(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施の形態の説明に先立ち、本発明の理解を容易にするため、典型的な三次元測定装置の構成について説明する。
【0020】
図14は、三次元測定装置の構成を示す図である。この三次元測定装置は、被測定物200を測定する接触型のボールプローブからなる測定プローブ101と、この測定プローブ101の支持手段である測定アーム100と、この測定アーム100を特定の位置及び姿勢に制御する制御部300とを備えている。
【0021】
測定アーム100は、第1〜第3リンク106,108,110、支柱112及びこれらを連結する第1〜第3関節107,109,111を備えている。支柱112は、作業台等に固定された基台113に垂直に立設され、第3関節111を介して第3リンク110の一端と連結されている。第3関節111は、支柱112に対する第3リンク110の水平面内での回転トルクを発生させるアクチュエータ111a及びその回転角度を検出する角度センサ111cと、支柱112に対する第3リンク110の垂直面内での回転トルクを発生させるアクチュエータ111b及びその回転角度を検出する角度センサ111dとを備える。第3リンク110の他端は、第2関節109を介して第2リンク108の一端と連結されている。第2関節109は、第3リンク110に対する第2リンク108の、第3リンク110の中心軸と平行な面内での回転トルクを発生させるアクチュエータ109a及びその回転角度を検出する角度センサ109bを備える。さらに、第2リンク108の他端は、第1関節107を介して第1リンク106と連結されている。第1関節107は、第2リンク108に対する第1リンク106の、第2リンク108の中心軸周りの回転トルクを発生させるアクチュエータ107b及びその回転角度を検出する角度センサ107dと、第2リンク108に対する第1リンク106の、第2リンク108の中心軸と平行な面内での回転トルクを発生させるアクチュエータ107a及びその回転角度を検出する角度センサ107cとを備える。また、第1リンク106の第1関節107との連結部には、第1リンク106の中心軸周りの回転トルクを発生させるアクチュエータ106a及びその角度を検出する角度センサ106bが備えられている。以上、この測定アーム100は合わせて6軸により操作可能に構成されている。
【0022】
この第1リンク106の他端にはプローブヘッド103が取り付けられている。プローブヘッド103は、その側面にハンドル104及び受動測定ボタン105、先端にプローブ取り付け部102を有する。測定プローブ101はプローブ取り付け部102を介してプローブヘッド103に取り付けられている。測定者はハンドル104を掴んで操作することにより、被測定物200に対して測定プローブ101を自由な方向から接近させ、自由な角度で接触させて測定する。また、プローブ取り付け部102は、様々なプローブを取り付け可能に構成されている。
図14の測定プローブ101は、その先端を被測定物200の表面に接触させて、接触点の座標を求めるものであるが、これを例えばCCDカメラやイメージセンサを用いた画像プローブ、レーザ走査方式のレーザプローブなどの非接触型のプローブに付け替えることができる。また、
図14に示したように回転軸は6軸に限らず、5軸以下又は7軸以上の関節を備えていてもよい。また、被測定面の輪郭形状データを連続的に測定する倣いプローブであっても良い。
【0023】
測定アーム100からは、角度センサ106b,107d,・・・で検出された各関節107,109,111の相対角度を示す位置情報としての角度検出信号S1が出力されている。制御部300は、この検出信号S1を入力して、例えば特許文献1に記載されている手法により、プローブ101と被測定物200との接触点の座標を算出する。
【0024】
以下、このような三次元測定装置を前提として、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる三次元測定装置10の構成を示す図である。
【0025】
三次元測定装置10は、被測定物を測定するための測定プローブ11、測定プローブ11を外力に応じて移動自在に支持するとともに測定プローブ11の位置情報を出力する測定アーム12、上記位置情報を入力して測定プローブ11の三次元座標を算出する制御部13を有する。
【0026】
