特許第6133882号(P6133882)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6133882基板クランプシステム及び該システムを動作させるための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6133882
(24)【登録日】2017年4月28日
(45)【発行日】2017年5月24日
(54)【発明の名称】基板クランプシステム及び該システムを動作させるための方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20170515BHJP
   H02N 13/00 20060101ALI20170515BHJP
【FI】
   H01L21/68 R
   H02N13/00 D
【請求項の数】26
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2014-539960(P2014-539960)
(86)(22)【出願日】2012年9月28日
(65)【公表番号】特表2014-533436(P2014-533436A)
(43)【公表日】2014年12月11日
(86)【国際出願番号】US2012058067
(87)【国際公開番号】WO2013066542
(87)【国際公開日】20130510
【審査請求日】2015年9月24日
(31)【優先権主張番号】61/555,677
(32)【優先日】2011年11月4日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/410,243
(32)【優先日】2012年3月1日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】特許業務法人明成国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100097146
【弁理士】
【氏名又は名称】下出 隆史
(72)【発明者】
【氏名】ドリウェリー・ジョン
【審査官】 儀同 孝信
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−068540(JP,A)
【文献】 特開2011−211168(JP,A)
【文献】 特開2010−238960(JP,A)
【文献】 特表2011−515856(JP,A)
【文献】 特表2002−510879(JP,A)
【文献】 特表2002−507326(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/019430(WO,A1)
【文献】 特許第4408569(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
H02N 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板クランプシステムであって、
静電チャックと、
電源システムと、
を備え、
前記静電チャックは、ベース板と、前記ベース板上に配された基板支持部材とを含み、前記ベース板は、導電性材料で形成され、前記静電チャックは、前記基板支持部材内に配された第1組のクランプ電極と、前記基板支持部材内に配された第2組のクランプ電極とを含み、
前記電源システムは、クランプ電源と、センタタップ電源と、ベース板電源とを含み、前記クランプ電源は、正出力電圧と、負出力電圧とを生成するように定められ、前記正出力電圧及び前記負出力電圧は、センタタップ電圧から等距離であり、前記正出力電圧は、前記第1組のクランプ電極に電気的に接続され、前記負出力電圧は、前記第2組のクランプ電極に電気的に接続され、前記センタタップ電源は、前記クランプ電源の前記センタタップ電圧を制御するように定められ、前記ベース板電源は、前記センタタップ電圧とは独立にベース板出力電圧を生成するように定められ、前記ベース板出力電圧は、前記ベース板に電気的に接続され
前記負出力電圧が生成される前記クランプ電源の端子と、大地基準電位との間に電気的に接続された、バイアス抵抗器を備える
基板クランプシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の基板クランプシステムであって、
前記ベース板電源は、前記センタタップ電源とは別個に定められ、
前記ベース板電源は、前記センタタップ電源とは独立に動作するように定められる
基板クランプシステム。
【請求項3】
請求項1に記載の基板クランプシステムであって、
前記センタタップ電源は、前記センタタップ電源によって生成されて出力される前記センタタップ電圧が前記クランプ電源のセンタタップ位置に印加されるように前記クランプ電源の前記センタタップ位置に電気的に接続された出力を含む基板クランプシステム。
【請求項4】
請求項1に記載の基板クランプシステムであって、
前記センタタップ電源は、0ボルトから約−5000ボルトまでの範囲の前記センタタップ電圧を生成するように定められる基板クランプシステム。
【請求項5】
請求項1に記載の基板クランプシステムであって、
前記センタタップ電源は、負のセンタタップ電圧を生成して出力するように定められたユニポーラ電源として定められる基板クランプシステム。
【請求項6】
請求項5に記載の基板クランプシステムであって
前記バイアス抵抗器は、前記クランプ電源の前記センタタップ位置と、前記センタタップ電源の前記出力との間にバイアス電流を誘導す
基板クランプシステム。
【請求項7】
請求項6に記載の基板クランプシステムであって、
前記バイアス抵抗器は、約10キロオームから約1000メガオームまでの範囲の電気抵抗を有する基板クランプシステム。
【請求項8】
請求項6に記載の基板クランプシステムであって、
前記バイアス電流は、約10マイクロアンペアから約50マイクロアンペアまでの範囲である基板クランプシステム。
【請求項9】
請求項5に記載の基板クランプシステムであって、
前記負出力電圧が生成される前記クランプ電源の端子は、電圧とは実質的に独立した電流を提供する素子に電気的に接続される基板クランプシステム。
【請求項10】
請求項1に記載の基板クランプシステムであって、
前記ベース板電源は、0ボルトから約−5000ボルトまでの範囲の前記ベース板出力電圧を生成するように定められる基板クランプシステム。
【請求項11】
請求項1に記載の基板クランプシステムであって、
前記ベース板電源は、負のベース板電圧を生成して出力するように定められたユニポーラ電源として定められる基板クランプシステム。
【請求項12】
請求項1に記載の基板クランプシステムであって、
前記クランプ電源は、0ボルトから約10000ボルトまでの範囲のクランプ電圧を生成するように定められ、
前記クランプ電圧は、前記正出力電圧と前記負出力電圧との間の電圧差である
基板クランプシステム。
【請求項13】
請求項1に記載の基板クランプシステムであって、
前記クランプ電源は、前記クランプ電源によってクランプ電圧が生成されることを示すクランプ電圧入力制御信号を受信するように定められ、
前記クランプ電圧は、前記正出力電圧と前記負出力電圧との間の電圧差であり、
前記センタタップ電源は、前記センタタップ電源によって前記センタタップ電圧が生成されて出力されることを示すセンタタップ電圧入力制御信号を受信するように定められ、
前記ベース板電源は、前記ベース板電源によって前記ベース板出力電圧が生成されて出力されることを示すベース板電圧入力制御信号を受信するように定められる
基板クランプシステム。
【請求項14】
請求項13に記載の基板クランプシステムであって、
前記センタタップ電源は、センタタップ電流監視信号と、センタタップ電圧監視信号とを出力するように定められ、
前記ベース板電源は、ベース板電流監視信号と、ベース板電圧監視信号とを出力するように定められる
基板クランプシステム。
【請求項15】
請求項14に記載の基板クランプシステムであって、更に、
前記クランプ電圧入力制御信号、前記センタタップ電圧入力制御信号、及び前記ベース板電圧入力制御信号を含む入力信号を生成して伝送するように定められたコンピュータシステムであって、前記コンピュータシステムは、更に、前記センタタップ電流監視信号、前記センタタップ電圧監視信号、前記ベース板電流監視信号、及び前記ベース板電圧監視信号を含む監視信号を受信して処理するようにも定められ、前記コンピュータシステムは、前記監視信号に基づいて、前記入力信号を適切な設定値に維持するように定められる
コンピュータシステムを備える基板クランプシステム。
【請求項16】
請求項1に記載の基板クランプシステムであって、更に、
前記ベース板への高周波電力の供給を可能にするために整合回路構成を通じて前記ベース板に電気的に通じている高周波電源を備える基板クランプシステム。
【請求項17】
静電チャックのための電源システムであって、
正出力電圧と、負出力電圧とを生成するように定められたクランプ電源であって、前記正出力電圧及び前記負出力電圧は、センタタップ電圧から等距離であり、前記正出力電圧及び前記負出力電圧は、前記静電チャックの、交互配置された1対のクランプ電極のそれぞれに伝送される、クランプ電源と、
前記クランプ電源の前記センタタップ電圧を制御するように定められたセンタタップ電源と、
前記センタタップ電圧とは独立にベース板出力電圧を生成するように定められたベース板電源であって、前記ベース板出力電圧は、前記静電チャックのベース板に伝送される、ベース板電源と、
を備える電源システム。
【請求項18】
請求項17に記載の静電チャックのための電源システムであって、
前記ベース板電源は、前記センタタップ電源とは別個に定められ、
前記ベース板電源は、前記センタタップ電源とは独立に動作するように定められる
電源システム。
【請求項19】
請求項17に記載の静電チャックのための電源システムであって、
前記センタタップ電源は、前記センタタップ電源によって生成されて出力される前記センタタップ電圧が前記クランプ電源のセンタタップ位置に印加されるように前記クランプ電源の前記センタタップ位置に電気的に接続された出力を含む
電源システム。
【請求項20】
請求項17に記載の静電チャックのための電源システムであって、
前記センタタップ電源は、負のセンタタップ電圧を生成して出力するように定められたユニポーラ電源として定められ、
前記ベース板電源は、負のベース板電圧を生成して出力するように定められたユニポーラ電源として定められる
