(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の帯域幅作動システムを前記第1の固定状態に設定する前に、該第1の帯域幅作動システムの1つ又はそれよりも多くの構成要素の状態に関する情報を格納する段階を更に含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
前記第1の固定状態は、前記生成光ビームの前記帯域幅を前記第1の帯域幅範囲から前記第2の帯域幅範囲に変更する要求が受け取られた時点での前記第1の帯域幅作動システムの状態であることを特徴とする請求項4に記載の方法。
前記第1の固定状態は、前記生成光ビームの前記帯域幅を前記第1の帯域幅範囲から前記第2の帯域幅範囲に変更する要求が受け取られた時点での前記第1の帯域幅作動システムの状態の関数から判断されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
前記生成光ビームの前記帯域幅を前記第2の帯域幅範囲から前記第1の帯域幅範囲に変更する要求が受け取られるまで、前記測定帯域幅情報と前記第2のターゲット帯域幅情報の間の絶対誤差を低減するように前記第2の帯域幅作動システムを制御する段階を更に含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
前記帯域幅測定システムを前記第1の構成から前記第2の構成に切り換えた後に前記第2の帯域幅作動システムをリセットモードで制御する段階を更に含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
前記帯域幅測定システムを前記第1の構成から前記第2の構成に切り換える段階は、第1の組の較正変数から第2の組の較正変数に切り換える段階を含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
複数の異なるターゲット帯域幅範囲から選択されたターゲット帯域幅範囲内であるターゲット帯域幅に設定されるように構成されたターゲット帯域幅スイッチを更に含むことを特徴とする請求項13に記載の装置。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
1つの一般的な態様では、方法は、光ビームを生成する段階と、生成光ビームに光学的に結合された第1の光学特徴部に接続された第1の帯域幅作動システムの起動及び制御を可能にする段階を含む第1の帯域幅範囲で生成光ビームの帯域幅の制御を可能にする段階と、生成光ビームに光学的に結合された第2の光学特徴部に接続された第2の帯域幅作動システムの起動及び制御を可能にする段階を含む第2の帯域幅範囲で生成光ビームの帯域幅の制御を可能にする段階とを含む。第2の帯域幅範囲は、第1の帯域幅範囲とは異なるものである。
【0006】
実施は、以下に続く特徴のうちの1つ又はそれよりも多くを含むことができる。例えば、本方法は、生成光ビームの帯域幅を第1の帯域幅範囲から第2の帯域幅範囲に変更する要求を受け取る段階を含むことができる。本方法は、切り換え指令に応答して第1の範囲内の帯域幅制御と第2の範囲内の帯域幅制御の間で切り換える段階を含むことができる。
【0007】
本方法は、第1の範囲内の帯域幅制御から第2の範囲内の帯域幅制御へ切り換える段階を含むことができる。切り換える段階は、第2のターゲット帯域幅情報を選択する段階と、第1の帯域幅作動システムを第1の固定状態に設定する段階と、帯域幅測定システムを第1の構成から第2の構成に切り換える段階と、第2の構成で動作する間に帯域幅測定システムから測定帯域幅情報を受け取る段階と、測定帯域幅情報が第2のターゲット帯域幅情報に適合するか否かを判断する段階と、測定帯域幅情報が第2のターゲット帯域幅情報に適合すると判断されるまで、第2の光学特徴部に生成光ビームの帯域幅を修正させるように第2の帯域幅作動システムを起動する段階とを含む。本方法は、第1の帯域幅作動システムを第1の固定状態に設定する前に、第1の帯域幅作動システムの1つ又はそれよりも多くの構成要素の状態に関する情報を格納する段階を含むことができる。
【0008】
第1の固定状態は、生成光ビームの帯域幅を第1の帯域幅範囲から第2の帯域幅範囲に変更する要求が受け取られた時点での第1の帯域幅作動システムの状態とすることができる。第1の固定状態は、生成光ビームの帯域幅を第1の帯域幅範囲から第2の帯域幅範囲に変更する要求が受け取られた時点での第1の帯域幅作動システムの状態の関数から判断することができる。
【0009】
本方法は、生成光ビームの帯域幅を第2の帯域幅範囲から第1の帯域幅範囲に変更する要求が受け取られるまで、測定帯域幅情報と第2のターゲット帯域幅情報の間の絶対誤差を低減するように第2の帯域幅作動システムを制御する段階を含むことができる。
【0010】
本方法は、帯域幅測定システムを第1の構成から第2の構成に切り換えた後に第2の帯域幅作動システムをリセットモードで制御する段階を含むことができる。
【0011】
本方法は、生成光ビームの帯域幅を第2の帯域幅範囲から第1の帯域幅範囲に変更する要求の受け取り時に、第2の範囲内の帯域幅制御から第1の範囲内の帯域幅制御に切り換える段階を含むことができる。切り換える段階は、第1のターゲット帯域幅情報を選択する段階と、第2の帯域幅作動システムを第2の固定状態に設定する段階と、帯域幅測定システムを第2の構成から第1の構成に切り換える段階と、第1の構成で動作させる間に帯域幅測定システムから測定帯域幅情報を受け取る段階と、測定帯域幅情報が第1のターゲット帯域幅情報に適合するか否かを判断する段階と、測定帯域幅情報が第1のターゲット帯域幅情報に適合すると判断されるまで、第1の光学特徴部に生成光ビームの帯域幅を修正させるように第1の帯域幅作動システムを起動する段階とを含む。
【0012】
第2の固定状態は、生成光ビームの帯域幅を第2の帯域幅範囲から第1の帯域幅範囲に変更する要求が受け取られた時点での第2の帯域幅作動システムの状態とすることができる。第2の固定状態は、較正中に判断された所定の状態とすることができる。
【0013】
