特許第6116554号(P6116554)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6116554がんの処置のための置換されたアザ複素環
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6116554
(24)【登録日】2017年3月31日
(45)【発行日】2017年4月19日
(54)【発明の名称】がんの処置のための置換されたアザ複素環
(51)【国際特許分類】
   C07D 401/04 20060101AFI20170410BHJP
   C07D 401/14 20060101ALI20170410BHJP
   C07D 405/14 20060101ALI20170410BHJP
   C07D 417/14 20060101ALI20170410BHJP
   C07D 413/14 20060101ALI20170410BHJP
   C07D 471/04 20060101ALI20170410BHJP
   C07D 473/34 20060101ALI20170410BHJP
   A61K 31/506 20060101ALI20170410BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20170410BHJP
   A61K 31/52 20060101ALI20170410BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20170410BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20170410BHJP
   A61P 1/18 20060101ALI20170410BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20170410BHJP
   A61P 25/04 20060101ALI20170410BHJP
   A61P 29/02 20060101ALI20170410BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20170410BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20170410BHJP
   A61P 13/08 20060101ALI20170410BHJP
   A61P 17/06 20060101ALI20170410BHJP
   A61P 3/10 20060101ALI20170410BHJP
   A61P 27/02 20060101ALI20170410BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20170410BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20170410BHJP
【FI】
   C07D401/04CSP
   C07D401/14
   C07D405/14
   C07D417/14
   C07D413/14
   C07D471/04 106A
   C07D471/04 108E
   C07D473/34 361
   A61K31/506
   A61K31/5377
   A61K31/52
   A61P35/00
   A61P29/00
   A61P1/18
   A61P13/12
   A61P25/04
   A61P29/02
   A61P17/00
   A61P9/10
   A61P13/08
   A61P17/06
   A61P3/10
   A61P27/02
   A61P25/00
   A61P43/00 111
【請求項の数】11
【全頁数】141
(21)【出願番号】特願2014-517492(P2014-517492)
(86)(22)【出願日】2012年6月11日
(65)【公表番号】特表2014-520767(P2014-520767A)
(43)【公表日】2014年8月25日
(86)【国際出願番号】EP2012002469
(87)【国際公開番号】WO2013004332
(87)【国際公開日】20130110
【審査請求日】2015年6月11日
(31)【優先権主張番号】61/505,376
(32)【優先日】2011年7月7日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591032596
【氏名又は名称】メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Merck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung
(74)【代理人】
【識別番号】100102842
【弁理士】
【氏名又は名称】葛和 清司
(72)【発明者】
【氏名】ハインリヒ,ティモ
(72)【発明者】
【氏名】ブルガー,ナディア
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフソン,クリストファー
【審査官】 早川 裕之
(56)【参考文献】
【文献】 特表2005−535596(JP,A)
【文献】 特表2006−515298(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/141406(WO,A1)
【文献】 特開2010−126496(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/090290(WO,A1)
【文献】 国際公開第2009/027736(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0048282(US,A1)
【文献】 特開平07−089958(JP,A)
【文献】 特表2004−528295(JP,A)
【文献】 特表2007−521287(JP,A)
【文献】 国際公開第2004/106296(WO,A1)
【文献】 国際公開第2002/047690(WO,A1)
【文献】 特表2004−523474(JP,A)
【文献】 特表2001−503047(JP,A)
【文献】 特表2007−530459(JP,A)
【文献】 特表2005−520821(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/008541(WO,A1)
【文献】 国際公開第96/033972(WO,A1)
【文献】 国際公開第2008/113255(WO,A1)
【文献】 WU YANG,DISCOVERY AND STRUCTURE- ACTIVITY RELATIONSHIPS OF TRISUBSTITUTED PYRIMIDINES/PYRIDINES 以下備考,JOURNAL OF MEDICINAL CHEMISTRY,米国,AMERICAN CHEMICAL SOCIETY,2009年 2月26日,V52 N4,P1204-1208,AS NOVEL CALCIUM-SENSING RECEPTOR ANTAGONISTS
【文献】 EL-DEEB, IBRAHIM MUSTAFA,DESIGN AND SYNTHESIS OF NEW ANTICANCER PYRIMIDINES WITH MULTIPLE-KINASE INHIBITORY EFFECT,BIOORGANIC & MEDICINAL CHEMISTRY,2010年,V18 N11,P3860-3874
【文献】 MARIE M. AHLSTROEM,CHARACTERIZATION OF TYPE II LIGANDS IN CYP2C9 AND CYP3A4,JOURNAL OF MEDICINAL CHEMISTRY,米国,AMERICAN CHEMICAL SOCIETY,2008年 3月 1日,V51 N6,P1755-1763
【文献】 REGISTRY(STN)[online]、2007.12.26[検索日 2015.12.10],CAS登録番号 959556-04-8
【文献】 NANCY ZHOU,DISCOVERY OF N-(2-AMINOPHENYL)-4-[(4-PYRIDIN-3-YLPYRIMIDIN-2-YLAMINO) 以下備考,JOURNAL OF MEDICINAL CHEMISTRY,米国,AMERICAN CHEMICAL SOCIETY,2008年 7月 1日,V51 N14,P4072-4075,METHYL]BENZAMIDE(MGCD0103), AN ORALLY ACTIVE HISTONE DEACETYLASE INHIBITOR
【文献】 Jae Chun Ryu, et al.,Synthesis of new N-arylpyrimidin-2-amine derivatives using a palladium catalyst,Molecules,2008年,13(4),818-830
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 401/04〜14
C07D 405/14
C07D 413/14
C07D 417/14
C07D 471/04
C07D 473/34
A61K 31/506〜5377
A61P 1/18
A61P 3/10
A61P 9/10
A61P 13/08
A61P 13/12
A61P 17/00
A61P 17/06
A61P 25/00
A61P 25/04
A61P 27/02
A61P 29/00
A61P 29/02
A61P 35/00
A61P 43/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(IV)または(V)
【化1】
の化合物、または、その立体異性体もしくは互変異性体、または、薬学的に許容し得る前記それぞれの塩、あるいは、あらゆる比でのそれらの混合物であって、式中、
’、R’’が、独立に、H、A、Hal、Cyc、CO(Cyc)であり、
が、H、Q−(C(LA)H)−Q、Cycであり
が、H、A、−LA−Cycであり、
Aが、1個、2個、3個、4個もしくは5個のC原子を有する、非分岐または分岐の直鎖あるいは環状のアルキルであって、1個のCH基が、O原子もしくはS原子および/または−NH−基、−CO−基、−NHCOO−基、−NHCONH−基、−CONH−基、−NHCO−基、−CH=CH−基、−N=CH−基あるいは−CH=N−基で置換されていてもよく、1〜5個のH原子が、Halで置換されていてもよく、1個のCH基が、Nで置換されていてもよく、1個のCH基が、CNで置換されていてもよく、
Halが、F、Cl、BrまたはIであり、
Cycが、0個、1個もしくは2個のN原子、O原子および/またはS原子と、4個、5個もしくは6個の骨格原子とを有する、単環の、非芳香族または芳香族の、同素環あるいは複素環であって、該環は、非置換であっても、Hal、LA、OH、カルボニル酸素、SH、O(LA)、NH、NH(LA)、N(LA)、NO、CN、OCN、SCN、COOH、COO(LA)、CONH、CONH(LA)、CON(LA)、NHCO(LA)、NHCONH(LA)、NHCONH、NHSO(LA)、CHO、CO(LA)、SONH、SO(LA)および/またはSOHalで互いに独立して一置換または二置換されていてもよく、
が、−NH−、−O−、−COO−、−CONH−、または単結合であり、
が、NH、NH(LA)、N(LA)、CONH、CONH(LA)、CON(LA)、COOH、COO(LA)、Cyc、CO(Cyc)であり、
nが、0、1、2、3または4であり、
Arが、0個、1個、2個、3個もしくは4個のN、O原子および/またはS原子と、5個、6個、7個、8個、9個または10個の骨格原子とを有する、単環もしくは二環の、芳香族の同素環または複素環であって、該環は、非置換であっても、Hal、A、OH、SH、OA、NH、NHA、NA、NO、CN、OCN、SCN、COOH、CONH、CONHA、CONA、NHCOA、NHCONHA、NHCONH、NHSOA、CHO、COA、SONH、SOA、SOHalおよび/または(X)−Cycで互いに独立して一置換、二置換または三置換されていてもよく、
環のN原子において、O原子で置換され、N−オキシド基を形成してもよく、
二環式系の場合、一方の環が芳香族であり、他方の環が非芳香族であってもよく、
Xが、CH、NH、Oであり
が、0または1であり、ならびに、
LAが、H、あるいは、1個、2個もしくは3個もしくは4個のC原子を有する非分岐または分岐の直鎖アルキルであって、1個、2個または3個のH原子が、Halで置換されていてもよい、
前記の化合物(但し、(5−メチル−ピリミジン−2−イルメチル)−(6−フェニル−2−ピリジン−3−イル−ピリミジン−4−イル)−アミン、
4−[(2−ピリジン−3−イル−ピリミジン−4−イルアミノ)−メチル]−安息香酸メチルエステル、および
N−ベンジル−2−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−アミンを除く)、または、その立体異性体もしくは互変異性体、または、薬学的に許容し得る前記それぞれの塩、あるいは、あらゆる比でのそれらの混合物。
【請求項2】
より詳細に指定されない残基は式(Iまたは(V)において示された意味を有するが
rが、フェニル、ピリジル、2,1,3−ベンゾチアジアゾリル、1,3−ベンゾジオキソリル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジル、ピリミジル、モルホリニル、2,3−ジヒドロ−ベンゾフラニル、ピラゾリルであって、それらの全てが、非置換であっても、Hal、LA、OH、SH、O(LA)、NH、NH(LA)、N(LA)、NO、CN、OCN、SCN、COOH、CONH、CONH(LA)、CON(LA)、NHCO(LA)、NHCONH(LA)、NHCONH、NHSO(LA)、CHO、CO(LA)、SONH、SO(LA)、SOHal、(X)−Cycで一置換または二置換されていてもよ
または
が、Hである、
または
下位式3において、
’が、H、Hal、LA、O(LA)、CO(Cyc)であり、かつ
’’が、H、NHである、
または
が、Hである、
または
が、Q−(C(LA)H)−Qである、
または
Arが、Hal、LA、OH、SH、O(LA)、NH、NH(LA)、N(LA)、NO、CN、OCN、SCN、COOH、CONH、CONH(LA)、CON(LA)、NHCO(LA)、NHCONH(LA)、NHCONH、NHSO(LA)、CHO、CO(LA)、SONH、SO(LA)、SOHal、Cyc、O−Cycで独立に一置換または二置換されているフェニルである、
または
Arが、Hal、LA、OH、O(LA)、NH、NH(LA)、N(LA)、NHSO(LA)、CO(LA)、SONH、SO(LA)、SOHalで、オルト位および/もしくはパラ位に、独立して一置換または二置換されている、フェニルあるいはピリジンである、
または
Arが、F、Cl、メチルまたはCF3で、オルト位および/もしくはパラ位に、独立して一置換または二置換されているフェニルである、
または
が、Hであり、かつ
が、Hである、
または
’が、H、Hal、LA、O(LA)、CO(Cyc)であり、
’’が、H、NHであり、
が、Hであり、かつ
が、Hである、
または
Arが、Hal、LA、OH、O(LA)、NH、NH(LA)、N(LA)、NHSO(LA)、CO(LA)、SONH、SO(LA)、SOHalで、オルト位および/もしくはパラ位に、独立して一置換または二置換されている、フェニルあるいはピリジルであり、
’が、H、Hal、LA、O(LA)、CO(Cyc)であり、
’’が、H、NHであり、
が、Hであり、かつ
が、Hである、
または
が、Q−(CH−Qである、
または
’が、H、Hal、LA、O(LA)、CO(Cyc)であり、
’’が、H、NHであり、かつ
が、Q−(CH−Qである、
または
’が、H、Hal、LA、O(LA)、CO(Cyc)であり、
’’が、H、NHであり、
が、Q−(CH−Qであり、かつ
が、Hである、
または
Arが、Hal、LA、OH、O(LA)、NH、NH(LA)、N(LA)、NHSO(LA)、CO(LA)、SONH、SO(LA)、SOHalで、オルト位および/もしくはパラ位に、独立して一置換または二置換されている、フェニルあるいはピリジルであり、
’が、H、Hal、LA、O(LA)、CO(Cyc)であり、
’’が、H、NHであり、
が、Q−(CH−Qであり、かつ
が、Hである、
または
Arが、Fで、オルト位およびパラ位に二置換されているフェニルであり、
’が、CFであり、
’’が、Hであり、
が、Q−(CH−Qであり、かつ
が、Hである、
請求項1に記載の式(IV)または(V)に従う化合物、または、その立体異性体もしくは互変異性体、または、薬学的に許容し得る前記それぞれの塩、あるいは、あらゆる比でのそれらの混合物。
【請求項3】
化合物が、以下:
6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボン酸カルバモイルメチル−アミド、
[2−(2−アミノ−5−クロロ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−(4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミン、
[2−(2−アミノ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミン、
1−[6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボニル]−ピペリジン−3−カルボン酸アミド、
[2−(5−クロロ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−(4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミン、
(4−クロロ−2−フルオロ−ベンジル)−[2−(5−クロロ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−アミン、
6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボン酸(2−カルバモイル−エチル)−アミド、
(4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−ベンジル)−[2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−アミン、
[2−(5−クロロ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−(2,4−ジフルオロ−ベンジル)−アミン、
6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボン酸(2−アセチルアミノ−エチル)−アミド、
6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボン酸(3−モルホリン−4−イル−3−オキソ−プロピル)−アミド、
6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボン酸(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−アミド、
6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボン酸(2−ピリジン−3−イル−エチル)−アミド、
6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボン酸(3−ジメチルアミノ−プロピル)−アミド、
[2−(5−クロロ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−(4−クロロ−2−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミン、
6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボン酸(1−メチルピロリジン−3−イルメチル)−アミド、
6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボン酸(4−ジメチルアミノ−ブチル)−アミド、
6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボン酸(2−ジメチルアミノ−エチル)−アミド、
(4−クロロ−2−フルオロ−ベンジル)−[2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−アミン、
