(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
近年、液晶テレビ、携帯電話等の電子機器には可撓性のある絶縁性基板上に配線回路を形成したいわゆるフレキシブル回路基板が用いられることが多くなってきている。
【0003】
従来から、そのようなフレキシブル回路基板の製造に用いられるめっき装置として、ワークの面を垂直方向とし、ワークの上端を挟持して搬送するとともに給電を行うめっき装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
図1は、上述の従来のめっき装置の一例を示した上面図である。
図1に示す従来のめっき装置は、リールに巻かれた、表面に金属薄膜を形成したワーク(長尺シート状の被めっき材料)210を供給するためのワーク供給装置220と、そのワーク210をリールに巻き取るワーク巻取り装置221との間に、ワーク210にめっきを施すための前処理槽230、めっき槽240、後処理槽290を直線状に配置、構成した装置である。かかる従来のめっき装置においては、クランプを備えたエンドレスベルト340をプーリー330、331で回転させ、前処理槽230、めっき槽240、後処理槽290の各槽上部でワーク210の上端をクランプで挟持して給電し、ワーク210の面を垂直方向としてワーク供給装置220からワーク巻取り装置221へワーク210を連続的に搬送しながらめっきを行う。
【0005】
図1に示す構成のめっき装置によれば、ワーク210に供給する電流の電流密度を均一、且つ高くすることができるとともに、めっき槽を長くして1槽とすることが可能となり、ワークに大きな張力を加えることなく長尺シート状のワーク210にめっきを施すことができる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態の説明を行う。
【0013】
図2は、本発明の実施形態に係る化学処理装置の一例を示した斜視図である。
図2において、本実施形態に係る化学処理装置は、ワーク供給装置20と、ワーク巻き取り装置21と、前処理槽30と、めっき槽40と、後処理槽90と、めっき剥離槽100と、水平ローラー110、111と、搬送方向変更ローラー120、121と、プーリー130、131と、エンドレスベルト140と、クランプ141と、低張力加熱処理装置160とを有する。なお、プーリー130,131、エンドレスベルト140及びクランプ141は、搬送機構150を構成する。また、めっき槽40は、側面41、42、43、44を有し、側面41には入口45が形成され、側面42には出口46が形成されている。また、
図2において、被処理対象であるワーク10が示されている。
【0014】
ワーク10は、長尺状又はシート状の被処理対象物であり、種々の材料から構成されてよい。例えば、ワーク10は、樹脂材料で構成されてもよい。ワーク10は、シート状の薄く細長い形状を有するので、例えば、巻き取られた状態で供給される。
【0015】
ワーク10の表面には、金属薄膜からなるシード層が形成されていてもよい。本実施形態に係る化学処理装置においては、めっき槽40で電気めっき処理を行う例を挙げて説明するが、電気めっき処理を行う場合には、ワーク10をカソードとして通電することが必要なため、ワーク10は、通電可能なように、表面に導電体からなるシード層が形成されていてよい。なお、ワーク10の被処理面が片面の場合には、片面のみシード層が形成されていればよいが、両面が被処理面である場合には、両面にシード層が形成されたワーク10を用いる。
【0016】
ワーク供給装置20は、ワーク10を化学処理装置で行われる化学処理ラインに供給するための供給手段であり、円筒状に巻き取られた状態のワーク10を回転により送り出すようにして供給してよい。
【0017】
ワーク巻き取り装置21は、化学処理装置による化学処理が終了したワーク10を巻き取るための回収手段であり、ワーク供給装置20とは逆に、ワーク10を円筒状に巻き取るようにして回収してよい。
【0018】
水平ローラー110、111は、ワーク供給装置20及びワーク巻き取り装置21の巻き出しローラー及び巻き取りローラーが水平に設置されている場合に、ワーク10を水平に送り出すために水平に設置されたローラーである。
