(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数の気体取入口は、隣り合う気体取入口が異なる高さに位置するように、その上下方向の位置を交互にずらして配列されていることを特徴とする請求項2に記載の基板洗浄及び乾燥装置。
前記少なくとも1つの気体排出口は、前記基板の全周に沿って等間隔に配列された複数の気体排出口であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の基板洗浄及び乾燥装置。
前記少なくとも1つの気体排出口は、前記基板の全周に沿って配置された環状の気体排出口であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の基板洗浄及び乾燥装置。
【背景技術】
【0002】
近年の半導体デバイスの微細化に伴い、基板上に物性の異なる様々な材料膜を形成して、当該基板を加工することが行われている。特に、基板に形成した配線溝を金属で埋めるダマシン配線形成工程では、当該工程後に基板研磨装置によって余分な金属を研磨し、除去する。研磨後の基板表面には、金属膜、バリア膜、絶縁膜などの水に対する濡れ性の異なる膜が存在する。基板表面上に露出したこれらの膜には、研磨にて使用されたスラリや研磨屑など残渣物が存在している。このような残渣物を除去するために、研磨された基板は基板洗浄及び乾燥装置に搬送され、ここで基板表面が洗浄及び乾燥される(特許文献1、特許文献2参照)。
【0003】
しかしながら、基板表面が充分に洗浄されないと、当該残渣物が付着している位置で電流リークが発生したり、密着性不良が発生するなど、信頼性の点で問題が発生する。そのため、半導体デバイスの製造において、基板の洗浄及び乾燥は、製品の歩留まりを向上させるために重要な工程となっている。
【0004】
図16に従来の基板洗浄及び乾燥装置の一例の概略断面図を示す。基板洗浄及び乾燥装置は、基板Wを保持する基板保持機構301と、基板保持機構301を回転させるモータ302と、基板Wの周囲に配置される円筒カップ303と、基板Wの表面に洗浄液として純水や薬液などを供給する洗浄液供給ノズル304とを備えている。基板保持機構301は、モータ302に支持軸312を介して接続される基板ステージ311を有しており、基板ステージ311には、基板Wの周縁部を把持する複数のチャック310が設けられる。
【0005】
基板Wの洗浄時には、モータ302により基板Wを比較的低速(例えば、約300〜600min
−1)で回転させながら、基板Wの表面に洗浄液を供給する。基板Wの乾燥時には、基板Wを比較的高速(例えば、約1000〜2000min
−1)で回転させ、これにより基板Wの表面から洗浄液を振り落として除去し、乾燥させる。基板Wから振り落とされた洗浄液は円筒カップ303に捕らえられ、回収または廃棄される。
【0006】
モータ302により回転させられる基板Wの周囲には、図示されるように円筒カップ303を設けることが多い。この円筒カップ303を設けることにより、基板Wの回転によって飛散する液体を円筒カップ303内部で受け止めて、液体の飛散防止を達成すると共に、装置全体の小型化を実現している。この円筒カップ303の下部には液受け363が設けられ、当該液受け363には排気ポート315が形成される。排気ポート315には図示しない真空ポンプなどの吸引装置が接続され、円筒カップ303内部の空気が排気ポート315を通じて洗浄液と共に排気されている。
【0007】
しかしながら、このような構成の基板洗浄及び乾燥装置において、回転する基板Wの周囲での排気環境を一様化するのは困難である。すなわち、排気ポート315に近い領域では排気流の流速が速くなり、遠い領域では排気流の流速が遅くなる。このような排気流の概略図が
図17に示される。
図17は、液受け363の下面に設けられた1つの排気ポート315を通じて円筒カップ303内部を排気する場合の排気流の流速を、矢印の大きさで示した概略図である。
図17に示すように、1つの排気ポート315のみが設けられていると、基板Wの周囲には、流速が等しい均一な排気流が形成されない。さらに、基板Wは基板ステージ311と共に回転させられることから、円筒カップ303内部で気流が攪拌され、基板Wと円筒カップ303との間から上昇気流が発生する場合もある。
【0008】
基板Wを回転させる際に、基板周辺の排気流の流速が一様ではなかったり、特に、基板の周縁部で上昇気流が発生したりすると、一旦基板Wから除去された洗浄液(純水など)の微小な飛沫(ミスト)や液滴などが基板W上に運ばれてしまうことがある。基板Wに再付着した洗浄液の飛沫や液滴は、基板Wの表面にウォーターマークを形成する。このウォーターマークは、基板Wに形成されたデバイスに悪影響を及ぼし、製品の歩留まりを低下させてしまう。また、再付着した洗浄液は、基板Wを逆汚染してしまうことがある。さらに、基板Wを回転させて乾燥させる際に、基板周辺の排気流の流速が均一ではないと、基板Wの周縁部の乾燥にばらつきが発生する。したがって、基板洗浄及び乾燥装置において、基板周辺における排気環境の一様化は重要な問題であった。
