(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記移動距離は、前記研磨テーブルの中心からの前記ドレッサーの距離と前記研磨テーブルの回転速度から算出されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
前記移動距離は、前記研磨テーブルの中心からの前記ドレッサーの距離と前記研磨テーブルの回転速度から算出されることを特徴とする請求項6乃至9のいずれか一項に記載の研磨装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明は、研磨パッドへのドレッサーの仕事を数値化し、パッドドレッシング(パッドコンディショニング)を研磨パッドのドレッシング中に監視することができる方法および研磨装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した目的を達成するために、本発明の一態様は、研磨パッドを支持する研磨テーブルを回転させ、ドレッサーを前記研磨パッドの半径方向に揺動させながら、回転する前記研磨パッドに前記ドレッサーを押し付けて前記研磨パッドをドレッシングし、前記研磨パッドのドレッシング中に、前記ドレッサーに作用する水平方向の力と前記ドレッサーの前記研磨パッドの周方向の移動距離から前記ドレッサーの仕事量を算出し、前記水平方向の力と前記ドレッサーの前記研磨パッドの周方向の単位時間当たりの移動距離から前記ドレッサーの仕事率を算出し、前記ドレッサーの仕事量と前記ドレッサーの仕事率から前記ドレッサーの残存寿命を決定することを特徴とする研磨パッドのドレッシングの監視方法である。
【0010】
本発明の他の態様は、研磨パッドを支持する研磨テーブルを回転させ、ドレッサーを前記研磨パッドの半径方向に揺動させながら、回転する前記研磨パッドに前記ドレッサーを押し付けて前記研磨パッドをドレッシングし、前記研磨パッドのドレッシング中に、前記ドレッサーに作用する水平方向の力と前記ドレッサーの前記研磨パッドの周方向の移動距離から前記ドレッサーの仕事量を算出し、前記水平方向の力と前記ドレッサーの前記研磨パッドの周方向の所定の時間幅での移動平均から前記ドレッサーの仕事率を算出し、前記ドレッサーの仕事量と前記ドレッサーの仕事率から前記ドレッサーの残存寿命を決定することを特徴とする研磨パッドのドレッシングの監視方法である。
【0011】
本発明の好ましい態様は、前記仕事量は、前記水平方向の力と前記ドレッサーの前記研磨パッドの周方向の移動距離との積から算出し、前記仕事率は、前記水平方向の力と前記ドレッサーの前記研磨パッドの周方向の単位時間当たりの移動距離との積から算出することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記ドレッサーの残存寿命をTend、前記ドレッサーの許容総仕事量をW0、前記ドレッサーの仕事量の累積値をW1、前記仕事率をPとすると、前記ドレッサーの残存寿命は、Tend=(W0−W1)/Pで表されることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記移動距離は、前記研磨テーブルの中心からの前記ドレッサーの距離と前記研磨テーブルの回転速度から算出されることを特徴とする。
【0012】
本発明のさらに他の態様は、研磨パッドを支持する研磨テーブルと、前記研磨テーブルを回転させるテーブルモータと、前記研磨パッドをドレッシングするドレッサーと、前記ドレッサーを前記研磨パッドの半径方向に揺動させる旋回モータと、回転する前記研磨パッドに前記ドレッサーを押し付ける押圧機構と、前記研磨パッドのドレッシングを監視するパッド監視装置とを備え、前記パッド監視装置は、前記研磨パッドのドレッシング中に、前記ドレッサーに作用する水平方向の力と前記ドレッサーの前記研磨パッドの周方向の移動距離から前記ドレッサーの仕事量を算出し、前記水平方向の力と前記ドレッサーの前記研磨パッドの周方向の単位時間当たりの移動距離から前記ドレッサーの仕事率を算出し、前記ドレッサーの仕事量と前記ドレッサーの仕事率から前記ドレッサーの残存寿命を決定することを特徴とする研磨装置である。
【0013】
本発明のさらに他の態様は、研磨パッドを支持する研磨テーブルと、前記研磨テーブルを回転させるテーブルモータと、前記研磨パッドをドレッシングするドレッサーと、前記ドレッサーを前記研磨パッドの半径方向に揺動させる旋回モータと、回転する前記研磨パッドに前記ドレッサーを押し付ける押圧機構と、前記研磨パッドのドレッシングを監視するパッド監視装置とを備え、前記パッド監視装置は、前記研磨パッドのドレッシング中に、前記ドレッサーに作用する水平方向の力と前記ドレッサーの前記研磨パッドの周方向の移動距離から前記ドレッサーの仕事量を算出し、前記水平方向の力と前記ドレッサーの前記研磨パッドの周方向の所定の時間幅での移動平均から前記ドレッサーの仕事率を算出し、前記ドレッサーの仕事量と前記ドレッサーの仕事率から前記ドレッサーの残存寿命を決定することを特徴とする研磨装置である。