本方法は、生成光ビームの帯域幅を第1の帯域幅範囲から第2の帯域幅範囲に変更する要求が受け取られるまで、測定帯域幅情報と第1のターゲット帯域幅情報の間の絶対誤差を低減するように第1の帯域幅作動システムを制御する段階を含むことができる。本方法は、第1の帯域幅作動システムを第1の固定状態に設定する前に格納された状態に戻る信号を第1の帯域幅作動システムに送る段階を含むことができる。本方法は、帯域幅測定システムを第2の構成から第1の構成に切り換えた後に第1の帯域幅作動システムをリセットモードで制御する段階を含むことができる。
【0014】
本方法は、第1の範囲内の帯域幅制御から第2の範囲内の帯域幅制御に切り換える段階を含むことができる。第1の範囲内の帯域幅制御から第2の範囲内の帯域幅制御に切り換える段階は、帯域幅測定システムを第1の構成から第2の構成に切り換える段階を含むことができる。
【0015】
帯域幅測定システムを第1の構成から第2の構成に切り換える段階は、第1の組の較正変数から第2の組の較正変数に切り換える段階を含むことができる。第1の組の較正変数は、第1の帯域幅範囲にわたって帯域幅を推定するように調整された測定基準を提供するように予め判断され、かつそのように構成することができ、第2の組の較正変数は、第2の帯域幅範囲にわたって帯域幅を推定するように調整された測定基準を提供するように予め判断され、かつそのように構成することができる。
【0016】
光ビームは、レーザビームを生成することによって生成することができる。
【0017】
別の一般的な態様では、装置は、光ビームを生成する光源と、光源から出力される光ビームの一部分を受け取るように構成され、かつ光ビーム部分の帯域幅を測定して帯域幅の測定値を提供するように構成された帯域幅測定システムと、各々が、1つ又はそれよりも多くの帯域幅アクチュエータを含み、各々が、生成光ビームに光学的に結合された光学特徴部に接続され、かつこの接続した光学特徴部を修正して生成光ビームの帯域幅範囲の帯域幅を選択するように動作可能な複数の帯域幅作動システムと、帯域幅測定システムと複数の帯域幅作動システムとに接続した制御システムとを含む。制御システムは、供給された帯域幅測定値及び選択されたターゲット帯域幅に基づいて、第1の帯域幅作動システムを起動及び動作させる段階と、第1の帯域幅作動システムを起動及び動作させる段階とは独立してかつ別々に第2の帯域幅作動システムを起動及び動作させる段階との間で切り換えるように構成される。
【0018】
実施は、以下に続く特徴のうちの1つ又はそれよりも多くを含むことができる。例えば、装置はまた、複数の異なるターゲット帯域幅範囲から選択されたターゲット帯域幅範囲にあるターゲット帯域幅に設定されるように構成されたターゲット帯域幅スイッチを含むことができる。装置は、生成光ビームを受け取るリソグラフィ装置を含むことができる。
【0019】
光源は、レーザ源を含むことができ、光ビームは、レーザビームとすることができる。
【0020】
光学特徴部のうちの少なくとも1つは、分散要素を含むことができる。光学特徴部のうちの少なくとも1つは、ビーム拡大器を含むことができる。
【0021】
別の一般的な態様では、パルスレーザビームの帯域幅を制御する方法は、パルスレーザビームを生成する段階と、帯域幅測定システムから生成レーザビームの測定帯域幅情報を受け取る段階と、受け取られた測定帯域幅情報に基づいて、各々が生成レーザビームに光学的に結合された光学特徴部に接続した複数の帯域幅作動システムを起動及び制御する段階を含む生成レーザビームの帯域幅を複数の帯域幅範囲内に制御する段階とを含む。複数の範囲の各帯域幅範囲は、複数の範囲の他の帯域幅範囲の各々とは異なるものである。
【0022】
そのような帯域幅制御装置及び方法は、狭帯域幅(例えば、0.5ピコメートル(pm)よりも小さい範囲)及び広帯域幅(例えば、0.5と1.7pmの間の範囲)におけるレーザ光帯域幅の制御を可能にするのに使用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1を参照すると、光システム100は、装置106に送出される光ビーム104を生成する光源102を含む。装置106は、選択されたそれぞれの波長を中心とし、それぞれの帯域幅を有するいくつかの波長を必要とするスキャナを含むリソグラフィ機械を含むことができる。この目的のために、更に光システム100は、光源102から光ビーム140を受け取って光源102のスペクトル出力を微調整する帯域幅選択システム(線狭化モジュールとも呼ばれる)108と、装置106に送出される光ビーム104の1つ又はそれよりも多くの特性(帯域幅情報を含む)を測定するビーム分析モジュール110と、線狭化モジュール108、光源102、ビーム分析モジュール110、及び装置106に接続した制御システム112とを含む。帯域幅情報は、帯域幅を判断するのに使用することができるあらゆる情報を含む。従って、帯域幅情報は、実際の帯域幅とすることができ、又は別の特性の測定値であり、そこから帯域幅を計算することができる測定値とすることができる。
【0025】
目的の中でも取りわけ、以下に解説するように、制御システム112は、複数の異なる帯域幅範囲における光源102の動作及び制御を提供し、光源102が帯域幅範囲の間で自動的に切り換わることを、切り換えを実施するのに手動介入を必要とせずに妥当な時間量(例えば、5秒よりも短い)で可能にする。一部の実施では、帯域幅範囲は、帯域幅の上側の値と、帯域幅の下側の値と、上側の値と下側の値の間の帯域幅の全てとによって定義される。帯域幅範囲は、追加的に又は代替的に、帯域幅の上側の値又は下側の値だけと、上側の(下側の)値よりも小さい(超える)帯域幅の全てとによって定義することができる。帯域幅範囲は、各範囲の上側の値が等しくない及び/又は各範囲の下側の値が等しくない場合に別の帯域幅範囲とは異なるものである。帯域幅範囲は、異なることができるが、上側及び下側の値が等しくない場合であっても依然として重なり合う可能性がある。例えば、第1の帯域幅範囲は、0.5pm(上側範囲)よりも小さい全ての帯域幅値とすることができ、第2の帯域幅範囲は、0.5pmと1.7pmの間の値とすることができる。
