(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下では、本発明の一実施形態に係る照明制御システム1について説明する。
【0031】
まず、
図1を用いて、照明制御システム1の全体構成について説明する。
なお、
図1に記載する二点鎖線は、その二点鎖線で結ばれた部材が電気的に接続されていることを示している。
【0032】
照明制御システム1は、部屋10内の照明を制御(照明環境を調節)するためのものである。本実施形態において、部屋10は、例えば店舗や事務所等の多くの人が在室するものであり、その内部に略直方体状の空間を形成するものである。
【0033】
照明制御システム1は、主として、複数の照明器具2・2・・・と、複数の快適度検出ダイアル3・3・・・と、制御装置4と、により構成される。
【0034】
照明器具2・2・・・は、部屋10の内部を照らすものである。照明器具2・2・・・は、部屋10の天井に吊設される。照明器具2・2・・・は、部屋10の内部全体を照らすことができるように、互いに適当な間隔をあけて配置される。照明器具2・2・・・は、入力される電圧(入力電圧)を調節することにより、光度を調節(制御)することが可能である。
【0035】
快適度検出ダイアル3・3・・・は、本発明に係る快適度検出手段及び快適度申告手段の一実施形態であり、当該快適度検出ダイアル3・3・・・が配置された位置(測定位置)における「快適度」を検出するものである。快適度検出ダイアル3・3・・・は、部屋10内における快適度を検出する必要がある場所にそれぞれ配置される。
【0036】
ここで、「快適度」とは、人が周囲の環境(照明環境など)から感じる快感/不快感の度合いを示すものである。人が快適と感じるほど快適度は高く、人が不快と感じるほど快適度は低いものとする。また、本実施形態においては人が最も快適と感じる場合の快適度を1、人が最も不快と感じる場合の快適度を0とする。
本実施形態においては、各快適度検出ダイアル3・3・・・の近傍(測定位置)にいる人が、現在の照明環境に対して自分が感じている快適度を当該快適度検出ダイアル3・3・・・で指し示すことによって、当該人の現在の照明環境における快適度を検出することができる。
【0037】
制御装置4は、快適度検出ダイアル3・3・・・によって検出される快適度等に基づいて、照明器具2・2・・・の光度を調節する照明制御を行うものである。制御装置4は、主として、CPU等の演算処理装置や、RAMやROM等の記憶装置や、I/O等の入出力装置等により構成される。
【0038】
制御装置4は、照明器具2・2・・・とそれぞれ電気的に接続される。そして、制御装置4は、照明器具2・2・・・への入力電圧の調節に関する信号(コマンド)を発信することができる。
なお、
図1においては、図面の簡略化のため、1つの照明器具2だけが制御装置4と二点鎖線で結ばれているが、実際には全ての照明器具2・2・・・と制御装置4とが電気的に接続されている。
【0039】
制御装置4は、快適度検出ダイアル3・3・・・とそれぞれ電気的に接続される。そして、制御装置4は、快適度検出ダイアル3・3・・・による検出結果(検出された快適度)に関する信号を受信することができる。
なお、
図1においては、図面の簡略化のため、1つの快適度検出ダイアル3だけが制御装置4と二点鎖線で結ばれているが、実際には全ての快適度検出ダイアル3・3・・・と制御装置4とが電気的に接続されている。
【0040】
また、制御装置4には、部屋10内の照明を制御(照明環境を調節)するための種々のデータが記憶される。より詳細には、制御装置4には、各照明器具2・2・・・の入力電圧と光度との関係に関するデータや、照明器具2・2・・・の位置及び特性並びに快適度検出ダイアル3・3・・・の位置に関する情報や照明器具2・2・・・・の配光曲線(照明器具2から空間の各方向への光度分布に関する情報)等が記憶される。
【0041】
次に、
図1から
図8までを用いて、上述の如く構成された照明制御システム1による、部屋10内の照明の制御の様子(照明制御方法)について説明する。
なお、以下では、説明の簡略化のため、照明制御システムは
図1に示した照明器具2・2・・・及び快適度検出ダイアル3・3・・・のうち、第一照明器具2a及び第二照明器具2b、並びに第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3bのみを用いて部屋10内の照明の制御を行うものとする。また、第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3bの近傍(測定位置)にはそれぞれ人が存在し、当該各人は自分が感じる快適度を当該第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3bで随時指し示すものとする。
【0042】
図2のステップS100において、制御装置4は、第一照明器具2a及び第二照明器具2bの位置及び特性に関する情報を読み込む。
具体的には、制御装置4は、第一照明器具2a及び第二照明器具2bの部屋10における位置に関する情報を読み込む。当該第一照明器具2a及び第二照明器具2bの位置に関する情報は、照明の制御を開始する以前に予め制御装置4に記憶されている。
