特許第6133954号(P6133954)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ インテグリス・インコーポレーテッドの特許一覧

特許6133954ガスと蒸発材料との接触を促進するのを助ける方法及び装置
<>
  • 特許6133954-ガスと蒸発材料との接触を促進するのを助ける方法及び装置 図000002
  • 特許6133954-ガスと蒸発材料との接触を促進するのを助ける方法及び装置 図000003
  • 特許6133954-ガスと蒸発材料との接触を促進するのを助ける方法及び装置 図000004
  • 特許6133954-ガスと蒸発材料との接触を促進するのを助ける方法及び装置 図000005
  • 特許6133954-ガスと蒸発材料との接触を促進するのを助ける方法及び装置 図000006
  • 特許6133954-ガスと蒸発材料との接触を促進するのを助ける方法及び装置 図000007
  • 特許6133954-ガスと蒸発材料との接触を促進するのを助ける方法及び装置 図000008
  • 特許6133954-ガスと蒸発材料との接触を促進するのを助ける方法及び装置 図000009
  • 特許6133954-ガスと蒸発材料との接触を促進するのを助ける方法及び装置 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6133954
(24)【登録日】2017年4月28日
(45)【発行日】2017年5月24日
(54)【発明の名称】ガスと蒸発材料との接触を促進するのを助ける方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   C23C 16/448 20060101AFI20170515BHJP
   H01L 21/31 20060101ALI20170515BHJP
   H01L 21/205 20060101ALI20170515BHJP
【FI】
   C23C16/448
   H01L21/31 F
   H01L21/205
【請求項の数】10
【外国語出願】
【全頁数】31
(21)【出願番号】特願2015-190933(P2015-190933)
(22)【出願日】2015年9月29日
(62)【分割の表示】特願2012-262401(P2012-262401)の分割
【原出願日】2005年6月1日
(65)【公開番号】特開2016-866(P2016-866A)
(43)【公開日】2016年1月7日
【審査請求日】2015年10月8日
(31)【優先権主張番号】10/858,509
(32)【優先日】2004年6月1日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505307471
【氏名又は名称】インテグリス・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】グレッグ,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】バトル,スコット
(72)【発明者】
【氏名】バントン,ジェフリー,アイ.
(72)【発明者】
【氏名】ナイト,ドン
(72)【発明者】
【氏名】ラックスマン,ラビ,ケイ.
【審査官】 末松 佳記
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−160865(JP,A)
【文献】 国際公開第2004/010463(WO,A2)
【文献】 特表2006−503178(JP,A)
【文献】 特開昭60−070176(JP,A)
【文献】 特開2001−059178(JP,A)
【文献】 米国特許第06270839(US,B1)
【文献】 特開平05−214537(JP,A)
【文献】 国際公開第2004/011695(WO,A2)
【文献】 特表2005−535112(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C 16/00−16/56
H01L 21/205
H01L 21/31−21/3215
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部容積を囲む熱伝導性の容器壁を有する容器と、
前記内部容積にガスを供給するように構成されたガス入口と、
前記内部容積から、蒸発材料を運ぶガスを受け取るように構成されたガス出口と、
前記容器内に異なるレベルで配置された複数の固体材料ホルダであって、当該固体材料ホルダ上に蒸発固体原材料が支持され、各前記固体材料ホルダの固体材料の支持面は複数のガス流通路を規定する、複数の固体材料ホルダと、
前記容器内の蒸発固体原材料であって、(i)蒸発原材料粉末、(ii)蒸発原材料凝集粒子、(iii)蒸発原材料結晶体、及び、(iv)蒸発原材料薄膜のうちから選択された前記蒸発原材料の少なくとも2つの形態で存在する蒸発固体原材料と、を備える蒸発器。
【請求項2】
前記蒸発固体原材料は、蒸発原材料粉末の形態と蒸発原材料凝集粒子の形態とで存在する、請求項1に記載の蒸発器。
【請求項3】
前記蒸発固体原材料は、蒸発原材料粉末の形態と蒸発原材料膜の形態とで存在する、請求項1に記載の蒸発器。
【請求項4】
前記蒸発固体原材料は、蒸発原材料粉末の形態と蒸発原材料結晶体の形態とで存在する、請求項1に記載の蒸発器。
【請求項5】
前記容器は第1端部を有し、前記ガス入口は前記第1端部に沿って配置され、前記ガス出口は前記第1端部に沿って配置される、請求項1に記載の蒸発器。
【請求項6】
各固体材料ホルダは前記容器内に取り外し可能に挿入可能である、請求項1に記載の蒸発器。
【請求項7】
前記容器は、前記内側容積内で下方に延在する管であって、前記ガス入口に連通接続された管を含む、請求項1に記載の蒸発器。
【請求項8】
前記容器壁に熱を供給するように構成された加熱素子をさらに備える、請求項1に記載の蒸発器。
【請求項9】
前記蒸発材料が、ホウ素(B)、亜リン酸(P)、銅(Cu)、ガリウム(Ga)、ヒ素(As)、ルテニウム(Ru)、インジウム(In)、アンチモン(Sb)、ランタン(La)、タンタル(Ta)、イリジウム(Ir)、デカボラン(B1014)、四塩化ハフニウム(HfCl)、四塩化ジルコニウム(ZrC14)、三塩化インジウム(InCl)、有機金属β-ジケトネート複合体、シクロペンタジエニルシクロヘプタトリエニルチタン(CpTiChT)、三塩化アルミニウム(A1Cl)、ヨウ化チタン(Ti)、シクロオクタテトラエンシクロペンタジエニルチタン((Cot)(Cp)Ti)、ビス(シクロペンタジエニル)チタンジアジド、タングステンカルボニル(W(CO))、ビス(シクロペンタジエニル)ルテニウム(II)(Ru(Cp))、及び三塩化ルテニウム(RuCl)の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の蒸発器。
【請求項10】
前記容器は、前記容器を密閉するように構成された蓋を含む、請求項1に記載の蒸発器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本特許出願は、「蒸発器送出アンプル(VAPORIZER DELIVERY AMPOULE)」と題された、米国特許出願第10/201,518号明細書(2002年7月23日出願)の一部継続出願である。米国特許出願第10/201,518号明細書は、参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
技術分野
この特許出願に記述した1つ以上の実施形態は、蒸発器の分野に関するものである。
【背景技術】
【0003】
背景
蒸発器が、たとえば、工作物全体に薄膜を形成させる化学気相成長法(CVD)設備、又は工作物内に噴射するために工作物の方にイオンを加速させるイオン注入機などの、半導体処理設備の処理槽にキャリヤガス内の材料を送出するのに使用されることがある。
【0004】
噴水機器と呼ばれる1つの蒸発器が、容器内の液体材料を加熱し、容器の底部近くの液体材料内に制御された速度でキャリヤガスを導入することにより、液体状態の材料から処理槽に蒸気を送出する。次いで、キャリヤガスは、容器の上部まで泡立つと、液体材料からの蒸気で飽和する。次いで、飽和したキャリヤガスは処理槽に運ばれる。
【0005】
材料をその昇華温度まで加熱し、キャリヤガスをその加熱された材料を流れるよう方向付けることにより、固体状態の材料からの蒸気が、処理槽に送出されることがある。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
概要
少なくとも1つの開示されている装置が、容器と、ガスと蒸発材料との接触を促進するのを助けるよう増大した露出表面積を有する容器内の材料を支えるのを助けるための構造とを有する。少なくとも1つの開示されている装置の構造が、材料が構造に置かれている時と同じ形態で材料が蒸発するよう支えるのを助けることがある。
【0007】
少なくとも1つの開示されている装置が、容器と、原子層堆積法(ALD)処理設備に送出すためにガスと蒸発材料との接触を促進するのを助けるよう増大した露出表面積を有する容器内の材料を支えるのを助けるための構造とを有する。
【0008】
少なくとも1つの開示されている装置が、容器と、ガスと蒸発した液体材料との接触を促進するのを助けるよう増大した露出表面積を有する容器内の液体材料を支えるのを助けるための構造とを有する。
【0009】
少なくとも1つの開示されている装置が、容器と、ガスと蒸発材料との接触を促進するのを助けるよう増大した露出表面積を有する容器内の材料を支えるのを助けるための支持面を画定する1つ以上のホルダとを有する。少なくとも1つの開示されている装置用のホルダが、ホルダを通るガス流用の通路を画定するのを助けるよう、ホルダの支持面を通る開口部の周囲の少なくとも一部分に沿って1つ以上の側壁を有することがある。
【0010】
少なくとも1つの開示されている装置が、容器と、ガスと蒸発材料との接触を促進するのを助けるよう増大した露出表面積を有する容器内の材料を支えるのを助けるための支持面を画定する1つ以上のホルダとを有する。少なくとも1つの開示されている装置用のホルダが、1つ以上の壁と、ガスがホルダを通って流れることができるようにするための、1つ以上の壁内の1つ以上の通路とを有することがある。
【0011】
少なくとも1つの開示されている装置が、容器と、ガスと蒸発材料との接触を促進するのを助けるよう増大した露出表面積を有する容器内の材料を支えるのを助けるための支持面を画定する1つ以上のホルダとを有する。少なくとも1つの開示されている装置のホルダが、その少なくとも一部分がこの中をガスが流れる少なくとも一部分浸透性の材料の上にある、支持面を画定することがある。
【0012】
少なくとも1つの開示されている方法が、容器内の材料が蒸発するのを助けるよう容器を加熱することと、ガスを容器内に導入することと、導入されたガスと蒸発材料との接触から生じたガスを処理設備に送出することとを含む。少なくとも1つの開示されている方法のための容器は、ガスと蒸発材料との接触を促進するのを助けるよう増大した露出表面積を有する容器内の材料を支えるのを助けるための構造を有することがある。少なくとも1つの開示されている方法のための構造は、材料が構造に置かれている時と同じ形態で材料が蒸発するよう支えるのを助けることがある。
【0013】
少なくとも1つの開示されている方法が、容器内の材料が蒸発するのを助けるよう容器を加熱することと、ガスを容器内に導入することと、導入されたガスと蒸発材料との接触から生じたガスを原子層堆積法処理設備に送出することと、送出されたガスを使用して原子層堆積法を実施することとを含む。少なくとも1つの開示されている方法のための容器は、ガスと蒸発材料との接触を促進するのを助けるよう増大した露出表面積を有する容器内の材料を支えるのを助けるための構造を有することがある。
【0014】
添付図面に1つ以上の実施形態を例として示しているが、これは、限定的なものではない。なお、同様の要素には同様の参照符合が付されている。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図面の簡単な説明
図1】1つ以上の実施形態について、ガスと蒸発材料との接触を促進するのを助ける蒸発器を使用するシステムを示す図である。
図2】1つ以上の実施形態について、図1のシステム内のガス送出を示す流れ図である。
図3】一例の実施形態について、ガスとホルダによって支えられた材料からの蒸気との接触を促進するのを助けるための、ホルダを備えた蒸発器の容器を示す透視分解図である。
図4】一例の実施形態について、ホルダを示す透視図である。
図5】一例の実施形態について、別のホルダの上に位置決めされたホルダを示す横断面図である。
図6】別の例の実施形態について、別のホルダの上に位置決めされたホルダを示す透視分解組立図である。
図7】別の例の実施形態について、別のホルダの上に位置決めされたホルダを示す透視分解組立図である。
図8】別の例の実施形態について、ホルダを示す透視図である。
図9】1つ以上の実施形態について、図3の蒸発器の容器を使用するシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
詳細な説明