【0009】
上記した問題点の対策として、基板周縁部に、排気ポート315の近い位置から遠い位置へ行くにしたがって、直径を漸次大きくした複数の排気孔315aを設け、これらの排気孔315aを通った空気を排気ポート315を通じて排気する構成が提案されている。この従来例の排気流を、矢印の大きさで流速を示した模式図が
図18に示される。
図18に示される構成は、
図17に示した構成に比べて、排気環境の一様化をある程度改善することはできるが、基板Wの周辺での排気流の流速を完全に一様化することは困難である。
【0010】
【特許文献1】特開2009−117794号公報
【特許文献2】特許第3556043号公報
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態に係る基板洗浄及び乾燥装置について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る基板洗浄及び乾燥装置を模式的に示す概略断面図である。
図1に示すように、基板洗浄及び乾燥装置は、基板Wを水平に保持する基板保持機構1と、基板保持機構1に固定された支持軸12と、基板保持機構1および支持軸12を介して基板Wをその中心軸周りに回転させるモータ(回転機構)2と、基板Wの表面に洗浄液としての純水を供給する洗浄液供給ノズル4と、基板Wの周縁部を囲むように配置され、回転する基板Wから振り落とされた純水を受け止める円筒カップ3とを備えている。
【0020】
洗浄液供給ノズル4は、基板Wの中心を向いて配置されている。この洗浄液供給ノズル4は、図示しない純水供給源(洗浄液供給源)に接続され、洗浄液供給ノズル4を通じて基板Wの表面の中心に純水が供給されるようになっている。洗浄液としては、純水以外に薬液を使用することもできる。
【0021】
基板保持機構1は、基板Wの周縁部を把持する複数のチャック10と、これらチャック10が固定される円形の基板ステージ11とを有している。円形の基板ステージ11の外周縁には、当該外周縁から下方に延びる円筒状スカート13が設けられ、この円筒状スカート13に気体エゼクタ16が設けられる。気体エゼクタ16は、作動気体の噴流を形成することで、その噴流の上流側に負圧を形成し、目的の気体を作動気体の噴流とともに移送する装置である。
【0022】
円筒状スカート13は、基板ステージ11に固定され、基板ステージ11および基板Wと一体に回転する。チャック10に保持された基板Wと円筒カップ3と円筒状スカート13とは同軸上に配置される。円筒カップ3の下部には液受け63が設けられる。液受け63の底部には複数の排出ポート15が設けられている。この排出ポート15は図示しない吸引装置に接続されており、液受け63上に受け止められた純水は、周囲の気体とともに排出ポート15を通って強制的に排出されるようになっている。
【0023】
気体エゼクタ16は、基板保持機構1の回転方向に向かって開口する複数の気体取入口17aを有する複数の気体取入部材17と、円筒状スカート13に形成された複数の貫通孔18と、円筒状スカート13の外側に配置された複数の気体排出口19aを有する複数の気体排出部材19と、を備えている。気体取入部材17は、貫通孔18を通じて気体排出部材19に接続されている。すなわち、各気体取入口17aは、対応する貫通孔18を通じて各気体排出口19aに連通している。
【0024】
図2は
図1に示した基板洗浄及び乾燥装置における気体エゼクタ16の平面図である。気体取入部材17は、円筒状スカート13の内周面に固定されており、円筒状スカート13の周方向に沿って均等に配列されている。気体排出部材19は、円筒状スカート13の外周面に固定されており、円筒状スカート13の周方向に沿って均等に配列されている。気体取入部材17は、気体取入口17aと、貫通孔18以外は密閉された構造を有している。気体排出部材19は、気体排出口19aと貫通孔18以外は密閉された構造を有している。
図2に示すように、基板Wの中心軸方向から見たときに、気体取入口17aおよび気体排出口19aは、基板Wの全周に沿って配置されている。これら気体取入口17aおよび気体排出口19aは、基板Wの周方向に沿って等間隔に配列されている。
【0025】
円筒状スカート13が基板保持機構1とともに回転すると、円筒状スカート13の内側に存在する空気が気体取入口17aから取り込まれ、気体取入部材17、貫通孔18、および気体排出部材19をこの順に通過して、円筒状スカート13の外側に存在する気体排出口19aから下方に排出され、円筒状スカート13の周囲に均一な空気の下降流を形成する。この空気の下降流は、基板Wの下方の空間に負圧を形成する。
【0026】
気体エゼクタ16は、基板保持機構1に保持された基板Wの下方に配置される。より具体的には、基板保持機構1の下方に設けられる。そして、当該気体エゼクタ16により、基板Wの下方の環状空間に均一な負圧を形成することにより、基板保持機構1に保持された基板Wの全周にわたって均一な下降流が誘発される。以下に、気体エゼクタ16について説明する。
