【実施例】
【0033】
(レジストの現像液がアルカリ水溶液によるプロセスでの評価)
合成例1
テトラエトキシシラン15.21g(70mol%)、メチルトリエトキシシラン3.72g(20mol%)、フェニルトリメトキシシラン2.07g(10mol%)、アセトン31.49gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸6.95gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート42.00gを加え、反応副生物であるエタノール、メタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(1−1)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw1100であった。
【0034】
合成例2
テトラエトキシシラン15.21g(70mol%)、メチルトリエトキシシラン4.65g(25mol%)、フェニルトリメトキシシラン1.03g(5mol%)、アセトン31.33gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸6.95gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート42.00gを加え、反応副生物であるエタノール、メタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(1−1)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw1300であった。
【0035】
合成例3
テトラメトキシシラン11.11g(70mol%)、メチルトリメトキシシラン3.55g(25mol%)、フェニルトリメトキシシラン1.03g(5mol%)、アセトン23.55gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸6.95gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート32.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(1−1)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw1300であった。
【0036】
合成例4
テトラメトキシシラン11.11g(70mol%)、メチルトリメトキシシラン2.84g(20mol%)、4−メトキシフェニルトリメトキシシラン2.38g(10mol%)、アセトン24.50gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸6.95gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート32.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(1−2)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw1200であった。
【0037】
合成例5
テトラメトキシシラン11.11g(70mol%)、メチルトリメトキシシラン4.26g(30mol%)、アセトン23.06gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸6.95gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート30.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(1−9)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw1300であった。
【0038】
合成例6
テトラエトキシシラン24.58g(70mol%)、トリエトキシメチルシラン6.01g(20mol%)、N−(3−(トリエトキシシリル)プロピル)ブチルアミド4.91g、アセトン53.26gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸11.23gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(B−1)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw2000であった。
【0039】
合成例7
テトラエトキシシラン23.34g(70mol%)、トリエトキシメチルシラン5.71g(20mol%)、ヘプタフルオロ−N−(3−(トリエトキシシリル)プロピル)ブタンアミド6.68g、アセトン53.60gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸10.67gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(B−2)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw2000であった。
【0040】
合成例8
テトラエトキシシラン24.81g(70mol%)、トリエトキシメチルシラン7.58g(25mol%)、N−(3−(トリエトキシシリル)プロピル)ベンゼンスルホンアミド3.08g、アセトン53.20gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸11.34gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(B−3)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw2000であった。
【0041】
合成例9
テトラエトキシシラン24.21g(70mol%)、トリエトキシメチルシラン5.92g(20mol%)、N−(3−(トリエトキシシリル)プロピル)プロパンスルホンアミド5.44g、アセトン53.36gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸11.06gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(B−4)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw2000であった。
【0042】
合成例10
テトラエトキシシラン24.87g(70mol%)、トリエトキシメチルシラン6.08g(20mol%)、1−プロピル−3−(3−(トリメトキシシリル)プロピル)ウレア4.51g、アセトン53.18gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸11.36gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(B−5)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw2000であった。
