特許第6130880号(P6130880)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6130880キャプダクタアセンブリに関連する技術及び構成
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6130880
(24)【登録日】2017年4月21日
(45)【発行日】2017年5月17日
(54)【発明の名称】キャプダクタアセンブリに関連する技術及び構成
(51)【国際特許分類】
   H01L 25/00 20060101AFI20170508BHJP
【FI】
   H01L25/00 B
【請求項の数】24
【外国語出願】
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-139616(P2015-139616)
(22)【出願日】2015年7月13日
(65)【公開番号】特開2016-46517(P2016-46517A)
(43)【公開日】2016年4月4日
【審査請求日】2015年7月13日
(31)【優先権主張番号】14/464,484
(32)【優先日】2014年8月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591003943
【氏名又は名称】インテル・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ランバート、ウィリアム ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ヒル、マイケル ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ラダハクリシュナン、カラドハー
【審査官】 井上 和俊
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−274034(JP,A)
【文献】 特開2007−311649(JP,A)
【文献】 特開2007−019292(JP,A)
【文献】 特開2009−111261(JP,A)
【文献】 特表2013−531385(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積回路アセンブリ(ICアセンブリ)であって、
開口を有する複数のビルドアップ層と、
半導体ウェハと、前記半導体ウェハの第1面上に配置され、少なくとも部分的に電気絶縁性材料に埋め込まれた複数のインダクタと、前記半導体ウェハの前記第1面に対向する前記半導体ウェハの第2面上に配置される複数のコンデンサとを有し、前記開口内に配置される、ディスクリートチップであるアセンブリと、
前記電気絶縁性材料の表面上に配置され、前記複数のインダクタに電気的に連結される第1の複数の相互接続構造であって、前記複数のインダクタを前記第1の複数の相互接続構造上に配置されるダイに電気的に連結する第1の複数の相互接続構造と、
前記複数のコンデンサを前記ダイに電気的に連結する第2の複数の相互接続構造と
を備え、
前記第2の複数の相互接続構造は、前記複数のビルドアップ層の複数のビアと、前記複数のコンデンサの複数の端子とを電気的に連結する追加のビルドアップ層を含む
ICアセンブリ。
【請求項2】
前記複数のインダクタは、複数の磁心インダクタ(MCI)又は複数の空心インダクタ(ACI)からなる群から選択される
請求項1に記載のICアセンブリ。
【請求項3】
前記複数のコンデンサは、前記複数のコンデンサを前記半導体ウェハに物理的に連結する接着層上に配置される
請求項1に記載のICアセンブリ。
【請求項4】
前記複数のコンデンサは、複数のディスクリートセラミックコンデンサを含み、前記第2の複数の相互接続構造は、前記複数のディスクリートセラミックコンデンサの複数の金属端子を含む
請求項3に記載のICアセンブリ。
【請求項5】
前記電気絶縁性材料が第1の電気絶縁性材料であり、前記複数のコンデンサが複数の金属−絶縁体−金属コンデンサ(複数のMIMコンデンサ)を含み、前記第2の複数の相互接続構造が前記複数のコンデンサの上方に配置される第2の電気絶縁性材料の表面に配置される
請求項1に記載のICアセンブリ。
【請求項6】
前記ダイはプロセッサである
請求項1から5のいずれか一項に記載のICアセンブリ。
【請求項7】
モジュールの製造方法であって、
ウェハを提供する段階と、前記ウェハの第1面上に複数のインダクタを形成する段階と、前記複数のインダクタの上方に電気絶縁性材料を堆積し、少なくとも部分的に前記複数のインダクタを前記電気絶縁性材料に埋め込む段階と、前記ウェハの前記第1面と対向して配置される前記ウェハの第2面上に、複数のコンデンサを形成する段階とにより、ディスクリートチップであるアセンブリを提供する段階と、
複数のビルドアップ層を提供する段階と、
前記複数のビルドアップ層に開口を形成する段階と、
前記開口内に前記アセンブリを配置する段階と、
前記電気絶縁性材料の表面上に配置され、前記複数のインダクタに電気的に連結される第1の複数の相互接続構造であって、前記複数のインダクタを前記第1の複数の相互接続構造上に配置されるダイに電気的に連結する第1の複数の相互接続構造を形成する段階と、
前記複数のビルドアップ層の複数のビアと、前記複数のコンデンサの複数の端子とを電気的に連結する追加のビルドアップ層を含み、前記複数のコンデンサを前記ダイに電気的に連結する第2の複数の相互接続構造を形成する段階と
を備える
方法。
【請求項8】
前記複数のインダクタは、複数の磁心インダクタ(MCI)又は複数の空心インダクタ(ACI)からなる群から選択される
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ウェハの前記第2面上に前記複数のコンデンサを形成する段階は、
前記ウェハの前記第2面上に接着層を堆積する段階と、
前記接着層上に前記複数のコンデンサを堆積する段階と
を更に備える請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記複数のコンデンサが複数のディスクリートセラミックコンデンサであり、前記第2の複数の相互接続構造が前記複数のディスクリートセラミックコンデンサの複数の金属端子である
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記電気絶縁性材料が第1の電気絶縁性材料であり、前記ウェハの前記第2面上に前記複数のコンデンサを形成する段階は、