【0027】
図3(a)乃至
図3(c)は、気体エゼクタ16によって、基板Wの周りに下降流が誘発される様子を説明するための説明図である。より具体的には、
図3(a)は、円筒状スカート13上の気体エゼクタ16を外側から眺めた概略斜視図を示し、
図3(b)は、円筒状スカート13上の気体エゼクタ16を外側から眺めた概略側面図を示し、
図3(c)は、円筒状スカート13上の気体エゼクタ16の概略断面図を示す。
図3(a)乃至
図3(c)では、説明の簡略化のために、1つの気体取入部材17および1つの気体排出部材19だけが示されている。
【0028】
円筒状スカート13が基板保持機構1とともにモータ2により回転させられると、
図3(b)に示すように、気体取入口17aから空気が気体取入部材17に流れ込む。空気は、気体取入部材17内でスリット状の貫通孔18に向かって集められてその流速が上昇し、貫通孔18を通って気体排出部材19に流入する(
図3(c)参照)。気体排出部材19に流れ込んだ空気は、
図3(a)に示すように、気体排出部材19の下部に設けられた気体排出口19aを通って下方に排出される。このように、気体エゼクタ16は、円筒状スカート13の内側の空気を吸い込み、円筒状スカート13の外側で空気を吐き出すことで円筒状スカート13の外側に下降流を形成する。
【0029】
気体取入口17aの開口面積に対して気体排出口19aの開口面積は充分に小さく構成されているので、下降流はその流速を増して気体排出口19aから排出されることになる。この基板Wの下方に形成される下降流は、ベンチュリ効果により、気体排出部材1
9の周辺に負圧を発生させる。そして、当該負圧の作用で、基板Wおよび基板保持機構1の周辺に空気の下降流が誘発される(
図3(a)および
図3(c)の二重矢印参照)。気体排出部材19は、基板Wおよび円筒状スカート13の周方向に沿って等間隔に配列されているので、基板保持機構1の全周にわたり均等に負圧が形成される。したがって、基板Wの周囲に均一な下降流が誘発される。
【0030】
基板Wの周縁部と円筒カップ3との間に形成される下降流の流速または流量は、気体排出部材19から排出される空気の流速または流量に依存する。したがって、気体排出部材19に設けられる気体排出口19aの開口面積と気体取入部材17に設けられる気体取入口17aの開口面積との比率は、必要とされる下降流の流速または流量と基板保持機構1の回転速度とを考慮して適宜決定される。
【0031】
このように、気体エゼクタ16によって、基板Wの外周と円筒カップ3との間の隙間に基板Wの全周にわたって下降流が誘発される。したがって、基板周辺の排気環境を一様化することができる。その結果、純水の液滴や飛沫が基板表面に再付着することで発生するウォーターマークや基板の逆汚染を防止することができる。また、基板周辺の排気環境を一様化することができるので、基板周縁部を均一に乾燥させることができる。この基板周辺の排気環境が一様化された模式図を
図4に示す。
【0032】
次に、第1の実施形態の変形例を、
図5(a)および
図5(b)を用いて以下に説明する。
図5(a)および
図5(b)は、円筒状スカート13に取り付けられた気体取入部材17の一部を横から眺めた展開図である。より具体的には、
図5(a)は、
図3(b)に示す上述の気体取入部材17を示し、
図5(b)は、気体取入部材17の変形例を示す。
【0033】
図5(a)に示される気体取入部材17の気体取入口17aは、全て同じ高さにある。この場合、上流側の気体取入部材17が、下流側の気体取入部材17の気体取入口17aでの空気の流れを乱し、下流側の気体取入部材17が空気を取り込み難い場合がある。そこで、
図5(b)に示される変形例では、隣り合う気体取入口17aの高さが異なるように、気体取入口17aはその上下方向の位置を交互にずらして(千鳥状に)配列されている。このように構成することにより、各気体取入部材17は、気体取入口17aから容易に空気を取り込むことが可能となる。
【0034】
第1実施形態のさらなる変形例を、
図6(a)乃至
図6(c)、および
図7を用いて説明する。
図6(a)乃至
図6(c)は、気体エゼクタ16の変形例によって、基板Wの周りに下降流が誘発される様子を説明するための説明図である。より具体的には、
図6(a)は、円筒状スカート13上の気体エゼクタ16を外側から眺めた概略斜視図を示し、
図6(b)は、円筒状スカート13上の気体エゼクタ16を外側から眺めた概略側面図を示し、
図6(c)は、円筒状スカート13上の気体エゼクタ16の概略断面図を示す。
図7は、
図6(a)乃至
図6(c)に示した気体エゼクタ16の平面図である。
【0035】
この変形例では、複数の気体取入部材17に対して、1つの共通する環状の気体排出部材19が設けられる。
図6(b)に示すように、隣接する気体取入部材17は互いに接続されている。円筒状スカート13の内周面にはその周方向に沿って複数の気体取入部材17が配列され、円筒状スカート13の外周面には環状の気体排出部材19が配置されている。このように構成することで、基板保持機構1に保持された基板W周辺の排気環境を、より一層、一様化することが可能となる。