【0019】
搬送方向変更ローラー120、121は、水平ローラー110、111による水平方向でのワーク10の搬送と、搬送機構150による垂直方向(鉛直方向)でのワーク10の搬送とを切り替えるためのローラーである。よって、搬送方向変更ローラー120、121は、設置方向としては、水平と鉛直の中間である斜め(例えば、45度の傾き)となっている。なお、搬送方向進行ローラー120は、水平ローラー110から水平に送り出されるワーク10を、搬送機構150が搬送可能なように垂直に変換して送り出す。また、搬送方向進行ローラー121は、搬送機構150が垂直に搬送しているワーク10を、ワーク巻き取り装置21が巻き取り可能なように水平にして水平ローラー111に送り出す。
【0020】
前処理槽30は、ワーク10にめっき処理を行う前の前処理を施すための処理槽であり、例えば、ワーク10の表面を清浄するような処理や、ワーク10の表面の濡れ性を高めるような処理が行われてもよい。前処理槽30は、垂直に立った状態で搬送されているワーク10をそのままの状態で受け入れるための縦長のスリット状の入口31と、垂直のまま送り出すための出口32を有する。
【0021】
めっき槽40は、ワーク10にめっき処理を行うための化学処理槽である。めっき槽40は、めっき液を貯留可能であり、めっき液にワーク10を浸漬させてめっき処理を行うことにより、ワーク10の表面に金属薄膜が形成される。本実施形態においては、電極を用いた電気めっき処理を行う例を挙げて説明する。なお、本実施形態においては、電気めっき処理を行うめっき槽40を化学処理槽として設置している例を挙げて説明するが、化学処理槽は、他の電気化学的処理を行う槽であってもよい。例えば、めっき槽40の代わりに、電解エッチング等を行う電解エッチング槽を設置してもよい。
【0022】
めっき槽40は、例えば、ワーク10の進行方向に沿って長く延びた形状を有してもよい。これにより、めっき処理の時間を長くとることができ、一槽で十分なめっき処理を行うことにより生産性を高めることができる。めっき槽40は、例えば、直方体形状を有し、側面41〜44を有する。ワーク10の進行方向が、
図2において左側から右側の場合、入口側の側面41と、出口側の側面42と、長手方向の側面43、44を有する。入口側の側面41には、ワーク10の面を垂直方向としたときに通過することができる縦長のスリット状の入口45が形成され、出口側の側面42には、やはりワーク10の面を垂直方向としたときに通過可能な縦長のスリット状の出口46が形成される。入口45をワーク10が通過すると、ワーク10がめっき槽40内に貯留されためっき液に浸漬されてめっき処理が行われ、出口46を通過すことによりめっき処理が終了する。
【0023】
後処理槽90は、めっき処理が施されたワーク10の後処理を行うための処理槽であり、例えば、洗浄等が行われてもよい。後処理槽90で洗浄を行う場合には、洗浄は水洗であってもよいし、所定の薬液を用いた薬液洗浄であってもよい。後処理槽90も、縦長のスリット状の入口91と出口92とを有する。
【0024】
後処理槽90を通過したワーク10は、クランプ141による保持が解放され、直進して搬送方向変更ローラー121に向かう。一方、ワーク10を保持していない開いた状態のクランプ141は、進路を変更してめっき剥離槽100を通過する。
【0025】
めっき剥離槽100は、クランプ141に付着しためっき膜を剥離するための槽である。よって、めっき剥離槽100には、例えば、めっきを剥離するためのめっき剥離液がめっき剥離槽100に貯留され、めっき剥離処理を行われてもよい。めっき剥離処理は、めっき剥離液への浸漬によってのみ行われてもよいし、めっき剥離液を電解エッチング液とし、電解エッチングにより行われてもよい。
【0026】
搬送機構150は、ワーク10を搬送し、前処理槽30、めっき槽40、後処理槽90等の各槽に順次浸漬させて一連の各処理を行わせるための機構である。搬送機構150は、プーリー130、131と、エンドレスベルト140と、クランプ141とを備える。
【0027】