前記ウェハの前記第2面上に複数の金属−絶縁体−金属コンデンサ(複数のMIMコンデンサ)を形成する段階と、
前記複数のMIMコンデンサの上方に第2の電気絶縁性材料を堆積し、前記複数のMIMコンデンサを前記第2の電気絶縁性材料に少なくとも部分的に埋め込む段階と
を更に備え、
前記第2の複数の相互接続構造を形成する段階は、前記第2の電気絶縁性材料の表面に前記第2の複数の相互接続構造を形成する段階を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記ウェハは半導体ウェハである
請求項7から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記ダイはプロセッサである
請求項7から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
装置であって、
複数の電気配線特徴部、及び中に埋め込んだ集積回路アセンブリ(ICアセンブリ)を有する複数のビルドアップ層を含み、
前記ICアセンブリは、
半導体ウェハの第1面上に配置され、電気絶縁性材料に少なくとも部分的に埋め込まれた複数のインダクタと、前記ウェハの前記第1面に対向して配置される前記ウェハの第2面上に配置される複数のコンデンサとを有する、ディスクリートチップであるアセンブリと、
前記複数のインダクタに電気的に連結され、且つ、前記電気絶縁性材料の表面上に配置される第1の複数の相互接続構造と、
前記複数のビルドアップ層の複数のビアと、前記複数のコンデンサの複数の端子とを電気的に連結する追加のビルドアップ層を含む第2の複数の相互接続構造と
を含み、
前記複数の電気配線特徴部の第1サブセットが前記第1の複数の相互接続構造と、前記装置の面との間に複数の電気信号を送り、
前記複数の電気配線特徴部の第2サブセットに含まれる前記複数のビアが前記第2の複数の相互接続構造と、前記装置の前記面との間に複数の電気信号を送る
装置。
【請求項15】
前記複数のインダクタは、複数の磁心インダクタ(MCI)又は複数の空心インダクタ(ACI)からなる群から選択される
請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記複数のコンデンサは、前記複数のコンデンサを前記ウェハに物理的に連結する接着層上に配置される
請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記複数のコンデンサが複数のディスクリートセラミックコンデンサを含み、前記第2の複数の相互接続構造が前記複数のディスクリートセラミックコンデンサの複数の金属端子を含む
請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記電気絶縁性材料が第1の電気絶縁性材料であり、前記複数のコンデンサが複数の金属−絶縁体−金属コンデンサ(複数のMIMコンデンサ)を有し、前記第2の複数の相互接続構造が前記複数のコンデンサの上方に配置される第2の電気絶縁性材料の表面に配置される
請求項14に記載の装置。
【請求項19】
前記ICアセンブリが統合電圧レギュレータの受動部分であり、パッケージコアのダイ面に提供される電圧を規制するための有効電圧調整回路を更に含み、前記有効電圧調整回路は、前記ICアセンブリに電気的に連結される
請求項14から18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記装置がパッケージアセンブリであり、前記装置の前記面が前記パッケージアセンブリのダイ面である
請求項14から18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
前記装置はマザーボードである
請求項14から18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項22】
パッケージコアを提供する段階と、
前記パッケージコア内に孔をレーザ形成する段階と、
半導体ウェハの第1面上に配置される複数のインダクタと、前記半導体ウェハの前記第1面と反対側の第2面上に配置される複数のコンデンサとを有する、ディスクリートチップであるアセンブリを前記孔内に置く段階と、
前記アセンブリの上方に封止材料を堆積し、前記アセンブリを前記パッケージ内に埋め込む段階と、
前記複数のコンデンサを前記パッケージコアのダイ面と電気的に連結するためのコンデンサ配線特徴部を形成する段階と、
前記複数のインダクタを前記パッケージコアの前記ダイ面と電気的に連結するためのインダクタ配線特徴部を形成する段階と
を備え
前記コンデンサ配線特徴部は、前記パッケージコアの複数のビアと、前記複数のコンデンサの複数の端子とを電気的に連結するビルドアップ層を含む、パッケージの製造方法。
【請求項23】
前記複数のインダクタは、複数の磁心インダクタ(MCI)又は複数の空心インダクタ(ACI)からなる群から選択される
請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記複数のコンデンサは複数のディスクリートセラミックコンデンサを含む
請求項22に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の複数の実施形態は、概して、集積回路の分野、とりわけ、キャプダクタアセンブリに関連する技術及び構成に関連する。
【背景技術】
【0002】
統合電圧レギュレータ(IVR)は、電圧レギュレーションデューティを適切に実行すべく、複数のインダクタ及び複数のコンデンサの双方を必要とし得る。現在の最高水準下では、複数の電圧レギュレータの複数のインダクタ及び複数のコンデンサは、パッケージ基板の同一の空間のために競い得る。その結果として、複数のインダクタ及び複数のコンデンサの双方に関して妥協することが必要であろう。例えば、現在の最高水準下では、複数のインダクタ用の十分な空間を維持すべく、複数のコンデンサの数が限定され得る一方で、複数のコンデンサに利用できる空間を作るために、複数のインダクタの設置面積が減少され得る。これらの妥協の結果として、IVR効率、信頼性、又は過渡応答に強い影響が与えられ得る。
【0003】
本明細書にて提供される背景技術の説明は、本開示の背景を概して示す目的で成される。本明細書において別途示されない限り、このセクションに記載される複数の内容は、本願の特許請求の範囲に対する先行技術ではなく、このセクションへの挿入によって先行技術と認められることはない。
【図面の簡単な説明】
【0004】