図1は、1つ以上の実施形態について、蒸発器110から蒸発器110に結合された処理設備120に所望のガスを送出するシステム100を示している。蒸発器110は、材料を蒸発させ、蒸発器110に結合されたガス源130からガスを受けとり、受けとられたガスと蒸発材料との接触から生じたガスを処理設備120に送出するのを助ける。蒸発器110は、受けとられたガスと蒸発材料との接触を促進するのを助けるよう、蒸発すべき材料の露出表面積を増加させるのを助けるために、蒸発すべき材料を支える。
【0017】
受けとられたガスと蒸発材料との接触を促進するのを助けることにより、1つ以上の実施形態の蒸発器110が、比較的より高い流量で、得られたガスを処理設備120に送出するのを助けるよう使用されることがある。
【0018】
1つ以上の実施形態の蒸発器110が、図2の流れ図200に従って、所望のガスを処理設備120に送出するのに使用されることがある。
図2のブロック202について、蒸発すべき材料が、蒸発すべき材料の露出表面積を増加させるのを助けるよう、蒸発器110の容器内で支えられる。
【0019】
蒸発器110が、任意の好適な1つ以上の状態で及び/又は任意の好適な1つ以上の形態で、任意の好適な材料を蒸発させるよう使用されることがある。1つ以上の実施形態の蒸発すべき材料は、少なくともある程度、たとえば、処理設備120によって実施されるプロセス又は操作に依存することがある。
【0020】
1つ以上の実施形態の蒸発器110が、固体状態の任意の好適な材料を蒸発させるよう使用されることがある。1つ以上の実施形態の蒸発器110が、たとえば約20℃〜約300℃の範囲内の昇華温度及びたとえば約10−2トル〜約10トルの範囲内の蒸気圧によって特徴づけられる、任意の好適な固体材料を蒸発させるよう使用されることがある。蒸発器110が、たとえば、ホウ素(B)、亜リン酸(P)、銅(Cu)、ガリウム(Ga)、ヒ素(As)、ルテニウム(Ru)、インジウム(In)、アンチモン(Sb)、ランタン(La)、タンタル(Ta)、イリジウム(Ir)、デカボラン(B1014)、四塩化ハフニウム(HfCl)、四塩化ジルコニウム(ZrC14)、三塩化インジウム(InCl)、有機金属β-ジケトネート複合体、シクロペンタジエニルシクロヘプタトリエニルチタン(CpTiChT)、三塩化アルミニウム(A1Cl)、ヨウ化チタン(Ti)、シクロオクタテトラエンシクロペンタジエニルチタン((Cot)(Cp)Ti)、ビス(シクロペンタジエニル)チタンジアジド、タングステンカルボニル(W(CO))、ビス(シクロペンタジエニル)ルテニウム(II)(Ru(Cp))、及び/又は三塩化ルテニウム(RuCl)を有する、任意の好適な材料を蒸発させるよう使用されることがある。蒸発器110が、たとえば、粉末、凝集粒子、1つ以上の結晶体、及び/又は薄膜などの、任意の好適な形態の任意の好適な固体材料を蒸発させるよう使用されることがある。結晶体が、たとえば、板、レンガ、又は平円板形状などの、任意の好適な大きさ及び形状を有することがある。
【0021】
1つ以上の実施形態の蒸発器110が、液体状態の任意の好適な材料を蒸発させるよう使用されることがある。蒸発器110が、たとえば、第3アミリミドトリス(ジメチルアミド)タンタル(タイマータ)、テトラキス(ジエチルアミド)チタン(TDEAT)、テトラキス(ジメチルアミド)チタン(TDMAT)、五リン酸ジメチルアミドタンタル(PDMAT)、タンタルペンタエトキシド(TAETO)、及びビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム(II)(Ru(EtCp))を有する、任意の好適な材料を蒸発させるよう使用されることがある。1つ以上の実施形態の蒸発器110が、材料を蒸発させる前に、固体状態の任意の好適な材料を液体状態まで加熱するのに使用されることがある。
【0022】
1つ以上の実施形態の蒸発器110が、任意の好適な状態及び/又は形態の、2つ以上の互いに異なる物質を有する任意の好適な材料を蒸発させるよう使用されることがある。
【0023】
蒸発器110が、材料の露出表面積を増加させるのを助けるよう、任意の好適な方法で任意の好適な容器内の蒸発すべき材料を支えるのを助けるために、任意の好適な構造を有することがある。構造は、任意の好適な方法で任意の好適な容器内に、画定される、位置決めされる、及び/又は結合されることがある。1つ以上の実施形態の構造は、構造が存在しない容器内にある、材料が有し得る最大露出表面積に対して材料の露出表面積を増加させるのを助けるよう、容器内の材料を支えるのを助けることがある。
【0024】
1つ以上の実施形態の構造は、材料が構造に置かれている時と同じ形態で蒸発するよう、任意の好適な材料を支えるのを助けることがある。このようにして、1つ以上の実施形態の蒸発すべき材料が、手動で又は自動的に構造に置かれ、このような材料のさらなる準備又は調整なしで蒸発することがある。一例として、任意の好適な液体材料が、構造に置かれ、まだ液体形態である間に蒸発することがある。別の例として、たとえば、粉末、凝集粒子、及び/又は1つ以上の結晶体などの、任意の好適な形態の任意の好適な固体材料が、構造に置かれ、まだ同じ形態である間に蒸発することがある。
【0025】
1つ以上の実施形態の構造は、増大した露出表面積を有する容器内の材料を支えるのを助けるための1つ以上の材料支持面を、任意の好適な方法で画定することがある。1つ以上の実施形態の構造は、容器の内部領域の底面に加えて、容器の内部領域内の1つ以上の材料支持面を、任意の好適な方法で画定することがある。1つ以上の実施形態の構造は、容器の内部領域内で、容器の内部領域の底面の表面積より大きい総表面積を有する1つ以上の材料支持面を画定することがある。1つ以上の実施形態の構造は、容器内の異なるレベルで、複数の材料支持面を画定することがある。1つ以上の実施形態の構造は、容器内の異なるレベルにまたがる1つ以上の材料支持面を画定することがある。1つ以上の実施形態の構造は、任意の好適な形状又は輪郭の、1つ以上の材料支持面を画定することがある。1つ以上の実施形態の構造は、1つ以上のほぼ平面の材料支持面を画定することがある。1つ以上の実施形態の構造は、1つ以上の材料支持面を画定するための、一体型の本体を有することがある。1つ以上の実施形態の構造は、1つ以上の材料支持面を画定するための複数の本体を有することがある。
【0026】
蒸発すべき材料が、たとえば、粉末、凝集粒子、及び/又は1つ以上の結晶体の形態の、液体状態又は固体状態である、1つ以上の実施形態について、構造は、任意の好適な方法で、1つ以上の材料支持面全体にこのような材料を支えるのを助け、かつ任意に含むのを助けることがある。蒸発すべき材料が薄膜の形態の固体状態である1つ以上の実施形態について、材料は、1つ以上の材料支持面全体に任意の好適な方法で形成されることがある。蒸発すべき材料が2つ以上の互いに異なる物質を有する1つ以上の実施形態について、1つ以上の実施形態の構造は、任意に、異なる材料支持面の上で、材料の異なる物質を支えるのを助けることがある。
【0027】
1つ以上の実施形態の構造は、材料がこのような1つ以上の材料支持面全体に置かれている時と同じ形態で蒸発するよう、1つ以上の材料支持面全体に任意の好適な材料を支えるのを助けることがある。この方法で、1つ以上の実施形態の蒸発すべき材料が、1つ以上の材料支持面全体に手動で又は自動的に置かれ、このような材料のさらなる準備又は調整なしで蒸発することがある。一例として、任意の好適な液体材料が、1つ以上の材料支持面全体に置かれ、まだ液体形態である間に蒸発することがある。別の例として、たとえば、粉末、凝集粒子、及び/又は1つ以上の結晶体などの、任意の好適な形態の任意の好適な固体材料が、1つ以上の材料支持面全体に置かれ、まだ同じ形態である間に蒸発することがある。
【0028】
1つ以上の実施形態の構造は、好適なガスが材料支持面を通って流れることができるようにしつつ、蒸発すべき材料を支えるのを助けるよう、任意の好適な少なくとも一部分浸透性の材料全体に材料支持面の少なくとも一部分を、任意の好適な方法で画定することがある。また、1つ以上の材料支持面を通る蒸発すべき材料の表面積を露出させることにより、蒸発器110が、蒸発すべき材料の露出表面積を増加させるのを助けることがある。
【0029】
1つ以上の実施形態の構造は、容器内の、任意の好適な方法で向きを変え、湾曲し、及び/又は曲がりくねった1つ以上の流路を、任意の好適な方法で、画定することがある。次いで、このような構造が、材料の露出表面積を増加させるのを助けるよう、1つ以上の流路内の蒸発すべき材料を支えるのを助けることがある。構造は、任意の好適な大きさ及び形状の、1つ以上の流路を画定することがある。1つ以上の実施形態の構造は、流路を画定するための管を有することがある。1つ以上の実施形態の構造は、流路を画定するための、一連の結合された管を有することがある。1つ以上の実施形態の構造は、1つ以上の流路を画定する一体型の本体を有することがある。1つ以上の実施形態の構造は、1つ以上の流路を画定するよう結合された複数の本体を有することがある。
【0030】
蒸発すべき材料が、たとえば、粉末、凝集粒子、及び/又は1つ以上の結晶体の形態の、液体状態又は固体状態である、1つ以上の実施形態について、材料が、1つ以上の流路の一部分を満たすよう注ぎ込まれることがある。蒸発すべき材料が薄膜の形態の固体状態である1つ以上の実施形態について、材料が、1つ以上の流路の1つ以上の内壁の少なくとも一部分に沿って、任意の好適な厚さに任意の好適な方法で形成されることがある。蒸発すべき材料が2つ以上の互いに異なる物質を有する1つ以上の実施形態について、1つ以上の実施形態の構造は、任意に、異なる流路内の材料の異なる物質を支えるのを助けることがある。
【0031】
1つ以上の実施形態の構造は、材料の露出表面積を増加させるのを助けるよう、蒸発すべき材料を支えるのを助けるために、任意の好適な材料の網目を任意の好適な方法で画定することがある。一例として、このような構造が、任意の好適な密度のスチールウールを有することがある。蒸発すべき材料が、たとえば、粉末、凝集粒子、及び/又は1つ以上の結晶体の形態の固体状態である、1つ以上の実施形態について、材料が網目構造内に注ぎ込まれることがある。
【0032】
1つ以上の実施形態の構造は、材料の露出表面積を増加させるのを助けるよう、蒸発すべき材料を支えるのを助けるために、1つ以上の多孔体を有することがある。このような1つ以上の多孔体が、任意の好適な大きさ及び形状を有し、たとえば、任意の好適な密度の多孔性のステンレス鋼などの、任意の好適な材料を使用して形成されることがある。1つ以上の実施形態のこのような1つ以上の多孔体が、任意の好適な方法で蒸発すべき材料で充満される、及び/又は1つ以上の多孔体の1つ以上の表面全体に蒸発すべき材料を支えるのを助けることがある。一の実施形態の多孔体が、ガスが多孔体の第1の端部に流れ込み、多孔体を通って、多孔体の第2の端部から出る時に、多孔体内の材料が蒸発する前に多孔体を出るのを防止するのを助けるために、多孔体の第1の端部の方に、ここに、又はこの近くに、より大きい大きさの孔と、多孔体の対向する第2の端部の方に、ここに、又はこの近くに、より小さい大きさの孔とを有することがある。複数の多孔体を有する1つ以上の実施形態について、このような多孔体が、任意の好適な方法で容器内に画定される、位置決めされる、及び/又は結合されることがある。1つ以上の実施形態の複数の多孔体が、容器内のスタック内に画定される、位置決めされる、及び/又は結合されることがある。このようなスタック内の多孔体は、スタック内の下にある又は上にある多孔体から間隔が置かれる場合もあれば、置かれない場合もある。
【0033】
1つ以上の実施形態の構造は、好適なガスが袋内に流れ込む及び/又は袋内の材料からの蒸気が袋から流れ出ることができるようにしつつ、袋内の蒸発すべき材料を支えるのを助けるよう、たとえば好適な膜材料などの、任意の好適な少なくとも一部分浸透性の材料から形成された袋の少なくとも一部分を有する蒸発すべき材料の1つ以上の袋を支えるのを助けるために、任意の好適な方法で画定されることがある。1つ以上の実施形態の構造は、蒸発すべき材料の露出表面積を増加させるのを助けるために、任意の好適な方法で、1つ以上の袋の表面積を露出させるよう、1つ以上のこのような袋を支えることがある。一例として、構造は、袋の対向する両側で蒸発すべき材料の表面積を露出させるために、袋の両側を露出させるよう袋を支えるのを助けることがある。1つ以上の実施形態について、蒸発すべき材料の1つ以上の袋が、任意の好適な方法で構造内に及び/又は構造上に置かれることがある。蒸発すべき材料が2つ以上の互いに異なる物質を有する1つ以上の実施形態について、1つ以上の実施形態の構造は、任意に、異なる袋内の材料の異なる物質を支えるのを助けることがある。
【0034】
図2のブロック204について、容器内の材料が、材料を蒸発させるよう加熱される。材料は、材料をガス又は蒸気状態に変形させるのを助けるよう、任意の好適な加熱設備を使用して任意の好適な方法で任意の好適な温度まで加熱されることがある。1つ以上の実施形態の容器は、容器内の材料の蒸発速度を増加させるのを助けるよう、容器内の加熱表面積を増加させるのを助けるための、任意の好適な構造を画定する及び/又は有することがある。1つ以上の実施形態の容器は、このような構造が存在しない、容器が有し得る最大加熱表面積に対して、容器内の加熱表面積を増加させるのを助けるための、任意の好適な構造を画定する及び/又は有することがある。1つ以上の実施形態について、材料の露出表面積を増加させるのを助けるために、蒸発すべき材料を支えるのを助けるための構造は、熱を伝えるのを助けるよう、したがって容器内の加熱表面積を増加させるのを助けるよう画定されることがある。