電源システム。
【請求項21】
請求項20に記載の静電チャックのための電源システムであって、更に、
前記クランプ電源の前記センタタップ位置と、前記センタタップ電源の前記出力との間にバイアス電流を誘導するために、前記負出力電圧が生成される前記クランプ電源の端子と、大地基準電位との間に電気的に接続された
バイアス抵抗器を備える電源システム。
【請求項22】
基板クランプシステムを動作させるための方法であって、
静電チャック上に基板を置くことと、
センタタップ電圧を生成することと、
正クランプ電圧及び負クランプ電圧を、それぞれが前記センタタップ電圧から等距離であるように生成することと、
前記正クランプ電圧及び負クランプ電圧を、前記静電チャック内のそれぞれのクランプ電極に供給することと、
前記センタタップ電圧を生成することとは独立にベース板電圧を生成することと、
前記静電チャックのベース板に前記ベース板電圧を供給することと、
を備える方法。
【請求項23】
請求項22に記載の基板クランプシステムを動作させるための方法であって、
前記センタタップ電圧は、センタタップ電源によって生成され、
前記正クランプ電圧及び前記負クランプ電圧は、クランプ電源によって、前記クランプ電源の正出力端子及び負出力端子においてそれぞれ生成され、
前記方法は、更に、前記センタタップ電圧を前記センタタップ電源の出力から前記クランプ電源のセンタタップ位置に伝送する
ことを備える方法。
【請求項24】
請求項23に記載の基板クランプシステムを動作させるための方法であって、更に、
前記センタタップ電源の前記出力にバイアス電流を流れさせて、前記センタタップ電源が電流ソースになる必要性を防ぐために、前記クランプ電源の前記負出力端子に電流を誘導することを備える方法。
【請求項25】
請求項22に記載の基板クランプシステムを動作させるための方法であって、更に、
前記静電チャックの前記ベース板に高周波電力を供給することを備える方法。
【請求項26】
請求項25に記載の基板クランプシステムを動作させるための方法であって、更に、
前記ベース板電圧を、前記供給RF電力の最大ピーク間電圧の2分の1の電圧の符号をマイナスにした電圧に実質的に等しいように制御することと、
前記センタタップ電圧を、前記供給RF電力の平均ピーク間電圧の2分の1の電圧の符号をマイナスにした電圧に実質的に等しいように制御することと、
を備え、前記ベース板電圧及び前記センタタップ電圧は、互いに独立に生成される方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
集積回路やメモリセルなどの半導体素子の作成では、半導体ウエハなどの基板上に特徴を定めるために、一連の製造工程が実施される。エッチングやデポジションなどの製造工程には、プラズマ処理チャンバ内で実施されるプラズマ処理工程を含むものがある。プラズマ処理工程では、プロセスガスが、基板に曝されると基板に作用することができる反応性成分を含むプラズマに変換される。このようなプラズマ処理工程中、基板は、プラズマに曝された状態で静電チャック上に保持される。該静電チャックは、基板を静電チャックの支持表面に引き寄せてそれによって基板を静電チャックに固定する静電場を確立するように定められる。
【0002】
静電チャックによって形成された静電場の制御は、プラズマ処理工程中に基板を固定するのに及びプラズマ処理工程の完了時に基板を静電チャックから安全に取り外すのに重要である。静電チャックによって形成された静電場の制御は、静電チャックに流れるだろう高周波電流によって複雑化する可能性がある。本発明が生み出されたのは、このような状況においてである。
【発明の概要】
【0003】
一実施形態において、基板クランプシステムが開示される。基板クランプシステムは、ベース板と、該ベース板上に配された基板支持部材とを含む静電チャックを含む。ベース板は、導電性材料で形成される。静電チャックは、また、基板支持部材内に配された第1組のクランプ電極と、基板支持部材内に配された第2組のクランプ電極とを含む。基板クランプシステムは、また、クランプ電源と、センタタップ電源と、ベース板電源とを含む電源システムも含む。クランプ電源は、正出力電圧と、負出力電圧とを生成するように定められる。正出力電圧及び負出力電圧は、センタタップ電圧から等距離である。正出力電圧は、第1組のクランプ電極に電気的に接続される。負出力電圧は、第2組のクランプ電極に電気的に接続される。センタタップ電源は、クランプ電源のセンタタップ電圧を制御するように定められる。ベース板電源は、センタタップ電圧とは独立にベース板出力電圧を生成するように定められる。ベース板出力電圧は、ベース板に電気的に接続される。
【0004】
一実施形態において、静電チャックのための電源システムが開示される。電源システムは、正出力電圧と、負出力電圧とを生成するように定められたクランプ電源を含む。正出力電圧及び負出力電圧は、センタタップ電圧から等距離である。正出力電圧及び負出力電圧は、静電チャックの、交互配置された1対のクランプ電極のそれぞれに伝送される。電源システムは、また、クランプ電源のセンタタップ電圧を制御するように定められたセンタタップ電源も含む。電源システムは、更に、センタタップ電圧とは独立にベース板出力電圧を生成するように定められたベース板電源も含む。ベース板出力電圧は、静電チャックのベース板に伝送される。
【0005】
一実施形態において、基板クランプシステムを動作させるための方法が開示される。方法は、静電チャック上に基板を置くための動作を含む。方法は、また、センタタップ電圧を生成するための動作も含む。方法は、また、正クランプ電圧及び負クランプ電圧を、そのそれぞれがセンタタップ電圧から等距離であるように生成するための動作も含む。方法は、また、正クランプ電圧及び負クランプ電圧を、静電チャック内のそれぞれのクランプ電極に供給するための動作も含む。方法は、更に、センタタップ電圧を生成することとは独立にベース板電圧を生成するための動作も含む。方法は、また、静電チャックのベース板にベース板電圧を供給するための動作も含む。
【0006】
本発明を例として示した添付の図面とあわせて提供される以下の詳細な説明から、本発明のその他の態様及び特徴が更に明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施形態としてのプラズマ駆動式基板処理システムの縦断面図である。
【0008】
図2】本発明の一実施形態における静電チャックの隔離図である。
【0009】
図3】本発明の一実施形態において、平均クランプ電極電圧VCTに等しいベース板バイアス電圧Vbpを供給するように定められた電源システムの概略図である。
【0010】
図4】本発明の一実施形態において、RF電源によるパルスRF電力生成を時間の関数として示したグラフである。
【0011】
図5】本発明の一実施形態において、ベース板バイアス電圧Vbp供給及び平均クランプ電極電圧VCT(すなわち、電源のセンタタップ電圧)の個別制御を提供するように定められた電源システムの概略図である。
【0012】
図6】本発明の一実施形態として、図5の電源システム213Bの一変形である電源システム213Cの概略図である。
【0013】
図7】本発明の一実施形態にしたがった、基板クランプシステムを動作させるための方法のフローチャートである。
【0014】
図8】本発明の一実施形態にしたがった、基板クランプシステムを動作させるための方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下の説明では、本発明の完全な理解を与えるために、数々の具体的詳細が述べられている。しかしながら、当業者にならば明らかなように、本発明は、これらの詳細の一部又は全部を伴わずに実施されてもよい。また、本発明を不必要に不明瞭にしないように、周知のプロセス工程の詳細な説明は省かれている。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態にしたがった、プラズマ駆動式基板処理システム100の縦断面図を示している。システム100は、トップ構造101Bと、ボトム構造101Cと、トップ構造101Bとボトム構造101Cとの間に広がる側壁101Aとによって形成されたチャンバ101を含む。チャンバ101は、基板処理領域102を取り囲んでおり、該領域内では、基板109が、固定方式で静電チャック103上に保持され、基板処理領域102内に形成されたプラズマ125の反応性成分に曝される。一実施形態では、チャンバ101への、あるいはチャンバ101からの基板109の挿入及び取り出しを可能にするために、チャンバ壁101A内にドアアセンブリ113が配される。
【0017】
一実施形態において、本明細書で使用されるときの用語「基板」は、半導体ウエハを意味する。しかしながら、その他の実施形態では、本明細書で使用されるときの用語「基板」が、サファイヤ、GaN、GaAs、SiC、又はその他の基板材料で形成された基板を意味し得ること、及びガラスパネル/基板、金属箔、金属シート、ポリマ材料などを含み得ることが、理解されるべきである。また、様々な実施形態において、本明細書で使用されるときの「基板」は、形態、形状、及び/又はサイズがどのようなものであってもよい。例えば、一部の実施形態では、本明細書で使用されるときの「基板」が、200mm(ミリメートル)半導体ウエハ、300mm半導体ウエハ、又は450mm半導体ウエハに対応していてよい。また、一部の実施形態では、本明細書で使用されるときの「基板」が、非円形の基板に相当していてよく、なかでも特に、フラットパネルディスプレイのための矩形の基板などが挙げられる。本明細書で使用されるときの「基板」は、各種の代表的実施形態の図のなかで、基板109として記されている。
【0018】
様々な実施形態において、チャンバ壁101A、トップ構造101B、及びボトム構造101Cは、チャンバ101材料が、プラズマ処理中に曝される圧力差及び温度に構造的に耐えうる限り、並びにプラズマ処理環境に化学的に適応可能である限り、例えば、ステンレス鋼又はアルミニウムなどの、様々な材料で形成することができる。また、一実施形態では、チャンバ壁101A、トップ構造101B、及びボトム構造101Cは、導電性材料で形成され、電気的接地157に電気的に接続される。
【0019】