【0043】
合成例11
テトラエトキシシラン23.38g(70mol%)、トリエトキシメチルシラン5.72g(20mol%)、3−(トリエトキシシリル)プロピルジアリルイソシアヌレート6.63g、アセトン53.59gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸10.68gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(B−6)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw2000であった。
【0044】
合成例12
テトラエトキシシラン23.95g(70mol%)、トリエトキシメチルシラン5.86g(20mol%)、式(b−1−8)モノマー5.82g、アセトン53.43gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸10.94gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(B−7)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw2000であった。
【0045】
合成例13
テトラエトキシシラン23.90g(70mol%)、トリエトキシメチルシラン5.84g(20mol%)、式(b−1−9)モノマー5.89g、アセトン53.45gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸10.92gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(B−8)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw2000であった。
【0046】
合成例14
テトラエトキシシラン24.46g(70mol%)、トリエトキシメチルシラン5.98g(20mol%)、式(b−1−10)モノマー5.09g、アセトン53.29gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸11.18gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(B−9)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw2000であった。
【0047】
合成例15
テトラエトキシシラン24.31g(70mol%)、トリエトキシメチルシラン5.94g(20mol%)、N−(5−(トリメトキシシリル)−2−アザ−1−オキソペンチル)−カプロラクタム(式(b−1−11))5.31g、アセトン53.37gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸11.11gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(B−10)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw2000であった。
【0048】
合成例16
テトラエトキシシラン23.81g(70mol%)、トリエトキシメチルシラン5.82g(20mol%)、(S)−N−1−フェニルエチル−N−トリエトキシシリルプロピルウレア(式(b−1−12))6.02g、アセトン53.47gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸10.88gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(B−11)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw2000であった。
【0049】
合成例17
テトラエトキシシラン23.46g(70mol%)、トリエトキシメチルシラン2.87g(20mol%)、N−(3−(トリエトキシシリル)プロピル)ブチルアミド9.38g、アセトン53.57gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸10.72gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(B−1)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw2000であった。
【0050】
合成例18
テトラエトキシシラン21.37g(70mol%)、トリエトキシメチルシラン2.61g(10mol%)、3−(トリエトキシシリル)プロピルジアリルイソシアヌレート12.12g、アセトン54.14gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸9.76gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(B−6)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw2000であった。
【0051】
合成例19
テトラエトキシシラン22.33g(70mol%)、トリエトキシメチルシラン2.73g(10mol%)、式(b−1−8)モノマー10.86g、アセトン53.88gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸10.20gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(B−7)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw2000であった。
【0052】
合成例20
テトラエトキシシラン23.24g(70mol%)、トリエトキシメチルシラン2.84g(10mol%)、式(b−1−10)モノマー9.67g、アセトン53.63gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸10.62gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(B−9)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw2000であった。
【0053】
合成例21
テトラエトキシシラン22.97g(70mol%)、トリエトキシメチルシラン2.81g(10mol%)、N−(5−(トリメトキシシリル)−2−アザ−1−オキソペンチル)−カプロラクタム(式(b−1−11)10.03g、アセトン53.70gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸10.49gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(B−10)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw2000であった。
【0054】
合成例22