1−[6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボニル]−ピペリジン−4−カルボン酸アミド、
6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボン酸ジメチルアミド、
6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボン酸(1−カルバモイル−エチル)−アミド、
[6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−モルホリン−4−イル−メタノン、
(2,4−ジフルオロ−ベンジル)−[4−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−2−イル]−アミン、
(4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−ベンジル)−[4−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−2−イル]−アミン、
(2,4−ジフルオロ−ベンジル)−(5’−トリフルオロメチル−[2,3’]ビピリジニル−6−イル)−アミン、
(2,4−ジフルオロ−ベンジル)−[2−(5−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−アミン、
(3,5−ジフルオロ−ピリジン−2−イルメチル)−[2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−アミン、
(4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−ベンジル)−[2−(5−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−アミン
からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物、または、その立体異性体もしくは互変異性体、または、薬学的に許容し得る前記それぞれの塩、あるいは、あらゆる比でのそれらの混合物。
【請求項4】
薬学的に許容し得る担体とともに、請求項1〜のいずれか一項に記載の化合物、または、その立体異性体もしくは互変異性体、または、薬学的に許容し得る前記それぞれの塩、あるいは、あらゆる比でのそれらの混合物を活性成分として含む医薬組成物。
【請求項5】
求項1〜のいずれか一項に記載の化合物、または、その立体異性体もしくは互変異性体、または、薬学的に許容し得る前記それぞれの塩、あるいは、あらゆる比でのそれらの混合物を含む、医薬
【請求項6】
過剰増殖性の疾患を処置するための、請求項に記載の医薬組成物
【請求項7】
疾患が、がん、炎症、膵炎または腎疾患、疼痛、皮膚の良性過形成、再狭窄、前立腺、脈管形成または血管新生に関連する疾患、腫瘍血管新生、乾癬、湿疹および強皮症から選択される皮膚疾患、糖尿病、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、加齢性黄斑変性症、血管腫、神経膠腫、黒色腫ならびにカポジ肉腫からなる群から選択される、請求項に記載の医薬組成物
【請求項8】
過剰増殖性の疾患の処置のための医薬の調製における、請求項1〜のいずれか一項に記載の化合物、または、その立体異性体もしくは互変異性体、または、薬学的に許容し得る前記それぞれの塩、あるいは、あらゆる比でのそれらの混合物の使用。
【請求項9】
疾患が、がん、炎症、膵炎または腎疾患、疼痛、皮膚の良性過形成、再狭窄、前立腺、脈管形成または血管新生に関連する疾患、腫瘍血管新生、乾癬、湿疹および強皮症から選択される皮膚疾患、糖尿病、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、加齢性黄斑変性症、血管腫、神経膠腫、黒色腫ならびにカポジ肉腫からなる群から選択される、請求項に記載の使用。
【請求項10】
a)請求項1〜のいずれか一項に記載の化合物、または、その立体異性体もしくは互変異性体、または、薬学的に許容し得る前記それぞれの塩、あるいは、あらゆる比でのそれらの混合物の有効量、ならびに、
b)さらなる医薬活性成分の有効量
の別個のパックからなるセット(キット)。
【請求項11】
請求項1に記載の式(Iまたは(V)の化合物を製造するための方法であって、
式(X
【化2】
に従う置換されたピリミジンを、式(IX)
【化3】
に従うアリールアミンと反応させることによって、式(VIII
【化4】
に従う中間体が生じ、次にこれを式(VII)
【化5】
に従うボロン酸またはボロン酸エステルで置換されたピリジンと反応させることによって、式(Iまたは(V)
【化6】
に従う生成物が生じる、
式中、前記ボロン酸の酸素原子と繋がったRが、H、LAまたはアルキル鎖であり、他の全ての置換基は、請求項1に記載の式(Iまたは(V)で定義したような意味を有する、前記製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、哺乳動物におけるがん等の過剰増殖性の疾患の処置に有用な、一連の新規の置換されたアザ複素環化合物に関する。本発明にはまた、哺乳動物、特にヒトにおける過剰増殖性の疾患の処置におけるかかる化合物の使用、およびかかる化合物を含む医薬組成物も包含される。
【背景技術】
【0002】
関連技術の要旨
チロシンキナーゼは、細胞増殖、細胞生存、細胞移動を含む、多くの細胞過程の調節において重要な役割を演じる。あるチロシンキナーゼは、突然変異によって活性化されるようになるか、または多くのヒトがんにおいて異常に発現されることが知られている。例えば、上皮成長因子受容体(EGFR)は、乳がん、肺がん、脳がん、扁平上皮細胞がん、および他のヒトがんにおいて、突然変異および/または過剰発現されることが見出されている。EGFRのチロシンキナーゼ活性の選択的インヒビターは、突然変異および/または過剰発現されたEGFRを有するがんの処置において臨床的価値があることが示されている。よって、特定のチロシンキナーゼの選択的インヒビターは、がん等の増殖性疾患の処置において有用である。
【0003】
FAK(遺伝子PTK2にコードされている)は、インテグリンおよび成長因子受容体からのシグナルを統合する非受容体型チロシンキナーゼである。FAKは、細胞の生存、成長、接着、移動および浸潤の調節において役割を果たすことが報告されている(McLean et al 2005, Nat Rev Cancer 5:505-515)。さらに、FAKは、多数のチロシン残基へのリン酸化によって調節され活性化される。FAKのmRNAおよび/またはタンパク質の過剰発現は、多くの固形ヒト腫瘍において実証されている。該腫瘍は、これらに限定されないが、乳房、結腸、甲状腺、肺、卵巣および前立腺のがんを含む;が、血液学的な起源のがん(これらに限定されないが、急性骨髄性白血病(AML)等の白血病を含む)もまた含む。(Owens et al. 1995, Cancer Research 55: 2752-2755; Agochiya et al. 1999, Oncogene 18: 5646-5653; Gabarro-Niecko et al. 2003, Cancer Metastasis Rev. 22:359-374; Recher et al. 2004, Cancer Research 64:3191-3197; Zhao and Guan, 2009. Cancer Metastasis Rev.)。より具体的には、リン酸化されたFAKが、正常組織と比べて悪性組織において増加し(Grisaru-Granovsky et al. 2005, Int. J. Cancer 113: 372-378)、転移の予後マーカーを表し得るということが証明されている。FAK活性は、進行性の転移性ヒトがんに明らかに関与する。
【0004】
RNAiまたはFAKドミナントネガティブの発現によってFAKを阻害することによって、ヒトの乳腺細胞株および黒色腫細胞株において接着性の喪失および細胞死が誘導され、卵巣がん細胞においてドセタキセルを仲介したアポトーシスが増強されることが示されている(Beviglia et al 2003, Biochem J. 373:201-210, Smith et al 2005, Melanoma Res. 15:357-362, Haider et al 2005, Clin. Cancer Res. 11:8829-8836)。しかしながら、正常ヒト繊維芽細胞または不死化哺乳動物細胞(MCFlOA)におけるFAKの阻害によって、接着性の喪失もアポトーシスも引き起こされないことが見出された(Xu et al. 1996 Cell Growth and Diff 7:413-418)。ドミナントネガティブ発現によるFAKの阻害はまた、同系ラットモデルにおいて腫瘍成長を低減し、乳腺がん細胞の肺転移を排除することも示されている(van Nimwegen et al 2005, Cancer Res. 65:4698-4706)。同様に、shRNAによるFAKの阻害は、肺転移を阻害し、同系マウスモデルにおいて死亡率を40%低減させた(Mitra et al 2006, Oncogene 25: 4429-4440)。この研究において、キナーゼにより効力がなくなったFAKではなく、野生型を一過性に再発現させると、shRNA表現型に逆行した。マウス4Tl癌腫細胞におけるドミナントネガティブ発現によるFAKの阻害は、マウスにおいて腫瘍成長および血管新生を低減した(Mitra et al 2006, Oncogene 25:5969-5984)。さらに、FAK触媒活性の喪失(キナーゼにより効力がなくなったFAKを有するFAK−/−細胞の再構成)は、マウスにおいてv−Src腫瘍の成長を低減させ、血管新生を減少させた。
【0005】
よって、FAK活性の阻害が、例えばアポトーシス、接着性の喪失、細胞の成長および移動の阻害等を誘導することと、かかる阻害が血管新生を低減することとを示唆する強い証拠がある。したがって、FAK活性を阻害する化合物は、がんの処置に有用であろう。
FAKの阻害に好適なものとして記載されている化合物は、とりわけWO 08/116139、WO 09/039542およびWO 10/126922に開示されている。
【発明の概要】
【0006】
本発明の説明
本発明の目的は、過剰増殖性の疾患、特に哺乳動物におけるがん等の前記タンパク質キナーゼの機能亢進に関連するものの処置に有用な新規FAKインヒビターであって、それらの活性とそれらの溶解性、代謝クリアランスおよびバイオアベイラビリティ特性との両方に関する優れた薬理学的特性を有する該インヒビターを提供することである。
【0007】
その結果、本発明は、キナーゼインヒビターであって、かつ前記疾患の処置に有用である新規の置換されたアザ複素環化合物および薬学的に許容し得るその塩、溶媒和物またはプロドラッグを提供する。
当該化合物は式(I)で定義される:
【化1】
【0008】
式中:
’、R’’が、独立に、H、A、Hal、Cyc、CO(Cyc)であり、
が、H、A、Q−(C(LA)H)−Q、Cycであり
が、H、A、−LA−Cycであり、
Aが、1個、2個、3個、4個もしくは5個のC原子を有する、非分岐または分岐の直鎖あるいは環状のアルキルであって、1個のCH基が、O原子もしくはS原子および/または−NH−基、−CO−基、−NHCOO−基、−NHCONH−基、−CONH−基、−NHCO−基、−CH=CH−基、−N=CH−基あるいは−CH=N−基で置換されていてもよく、1〜5個のH原子が、Halで置換されていてもよく、1個のCH基が、Nで置換されていてもよく、1個のCH基が、CNで置換されていてもよく
Halが、F、Cl、BrまたはIであり、
【0009】
Cycが、0個、1個もしくは2個のN原子、O原子および/またはS原子と、4個、5個もしくは6個の骨格原子とを有する、単環の、非芳香族または芳香族の、同素環あるいは複素環であって、該環は、非置換であっても、Hal、LA、OH、カルボニル酸素、SH、O(LA)、NH、NH(LA)、N(LA)、NO、CN、OCN、SCN、COOH、COO(LA)、CONH、CONH(LA)、CON(LA)、NHCO(LA)、NHCONH(LA)、NHCONH、NHSO(LA)、CHO、CO(LA)、SONH、SO(LA)および/またはSOHalで互いに独立して一置換または二置換されていてもよく、
が、−NH−、−O−、−COO−、−CONH−、または単結合であり、
が、NH、NH(LA)、N(LA)、CONH、CONH(LA)、CON(LA)、COOH、COO(LA)、Cyc、CO(Cyc)であり、
nが、0、1、2、3または4であり、
【0010】
Arが、0個、1個、2個、3個もしくは4個のN、O原子および/またはS原子と、5個、6個、7個、8個、9個または10個の骨格原子とを有する、単環もしくは二環の、芳香族の同素環または複素環であって、該環は、非置換であっても、Hal、A、OH、SH、OA、NH、NHA、NA、NO、CN、OCN、SCN、COOH、COOA、CONH、CONHA、CONA、NHCOA、NHCONHA、NHCONH、NHSOA、CHO、COA、SONH、SOA、SOHalおよび/または(X)−Cycで互いに独立して一置換、二置換または三置換されていてもよく
環のN原子において、O原子で置換され、N−オキシド基を形成してもよく、
二環式系の場合、一方の環が芳香族であり、他方の環が非芳香族であってもよく、
Xが、CH、NH、Oであり、
W、Y、Zが、CHまたはNであり、W、Y、Zの少なくとも2個がCHであり、
mが、0または1であり、ならびに、
LAが、H、あるいは、1個、2個もしくは3個もしくは4個のC原子を有する非分岐または分岐の直鎖アルキルであって、1個、2個または3個のH原子が、Halで置換されていてもよい、
【0011】
一般的に、2回以上現れるすべての残基は、同じであっても異なっていてもよい、すなわち互いに独立している。以上以下、当該残基およびパラメータは、別段明記されない限り、式(I)において示された意味を有する。
したがって、本発明は、特に、当該残基の少なくとも1個が以下に示される好ましい意味の1つを有する式(I)の化合物に関する。
Halは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素、特にフッ素または塩素を表す。
【0012】
「A」は、例えばメチル、さらにエチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルを、さらにまたペンチル、1−、2−もしくは3−メチルブチル、1,1−、1,2−もしくは2,2−ジメチルプロピルまたは1−エチルプロピルも表す。
「A」はさらに、先に定義したようなアルキルを表し、その1個のCH基は、O原子もしくはS原子および/または−NH−基、−CO−基、−NHCOO−基、−NHCONH−基、−CONH−基、−NHCO−基、−CH=CH−基、−N=CH−基あるいは−CH=N−基で置換されていてもよく、その1〜5個のH原子は、Halで置換されていてもよく、その1個のCH基は、Nで置換されていてもよく、その1個のCH基は、CNで置換されていてもよく、
例えば、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、1,1−ジフルオロメチル、1,1,1−トリフルオロエチル、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシもしくはtert−ブトキシ、N,N’−ジメチルアミノアルキル、2−アミノエチル、3−アミノプロピル、4−アミノブチル、5−アミノペンチル、3−アミノメチルシクロブチルまたはシアノアルキルである。
環状のAは、好ましくは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチルを表す。
【0013】
「LA」は、H、あるいは、1個、2個、3個もしくは4個のC原子を有する非分岐または分岐の直鎖アルキルを表し、ここで1個、2個または3個のH原子は、Halや、例えばメチル、エチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、1,1,1−トリフルオロエチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルで置換されていてもよい。
【0014】
「Ar」は、例えば、非置換のフェニル、ナフチルまたはビフェニル、さらに好ましくは、例えば、それぞれが、A、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ニトロ、シアノ、ホルミル、アセチル、プロピオニル、トリフルオロメチル、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ベンジルオキシ、スルホンアミド、メチルスルホンアミド、エチルスルホンアミド、プロピル−スルホンアミド、ブチルスルホンアミド、ジメチルスルホンアミド、フェニルスルホンアミド、カルボキシル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、アミノカルボニルで、一置換、二置換もしくは三置換されているフェニル、ナフチルまたはビフェニルを表す。
【0015】
「Ar」は、さらに好ましくは、フェニル、o−、m−もしくはp−トリル、o−、m−もしくはp−エチルフェニル、o−、m−もしくはp−プロピルフェニル、o−、m−もしくはp−イソプロピルフェニル、o−、m−もしくはp−tert−ブチルフェニル、o−、m−もしくはp−ヒドロキシフェニル、o−、m−もしくはp−ニトロフェニル、o−、m−もしくはp−アミノフェニル、o−、m−もしくはp−(N−メチルアミノ)フェニル、o−、m−もしくはp−(N−メチルアミノカルボニル)フェニル、o−、m−もしくはp−アセトアミドフェニル、o−、m−もしくはp−−メトキシフェニル、o−、m−もしくはp−エトキシ−フェニル、o−、m−もしくはp−エトキシカルボニルフェニル、o−、m−もしくはp−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル、o−、m−もしくはp−(N,N−ジメチルアミノカルボニル)フェニル、o−、m−もしくはp−(N−エチルアミノ)フェニル、o−、m−もしくはp−(N,N−ジエチルアミノ)フェニル、o−、m−もしくはp−フルオロフェニル、o−、m−もしくはp−ブロモフェニル、o−、m−もしくはp−クロロフェニル、o−、m−もしくはp−(メチルスルホンアミド)フェニル、o−、m−もしくはp−(メチルスルホニル)フェニル、さらに好ましくは、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−もしくは3,5−ジフルオロフェニル、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−もしくは3,5−ジクロロフェニル、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−もしくは3,5−ジブロモフェニル、2,4−もしくは2,5−ジニトロフェニル、2,5−もしくは3,4−ジメトキシフェニル、3−ニトロ−4−クロロフェニル、3−アミノ−4−クロロ−、2−アミノ−3−クロロ−、2−アミノ−4−クロロ−、2−アミノ−5−クロロ−もしくは2−アミノ−6−クロロフェニル、2−ニトロ−4−N,N−ジメチルアミノ−もしくは3−ニトロ−4−N,N−ジメチルアミノフェニル、2,3−ジアミノフェニル、2,3,4−、2,3,5−、2,3,6−、2,4,6−もしくは3,4,5−トリクロロフェニル、2,4,6−トリメトキシフェニル、2−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル、p−ヨードフェニル、3,6−ジクロロ4−アミノフェニル、4−フルオロ−3−クロロフェニル、2−フルオロ−4−ブロモフェニル、2,5−ジフルオロ−4−ブロモフェニル、3−ブロモ−6−メトキシフェニル、3−クロロ−6−メトキシフェニル、3−クロロ−4−アセトアミド−フェニル、3−フルオロ−4−メトキシフェニル、3−アミノ−6−メチルフェニル、3−クロロ−4−アセトアミドフェニルまたは2,5−ジメチル4−クロロフェニル、(4−メトキシフェニル)メチル、(3−メトキシフェニル)メチル、(4−メトキシフェニル)エチル、(3−メトキシフェニル)エチルを表す。
【0016】