複数の実施形態は、添付の図面と関連して、以下の詳細な説明によって容易に理解されるであろう。この説明を容易にするために、同様の参照番号は、同様の構造要素を示す。複数の実施形態は、例示として示されており、添付の図面の形態に限定されるものではない。
【0005】
図1】本開示の様々な実施形態による、例示の集積回路(IC)アセンブリの断側面図を概略的に例示する。
図2】複数のキャプダクタアセンブリのアセンブリ工程の様々な表示の実例となる表現である。
図3】本開示の様々な実施形態による、図2に示されるプロセスを通じて製造されるキャプダクタアセンブリの実例となる図である。
図4】本開示の様々な実施形態による、例示のキャプダクタアセンブリ工程の実例となるフロー図である。
図5】本開示の様々な実施形態による、その中に埋め込まれたキャプダクタアセンブリを有するパッケージ基板を製造するための製造工程の実例となるフロー図である。
図6】本開示の様々な実施形態による、図5のパッケージ基板製造工程における段階を例示する選択動作の複数の断面図を提供する。
図7】本開示の実施形態による、パッケージ基板を利用するアセンブリ工程の実例となるフロー図である。
図8】本開示の様々な実施形態による、キャプダクタアセンブリを有するパッケージ基板を含むコンピューティングデバイスを概略的に例示する。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本開示の複数の実施形態は、一体化コンデンサ及びインダクタを有する集積回路(IC)アセンブリであろうキャプダクタアセンブリに関連する技術及び構成を説明する。以下の説明において、例示の複数の実装の様々な態様は、当業者が他の当業者に研究の本質を伝達すべく、一般に用いられる用語を用いて説明されるであろう。しかしながら、本開示の実施形態は、説明する態様のうちの幾つかのみを用いて実施することができることが当業者には明らかであろう。説明を目的として、実例となる実装の完全な理解を提供するために、特定の数、材料、及び構成を明らかにする。しかしながら、本開示の実施形態は具体的な詳細がなくても実施することができることが当業者には明らかであろう。他の例では、周知の特徴は、実例となる実装を不明確にしないために、省略され又は簡略化される。
【0007】
以下の詳細な説明において、この一部を形成する添付の図面が参照され、そこで全体を通して同様の数表示は同様の部分を示し、実例の実施形態を通じて示され、本開示の内容が実施され得る。他の複数の実施形態が用いられてよく、構造的又は論理的変更が、本開示の範囲を逸脱することなく成されうることが理解されるであろう。従って、以下の詳細な説明は限定的意味に解釈されるべきではなく、複数の実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物によって画される。
【0008】
本開示の目的のため、「A及び/又はB」という表現は、(A)、(B)又は(A及びB)を意味する。本開示の目的のため、「A、B及び/又はC」の文言は、(A)、(B)、(C)、(A及びB)、(A及びC)、(B及びC)又は(A、B及びC)を意味する。
【0009】
説明は、上/下、内/外、上方/下方などのような視点に基づく説明を使用する場合がある。このような説明は、ただ議論を容易化するために使用されるのであり、本明細書に記載の実施形態の応用を何らかの特定の方向に限定することは意図されない。
【0010】
説明は「一実施形態において」又は「複数の実施形態において」という表現を使用する可能性があるが、これらはそれぞれ、1又は複数の同一又は異なる実施形態を指して良い。さらに、「備える」、「含む」、「有する」等の用語は、本開示の実施形態に関して用いられるように、同義である。
【0011】
「連結する」という用語は、その派生に沿って、本明細書で用いられ得る。「連結」は、以下のうち1又は複数を意味し得る。「連結」は2又は3以上の要素が、直接物理的又は電気的に接触することを意味しうる。しかしながら、「連結」は、2又は3以上の要素が互いに間接的に接触するが、未だ互いに協働又は相互作用することも意味し得、且つ、1又は複数の他の要素が互いに連結されるといわれている複数の要素間に連結され、又は接続されることを意味し得る。「直接に連結」という用語は、2又は3以上の要素が直に接触していることを意味してよい。
【0012】
様々な実施形態では、「第2の特徴部上に形成、堆積、又は別の方法で配置された第1の特徴部」という語句は、第1の特徴部が第2の特徴部の上方に形成、堆積、又は配置され、第1の特徴部の少なくとも一部が、第2の特徴部の少なくとも一部と直接的に接触(例えば、直接物理的及び/又は電気的に接触)する場合もあるし、間接的に接触する(例えば、第1の特徴部と第2の特徴部との間に1又は複数の他の特徴部を有する)場合もあることを意味することができる。
【0013】
本明細書で用いられるように、特定用途向け集積回路(ASIC)、電子回路、システムオンチップ(SoC)、プロセッサ(共有、専用又はグループ)、及び/又は、1又は複数のソフトウェア又はファームウェアプログラムを実行するメモリ(共有、専用、又はグループ)、組み合わせ論理回路、及び/又は、記載の機能性を提供する他の適切な構成部品の一部又はこれらを含むものを「モジュール」という用語で呼ぶ。
【0014】
図1は、例示の集積回路(IC)アセンブリ100の断側面図を概略的に例示する。いくつかの実施形態において、ICアセンブリ100は、図に示すように、パッケージ基板104に電気的に及び/又は物理的に連結される1又は複数のダイ(例えば、ICダイ102)を含んでよい。パッケージ基板104は、図に示すように、更に、回路基板116に電気的に連結され得る。
【0015】
ダイ102は、示されるように、フリップチップ構成、若しくは、例えば、パッケージ基板104に埋め込まれており、又はワイヤボンディング配置に構成されているような他の構成を含む様々な適切な構成に関するパッケージ基板104に取り付けられ得る。フリップチップ構成において、ダイ102をパッケージ基板104に電気的にも連結させ得る複数のバンプ、複数のピラー、又は他の適切な構造のようなダイ相互接続構造106を介して、ダイ102がパッケージ基板104の表面に取り付けられ得る。
【0016】
ダイ102は、半導体材料からなるディスクリートチップを表し得、そして、いくつかの実施形態において、プロセッサ、メモリ、又はASICを含み得、又はそれらの一部であり得る。いくつかの実施形態において、例えば、成形材料又はアンダーフィル材料(不図示)のような電気絶縁性材料は、ダイ102及び/又は相互接続構造106の一部を部分的に封入し得る。ダイ相互接続構造106は、ダイ102とパッケージ基板104との間で電気信号を送るために構成され得る。