また、制御装置4は、第一照明器具2a及び第二照明器具2bの特性として、配光曲線(照明器具2から空間の各方向への光度分布に関する情報)を読み込む。当該第一照明器具2a及び第二照明器具2bの配光曲線は、照明の制御を開始する以前に予め制御装置4に記憶されている。第一照明器具2a及び第二照明器具2bの配光曲線を用いることにより、当該第一照明器具2a及び第二照明器具2bに対する所定の位置(相対位置)における照度を推定することができる。
制御装置4は、上記処理を行った後、ステップS101に移行する。
【0043】
ステップS101において、制御装置4は、第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3bの位置に関する情報を読み込む。
具体的には、制御装置4は、第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3bの部屋10における位置に関する情報を読み込む。当該第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3bの位置に関する情報は、照明の制御を開始する以前に予め制御装置4に記憶されている。
制御装置4は、上記処理を行った後、ステップS102に移行する。
【0044】
ステップS102において、制御装置4は、照明パターンの初期設定を行う。ここで、照明パターンとは、各照明器具2・2(第一照明器具2a及び第二照明器具2b)に付与する入力電圧の組合せのことを意味する。また、照明パターンの初期設定とは、当該入力電圧の初期値を設定(決定)することを意味する。
【0045】
本実施形態において制御装置4は、照明パターンとして、各快適度検出ダイアル3・3(第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3b)が配置されている各測定位置における照度が750(lx)(
図3(a)の点p1参照)になるような入力電圧を算出し、当該入力電圧を初期値として暫定的に設定(決定)する。本実施形態においては、便宜上、当該照度(750(lx))を、後述する予測快適照度PEjの初期値(ステップS105の処理参照)であるものとする。
なお、本実施形態においては、第一快適度検出ダイアル3aが配置されている測定位置における照度を照度L1、第二快適度検出ダイアル3bが配置されている測定位置における照度を照度L2とする。
【0046】
この各測定位置における照度が750(lx)になるような入力電圧は、第一照明器具2a及び第二照明器具2bに対する第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3bの相対位置、並びに第一照明器具2a及び第二照明器具2bの配光曲線に基づいて算出される。
【0047】
ここで、当該入力電圧を算出する場合、部屋10に存在する遮蔽物や外乱(例えば、部屋10の外部からの光の有無)等を考慮していない。すなわち、当該算出された入力電圧は、各測定位置における照度が750(lx)になると「推定」される入力電圧であって、実際に第一照明器具2a及び第二照明器具2bに当該入力電圧を付与した際に、各測定位置における照度が750(lx)になっているとは限らない。
このように、本実施形態に係る照明制御システム1においては、各測定位置における実際の照度がいくらになっているのか分からなくても、以下で述べるように各測定位置に存在する人の好みの照明環境となるように制御することができる。
【0048】
制御装置4は、上記処理を行った後、ステップS103に移行する。
【0049】
ステップS103において、制御装置4は、ステップS102において設定した照明パターンで第一照明器具2a及び第二照明器具2bの初期光度を調節する。すなわち、各測定位置における照度が750(lx)になると推定される入力電圧を、第一照明器具2a及び第二照明器具2bに付与する。
制御装置4は、上記処理を行った後、ステップS104に移行する。
【0050】
ステップS104において、制御装置4は、第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3bによる検出結果を取得し、平均快適度Kを算出する。
すなわち、制御装置4は、ステップS103において調節された第一照明器具2a及び第二照明器具2bからの光を受けて、第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3bの近傍(測定位置)に存在する人が感じている快適度kj(快適度k1及び快適度k2)をそれぞれ検出する。なお、このとき検出される快適度kjは近傍の照度だけでなく、周囲の明るさ感(照明の点灯の仕方)に対する評価も含んでいると予測できる。
本実施形態においては、第一快適度検出ダイアル3aにより指し示された快適度k1=0.4、第二快適度検出ダイアル3bにより指し示された快適度k2=0.2であるものとする(
図3(a)の点p1参照)。
【0051】