【0014】
本発明の好ましい態様は、前記仕事量は、前記水平方向の力と前記ドレッサーの前記研磨パッドの周方向の移動距離との積から算出し、前記仕事率は、前記水平方向の力と前記ドレッサーの前記研磨パッドの周方向の単位時間当たりの移動距離との積から算出することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記ドレッサーの残存寿命をTend、前記ドレッサーの許容総仕事量をW0、前記ドレッサーの仕事量の累積値をW1、前記仕事率をPとすると、前記ドレッサーの残存寿命は、Tend=(W0−W1)/Pで表されることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記移動距離は、前記研磨テーブルの中心からの前記ドレッサーの距離と前記研磨テーブルの回転速度から算出されることを特徴とする。
【0015】
本発明の一参考例は、研磨パッドを支持する研磨テーブルを回転させ、ドレッサーを前記研磨パッドの半径方向に揺動させながら、回転する前記研磨パッドに前記ドレッサーを押し付けて前記研磨パッドをドレッシングし、前記研磨パッドのドレッシング中に、前記ドレッサーと前記研磨パッドとの間に働く摩擦力と前記押し付け力との比を示す仕事係数を算出し、前記仕事係数に基づいて、前記ドレッサーの残存寿命を決定し、前記ドレッサーの残存寿命をTend、初期仕事係数をZ0、使用限界仕事係数をZend、単位時間当たりの仕事係数の変化量をdZ/dtとすると、前記ドレッサーの残存寿命は、Tend=(Z0−Zend)/(dZ/dt)で表されることを特徴とする研磨パッドのドレッシングの監視方法である。
【0016】
上記参考例の好ましい態様は、前記仕事係数は、前記研磨テーブルを回転させるテーブルモータのトルクと、前記ドレッサーの前記研磨パッドに対する押し付け力と、前記研磨テーブルの回転中心から前記ドレッサーまでの距離とから算出することを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記仕事係数をZ、ドレッシング中の前記テーブルモータのトルクをTt、前記ドレッサーが前記研磨パッドに接触する前の前記テーブルモータの初期トルクをTt0、前記押し付け力をDF、前記ドレッサーと前記研磨テーブルの中心との距離をStとすると、前記仕事係数は、Z=(Tt−Tt0)/(DF*St)で表されることを特徴とする。
【0017】
上記参考例の好ましい態様は、前記仕事係数は、ある時間幅での仕事係数の移動平均であり、前記単位時間当たりの仕事係数の変化量は、前記仕事係数の移動平均から算出されることを特徴とする。
本発明の他の参考例は、研磨パッドを支持する研磨テーブルを回転させ、ドレッサーを前記研磨パッドの半径方向に揺動させながら、回転する前記研磨パッドに前記ドレッサーを押し付けて前記研磨パッドをドレッシングし、前記研磨パッドのドレッシング中に、前記ドレッサーと前記研磨パッドとの間に働く摩擦力と前記押し付け力との比を示す仕事係数を算出し、単位時間当たりの前記仕事係数の変化量と所定のしきい値との比較により、前記研磨パッドのドレッシングの異常を検知することを特徴とする研磨パッドのドレッシングの監視方法である。
上記参考例の好ましい態様は、前記仕事係数の変化量が前記所定のしきい値を超えたときの前記ドレッサーの位置を、前記研磨パッド上に定義された二次元平面上に表示することを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記仕事係数は、前記研磨テーブルを回転させるテーブルモータのトルクと、前記ドレッサーの前記研磨パッドに対する押し付け力と、前記研磨テーブルの回転中心から前記ドレッサーまでの距離とから算出することを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記仕事係数をZ、ドレッシング中の前記テーブルモータのトルクをTt、前記ドレッサーが前記研磨パッドに接触する前の前記テーブルモータの初期トルクをTt0、前記押し付け力をDF、前記ドレッサーと前記研磨テーブルの中心との距離をStとすると、前記仕事係数は、Z=(Tt−Tt
0)/(DF*St)で表されることを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記仕事係数と所定のしきい値との比較により、前記研磨パッドのドレッシングの異常を検知することを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記仕事係数が所定のしきい値を超えたときの前記ドレッサーの位置を、前記研磨パッド上に定義された二次元平面上に表示することを特徴とする。