【0035】
ブロック206について、ガスが、蒸発器110の容器内に導入されて、蒸発材料に接触する。蒸発器110が、任意の好適な方法で容器内に任意の好適なガスを受けとるために、任意の好適な方法で任意の好適なガス源130に結合されることがある。蒸発器110は、増大した露出表面積を有する容器内の材料を支えるので、蒸発材料が容器内のガスと相互作用するより大きい界面区域を設けるのを助け、したがって、導入されたガスと蒸発材料との接触を促進するのを助ける。
【0036】
1つ以上の実施形態の蒸発器110が、任意の好適な蒸発材料を処理設備120に送出するのを助けるために、任意の好適なキャリヤガスを受けとることがある。次いで、キャリヤガスと蒸発材料との接触を促進するのを助けることにより、蒸発器110が、キャリヤガスと蒸発材料との飽和を促進するのを助けることがある。
【0037】
1つ以上の実施形態の蒸発器110が、任意の好適な得られたガスを処理設備120に送出するために、任意の好適な蒸発材料に反応性のある任意の好適なガスを受けとることがある。次いで、導入されたガスと蒸発材料との接触を促進するのを助けることにより、蒸発器110が、導入されたガスと蒸発材料との化学反応を促進するのを助けることがある。
【0038】
蒸発器110によって受けとられるガスは、少なくともある程度、たとえば、蒸発すべき材料に及び/又は処理設備120によって実施されるプロセス又は操作に依存することがある。蒸発器110がキャリヤガスを受けとる1つ以上の実施形態について、蒸発器110が、たとえば、水素(H)、ヘリウム(He)、窒素(N)、酸素(O)、アルゴン(Ar)、一酸化炭素(CO)、及び/又は二酸化炭素(CO)を有するキャリヤガスを受けとることがある。蒸発器110が蒸発材料に反応性のあるガスを受けとる1つ以上の実施形態について、蒸発器110が、たとえば、一酸化炭素(CO)、ニトロシル、及び/又は酸化窒素(NO)を有するガスを受けとることがある。1つ以上の実施形態の蒸発器110が、蒸発材料に反応性のあるガスと、たとえば窒素(N)又はヘリウム(He)などの任意の好適な不活性ガスとの混合物を受けとることがある。
【0039】
図2のブロック208について、蒸発器110が、任意に、導入されたガスと蒸発する材料との接触時間を増加させるのを助けるために、蒸発する材料全体に及び/又はここを通ってガス流を方向付けることがある。次いで、1つ以上の実施形態の蒸発器110が、材料の蒸発速度のばらつき及び/又は容器内の蒸発材料の濃度のばらつきにもかかわらず、導入されたガスと蒸発材料との接触を促進するのを助けることがある。蒸発器110が、任意の好適な方法で、蒸発する材料全体に及び/又はここを通ってガス流を方向付けるのを助けるために、任意の好適な構造を有することがある。
【0040】
蒸発すべき材料が1つ以上の材料支持面全体に支えられる1つ以上の実施形態について、蒸発器110が、蒸発する材料全体にガス流を方向付けるのを助けるために、1つ以上の材料支持面を通る1つ以上の通路を画定するための構造を有することがある。このような1つ以上の通路が、蒸発する材料全体に循環させる又は渦を起こすようガス流を方向付けるのを助けるために、たとえば、蒸発する材料のすぐ上に及び/又は任意の好適な構造の方にガス流を方向付けるのを助けるよう画定されることがある。
【0041】
1つ以上の実施形態の蒸発器110が、蒸発する材料のすぐ上にガス流を方向付けるのを助けるために、及び/又は蒸発する材料全体に循環させる又は渦を起こすようガス流を方向付けるのを助けるために、任意の好適なバッフル又はディフューザ構造を有することがある。
【0042】
1つ以上の実施形態について、蒸発すべき材料を支えるのを助けるための構造はまた、蒸発する材料全体に及び/又はここを通ってガス流を方向付けるのを助けるよう役立つことがある。蒸発器110が少なくとも一部分浸透性の材料全体に蒸発すべき材料を支えるのを助けるための構造を有する1つ以上の実施形態について、ガス流が、蒸発する材料を通って流れるよう、少なくとも一部分浸透性の材料を通って方向付けられることがある。蒸発器110が、容器内に、向きを変え、湾曲し、及び/又は曲がりくねった1つ以上の流路内の蒸発すべき材料を支えるのを助けるための構造を有する、1つ以上の実施形態について、ガス流が、蒸発する材料全体に流れるよう、画定された1つ以上の流路を通って方向付けられることがある。蒸発器110が蒸発すべき材料を支えるのを助けるための網目を画定する構造を有する1つ以上の実施形態について、ガス流が、蒸発する材料全体に流れるよう、網目を通って方向付けられることがある。蒸発器110が蒸発すべき材料を支えるのを助けるための1つ以上の多孔体を有する構造を有する1つ以上の実施形態について、ガス流が、1つ以上の多孔体内の蒸発する材料全体に流れるよう、及び/又は1つ以上の多孔体の1つ以上の表面全体に蒸発する材料を通って流れるよう、1つ以上の多孔体を通って方向付けられることがある。
【0043】
図2のブロック210について、導入されたガスと蒸発材料との接触から生じたガスが、処理設備120に送出される。蒸発器110が、得られたガスを処理設備120に送出するために、任意の好適な方法で任意の好適な処理設備120に結合されることがある。蒸発器110が導入されたガスと蒸発材料との接触を促進するのを助けるので、1つ以上の実施形態のガスが、得られたガスを比較的より高い流量で処理設備120に送出するのを助けるために、比較的より高い流量で蒸発器110の容器内に導入されることがある。
【0044】
1つ以上の実施形態の蒸発器110が、送出されたガスを受けたことに反応して、任意の好適な処理設備120により実施すべき任意の好適な半導体プロセスにおいて使用するための任意の好適なガスを送出するのに使用されることがある。1つ以上の実施形態の蒸発器110が、たとえば、原子層堆積(ALD)法、プラズマ促進原子層堆積(PEALD)法、有機金属気相成長(MOCVD)法、又はプラズマ促進化学気相成長(PECVD)法などの、任意の好適な化学気相成長(CVD)法において使用するための任意の好適なガスを送出するのに使用されることがある。
【0045】
一度に1つの単一層の基体全体に薄膜を溶着するよう時間的に間隔を置いて送出されたガスの多くの破裂を使用する原子層堆積法(ALD)を実施するために、蒸発器110がガスを処理設備120に送出する、1つ以上の実施形態について、1つ以上の実施形態の蒸発器110が、処理設備120がこのような破裂の間に蒸発器110からガスを引き込んでいない間に、処理設備120に送出すべきガスを発生させ続けることがある。蒸発器110が、受けとられたガスと蒸発材料との接触を促進するのを助けるよう、蒸発すべき材料の露出表面積を増加させるのを助けるために、蒸発すべき材料を支えるので、1つ以上の実施形態の蒸発器110が、ガスを発生させ、処理設備120によって引き込まれる時に送出されるガスの十分な流量を提供するために、ガスを少し又は最小限関与する処理設備120に送出することがある。
【0046】
1つ以上の実施形態の蒸発器110が、任意の好適なイオン注入法において使用するための任意の好適なガスを送出するのに使用されることがある。
【0047】
ブロック202、204、206、208、及び/又は210の操作が、任意の好適な順序で実施され、任意の好適な操作と他の任意の好適な操作の時間が重なって実施される場合もあれば、実施されない場合もある。一例として、ガスがブロック206で容器内に導入される時に、容器内の材料が、ブロック204で加熱されることがある。
【0048】
処理設備120に関連して記述してきたが、蒸発器110が、任意の好適な目的で任意の好適なガスを任意の好適な設備に送出するのに使用されることがある。
【0049】
この詳細な記述で使用している、たとえば、上部、底部、上に、及び下になどの、方向に関する用語は、蒸発器110又は蒸発器110の任意の構成要素が如何に空間内に配向されるかに関係なく、1つの座標系における蒸発器110について記述するために便宜上使用しているものである。
【0050】
増大した表面積を有する材料を支えるための構造の例
1つ以上の実施形態の蒸発器110が、材料の露出表面積を増加させるのを助けるよう材料を支えるのを助けるための1つ以上の支持面を画定する、1つ以上のホルダを備えた容器を備えることがある。図3は、一実施形態の例について、各支持面311、321、331、341、351、及び361を画定する、複数のホルダ310、320、330、340、350、及び360を備えた容器300を示している。
【0051】
容器は、1つ以上のホルダが、任意の好適な方法で画定される、位置決めされる、及び/又は結合される、任意の好適な1つ以上の内部領域を任意の好適な方法で画定することがある。容器は、任意の好適な大きさ及び形状の、1つ以上の内部領域を画定することがある。一の実施形態の容器は、任意の好適な大きさ及び形状の内部領域を画定するのを助けるために、1つ以上の側壁、底部壁、及び/又は上部壁を有することがある。1つ以上の実施形態の容器は、蒸発すべき材料が内部領域内の1つ以上のホルダ全体に、上に、及び/又は内に置かれる、及び/又は1つ以上のホルダが内部領域内に挿入される、任意の好適な1つ以上の開口部を、任意の好適な方法で画定することがある。容器は、1つ以上の内部領域に対する任意の好適な場所に、任意の好適な大きさ及び形状の1つ以上の開口部を画定することがある。
【0052】
一の実施形態の容器は、底部壁にほぼ対向する容器の上部に又はこの近くに、任意の好適な大きさ及び形状の開口部を有する、任意の好適な大きさ及び形状の内部領域を画定するのを助けるための、底部壁と1つ以上の側壁とを有することがある。図3の実施形態の例に示されているように、容器300が、容器300の上部に又はこの近くにほぼ円形の開口部を有する、容器300内のほぼ円筒形の内部領域を画定するのを助けるための、表面を有する底部壁301と側壁302とを有することがある。1つ以上の実施形態のほぼ円筒形の内部領域の内径は、たとえば約3インチ〜約6インチの範囲内であり、一の実施形態のそれは、たとえば約3.75インチであり得る。一の実施形態の容器は、底部壁にほぼ対向する容器の上部に又はこの近くにほぼ矩形の開口部を有する、容器内のほぼ平行六面体の形状の内部領域を画定するのを助けるための、底部壁と4つの側壁とを有することがある。
【0053】
一の実施形態の容器は、容器の側部に任意の好適な大きさ及び形状の開口部を有する、任意の好適な大きさ及び形状の内部領域を画定するのを助けるための、上部壁と1つ以上の側壁と底部壁とを有することがある。一の実施形態の容器は、容器の第4の側部にほぼ矩形の開口部を有する、容器内のほぼ平行六面体の形状の内部領域を画定するのを助けるための、上部壁と3つの側壁と底部壁とを有することがある。
【0054】
1つ以上の実施形態の容器は、このような1つ以上の内部領域内の材料を加熱するのを助けるために、任意の好適な大きさ及び形状の1つ以上の内部領域を画定することがある。容器内の材料が容器の1つ以上の側壁を通って加熱される1つ以上の実施形態について、1つ以上の実施形態の容器は、側壁に近接して容器内の材料を支えるのを助けるために、細長い内部領域を画定することがある。
【0055】
容器は、任意の好適な材料を使用して、任意の好適な方法で形成されることがある。一の実施形態の容器は、加熱するのを助けるよう、したがって容器内の材料が蒸発するのを助けるよう、熱を伝えるのを助ける任意の好適な材料を使用して形成されることがある。容器のための好適な材料の例には、無制限に、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、銀、銀合金、鉛、ニッケルクラッド、グラファイト、セラミック材料、ハステロイ、インコネル、モネル、及び/又は1つ以上の高分子が含まれる。1つ以上の実施形態の容器は、材料、層状材料、及び/又は内張り材料の複合体を使用して形成されることがある。容器300が一体型の本体を有して図3の実施形態の例に示されているが、別の実施形態の容器は、別個の部品から形成されることがある。1つ以上の実施形態の容器は、処理設備に送出するための材料を蒸発させるために使用される、好適な従来のアンプルであり得る。
【0056】
任意の好適な数の1つ以上のホルダが、材料の露出表面積を増加させるのを助けるために、任意の好適な方法で任意の好適な容器内に画定される、位置決めされる、及び/又は結合されることがある。任意の好適な数の1つ以上のホルダが、1つ以上の実施形態のために、内部領域内にホルダが存在しない容器の内部領域の底面にある、同じ総量の材料が有し得る最大露出表面積に対して増大した露出表面積を有する、容器の内部領域内の材料を支えるのを助けるのに使用されることがある。一の実施形態について、蒸発すべき材料が、任意に、内部領域内の1つ以上のホルダによって支えられることに加えて、容器の内部領域の底面上でも支えられることがある。任意の好適な数の2つ以上のホルダが、1つ以上の実施形態のために、材料を支えるのを助けるためのこのようなホルダによって画定された表面の総表面積が内部領域の底面の表面積より大きくなるよう、容器の内部領域内の材料を支えるのを助けるのに使用されることがある。