【0036】
第1実施形態のさらなる変形例を、
図8を参照して説明する。
図8は、本発明の第1実施形態のさらなる変形例に係る基板洗浄及び乾燥装置を模式的に示す概略断面図である。
図8に示すように、この変形例では、円筒状スカート13の下端部が、液受け63の上面近傍まで延びている。そして、円筒状スカート13と円筒カップ3との間に位置して液受け63に排気ポート15が形成され、円筒状スカート13と円筒カップ3との間の空間を排気している。このように構成することで、気体エゼクタ16の作用により誘発された下降流が、基板ステージ11の下方で乱気流となることが防止され、基板保持機構1に保持される基板W周辺の排気環境を、より一層、一様化することが可能となる。
【0037】
基板Wの洗浄時には、モータ2により、基板Wを比較的低速(例えば、約300〜600min
−1)で回転させる。この状態で、洗浄液供給ノズル4から基板Wの表面中央に洗浄液としての純水を供給する。基板Wに供給された純水は、遠心力により基板Wの表面全体に広がり、これにより基板Wの全体が純水で覆われる。回転する基板Wから振り落とされた純水は、円筒カップ3に捕らえられ、円筒カップ3の内周面上を下方に流れて、排出ポート15に流れ込む。
【0038】
基板Wの乾燥時には、基板Wを比較的高速(例えば、約1000〜2000min
−1)で回転させ、これにより基板Wの表面から残存する純水を振り落とし、基板Wを乾燥させる。この洗浄と乾燥とにおいて、気体エゼクタ16により、基板の周囲全体には均一な下降流が形成されているので、純水の液滴や飛沫が基板表面に再付着することを防止することができる。また、基板周縁部の全体を均一に乾燥させることができる。
【0039】
次に、本発明の第2実施形態に係る基板洗浄及び乾燥装置を、
図9を用いて説明する。
図9は、本発明の第2の実施形態に係る基板洗浄及び乾燥装置を模式的に示す概略断面図である。なお、特に説明しない本実施形態の構成および動作は、第1の実施形態と同様であるので、その重複する説明を省略する。
【0040】
図9に示される第2実施形態では、基板ステージ11の外周縁から下方に延びる円筒状スカート13に気体エゼクタ26が設けられる。この気体エゼクタ26は、円筒状スカート13に設けられた複数の貫通孔28と、支持軸12の周囲に形成された円筒状の縦管22と、窒素やドライエアーなどの気体(作動気体)を縦管22内に供給する気体供給配管21と、縦管22の上端部に緩やかに連結され、貫通孔28に連通するガイド管23と、貫通孔28を通過した気体を、円筒状スカート13の外側で下方に排出する複数の気体排出口29aを有する複数の気体排出部材29と、を備えている。ガイド管23は、貫通孔28を介して気体排出部材29に連結されている。
【0041】
ガイド管23は、その上端開口部の直径が下端開口部の直径よりも大きいテーパー管から構成されている。ガイド管23の上部開口部は、基板ステージ11の直ぐ下方に位置しており、貫通孔28よりも下方の位置において円筒状スカート13に接続されている。ガイド管23の下部開口部は、縦管22の上端部を囲むように配置されている。ガイド管23と基板ステージ11の下面との間には、貫通孔28に連通する気体流路25が形成される。縦管22は、液受け63の上面に固定され、静止状態にある一方で、ガイド管23は、基板ステージ11、円筒状スカート13、および基板Wとともに回転する。
【0042】
気体供給配管21は、窒素またはドライエアーなどの気体を供給する図示しない気体供給源に接続されている。貫通孔28は、円筒状スカート13の周方向に沿って等間隔に配置されている。基板Wの中心軸から見たときに、気体排出口29aは、基板Wの全周に沿って配置されている。気体排出口29aは、基板Wの周方向に沿って等間隔に配列されている。また、気体排出部材29は、第1実施形態において
図2に示した例と同様に、貫通孔28の位置に対応した位置に配置されている。これに代えて、
図7に示した例と同様に、1つの環状の気体排出口29aを有する環状の気体排出部材29を、円筒状スカート13の全周にわたって設けてもよい。
【0043】
この気体エゼクタ26では、気体(例えば、窒素またはドライエアー)は、気体供給配管21を通じて縦管22に導入され、さらにガイド管23に流れ込み、ガイド管23によって貫通孔28まで案内される。そして、気体は、気体排出部材29の気体排出口29aから下方に排出されて、円筒状スカート13の周囲に均一な気体の下降流を形成する。このように、気体供給源から供給された気体を気体排出口29aに導く気体移送通路は、気体供給配管21、縦管22、ガイド管23、貫通孔28、および気体排出部材29から構成される。
【0044】
気体排出口29aから排出される下降流により、気体排出部材29の周辺に負圧を発生させ、当該負圧の作用で基板保持機構1に保持された基板Wの全周に均一な下降流を誘発させる。本実施形態によれば、基板保持機構1の回転速度によらず、気体(例えば、窒素またはドライエアー)の流量を調整するだけで、基板Wの周辺における所望の下降流を発生させることができる。