【0026】
制御システム112は、切り換えが完了した状態で、光源102の正常動作に対するいずれの識別可能な外乱も存在しないように切り換えを実施することができる。制御システム112は、光源102のある一定の特性(例えば、エネルギ出力、トリガ時間、タイミング、及び照射量)を制御するようにも構成される。制御システム112は、ビーム分析モジュール110、装置106、及び光源102の構成要素から入力を受け取ってこれらの動作を実施する。更に、制御システム112は、ユーザに直接フィードバックを供給するために、モニタ、光デバイス、又はオーディオデバイスのような出力デバイス116に接続することができる。
【0027】
更に
図2を参照すると、線狭化モジュール108は、ファームウエアとソフトウエアのあらゆる組合せの形態にある電子機器を含む帯域幅制御モジュール120を含むことができる。モジュール120は、2つ又はそれよりも多くの帯域幅作動システム122、124、126に接続される。作動システム122、124、126の各々は、光学システム138のそれぞれの光学特徴部132、134、136に接続した1つ又はそれよりも多くのアクチュエータを含むことができる。帯域幅制御モジュール120は、帯域幅作動システム122、124、126のうちの1つ又はそれよりも多くを動作させるか、又は制御するための特定の指令を含む信号114を制御システム112から受信する。
【0028】
各光学特徴部132、134、136は、光源102によって生成される光ビーム140に光学的に結合される。光学特徴部132、134、136を含む光学システム138は、反射回折格子のような分散光学要素と、回転可能プリズムのような屈折光学要素とを含むことができる。作動システムによって制御される光学特徴部を含む光学システムの例は、2009年10月23日出願の「光源帯域幅を選択及び制御するためのシステムの方法及び装置(System Method and Apparatus for Selecting and Controlling Light Source Bandwidth)」という名称の米国特許出願第12/605,306号明細書(’306出願)に見出すことができ、本出願は、その全体が引用によって本明細書に組み込まれている。’306出願では、ビーム拡大器(1つ又はそれよりも多くのプリズムを含む)及び回折格子のような分散要素を含む光学システムが説明されている。
【0029】
作動システム122、124、126のアクチュエータの各々は、光学システム138のそれぞれの光学特徴部132、134、136を移動するか、又は制御するための機械デバイスである。アクチュエータは、モジュール120からエネルギを受け取り、このエネルギを光学システム138の光学特徴部132、134、136に与えられるいずれかの種類の運動に変換する。例えば、’306出願では、ビーム拡大器のプリズムのうちの1つ又はそれよりも多くを回転させるための力デバイス(回折格子の領域に力を印加する)及び回転台のような作動システムが説明されている。作動システム122、124、126は、例えば、ステッパモータのようなモータ、弁、圧力制御デバイス、圧電デバイス、リニアモータ、液圧アクチュエータ、音声コイルなどを含むことができる。
【0030】
ビーム分析モジュール110及び装置106からの入力に基づいて、線狭化モジュール108は、制御システム112に供給されるターゲット帯域幅の範囲まで狭化された光ビーム150(
図2に示す)を生成する。
【0031】
ビーム分析モジュール110は、光ビーム104の帯域幅情報を測定する少なくとも1つのセンサを含む帯域幅測定システム(帯域幅計とも呼ぶ)111を含む。帯域幅測定システム111は、干渉計又は分散計器(分光計のような)を使用する。例えば、帯域幅測定システム111は、2005年10月4日に付与された「レーザ出力の帯域幅を測定する方法及び装置(Method and Apparatus for Measuring Bandwidth of a Laser Output)」という名称の米国特許第6,952,267号明細書(’267特許)に説明されているような異なるインパルス応答関数を有する1つ又はそれよりも多くの分光計を含むことができ、この特許は、その全体が引用によって本明細書に組み込まれている。各分光計は、光ビーム104の帯域幅に関する情報に関連するか又はこの情報を含む測定パラメータを表す出力を供給する。帯域幅測定システム111は、分光計出力を方程式システムの一部として利用する計算装置も含む。これらの方程式は、分光計に特定の所定の較正変数を用い、1つ又はそれよりも多くの測定基準に従って光ビーム104の帯域幅の推定値を計算するのに使用される。そのような測定基準は、得られる最大値のいずれかの百分率又は分率(X)におけるスペクトル全幅(FWXM)とすることができ、又は合計エネルギのいずれかの百分率又は分率(Y)を含む部分の幅(EY)とすることができる。
【0032】
帯域幅測定システム111は、複数の組の所定の較正変数を含む。複数の組の各々は、特定の波長範囲にわたって特定の中心波長にある帯域幅を推定するように正確に調整された測定基準を与えるように構成される。例えば、第1の組の所定の較正変数は、光学特徴部132を能動的に制御するように帯域幅作動システム122を動作させる場合に予想される第1の帯域幅範囲にわたる帯域幅を推定値する段階に関連付けることができる。別の例として、第2の組の所定の較正変数は、光学特徴部134を能動的に制御するように作動システム124を動作させる場合に予想される第2の帯域幅範囲にわたる帯域幅を推定値する段階に関連付けることができる。
【0033】
一部の実施では、光源102は、例えば、光ビーム104としてパルスレーザビームを生成するパルスレーザ光源とすることができる。更に、
