(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1及び第2のフィルタのうちの少なくとも一方が、タングステン、チタン、モリブデン、ニッケル、タンタル、又は他の金属、石英、ガラス、又はセラミック材料で少なくとも部分的に製造される、請求項1に記載の装置。
オリフィスを有する供給システムと、前記供給システムを収容するとともに面を有する保持具と、 EUV光源に使用されるターゲット材料供給装置に使用するためのフィルタと、を備える装置であって、
前記フィルタは、
ターゲット材料と非ターゲット粒子とを含むターゲット混合物を保持するリザーバに流体連通する第1の平坦面と、第2の対向する平坦面と、を有するシートであって、前記ターゲット材料は、プラズマに変換されたときにEUV範囲に輝線を有する金属を含む、シートと、
前記第2の平坦面から延び、かつ、前記第2の平坦面でノズルのオリフィスに流体的に結合された複数の貫通孔と、
前記第1の平坦面から延びる複数の開口部であって、それぞれが一群の貫通孔と前記第1の平坦面との間にあって前記リザーバを一群の貫通孔に流体的に結合する、開口部と、を備え、
前記シートは、前記ターゲット混合物に露出される表面積を有し、前記開口部の断面幅は前記貫通孔の断面幅よりも大きく、
前記第1の平坦面は、前記リザーバの外面で気密密封され、
前記第2の平坦面は、前記保持具の前記面で気密密封される、装置。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
一部の一般的な態様において、装置は、ターゲット位置にターゲット材料を供給する。装置は、ターゲット材料と非ターゲット粒子とを含むターゲット混合物を保持するリザーバと、ターゲット混合物を通過させる第1のフィルタと、ターゲット混合物を通過させる第2のフィルタと、第1及び第2のフィルタを通過したターゲット混合物を受け取り、かつターゲット位置にターゲット混合物を供給する供給システムとを含む。第2のフィルタは、均一なサイズの断面幅を有する1組の貫通孔を含み、かつターゲット混合物に露出される表面積を有し、露出表面積は、第2のフィルタと同等の横断方向広がりを有する焼結フィルタの露出表面積の少なくとも1/100である。
【0007】
実施は、以下の特徴の1つ又はそれよりも多くを含むことができる。例えば、第2のフィルタは、第1のフィルタを通過したターゲット混合物を受けることができる。あるいは、第1のフィルタは、第2のフィルタを通過したターゲット混合物を受けることができる。
【0008】
第2のフィルタは、上述の組の均一サイズの貫通孔の横断方向サイズと異なる横断方向サイズを有する別の組の均一サイズの貫通孔を含むことができる。
【0009】
第1のフィルタは、焼結フィルタ及びメッシュフィルタの群から選択することができる。
【0010】
第1のフィルタはまた、均一サイズの断面幅を有する1組の貫通孔を含むことができ、かつターゲット混合物に露出される表面積を有することができ、露出表面積は、第2のフィルタのものと同等の横断方向広がりを有する焼結フィルタの露出表面積の少なくとも1/100である。第1のフィルタの組の貫通孔の断面幅は、第2のフィルタの組の貫通孔の断面幅と異なる可能性がある。
【0011】
第2のフィルタは、第2のフィルタにわたる圧力差に耐えるのに十分に大きい縦方向に沿った厚みを有することができる。
【0012】
第2のフィルタの貫通孔の組の各孔は、10μmよりも小さい断面幅を有することができる。第2のフィルタの貫通孔の組の各孔の断面幅は、第2のフィルタの貫通孔の組の他の孔の各々の断面幅から20%を超えずに変動する可能性がある。
【0013】
供給システムは、ターゲット混合物を通過させるオリフィスを定めるノズルを含むことができる。ノズルは、オリフィスを通じてターゲット位置に向けてターゲット混合物を誘導することができる。第2のフィルタの貫通孔の組の各孔の断面幅は、ノズルオリフィスの断面幅よりも小さくすることができる。供給システムは、ターゲット材料の液滴を発生させるように構成することができる。
【0014】
第1及び第2のフィルタのうちの少なくとも一方は、タングステン、チタン、モリブデン、ニッケル、タンタル、又は他の金属、石英、ガラス、又はセラミック材料で少なくとも部分的に製造することができる。
【0015】
第2のフィルタにおける上述の組の貫通孔は、非ターゲット粒子の少なくとも一部を阻止するようなサイズにすることができる。
【0016】
ターゲット混合物は、流体とすることができる。流体は、液体、気体、又はある範囲では塑性固体とすることができる。
【0017】
第2のフィルタは、ガラス又はタングステンで製造することができる。第2のフィルタは、非メッシュ及び非焼結フィルタとすることができる。
【0018】
第2のフィルタは、エッチングされた孔又は平行化された毛細孔を含むことができる。第1のフィルタは、焼結フィルタとすることができる。第2のフィルタは、ミクロ機械加工された孔を含むことができる。
【0019】
第1のフィルタは、非ターゲット粒子の少なくとも一部を阻止するようなサイズを有する孔を含むことができる。第2のフィルタは、非ターゲット粒子の少なくとも一部を阻止するようなサイズを有する孔を含むことができる。
【0020】
第2のフィルタは、第1のフィルタの材料と異なる材料で製造することができる。第2のフィルタは、ガラスで製造することができる。
【0021】
ターゲット材料は、純粋な錫とすることができる。この場合に、第1のフィルタは、完全には錫と適合しない材料で製造することができ、例えば、第1のフィルタの材料は、液体錫により容易に腐食又は侵蝕される場合がある。例えば、第1のフィルタは、チタン、ステンレス鋼、又は焼結後の装着に耐えるのに十分な形成可能性、焼結可能性、かつ延性である材料で製造することができる。この場合に、第2のフィルタは、錫とより適合する。例えば、第2のフィルタは、ガラス、タングステン、ニッケル、他の耐火金属、石英、又は適切なセラミック材料(例えば、アルミナ、炭化珪素、窒化珪素、TiNなど)で製造することができる。