制御部13は、記憶部131、表示部132を有する。記憶部131は、三次元座標の測定結果を保存することができる。また、後述するアームメニュー(サークルメニュー)を表示部132に表示するためのメニューリストを格納する。表示部132は、測定結果としての上記三次元座標や、後述するアームメニュー(サークルメニュー)を表示出力する。
【0027】
なお、制御部13は、操作者による指示や入力を受け付けるための入力部(例えばポインティングデバイス又はキーボード等)をさらに有していても良い。
【0028】
つづいて、
図2乃至
図12を用いて、三次元測定装置10の動作について説明する。
(A.アームメニューの表示)
まず、測定を中断することなく、表示部132にアームメニューを表示するための手法について説明する。これは、一般に、アームメニューは測定中は非表示となっており、これを測定中に表示させるためには、従来、制御部13に直接入力制御する等の手法がとられていた。本実施の形態は、当該メニューを、アーム操作を中断することなく、高い操作性、安全性のもとで表示させるものである。以下、4つの手法を例示する。
【0029】
(A−1.アームの作動限界(リミット)の検出によるアームメニューの表示)
図2のフローチャートを用いて、アームの作動限界(リミット)の検出によるアームメニューの表示処理について説明する。
【0030】
S101:制御部13は、測定プローブ11の三次元座標の検出処理中、測定アーム12のリミット状態を監視する。ここで、リミット状態とは、測定アーム12が作動限界(リミット)に達しているか否かをいい、制御部13は、測定アーム12が出力する制御信号によりリミット状態を検知可能である。
【0031】
S102:制御部13は、リミットONすなわち測定アーム12がリミットに達したことを検知すると、記憶部131からメニューリストを読み出し、これを表示部132にアームメニューとして表示する。なお、操作者が誤って、すなわちアームメニューを表示させる意図でなく、測定アーム12をリミット限界にしてしまった場合に備え、制御部13は、アームメニューを表示させたのち、一定時間が経過したならばアームメニューを非表示とすることが好ましい。この際、上記一定時間は、操作者が予め設定することにより可変とすることができる。
【0032】
S103:操作者は、従来と同様に、測定アーム12先端に保持された測定プローブ11を移動させることにより、アームメニューに含まれる複数のコマンドから一のコマンドを選択することができる。ここで、制御部13は、例えば「戻る」コマンドが選択されたことを検出した場合、プローブ位置の更新動作状態、すなわち測定プローブ11の三次元座標の検出処理に戻る。なお、「戻る」コマンドのほか、測定プローブ11に設けられたキャンセルボタン等の操作を検知した場合に、同様の処理を行うこともできる。
【0033】
S104:一方、制御部13は、所定の機能を実行するためのコマンドが選択されたことを検出した場合、当該コマンドに対応する機能を実行する。制御部13は、当該機能の実行が終了したならば、再びアームメニューを表示し、ステップS103以降の処理を実行する。
【0034】
S105:他方、制御部13が、例えば「終了」コマンドが選択されたことを検出した場合、三次元測定装置10をシャットダウンし、システムを終了する。
【0035】
(A−2.プローブの選択ボタンの連続押しによるアームメニューの表示)
図3のフローチャートを用いて、プローブの選択ボタンの連続押しによるアームメニューの表示処理について説明する。
【0036】
S201〜S203:制御部13は、測定プローブ11の三次元座標の検出処理中、測定プローブ11に設けられた選択ボタンの押下を検出したならば、検出時点までの測定結果を、図示しない揮発性メモリ等に一時的に記憶する。あるいは、記憶部131に格納することとしても良い。
【0037】
S204〜S206:制御部13は、ステップS201における選択ボタン入力の検出から一定時間以内に、再度選択ボタンの押下を検出したならば、記憶部131からメニューリストを読み出し、これを表示部132にアームメニューとして表示する。この際、上記一定時間は、操作者が予め設定することにより可変とすることができる。
【0038】