プーリー130は、ワーク10の搬送を行うための回転機構であり、ワーク10に接触し、ワーク10を送り出すとともに、ワーク10の方向付けをする。
図2においては、ワーク10の搬送経路中の4つの角に設けられている。
【0028】
プーリー131は、エンドレスベルト140を送り出すための回転機構であり、エンドレスベルト140に接触し、回転することにより、摩擦力でエンドレスベルト140を送り出す。プーリー131は、エンドレスベルト140が方向を変える箇所に設けられる。なお、本来的には、プーリー130の上方の4つの角にもプーリー131が設けられるが、プーリー130を見易くするため、
図2においては、4つの角のプーリー131は省略されている。
【0029】
エンドレスベルト140は、ワーク10を垂直に立てた状態で搬送するための手段である。エンドレスベルト140には、所定間隔で複数のクランプ141が設けられ、各クランプ141が垂直に立てられた状態のワーク10の上端を保持する。そして、プーリー131が回転し、エンドレスベルト140を送り出すことにより、クランプ141で保持されたワーク10がエンドレスベルト140の移動とともに移動し、搬送される。かかる機構により、ワーク10は、幅方向における面が垂直に立てられた状態で、長手方向に沿って搬送され、めっき槽40を含む各処理槽を順次通過して各処理が施される。エンドレスベルト140は、例えば、ステンレス等の金属ベルトから構成されてもよい。
【0030】
クランプ141は、ワーク10の上端部を挟持することによりワーク10を保持する保持治具である。クランプ141には、種々の挟持機構が用いられてよく、用途に応じて種々のクランプ機構を用いることができる。
【0031】
クランプ141は、例えば金属等の導電体で構成され、ワーク10に通電を行う電極の機能を有していてもよい。例えば、電気めっき処理を行う場合には、ワーク10をカソードとし、めっき槽40内にアノードを設置して電着処理を行うので、クランプ141を、カソード電極又はカソード通電機構として機能するように構成してよい。
【0032】
なお、
図2においては、ワーク10の上端のみを保持する搬送機構150を示したが、ワーク10の下端を挟持する搬送機構を用いてもよい。この場合、ワーク10のしわ等の発生を抑制することができるので、更に均一なめっき処理を行うことが可能となる。ワーク10の下端の挟持は、上端のクランプ141と同様の機構を用いてもよいし、異なるクランプ機構を用いてもよい。また、クランプまで行わずに、ワーク10の下端をガイドする溝を設けるような構成であってもよい。
【0033】
低張力加熱処理装置160は、後処理されたワーク10を加熱してアニールする熱処理を行うための加熱処理装置である。
【0034】
図2に示す化学処理装置における動作は、以下の通りとなる。まず、ワーク供給装置20から供給されたワーク10は、水平ローラー110で水平に搬送され、搬送方向変更ローラー120により面が垂直方向になり、搬送機構150に供給される。搬送機構150のクランプ141で上端が保持されたワーク10は、プーリー131の回転によるエンドレスベルト140の移動に伴って移動し、前処理槽30、めっき槽40、後処理槽90を経て、低張力加熱処理装置160により加熱処理される。そして、加熱後のワーク10は、搬送方向変更ローラー121で水平方向の搬送に変換され、水平ローラー111を経てワーク巻き取り装置21に巻き取られ、化学処理が終了する。このような一連の処理を、本実施形態に係る化学処理装置は行う。
【0035】
図3は、本実施形態に係る化学処理装置の化学処理槽の一例を示した平面図である。なお、
図3においても、化学処理槽をめっき槽として構成した例を挙げて説明する。よって、
図2と同様の構成要素には同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
【0036】
図3において、本実施形態に係る化学処理装置は、めっき槽40と、めっき液噴流ノズル50と、アノード60と、整流器70、71、72と、仕切板80とを有する。
【0037】
めっき槽40は、