また、制御装置4は、第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3bにより指し示された快適度k1及び快適度k2の平均値である平均快適度Kを算出する。本実施形態においては、平均快適度K(快適度k1及び快適度k2の平均値)=0.3となる(
図3(a)の点p1参照)。
【0052】
制御装置4は、上記ステップS104の処理を行った後、ステップS105に移行する。
【0053】
ステップS105において、制御装置4は、予測快適照度PEjを決定する。
以下、このステップS105の処理について詳細に説明する。
【0054】
まず、制御装置4は、次に設定すべき第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3bの測定位置における照度、すなわち、第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3bの測定位置に存在する人の快適度が改善すると考えられる照度(予測快適照度PEj)を、生体ゆらぎ理論を用いて決定する。以下詳細に説明する。
【0055】
制御装置4は、以下の数1に基づいて、次に設定すべき第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3bの測定位置における照度(予測快適照度PEj(PE1及びPE2))をそれぞれ決定する。
【0057】
なお、tは1から始まる自然数であり、制御装置4により
図2におけるステップs105からステップS109までの処理(以下、この処理(制御)を単に「照明制御」と記す)が繰り返されるごとにtは1ずつ増加するものとする。すなわち、本実施形態においては、t=1の場合、予測快適照度PEj(予測快適照度PE1・PE2)はそれぞれ初期値である750(lx)である。
【0058】
ここで、上記数1のうちPAjは、以下の数2に基づいて算出される、過去の快適度kjが高かった時(本実施形態においては、上位5位まで)の予測快適照度PEjの重み付き平均である。
【0060】
ここで、重み係数wkは、快適度kjが高いほど大きくなるように予め定められる係数である。例えば、快適度kjが最も高かった場合(順位が1位)はwk=0.52、快適度kjが次に高かった場合(順位が2位)はwk=0.26、快適度kjが次に高かった場合(順位が3位)はwk=0.13、快適度kjが次に高かった場合(順位が4位)はwk=0.06、快適度kjが次に高かった場合(順位が5位)はwk=0.03と定められる。
【0061】
なお、重み付き平均PAjを算出する際に用いる過去の予測快適照度PEjの個数が5個に満たない場合は、上記数2において5個の予測快適照度PEjの重み付き平均PAjを算出することができない。この場合には、当該算出する時点で存在する(5個未満の)過去の予測快適照度PEjだけを用いて重み付き平均PAjを算出する。また、この場合の重み係数wkも、当該算出する時点で存在する(5個未満の)過去の予測快適照度PEjと同じ個数だけ予め定められる。
【0062】
このように上記数1は、前回の予測快適照度と、過去の予測快適照度から算出された重み付き平均と、の内分点の近傍(より詳細には、当該内分点を基準とするノイズηjの範囲内)において、次の予測快適照度を決定するものである。
【0063】
上記実施形態において、次の(すなわち、t=2における)予測快適照度PEj(2)を算出する場合、過去の予測快適照度PEjはPEj(1)=750(lx)の1つしかないため、重み係数w=1.0とされ、その重み付き平均も750(lx)となる。
【0064】
また、本実施形態においては、内分ε=0.5であるものとする。すなわち、ノイズηjは、前回の予測快適照度と、過去の予測快適照度から算出された重み付き平均と、の中点を基準に与えられる。
【0065】
なお、内分ε(内分点)の決め方は、使用する場所や条件によって適宜変更することが可能である。例えば、(予測快適照度の重み付き平均PAjを計算している)上位5つの平均快適度Kと前回の快適度kjに基づいて調整することで、より適した内分εを決定することが可能である。
【0066】
上記ステップS105(t=2における予測快適照度PEj(2)を決定する場合)においては、前回の予測快適照度PEj(1)と、過去の予測快適照度から算出された重み付き平均は共に750(lx)であるため、ノイズηjの基準は前回の予測快適照度PEj(1)と同じ点(
図3(a)及び(b)の点p1)となる。
【0067】
制御装置4は、
図3(b)の点p1を基準とするノイズηjの範囲内(
図3(b)に二点鎖線で示した範囲内)から、次の予測快適照度PEj(2)を決定する。
【0068】
ここで、ノイズηjは、例えば以下の数3のような正規分布で設定することができる。また、ノイズηjの範囲は、数3に示す分散σjによって決定される。
【0070】
また、上記数3における分散は、例えば以下の数4を用いて決定される。
【0072】
数4をグラフで表すと、
図4に示すようになる。分散は、過去の快適度kjの最高値cjが低いときほど大きくなり、広範囲なノイズηjを生成する。これによって、過去の快適度kjの最高値cjが低いときは次の予測快適照度PEjを広範囲から探索することができ、ひいては快適度kjをより早く向上(改善)させることができる。