S207〜S209:以降のメニュー選択、コマンド実行に係る処理は、上述のステップS103〜S105と同様の手法で実行できる。なお、ステップS207で「戻る」メニューの選択、キャンセルボタンの押下が検出された場合は、制御部13は、測定結果を保存するか、破棄するかを選択させるメッセージを表示部132に表示することとしても良い。その後、制御部13は、操作者による選択結果に応じて、測定結果を記憶部131に保存するか、保存せずに破棄することができる。
【0039】
(A−3.プローブの選択ボタンの長押しによるアームメニューの表示)
図4のフローチャートを用いて、プローブの選択ボタンの長押しによるアームメニューの表示処理について説明する。
【0040】
S301〜S303:制御部13は、測定プローブ11の三次元座標の検出処理中、測定プローブ11に設けられた選択ボタンの押下を検出したならば、検出時点までの測定結果を、図示しない揮発性メモリ等に一時的に記憶する。あるいは、記憶部131に格納することとしても良い。
【0041】
S304〜S306:制御部13は、ステップS201における選択ボタン入力の検出から一定時間以内に、再度選択ボタンが離されたか、押し上げられたことを検出したならば、記憶部131からメニューリストを読み出し、これを表示部132にアームメニューとして表示する。この際、上記一定時間は、操作者が予め設定することにより可変とすることができる。
【0042】
S307〜S309:以降のメニュー選択、コマンド実行に係る処理は、上述のステップS207〜S209と同様の手法で実行できる。
【0043】
(A−4.事前に定義した測定エリア外へのプローブ移動によるアームメニューの表示)
図5のフローチャートを用いて、事前に定義した測定エリア外へのプローブ移動によるアームメニューの表示処理について説明する。
【0044】
S401:制御部13は、測定プローブ11の三次元座標の検出処理中、測定プローブ11の位置(三次元座標)を監視し、測定プローブ11が予め定義された測定エリアから外に存在するかを判定する。ここで、測定エリアは、例えば、制御部13が、被測定物(ワーク)の概形の入力に応じ、この概形に所定の安全領域を加えてなる空間を算出して、これを測定エリアとすることができる。あるいは、予め定められた三次元空間内の任意の範囲を、測定エリアとしても良い。なお、制御部13は、測定結果取得処理中など、予め定められた所定の条件に該当するときは、ステップS401の処理を中断することとしても良い。この際、上記安全領域は、操作者が予め設定することにより可変とすることができる。
【0045】
S402〜S404:制御部13は、測定プローブ11が測定エリア外に存在することを検知すると、記憶部131からメニューリストを読み出し、これを表示部132にアームメニューとして表示する。なお、制御部13は、測定結果取得処理中など、予め定められた所定の条件に該当するときは、ステップS404のメニュー表示処理を行わないこととしても良い;
【0046】
S405〜S407:以降のメニュー選択、コマンド実行に係る処理は、上述のステップS103〜S105と同様の手法で実行できる。
【0047】
(B.プローブだけで選択可能なアームメニューの表示)
つづいて、上記Aの処理により表示部132にアームメニューを表示させたのち、測定アーム12全体を動かすことなく、測定アーム12の先端に保持された測定プローブ11を動かすだけで、アームメニューに含まれるコマンドから一を選択するための手法について説明する。以下、2つの手法を例示する。
【0048】
(B−1.ドーナツ状の階層サークルメニュー)
図6及び
図7を用いて、ドーナツ状の階層サークルメニューによるコマンド選択、実行処理について説明する。
【0049】
図6は、制御部13が、従来の階層構造を有するリスト状のアームメニュー(
図13)に代えて表示部132に表示する、ドーナツ状の階層サークルメニューの例である。このメニューでは、メニューに含まれる複数のコマンドが、サークル状に配列されている。このサークルにおいては、現在仮選択状態にあるコマンドがハイライト表示される。
図6においては、天頂部に配置されたコマンドがハイライト表示されている。ここで、サークルメニューにおいては、すべてのコマンドが一覧できるよう表示することが望ましい。例えば、表示すべきコマンドの数に応じて、各コマンドの表示領域の大きさを変更することにより、これを実現できる。
【0050】