【0057】
一の実施形態の1つ以上のホルダが、容器内の異なるレベルで、蒸発すべき材料を支えるのを助けるために、画定される、位置決めされる、及び/又は結合されることがある。一の実施形態の1つ以上のホルダが、容器の内部領域内の底面全体に1つ以上の支持面を画定するために、画定される、位置決めされる、及び/又は結合されることがある。一の実施形態の複数のホルダが、容器内の異なるレベルで複数の支持面を画定するために、画定される、位置決めされる、及び/又は結合されることがある。
【0058】
図3の実施形態の例に示されているように、ホルダ310は、底面301全体に支持面311を画定するために底面301全体に位置決めされ、ホルダ320は、支持面311全体に支持面321を画定するためにホルダ310全体に位置決めされ、ホルダ330は、支持面321全体に支持面331を画定するためにホルダ320全体に位置決めされ、ホルダ340は、支持面331全体に支持面341を画定するためにホルダ330全体に位置決めされ、ホルダ350は、支持面341全体に支持面351を画定するためにホルダ340全体に位置決めされ、ホルダ360は、支持面351全体に支持面361を画定するためにホルダ350全体に位置決めされることがある。図3の実施形態の例には、6つのホルダ310、320、330、340、350、及び360を使用して示されているが、たとえば3、4、又は5などの、任意の好適な数の1つ以上のホルダが、1つ以上の他の実施形態のために使用されることがある。
【0059】
任意の好適な1つ以上の状態及び/又は形態の、任意の好適な量の任意の好適な材料が、任意の好適な方法で、1つ以上のホルダ全体に、上に、及び/又は内に置かれる又は形成されることがある。材料は、たとえば固体及び/又は液体を有することがある。蒸発すべき材料が固体を有する場合、このような材料は、たとえば、粉末、凝集粒子、1つ以上の結晶体、及び/又は薄膜などの、任意の好適な形態であり得る。一の実施形態の蒸発すべき材料が、任意の好適な方法で、1つ以上のホルダ全体に、上に、及び/又は内に、手動で置かれる又は形成されることがある。一の実施形態の蒸発すべき材料が、任意の好適な設備を使用して任意の好適な方法で、1つ以上のホルダ全体に、上に、及び/又は内に、自動的に置かれる又は形成されることがある。
【0060】
一の実施形態の蒸発すべき材料が、好適なガスが袋内に流れ込む及び/又は袋内の材料からの蒸気が袋から流れ出ることができるようにしつつ、袋内の蒸発すべき材料を支えるのを助けるために、たとえば好適な膜材料などの、任意の好適な少なくとも一部分浸透性の材料から形成された袋の少なくとも一部分を有する1つ以上の袋内に含まれている間、1つ以上のホルダ全体に、上に、及び/又は内に置かれることがある。一の実施形態の蒸発すべき材料が、加熱される時に少なくとも一部分壊変する任意の好適な材料から形成された袋の少なくとも一部分を有する1つ以上の袋内に含まれている間、1つ以上のホルダ全体に、上に、及び/又は内に置かれることがある。
【0061】
一の実施形態の1つ以上のホルダが、1つ以上の支持面全体に薄膜を形成するために、任意の好適な方法で、蒸発すべき材料で少なくとも一部分被覆されることがある。一例として、たとえば金属複合体などの好適な材料が、溶融され、1つ以上の支持面全体に塗布され、次いで冷却されることがある。別の例として、たとえば金属複合体などの好適な材料が、溶剤内に溶解され、1つ以上の支持面全体に塗布され、その後、溶剤が除去されることがある。
【0062】
一の実施形態の蒸発すべき材料がまた、任意に、容器の内部領域の底面全体に置かれる又は形成されることがある。
【0063】
1つ以上の実施形態の1つ以上のホルダが、このような1つ以上のホルダの清掃及び/又は補充を容易にするのを助けるために、1つ以上の他のホルダから分離可能、容器から除去可能であり得る。1つ以上のこのようなホルダが、任意の好適な方法で容器内に置かれることがある。一の実施形態の1つ以上のホルダが、容器内に手動で置かれることがある。一の実施形態の1つ以上のホルダが、任意の好適な設備を使用して任意の好適な方法で、容器内に自動的に置かれることがある。除去可能なホルダの支持面全体に材料を置くこと又は形成することが、ホルダが容器内に置かれる前に、この間に、又はこの後に実施されることがある。
【0064】
一の実施形態の複数の除去可能なホルダが、任意に、容器の内部領域内のスタック内に置かれることがある。一の実施形態の複数の分離可能かつ除去可能なホルダが、一度に1つずつ容器内に置かれることがある。第1のホルダが容器内に置かれた後、一の実施形態の第2のホルダが、第1のホルダ上に載るよう容器内に置かれ、次いで、任意のその後のホルダが、容器内の上部のホルダ上に載るよう容器内に置かれることがある。一の実施形態の1つ以上のホルダが、別のホルダに直接載るよう容器内に置かれることがある。一の実施形態の1つ以上のホルダが、たとえばガスケット又は他の任意の好適な構造が他のホルダ全体に置かれた、別のホルダに間接的に載るよう容器内に置かれることがある。
【0065】
一の実施形態の1つ以上のホルダが、容器内の1つ以上のホルダを支えるのを助けるための構造を画定する及び/又は有する容器内に置かれることがある。このような構造は、容器と一体及び/又はこれとは別個であることがある。一例として、容器の1つ以上の内壁が、1つ以上のホルダを支えるのを助けるために、1つ以上の棚と共に形作られることがある。
【0066】
一の実施形態の複数の除去可能なホルダが、任意の好適な方法で共に容器内に置かれることがある。一の実施形態の複数のホルダが、容器内にホルダを置く前に、任意の好適な方法で互いに結合されることがある。
【0067】
一の実施形態の蒸発すべき材料が、たとえばドライボックス又はグローブボックス内にある間、1つ以上の除去可能なホルダの1つ以上の支持面全体に置かれ、1つ以上のホルダが、たとえば酸素及び/又は水分と材料との反応を減少させる、最小限に抑える、又は回避するのを助けるために、ドライボックス又はグローブボックス内にある間、容器内に置かれることがある。
【0068】
ホルダが、任意の好適な大きさ、輪郭、及び形状を有する、1つ以上の支持面を画定することがある。1つ以上の実施形態のホルダが、任意に、ホルダ全体に位置決めされた、たとえば1つ以上の他のホルダを支えるのを助けるための、かつホルダによって支えられた材料全体にガスが流れる領域を画定するのを助けるための、支持面に対して任意の好適な大きさ及び形状の、1つ以上の側壁及び/又は1つ以上の支持材を有することがある。一の実施形態のホルダが、支持面の周囲の少なくとも一部分に沿って、1つ以上の側壁を有することがある。一の実施形態のこのような1つ以上の側壁が、ホルダによって支えられる、任意の好適な量の材料を含むのを助けるよう画定されることがある。一の実施形態のこのような1つ以上の側壁に、任意に、たとえばホルダと上にあるホルダとの間にガスケットを位置決めするのを助けるために、上部に沿って溝がつけられることがある。
【0069】
図4の実施形態の例に示されているように、ホルダ310が、形状がほぼ円形のほぼ平面の支持面311を画定し、支持面311の周囲に沿って、ほぼ円筒形の側壁312を有することがある。
【0070】
ホルダが、任意の好適な材料を使用して、任意の好適な方法で形成されることがある。一の実施形態のホルダが、加熱するのを助けるよう、したがってホルダによって支えられた材料が蒸発するのを助けるよう、熱を伝えるのを助ける、任意の好適な材料を使用して形成されることがある。ホルダのための好適な材料の例には、無制限に、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、銀、銀合金、鉛、ニッケルクラッド、グラファイト、セラミック材料、ハステロイ、インコネル、モネル、及び/又は1つ以上の高分子が含まれる。1つ以上の実施形態のホルダが、材料、層状材料、及び/又は内張り材料の複合体を使用して形成されることがある。ホルダを形成するために使用される1つ以上の材料は、この中でホルダが位置決めされる容器を形成するために使用される1つ以上の材料と同じである場合もあれば、同じでない場合もある。ホルダを形成するために使用される1つ以上の材料は、同じ容器内に位置決めされる他の任意のホルダを形成するために使用される1つ以上の材料と同じである場合もあれば、同じでない場合もある。ホルダ310が、支持面311及び側壁312を画定する一体型の本体を有して、図3及び図4の実施形態の例に示されているが、別の実施形態の1つ以上のホルダが、1つ以上の支持面及び/又は1つ以上の側壁及び/又は1つ以上の支持材を画定するための、別個の部品から形成されることがある。
【0071】
一の実施形態について、容器内の2つ以上のホルダが、容器内の蒸発すべき材料を支えるのを助けるよう同様に形成されることがある。
【0072】
1つ以上の実施形態の容器及び1つ以上のホルダは、任意の好適な方法で、容器から1つ以上のホルダへの熱伝達を促進するのを助けるよう設計されることがある。1つ以上の実施形態の容器及び1つ以上のホルダは、容器の1つ以上の側壁からこのような1つ以上のホルダの1つ以上の側壁を通って1つ以上のホルダへの熱伝達を促進するのを助けるよう設計されることがある。図3及び図4の実施形態の例に示されているように、容器300が、ほぼ円筒形の内部領域を画定するのを助けるための側壁302を有し、ホルダ310が、たとえばほぼ円筒形の側壁312を有し、ホルダ310が容器300内に位置決めされている場合に、この外面は、側壁302の内面との熱接触を提供するのを助けるのに使用されることがある。
【0073】
一の実施形態の容器及び1つ以上のホルダは、任意に、容器の1つ以上の側壁の内面とホルダの1つ以上の側壁の外面との間の隙間が、たとえば約1000分の1インチ〜約1000分の3インチの範囲内などの所定の範囲内になるよう製造されることがある。一の実施形態の、容器内に1つ以上のホルダを置くこと及び/又は容器から1つ以上のホルダを除去することが、容器に対して1つ以上のホルダを冷却すること及び/又は1つ以上のホルダに対して容器を加熱することによって簡単になることがある。一の実施形態の1つ以上のホルダが、比較的より高い温度での容器の1つ以上の側壁の内面とホルダの1つ以上の側壁の外面との間の熱接触を促進するのを助けつつ、たとえば部屋の温度などの比較的より低い温度で、容器の1つ以上の側壁の内面とホルダの1つ以上の側壁の外面との間に広い隙間ができるようにするのを助けるための、容器を形成するのに使用される材料より大きい熱膨張係数を有する材料を使用して形成されることがある。
【0074】
ガスの導入
ガスが、任意の好適な場所で、容器の1つ以上の内部領域内に任意の好適な流量で導入されることがある。1つ以上の実施形態のガスが、内部領域内の別の端部の方に流れるよう、内部領域内の一方の端部又はこの近くの容器の内部領域内に導入されることがある。
【0075】
1つ以上の実施形態のガスが、内部領域の底面及び/又は内部領域内の蒸発すべき材料を支える最下部のホルダの又はこの近くの、容器の内部領域内に導入されることがある。一の実施形態のガスが、蒸発すべき材料を支える最下部のホルダと内部領域の底面との間に導入されることがある。一の実施形態のガスが、蒸発すべき材料を支える最下部のホルダと内部領域内の蒸発すべき材料を支える次の最下部のホルダとの間に導入されることがある。
【0076】
ガスが、任意の好適な方法で、容器の内部領域内に導入されることがある。一の実施形態のガスが、内部領域の上部又はこの近くの任意の好適な場所から、内部領域の底面及び/又は内部領域内の蒸発すべき材料を支える最下部のホルダの又はこの近くの、任意の好適な場所まで延在するよう画定された流路を通って、容器の内部領域内に導入されることがある。流路は、任意の好適な構造を使用して任意の好適な方法で画定されることがある。
【0077】
一の実施形態のガスを導入するための流路は、内部領域の上部又はこの近くの任意の好適な場所から、内部領域の任意の好適な部分を通って、内部領域の底面及び/又は内部領域内の蒸発すべき材料を支える最下部のホルダの又はこの近くの任意の好適な場所まで延在する管により、少なくとも一部分画定されることがある。一の実施形態の管は、内部領域内の少なくとも1つのホルダ内の開口部を通って延在することがある。管は、任意の好適な材料から形成され、任意の好適な大きさ及び形状の流路を画定することがある。
【0078】
一の実施形態の管は、内部領域内の蒸発すべき材料を支える最下部のホルダと内部領域の底面との間の任意の好適な場所まで延在することがある。一の実施形態の内部領域内の最下部のホルダは、その最下部のホルダと底面との間の領域を画定するための任意の好適な構造により、内部領域の底面より上で支えられることがある。一の実施形態について、任意の好適な支持構造が、内部領域の底面上の、ここの、又はこの近くの容器によって画定される、及び/又は内部領域内に第1のホルダを置く前に内部領域内に置かれることがある。次いで、第1のホルダは、直接的に又は間接的に支持構造上に載るよう内部領域内に置かれることがある。一の実施形態について、内部領域の1つ以上の側壁が、底面より上で最下部のホルダを支えるのを助けるために、底面上に、ここに、又はこの近くに1つ以上の棚を画定することがある。