【0073】
本実施形態においては、制御装置4は、次の予測快適照度を、PE1(2)=450(lx)、PE2(2)=300(lx)とそれぞれ決定するものとする(
図5(a)の点p2参照)。
【0074】
制御装置4は、上記ステップS105の処理を行った後、ステップS106に移行する。
【0075】
ステップS106において、制御装置4は、次の照明パターン(各照明器具2・2(第一照明器具2a及び第二照明器具2b)に付与する入力電圧)を決定する。
【0076】
制御装置4は、ステップS105において決定した予測快適照度PEj及び以下の数5に基づいて、次の照明パターン、すなわち次に各照明器具2・2(第一照明器具2a及び第二照明器具2b)に付与する入力電圧sを決定する。
【0078】
ここで、上記数5のうちPj(s)は、照明器具2に入力電圧sを付与したときに推定される測定位置の照度(照明器具2および快適度検出ダイヤル3の位置と照明器具2の配光曲線から計算される照度)である。制御装置4は、上記数5を最急降下法等の数値解析手法により計算し、最適な入力電圧sが決定される。
【0079】
制御装置4は、上記ステップS106の処理を行った後、ステップS107に移行する。
【0080】
ステップS107において、制御装置4は、ステップS106において決定した照明パターン(入力電圧)で第一照明器具2a及び第二照明器具2bの光度を調節する。
【0081】
当該照明パターンで第一照明器具2a及び第二照明器具2bの光度を調節した場合、第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3bの測定位置における照度は
図5に示す点P2の照度になると推定される。当該第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3bの測定位置における照度はあくまで推定されるものであり、本実施形態においては当該測定位置における実際の照度をセンサ等により検出することは無い。すなわち、部屋10に存在する遮蔽物や外乱等によって、推定される照度と実際の照度とに差異が生じている可能性があるが、本実施形態に係る照明制御システムは当該差異を考慮するものではない。
【0082】
制御装置4は、上記ステップS107の処理を行った後、ステップS108に移行する。
【0083】
ステップS108において、制御装置4は、第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3bによる検出結果を取得し、平均快適度Kを算出する。
すなわち、制御装置4は、ステップS107において調節された第一照明器具2a及び第二照明器具2bからの光を受けて、第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3bの近傍(測定位置)に存在する人が感じている快適度kj(快適度k1及び快適度k2)をそれぞれ検出し、当該快適度kjの平均値(平均快適度)Kを算出する。
本実施形態においては、平均快適度K=0.2であるものとする(
図5(a)の点p2参照)。
制御装置4は、上記処理を行った後、ステップS109に移行する。
【0084】
ステップS109において、制御装置4は、再度照明器具2・2・・・の光度を調節(制御)する必要があるか否かを判定する。
具体的には、ステップS108において算出された平均快適度Kが予め設定された目標快適範囲内に入っているか否かを判定する。制御装置4は、平均快適度Kが目標範囲内に入っている場合、再度照明器具2・2・・・の光度を調節(制御)する必要はないと判定する。
制御装置4は、平均快適度Kが目標快適範囲内に入っていると判定した場合、再度照明器具2・2・・・の光度を調節(制御)する必要はないと判定し、照明の制御をすることなく数秒後にステップS109の処理を再度行う。
制御装置4は、平均快適度Kが目標快適範囲内に入っていないと判定した場合、再度照明器具2・2・・・の光度を調節(制御)する必要があると判定し、ステップS105に移行する。
【0085】
本実施形態においては、目標快適範囲は、平均快適度K>0.8であるものとする。上記ステップS108において算出された平均快適度Kは0.2であるため、当該平均快適度Kは目標快適範囲内に入っていない。このため、制御装置4は、ステップS105に移行する。
【0086】
ステップS105において、制御装置4は、次に設定すべき第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3bの測定位置における照度、すなわち、第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3bの測定位置に存在する人の快適度が改善すると考えられる照度(予測快適照度PEj)を、生体ゆらぎ理論を用いて決定する。
以下、このステップS105の処理について詳細に説明する。
【0087】
制御装置4は、前述の数1に基づいて、次に設定すべき第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3bの測定位置における照度(予測快適照度PEj(PE1及びPE2))をそれぞれ決定する。