操作者による測定プローブ11の操作に応じ、制御部13は、表示部13に表示されているサークルメニューを回転させる。この際、ハイライトされるコマンドは、常に天頂部に配置されたコマンドとなる。すなわち、サークルメニューの回転に応じ、仮選択つまりハイライトされるコマンドが順次変わってゆく。なお、制御部は、サークルメニューを回転させる代わりに、サークルメニューは固定されたままで、ハイライト部だけが円周方向に順次変ってゆくような表示制御を行うこととしても良い。この場合も、仮選択つまりハイライトされるコマンドが順次変わってゆくこととなる。
【0051】
操作者による測定プローブ11の選択ボタンの操作等に応じ、制御部13は、現在仮選択つまりハイライトされているコマンドを、操作者により選択されたコマンドとして検出する。制御部13は、選択されたコマンドを実行する。
【0052】
なお、サブメニューを持つコマンド、例えば
図6における「MENU03▲」が選択された場合、制御部13は、サブメニュー用のサークルコマンドを表示部13に表示させることが好ましい(
図7)。サブメニュー用のサークルコマンドに係るコマンド選択、実行処理は、上述のサークルメニューと同様であってよい。
【0053】
なお、処理の途中で測定プローブ11のキャンセルボタンの操作を検出した場合、制御部13は、一段階前の処理に戻るか、サークルコマンドを非表示にするなどの処理を講じることが好ましい。
【0054】
(B−2.横又は縦に回転するドラム型サークルメニュー)
図8及び
図9を用いて、横又は縦に回転するドラム型サークルメニューによるコマンド選択、実行処理について説明する。
【0055】
図8は、制御部13が、従来の階層構造を有するリスト状のアームメニュー(
図13)に代えて表示部132に表示する、横又は縦に回転するドラム型サークルメニューの例である。このメニューでは、メニューに含まれる複数のコマンドが、横又は縦のドラム状に配列されている。このドラムにおいては、現在仮選択状態にあるコマンドがハイライト表示される。
図8においては、左右中央又は上下中央部に配置されたコマンドがハイライト表示されている。
【0056】
操作者による測定プローブ11の操作に応じ、制御部13は、表示部13に表示されているドラム型サークルメニューを回転させる。この際、メニューに含まれるコマンドは、左右又は上下方向に順次移動し、左右端又は上下端から見切れたコマンドは、反対側の左右端又は上限端から再度出現するように表示制御される。またこの際、ハイライトされるコマンドは、常に左右中央又は上下中央部に配置されたコマンドとなる。すなわち、ドラム型サークルメニューの回転に応じ、仮選択つまりハイライトされるコマンドが順次変わってゆく。
【0057】
操作者による測定プローブ11の選択ボタンの操作等に応じ、制御部13は、現在仮選択つまりハイライトされているコマンドを、操作者により選択されたコマンドとして検出する。制御部13は、選択されたコマンドを実行する。
【0058】
なお、サブメニューを持つコマンド、例えば
図8における「MENU03▲」が選択された場合、制御部13は、サブメニュー用のドラム型サークルコマンドを表示部13に表示させることが好ましい(
図9)。サブメニュー用のドラム型サークルコマンドに係るコマンド選択、実行処理は、上述のドラム型サークルメニューと同様であってよい。ここで、サブメニューは、上位(メイン)のドラム型サークルメニューの上下又は左右に、同時に表示することができる。
【0059】
なお、処理の途中で測定プローブ11のキャンセルボタンの操作を検出した場合、制御部13は、一段階前の処理に戻るか、ドラム型サークルコマンドを非表示にするなどの処理を講じることが好ましい。
【0060】
(C.プローブだけで選択可能なアームメニューの表示)
つづいて、上記Bの処理においてメニューから任意のコマンドを選択する際の、測定プローブ11の具体的な操作方法について説明する。以下、3つの手法を例示する。
【0061】
(C−1.プローブで円を描いてサークルメニューを操作する)
図10を用いて、測定プローブ11で円を描いてサークルメニューを操作する処理について説明する。
【0062】
サークルメニュー表示中、制御部13は、測定プローブ11の先端部の軌跡を検出する。例えば、制御部13は、連続して、例えば一定時間t毎に測定プローブ11の座標を検出することにより、時系列の座標群を取得してゆき、測定プローブ11が静止したとき、例えばtよりも長い時間Tにわたって、測定プローブ11の座標の移動が所定のしきい値以内に収まっているときに、取得を停止する。制御部13は、ここで取得した座標群に基づいて軌跡を検出する。例えば、座標群を単に時系列に繋いで得られる軌跡を検出しても良い。また、座標群を任意の基準でサンプリング、座標変換するなどしてから軌跡を得ることとしても良い。なお、座標群からの軌跡の検出は、他の公知の方法を用いて実現しても良い。