図3を参照すると、この実施の例として、光源102は、電力増幅器(PA)310にシードレーザビーム305を供給する主発振器(MO)300を含む。制御システム112は、接続部335を通じて主発振器300に結合され、接続部340を通じて電力増幅器310に結合される。電力増幅器310は、例えば、2009年3月27日出願の「再生リング共振器(Regenerative Ring Resonator)」という名称の米国特許出願第12/413,341号明細書に説明されている再生リング共振器とすることができ、この出願は、その全体が引用によって本明細書に組み込まれている。主発振器300は、比較的低い出力パルスエネルギにおける中心波長及び帯域幅のようなパラメータの微調整を可能にする。電力増幅器310は、主発振器300からシードレーザビーム305を受け取り、その出力を増幅し、装置106内に使用するための出力に必要な光ビーム104(この実施ではレーザビームである)の電力を得る。
【0034】
主発振器300は、2つの細長い電極、レーザガス、及び電極の間でガスを循環させるためのファンを有する放電チャンバを含み、放電チャンバの片側にある線狭化モジュール108と放電チャンバの第2の側にある出力カプラ315との間にレーザ共振器が形成される。主発振器300は、出力カプラ315から出力を受け取る線中心分析モジュール320と、必要に応じてレーザビームのサイズ及び/又は形状を修正する1つ又はそれよりも多くのビーム修正光学システム325とを含むことができる。放電チャンバ内に使用されるレーザガスは、所要の波長及び帯域幅のレーザビームを生成するのに適するあらゆるガスとすることができ、例えば、レーザガスは、約193nmの波長の光を放出するフッ化アルゴン(ArF)、又は約248nmの波長の光を放出するフッ化クリプトン(KrF)とすることができる。
【0035】
電力増幅器310は電力増幅器放電チャンバを含み、再生リング増幅器である場合には、レーザビームを放電チャンバに反射して戻して循環経路を形成するビーム反射器を更に含む。電力増幅器放電チャンバは、1対の細長い電極と、レーザガスと、電極の間でガスを循環させるためのファンとを含む。シードレーザビーム305は、電力増幅器310を繰返し通過することによって増幅される。ビーム修正光学システム325は、シードレーザビーム305を入力結合し、電力増幅器310からの増幅済み放射線の一部分を出力結合して電力レーザビーム104を形成する手法(例えば、部分反射ミラー)を提供する。
【0036】
再度
図1を参照すると、光源102からの電力レーザビーム104は、更に、パルス伸張器、自動シャッター、及びビーム送出ユニットのうちの1つ又はそれよりも多くを含むことができるビーム修正システム160を通して誘導することができる。パルス伸張器では、装置106に入射するレーザビームの照射量又は露光のような性能特性を調節するために、電力レーザビーム104のパルスの各々を例えば光学遅延ユニット内で伸張することができる。パルス伸張器を射出するレーザビーム104は、次に、レーザビーム104を装置106に向けるビーム送出ユニットに入射する前に自動シャッターを通して誘導することができる。
【0037】
図4及び
図5を参照すると、制御システム112は、ターゲット帯域幅情報410と測定帯域幅情報415の間の差の絶対値から得られる誤差信号400を用いて動作する。測定帯域幅情報415は、帯域幅測定システム111の出力425から直接判断することができ、又は帯域幅測定システム111の出力425からノイズ420を除去することによって判断することができる。制御システム112からの出力114は、線狭化モジュール108に送られ(具体的には、作動システム122、124、126に信号を出力する帯域幅制御モジュール120に)、線狭化モジュール108は、光源102に接続されて光源102の動作の変化をもたらし、それによって光源102から出力される帯域幅435を変化させる。帯域幅測定システム111は、帯域幅の分析に向けて、帯域幅作動システム122、124、126のうちの1つ又はそれよりも多くによって制御される帯域幅435と、例えば、チャンバ内のガス中の熱効果又は光源120内の光学構成要素の熱効果、光源102の出力エネルギの変化、光源102内での構成要素の整列又は配置の変化、及び音響効果(光ビーム104のパルスの繰返し数の変化の効果を通じて観察することができる)のような光源内で変化する特性によってもたらされる帯域幅435に対する外乱440との組合せである帯域幅430を有する光ビーム104の一部分を受け取る。
【0038】
制御システム112は、ユーザ又は装置106から供給されるターゲット帯域幅情報410に基づいて複数のターゲット範囲の中からターゲット帯域幅範囲を選択することができるターゲット帯域幅スイッチ500(
図5)のようなサブシステム(例えば、サブプログラム)を含む。制御システム112の他のサブシステムは、ターゲット範囲の各々に関連付けられた動作モードセットを含む。制御システム112は、モードの各々において比例制御値、積分制御値、及び微分制御値のうちの1つ又はそれよりも多くを使用する。第1のターゲット帯域幅範囲505では、制御システム112は、第1の範囲の通常モード510への移行を可能にする一時モードであると考えられる第1の範囲切換モード535を完了した後に、定常状態モードであると考えられるこの第1の範囲の通常モード510で動作する。例えば、第1の範囲の通常モード510は、比例制御値、積分制御値、及び微分制御値のうちの1つ又はそれよりも多くを使用する閉ループ制御モードとすることができる。第1の範囲の通常モード510では、第1の帯域幅作動システム122が動作される。第1の範囲切換モード535は、開ループ制御モード又は閉ループ制御モードとすることができる。
【0039】