【0088】
ここで、数1のうち、前述の数2で示された項は、過去の快適度kjが高かった時(本実施形態においては、上位5位まで)の予測快適照度PEjの重み付き平均である。
【0089】
上記実施形態において、次の(すなわち、t=3における)予測快適照度PEj(3)を算出する場合、過去の予測快適照度PEj(数2におけるPEk)としてはPE1とPE2(
図5(b)における点p1及び点p2)の2つの予測快適照度PEjがあり、当該2つの予測快適照度PEjに対応して2つの快適度kjが検出されている。よって、快適度kjが高い(順位が1位である)予測快適照度PEjに対応する重み係数wkを例えば0.7、快適度kjが低い(順位が2位である)予測快適照度PEjに対応する重み係数wkを例えば0.3とする。この場合、過去の快適度kjが高かった時の予測快適照度PEjの重み付き平均は、
図5(b)の点r2となるものとする。
【0090】
また、本実施形態においては、内分ε=0.5であるものとしたので、ノイズηjの基準は、前回の予測快適照度PEj(2)(すなわち、
図5(b)及び
図6における点p2)と、過去の快適度kjが高かった時の予測快適照度PEjの重み付き平均PAj(すなわち、
図5(b)及び
図6における点r2)と、の中点M2となる(
図6参照)。
【0091】
制御装置4は、
図7(a)の中点M2を基準とするノイズηjの範囲内(
図7(a)に二点鎖線で示した範囲内)から、次の予測快適照度PEj(3)を決定する。本実施形態においては、制御装置4は、次の予測快適照度を、PE1(3)=1200(lx)、PE2(3)=600(lx)とそれぞれ決定するものとする(
図7(a)の点p3参照)。
【0092】
制御装置4は、上記ステップS105の処理を行った後、ステップS106に移行する。
【0093】
ステップS106において、制御装置4は、ステップS105において決定した予測快適照度PEj及び前述の数5に基づいて、次の照明パターン、すなわち次に各照明器具2・2(第一照明器具2a及び第二照明器具2b)に付与する入力電圧sを決定する。
制御装置4は、上記処理を行った後、ステップS107に移行する。
【0094】
ステップS107において、制御装置4は、ステップS106において決定した照明パターン(入力電圧)で第一照明器具2a及び第二照明器具2bの光度を調節する。当該照明パターンで第一照明器具2a及び第二照明器具2bの光度を調節した場合、第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3bの測定位置における照度は
図7に示す点P3の照度になると推定される。
制御装置4は、上記処理を行った後、ステップS108に移行する。
【0095】
ステップS108において、制御装置4は、第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3bによる検出結果を取得し、平均快適度Kを算出する。
本実施形態においては、平均快適度K=0.7であるものとする(
図7(a)の点p3参照)。
制御装置4は、上記処理を行った後、ステップS109に移行する。
【0096】
ステップS109において、制御装置4は、再度照明器具2・2・・・の光度を調節(制御)する必要があるか否かを判定する。制御装置4は、平均快適度Kが目標範囲内に入っている場合、再度照明器具2・2・・・の光度を調節(制御)する必要はないと判定する。
【0097】
本実施形態においては、目標快適範囲はK>0.8であり、上記ステップS108において算出された平均快適度Kは0.7であるため、当該平均快適度Kは目標快適範囲内に入っていない。このため、制御装置4は、ステップS105に移行する。
【0098】
ステップS105において、制御装置4は、次に設定すべき第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3bの測定位置における照度、すなわち、第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3bの測定位置に存在する人の快適度が改善すると考えられる照度(予測快適照度PEj)を、生体ゆらぎ理論を用いて決定する。
以下、このステップS105の処理について詳細に説明する。
【0099】
制御装置4は、前述の数1に基づいて、次に設定すべき第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3bの測定位置における照度(予測快適照度PEj(PE1及びPE2))をそれぞれ決定する。
【0100】
ここで、数1のうち、前述の数2で示された項は、過去の快適度kjが高かった時(本実施形態においては、上位5位まで)の予測快適照度PEjの重み付き平均である。
【0101】
上記実施形態において、次の(すなわち、t=4における)予測快適照度PEj(4)を算出する場合、過去の予測快適照度PEj(数2におけるPEk)としてはPE1、PE2及びPE3(