【0063】
制御部13は、検出した測定プローブ11の軌跡が、円状であるか否かを識別する。例えば制御部13は、検出した軌跡と、記憶部131に予め格納された円状の軌跡のサンプルパターンと、をマッチング(照合)し、両者が一致する、あるいは類似度が閾値以上である場合に、円状の軌跡が入力されたものと認識することができる。ここで、軌跡のマッチング、典型的には一致ないし類似度の判定は、公知の種々の手法を用いて実現することができよう。また、ここで制御部13は、軌跡に含まれる座標群の時系列順等に基づき、円が描かれた方向(右回り又は左回り)を識別することが好ましい。また、制御部13は、軌跡に含まれる座標群の取得時刻等に基づき、円が描かれたスピードを算出することが好ましい。
【0064】
制御部13は、測定プローブ11の軌跡が円状である場合、サークルメニューを回転させる表示制御を行う。ここで、円が描かれた方向(右回り又は左回り)に応じ、サークルメニューの回転方向を変更することが望ましい。また、円が描かれたスピードに応じ、サークルメニューの回転速度を変更することが望ましい。すなわち、測定プローブ11を従前より遅く又は早く回転すれば、サークルメニューは従前より遅く又は早く回転するよう表示制御する。
【0065】
ここで、制御部13は、サークルメニューの回転制御を、測定プローブ11の先端の軌跡に基づいて実行する。すなわち、サークルメニューの回転制御は、測定プローブ11自体の向き(下向き、横向き等)には影響されない。
【0066】
(C−2.プローブを軸まわりに回転してサークルメニューを操作する)
図11を用いて、プローブを軸まわりに回転してサークルメニューを操作する処理について説明する。
【0067】
サークルメニュー表示中、制御部13は、測定プローブ11の軸回りの回転を検出する。制御部13は、
図11に示すような、測定プローブ11の軸を中心とする回転を検出可能であるものとする。ここで制御部13は、回転方向(右回り又は左回り)を識別することが好ましい。また、制御部13は、回転スピードを検出することが好ましい。
【0068】
制御部13は、測定プローブ11の軸回りの回転を検出したならば、サークルメニューを回転させる表示制御を行う。ここで、回転方向(右回り又は左回り)に応じ、サークルメニューの回転方向を変更することが望ましい。また、回転スピードに応じ、サークルメニューの回転速度を変更することが望ましい。すなわち、測定プローブ11を従前より遅く又は早く回転すれば、サークルメニューは従前より遅く又は早く回転するよう表示制御する。
【0069】
(C−3.プローブを左右又は上下に振ってサークルメニューを操作する)
図12を用いて、プローブを左右又は上下に振ってサークルメニューを操作する処理について説明する。
【0070】
サークルメニュー表示中、制御部13は、測定プローブ11の先端部の軌跡を検出する。ここで、軌跡の検出は、C−1と同様の手法により実現できる。
【0071】
制御部13は、検出した測定プローブ11の軌跡が、
図12に示すような直線状ないし円弧状の運動であるか否かを識別する。ここで、軌跡の識別は、C−1と同様の手法により実現できる。なお、ここで制御部13は、軌跡に含まれる座標に基づき、軌跡の振幅または移動距離の大きさを算出することが好ましい。また、制御部13は、軌跡に含まれる座標群の時系列順等に基づき、軌跡の向きを識別することが好ましい。さらに、制御部13は、軌跡に含まれる座標群の取得時刻等に基づき、軌跡が描かれたスピードを算出することが好ましい。
【0072】
制御部13は、測定プローブ11の軌跡が直線状ないし円弧状である場合、サークルメニューを回転させる表示制御を行う。ここで、軌跡が描かれた方向に応じ、サークルメニューの回転方向を変更することが望ましい。また、軌跡が描かれたスピードに応じ、サークルメニューの回転速度を変更することが望ましい。すなわち、測定プローブ11を従前より遅く又は早く振れば、サークルメニューは従前より遅く又は早く回転するよう表示制御する。また、軌跡の振幅または移動距離がしきい値より小さい場合は、サークルメニューを1ないし数コマンド単位で回転させるよう制御しても良い。
【0073】