【0017】
パッケージ基板104は、ダイ102へ又はダイ102から電気信号を送るために構成される電気配線特徴部を含み得る。電気配線特徴部は、例えば、パッケージ基板104の1又は複数の表面上に配置される複数の配線、及び/又は、パッケージ基板104を介して電気信号を送る。例えば、複数のトレンチ、複数のビア若しくは他の相互接続構造のような内部配線特徴部を含み得る。例えば、いくつかの実施形態において、パッケージ基板104は、ダイ相互接続構造106を受け取り、ダイ102とパッケージ基板104との間の電気信号を送るように構成される(複数のダイボンドパッド108などの)電気配線特徴部を含み得る。複数の実施形態において、パッケージ基板104は、差し込み図の118により示されるような、その中に一体化される1又は複数のキャプダクタアセンブリを含み得る。差し込み図の118は、基板122の片側に配置される1又は複数のインダクタ120、及び基板122の反対側に配置される1又は複数のコンデンサ124を有するキャプダクタアセンブリを図示する。いくつかの実施形態において、そのようなキャプダクタアセンブリは、その中に形成される電気配線特徴部を有する多数のビルドアップ層に埋め込まれ得る。そのような実施形態は、以下に、図5及び図6を参照してより詳細に述べられる。電気配線特徴部は、1又は複数のインダクタ120とダイ102との間、並びに、1又は複数のコンデンサ124とダイ102との間で電気信号を送るように構成され得る。複数の実施形態において、キャプダクタモジュールは、パッケージ基板104内に一体化される電圧調整回路の一部になり得る。キャプダクタアセンブリの様々な実施形態は、以下に、より詳細に述べられる。いくつかの実施形態において、パッケージ基板104は、例えば、味の素ビルドアップフィルム(ABF)基板などのコア及び/又は複数のビルドアップ層を有するエポキシベース積層基板である。
【0018】
回路基板116は、エポキシ積層板などの電気絶縁性材料で構成されたプリント回路基板(PCB)であってよい。例えば、回路基板116は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、Flame Retardant 4(FR−4)、FR−1、コットン紙などのフェノールコットン紙材料、及び、CEM−1、又はCEM−3などのエポキシ材料、又はエポキシ樹脂プレプレグ材料を用いて共に積層される織物ガラス材料などの材料から成る電気絶縁層を含み得る。構造(不図示)、例えば、複数のビアは、回路基板116を介してダイ102の電気信号を送るために、複数の電気絶縁層を介して形成され得る。回路基板116は、他の複数の実施形態において、他の適切な複数の材料から構成され得る。いくつかの実施形態において、回路基板116は、マザーボード(例えば、図8のマザーボード802)である。
【0019】
例えば、複数の半田ボール112又はランドグリッドアレイ(LGA)構造などのパッケージレベル相互接続は、パッケージ基板104と回路基板116との間に電気信号を更に送るために構成される対応する半田接合を形成すべく、パッケージ基板104上の1又は複数のランド(以下、「複数のランド110」)及び回路基板116上の1又は複数のパッド114に連結され得る。物理的及び/又は電気的に、パッケージ基板104を回路基板116に連結する他の適切な技術は、他の複数の実施形態において用いられ得る。
【0020】
図2は、本開示の様々な実施形態による、複数のキャプダクタアセンブリのアセンブリ工程の様々な表示の実例となる表現である。アセンブリ工程は、複数のインダクタがウェハ210の片側に形成され得るブロック202で開始し得る。他の複数の実施形態において、ウェハは、その上に既に形成された複数のインダクタを提供され得る。ウェハは、シリコン、ガラスなどの任意の適当な電気絶縁性材料で構成され得る。形成される複数のインダクタは、複数の磁心インダクタ(MCI)、複数の空心インダクタ(ACI)、又はこれらの任意の組み合わせを含む任意の種類の従来のインダクタであってよいが、これに限られない。そのような複数のインダクタは、それぞれの種類のインダクタに関連する任意の従来の方法において製造され得る。複数のインダクタは、後に単体化するための、212において示されるパターンのような複数のパターンによって形成され得る。
【0021】
次に、アセンブリ工程は、ウェハ210がウェハ210の面214を露出すべくフリップされ得るブロック204に進み得る。ブロック206において、複数のコンデンサ(例えば、コンデンサ216)は、ウェハの面214上に形成され得る。これらのコンデンサは、任意の従来の方法において製造され得る、複数のディスクリートセラミックコンデンサ、複数の金属−絶縁体−金属(MIM)コンデンサなどを含み得るが、これに限られない。それから、プロセスは、ブロック208に進み得、そこでは、のこぎり又は他の適切な機構によって、個別の複数のキャプダクタアセンブリが複数のディスクリートチップ(例えば、キャプダクタアセンブリ218)に個片化され得る。この単体化は、のこぎり道又はケガキ線としても知られる、水平及び鉛直な破線に従い得る。
【0022】
図3は、本開示の様々な実施形態による、図2のキャプダクタアセンブリ218のより詳細な図である。キャプダクタアセンブリ218の各インダクタは、キャプダクタアセンブリの表面に形成される2つの金属パッド(例えば、複数のパッド302及び304)によって、キャプダクタアセンブリの表面と電気的に連結され得る。複数のパッド302及び304は、インダクタAへの正と負の電気接続を表し得る。図に示すように、インダクタA−Lといった合計12個のインダクタが示されるが、複数のインダクタのこの量が単に例示を目的として選択されており、本開示の範囲から逸脱することなく、任意の数のインダクタがキャプダクタアセンブリ218内に一体化され得ることが理解されよう。
【0023】
複数のインダクタA−Lと対向する側において、多数のコンデンサがキャプダクタアセンブリ218上に形成され得る。複数のコンデンサは、キャプダクタアセンブリの表面に形成される複数の電気端子(例えば、複数の電気端子306及び308)を有し得る。複数の電気端子306及び308がコンデンサMへの正と負の電気接続を表し得る。図に示すように、合計3つのコンデンサであるコンデンサM−Oが描かれるが、複数のインダクタA−Lと同様に、複数のコンデンサのこの量が単に例示の目的のために選択されており、本開示の範囲から逸脱することなく、任意の数のコンデンサがキャプダクタアセンブリ218に一体化され得ることが理解されよう。