「Ar」は、さらに好ましくは、フェニル、2−、3−もしくは4−フェニルメチル、2−、3−もしくは4−フェニルエチル、2−もしくは3−フリル、2−もしくは3−チエニル、1−、2−もしくは3−ピロリル、1−、2−、4−もしくは5−イミダゾリル、1−、3−、4−もしくは5−ピラゾリル、2−、4−もしくは5−オキサゾリル、3−、4−もしくは5−イソキサゾリル、2−、4−もしくは5−チアゾリル、3−、4−もしくは5−イソチアゾリル、2−、3−もしくは4−ピリジル、2−、3−もしくは4−ピリジルメチル、2−、3−もしくは4−ピリジルエチル、2−、4−、5−もしくは6−ピリミジニル、2−、3−、5−もしくは6−ピラジン−1−もしくは4−イル、さらに好ましくは、1,2,3−トリアゾール−1−、−4−もしくは−5−イル、1,2,4−トリアゾール−1−、−3−もしくは−5−イル、1−もしくは5−テトラゾリル、1,2,3−オキサジアゾール−4−もしくは−5−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−もしくは−5−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−もしくは−5−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−もしくは−5−イル、1,2,3−チアジアゾール−4−もしくは−5−イル、3−もしくは4−ピリダジニル、1−、2−、3−、4−、5−、6−もしくは7−インドリル、2−、3−、4−もしくは5−イソインドリル、2−、6−もしくは8−プリニル、1−、2−、4−もしくは5−ベンズイミダゾリル、1−、3−、4−、5−、6−もしくは7−ベンゾピラゾリル、2−、4−、5−、6−もしくは7−ベンゾオキサゾリル、3−、4−、5−、6−もしくは7−ベンズイソキサゾリル、2−、4−、5−、6−もしくは7−ベンゾチアゾリル、2−、4−、5−、6−もしくは7−ベンズイソチアゾリル、4−、5−、6−もしくは7−ベンズ−2,1,3−オキサジアゾリル、1−、3−、4−、5−、6−、7−もしくは8−イソキノリニル、3−、4−、5−、6−、7−もしくは8−キノリニル、2−、4−、5−、6−、7−もしくは8−キナゾリニル、キノキサリン−2−、−3−、−4−もしくは−5−イル、4−、5−もしくは6−フタラジニル、2−、3−、5−、6−、7−もしくは8−2H−ベンゾ−1,4−オキサジニル、
より好ましくは、1,3−ベンゾジオキソール−2−、4−もしくは−5−イル、チオフェン−2−もしくは3−イル、1,4−ベンゾジオキサン−6−イル、2,1,3−ベンゾチアジアゾール−4−もしくは5−イルまたは2,1,3−ベンズオキサジアゾール−5−イル、フラン−2−もしくは3−イル、2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−2−、3−、4−もしくは5−イル、クロマン−2−、3−、4−、5−、6−、7−もしくは8−イル、イソインドリン−1−オン−2−、3−、4−、5−もしくは6−イル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−2−、3−、4−、5−、6−もしくは7−イル、2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−3−、4−、5−、6−もしくは7−イル、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ダイオキシン−2−、3−、5−もしくは6−イルを表し、
それぞれが、非置換であるか、あるいは、例えばカルボニル酸素、F、Cl、Br、メチル、メトキシ、エチル、プロピル、フェニル、ベンジル、−CH−シクロヘキシル、ヒドロキシル、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、N−メチルメタンスルホンアミジル、エトキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ニトロ、シアノ、カルボキシル、メトキシカルボニル、アミノカルボニル、メチルアミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、アセトアミノ、ウレイド、メチルスルホニルアミノ、ホルミル、アセチルアミノスルホニルおよび/もしくはメチルスルホニルで一置換、二置換または三置換されていてもよい。
【0017】
「Cyc」は、例えば、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、アゼチジン−1−、2−もしくは3−イル、オキセタン−2−もしくは3−イル、チエタン−2−もしくは3−イル、オキサゾリジン−2−、3−、4−もしくは5−イル、イソキサゾリジン−2−、3−、4−もしくは5−イル、チアゾリジン−2−、3−、4−もしくは5−イル、イソチアゾリジン−2−、3−、4−もしくは5−イル、ジオキソラン−2−もしくは4−イル、ジチオラン−3−もしくは4−イル、チアン−2−、3−もしくは4−イル、2,3−ジヒドロ−2−、3−、4−もしくは5−フリル、2,5−ジヒドロ−2−、3−、4−もしくは5−フリル、テトラヒドロ−2−もしくは3−フリル、1,3−ジオキソラン−4−イル、テトラヒドロ−2−もしくは3−チエニル、2,3−ジヒドロ−1−、2−、3−、4−もしくは5−ピロリル、2,5−ジヒドロ−1−、2−、3−、4−もしくは5−ピロリル、1−、2−もしくは3−ピロリジニル、テトラヒドロ−1−、2−もしくは4−イミダゾリル、2,3−ジヒドロ−1−、2−、3−、4−もしくは5−ピラゾリル、テトラヒドロ−1−、3−もしくは4−ピラゾリル、1,4−ジヒドロ−1−、2−、3−もしくは4−ピリジル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−、2−、3−、4−、5−もしくは6−ピリジル、1−、2−、3−、1−、5−もしくは6−ピペリジニル、2−、3−もしくは4−モルホリニル、テトラヒドロ−2−、3−もしくは4−ピラニル、1,4−ジオキサニル、1,3−ジオキサン−2−、4−もしくは5−イル、ヘキサヒドロ−1−、3−もしくは4−ピリダジニル、ヘキサヒドロ−1−、2−、4−もしくは5−ピリミジニル、1−、2−もしくは3−ピペラジニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−、2−、3−、4−、5−、6−、7−もしくは8−キノリル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−,−2−,−3−、−4−、−5−、−6−、−7−もしくは−8−イソキノリル、2−、3−、5−、6−、7−もしくは8−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ−1,4−オキサジニル、フェニル、2−もしくは3−フリル、2−もしくは3−チエニル、1−、2−もしくは3−ピロリル、1−、2−、4−もしくは5−イミダゾリル、1−、3−、4−もしくは5−ピラゾリル、2−、4−もしくは5−オキサゾリル、3−、4−もしくは5−イソキサゾリル、2−、4−もしくは5−チアゾリル、3−、4−もしくは5−イソチアゾリル、2−、3−もしくは4−ピリジル、2−、4−、5−もしくは6−ピリミジニル、2−、3−、5−もしくは6−ピラジン−1− もしくは4−イル、1,2,3−トリアゾール−1−、−4−もしくは−5−イル、1,2,4−トリアゾール−1−、−3−もしくは−5−イル、1−もしくは5−テトラゾリル、1,2,3−オキサジアゾール−4−もしくは−5−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−もしくは−5−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−もしくは−5−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−もしくは−5−イル、1,2,3−チアジアゾール−4−もしくは−5−イルを表し、
それぞれが、非置換であるか、あるいは、例えばカルボニル酸素、F、Cl、Br、メチル、エチル、プロピル、フェニル、ベンジル、−CH−シクロヘキシル、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ニトロ、シアノ、カルボキシル、メトキシカルボニル、アミノカルボニル、メチルアミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、アセトアミノ、ウレイド、メチルスルホニルアミノ、ホルミル、アセチルアミノスルホニルおよび/もしくはメチルスルホニルで一置換、二置換または三置換されていてもよい。
【0018】
「LA」が、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、1,1−ジフルオロメチルまたは1,1,1−トリフルオロエチルを表す。
用語「置換された」は、好ましくは、前記置換基による置換に関し、別段の指示がない限り、異なる置換度を複数とり得る。
【0019】
式(I)の化合物の好ましい群は、式(II)、(III)、(IV)または(V)
【化2】
に準拠し、それらの全ての残基は、式(I)において示された意味を有する。
【0020】
さらに好ましくは、式(I)、(II)、(III)、(IV)または(V)の下位式1〜16の化合物であり、より詳細に指定されないそれらの残基は、先の式において示された意味を有し、式中、
下位式1において、
Arが、フェニル、ピリジル、2,1,3−ベンゾチアジアゾリル、1,3−ベンゾジオキソリル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジル、ピリミジル、モルホリニル、2,3−ジヒドロ−ベンゾフラニル、ピラゾリルであって、それらの全てが、非置換であっても、Hal、LA、OH、SH、O(LA)、NH、NH(LA)、N(LA)、NO、CN、OCN、SCN、COOH、COO(LA)、CONH、CONH(LA)、CON(LA)、NHCO(LA)、NHCONH(LA)、NHCONH、NHSO(LA)、CHO、CO(LA)、SONH、SO(LA)、SOHal、(X)−Cycで一置換または二置換されていてもよく、
【0021】
下位式2において、
が、Hであり、
下位式3において、
’が、H、Hal、LA、O(LA)、CO(Cyc)であり、
’’が、H、NHであり、
下位式4において、
が、Hであり、
下位式5において、
が、Q−(C(LA)H)−Qであり、
下位式6において、
Arが、Hal、LA、OH、SH、O(LA)、NH、NH(LA)、N(LA)、NO、CN、OCN、SCN、COOH、COO(LA)、CONH、CONH(LA)、CON(LA)、NHCO(LA)、NHCONH(LA)、NHCONH、NHSO(LA)、CHO、CO(LA)、SONH、SO(LA)、SOHal、Cyc、O−Cycで独立に一置換または二置換されているフェニルであり、
【0022】
下位式7において、
Arが、Hal、LA、OH、O(LA)、NH、NH(LA)、N(LA)、NHSO(LA)、CO(LA)、SONH、SO(LA)、SOHalで、オルト位および/もしくはパラ位に、独立して一置換または二置換されている、フェニルあるいはピリジンであり、
下位式8において、
Arが、F、Cl、メチルまたはCF3で、オルト位および/もしくはパラ位に、独立して一置換または二置換されているフェニルであり、
下位式9において、
が、Hであり、
が、Hであり、
下位式10において、
’が、H、Hal、LA、O(LA)、CO(Cyc)であり、
’’が、H、NHであり、
が、Hであり、
が、Hであり、
【0023】
下位式11において、
Arが、Hal、LA、OH、O(LA)、NH、NH(LA)、N(LA)、NHSO(LA)、CO(LA)、SONH、SO(LA)、SOHalで、オルト位および/もしくはパラ位に、独立して一置換または二置換されている、フェニルあるいはピリジルであり、
’が、H、Hal、LA、O(LA)、CO(Cyc)であり、
’’が、H、NHであり、
が、Hであり、
が、Hであり、
下位式12において、
が、Q−(CH−Qであり、
下位式13において、
’が、H、Hal、LA、O(LA)、CO(Cyc)であり、
’’が、H、NHであり、
が、Q−(CH−Qであり、
【0024】
下位式14において、
’が、H、Hal、LA、O(LA)、CO(Cyc)であり、
’’が、H、NHであり、
が、Q−(CH−Qであり、
が、Hであり、
下位式15において、
Arが、Hal、LA、OH、O(LA)、NH、NH(LA)、N(LA)、NHSO(LA)、CO(LA)、SONH、SO(LA)、SOHalで、オルト位および/もしくはパラ位に、独立して一置換または二置換されている、フェニルあるいはピリジルであり、
’が、H、Hal、LA、O(LA)、CO(Cyc)であり、
’’が、H、NHであり、
が、Q−(CH−Qであり、
が、Hであり、
下位式16において、
Arが、Fで、オルト位およびパラ位に二置換されているフェニルであり、
’が、CFであり、
’’が、Hであり、
が、Q−(CH−Qであり、
が、Hである、
ならびに、残りの残基は、先の式(I)において示されたような意味を有する。
【0025】
式(I)の化合物は、キラリティの中心を1つまたは2つ以上有していてもよい。それに応じて、それらは、様々な鏡像異性体の形態で存在し得、ラセミ体または光学活性体の形態であってもよい。したがって、本発明はまた、光学的活性体の形態、鏡像異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、まとめて:これらの化合物の立体異性体にも関する。
本発明に従う化合物のラセミ体または立体異性体の薬学的な活性が異なり得るため、鏡像異性体を使用することが望ましいと考えられる。これらの場合、最終生成物または中間体でさえも、当業者に知られている化学的または物理的な手段によって鏡像異性体の化合物に分けることができ、また、合成過程においてそのようなものとして利用することもできる。
【0026】
ラセミアミンの場合、ジアステレオマーは、光学的に活性な分割剤との反応によって、その混合物から形成される。好適な分割剤の例は、R体およびS体の酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸、乳酸、好適にNが保護されたアミノ酸(例えばN−ベンゾイルプロリンまたはN−ベンゼンスルホニルプロリン)等の光学的に活性な酸または様々な光学的に活性なカンファースルホン酸である。光学的に活性な分割剤(例えば、ジニトロベンゾイルフェニルグリシン、三酢酸セルロースもしくは他の炭水化物の誘導体またはシリカゲル上に固定化されたキラル誘導体化メタアクリレートポリマー)を活用する鏡像異性体のクロマトグラフ分割もまた有利である。この目的に好適な溶離剤は、例えば82:15:3の例えばヘキサン/イソプロパノール/アセトニトリル等の、水性またはアルコール性の溶媒混合物である。エステル基(例えばアセチルエステル)を含むラセミ体の分割のための洗練された方法は、酵素、とりわけエステラーゼの使用である。
【0027】
原子が、通常天然に存在する原子の原子質量または質量数と異なる原子質量または質量数を有してもよいことは周知である。商業ベースで容易に入手可能であって、周知の方法で本発明の化合物に取り込ませることができる同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体、例えば、それぞれ、H、H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18Fおよび36Cl等が挙げられる。より重い同位体、特に重水素(H)の本発明の化合物への取り込みは、この同位体で標識された化合物の代謝的安定性がより高いため、治療上の利点を有する。代謝的安定性がより高いことは、in vivoでの半減期が上昇すること、すなわち、より少ない用量ですむことに直結する。したがって、これらの同位体は、本発明の化学化合物に使用されるようなH、C、N等の原子の定義に含まれる。
【0028】
本発明の化合物は、プロドラッグ化合物の形態であってもよい。「プロドラッグ化合物」は、例えば酸化、還元、加水分解など(そのそれぞれが酵素的に行われるか、または酵素が関与しない)による生体の生理学的条件下で、本発明に従う生物学的に活性な化合物に変換される誘導体を意味する。プロドラッグの例は、この薬物を選択的に標的および/または細胞のサイトゾルに送達する化合物である、ここで、本発明の化合物におけるアミノ基が、アシル化、アルキル化またはリン酸化されており、例えば、エイコサノイルアミノ、アラニルアミノ、ピバロイルオキシメチルアミノであるか、あるいは、ヒドロキシル基が、アシル化、アルキル化、リン酸化されているか、またはボラートに変換されており、例えば、アセチルオキシ、パルミトイルオキシ、ピバロイルオキシ、スクシニルオキシ、フマリルオキシ、アラニルオキシであるか、あるいは、カルボキシル基が、エステル化またはアミド化されているか、あるいは、スルフヒドリル基が、担体分子、例えばペプチドとジスルフィド架橋を形成している。これらの化合物は、周知の方法に従って本発明の化合物から生成することができる。プロドラッグの他の例は、化合物である、ここで、本発明の化合物におけるカルボキシラートが、例えば、アルキル−、アリール−、コリン−、アミノ、アシルオキシメチルエステル、リノレノイル−エステルに変換されている。
【0029】
本発明の化合物またはそれらのプロドラッグの互変異性、例えばケト−エノール互変異性が存在し得る場合、個々の形態、例えばケトまたはエノールの形態は、別個に、および、あらゆる比での混合物として、ともに、クレームする。同じことが、立体異性体、例えば、鏡像異性体、シス/トランス異性体、配座異性体などに適用される。
必要に応じて、同位体は、当該技術分野に周知の方法により、例えば液体クロマトグラフィにより、分離することができる。同じことが、例えばキラル固定相を使用することによって、鏡像異性体に適用される。加えて、鏡像異性体は、それらをジアステレオマーに変換すること、すなわち、鏡像的に純粋な補助化合物と結合させ、続いて得られたジアステレオマーを分離し、補助残基を切断することによって単離してもよい。代わりに、本発明の化合物のエナンチオマーのいずれも、光学的に純粋な出発材料を使用する立体選択的合成から得られる。
【0030】
本発明の化合物は、薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、または薬学的に許容し得る塩の溶媒和物の形態であり得る。
用語「薬学的に許容し得る塩」は、無機塩基または無機酸および有機塩基または有機酸を含む薬学的に許容し得る塩基または酸から調製される塩を指す。本発明の化合物が1個または2個以上の酸性基または塩基性基を含む場合、本発明はまた、それらの対応する薬学的に許容し得る塩も含む。よって、酸性基を含む本発明の化合物は、塩の形態で存在し、本発明に従い、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩として、またはアンモニウム塩として使用することができる。かかる塩のより明確な例としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、あるいは、アンモニアまたは例えばエチルアミン、エタノールアミン、トリエタノールアミンもしくはアミノ酸等の有機アミンとの塩が挙げられる。1個または2個以上の塩基性基、すなわち水素化され得る基を含む本発明の化合物は、塩の形態で存在し、本発明に従い、無機酸または有機酸とのそれらの付加塩の形態で使用され得る。
【0031】
好適な酸の例としては、塩化水素、臭化水素、リン酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、シュウ酸、酢酸、酒石酸、乳酸、サリチル酸、安息香酸、ギ酸、プロピオン酸、ピバル酸、ジエチル酢酸、マロン酸、コハク酸、ピメリン酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、スルファミン酸、フェニルプロピオン酸、グルコン酸、アスコルビン酸、イソニコチン酸、クエン酸、アジピン酸、および当業者に知られている他の酸が挙げられる。本発明の化合物が分子内に酸性基と塩基性基とを同時に含む場合、本発明はまた、言及した塩の形態に加えて、分子内塩またはベタイン(両性イオン)も含む。それぞれの塩は、当業者に知られている慣習的な方法によって、例えば、溶媒または分散剤中の有機酸もしくは有機塩基または無機酸もしくは無機塩基とこれらとを接触させることによって、あるいは、他の塩との陰イオン交換または陽イオン交換によって、得られる。本発明はまた、生理学的な適合性が低いため、医薬品における使用に直接的には好適ではないが、例えば化学反応のための、または薬学的に許容し得る塩の調製のための中間体として使用することができる本発明の化合物のすべての塩も含む。
【0032】
用語「溶媒和物」は、溶媒の化学量論的または非化学量論的な量のいずれかを含む、溶媒付加形態を意味する。いくつかの化合物は、結晶性固体状態において溶媒分子が固定されたモル比で捕捉する傾向があり、よって溶媒和物を形成する。溶媒が水の場合、形成された溶媒和物は、水和物、例えば一水和物または二水和物である。溶媒がアルコールの場合、形成された溶媒和物は、アルコラート、例えばメタノラートまたはエタノラートである。溶媒がエーテルの場合、形成される溶媒和物は、エーテラート、例えばジエチルエーテラートである。