【0018】
本発明の他の参考例は、研磨パッドを支持する研磨テーブルと、前記研磨テーブルを回転させるテーブルモータと、研磨パッドをドレッシングするドレッサーと、前記ドレッサーを前記研磨パッドの半径方向に揺動させる旋回モータと、回転する前記研磨パッドに前記ドレッサーを押し付ける押圧機構と、前記研磨パッドのドレッシングを監視するパッド監視装置とを備え、前記パッド監視装置は、前記研磨パッドのドレッシング中に、前記ドレッサーと前記研磨パッドとの間に働く摩擦力と前記押し付け力との比を示す仕事係数を算出し、前記仕事係数に基づいて、前記ドレッサーの残存寿命を決定し、前記ドレッサーの残存寿命をTend、初期仕事係数をZ0、使用限界仕事係数をZend、単位時間当たりの仕事係数の変化量をdZ/dtとすると、前記ドレッサーの残存寿命は、Tend=(Z0−Zend)/(dZ/dt)で表されることを特徴とする研磨装置である。
【0019】
上記参考例の好ましい態様は、前記パッド監視装置は、前記テーブルモータのトルクと、前記ドレッサーの前記研磨パッドに対する押し付け力と、前記研磨テーブルの回転中心から前記ドレッサーまでの距離とから前記仕事係数を算出することを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記仕事係数をZ、ドレッシング中の前記テーブルモータのトルクをTt、前記ドレッサーが前記研磨パッドに接触する前の前記テーブルモータの初期トルクをTt0、前記押し付け力をDF、前記ドレッサーと前記研磨テーブルの中心との距離をStとすると、前記仕事係数は、Z=(Tt−Tt0)/(DF*St)で表されることを特徴とする。
【0020】
上記参考例の好ましい態様は、前記仕事係数は、ある時間幅での仕事係数の移動平均であり、前記単位時間当たりの仕事係数の変化量は、前記仕事係数の移動平均から算出されることを特徴とする。
本発明のさらに他の参考例は、研磨パッドを支持する研磨テーブルと、前記研磨テーブルを回転させるテーブルモータと、研磨パッドをドレッシングするドレッサーと、前記ドレッサーを前記研磨パッドの半径方向に揺動させる旋回モータと、回転する前記研磨パッドに前記ドレッサーを押し付ける押圧機構と、前記研磨パッドのドレッシングを監視するパッド監視装置とを備え、前記パッド監視装置は、前記研磨パッドのドレッシング中に、前記ドレッサーと前記研磨パッドとの間に働く摩擦力と前記押し付け力との比を示す仕事係数を算出し、単位時間当たりの前記仕事係数の変化量と所定のしきい値との比較により、前記研磨パッドのドレッシングの異常を検知することを特徴とする研磨装置である。
上記参考例の好ましい態様は、前記パッド監視装置は、前記仕事係数の変化量が前記所定のしきい値を超えたときの前記ドレッサーの位置を、前記研磨パッド上に定義された二次元平面上に表示することを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記パッド監視装置は、前記テーブルモータのトルクと、前記ドレッサーの前記研磨パッドに対する押し付け力と、前記研磨テーブルの回転中心から前記ドレッサーまでの距離とから前記仕事係数を算出することを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記仕事係数をZ、ドレッシング中の前記テーブルモータのトルクをTt、前記ドレッサーが前記研磨パッドに接触する前の前記テーブルモータの初期トルクをTt0、前記押し付け力をDF、前記ドレッサーと前記研磨テーブルの中心との距離をStとすると、前記仕事係数は、Z=(Tt−Tt0)/(DF*St)で表されることを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記パッド監視装置は、前記仕事係数と所定のしきい値との比較により、前記研磨パッドのドレッシングの異常を検知することを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記パッド監視装置は、前記仕事係数が所定のしきい値を超えたときの前記ドレッサーの位置を、前記研磨パッド上に定義された二次元平面上に表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
研磨パッドへのドレッサーの仕事がドレッシング中に仕事係数として数値化される。したがって、仕事係数から研磨パッドのドレッシングプロセスを監視し、評価することができる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、ウェハなどの基板を研磨する研磨装置を示す模式図である。