【0022】
他の一般的な態様において、装置は、ターゲット材料と非ターゲット粒子とを含むターゲット混合物を保持するリザーバと、第1の材料で製造されてターゲット混合物を通過させる第1のフィルタと、第1の材料と異なる第2の材料で製造されてターゲット混合物を通過させる第2のフィルタと、第1及び第2のフィルタを通過するターゲット混合物を受け取り、かつターゲット位置にターゲット混合物を供給する供給システムと、ターゲット位置に放射線を供給し、それによってターゲット混合物に衝突させる放射線源と、放射線が衝突したターゲット混合物によって発生した極紫外線光を捕捉かつ誘導する集光システムとを含む。
【0023】
実施は、以下の特徴の1つ又はそれよりも多くを含むことができる。例えば、第2のフィルタは、第1のフィルタを通過したターゲット混合物を受けることができる。
【0024】
ターゲット材料は、錫を含むことができ、第2の材料は、ガラス又はタングステンを含むことができる。
【0025】
第2のフィルタは、均一サイズの断面幅を有する1組の貫通孔を含むことができる。
【0026】
別の一般的な態様において、ターゲット材料供給装置に使用されるフィルタは、ターゲット材料と非ターゲット粒子とを含むターゲット混合物を保持するリザーバに第1の端部で流体的に結合され、ノズルのオリフィスに第2の端部で流体的に結合される複数の貫通孔を含む。フィルタの複数の貫通孔の各貫通孔の断面幅は、複数の貫通孔の他の貫通孔の各々の断面幅から20%を超えずに変動し、複数の貫通孔の各孔の断面幅は、孔の高さよりも小さい。
【0027】
実施は、以下の特徴の1つ又はそれよりも多くを含むことができる。例えば、貫通孔は、円筒形とすることができる。複数のもののうちの孔の数及び断面幅は、ターゲット混合物がフィルタとノズルの間の容積を満たし、かつターゲット混合物がノズルオリフィスを通って流れた後ではフィルタにわたる圧力降下を無視することができるように選択することができる。孔の断面幅は、非ターゲット粒子の少なくとも一部を阻止するようなサイズにすることができる。
【0028】
フィルタは、ターゲット材料に適合する材料で製造することができる。フィルタは、ターゲット材料が錫を含む場合に、タングステン又はガラス又は他のセラミックで製造することができる。
【0029】
孔の各々は、円形断面を有することができ、孔の断面幅は、その円形断面の直径とすることができる。
【0030】
フィルタはまた、複数の開口部を含むことができ、各開口部は、リザーバの第1の端部を孔の組に流体的に結合するようにリザーバの第1の端部と1組の孔の間にある。各開口部は、断面幅を有することができ、孔の組の各孔は、孔が流体的に結合される開口部の断面幅よりも小さい断面幅を有することができる。開口部の各々は、円形断面を有することができ、開口部の断面幅は、その円形断面の直径とすることができる。孔の断面幅は、非ターゲット粒子の少なくとも一部を阻止するようなサイズにすることができる。
【0031】
別の一般的な態様において、ターゲット材料供給装置に使用されるフィルタは、ターゲット材料と非ターゲット粒子とを含むターゲット混合物を保持するリザーバに第1の端部で流体的に結合され、かつノズルのオリフィスに第2の端部で流体的に結合された複数の貫通孔と、開口部がリザーバの第1の端部を貫通孔の群に流体的に結合するように各開口部がリザーバの第1の端部と1群の貫通孔の間に存在する複数の開口部とを含む。各開口部は、断面幅を有し、貫通孔の群の各貫通孔は、貫通孔が流体的に結合される開口部の断面幅よりも小さい断面幅を有する。
【0032】
実施は、以下の特徴の1つ又はそれよりも多くを含むことができる。例えば、貫通孔は、円筒形とすることができ、かつ貫通孔の軸線方向の長さに沿って均一な断面幅を有することができる。貫通孔は、毛細管アレイとして形成することができる。
【0033】
複数の開口部は、リザーバに面する第1の表面と貫通孔の組との間に定めることができる。複数の貫通孔は、ノズルに面する第2の表面と複数の開口部との間に定めることができる。
【0034】
他の一般的な態様において、光を発生させるデバイスは、ターゲット位置に放射線を供給する放射線源と、供給された放射線によってターゲット混合物内のターゲット材料が照射される時にプラズマが形成されるようにターゲット位置にターゲット混合物を供給する供給システムと、ターゲット混合物がターゲット位置に到達する前にターゲット混合物から少なくとも一部の非ターゲット粒子を取り除くように構成されたフィルタとを含む。フィルタは、ターゲット材料と非ターゲット粒子とを含むターゲット混合物を保持するリザーバに第1の端部で流体的に結合され、かつ供給システムに第2の端部で流体的に結合された複数の貫通孔と、開口部がリザーバの第1の端部を貫通孔の群に流体的に結合するように各開口部がリザーバの第1の端部と1群の貫通孔との間にある複数の開口部とを含む。
【0035】
実施は、以下の特徴の1つ又はそれよりも多くを含むことができる。例えば、各開口部は、断面幅を有し、貫通孔の群の各貫通孔は、貫通孔が流体的に結合される開口部の断面幅よりも小さい断面幅を有することができる。
【0036】
別の一般的な態様において、ターゲット材料供給装置に使用されるフィルタは、ターゲット材料と非ターゲット粒子とを含むターゲット混合物を保持するリザーバに流体連通している第1の平坦面、及び第2の対向する平坦面を有するシートと、第2の平坦面から延び、かつノズルのオリフィスに第2の平坦面で流体的に結合された複数の貫通孔とを含む。シートは、ターゲット混合物に露出される表面区域を有し、露出表面積は、シートと同等の横断方向広がりを有する焼結フィルタの露出表面積の少なくとも1/100である。
【0037】
実施は、以下の特徴の1つ又はそれよりも多くを含むことができる。例えば、露出表面積は、シートと同等の横断方向広がりを有する焼結フィルタの露出表面積の少なくとも1/10,000とすることができる。フィルタはまた、各開口部が1群の貫通孔をリザーバに流体的に結合する第1の平坦面から延びる複数の開口部を含むことができる。