【0033】
したがって、以下の事項もまた、本発明に従う:
a)本化合物の全ての立体異性体もしくは互変異生体、または、それらの混合物、
b)本化合物、または、これらのプロドラッグの立体異性体もしくは互変異生体のプロドラッグ、
c)本化合物ならびに(a)および(b)の下で言及した事項の薬学的に許容し得る塩、
d)本化合物ならびに(a)、(b)および(c)の下で言及した事項の溶媒和物。
化合物への全ての言及は、これらの事項、とりわけ本化合物の溶媒和物または薬学的に許容し得るそれらの塩の溶媒和物を含むことは理解されるべきである。
【0034】
さらに、本発明は、本発明の化合物もしくはそれらのプロドラッグ化合物または薬学的に許容し得るそれらの塩もしくは溶媒和物を、活性成分として含む医薬組成物に関する。
【0035】
「医薬組成物」は、1種または2種以上の活性成分、および、担体を構成する1種または2種以上の不活性成分、ならびに、任意の2種もしくは3種以上の成分の組み合わせ、錯体形成または凝集によって、あるいは、1種または2種以上の成分の解離によって、あるいは、1種もしくは2種以上の成分の他のタイプの反応または相互作用によって、直接的または間接的に生じる任意の生成物を意味する。したがって、本発明の医薬組成物は、本発明の化合物と薬学的に許容し得る担体とを混合することによって製造される組成物を包含する。
【0036】
本発明の医薬組成物は、加えて、活性成分としての本発明の1種または2種以上の追加の化合物等の1種または2種以上の他の化合物、またはプロドラッグ化合物もしくは他のFAKインヒビターを含んでもよい。
医薬組成物は、経口の、直腸への、局所的な、非経口の(皮下、筋肉内および静脈内を含む)、目(眼)への、肺への(鼻または口からの吸入)、または経鼻の投与に好適な組成物を含むが、所定の場合のいずれかの中で最も好適な経路は、処置される条件の性質および重篤性、ならびに活性成分の性質によるだろう。それらは、単位用量の便利な形態で存在してもよく、薬学の技術分野において周知な方法のいずれでも都合よく調製することができる。
【0037】
一態様において、当該化合物および医薬組成物は、脳、肺、結腸、類表皮、扁平上皮細胞、膀胱、胃、膵臓、乳房、頭、頸、腎臓(renal)、腎臓(kidney)、肝臓、卵巣、前立腺、結腸直腸、子宮、直腸、食道、精巣、婦人科等のがん、甲状腺がん、黒色腫、急性骨髄性白血病、多発性骨髄腫、慢性骨髄性白血病、骨髄細胞白血病などの血液悪性腫瘍、神経膠腫、カポジ肉腫、または他のあらゆるタイプの固形腫瘍もしくは液性腫瘍の処置のためである。好ましくは、治療されるがんは、乳房、結腸、肺、前立腺、胃、膵臓、卵巣、皮膚(黒色腫)、内分泌腺、子宮、精巣、膀胱または膠芽細胞種から選択される。
本発明はまた、FAKの機能亢進に関する過剰増殖性の疾患、ならびに哺乳動物においてFAKカスケードにより調節される疾患、またはがんおよび炎症等の異常増殖によってもたらされる障害の処置のための医薬の調製のための、本発明に従う化合物の使用にも関する。
【0038】
本発明はまた、哺乳動物における脈管形成または血管新生に関連する疾患を処置するための化合物または医薬組成物にも関し、該組成物は、本発明の化合物の治療上の有効量と薬学的に許容し得る担体とを含む。
【0039】
一態様において、当該化合物または医薬組成物は、腫瘍血管新生およびがん等の過剰増殖性の疾患からなるが、リウマチ性関節炎、炎症性腸疾患、アテローム性動脈硬化症等の慢性炎症性疾患、乾癬、湿疹および強皮症等の皮膚疾患、糖尿病、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症ならびに加齢性黄斑変性症からもなる群から選択される疾患を処置するためのものである。
【0040】
本発明はまた、哺乳動物における異常な細胞成長を阻害するための化合物または医薬組成物にも関し、該組成物は、ある量の他の抗がん療法薬と組み合わせた、ある量の本発明の化合物を含み、ここで、その量の該化合物およびその量の他の抗がん療法薬はともに、異常な細胞成長を阻害するのに有効である。多くの抗がん療法薬は、現在、当該技術分野において知られている。一態様において、抗がん療法薬は、分裂インヒビター、アルキル化剤、代謝抵抗物質、インターカレートする抗生物質、成長因子インヒビター、細胞周期インヒビター、酵素、トポイソメラーゼインヒビター、生体応答修飾物質、抗ホルモン、血管新生インヒビターおよび抗アンドロゲンからなる群から選択される化学療法薬である。他の態様において、抗がん療法薬は、ベバシズマブ、CD40に特異的な抗体、chTNT−1/B、デノスマブ、ザノリムマブ、IGF1Rに特異的な抗体、リンツズマブ、エドレコロマブ、WX G250、リツキシマブ、チシリムマブ、トラスツズマブおよびセツキシマブからなる群から選択される抗体である。さらなる他の態様において、抗がん療法薬は、Akt、Axl、Aurora A、Aurora B、dyrk2、epha2、fgfr3、igf1r、IKK2、JNK3、Vegfr1、Vegfr2、Vegfr3(Flt−4としても知られている)、KDR、MEK、MET、Plk1、RSK1、Src、TrkA、Zap70、cKit、bRaf、EGFR、Jak2、PI3K、NPM−Alk、c−Abl、BTK、FAK、PDGFR、TAK1、LimK、Flt−3、PDK1およびErk等の他のタンパク質キナーゼのインヒビターである。
【0041】
本発明はさらに、哺乳動物における異常な細胞成長を阻害するか、または過剰増殖性の障害を処置するための方法に関し、該方法が、放射線治療と組み合わせて、ある量の本発明の化合物または医薬組成物を哺乳動物に投与することを含む、ここで、放射線治療と組み合わせたその量の当該化合物または医薬組成物は、哺乳動物において異常な細胞成長を阻害するか、または過剰増殖性の障害を処置するのに有効である。放射線治療を施すための技術は、当該技術分野において知られており、これらの技術は、本明細書に記載の併用治療に使用され得る。この併用治療における本発明の化合物または医薬組成物の投与は、本明細書に記載されるように決定され得る。本発明の化合物は、異常な細胞に対し、かかる細胞の成長を止め、および/または阻害する目的の放射線による処置への感受性をより高くし得ると考えられる。
【0042】
したがって、本発明はさらに、哺乳動物における異常細胞を、放射線による処置に対して敏感にするための方法に関し、該方法は、ある量の本発明の化合物または医薬組成物を哺乳動物に投与することを含み、その量は、放射線による処置に対して異常細胞を敏感にするのに有効である。この方法における当該化合物の量は、本明細書に記載のかかる化合物の有効量を確かめるための手段に従い決定することができる。
【0043】
実際の使用において、本発明の化合物は、従来の薬学的な調合技術に従い、薬学的な担体との密接な混合物において、活性成分として組み合わせることができる。担体は、例えば経口または非経口(静脈内を含む)の投与に望ましい調製の形態に応じて広範な形態を取り得る。経口投与量の形態のための組成物を調製する際、通常の薬学的な媒体、例えば、水、グリコール、油、アルコール、香味剤、保存料、着色剤などを採用してもよい。経口液体調製物の場合、通常の薬学的な媒体のいずれを採用してもよく、例えば、懸濁液、エリキシル剤および溶液;または、デンプン、砂糖、微結晶性セルロース、希釈剤、造粒剤、潤滑油、バインダー、崩壊剤などの担体である。経口固体調製物の場合、組成物は、例えば、粉末、硬および柔のカプセル剤ならびに錠剤等の形態を取り得、固体経口調製物は、液体調製物より好ましい。
【0044】
それらの投与が容易であるため、錠剤およびカプセル剤が、最も有利な経口用量形態を表し、この場合、固体の薬学的な担体を採用することが明らかである。所望の場合、錠剤は、標準的な水性または非水性の技術によって被覆されてもよい。かかる組成物および調製物は、少なくとも0.1パーセントの活性化合物を含むべきである。これらの組成物における活性化合物のパーセンテージは、もちろん変動し得、その単位量の重量の約2パーセント〜約60パーセントの間であると好都合であり得る。治療上有用なかかる組成物における活性化合物の量は、有効用量が得られるようにするものである。活性化合物はまた、例えば液滴またはスプレーとして鼻腔内投与することもできる。
【0045】
錠剤、丸薬、カプセル剤などはまた、トラガカント・ゴム、アカシアゴム、トウモロコシデンプンまたはゼラチン等のバインダー;第二リン酸カルシウム等の賦形剤;トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、アルギン酸等の崩壊剤;ステアリン酸マグネシウム等の潤滑油;および、スクロース、ラクトースまたはサッカリン等の甘味剤も含んでもよい。投与量単位形態がカプセル剤である場合、それは、先のタイプの材料に加えて、脂肪油等の液体担体を含んでもよい。
【0046】
他の様々な材料は、被覆物として存在していても、投与量単位の物理的形態を修飾するために存在していてもよい。例えば、錠剤は、セラック、砂糖または両方で被覆されていてもよい。シロップまたはエリキシル剤は、活性成分に加えて、甘味剤としてのスクロース、保存料としてのメチルパラベンおよびプロピルパラベン、染料、ならびに、サクランボフレーバーまたはオレンジフレーバー等のフレーバリングを含んでもよい。
【0047】
本発明の化合物はまた、非経口投与してもよい。これらの活性化合物の溶液または懸濁液は、ヒドロキシ−プロピルセルロース等の界面活性剤と好適に混合された水中で調製することができる。懸濁液はまた、グリセロール中、液体ポリエチレングリコール中および油中のそれらの混合物中で調製することもできる。保存および使用の通常の条件下において、これらの調製物は、微生物の成長を防ぐための保存料を含む。
【0048】
注入可能な使用に好適な薬学的な形態は、滅菌の水性溶液または懸濁液、および滅菌の注入可能な溶液または懸濁液の即席の調製物のための滅菌の粉末を含む。全ての場合において、その形態は滅菌する必要があり、注射器への装填が容易な程度に流動性を有する必要がある。それは、製造および保存の条件下で安定でなければならず、細菌および菌類等の微生物の汚染活動を防ぐ必要がある。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコールおよび液体ポリエチレングリコール)、それらの好適な混合物および植物油を含む溶媒または懸濁液媒体であり得る。
【0049】
投与の好適な経路のいずれも、哺乳動物、特にヒトに、本発明の化合物の有効用量を提供するために採用してもよい。例えば、経口、経直腸、局所、非経口、経眼、経肺、経鼻などを採用してもよい。投与形態は、錠剤、トローチ、分散液、懸濁液、溶液、カプセル剤、クリーム、軟膏、エアロゾルなどを含む。好ましくは、本発明の化合物は経口投与される。
【0050】
採用された活性成分の有効投与量は、採用された特定の化合物、投与の方式、処置される状態および処置される状態の重篤度に応じて変動し得る。かかる投与量は、当業者によって容易に確かめられ得る。
【0051】
本発明の化合物が適応されるがん、炎症または他の増殖性の疾患を処置または予防する際、本発明の化合物が、好ましくは1日単回用量として与えらえる、体重のキログラム当たり約0.01ミリグラムから約100ミリグラムまでの1日投与量で投与される場合に、一般的に満足な結果が得られる。最も大きな哺乳動物において、合計の1日投与量は、約0.1ミリグラムから約1000ミリグラムまで、好ましくは約0.2ミリグラムから約50ミリグラムまでである。70kgの成人の場合、合計の1日用量は、一般的に、約0.2ミリグラムから約200ミリグラムまでであろう。この投薬計画は、最適な治療反応を与えるように調整してもよい。
【0052】
本発明はまた、以下の
a)本発明に従う化合物、または、その立体異性体もしくは互変異性体、または、薬学的に許容し得る前記それぞれの塩、あるいは、あらゆる比でのそれらの混合物の有効量、ならびに、
b)さらなる医薬活性成分の有効量
の別個のパックからなるセット(キット)にも関する。
セットは、好適な、箱等の容器、個々の瓶、バッグまたはアンプルを含む。
例として、セットは、別個のアンプルを含んでもよく、それぞれは、溶解されるか、または凍結乾燥された形態で、本発明に従う化合物の有効量と、さらなる医薬活性成分の有効量とを含む。
【0053】
実験セクション
本願中に登場し得るいくつか略記は以下のとおりである:
略記
【表1-1】
【表1-2】
【0054】
本発明の化合物は、以下のスキームおよび例の手順に従い、適切な材料を使用して、調製することができ、さらに以下の具体的な例によって裏付けられる。
さらに、当該技術分野における通常の技術と併せて、本明細書に記載の手順を利用することにより、本明細書にクレームされる本発明の追加の化合物は容易に調製することができる。しかしながら、例において実証された化合物が、本発明と考えられる1つの属しか形成しないとの解釈はなされるものではない。例はさらに、本発明の化合物の調製について詳細に実証する。当業者は、以下の調製手順の条件および過程における知られている変動が、これらの化合物を調製するために使用され得ることは、容易に理解する。
【0055】
本化合物は、一般的に、薬学的に許容し得るそれらの塩、例えば先に記載したもの等の形態で単離される。単離された塩に対応するアミン遊離塩基は、好適な塩基、例えば水性炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム等との中和、有機溶媒中へ放出されたアミン遊離塩基の抽出、続く蒸発によって生成され得るこのようにして単離されたアミン遊離塩基は、有機溶媒中への溶解、続く適切な酸の添加、その後の蒸発、沈殿または結晶化によって、他の薬学的に許容し得る塩にさらに変換することができる。
【0056】
本発明は、これらに限定されないが、以下のスキームおよび例に記載の具体的な態様を参照して実証されるだろう。スキーム中に別段の指示がない限り、可変のものは、先に記載したような意味と同じ意味を有する。特別の定めのない限り、全ての出発材料は、商業ベースの供給者から得られるものであり、さらなる精製をせずに使用する。特別の定めのない限り、全ての温度は℃で表され、全ての反応は室温で行われる。化合物は、シリカクロマトグラフィまたは分取HPLCのいずれかで精製した。
【0057】
基本合成手順
本発明はまた、以下に記載のスキームおよび実施例に従って、式(I)、(II)、(III)、(IV)または(V)ならびに下位式1〜16の化合物を製造するための方法にも関する。
スキーム1
【化3】
【0058】
基本スキーム1に従い、本発明は、式(I)の化合物の製造のための方法に関し、式(X)
【化4】
に従う置換されたアザ複素環を、式(IX)
【化5】
に従うアリールアミンと反応させることによって、式(VIII)
【化6】
に従う中間体が生じ、次にこれを式(VII)
【化7】
に従うボロン酸またはボロン酸エステルで置換されたピリジンと反応させることによって、式(I)に従う生成物が生じる、
式中、ボロン酸の酸素原子と繋がったRが、H、LA(先に記載したとおり、メチルまたはイソプロピル等)、または1,1,2,2−テトラメチルエチル(ボロン酸ピナコールエステルを生じる)等のアルキル鎖であり、他の全ての置換基は、式(I)で定義したような意味を有する。
【0059】
スキーム2は、本発明に従う、アミドで置換されたアザ複素環化合物の合成についての基本例を示す:
【化8】
【0060】
メチル2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボキシラート1を、メタノールおよびトリエチルアミンの中、−20℃から0℃まで、ベンジルアミンと、中間体3まで反応させる。3をその後、マイクロ波およびパラジウム触媒の条件下でボロン酸4と結合させ、エステル5が得られる。メタノール/水中に水酸化リチウムを加え、遊離酸6が得られ、これを最後にジクロロメタン中のアミン7と結合させ、式(I)に従うアミド8が得られる。
【0061】
スキーム3は、本発明に従うアミノで置換されたアザ複素環化合物の合成のための基本例を示す:
【化9】
【0062】
ピリミジン1をエタノール中に溶解し、トリエチルアミンを加える。−20℃で、ベンジルアミン2を加え、反応を、12hにわたり0℃まで加温し、約50%の収率で所望の中間体3が得られる。
DMF/HOの1:1混合物中の3当量のNaCO、触媒量のテトラキストリフェニルホスフィンと、ボロン酸5(0.5equiv)との、40℃、12hのスズキ反応により、対称的に2つが結合した微量の副生成物と5の異性体しか得られない。5は、クロマトグラフィにより未反応の出発材料からも分離することができる。6〜7と5との反応は、様々な条件下で行うことができ、そのままで、もしくはDMFのような溶媒中、最高120℃まで反応物を単に加熱するか、または、トルエンのような溶媒中でのパラジウム触媒のいずれかで行える。
【0063】
分析手法
化合物番号1〜55および148〜273を全て精製し、以下の方法を使用して特徴付けた。
LCMS
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min。
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
HPLC
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
【0064】
化合物番号77〜125、127〜137および139〜145を、以下の方法を使用して特徴付けた:
カラム:Xterra 2.1×30 3.5um
フロー:400uL/min
温度:室温
溶媒A:水+0.1%TFA
溶媒B:アセトニトリル+0.1%TFA
勾配:3.2分間Bを15〜95%、1.4分間95%で保持
ランタイム:7分間
波長:254nm
質量範囲:100〜900ダルトン
【0065】
化合物番号126を、以下の方法を使用して特徴付けた:
カラム:Xbridge C8、4.6×50mm 5um
移動相A:水+0.1%TFA
移動相B:ACN+0.1%TFA
勾配:8分間Bを2〜100%
フロー:2mL/min
波長:254nm
質量走査:100〜900Da
【0066】
化合物番号138、146および147を、以下の方法を使用して特徴付けた:
カラム:Xbridge C18、4.6×50mm 5um
移動相A:水+0.1%TFA
移動相B:ACN+0.1%TFA
勾配:3.5分間Bを5〜95%
フロー:0.8mL/min
波長:254nm
質量走査:100〜900Da
【実施例】
【0067】

下に示す実施例は、本発明の特定の態様を実証することを目的としており、明細書またはクレームの範囲を限定することを目的としては決してない。
化学合成
このセクションは、式(I)に従う多数の例示化合物およびそれらの合成中間体について実験の詳細を提供するものである。
【0068】
がHであるアザ複素環化合物の合成中間体:
基本プロトコール:
【化10】
エタノール(20vol)中の2,4−ジクロロピリミジン(1eq)の懸濁液を−20℃まで冷却した。この懸濁液に、ベンジルアミン(0.9eq)およびトリエチルアミン(1.5eq)を加えた。反応混合物を、同じ温度で1hr後、室温で4hr撹拌した。エタノールを真空下で除去した。残渣を、カラムクロマトグラフィで精製し、当該化合物を得た。
【0069】
(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−(2,3−ジフルオロ−4−メトキシ−ベンジル)−アミン
【化11】
収率:49.72%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(7/3):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 286)
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min。
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
Rt(min):3.56面積%:99.03(maxで)、99.45(254nmで)。
HPLC:>99%
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min。
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
Rt(min):3.58面積%:99.58(maxで)、99.83(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 8.36 (brs, 1H), 8.25-7.93 (m, 1H), 7.15-7.11 (m, 1H), 7.02-6.97 (m, 1H), 6.50 (d, J = 5.96 Hz, 1H), 4.48-4.41 (m, 2H), 3.84 (s, 3H).