テトラエトキシシラン22.44g(70mol%)、N−(3−(トリエトキシシリル)プロピル)ブチルアミド13.46g、アセトン53.85gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸10.25gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(B−12)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw2000であった。
【0055】
合成例23
テトラエトキシシラン19.67g(70mol%)、3−(トリエトキシシリル)プロピルジアリルイソシアヌレート16.73g、アセトン54.61gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸8.99gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(B−13)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw2000であった。
【0056】
合成例24
テトラエトキシシラン20.92g(70mol%)、式(b−1−8)モノマー15.26g、アセトン54.26gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸9.56gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(B−14)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw2000であった。
【0057】
合成例25
テトラエトキシシラン22.14g(70mol%)、式(b−1−10)モノマー13.82g、アセトン53.93gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸10.12gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(B−14−2)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw2000であった。
【0058】
合成例26
テトラエトキシシラン21.76g(70mol%)、N−(5−(トリメトキシシリル)−2−アザ−1−オキソペンチル)−カプロラクタム(式(b−1−11))14.26g、アセトン54.03gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸9.95gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(B−15)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw2000であった。
【0059】
合成例27
テトラエトキシシラン25.59g(70mol%)、トリエトキシメチルシラン6.26g、フェニルトリメトキシシラン3.48g、アセトン52.98gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸11.69gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(1−1)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw2000であった。
【0060】
比較合成例1
テトラエトキシシラン25.25g(70mol%)、トリエトキシメチルシラン6.18g(20mol%)、[4−(メトキシメトキシ)フェニル]トリメトキシシラン3.95g(10mol%)、アセトン53.08gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸11.54gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーはGPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw2000であった。
【0061】
(Si含有レジスト下層膜の調整)
上記合成例1〜5で得られたケイ素含有ポリマー、酸、硬化触媒、溶媒、水を表1に示す割合で混合し、レジスト下層膜形成組成物をそれぞれ調製した。表1中のポリマーの添加割合はポリマー溶液の添加量ではなく、ポリマー自体の添加量を示した。
表1中でマレイン酸はMA、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリドはBTEAC、N−(3−トリエトキシシリプロピル)−4,5−ジヒドロイミダゾールはIMIDTEOS、トリフェニルスルホニウムクロリドはTPSCl、マレイン酸モノトリフェニルスルフォニウムはTPSMA、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートはPGMEA、プロピレングリコールモノエチルエーテルはPGEE、プロピレングリコールモノメチルエーテルはPGMEと略した。
また、表1中でN−(3−(トリエトキシシリル)プロピル)ブチルアミドはAmideTEOS、ヘプタフルオロ−N−(3−(トリエトキシシリル)プロピル)ブタンアミドはFamideTEOS、N−(3−(トリエトキシシリル)プロピル)ベンゼンスルホンアミドはBSA、N−(3−(トリエトキシシリル)プロピル)プロパンスルホンアミドはPrSA、1−(3−(トリメトキシシリル)プロピル)ウレアはUreaTMOS、1−プロピル−3−(3−(トリメトキシシリル)プロピル)ウレアはPrureaTMOS、3−(トリエトキシシリル)プロピルジアリルイソシアヌレートはDAICATEOSと略した。水は超純水を用いた。各添加量は質量部で示した。
【0062】
【表1】
【表2】
【0063】
上記合成例で得られたケイ素含有ポリマー、酸、硬化触媒、その他添加剤、溶媒、水を表1に示す割合で混合し、0.1μmのフッ素樹脂製のフィルターで濾過することによって、レジスト下層膜形成用組成物の溶液をそれぞれ調製した。表1中のポリマーの添加割合はポリマー溶液の添加量ではなく、ポリマー自体の添加量を示した。
表1中でマレイン酸はMA、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリドはBTEAC、N−(3−トリエトキシシリプロピル)−4,5−ジヒドロイミダゾールはIMIDTEOS、トリフェニルスルホニウム硝酸塩はTPSNO3、トリフェニルスルホニウムカンファースルホン酸塩はTPSCS、ビスフェノールスルホンはBPS、6−(3−(トリメトキシシリル)プロピル)−5H−ジベンゾ[c,e]アゼピン−5,7(6H)−ジオンはDPImTMOS、2−(3−(トリエトキシシリル)プロピル)−1H−ベンゾ[f]イソインドール−1,3(2H)−ジオンはNAImTEOS、1−(3―(トリエトキシシリル)プロピル)ピロリジン−2,5−ジオンはSucImTEOS、N−(5−(トリメトキシシリル)−2−アザ−1−オキソペンチル)−カプロラクタムはCapUreaTMOS、(S)−N−1−フェニルエチル−N−トリエトキシシリルプロピルウレアはPhEtUreaTEOS、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートはPGMEA、プロピレングリコールモノエチルエーテルはPGEE、プロピレングリコールモノメチルエーテルはPGMEと略した。水は超純水を用いた。各添加量は質量部で示した。