図7(b)における点p1、点p2及び点p3)の3つの予測快適照度PEjがあり、当該3つの予測快適照度PEjに対応して3つの快適度kjが検出されている。よって、快適度kjが高い(順位が1位である)予測快適照度PEjに対応する重み係数wkを例えば0.6、快適度kjが次に高い(順位が2位である)予測快適照度PEjに対応する重み係数wkを例えば0.3、とする。快適度kjが低い(順位が3位である)予測快適照度PEjに対応する重み係数wkを例えば0.1とする。この場合、過去の快適度kjが高かった時の予測快適照度PEjの重み付き平均は、
図7(b)の点r3となるものとする。
【0102】
また、本実施形態においては、内分ε=0.5であるものとしたので、ノイズηjの基準は、前回の予測快適照度PEj(3)(すなわち、
図7(b)及び
図8における点p3)と、過去の快適度kjが高かった時の予測快適照度PEjの重み付き平均PAj(すなわち、
図7(b)及び
図8における点r3)と、の中点M3となる(
図8参照)。
【0103】
制御装置4は、
図8の中点M3を基準とするノイズηjの範囲内から、次の予測快適照度PEj(4)を決定する。
【0104】
上述の如く、制御装置4は、平均快適度Kが予め設定された目標範囲(K>0.8)内となるまで、照明制御(ステップS105からステップS109までの処理)を繰り返し行う。このようにして、制御装置4は、各快適度検出ダイアル3・3(第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3b)により検出される快適度がいずれも高くなる(改善される)ように制御することができる。
【0105】
また、上述の如く、制御装置4は、各測定位置における照度が予測快適照度PEjとなると推定される場合の入力電圧sを算出し(ステップS105及びステップS106)、当該入力電圧sに基づいて各照明器具2・2・・・の光度を調節している(ステップS107)。すなわち、推定される予測快適照度PEjと各測定位置における実際の照度には差異が生じている可能性もあるが、制御装置4は当該差異を考慮せずに照明制御を行っている。しかしながら、当該差異があったとしても、各測定位置に存在する人の快適度kjは検出することができる(ステップS108)ため、当該快適度kjに基づいて照明制御を繰り返すことで、当該快適度kjを改善することができる。すなわち、本実施形態に係る照明制御システムにおいては、各測定位置における実際の照度を検出し、当該照度を調整しなくても快適度kjを改善することができるため、制御を簡素化することが可能となる。
【0106】
以上の如く、本実施形態に係る照明制御システム1は、
光度の調節が可能な複数の照明器具2・2・・・と、
複数の測定位置における快適度kjをそれぞれ検出する複数の快適度検出ダイアル3・3・・・(快適度検出手段)と、
各照明器具2・2・・・の光度を調節するための入力電圧sを算出すると共に、当該入力電圧sに基づいて各照明器具2・2・・・の光度を調節する照明制御を繰り返すことにより、各快適度検出ダイアル3・3・・・により検出される快適度kjを改善する制御装置4と、
を具備する照明制御システム1であって、
制御装置4は、
各照明器具2・2・・・の位置及び特性並びに前記複数の測定位置を予め記憶し、
繰り返し行われる前記照明制御において、前記複数の測定位置における照度を、快適度kjが改善すると思われる予測快適照度PEjとなるように調節する際、
各照明器具2・2・・・の位置及び特性、前記複数の測定位置並びに設定される入力電圧sに基づいて推定される照度Pj(s)と、前記複数の測定位置における予測快適照度PEjと、の差が最小となる入力電圧sを算出するものである。
このように構成することにより、実際に各測定位置における照度が予測快適照度PEjとなっているか否かを考慮することなく照明制御を行うことができるため、簡易な制御によって任意の位置(複数の測定位置)で適切な照明環境を得ることができ、ひいては快適度kjを改善することができる。
【0107】
また、制御装置4は、
次の照明制御における予測快適照度PEjを算出する際に、生体ゆらぎ理論を取り入れるものである。
このように構成することにより、複数の測定位置の照度をどう調節すれば快適度kjを改善できるか不明(例えば、快適度kjの値だけでは、照度を上げれば当該快適度kjが改善するのか照度を下げれば当該快適度kjが改善するのかが不明)であっても、当該位置で適切な照明環境を得ることができ、ひいては快適度kjを改善することができる。
【0108】
また、制御装置4は、
前記照明制御が行われるたびに検出される快適度kjの順位に基づいて定められている重み係数wkと、当該快適度kjが検出された際の予測快適照度PEjと、に基づいて予測快適照度PEjの重み付き平均PAjを算出し、
予測快適照度PEjの重み付き平均PAj(より詳細には、重み付き平均PAj、前回の予測快適照度PEj及び快適度から計算されたノイズ)に基づいて、次の照明制御における予測快適照度PEjを算出するものである。
このように構成することにより、次の照明制御における予測快適照度PEjを算出する際により快適になると推定される数値が算出されるため、より素早く快適度kjを改善することができる。
【0109】
また、制御装置4は、
予測快適照度PEjの重み付き平均PAjと前回の照明制御における予測快適照度PEjとの内分点の近傍の値を、前記次の照明制御における予測快適照度PEjとするものである。