図1に示すように、研磨装置は、研磨パッド22を支持する研磨テーブル12と、研磨パッド22上に研磨液を供給する研磨液供給ノズル5と、ウェハWを研磨するための研磨ユニット1と、ウェハWの研磨に使用される研磨パッド22をドレッシング(コンディショニング)するドレッシングユニット2とを備えている。研磨ユニット1およびドレッシングユニット2は、ベース3上に設置されている。
【0024】
研磨ユニット1は、トップリングシャフト18の下端に連結されたトップリング20を備えている。トップリング20は、その下面にウェハWを真空吸着により保持するように構成されている。トップリングシャフト18は、図示しないモータの駆動により回転し、このトップリングシャフト18の回転により、トップリング20およびウェハWが回転する。トップリングシャフト18は、図示しない上下動機構(例えば、サーボモータおよびボールねじなどから構成される)により研磨パッド22に対して上下動するようになっている。
【0025】
研磨テーブル12は、その下方に配置されるテーブルモータ13に連結されている。研磨テーブル12は、その軸心まわりにテーブルモータ13によって回転される。研磨テーブル12の上面には研磨パッド22が貼付されており、研磨パッド22の上面がウェハWを研磨する研磨面22aを構成している。
【0026】
研磨装置は、テーブルモータ13に電流を供給するモータドライバ15と、テーブルモータ13に供給される電流を測定するモータ電流測定器14と、ドレッサーによる研磨パッド22のドレッシングを監視するパッド監視装置60とをさらに備えている。モータ電流測定器14はパッド監視装置60に接続されており、電流の測定値はパッド監視装置60に送られるようになっている。
【0027】
テーブルモータ13は、研磨テーブル12を予め設定された一定の速度で回転させるように制御される。したがって、ドレッサー50と研磨パッド22との間に作用する摩擦力が変化すると、テーブルモータ13に流れる電流、すなわちトルク電流が変化する。より具体的には、摩擦力が大きくなると、研磨テーブル12により大きなトルクを与えるためにトルク電流が増え、摩擦力が小さくなると、研磨テーブル12に与えるトルクを小さくするためにトルク電流が下がる。しがって、テーブルモータ13に供給される電流の値から、ドレッサー50と研磨パッド22との間に発生している摩擦力を推定することができる。
【0028】
ウェハWの研磨は次のようにして行われる。トップリング20および研磨テーブル12をそれぞれ回転させ、研磨パッド22上に研磨液を供給する。この状態で、ウェハWを保持したトップリング20を下降させ、ウェハWを研磨パッド22の研磨面22aに押し付ける。ウェハWと研磨パッド22とは研磨液の存在下で互いに摺接され、これによりウェハWの表面が研磨され、平坦化される。
【0029】
ドレッシングユニット2は、研磨パッド22の研磨面22aに接触するドレッサー50と、ドレッサー50に連結されたドレッサーシャフト51と、ドレッサーシャフト51の上端に設けられたエアシリンダ53と、ドレッサーシャフト51を回転自在に支持するドレッサーアーム55とを備えている。ドレッサー50の下部はドレスディスク50aにより構成され、このドレスディスク50aの下面にはダイヤモンド粒子が固定されている。
【0030】
ドレッサーシャフト51およびドレッサー50は、ドレッサーアーム55に対して上下動可能となっている。エアシリンダ53は、研磨パッド22へのドレッシング荷重をドレッサー50に付与する押圧機構である。ドレッシング荷重は、エアシリンダ53に供給される気体の圧力により調整することができる。エアシリンダ53に供給される気体の圧力は、圧力センサ16によって測定される。ドレッサーシャフト51には、ドレッシング荷重を測定するロードセル(荷重測定器)17が組み込まれている。ドレッシング荷重はロードセル17によって測定することも可能であるが、圧力センサ16によって測定される気体圧とエアシリンダ53の受圧面積とから計算により求めることも可能である。
【0031】
ドレッサーアーム55は旋回モータ56に駆動されて、支軸58を中心として旋回するように構成されている。ドレッサーシャフト51は、ドレッサーアーム55内に設置された図示しないモータにより回転し、このドレッサーシャフト51の回転により、ドレッサー50がその軸心まわりに回転する。エアシリンダ53は、ドレッサーシャフト51を介してドレッサー50を所定の荷重で研磨パッド22の研磨面22aに押圧する。
【0032】