【0024】
図4は、本開示の様々な実施形態による、キャプダクタアセンブリ工程の選択された手順の実例となるプロセスフロー400である。プロセス400は、ウェハが提供され得るブロック402において開始し得る。複数の実施形態において、例えば、ウェハは、シリコン又はガラスウェハを含む任意の種類の半導体ウェハであり得る。ブロック404において、複数のインダクタがウェハの第1面上に形成され得る。上述の通り、複数のインダクタは、複数の磁心インダクタ(MCI)又は複数の空心インダクタ(ACI)を含む任意の種類のインダクタであってよいが、これに限られない。これらのインダクタは、任意の従来のプロセスを介して形成され得る。
【0025】
ブロック406において、電気絶縁性材料の層は、ブロック404で形成される複数のインダクタの表面の上方に形成され得る。電気絶縁性材料は、任意の種類の誘電材料であってよい。ブロック408において、複数のインダクタをキャプダクタアセンブリの表面と電気的に連結する相互接続構造が形成され得る。複数の実施形態において、これは複数のインダクタの複数の金属コンタクトを暴露させるための電気絶縁性材料を介して複数のビアを開け、複数のインダクタの複数の金属コンタクトをキャプダクタアセンブリの表面と電気的に連結する複数のパッド(例えば、複数のパッド302及び304)を形成するために複数のビアを金属化するレーザを含んでよい。
【0026】
いくつかの実施形態において、ブロック410では、接着層が、ウェハの第1面と反対側のウェハの第2面上に形成され得る。そのような接着層は、エポキシ接着剤、両面テープ、又は他の適切な接着剤であってよい。その後、ブロック412では、複数のコンデンサが接着層上に配置され、レーザ単体化のためのウェハの反対側上に形成された複数のインダクタのブロックに沿って並ぶ。一度、複数のコンデンサが接着層上に配置されると、ブロック414では、単体化に先立って接着剤をキュアすることが可能となる。ブロック410―414により示される手順は、キャプダクタアセンブリへの複数のコンデンサの適用に先立って形成されるであろう、複数のディスクリートセラミックコンデンサなどの、作製済みの複数のコンデンサを利用する本開示の複数の実施形態に適用され得る。そのような複数の実施形態において、チップシュータ、又は他の同様の装置は、キャプダクタアセンブリ上の複数のコンデンサの位置決めのために利用され得る。他の複数の実施形態において、金属−絶縁体−金属(MIM)コンデンサを有するような複数のコンデンサがウェハの第2面上の所定の位置に形成され得る。そのような複数の実施形態において、ブロック410―414が複数のMIMコンデンサの形成用に適用できる手順に置き換えられ得る。次に、そのプロセスは、複数のキャプダクタアセンブリが個片化され得るブロック416に進むであろう。
【0027】
プロセスフロー400がウェハの第2面上の複数のコンデンサの形成に先立って、ウェハの第1面上の複数のインダクタの形成を示す一方で、これは単に例示の目的のためであり得ることが理解されよう。これらの形成の順序は、本開示を限定するものとして解釈されず、これらの形成は、本開示の範囲から逸脱することなく複数のインダクタの形成に先立って、複数のコンデンサを形成するために入れ替えられ得る。いくつかの実施形態において、これらのインダクタは、上述の複数のディスクリートコンデンサを取り付けるべく利用される同一の方法を利用し、複数のディスクリートインダクタをウェハに取り付けることによって、ウェハ上に形成され得る複数のディスクリートインダクタとなり得る。
【0028】
図5は、図1のパッケージ基板104などの、その中に埋め込まれたキャプダクタアセンブリを有するパッケージ基板を製造するための製造工程500の実例となるフロー図である。図6は、実例の実施形態による、パッケージ基板製造工程500における段階を例示する選択動作の複数の断面図を提供する。結果として、図5及び図6は、相互に関連して記載されるであろう。この説明を助けるために、図5で実行される動作は、図6の動作から動作へ移動する矢印を参照する。さらに、表現を過度に複雑にしないために、全ての参照番号が図6の動作毎に示されるわけではない。
【0029】
プロセス500は、パッケージアセンブリ(例えば、図6の部分的に製造されパッケージアセンブリ600であり、簡単のため本明細書で後に「パッケージアセンブリ600」と称する)が提供され得る動作502において開始し得る。複数の実施形態において、パッケージアセンブリ600が多数のビルドアップ層を含み得る。これらのビルドアップ層が複数の金属層602を含み得る。複数の金属層602が複数の電気絶縁性層604によって分離され得る。いくつかの実施形態において、複数の金属層602が、複数の絶縁層604に形成された複数のビア(例えば、ビア606)によって相互に電気的に連結され得る。いくつかの実施形態において、パッケージアセンブリがキャリア608に連結され得る。例えば、キャリア608は、製造工程中にパッケージアセンブリへのねじれ剛性を提供するために構成されたガラス又はセラミックキャリアであってよい。
【0030】
動作504では、開口610がパッケージアセンブリ600内に形成され得る。例えば、そのような開口がレーザ又は他の適切な機構を利用して形成され得る。開口610がその中にキャプダクタアセンブリを配置できるのに十分な大きさに形成され得る。動作506では、キャプダクタアセンブリ612が開口610内に配置され得る。キャプダクタアセンブリ612は、ウェハ615の片側に配置された1又は複数のコンデンサ(例えば、コンデンサ614)を含み得る。複数の実施形態において、コンデンサ614がコンデンサ614の中、及び、コンデンサ614の外に電気信号を送るために構成される複数の端子616及び618を有し得る。キャプダクタアセンブリ612がウェハ615の反対側に配置される1又は複数のインダクタ(例えば、インダクタ620)も含み得る。
【0031】
動作508では、封止材料622がキャプダクタアセンブリ612を取り囲む領域内に堆積され得る。封止材料622が成形材料、アンダーフィル材料、又はパッケージ絶縁体材料などの任意の適した電気絶縁性材料であってよい。一度封止材料622が硬化されると、キャリア608がパッケージアセンブリから切り離され得る。動作510では、本明細書に追加のビルドアップ層624として示される、複数のコンデンサ配線特徴部が、パッケージアセンブリの面へ及びパッケージアセンブリの面から電気信号を送るためにパッケージアセンブリの電気配線特徴部と、コンデンサ614の複数の端子616及び618を電気的に連結するために形成され得る。いくつかの実施形態において、そのようなパッケージアセンブリの面がパッケージアセンブリのダイ面となり得る。