【0038】
他の一般的な態様において、濾過する方法は、ターゲット材料と非ターゲット粒子とを含むターゲット混合物をリザーバに保持する段階と、第1のフィルタを使用して、ターゲット混合物の非ターゲット粒子の少なくとも一部を取り除く段階と、均一サイズの断面幅を有する1組の貫通孔を有する第2のフィルタを使用して、ターゲット混合物の非ターゲット粒子の少なくとも一部を除去する段階と、供給システムを使用して、第2のフィルタを通過したターゲット混合物の流量を制御する段階と、増幅された光ビームを受け取り、それによってターゲット混合物のターゲット材料をプラズマ状態に変換するターゲット位置に第2のフィルタを通過したターゲット混合物を誘導する段階とを含む。
【0039】
実施は、以下の特徴の1つ又はそれよりも多くを含むことができる。例えば、第2のフィルタを使用してターゲット混合物の非ターゲット粒子の少なくとも一部を取り除く段階は、第1のフィルタを通過した後に残るターゲット混合物の非ターゲット粒子の少なくとも一部を取り除く段階を含むことができる。
【0040】
本方法はまた、第2のフィルタを使用して、第1のフィルタによってターゲット混合物内に導入されたターゲット混合物の少なくとも一部の非ターゲット粒子を取り除く段階を含むことができる。
【0041】
ターゲット混合物流量は、第2のフィルタからのターゲット混合物を供給システムのオリフィスに通すことによって制御することができる。
【発明を実施するための形態】
【0043】
図1を参照すると、ターゲット材料114に向けてビーム経路に沿って進む増幅された光ビーム110によりターゲット位置105でターゲット材料114を照射することによってLPP EUV光源100が形成される。照射部位とも呼ばれるターゲット位置105は、真空チャンバ130の内部107内にある。増幅された光ビーム110がターゲット混合物114に当たった時に、ターゲット混合物114内の輝線をEUV範囲に有する元素を有するターゲット材料は、プラズマ状態に変換される。生成されたプラズマは、ターゲット混合物114内のターゲット材料の組成に依存する特定の特性を有する。これらの特性には、プラズマによって生成されるEUV光の波長及びプラズマから放出されるデブリのタイプ及び量を含むことができる。
【0044】
光源100は、液滴、液体流、固体粒子又はクラスター、液滴内に閉じ込められた固体粒子、又は液体流れ内に閉じ込められた固体粒子の形態のターゲット混合物114を供給、制御、かつ誘導するターゲット材料供給システム125を含む。ターゲット材料114は、例えば、水、錫、リチウム、キセノン、又はプラズマ状態に変換された時にEUV範囲の輝線を有するあらゆる材料を含むことができる。例えば、元素錫は、純粋な錫(Sn)として、錫化合物、例えば、SnBr
4、SnBr
2、SnH
4として、錫合金、例えば、錫ガリウム合金、錫インジウム合金、錫インジウムガリウム合金、又はこれらの合金のあらゆる組合せとして使用することができる。ターゲット混合物114は、非ターゲット粒子のような不純物を含む可能性がある。従って、不純物のない状況では、ターゲット混合物114は、ターゲット材料のみから構成される。ターゲット材料供給システム125によりチャンバ130の内部107に及びターゲット位置105にターゲット材料114を供給することができる。
【0045】
この説明は、フィルタの使用及びターゲット混合物114内の不純物(非ターゲット粒子のような)を取り除くターゲット材料供給システム125内の濾過の方法に関する。ターゲット材料供給システム125の詳細説明の前に、最初に背景として光源100の構成要素を説明する。
【0046】
光源100は、レーザシステム115の利得媒体又は複数の利得媒体の反転分布のために増幅された光ビームを生成する駆動レーザシステム115を含む。光源100は、レーザシステム115とターゲット位置105の間のビーム送出システムを含み、ビーム送出システムは、ビーム搬送システム120及び集束アセンブリ122を含む。ビーム搬送システム120は、増幅された光ビーム110をレーザシステム115から受け取って、増幅された光ビーム110を必要に応じて誘導及び修正して増幅された光ビーム110を集束アセンブリ122に出力する。集束アセンブリ122は、増幅された光ビーム110を受け取ってターゲット位置105にビーム110を集束させる。
【0047】
一部の実施では、レーザシステム115は、1つ又はそれよりも多くの主パルス、及び一部の場合には1つ又はそれよりも多くのプレパルスを供給する1つ又はそれよりも多くの光増幅器、レーザ、及び/又はランプを含むことができる。各光増幅器は、高い利得で望ましい波長を光学的に増幅することができる利得媒体、励起源、及び内部光学要素を含む。光増幅器は、レーザミラー又はレーザキャビティを形成する他のフィードバックデバイスを有する場合もあれば有していない場合もある。従って、レーザシステム115は、たとえレーザキャビティがない場合でも、レーザ増幅器の利得媒体内の反転分布のために増幅された光ビーム110を生成する。更に、レーザシステム115は、レーザシステム115に十分なフィードバックを供給するレーザキャビティがある場合に、コヒーレントレーザビームである増幅された光ビーム110を生成することができる。「増幅された光ビーム」という用語は、以下のもの、すなわち、単に増幅されるが必ずしもコヒーレントレージングであるというわけではないレーザシステム115からの光及び増幅されかつコヒーレントレージングでもあるレーザシステム115からの光の一方又はそれよりも多くを包含する。
【0048】
レーザシステム115内の光増幅器は、CO
2を含む充填気体を利得媒体として含むことができ、約9100と約11000nmの間の波長で、特に、約10600nmで1000よりも大きいか又はそれに等しい利得で光を増幅することができる。レーザシステム115に使用される適切な増幅器及びレーザは、パルスレーザデバイス、例えば、比較的高い電力、例えば、10kW又はそれより高い電力、及び高いパルス繰返し数、例えば、50kHz又はよりそれよりも高いもので作動し、例えば、DC又はRF励起で、例えば、約9300nm又は約10600nmで放射線を生成するパルス気体放電CO