【0064】
【表3】
【表4】
【0065】
(有機下層膜(A1層))
丸善石油化学株式会社製のCNp−PM(成分はモル比としてビニルナフタレン60%:ヒドロキシスチレン40%、重量平均分子量:6000)を有機下層膜(A1層)として使用した。
以下に本発明の薄膜形成組成物による薄膜を、レジスト下層膜として使用した場合の評価結果を以下に示す。
(光学定数測定)
実施例1−14、比較例1−5で調製した本願レジスト下層膜形成組成物を、スピナーを用いてシリコンウェハー上にそれぞれ塗布した。ホットプレート上で240℃で1分間加熱し、本願レジスト下層膜(膜厚0.05μm)を形成した。そして、これらのレジスト下層膜を分光エリプソメーター(J.A. Woollam社製、VUV−VASE VU−302)を用い、波長193、248nmでの屈折率(n値)及び光学吸光係数(k値、減衰係数とも呼ぶ)を測定した。
【0066】
【表5】
【0067】
〔EUV露光によるレジストパターンの形成〕
上記有機下層膜(A1層)形成組成物をシリコンウエハー上に塗布し、ホットプレート上で240℃で60秒間ベークし、膜厚90nmの有機下層膜(A1層)を得た。その上に、本発明の実施例1−14、比較例1−5で調製されたレジスト下層膜形成組成物溶液をスピンコートし、240℃で1分間加熱することにより、レジスト下層膜(B)層(20nm)が形成される。そのハードマスク上に、EUV用レジスト溶液(メタクリレート樹脂系レジスト)をスピンコートし加熱を行い、EUVレジスト層(C)層を形成し、EUV露光装置(Micro Exposure Tool 略称MET)を用い、NA=0.30、σ=0.36/0.68 Quadropoleの条件で露光する。露光後、PEBを行い、クーリングプレート上で室温まで冷却し、アルカリ水溶液(テトラメチルアンモニウム水酸化物の2.38質量%水溶液)による現像及びリンス処理をし、レジストパターンを形成した。評価は、26nmのラインアンドスペースの形成可否、パターン断面観察によるパターン形状を評価した。
【0068】
【表6】
【0069】
(有機レジスト下層膜(A2層)の調整)
窒素下、100mL四口フラスコにカルバゾール(6.69g、0.040mol、東京化成工業(株)製)、9−フルオレノン(7.28g、0.040mol、東京化成工業(株)製)、パラトルエンスルホン酸一水和物(0.76g、0.0040mol、東京化成工業(株)製)を加え、1,4−ジオキサン(6.69g、関東化学(株)製)を仕込み撹拌し、100℃まで昇温し溶解させ重合を開始した。24時間後60℃まで放冷後、クロロホルム(34g、関東化学(株)製)を加え希釈し、メタノール(168g、関東化学(株)製)へ再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で80℃、24時間乾燥し、目的とするポリマー(式(C−1)、以下PCzFLと略す)9.37gを得た。
【化14】
PCzFLの
1H−NMRの測定結果は以下の通りであった。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ7.03−7.55(br,12H),δ7.61−8.10(br,4H),δ11.18(br,1H)
PCzFLのGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは2800、多分散度Mw/Mnは1.77であった。
得られた樹脂20gに、架橋剤としてテトラメトキシメチルグリコールウリル(三井サイテック(株)製、商品名パウダーリンク1174)3.0g、触媒としてピリジニウムパラトルエンスルホネート0.30g、界面活性剤としてメガファックR−30(大日本インキ化学(株)製、商品名)0.06gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート88gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して、多層膜によるリソグラフィープロセスに用いる有機下層膜(A2層)形成組成物の溶液を調製した。
【0070】
(ドライエッチング速度の測定)
ドライエッチング速度の測定に用いたエッチャー及びエッチングガスは以下のものを用いた。
ES401(日本サイエンティフィック製):CF
4
RIE−10NR(サムコ製):O
2
実施例15〜40、比較例6で調製したSi含有レジスト下層膜形成組成物の溶液をスピナーを用い、シリコンウェハー上に塗布した。ホットプレート上で240℃1分間加熱し、Si含有レジスト下層膜(膜厚50nm(CF
4ガスでのエッチング速度測定用)、50nm(O
2ガスでのエッチング速度測定用)をそれぞれ形成した。また、同様に有機下層膜(A2層)形成組成物をスピナーを用い、シリコンウェハー上に塗膜を形成(膜厚0.20μm)した。エッチングガスとしてO
2ガスを使用してドライエッチング速度を測定し、実施例15〜40、比較例6のSi含有レジスト下層膜のドライエッチング速度との比較を行った。
表5にフッ素系ガス(CF
4ガス)でのエッチレート(エッチング速度:nm/分)、酸素系ガス(O
2ガス)耐性は、(本願レジスト下層膜)/(有機下層膜A2層)のエッチレート比で示した。
【0071】
【表7】
【0072】
〔EUV露光によるレジストパターンの形成〕
上記有機下層膜(A2層)形成組成物をシリコンウエハー上に塗布し、ホットプレート上で240℃で60秒間ベークし、膜厚90nmの有機下層膜(A2層)を得た。その上に、本発明の実施例15〜40、比較例6で調製されたレジスト下層膜形成組成物溶液をスピンコートし、240℃で1分間加熱することにより、レジスト下層膜(B)層(20nm)が形成される。そのハードマスク上に、EUV用レジスト溶液(メタクリレート樹脂系レジスト)をスピンコートし加熱を行い、EUVレジスト層(C)層を形成し、EUV露光装置を用い、NA=0.30、σ=0.3/0.7 Annularの条件で露光する。露光後、PEBを行い、クーリングプレート上で室温まで冷却し、アルカリ水溶液(テトラメチルアンモニウム水酸化物の2.38質量%水溶液)による現像及びリンス処理をし、レジストパターンを形成した。評価は、26nmのラインアンドスペースの形成可否、パターン断面観察によるパターン形状を評価した。
表6で良好とはフッティングからアンダーカットの間の形状であり、かつスペース部に著しい残渣がないという状態を示し、倒れとはレジストパターンが剥がれ倒壊しているという好ましくない状態を示し、ブリッジとはレジストパターンの上部もしくは下部同士が接触しているという好ましくない状態を示す。
【0073】
【表8】
【0074】
(レジストの現像液が有機溶剤によるプロセスでの評価)
合成例28