【0045】
基板Wの周縁部と円筒カップ3との間に形成される下降流の流速または流量は、気体排出口29aから排出される気体の流速または流量に依存する。そのため、気体が貫通孔28に向かうに従い、ガイド管23と基板ステージ11との間の気体流路25の高さが漸次狭まるようにガイド管23を構成して、気体排出口29aから排出される気体の流速を増加させることが好ましい。
【0046】
次に、本発明の第3実施形態に係る基板洗浄及び乾燥装置を、
図10を用いて説明する。
図10は、本発明の第3の実施形態に係る基板洗浄及び乾燥装置を模式的に示す概略断面図である。なお、特に説明しない本実施形態の構成および動作は、第1の実施形態と同様であるので、その重複する説明を省略する。
【0047】
図10に示される第3の実施形態において、円筒カップ3は、液受け63とは切り離されて構成されると共に、基板保持機構1と連結部材31を介して接続されることにより、基板保持機構1と同期して回転するように構成される。なお、
図10において、連結部材31は、点線で描かれている。そして、気体エゼクタ36がこの円筒カップ3に設けられる。気体エゼクタ36は、その配置位置以外は、気体エゼクタ16とほぼ同様の構成および作用を有する。
【0048】
気体エゼクタ36は、基板保持機構1の回転方向に向かって開口する複数の気体取入口37aを有する複数の気体取入部材37と、円筒カップ3に形成された複数の貫通孔38と、円筒カップ3の内側に配置された複数の気体排出口39aを有する複数の気体排出部材39と、を備えている。気体取入部材37は、貫通孔38を通じて気体排出部材39に接続されている。すなわち、各気体取入口37aは、対応する貫通孔38を通じて各気体排出口39aに連通している。
【0049】
気体取入部材37は、円筒カップ3の外周面に固定されており、円筒カップ3の周方向に沿って均等に配列されている。気体排出部材39は、円筒カップ3の内周面に固定されており、円筒カップ3の周方向に沿って均等に配列されている。気体取入部材37は、気体取入口37aと、貫通孔38以外は密閉された構造を有している。気体排出部材39は、気体排出口39aと貫通孔38以外は密閉された構造を有している。基板Wの中心軸方向から見たときに、気体取入口37aおよび気体排出口39aは、基板Wの全周に沿って配置されている。これら気体取入口37aおよび気体排出口39aは、基板Wの周方向に沿って等間隔に配列されている。
【0050】
円筒カップ3が基板保持機構1とともに回転すると、円筒カップ3の外側に存在する空気が気体取入口37aから取り込まれ、気体取入部材37、貫通孔38、および気体排出部材39をこの順に通過して、円筒カップ3の内側に存在する気体排出口39aから下方に排出され、円筒カップ3の内側に均一な空気の下降流を形成する。この空気の下降流は、基板Wの下方の空間に負圧を形成する。
【0051】
円筒カップ3の下部の外側には、円筒状の外側遮蔽カバー40が設けられる。この外側遮蔽カバー40は、液受け63の上面に固定されている。円筒カップ3の下部と、外側遮蔽カバー40の上部との間には、微小な隙間が形成されている。この外側遮蔽カバー40により、気体エゼクタ36により発生させられた下降流が、円筒カップ3の外側に逃げることが防止される。
【0052】
円筒カップ3が基板保持機構1と共にモータ2により回転させられると、気体取入口37aから空気が気体取入部材37に流れ込む。空気は、気体取入部材37内でスリット状の貫通孔38に向かって集められてその流速が上昇し、貫通孔38を通って、気体排出部材39に流入する。気体排出部材39に流れ込んだ空気は、気体排出部材39の下部に設けられた気体排出口39aから下方に排出される。このように、気体エゼクタ36は、円筒カップ3の外側の空気を吸い込み、円筒カップ3の内側で空気を吐き出すことで円筒カップ3の内側に均一な下降流を形成する。
【0053】
気体排出口39aから排出される下降流は、ベンチュリ効果によって、気体排出部材39の周辺に負圧を発生させる。そして、当該負圧の作用で、基板Wおよび基板保持機構1の周辺に空気の下降流が誘発される。気体排出部材39は、基板Wおよび円筒カップ3の周方向に沿って等間隔に配列されているので、基板保持機構1の全周にわたり均等に負圧が形成される。したがって、基板Wの周囲に均一な下降流が誘発される。
【0054】
基板Wの周縁部と円筒カップ3との間に形成される下降流の流速または流量は、気体排出部材39から排出される空気の流速または流量に依存する。したがって、気体排出部材39に設けられる気体排出口39aの開口面積と気体取入部材37に設けられる気体取入口37aの開口面積との比率は、必要とされる下降流の流速または流量と基板保持機構1の回転速度とを考慮して適宜決定される。
【0055】
気体エゼクタ36においても、気体エゼクタ16と同様の変形例が適用可能である。すなわち、第3の実施形態において、