研磨パッド22の研磨面22aのドレッシングは次のようにして行われる。研磨テーブル12および研磨パッド22をテーブルモータ13により回転させ、図示しないドレッシング液供給ノズルからドレッシング液(例えば、純水)を研磨パッド22の研磨面22aに供給する。さらに、ドレッサー50をその軸心まわりに回転させる。ドレッサー50はエアシリンダ53により研磨面22aに押圧され、ドレスディスク50aの下面を研磨面22aに摺接させる。この状態で、ドレッサーアーム55を旋回させ、研磨パッド22上のドレッサー50を研磨パッド22の略半径方向に揺動させる。研磨パッド22は、回転するドレッサー50により削り取られ、これにより研磨面22aのドレッシングが行われる。
【0033】
研磨装置は、研磨テーブル12および研磨パッド22の回転角度を測定するテーブルロータリエンコーダ31と、ドレッサー50の旋回角度を測定するドレッサーロータリエンコーダ32とを備えている。これらテーブルロータリエンコーダ31およびドレッサーロータリエンコーダ32は、角度の絶対値を測定するアブソリュートエンコーダである。
【0034】
図2は、研磨パッド22とドレッサー50を模式的に示す平面図である。研磨テーブル12およびその上の研磨パッド22は原点Oを中心として回転する。ドレッサーアーム55は所定の点Cを中心として所定の角度だけ回転し(すなわち、旋回し)、ドレッサー50は研磨パッド22の半径方向に揺動する。この点Cの位置は
図1に示す支軸58の中心位置に相当する。点Cを中心とするドレッサーアーム55の旋回角度θはドレッサーロータリエンコーダ32により計測される。
【0035】
ドレッサー50と旋回中心点Cとの距離Lは、研磨装置の設計から定まる既知の値である。ドレッサー50の中心の位置は、点Cの位置と、距離Lと、角度θとから決定することができる。テーブルロータリエンコーダ31およびドレッサーロータリエンコーダ32はパッド監視装置60に接続されており、研磨テーブル12の回転角度αの測定値およびドレッサー50(ドレッサーアーム55)の旋回角度θの測定値はパッド監視装置60に送られるようになっている。パッド監視装置60には、上述したドレッサー50と点Cとの距離Lおよび研磨テーブル12に対する支軸58の相対位置が予め記憶されている。符号Stは、ドレッサー50の研磨テーブル12の中心からの距離であり、ドレッサー50の揺動にしたがって変わる。
【0036】
図3は、研磨パッド22をドレッシングしているときのドレッサー50に作用する力を説明するためのドレッサー50を示す模式図である。
図3に示すように、ドレッサー50は、自在軸受52により傾動自在にドレッサーシャフト51に連結されている。この自在軸受52としては、球面軸受、板ばねなどが使用される。研磨パッド22のドレッシング中、ドレッサーシャフト51はドレッサー50に下向きの力DFを与える。回転する研磨テーブル12上の研磨パッド22の表面は、ドレッサー50に対して速度Vで移動する。この研磨パッド22の移動によりドレッサー50には水平方向の力Fxが作用する。この力Fxは、ドレッサー50が研磨パッド22の表面を削り取るときにドレッサー50の下面(以下、ドレッシング面という)と研磨パッド22の表面22aとの間に生じる摩擦力に相当する。
【0037】
図4は、研磨パッド22が速度Vで移動しているときに、ドレッサー50から研磨パッド22に作用する下向きの力の分布を示す模式図である。研磨パッド22はドレッサー50に対して相対的に速度Vで移動しているために、下向きの力DFは研磨パッド22の表面に対して不均一に作用する。結果として、ドレッサー50には、自在軸受52まわりにドレッサー50を反時計方向に回転させる反力が作用する。ドレッシング面上に分布する不均一な力が、
図5に示すように研磨パッド22上の一点に集中すると仮定すると、自在軸受52まわりの反時計方向の力のモーメントM
+は次の式で表される。
M
+=Q*R*DF (1)
ここで、Rはドレッシング面の半径であり、Qはドレッシング面上に分布する不均一な力が研磨パッド22上の一点に集中すると仮定したときの力の作用点とドレッシング面の中心との距離を半径Rを用いて表すための変換係数である。変換係数Qは、1よりも小さい数値である。
【0038】
自在軸受52まわりの時計方向の力のモーメントM
−は次の式で表される。
M
−=Fx*h (2)
ここで、hはドレッサー50のドレッシング面と自在軸受52との距離である。
水平方向の力Fxは、ドレッサー50と研磨パッド22との摩擦力に相当する。したがって、水平方向の力Fxと下向きの力DFとの間には、基本的に相関関係がある。水平方向の力Fxと下向きの力DFとの関係は、係数Zを用いて次の式で表される。
Fx=Z*DF (3)
以下、本明細書では、係数Zを仕事係数と称する。
【0039】
自在軸受52まわりの力のモーメントMは、
M=M
+−M
−
=Q*R*DF−h*Z*DF
=(Q*R−h*Z)*DF (4)
となる。
【0040】
時計方向の力のモーメントM
−が反時計方向の力のモーメントM