【0032】
いくつかの実施形態において、動作512において、追加の絶縁性層626がインダクタ620(例えば、図3の複数のパッド302及び304)の表面上の電気接続を絶縁するために形成され得る。それから、パッケージアセンブリ600のインダクタ620及びコンデンサ614の両方に電気接続したダイ面を提供するために、追加の金属特徴部628、634、640及び642が、絶縁性層626の表面に形成され得る。示されるように、追加の金属特徴部640及び642が、1又は複数のインダクタと、パッケージアセンブリのダイ面とを直接連結し得る一方で、追加の金属特徴部628及び634が、それぞれ、電気配線特徴部630/632及び636/638を通じて、コンデンサ614と、パッケージアセンブリのダイ面とを連結し得る。1又は複数のインダクタと、1又は複数のコンデンサの両方の、パッケージアセンブリのダイ面との電気的な連結は、ダイ(例えば、図1のダイ102)と1又は複数のインダクタとの間、及び、ダイと1又は複数のコンデンサとの間の電気接続を可能にし得る。動作512の後、パッケージアセンブリは、パッケージ基板(例えば、図1のパッケージ基板104)を形成すべく、その上に実行される追加の積層プロセスを有し得る。いくつかの実施形態において、動作510及び動作512が並列に実行され得る。パッケージを参照して上述した一方で、上記の複数の動作、又はこれらの同等のものは、マザーボードにキャプダクタアセンブリ612を埋め込むべく実行されてもよい。
【0033】
図7は、本開示の様々な実施形態による、図1のパッケージ基板104などの、その中に埋め込まれたキャプダクタアセンブリを有するパッケージ基板を利用するためのアセンブリ工程700の実例となるフロー図である。そのようなパッケージ基板は、図5及び図6を参照して上述した通り製造され得る。
【0034】
アセンブリ工程700が、予め定められた複数の基板接続点での露出面仕上げの、パッケージ基板(例えば、図1のパッケージ基板104)を受け取り、動作701において開始する。そのように、実例となる複数の実施形態において、パッケージ基板の表面に半田レジストが存在せず、パッケージ基板へチップを連結するのに先立って、半田が面仕上げ上に配置されない。
【0035】
動作702において、ICダイが複数のダイ接続点上に配置された複数の半田バンプに受け取られ得る。ICダイが、概して、任意の従来の種類であり得る一方で、特定の実施形態において、ICダイが大きなI/Oカウントを有するマイクロプロセッサなどのプロセッサであってよい。動作710では、複数の面仕上げ基板接続点に整合された複数の半田付きのICダイ接続点を有するべく、ICダイが面仕上げ基板と整合される。それから、複数の基板接続点にダイを張り付けるべくダイ面の半田が動作720で合金化され、動作730でパッケージを完成させる。
【0036】
本開示の複数の実施形態は、任意の適切なハードウェア及び/又はソフトウェアを使用して所望通りに構成したシステムに実装され得る。図8は、いくつかの実施形態による、本明細書で記載されるようなダイを含むコンピューティングデバイスを概略的に例示する。コンピューティングデバイス800は、マザーボード802などの基板を収容し得る。マザーボード802は、限定されるものではないが、プロセッサ804及び少なくとも1つの通信チップ806を含む多数の構成部品を含み得る。プロセッサ804は、マザーボード802に物理的及び電気的に連結され得る。いくつかの実装において、少なくとも1つの通信チップ806も物理的及び電気的にマザーボード802に連結してよい。更なる複数の実装において、通信チップ806は、プロセッサ804の一部であってよい。
【0037】
その適用に応じて、コンピューティングデバイス800は、マザーボード802に物理的及び電気的に連結され得、又は連結され得ない他の複数の構成部品を含み得る。これらの他の複数の構成部品は、限定されないが、揮発性メモリ(例えば、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)808、不揮発性メモリ(例えば、リードオンリメモリ(ROM)810)、フラッシュメモリ、グラフィクスプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、クリプトプロセッサ、チップセット、アンテナ、ディスプレイ、タッチスクリーンディスプレイ、タッチスクリーンコントローラ、バッテリ、オーディオコーデック、ビデオコーデック、電力増幅器、グローバルポジショニングシステム(GPS)デバイス、コンパス、ガイガーカウンタ、加速度計、ジャイロスコープ、スピーカ、カメラ及び大容量記憶装置(ハードディスクドライブ、コンパクトディスク(CD)、デジタル多目的ディスク(DVD)、及びその他のものなど)を含んでよい。
【0038】
通信チップ806は、コンピューティングデバイス800への及びコンピューティングデバイス800からのデータ送信用の無線通信を可能にし得る。「無線」及びその派生の用語は、非固体媒体を介した変調電磁放射の利用を通じてデータを通信し得る、回路、装置、システム、方法、技術、通信チャネル等を説明するために使用され得る。その用語は、いくつかの実施形態において有線を含まないであろうが、関連付けられた複数のデバイスが有線を何ら含まないことを暗示するものではない。通信チップ806は、限定されないが、Wi−Fi(IEEE 802.11系)、IEEE 802.16規格(例えば、IEEE 802.16−2005修正)、任意の修正、更新、及び/又は改訂(例えば、アドバンストLTEプロジェクト、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)プロジェクト(「3GPP2」とも称する)、等)を伴うロングタームエボリューション(LTE)プロジェクトを含む米国電気電子学会(IEEE)規格を含む、多数の無線規格又はプロトコルの内のいずれかを実行してよい。IEEE802.16準拠の広帯域無線アクセス(BWA)ネットワークは、IEEE802.16規格用の順守テスト及び相互運用テストを通過する製品用の認証マークである、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセスを表す頭文字である、WiMAXネットワークと概して称される。