図11に示すように、円筒カップ3の内側に、液受け63から基板ステージ11の外周縁近傍まで延びる円筒状の内側遮断カバー41を設け、外側遮断カバー40と内側遮断カバー41との間に排気ポート15を設けてもよい。このように構成すれば、気体エゼクタ36により誘発された下降流が、基板ステージ11の下方で乱気流となることが防止され、基板保持機構1に保持される基板W周辺の排気環境を、より一層、一様化することが可能となる。
【0056】
さらに、図示はしないが、外側遮断カバー40を省略すると共に、円筒カップ3の下端を液受け63の上面近傍まで延長させてもよい。さらに、
図5(b)に示す例に従って、隣り合う気体取入部材37の気体取入口37aの高さが異なるように、気体取入口37aはその上下方向の位置を交互にずらして(千鳥状に)配列されてもよい。また、
図6(a)および
図6(b)に示す例に従って、複数の気体取入部材37に対して、1つの共通する環状の気体排出部材39が設けられてもよい。
【0057】
次に、第4の実施形態について、
図12を用いて説明する。
図12は、第4の実施形態に係る基板洗浄及び乾燥装置を模式的に示す概略断面図である。
図12に示すように、第4実施形態は、気体エゼクタ16と気体エゼクタ36とが組み合わされた実施形態である。すなわち、基板ステージ11の外周縁には、当該外周縁から下方に延びる円筒状スカート13が設けられ、円筒カップ3は、基板保持機構1と連結部材31を介して接続されることにより、基板保持機構1と同期して回転するように構成される。そして、当該円筒状スカート13には、先に記述した気体エゼクタ16が設けられ、円筒カップ3には、先に記述した気体エゼクタ36が設けられる。
【0058】
このように構成することで、気体エゼクタ16と気体エゼクタ36との両方で、基板保持機構1に保持された基板Wの周辺に空気の下降流が誘発されるようになっている。この実施形態では、気体エゼクタ16と気体エゼクタ36との両方で負圧を形成しているので、基板保持機構1の回転速度が足らずにどちらか一方では負圧の形成が不十分とされる場合であっても、十分な下降流を誘発させることができる。
【0059】
次に、第5の実施形態について、
図13を用いて説明する。
図13は、第5の実施形態に係る基板洗浄及び乾燥装置を模式的に示す概略断面図である。
図13に示すように、第5実施形態は、上記気体エゼクタ26と上記気体エゼクタ36とが組み合わされた実施形態である。すなわち、基板ステージ11の外周縁には、当該外周縁から下方に延びる円筒状スカート13が設けられ、円筒カップ3は、基板保持機構1と連結部材31を介して接続されることにより、基板保持機構1と同期して回転するように構成される。そして、当該円筒状スカート13には、先に記述した気体エゼクタ26が設けられ、円筒カップ3には、先に記述した気体エゼクタ36が設けられる。
【0060】
このように構成することで、気体エゼクタ26と気体エゼクタ36との両方で、基板保持機構1の周辺の空気に下降流が誘発されるようになっている。この実施形態では、気体エゼクタ26と気体エゼクタ36との両方で負圧を形成しているので、どちらか一方では負圧の形成が不十分とされる場合であっても、十分な下降流を誘発することができる。また、気体エゼクタ26は、それに流す気体(例えば、窒素またはドライエアー)の流量を調整することで、負圧の程度を容易に調整することができるので、細やかな負圧調整を達成することができる。
【0061】
次に、上記実施形態に係る基板洗浄及び乾燥装置を備えた研磨装置の一例について説明する。
図14は、本発明の第1乃至第5の実施形態のいずれかに係る基板洗浄及び乾燥装置を備えた研磨装置の配置構成を示す平面図である。
図15は
図14に示す研磨装置の概要を示す斜視図である。
図14に示すように、研磨装置は、略矩形状のハウジング100を備えており、ハウジング100の内部は隔壁101a,101b,101cによってロード/アンロード部120と研磨部130(130a,130b)と洗浄部140とに区画されている。
【0062】
ロード/アンロード部102は、複数の基板をストックするウェーハカセットを載置する2つ以上(
図14では3つ)のフロントロード部120を備えている。これらのフロントロード部120は、研磨装置の幅方向(長手方向と垂直な方向)に隣接して配列されている。フロントロード部120には、オープンカセット、SMIF(Standard Manufacturing Interface)ポッド、又はFOUP(Front Opening Unified Pod)を搭載することができる。ここで、SMIF、FOUPは、内部にウェーハカセットを収納し、隔壁で覆うことにより、外部空間とは独立した環境を保つことができる密閉容器である。
【0063】
また、ロード/アンロード部102には、フロントロード部120の並びに沿って走行機構121が敷設されており、この走行機構121上にフロントロード部120の配列方向に沿って移動可能な第1搬送ロボット122が設置されている。第1搬送ロボット122は走行機構121上を移動することによってフロントロード部120に搭載されたウェーハカセットにアクセスできるようになっている。この第1搬送ロボット122は上下に2つのハンドを備えており、例えば、上側のハンドをウェーハカセットに研磨された基板を戻すときに使用し、下側のハンドを研磨前の基板を搬送するときに使用して、上下のハンドを使い分けることができるようになっている。