【0079】
図3の実施形態の例に示されているように、ほぼ環状の支持材304が、底面301より上でホルダ310を支えるために、容器300の内部領域内の底面301上に置かれることがある。次いで、管305が、容器300の内部領域のほぼ中心の部分内のホルダ360、350、340、330、320、及び310内の開口部を通って、ホルダ310と底面301との間の場所まで延在することがある。
【0080】
別の実施形態の管は、内部領域内の蒸発すべき材料を支える最下部のホルダとその最下部のホルダの上にあるホルダとの間の任意の好適な場所まで延在することがある。
【0081】
1つ以上の実施形態のホルダが、任意の好適な場所で、この中を管が延在する、任意の好適な大きさ及び形状の開口部を画定することがある。一の実施形態のホルダが、このような開口部の周囲の少なくとも一部分に沿って、1つ以上の側壁を有することがある。一実施形態のこのような1つ以上の側壁が、ホルダの支持面によって支えられた任意の好適な量の材料を含むのを助けるよう画定されることがある。一の実施形態のこのような1つ以上の側壁が、熱を伝えるのを助けるよう、したがってホルダによって支えられた材料が蒸発するのを助けるよう、任意の好適な材料から形成されることがある。一の実施形態のこのような1つ以上の側壁が、ホルダ全体に位置決めされた1つ以上の他のホルダを支えるのを助けるよう画定されることがある。一の実施形態のこのような1つ以上の側壁には、任意に、たとえばホルダと管との間及び/又はホルダと上にあるホルダとの間にガスケットを位置決めするのを助けるために、上部に沿って溝がつけられることがある。一の実施形態のこのような1つ以上の側壁が、たとえばねじ込み開口部内に少なくとも一部分ねじ込みされた側壁をねじ締めするなどの、任意の好適な技術を使用して、ホルダに結合されることがある。別の実施形態のこのような1つ以上の側壁が、このような1つ以上の側壁への熱伝達を促進するのを助けるために、たとえばホルダと一体に形成されることがある。
【0082】
図3図4、及び図5の実施形態の例に示されているように、ホルダ310が、支持面311のほぼ中心の領域を通って、この中を管305が延在するほぼ円形の開口部を画定し、ホルダ310と管305との間及びホルダ310とホルダ320との間にOリング316を位置決めするのを助けるために、側壁315の上部に溝を有するその開口部の周囲に沿って、ほぼ円筒形の側壁315を有することがある。
【0083】
一の実施形態について、容器内の2つ以上のホルダが、この中を管が延在する開口部を画定するよう、同様に形成されることがある。一の実施形態の管は、このような1つ以上のホルダが容器内に置かれた後、1つ以上のホルダ内の開口部を通って挿入されることがある。別の実施形態の管は、このような1つ以上のホルダが容器内に置かれる前に、1つ以上のホルダ内の開口部を通って挿入され、次いで、管及び1つ以上のホルダが共に容器内に置かれることがある。
【0084】
別の実施形態のガスを導入するための流路は、容器の内部領域の上部又はこの近くの任意の好適な場所から、内部領域の底面及び/又は内部領域内の蒸発すべき材料を支える最下部のホルダの又はこの近くの任意の好適な場所まで、側壁内で延在するよう、少なくとも一部分画定されることがある。流路は、任意の好適な大きさ及び形状を有するよう側壁内で画定されることがある。
【0085】
内部領域の底面及び/又は内部領域内の蒸発すべき材料を支える最下部のホルダの又はこの近くの、1つの流路を通って導入されることに関連して記述してきたが、別の実施形態のガスが、内部領域の底面及び/又は内部領域内の蒸発すべき材料を支える最下部のホルダの又はこの近くの、任意の好適な場所に延在するよう画定された複数の流路を通って、容器の内部領域内に導入されることがある。このような複数の流路が、1つ以上の管によって少なくとも一部分画定された1つ以上の流路と、内部領域の1つ以上の側壁内に画定された1つ以上の流路と、及び/又は他の任意の好適な構造を使用して画定された1つ以上の流路とを有することがある。
【0086】
一の実施形態のガスが、底面及び/又は内部領域内の蒸発すべき材料を支える最下部のホルダの又はこの近くの任意の好適な場所の、内部領域の底面の底部壁を通って及び/又は内部領域の側壁面の側壁を通って、容器の内部領域内に導入されることがある。一の実施形態のガスが、内部領域内にガスをより良く分散するのを助けるために、内部領域の底面及び/又は内部領域の側壁面全体に渡って画定された複数の開口部を通って導入されることがある。
【0087】
1つ以上の実施形態のガスが、内部領域の底端部の方に流れるよう、内部領域の上端部及び/又は内部領域内で蒸発すべき材料を支える最上部のホルダの又はこの近くの、容器の内部領域内に導入されることがある。
【0088】
蒸発する材料全体に及び/又はここを通って流れるガス
導入されたガスが、導入されたガスと蒸発する材料との接触時間を増加させるのを助けるために、容器の内部領域の端部面によって及び/又は内部領域内の1つ以上のホルダによって支えられた材料全体に及び/又はここを通って流れるよう、任意の好適な方法で方向付けられることがある。このため、内部領域内の材料の蒸発速度のばらつき及び/又は蒸発材料の濃度のばらつきがある場合にも、導入されたガスが蒸発材料に接触する可能性が高くなる。
【0089】
蒸発すべき材料が容器の内部領域の底面上で支えられ、かつガスが底面に又はこの近くに導入される、一の実施形態について、導入されたガスが、任意の好適な構造を使用して底面上で支えられた材料全体に及び/又はここを通って流れるよう方向付けられることがある。一例として、図3の実施形態の例は、底面301上で支えられた材料全体にガス流を方向付けるのを助けるために、管305の端部でバッフル又はディフューザを結合することによって修正されることがある。蒸発すべき材料を支える最下部のホルダに又はこの近くにガスが導入される、一の実施形態について、導入されたガスが、任意の好適な構造を使用して最下部のホルダによって支えられた材料全体に及び/又はここを通って流れるよう方向付けられることがある。
【0090】
1つ以上の実施形態について、容器の内部領域内の1つ以上のホルダが、内部領域の一方の端部から別の端部の方に任意の好適なガスの流れを方向付けるのを助けるために、かつガスが内部領域の他の端部の方に方向付けられる時に、このようなガスがこのような1つ以上のホルダによって支えられた材料全体に及び/又はここを通って流れるよう方向付けるのを助けるために、任意の好適な方法で画定された1つ以上の通路を有することがある。
【0091】
1つ以上の実施形態のホルダが、任意の好適な1つ以上の場所に、ホルダを通るガス流用の任意の好適な数の1つ以上の通路を有することがある。一の実施形態のホルダが、ホルダの下から及びホルダによって支えられた材料全体に及び/又はここを通ってガスが流れる任意の好適な数の1つ以上の通路を、任意の好適な1つ以上の場所に有することがある。
【0092】
一の実施形態のホルダが、支持面を通る任意の好適な大きさ及び形状の開口部を画定し、ホルダを通るガス流用の通路を画定するのを助けるために、このような開口部の周囲の少なくとも一部分に沿って支持面から上に延在する、任意の好適な大きさ及び形状の1つ以上の側壁を有することがある。一の実施形態のこのような1つ以上の側壁が、ホルダによって支えられた任意の好適な量の材料を含むのを助けるよう画定されることがある。一の実施形態のこのような1つ以上の側壁が、ホルダによって支えられた材料全体に循環させる又は渦を起こすようガス流を方向付けるのを助けることがある。一の実施形態のこのような1つ以上の側壁が、熱を伝えるのを助けるよう、したがってホルダによって支えられた材料が蒸発するのを助けるよう、任意の好適な材料から形成されることがある。一の実施形態のこのような1つ以上の側壁が、任意の好適な技術を使用してホルダに結合されることがある。別の実施形態のこのような1つ以上の側壁が、このような1つ以上の側壁への熱伝達を促進するのを助けるために、たとえばホルダと一体に形成されることがある。
【0093】
図4及び図5の実施形態の例に示されているように、ホルダ310が、支持面311を通るほぼ円形の開口部を画定し、管317が、ホルダ310を通るほぼ円筒形の通路を画定するのを助けるために、支持面311からその開口部の周囲に沿って上に延在するほぼ円筒形の側壁を画定するために、その開口部内に挿入されることがある。管317が、任意の好適な大きさ及び形状を有し、任意の好適な大きさ及び形状の通路を画定することがある。管317が、たとえばステンレス鋼などの任意の好適な材料から形成され、任意の好適な技術を使用して支持面311の開口部内に挿入されることがある。一の実施形態の管317が、支持面311の開口部内に圧入されることがある。別の実施形態の管317が、外部のねじ込み面を有し、支持面311の開口部にねじ込まれることがある。一の実施形態のねじ込み管317が、ガス流及び/又はガスと蒸発する材料との接触時間を最適化するのを助けるよう調整可能であり得る。たとえば管318によって画定された、1つ以上の他の通路が、ホルダ310についてと同様に画定されることがある。
【0094】
一の実施形態のホルダが、ガスの逆流を減少させる、最小限に抑える、又は回避するのを助けるために、1つ以上の側壁がホルダの支持面から上に延在するにつれて先細りになっている1つ以上のほぼ円錐形の通路を画定する、1つ以上の側壁を有することがある。一の実施形態のこのような1つ以上の側壁の幅及び/又は厚さも、1つ以上の側壁がホルダの支持面から上に延在するにつれて先細りになっていることがある。
【0095】
一の実施形態のホルダが、このような1つ以上の側壁を通って、かつホルダによって支えられた材料を通って及び/又は全体に、ガスが放射状に流れることができるようにする、1つ以上の通気口を画定する、1つ以上の通路の側壁を有することがある。
【0096】
1つ以上の実施形態について、2つ以上のホルダが、1つ以上のこのようなホルダを少なくとも一部分上に重なっている別のこのようなホルダに位置決めできるようにするために、このようなホルダを通るガス流用の1つ以上の通路を有することがある。次いで、一の実施形態の導入されたガスが、導入されたガスと蒸発する材料との接触時間を増加させるのを助けるために、多数のホルダによって支えられた材料全体に及び/又はここを通って流れるよう方向付けられることがある。
【0097】
一の実施形態の上にあるホルダが、上にあるホルダの1つ以上の通路と下にあるホルダの1つ以上の通路とが整列するのを回避するのを助けるよう、下にあるホルダに対して位置決めされる又は配向されることがある。一の実施形態の上にあるホルダが、このようなホルダが互いに如何に位置決めされるか又は配向されるかに関係なく、上にあるホルダの1つ以上の通路と下にあるホルダの1つ以上の通路とが整列するのを回避するのを助けるよう、異なる場所に1つ以上の通路を有することがある。通路が整列するのを回避することにより、上にあるホルダの底部は、上にあるホルダを通って1つ以上の通路に入る前に、下にあるホルダによって支えられた材料全体に循環させる又は渦を起こすよう、下にあるホルダを通って1つ以上の通路を出るガス流を方向付けるのを助けることがある。材料が蒸発する時にホルダによって支えられた材料全体に循環させる又は渦を起こすようガス流を方向付けることは、ガスと蒸発する材料との接触時間を増加させるのを助け、したがって、ガスと蒸発材料との接触を促進するのを助ける。
【0098】
一の実施形態の上にあるホルダ及び下にあるホルダが、任意に、上にあるホルダの1つ以上の通路と下にあるホルダの1つ以上の通路とが整列するのを回避するのを助けるよう、互いに位置決めする又は配向させるのを助ける任意の好適な構造を画定する及び/又は有することがある。図4の実施形態の例に示されているように、刻み目314が、ホルダ310に対して上にあるホルダを配向させるのを助けるために、上にあるホルダの底部から下に延在する、これに対応する突起を受けとるために、側壁312の上部に画定されることがある。
【0099】
1つ以上の通路の側壁が下にあるホルダの支持面から上に延在する1つ以上の実施形態について、一の実施形態のこのような1つ以上の通路の側壁は、ガス流が下にあるホルダを通って1つ以上の通路を出ることができるようにするために、このような1つ以上の通路の側壁と上にあるホルダの底部との間で任意の好適な大きさの出口領域を画定するのを助ける、及び/又は下にあるホルダによって支えられた材料全体にガス流を循環させる又は渦を起こすのを助ける、任意の好適な高さであり得る。
【0100】
1つ以上の実施形態の上にあるホルダが、ホルダの底部から通路開口部の周囲の少なくとも一部分に沿って下に延在する、任意の好適な大きさ及び形状の1つ以上の側壁を有することがある。一の実施形態のこのような1つ以上の側壁が、上にあるホルダを通って1つ以上の通路に入る前に、下にあるホルダによって支えられた材料全体に循環させる又は渦を起こすようガス流を方向付けるのを助けることがある。一の実施形態のこのような1つ以上の側壁は、ガス流が上にあるホルダを通って1つ以上の通路に入ることができるようにするために、このような1つ以上の側壁とたとえば下にあるホルダによって支えられた材料の上部面との間で任意の好適な大きさの入口領域を画定するのを助ける任意の好適な深さであり得る。一の実施形態のこのような1つ以上の側壁が、任意の好適な技術を使用してホルダに結合されることがある。別の実施形態のこのような1つ以上の側壁が、ホルダと一体に形成されることがある。