2レーザデバイスを含むことができる。レーザシステム115内の光増幅器は、より高い電力でレーザシステム115を作動する時に使用することができる水のような冷却システムを含むことができる。
【0049】
光源100は、増幅された光ビーム110が通過してターゲット位置105に到達することを可能にする開口140を有する集光ミラー135を含む。集光ミラー135は、例えば、ターゲット位置105に1次焦点、及びEUV光を光源100から出力することができ、かつ例えば集積回路リソグラフィツール(図示せず)に入力することができる中間位置145に2次焦点(中間焦点とも呼ばれる)を有する楕円面ミラーとすることができる。光源10は、増幅された光ビーム110がターゲット位置105に到達することを可能にすると同時に集束アセンブリ122及び/又はビーム搬送システム120に入るプラズマによって生成されたデブリの量を低減するために、集光ミラー135からターゲット位置に向けてテーパ付きである開放端中空円錐シュラウド150(例えば、気体円錐)を含むことができる。この目的のために、ターゲット位置105に向けて誘導される気体流をシュラウド内で達成することができる。
【0050】
光源100は、液滴位置検出フィードバックシステム156に接続された主コントローラ155、レーザ制御システム157、ビーム制御システム158を含むことができる。光源100は、1つ又はそれよりも多くのターゲット又は液滴撮像器160を含むことができ、ターゲット又は液滴撮像器160は、例えば、ターゲット位置105に関して液滴の位置を示す出力を供給し、かつ液滴位置検出フィードバックシステム156にこの出力を供給し、液滴位置検出フィードバックシステム156は、例えば、液滴単位で又は平均で液滴誤差を計算することができる液滴位置及び軌道を計算することができる。液滴位置検出フィードバックシステム156は、従って、主コントローラ155に入力として液滴位置誤差を供給する。主コントローラ155は、従って、レーザ位置、方向、及び例えばレーザタイミング回路を制御するのに使用することができるタイミング補正信号を例えばレーザ制御システム157に、及び/又は例えばチャンバ130内のビーム焦点の位置及び/又は集束力を変えるためにビーム搬送システム120の増幅された光ビーム位置及び形状を制御するためにビーム制御システム358に供給することができる。
【0051】
ターゲット材料供給システム125は、例えば、望ましいターゲット位置105に到達する液滴における誤差を補正するようにターゲット材料供給装置127によって放出されるような液滴の放出点を修正するために、主コントローラ155からの信号に応答して作動可能であるターゲット材料供給制御システム126を含む。
【0052】
更に、光源100は、パルスエネルギ、波長の関数としてエネルギ分布、波長の特定の帯域内のエネルギ、波長の特定の帯域外のエネルギ、及びEUV強度及び/又は平均電力の角分布を含むがこれらに限定されない1つ又はそれよりも多くのEUV光パラメータを測定する光源検出器165を含むことができる。光源検出器165は、主コントローラ155による使用に向けてフィードバック信号を生成する。フィードバック信号は、例えば、有効かつ効率的なEUV放射のための適切な位置及び時間において適切に液滴を阻止するためにレーザパルスのタイミング及び焦点のようなパラメータにおける誤差を示すことができる。
【0053】
光源100は、光源100の様々な部分を位置合せさせるか、又はターゲット位置105に増幅された光ビーム110を誘導しやすくするのに使用することができるガイドレーザ175を含むことができる。ガイドレーザ175に関連して、光源100は、ガイドレーザ175及び増幅された光ビーム110から光の一部をサンプリングするために集束アセンブリ122内に置かれる測定システム124を含む。他の実施では、測定システム124は、ビーム搬送システム120内に置かれる。測定システム124は、光の部分集合をサンプリングするか又は向け直す光学要素を含むことができ、このような光学要素は、ガイドレーザビーム及び増幅された光ビーム110の電力に耐えることができるあらゆる材料から製造される。ビーム解析システムは、測定システム124及び主コントローラ155で形成され、その理由は、主コントローラ155は、ガイドレーザ175からのサンプリングされた光を解析し、この情報を使用してビーム制御システム158を通じて集束アセンブリ122内の構成要素を調節するからである。
【0054】
従って、要約すると、光源100は、増幅され光ビーム110を生成し、増幅された光ビーム110は、混合物114内のターゲット材料をEUV範囲の光を出射するプラズマに変換するためにターゲット位置105でターゲット混合物を照射するようにビーム経路に沿って誘導される。増幅された光ビーム110は、レーザシステム115の設計及び特性に基づいて判断される特定の波長(光源波長とも呼ばれる)で作動する。更に、増幅された光ビーム110は、ターゲット材料がコヒーレントレーザ光を発生させるためにレーザシステム115に十分なフィードバックを行う時に、又は駆動レーザシステム115がレーザキャビティを形成する適切な光学的フィードバックを含む場合にレーザビームとすることができる。
【0055】