【0064】
ロード/アンロード部102は最もクリーンな状態を保つ必要がある領域であるため、ロード/アンロード部102の内部は、装置外部、研磨部130、及び洗浄部140のいずれよりも高い圧力に常時維持されている。また、第1搬送ロボット122の走行機構121の上部には、HEPAフィルタやULPAフィルタなどのクリーンエアフィルタを有するフィルタファンユニット(図示せず)が設けられており、このフィルタファンユニットによりパーティクルや有毒蒸気、ガスが除去されたクリーンエアが常時下方に向かって吹き出している。
【0065】
研磨部130は、基板の研磨が行われる領域であり、第1研磨ユニット131Aと第2研磨ユニット131Bとを内部に有する第1研磨部130aと、第3研磨ユニット131Cと第4研磨ユニット131Dとを内部に有する第2研磨部130bとを備えている。これらの第1研磨ユニット131A、第2研磨ユニット131B、第3研磨ユニット131C、及び第4研磨ユニット131Dは、
図14に示すように、装置の長手方向に沿って配列されている。
【0066】
第1研磨ユニット131Aは、研磨パッドを保持する研磨テーブル132Aと、基板を保持しかつ基板を研磨テーブル132A上の研磨パッドの研磨面に対して押圧するためのトップリング133Aと、研磨パッドの研磨面に研磨液(例えば、スラリ)やドレッシング液(例えば、純水)を供給するための研磨液供給ノズル134Aと、研磨パッドのドレッシングを行うためのドレッサ135Aと、液体(例えば純水)と気体(例えば窒素)の混合流体を霧状にして、ノズルから研磨面に噴射するアトマイザ136Aとを備えている。
【0067】
同様に、第2研磨ユニット131Bは、研磨テーブル132Bと、トップリング133Bと、研磨液供給ノズル134Bと、ドレッサ135Bと、アトマイザ136Bとを備えており、第3研磨ユニット131Cは、研磨テーブル132Cと、トップリング133Cと、研磨液供給ノズル134Cと、ドレッサ135Cと、アトマイザ136Cとを備えており、第4研磨ユニット131Dは、研磨テーブル132Dと、トップリング133Dと、研磨液供給ノズル134Dと、ドレッサ135Dと、アトマイザ136Dとを備えている。
【0068】
第1研磨部130aには、長手方向に沿った4つの搬送位置(ロード/アンロード部側から順番に第1搬送位置TP1、第2搬送位置TP2、第3搬送位置TP3、第4搬送位置TP4とする)の間で基板を搬送する第1リニアトランスポータ150が配置されている。この第1リニアトランスポータ150の第1搬送位置TP1の上方には、第1搬送ロボット122から受け取った基板を反転する反転機151が配置されており、その下方には上下に昇降可能なリフタ152が配置されている。また、第2搬送位置TP2の下方には上下に昇降可能なプッシャ153が、第3搬送位置TP3の下方には上下に昇降可能なプッシャ154が、第4搬送位置TP4の下方には上下に昇降可能なリフタ155がそれぞれ配置されている。
【0069】
また、第2研磨部130bには、第1リニアトランスポータ150に隣接して、長手方向に沿った3つの搬送位置(ロード/アンロード部側から順番に第5搬送位置TP5、第6搬送位置TP6、第7搬送位置TP7とする)の間で基板を搬送する第2リニアトランスポータ160が配置されている。この第2リニアトランスポータ160の第5搬送位置TP5の下方には上下に昇降可能なリフタ166が、第6搬送位置TP6の下方にはプッシャ167が、第7搬送位置TP7の下方にはプッシャ168がそれぞれ配置されている。
【0070】
図15に示すように、第1リニアトランスポータ150は、直線往復移動可能な4つのステージ、すなわち、第1ステージ、第2ステージ、第3ステージ、および第4ステージを備えている。これらのステージは上下に2段の構成となっている。すなわち、下段には第1ステージ、第2ステージ、第3ステージが配置され、上段には第4ステージが配置されている。
【0071】
下段のステージと上段のステージとは、設置される高さが異なっているため、下段のステージと上段のステージとは互いに干渉することなく自由に移動可能となっている。第1ステージは、第1搬送位置TP1と(基板の受け渡し位置である)第2搬送位置TP2との間で基板を搬送し、第2ステージは、第2搬送位置TP2と(基板の受け渡し位置である)第3搬送位置TP3との間で基板を搬送し、第3ステージは、第3搬送位置TP3と第4搬送位置TP4との間で基板を搬送する。また、第4ステージは、第1搬送位置TP1と第4搬送位置TP4との間で基板を搬送する。
【0072】
第2リニアトランスポータ160は、第1リニアトランスポータ150と実質的に同一の構成を有している。すなわち、上段に第5ステージおよび第6ステージが配置され、下段に第7ステージが配置されている。第5ステージは、第5搬送位置TP5と(基板の受け渡し位置である)第6搬送位置TP6との間で基板を搬送し、第6ステージは、第6搬送位置TP6と(基板の受け渡し位置である)第7搬送位置TP7との間で基板を搬送し、第7ステージは、第5搬送位置TP5と第7搬送位置TP7との間で基板を搬送する。