このように構成することにより、次の照明制御における予測快適照度PEjを算出する際により快適になると推定される数値が算出されるため、より素早く快適度kjを改善することができる。
【0110】
また、照明制御システム1は、
快適度検出手段として、
人が自らの快適度を申告することが可能な快適度検出ダイアル3(快適度申告手段)を用いるものである。
このように構成することにより、リアルタイムに快適度を改善することができる。
【0111】
また、本実施形態に係る照明制御方法は、
光度の調節が可能な複数の照明器具2・2・・・と、
複数の測定位置における快適度kjをそれぞれ検出する複数の快適度検出ダイアル3・3・・・(快適度検出手段)と、
を用いて、
各照明器具2・2・・・の光度を調節するための入力電圧sを算出する(ステップS105及びステップS106)と共に、当該入力電圧sに基づいて各照明器具2・2・・・の光度を調節する(ステップS107)照明制御を繰り返すことにより、各快適度検出ダイアル3・3・・・により検出される快適度kj(ステップS108)を改善する照明制御方法であって、
各照明器具2・2・・・の位置及び特性並びに前記複数の測定位置を予め記憶する工程(ステップS100及びステップS101)と、
繰り返し行われる前記照明制御において、各照明器具2・2・・・の位置及び特性、前記複数の測定位置並びに設定される入力電圧sに基づいて推定される照度Pj(s)と、前記複数の測定位置における快適度kjが改善すると思われる予測快適照度PEjと、の差が最小となる入力電圧sを算出する工程(ステップS105及びステップS106)と、
当該算出された入力電圧sに基づいて各照明器具2・2・・・の光度を調節する工程(ステップS107)と、
を含むものである。
このように構成することにより、実際に各測定位置における照度が予測快適照度PEjとなっているか否かを考慮することなく照明制御を行うことができるため、簡易な制御によって任意の位置(複数の測定位置)で適切な照明環境を得ることができ、ひいては快適度kjを改善することができる。
【0112】
また、本実施形態に係る照明制御方法は、
次の照明制御における予測快適照度PEjを算出する際に、生体ゆらぎ理論を取り入れるものである。
このように構成することにより、複数の測定位置の照度をどう調節すれば快適度kjを改善できるか不明(例えば、快適度kjの値だけでは、照度を上げれば当該快適度kjが改善するのか照度を下げれば当該快適度kjが改善するのかが不明)であっても、当該位置で適切な照明環境を得ることができ、ひいては快適度kjを改善することができる。
【0113】
また、本実施形態に係る照明制御方法は、
前記照明制御が行われるたびに検出される快適度kjの順位に基づいて定められる重み係数wkと、当該快適度kjが検出された際の予測快適照度PEjと、に基づいて前記予測快適照度PEjの重み付き平均PAjを算出し、
予測快適照度PEjの重み付き平均PAj(より詳細には、重み付き平均PAj、前回の予測快適照度PEj及び快適度から計算されたノイズ)に基づいて、次の照明制御における予測快適照度PEjを算出するものである。
このように構成することにより、次の照明制御における予測快適照度PEjを算出する際により快適になると推定される数値が算出されるため、より素早く快適度kjを改善することができる。
【0114】
また、本実施形態に係る照明制御方法は、
予測快適照度PEjの重み付き平均PAjと前回の照明制御における予測快適照度PEjとの内分点の近傍の値を、前記次の照明制御における予測快適照度PEjとするものである。
このように構成することにより、次の照明制御における予測快適照度PEjを算出する際により快適になると推定される数値が算出されるため、より素早く快適度kjを改善することができる。
【0115】
また、本実施形態に係る照明制御方法は、
快適度検出手段として、
人が自らの快適度を申告することが可能な快適度検出ダイアル3(快適度申告手段)を用いるものである。
このように構成することにより、リアルタイムに快適度を改善することができる。
【0116】
なお、本実施形態に係る照明制御システム1及び照明制御方法は、略直方体状の空間を形成する部屋10に適用されるものとしたが、本発明の適用範囲はこれに限るものではなく、その他の形状の部屋、ベランダ、屋外に設置されたテント等にも広く適用することができる。
【0117】
また、本実施形態に係る照明器具2・2・・・は、部屋10の天井に吊設されるものとしたが、本発明に係る照明器具はこれに限るものではなく、例えば部屋10の側壁に取り付けられるものや、部屋10の床やテーブル上に置かれるものであっても良い。
【0118】
また、本実施形態においては、説明の簡略化のため第一照明器具2a及び第二照明器具2b、並びに第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3bのみを用いて部屋10内の照明の制御を行うものとしたが、本発明はこれに限るものではなく、3つ以上の照明器具2・2・・・及び3つ以上の快適度検出ダイアル3・3・・・を用いて照明の制御を行うこともできる。