基板処理領域102は、プロセスガス源119と流体連通している。システム100の動作中は、一種以上のプロセスガスが、プロセスガス源119から基板処理領域102に流れ込む。一実施形態では、プロセスガスは、基板処理領域102への進入時に、基板処理領域102を通って周辺部の抜け口127へ流れ、矢印181によって示されるように、排気ポンプ131によって排気口129を通って押し出される。一実施形態では、排気ポンプ131をその入力部付近で絞るために、バルブ(振り子式バルブなど)を実装し、それによって、基板処理領域102からのプロセスガスの流量を制御する手段を提供することができる。
【0020】
一部の実施形態では、基板処理領域102は、約1ミリトール(mT)から約100mTまでの圧力範囲内で動作される。例えば、一部の実施形態では、システム100は、約10mTの基板処理領域102圧力を提供し、プロセスガス押出流量を約1000scc/分(標準立方センチメートル毎秒)に、基板処理領域102内におけるプラズマ125の反応性成分の滞留時間を約100ミリ秒(ms)にするように動作される。上記の代表的動作条件は、システム100で実現することができる基本的に無制限数の動作条件のうちの1つを表していることが、理解及び了解されるべきである。上記の代表的動作条件は、システム100で考えられる動作条件に対するいかなる制限も意味しない又は示唆しない。
【0021】
システム100は、また、基板処理領域102内のプロセスガスをプラズマ125に変換するための電力を提供するように配されたコイルアセンブリ151も含む。システム100において、チャンバトップ板101Bは、コイルアセンブリ151からのRF(高周波)電力を基板処理領域102内へ伝送するのに適した窓153を含む。一実施形態では、窓153は、石英で形成される。別の一実施形態では、窓153は、酸化アルミニウムなどのセラミック材料で形成される。コイルアセンブリ151から伝送されたRF電力は、基板処理領域102内のプロセスガスを、プラズマ125の、例えばイオンのようなラジカル成分及び荷電種成分などの反応性成分に変換させる。プラズマ125の反応性成分は、基板109の処理に作用する。例えば、一実施形態では、プラズマ125の反応性成分は、基板109に対してエッチングプロセスを実施する。
【0022】
一実施形態では、RF電力は、1つ以上のRF電源191A〜191nからコイルアセンブリ151に供給される。各RF電源191A〜191nは、コイルアセンブリ151への効率的なRF電力伝送を保証するために、それぞれの整合回路構成193を通じて接続される。RF電源191A〜191nが複数である場合は、複数のRF電源191A〜191nのそれぞれが、RF電力の周波数及び/又は振幅に関して独立に制御可能であることが、理解されるべきである。一実施形態では、1つ以上のRF電源191A〜191nは、約13.56MHzの周波数を有するRF電力を供給するように定められる。その他の実施形態では、1つ以上のRF電源191A〜191nは、約2MHzの周波数を有するRF電力、又は約4MHの周波数を有するRF電力、又は約13.56MHzの周波数を有するRF電力、又は約200kHzから約400kHzまでの範囲の周波数を有するRF電力、又はそれらの組み合わせを供給するように定められる。
【0023】
図1の誘導電力供給システムは、例として示されていることが理解されるべきである。その他の実施形態では、システム100は、様々なやり方でプラズマ125を発生させるように定めることができる。例えば、一実施形態では、システム100は、容量結合チャンバとして定められ、該チャンバ内では、電力(直流(DC)、RF、又はそれらの組み合わせのいずれか)が、1つ以上の電源に電気的に接続された1対の電極の間から基板処理領域102を経て伝送されて、プロセスガス源119から供給されたプロセスガスをプラズマ125に変換するように、基板処理領域102が、上記1対の相隔たれた電極に曝される。更に別の一実施形態では、システム100は、マイクロ波駆動式チャンバとして定められ、該チャンバ内では、マイクロ波電源が、プロセスガス源119から供給されたプロセスガスをプラズマ125に変換するために使用される。プラズマ125を発生させるためにシステム100内に実装される特定の電力供給実施形態にかかわらず、システム100の動作中、プロセスガス源119によって供給されたプロセスガスは、静電チャック103上に配された基板109にプラズマ125の反応性成分が曝されるようにプラズマ125に変換されることが、理解されるべきである。
【0024】
代表的な施形態である図1のシステム100では、静電チャック103は、チャンバ101の壁101Aに取り付けられた片持ちアーム105によって保持される。しかしながら、その他の実施形態では、静電チャック103は、チャンバ101のボトム板101Cに、又はチャンバ101内に配された別の部材に取り付けることができる。チャンバ101内で静電チャック103を支えるために使用される実施形態にかかわらず、静電チャック103は、基板109を基板処理領域102に曝された状態で支えるように配されることが、理解されるべきである。
【0025】
代表的な施形態である図1では、静電チャック103は、ベース板209と、該ベース板209上に配された基板支持部材205とを含む。一実施形態では、ベース板209は、金属などの導電性材料で形成される。一実施形態では、ベース板209は、アルミニウム又はアルミニウム合金で形成される。別の一実施形態では、ベース板209は、ステンレス鋼で形成される。一実施形態では、静電チャック103のベース板209は、ベース板209への効率的なRF電力伝送を保証するように定められた整合ユニット219を通じてRF電源217からRF電力を受け取るように接続される。
【0026】
一実施形態では、基板支持部材205は、セラミック材料で形成される。様々な実施形態において、基板支持部材205は、炭化ケイ素又は酸化アルミニウムで形成される。一実施形態では、基板支持部材205は、ベース板209と基板支持部材205との間の熱応力を緩和させるための弾性接着剤を含む静電チャック103の層207によってベース板209から隔離される。しかしながら、その他の実施形態では、基板支持部材205及びベース板209は、それらの間の熱応力を緩和させるその他の適切な材料によって隔離可能であることが、理解されるべきである。また、様々な実施形態において、静電チャック103は、静電チャック103材料が、プラズマ処理中に曝される圧力差及び温度に構造的に耐えうる限り、並びにプラズマ処理環境に化学的に適応可能である限り、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、又はセラミックなどの様々な材料で形成可能であることが、理解されるべきである。
【0027】
本発明を不必要に不明瞭にしないために、本明細書では、静電チャック103の多くの特徴が、詳細な説明を省かれている。例えば、加熱・冷却システム、裏面ガス供給システム、及び基板リフトピンやエッジリングなどに代表される基板取扱システムに関しては、明瞭さを期するために、静電チャック103の詳細が省略されている。
【0028】
一実施形態では、静電チャック103は、基板109上におけるプラズマ処理動作の実施中に基板109の温度を制御するように定められる。一実施形態では、静電チャック103は、基板109の温度制御を維持するためにプラズマ処理動作中に冷却流体を流すことができる複数本の冷却流路を含む。また、一実施形態では、静電チャック103は、基板109の温度を上げるための複数の加熱素子を含むことができる。なお、層207、ベース板209、及び基板支持部材205は、そのそれぞれが静電チャック103の加熱・冷却システムの一部を含んでいることを理解されるべきである。
【0029】
また、一実施形態では、基板109と静電チャック103との間の熱伝達を向上させるために、静電チャック103の裏面ガス供給システムを通って基板109と静電チャック103の基板支持部材205との間の領域に、ヘリウムなどの裏面ガスが流し込まれる。層207、ベース板209、及び基板支持部材205は、そのそれぞれが静電チャック103の加熱・冷却システムの一部を含んでいることを理解されるべきである。
【0030】
図2は、本発明の一実施形態にしたがった、静電チャック103の隔離図を示している。前述のように、一実施形態では、静電チャック103のベース板209は、ベース板209への効率的なRF電力伝送を保証するように定められた整合ユニット219を通じてRF電源217からRF電力を受け取るように接続される。より具体的には、ベース板209は、RF電源217から伝送されたRF電力によって活性化され、RF電源217インピーダンスは、整合ユニット219によって負荷に整合される。このようにして、静電チャック103は、静電チャック103に向かって、及びしたがって静電チャック103上に保持されている基板109に向かってイオンを引き寄せるためのRFバイアスを提供するように定められる。より具体的には、静電チャック103は、静電チャック103の構造を通じて基板109に容量結合されたベース板209上にRF電圧を受けて維持するように定められる。
【0031】
基板に対するプラズマ処理動作の実施中、静電チャック103は、基板109を固定方式で保持するように定められる。一実施形態では、静電チャック103は、プラズマ処理動作中に静電チャック103上に基板109を固定して保持するための静電場を発生させるように定められた交互配置された1対のクランプ電極201、203を含む。説明を容易にするために、図2の例では、中心のクランプ電極203と、外側のクランプ電極201とが示されているが、その他の実施形態では、対をなす交互配置されたクランプ電極201、203のそれぞれが、交互配置された複数の電極セグメントを含むことができることが、理解されるべきである。総じて、静電チャック103は、基板支持部材205内に配された例えば201のような第1組のクランプ電極と、基板支持部材205内に配された例えば203のような第2組のクランプ電極とを、基板109を上に配される基板支持部材205の一領域を通じて第1組のクランプ電極と第2組のクランプ電極とが互いに交互配置されるように含むものである。
【0032】
