金属を用いることができる。絶縁層112の材料としては、例えばポリイミド系樹脂やエポキシ系樹脂などの絶縁性樹脂、又はこれら樹脂にシリカやアルミナ等のフィラーを混入した樹脂材を用いることができる。配線パターン113の材料としては、例えば銅や銅合金を用いることができる。
【0091】
発光装置2は、配線パターン113上に搭載されている。具体的には、発光装置2は、その下面に形成された放熱板10が配線パターン113上に熱伝導部材114により熱的に接合されている。なお、熱伝導部材114としては、例えばインジウム、シリコーン(又は炭化水素)グリース、金属フィラー、グラファイトなどの高熱伝導性物質を樹脂バインダでシート状に成形したものを用いることができる。
【0092】
また、実装基板100Bに搭載された発光装置2の外部接続端子用パッド41Pは、ボンディングワイヤ115を介して実装基板100Bの配線パターン113と電気的に接続されている。
【0093】
このような構造によれば、発光装置2の放熱板10が熱伝導部材114を介して配線パターン113に熱的に接合されているため、発光装置2から発生した熱を放熱板10から配線パターン113及び絶縁層112を通じて金属板111に放熱することができる。すなわち、上記配線パターン113のうち放熱板10と熱的に接合された配線パターン113は、放熱用の配線層として機能する。なお、本実装例では、絶縁層112に金属板111を露出させるための開口部を設けていないが、絶縁層112が薄い場合には、発光装置2から発生した熱を絶縁層112を通じて金属板111に放熱することができる。