テトラメトキシシラン22.68g(70mol%)、メチルトリメトキシシラン7.25g(25mol%)、トリエトキシシリルプロピルジアリルイソシアヌレート4.40g、アセトン51.49gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸14.18gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(B−6)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw2000であった。
合成例29
【0075】
テトラメトキシシラン21.62g(70mol%)、メチルトリメトキシシラン4.15g(15mol%)、トリエトキシシリルプロピルジアリルイソシアヌレート4.20g(5mol%)、[4−(メトキシメトキシ)フェニル]トリメトキシシラン4.63g(10mol%)、アセトン51.89gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸13.52gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(B−16)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw2000であった。
【0076】
合成例30
テトラメトキシシラン21.12g(70mol%)、メチルトリメトキシシラン5.40g(20mol%)、トリエトキシシリルプロピルジアリルイソシアヌレート8.20g、アセトン52.08gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸13.21gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーは式(B−6)に相当し、GPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw2000であった。
【0077】
比較合成例2
テトラメトキシシラン23.25g(70mol%)、メチルトリメトキシシラン5.95g(20mol%)、[4−(メトキシメトキシ)フェニル]トリメトキシシラン4.98g(10mol%)、アセトン51.27gを300mlのフラスコに入れ、混合溶液をマグネチックスターラーにて撹拌しながら0.01mol/lの塩酸14.54gを混合溶液に滴下した。添加後、85℃に調整されたオイルバスにフラスコを移し、加温還流下で240分反応させた。その後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.00gを加え、反応副生物であるメタノール、アセトン、水、塩酸を減圧留去し、濃縮して加水分解縮合物(ポリマー)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。プロピレングリコールモノエチルエーテルを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノエチルエーテル20/80の溶媒比率として140℃における固形残物換算で20重量パーセントとなるように調整した。得られたポリマーはGPCによる重量平均分子量はポリスチレン換算でMw2000であった。
【0078】
【表9】
【0079】
(有機レジスト下層膜(A3層)の調整)
4−ヒドロキシフェニルメタクリルアミド30.0g、1−アダマンチルメタクリレート37.3g、ベンジルメタクリレート14.9g、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル4.11g、プロピレングリコールモノメチルエーテル345.4gを溶解させた後、この溶液を加熱し、85℃で約20時間撹拌した。得られた樹脂は下記式(C−2)に相当した。GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは、6,100であった。
【化15】
得られた樹脂2gに、テトラメトキシメチルグリコールウリル0.3g、触媒としてピリジニウムパラトルエンスルホネート0.03g、界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−30、成分はフッ素系界面活性剤)0.01g、プロピレングリコールモノメチルエーテル16.1g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6.9gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.2μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、多層膜によるリソグラフィープロセスに用いる有機下層膜(A3層)形成用組成物の溶液を調製した。
【0080】
(ドライエッチング速度の測定)
ドライエッチング速度の測定に用いたエッチャー及びエッチングガスは以下のものを用いた。
ES401(日本サイエンティフィック製):CF
4
RIE−10NR(サムコ製):O
2
実施例41〜49、比較例7で調製したSi含有レジスト下層膜形成組成物の溶液をスピナーを用い、シリコンウェハー上に塗布した。ホットプレート上で240℃1分間加熱し、Si含有レジスト下層膜(膜厚50nm(CF
4ガスでのエッチング速度測定用)、50nm(O
2ガスでのエッチング速度測定用)をそれぞれ形成した。また、同様に有機下層膜(A3層)形成組成物をスピナーを用い、シリコンウェハー上に塗膜を形成(膜厚0.20μm)した。エッチングガスとしてO
2ガスを使用してドライエッチング速度を測定し、実施例41〜49、比較例7のSi含有レジスト下層膜のドライエッチング速度との比較を行った。
表8にフッ素系ガス(CF
4ガス)でのエッチレート(エッチング速度:nm/分)、酸素系ガス(O
2ガス)耐性は、(本願レジスト下層膜)/(有機下層膜A3層)のエッチレート比で示した。
【0081】
【表10】
【0082】
〔EUV露光によるレジストパターンの形成〕
上記有機下層膜(A3層)形成組成物をシリコンウエハー上に塗布し、ホットプレート上で240℃で60秒間ベークし、膜厚90nmの有機下層膜(A3層)を得た。その上に、本発明の実施例41〜49、比較例7で調製されたレジスト下層膜形成組成物溶液をスピンコートし、240℃で1分間加熱することにより、レジスト下層膜(B)層(20nm)が形成される。そのハードマスク上に、EUV用レジスト溶液(FFEM社製NTDレジスト)をスピンコートし加熱を行い、EUVレジスト層(C)層を形成し、EUV露光装置を用い、NA=0.30、σ=0.3/0.7 Annularの条件で露光する。露光後、PEBを行い、クーリングプレート上で室温まで冷却し、FFEM社製FN−DP001(有機溶剤/酢酸ブチル)を用い現像及びリンス処理をし、レジストパターンを形成した。評価は、26nmのラインアンドスペースの形成可否、パターン断面観察によるパターン形状を評価した。
表2で良好とはフッティングからアンダーカットの間の形状であり、かつスペース部に著しい残渣がないという状態を示し、倒れとはレジストパターンが剥がれ倒壊しているという好ましくない状態を示し、ブリッジとはレジストパターンの上部もしくは下部同士が接触しているという好ましくない状態を示す。
【0083】
【表11】