クランプ電極201、203は、電源システム213からDC電圧を受け取るように電気的に接続される。電源システム213は、フィルタネットワーク211を通じてクランプ電極201、203のそれぞれにクランプ電圧V1、V2を供給するように定められる。一実施形態では、フィルタネットワーク211は、電源システム213によって出力される各電圧のための個々のローパスフィルタ回路構成を含む。このようにして、フィルタネットワーク211のローパスフィルタ回路構成は、ベース板209及びクランプ電極201、203に存在する高周波RF電圧から電源システム213を保護する。電源システム213は、また、ベース板209にDCオフセット電圧VBPを供給するようにも定められ接続される。フィルタネットワーク211は、また、ベース板209に伝送されるDCオフセット電圧VBPのための個々のローパスフィルタ回路構成も含む。また、以下で更に詳しく論じられるように、ベース板209に印加されるDCオフセット電圧VBPを制御するために設定値電圧を電源システム213に提供するように、ピーク電圧検出器215が接続される。一実施形態では、ピーク電圧検出器215は、ピークRF電圧を測定するように定められる。
【0033】
また、一実施形態では、コンピュータシステム221が、RF電源217、整合ユニット219、及び電源システム213を制御するように定められ接続される。コンピュータシステム221は、また、RF電源217、整合ユニット219、ピーク電圧検出器215、及び電源システム213の動作などの、静電チャック103の動作に関する診断情報を、複数のアナログチャネル及び/又はデジタルチャネルを通じて取得するようにも定められ接続される。コンピュータシステム221は、更に、RF電源217、整合ユニット219、及び電源システム213に設定値を提供するようにも定められる。
【0034】
本明細書では、クランプ電圧V1、V2をそれぞれクランプ電極201、203に及びDCオフセット電圧VBPをベース板209に供給するように定められた電源システム213についての実施形態が開示される。電源システム213についての実施形態は、本明細書では、クーロンタイプの静電チャック103に照らして開示されており、該タイプの静電チャック103では、基板109クランプ力は、基板支持部材205内に埋め込まれたクランプ電極201、203上に存在する電荷と、基板109上に存在する電荷との間である。しかしながら、本明細書で開示される電源システム213実施形態は、ジョンソン・ラーベックタイプの静電チャックにも等しく適用可能であり、該タイプの静電チャックでは、基板109クランプ力は、基板支持部材205の表面上に存在する電荷と、基板109上に存在する電荷との間である。
【0035】
静電チャック103内における単位面積あたりのクランプ力は、クランプ電極201、203から基板109にかけて測定された印加電圧の二乗に比例する。単位面積あたりのクランプ力(F)は、式1に示されるように計算される。ここで、εは、基板109とクランプ電極201、203との間の材料の(すなわち、基板支持部材205材料の、及びもし存在するならば裏面ガスの)誘電率であり、dは、基板109とクランプ電極201、203との間の材料の厚さであり、クランプ電極201、203上の電圧V及び基板109上の電圧Vwに対し、Vc=|V−Vw|であり、kは、クランプ電極201、203の幾何学形状に関する1に近い定数である。基板電圧Vwは、プラズマ条件によって、及びRF電源217から基板109に印加されるバイアス電圧によって決定される。RF電源217から伝送される多数サイクルのRF電力にわたって平均化されたとき、基板電圧Vwの優れた近似は、式2によって与えられる。ここで、Vは、プラズマ電位、すなわち図1を参照したときのプラズマ125の電位であり、Vppは、RF電源217からベース板109を通じて伝送されるピーク間RF電圧である。
式1 F =kεV/d
式2 V=Vp−Vpp/2
【0036】
静電チャック103などのバイポーラ静電チャックでは、例えばクランプ電極201、203のような、逆帯電された2つのクランプ電極がある。このバイポーラクランプ電極構成は、正しく実装されたときに、基板109上の誘導電荷の合計をゼロ近くまで減少させ、これは、たとえクランプ電源がオフにされたときでも、基板109が静電チャックに引っ付くリスクを抑えられる。2つのクランプ電極201、203と基板109との間のクランプ力が等しいためには、2つのクランプ電極201、203にかかるクランプ電圧V、Vが、式3の条件を満たしている必要がある。言い換えると、2つのクランプ電極201、203と基板109との間のクランプ力が等しいためには、2つのクランプ電極201、203にかかるV、Vが、基板電圧Vに設定される必要がある。2つのクランプ電圧V、Vを基板電圧Vに設定することは、「バイアス補償」と呼ばれる。
式3 V−V=V−V または V=(V+V)/2
【0037】
バイアス補償を実施するにあたり、基板電圧Vを予測するために、平均が使用される。次いで、「補償された」静電チャック103電源システム213を使用して、クランプ電圧V、Vの平均が、予測された基板電圧Vに設定される。もし、バイアス補償が実施されない又は正しく実施されないと、クランプ電極201、203と基板109との間のクランプ力は等しくなくなり、基板109上に電荷が誘導されるかもしれず、これは、静電チャック103からの基板109の取り外しを、すなわちデチャックを更に困難にし、デチャック中に基板109が損傷を受けるリスクを増加させる。また、クランプ電極201、203と基板109との間の等しくないクランプ力に対応する非対称的なクランプによって、不必要に高いクランプ電圧V、Vが必要になる恐れがある。
【0038】
基板109と静電チャック103との間の熱接触を向上させるために、上記のように、ヘリウムなどの裏面ガスを、基板109と静電チャック103の基板支持部材205との間に導入することができる。裏面ガスの導入は、基板109を基板支持部材205上の適所に保持するために必要とされるクランプ力が最小になるように、基板109にわたって圧力差を生じさせる。したがって、最小クランプ電圧Vminは、基板109にわたる圧力差によって求められる最小クランプ力に適切な安全域を加えたものに相当する。
【0039】
静電チャック103の適切なバイアス補償のためには、クランプ電圧V、Vを、ともに、Vが最小クランプ電圧Vminに概ね等しいように設定することができる。しかしながら、そうしなければ、クランプ電圧V、Vのいずれかが、最小クランプ電圧Vminよりも大きくなるはずである。クランプ電圧V、Vのいずれかが最小クランプ電圧Vminよりも大きいと、デチャックプロセス中に基板109が静電チャック103に引っ付くリスク、素子が損傷されるリスク、(電圧が高いクランプ電極ではクランプ力が不必要に高いゆえに)基板109と基板支持部材205との間の界面で発生する粒子数が増えるリスク、及びチャンバ101内の近接部品に対して電気アークが発生するリスクが高まる。
【0040】
誘導結合プラズマリアクタの場合は、プラズマ電位Vは、ゼロに近い、すなわち、RF電源217からベース板109を通じて伝送されるピーク間電圧Vppと比較して通常小さい正の値である。プラズマ電位Vは、正であるので、式5は、ベース板109を基板電圧Vよりも常に低い電圧に設定する。平均基板電圧<V>は、式4によって与えられる。次いで、2つのクランプ電極201、203にかかるクランプ電圧V、Vの平均が基板電圧Vに設定されるべきであることを、式3から呼び起こすと、誘導結合プラズマリアクタでは、平均クランプ電極電圧VCT(センタタップ電圧VCTとも呼ばれる)を、式5に示されるように、RF電源217からベース板109を通じて伝送される平均ピーク間RF電圧<Vpp>の2分の1の電圧の符号をマイナスにした電圧に設定することができる。したがって、式5は、誘導結合プラズマリアクタのようにプラズマ電位が基本的にゼロであるプラズマ処理システムにおけるバイアス補償のための要件を表している。この場合は、平均ピーク間RF電圧<Vpp>は、適切な期間にわたるVppの平均である。実際は、平均ピーク間RF電圧<Vpp>として、ローパスフィルタリングを経た値Vppを使用することができる。
式4 〈V〉≒−〈Vpp〉/2
式5 VCT =−〈Vpp〉/2
【0041】
静電チャック動作に関係するもう1つのリスクは、ベース板109と基板109との間、又はベース板109とチャンバ101内の近接部品との間における電気アークである。この現象は、「ベース板アーク」と呼ばれる。ベース板アークは、RF電源217によって通電される金属性ベース板209がプラズマ125に対して瞬間的に正に帯電されたときに発生する可能性があることが、理解されるべきである。ベース板アークは、静電チャック103の稼働寿命を制限するとともに基板109を汚染する可能性がある粒子を発生させる有害な放電を引き起こす。ベース板アークを阻止するために、ベース板209電位(Vbp)、すなわちベース板電圧Vbpは、電源システム213内の高電圧電源を使用して、式6に示されるように設定される。式6において、関数max(Vpp)は、適切な時間尺度を通して最大のVppを言う。したがって、式6にしたがうと、ベース板電圧Vbpは、RF電源217からベース板209を通じて伝送される供給RF電力の最大ピーク間電圧の2分の1の電圧の符号をマイナスにした電圧に実質的に等しいように制御される。言い換えると、ベース板電圧Vbpは、ベース板109に印加されたRF電圧のプラスの最大値に実質的に等しいように制御される。なお、ベース板電圧Vbpは、ベース板209にかかるピークRF電圧がプラズマ電位に等しく又はプラズマ電位未満に維持されるように設定されることが、理解されるべきである。
式6 Vbp=−max(Vpp/2)
【0042】
ベース板バイアス電圧(Vbp)が、平均ピーク間RF電圧<Vpp>及び最大ピーク間RF電圧(max(Vpp))が決定される時間尺度と比べて長い期間にわたって一定のレベルにあるときは、平均ピーク間RF電圧<Vpp>は、最大ピーク間RF電圧(max(Vpp))に実質的に等しくなる。この場合は、ベース板バイアス電圧Vbpは、平均クランプ電極電圧VCTに等しいように、すなわちVbp=VCTに設定することができ、静電チャック103バイアス補償のための要件(式5)及びベース板109アークのための要件(式6)が、ともに満たされる。したがって、長期間にわたって平均ピーク間RF電圧<Vpp>が最大ピーク間RF電圧(max(Vpp))に実質的に等しい実施形態では、電源システム213は、平均クランプ電極電圧VCTに実質的に等しい(すなわち、センタタップ電圧VCTに実質的に等しい)ベース板バイアス電圧Vbpを供給するように定めることができる。
【0043】