【0070】
(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンジル]−アミン
【化12】
収率:54.14%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(7/3):R:0.3
LCMS:Mass found (+MS, 330)
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min。
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
Rt(min):4.63面積%:98.73(maxで)、98.10(254nmで)。
HPLC:>98%
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
Rt(min):4.55面積%:98.42(maxで)、98.04(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 8.49-8.35 (m, 1H), 8.05-7.91 (m, 1H), 7.34-7.30 (m, 2H), 7.24-7.18 (m, 2H), 7.06-7.00 (m, 2H), 6.96 (d, J = 8.52 Hz, 2H), 6.49 (d, J = 5.84 Hz, 1H), 4.47-4.45 (m, 2H).
【0071】
(4−クロロ−2−フルオロ−ベンジル)−(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−アミン
【化13】
収率:43.60%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(7/3):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 272)
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min。
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
Rt(min):3.93面積%:98.20(maxで)、99.01(254nmで)。
HPLC:>99%
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
Rt(min):3.81面積%:99.30(maxで)、99.25(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 8.39 (t, J = 5.36 Hz, 1H), 7.94 (d, J = 5.56 Hz, 1H), 7.44 (dd, J = 10.04, 2.04 Hz, 1H), 7.40-7.36 (m, 1H), 7.27 (dd, J = 8.28, 1.88 Hz, 1H), 6.52 (d, J = 5.80 Hz, 1H), 4.50 (d, J = 4.88 Hz, 2H).
【0072】
(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−(2,2−ジメチル2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−7−イルメチル)−アミン
【化14】
収率:54.64%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(7/3):R:0.3
LCMS:Mass found (+MS, 290)
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min。
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
Rt(min):4.00面積%:98.05(maxで)、99.43(254nmで)。
HPLC:>99%
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
Rt(min):4.00面積%:99.61(maxで)、99.63(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 8.35-8.20 (m, 1H), 8.00-7.90 (m, 1H), 7.08 (d, J = 7.20 Hz, 1H), 7.00 (d, J = 7.40 Hz, 1H), 6.76 (t, J = 7.48 Hz, 1H), 6.52-6.42 (m, 1H), 4.36-4.21 (m, 2H), 3.00 (s, 2H), 1.41 (s, 6H).
【0073】
(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−[3−(ピラジン−2−イルオキシ)−ベンジル]−アミン
【化15】
収率:38.02%
TLC:CHCl/MeOH(9.5/0.5):R:0.5
LCMS:Mass found (+MS, 314)
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min。
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
Rt(min):3.19面積%:96.86(maxで)、98.78(254nmで)。
HPLC:>96%
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
Rt(min):3.05面積%:96.54(maxで)、98.26(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 8.53 (d, J = 1.28 Hz, 1H), 8.40-8.39 (m, 1H), 8.37 (d, J = 2.64 Hz, 1H), 8.19-8.18 (m, 1H), 8.00-7.92 (m, 1H), 7.41 (t, J = 7.88 Hz, 1H), 7.20 (d, J = 7.76 Hz, 1H), 7.14 (s, 1H), 7.11-7.09 (m, 1H), 6.51 (d, J = 5.72 Hz, 1H), 4.53-4.52 (m, 2H).
【0074】
(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−(4−モルホリン−4−イル−ベンジル)−アミン
【化16】
収率:32.58%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(5/5):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 305)
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min。
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
Rt(min):2.15面積%:96.87(maxで)、98.74(254nmで)。
HPLC:>99%
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
Rt(min):2.15面積%:99.87(maxで)、99.62(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 8.42-8.25 (m, 1H), 7.99-7.88 (m, 1H), 7.18 (d, J = 8.56 Hz, 2H), 6.90 (d, J = 8.52 Hz, 2H), 6.47 (d, J = 5.64 Hz, 1H), 4.38-4.30 (m, 2H), 2.71 (t, J = 4.84 Hz, 4H), 3.05 (t, J = 4.76 Hz, 4H).
【0075】
(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−(3−ピラゾール−1−イル−ベンジル)−アミン
【化17】
収率:51.47%
TLC:CHCl/MeOH(9.5/0.5):R:0.5
LCMS:Mass found (+MS, 286)
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min。
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
Rt(min):3.24面積%:99.72(maxで)、99.79(254nmで)。
HPLC:>98%
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
Rt(min):3.14面積%:98.15(maxで)、99.57(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 8.48-8.44 (m, 2H), 7.94 (d, J = 5.72 Hz, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.73-7.71 (m, 2H), 7.45 (t, J = 7.92 Hz, 1H), 7.24 (d, J = 7.56 Hz, 1H), 6.54-6.53 (m, 2H), 4.58-4.46 (m, 2H).
【0076】
(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ダイオキシン−6−イルメチル)−アミン
【化18】
収率:56.81%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(6/4):R:0.3
LCMS:Mass found (+MS, 278)
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min。
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
Rt(min):3.12面積%:97.86(maxで)、98.16(254nmで)。
HPLC:>98%
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
Rt(min):3.04面積%:98.95(maxで)、98.21(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 8.43-8.27 (m, 1H), 7.95-7.89 (m, 1H), 6.81-6.75 (m, 3H), 6.47 (d, J = 5.84 Hz, 1H), 4.35 (d, J = 5.36 Hz, 2H), 4.20 (s, 4H).
【0077】
(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−シクロプロピルメチルアミン
【化19】
収率:33.52%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(7/3):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 184.0)
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min。
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
Rt(min):2.28面積%:99.02(maxで)、99.32(254nmで)。
HPLC:>99%
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
Rt(min):2.27面積%:99.33(maxで)、99.07(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 8.02 (brs, 1H), 7.86 (d, J = 5.76 Hz, 1H), 6.44 (d, J = 5.84 Hz, 1H), 3.14-3.11 (m, 2H), 1.04-0.96 (m, 1H), 0.47-0.43 (m, 2H), 0.23-0.19 (m, 2H).
【0078】
(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−シクロヘキシルメチルアミン
【化20】
収率:40.64%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(6/4):R:0.5
LCMS:Mass found (+MS, 226.2)
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min。
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
Rt(min):3.75面積%:99.56(maxで)、99.80(254nmで)。
HPLC:>99%
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
Rt(min):2.28面積%:99.13(maxで)、99.06(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 7.87-7.83 (m, 2H), 6.43 (d, J = 5.92 Hz, 1H), 3.11 (t, J = 6.20, 2H), 1.71-1.59 (m, 5H), 1.22-1.15 (m, 4H), 0.92-0.86 (m, 2H).
【0079】
ベンジル−(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−アミン
【化21】
収率:40.85%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(6/4):R:0.5
LCMS:Mass found (+MS, 220)
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min。
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
Rt(min):3.14面積%:99.75(maxで)、99.50(254nmで)。
HPLC:>99%
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
Rt(min):3.13面積%:99.81(maxで)、99.39(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 8.37 (s, 1H), 7.92 (d, J = 5.60 Hz, 1H), 7.36-7.24 (m, 5H), 6.51 (d, J = 5.64 Hz, 1H), 4.49 (d, J = 5.16 Hz, 2H).
【0080】
(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−(2−フルオロ−ベンジル)−アミン
【化22】
収率:45.82%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(6/4):R:0.5
LCMS:Mass found (+MS, 238)
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min。
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
Rt(min):3.32面積%:98.65(maxで)、99.10(254nmで)。
HPLC:>99%
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
Rt(min):3.36面積%:99.25(maxで)、99.08(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 8.37 (brs, 1H), 7.93 (d, J = 5.76 Hz, 1H), 7.39-7.31 (m, 2H), 7.22-7.16 (m, 2H), 6.52 (d, J = 5.64 Hz, 1H), 4.52 (d, J = 5.20 Hz, 2H).
【0081】
(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−(4−フルオロ−ベンジル)−アミン
【化23】
収率:42.72%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(6/4):R:0.5
LCMS:Mass found (+MS, 238.0)
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min。
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
Rt(min):3.30面積%:97.62(maxで)、99.24(254nmで)。
HPLC:>99%
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
Rt(min):3.24面積%:99.00(maxで)、99.40(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 8.37 (s, 1H), 7.92 (d, J = 5.36 Hz, 1H), 7.37-7.33 (m, 2H), 7.19-7.14 (m, 2H), 6.50 (d, J = 6.16 Hz, 1H), 4.47 (d, J = 5.40 Hz, 2H).
【0082】
(2−クロロ−ピリミジン−4−イル)−(2,5−ジフルオロ−ベンジル)−アミン
【化24】
収率:39.51%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(6/4):R:0.5
LCMS:Mass found (+MS, 256.0)
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min。
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
Rt(min):3.48面積%:97.51(maxで)、98.99(254nmで)。
HPLC:>97%
方法:A−水中0.1%TFA、B−ACN中0.1%TFA;流速:2ml/min
カラム:XBridge C8(50×4.6mm、3.5μ)
Rt(min):3.41面積%:97.89(maxで)、98.48(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 8.39 (t, J = 5.36 Hz, 1H), 7.95 (d, J = 5.52 Hz, 1H), 7.30-7.24 (m, 1H), 7.20-7.15 (m, 2H), 6.53 (d, J = 5.92 Hz, 1H), 4.51 (d, J = 4.96 Hz, 2H).
【0083】
がHであるアザ複素環化合物の例:
基本プロトコール:
スターラーバーを有する10mlのマイクロ波バイアルに、クロロ−ピリジン中間体(1equiv)、それぞれのボロン酸(1.5equiv)、酢酸パラジウム(0.05equiv)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル(0.15equiv)および炭酸カリウム(5equiv)を加えた。試薬をジオキサン(3ml)/水(0.5ml)中に懸濁し、マイクロ波反応器中120℃で45分間処理した。反応物を室温まで冷却し、水(30ml)およびEtOAc(50ml)で希釈し、EtOAc(30ml)で抽出した。合わせた有機層を水(50ml)およびブライン溶液で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィで精製し、最終化合物を得た。いくつかの場合において、分取HPLCを、最終化合物を精製するために使用した。
【0084】

(2,3−ジフルオロ−4−メトキシ−ベンジル)−[2−(5−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−アミン
【化25】
収率:16.98%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(4/6):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 359)
Rt(min):3.16面積%:98.12(maxで)、97.40(254nmで)。
HPLC:>97%
Rt(min):3.17面積%:97.68(maxで)、97.17(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.03 (d, J=1.6 Hz, 1H), 8.36 (d, J = 2.92 Hz, 1H), 8.25-8.19 (m, 1H), 8.15-8.10 (m, 1H), 8.08-8.07 (m, 1H), 7.19 (t, J = 7.76 Hz, 1H), 7.00-6.95 (m, 1H), 6.52 (d, J = 5.88 Hz, 1H), 4.63 (brs, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.82 (s, 3H).
【0085】

[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンジル]−[2−(5−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−アミン
【化26】
収率:25.04%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(4/6):R:0.3
LCMS:Mass found (+MS, 403.3)
Rt(min):3.98面積%:97.05(maxで)、97.62(254nmで)。
HPLC:>97%
Rt(min):3.99面積%:97.29(maxで)、97.35(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.02 (s, 1H), 8.36 (d, J = 2.84 Hz, 1H), 8.19-8.18 (m, 1H), 8.10 (t, J = 5.84 Hz, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.39 (d, J = 8.32 Hz, 2H), 7.19 (t, J = 8.72 Hz, 2H), 7.03-6.99 (m, 2H), 6.95 (d, J = 8.48 Hz, 2H), 6.51 (d, J = 5.00 Hz, 1H), 4.62 (brs, 2H), 3.87 (s, 3H).
【0086】

[2−(5−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−[3−(ピラジン−2−イルオキシ)−ベンジル]−アミン
【化27】
収率:24.41%
TLC:CHCl/MeOH(9/1):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 387.3)
Rt(min):2.79面積%:94.44(maxで)、96.00(254nmで)。
HPLC:>94%
Rt(min):2.78面積%:94.89(maxで)、95.35(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.00 (s, 1H), 8.50 (s, 1H), 8.33 (s, 2H), 8.17-8.12 (m, 3H), 8.03 (s, 1H), 7.40 (t, J = 7.84 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 7.56 Hz, 1H), 7.22 (s, 1H), 7.07 (d, J = 7.96 Hz, 1H), 6.52 (d, J = 4.68 Hz, 1H), 4.67 (brs, 2H), 3.85 (s, 3H).
【0087】

[2−(5−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−(4−モルホリン−4−イル−ベンジル)−アミン
【化28】
収率:23.13%
TLC:CHCl/MeOH(9.5/0.5):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 378)
Rt(min):2.20面積%:97.47(maxで)、95.91(254nmで)。
HPLC:>94%
Rt(min):2.21面積%:97.32(maxで)、94.93(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.03 (s, 1H), 8.36 (d, J = 2.92 Hz, 1H), 8.16 (brs, 1H), 8.08-8.07 (m, 1H), 8.05-7.96 (m, 1H), 7.25 (d, J = 8.40 Hz, 2H), 6.90 (d, J = 8.72 Hz, 2H), 6.48 (d, J = 5.08 Hz, 1H), 4.54 (brs, 2H), 3.88 (s, 3H), 3.70 (t, J = 4.92 Hz, 4H), 3.04 (t, J = 4.80 Hz, 4H).
【0088】

[2−(5−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−(3−ピラゾール−1−イル−ベンジル)−アミン
【化29】
収率:9.45%
TLC:CHCl/MeOH(9/1):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 359.3)
Rt(min):2.86面積%:93.69(maxで)、93.01(254nmで)。
HPLC:>92%
Rt(min):2.86面積%:93.29(maxで)、92.91(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.01 (d, J=1.36 Hz, 1H), 8.45 (d, J = 2.40 Hz, 1H), 8.34 (d, J = 2.72 Hz, 1H), 8.22-8.19 (m, 2H), 8.04 (s, 1H), 7.91 (s, 1H), 7.71-7.68 (m, 2H), 7.44 (t, J = 7.88 Hz, 1H), 7.32 (d, J = 7.60 Hz, 1H), 6.55-6.52 (m, 2H), 4.71 (brs, 2H), 3.83 (s, 3H).
【0089】

(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ダイオキシン−6−イルメチル)−[2−(5−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−アミン
【化30】
収率:13.14%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(4/6):R:0.3
LCMS:Mass found (+MS, 351)
Rt(min):2.80面積%:97.74(maxで)、95.87(254nmで)。
HPLC:>94%
Rt(min):2.83面積%:94.72(maxで)、96.83(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.03 (s, 1H), 8.36 (d, J = 2.84 Hz, 1H), 8.17 (brs, 1H), 8.07-8.02 (m, 2H), 6.88-6.78 (m, 3H), 6.49 (d, J = 4.72 Hz, 1H), 4.51 (brs, 2H), 4.18 (s, 4H), 3.89 (s, 3H).
【0090】

[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンジル]−[2−(5−フルオロ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−アミン
【化31】
収率:23.06%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(4/6):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 391)
Rt(min):4.11面積%:98.76(maxで)、98.47(254nmで)。
HPLC:>97%
Rt(min):4.12面積%:98.50(maxで)、97.81(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.28 (t, J = 1.56 Hz, 1H), 8.67 (d, J = 2.84 Hz, 1H), 8.32 (dd, J = 10.02, 1.64 Hz, 1H), 8.20-8.13 (m, 2H), 7.39 (d, J = 8.48 Hz, 2H), 7.22-7.17 (m, 2H), 7.03-6.99 (m, 2H), 6.98-6.94 (m, 2H), 6.54 (d, J = 5.84 Hz, 1H), 4.64 (brs, 2H).