図2を参照すると、例示的な実施では、ターゲット材料供給装置227は、2つのチャンバ、すなわち、第1のチャンバ200(バルク材料チャンバとも呼ばれる)、及びパイプ210により第1のチャンバ200に流体的に結合された第2のチャンバ205(リザーバとも呼ばれる)を含み、パイプ210には、第1のチャンバ200と第2のチャンバ205の間に材料の流れを制御する弁を装着することができる。第1及び第2のチャンバ200、205は、独立した能動圧力レギュレータ202、207を有する気密密封された容積とすることができる。第1及び第2のチャンバ200、205及びパイプ210を第1及び第2のチャンバ200、205及びパイプ210の温度を制御する1つ又はそれよりも多くの加熱器に熱的に結合することができる。更に、装置227は、それぞれのチャンバ200、205の各々内の物質量を検出する1つ又はそれよりも多くのレベルセンサ215、220を含むことができる。レベルセンサ215、220の出力を圧力レギュレータ202、207にも接続される制御システム126に供給することができる。
【0056】
作動時に、オペレータは、第1のチャンバ200にバルク物質225を充填して、バルク物質225が液体、気体、又はプラズマとすることができる流体になるまで第1のチャンバ200に熱的に結合された加熱器を使用して物質225を加熱する。得られる流体は、ターゲット材料、更に、他の非ターゲット粒子を含むターゲット混合物230と呼ぶことができる。非ターゲット粒子は、装置227内の1つ又はそれよりも多くのフィルタ(第1及び第2のフィルタ235、240のような)により取り除かれるターゲット混合物230内の不純物である。流体としてターゲット混合物230を維持するためにパイプ210及び第2のチャンバ205をそれぞれの加熱器により加熱することができる。
【0057】
装置227は、第2のチャンバ205の出力において第2のフィルタ240の後に供給システム245も含む。供給システム245は、第1及び第2のフィルタ235、240を通過したターゲット混合物230を受け取って、ターゲット位置105に液滴214のタイプでターゲット混合物を供給する。この目的のために、供給システム245は、ターゲット混合物の液滴214を形成するためにターゲット混合物230が流出するオリフィス255を定めるノズル250を含むことができる。圧電アクチュエータのようなアクチュエータにより液滴214の出力を制御することができる。更に、供給システム245は、ノズル250の下流で調節のための又は方向付けのための構成要素260を含むことができる。ノズル250及び/又は方向付けのための構成要素260は、ターゲット位置105に液滴214(ターゲット材料及び遥かに少なくなった不純物を含むように濾過されたターゲット混合物230である)を誘導する。
【0058】
制御システム126は、レベルセンサ215、220から入力を受信して、所定の量の物質225を溶融するように加熱器を制御する。制御システム126は、チャンバ200、205の各々の圧力及びパイプ210内の弁の開閉も制御する。第1及び第2のチャンバ200、205の例示的な配置の説明は、米国特許第7,122,816号明細書に見られ、この特許は、全体が引用により本明細書に組み込まれている。
【0059】
上述したように、装置227は、ターゲット混合物230がターゲット混合物230から非ターゲット粒子のような不純物を取り除くために通過させられる第1及び第2のフィルタ235、240を含む。任意的である第1のフィルタ235は、焼結フィルタ又はメッシュフィルタとすることができる。第2のフィルタ240は、以下でより詳細に説明するように、対向する平坦な表面の間に形成された少なくとも1組の均一サイズの貫通孔を含む非焼結非メッシュフィルタであるフィルタとすることができる。第2のフィルタ240は、ターゲット混合物230に露出される表面を有し、第2のフィルタ240の露出表面積は、
図18A及び
図18Bを説明する時により詳細に説明するように、第2のフィルタ240の横断方向広がりとして、同等の横断方向広がりを有する焼結フィルタの露出表面積の少なくとも1/100とすることができる。一部の実施では、第1のフィルタ235も、対向する平面の間に形成された1組の均一サイズの貫通孔を含む非焼結非メッシュフィルタである。
【0060】
第1のフィルタ235は、第1の材料から製造することができ、第2のフィルタ240は、第1の材料と異なる第2の材料で製造することができる。このようにして、第1の材料がターゲット混合物230から非ターゲット粒子を適切に取り除かない場合に、又はターゲット材料が第1の材料を第1のフィルタからターゲット混合物230に浸出させる場合に、第1の材料により適切に得られない利点が得られるように、第1の材料と異なるように第2の材料を選択することができる。従って、第2の材料は、浸出した第1の材料をターゲット混合物230から取り除くか、又はターゲット混合物230から他の非ターゲット粒子をより適切に取り除くように選択することができる。例えば、第1の材料がチタンである場合に、第2の材料はタングステン又はガラスとすることができる。
【0061】
更に、第2のフィルタ240の孔は、第1のフィルタ235の孔の断面幅と異なる断面幅を有することができる。従って、1つの実施では、第2のフィルタ240の孔は、第1のフィルタ235の孔の断面幅よりも小さい断面幅を有する。このようにして、第2のフィルタ240は、ターゲット混合物230内のより小さい非ターゲット粒子を取り除くように設計される。他の実施では、第2のフィルタ240の孔は、第1のフィルタ235の孔の断面幅に等しいかこれよりも大きい断面幅を有する。このようにして、第2のフィルタ240は、第1のフィルタ235によりターゲット混合物230内に導入された非ターゲット粒子を取り除くように設計することができる。
【0062】
第2のフィルタ240の1組の均一サイズの貫通孔の各孔は、ターゲット材料が錫である実施では、10μmよりも小さい断面幅を有することができる。第2のフィルタ240の組内の貫通孔の各々の断面幅は、第2のフィルタ240の組内の他の孔の各々の断面幅から20%を超えずに変動するように構成することができ、このようにして、第2のフィルタ240は、1組の「均一サイズの」孔を有すると呼ぶことができる。更に、第2のフィルタ240の孔の各々の断面幅は、オリフィス255の断面幅よりも小さい。
【0063】
貫通孔の幅は、
図2に説明された縦方向241に垂直である平面である横の平面断面に沿って測定される距離である。縦方向241は、一般的に、第2のチャンバ205からノズル250に向けて進む時のターゲット混合物230が進む方向に沿って延びる。