図2で説明したように、長手方向に延在する直方体形状を有し、幅方向の側面41には、スリット状の入口45が形成されている。めっき槽40の内部には、長手方向で所定の長さで分割された複数のアノード60が設置される。アノード60は、めっき槽40の長手方向の側面43、44に沿って、幅方向において互いに対向するように配置される。また、長手方向に隣接する複数のアノード70同士の間には、側面43、44からめっき槽40の内側に向かって延びる仕切板80が配置される。アノード70の内側には、やはり長手方向に沿って、複数のめっき液噴流ノズル50が配置される。めっき槽の外部には、複数に分割されたアノード60、61、62に対応した複数の整流器70、71、72が設けられる。
【0038】
めっき槽40の入口45は、側面41の中央に、鉛直方向に延びたスリット状に形成される。よって、クランプ141により上端を挟持されたワーク10は、入口45を通過して搬送されることにより、めっき槽40の幅方向の中央を通って搬送される。
【0039】
複数のめっき液噴流ノズル50は、中央を通過するワーク10に両面からめっき液を噴射できるように、中央を向いて対向して配置されるとともに、所定の距離を有して長手方向に沿って配置される。例えば、各々のめっき液噴流ノズルは、鉛直方向に延在し、延在方向に沿って中央を向いたノズルが複数形成され、ワーク10の上端から下端までほぼ均一にめっき液の噴流を供給できるように構成される。かかる構成により、長手方向にも、鉛直方向にも、ほぼ均一にめっき液の噴流を供給することができる。
【0040】
複数のアノード60、61、62は、上述のように、めっき槽40の内側面43、44に沿って配置されるが、各々が所定の領域をカバーするように、長手方向に沿って所定の長さを有するとともに、隣接するアノード60、61、62とは、互いに電気的に独立して、分割して構成される。また、複数のアノード60〜62は、中央を通過するワーク10を挟むように、側面43、44に沿って対向して配置される。対向するアノード60〜62は、長手方向において同じ位置で分割され、アノード60同士が対向する領域で独立したゾーンを形成できるように構成される。かかるゾーンは、めっき槽40の長手方向に沿って形成されるので、入口45からの距離に応じて各ゾーンが形成されることになる。
【0041】
複数の整流器70〜72は、アノード60〜62に電力を供給するための電源であり、分割して設けられた電極60〜62に対応して設けられる。複数の整流器70〜72は、各々がアノード60〜62に供給する電流を調整可能に構成され、複数のアノード60〜62の各々に異なる電流を供給し、ゾーン毎に異なる電気化学的処理を行うことが可能である。具体的には、アノード60に、整流器70が第1の電流を供給し、アノード61に、整流器71が第1の電流と異なる第2の電流を供給し、アノード62に、整流器72が第1及び第2の電流と異なる第3の電流を供給することが可能である。
【0042】
なお、整流器70〜72は、複数の正極端子73及び負極端子74を有し、アノード60〜62及びカソードに複数点から電力を供給可能に構成されてよい。
図2においては、側面43側のアノード60、61、62に各々2つの導通機構76、側面44側のアノード60、61、62にも各々2つの導通機構76が設けられているので、各ゾーンの整流器70〜72は、各々4つの正極端子73を備えている。また、カソードは、ワーク10に通電可能であれば、種々の構成の接点を設けてよいが、例えば、クランプ141をカソード接点とし、クランプ141に負極端子72が接続されるような配線構成としてもよい。なお、
図2においては、負極端子72も4つとした例が示されているが、これらの端子数は、用途に応じて変更することができる。
【0043】
ここで、整流器70〜72からアノード60〜62に供給される第1〜第3の電流密度は、各々が用途に応じた適切な電流に設定されてよいが、例えば、第1の電流密度<第2の電流密度<第3の電流密度の関係を満たすように、入口45から離れるに従って、電流密度の値が増加するような設定としてもよい。これにより、めっき処理が進行するにつれて電流密度を段階的に増加させることができるので、ステップアップめっきを1つのめっき槽40で行うことができ、複数のめっき槽40を用意することなく、めっき処理の生産性を高めることができる。
【0044】