【0091】

(2,2−ジメチル2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−7−イルメチル)−[2−(5−フルオロ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−アミン
【化32】
収率:15.74%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(5/5):R:0.3
LCMS:Mass found (+MS, 351.3)
Rt(min):3.71面積%:97.04(maxで)、97.77(254nmで)。
HPLC:>96%
Rt(min):3.70面積%:96.27(maxで)、98.78(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.28 (s, 1H), 8.66 (d, J = 2.80 Hz, 1H), 8.31-8.28 (m, 1H), 8.18 (d, J = 5.12 Hz, 1H), 8.05 (t, J = 6.00 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 7.20 Hz, 2H), 6.74 (t, J = 7.44 Hz, 1H), 6.55-6.54 (m, 1H), 4.54 (brs, 2H), 3.00 (s, 2H), 1.44 (s, 6H).
【0092】

[2−(5−フルオロ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−[3−(ピラジン−2−イルオキシ)−ベンジル]−アミン
【化33】
収率:17.74%
TLC:CHCl/MeOH(9/1):R:0.5
LCMS:Mass found (+MS, 375)
Rt(min):2.84面積%:92.75(maxで)、96.57(254nmで)。
HPLC:>92%
Rt(min):2.89面積%:92.00(maxで)、96.14(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.26 (t, J = 1.52 Hz, 1H), 8.65 (d, J = 2.68 Hz, 1H), 8.50 (d, J=1.08 Hz, 1H), 8.33-8.28 (m, 2H), 8.21-8.19 (m, 2H), 8.11 (s, 1H), 7.40 (t, J = 7.84 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 7.64 Hz, 1H), 7.22 (s, 1H), 7.08 (dd, J = 7.98, 1.68 Hz, 1H), 6.55 (d, J = 5.80 Hz, 1H), 4.68 (brs, 2H).
【0093】
10
[2−(5−フルオロ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−(4−モルホリン−4−イル−ベンジル)−アミン
【化34】
収率:38.09%
TLC:CHCl/MeOH(9.5/0.5):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 366)
Rt(min):2.26面積%:96.60(maxで)、98.58(254nmで)。
HPLC:>98%
Rt(min):2.26面積%:98.02(maxで)、98.03(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.30 (s, 1H), 8.67 (d, J = 2.88 Hz, 1H), 8.34 (d, J = 9.72 Hz, 1H), 8.18 (d, J = 4.88 Hz, 1H), 8.06 (brs, 1H), 7.25 (d, J = 8.40 Hz, 2H), 6.90 (d, J = 8.72 Hz, 2H), 6.52 (d, J = 5.24 Hz, 1H), 4.56 (brs, 2H), 3.70 (t, J = 4.92 Hz, 4H), 3.04 (t, J = 4.84 Hz, 4H).
【0094】
11
[2−(5−フルオロ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−(3−ピラゾール−1−イル−ベンジル)−アミン
【化35】

収率:19.82%
TLC:CHCl/MeOH(9.5/0.5):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 347)
Rt(min):2.96面積%:98.88(maxで)、99.53(254nmで)。
HPLC:>98%
Rt(min):2.98面積%:98.67(maxで)、99.63(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.28 (d, J=1.44 Hz, 1H), 8.65 (d, J = 2.56 Hz, 1H), 8.46 (d, J = 2.44 Hz, 1H), 8.35-8.31 (m, 1H), 8.26-8.21 (m, 2H), 7.92 (s, 1H), 7.71-7.69 (m, 2H), 7.45 (t, J = 7.88 Hz, 1H), 7.32 (d, J = 7.60 Hz, 1H), 6.58 (d, J = 5.08 Hz, 1H), 6.53-6.52 (m, 1H), 4.74 (brs, 2H).
【0095】
12
(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ダイオキシン−6−イルメチル)−[2−(5−フルオロ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−アミン
【化36】
収率:8.90%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(5/5):R:0.3
LCMS:Mass found (+MS, 339)
Rt(min):2.90面積%:95.46(maxで)、96.88(254nmで)。
HPLC:>97%
Rt(min):2.94面積%:97.58(maxで)、97.30(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.29 (s, 1H), 8.67 (d, J = 2.84 Hz, 1H), 8.34-8.31 (m, 1H), 8.19 (brs, 1H), 8.07 (brs, 1H), 6.87-6.78 (m, 3H), 6.52 (d, J = 5.16 Hz, 1H), 4.53 (brs, 2H), 4.18 (s, 4H).
【0096】
13
(5−{4−[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンジルアミノ]−ピリミジン−2−イル}−ピリジン−3−イル)−モルホリン−4−イル−メタノン
【化37】
収率:21.34%
TLC:CHCl/MeOH(9.5/0.5):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 486.3)
Rt(min):3.63面積%:97.12(maxで)、97.24(254nmで)。
HPLC:>95%
Rt(min):3.70面積%:95.92(maxで)、97.14(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.45 (d, J = 2.00 Hz, 1H), 8.69 (d, J = 2.08 Hz, 1H), 8.54-8.53 (m, 1H), 8.20 (d, J = 4.32 Hz, 1H), 8.13 (t, J = 5.84 Hz, 1H), 7.39 (d, J = 8.52 Hz, 2H), 7.22-7.17 (m, 2H), 7.03-7.00 (m, 2H), 6.97-6.94 (m, 2H), 6.53 (d, J = 4.44 Hz, 1H), 4.64 (brs, 2H), 3.65-3.53 (m, 8H).
【0097】
14
モルホリン−4−イル−{5−[4−(4−モルホリン−4−イル−ベンジルアミノ)−ピリミジン−2−イル]−ピリジン−3−イル}−メタノン
【化38】
収率:42.47%
TLC:CHCl/MeOH(9/1):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 461.2)
Rt(min):2.02面積%:99.33(maxで)、99.78(254nmで)。
HPLC:>99%
Rt(min):2.00面積%:99.48(maxで)、99.60(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.46 (s, 1H), 8.69 (d, J = 2.12 Hz, 1H), 8.54 (t, J = 2.04 Hz, 1H), 8.18 (brs, 1H), 8.04 (brs, 1H), 7.24 (d, J = 8.52 Hz, 2H), 6.90 (d, J = 8.72 Hz, 2H), 6.50 (brs, 1H), 4.56 (brs, 2H), 3.71-3.66 (m, 8H), 3.56-3.51 (m, 2H), 3.40-3.37 (m, 2H), 3.04 (t, J = 4.80 Hz, 4H).
【0098】
15
(5−{4−[(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ダイオキシン−6−イルメチル)−アミノ]−ピリミジン−2−イル}−ピリジン−3−イル)−モルホリン−4−イル−メタノン
【化39】
収率:34.11%
TLC:CHCl/MeOH(9.5/0.5):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 434)
Rt(min):2.51面積%:97.17(maxで)、97.84(254nmで)。
HPLC:>96%
Rt(min):2.53面積%:96.83(maxで)、97.27(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.46 (s, 1H), 8.69 (d, J = 2.04 Hz, 1H), 8.54 (t, J = 2.04 Hz, 1H), 8.19 (d, J = 4.64 Hz, 1H), 8.06 (t, J = 6.12 Hz, 1H), 6.87-6.78 (m, 3H), 6.51 (d, J = 4.96 Hz, 1H), 4.53 (brs, 2H), 4.18 (s, 4H), 3.66-3.54 (m, 8H).
【0099】
16
(4−クロロ−2−フルオロ−ベンジル)−[2−(5−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−アミン
【化40】
収率:8.74%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(4/6):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 345)
Rt(min):3.36面積%:94.97(maxで)、96.56(254nmで)。
HPLC:>96%
Rt(min):3.35面積%:96.86(maxで)、97.08(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 8.99 (s, 1H), 8.35 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.20-8.15 (m, 2H), 8.03 (s, 1H), 7.45-7.41 (m, 2H), 7.25 (dd, J = 8.30, 1.76 Hz, 1H), 6.55 (d, J = 5.48 Hz, 1H), 4.64 (brs, 2H), 3.87 (s, 3H).
【0100】
17
(2,2−ジメチル2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−7−イルメチル)−[2−(5−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−アミン
【化41】
収率:13.81%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(4/6):R:0.3
LCMS:Mass found (+MS, 363.3)
Rt(min):3.51面積%:98.36(maxで)、98.55(254nmで)。
HPLC:>98%
Rt(min):3.53面積%:98.66(maxで)、98.40(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.02 (d, J=1.28 Hz, 1H), 8.35 (d, J = 2.92 Hz, 1H), 8.16 (brs, 1H), 8.06-8.05 (m, 1H), 7.96 (t, J = 5.76 Hz, 1H), 7.07-7.04 (m, 2H), 6.74 (t, J = 7.48 Hz, 1H), 6.51 (brs, 1H), 4.53 (brs, 2H), 3.87 (s, 3H), 3.00 (s, 2H), 1.43 (s, 6H).
【0101】
18
[2−(5−クロロ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−(2,2−ジメチル2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−7−イルメチル)−アミン
【化42】
収率:14.85%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(5/5):R:0.3
LCMS:Mass found (+MS, 367)
Rt(min):3.89面積%:98.19(maxで)、98.95(254nmで)。
HPLC:>99%
Rt(min):3.94面積%:99.21(maxで)、99.39(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.33 (d, J=1.64 Hz, 1H), 8.70 (d, J=2.4 Hz, 1H), 8.51 (s, 1H), 8.18 (brs, 1H), 8.06 (t, J = 5.60 Hz, 1H), 7.05 (d, J=7.44 Hz, 2H), 6.74 (t, J = 7.44 Hz, 1H), 6.55 (brs, 1H), 4.54 (brs, 2H), 3.00 (s, 2H), 1.44 (s, 6H).
【0102】
19
[2−(5−クロロ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−[3−(ピラジン−2−イルオキシ)−ベンジル]−アミン
【化43】
収率:18.57%
TLC:CHCl/MeOH(9.5/0.5):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 391)
Rt(min):3.08面積%:94.75(maxで)、95.16254nmで)。
HPLC:>92%
Rt(min):3.10面積%:92.07(maxで)、92.93(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.31 (d, J=1.72 Hz, 1H), 8.69 (d, J=2.24 Hz, 1H), 8.51-8.50 (m, 2H), 8.32 (d, J=2.4 Hz, 1H),8.22-8.19(m, 2H), 8.10 (brs, 1H), 7.41 (t, J = 7.80 Hz, 1H), 7.27 (d, J= 7.96 Hz, 1H), 7.21 (s, 1H), 7.08 (dd, J =7.80, 1.64 Hz, 1H), 6.55 (brs, 1H), 4.67 (brs, 2H).
【0103】
20
[2−(5−クロロ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−(4−モルホリン−4−イル−ベンジル)−アミン
【化44】
収率:4.71%
TLC:CHCl/MeOH(9.5/0.5):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 382)
Rt(min):2.54面積%:98.20(maxで)、98.94(254nmで)。
HPLC:>98%
Rt(min):2.53面積%:98.09(maxで)、98.92(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.34 (s, 1H), 8.71 (d, J = 2.44 Hz, 1H), 8.56-8.55 (m, 1H), 8.17 (brs, 1H), 8.06 (brs, 1H), 7.25 (d, J = 8.40 Hz, 2H), 6.90 (d, J = 8.72 Hz, 2H), 6.52 (brs, 1H), 4.54 (brs, 2H), 3.70 (t, J = 4.72 Hz, 4H), 3.04 (t, J = 4.80 Hz, 4H).
【0104】
21
(2,3−ジフルオロ−4−メトキシ−ベンジル)−[2−(5−フルオロ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−アミン
【化45】
収率:14.17%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(5/5):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 347)
Rt(min):3.33面積%:99.62(maxで)、99.66(254nmで)。
HPLC:>99%
Rt(min):3.25面積%:99.27(maxで)、99.50(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.27 (s, 1H), 8.73 (d, J = 2.48 Hz, 1H), 8.59 (s, 1H), 8.37-8.35 (m, 1H), 8.23-8.22 (m, 1H), 7.21-7.19 (m, 1H), 7.01-6.97 (m, 1H), 6.62 (d, J=6.2 Hz, 1H), 4.69 (brs, 2H), 3.82 (s, 3H).
【0105】
22
{5−[4−(4−クロロ−2−フルオロ−ベンジルアミノ)−ピリミジン−2−イル]−ピリジン−3−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン
【化46】
収率:11.34%
TLC:CHCl/MeOH(9.5/0.5):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 428.0)
Rt(min):3.37面積%:95.61(maxで)、95.92(254nmで)。
HPLC:>96%
Rt(min):3.03面積%:97.52(maxで)、96.69(254nmで)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 9.43 (d, J = 2.00 Hz, 1H), 8.69 (d, J = 2.00 Hz, 1H), 8.50 (s, 1H), 8.23-8.18 (m, 2H), 7.46-7.41 (m, 2H), 7.26-7.24 (m, 1H), 6.56 (d, J = 5.72 Hz, 1H), 4.66 (brs, 2H), 3.66-3.54 (m, 8H).
【0106】
23
モルホリン−4−イル−(5−{4−[3−(ピラジン−2−イルオキシ)−ベンジルアミノ]−ピリミジン−2−イル}−ピリジン−3−イル)−メタノン
【化47】
収率:14.15%
TLC:CHCl/MeOH(9/1):R:0.2
LCMS:Mass found (+MS, 470.3)
Rt(min):2.50面積%:97.14(maxで)、99.02(254nmで)。
HPLC:>97%
Rt(min):2.55面積%:97.21(maxで)、98.66(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.43 (d, J = 2.00 Hz, 1H), 8.68 (d, J = 2.00 Hz, 1H), 8.52-8.50 (m, 2H), 8.33 (d, J = 2.40 Hz, 1H), 8.21-8.13 (m, 3H), 7.40 (t, J = 8.00 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 7.60 Hz, 1H), 7.20 (s, 1H), 7.08 (dd, J = 7.98, 1.64 Hz, 1H), 6.54 (d, J = 5.84 Hz, 1H), 4.69 (brs, 2H), 3.32-3.65 (m, 6H).
【0107】
24
(2,3−ジフルオロ−4−メトキシ−ベンジル)−[2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−アミン
【化48】
収率:12.09%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(5/5):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 397)
Rt(min):3.87面積%:90.42(maxで)、97.36(254nmで)。
HPLC:>94%
Rt(min):3.87面積%:94.12(maxで)、97.58(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.67 (d, J = 1.60 Hz, 1H), 9.07 (d, J = 1.48 Hz, 1H), 8.79 (s, 1H), 8.26-8.22 (m, 2H), 7.20-7.17 (m, 1H), 6.99-6.95 (m, 1H), 6.58 (d, J = 5.96 Hz, 1H), 4.63 (s, 2H), 3.81 (s, 3H) .
【0108】
25
[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンジル]−[2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−アミン
【化49】
収率:42.62%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(5/5):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 441.3)
Rt(min):4.62面積%:97.72(maxで)、98.95(254nmで)。
HPLC:>98%
Rt(min):4.62面積%:98.37(maxで)、98.18(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.65 (d, J = 1.72 Hz, 1H), 9.07 (d, J = 1.32 Hz, 1H), 8.77 (s, 1H), 8.26-8.22 (m, 2H), 7.39 (d, J = 8.44 Hz, 2H), 7.21-7.16 (m, 2H), 7.02-6.93 (m, 4H), 6.57 (d, J = 5.48 Hz, 1H), 4.63 (s, 2H).
【0109】
26
(2,2−ジメチル2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−7−イルメチル)−[2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−アミン
【化50】
収率:14.98%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(4/6):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 401.2)
Rt(min):4.34面積%:98.50(maxで)、99.21(254nmで)。
HPLC:>98%
Rt(min):4.33面積%:98.94(maxで)、99.19(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.66 (d, J = 1.60 Hz, 1H), 9.06 (s, 1H), 8.77 (s, 1H), 8.21-8.11 (m, 2H), 7.06-7.05 (m, 2H), 6.74 (t, J = 7.36 Hz, 1H), 6.58 (brs, 1H), 4.55 (brs, 2H), 3.00 (s, 2H), 1.43 (s, 6H).
【0110】
27
[3−(ピラジン−2−イルオキシ)−ベンジル]−[2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−アミン
【化51】
収率:7.92%
TLC:CHCl/MeOH(9.5/0.5):R:0.3
LCMS:Mass found (+MS, 425.3)
Rt(min):3.49面積%:93.59(maxで)、94.61(254nmで)。
HPLC:>95%
Rt(min):3.45面積%:97.16(maxで)、95.35(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.63 (s, 1H), 9.06 (s, 1H), 8.76 (s, 1H), 8.49 (s, 1H), 8.37-8.31 (m, 2H), 8.24-8.22 (m, 1H), 8.09 (s, 1H), 7.40 (t, J = 7.88 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 7.68 Hz, 2H), 7.07 (d, J =7.6 Hz, 1H), 6.59 (d, J = 5.88 Hz 1H), 4.69 (brs, 2H).