【0064】
図3を参照すると、別の例示的なターゲット材料供給装置327は、第1のチャンバ300及びパイプ310により第1のチャンバ300に流体的に結合された第2のチャンバ305を含むという点において、装置227と同様に設計される。装置227と装置327を区別する点は、装置327は、第1のチャンバ300と第2のチャンバ305の間に置かれる第1のフィルタ335を含み、一方、装置227の第1のフィルタ235は、第2のチャンバ205と供給システム245の間に存在するという点である。
【0065】
図4を参照すると、別の例示的なターゲット材料供給装置427は、第1のチャンバ400及びパイプ410により第1のチャンバ400に流体的に結合された第2のチャンバ405を含むという点において装置227と同様に設計される。装置227と装置427を区別する点は、装置427は第1のフィルタがなく、第2のチャンバ405と供給システム445の間に置かれるフィルタ440のみを含むという点である。
【0066】
次に、フィルタがどのようにターゲット材料供給装置内に固定されるかの説明と共に、
図2及び
図3の第2のフィルタ240、340又は
図4のフィルタ440とすることができ又は
図2及び
図3のフィルタ235、240及び335、340とすることができる例示的なフィルタの説明を
図5〜
図14Bを参照して行う。まず
図5を参照すると、フィルタ540は、第2のチャンバ505の開口部565の近くに配置される。フィルタ540は、第2のチャンバ505の外面567と供給システム545を収容する保持具571の面569の間に装着される。この装着は、ターゲット混合物530がフィルタ540内であってフィルタ540の縁部周りにはない貫通孔を通過するようにフィルタ540の縁部573が面567、569で気密密封されるというようなものである。例えば、Oリング及び/又は金属ガスケットのようなあらゆる適切な密封システム575を使用して縁部573を面567、569間に気密密封することができる。
【0067】
図6A及び
図6Bも参照すると、フィルタ540は、第2のチャンバ(又はリザーバ505)に面する第1の平坦面677及びノズル550のオリフィス555に面する第2の平坦面679を有する固相のシート状のバルク物質で形成される。バルク物質の材料は、濾過すべきターゲット混合物と適合するように選択され、バルク物質は、金属、金属合金、又は非金属とすることができる。
【0068】
フィルタ540は、バルク物質内に形成されて第2の平坦面679から延びる複数の貫通孔680を含む。孔680は、ターゲット混合物530を保持する第2のチャンバ(又はリザーバ)505に第1の端部681で流体的に結合され、ノズル550のオリフィス555に第2の端部683(第2の平坦な表面679にある)で流体的に結合される。一部の実施では、孔680の全ては、ターゲット混合物がフィルタ540の孔680の全てを完全に通過することができるように貫通孔である。
【0069】
フィルタ540の少なくとも1組の貫通孔680は、断面幅685が互いから最大許容値を上回って変動しないという点において均一サイズである。従って、例えば、各貫通孔680の組の断面幅685は、他の貫通孔680の組の各々の断面幅685から20%を超えずに変動する可能性がある。この例示的な方法により、フィルタ540は、均一サイズの孔を有していない焼結フィルタと異なる設計で形成される。
【0070】
フィルタ540における貫通孔680の数及び貫通孔680の断面幅685は、フィルタ540を通過させるべき特定のターゲット材料、フィルタ540により阻止すべき非ターゲット粒子、又はフィルタ540にわたって維持する必要な圧力降下に基づいて選択することができる。例えば、貫通孔680の数及び貫通孔680の各々の断面幅685は、ターゲット混合物530がフィルタ540とノズル550の間の容積547を満たし、かつターゲット混合物530がノズルオリフィス555を通過した後にフィルタ540にわたる圧力降下を無視することができるように選択することができる。貫通孔680の断面幅685は、幅685が阻止すべき非ターゲット粒子のサイズよりも小さいように、阻止すべき非ターゲット粒子のサイズに基づいて選択することができる。例えば、断面幅685は、約10μm未満とすることができる。
【0071】
更に、孔680は、各貫通孔680がチャンネルを形成するのに十分に長い距離で第2の平坦面679から延びる所定の高さ687を有するという点において「チャンネル」を形成することができる。例えば、一部の実施では、その貫通孔680の断面幅685よりも大きいか又はそれに等しいように特定のチャンネル孔680の高さ687を定めることができる。このようにして、充填材料540は、メッシュと異なる設計で形成され、その理由は、フィルタ540は、少なくとも1つの平坦面677、679を有するからであり、かつフィルタ540の孔680の各々がチャンネルとして形成されたからであり、各チャンネルは、チャンネルの断面幅685の少なくとも75%、少なくともチャンネルの断面幅685の100%、又はチャンネルの断面幅685の100%よりも大きい所定の高さ687を有する。例えば、断面幅685が1μmである場合に、高さ687は、1μmよりも大きいとすることができる、1つの特定の実施形態において、高さ687は、10μmとすることができる。
【0072】
フィルタ540は、この実施では、複数の開口部690も含み、各開口部690は、開口部690が1群691の貫通孔680にリザーバ505を流体的に結合するようにリザーバ505と1群691の貫通孔680に面する第1の平坦面677との間を延びる。各開口部は、断面幅693を有し、群691内の各貫通孔680は、貫通孔680が流体的に結合される開口部690の断面幅693よりも小さい断面幅685を有する。
【0073】