【0073】
研磨時にはスラリを使用することを考えるとわかるように、研磨部130は最もダーティな(汚れた)領域である。したがって、研磨部130内のパーティクルが外部に飛散しないように、各研磨テーブルの周囲から排気が行われており、研磨部130の内部の圧力を、装置外部、周囲の洗浄部140、ロード/アンロード部102よりも低くすることでパーティクルの飛散を防止している。また、通常、研磨テーブルの下方には排気ダクト(図示せず)が、上方にはフィルタ(図示せず)がそれぞれ設けられ、これらの排気ダクト及びフィルタを介して清浄化された空気が噴出され、ダウンフローが形成される。
【0074】
洗浄部140は、研磨後の基板を洗浄する領域であり、第2搬送ロボット124と、第2搬送ロボット124から受け取った基板を反転する反転機141と、研磨後の基板を洗浄する4つの洗浄ユニット142〜145と、反転機141及び洗浄ユニット142〜145の間で基板を搬送する搬送ユニット146とを備えている。
【0075】
第2搬送ロボット124、反転機141、及び洗浄ユニット142〜145は、研磨装置の長手方向に沿って直列に配置されている。また、これらの洗浄ユニット142〜145の上部には、クリーンエアフィルタを有するフィルタファンユニット(図示せず)が設けられており、このフィルタファンユニットによりパーティクルが除去されたクリーンエアが常時下方に向かって吹き出している。また、洗浄部140の内部は、研磨部130からのパーティクルの流入を防止するために研磨部130よりも高い圧力に常時維持されている。
【0076】
搬送ユニット146は、基板を把持する複数のアームを有しており、これらアームによって複数の基板を反転機141及び洗浄ユニット142〜145の間で同時に水平方向に移動させることができるようになっている。洗浄ユニット142及び洗浄ユニット143としては、例えば、上下に配置されたロール状のスポンジを回転させて基板の表面及び裏面に押し付けて基板の表面及び裏面を洗浄するロールタイプの洗浄ユニットを用いることができる。また、洗浄ユニット144としては、例えば、半球状のスポンジを回転させながら基板に押し付けて洗浄するペンシルタイプの洗浄ユニットを用いることができる。洗浄ユニット145は、上述したいずれかの実施形態に係る基板洗浄及び乾燥装置である。なお、各洗浄ユニット142〜144において、上述したロールタイプの洗浄ユニットやペンシルタイプの洗浄ユニットに加えて、洗浄液に超音波を当てて洗浄するメガソニックタイプの洗浄ユニットを付加的に設けてもよい。
【0077】
反転機151と第1搬送ロボット122との間にはシャッタ110が設置されており、基板の搬送時にはシャッタ110を開いて第1搬送ロボット122と反転機151との間で基板の受け渡しが行われる。また、反転機141と第2搬送ロボット124との間、反転機141と1次洗浄ユニット142との間、第1研磨部130aと第2搬送ロボット124との間、及び第2研磨部130bと第2搬送ロボット124との間にもそれぞれシャッタ111,112,113,114が設置されており、基板の搬送時にはこれらのシャッタ111,112,113,114を開いて基板の受け渡しが行われる。
【0078】
研磨テーブル132Aの上には研磨パッド(図示せず)が固定されている。研磨テーブル132Aは、その下方に配置されるモータ(図示せず)に連結されており、軸心周りに回転可能になっている。
図15に示すように、トップリング133Aは、トップリングシャフト137Aを介してモータ及び昇降シリンダ(図示せず)に連結されている。これにより、トップリング133Aは昇降可能かつトップリングシャフト137A周りに回転可能となっている。このトップリング133Aの下面には、基板Wが真空吸着等によって保持される。研磨パッドの上面は、基板Wが摺接される研磨面を構成している。
【0079】
トップリング133Aの下面に保持された基板Wはトップリング133Aによって回転させられつつ、回転している研磨テーブル132A上の研磨パッドに押圧される。このとき、研磨液供給ノズル134Aから研磨パッドの研磨面(上面)に研磨液が供給され、基板Wと研磨パッドとの間に研磨液が存在した状態で基板Wが研磨される。研磨テーブル132Aおよびトップリング133Aは、基板Wと研磨面とを相対移動させる機構を構成している。第2研磨ユニット131B,第3研磨ユニット131C、および第4研磨ユニット131Dは、第1研磨ユニット131Aと同一の構成を有しているので、その説明を省略する。
【0080】
このような構成を有する研磨装置によれば、1枚の基板を4つの研磨ユニットで連続的に研磨するシリーズ処理、および2枚の基板を同時に研磨するパラレル処理を行うことができる。
【0081】
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。