通信チップ806は、移動通信用のグローバルシステム(GSM(登録商標))、汎用パケット無線サービス(GPRS)、ユニバーサル移動通信システム(UMTS)、高速パケットアクセス(HSPA)、発展HSPA(E−HSPA)、又はLTEネットワークに従って動作してよい。通信チップ806は、GSM(登録商標)エボリューション用の発展データ(EDGE)、GSM(登録商標) EDGE無線−アクセスネットワーク(GERAN)、ユニバーサルテレストリアル無線−アクセスネットワーク(UTRAN)、又は発展UTRAN(E−UTRAN)に従い動作してよい。通信チップ806は、符号分割多重アクセス(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、デジタルエンハンストコードレス電話(DECT)、エボリューションデータオプティマイズド(EV−DO)、これらの派生したもの、並びに、3G、4G、5G及びそれ以降として設計された任意の他の無線プロトコルに従い動作し得る。通信チップ806は、他の複数の実施形態における他の無線プロトコルに従って、動作し得る。
【0039】
コンピューティングデバイス800は、複数の通信チップ806を含み得る。例えば、第1通信チップ806は、Wi−Fi及びブルートゥースのような近距離無線通信に専用化されてよいし、第2通信チップ806は、GPS、EDGE、GPRS、CDMA、WiMAX、LTE、EV−DO、及びその他のような長距離無線通信に専用化されてよい。
【0040】
コンピューティングデバイス800のプロセッサ804は、本明細書に記載したようなパッケージ基板812を含むICアセンブリ(例えば、図1のICアセンブリ100)内にパッケージングされ得る。例えば、図1の回路基板116がマザーボード802であってよい。そして、プロセッサ804が、本明細書に記載したようなパッケージ基板104であり得るパッケージ基板812上に取り付けられたダイ102であってよい。パッケージ基板812及びマザーボード802は、本明細書で記載された通り、パッケージレベル相互接続を用いて共に連結され得る。「プロセッサ」という用語は、レジスタ及び/又はメモリからの電子データを処理し、電子データをレジスタ及び/又はメモリに格納され得る他の電子データに変換する任意のデバイス、又はデバイスの一部を指し得る。
【0041】
通信チップ806も本明細書に記載されるようなパッケージ基板104を含むICアセンブリ(例えば、図1のICアセンブリ100)内にパッケージングされ得るダイ(例えば、図1のダイ102)を含んでよい。更なる実装において、コンピューティングデバイス800内に収容される他の構成部品(例えば、メモリデバイス又は他の集積回路デバイス)は、本明細書に記載されるようなパッケージ基板104を含むICアセンブリ(例えば、図1のICアセンブリ100)にパッケージングされ得るダイ(例えば、図1のダイ102)を含み得る。
【0042】
さらに、コンピューティングデバイス800がDRAM808又はROM810などの1又は複数のコンピュータ可読媒体を含み得る。これらのコンピュータ可読媒体がそこに格納された命令を有してよい。これは、プロセッサ804によって実行された場合に、上記の、図2を参照して記載されるプロセスなどの、本明細書に記載される任意のプロセスをコンピューティングデバイス800に実行させ得る。
【0043】
様々な実装において、コンピューティングデバイス800は、ラップトップ、ネットブック、ノートブック、ウルトラブック、スマートフォン、タブレット、携帯用情報端末(PDA)、ウルトラモバイルPC、モバイルフォン、デスクトップコンピュータ、サーバ、プリンタ、スキャナ、モニタ、セットトップボックス、エンターテイメント制御部、デジタルカメラ、ポータブル音楽プレイヤ、又はデジタルビデオレコーダであってよい。更なる複数の実装において、コンピューティングデバイス800は、データを処理する任意の他の電子デバイスであってよい。
【0044】
例様々な実施形態に従い、本開示は、多数の例を開示する。例1は、半導体ウェハと、半導体ウェハの第1面上に配置され、少なくとも部分的に電気絶縁性材料に埋め込まれた複数のインダクタと、電気絶縁性材料の表面上に配置され、複数のインダクタに電気的に連結され、複数のインダクタをダイに電気的に連結するべく構成される第1の複数の相互接続構造と、ウェハの第1面に対向するウェハの第2面上に配置される複数のコンデンサとを備え、複数のコンデンサをダイに電気的に連結するべく構成される第2の複数の相互接続構造に複数のコンデンサが電気的に連結される集積回路(IC)アセンブリである。
【0045】
例2は、例1の内容を含み得、複数のインダクタは、複数の磁心インダクタ(MCI)又は複数の空心インダクタ(ACI)からなる群から選択される。
【0046】
例3は、例1の内容を含み得、複数のコンデンサは、複数のコンデンサをウェハに物理的に連結する接着層上に配置される。
【0047】
例4は、例3の内容を含み得、複数のコンデンサは、複数のディスクリートセラミックコンデンサを含み、第2の複数の相互接続構造は、複数のディスクリートセラミックコンデンサの複数の金属端子を含む。
【0048】
例5は、例1の内容を含み得、電気絶縁性材料が第1の電気絶縁性材料であり、複数のコンデンサが複数の金属−絶縁体−金属(MIM)コンデンサを含み、第2の複数の相互接続構造が複数のコンデンサの上方に配置される第2の電気絶縁性材料の表面に配置される。
【0049】
例6は、例1−5のいずれかの内容を含み得、ダイがプロセッサである。
【0050】
例7は、ウェハを提供する段階と、ウェハの第1面上に複数のインダクタを形成する段階と、複数のインダクタの上方に電気絶縁性材料を堆積し、少なくとも部分的に複数のインダクタを電気絶縁性材料に埋め込む段階と、第1の複数の相互接続構造を電気絶縁性材料の表面上に形成する段階であり、第1の複数の相互接続構造が複数のインダクタに電気的に連結し、第1の複数の相互接続構造が複数のインダクタをダイに電気的に連結させる段階と、ウェハの第1面と対向して配置されるウェハの第2面上に、複数のコンデンサを形成する段階とを備え、複数のコンデンサは、複数のコンデンサ上に形成され、複数のコンデンサをダイに電気的に連結するべく構成される第2の複数の相互接続構造を有するモジュールの製造方法である。
【0051】
例8は、例7の内容を含み得、複数のインダクタは、複数の磁心インダクタ(MCI)又は複数の空心インダクタ(ACI)からなる群から選択される。
【0052】
例9は、例7の内容を含み得、ウェハの第2面上に複数のコンデンサを形成する段階は、ウェハの第2面上に接着層を堆積する段階と、接着層上に複数のコンデンサを堆積する段階とを更に備える。