図3は、本発明の一実施形態にしたがった、平均クランプ電極電圧VCTに等しいベース板バイアス電圧Vbpを供給するように定められた電源システム213Aの概略を示している。明瞭さを期するために、図3の概略には、内部接地及び内部電源が示されていない。また、明瞭さを期するために、図3の概略には、単純なレベルシフト動作及び増幅動作を実施する回路ブロックは示されていない。
【0044】
クランプ電極電圧間の差として望まれる値(V−V)に比例するクランプ電極設定値電圧信号が、入力VC_INにおいて設定される。ベース板209DCオフセット設定値電圧信号が、入力VB_INにおいて設定される。一実施形態では、入力VB_INにおけるベース板209DCオフセット設定値電圧信号は、Vpp/2に等しい測定ピークRF電圧として、ピーク電圧検出器215から提供される。
【0045】
ベース板バイアス電圧Vbpは、出力VBPにおいて提供される。VBPにおいて提供されるベース板バイアス電圧Vbpは、スケーリング回路341によって感知され、該回路は、すると、統合器321への入力として、ベース板バイアス電圧出力監視信号BIAS_MONを提供する。統合器321は、信号BIAS_MONを、入力VB_INにおいて受信されたベース板209DCオフセット設定値電圧と比較して、ベース板オフセット誤差信号を生成するように動作する。統合器321は、更に、ベース板オフセット誤差信号の統合版を生成するようにも動作する。ベース板オフセット誤差信号の統合版は、1対の分離式高電圧電源325、329を高電力演算増幅器323、327を通じてそれぞれ駆動するためにも使用される。一実施形態では、高電圧電源325、329は、(大地電位を基準にして)正の2000ボルトから負の2000ボルトまでの間のバイアス出力電圧を感知回路331に提供するように定められ接続される。感知回路331は、四象限動作を提供するための、すなわち出力の極性に関係なく電流のソース又はシンクになる能力を提供するための、抵抗器333、337とダイオード335、339とからなるネットワークである。
【0046】
感知回路331の出力は、ベース板バイアス電圧Vbp出力VBPに接続される。感知回路331の出力は、また、電源307のセンタタップ位置VCTにも接続される。このようにして、出力VBPにおけるベース板バイアス電圧Vbpは、電源307のセンタタップ位置VCTにおけるセンタタップ電圧VCTに等しく、該センタタップ電圧は、平均クランプ電極電圧に等しい。したがって、電源システム213Aは、長期間にわたって平均ピーク間RF電圧<Vpp>が最大ピーク間RF電圧(max(Vpp))に実質的に等しい状況において、平均クランプ電極電圧VCTに等しいベース板バイアス電圧Vbpを供給するように定められる。
【0047】
一実施形態では、電源307は、分離式のバイポーラ高電圧電源307である。この実施形態では、電源307は、クランプ電圧フィードバックループによって駆動され、分離された正出力電圧VPOS及び分離された負出力電圧VNEGを、これらの正出力電圧VPOS及び負出力電圧VNEGのそれぞれが電源307のセンタタップ位置VCTにおけるセンタタップ電圧VCTから等距離であるように、すなわちVPOS−VCT=VCT−VNEGであるように提供する。一実施形態では、電源307は、高電圧演算増幅器305によって駆動され、該増幅器は、統合器回路303から入力信号を受信する。
【0048】
電源307の出力電圧VPOS及びVNEGは、電源システム213Aの第1のクランプ電極電圧出力V1及び第2のクランプ電極電圧出力V2に電気的に接続される。出力V1及びV2は、出力V1及びV2に存在する出力電圧VPOS及びVNEGがクランプ電極電圧V及びVとしてクランプ電極201及び203に印加されるように、クランプ電極201、203に電気的に接続される。一実施形態では、出力V1及びV2への道筋において、電源307の出力電圧VPOS及びVNEGは、電流感知抵抗器309及び313にそれぞれ接続される。2つのクランプ電極電圧出力V1及びV2において測定される出力電流をそれぞれ表す電流監視信号I_POS及びI_NEGを提供するために、感知回路311及び315によって、各電流感知抵抗器309及び313における電圧差がそれぞれ測定され処理される。
【0049】
感知回路319は、2つのクランプ電極電圧出力V1及びV2に電気的に接続される。感知回路319は、2つの出力V1とV2との間の電圧差に比例する、すなわちVPOS−VNEGに比例するクランプ電圧監視信号(CLAMP_MON)を生成して出力するように定められる。統合器回路303は、感知回路319からの入力として、クランプ電圧監視信号CLAMP_MONを受信する。統合器回路303は、クランプ誤差信号を形成するために、入力VC_INにおいて受信されたクランプ電極設定値電圧信号からクランプ電圧監視信号CLAMP_MONを減算するように定められる。統合器303は、更に、クランプ誤差信号の統合版を生成するようにも動作する。クランプ誤差信号の統合版は、電力演算増幅器305を通じて電源307を駆動するために使用される。このようにして、感知回路310から統合器303へのクランプ電圧監視信号CLAMP_MONの伝送は、上記のクランプ電圧フィードバックループを提供する。
【0050】
一実施形態では、電源システム213Aは、クランプ電極201、203に印加されるクランプ電圧V及びVの極性の切り替えを可能にするように定められる。この極性切り替え能力を実現するために、電源システム213Aは、中継器317及びVC_IN極性制御回路301を含み、これらは、それぞれ、入力REVERSEにおいて極性反転制御信号を受信する。動作中、出力電圧VPOS及びVNEGは、電流感知抵抗器309及び313から中継器317に伝送される。もし、REVERSE入力において受信された入力信号が、極性反転を示さないならば、中継器317は、V1及びV2が普通にそれぞれ正及び負であることを予期されているとみなし、正出力電圧VPOSを出力V1に、負出力電圧VNEGを出力V2に接続する。
【0051】
相応するやり方で、もし、REVERSE入力において受信された入力信号が、極性反転が実施されることを示すならば、中継器317は、やはりV1及びV2が普通にそれぞれ正及び負であることを予期されているとみなし、正出力電圧VPOSを出力V2に、負出力電圧VNEGを出力V1に接続する。感知回路319の出力は、REVERSE入力信号がアサートされたときに極性を反転させるので、VC_IN極性制御回路301は、入力VC_INにおいて受信されたクランプ電極設定値電圧信号の極性を、REVERSE入力信号がアサートされたときに反転させるように定められる。
【0052】
図3の電源システム213は、ベース板バイアス電圧Vbpを平均クランプ電極電圧VCTに等しくするように定められ、これは、長期間にわたって平均ピーク間RF電圧<Vpp>が最大ピーク間RF電圧(max(Vpp))に実質的に等しいときに受け入れ可能であることが、理解されるべきである。しかしながら、もし、ピーク間RF電圧Vppが、平均ピーク間RF電圧<Vpp>及び最大ピーク間RF電圧(max(Vpp))を計算するために使用される時間尺度の間に変化するならば、<Vpp>とmax(Vpp)は、大きく異なる可能性がある。
【0053】
例えば、図4は、本発明の一実施形態にしたがった、RF電源217によるパルスRF電力生成を時間の関数として示したグラフである。パルスRF電力生成の実施形態において、RF電源217は、各RFパルスが期間Tonにわたって持続するように及びこれらの連続するRFパルスがRF電力が生成されない期間Toffによって隔離されるように、パルス方式でRF電力を生成してベース板209に伝送するように動作される。なお、図4に示されるように、RFバイアス電圧がパルス発信されたときに、平均ピーク間RF電圧<Vpp>が式7に示されるように計算されること及び最大ピーク間RF電圧(max(Vpp))が式8に示されるように計算されることが、認識されるべきである。
【0054】
パルスRF電力の実施形態では、補償電圧VbpとVCTは、大幅に異なるかもしれない。したがって、この実施形態では、電源システム213Aに関して上述されたような共通の電気ノードへの接続によってベース板バイアス電圧Vbpを平均クランプ電極電圧VCTに等しくすることは受け入れられない。したがって、RF電源217からベース板209にパルスRF電力が供給されるときは、ベース板バイアス電圧Vbpと平均クランプ電極電圧VCT(すなわち、電源307のセンタタップ電圧)とを独立に制御する必要がある。
式7 〈Vpp〉=aV
式8 max〈Vpp〉=V
【0055】
図5は、本発明の一実施形態にしたがった、ベース板バイアス電圧Vbp及び平均クランプ電極電圧VCT(すなわち、電源307のセンタタップ電圧)の独立制御を提供するように定められた電源システム213Bの概略を示している。明瞭さを期するために、図5の概略には、内部接地及び内部電源が示されていない。また、明瞭さを期するために、図5の概略には、単純なレベルシフト動作及び増幅動作を実施する回路ブロックは示されていない。
【0056】
図5に示されるように、電源システム213Bは、図3の電源システム213Aに関連して上述されたのと同様なクランプ電圧供給連鎖を実装している。具体的には、電源システム213Bは、電源307と、駆動回路305と、統合器303と、抵抗器309、313と、感知回路311、315と、感知回路319と、中継器317と、VC_IN極性制御器301とを実装している。また、電源システム213Aに関連して上述されたように、電源システム213Bは、入力VC_INにおいてクランプ電極設定値電圧信号を受信するように、並びに2つのクランプ電極電圧出力V1、V2を供給するのに加えてクランプ電圧監視信号CLAMP_MON及び電流監視信号I_POS及びI_NEGを出力するように定められる。
【0057】
一実施形態では、電源システム213B内の電源307は、対称的なデュアル出力の分離式高電圧電源307として定められる。一実施形態では、電源システム213B内の電源307は、分離式高電圧切り替え電源307として定められる。一実施形態では、電源システム213Bのクランプ電圧供給連鎖は、0ボルトから約+10ボルトまでの範囲のクランプ電極設定値電圧信号を入力VC_INにおいて受信し、0ボルトから約+3000ボルトまでの範囲の分離出力電圧をVPOSにおいて生成する及び0ボルトから約−3000ボルトまでの範囲の分離出力電圧をVNEGにおいて生成する。ここで、VPOS及びVNEGは、電源307のセンタタップ位置VCTにおけるセンタタップ電圧VCTに相対的に測定されるものである。また、一実施形態において、VPOSからの最大出力電流は、約−1ミリアンペアであり、VNEGからの最大出力電流は、約1ミリアンペアである。しかしながら、VPOS及びVNEGについての上記の電圧範囲及び電流範囲は、代表的な一実施形態のために提供されたものであることが、理解されるべきである。その他の実施形態では、上記の代表的な実施形態のために開示された上記の範囲外の電圧及び電流をVPOS及びVNEGにおいて生成するように定められた電源307が実装されてよい。