+よりも大きいと、ドレッサー50は研磨パッド22に引っ掛かり(つまずき)、ドレッサー50の姿勢が不安定となる。したがって、自在軸受52まわりのドレッサー50の傾き運動の安定条件は、上記式(4)の括弧内の値が正の値であることである。具体的には、安定条件は次の通りである。
Q*R−h*Z>0 (5)
Qは予め決定された変換係数である。Rおよびhはドレッサー50の寸法から一意に決定される固定値である。したがって、仕事係数Zを研磨中に取得することにより、ドレッシングプロセスの安定性を監視することができる。
【0041】
次に、仕事係数Zを取得する方法について説明する。水平方向の力Fxは、研磨テーブル12を回転させるテーブルモータ13のトルクと、ドレッサー50の研磨テーブル12の中心からの距離St(
図2参照)から、次のように算出することができる。
Fx=(Tt−Tt
0)/St (6)
ここで、Ttはドレッシング中のテーブルモータ13のトルクであり、Tt
0はドレッサー50を研磨パッド22に接触させる前のテーブルモータ13の初期トルクである。
【0042】
テーブルモータ13のトルクは、テーブルモータ13に供給される電流に比例する。したがって、トルクTt,Tt
0は、電流とトルク定数[Nm/A]とを掛けることにより求めることができる。トルク定数はテーブルモータ13に固有の定数であり、そのテーブルモータ13の仕様データから取得することができる。モータドライバ15からテーブルモータ13に供給される電流は、モータ電流測定器14により計測することができる。
【0043】
ドレッシング中のドレッサー50は、研磨テーブル12の半径方向に揺動する。したがって、ドレッサー50と研磨テーブル12の中心との距離Stは、ドレッシング時間とともに周期的に変動する。距離Stは、ドレッサー50の旋回中心点Cと研磨テーブル12の中心Oとの相対位置、ドレッサー50と点Cとの距離L、ドレッサーアーム55の旋回角度θなどから計算することができる。
【0044】
仕事係数Zは、上記式(3)および式(6)から次のように与えられる。
Z=Fx/DF
=(Tt−Tt
0)/(DF*St) (7)
上記式(7)から分かるように、仕事係数Zは、ドレッサー50から研磨パッド22に作用する、研磨パッド22の表面22aと平行な力Fxと、ドレッサー50から研磨パッド22に作用する、研磨パッド22の表面22aに対して垂直に作用する力DFとの比である。
【0045】
パッド監視装置60は、ドレッシング中のテーブルモータ13のトルクTtと、テーブルモータ13の初期トルクTt
0と、ドレッサー50に作用する下向きの力DFと、ドレッサー50と研磨テーブル12の中心との距離Stとから、仕事係数Zを上記式(7)を用いて算出する。下向きの力DFは、ドレッサーシャフト51に組み込まれたロードセル17により測定することができる。これに代えて、エアシリンダ53内の気体の圧力値にエアシリンダ53のピストンの受圧面積を掛けることにより下向きの力DFを算出してもよい。
【0046】
ドレッシング面の半径Rをk*h(kは例えば2〜10)、変換係数Qを0.5と仮定すると、式(5)から、仕事係数Zが0.5kよりも大きいときにドレッサー50が不安定になることが分かる。パッド監視装置60は、研磨パッド22のドレッシング中に仕事係数Zを算出し、この仕事係数Zに基づいてドレッシングが正常に行われているか否かを監視する。
【0047】
図6は、研磨パッド22のドレッシング中に取得された各種データを示す図である。
図6の左側の縦軸は、ドレッサー50の研磨テーブル12の中心からの距離St[mm]、下向きの力DF[N]、水平方向の力Fx[N]、トルク差分Tt−Tt0[Nm]を表し、右側の縦軸は仕事係数Zを表し、横軸はドレッシング時間を表している。ドレッサー50の研磨テーブル12の半径方向の揺動は、ドレッサー50の研磨テーブル12の中心からの距離Stによって最もよく示されている。このドレッサー50の揺動に同期して、仕事係数Zが変化していることが
図6から分かる。より具体的には、ドレッサー50が研磨パッド22(研磨テーブル12)のエッジ部から中心部に移動するに従って仕事係数Zおよび水平方向の力Fxが大きくなり、ドレッサー50が研磨パッド22の中心部に位置しているときに、仕事係数Zおよび水平方向の力Fxが最も大きくなる。これは、研磨パッド22のエッジ部から中心部に向かって移動しているドレッサー50のベクトルは、研磨テーブル12の回転方向と反対の方向の成分を持つためである。
図6に示されるように、仕事係数Zは、ドレッシング中に変化しうる変数である。
【0048】
図6に示すように、ドレッシング総時間を通じた水平方向の力Fxの平均は、概ね下向きの力DFと同じとなっている。ドレッサー50が研磨パッド22上を滑っている場合、すなわちドレッサー50が研磨パッド22を削り取っていない場合、仕事係数Zは0となる。