第1の範囲の通常モード510における制御システム112の動作は、2002年5月21日に付与された「調節可能角度分布を有するレーザのための波長セレクタ(Wavelength Selector for Laser with Adjustable Angular Dispersion)」という名称の米国特許第6,393,037号明細書(’037特許)に説明されている動作、及び2008年4月9日出願の「改善された帯域幅制御を有するレーザリソグラフィシステム(Laser Lithography System with Improved Bandwidth Control)」という名称の米国特許公報第2008/0253413号明細書(’413公報)に説明されている動作と類似のものとすることができ、これらの文献は両方共に、その全体が引用によって本明細書に組み込まれている。これらの参考文献では、分散要素上への入射の前にビームの倍率が変更され、倍率が変更されるので、分散要素から反射される光の帯域幅が変更される。ビームの倍率は、ビーム拡大器(プリズムセットのうちの1つ又はそれよりも多くのプリズム)の向き(例えば、角度)の変化を能動的に導入することによって変更することができる。従って、第1の範囲の通常モード510では、第1の帯域幅範囲の帯域幅を選択するために、制御システム112は、光学特徴部(ビーム拡大器)132の向き(例えば、角度)を修正して、分散要素(回折格子)によって光学システム138内に与えられる角度分布のマグニチュードを変化させるように帯域幅作動システム122を制御するように構成することができる。
【0040】
第2のターゲット帯域幅範囲515では、制御システム112は、第2の範囲の通常モード525への移行を可能にする一時モードである第2の範囲切換モード520を完了した後に、この第2の範囲の通常モード525(定常状態モードと考えられる)で動作する。例えば、第2の範囲の通常モード525は、低い利得を有する積分制御を使用する閉ループ制御モードとすることができ、それに対して第2の範囲切換モード520は、高い利得を有する比例−積分制御を使用する閉ループ制御モードとすることができる。一般的に「低い」利得は、非常に堅固に安定する(いわゆる「過減衰である」)が、幾分緩慢な(アクチュエータ速度と比較して)閉ループ性能をもたらすものである。「高い」利得は、減衰不足(振動)性能をもたらすが、低い利得よりもアクチュエータ速度と比較して高速である。これらのモードの各々を
図6〜
図10を参照して以下により詳細に説明する。
【0041】
簡略化のために、
図5に示して以下に説明する制御システム112は、2つのターゲット帯域幅範囲を含み、これらの2つのターゲット範囲の間で動作する。しかし、制御システム112は、3つ又はそれよりも多くのターゲット範囲を含むことができ、制御システム112によって実施される手順を3つ又はそれよりも多くのターゲット範囲に拡張されるように修正することができる。3つ又はそれよりも多くの範囲では、ターゲット帯域幅スイッチ500は、これらの3つ又はそれよりも多くのターゲット範囲の間で切り換わり、制御システム112は、他のターゲット範囲での動作及びこれらの範囲の間の切り換えに対応する他のモードを必要に応じて含む。
【0042】
更に
図6を参照すると、制御システム112は、装置106に出力される光ビーム104の帯域幅を制御する段階を含む光源102を動作させて制御する段階のための手順600を実施する。
【0043】
制御システム112は並列処理を実施し、そのうちの2つを
図6に示している。第1の処理(図面の左手側に一般化した処理として示す)では、制御システム112は、光源102を点灯し(段階602)、光ビームを生成する指令を光源102に出力する(段階604)。例えば、光源102が、主発振器300及び電力増幅器310を含む
図3に示すレーザ源である場合には、制御システム112は(接続部335及び340を通じて)、レーザ源から所定のパルス繰返し数で出力されるパルスエネルギ及び積算照射量エネルギを制御する。この場合、制御システム112は、パルス及び照射量エネルギのフィードバック制御及びフィードフォワード制御を用いて主発振器のチャンバ内の放電と電力増幅器のチャンバ内の放電との互いに対するトリガも与える。制御システム112は、光源102を遮断する要求(例えば、装置106からの)が受け取られたか否かを判断し(段階606)、この判断が真である場合には、制御システム112は、光源102を消灯する(段階608)。
【0044】
更に制御システム112は、光源102に指令を出力する(段階604)間に、光ビーム104の帯域幅を制御するための第2の処理(図面の右手側に示す)を実施する。この第2の処理では、制御システム112は、第1の帯域幅作動システム(例えば、帯域幅作動システム122のような)を第1の範囲の通常モード510で動作させる(段階610)。制御システム112は、光ビーム104の帯域幅を第1の帯域幅範囲からこの第1の帯域幅範囲とは異なる第2の帯域幅範囲に変更する要求を例えば装置106又はユーザから受け取ったか否かを判断する(段階615)。この要求が受け取られていない場合は(段階615)、制御システム112は、第1の帯域幅作動システム122を第1の範囲の通常モード510で動作させ続ける(段階610)。一方、要求が受け取られた場合は(段階615)、制御システム112は、第2の範囲切換モード520において第1の帯域幅作動システムの能動制御から第2の帯域幅作動システム(例えば、帯域幅作動システム124等)の能動制御に切り換える(段階620)。
【0045】
切り換えが完了した(段階620)後、制御システム112は、第2の帯域幅作動システムを第2の範囲の通常モード525で動作させる(段階625)。制御システム112は、光ビーム104の帯域幅を第2の帯域幅範囲から第1の帯域幅範囲に変更する要求が、例えば、装置106又はユーザから受け取られたか否かを判断する(段階630)。制御システム112が、この要求が受け取られていないと判断した場合は(段階630)、制御システム112は、第2の帯域幅作動システムを第2の範囲の通常モード525で動作させ続ける(段階625)。制御システム112が、要求が受け取られたと判断した場合は(段階630)、制御システム112は、第1の範囲切換モード535において第2の帯域幅作動システムの能動制御から第1の帯域幅作動システムの能動制御に切り換える(段階635)。切り換えの完了時に、制御システム112は、第1の帯域幅作動システムを第1の範囲の通常モード510で動作させる段階(段階610)に戻る。
【0046】