【0119】
また、本実施形態に係る照明器具2・2・・・及び快適度検出ダイアル3・3・・・は、
図1に示されるように配置したが、本発明はこれに限るものではなく、それぞれ任意の位置に配置することができる。
【0120】
また、本実施形態に係る照明器具2・2・・・の位置及び特性並びに快適度検出ダイアル3・3・・・の位置に関する情報は、照明の制御を開始する以前に予め制御装置4に記憶されているものとしたが、本発明はこれに限るものではない。例えば、照明の制御を開始する以前に、照明器具2・2・・・及び快適度検出ダイアル3・3・・・の位置を別途設けたセンサや映像等で検出して記憶する構成とすることも可能である。
【0121】
また、本実施形態に係る制御装置4は、照明器具2・2・・・の特性として配光曲線(照明器具2から空間の各方向への光度分布に関する情報)を読み込む(ステップS100)ものとしたが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、照明器具2・2・・・の特性は厳密な配光曲線に限るものではなく、照明器具2・2・・・の光度に基づいて任意の位置(測定位置)におけるおおよその照度を推定することが可能な情報であれば良い。
【0122】
また、本実施形態における重み係数wkや内分εの値は一例であり、その値は任意に設定することができる。例えば、内分εは予測快適照度PEjの重み付き平均PAjを求めたときの平均快適度と前回の快適度のうち高い方に近付くように設定することも可能である。
【0123】
また、本実施形態に係る快適度kjは、快適度検出ダイアル3・3・・・によって検出されるものとした(つまり、本発明に係る快適度検出手段として快適度検出ダイアル3・3・・・を例示した)が、本発明はこれに限るものではない。すなわち、快適度は、人が周囲の環境から感じる快感/不快感の度合いを示すものであれば良く、例えば、部屋に在室している人の位置、並びに体温、心拍数、血圧、発汗量、表情の変化、行動等を検出(観察)し、それに基づいて快適度を算出しても良い。なお、人の表情の変化や行動等を検出するシステムとしては、公知(市販)の表情認識手段(表情認識システム)等を適用することが可能である。
特に、快適度検出手段として、人の表情の変化から快適度を検出する表情認識手段を用いることにより、人が自ら意識した自己申告をすることなく無意識の表情の変化に応じて照明が制御され、快適度を改善することができる。
【0124】
また、上記実施形態においては、生体ゆらぎ理論を用いた照明制御システム1による照明の制御の様子(照明制御方法)を説明したが、生体ゆらぎ理論に代えて例えばSA(Simulated Annealing:焼きなまし法)を用いて制御を行うことも可能である。
【0125】
なお、上記実施形態においては、ステップS106において決定した照明パターン(入力電圧)で第一照明器具2a及び第二照明器具2bの光度を調節(ステップS107)した後に、第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3bによる検出結果を取得する(ステップS108)ものとした。
しかしながら、上記ステップS107における光度の調節を行っている最中に、第一快適度検出ダイアル3a及び第二快適度検出ダイアル3bによる検出結果を取得する構成とすることも可能である。
この場合、上記ステップS107における光度の調節を行っている最中に平均快適度Kが目標快適範囲内(K>0.8)に入った時点で光度の調節を停止する。これによって、ステップS106において決定した照明パターン(入力電圧)となるように調節するまでもなく快適度kjが改善された場合は、その時点で光度の調節を停止することができ、無駄な処理を省いて素早く制御を収束させることが可能となる。
【0126】
また、例えば、上記ステップS107における光度の調節を行っている最中に、過半数の人(快適度検出ダイアル3・3・・・)による検出結果(快適度kj)が0.8以上になった時点でステップS105に移行し、次に設定すべき予測快適照度PEjを算出する構成とすることも可能である。
これによって、比較的快適度kjが改善してきた時点で再度予測快適照度PEjを算出することができるため、無駄な処理を省いて素早く制御を収束させることが可能となる。
【0127】
また、例えば、上記ステップS107における光度の調節を行っている最中における、各測定位置における照度(照明パターンから予測される照度)と快適度kjとの関係を記憶しておき、当該データを後の制御(例えば、ステップS105における予測快適照度PEjの重み付き平均PAjの算出等)に用いる構成とすることも可能である。
これによって、上記ステップS107における光度の調節を行っている最中のデータを有効利用することができ、ひいては素早く制御を収束させることが可能となる。
【0128】
また、例えばステップS109において再度照明の制御を行う必要がある否かの判定は、平均快適度Kが目標快適範囲内に入っているか否か(平均快適度K>0.8か否か)で判断したが、各快適度kj(本実施形態では、快適度k1および快適度k2)が全て、目標快適範囲内(kj>0.8)であるか否かで判定する仕様とすることも可能である。