【0101】
図3及び図5の実施形態の例に示されているように、ホルダ320が、支持面321を通るほぼ円形の開口部を画定し、管327が、ホルダ320を通るほぼ円筒形の通路を画定するのを助けるために、ホルダ320の底部からその開口部の周囲に沿って下に延在するほぼ円筒形の側壁を画定するその開口部に挿入されることがある。管327が、任意の好適な大きさ及び形状を有し、任意の好適な大きさ及び形状の通路を画定することがある。管327が、たとえばステンレス鋼などの任意の好適な材料から形成され、任意の好適な技術を使用して支持面321の開口部に挿入されることがある。一の実施形態の管327が、支持面321の開口部に圧入されることがある。別の実施形態の管327が、外部のねじ込み面を有し、支持面321の開口部にねじ込まれることがある。一の実施形態のねじ込み管327が、ガス流及び/又はガスと蒸発する材料との接触時間を最適化するのを助けるよう調整可能であり得る。たとえば管328によって画定された、1つ以上の他の通路が、ホルダ320についてと同様に画定されることがある。
【0102】
図3及び図5の実施形態の例にも示されているように、管327が、支持面321からその開口部の周囲に沿って上に延在するほぼ円筒形の側壁とホルダ320の底部からその開口部の周囲に沿って下に延在するほぼ円筒形の側壁との両方を画定する、ホルダ320の支持面321の開口部を通って挿入されることがある。一の実施形態の管327が、開口部内の任意の好適な位置に圧入されることがある。別の実施形態の管327が、外部のねじ込み面を有し、開口部内の任意の好適な位置へと開口部にねじ込まれることがある。たとえば管328などの1つ以上の他の管がまた、支持面321から上に延在するほぼ円筒形の側壁とホルダ320の底部から下に延在するほぼ円筒形の側壁との両方を画定することがある。
【0103】
1つ以上の通路の側壁が下にあるホルダの支持面から上に延在する、かつ1つ以上の通路の側壁が上にあるホルダの底部から下に延在する、1つ以上の実施形態について、一の実施形態の下にあるホルダの支持面から上に延在する1つ以上の通路の側壁の上部は、上にあるホルダを通って1つ以上の通路に入る前に、下にあるホルダによって支えられた材料全体に循環させる又は渦を起こすよう、下にあるホルダを通って1つ以上の通路を出るガス流を方向付けるのを助けるために、上にあるホルダの底部から下に延在する1つ以上の通路の側壁の底部より高いことがある。図5の実施形態の例に示されているように、ホルダ310の管317及び318の上部は、ホルダ310によって支えられた材料全体に循環させる又は渦を起こすようガス流を方向付けるのを助けるために、ホルダ320の管327及び328の底部より高いことがある。
【0104】
一の実施形態のホルダが、カバーと通路の側壁との間に画定された及び/又は通路の側壁内に画定された1つ以上の通気口を通って放射状にガス流を方向付けるのを助けるために、その上部全体にカバーを有する、1つ以上の通路を有することがある。このようにして、ホルダは、通路が整列するのを回避するために、少し又は最小限関与する上にあるホルダに対して位置決めされる又は配向されることがある。ホルダは、通路カバーのための任意の好適な構造を有することがある。一の実施形態のこのような構造は、任意の好適な方法で、通路の側壁と一体及び/又はこれに結合されることがある。
【0105】
1つ以上の実施形態のホルダが、ホルダの支持面から上に延在するために、任意の好適な場所に任意の好適な大きさ及び形状の任意の好適な数の1つ以上の壁を有し、ホルダを通るガス流用の1つ以上のこのような1つ以上の壁内に画定された任意の好適な大きさ及び形状の1つ以上の通路を有することがある。一の実施形態のこのような1つ以上の壁が、たとえば、支持面全体に渡って広がった通路の側壁を有するホルダに対して、ホルダ全体に、上に、及び/又は内に、材料を置くこと又は形成することを簡単にするのを助けるために、1つ以上の通路を有して画定されることがある。一の実施形態のこのような1つ以上の壁が、ホルダによって支えられた任意の好適な量の材料を含むのを助けるよう画定されることがある。一の実施形態のこのような1つ以上の壁が、ホルダによって支えられた材料全体に循環させる又は渦を起こすよう、ガス流を方向付けるのを助けることがある。一の実施形態のこのような1つ以上の壁が、熱を伝えるのを助けるために、したがってホルダによって支えられた材料が蒸発するのを助けるよう、任意の好適な材料を使用して形成されることがある。一の実施形態のこのような1つ以上の壁が、任意の好適な技術を使用して、ホルダに結合されることがある。別の実施形態のこのような1つ以上の壁が、このような1つ以上の壁への熱伝達を促進するのを助けるために、たとえばホルダと一体に形成されることがある。
【0106】
一の実施形態のホルダが、支持面を分割するのを助けるためにホルダの支持面から上に延在する、任意の好適な大きさ及び形状の1つ以上の壁を有し、ホルダを通るガス流用の1つ以上のこのような1つ以上の壁内に画定された任意の好適な大きさ及び形状の1つ以上の通路を有することがある。一実施形態のこのような1つ以上の壁が、蒸発すべき材料が支えられる任意の好適な数の2つ以上の領域に支持面を分割するのを助けるために、任意の好適な場所に画定されることがある。
【0107】
図6の実施形態の例に示されているように、ホルダ610が、支持面611を画定し、支持面611の周囲に沿った側壁612と、ガス導入用の管が延在する開口部の周囲に沿った側壁615とを有することがある。ホルダ610、支持面611、側壁612、及び側壁615が、図3図4、及び図5の、それぞれ、ホルダ310、支持面311、側壁312、及び側壁315にほぼ対応する。ホルダ610が、蒸発すべき材料が置かれる又は形成される多くの領域に支持面611を分割するために、側壁612と側壁615との間に延在する、たとえば壁617及び618などの、複数の壁を有することがある。1つ以上の通路が、ホルダ610全体に、上に、及び/又は内に、蒸発すべき材料を置くこと又は形成することを簡単にするのを助けるために、たとえば支持面611全体に渡って広がるのではなく、1つ以上のこのような1つ以上の壁内に画定されることがある。
【0108】
一の実施形態の1つ以上の通路を有する1つ以上の壁を有する上にあるホルダが、上にあるホルダを通って1つ以上の通路に入る前に、下にあるホルダによって支えられた材料全体に流れるよう、下にあるホルダを通って1つ以上の通路を出るガス流を方向付けるのを助けるために、下にあるホルダに対して位置決めされる又は配向されることがある。一の実施形態について、下にあるホルダのための1つ以上の通路を有する1つ以上の壁は、ガス流が下にあるホルダを通って1つ以上の通路を出ることができるようにするために、及び/又は下にあるホルダによって支えられた材料全体にガス流を循環させる又は渦を起こすのを助けるために、このような1つ以上の壁と上にあるホルダの底部との間で、任意の好適な大きさの出口領域を画定するのを助ける任意の好適な高さであり得る。
【0109】
図6の実施形態の例に示されているように、上にあるホルダ620が、支持面621を画定し、支持面621の周囲に沿った側壁622と、ガス導入用の管が延在する開口部の周囲に沿った側壁625と、蒸発すべき材料置かれる又は形成される多くの領域に支持面621を分割する、側壁622と側壁625との間に延在するたとえば壁627及び628などの複数の壁とを有することがある。ホルダ620、支持面621、側壁622、側壁625、及び壁627及び628は、それぞれ、ホルダ610、支持面611、側壁612、側壁615、及び壁617及び618にほぼ対応する。一の実施形態の上にあるホルダ620が、上にあるホルダ620の、たとえば壁627及び628内に画定された1つ以上の通路に入る前に、壁618に隣接する2つの支持面領域全体に支えられた材料全体に流れるよう、たとえば壁618内に画定された1つ以上の通路を出るガス流を方向付けるのを助けるために、下にあるホルダ610に対して位置決めされる又は配向されることがある。刻み目614が、任意に、下にあるホルダ610に対して上にあるホルダ620を配向させるのを助けるために、上にあるホルダ620の底部から下に延在する、これに対応する突起を受けるよう、側壁612の上部に画定されることがある。
【0110】
一の実施形態のホルダが、支持面の周囲の少なくとも一部分に沿って又はこの近くのホルダの支持面から上に延在する、任意の好適な大きさ及び形状の1つ以上の壁を有し、ホルダを通るガス流用の、1つ以上のこのような1つ以上の壁内に画定された、任意の好適な大きさ及び形状の1つ以上の通路を有することがある。
【0111】
図7の実施形態の例に示されているように、ホルダ710が、支持面711を画定し、支持面711の周囲に沿った側壁712と、ガス導入用の管が延在する開口部の周囲に沿った側壁715とを有することがある。ホルダ710、支持面711、側壁712、及び側壁715は、図3図4、及び図5の、それぞれ、ホルダ310、支持面311、側壁312、及び側壁315にほぼ対応する。ホルダ710が、側壁712の内側に沿った壁717を有し、ホルダ710全体に、上に、及び/又は内に、材料を置くこと又は形成することを簡単にするのを助けるために、たとえば支持面711全体に渡って広がるのではなく、壁717内に画定された1つ以上の通路を有することがある。
【0112】
一の実施形態のホルダが、支持面のほぼ中心の領域又はこの近くのホルダの支持面から上に延在する、任意の好適な大きさ及び形状の1つ以上の壁を有し、ホルダを通るガス流用の、1つ以上のこのような1つ以上の壁内に画定された任意の好適な大きさ及び形状の1つ以上の通路を有することがある。
【0113】
図7の実施形態の例に示されているように、ホルダ720が、支持面721を画定し、支持面721の周囲に沿った側壁722と、ガス導入用の管が延在する開口部の周囲に沿った側壁725とを有することがある。ホルダ720、支持面721、側壁722、及び側壁725は、図3図4、及び図5の、それぞれ、ホルダ310、支持面311、側壁312、及び側壁315にほぼ対応する。ホルダ720が、側壁725の外側に沿って壁727を有し、ホルダ720全体に、上に、及び/又は内に材料を置くこと又は形成することを簡単にするのを助けるために、たとえば支持面721全体に渡って広がるのではなく、壁727内に画定された1つ以上の通路を有することがある。
【0114】
一の実施形態の支持面の周囲の少なくとも一部分に沿って又はこの近くに1つ以上の通路を有する1つ以上の壁を有するホルダが、上にあるホルダを通って1つ以上の通路に入る前に、下にあるホルダによって支えられた材料全体に流れるよう、下にあるホルダを通って1つ以上の通路を出るガス流を方向付けるのを助けるために、支持面のほぼ中心の領域に又はこの近くに1つ以上の通路を有する1つ以上の壁を有するホルダの下に位置決めされることがある。一の実施形態のホルダは、通路が整列するのを回避するために、少し又は最小限関与する上にあるホルダに対して位置決めされる又は配向されることがある。一の実施形態について、下にあるホルダのための1つ以上の通路を有する1つ以上の壁は、ガス流が下にあるホルダを通って1つ以上の通路を出ることができるようにするために、及び/又は下にあるホルダによって支えられた材料全体にガス流を循環させる又は渦を起こすのを助けるために、このような1つ以上の壁と上にあるホルダの底部との間で任意の好適な大きさの出口領域を画定するのを助けるための、任意の好適な高さであり得る。
【0115】
図7の実施形態の例に示されているように、一の実施形態のホルダ710が、上にあるホルダ720の壁727内の1つ以上の通路に入る前に、支持面711全体に支えられた材料全体に流れるよう、壁717内に画定された1つ以上の通路を出るガス流を方向付けるのを助けるために、ホルダ720の下に位置決めされることがある。
【0116】
一の実施形態の支持面のほぼ中心の領域に又はこの近くに1つ以上の通路を有する1つ以上の壁を有するホルダが、上にあるホルダを通って1つ以上の通路に入る前に、下にあるホルダによって支えられた材料全体に流れるよう、下にあるホルダを通って1つ以上の通路を出るガス流を方向付けるのを助けるために、支持面の周囲の少なくとも一部分に沿って又はこの近くに1つ以上の通路を有する1つ以上の壁を有するホルダの下に位置決めされることがある。一の実施形態のホルダは、通路が整列するのを回避するために、少し又は最小限関与する上にあるホルダに対して位置決めされる又は配向されることがある。一の実施形態について、下にあるホルダのための1つ以上の通路を有する1つ以上の壁は、ガス流が下にあるホルダを通って1つ以上の通路を出ることができるようにするために、及び/又は下にあるホルダによって支えられた材料全体にガス流を循環させる又は渦を起こすのを助けるために、このような1つ以上の壁と上にあるホルダの底部との間で任意の好適な大きさの出口領域を画定するのを助けるための、任意の好適な高さであり得る。
【0117】