図7を参照すると、制御システム112は、第1の帯域幅作動システム(例えば、帯域幅作動システム122等)を第1の範囲の通常モード510で動作させるための例示的な手順610を実施する。手順610中に、制御システム112は、帯域幅測定システム111から測定帯域幅情報415を受け取る(段階700)。この場合、制御システム112は第1の範囲の通常モード510で動作しているので、帯域幅測定システム111は、光ビーム104の一部分の帯域幅情報を推定するのに第1の組の所定の較正変数を用いている。例えば、帯域幅測定システム111は、光ビーム104の帯域幅を推定するのに、EY測定基準(全エネルギのいずれかの百分率又は分率「Y」(例えば、95%)の幅である)のような測定基準を使用することができる。制御システム112は、測定帯域幅情報415がターゲット帯域幅情報410に適合するか否かを判断する(段階705)。
【0047】
測定帯域幅情報415は、そのような適合を判断するいくつかの異なる手法が存在するので、あらゆる適切な試験を用いてターゲット帯域幅情報410と照合することができる。例えば、適合判断は、帯域幅誤差(ターゲットからの)の最後のN個の示度の重み付き和を閾値に対して比較することができる。帯域幅誤差は、測定帯域幅とターゲット帯域幅の間の絶対差である。別の例として、適合判断は、単純に、(時にフィルタリングされた)測定帯域幅とターゲット帯域幅の間の算術差の符号がいつ変化するかを検出することができる。
【0048】
制御システム112は、「最適推定」と呼ぶことができる技術において、現在のアクチュエータ指令に基づいて(高ノイズの)測定値(測定帯域幅情報415からの)を予想値とを組み合わせることによって(適合モデルを用いて)帯域幅を推定することができる。この場合、制御システム112は、この最適推定がターゲット帯域幅から異なるか否かを判断することにより、測定帯域幅情報415がターゲット帯域幅情報410に適合するか否かを判断する。
【0049】
別の例では、適合判断は、帯域幅誤差が、ある一定の連続時間量にわたって閾値範囲にあるか否かを判断する段階を含むことができる。更に別の例では、適合判断は、帯域幅誤差の変化率が、符号を少なくともN回変化させるか(これは、N回の振動を有する誤差信号振動と考えることができる)否かを判断する段階を含むことができる。更に、これらの適合判断の殆どは、独立したものであり、従って、測定帯域幅情報415がターゲット帯域幅情報410に適合するか否かを判断するために、様々な可能な独立した適合判断のうちの1つ又はそれよりも多くを組み合わせることができる(段階705)。
【0050】
一部の実施では、測度帯域幅情報415は、測度帯域幅情報415とターゲット帯域幅情報410の間の差の絶対値400が所定の閾値よりも小さい場合にターゲット帯域幅情報410に適合する。測度帯域幅情報415がターゲット帯域幅情報410に適合する場合には、制御システム112は、第1の帯域幅作動システム122をその現在の状態に維持する(段階710)。測定帯域幅情報415がターゲット帯域幅情報410と適合しない場合には、制御システム112は、ターゲット帯域幅情報(例えば、ターゲット帯域幅)により近い新しい帯域幅情報(新しい帯域幅等)を選択する新しい位置に光学特徴部132を移動する方向に第1の帯域幅作動システム122を調節する(段階715)。
【0051】
一部の実施では、第1の範囲の通常モード510において、制御システム112は、線狭化モジュール108内の分散要素上に入射するビームの倍率の調節を用いて測定帯域幅情報415をターゲット帯域幅情報410の近くに維持する。
【0052】
図8を参照すると、制御システム112は、手順620を実施して、第2の範囲切換モード520において第1の帯域幅作動システム(例えば、帯域幅作動システム122等)の能動制御から第2の帯域幅作動システム(例えば、帯域幅作動システム124等)に切り換える。制御システム112は、第1の帯域幅作動システム122の現在の状態に関する情報を格納する(段階800)。例えば、制御システム112は、光学システム138内の光学特徴部132の現在の状態に関する情報(例えば、ビーム拡大器の角度又は分散要素の角度分布のマグニチュード)を格納する。更に、制御システム112は、それ自体が第2の範囲切換モード520にあるという通知を出力デバイス116への信号としてこの通知を出力することによって提供する(段階805)。
【0053】
次に、制御システム112は、第1の帯域幅作動システム122を以前に較正して固定した状態に設定する(段階810)。例えば、第1の帯域幅作動システム122内のアクチュエータの各々は、それぞれの固定状態に設定される。固定状態は、適切な測定法を用いて事前に判断することができる。例えば、固定状態は、生成される光ビームの帯域幅を第1の帯域幅範囲から第2の帯域幅範囲に変更する要求が受け取られた時点での第1の帯域幅作動システムの状態とすることができる。別の例として、固定状態は、生成される光ビームの帯域幅を第1の帯域幅範囲から第2の帯域幅範囲に変更する要求が受け取られた時点での第1の帯域幅作動システムの状態の関数から判断することができる。
【0054】
第1の帯域幅作動システム122が固定状態にある場合であっても、第1の帯域幅作動システム122が光ビーム104の帯域幅に影響を及ぼすことは可能である。従って、2つ又はそれよりも多くの帯域幅作動システムが、いずれかの一時点で光ビーム104に影響を及ぼすことができるが、いずれかの一時点において1つの帯域幅作動システムしか能動的に制御されない。いずれか1つの特定の時点において、帯域幅作動システムのうちの1つが有する特定の帯域幅範囲の帯域幅を制御するのにその1つの帯域幅作動システムしか使用されないとしても、光ビーム104の実際の帯域幅は、常にアクチュエータの状態の全ての関数である。例えば、制御システム112は、段階625において第2の帯域幅作動システムを能動的に制御するが、この間に更に第1の帯域幅作動システムを固定状態に維持し、光ビーム104の帯域幅は、帯域幅作動システムの状態の両方のものに依存する。例えば、第2の帯域幅作動システムを「大まかな」帯域幅範囲を制御及び選択するのに使用することができ、それに対して第1の帯域幅作動システムを「細かい」方式で帯域幅を制御及び選択するのに使用することができる。