仕切板80は、分割された複数の電極60、61、62同士の間に設置され、隣接したゾーン間で電流が干渉しないようにする役割を果たす。仕切板80は、めっき槽40の長手方向の側面43、44から、当該側面43、44に略垂直に、中央領域に向かって延びている。ワーク10の通過する穴が必要であるので、仕切板80で各ゾーンを完全に仕切る構成とすることはできないが、各ゾーン間での金属イオンの拡散が防止され、各ゾーンで目的に応じた処理量のめっきを行うことができる。つまり、例えば、入口45から離間してめっき処理が進行するにつれて電流密度を増加させるステップアップめっきを行う場合には、各ゾーンで電流密度の設定に応じためっき処理を行うことができ、生産性を確実に高めることができる。
【0045】
なお、仕切板80は、必要に応じて設けるようにしてよく、その形状も、用途に応じて種々変更してよい。
【0046】
このように、本実施形態に係る化学処理装置によれば、めっき処理の進行に応じてアノード60〜62を複数に分割し、これに対応して複数の整流器70〜72を設け、各電極60〜62及び各整流器70〜72に対応したゾーン毎に所望のめっき処理を行うことにより、めっき処理の生産性を向上させることができる。
【0047】
なお、本実施形態においては、めっき処理を例にして説明したが、アノード60〜62をカソード60〜62とし、ワーク10がアノードとなるように構成すれば、各ゾーンで異なる電解エッチング処理を行うことが可能である。
【実施例】
【0048】
以下、
図2及び
図3で説明した本実施形態に係る化学処理装置を実施した実施例について説明する。なお、理解の容易のため、今まで説明した構成要素に対応する構成要素については、対応する参照符号を付して説明する。
【0049】
まず、めっき処理長14.5m、装置全周に処理工程を設けることで基板搬送が2回Uターンする
図2に示す化学処理装置を作製した。本装置の給電と搬送を兼ねる上端治具141には、治具1個あたり給電部とワーク10との接触面積が18mm
2で、給電部表面に10μmの厚みで白金をコーティングしたものを用いた。これら上端治具141を75mmピッチで等間隔配置し、ワーク10を挟持し搬送と給電とを行った。本化学処理装置のめっき槽40には、硫酸120g/L、硫酸銅120g/L、塩素50mg/L、クックソンエレクトロニクス社製のめっき光沢剤を20mg/Lで建浴し、ステップアップ部の整流器分割数と生産性との関係を検証した。
【0050】
表1にステップアップ部の整流器分割数と生産性との関係を示す。
【0051】
【表1】
表1に示される通り、ステップアップ部の整流器分割幅を狭くし、分割数を増やすことで生産性が向上し、0.5m幅の8分割とすることで、1.6m幅の4分割制御に比べて10%以上生産性が向上した。かかる結果から、アノード60〜62及び整流器70〜72を複数とすることにより、単数のものよりも生産性を向上させることができるが、更にその数を増加させることにより、生産性を一層向上させることができることが分かる。
【0052】
図4は、安定して流せる電流密度とめっき厚の関係を示した図である。
図4は、めっき厚に対応した電流密度以上の電流を流すと、給電部で皮膜が溶解してしまうことを示している。本実施例に係る化学処理装置では、ステップアップ部の整流器を細かく分割することで、より効率的に速く高電流密度へとステップアップできるため、生産性を向上させることができる。
【0053】
このように、本実施形態及び本実施例に係る化学処理装置によれば、めっき処理槽を複数台の整流器によりゾーン制御することで、生産性を向上させることができる。より具体的には、ステップアップゾーンを複数台の整流器によりさらに細かく分割制御することで、より早く、効率よく最大電流密度へと導くことができる。
【0054】
以上、本発明の好ましい実施形態及び実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施形態及び実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施形態及び実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。