図6に示す例では、仕事係数Zは概ね1を示し、その最大値は研磨テーブル12の中心での1.7である。このことは、ドレッサー50は研磨パッド22上を滑っていない、すなわち研磨パッド22を削り取っていることを示している。仕事係数Zが大きいドレッシングプロセスは、ドレッサー50が研磨パッド22を大きく削り取っているプロセスであり、この場合は、ドレッサー50の残存寿命が短くなると予想される。
【0049】
パッド監視装置60は、仕事係数Zが予め定められた範囲内にない場合には、ドレッシングが正しく行われていないと判断することができる。好ましくは、パッド監視装置60は、1回または複数回のドレッシング工程での仕事係数Zの平均が予め定められた範囲内にない場合には、ドレッシングが正しく行われていないと判断してもよい。
【0050】
水平方向の力Fxとドレッサー50の研磨パッド22の周方向の移動距離Sとの積は、ドレッサー50の仕事量W[J]を表す。移動距離Sは、研磨テーブル12(研磨パッド22)の中心からのドレッサー50の距離と、研磨テーブル12の回転速度とから算出することができる。
W=Fx*S[J] (8)
さらに、水平方向の力Fxとドレッサー50の研磨パッド22の周方向の単位時間当たりの移動距離dS/dtとの積は、ドレッサー50の仕事率P[J/s]を表す。
P=Fx*(dS/dt)[J/s] (9)
ドレッサー50の仕事量W[J]および仕事率P[J/s]は、どちらも、消耗品であるドレッサー50の残存寿命の予測に好適な指標となる。
【0051】
次に、消耗品であるドレッサー50の残存寿命を予測する方法について説明する。ドレッサー50の許容総仕事量をW0[J]、ドレッサー50の仕事量の累積値をW1[J]、単位時間当たりの仕事量(すなわち仕事率)をP[J/s]とすると、ドレッサー50の残存寿命Tendは次の式から求めることができる。
Tend[s]=(W0−W1)/P (10)
仕事率Pは、単位時間当たりの最新の仕事量である。この仕事率Pは、ある時間幅での移動平均であってもよい。
【0052】
式(3)から分かるように、仕事係数Zが0であるとき、下向きの力DFが研磨パッド22に作用しているにもかかわらず、水平方向の力Fxは0である。これは、ドレッサー50が研磨パッド22を削り取っていないことを意味する。ドレッサー50の砥粒が長時間の使用により摩耗してくると、ドレッサー50は研磨パッド22を削り取る能力を失っていく。したがって、仕事係数Zから、ドレッサー50の交換時期を決定することが可能である。
【0053】
次に、仕事係数Zを用いてドレッサー50の残存寿命を予測する方法について説明する。初期仕事係数をZ0、使用限界仕事係数をZend、単位時間当たりの仕事係数の変化量をdZ/dtとすると、ドレッサー50の残存寿命Tendは次の式から求めることができる。
Tend[s]=(Z0−Zend)/(dZ/dt) (11)
この場合も、仕事係数Zは、ある時間幅での移動平均であってもよく、単位時間当たりの仕事係数の変化量dZ/dtは、仕事係数Zの移動平均から算出してもよい。
【0054】
仕事係数Zおよび単位時間当たりの仕事係数の変化量dZ/dtは、ドレッシング異常の検知に用いることができる。例えば、パッド監視装置60は、仕事係数Zおよび/または変化量dZ/dtが所定のしきい値に達したときは、ドレッシングプロセスの異常が発生したと判断するようにしてもよい。また、パッド監視装置60は、仕事係数Zまたはそのドレッシング工程を通じた平均が使用限界仕事係数Zendに達したときは、ドレッサー50の交換時期に達した、またはドレッサー50が故障したと判断するようにしてもよい。さらに、パッド監視装置60は、算出したドレッサー50の残存寿命が所定のしきい値に達したときには、ドレッサー50の交換を促す信号を発するようにしてもよい。
【0055】
このように、パッド監視装置60は、ドレッシング中に取得される仕事係数Zに基づいて、ドレッシングプロセスを監視し、さらにドレッサー50の残存寿命を監視することができる。さらに、仕事係数Zを用いたドレッシングプロセスの評価に基づいて、最適なドレッシングレシピを作成することが可能となる。
【0056】
パッド監視装置60は、ドレッシング時間全体を通じて仕事係数Zを算出し、ドレッシング中の各時点に対応する仕事係数Zを決定する。仕事係数Zが決定されたときのドレッサー50の研磨パッド22上の位置は、研磨装置の寸法およびドレッサー50の動作パラメータから特定することが可能である。したがって、決定された仕事係数Zと特定された研磨パッド22上のドレッサー50の位置から、研磨パッド22上の仕事係数Zの分布図を作成する事が可能である。
【0057】
パッド監視装置60は、次のようにして研磨パッド22上の仕事係数Zの分布図を作成する。