一の実施形態の1つ以上の通路を有する1つ以上の壁を有する上にあるホルダが、任意に、上にあるホルダを通って1つ以上の通路に延在するために、ホルダの底部から下に延在する任意の好適な大きさ及び形状の1つ以上の壁を有することがある。一の実施形態のこのような1つ以上の壁が、上にあるホルダを通って1つ以上の通路に入る前に、下にあるホルダによって支えられた材料全体に循環させる又は渦を起こすために、ガス流を方向付けるのを助けることがある。一の実施形態のこのような1つ以上の壁は、ガス流が上にあるホルダを通って1つ以上の通路に入ることができるようにするために、このような1つ以上の壁とたとえば下にあるホルダによって支えられた材料の上部面との間で任意の好適な大きさの入口領域を画定するのを助けるための、任意の好適な深さであり得る。一の実施形態のこのような1つ以上の壁は、任意の好適な技術を使用して、ホルダに結合されることがある。別の実施形態のこのような1つ以上の壁が、ホルダと一体に形成されることがある。
【0118】
たとえば、図6の実施形態の例のホルダ620が、ホルダ620を通って1つ以上の通路に延在する、たとえば壁627及び/又は628などの支持面621を分割する1つ以上の壁に対向するホルダ620の底部から下に延在する1つ以上の壁を有することがある。たとえば、図7の実施形態の例のホルダ720が、ホルダ720を通って1つ以上の通路に延在する壁727に対向するホルダ720の底部から下に延在する1つ以上の壁を有することがある。
【0119】
一の実施形態の1つ以上の通路を有する1つ以上の壁を有する上にあるホルダが、任意に、通路開口部の周囲の少なくとも一部分に沿ってホルダの底部から下に延在する、任意の好適な大きさ及び形状の1つ以上の側壁を有することがある。
【0120】
一の実施形態のホルダが、たとえば任意の好適な密度の多孔性のステンレス鋼などの、任意の好適な少なくとも一部分浸透性の材料全体に、支持面の少なくとも一部分を任意の好適な方法で画定することにより、ガスがホルダを通って流れる通路を有することがある。次いで、このようなホルダが、任意の好適なガスが支持面を通って、次いで蒸発する材料を通って及び/又は蒸発する材料全体に流れることができるようにしつつ、支持面全体に蒸発する材料を支えることがある。一の実施形態のこのようなホルダが、任意の好適な液体材料を支えることがある。一の実施形態のこのようなホルダが、任意の好適な形態の、任意の好適な固体材料を支えることがある。一の実施形態のこのようなホルダが、流動床を作るのを助けるための、粉末及び/又は凝集粒子の形態の、任意の好適な固体材料を支えることがある。
【0121】
図8の実施形態の例に示されているように、ホルダ810が、任意の好適な少なくとも一部分浸透性の材料全体に支持面811を画定し、支持面811の周囲に沿った側壁812と、ガス導入用の管が延在する開口部の周囲に沿った側壁815とを有することがある。ホルダ810、支持面811、側壁812、及び側壁815は、図3図4、及び図5の、それぞれ、ホルダ310、支持面311、側壁312、及び側壁315にほぼ対応する。
【0122】
ホルダが、たとえば任意の好適な密度の多孔性のステンレス鋼などの、任意の好適な少なくとも一部分浸透性の材料を有する、1つ以上の実施形態について、1つ以上の実施形態のホルダは、蒸発すべき材料を有する少なくとも一部分浸透性の材料を任意の好適な方法で荷電することにより、及び/又は少なくとも一部分浸透性の材料の少なくとも一部分の上の1つ以上の支持面全体に蒸発すべき材料を支えることにより、蒸発すべき材料を支えるのを助けることがある。一の実施形態の少なくとも一部分浸透性の材料は、ガスがホルダを通って流れる時に蒸発する前に、少なくとも一部分浸透性の材料内の材料がホルダから出るのを防止するのを助けるために、ホルダのたとえば底端部などの第1の端部の方に、ここに、又はこの近くに、より大きい大きさの孔と、ホルダのたとえば上端部などの対向する第2の端部の方に、ここに、又はこの近くに、より小さい大きさの孔とを有することがある。
【0123】
1つ以上の実施形態について、ガスが、任意の好適なバッフル又はディフューザ構造を使用して、容器の内部領域の端部面により及び/又は内部領域内の1つ以上のホルダにより支えられた材料全体に及び/又はここを通って流れるよう方向付けられることがある。このような構造は、このような1つ以上の1つ以上のホルダ及び/又は容器と一体及び/又はこれとは別個であることがある。一の実施形態のこのような構造は、ホルダによって支えられた材料全体に及び/又はここを通ってガス流を方向付けるのを助けるために、ホルダと一体及び/又はこれに結合されることがある。一の実施形態のこのような構造は、下にあるホルダによって支えられた材料全体に及び/又はここを通ってガス流を方向付けるのを助けるために、上にあるホルダと一体及び/又はこれに結合されることがある。
【0124】
得られたガスを送出するためのシステム
蒸発すべき材料を支える1つ以上のホルダが、画定される、位置決めされる、及び/又は結合される容器は、任意の好適な方法で任意の好適なガス源から任意の好適なガスを受けとるよう結合され、容器内の材料が蒸発するのを助けるよう任意の好適な加熱設備を使用して任意の好適な方法で加熱され、受けとられたガスと蒸発材料との接触から生じたガスを、たとえば任意の好適な処理設備に、任意の好適な方法で送出するよう結合されることがある。
【0125】
図9は、1つ以上の実施形態について、蒸発器910と、処理設備920と、ガス源930とを備えたシステム900を示している。蒸発器910、処理設備920、及びガス源930は、図1の、それぞれ、蒸発器110、処理設備120、及びガス源130にほぼ対応する。蒸発器910は、容器300内の材料が蒸発するのを助けるよう、容器300と加熱設備912とを備えることがある。容器300が、任意の好適なガスを受けとるようガス源930に結合され、受けとられたガスと蒸発材料との接触から生じたガスを処理設備920に送出するよう処理設備920に結合されることがある。
【0126】
1つ以上の実施形態の容器は、任意の好適な方法で画定された1つ以上の流路又は入り口を通って、容器の1つ以上の開口部を覆う任意の好適な1つ以上の壁を通って、及び/又は容器のたとえば側壁及び/又は底部壁などの任意の好適な1つ以上の蓋を通って、1つ以上の内部領域内に、任意の好適な流量のガスを受けとることがある。1つ以上の実施形態の容器は、任意の好適な方法で画定された1つ以上の流路又は出口を通って、容器の1つ以上の開口部を覆う任意の好適な1つ以上の壁を通って、及び/又は容器のたとえば側壁及び/又は底部壁などの任意の好適な1つ以上の壁を通って、受けとられたガスと蒸発材料との接触から生じたガスを任意の好適な流量で送出することがある。一の実施形態の蓋が、任意に、ガスを受けとるための1つ以上の入り口とガスを送出するための1つ以上の出口とを有することがある。一実施形態について、1つ以上のバルブが、任意に、容器内へのガスの導入を調節するのを助けるのに使用されることがある。一実施形態について、1つ以上のバルブが、任意に、容器からのガスの送出を調節するのを助けるのに使用されることがある。
【0127】
1つ以上の実施形態の容器は、任意の好適な材料を使用して形成される、任意の好適な大きさ及び形状を有する、かつ任意の好適な方法で容器の1つ以上の開口部を覆うよう取り付けられる、任意の好適な1つ以上の蓋を有することがある。一の実施形態について、容器は、開口部に蓋を取り付けるのを助けるために、開口部の少なくとも一部分の周りにカラーを有することがある。次いで、一の実施形態の蓋が、任意の好適な1つ以上の機械ファスナを使用して、カラーに固定されることがある。一の実施形態の容器には、任意に、容器と開口部に取り付けられた蓋との間にガスケットを位置決めするのを助けるために、開口部の少なくとも一部分の周りに溝がつけられることがある。1つ以上の実施形態の蓋が、蓋が容器に固定されている場合に、内部領域にこのような1つ以上のホルダを押圧することにより、内部領域内に1つ以上のホルダを固定するのを助けることがある。1つ以上の実施形態について、たとえばスペーサなどの追加構造が、任意に、このような1つ以上のホルダに蓋を押圧するのを助けるのに使用されることがある。
【0128】
図3の実施形態の例に示されているように、容器300が、容器300の上部の開口部の周りにカラーを有し、蓋306が、カラー全体に位置決めされ、たとえばネジ307などのネジを使用してカラーに固定されることがある。溝が、任意に、容器300と蓋306との間にOリング308を位置決めするのを助けるために、カラーの上部の開口部の周りに画定されることがある。Oリング308は、たとえばテフロン(登録商標)などの任意の好適な金属、任意の好適なエラストマ、又はたとえばステンレス鋼などの任意の好適な材料から形成されることがある。蓋306が、管305により少なくともある程度画定された流路又は入口が容器300の内部領域内に延在する開口部を、蓋306のほぼ中心の領域を通って画定することがある。蓋306は、容器300のカラーに固定される時に、カラー全体に蓋306を封止するのを助けるようOリング308を押圧し、ホルダ360、350、340、330、320、及び310に対して蓋306を押圧するのを助けるよう、管305の周りにカラーを押圧することがある。次いで、たとえば図5のOリング316などの、ホルダ360、350、340、330、320、及び310のためのOリングが、互いに及び/又は管305に対して、ホルダ360、350、340、330、320、及び310を封止するのを助けるよう圧縮されることがある。入口継ぎ手391を備えたバルブ381が、容器300へのガスの導入を調節するのを助けるよう、管305に結合されることがある。また、蓋306が、管により少なくともある程度画定された流路又は出口が容器300内に延在する開口部を画定することがある。出口継ぎ手392を備えたバルブ382が、容器からのガスの送出を調節するのを助けるよう、管に結合されることがある。
【0129】
一の実施形態の1つ以上のガスの入り口は、任意の好適な1つ以上のガス送出ラインを使用して、ガス源に結合されることがある。一の実施形態について、流量計が、任意に、容器内へのガス導入の流量を監視する及び/又は制御するのを助けるために、1つ以上のガスの入り口とガス源との間で結合されることがある。1つ以上の実施形態について図9に示されているように、バルブ381のための入口継ぎ手391が、ガス送出ラインにより流量計932に結合され、流量計932が、ガス送出ラインによりガス源930に結合されることがある。容器300が、任意の好適な流量でガス源930から任意の好適なガスを受けとることがある。1つ以上の実施形態の容器300が、たとえば約1標準立方センチメートル毎分(sccm)〜約500sccmの範囲内の流量で、任意の好適なガスを受けとることがある。1つ以上の実施形態の容器300が、たとえば約1sccm〜約1000sccmの範囲内の流量で、任意の好適なガスを受けとることがある。
【0130】
一の実施形態の1つ以上のガスの出口は、任意の好適な1つ以上のガス送出ラインを使用して、たとえば処理設備に結合されることがある。一の実施形態について、流量計が、任意に、容器からのガス送出の流量を監視する及び/又は制御するのを助けるよう、1つ以上のガスの出口と処理設備との間に結合されることがある。1つ以上の実施形態について図9に示されているように、バルブ382のための出口継ぎ手392が、ガス送出ラインにより流量計922に結合され、流量計922が、ガス送出ラインにより処理設備920に結合されることがある。
【0131】
容器内へのガス導入用の及び容器からのガス送出用のガス送出ラインが、任意の好適な材料を使用して形成されることがある。一の実施形態のこのような1つ以上のガス送出ラインが、より高い温度及び/又は圧力を可能にするために、たとえばステンレス鋼などの任意の好適な材料を使用して形成されることがある。一の実施形態のこのような1つ以上のガス送出ラインが、比較的高い流速を可能にするのを助けるために、たとえば高分子などの、比較的低い摩擦係数を有する材料を使用して形成されることがある。
【0132】
容器は、ガスが容器を通って流れる時に容器内の材料が蒸発するのを助けるよう、任意の好適な方法で任意の好適な温度まで加熱されることがある。1つ以上の実施形態の容器が加熱される温度は、たとえば、蒸発すべき材料に、蒸発すべき材料の量に、蒸発するガスの濃度に、及び/又はたとえば得られたガスが送出される処理設備の動作条件に依存することがある。1つ以上の実施形態の温度は、たとえば約40℃〜約300℃の範囲内であり得る。
【0133】
任意の好適な加熱設備が、容器内の蒸発すべき材料を加熱するのを助けるのに、及び/又は容器内の温度を調節するのを助けるのに使用されることがある。図9に示されているように、1つ以上の実施形態の加熱設備912が、容器300を加熱するのに使用されることがある。例として、好適な加熱設備には、無制限に、容器の周りに巻かれたリボンヒーター、容器を覆う形状を有するブロックヒーター、ストリップヒーター、輻射ヒーター、加熱された筐体、循環流体ヒーター、抵抗性加熱システム、及び/又は誘導加熱システムが含まれる。
【0134】
一の実施形態の加熱設備が、容器に支えられる及び/又は統合されることがある。一の実施形態の容器は、任意の好適な方法で、容器の周りの、上の、及び/又は内の、任意の好適な加熱設備を支えるのを助けるよう、任意の好適な支持構造を画定する及び/又は有することがある。このような構造が、任意の好適な方法で、容器と一体である及び/又はこれに結合されることがある。一の実施形態の容器は、たとえば1つ以上のヒーターカートリッジを支えるのを助けるよう、容器の任意の好適な1つ以上の壁内に及び/又は任意の好適な1つ以上の蓋内に、任意の好適な形状及び大きさの1つ以上の空洞を任意の好適な方法で画定することがある。