貫通孔680は、円筒形とすることができ、すなわち、円筒形又はほぼ円筒形である断面形状を有することができる。貫通孔680は、軸線689(貫通孔80の縦方向241に垂直)に沿って均一な断面幅685を有することができる。
【0074】
あらゆる適切な方法を使用して貫通孔680を形成することができる。
図7〜
図14Bでは、貫通孔をバルク物質743にエッチングする例示的方法が示されており、段階を以下で詳述する。
【0075】
図7を参照すると、本方法は、第1の平坦面777及び第2の対向する仮り平坦面769を有するバルク物質743から始まる。バルク物質743は、あらゆる規格機械加工又は成形加工処理を使用して形成することができる。バルク物質743は、ターゲット材料に対して有害に反応しないあらゆる適切な材料で製造することができる。従って、ターゲット材料が錫である場合に、バルク物質743は、タングステンとすることができる。更に、1つの実施では、バルク物質743の幅753は、約2mm〜約10mm間とすることができ、バルク物質743の高さ757は、幅753の約10%〜約50%間とすることができ、幅753は、上述の例示的な高さ757に対しては約0.2mm〜約5mm間になる。バルク物質743の幅753及び高さ757は、形成すべきフィルタの用途、ノズルの構成、リザーバ、フィルタ内に形成すべき孔の最終的なサイズ、及びフィルタにわたる圧力差に基づいて選択される。
【0076】
図8A及び
図8Bを参照すると、複数の開口部790は、バルク物質743内に形成され、開口部790は、第1の面777から仮りの第2の表面769に延びる。開口部は、開口部のアレイ(
図8Aに示すような規則正しいパターン)として形成することができ、又は物質743を通してランダムに設けることができる。一部の実施では、開口部790は、フライス加工又は穴加工のような標準的な機械加工処理を使用して形成される。物質743が従来の技術を使用して機械加工するには硬すぎる物質である他の実施では、開口部790は、放電加工(EDM)を使用して形成することができる。他の実施では、開口部790は、リソグラフィ又はエッチング法を使用して形成される。
【0077】
形成される開口部790の数及び各開口部790の幅793は、バルク物質743の圧力限界及び濾過に必要とされる望ましい孔数によって少なくとも部分的に決まる。バルク物質743がタングステンである実施では、開口部790の幅793は、約20μm〜約500μm間の範囲とすることができる。
【0078】
次に
図9を参照すると、開口部790は、各々バルク物質743に対する適切な差動エッチングを示す充填材料物質993で充填される。バルク物質743がタングステンである場合に、充填材料物質993は、リソグラフィ用途で用いられるあらゆるエッチング可能なポリマー又は他の物質とすることができる。
図10を参照すると、充填材料物質993は、仮りの第2の表面769と面一であるように研磨される。次に、
図11に示すように、バルク物質743を構成する材料の層1143を第2の仮設表面769上に堆積させる。従って、一例として、バルク物質743がタングステンで製造される場合に、層1143は、タングステンで製造される。バルク物質743が約1mmの高さ757及び約5mmの幅753を有する実施では、層1143の厚み157は、約5μmと約15μmの間とすることができる。
【0079】
次に、
図12に示すように、例えば、エッチングにより充填材料物質993を取り除いて開口部690を形成する。その後に、
図13A及び
図13Bに示すように、フォトレジスト1395を層1143に付加し、フォトレジスト1395を孔1397でパターン化する。
図14A及び
図14Bを参照すると、バルク物質743は、貫通孔680を形成するためにフォトレジストのパターン化された孔1397をバルク物質743に移動するようにエッチングされる。貫通孔680が形成された後に、フォトレジスト1395を取り除いて、
図6A及び
図6Bに示すように、完成したフィルタを形成する。
【0080】
図15を参照すると、別の実施では、フィルタ1540を毛細管アレイとして形成することができる。フィルタ1540を第2のチャンバ505の開口部1565の近くに配置して、第2のチャンバ505の外面1567と供給システム545を収容する保持具1571の面1569との間に装着する。この装着は、ターゲット混合物530がフィルタ1540内であってフィルタ1540の縁部周りにはない貫通孔を通過するようにフィルタ1540の縁部1573が面1567、1569で気密密封されるように構成される。例えば、Oリング及び/又は金属ガスケットのようなあらゆる適切な密封システム1575を使用して、縁部1573を面1567、1569間に気密密封することができる。
【0081】
図16及び
図17も参照すると、フィルタ1540は、第2のチャンバ(又はリザーバ505)に面する第1の平坦面1677及びノズル550のオリフィス555に面する第2の平坦面1679を有する固相のシート状のバルク物質で形成される。バルク物質1643の材料は、高い圧力差に耐えることができるように選択される。一部の実施では、バルク物質1643は、チタンで製造される。バルク物質1643は、平行化された孔構造体1680に対応する形状を有するテーパのついた通路1669と共に形成され、平行化された孔構造体1680は、フィルタリングすべきターゲット混合物530と適合するあらゆる材料で製造される。一部の実施では、構造体1680は、ガラスのような非金属で製造される。
【0082】
平行化された孔構造体1680は、クラッディング1693及びテーパのついた通路1669に収まる内側領域1697を含み、貫通孔は、内側領域1697内に形成される。領域1697の貫通孔は、フィルタ540の各貫通孔680の断面幅685に同等の断面幅を有することができる。例えば、内側領域1697の各貫通孔の断面幅は、錫のようなターゲット材料に対しては約0.5μm〜約20μm間とすることができる。更に、内側領域1697の各貫通孔の高さは、約1〜10mm間とすることができる。領域1697は、少なくとも10,000個の貫通孔を含むことができる。
【0083】