図7は、研磨パッド22とドレッサー50を模式的に示す平面図である。
図7において、x−y座標系はベース3(
図1参照)上に定義された固定座標系であり、X−Y座標系は研磨パッド22の研磨面22a上に定義された回転座標系である。
図7に示すように、研磨テーブル12およびその上の研磨パッド22はx−y固定座標系の原点Oを中心として回転する。一方、ドレッサー50はx−y固定座標系上の所定の点Cを中心として所定の角度だけ旋回する。
【0058】
研磨テーブル12と支軸58の相対位置は固定であるから、x−y固定座標系上の点Cの座標は必然的に決定される。点Cを中心とするドレッサー50の旋回角度θは、ドレッサーアーム55の旋回角度であり、この旋回角度θはドレッサー50ロータリエンコーダ32により計測される。研磨パッド22(研磨テーブル12)の回転角度αは、x−y固定座標系の座標軸とX−Y回転座標系の座標軸とがなす角度であり、この回転角度αはテーブルロータリエンコーダ31により計測される。
【0059】
x−y固定座標系上のドレッサー50の中心の座標は、点Cの座標と、距離Lと、角度θとから決定することができる。さらに、X−Y回転座標系上のドレッサー50の中心の座標は、x−y固定座標系上のドレッサー50の中心の座標と、研磨パッド22の回転角度αとから決定することができる。固定座標系上の座標から回転座標系上の座標への変換は、公知の三角関数と四則演算を用いて行うことができる。
【0060】
パッド監視装置60は、回転角度αおよび旋回角度θから上述のようにしてX−Y回転座標系上のドレッサー50の中心の座標を算出する。X−Y回転座標系は、研磨面22a上に定義された二次元平面である。すなわち、X−Y回転座標系上のドレッサー50の座標は、研磨面22aに対するドレッサー50の相対位置を示す。このように、ドレッサー50の位置は、研磨面22aに定義された二次元平面上の位置として表される。
【0061】
パッド監視装置60は、仕事係数Zを計算により取得するたびに、その仕事係数Zを取得したX−Y回転座標系上の座標を特定する。この座標は、取得した仕事係数Zに対応するドレッサー50の位置を示している。さらに、パッド監視装置60は、仕事係数Zを対応するX−Y回転座標系上の座標と関連付ける。各仕事係数および関連付けられた座標は、パッド監視装置60に記憶される。
【0062】
ドレッサー50のエッジ部が研磨パッド22の研磨面22aに引っ掛かると、研磨パッド22がドレッサー50により局所的に削られてしまい、研磨面22aの平坦度が失われてしまう。仕事係数Zが大きくなると、ドレッサー50は研磨パッド22に引っ掛かりやすくなることが式(5)から分かる。そこで、パッド監視装置60は、算出された仕事係数Zに基づいて、研磨面22aが平坦であるか否か、すなわち研磨パッド22のドレッシングが正しく行われているか否かを監視する。すなわち、パッド監視装置60は、所定のしきい値を超えた仕事係数Zを異常点として、研磨パッド22上に定義されたX−Y回転座標系上にプロット(表示)し、
図8に示すような仕事係数分布を生成する。
【0063】
パッド監視装置60は、二次元平面上に表示された異常点の密度を計算する機能をさらに備えている。パッド監視装置60は、二次元平面内の複数の領域内において異常点密度を計算し、各領域において異常点密度が所定の値を超えたか否かを決定する。この領域は、研磨面22a上のX−Y回転座標系上に予め定義された格子状の領域である。
【0064】
図9は、X−Y回転座標系上に定義された複数の領域を示す図である。異常点の密度は、各領域90での異常点の数を領域90の面積で割ることにより求めることができる。
図9の符号90’は、異常点の密度が所定の値に達した領域を示している。
図9に示すように、異常点の密度が所定の値に達した領域に色を付けることが好ましい。パッド監視装置60は、少なくとも1つの領域90において異常点の密度が所定の値を超えたときには、研磨パッド22のドレッシングが正常に行われていないことを示す信号を出力する。
【0065】
このように、仕事係数Zの異常点を二次元平面上に表すことができるので、研磨面22aの平坦度が失われる前に、研磨パッド22を新たな研磨パッドに交換することができる。したがって、製品の歩留まりの低下を未然に防ぐことができる。さらに、研磨パッド22のドレッシングが正常に行われているか否かを、研磨パッド22のドレッシング中に知ることができる。異常点の発生を視覚的に認識しやすくするために、異常点の密度を色の濃淡で表すことが好ましい。仕事係数Zに代えて、単位時間あたりの仕事係数Zの変化量dZ/dtの異常点を二次元平面上に表ことも可能である。
【0066】
これまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。