【0058】
電源307の出力電圧差VCLAMP(VCLAMP=V1−V2)は、入力VC_INにおけるクランプ電極設定値電圧信号によってプログラム可能であることが、理解されるべきである。具体的に言うと、一実施形態では、コンピュータシステム221は、0ボルトから最大値VCLAMP_MAXまでの範囲の出力電圧差VCLAMPを得られるように入力VC_INにおけるクランプ電極設定値電圧信号の設定を可能にするように定められ接続される。ここで、VCLAMP_MAXは、約2000ボルトから約10000ボルトまでの範囲である。一実施形態では、VCLAMP_MAXは、約6000ボルトである。一実施形態では、入力VC_INにおいて提供されるクランプ電極設定値電圧信号は、0ボルトから+10ボルトまでの範囲の電圧を有する又は約4ミリアンペアから約20ミリアンペアまでの範囲の電流を有するアナログ信号である。また、一実施形態では、入力VC_INにおいて提供されるクランプ電極設定値電圧信号は、1つ以上のデジタル入力から導出することができる。例えば、シリアルインターフェースを通じて受信されたコマンドに応答してクランプ電極設定値電圧信号を生成するために、なかでも特に、RS232、Ethernet(登録商標、以下同じ)、CAN、DeviceNet、LonWorks、又は類似のインターフェースなどのシリアルインターフェースが、ASIC、FPGA、DSP、又はマイクロコントローラをベースにした回路構成とあわせて使用されてよい。
【0059】
同様なやり方で、様々な実施形態において、監視信号CLAMP_MON、I_POS、I_NEGは、アナログ電圧若しくはアナログ電流として、又はASIC、FPGA、DSP、若しくはマイクロコントローラをベースにした回路構成を使用したアナログ−デジタル変換後にデジタルインターフェースを通じて、制御コンピュータシステム221に返すことができる。一実施形態では、監視信号CLAMP_MON、I_POS、I_NEGは、約−10ボルトから約+10ボルトまでの範囲のアナログ電圧として生成される。また、クランプ電圧供給連鎖内に定められ接続された適切な回路構成によって、CLAMP_MON、I_POS、I_NEG以外の更なる監視信号も提供可能であることが、理解されるべきである。
【0060】
電源システム213Bは、クランプ電源307のセンタタップ電圧VCTを制御するように定められたセンタタップ電源503も含む。電源システム213Bは、また、センタタップ電圧VCTとは独立に出力VBPにおいてベース板バイアス電圧Vbp(すなわちベース板出力電圧Vbp)を生成するように定められたベース板電源501も含む。上記のように、出力VBPは、ベース板209に電気的に接続され、それによって、ベース板バイアス電圧Vbpをベース板209に提供する。ベース板電源501は、センタタップ電源503とは別個に定められること及びセンタタップ電源503とは独立に動作するように定められることが、理解されるべきである。電源システム213Bは、ベース板出力電圧Vbpとセンタタップ電圧VCTとを個別に且つ独立に制御することによって、静電チャック103のベース板209及びクランプ電極201、203の両方に正確なバイアスをかけることが、理解されるべきである。
【0061】
センタタップ電源503は、センタタップ電源503によって生成されて出力されたセンタタップ電圧VCTがクランプ電源307のセンタタップ位置VCTに印加されるようにクランプ電源307のセンタタップ位置VCTに電気的に接続された出力を含む。一実施形態では、センタタップ電源503は、0ボルトから約−5000ボルトまでの範囲のセンタタップ電圧VCTを生成するように定められる。
【0062】
センタタップ電源503は、センタタップ電源503によってセンタタップ電圧VCTが生成されて出力されることを示すセンタタップ電圧入力制御信号VCT_INを受信するように定められる。様々な実施形態において、VCT_IN制御信号は、ピーク電圧検出器215によって測定されたピーク間RF電圧Vppのローパスフィルタリングによって、又は測定されたピーク間RF電圧Vppに基づいてVCT_IN制御信号を計算するようにコンピュータシステム221を動作させることによって生成される。
【0063】
一実施形態では、コンピュータシステム221は、0ボルトから最大値VCT_MAXまでの範囲のセンタタップ電圧VCTを生成するようにセンタタップ電源503に指示するようにセンタタップ電圧入力制御信号VCT_INの設定を可能にするように定められ接続される。ここで、VCT_MAXは、約−100ボルトから約−5000ボルトまでの範囲である。一実施形態では、VCT_MAXは、約−2000ボルトである。一実施形態では、センタタップ電圧入力制御信号VCT_INは、0ボルトから+10ボルトまでの範囲の電圧を有する又は約4ミリアンペアから約20ミリアンペアまでの範囲の電流を有するアナログ信号である。また、一実施形態では、センタタップ電圧入力制御信号VCT_INは、1つ以上のデジタル入力から導出することができる。例えば、シリアルインターフェースを通じて受信されたコマンドに応答してセンタタップ電圧入力制御信号VCT_INを生成するために、なかでも特に、RS232、Ethernet、CAN、DeviceNet、LonWorks、又は類似のインターフェースなどのシリアルインターフェースが、ASIC、FPGA、DSP、又はマイクロコントローラをベースにした回路構成とあわせて使用されてよい。
【0064】
一実施形態では、センタタップ電源503は、センタタップ電流監視信号I_CT及びセンタタップ電圧監視信号CT_MONを出力するように定められる。一実施形態では、センタタップ電源503は、静電チャック103の正クランプ電極及び負クランプ電極201及び203における電流の不均衡を検出するために使用することができる電流監視器を含む。一実施形態では、センタタップ電源503内の電流監視器の感度は、測定可能な電流のダイナミックレンジを増加させるためにデジタル入力によって選択することができる。
【0065】
様々な実施形態において、監視信号I_CT及びCT_MONは、アナログ電圧若しくはアナログ電流として、又はASIC、FPGA、DSP、若しくはマイクロコントローラをベースにした回路構成を使用したアナログ−デジタル変換後にデジタルインターフェースを通じて、制御コンピュータシステム221に返すことができる。一実施形態では、監視信号I_CT及びCT_MONは、約−10ボルトから約+10ボルトまでの範囲のアナログ電圧として生成される。また、センタタップ電源503内に定められ接続された適切な回路構成によってI_CT及びCT_MON以外の更なる監視信号も提供可能であることが、理解されるべきである。
【0066】
様々な実施形態において、センタタップ電源503及び/又はベース板電源501は、四象限出力を有することができる。より具体的には、センタタップ電源503及び/又はベース板電源501は、その出力電圧の極性に関係なく電流のソース及びシンクの両方になるように定めることができる。しかしながら、四象限出力を伴う電源は、総じて、高価で且つ大型である。実際の事例の大半では、センタタップ電源503及びベース板電源501の出力が大地に対して負であれば十分である。これは、プラズマ処理動作中に、基板電圧Vが大地に対して大幅に正にはならないからである。したがって、一実施形態では、センタタップ電源503及びベース板電源501のそれぞれに、ユニポーラ負出力電源を使用することができる。
【0067】
小型で安価な負電圧電源は、電流ソースになる能力がほとんど又は全くないのが一般的である。したがって、ユニポーラ負出力センタタップ電源503の使用は、センタタップ電源503がその出力を通じて電流ソースになる必要があるときは問題になる恐れがある。例えば、もし、電源307のVPOS出力における電流とVNEG出力における電流との間に不均衡が存在すると、センタタップ電源503によって、この電流不均衡が補償されなければならない。電源307のVPOS出力とVNEG出力との間におけるこの電流不均衡は、センタタップ位置VCTに流れ込む又はセンタタップ位置VCTから流れ出す電流に対応し、正又は負であってよい。センタタップ電源503は、もし、(ユニポーラ負出力センタタップ電源503の場合のように、)電流のシンクにしかなれず、電流のソースになることができないならば、電源307のVPOS出力とVNEG出力との間の電流不均衡を補償するために負電流が必要なときに、その出力を制御することができない。
【0068】
ユニポーラ負出力センタタップ電源503の電流ソース限界に対処するために、電源システム213Bは、センタタップ電源503がセンタタップ位置VCTへの電流ソースになるように要求されないように、電源307のVPOS出力とVNEG出力との間の電流を意図的に不均衡にするように定められる。電源307のVPOS出力とVNEG出力との間の電流を不均衡にするために、電源システム213Bは、電源307のVNEG出力と大地GNDとの間に大バイアス抵抗器505の接続を組み入れる。言い換えると、バイアス抵抗器505は、クランプ電源307のセンタタップ位置VCTと、センタタップ電源503の出力との間にバイアス電流を誘導するために、負出力電圧VNEGが生成されるクランプ電源307の端子と、大地基準電位GNDとの間に電気的に接続される。
【0069】
もし、クランプ電源307のVPOS出力と、クランプ電源307のVNEG出力における出力電流とが等しいならば、クランプ電源307のセンタタップ位置VCTに、バイアス電流が流れる。この出力は、もし、iPOSがVPOS出力からの電流であり、iNEGがVNEG出力からの電流であり、iが式9で与えられるバイアス電流であるときに、iPOS−iNEG<iであるならば、正しいものになる。ここで、VCTは、センタタップ電源503によるセンタタップ電圧出力であり、VCLAMP=V−Vであり、Rは、バイアス抵抗器505の抵抗値である。