【0053】
例10は、例9の内容を含み得、複数のコンデンサは、複数のディスクリートセラミックコンデンサであり、第2の複数の相互接続構造は、複数のディスクリートセラミックコンデンサの複数の金属端子である。
【0054】
例11は、例7の内容を含み得、電気絶縁性材料が第1の電気絶縁性材料であり、ウェハの第2面上に複数のコンデンサを形成する段階は、ウェハの第2面上に複数の金属−絶縁体−金属(MIM)コンデンサを形成する段階と、複数のMIMコンデンサの上方に第2の電気絶縁性材料を堆積し、複数のMIMコンデンサを第2の電気絶縁性材料に少なくとも部分的に埋め込む段階と、第2の電気絶縁性材料の表面に第2の複数の相互接続構造を形成する段階とを更に備える。
【0055】
例12は、例7―11のいずれかの内容を含み得、ウェハが半導体ウェハである。
【0056】
例13は、例7―11のいずれかの内容を含み得、ダイがプロセッサである。
【0057】
例14は、複数の電気配線特徴部、及び中に埋め込んだ集積回路(IC)アセンブリを有する複数のビルドアップ層を含み、ICアセンブリは、半導体ウェハの第1面上に配置され、電気絶縁性材料に少なくとも部分的に埋め込まれた複数のインダクタと、複数のインダクタに電気的に連結され、且つ、電気絶縁性材料の表面上に配置される第1の複数の相互接続構造と、ウェハの第1面に対向して配置されるウェハの第2面上に配置される複数のコンデンサであり、第2の複数の相互接続構造に電気的に連結される複数のコンデンサとを含み、複数の電気配線特徴部の第1サブセットが第1の複数の相互接続構造と、装置の面との間に複数の電気信号を送り、複数の電気配線特徴部の第2サブセットが第2の複数の相互接続構造と、装置の面との間に複数の電気信号を送る装置である。
【0058】
例15は、例14の内容を含み得、複数のインダクタは、複数の磁心インダクタ(MCI)又は複数の空心インダクタ(ACI)からなる群から選択される。
【0059】
例16は、例14の内容を含み得、複数のコンデンサは、複数のコンデンサをウェハに物理的に連結する接着層上に配置される。
【0060】
例17は、例16の内容を含み得、複数のコンデンサは、複数のディスクリートセラミックコンデンサを含み、第2の複数の相互接続構造は、複数のディスクリートセラミックコンデンサの複数の金属端子を含む。
【0061】
例18は、例14の内容を含み得、電気絶縁性材料が第1の電気絶縁性材料であり、複数のコンデンサが複数の金属−絶縁体−金属(MIM)コンデンサを含み、第2の複数の相互接続構造が複数のコンデンサの上方に配置される第2の電気絶縁性材料の表面に配置される。
【0062】
例19は、例14―18のいずれかの内容を含み得、ICアセンブリが統合電圧レギュレータの受動部分であり、パッケージコアのダイ面に提供される電圧を規制するための有効電圧調整回路を更に含み、有効電圧調整回路は、ICアセンブリに電気的に連結される。
【0063】
例20は、例14―18のいずれかの内容を含み得、装置がパッケージアセンブリであり、装置の面がパッケージアセンブリのダイ面である。
【0064】
例21は、例14―18のいずれかの内容を含み得、装置がマザーボードである。
【0065】
例22は、パッケージコアを提供する段階と、パッケージコア内に孔をレーザ形成する段階と、半導体ウェハの第1面上に配置される複数のインダクタと、半導体ウェハの第1面と対向する第2面上に配置される複数のコンデンサとを有するアセンブリを孔内に置く段階と、アセンブリの上方に封止材料を堆積し、アセンブリをパッケージ内に埋め込む段階と、複数のコンデンサをパッケージコアのダイ面と電気的に連結するためのコンデンサ配線特徴部を形成する段階と、複数のインダクタをパッケージコアのダイ面と電気的に連結するためのインダクタ配線特徴部を形成する段階とを備えるパッケージの製造方法である。
【0066】
例23は、例22の内容を含み得、複数のインダクタは、複数の磁心インダクタ(MCI)又は複数の空心インダクタ(ACI)からなる群から選択される。
【0067】
例24は、例22の内容を含み得、複数のコンデンサが複数のディスクリートセラミックコンデンサを有する。
【0068】
様々な実施形態は、上述の接続形(及び)(例えば、「及び」は、「及び/又は」であってよい)に開示された複数の実施形態の代替的な(又は)複数の実施形態を含む上記に開示された複数の実施形態の任意の適当な組み合わせを含んでよい。さらに、いくつかの実施形態は、実行した場合に、結果的に上述の複数の実施形態のいずれかの動作となる、そこに格納された命令を有する1又は複数の製造品(例えば、固定コンピュータ可読媒体)を含んでよい。その上、いくつかの実施形態は、上述の複数の実施形態の様々な操作を実行する任意の好適な手段を有する複数の装置又は複数のシステムを含んでよい。
【0069】
この説明の目的のために、コンピュータ使用可能、又はコンピュータ可読媒体は、命令実行システム、装置又はデバイスによる、又はこれらに関する用途のためのプログラムを含み、格納し、通信し、伝播し、又は輸送する任意の装置であり得る。媒体は、電子、磁気、光、電磁、赤外線、又は半導体システム(又は装置又はデバイス)又は伝播媒体であってよい。コンピュータ可読媒体の複数の例は、半導体又は固体メモリ、磁気テープ、取り外し可能なフロッピー(登録商標)ディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、剛性磁気ディスク、及び光ディスクを含む。光ディスクの現在の例は、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD−ROM)、コンパクトディスク−リード/ライト(CD−R/W)及びDVDを含む。
【0070】
説明された実装の上記の説明は、要約に説明されたものを含み、本開示の複数の実施形態を開示された詳細な形態に限定し、又は、包括的なものとすることを意図するものではない。特定の実装及び例が例示の目的のために本明細書に記載される一方で、当業者が認めるであろうように、本開示の範囲内で、様々に均等な変形が可能である。
【0071】
これらの変形は、上記の詳細な説明を考慮して、本開示の複数の実施形態に施されてよい。以下の請求項において使用された用語は、本開示の様々な実施形態を、明細書及び請求項に開示された特定の実装に限定して解釈されるべきでない。むしろ、範囲は、下記の請求項によって全体的に決定され、クレーム解釈の認められた原則に従い解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8