本実施の形態による作用効果は例えば以下のとおりである。A.アームメニューの表示として開示した実施例によれば、三次元測定装置10は、測定中にはアームメニューを非表示とし、表示部132を、測定結果の表示などのために最大限大きく使用することができる。また、操作者が制御部13近傍に赴き、制御部13に接続される入力装置等を使用しなくても、測定アーム12、より具体的には測定プローブ11を保持したままで、アームメニューを表示させることができる。
【0074】
また、A−1.アームの作動限界(リミット)の検出によるアームメニューの表示として示した実施例によれば、測定アーム12の先端軸すなわち測定プローブ11を保持したまま、先端軸の操作のみでリミットONを発生させることができるため、アームメニューを容易に表示させることができる。また、従来、リミットONが発生した際は、表示部132に「終端」等のメッセージが表示されるのみで、リミットONの発生を操作者が識別することが困難であったが、本実施例ではアームメニューが表示されるため、その識別が容易である。さらに、一定時間内に作動限界(リミット)状態が解除された場合には、アームメニューを非表示とすることとしたため、誤ってリミットONを発生させた場合にも、速やかに測定を継続することができる。また、前記一定時間を任意に変更可能としたため、操作者毎に異なる、最適な操作性を実現することができる。
【0075】
また、A−2.プローブの選択ボタンの連続押しによるアームメニューの表示、及びA−3.プローブの選択ボタンの長押しによるアームメニューの表示として示した実施例によれば、測定プローブ11の選択ボタンの操作だけでアームメニューを容易に表示できる。また、選択ボタン押下の時間間隔、又は選択ボタンの連続押下時間を操作者毎に変更できるため、操作者毎に異なる、最適な操作性を実現することができる。
【0076】
また、A−4.事前に定義した測定エリア外へのプローブ移動によるアームメニューの表示として示した実施例によれば、ワークから測定プローブ11を離すという自然な動作でアームメニューを表示できるので、操作性が向上する。この際、ワークから離れてメニュー操作することになるため、ワークへの衝突等が避けられ、安全性も向上する。また、測定エリアは、ワークの概形に安全領域を加算して定義できるが、この安全領域の大きさは変更可能であるため、操作者毎に異なる、最適な操作性を実現することができる。
【0077】
また、B−1.ドーナツ状の階層サークルメニューとして示した実施例によれば、サークルメニューによってすべてのコマンドが一覧できるため、選択すべきコマンドへ至るための回転方向を容易に決定することができる。すなわち、選択すべきコマンドにもっとも近い方向に回転させることで、すばやくメニューを選択できるので、操作性が向上する。
【0078】
また、B−2.横又は縦に回転するドラム型サークルメニューとして示した実施例によれば、メニューを小さく表示することができるので、表示部132に表示されている他の情報の隠れる範囲が小さい。また、サブメニューを上位メニューと同時に表示しやすく、選択履歴をわかりやすく表示できる。さらに、コマンドの数を増やしてもメニューの大きさが変わらないため、視認性に優れる。
【0079】
また、C.プローブだけで選択可能なアームメニューの表示として示した各種実施例によれば、先端軸だけの操作でメニュー選択が実施できるため、操作を素早く完了でき、身体的な負担が軽減できる。また、複雑な階層メニューにも対応でき、制御部13にポインティングデバイス等で直接入力を行う場合に比べて遜色ない操作性を維持できる。さらに、測定プローブ11のキャンセルボタン操作により「戻る」動作を素早く実施できる。加えて、ドーナツ状又はドラム状のサークルメニューに応じて、円又は直線動作を採用すれば、メニューと軌跡の関係を直感的に理解しやすく、優れた操作性を獲得できる。
【0080】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、上述の実施の形態では、制御部13をハードウェアの構成として説明したが、これに限定されるものではなく、任意の処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。この場合、コンピュータプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non−transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。