【0055】
更に制御システム112は、第1の帯域幅範囲の測定により適切に調整された第1の組の所定の較正変数を使用する第1の構成から第2の帯域幅範囲の測定により適切に調整された第2の組の所定の較正変数を使用する第2の構成に切り換える信号を帯域幅測定システム111に送る(段階815)。
【0056】
制御システム112は、第2の帯域幅作動システム124を移行モードで動作させる(段階820)。このモードでは、制御システム112は、帯域幅測定システム111から測定帯域幅情報415(例えば、測定帯域幅)を受け取り(段階821)、測定帯域幅情報415がターゲットモニタ帯域幅情報410に適合するか否かを判断する(段階822)。段階705に関して上述のように、制御システム112は、適合を判断するのにあらゆる適切な方法を使用することができる。一部の実施では、制御システム112は、
図4で上述したように、ノイズフィルタリングと閾値論理との組合せを用いて適合判断を行う。従って、例えば、ノイズ420は、制御システム112によって受け取られる前に測定帯域幅情報415からフィルタリングされる。更に、制御システム112は、この判断を行う上で基本的な閾値論理を使用することができる。従って、制御システム112は、誤差信号400(すなわち、測定帯域幅情報415とターゲット帯域幅情報410の間の絶対差)が所定の閾値よりも小さいか否かを判断することができる。
【0057】
制御システム112が、いずれの適合も存在しないと判断した場合は(段階822)、制御システム112は、ターゲット帯域幅情報410(例えば、ターゲット帯域幅)により近い新しい帯域幅情報(新しい帯域幅等)を選択する新しい位置に光学特徴部134を移動する方向に第2の帯域幅作動システム124を調節する(段階830)。この段階中に、第1の帯域幅作動システム122(及び帯域幅作動システム124を除く他の帯域幅作動システム)は固定状態にある。更に、制御システム112に供給されるフィードバックの利得は、移行モード中には非常に高く(段階820)、第2の帯域幅作動システム124を第2の範囲の通常モード525で動作させる段階への移行のより迅速な完了を可能にする。
【0058】
制御システム112が、適合が存在すると判断した場合は(段階822)、制御システム112は、それ自体が他のシステムの状態を把握して、それを新しい動作状態に設定することを可能にする一連のリセット機能を起動する比較的短期間のリセットモードで動作する(段階825)。リセットモードは、帯域幅アクチュエータの調節が、他のレーザパラメータ(例えば、エネルギ、レーザ利得等)を帯域幅アクチュエータの制御システムが許容可能なレベルで機能しない程大きく変更する可能性があることから含まれる。基本的にリセットモードは、これらの他の制御システムが新しいレーザパラメータを「把握」し、これらに適合するための時間を与える。一般的にリセットは、いずれかの帯域幅範囲からいずれかの他の帯域幅範囲へのあらゆるスイッチに対して必要なものとすることができる。更に、移行の各種類は、その独自の固有リセット機能を有することができる。制御システム112は、リセットモードが完了したと判断した場合に(段階830)、第2の帯域幅作動システムをその第2の範囲の通常モード525で動作させる(段階625)。
【0059】
図9を参照すると、制御システム112は、第2の帯域幅作動システム(例えば、帯域幅作動システム124等)を第2の範囲の通常モード525で動作させるための例示的な手順625を実施する。手順625中に、制御システム112は、帯域幅測定システム111から測定帯域幅情報415を受け取る(段階900)。この場合、制御システム112は第2の範囲の通常モード525で動作しているので、帯域幅測定システム111は、光ビーム104の一部分の帯域幅情報を推定するのに第2の組の所定の較正変数を用いている。例えば、帯域幅測定システム111は、光ビーム104の帯域幅を推定するのに、EX測定基準(全エネルギのいずれかの百分率又は分率(例えば、95%)の幅である)のような測定基準を使用することができる。制御システム112は、測定帯域幅情報415がターゲット帯域幅情報410に適合するか否かを判断する(段階905)。段階705に関して上述したように、制御システム112は、適合を判断するのにあらゆる適切な方法を使用することができる。一部の実施では、測度帯域幅情報415は、測度帯域幅情報415とターゲット帯域幅情報410の間の差の絶対値400が所定の閾値よりも小さい場合にターゲット帯域幅情報410に適合する。測度帯域幅情報415がターゲット帯域幅情報410に適合する場合は(段階905)、制御システム112は、第2の帯域幅作動システム124をその現在の状態に維持する(段階910)。測定帯域幅情報415がターゲット帯域幅情報410に適合しない場合には、制御システム112は、ターゲット帯域幅情報(例えば、ターゲット帯域幅)により近い新しい帯域幅情報(新しい帯域幅等)を選択する新しい位置に光学特徴部134を移動する方向に第2の帯域幅作動システム124を調節する(段階915)。
【0060】
一部の実施では、光学特徴部134は、回折格子のような分散光学システムであり、第2の範囲の通常モード525では、制御システム112は、測定帯域幅情報415をターゲット帯域幅情報410の近くに維持するために、線狭化モジュール108内の回折格子に印加される1つ又はそれよりも多くの力を調節する。そのような第2の範囲の通常モード525は、上記に解説した’306出願に説明されている。更に、第2の範囲の通常モード525では、第1の帯域幅作動システム122がその固定状態に維持されることから(段階810)、第1の光学特徴部132は固定状態に維持される。
【0061】
一部の実施では、制御システム112は、光源102のある一定の動作条件の下においてのみ、例えば、光源102の繰返し数が所定の適切な範囲に維持される場合に、第2の帯域幅作動システム124の能動制御を実施することができる(段階905〜915)。従って、光源102が所定の適切な範囲外で発光する場合には、制御システム112は、第2の帯域幅作動システム124をその現在の状態に維持し、実質的に開ループモードで動作する。