式9 i=(VCT−VCLAMP/2)/R
【0070】
一実施形態では、バイアス抵抗器505は、約10キロオームから約1000メガオームまでの範囲の抵抗値を有することができる。一実施形態では、バイアス抵抗器505は、約50メガオームの抵抗値を有する。抵抗値が約50メガオームのバイアス抵抗器505の使用は、動作条件に応じて、約10マイクロアンペアから約50マイクロアンペアまでの範囲のバイアス電流iを可能にする。なお、バイアス抵抗器505の使用を通じたセンタタップ電源503の電流バイアスは、それが、図3の電源システム213Aでなされているような、更に高電圧のセンタタップ電源及び更に複雑なフィードバック回路構成を使用する必要性を回避できるという点で有利であることが、認識されるべきである。また、一実施形態では、バイアス抵抗器505は、広範囲の電圧に対して電圧とは独立した電流を提供する素子などの適切に定められた能動負荷で置き換えられてよいことが、理解されるべきである。
【0071】
前述のように、ベース板電源501は、センタタップ電圧VCTとは独立にベース板出力電圧Vbpを生成するように定められる。ここで、ベース板出力電圧Vbpは、ベース板209に電気的に接続された出力VBPに提供される。なお、ベース板電源501は、センタタップ電源503とは別個に定められること及びセンタタップ電源503とは独立に動作するように定められることが、認識されるべきである。したがって、電源システム213Bにおいて、ベース板出力電圧Vbpは、センタタップ電圧VCTに電気的に接続されない。また、前述のように、ベース板電源501は、一実施形態では、四象限出力を有するように定めることができる。しかしながら、別の一実施形態では、ベース板電源501は、ユニポーラ負出力電源として、すなわち単一象限出力の電源として定められる。このベース板電源501出力には、任意のDC電流が流れ込むので、通常の状況下では、ユニポーラ負出力ベース板電源501の使用で十分である。
【0072】
ベース板電源501は、ベース板電源501によってベース板出力電圧Vbpが生成され出力されることを示すベース板電圧入力制御信号VB_INを受信するように定められる。様々な実施形態において、VB_IN制御信号は、RFパルスサイクル中にピーク電圧検出器215によって測定されるピーク間RF電圧Vppの最大値をサンプリング抽出する外部のサンプリング/ホールド回路から提供されるが、コンピュータシステム221からの計算された出力として提供されてもよい。一実施形態では、ベース板電源501は、VB_INから導出された電圧入力によるベース板出力電圧Vbpの設定を可能にするフィードバック回路構成を含む。
【0073】
一実施形態では、コンピュータシステム221は、0ボルトから最大値VBIAS_MAXまでの範囲のベース板出力電圧Vbpを生成するようにベース板電源501に指示するようにベース板電圧入力制御信号VB_INの設定を可能にするように定められ接続される。ここで、VBIAS_MAXは、約−100ボルトから約−5000ボルトまでの範囲である。一実施形態では、VBIAS_MAXは、約−2000ボルトである。一実施形態では、ベース板電圧入力制御信号VB_INは、0ボルトから+10ボルトまでの範囲の電圧を有する又は約4ミリアンペアから約20ミリアンペアまでの範囲の電流を有するアナログ信号である。また、一実施形態では、ベース板電圧入力制御信号VB_INは、1つ以上のデジタル入力から導出することができる。例えば、シリアルインターフェースを通じて受信されたコマンドに応答してベース板電圧入力制御信号VB_INを生成するために、なかでも特に、RS232、Ethernet、CAN、DeviceNet、LonWorks、又は類似のインターフェースなどのシリアルインターフェースが、ASIC、FPGA、DSP、又はマイクロコントローラをベースにした回路構成とあわせて使用されてよい。
【0074】
一実施形態では、ベース板電源501は、ベース板電流監視信号I_BP及びベース板電圧監視信号BIAS_MONを出力するように定められる。一実施形態では、ベース板電源501は、ベース板バイアス電圧出力VBPにおける電流I_BPの測定値を、したがってベース板209に供給される電流の測定値を提供する電流感知要素を含むように定められる。I_BP信号は、静電チャック103の動作を特徴付ける及び監視するために使用可能であることが、認識されるべきである。一実施形態では、ベース板電源501内の電流モニタの感度は、測定可能な電流のダイナミックレンジを増加させるためにデジタル入力によって選択することができる。
【0075】
様々な実施形態において、監視信号I_BP及びBIAS_MONは、アナログ電圧若しくはアナログ電流として、又はASIC、FPGA、DSP、若しくはマイクロコントローラをベースにした回路構成を使用したアナログ−デジタル変換後にデジタルインターフェースを通じて、制御コンピュータシステム221に返すことができる。一実施形態では、監視信号I_BP及びBIAS_MONは、約−10ボルトから約+10ボルトまでの範囲のアナログ電圧として生成される。また、ベース板電源501内に定められ接続された適切な回路構成によってI_BP及びBIAS_MON以外の更なる監視信号も提供可能であることが、理解されるべきである。
【0076】
図6は、本発明の一実施形態にしたがった、図5の電源システム213Bの一変形である電源システム213Cの概略を示している。図5の電源システム213Bと同様に、図6の電源システム213Cもやはり、クランプ電極電圧出力V1及びV2に対してベース板バイアス電圧Vbpを独立制御するように定められる。しかしながら、図5の電源システム213Bとは異なり、図6の電源システム213Cは、単一電源307及びそれに関連付けられたセンタタップ電源503の代わりに、独立制御可能な2つの個別の電源601及び603を用いている。電源システム213Cにおいて、VCT_IN入力信号は、レベルシフト/減算モジュール605に向かわされ、該モジュールは、極性制御回路301と、統合器回路303との間に電気的に接続される。VCT_IN制御信号によって、レベルシフト/減算モジュール605は、正電源601及び負電源603のVPOS出力及びVNEG出力のそれぞれの制御を行う。
【0077】
電源システム213Cには、センタタップ電源はないが、正電源601及び負電源603のそれぞれが、センタタップ電圧と同様な中心の電圧設定値から電圧にして等距離にあるように独立に制御可能であることが、理解されるべきである。一実施形態では、正電源601が、バイポーラ四象限能力を有するように定められる。別の一実施形態では、正電源601及び負電源603の両方が、バイポーラ四象限能力を有するように定められる。また、ベース板電源501が、正電源601及び負電源603とは別個に定められて動作されることも理解されるべきである。
【0078】
図7は、本発明の一実施形態にしたがった、基板クランプシステムを動作させるための方法のフローチャートを示している。図7の方法は、図5の電源システム213Bを使用して実行に移せることが、理解されるべきである。方法は、基板109を静電チャック103上に置くための動作701を含む。方法は、また、センタタップ電圧VCTを生成するための動作703も含む。方法は、また、正クランプ電圧VPOS及び負クランプ電圧VNEGを、正クランプ電圧VPOS及び負クランプ電圧VNEGのそれぞれがセンタタップ電圧VCTから等距離であるように生成するための動作705も含む。方法は、また、正クランプ電圧VPOS及び負クランプ電圧VNEGを静電チャック103内のそれぞれのクランプ電極201、203に供給するための動作707も含む。方法は、更に、センタタップ電圧VCTを生成することとは独立にベース板電圧Vbpを生成するための動作709も含む。方法は、また、ベース板電圧Vbpを静電チャック103のベース板209に供給するための動作711も含む。
【0079】
一実施形態では、センタタップ電圧VCTは、センタタップ電源503によって生成される。また、この実施形態では、正クランプ電圧VPOS及び負クランプ電圧VNEGは、クランプ電源307によって、クランプ電源307の正出力端子及び負出力端子においてそれぞれ生成される。また、一実施形態では、方法は、センタタップ電圧VCTをセンタタップ電源503からクランプ電源307のセンタタップ位置VCTに伝送するための動作を含む。また、一実施形態では、方法は、センタタップ電源の出力にバイアス電流IBを流れさせて、センタタップ電源503が電流ソースになる必要性を防ぐために、クランプ電源307の負出力端子に電流を誘導するための動作を含む。
【0080】
一実施形態では、方法は、静電チャック103のベース板209にRF電力を供給するための動作を含む。一実施形態では、RF電力は、パルス方式でベース板209に供給される。別の一実施形態では、RF電力は、実質的に連続した方式でベース板209に供給される。方法は、また、ベース板電圧Vbpを、供給RF電力の最大ピーク間電圧Vppの2分の1の電圧の符号をマイナスにした電圧に実質的に等しいように制御するための動作も含むことができる。方法は、また、センタタップ電圧VCTを、供給RF電力の平均ピーク間電圧Vppの2分の1の電圧の符号をマイナスにした電圧に実質的に等しいように制御するための動作も含むことができる。該方法では、ベース板電圧Vbp及びセンタタップ電圧VCTは、互いに独立に生成されて制御される。
【0081】
図8は、本発明の一実施形態にしたがった、基板クランプシステムを動作させるための方法のフローチャートを示している。図8の方法は、図6の電源システム213Cを使用して実行に移せることが、理解されるべきである。方法は、基板109を静電チャック103上に置くための動作801を含む。方法は、また、正クランプ電圧VPOS及び負クランプ電圧VNEGのそれぞれが、(VCT_INによって設定された)中心の電圧設定値から等距離であるように、正クランプ電圧VPOSを生成するように正電源を独立に動作させる及び負クランプ電圧VNEGを生成するように負電源を独立に動作させるための動作803も含む。方法は、また、正クランプ電圧VPOS及び負クランプ電圧VNEGを静電チャック103内のそれぞれのクランプ電極201、203に供給するための動作805も含む。方法は、更に、正クランプ電圧VPOS及び負クランプ電圧VNEGを生成することとは独立にベース板電圧Vbpを生成するための動作807も含む。方法は、また、ベース板電圧Vbpを静電チャック103のベース板209に供給するための動作809も含む。