領域1697に形成された貫通孔は、第2の平坦面1679と第1の平坦面1677の間を延び、かつターゲット混合物530を保持する第2のチャンバ(又はリザーバ)505に第1の端部1681で流体的に結合され、かつノズル550のオリフィス555に第2の端部1683で流体的に結合される。
【0084】
フィルタ1540の少なくとも1組の貫通孔は、断面幅が互いから最大許容値を上回って変動しないという点において均一サイズとすることができる。従って、例えば、各貫通孔の組の断面幅は、他の貫通孔の組の各々の断面から20%を超えずに変動する可能性がある。このようにして、フィルタ1540は、均一サイズの孔を有していない焼結フィルタと異なる設計で形成される。
【0085】
更に、フィルタ1540における貫通孔の数及び貫通孔の各々の断面幅は、フィルタ1540を通過させるべき特定のターゲット材料、フィルタ1540により阻止すべき非ターゲット粒子、又はフィルタ1540にわたって維持する必要な圧力降下に基づいて選択することができる。例えば、貫通孔の数及び貫通孔の各々の断面幅は、ターゲット混合物530がフィルタ1540とノズル550の間の容積1547を満たし、かつターゲット混合物530がノズルオリフィス555を通過した後にフィルタ1540にわたる圧力降下を無視することができるように選択することができる。貫通孔の断面幅は、幅が阻止すべき非ターゲット粒子のサイズよりも小さいように、阻止すべき非ターゲット粒子のサイズに基づいて選択することができる。
【0086】
更に、フィルタ540に関して上述したように、フィルタ1540の貫通孔は、各貫通孔がチャンネルを形成するのに十分に長い十距離で第2の平坦面1683から延びる所定の高さを有するという点で「チャンネル」を形成することができる。例えば、そのチャンネル孔の断面幅よりも大きいか又はそれに等しいように特定のチャンネル孔の高さを形成することができる。このようにして、充填材料1540は、メッシュと異なる設計で形成され、その理由は、フィルタ1540は、少なくとも1つの平坦面1677、1679を有するからであり、かつフィルタ1540の孔の各々がチャンネルとして形成されるからである。各チャンネルは、少なくともチャンネルの断面幅の75%、少なくともチャンネルの断面幅の100%、又はチャンネルの断面幅の100%よりも大きい所定の高さを有する。
【0087】
フィルタ1540の貫通孔は、円筒形とすることができ、すなわち、円筒形又はほぼ円筒形である断面形状を有することができる。更に、貫通孔は、貫通孔の軸線1689に沿って均一な断面幅を有することができる。
【0088】
フィルタ1540の領域1697における貫通孔は、カリフォルニア州キャンベル所在の「Collimated Holes,Inc.」(http://www.collimatedholes.com/products.html)より詳述されるように、ガラス線引法、エッチング法を使用して、又は引抜き管構造を使用して形成される。
【0089】
図18A及び
図18Bも参照すると、フィルタ1840は、フィルタ184と同等の横断方向広がりTEを有する焼結フィルタ1898の隣に示されている。フィルタ1840は、上述のフィルタの一般化表現であり、
図I8Aでは尺度通りに描かれておらず、単に以下の説明のための関連を示すために示されている。横断方向広がりTEは、フィルタ840を通るターゲット混合物の流量により定められた縦方向241に対して横断方向である方向に沿って延びるフィルタ1840又は焼結フィルタ1898のサイズである。フィルタ1840は、縦方向241に対して横断方向である平面に沿って延びる表面1877を有し、焼結フィルタ1898は、縦方向241に対して横断方向である平面に沿って延びる表面1899を有する。表面1877は、フィルタ1840に衝突するターゲット混合物の非ターゲット粒子の少なくとも一部を取り除く貫通孔の近くの表面であり、従って、ターゲット混合物は、表面1877に接触する。
【0090】
ターゲット材料供給装置に使用される時に、フィルタ1840は、ターゲット混合物に露出される表面積を有し、これをフィルタ1840の露出表面積と呼び、焼結フィルタ1898は、ターゲット混合物に露出される表面積を有し、これをフィルタ1898の露出表面積と呼ぶ。フィルタ1840及び焼結フィルタ1898が同じ横断方向広がりを有する状況では、フィルタ1840の露出表面積は、焼結フィルタ1898の露出表面積を有意に下回る。従って、例えば、フィルタ1840及び焼結フィルタ1898が同じ横断方向広がりを有する場合に、フィルタ1840の露出表面積は、焼結フィルタ1898の露出表面積の1/100を下回り、フィルタ1840の露出表面積は、焼結フィルタ1898の露出表面積の1/10,000よりも小さいか、又はフィルタ1840の露出表面積は、焼結フィルタ1898の露出表面積の1/1,000,000よりも小さい。
【0091】
露出表面積のこの著しい低減のために、フィルタ1840は、同じ横断方向広がりの焼結フィルタ1898よりも詰まる可能性が低く、かつ非ターゲット粒子を阻止しながら焼結フィルタ1898よりも簡単にターゲット材料を通過させる。
【0092】
他の実施も、以下の特許請求の範囲内である。
【0093】
例えば、ターゲット材料供給装置127は、1つのチャンバのみ又は2つよりも多いチャンバを有することができる。均一サイズの貫通孔及び/又はより小さい表面積を有するフィルタがターゲット混合物のリザーバとノズルの間に置かれる限り、状況に基づいて、装置27のチャンバのいずれの後にもフィルタを置くことができる。
【0094】
例えば、フィルタ240、340、440は、ふるいを生成するようにチャンネル孔のアレイをミクロ機械加工することにより、ターゲット材料と適合する材料(セラミックのような)のファイバ束を組み込むことにより、ノズルに溶融される石英のより大きい断面内に濾材料(石英のような)を置くことにより、又は原位置フリットフィルタ(例えば、クロマトグラフィー毛細管)を有する石英管を用いて形成することができる。