【0111】
28
(4−モルホリン−4−イル−ベンジル)−[2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−アミン
【化52】
収率:50.30%
TLC:CHCl/MeOH(9.5/0.5):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 416.0)
Rt(min):2.88面積%:98.06(maxで)、98.51(254nmで)。
HPLC:>99%
Rt(min):2.91面積%:99.21(maxで)、99.52(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.67 (s, 1H), 9.07 (d, J = 1.20 Hz, 1H), 8.80 (s, 1H), 8.20-8.13 (m, 2H), 7.25 (d, J = 8.32 Hz, 2H), 6.90 (d, J = 8.80 Hz, 2H), 6.54(d, J = 5.72 Hz, 1H), 4.54 (brs, 2H), 3.70 (t, J = 4.92 Hz, 4H), 3.04 (t, J = 5.08 Hz, 4H).
【0112】
29
(3−ピラゾール−1−イル−ベンジル)−[2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−アミン
【化53】
収率:31.43%
TLC:CHCl/MeOH(9.5/0.5):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 397.0)
Rt(min):3.53面積%:99.29(maxで)、99.56(254nmで)。
HPLC:>99%
Rt(min):3.61面積%:99.69(maxで)、99.44(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.66 (d, J = 1.60 Hz, 1H), 9.05 (s, 1H), 8.76 (s, 1H), 8.45 (d, J = 2.40 Hz, 1H), 8.32-8.23 (m, 2H), 7.91 (s, 1H), 7.71-7.68 (m, 2H), 7.44 (t, J = 7.88 Hz, 1H), 7.32 (d, J = 7.52 Hz, 1H), 6.61 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 6.52-6.51 (m, 1H), 4.73 (brs, 2H).
【0113】
30
(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ダイオキシン−6−イルメチル)−[2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−アミン
【化54】
収率:12.75%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(5/5):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 389.0)
Rt(min):3.50面積%:98.03(maxで)、98.70 (254nmで)。
HPLC:>99%
Rt(min):3.61面積%:99.46(maxで)、99.60 (254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.67 (s, 1H), 9.07 (d, J = 1.36 Hz, 1H), 8.79 (s, 1H), 8.21-8.14 (m, 2H), 6.87-6.78 (m, 3H), 6.55(d, J = 5.52 Hz, 1H), 4.52 (brs, 2H), 4.18 (s, 4H).
【0114】
31
[2−(5−クロロ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンジル]−アミン
【化55】
収率:5.83%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(5/5):R:0.3
LCMS:Mass found (+MS, 407)
Rt(min):4.30面積%:97.51(maxで)、97.49(254nmで)。
HPLC:>97%
Rt(min):4.33面積%:97.19(maxで)、97.23(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.33 (d, J = 1.72 Hz, 1H), 8.71 (d, J = 2.44 Hz, 1H), 8.54-8.53 (m, 1H), 8.20-8.16 (m, 2H), 7.39 (d, J = 8.52 Hz, 2H), 7.22-7.17 (m, 2H), 7.04-6.99 (m, 2H), 6.98-6.94 (m, 2H), 6.54 (d, J = 5.96 Hz, 1H), 4.64 (s, 2H).
【0115】
32
(4−クロロ−2−フルオロ−ベンジル)−[2−(5−クロロ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−アミン
【化56】
収率:3.97%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(5/5):R:0.3
LCMS:Mass found (+MS, 349)
Rt(min):3.74面積%:96.65(maxで)、98.63(254nmで)。
HPLC:>98%
Rt(min):3.76面積%:98.92(maxで)、98.76(254nmで)。
1H NMR (400MHz, CDCl3): δ 9.44 (d, J = 1.76 Hz, 1H), 8.65-8.61 (m, 2H), 8.30 (d, J = 5.88 Hz, 1H), 7.38-7.34 (m, 1H), 7.16-7.12 (m, 2H), 6.35 (d, J = 5.92 Hz, 1H), 5.34 (brs, 1H), 4.72 (brs, 2H).
【0116】
33
(4−クロロ−2−フルオロ−ベンジル)−[2−(5−フルオロ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−アミン
【化57】
収率:44.56%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(5/5):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 333)
Rt(min):3.52面積%:93.46(maxで)、93.80(254nmで)。
HPLC:>93%
Rt(min):3.49面積%:93.70(maxで)、93.80(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.26-9.26 (m, 1H), 8.67 (d, J = 2.88 Hz, 1H), 8.33-8.29 (m, 1H), 8.22-8.19 (m, 2H), 7.46-7.42 (m, 2H), 7.25 (dd, J = 8.26, 1.80 Hz, 1H), 6.56 (d, J = 5.84 Hz, 1H), 4.67 (s, 2H).
【0117】
34
モルホリン−4−イル−{5−[4−(3−ピラゾール−1−イル−ベンジルアミノ)−ピリミジン−2−イル]−ピリジン−3−イル}−メタノン
【化58】
収率:14.77%
TLC:CHCl/MeOH(9/1):R:0.3
LCMS:Mass found (+MS, 442)
Rt(min):2.63面積%:99.55(maxで)、99.30(254nmで)。
HPLC:>98%
Rt(min):2.60面積%:98.79(maxで)、99.22(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.45 (d, J = 1.96 Hz, 1H), 8.68 (d, J = 1.60 Hz, 1H), 8.53 (s, 1H), 8.46 (d, J = 2.48 Hz, 1H), 8.25-8.15 (m, 2H), 7.90 (s, 1H), 7.71-7.69 (m, 2H), 7.44 (t, J = 7.88 Hz, 1H), 7.32 (d, J = 7.60 Hz, 1H), 6.58 (d, J = 3.52 Hz, 1H), 6.52-6.51 (m, 1H), 4.74 (s, 2H), 3.64-3.51 (m, 8H).
【0118】
35
(4−クロロ−2−フルオロ−ベンジル)−[2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−アミン
【化59】
収率:18.21%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(5/5):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 383)
Rt(min):4.11面積%:99.19(maxで)、98.32(254nmで)。
HPLC:>99%
Rt(min):4.10面積%:99.66(maxで)、99.33(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.63 (s, 1H), 9.10 (s, 1H), 8.76 (s, 1H), 8.54 (s, 1H), 8.25 (d, J = 5.52 Hz, 1H), 7.48-7.41 (m, 2H), 7.25 (d, J = 8.04 Hz, 1H), 6.64 (d, J = 6.04 Hz, 1H), 4.68 (s, 2H).
【0119】
36
[2−(5−クロロ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−シクロプロピルメチルアミン
【化60】
収率:12.20%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(5/5):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 261)
Rt(min):2.88面積%:98.18(maxで)、97.74(254nmで)。
HPLC:>98%
Rt(min):2.90面積%:98.87(maxで)、98.03(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.35 (d, J = 1.20 Hz, 1H), 8.72 (d, J = 2.44 Hz, 1H), 8.57-8.55 (m, 1H), 8.16 (brs, 1H), 7.75 (brs, 1H), 6.50 (d, J = 5.80 Hz, 1H), 1.09-1.07 (m, 1H), 0.50-0.45 (m, 2H), 0.28-0.25 (m, 2H).

1H NMR (400MHz, DMSO-d6,D2O): δ 9.32 (d, J = 1.44 Hz, 1H), 8.69 (d, J = 2.44 Hz, 1H), 8.55-8.54 (m, 1H), 8.13 (brs, 1H), 6.48 (d, J = 5.84 Hz, 1H), 3.28 (s, 2H), 1.06-1.05 (m, 1H), 0.48-0.43 (m, 2H), 0.26-0.22 (m, 2H).
【0120】
37
[2−(5−クロロ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−シクロヘキシルメチルアミン
【化61】
収率:17.29%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(5/5):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 303)
Rt(min):3.92面積%:99.34(maxで)、99.56(254nmで)。
HPLC:>97%
Rt(min):3.89面積%:97.87(maxで)、99.56(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.34 (s, 1H), 8.72 (d, J = 2.48 Hz, 1H), 8.55-8.54 (m, 1H), 8.12 (d, J = 5.76 Hz, 1H), 7.66-7.65 (m, 1H), 6.48 (d, J = 5.88 Hz, 1H), 3.32-3.28 (m, 2H), 1.77-1.67 (m, 4H), 1.62-1.60 (m, 2H), 1.24-1.12 (m, 3H), 1.02-0.93 (m, 2H).
【0121】
38
[2−(5−クロロ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−(2−フルオロ−ベンジル)−アミン
【化62】
収率:20.18%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(6/4):R:0.3
LCMS:Mass found (+MS, 315)
Rt(min):3.34面積%:99.20(maxで)、99.59(254nmで)。
HPLC:>99%
Rt(min):3.32面積%:99.16(maxで)、99.38(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.32 (s, 1H), 8.71 (d, J = 2.08 Hz, 1H), 8.54 (s, 1H), 8.19 (brs, 2H), 7.43 (t, J = 7.48 Hz, 1H), 7.32-7.28 (m, 1H), 7.23-7.14 (m, 2H), 6.57 (d, J = 5.84 Hz, 1H), 4.68 (s, 2H).
【0122】
39
[2−(5−クロロ−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−(4−フルオロ−ベンジル)−アミン
【化63】
収率:11.09%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(6/4):R:0.3
LCMS:Mass found (+MS, 315)
Rt(min):3.35面積%:97.23(maxで)、98.28(254nmで)。
HPLC:>97%
Rt(min):3.40面積%:97.29(maxで)、98.95(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.32 (d, J = 1.56 Hz, 1H), 8.71 (d, J = 2.24 Hz, 1H), 8.53 (s, 1H), 8.21 (s, 2H), 7.43-7.40 (m, 2H), 7.18-7.13 (m, 2H), 6.55 (d, J = 4.88 Hz, 1H), 4.64 (brs, 2H).
【0123】
40
(5−{4−[(2,2−ジメチル2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−7−イルメチル)−アミノ]−ピリミジン−2−イル}−ピリジン−3−イル)−モルホリン−4−イル−メタノン
【化64】
収率:7.81%
TLC:CHCl/MeOH(9.5/0.5):R:0.5
LCMS:Mass found (+MS, 446.3)
Rt(min):3.21面積%:97.75(maxで)、97.85(254nmで)。
HPLC:>98%
Rt(min):3.20面積%:98.19(maxで)、97.78(254nmで)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 9.41 (s, 1H), 8.52-8.51 (m, 1H), 8.22 (d, J = 6.00 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 7.16 Hz, 2H), 6.75 (t, J = 8.56 Hz, 1H), 6.66 (d, J = 6.36 Hz, 1H), 4.60 (s, 2H), 3.65-3.54 (m, 6H), 3.00 (s, 2H), 1.42 (s, 6H).
【0124】
アミドで置換されたアザ複素環化合物のための合成中間体:
2−クロロ−6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸メチルエステル
【化65】
メタノール(20ml)中のメチル2,6−ジクロロピリミジン−4−カルボキシラート(1g、4.87mmol)の懸濁液を、−20℃まで冷却し、これに、2,4−ジフルオロベンジルアミン(0.627mg、4.39mmol)およびトリエチルアミン(0.98mg、9.74mmol)を加えた。反応混合物を、同じ温度で1hr、その後、室温で4ht撹拌した。メタノールを真空下で除去した。残渣をカラムクロマトグラフィで精製し、表題の化合物を得た。
収率:45.93%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(7/3):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 314.0)
Rt(min):4.16面積%:97.75(maxで)、98.54(254nmで)
HPLC:>99%
Rt(min):4.23面積%:99.27(maxで)、98.66(254nmで)
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 8.79-8.76 (m, 1H), 7.47-7.41 (m, 1H), 7.30-7.24 (m, 1H), 7.12 (s, 1H), 7.10-7.05 (m, 1H), 4.71 (d, J = 5.52 Hz, 2H), 3.83 (s, 3H).
【0125】
A13
6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボン酸メチルエステル
【化66】
スターラーバーを有する20mlのマイクロ波バイアルに、2−クロロ−6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−ピリミジン−4−カルボン酸メチルエステル、先のピリミジン(500mg、1.597mmol)、5−トリフルオロメチルピリジン3−ボロン酸(566.9mg、2.076mmol)、酢酸パラジウム(17.9mg、0.0798mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル(98.2mg、0.239mmol)および炭酸カリウム(661mg、4.791mmol)を加えた。試薬を、ジオキサン(10ml)/水(1ml)中に懸濁し、マイクロ波反応器中、120℃で30分間処理した。反応物を室温まで冷却し、水(60ml)およびEtOAc(100ml)で希釈し、EtOAc(50ml)で抽出した。合わせた有機層を水(100ml)およびブライン溶液で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィで精製し、表題の化合物を得た。
収率:44.31%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(7/3):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 425.0)
Rt(min):5.08面積%:94.29(maxで)、96.71(254nmで)。
HPLC:>98%
Rt(min):5.08面積%:98.15(maxで)、98.80(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.67 (d, J = 1.52 Hz, 1H), 9.10 (d, J = 1.32 Hz, 1H), 8.77 (s, 1H), 8.66 (t, J = 5.72 Hz, 1H), 7.54-7.48 (m, 1H), 7.27-7.20 (m, 2H), 7.07-7.04 (m, 1H), 4.71 (d, J = 5.48 Hz, 2H), 3.89 (s, 3H).
【0126】
A14
6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボン酸
【化67】
THF(10ml)、MeOH(10ml)およびHO(10ml)中のメチル6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボン酸メチルエステル(1g、0.0023mol)の溶液を、LiOH(0.198g、0.0047mol)に加え、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、反応物の塊を水で希釈し、5%クエン酸溶液で中和した。得られた沈殿物を濾過し、水で洗浄し、真空下でよく乾燥し、白色固体として表題の化合物を得た。
収率:95.44%
TLC:CHCl/MeOH(9/1):R:0.3
LCMS:Mass found (+MS, 411.0)
Rt(min):4.47面積%:98.02(maxで)、99.15(254nmで)。
HPLC:>98%
Rt(min):4.46面積%:98.29(maxで)、98.61(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.72 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 9.08 (d, J = 1.40 Hz, 1H), 8.89 (s, 1H), 8.58 (s, 1H), 7.53-7.47 (m, 1H), 7.27-7.21 (m, 1H), 7.15 (s, 1H), 7.07-7.03 (m, 1H), 4.71 (d, J = 5.00 Hz, 2H).
【0127】
【化68】
10mlのジクロロメタン中の6−[(2,4−ジフルオロベンジル)アミノ]−2−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]ピリミジン−4−カルボン酸(1equiv)の溶液を、R−NH(1.2equiv)およびEtN(3equiv)と混合した。TP(3equiv)を、反応混合物に0℃で加えた。反応混合物を室温で12時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタン(20ml)で希釈し、水(1×20ml)、続いてブライン溶液(1×20ml)で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィで精製し、必要な生成物を得た。
【0128】
アミドで置換されたアザ複素環化合物の例:
41
6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボン酸(2−カルバモイル−エチル)−アミド
【化69】
収率:33.90%
1H NMR (400MHz, DMSO): δ 9.92 (s, 1H), 9.19-9.17 (m, 1H), 9.10 (s, 1H), 8.97 (s, 1H), 8.62-8.59 (m, 1H), 7.52-7.46 (m, 1H), 7.40 (s, 1H), 7.25-7.20 (m, 1H), 7.17 (s, 1H), 7.06-7.02 (m, 1H), 6.89 (s, 1H), 4.71 (d, J = 5.36 Hz, 2H), 3.52-3.47 (m, 2H), 2.38 (t, J = 7.20 Hz, 2H).
【0129】
42
6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボン酸(2−ジエチルカルバモイル−エチル)−アミド
【化70】
収率:44.96%
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.90 (s, 1H), 9.20-9.17 (m, 1H), 9.10 (s, 1H), 8.97 (s, 1H), 8.63-8.60 (m, 1H), 7.53-7.47 (m, 1H), 7.26-7.21 (m, 1H), 7.17 (s, 1H), 7.06-7.02 (m, 1H), 4.71 (d, J = 5.28 Hz, 2H), 3.53-3.52 (m, 2H), 3.30-3.26 (m, 4H), 2.60 (t, J = 7.16 Hz, 2H), 1.08 (t, J = 7.16 Hz, 3H), 1.00 (t, J = 8.92 Hz, 3H).
【0130】
43
6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボン酸(3−モルホリン−4−イル−3−オキソ−プロピル)−アミド
【化71】
収率:31.52%
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.91 (s, 1H), 9.18 (t, J = 6.2 Hz, 1H), 9.10 (s, 1H), 8.97 (s, 1H), 8.62 (t, J = 5.68 Hz, 1H), 7.52-7.47 (m, 1H), 7.26-7.21 (m, 1H), 7.17 (s, 1H), 7.06-7.02 (m, 1H), 4.71 (d, J = 5.40 Hz, 2H), 3.55-3.50 (m, 6H), 3.45-3.43 (m, 4H), 2.63 (t, J = 7.12 Hz, 2H).