【0135】
容器の周りの、上の、及び/又は内の、任意の好適な1つ以上の場所の温度は、任意に、1つ以上の実施形態について、容器内の温度を調節するのを助けるよう監視されることがある。任意の好適な1つ以上の測温機器が、任意の好適な方法で、容器の周りの、上の、及び/又は内の、任意の好適な1つ以上の場所で支えられることがある。例として、好適な測温機器には、無制限に、容器内の任意の好適な熱伝導面に接触するよう配置された、熱電対、サーミスタ、及び他の任意の好適な測温接合器又は機器が含まれる。
【0136】
1つ以上の実施形態の容器は、容器内の材料が蒸発するのを助けるよう、熱をより良く分散するのを助けるために、及び/又は蒸発材料及び/又は導入されたガスと蒸発材料との接触から生じたガスが凝縮する、容器内のより冷たい場所又は冷点を減少させる、最小限に抑える、及び/又は回避するのを助けるために、任意の好適な方法で加熱されることがある。固体材料が蒸発する1つ以上の実施形態について、より冷たい場所又は冷点を減少させる、最小限に抑える、及び/又は回避することは、ガス流が方向付けられる任意の好適な1つ以上の通路を少なくとも一部分詰まらせる又は遮げる恐れのある堆積物が形成されるのを減少させる、最小限に抑える、及び/又は回避するのを助けることがある。
【0137】
1つ以上の実施形態の容器は、熱をより良く分散するのを助けるように、熱伝導材料を使用して形成されることがある。容器内の1つ以上のホルダが、熱伝導材料を使用して形成され、かつ容器に熱接触している容器内に画定される、位置決めされる、及び/又は結合される、1つ以上の実施形態について、容器を加熱することは、このような1つ以上のホルダを加熱するのを助け、したがって、容器内の材料を蒸発させるために熱をより良く分散するのを助けるよう容器内の加熱表面積を増加させるのを助ける。1つ以上の実施形態のこのような1つ以上のホルダが、容器の1つ以上の側壁に熱接触している容器内に画定される、位置決めされる、及び/又は結合されることがある。1つ以上の実施形態の容器は、1つ以上の側壁から加熱されることがある。このような1つ以上のホルダがたとえば1つ以上の通路の側壁などの1つ以上の壁、及び/又は熱伝導材料を使用して形成された支持材を有する、1つ以上の実施形態について、このような1つ以上の壁及び/又は1つ以上の支持材がまた、容器内の加熱表面積を増加させるのを助けることがある。1つ以上の実施形態の容器及び/又は1つ以上のホルダは、容器内で加熱された温度を維持するのを助けるよう、増加した熱質量を有して形成されることがある。
【0138】
固体材料が昇華によって蒸発する1つ以上の実施形態について、所与の温度での固体材料の蒸気圧は、その蒸気と固体との界面での固体材料の分圧であり、固体材料の表面で凝縮する蒸気内の分子の数は、所与の時間に渡って固体材料の表面から昇華された固体内の分子の数と同じである。この平衡状態は、容器内に導入されたガスと接触することにより、蒸気と固体との界面で蒸気内の分子が除去されることによって乱される。昇華の潜在熱を相殺するよう十分な熱が固体材料の表面に供給される場合、平衡状態を復元するよう昇華がより高い速度で発生するので、容器内の加熱表面積を増加させることは、固体材料の蒸発速度を増加させるのを助けることがある。固体材料からの蒸気及び/又は導入されたガスとこのような蒸発材料との接触から生じたガスがこのような増大した加熱表面積に又はこの近くに流れる、1つ以上の実施形態について、このような増大した加熱表面積がまた、蒸発材料及び/又は得られたガスの凝縮をより良く減少させる、最小限に抑える、及び/又は回避するのを助けることがある。
【0139】
任意の好適な量の火力が、容器内の材料が蒸発するのを助けるよう使用されることがある。容器内の材料を蒸発させるため火力量は、たとえば、蒸発すべき材料の化学作用、容器内に導入されたガスの化学作用、及び/又は導入されたガスと蒸発材料との接触から生じたガスの流量に依存することがある。1つ以上の実施形態について、火力が、得られたガスによって吸収される火力の量が利用可能な火力の比較的わずかな量で利用可能となり、容器内で加熱された温度を維持するのを助ける。1つ以上の実施形態の利用可能な火力の量は、たとえば約100ワット〜約3000ワットの範囲内であり得る。
【0140】
1つ以上の実施形態について、容器内に導入されたガスが、容器内の加熱された温度を維持するのを助けるよう、任意の好適な方法で任意の好適な温度まで予熱されることがある。導入されたガスが、たとえば、容器が加熱される方法、ガス導入用の1つ以上のガス送出ラインの長さ、及び/又は導入されたガスの流量に依存して予熱されることがある。任意の好適な加熱設備が、導入されたガスを予熱するのを助けるよう及び/又は導入されたガスの温度を調節するのを助けるよう使用されることがある。1つ以上の実施形態について、任意の好適な加熱設備が、容器内へのガス導入用の1つ以上のガス送出ラインを加熱するのを助けるよう使用されることがある。
【0141】
固体材料が蒸発する1つ以上の実施形態について、ガスが、任意に、ガス流内の固体材料が容器から送出されるのを防止するのを助けるために、任意の好適な1つ以上のフィルタを通って流れるよう方向付けられることがある。このような1つ以上のフィルタが、任意の好適な構造を使用して任意の好適な方法で、容器内に及び/又は容器によって支えられる。一の実施形態について、1つ以上のフリットが、容器から送出される前に、導入されたガスと蒸発材料との接触から生じたガスをろ過するのを助けるよう、容器の1つ以上の内部領域の端部に又はこの近くに位置決めされることがある。このような1つ以上のフリットが、任意の好適な大きさ及び形状を有し、任意の好適な密度の任意の好適な多孔性の材料を使用して形成されることがある。一例として、たとえば約1ミクロン〜約100ミクロンの範囲内の孔径を有する多孔性のステンレス鋼を使用して形成されたフリットが、一の実施形態のために使用されることがある。
【0142】
図3の実施形態の例に示されているように、ほぼ円形のフリット370が、蓋306を通って画定された出口を通って送出される前に、ホルダ360によって支えられた材料全体に方向付けられたガス流からの固体材料をろ過するのを助けるよう、上部のホルダ360全体に位置決めされることがある。フリット370が、フリット370のほぼ中心の領域を通って、管305が延在するほぼ円形の開口部を画定することがある。一の実施形態のフリット370が、ホルダ360全体にフリット370を封止するのを助けるよう蓋306が容器300に固定される時に、任意の好適な構造を使用して任意の好適な方法でホルダ360全体に押圧されることがある。一の実施形態の図3の実施形態の例は、フリット370に加えて又はこの代わりに、容器300からのガス送出用の流路又は出口内に位置決めされたフリット、及び/又はホルダ310、320、330、340、350、及び360の1つ以上を通る1つ以上の通路内に位置決めされた1つ以上のフリットを有することがある。
【0143】
1つ以上の実施形態について、たとえば、容器から処理設備にガスを送出するための1つ以上のガス送出ラインが、このような1つ以上のライン内の得られたガスの凝縮を減少させる、最小限に抑える、及び/又は回避するのを助けるよう、任意の好適な方法で任意の好適な温度まで加熱されることがある。一の実施形態の1つ以上のガス送出ラインが、たとえば、容器の温度より熱い約5〜10℃の温度まで加熱されることがある。任意の好適な加熱設備が、容器からガスを送出するための1つ以上のガス送出ラインを加熱するのを助けるよう使用されることがある。
【0144】
ガスが容器の内部領域の第1の端部に又はこの近くに導入され、内部領域の第2の端部の方に流れるよう方向付けられる、1つ以上の実施形態について、第1の端部の方に支えられた材料が、第2の端部の方に支えられた材料より速い速度で、導入されたガスによって除去されることがある。キャリヤガスが容器内に導入される1つ以上の実施形態について、キャリヤガスは、第2の端部の又はこの近くの蒸発材料に到達する前に、蒸発材料で大部分又は十分に飽和することがある。ガスが蒸発材料に反応するよう容器内に導入される1つ以上の実施形態について、導入されたガスが、第2の端部の又はこの近くの蒸発材料に到達する前に、蒸発材料に反応することがある。1つ以上の実施形態について、蒸発材料のこのような不均衡な除去を相殺するのを助けるよう、より多くの材料が第1の端部の方に支えられ、より少ない材料が第2の端部の方に支えられることがある。複数のホルダが容器の内部領域内で材料を支えるのを助けるのに使用される1つ以上の実施形態について、このようなホルダの2つ以上が、任意に、蒸発材料のこのような不均衡な除去を相殺するのを助けるよう、第1の端部の方にはより多くの材料を及び第2の端部の方にはより少ない材料を支えるのを助ける大きさを有する及び/又は間隔が置かれることがある。たとえば、このようなホルダが1つ以上の側壁を有する1つ以上の実施形態について、このようなホルダの2つ以上が、異なる高さの1つ以上の側壁を有することがある。
【0145】
1つ以上の実施形態について、任意の好適な設備が、容器、任意の好適な1つ以上のホルダ、及び/又は容器の内部領域の底面で、蒸発すべき材料がいつ空又はほぼ空になるかを識別するのを助けるよう使用されることがある。1つ以上の実施形態について、このような設備が、容器の内部領域内の底部のホルダ及び/又は上部のホルダで、蒸発すべき材料がいつ空又はほぼ空になるかを識別するのを助けるよう使用されることがある。1つ以上の実施形態について、このような設備が、容器の内部領域の底面及び/又は内部領域内の上部のホルダで、蒸発すべき材料がいつ空又はほぼ空になるかを識別するのを助けるよう使用されることがある。
【0146】
1つ以上の実施形態について、任意の好適なレベルセンサが、ホルダ又は内部領域の底面で蒸発すべき材料がいつ空又はほぼ空になるかを任意の好適な方法で識別し、このような識別を任意の好適な方法で知らせるのを助けるよう使用されることがある。たとえば光学又は赤外線レベルセンサが、蒸発すべき材料が支えられる反射支持面の方に放射を方向付け、材料が反射支持面から除去される時のこのような放射の反射を検出するのに使用されることがある。他の例として、超音波レベルセンサ、容量式レベルセンサ、及び/又はロッカースイッチが、ホルダ又は内部領域の底面で蒸発すべき材料がいつ空又はほぼ空になるかを識別するのを助けるよう使用されることがある。さらに別の例として、たとえば光学又は赤外線センサが、蒸発材料全体の空間を通る放射を方向付け、このような空間内の蒸発材料の濃度を監視するのを助けるよう、このような放射を検出するために使用されることがある。
【0147】
1つ以上の実施形態について、容器は、ホルダ又は内部領域の底面で蒸発すべき材料がいつ空又はほぼ空になるかを識別するのを助けるよう、1つ以上の光学及び/又は赤外線センサが放射を容器内に方向付ける及び/又は容器からの放射を検出する1つ以上のサイトグラスを有することがある。1つ以上の実施形態の容器は、ホルダ又は内部領域の底面で蒸発すべき材料がいつ空又はほぼ空になるかを、オペレータが視覚的に識別できるようにするのを助ける1つ以上のサイトグラスを有することがある。
【0148】
1つ以上の実施形態の容器は、任意に、1つ以上の容器入り口、1つ以上の容器出口、及び/又は容器の1つ以上の内部領域から、たとえば固体堆積物及び/又は汚染物質を一掃するのを助ける、1つ以上の迂回路及び/又は1つ以上の追加容器入り口及び/又は出口から構成されることがある。図3の実施形態の例に示されているように、バルブ381と382との間に結合された細管395によって画定された迂回路が、バルブ381及び382、入口継ぎ手391、及び/又は出口継ぎ手392を一掃するのを助けるよう使用されることがある。バルブ383が、任意に、迂回路を通って流れる流体を調節するのを助けるよう、細管395に結合されることがある。入口/出口継ぎ手397が、任意に、内部領域を一掃するのを助けるために、容器300の内部領域のための追加の入り口/出口を画定するのを助けるよう使用されることがある。
【0149】
蒸発材料と接触するガスを受けとることに関連して記述してきたが、1つ以上の代替実施形態の蒸発器110が、ガスを受けとるのではなく、蒸気吸込器として使用されて、ガスによって運ばれたりガスに反応したりせずに、任意の好適な材料が容器内で蒸発し、たとえば処理設備120に送出されることがある。このような1つ以上の実施形態の1つ以上の蒸発器110が、材料の蒸発を促進するのを助けるために、蒸発すべき材料の露出表面積を増加させるのを助けるよう、蒸発すべき材料を支えることがある。
【0150】
前述の記述において、本発明の1つ以上の実施形態について記述してきた。しかし、特許請求の範囲に定義されている本発明の広範囲な趣旨又は範囲から逸脱することなく、様々な修正形態及び変更形態が作られ得ることが明らかであろう。したがって、本明細書及び図面は、限定的なものではなく、単なる例示である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9