【0062】
図10を参照すると、制御システム112は、第1の範囲切換モード535で第2の帯域幅作動システム(例えば、帯域幅作動システム124等)の能動制御から第1の帯域幅作動システム(例えば、帯域幅作動システム122等)の能動制御に切り換えるための手順635を実施する。制御システム112は、第1の帯域幅作動システム122を移行モードで動作させる(段階1000)。一部の実施では、移行モード(段階1000)において、第1の帯域幅作動システム122は、段階800において格納された状態に指令される。
【0063】
次に、制御システム112は、第2の帯域幅作動システム124を固定状態に設定する(段階1005)。例えば、第2の帯域幅作動システム124内のアクチュエータの各々が、それぞれの固定状態に設定される。一部の実施では、固定状態は、生成される光ビームの帯域幅を第2の帯域幅範囲から第1の帯域幅範囲に変更する要求が受け取られた時点での第2の帯域幅作動システムの状態とすることができる。他の実施では、固定状態は、較正中に判断される所定の状態である。
【0064】
制御システム112は、第2の帯域幅範囲の測定により適切に調整された第2の組の所定の較正変数を使用する第2の構成から第1の帯域幅範囲の測定により適切に調整された第1の組の所定の較正変数を使用する第1の構成に切り換える信号を帯域幅測定システム111に送る(段階1010)。更に、制御システム112は、それ自体が第1の範囲切換モード535にあるという通知をこの通知を出力デバイス116への信号として出力することによって供給する(段階1015)。
【0065】
次に、制御システム112は、それ自体が他のシステム状態を把握して、それを新しい動作状態に設定することを可能にする一連のリセット機能を起動する比較的短期間のリセットモードで動作する(段階1020)。制御システム112は、リセットモードが完了したと判断した(段階1025)後に、第1の帯域幅作動システムを第1の範囲の通常モード510で動作させる(段階610)。
【0066】
更に
図11を参照すると、一部の実施において、段階1000における移行モードは、制御システム112が帯域幅測定システム111から測定帯域幅情報415(例えば、測定帯域幅)を受け取り(段階1021)、測定帯域幅情報415がターゲット帯域幅情報410に適合するか否かを判断する(段階1022)閉ループ制御モードとすることができる。段階705に関して上述のように、制御システム112は、適合を判断するのにあらゆる適切な方法を使用することができる。例えば、制御システム112は、
図4で上述したように、ノイズフィルタリングと閾値論理との組合せを用いて判断を行う。制御システム112が、いずれの適合も存在しないと判断した場合は(段階1022)、制御システム112は、ターゲット帯域幅情報410(例えば、ターゲット帯域幅)により近い新しい帯域幅情報(新しい帯域幅等)を選択する新しい位置に光学特徴部132を移動する方向に第1の帯域幅作動システム122を調節する(段階1023)。この段階中に、第2の帯域幅作動システム124(及び第1の帯域幅作動システム122以外のいずれかの帯域幅作動システム)は、そのそれぞれの固定状態に維持される。制御システム112が、適合が存在すると判断した場合は(段階1022)、制御システム112は、短期間のリセットモードで動作する(段階1025)。
【0067】
上述のように、光システム100は、リソグラフィ機械106上で動作するレーザシステムとすることができる。この場合、レーザシステム100は、2つ又はそれよりも多くの異なる帯域幅でレーザ源102を動作させて制御することができる。例えば、この実施では、第1の異なる帯域幅範囲を例えば約0.5pmよりも小さい狭帯域幅範囲とすることができ、第2の異なる帯域幅範囲を例えば約0.5pmと約1.7pmの間の広帯域幅範囲とすることができる。そのような広帯域幅範囲は、ある一定のリソグラフィ工程(接触孔を作成する段階等)をより効率的で適切に実施することを可能にする集中穴あけのような用途において有利であるとすることができる。
【0068】
一部の実施では、光ビーム104の帯域幅を測定するのに使用することができる測定基準は、2009年8月25日出願の「レーザ光源の能動的スペクトル制御(Active Spectral Control of Laser Light Source)」という名称の米国特許出願第61/236,848号明細書に説明されている平均絶対非集束(MAD)とすることができ、本出願は、その全体が引用によって本明細書に組み込まれている。
【0069】
制御システム112は、デジタル電子回路、コンピュータハードウエア、ファームウエア、及びソフトウエアのうちの1つ又はそれよりも多くを含むことができる。制御システム112は、適切な入出力デバイスと、コンピュータプロセッサと、プログラム可能プロセッサによる実行に向けて機械可読記憶デバイス内に有形的に具現化されたコンピュータプログラム製品とを含むことができる。本発明の技術(上記に解説した)を実施する手順は、入力データに対して動作して適切な出力を生成することによって望ましい機能を実施するための命令プログラムを実行するプログラム可能プロセッサによって実施することができる。一般的にプロセッサは、読取専用メモリ及び/又はランダムアクセスメモリから命令及びデータを受け取る。有形的にコンピュータプログラム命令及びデータを具現化するのに適する記憶デバイスは、一例として、EPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリデバイスのような固体メモリデバイスと、内部ハードディスク及び取外し可能ディスクのような磁気ディスクと、光磁気ディスクと、CD−ROMディスクとを含む全ての形態の不揮発性メモリを含む。上述のあらゆるものは、特別に設計されたASIC(特定用途向け集積回路)によって補足されるか又はこのASIC内に組み込むことができる。
【0070】
他の実施は、以下に続く特許請求の範囲内である。