【0131】
44
6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−yl)−ピリミジン−4−カルボン酸 [3−(4−メチルピペラジン−1−yl)−3−オキソ−プロピル]−アミド
【化72】
収率:28.71%
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.90 (s, 1H), 9.17 (t, J = 6.08 Hz, 1H), 9.10 (s, 1H), 8.96 (s, 1H), 8.62 (t, J = 5.56 Hz, 1H), 7.52-7.46 (m, 1H), 7.26-7.21 (m, 1H), 7.17 (s, 1H), 7.06-7.02 (m, 1H), 4.71 (d, J = 5.32 Hz, 2H), 3.53-3.49 (m, 2H), 3.46-3.41 (m, 4H), 2.62 (t, J = 7.04 Hz, 2H), 2.26-2.20 (m, 4H), 2.12 (s, 3H).
【0132】
45
6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−yl)−ピリミジン−4−カルボン酸 (3−ジメチルアミノ−プロピル)−アミド
【化73】
収率:22.77%
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.94 (s, 1H), 9.20-9.19 (m, 1H), 9.10 (s, 1H), 8.95 (s, 1H), 8.62-8.60 (m, 1H), 7.52-7.46 (m, 1H), 7.26-7.21 (m, 1H), 7.18 (s, 1H), 7.06-7.02 (m, 1H), 4.70 (d, J = 5.32 Hz, 2H), 3.37-3.32 (m, 2H), 2.39 (s, 2H), 2.23 (s, 6H), 1.72-1.69 (m, 2H).
【0133】
46
6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボン酸(3−イミダゾール−1−イル−プロピル)−アミド
【化74】
収率:58.05%
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.97 (s, 1H), 9.14 (t, J = 6.08 Hz, 1H), 9.10 (s, 1H), 8.99 (s, 1H), 8.60 (t, J = 5.68 Hz, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.52-7.46 (m, 1H), 7.26-7.18 (m, 3H), 7.06-7.02 (m, 1H), 6.88 (s, 1H), 4.71 (d, J = 5.36 Hz, 2H), 4.00 (t, J = 6.84 Hz, 2H), 3.33-3.29 (m, 2H), 2.02-1.95 (m, 2H).
【0134】
47
6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボン酸[3−(2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−プロピル]−アミド
【化75】
収率:67.63%
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.95 (s, 1H), 9.23 (t, J = 6.08 Hz, 1H), 9.10 (d, J = 5.64 Hz, 2H), 8.60 (t, J = 4.92 Hz, 1H), 7.53-7.47 (m, 1H), 7.26-7.21 (m, 1H), 7.17 (s, 1H), 7.06-7.02 (m, 1H), 4.71 (d, J = 4.96 Hz, 2H), 3.37-3.32 (m, 2H), 3.28-3.24 (m, 4H), 2.32-2.31 (m, 2H), 1.96-1.89 (m, 2H), 1.71-1.68 (m, 2H).
【0135】
48
6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボン酸(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−アミド
【化76】
収率:54.12%
1H NMR (400MHz, CD3OD): δ 9.84 (s, 1H), 9.12 (s, 1H), 8.97 (s, 1H), 7.51-7.46 (m, 1H), 7.19 (s, 1H), 7.00-6.90 (m, 2H), 4.77 (s, 2H), 3.69 (t, J = 4.68 Hz, 4H), 3.50 (t, J = 6.92 Hz, 2H), 2.50-2.46 (m, 6H), 1.91-1.84 (m, 2H).
【0136】
49
1−[6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボニル]−ピペリジン−4−カルボン酸アミド
【化77】
収率:42.56%
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.64 (d, J = 1.28 Hz, 1H), 9.10 (s, 1H), 8.75 (s, 1H), 8.50-8.47 (m, 1H), 7.53-7.51 (m, 1H), 7.31 (s, 1H), 7.27-7.21 (m, 1H), 7.08-7.03 (m, 1H), 6.82 (s, 1H), 6.65 (s, 1H), 4.69 (brs, 2H), 4.41 (d, J = 12.92 Hz, 1H), 3.79 (d, J = 12.60 Hz, 1H), 3.09-3.03 (m, 1H), 2.87-2.80 (m, 1H), 2.43-2.36 (m, 1H), 1.81-1.52 (m, 4H).
【0137】
50
1−[6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボニル]−ピペリジン−3−カルボン酸アミド
【化78】
収率:48.26%
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.64 (s, 1H), 9.10 (s, 1H), 8.74 (s, 1H), 8.49-8.48 (m, 1H), 7.52-7.51 (m, 1H), 7.42-7.21 (m, 2H), 7.05 (t, J = 8.52 Hz, 1H), 6.92-6.81 (m, 1H), 6.65 (d, J = 10.84 Hz, 1H), 4.70-4.69 (m, 2H), 4.49 - 4.30 (m, 1H), 3.85-3.70 (m, 1H), 3.20-2.97 (m, 1H), 2.82 (t, J = 14.00 Hz, 1H), 2.40-2.31 (m, 1H), 2.01-1.90 (m, 1H), 1.79-1.53 (m, 2H), 1.45-1.42 (m, 1H).
【0138】
51
6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボン酸(1−メチルピロリジン−3−イルメチル)−アミド
【化79】
収率:40.23%
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.97 (s, 1H), 9.21 (t, J = 5.56 Hz, 1H), 9.10 (s, 1H), 8.96 (s, 1H), 8.63 (t, J = 5.72 Hz, 1H), 7.52-7.46 (m, 1H), 7.26-7.20 (m, 1H), 7.18 (s, 1H), 7.06-7.02 (m, 1H), 4.70 (d, J = 5.36 Hz, 2H), 3.33 (brs, 2H), 2.85-2.81 (m, 2H), 2.67-2.66 (m, 2H), 2.60-2.56 (m, 1H), 2.50-2.47 (m, 3H), 1.99-1.90 (m, 1H), 1.65-1.57 (m, 1H), .
【0139】
52
6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボン酸[2−(1H−イミダゾール−4−イル)−エチル]−アミド
【化80】
収率:61.30%
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 11.90 (brs, 1H), 9.97 (s, 1H), 9.37 (s, 1H), 9.10 (s, 1H), 8.99 (s, 1H), 8.60 (t, J = 5.44 Hz, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.52-7.47 (m, 1H), 7.26-7.18 (m, 2H), 7.06-7.02 (m, 1H), 6.88 (s, 1H), 4.71 (d, J = 5.20 Hz, 2H), 3.56-3.51 (m, 2H), 2.78 (t, J = 7.2 Hz, 2H).
【0140】
53
6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボン酸(4−ジメチルアミノ−ブチル)−アミド
【化81】
収率:59.52%
1H NMR (400MHz, DMSO-d6,D2O): δ 9.91 (s, 1H), 9.07 (s, 1H), 8.97 (s, 1H), 7.50-7.44 (m, 1H), 7.21-7.15 (m, 2H), 7.04-6.99 (m, 1H), 4.67 (s, 2H), 3.30 (t, J = 7.00 Hz, 2H), 2.43-2.39 (m, 2H), 2.24 (s, 6H), 1.55-1.45 (m, 4H).
【0141】
54
6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−カルボン酸(1−メチルピペリジン−4−イル)−アミド
【化82】
収率:14.13%
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 10.02 (s, 1H), 9.11 (s, 1H), 8.92 (s, 1H), 8.73 (d, J = 8.08 Hz, 1H), 8.60 (t, J = 5.12 Hz, 1H), 7.51-7.45 (m, 1H), 7.26-7.18 (m, 2H), 7.06-7.02 (m, 1H), 4.70 (d, J = 5.40 Hz, 2H), 3.80-3.78 (m, 1H), 2.82 (brs, 2H), 2.21 (s, 3H), 2.02 (brs, 2H), 1.80-1.74 (m, 4H).
【0142】
アミンで置換されたアザ複素環化合物のための合成中間体:
(2,6−ジクロロピリミジン−4−イル)−(2,4−ジフルオロ−ベンジル)−アミン
【化83】
メタノール(20ml)中のメチル2,4,6−トリクロロピリミジン(1g、4.87mmol)の懸濁液を、−20℃まで冷却し、これに、2,4−ジフルオロベンジルアミン(0.627mg、4.39mmol)およびトリエチルアミン(0.98mg、9.74mmol)を加えた。RMを、同じ温度で1hr、その後、室温で4hr撹拌した。メタノールを真空下で除去した。残渣をカラムクロマトグラフィで精製し、表題の化合物を得た。
収率:37.97%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(8/2):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 290.0)
Rt(min):4.74面積%:97.36(maxで)、99.51(254nmで)
HPLC:>99%
Rt(min):4.81面積%:99.61(maxで)、99.49(254nmで)
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 8.65-8.63 (m, 1H), 7.46-7.40 (m, 1H), 7.29-7.24 (m, 1H), 7.10-7.05 (m, 1H), 6.57 (s, 1H), 4.52-4.44 (m, 2H).
【0143】
[6−クロロ−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−yl)−ピリミジン−4−yl]−(2,4−ジフルオロ−ベンジル)−アミン
【化84】
(2,6−ジクロロピリミジン−4−イル)−(2,4−ジフルオロ−ベンジル)−アミン(1g、0.0034mol)および5−トリフルオロメチルピリジン−3−ボロン酸(0.726g、0.0038mol)の混合物を、ジオキサン:水(20:5)mlに取り込ませ、これに、CsF(2.1g、0.0138mol)を加え、脱気した。その後、ビストリフェニルホスフィン−塩化パラジウム(II)(0.24g、0.00034mol)を加え、脱気した。混合物を60℃で12hr撹拌した。反応物を室温まで冷却し、水(50ml)および酢酸エチル(100ml)で希釈した。標準的なワークアップの後、残渣をカラムクロマトグラフィで精製し、白色固体として化合物を得た。
収率:21.73%
TLC:石油エーテル/酢酸エチル(8/2):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 401.0)
Rt(min):5.70面積%:98.35(maxで)、95.87(254nmで)
HPLC:>97%
Rt(min):5.79面積%:98.74(maxで)、97.70(254nmで)
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.61 (s, 1H), 9.12 (s, 1H), 8.75-8.71 (m, 1H), 8.53 (t, J = 4.92 Hz, 1H), 7.53-7.47 (m, 1H), 7.27-7.21 (m, 1H), 7.07-7.03 (m, 1H), 6.63 (s, 1H), 4.69 (d, J = 5.36 Hz, 2H).
【0144】
アミンで置換されたアザ複素環化合物の例:
55
1−[6−(2,4−ジフルオロ−ベンジルアミノ)−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−ピペリジン−3−カルボン酸アミド
【化85】
[6−クロロ−2−(5−トリフルオロメチル−ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]−(2,4−ジフルオロ−ベンジル)−アミン(80mg、0.199mmol)を圧力管に取り、このアミン(101mg、0.796mmol)に加え、反応混合物を120℃で12時間撹拌した。反応混合物を、10%NaHCO(20ml)溶液および酢酸エチル(50ml)で希釈し、有機層を分離し、10%クエン酸溶液(20ml)、水(20ml)、ブライン溶液で洗浄した。合わせた抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィで精製し、白色固体として化合物を得た。
収率:20.80%
TLC:CHCl/MeOH(9/1):R:0.4
LCMS:Mass found (+MS, 493.0)
Rt(min):4.07面積%:97.80(maxで)、96.94(254nmで)。
HPLC:>96%
Rt(min):4.03面積%:97.81(maxで)、96.66(254nmで)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 9.63 (d, J = 1.64 Hz, 1H), 9.03 (d, J = 1.40 Hz, 1H), 8.72 (s, 1H), 7.51-7.47 (m, 1H), 7.45-7.41 (m, 1H), 7.38 (s, 1H), 7.22-7.17 (m, 1H), 7.05-7.01 (m, 1H), 6.88 (s, 1H), 5.76 (s, 1H), 4.56 (s, 2H), 4.45-4.20 (m, 2H), 2.96-2.82 (m, 2H), 2.32-2.26 (m, 1H), 1.90-1.87 (m, 1H), 1.73-1.70 (m, 1H), 1.66-1.55 (m, 1H), 1.49-1.36 (m, 1H).
【0145】
生物学的活性
1.FAK活性についての生化学的酵素アッセイ
本明細書に記載のFAKアッセイを、2つのCaliper Life SciencesのシステムであるLC3000およびEZ Reader IIで実施する。これらは、酵素反応の終わりにリン酸化または非リン酸化された蛍光標識基質ペプチドの相対量を測定することによって、酵素活性のデータを提供するものである。ペプチドのこれら異なる状態は、試料のいたる所に電位差を加えることによって分割する。生成物(基質とは対照的に)上の荷電したリン酸基の存在は、2つのペプチド間で異なる移動度の差をもたらす。これを、基質上および生成物であるペプチド上の蛍光標識の励起によって可視化し、分析ソフトウェア内でピークとして表す。
【0146】
a)LC3000法
FAKの阻害活性を測定するため、TTP Mosquito液体を取り扱う機器であるCaliper Life Sciences LC3000において、インヒビターを、100%DMSO中の適切な濃度のインヒビター0.25ulを384ウェルプレートの各ウェルの中に入れるために使用する。この反応に、成分を、最終容量が25ulになるように加える:
【0147】
0.067ng/ul GST−FAK(N末端GSTとトランケートされたヒトFAK(376〜1052(末端)アミノ酸)との融合)
100uM ATP
1mM DTT
1mM MgCl
1uM 基質ペプチド(配列FITC−KGWMEDYDYVHLQGKK−(CONH
1mM FERMペプチド(配列NH−GATQSFIIR−COOH)
100mM HEPES pH7.5
0.015% Brij−35
反応は、25℃で90minインキュベートした後、70ulのStop緩衝液(100mM HEPES pH7.5、0.015% Brij−35、10mM EDTA)の添加により停止する。
【0148】
プレートを、12シッパーチップについて以下のパラメータ:スクリーニング圧−1.9psi、上流の電圧−3000、下流の電圧-700を使用し、Off-Chip移動度シフトアッセイ形式のCaliper LC 3000上で読み取る。これらの条件により、非リン酸化基質およびリン酸化生成物ペプチドが、基質の生成物への変換パーセンテージを直接測定することを可能にする分離ピークとして分割される。パーセント変換を、シグモイド用量応答曲線を作成するために、インヒビターの濃度に対してプロットすることができ、該曲線から、IC50を、Microsoft ExcelのXLFitを使用して算出することができる。
【0149】
b)EZ Reader II法
EZ Reader IIは、基質から生成物への変換パーセンテージを算出するためのLC 3000と同じ原理を利用する。Caliper Life Sciencesは、選択したキナーゼを含む予め製造された急速冷凍の独自の384ウェルプレートを提供する。384プレート中の各カラムは、特定の選択したキナーゼを含む。第2プレート「基質プレート」は、蛍光標識されたペプチド基質およびATPの混合物を含む。これらは、基質プレートから酵素プレートへの移動が、正確な酵素濃度に正確な基質/ATP濃度を提供するように、カラム中に配置される。化合物を、単一濃度で、所望の形式の解凍した酵素プレートに加える。反応は、基質プレートから基質/ATP混合物を移動することによって、始まる。酵素プレートを25℃で90minインキュベートする。反応を、70ulのStop緩衝液(100mM HEPES pH7.5、0.015% Brij−35、10mM EDTA)の添加により停止する。
【0150】
EZ Reader IIにおけるプレートの読み取りは、LC3000と同じであり、基質と生成物とのピーク間の比は、そのウェルの酵素の活性を与える。これは、ポジティブコントロールおよびネガティブコントロール(それぞれインヒビターなしおよびATPなし)との比較として各ウェルをパーセント阻害により色を付けるプレートヒートマップによって最も良く表される。
【0151】
2.FAKインヒビターの細胞試験のためのアッセイ原理
接着斑キナーゼ(FAK)の細胞活性は、Luminexをベースとしたアッセイを使用して、チロシン397のFAK自己リン酸化の度合いにより決定する。HT29細胞を、100μlの培地(90%DMEM/10%FCS)中、96ウェルプレートのウェル当たり30,000細胞播種する。翌日、試験化合物を段階希釈して、無血清条件下、30min間、加える。その後、細胞を、90μlの溶解緩衝液(20mM Tris/HCl pH8,0、150mM NaCl、1% NP40、10% グリセロール、1% Phosphatase-Inhibitor II、20mM □−グリセロールリン酸、0,1% Protease-Inhibitor Cocktail III、0,01% ベンゾナーゼ(Benzonase))で溶解し、溶解物を、96ウェルフィルタープレート(0.65μm)を介して遠心分離により澄ませた。試料を、抗総FAK抗体に結合したLuminexビーズとともに、緩やかに撹拌しながら、4℃で終夜インキュベートした。リン酸−Y397−FAK検出のため、リン酸特異的な抗体および種特異的なPE標識二次抗体を加える。リン酸−Y397−FAKの量は、60秒以内にウェル当たり100事象を測定するLuminex100機で決定する。
【0152】
FAK基準インヒビターにより処置された試料からのカウントは、薬理学的ブランクとして減算する。試験化合物により処置された試料からのカウントは、溶媒で処置された(0.3% DMSO)試料からのコントロールのパーセントとして算出する。IC50値を、AssayExplorerソフトウェアを使用して決定した。
化合物の阻害可能性を査定するために、IC50値を、下表に示すとおり、決定した。
IC50の範囲は、以下のように割り当てた:A:<0.1μM;B:0.100〜1μM;C:1〜10μM;D:>10μM
【0153】
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