【0082】
本発明は、幾つかの実施形態の見地から説明されてきたが、当業者ならば、以上の明細書を読むこと及び図面を検討することによって様々な代替、追加、置き換え、及び均等物を認識できることがわかる。本発明は、本発明の真の趣旨及び範囲に含まれるものとして、このようなあらゆる代替、追加、置き換え、及び均等物を含む。例えば以下の適用例として実施することができる。
[適用例1]
基板クランプシステムであって、
静電チャックと、
電源システムと、
を備え、
前記静電チャックは、ベース板と、前記ベース板上に配された基板支持部材とを含み、前記ベース板は、導電性材料で形成され、前記静電チャックは、前記基板支持部材内に配された第1組のクランプ電極と、前記基板支持部材内に配された第2組のクランプ電極とを含み、
前記電源システムは、クランプ電源と、センタタップ電源と、ベース板電源とを含み、前記クランプ電源は、正出力電圧と、負出力電圧とを生成するように定められ、前記正出力電圧及び前記負出力電圧は、センタタップ電圧から等距離であり、前記正出力電圧は、前記第1組のクランプ電極に電気的に接続され、前記負出力電圧は、前記第2組のクランプ電極に電気的に接続され、前記センタタップ電源は、前記クランプ電源の前記センタタップ電圧を制御するように定められ、前記ベース板電源は、前記センタタップ電圧とは独立にベース板出力電圧を生成するように定められ、前記ベース板出力電圧は、前記ベース板に電気的に接続される
基板クランプシステム。
[適用例2]
適用例1に記載の基板クランプシステムであって、
前記ベース板電源は、前記センタタップ電源とは別個に定められ、
前記ベース板電源は、前記センタタップ電源とは独立に動作するように定められる
基板クランプシステム。
[適用例3]
適用例1に記載の基板クランプシステムであって、
前記センタタップ電源は、前記センタタップ電源によって生成されて出力される前記センタタップ電圧が前記クランプ電源のセンタタップ位置に印加されるように前記クランプ電源の前記センタタップ位置に電気的に接続された出力を含む基板クランプシステム。
[適用例4]
適用例1に記載の基板クランプシステムであって、
前記センタタップ電源は、0ボルトから約−5000ボルトまでの範囲の前記センタタップ電圧を生成するように定められる基板クランプシステム。
[適用例5]
適用例1に記載の基板クランプシステムであって、
前記センタタップ電源は、負のセンタタップ電圧を生成して出力するように定められたユニポーラ電源として定められる基板クランプシステム。
[適用例6]
適用例5に記載の基板クランプシステムであって、更に、
前記クランプ電源の前記センタタップ位置と、前記センタタップ電源の前記出力との間にバイアス電流を誘導するために、前記負出力電圧が生成される前記クランプ電源の端子と、大地基準電位との間に電気的に接続された、バイアス抵抗器を備える
基板クランプシステム。
[適用例7]
適用例6に記載の基板クランプシステムであって、
前記バイアス抵抗器は、約10キロオームから約1000メガオームまでの範囲の電気抵抗を有する基板クランプシステム。
[適用例8]
適用例6に記載の基板クランプシステムであって、
前記バイアス電流は、約10マイクロアンペアから約50マイクロアンペアまでの範囲である基板クランプシステム。
[適用例9]
適用例5に記載の基板クランプシステムであって、
前記負出力電圧が生成される前記クランプ電源の端子は、電圧とは実質的に独立した電流を提供する素子に電気的に接続される基板クランプシステム。
[適用例10]
適用例1に記載の基板クランプシステムであって、
前記ベース板電源は、0ボルトから約−5000ボルトまでの範囲の前記ベース板出力電圧を生成するように定められる基板クランプシステム。
[適用例11]
適用例1に記載の基板クランプシステムであって、
前記ベース板電源は、負のベース板電圧を生成して出力するように定められたユニポーラ電源として定められる基板クランプシステム。
[適用例12]
適用例1に記載の基板クランプシステムであって、
前記クランプ電源は、0ボルトから約10000ボルトまでの範囲のクランプ電圧を生成するように定められ、
前記クランプ電圧は、前記正出力電圧と前記負出力電圧との間の電圧差である
基板クランプシステム。
[適用例13]
適用例1に記載の基板クランプシステムであって、
前記クランプ電源は、前記クランプ電源によってクランプ電圧が生成されることを示すクランプ電圧入力制御信号を受信するように定められ、
前記クランプ電圧は、前記正出力電圧と前記負出力電圧との間の電圧差であり、
前記センタタップ電源は、前記センタタップ電源によって前記センタタップ電圧が生成されて出力されることを示すセンタタップ電圧入力制御信号を受信するように定められ、
前記ベース板電源は、前記ベース板電源によって前記ベース板出力電圧が生成されて出力されることを示すベース板電圧入力制御信号を受信するように定められる
基板クランプシステム。
[適用例14]
適用例13に記載の基板クランプシステムであって、
前記センタタップ電源は、センタタップ電流監視信号と、センタタップ電圧監視信号とを出力するように定められ、
前記ベース板電源は、ベース板電流監視信号と、ベース板電圧監視信号とを出力するように定められる
基板クランプシステム。
[適用例15]
適用例14に記載の基板クランプシステムであって、更に、
前記クランプ電圧入力制御信号、前記センタタップ電圧入力制御信号、及び前記ベース板電圧入力制御信号を含む入力信号を生成して伝送するように定められたコンピュータシステムであって、前記コンピュータシステムは、更に、前記センタタップ電流監視信号、前記センタタップ電圧監視信号、前記ベース板電流監視信号、及び前記ベース板電圧監視信号を含む監視信号を受信して処理するようにも定められ、前記コンピュータシステムは、前記監視信号に基づいて、前記入力信号を適切な設定値に維持するように定められる
コンピュータシステムを備える基板クランプシステム。
[適用例16]
適用例1に記載の基板クランプシステムであって、更に、
前記ベース板への高周波電力の供給を可能にするために整合回路構成を通じて前記ベース板に電気的に通じている高周波電源を備える基板クランプシステム。
[適用例17]
静電チャックのための電源システムであって、
正出力電圧と、負出力電圧とを生成するように定められたクランプ電源であって、前記正出力電圧及び前記負出力電圧は、センタタップ電圧から等距離であり、前記正出力電圧及び前記負出力電圧は、前記静電チャックの、交互配置された1対のクランプ電極のそれぞれに伝送される、クランプ電源と、
前記クランプ電源の前記センタタップ電圧を制御するように定められたセンタタップ電源と、
前記センタタップ電圧とは独立にベース板出力電圧を生成するように定められたベース板電源であって、前記ベース板出力電圧は、前記静電チャックのベース板に伝送される、ベース板電源と、
を備える電源システム。
[適用例18]
適用例17に記載の静電チャックのための電源システムであって、
前記ベース板電源は、前記センタタップ電源とは別個に定められ、
前記ベース板電源は、前記センタタップ電源とは独立に動作するように定められる
電源システム。
[適用例19]
適用例17に記載の静電チャックのための電源システムであって、
前記センタタップ電源は、前記センタタップ電源によって生成されて出力される前記センタタップ電圧が前記クランプ電源のセンタタップ位置に印加されるように前記クランプ電源の前記センタタップ位置に電気的に接続された出力を含む
電源システム。
[適用例20]
適用例17に記載の静電チャックのための電源システムであって、
前記センタタップ電源は、負のセンタタップ電圧を生成して出力するように定められたユニポーラ電源として定められ、
前記ベース板電源は、負のベース板電圧を生成して出力するように定められたユニポーラ電源として定められる
電源システム。
[適用例21]
適用例20に記載の静電チャックのための電源システムであって、更に、
前記クランプ電源の前記センタタップ位置と、前記センタタップ電源の前記出力との間にバイアス電流を誘導するために、前記負出力電圧が生成される前記クランプ電源の端子と、大地基準電位との間に電気的に接続された
バイアス抵抗器を備える電源システム。
[適用例22]
基板クランプシステムを動作させるための方法であって、
静電チャック上に基板を置くことと、
センタタップ電圧を生成することと、
正クランプ電圧及び負クランプ電圧を、それぞれが前記センタタップ電圧から等距離であるように生成することと、
前記正クランプ電圧及び負クランプ電圧を、前記静電チャック内のそれぞれのクランプ電極に供給することと、
前記センタタップ電圧を生成することとは独立にベース板電圧を生成することと、
前記静電チャックのベース板に前記ベース板電圧を供給することと、
を備える方法。
[適用例23]
適用例22に記載の基板クランプシステムを動作させるための方法であって、
前記センタタップ電圧は、センタタップ電源によって生成され、
前記正クランプ電圧及び前記負クランプ電圧は、クランプ電源によって、前記クランプ電源の正出力端子及び負出力端子においてそれぞれ生成され、
前記方法は、更に、前記センタタップ電圧を前記センタタップ電源の出力から前記クランプ電源のセンタタップ位置に伝送する
ことを備える方法。
[適用例24]
適用例23に記載の基板クランプシステムを動作させるための方法であって、更に、
前記センタタップ電源の前記出力にバイアス電流を流れさせて、前記センタタップ電源が電流ソースになる必要性を防ぐために、前記クランプ電源の前記負出力端子に電流を誘導することを備える方法。
[適用例25]
適用例22に記載の基板クランプシステムを動作させるための方法であって、更に、
前記静電チャックの前記ベース板に高周波電力を供給することを備える方法。
[適用例26]
適用例25に記載の基板クランプシステムを動作させるための方法であって、更に、
前記ベース板電圧を、前記供給RF電力の最大ピーク間電圧の2分の1のマイナスに実質的に等しいように制御することと、
前記センタタップ電圧を、前記供給RF電力の平均ピーク間電圧の2分の1のマイナスに実質的に等しいように制御することと、
を備え、前記ベース板電圧及び前記センタタップ電圧は、互いに独立に生成される方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8